説明

第四級塩化合物の合成

本発明は、CCCR2拮抗物質であるフェニルアミノ置換第四級塩化合物を調製するための、環境に対する影響を低減したプロセスを目的とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2007年10月26日出願の米国特許仮出願第60/982,802号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、走化性サイトカイン受容体2(CCR2)に対する拮抗物質である第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスを目的とする。より具体的には、本プロセスは、環境への影響を低減した、フェニルアミノ置換第四級塩化物塩CCR2拮抗物質化合物の合成を目的とする。
【背景技術】
【0003】
最適化された化学物質製造プロセスの設計は、合成効率、廃棄物削減、及び健康リスクの少ない物質の使用という目標を念頭におくプロセスでもあることが非常に多い。環境への影響が低減された製造合成には、有害な試薬及び溶媒の使用を最小限にすることによって、より安全な設計を採用することができ、これにより、環境面及び経済面に良い影響をもたらすような、新しく、より効率的でコスト効率の高いプロセスを提供することが可能になる。本発明のプロセスは、製薬上有用な一連の化合物を提供すると同時に、既知の突然変異誘発性試薬及び塩素化溶媒の使用を排除する。したがって、本発明の合成は、削減された量の試薬及び溶媒並びにより害の少ない試薬及び溶媒を使用することにより、全体的な経済面及び環境面の影響を低減させることができ、これにより付随する廃棄コスト及び製品の合計コストを削減することができる。
【0004】
MCP−1拮抗物質として、一連の3,4−ジヒドロ−ナフタレン、2H−クロメン、8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプタン及び2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピンカルバモイル化合物についての第四級アンモニウム塩又は第四級ホスホニウム塩の形態の合成は、これまでに記述されている(Shiraishi M,Aramaki Y,Seto M,Imoto H,Nishikawa Y,Kanzaki N,Okamoto M,Sawada H,Nishimura O,Baba M and Fujino M,Discovery of Novel,Potent,and Selective Small−Molecule CCR5 Antagonists as Anti−HIV Agents:Synthesis and Biological Evaluation of Anilide Derivatives with a Quaternary Ammonium Moiety,J.Med.Chem.,2000,43,2049−2063参照;また、アニリド誘導体の第四級アンモニウム塩形態を含む拮抗性CCR5の製薬組成物について記述している米国特許第6,268,354号を参照)。
【0005】
N,N−ジメチル−N−[4−[[[2−(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル]カルボニル]アミノ]ベンジル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミニウムクロリド(TAK−779)の塩形態の合成は、これまでに記述されている(Ikemoto T,Ito T,Hashimoto H,Kawarasaki T,Nishiguchi A,Mitsudera H,Wackimasu M and Tomimatsu K,Development of a New Synthetic Route of a Non−Peptide CCR5 Antagonist,TAK−779,for Large Scale Preparation,Organic Process Research and Development,2000,4,520−525、及びIkemoto T,Nishiguchi A,Mitsudera H,Wakimasu M and Tomimatsu K,Convenient,Efficient Synthesis of TAK−779,a Non−Peptide CCR5 Antagonist:Development of Preparation of Various Ammonium Salts using Trialkylphosphite and N−Halogenosuccinimide,Tetrahedron,2001,57,1525−1529を参照)。
【0006】
酸塩化物中間体を介した7−{4−[2−(ブトキシ)−エトキシ−フェニル}−N−(4−{メチル−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ}メチル]フェニル)−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン−4−カルボキサミドの合成は、これまでに記述されている(Ikemoto T,Ito T,Nishiguchi A,Miura S and Tomimatsu K,Practical Synthesis of an Orally Active CCR5 Antagonist,7−{4−[2−(butoxy)−ethoxy−phenyl}−N−(4−{methyl−(tetrahydro−2H−pyran−4−yl)amino}methyl]phenyl)−1−propyl−2,3−dihydro−1H−1−benzazepine−4−carboxamide,Organic Process Research and Development,2005,9,168−173を参照)。
【0007】
米国特許公報第2006/0293379号(この全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる)は、本発明のプロセスを用いて調製され得る式(I)の置換第四級ヨウ化物塩化合物について記述している。加えて、本明細書中に引用されているすべての他の文書は、それら全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、式(I)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスを目的とし、
【0009】
【化1】

式中、R1、X、A、Y及びX22は本明細書中に定義されている。
【0010】
本発明は更に、式(Ia)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスに関連する。
【0011】
【化2】

【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、式(I)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスを目的とし、
【0013】
【化3】

式中、
Aはカルボニルであり、
Xは1つの結合又は−CH=CH−であり、
1はアリール、C5〜C15のシクロアルキル又はヘテロシクリルから選択され、
前記アリールは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ハロゲン、又はフェニル(任意に低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、又はハロゲンで置換されたもの)で置換され、
前記C5〜C15シクロアルキルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、あるいは
前記ヘテロシクリルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、アリール−低級アルキル、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
式中、nは0、1、2、3又は4であり、
Yは1つの結合又は−CH2−であり、
2は−(CH2m−(ここでmは1又は2)であり、
2は−N+(R45)−ZR3であり、
Zは−(CH2p−(ここでpは0、1又は2)であり、
3はアリール、C5〜C15のシクロアルキル又はヘテロシクリルから選択され、
前記アリールは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
前記C5〜C15シクロアルキルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、あるいは
前記ヘテロシクリルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
前記ヘテロシクリルが炭素原子環員を介して結合しており、かつヘテロ原子環員が前記炭素原子に隣接している場合、pは1又は2であり、
4及びR5はそれぞれ個別に低級アルキル又は低級アルケニルであり、あるいは
別の方法として、R4及びR5が式(I)の窒素原子と結合して、任意に酸素環原子を含む、合計環原子が5〜9個のヘテロシクリル環を形成し、このヘテロシクリル環窒素原子は、低級アルキル又は低級アルケニルのうちの1つで置換されて第四級塩を形成し、−ZR3は存在せず、ヘテロシクリル環は任意にアリールで置換され、このアリールは任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
スキームAに従うと、次の、
【0014】
スキームA
工程A.任意に水性塩基の存在下で、化合物A1を化合物A2と反応させて、化合物A3を得る、
【0015】
【化4】

