説明

端末装置

【課題】端末装置の操作性を改善する。
【解決手段】筐体と、筐体の表面に配置されているタッチパネルと、表面におけるタッチパネルが配置されていない領域に埋め込まれており、表面から突出していないタッチセンサと、タッチセンサが埋め込まれている位置を示すべく、表面に印字されているキーマークとを備える端末装置を提供する。また、タッチパッドと、タッチパッドの一部の領域に、入力キーの機能を割り当てるキー機能割当部と、タッチパッドとタッチパッドに接触している接触物との接触面積を検出する接触面積検出部と、接触面積に基づいて、タッチパッドにおいて入力キーの機能を割り当てるべきキー面積を決定するキー面積決定部とを備え、キー機能割当部は、タッチパッドにおけるキー面積を有する領域に、入力キーの機能を割り当てる端末装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム機能および電話機能を備える電子装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−259248号公報
【特許文献2】特開2008−271607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム機能および電話機能を備える従来の電子装置には、筐体の表面にゲーム用の十字キーが配置されている。そのため、ユーザが電子装置の電話機能を利用している場合には、ゲーム用の十字キーが邪魔になり、操作性を損なってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、端末装置は、筐体と、筐体の表面に配置されているタッチパネルと、表面におけるタッチパネルが配置されていない領域に埋め込まれており、表面から突出していないタッチセンサと、タッチセンサが埋め込まれている位置を示すべく、表面に印字されているキーマークとを備える。
【0006】
本発明の第2の態様においては、端末装置は、タッチパッドと、タッチパッドの一部の領域に、入力キーの機能を割り当てるキー機能割当部と、タッチパッドとタッチパッドに接触している接触物との接触面積を検出する接触面積検出部と、接触面積に基づいて、タッチパッドにおいて入力キーの機能を割り当てるべきキー面積を決定するキー面積決定部とを備え、キー機能割当部は、タッチパッドにおけるキー面積を有する領域に、入力キーの機能を割り当てる。
【0007】
また、端末装置は、タッチパッドと接触物との接触位置を検出する接触位置検出部と、接触位置に基づいて、タッチパッドにおいて入力キーの機能を割り当てるべきキー位置を決定するキー位置決定部とをさらに備え、キー機能割当部は、タッチパッドにおけるキー位置を基準とするキー面積の領域に、入力キーの機能を割り当ててもよい。
【0008】
また、端末装置は、タッチパッドに重ね合わせて配置されている表示パネルと、キー位置を示すべく、表示パネルにキー画像を表示させるキー表示制御部とをさらに備えてもよい。
【0009】
また、端末装置を操作しているユーザを特定するユーザ特定部と、ユーザの識別情報に対応づけて、キー面積およびキー位置を格納するユーザ設定格納部とをさらに備え、ユーザ特定部によってユーザが特定された場合に、キー機能割当部は、タッチパッドに対して、特定されたユーザの識別情報に対応づけて格納されているキー位置を基準とする領域であって、特定されたユーザの識別情報に対応づけて格納されているキー面積の領域に、入力キーの機能を割り当て、キー表示制御部は、特定されたユーザの識別情報に対応づけて格納されているキー位置を示すべく、表示パネルにキー画像を表示させてもよい。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係る端末装置100の概要の一例を示す図である。
【図2】第2実施形態に係る端末装置200の概要の一例を示す図である。
【図3】第2実施形態に係る端末装置200のブロック構成の一例を示す図である。
【図4】第3実施形態に係る端末装置300の概要の一例を示す図である。
【図5】第3実施形態に係る端末装置300のブロック構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、第1実施形態に係る端末装置100の概要の一例を示す。端末装置100は、筐体102、タッチパネル104、スピーカ106、マイク108、ボタン110、少なくとも1つのタッチセンサ112、および少なくとも1つのキーマーク114を備える。端末装置100は、ゲーム機能および通信機能を有しており、ゲーム機および電話機として機能する。端末装置100は、ゲーム端末、携帯電話端末、タブレットPC等のモバイル端末であってよい。
