説明

端面美化発泡板とその製造方法、展示用台紙及び折箱容器

【課題】端面に発泡層の気泡が露出しておらず、美麗性及び意匠性に優れ、高級感のある外観を有している発泡板の提供。
【解決手段】少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板において、前記熱可塑性樹脂発泡板の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする端面美化発泡板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POP広告用途等に好適に用いられる熱可塑性樹脂発泡板からなる端面美化発泡板とその製造方法、該端面美化発泡板からなる展示用台紙及び端面美化発泡板を用いた容器に関する。本発明の端面美化発泡板、展示用台紙及び容器は、端面に発泡層の気泡が露出しておらず、美麗性及び意匠性に優れ、高級感のある外観を有している。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂発泡板、例えばポリスチレン系樹脂発泡板は、軽量でありながら強度があり、成形加工性に優れ、安価であるほか、疎水性に富み、衛生的で、保温・断熱性に優れているため、POP広告用台紙や、弁当容器として広く使用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1には、一端を開口した筒状胴部の他端に底板を設けた食品用包装箱であって、前記胴部は発泡樹脂材の一方の面に木材を重合接着した板材で構成され、前記胴部の内側壁面は、前記板材の前記木材側の面で構成されていることを特徴とする、食品用包装箱が開示されている。
【0004】
特許文献2には、板状芯材の表裏両面に接着剤層を介して紙製シートを貼着した積層板の、少なくとも片面に再剥離性の粘着剤層、剥離性シートが順次積層されていることを特徴とするディスプレイ用パネルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3143291号公報
【特許文献2】実開平5−29084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の展示用台紙及び容器に用いられている熱可塑性樹脂発泡板は、一定の厚みで長尺の原料発泡板を適当な寸法にカットされて製造され、カットされた端面(以下、木口と記す場合がある。)に発泡層の気泡が露出しているため、POP広告用途や弁当用容器用途においては美麗性・意匠性が悪化してしまうという問題があった。また弁当用容器用途では、木口に発泡層の気泡が露出していることで、該気泡露出面から液体が染み込んで美麗性・意匠性が悪化するという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、木口に発泡層の気泡が露出しておらず、美麗性に優れ、端面からの液体の染み込みを防ぐことができる熱可塑性樹脂発泡板からなる端面美化発泡板とその製造方法、該端面美化発泡板からなる展示用台紙及び端面美化発泡板を用いた容器の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するため、本発明は、少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板において、前記熱可塑性樹脂発泡板の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする端面美化発泡板を提供する。
【0009】
本発明の端面美化発泡板において、前記切削残部の表面を加熱し溶融するとともに該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて融着により固着させることが好ましい。
【0010】
本発明の端面美化発泡板において、前記表皮層が非発泡樹脂のスキン層、非発泡樹脂層、樹脂フィルム、紙からなる群から選択される1つ以上の層で形成されていることが好ましい。
【0011】
本発明の端面美化発泡板において、前記熱可塑性樹脂発泡板がポリスチレン系樹脂発泡板であることが好ましい。
【0012】
本発明の端面美化発泡板は、平面視四角形をなし、その4つの端部に前記美化端部形成されていることが好ましい。
【0013】
また本発明は、少なくとも一方の主面に表皮層が設けられ、端面は発泡層が露出している熱可塑性樹脂発泡板の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成する工程と、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部を形成する工程とを有することを特徴とする端面美化発泡板の製造方法を提供する。
【0014】
本発明の端面美化発泡板の製造方法において、前記切削残部の表面を加熱し溶融するとともに該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて融着により固着させることが好ましい。
【0015】
本発明の端面美化発泡板の製造方法において、前記表皮層が非発泡樹脂のスキン層、非発泡樹脂層、樹脂フィルム、紙からなる群から選択される1つ以上の層で形成されていることが好ましい。
【0016】
本発明の端面美化発泡板の製造方法において、前記熱可塑性樹脂発泡板がポリスチレン系樹脂発泡板であることが好ましい。
【0017】
本発明の端面美化発泡板の製造方法において、前記熱可塑性樹脂発泡板が平面視四角形をなし、その4つの端部に前記美化端部形成されていることが好ましい。