【0016】
工程B.酸の存在下で化合物A3を反応させて、化合物A4を得る、
【0017】
【化5】

【0018】
工程C.溶媒中で化合物A4を化合物A5と反応させて、式(I)の化合物を代表する化合物A6を得る、
【0019】
【化6】

の工程を含む。
【0020】
工程Aにおいて、任意の水性塩基は、Na2CO3(濃度約7.2%)であり、化合物A1はアセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物A2と反応する。
【0021】
工程Aにおいて、本発明の特定の実施形態では、化合物A1は、Na2CO3(濃度約7.2%)の存在下で、アセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物A2と反応する。
【0022】
工程Aにおいて、反応条件は、生成化合物A3を直接沈殿させることによりアミドの形成を促進させ、これにより、混合物を冷却し、水を加え、次いで濾過及び乾燥を行うことによって、効率的な分離及び検査が可能になる。
【0023】
工程Bにおいて、化合物A3は、酸(例えば未希釈濃(conc.)HCl、又は、THF、EtOH及びアセトンから成る群から選択される溶媒中とのある比率での濃HCl)の存在下で、ほぼ室温(RT)〜約45℃の範囲の反応温度にて反応する。
【0024】
工程Bにおいて、ほぼRTでの反応温度にてTHF:HClの比率は約1:1であり、ほぼRTでの反応温度にてEtOH:HClの比率は約1:1であり、ほぼRT、又は約RT、又は約30℃、又は約35℃、又は約40℃、又は約45℃の反応温度にて、アセトン:HClの比率は約1:1、又は約3:1、又は約4:1、又は約5.4:1、又は約6:1、又は約7.7:1、又は約12.8:1である。
【0025】
工程Bにおいて、この酸は、無機酸塩化物、例えば文献に記述されているSOCl2/THF又はSOCl2/CHCl3/ピリジン(触媒(cat.))(それぞれ、Ikemoto T,Ito T,Hashimoto H,Kawaraski T,Nishiguchi A,Mitsudera H,Wakimasu M and Tomimatsu K,Org.Process Res.& Develop.,2000,4,520、及びShirashi M,Baba M,Aramaki Y,Hishimura O and Kanzaki N,International Patent Publication WO00/10965)、あるいはPCl3、PCl5、POCl3、SO2Cl2、Ph3P−CCl4などであってもよい。この酸は更に、塩化オキサリルなどの有機酸であってもよい。
【0026】
工程Bにおいて、化合物A3は、アセトンとの比率が3:1である濃HClの存在下で、約45℃〜約50℃の反応温度にて反応する。
【0027】
工程Cにおいて、化合物A4は、溶媒の沸点未満又は沸点近くの還流温度にて、アセトン又はEtOHから選択される溶媒中で、化合物A5と反応する。反応条件は、生成化合物A6を直接沈殿させることにより第四級塩化物塩の形成を促進させ、これにより、混合物を冷却し、次いで濾過及び乾燥を行うことによって、効率的な分離及び検査が可能になる。
【0028】
工程Cにおいて、化合物A4は、アセトン中、前記還流温度にて、4−DMATHP化合物B5と反応する。
【0029】
米国特許公報第2006/0293379号は、下記の化合物を第四級ヨウ化物塩化合物として開示している。式(I)で表わされる下記の第四級塩化物塩化合物は、本発明のプロセスに従って調製することが可能であり、次の物質:
【0030】
【表1−1】

【0031】
【表1−2】

【0032】
【表1−3】

【0033】
【表1−4】

【0034】
【表1−5】

から成る群から選択される。
【0035】
本発明に関する検討
前述のスキームAに示したように、本発明のスケールアッププロセスは、製薬上有用な第四級塩化物塩化合物の調製を可能にしたことにより、米国特許公報第2006/0293379号に開示された式(I)の第四級ヨウ化物化合物の調製のためのベンチスケールプロセスとは異なる。このベンチスケールプロセスには、ヨウ化メチルの使用とイオン交換工程が必要であった。そのため、特許公報第2006/029337号に開示されているプロセスは、スケールアップに移行することができない。本明細書に記述される本プロセスは、イオン交換プロセスが排除されているためより効率的であり、ヨウ化メチル及び二塩化メチレンの使用が回避されかつ溶媒の使用量が低減されているため有害度が低い。
【0036】
更に、本発明のプロセスは、米国特許公報第2006/029337号の明細書及び実施例に開示されている調製方法とは異なる。同特許公報において、実施例1では、第四級ヨウ化物塩前駆体の調製と、それに続く第四級塩化物塩[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物17への変換について記述されている。本明細書に記述されている本プロセスは、化合物17(本明細書では式(Ia)の化合物と呼ばれる)の第四級アンモニウム塩化物塩を直接調製することについて記述している。
【0037】
更に本発明のプロセスは、これまで開示されていなかった式(I)の第四級塩化物塩化合物の直接調製を可能にしたことにより、式(I)の第四級ヨウ化物塩化合物の調製を全般に説明した特許公報第2006/029337号とは異なる。
【0038】
したがって、本プロセスにより、式(I)の第四級塩化物塩化合物の直接調製が可能になる。
【0039】
本発明は更に、式(Ia)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスに関連し、
【0040】
【化7】