【0014】
タッチパネル104は、筐体102の表面に配置されている。タッチパネル104は、筐体102の表面の略中央に設けられてよい。タッチパネル104は、タッチパッドと表示パネルとが重ね合わされて形成されており、タッチパッドは、抵抗膜方式であってもよく、静電容量方式であってもよい。
【0015】
スピーカ106およびマイク108は、筐体102の表面の、タッチパネル104が配置されていない領域に配置されている。スピーカ106およびマイク108は、タッチパネル104の左右にそれぞれ設けられている。
【0016】
ボタン110もまた、筐体102の表面の、タッチパネル104が配置されていない領域に配置されている。ボタン110は、固定の機能が予め設定されている機械式スイッチであってよい。例えば、ボタン110は、押下されることによって、タッチパネル104の表示画面をホーム画面に遷移させる機能が設定されたホームボタンであってよい。
【0017】
タッチセンサ112は、筐体102の表面におけるタッチパネル104が配置されていない領域に埋め込まれており、筐体102の表面から突出していない。タッチセンサ112は、タッチパネル104、スピーカ106、およびマイク108等のユーザインターフェースが設けられている領域以外の、筐体102の表面の一部領域に設けられてよい。タッチセンサ112は、タッチセンサ112が埋め込まれている位置の筐体102の表面に対する接触を検知して検知信号を出力する。複数のタッチセンサ112を組み合わせて、十字キー(バーチャルクロスバー)として機能させてもよい。タッチセンサ112をボタンキー(バーチャルシューティングボタン)として機能させてもよい。
【0018】
タッチセンサ112は、特定のアプリケーションが実行されている場合にアクティブになってよい。また、タッチパネル104のタッチパッドは、特定のアプリケーションが実行されている場合に非アクティブになってよい。例えば、ゲームアプリケーションが実行されている場合、タッチセンサ112がアクティブとなり、タッチパネル104のタッチパッドが非アクティブとなる。このように、タッチセンサ112およびタッチパネル104のタッチパッドのアクティブ/非アクティブをアプリケーションに応じて切り換えることにより、誤操作を防止できる。
【0019】
キーマーク114は、タッチセンサ112が埋め込まれている位置を示すべく、例えばシルク印刷により、筐体102の表面に印字されている。キーマーク114は、タッチセンサ112に割り当てられたキー機能を表すマークであってよく、例えば十字キーの形状であってよい。
【0020】
第1実施形態に係る端末装置100によれば、ゲームアプリケーション用のボタンが筐体102の表面に突出していないので、端末装置100を電話機として利用する場合に、ゲームアプリケーション用のボタンが邪魔にならない。一方で、端末装置100をゲーム機として利用する場合には、ユーザはキーマーク114を目印としてキー操作できる。このように、ゲーム機として利用される場合と電話機として利用される場合とのいずれの場合においても、高い操作性を提供できる。
【0021】
図2は、第2実施形態に係る端末装置200の概要の一例を示す。端末装置200は、筐体202、タッチパネル204、スピーカ206、マイク208、ボタン210、および少なくとも1つのタッチパッド216を備える。端末装置200は、ゲーム機能および通信機能を有しており、ゲーム機および電話機として機能する。端末装置200は、ゲーム端末、携帯電話端末、タブレットPC等のモバイル端末であってよい。
【0022】
図2について以下に説明する機能、構造、または動作を除き、第2実施形態に係る端末装置200が備える筐体202、タッチパネル204、スピーカ206、マイク208、およびボタン210のそれぞれは、第1実施形態に係る端末装置100備える筐体102、タッチパネル104、スピーカ106、マイク108、およびボタン110のそれぞれと同一の機能または構造を有してよく、また同様に動作してよい。
【0023】
タッチパッド216は、筐体202の表面の、タッチパネル204が配置されていない領域に配置されている。2つのタッチパッド216は、タッチパネル204の左右にそれぞれ設けられてよい。タッチパッド216は、抵抗膜方式であってもよく、静電容量方式であってもよい。また、タッチパネル204のタッチパッドとタッチパッド216とは、一枚のタッチパッドで一体的に形成されていてもよい。
【0024】