【0018】
また本発明は、前記端面美化発泡板からなる展示用台紙を提供する。
【0019】
また本発明は、前記端面美化発泡板を折り加工又は曲げ加工して得られた容器を提供する。
【0020】
また本発明は、少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板からなる提示用台紙において、前記展示用台紙の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする展示用台紙を提供する。
【0021】
また本発明は、少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板に折り加工又は曲げ加工を施してなる容器において、
前記容器の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする容器を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の端面美化発泡板は、端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある発泡板となる。
本発明の端面美化発泡板の製造方法は、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある端面美化発泡板を安価に製造することができる。
本発明の展示用台紙は、端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある展示パネルを提供することができる。
本発明の容器は、端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある容器を提供でき、さらに端面からの液体の染み込みを防ぐことができるので美麗性・意匠性に優れるとともに、衛生面においてもより好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の端面美化発泡板の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の美麗板の第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図3】第1の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、熱可塑性樹脂発泡板の端部に切削加工を施した状態を示す平面図である。
【図4】第1の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、熱可塑性樹脂発泡板の端部に切削加工を施した状態を示す縦断面図である。
【図5】第1の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、切削残部を折り曲げて固着して美化端部を形成した状態を示す縦断面図である。
【図6】第2の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、熱可塑性樹脂発泡板の端部に切削加工を施した状態を示す縦断面図である。
【図7】第2の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、切削残部を折り曲げて固着して美化端部を形成した状態を示す縦断面図である。
【図8】第3の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、熱可塑性樹脂発泡板の端部に切削加工を施した状態を示す縦断面図である。
【図9】第3の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、切削残部を折り曲げて固着して美化端部を形成した状態を示す縦断面図である。
【図10】第4の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、熱可塑性樹脂発泡板の端部に切削加工を施した状態を示す縦断面図である。
【図11】第4の実施形態の端面美化発泡板を製造する工程を示し、切削残部を折り曲げて固着して美化端部を形成した状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明の端面美化発泡板の第1の実施形態を示す図である。本実施形態の端面美化発泡板1Aは、平面視四角形をなし、その4辺のそれぞれの端部に、端面が表皮層で覆われた美化端部5a,5b,5c,5dが設けられていることを特徴としている。
【0025】
端面美化発泡板1Aの本体をなす熱可塑性樹脂発泡板10は、従来より周知の押出発泡成形法などによって作製された板状の発泡体の周囲を適当なサイズにカットしたものであり、図2の例示においては、発泡層2の両方の主面3,4に表皮層6が積層された構造になっている。この表皮層6は、熱可塑性樹脂発泡板10の製造時に、発泡層2の両面側に形成される非発泡樹脂のスキン層(いわゆる、スキン層)である。
【0026】
なお、この表皮層6は前記スキン層に限定されない。
さらに、熱可塑性樹脂発泡板10は押出発泡成形法から得られたものに限定されず、発泡性樹脂粒子あるいは発泡性樹脂粒子を予備発泡させた予備発泡粒子を型内で発泡成形する型内発泡成形法から得られたものであってもよい。