【0041】
ここで、式(Ia)の化合物は、米国特許公報第2006/0293379号に記述されており、[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物17と呼ばれる。
【0042】
本発明は更に、スキームBで表わされる式(Ia)の化合物を供給するプロセスを目的とする。
【0043】
スキームB
式(Ia)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセス:
【0044】
【化8】

は、次の、
工程A.任意に水性塩基の存在下で、化合物B1を化合物B2と反応させて、化合物B3を得る、
【0045】
【化9】

【0046】
工程B.酸の存在下で化合物B3を反応させて、化合物B4を得る、
【0047】
【化10】

【0048】
工程C.溶媒中で化合物B4を4−(ジメチルアミノ)テトラヒドロピラン(4−DMATHP)化合物B5と反応させて、式(I)の化合物を代表する、式(Ia)の化合物を得る、
【0049】
【化11】

の工程を含む。
【0050】
工程Aにおいて、任意の水性塩基は、Na2CO3(濃度約7.2%)であり、化合物B1はアセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物B2と反応する。
【0051】
工程Aにおいて、本発明の特定の実施形態では、化合物B1は、Na2CO3(濃度約7.2%)の存在下で、アセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物B2と反応する。
【0052】
工程Bにおいて、化合物B3は、酸(例えば未希釈濃HCl、又は、THF、EtOH及びアセトンから成る群から選択される溶媒とのある比率での濃HCl)の存在下で、ほぼ室温(RT)〜約45℃の範囲の反応温度にて反応する。
【0053】
工程Bにおいて、ほぼRTでの反応温度にてTHF:HClの比率は約1:1であり、ほぼRTでの反応温度にてEtOH:HClの比率は約1:1であり、アセトン:HClの比率は、ほぼ室温、又は約30℃、又は約35℃、又は約40℃、又は約45℃の反応温度にて、約1:1、又は約3:1、又は約4:1、又は約5.4:1、又は約6:1、又は約7.7:1、又は約12.8:1である。
【0054】
工程Bにおいてこの酸は、SOCl2/THF又はSOCl2/CHCl3/ピリジン(触媒(cat.))(前述のIkemoto Tら、及びShirashi Mらの文献を参照)、又はPCl3、PCl5、POCl3、SO2Cl2、Ph3P−CCl4などの無機酸塩化物であってもよい。この酸は更に、塩化オキサリルなどの有機酸であってもよい。
【0055】
工程Bにおいて、化合物B3は、アセトンとの比率が3:1である濃HClの存在下で、約45℃〜約50℃の範囲の反応温度にて反応する。
【0056】
工程Cにおいて、化合物B4は、溶媒の沸点未満又は沸点近くの還流温度にて、アセトン又はEtOHから選択される溶媒中で、4−DMATHP化合物B5と反応する。
【0057】
工程Cにおいて、化合物B4は、前記還流温度にて、アセトン中で、化合物B5と反応する。
【0058】
本発明は更に、本プロセスに有用な、次の物質:
【0059】
【表2】