タッチパッド216には、操作しているユーザおよび実行されているアプリケーションに応じた位置に、少なくとも1つの入力キー218の機能が割り当てられる。例えば、ゲームアプリケーションが実行されている場合、タッチパネル204の左側に設けられたタッチパッド216に、入力キー218の一例としての十字キー(バーチャルクロスバー)の機能が割り当てられ、タッチパネル204の右側に設けられたタッチパッド216に、入力キー218の一例としてのボタンキー(バーチャルシューティングボタン)の機能が割り当てられてよい。
【0025】
タッチパッド216は、特定のアプリケーションが実行されている場合にアクティブになってよい。また、タッチパネル204のタッチパッドは、特定のアプリケーションが実行されている場合に非アクティブになってよい。例えば、ゲームアプリケーションが実行されている場合、タッチパッド216がアクティブとなり、タッチパネル204のタッチパッドが非アクティブとなる。このように、タッチパッド216およびタッチパネル204のタッチパッドのアクティブ/非アクティブをアプリケーションに応じて切り換えることにより、誤操作を防止できる。
【0026】
操作しているユーザが特定できない場合、またはアプリケーションの種類によっては、タッチパッド216には、予め定められたデフォルト位置に、入力キー218の機能が割り当てられてよい。このような場合に備え、端末装置200は、タッチパッド216のデフォルト位置を示すべく、例えばシルク印刷により、筐体202の表面に印字されているキーマークをさらに備えてもよい。キーマークは、タッチパッド216に割り当てられたキー機能を表すマークであってよく、例えば十字キーの形状であってよい。
【0027】
図3は、第2実施形態に係る端末装置200のブロック構成の一例を示す。端末装置200は、タッチパッド216と接触物との接触位置を検出する接触位置検出部220と、タッチパッド216と接触物との接触面積を検出する接触面積検出部222と、入力キー218の機能を割り当てるべきキー位置を決定するキー位置決定部226と、入力キー218の機能を割り当てるべきキー面積を決定するキー面積決定部228とをさらに備える。
【0028】
また、端末装置200は、タッチパッド216の一部の領域に入力キー218の機能を割り当てるキー機能割当部224と、ユーザの識別情報に対応づけてキー面積およびキー位置を格納するユーザ設定格納部230と、デフォルト設定されたキー位置およびキー面積を格納するデフォルト設定格納部232と、端末装置200を操作しているユーザを特定するユーザ特定部234と、アプリケーションを実行するアプリケーション実行部236とをさらに備える。なお、端末装置200に内蔵されたCPUがプログラムを実行することにより、端末装置200を上記各構成要素として機能させる。
【0029】
以下、第2実施形態に係る端末装置200の動作フローの一例を説明する。アプリケーション実行部236によってアプリケーションが実行されると、キー機能割当部224は、アプリケーションの種類に応じて予め登録されているアクティブ/非アクティブの情報を参照して、タッチパッド216をアクティブにすべきか非アクティブにすべきかを判断する。キー機能割当部224は、タッチパッド216を非アクティブにすべきと判断した場合、タッチパッド216を非アクティブに設定する。
【0030】
キー機能割当部224がタッチパッド216をアクティブにすべきと判断した場合、ユーザ特定部234は、端末装置200を操作しているユーザを特定する。ここで、ユーザ設定格納部230は、ユーザを識別するユーザ識別情報をユーザ毎に格納している。例えば、ユーザのログインアカウント、パスワード、顔画像、指紋画像、音声等を、ユーザ識別情報として格納している。ユーザ特定部234は、端末装置200の起動時またはアプリケーションの起動時に取得したユーザの情報を、ユーザ設定格納部230に格納されているユーザ識別情報と照合して、端末装置200を操作しているユーザを特定する。
【0031】
例えば、ユーザ特定部234は、入力されたログインアカウントおよびパスワードからユーザを特定する。また、ユーザ特定部234は、撮像部を有しており、撮像されたユーザの顔または指紋の画像からユーザを特定してもよい。また、ユーザ特定部234は、マイク208から入力された音声からユーザを特定してもよい。
【0032】
ユーザ特定部234がユーザを特定できなかった場合、キー機能割当部224は、タッチパネル204の表示パネルに、ユーザ登録を実行するか否かを問い合わせる画面を表示させる。ユーザ登録の実行が要求されなかった場合、キー機能割当部224は、入力キー218の種類並びにキー位置およびキー面積を、デフォルト設定格納部232から読み出す。デフォルト設定格納部232は、端末装置200の工場出荷時に設定されたキー位置およびキー面積、または端末装置200のユーザにより設定されたキー位置およびキー面積を、アプリケーションの種類に対応づけて入力キー218の種類毎に格納している。キー機能割当部224は、タッチパッド216に対して、実行されているアプリケーションの種類に対応するキー位置を基準とする領域であって、実行されているアプリケーションの種類に対応するキー面積を有する領域に、入力キー218の機能を割り当てる。