表皮層6は、発泡層2の少なくとも一方の主面の上に形成される層であり、発泡層2の気泡の露出を防ぎ、美麗性・意匠性を向上させる層である。表皮層6としては、非発泡樹脂のスキン層、非発泡樹脂層、樹脂フィルム、紙などが挙げられる。これらは表皮層6として単層で発泡層2に積層させてもよいし、2層以上複合させた多層で発泡層2に積層させてもよい。
【0027】
非発泡樹脂のスキン層は、押出発泡成形法あるいは型内発泡成形法による板状の発泡体を製造する際に発泡層2の両方の主面に自然と形成される層であり、気泡を含んでいない薄皮部分のことを指す。そして、その厚みは通常1〜200μm程度である。
【0028】
非発泡樹脂層は、スキン層がある板状の発泡体の少なくとも一方の面あるいはスキン層を除去した発泡層2の少なくとも一方の主面に、溶融した非発泡樹脂をTダイなどから押し出して積層することができる層である。そして、その厚みは通常3〜500μm程度である。また、樹脂としては、従来より周知の各種の熱可塑性樹脂を使用でき、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などが挙げられ、これらの中でもポリスチレン系樹脂が特に好ましい。
【0029】
樹脂フィルムは、スキン層がある板状の発泡体の少なくとも一方の面あるいはスキン層を除去した発泡層2の少なくとも一方の主面に、熱融着によって積層させるか、接着剤などを介して積層させることができる層である。樹脂フィルムとしては、例えばポリスチレン系樹脂が使用でき、その他に、ポリスチレン系樹脂と耐衝撃性ポリスチレンとの混合又は耐衝撃性ポリスチレン単独であって且つ、耐衝撃性ポリスチレンにはスチレン−ブタジエン共重合体がサラミ構造状に分散し、その粒径が0.3μm〜10μmのものを多く含むものを挙げることができる。またその他に、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、プロピレンホモポリマー、エチレン・プロピレンランダムポリマー、エチレン・プロピレンブロックポリマー、エチレンプロピレン−ブテン−ターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレン−メチルメタクリレート共重合体)、エチレン−不飽和カルボン酸金属塩共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸マグネシウム(又は亜鉛)共重合体)、プロピレン−塩化ビニルコポリマー、プロピレン−ブテンコポリマー、プロピレン−無水マレイン酸コポリマー、プロピレン−オレフィン共重合体(プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体)ポリエチレン又はポリプロピレンの不飽和カルボン酸(例えば、無水マレイン酸)変性物、エチレン−プロピレンゴム、アタクチックポリプロピレン等か挙げられ、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体及びこれら2種以上の混合物やポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のフィルムが挙げられる。また、2種以上のフィルムを積層させた樹脂フィルム、印刷を施した樹脂フィルム、アルミなどの金属を蒸着させた樹脂フィルム、アルミ箔などの金属箔を積層した樹脂フィルムであってもよい。
【0030】
紙は、スキン層がある板状の発泡体の少なくとも一方の面あるいはスキン層を除去した発泡層2の少なくとも一方の主面に、接着剤などを介して積層させることができる層である。紙としては、表面平滑性や印刷性に優れた上質紙、グラシン紙、バーチメント紙、クラフト紙、ケント紙等の紙が挙げられる。また、2種以上の紙を積層させた複合紙、紙と樹脂フィルムを積層させた複合紙、紙とアルミ箔などの金属箔を積層させた複合紙、2枚の紙の間に樹脂フィルムや金属箔などを挿んだ複合紙であってもよい。
表皮層6の厚みは特に限定されないが、1〜1000μmの範囲であることが好ましく、3〜500μmの範囲であることがより好ましい。
【0031】
端面美化発泡板1Aの樹脂材料としては、従来より周知の各種の熱可塑性樹脂を使用でき、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などが挙げられ、これらの中でもポリスチレン系樹脂が特に好ましい。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等のスチレン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体等が挙げられ、スチレンを50質量%以上含有するポリスチレン系樹脂が好ましく、ポリスチレンがより好ましい。また、前記ポリスチレン系樹脂としては、前記スチレンモノマーを主成分とする、前記スチレン系モノマーとこのスチレン系モノマーと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体であってもよく、このようなビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートの他、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの二官能性モノマーなどが挙げられる。
【0032】