から成る群から選択される中間体化合物も目的とする。
【0060】
上述のスキームは、例示の目的で提供され、本発明は、示される化学反応及び条件に限定されると解釈すべきではない。これらスキームで用いる種々の出発物質を調製する方法は、当業者に周知である。
【0061】
化学的定義
可変置換基から環系へと引かれる結合線は、その置換基が、置換可能な任意の環原子に結合し得ることを示す。
【0062】
本明細書で使用するとき、以下の用語は以下の定義を有することを意図する。
【0063】
用語「アルキル」は、1〜8個の炭素原子を有する、飽和脂肪族の分枝状又は直鎖状一価炭化水素ラジカル又は連結基の置換基を意味する。この用語には、1〜4個の炭素原子を有するアルキル置換基(即ち低級アルキル)が含まれる。アルキルラジカルは、炭素原子から1つの水素原子を除去することによって誘導され、連結基は、鎖中の2つの炭素原子それぞれから水素原子を1つ除去することによって誘導される。この用語には、メチル、メチレン、エチル、エチレン、プロピル、プロピレン、イソプロピル、イソプロピレン、n−ブチル、n−ブチレン、t−ブチル、t−ブチレン、ペンチル、ペンチレン、ヘキシル、ヘキシレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル置換基は、末端炭素原子を介してコア分子に結合することができ、又は鎖中の炭素原子を介して結合することもできる。同様に、利用可能な価数が許容する場合、任意の数の可変置換基がアルキル置換基に結合することができる。
【0064】
用語「アルケニル」は、2〜8個の炭素原子を有し、鎖中の2つの隣接する炭素原子それぞれから水素原子を1つ除去することにより誘導された二重結合を少なくとも1つ有する、アルキルラジカル又は連結基の置換基を意味する。この用語には2〜4個の炭素原子を有するアルケニル置換基が含まれる。この用語には、メチリデン、ビニル、ビニリデン、アリル、アリリデン、プロピリデン、イソプロペニル、イソプロピリデン、プレニル、プレニレン(3−メチル−2−ブテニレン)、メタリル、メタリレン、アリリデン(2−プロペニリデン)、クロチレン(2−ブテニレン)などが挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル置換基は、末端炭素原子を介してコア分子に結合することができ、又は鎖中の炭素原子を介して結合することもできる。同様に、利用可能な価数が許容する場合、任意の数の可変置換基がアルケニル置換基に結合することができる。
【0065】
用語「アルコキシ」は、酸素連結原子を介して結合したアルキルラジカル又は連結基の置換基を意味し、このラジカルは式−O−アルキルのものであり、連結基は−O−アルキル−のものである。この用語には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシ置換基は、コア分子に結合してもよく、利用可能な価数が許容する場合、更に置換されてもよい。
【0066】
用語「シクロアルキル」は、飽和又は部分不飽和の単環式、多環式又は橋状の炭化水素環系基又は連結基を意味する。炭素原子数が3〜20の環はC3〜20シクロアルキル、炭素原子数が3〜12の環はC3〜12シクロアルキル、炭素原子数が3〜8の環はC3〜8シクロアルキル、などとして表示可能である。シクロアルキル置換基は、コア分子に結合してもよく、利用可能な価数が許容する場合、更に置換されてもよい。
【0067】
用語「シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、インダニル、インデニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレニル、8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニル、5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−ベンゾシクロオクテニル、フルオレニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、ビシクロ[3.2.1]オクテニル、アダマンタニル、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデニル、オクタヒドロ−2,5−メタノ−ペンタレニル(またヘキサヒドロ−2,5−メタノ−ペンタレニルとも呼ばれる)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
用語「アリール」は、炭素原子数が6,9,10又は14個の不飽和共役π電子単環式又は多環式の炭化水素環系ラジカル又は連結基の置換基を意味する。この用語には、フェニル、ナフタレニル、フルオレニル、アズレニル、アントラセニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アリール置換基は、コア分子に結合してもよく、利用可能な価数が許容する場合、更に置換されてもよい。
【0069】
用語「ヘテロシクリル」には、フラニル、チエニル、2H−ピロリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、ピロリル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、2−イミダゾリニル(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリルとも呼ばれる)、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、テトラゾリニル、テトラゾリジニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、チオピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、アゼチジニル、アゼパニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シノリニル、フタルジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、キヌクリジニル、2H−クロメニル、3H−ベンゾ[f]クロメニル、テトラヒドロ−フラニル、テトラヒドロ−チエニル、テトラヒドロ−ピラニル、テトラヒドロ−チオピラニル、テトラヒドロ−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼパニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピニル、1,3−ベンゾジオキソリル(1,3−メチレンジオキシフェニルとも呼ばれる)、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル(1,4−エチレンジオキシフェニルとも呼ばれる)、ベンゾ−ジヒドロ−フラニル(2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニルとも呼ばれる)、ベンゾ−テトラヒドロ−ピラニル、ベンゾ−ジヒドロ−チエニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−シクロへプタ[b]チエニル、5,6,7−トリヒドロ−4H−シクロヘキサ[b]チエニル、5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[b]チエニル、2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ピロリジニウム、ピペリジニウム、ピペラジニウム、モルホリニウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
用語「カルボニル」は、式−C(O)−又は−C(=O)−を有する連結基を意味する。
【0071】
用語「チオカルボニル」は、式−C(S)−又は−C(=S)−を有する連結基を意味する。
【0072】
用語「スルホニル」は、式−SO2−を有する連結基を意味する。
【0073】
用語「アルコキシカルボニル」は、式−C(O)O−アルキルを有するラジカルを意味する。
【0074】
用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、1つ以上のフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素の原子ラジカルを意味する。
【0075】
用語「置換」は、中心分子上の1つ以上の水素原子が、1つ以上のラジカル又は連結基で置換されることを意味し、本質的に連結基もまた更に置換される。
【0076】
用語「約」は、数量値の前に明示的又は暗示的に使用され、実験条件及び/又はその値の測定における変動により当業者であれば妥当に推論し得るような、その値に対する近似を意味する。
【0077】
本発明の開示に使用される置換基命名法は、IUPAC命名法を使用して得られたものである。
【0078】
化合物形態
用語「形態」は、本発明の化合物に関して、制限なく、塩、立体異性体、互変異性体、結晶質、多形体、非晶質、溶媒和物、水和物、エステル、プロドラッグ又は代謝産物形として存在し得るものを意味する。本発明は、このような化合物形態及びその混合物を全て包含する。
【0079】
用語「単離形」は、本発明の化合物に関して、制限なく、鏡像異性体、ラセミ混合物、幾何異性体(シス又はトランス立体異性体のような)、幾何異性体の混合物などのような、本質的に純粋状態で存在し得るものを意味する。本発明は、このような化合物形態及びその混合物を全て包含する。
【0080】
本発明の化合物は、製薬上許容できる塩の形態で存在し得る。医薬で用いる場合、本発明の化合物の「製薬学的に許容し得る塩」は、無毒の酸性/アニオン性又は塩基性/カチオン性の塩の形態を指す。
【0081】
好適な塩の形態には酸付加塩が含まれ、これは例えば、本発明による化合物の溶液を、酸の溶液(例えば酢酸、アジピン酸、安息香酸、炭酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、塩酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、サッカリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸など)と混合することにより形成され得る。
【0082】
更に、本発明の化合物が酸性部分を持つ場合、それらの好適な塩には、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩、及び適切な有機配位子と一緒に生じる塩、例えば第四級アンモニウム塩を挙げることができる。
【0083】
したがって、代表的な塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウム、カンシル酸塩(又は樟脳スルホン酸塩)、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、パルミチン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、サッカリン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩などが挙げられる。
【0084】
本発明の化合物の任意の調製プロセス中、関与する任意の分子の感受性基又は反応性基を保護することが必要かつ/又は望ましいと思われる。これは、Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973、及びP.G.M.Wuts and T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,4thEdition,John Wiley & Sons,2007に記述されているもののような、従来の保護基を用いる手法によって達成することができる。このような保護基は、当該技術分野で既知の方法を用いて、後の便利な段階で除去可能である。本発明の範囲は、これらの保護された化合物形態及びこれらの混合物すべてを包含する。
【0085】
本発明は、化合物の種々の異性体及びその混合物を含む。用語「異性体」は、組成及び分子量は同じであるが、物理的及び/又は化学的特性が異なる化合物を指す。このような物質が有する原子の数及び種類は同じであるが、構造は異なる。その構造の違いは構成の違い(幾何異性体)又は偏光面を回転させる能力の違い(立体異性体)であり得る。
【0086】
用語「幾何異性体」は、炭素−炭素二重結合、シクロアルキル環又は架橋二環式系に関して置換基原子の配向が異なる異性体を意味する。
【0087】
炭素−炭素二重結合の両側の置換基原子(水素以外)は、各炭素原子で2個の置換基を順位付けするカーン−インゴルド−プレローグ(Cahn-Ingold-Prelog)順位則に従ってE又はZ配置であってよい。「E」配置では、2個の上位置換基が、炭素−炭素二重結合の関係において逆側に存在する。「Z」配置では、2個の上位置換基が、炭素−炭素二重結合の関係において同じ側に配向される。
【0088】
環系に結合している置換基原子(水素以外)は、シス又はトランス配置であってもよい。「シス」配置では、置換基は環の面の関係において同じ側に存在し、「トランス」配置では、置換基は環の面の関係において反対側に存在する。「シス」及び「トランス」種の混合物を有する化合物を「シス/トランス」と表記する。
【0089】
したがって、記述語(「R」、「S」、「E」及び「Z」)は異性体原子の配置を示し、文献中で定義されているように使用されることを意図する。
【0090】
更に、本発明の化合物は、少なくとも1つの結晶質、多形体、又は非晶質を有してよい。複数のこのような形態が、本発明の範囲に含まれる。更に、化合物の一部は、水(即ち、水和物)又は一般的な有機溶媒(例えば、エタノレート(ethanolate)などのような有機エステル)と、溶媒和物を形成することができる。複数のこのような溶媒もまた、本発明の範囲内に包含されることを意図する。
【0091】
本発明の化合物は、異性体に特異的な合成により、又は異性体混合物から分割することにより、個々の異性体として調製可能である。従来の分割技術としては、光学的に活性である酸(又は塩基)を用いて異性体対の各異性体の遊離塩基(又は遊離酸)を組み合わせて、光学的に活性である塩を形成すること(遊離塩基の分別晶出及び再生が続く)、適切なキラル補助基と反応することにより異性体対の各異性体のエステル又はアミドを形成すること(キラル補助基の分別晶出又はクロマトグラフ分離及び除去が続く)、又は種々の周知のクロマトグラフィー法を用いて中間体若しくは最終産物のいずれかの異性体混合物を分離することが挙げられる。
【0092】
合成方法
本発明の代表的な化合物は、本明細書に記載する一般的な合成スキームに従って合成でき、以下の具体的な実施例でより詳細に例示する。一般的なスキーム及び具体例は、例示の目的で提供され、本発明は、示される化学反応及び条件に限定されると解釈すべきではない。スキーム及び実施例で用いる種々の出発物質を調製する方法は、当業者に周知である。
【0093】
下記の略称及び式は、示されている意味を有する。
【0094】
【表3】