【0033】
ユーザ登録の実行が要求された場合、キー機能割当部224は、タッチパネル204の表示パネルに、実行されているアプリケーションをユーザが利用する場合に操作しやすい持ち方で端末装置200を持つように促す画面を表示させる。この画面を表示させてから所定の時間が経過した後に、接触位置検出部220は、タッチパッド216とタッチパッド216に接触している接触物との接触位置を検出する。また、接触面積検出部222は、タッチパッド216と接触物との接触面積を検出する。ここで、接触物は、ユーザの指であってよい。
【0034】
キー位置決定部226は、接触位置検出部220が検出した接触位置に基づいて、実行されているアプリケーションに必要とされる少なくとも1つの入力キー218の機能のそれぞれについて、タッチパッド216において入力キー218の機能を割り当てるべきキー位置を決定する。キー位置決定部226は、接触位置検出部220が検出した接触位置を基準として、少なくとも1つの入力キー218のそれぞれの機能を割り当てるべきキー位置をそれぞれ決定する。
【0035】
キー面積決定部228は、接触面積検出部222が検出した接触面積に基づいて、実行されているアプリケーションに必要とされる少なくとも1つの入力キー218の機能のそれぞれについて、タッチパッド216において入力キー218の機能を割り当てるべきキー面積を決定する。キー面積決定部228は、少なくとも1つの入力キー218のそれぞれの機能を割り当てるべきキー面積をそれぞれ決定する。例えば、キー面積決定部228は、接触面積検出部222が検出した接触面積がより広い場合に、より広いキー面積を決定する。
【0036】
次に、ユーザ設定格納部230は、キー位置決定部226によって決定されたキー位置、およびキー面積決定部228によって決定されたキー面積を格納する。また、ユーザ設定格納部230は、ユーザ特定部234が取得したユーザの情報をユーザ識別情報として格納する。ここで、ユーザ設定格納部230は、ユーザ識別情報およびアプリケーションの種類に対応づけてキー位置およびキー面積を格納する。
【0037】
ユーザ設定格納部230がユーザ識別情報に対応づけてキー位置およびキー面積を格納した場合、キー機能割当部224は、タッチパッド216に対して、ユーザ設定格納部230に格納されたキー位置を基準とする領域であって、ユーザ設定格納部230に格納されたキー面積の領域に、入力キー218の機能を割り当てる。一方で、ユーザ特定部234がユーザを特定できた場合、キー機能割当部224は、タッチパッド216に対して、特定されたユーザのユーザ識別情報に対応づけてユーザ設定格納部230に予め格納されているキー位置を基準とする領域であって、特定されたユーザのユーザ識別情報に対応づけてユーザ設定格納部230に予め格納されているキー面積の領域に、入力キー218の機能を割り当てる。
【0038】
そして、タッチパネル204の表示パネルは、アプリケーション実行部236が実行するアプリケーションに応じた画面を表示する。また、タッチパッド216は、入力キー218の機能が割り当てられた領域が触れられることにより、アプリケーションに対する操作入力を受け付ける。
【0039】
第3実施形態に係る端末装置200によれば、入力キー218の機能を割り当てる位置および面積を、ユーザ毎に変更できる。さらに、入力キー218の機能を割り当てる位置および面積を、アプリケーション毎に変更できる。これにより、ユーザおよびアプリケーションに適切な位置および面積の入力キー218を実現でき、複数のユーザが順番に端末装置200を操作する場合であっても、全てのユーザに対して高い操作性を提供できる。
【0040】
第3実施形態の第1変形例として、端末装置200は、接触物によるタッチパッド216への接触圧力を検出する接触圧力検出部をさらに備えてもよい。本例において、キー面積決定部228は、接触圧力検出部が検出した接触圧力に基づいて、タッチパッド216において入力キー218の機能を割り当てるべきキー面積を決定する。例えば、キー面積決定部228は、接触圧力検出部が検出した接触圧力がより大きい場合に、より広いキー面積を決定する。
【0041】