また、ポリスチレン系樹脂が主成分であれば、他の樹脂を添加してもよく、添加する樹脂としては、例えば、容器用周側枠材及び容器の耐衝撃性を向上させるために、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三次元共重合体などのジエン系のゴム状重合体を添加したゴム変性ポリスチレン系樹脂、いわゆるハイインパクトポリスチレンが挙げられる。あるいは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。また、原料となるポリスチレン系樹脂としては、市販されている通常のポリスチレン系樹脂、懸濁重合法などの方法で新たに作製したポリスチレン系樹脂などの、リサイクル原料でないポリスチレン系樹脂を使用できる他、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体を再生処理して得られたリサイクル原料を使用することができる。このリサイクル原料としては、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体、例えば、魚箱、家電緩衝材、食品包装用トレーなどを回収し、リモネン溶解方式や加熱減容方式によって再生したリサイクル原料を用いることができる。また、使用することができるリサイクル原料は、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体を再生処理して得られたもの以外にも、家電製品(例えば、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)や事務用機器(例えば、複写機、ファクシミリ、プリンターなど)から分別回収された非発泡のポリスチレン系樹脂成形体を粉砕し、溶融混練してリペレットしたものを用いることができる。
【0033】
この端面美化発泡板1Aの厚みは、特に限定されないが、POP広告などの展示用台紙や容器として使用する目的においては、通常2〜20mmの範囲とすることが好ましく、3〜15mmの範囲がより好ましい。
なお、この端面美化発泡板1Aの厚みは、以下の厚み測定方法によって測定した値をいう。
<厚み測定方法>
発泡板の長手方向の両端20mmを除いた部分を、長手方向50mm間隔の位置を測定点とした。この測定点をダイヤルシックネスゲージSM−112(テクロック社製)を使用し、厚みを最小単位0.01mmまで測定した。この測定値の平均値(測定箇所数n=9以上)を、容器用周側枠材の厚み[mm]とした。
【0034】
この端面美化発泡板1Aの密度は、特に限定されないが、POP広告などの展示用台紙や容器として使用する目的においては、通常0.03〜0.3g/cmの範囲とすることが好ましく、0.04〜0.15g/cmの範囲がより好ましい。
なお、端面美化発泡板1Aの密度は、以下の密度測定方法によって測定した値をいう。
<密度測定方法>
50cm以上の試験片を材料の元のセル構造を変えないように切断し、その質量及び体積を測定し、次式により全体密度を算出した。
密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
ただし、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃・50RH%±5RH%、または27℃±2℃・65RH%±5RH%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
【0035】
前記美化端部5a,5b,5c,5dを形成する前の熱可塑性樹脂発泡板は、それぞれの端面(木口)において発泡層2の気泡が露出している。これは、押出発泡成形法などによって作製された板状の発泡体の周囲を適当なサイズにカットした際の切断面が端面(木口)となっているためである。
本実施形態では、発泡板の端部周縁に沿って一方の主面3の表皮層6が残るように切削加工して切削残部8a,8bを形成し、該切削残部8a,8bの表面を加熱し溶融するとともに該切削残部8a,8bを他方の主面4側に折り曲げて融着により固着させることで、表皮層6で覆われた美化端部5a,5b,5c,5dを形成した構造になっている。前記切削残部8a,8bが融着により固着された固着部7は、殆ど目視できなくなる。
【0036】
前記美化端部5a,5b,5c,5dは、切削残部8a,8bを他方の主面4側に折り曲げて融着により固着することによって、切削残部8a,8bの一方の主面3側に残存している表皮層6が発泡板の端面となる。これによって発泡板端面(木口)において発泡層2の気泡が表皮層6により覆われ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある端面美化発泡板1Aとなる。
前記切削残部8a,8bの固着方法としては、該切削残部8a,8bの表面を加熱し溶融させ融着により固着させることが生産上好ましい。
しかし、融着による固着に限定されず、その他の固着方法としては、切削残部8a,8bの表面の一部又は全部にホットメルト系接着剤などの接着剤を塗布し、接着により固着させることなどが挙げられる。
【0037】
図3〜図5は、第1の実施形態の端面美化発泡板1Aを製造する工程を示す図である。
この端面美化発泡板1Aの材料となる熱可塑性樹脂発泡板10は、従来周知の押出発泡成形法あるいは従来周知の型内発泡成形法により製造することが好ましく、押出発泡成形法が生産上より好ましい。
この押出発泡成形法では、吐出側にスリットを有する樹脂供給装置の前記スリットから溶融状態の発泡剤含有熱可塑性樹脂を押出し発泡させ、冷却して長尺発泡板を製造し、これを適当なサイズにカットして熱可塑性樹脂発泡板10を製造する。この押出発泡成形法による熱可塑性樹脂発泡板10の製造において、環状スリットを有するサーキュラーダイを樹脂供給装置の先端に取り付け、円筒状に押出発泡させた発泡シートを、押出直後にピンチロールを通すなどして円筒を押しつぶして、2層に重ね合わせて融着させることにより、一枚の熱可塑性樹脂発泡板10を製造することが好ましい。