【実施例】
【0095】
(実施例1)
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物(Ia)
【0096】
【化12】

【0097】
オーバーヘッド攪拌機を取り付けた5L丸底フラスコに、水(3.586kg)及び炭酸ナトリウム(0.276kg、2.61mol;総重量に対して7.16重量%)を加え、攪拌した。化合物B1(0.544kg、4.33mol)を加え、混合物を室温で30分間攪拌した。この反応混合物を粗い焼結ガラスフィルターで濾過し、22Lモートン丸底フラスコに入れた。この溶液は濁った灰色であり、少量の不溶物を含んでいた。
【0098】
3,4−ジクロロベンゾイルクロリド化合物B2(0.900kg、4.17mol)を融解し、アセトン(0.369kg)中に溶解した。結果として得られた溶液を、攪拌しながら60〜90分にわたって加えた。化合物B2溶液を加えると生成物はすぐに沈殿した。この追加は発熱性であり、温度は最高45℃まで上昇した。1HNMRで化合物B2の吸収が見られなくなったことで、反応が完了した。結果として得られたスラリーに水(3.586kg)を加え、これを30分間攪拌してから濾過し、水(3.586kg)で洗った。濾過ケーキを約1時間空気中で乾燥させ、真空オーブンに移し、わずかな窒素抽気と共にフル減圧で50〜60℃で一晩乾燥させた。化合物B3粗生成物が、褐色固体として分離された(1.300kg、質量収率104%、90.6面積%)。
【0099】
【化13】