第3実施形態の第2変形例として、端末装置200は、接触物によるタッチパッド216への接触時間を検出する接触時間検出部をさらに備えてもよい。本例において、キー面積決定部228は、接触時間検出部が検出した接触時間に基づいて、タッチパッド216において入力キー218の機能を割り当てるべきキー面積を決定する。例えば、キー面積決定部228は、接触時間検出部が検出した接触時間がより長い場合に、より広いキー面積を決定する。
【0042】
第3実施形態の第1変形例および第2変形例によれば、ユーザ操作に応じて入力キー218を割り当てる面積を制御できる。したがって、それぞれのユーザの要求に合った入力キー218を実現でき、それぞれのユーザに対してさらに高い操作性を提供できる。
【0043】
図4は、第3実施形態に係る端末装置300の概要の一例を示す。端末装置300は、筐体302、タッチパネル304、スピーカ306、およびマイク308を備える。端末装置300は、ゲーム機能および通信機能を有しており、ゲーム機および電話機として機能する。端末装置300は、ゲーム端末、携帯電話端末、タブレットPC等のモバイル端末であってよい。
【0044】
図4について以下に説明する機能、構造、または動作を除き、第3実施形態に係る端末装置300が備える筐体302、タッチパネル304、スピーカ306、およびマイク308のそれぞれは、第1実施形態に係る端末装置100備える筐体102、タッチパネル104、スピーカ106、およびマイク108のそれぞれと同一の機能または構造を有してよく、また同様に動作してよい。また、第3実施形態に係る端末装置300が備える筐体302、タッチパネル304、スピーカ306、およびマイク308のそれぞれは、第2実施形態に係る端末装置200備える筐体202、タッチパネル204、スピーカ206、およびマイク208のそれぞれと同一の機能または構造を有してよく、また同様に動作してよい。
【0045】
タッチパネル304は、筐体302の表面に配置されている。タッチパネル304は、スピーカ306およびマイク308等のユーザインターフェースが設けられている領域以外の、筐体302の表面の略全領域に渡って設けられてよい。タッチパネル304は、タッチパッドと表示パネルとが重ね合わされて形成されており、タッチパッドは、抵抗膜方式であってもよく、静電容量方式であってもよい。
【0046】
タッチパネル304の表示領域は、特定のアプリケーションが実行されている場合に、メイン表示領域342と少なくとも1つのキー表示領域344とに物理的または論理的に分割されてよい。例えば、メイン表示領域342は、タッチパネル304の略中央の領域に割り当てられ、2つのキー表示領域344は、メイン表示領域342の左右の領域にそれぞれ割り当てられる。なお、タッチパネル304におけるメイン表示領域342およびキー表示領域344の面積、形状、および配列は、端末装置300の工場出荷時または端末装置300のユーザにより設定されてもよく、アプリケーションの種類に応じて決定されてもよい。
【0047】
特定のアプリケーションとは、アプリケーションに対する操作入力を受け付けるための入力キーが必要とされるアプリケーションであり、例えば、ゲームアプリケーションであってよい。特定のアプリケーションが実行されている場合、タッチパネル304の表示パネルは、アプリケーションに応じた画面を、メイン表示領域342に表示する。また、タッチパネル304のキー表示領域344のタッチパッドには、アプリケーションに対する操作入力を受け付けるための少なくとも1つの入力キー318の機能が割り当てられる。例えば、ゲームアプリケーションが実行されている場合、メイン表示領域342の左側のキー表示領域344のタッチパッドに、入力キー318の一例としての十字キー(バーチャルクロスバー)の機能が割り当てられ、メイン表示領域342の右側のキー表示領域344のタッチパッドに、入力キー318の一例としてのボタンキー(バーチャルシューティングボタン)の機能が割り当てられてよい。
【0048】
タッチパネル304の液晶パネルは、入力キー318の機能が割り当てられたキー表示領域344の位置に、入力キー318の機能を示すキー画像340を表示する。例えば、ゲームアプリケーションが実行されている場合、メイン表示領域342の左側のキー表示領域344に、入力キー318の一例としての十字キーの機能を示すキー画像340を表示する。また、メイン表示領域342の右側のキー表示領域344に、入力キー318の一例としてのボタンキーの機能を示すキー画像340を表示する。
【0049】