【0038】
この熱可塑性樹脂発泡板10の製造に用いる発泡剤としては、二酸化窒素、炭酸ガス、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、及びこれらの2種以上混合して使用され、これらの中でも、n−ブタン、i−ブタンが好ましい。ブタン等の炭化水素発泡剤を用いる場合、その添加量は熱可塑性樹脂100質量部に対して1〜10質量部の範囲内とすることが好ましく、2〜8質量部の範囲内とすることがより好ましい。
【0039】
この熱可塑性樹脂発泡板10の製造において、原料の熱可塑性樹脂には、発泡核剤を添加することが好ましい。この発泡核剤としては、タルク、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カルシウム、クレー、クエン酸等が挙げられ、これらの中でもタルクがより好ましい。前記発泡核剤の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して1〜8質量部の範囲内とすることが好ましく、2〜6質量部の範囲内とすることがより好ましい。
【0040】
この熱可塑性樹脂発泡板10には、必要に応じて各種の添加剤、例えば着色剤、難燃剤、滑剤(炭化水素、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石鹸、シリコーン油、低分子ポリエチレン等のワックス等)、展着剤(流動パラフィン、ポリエチレングリコール、ポリブテン等)、分散剤等を添加することもできる。
【0041】
適当なサイズにカットされた熱可塑性樹脂発泡板10は、両方の主面3,4に非発泡樹脂のスキン層(表皮層6)が形成されているが、カットされた端面は発泡層2の気泡が露出した状態になっている。
なお、このスキン層とは、熱可塑性樹脂発泡板10の厚み方向断面を拡大して見たときに、表層に形成された気泡を含んでいない薄皮部分のことを指す。また、このスキン層の厚みは、以下の測定方法によって測定した厚みの平均値(測定箇所数n=24以上)のことを言う。
<スキン層又は表皮層の厚みの測定方法>
熱可塑性樹脂発泡板をその表面に対して垂直な方向(厚み方向)に切断し、この切断面の表面付近を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて300〜700倍に拡大して撮影し、スキン層又は表皮層の厚みを測定した。スキン層又は表皮層の厚みは、発泡板表面から最表層側の気泡表面までの長さとし、任意に選んだ最表層側の8つの気泡について各気泡につき3箇所測定した。24箇所測定した厚みの平均値を、スキン層又は表皮層の厚み[μm]とした。
【0042】
次に、図3及び図4に示すように、得られた熱可塑性樹脂発泡板10の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面3の表皮層6が残るように切削加工して切削残部8a,8bを形成する。この切削加工は、従来よりポリスチレン発泡板のV溝加工において用いられているV溝加工装置などを用いて行うことができる。
【0043】
本例示では、図4に示すように、断面視三角形をなす2つの切削残部8a,8bを残すように切削加工される。2つの切削残部8a,8bは、それぞれ大きさの異なる断面視三角形をなし、これらを図4中矢印の方向に折り曲げることで、図5に示すように、垂直な端面を有する美化端部5a,5b,5c,5dが形成できるようになっている。2つの切削残部8a,8bの一方の主面3側には、表皮層6が残存している。
【0044】
前記切削残部8a,8bを形成した後、これら切削残部8a,8bの表面を加熱し溶融するとともに切削残部8a,8bを図4中矢印の方向に折り曲げて融着により固着させる。これによって、図5に示すように、端面が表皮層6で覆われた美化端部5aが形成される。
熱可塑性樹脂発泡板10の4辺について、それぞれ美化端部5a,5b,5c,5dを形成することによって、図1に示す端面美化発泡板1Aが得られる。
【0045】
切削残部8a,8bの表面を加熱する方法は、特に限定されないが、前記切削加工時に熱刃を発泡板に接触させてカットすると同時に、2つの切削残部8a,8bの表面が溶融した状態にある間に折り曲げて、融着させる方法が好ましい。
【0046】
本実施形態の端面美化発泡板1Aは、端面が表皮層6で覆われた美化端部5a,5b,5c,5dが設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある発泡板となる。
また前記端面美化発泡板1Aの製造方法によれば、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある端面美化発泡板1Aを安価に製造することができる。
【0047】
図6及び図7は、本発明の第2の実施形態を示す図である。
本実施形態による端面美化発泡板1Bは、前述した第1の実施形態による端面美化発泡板1Aとほぼ同様の構成になっており、また同様の製造方法により製造されるが、切削加工において、断面視ほぼ同じ形状と大きさをなす2つの切削残部8c,8dを形成し、これらを折り曲げて融着により固着することによって美化端部5aを形成するようになっている。
【0048】