【0100】
オーバーヘッド攪拌機、熱電対、加熱/冷却槽、凝縮器、及び追加用容器を取り付けた22Lモートン丸底フラスコに、粉末追加用漏斗を使用してアセトン(4.000kg)及び化合物B3(1.250kg、3.80mol)を加えた。漏斗はアセトン(0.516kg)ですすいだ。このスラリーを攪拌しながら40〜45℃に加熱し、次に追加用容器を使用して5分間かけて37%HCl(1.123kg、11.40mol)を加えた。37%HCl追加(40〜45℃)後の反応混合物は、希薄なスラリー状であった。
【0101】
HPLCで反応が完了したことが示されるまで、混合物を40〜45℃で攪拌した。水(5.710kg)をこのスラリーに加えて、20〜25℃に冷まし、30分間攪拌した。固形物を濾過し、この濾過ケーキを水(5.710kg)で洗った。濾過ケーキを約1時間空気中で乾燥させ、次に真空オーブンに移し、わずかな窒素抽気と共にフル減圧で50〜60℃で一晩乾燥させた。化合物B4粗生成物が、褐色固体として分離された(1.251kg、質量収率104%、面積89.1%)。
【0102】
【化14】

【0103】
オーバーヘッド攪拌機、熱電対、粉末追加用漏斗、及び加熱/冷却槽を取り付けた22L丸底フラスコに、アセトン(9.500kg)及び化合物B4(2.430kg、6.95mol)を加えた。このスラリーを40〜50℃で少なくとも30分間攪拌した。不溶性の固形物を粗い焼結ガラスフィルターで濾過し、オーバーヘッド攪拌機、熱電対、加熱/冷却槽、凝縮器、及び追加用容器を備えた50Lモートン丸底フラスコに直接入れた。加熱を継続したまま、約30分間かけて4−DMATHP化合物B5(1.043kg、7.67mol)を反応混合物に加えた。結果として得られた溶液/スラリーを、反応が完了するまで加熱還流させた。HPLC分析により、反応が完了したことが示されたら、この反応懸濁液を室温まで冷まし、固形物を濾過した。濾過ケーキをアセトン(12.50kg)で洗い、約1時間空気中で乾燥させ、次に真空オーブンに移し、わずかな窒素抽気と共にフル減圧で70〜80℃で一晩乾燥させた。式(Ia)の化合物が白色固体として分離された(2.994kg、質量収率96%、99.5%面積):融点239.0〜241.5℃。
【0104】
(実施例2)
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物(Ia)
実施例2は、式(Ia)の化合物のスケーラブルな精製プロセスを示す。
【0105】
不純物である化合物B4と共にそのままの式(Ia)の化合物を、4−DMATHP化合物B5(5重量%)と共にEtOH(5X)中で還流させ、化合物B4の濃度が5ppm未満になった。結果として得られた懸濁液を室温まで冷まし、アセトン(5X)を加えた。この懸濁液を0〜5℃まで冷やし、2時間攪拌した。生成物を濾過し、N2の保護下でアセトン(2X)で洗った。濡れた生成物をフル減圧下、45℃で一晩乾燥させた。
【0106】
【化15】

【0107】
機械的攪拌機、並びに凝縮器及び熱電対を取り付けた1000mLの三口丸底容器に、無水エタノール(197.25g、4281.53mmol)を加えた。エタノールを攪拌し、次に式(Ia)の化合物(50.00g、112.67mmol)と4−DMATHP化合物B5(2.50g、19.35mmol、5重量%)との粗混合物をこの懸濁液に加えた。反応混合物を加熱して、反応が完了するまで還流及び攪拌を行った。非常に希薄な懸濁液が得られた。
【0108】
反応を監視するため、1時間毎にアリコート(0.5mL)を取り出し、1mLのACNで希釈して、不純物化合物B4の量をチェックした。アリコートを室温まで冷まし、等量のアセトンを加えた。固形物を濾過し、湿ったケーキ中の残留不純物である化合物B4を分析して、その量が5ppm未満であることを確認した。
【0109】
反応が完了したら、その反応混合物を20〜25℃まで冷ました。生成物は46℃で沈殿し始め、室温で濃い懸濁液を生じた。アセトン(197.75g、3404.79mmol)をこの懸濁液に加え、これを約0℃約5℃まで冷却し、2〜3時間攪拌した。生成物をN2保護下で濾過し、アセトン(79.10g、1361.91mmol)で洗った。湿った生成物を真空オーブン内でフル減圧下、45℃で一晩乾燥させて、式(Ia)の精製化合物(30.0g)を白色固体で得た。
【0110】
(実施例3)
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物(Ia)
【0111】
【化16】

【0112】
4−アミノベンジルアルコール化合物B1(20.0g、162.4mmol)及び炭酸ナトリウム(15.6g、147.2mmol)を20〜30℃で水(130.0g)中に懸濁させた。3,4−ジクロロベンゾイルクロリド化合物B2(30.9g、147.5mmol)のアセトン(12.5g)溶液を激しく攪拌しながら25〜30℃で(わずかに発熱反応)40〜60分かけて加えた。この懸濁液を25〜30℃で更に1〜2時間、次に40〜50℃で1〜2時間攪拌し、水(130.0g)で希釈した。この混合物を20℃に冷まし、18〜25℃で更に15〜45分間攪拌した。固形物を濾し取り、水(130.0g)で洗い、減圧下60℃で乾燥させて、白色粉末の化合物B3を得た(40.1g、92%)。
【0113】
【化17】

【0114】
化合物B3(50.0g、168.8mmol)をACN(250.0g)中に25〜30℃で懸濁させた。激しく攪拌しながら25〜35℃で30〜45分間かけて塩化チオニル(22.1g、185.7mmol)を加えた。結果として得られる濃い懸濁液を30〜35℃で更に2〜3時間攪拌し、完了させた。反応混合物を20〜25℃まで冷まし、水(300.0g)を加えた。この混合物を更に30〜60分間攪拌し、固形物を濾し取り水(300.0g)で洗ってから、減圧下60℃で乾燥させて、黄色がかった粉末の化合物B4を得た(48.0g、90%)。
【0115】
【化18】