タッチパネル304のタッチパッドには、操作しているユーザおよび実行されているアプリケーションに応じたキー表示領域344の位置に、入力キー318の機能が割り当てられる。そして、タッチパネル304の表示パネルは、操作しているユーザおよび実行されているアプリケーションに応じたキー表示領域344の位置に、キー画像340を表示する。一方で、操作しているユーザが特定できない場合、またはアプリケーションの種類によっては、タッチパネル304のタッチパッドには、キー表示領域344の予め定められたデフォルト位置に、入力キー318の機能が割り当てられてもよい。そして、タッチパネル304の表示パネルは、キー表示領域344の予め定められたデフォルト位置に、キー画像340を表示してもよい。
【0050】
特定のアプリケーションが実行されている場合、タッチパネル304のキー表示領域344のタッチパッドはアクティブになり、タッチパネル304のメイン表示領域342のタッチパッドは非アクティブになってもよい。特定のアプリケーション以外のアプリケーションが実行されている場合には、タッチパネル304は、表示領域が分割されることなく、表示領域の略全面に、アプリケーションに応じた画面を表示してよい。また、タッチパネル304は、アプリケーションに応じたタッチパッドへの操作入力を受け付けてよい。
【0051】
なお、タッチパネル304は、一枚のタッチパネルで形成されていてもよく、複数のタッチパネルで形成されていてもよい。また、タッチパネル304は、一枚の表示パネルおよび複数のタッチパッドで形成されていてもよい。この場合、一枚の表示パネルが、メイン表示領域342およびキー表示領域344に画像を表示して、メイン表示領域342に設けられたタッチパッドが、メイン表示領域342への操作入力を受け付け、キー表示領域344に設けられたタッチパッドが、キー表示領域344への操作入力を受け付けてもよい。
【0052】
図5は、第3実施形態に係る端末装置300のブロック構成の一例を示す。端末装置300が備えるタッチパネル304は、タッチパッド316と、タッチパッド316に重ね合わせて配置されている表示パネル317とを有する。また、端末装置300は、タッチパッド316と接触物との接触位置を検出する接触位置検出部320と、タッチパッド316と接触物との接触面積を検出する接触面積検出部322と、入力キー318の機能を割り当てるべきキー位置を決定するキー位置決定部326と、入力キー318の機能を割り当てるべきキー面積を決定するキー面積決定部328とをさらに備える。
【0053】
また、端末装置300は、タッチパッド316の一部の領域に入力キー318の機能を割り当てるキー機能割当部324と、ユーザの識別情報に対応づけてキー面積およびキー位置を格納するユーザ設定格納部330と、デフォルト設定されたキー位置およびキー面積を格納するデフォルト設定格納部332と、端末装置300を操作しているユーザを特定するユーザ特定部334と、アプリケーションを実行するアプリケーション実行部336と、キー位置を示すべく表示パネル317にキー画像340を表示させるキー表示制御部338とをさらに備える。なお、端末装置300に内蔵されたCPUがプログラムを実行することにより、端末装置300を上記各構成要素として機能させる。
【0054】
図5について以下に説明する機能、構造、または動作を除き、第3実施形態に係る端末装置300が備えるタッチパッド316、接触位置検出部320、接触面積検出部322、キー機能割当部324、キー位置決定部326、キー面積決定部328、ユーザ設定格納部330、デフォルト設定格納部332、ユーザ特定部334、およびアプリケーション実行部336のそれぞれは、第2実施形態に係る端末装置200備えるタッチパッド216、接触位置検出部220、接触面積検出部222、キー機能割当部224、キー位置決定部226、キー面積決定部228、ユーザ設定格納部230、デフォルト設定格納部232、ユーザ特定部234、アプリケーション実行部236のそれぞれと同一の機能または構造を有してよく、また同様に動作してよい。
【0055】
以下、第3実施形態に係る端末装置300の動作フローの一例を説明する。ここでは、第2実施形態に係る端末装置200の動作と同様の動作の説明を一部省略して、端末装置300の動作のうちで端末装置200の動作として説明されていない動作を中心に説明する。
【0056】
アプリケーション実行部336によってアプリケーションが実行されると、キー表示制御部338は、アプリケーションの種類に応じて予め登録されている、表示パネル317の表示領域をメイン表示領域342とキー表示領域344とに分割するか否かを示す情報を参照する。表示パネル317の表示領域を分割すべきアプリケーションが実行された場合、キー表示制御部338は、アプリケーションの種類に応じて予め登録されている、メイン表示領域342およびキー表示領域344の面積、形状、および配列を示す情報に基づいて、表示パネル317をメイン表示領域342とキー表示領域344とに分割する。