本実施形態の端面美化発泡板1Bは、2つの切削残部8c,8dに残存していた表皮層6が、2つの切削残部8c,8dを他方の主面3側(図6中矢印で示す方向)に折り曲げ、融着により固着させることによって、非発泡樹脂層6で覆われた垂直な端面を有する美化端部5aが形成でき、切削残部8c,8dが融着により固着された固着部7は殆ど目視できなくなる。
熱可塑性樹脂発泡板10の4辺について、それぞれ美化端部5a,5b,5c,5dを形成することによって、端面美化発泡板1Bが得られる。
【0049】
本実施形態の端面美化発泡板1Bは、端面が美化端部5a,5b,5c,5dが設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある発泡板となる。
【0050】
図8及び図9は、本発明の第3の実施形態を示す図である。
本実施形態による端面美化発泡板1Cは、前述した第1の実施形態による端面美化発泡板1Aとほぼ同様の構成になっており、また同様の製造方法により製造されるが、切削加工において、V溝加工によって断面視三角形の1つの切削残部8eを形成し、これを折り曲げて融着により固着することによって美化端部5aを形成するようになっている。
【0051】
この切削残部8eは、一方の主面3側に表皮層6を有しており、切削残部8eを折り曲げて融着により固着させた際に、この切削残部8eの表皮層6が美化端部5aの端面となるが、熱可塑性樹脂発泡板10の端面となっていた切削残部8eの面は、発泡層2が露出した気泡露出面11となっており、この気泡露出面11は、美化端部5aの他方の主面4側に露出する。
【0052】
本実施形態の端面美化発泡板1Cは、一方の主面3とそれぞれの美化端部5a,5b,5c,5dの端面が表皮層6で覆われており、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある発泡板となる。
【0053】
図10及び図11は、本発明の第4の実施形態を示す図である。
本実施形態による端面美化発泡板1Dは、前述した第3の実施形態による端面美化発泡板1Cとほぼ同様の構成になっており、また同様の製造方法により製造される。切削加工において、V溝加工によって断面視三角形の1つの切削残部8fを形成し、これを折り曲げて融着により固着することによって美化端部5aを形成する。
【0054】
この切削残部8fは、一方の主面3側に表皮層6を有しており、切削残部8eを折り曲げて融着により固着させた際に、この切削残部8eの表皮層6が美化端部5aの端面となるが、熱可塑性樹脂発泡板10の端面となっていた切削残部8eの面は、発泡層2が露出した気泡露出面11となっており、この気泡露出面11は、美化端部5aの他方の主面4側に露出する。
【0055】
本実施形態の端面美化発泡板1Dは、一方の主面3とそれぞれの美化端部5a,5b,5c,5dの端面が表皮層6で覆われており、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある発泡板となる。
【0056】
なお、前述した各実施形態は、本発明の端面美化発泡板の単なる例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、種々の修正や変更が可能である。
例えば、前述した各実施形態では、平面視四角形の端面美化発泡板1Aを例示したが、端面美化発泡板の平面視形状は四角形にのみ限定されず、例えば、平面視三角形、菱形、平行四辺形、台形、五角形以上の多角形状、円形、半円形、楕円形、長丸形状、その他種々の形状とすることができる。
【0057】
また、前述した各実施形態では、切削残部の表面を加熱し溶融させ、該切削残部を他方の主面4側に折り曲げて融着により固着させているが、切削残部の表面の一部又は全部にホットメルト系接着剤などの接着剤を塗布し、該切削残部を他方の主面4側に折り曲げて接着により固着させてもよい。
また、前述した各実施形態では、熱可塑性樹脂発泡板10は、発泡層2の両方の主面3,4に表皮層6が形成された構造になっているが、一方の主面3のみに表皮層6が形成された構造であってもよい。これは、本発明の端面美化発泡板は、一方の主面3のみに表皮層があれば、美化端部5a,5b,5c,5dの端面を表皮層で覆うことができるからである。
さらに、他方の主面4に表皮層6が形成されていない構造であってもよい理由は、例えば、本発明の端面美化発泡板が展示用台紙として、他方の主面4が壁などに接して用いられる場合には、他方の主面4は殆ど目視されないからである。なお、図9、図11に示されるように、他方の主面4側に露出する気泡露出面11があってもよい理由もこれと同じである。
しかしながら、図5、図7に示されるように、一方の主面3、美化端部5a,5b,5c,5dの端面、他方の主面4の全てが表皮層6で覆われているものがより好ましいのは勿論である。
【0058】
本発明の端面美化発泡板は、POP広告用途等に好適に用いられる展示用台紙として好適に用いられる。
この展示用台紙は、一方又は両方の主面にポスターや写真を貼り付けるために、少なくとも一方の主面に粘着剤層と剥離紙とを順に積層し、使用時に剥離紙を剥がし、露出した粘着剤層にポスターや写真を貼り付けることが可能な構成とすることができる。
【0059】
本発明の端面美化発泡板からなる展示用台紙は、端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある展示パネルを提供することができる。
【0060】
本発明の端面美化発泡板は、折り加工又は曲げ加工を施してなる容器にも好適に使用できる。