【0116】
化合物B4(40.0g、127.3mmol)を、約45℃〜約55℃の温度でアセトン(240.0g)中に懸濁させた。4−DMATHP化合物B5(18.0g、139.3mmol)を15〜30分間かけて加えた(発熱反応)。この懸濁液を還流させて3〜4時間攪拌して反応を完了させ、更に30〜60分間攪拌しながら20〜25℃まで冷ました。固形物を濾し取り、アセトン(240.0g)で洗い、減圧下60℃で乾燥させて、白色粉末として式(Ia)の化合物を得た(51.3g、91%)。
【0117】
式(Ia)の化合物(40.0g、90.1mmol)を無水エタノール(200.0g)に70〜78℃で溶解した後、クリア濾過を行った。溶媒(170〜180g)を留去し、生成物を結晶化させた。70〜78℃で、MEK(200.0g)を15〜30分間かけて加え(発熱反応)、最終的な結晶化がすぐに開始した。この懸濁液を還流させて3〜4時間攪拌し、完了させた。この反応混合物を20〜25℃に冷まし、更に30〜60分間攪拌した。固形物を濾し取り、MEK(120.0g)で洗い、減圧下60℃で乾燥させて、白色粉末として式(Ia)の化合物を得た(38.4g、96%)。
【0118】
(実施例4)
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド化合物(Ia)
【0119】
【化19】

【0120】
5Lの四口モートンフラスコに、オーバーヘッド攪拌機、熱電対、加熱/冷却槽、及び追加用漏斗を取り付けた。Na2CO3(101.15g、954.43mmol)及び水(900.00g)をフラスコに加え、攪拌して溶液とした。化合物B1(150.77g、1200.00mmol)も加え、この混合物を約40℃〜約42℃の温度に攪拌しながら加熱して、化合物B1を溶解した。結果として得られる濃い橙茶色の反応混合物を攪拌しながら、アセトン(103.00g)中の化合物B2(249.55g、1155.65mmol)の溶液を加えた。この追加には周囲温度(約32℃〜約42℃)で50分間を必要とし、この間に生成化合物B3が粒状の褐色固体として継続的に沈殿した。反応はHPLC分析によって監視され、化合物B2の追加後に完了した。生成物である化合物B3に対して、化合物B1は<2面積%であった。
【0121】
水(850.00g)を反応懸濁液に加えて、化合物B3の沈殿を完了させた。この懸濁液を約30分間攪拌し、氷浴で約2℃〜約3℃に冷却した。懸濁液を濾過し、得られた褐色の固形物を水で2回(200.00g、225.00g)洗い、次に空気中で乾燥させた。湿った生成物のHPLC分析により、不純物として少量の3,4−ジクロロ安息香酸(DCBA)の兆候が示され、これは、湿った生成物をNa2CO3(101.20g、954.90mmol)及び水(900.00g)の溶液にに入れたスラリーを周囲温度で約1時間攪拌することにより除去された。懸濁液を濾過し、固形物を温水で3回洗い(500.00gずつ)(約45℃〜約50℃の温度にて)、空気中で乾燥させて、粒状の褐色固体として化合物B3(332.92g、1075.00mmol)を回収した。HPLC分析:97.6面積%。
【0122】
粗生成化合物B3は、必要に応じて更に精製することができる。粗化合物B3(24.60g、83.07mmol)をTHF(155.58g)中に入れた懸濁液を室温で約20分間攪拌し、次に濾過して不溶性物質を除去した。濾液を約30℃に加熱して、沈殿した化合物B3を再溶解させ、次にn−ヘプタン(478.80g)を加えた。生成物が沈殿し、この懸濁液を20分間攪拌してから濾過した。固形物をn−ヘプタン(34.20g)で洗い、フル減圧で約60℃にて一晩乾燥させて、精製された化合物B3(20.50g、69.22mmol)を回収した。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ10.37(s,1H)、8.22(d,J=2.0Hz,1H)、7.94(dd,J=8.4,2.1Hz,1H)、7.82(d,J=8.4Hz,1H)、7.70、(d,J=8.5Hz,2H)、7.30(d,J=8.5Hz,2H)、5.16(t,J=5.7Hz,1H)、4.47(d,J=5.6Hz,2H);MS:(CI):m/z 296(M++1);C1411Cl2NO2の分析計算値:C,56.78;H,3.74;N,4.73;Cl,23.94。測定値:C,56.70;H,3.53;N,4.65;Cl,23.60。
【0123】
3Lの四口モートンフラスコに、オーバーヘッド攪拌機、熱電対、加熱マントル及び追加用漏斗を取り付けた。フラスコに化合物B3(109.45g、304.16mmol)を入れ、次にアセトン(356.40g)を入れた。結果として得られた琥珀色〜黄色の懸濁液を攪拌しながら約47℃〜約48℃に加熱し、これにより出発化合物B3の大半が溶解して希薄なスラリーを生じた。温度を約46℃〜約48℃に維持しながら、このスラリーに37%HCl(90.00g、913.33mmol)を約5分間かけて加えた。追加完了後、わずかに濁った濃い琥珀色の溶液が得られ、この中から約30〜約40分以内に生成化合物B4が沈殿し始めた。約1時間後、アセトン(39.60g)を加えて攪拌を促進し、結果として得られた濃いクリーム状の懸濁液を温度約45℃〜約49℃で攪拌した。反応はHPLCによって監視され、約7時間後、化合物B4に対する化合物B3の量が<5面積%となったときに完了したと判断された。
【0124】
この懸濁液を室温まで冷まし、水(450.00g)を加えてゆっくりと希釈した。結果として得られる薄い褐色の懸濁液を周囲温度で約30分間攪拌した。この懸濁液を数分間置いてから、濾過した。固形物を水で2回洗い(225.00gずつ)、一晩空気中で乾燥させて、薄い褐色の粉末として化合物B4を得た(107.84g、342.78mmol)。HPLC分析:98.0面積%、残留B3は約2面積%。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ10.48(s,1H)、8.22(d,J=2.0Hz,1H)、7.94(dd,J=8.4,2.1Hz,1H)、7.75〜7.85(m,3H)、7.44、(d,J=8.6Hz,2H)、4.76(s,2H);MS:(CI):m/z 314(M++1);C1410Cl3NOの分析計算値:C,53.45;H,3.20;N,4.45;Cl,33.81。測定値:C,53.53;H,3.15;N,4.27;Cl,34.04。
【0125】
化合物B4(54.35g、123.60mmol)をアセトン(395.50g)中に入れた懸濁液を攪拌しながら温度約40℃〜45℃に加熱し、わずかに濁った溶液を得た。この溶液を、オーバーヘッド攪拌機、熱電対、加熱マントル、還流凝縮器、及び追加用漏斗を取り付けた2000mL四口モートンフラスコに直接濾過して入れた。攪拌された溶液に、4−DMATHP化合物B5(15.64g、115.02mmol)を、追加用漏斗を介して約10分間かけて加えた。追加中にこの反応物を加熱し、溶液がゆるやかな還流状態を維持するようにした(温度約55℃〜約56℃)。追加が完了後、この反応懸濁液は約6時間、還流を維持した。還流の数分後に、式(Ia)の化合物が沈殿し始めた。反応はHPLCによって監視され、式(Ia)の化合物に対する残留化合物B4の量が<5面積%の時点で完了した。
【0126】
反応が完了したら、懸濁液を氷浴で温度約0℃〜約3℃に冷却した。この懸濁液を数分間置いてから、濾過した。固形物をアセトンで2回洗い(79.10gずつ)、空気中で数時間乾燥させてから、真空オーブン中で95℃にて、ゆるやかなN2流を用い、一晩乾燥させた。式(Ia)の化合物が、白色固体として分離された(40.41g、91.06mmol)。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ10.8(s,1H)、8.28(d,J=2.0Hz,1H)、7.83〜8.01(m,3H)、7.85(d,J=8.4Hz,1H)、7.58、(d,J=8.6Hz,2H)、4.50(s,2H)、4.04〜4.09(m,2H)、3.61(br t,J=12Hz,1H)、3.34(br t,J=10Hz,2H)、2.89(s,6H)、2.15〜2.19(m,2H)、1.81〜1.92(m,2H);MS:(CI):m/z 407(M+);C2125Cl322の分析計算値:C,56.83;H,5.68;N,6.31;Cl,23.97。測定値:C,56.66;H,5.53;N,6.17;Cl,23.89。
【0127】
上述の明細書は、例示を目的として提供される実施例と共に、本発明の原理を教示するが、本発明の実践は、以下の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に含まれる全ての通常の変形、改作及び/又は修正を包含することが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスであって、
【化1】