【0057】
表示パネル317をメイン表示領域342とキー表示領域344とに分割すべきアプリケーションが実行されている場合、ユーザ特定部334は、端末装置300を操作しているユーザを特定する。ユーザ特定部334がユーザを特定できなかった場合、キー機能割当部324またはキー表示制御部338は、ユーザ登録を実行するか否かを問い合わせる画面を表示パネル317に表示させる。ユーザ登録の実行が要求されなかった場合、キー機能割当部324およびキー表示制御部338は、入力キー318の種類並びにキー位置およびキー面積を、デフォルト設定格納部332から読み出す。キー機能割当部324は、キー表示領域344のタッチパッド316に対して、実行されているアプリケーションの種類に対応するキー位置を基準とする領域であって、実行されているアプリケーションの種類に対応するキー面積を有する領域に、入力キー318の機能を割り当てる。また、キー表示制御部338は、実行されているアプリケーションの種類に対応するキー位置を示すキー画像340を、表示パネル317のキー表示領域344に表示させる。
【0058】
ユーザ登録の実行が要求された場合、キー機能割当部324またはキー表示制御部338は、実行されているアプリケーションをユーザが利用する場合に操作しやすい持ち方で端末装置300を持つように促す画面を、表示パネル317に表示させる。この画面を表示させてから所定の時間が経過した後に、接触位置検出部320は、キー表示領域344のタッチパッド316とタッチパッド316に接触している接触物との接触位置を検出する。また、接触面積検出部322は、キー表示領域344のタッチパッド316と接触物との接触面積を検出する。ここで、接触物は、ユーザの指であってよい。
【0059】
ユーザ設定格納部330がユーザ識別情報に対応づけてキー位置およびキー面積を格納した場合、キー機能割当部324は、キー表示領域344のタッチパッド316に対して、ユーザ設定格納部330に格納されたキー位置を基準とする領域であって、ユーザ設定格納部330に格納されたキー面積の領域に、入力キー318の機能を割り当てる。また、キー表示制御部338は、ユーザ設定格納部330に格納されたキー位置を示すキー画像340を、表示パネル317のキー表示領域344に表示させる。
【0060】
一方で、ユーザ特定部334がユーザを特定できた場合、キー機能割当部324は、キー表示領域344のタッチパッド316に対して、特定されたユーザのユーザ識別情報に対応づけてユーザ設定格納部330に予め格納されているキー位置を基準とする領域であって、特定されたユーザのユーザ識別情報に対応づけてユーザ設定格納部330に予め格納されているキー面積の領域に、入力キー318の機能を割り当てる。また、キー表示制御部338は、特定されたユーザの識別情報に対応づけて格納されているキー位置を示すキー画像340を、表示パネル317のキー表示領域344に表示させる。
【0061】
そして、表示パネル317は、アプリケーション実行部336が実行するアプリケーションに応じた画面をメイン表示領域342に表示する。また、キー表示領域344のタッチパッド316は、入力キー318の機能が割り当てられた領域が触れられることにより、アプリケーションに対する操作入力を受け付ける。
【0062】
第3実施形態に係る端末装置300によれば、入力キー318の機能を割り当てる位置および面積を、ユーザ毎かつアプリケーション毎に設定できる。さらに、ユーザ毎に設定された入力キー318の位置を表示パネル317に表示できるので、全てのユーザに対して非常に高い操作性を提供できる。
【0063】
第3実施形態の第1変形例として、端末装置300は、接触物によるタッチパッド316への接触圧力を検出する接触圧力検出部をさらに備えてもよい。本例において、キー面積決定部328は、接触圧力検出部が検出した接触圧力に基づいて、タッチパッド316において入力キー318の機能を割り当てるべきキー面積を決定する。例えば、キー面積決定部328は、接触圧力検出部が検出した接触圧力がより大きい場合に、より広いキー面積を決定する。
【0064】
第3実施形態の第2変形例として、端末装置300は、接触物によるタッチパッド316への接触時間を検出する接触時間検出部をさらに備えてもよい。本例において、キー面積決定部328は、接触時間検出部が検出した接触時間に基づいて、タッチパッド316において入力キー318の機能を割り当てるべきキー面積を決定する。例えば、キー面積決定部328は、接触時間検出部が検出した接触時間がより長い場合に、より広いキー面積を決定する。