本発明の端面美化発泡板を用いて容器を製造する方法は特に限定されず、例えば、本発明の端面美化発泡板の縦横に折り目となるV溝を形成し、これを箱状に折り曲げて製造する方法や、本発明の端面美化発泡板を矩形状又は円形状などの側枠として用い、別途用意した底板の周縁に側枠を巻き付け、側枠両端を融着する方法などが挙げられる。
【0061】
本発明の容器は、端面が非発泡樹脂層で覆われた美化端部が設けられたものなので、端面に発泡層の気泡が露出している従来品と比べ、美麗性・意匠性に優れ、高級感のある折箱容器を提供でき、さらに端面からの液体の染み込みを防ぐことができるので美麗性・意匠性に優れるとともに、衛生面においてもより好ましいものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、POP広告用途等に好適に用いられる熱可塑性樹脂発泡板からなる端面美化発泡板とその製造方法、該端面美化発泡板からなる展示用台紙及び端面美化発泡板を用いた容器に関する。本発明の端面美化発泡板、展示用台紙及び容器は、端面に発泡層の気泡が露出しておらず、美麗性及び意匠性に優れ、高級感のある外観を有している。
【符号の説明】
【0063】
1…端面美化発泡板、2…発泡層、3…一方の主面、4…他方の主面、5a,5b.5c,5d…美化端部、6…表皮層、7…固着部、8a,8b,8c,8d,8e,8f…切削残部、9…除去部分、10…熱可塑性樹脂発泡板、11…気泡露出面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板において、
前記熱可塑性樹脂発泡板の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする端面美化発泡板。
【請求項2】
前記切削残部の表面を加熱し溶融するとともに該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて融着により固着させることを特徴とする請求項1に記載の端面美化発泡板。
【請求項3】
前記表皮層が非発泡樹脂のスキン層、非発泡樹脂層、樹脂フィルム、紙からなる群から選択される1つ以上の層で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端面美化発泡板。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂発泡板がポリスチレン系樹脂発泡板である請求項1〜3のいずれか1項に記載の端面美化発泡板。
【請求項5】
平面視四角形をなし、その4つの端部に前記美化端部形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の端面美化発泡板。
【請求項6】
少なくとも一方の主面に表皮層が設けられ、端面は発泡層が露出している熱可塑性樹脂発泡板の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成する工程と、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部を形成する工程とを有することを特徴とする端面美化発泡板の製造方法。
【請求項7】
前記切削残部の表面を加熱し溶融するとともに該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて融着により固着させることを特徴とする請求項6に記載の端面美化発泡板の製造方法。
【請求項8】
前記表皮層が非発泡樹脂のスキン層、非発泡樹脂層、樹脂フィルム、紙からなる群から選択される1つ以上の層で形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の端面美化発泡板の製造方法。
【請求項9】
前記熱可塑性樹脂発泡板がポリスチレン系樹脂発泡板である請求項6〜8のいずれか1項に記載の端面美化発泡板の製造方法。
【請求項10】
前記熱可塑性樹脂発泡板が平面視四角形をなし、その4つの端部に前記美化端部形成されている請求項6〜9のいずれか1項に記載の端面美化発泡板の製造方法。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の端面美化発泡板からなる展示用台紙。
【請求項12】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の端面美化発泡板を折り加工又は曲げ加工して得られた容器。
【請求項13】
少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板からなる提示用台紙において、
前記展示用台紙の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする展示用台紙。
【請求項14】
少なくとも一方の主面に表皮層が設けられた熱可塑性樹脂発泡板に折り加工又は曲げ加工を施してなる容器において、
前記容器の端部に、該端部周縁に沿って一方の主面の前記表皮層が残るように切削加工して切削残部を形成し、該切削残部を他方の主面側に一度以上折り曲げて固着させることで端面が表皮層で覆われた美化端部が設けられていることを特徴とする容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−250506(P2012−250506A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126533(P2011−126533)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】