【0065】
第3実施形態の第1変形例および第2変形例によれば、ユーザ操作に応じて入力キー318を割り当てる面積を制御できる。したがって、それぞれのユーザの要求に合った入力キー318を実現でき、それぞれのユーザに対してさらに高い操作性を提供できる。
【0066】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0067】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0068】
100 端末装置、102 筐体、104 タッチパネル、106 スピーカ、108 マイク、110 ボタン、112 タッチセンサ、114 キーマーク、200 端末装置、202 筐体、204 タッチパネル、206 スピーカ、208 マイク、210 ボタン、216 タッチパッド、218 入力キー、220 接触位置検出部、222 接触面積検出部、224 キー機能割当部、226 キー位置決定部、228 キー面積決定部、230 ユーザ設定格納部、232 デフォルト設定格納部、234 ユーザ特定部、236 アプリケーション実行部、300 端末装置、302 筐体、304 タッチパネル、306 スピーカ、308 マイク、316 タッチパッド、317 表示パネル、318 入力キー、320 接触位置検出部、322 接触面積検出部、324 キー機能割当部、326 キー位置決定部、328 キー面積決定部、330 ユーザ設定格納部、332 デフォルト設定格納部、334 ユーザ特定部、336 アプリケーション実行部、338 キー表示制御部、340 キー画像、342 メイン表示領域、344 キー表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の表面に配置されているタッチパネルと、
前記表面における前記タッチパネルが配置されていない領域に埋め込まれており、前記表面から突出していないタッチセンサと、
前記タッチセンサが埋め込まれている位置を示すべく、前記表面に印字されているキーマークと
を備える端末装置。
【請求項2】
タッチパッドと、
前記タッチパッドの一部の領域に、入力キーの機能を割り当てるキー機能割当部と、
前記タッチパッドと前記タッチパッドに接触している接触物との接触面積を検出する接触面積検出部と、
前記接触面積に基づいて、前記タッチパッドにおいて前記入力キーの機能を割り当てるべきキー面積を決定するキー面積決定部と
を備え、
前記キー機能割当部は、前記タッチパッドにおける前記キー面積を有する領域に、前記入力キーの機能を割り当てる端末装置。
【請求項3】
前記タッチパッドと前記接触物との接触位置を検出する接触位置検出部と、
前記接触位置に基づいて、前記タッチパッドにおいて前記入力キーの機能を割り当てるべきキー位置を決定するキー位置決定部と
をさらに備え、
前記キー機能割当部は、前記タッチパッドにおける前記キー位置を基準とする前記キー面積の領域に、前記入力キーの機能を割り当てる請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記タッチパッドに重ね合わせて配置されている表示パネルと、
前記キー位置を示すべく、前記表示パネルにキー画像を表示させるキー表示制御部と
をさらに備える請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
当該端末装置を操作しているユーザを特定するユーザ特定部と、
前記ユーザの識別情報に対応づけて、前記キー面積および前記キー位置を格納するユーザ設定格納部と
をさらに備え、
前記ユーザ特定部によって前記ユーザが特定された場合に、
前記キー機能割当部は、前記タッチパッドに対して、特定された前記ユーザの識別情報に対応づけて格納されている前記キー位置を基準とする領域であって、特定された前記ユーザの識別情報に対応づけて格納されている前記キー面積の領域に、前記入力キーの機能を割り当て、
前記キー表示制御部は、特定された前記ユーザの識別情報に対応づけて格納されている前記キー位置を示すべく、前記表示パネルに前記キー画像を表示させる請求項4に記載の端末装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−244305(P2010−244305A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92449(P2009−92449)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】