式中、
Aはカルボニルであり、
Xは1つの結合又は−CH=CH−であり、
1はアリール、C5〜C15のシクロアルキル又はヘテロシクリルから選択され、
前記アリールは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ハロゲン、又はフェニル(任意に低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、又はハロゲンにより置換されたもの)で置換され、
前記C5〜C15シクロアルキルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、あるいは
前記ヘテロシクリルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、アリール−低級アルキル、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
式中、nは0、1、2、3又は4であり、
Yは1つの結合又は−CH2−であり、
2は−(CH2m−(ここでmは1又は2)であり、
2は−N+(R45)−ZR3であり、
Zは−(CH2p−(ここでpは0、1又は2)であり、
3はアリール、C5〜C15のシクロアルキル又はヘテロシクリルから選択され、
前記アリールは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
前記C5〜C15シクロアルキルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、あるいは
前記ヘテロシクリルは、任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
前記ヘテロシクリルが炭素原子環員を介して結合しており、かつヘテロ原子環員が前記炭素原子に隣接している場合、pは1又は2であり、
4及びR5はそれぞれ個別に低級アルキル又は低級アルケニルであり、あるいは
別の方法として、R4及びR5が式(I)の窒素原子と結合して、任意に酸素環原子を含む、合計環原子が5〜9個のヘテロシクリル環を形成し、前記ヘテロシクリル環窒素原子は、低級アルキル又は低級アルケニルのうちの1つで置換されて第四級塩を形成し、−ZR3は存在せず、ヘテロシクリル環は任意にアリールで置換され、前記アリールは任意に1つ以上の低級アルキル、−(CH2n−CF3、低級アルコキシ、アリール、ハロゲン置換アリール、アルコキシカルボニル、シアノ又はハロゲンで置換され、
次の、
工程A.任意に水性塩基の存在下で、化合物A1を化合物A2と反応させて、化合物A3を得る、
【化2】

工程B.酸の存在下で化合物A3を反応させて、化合物A4を得る、
【化3】

工程C.溶媒中で化合物A4を化合物A5と反応させて、式(I)の化合物を代表する化合物A6を得る、
【化4】

の工程を含む、プロセス。
【請求項2】
前記任意の水性塩基が、Na2CO3(濃度約7.2%)であり、化合物A1がアセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物A2と反応する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
化合物A1が、Na2CO3(濃度約7.2%)の存在下で、アセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物A2と反応する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
化合物A3が、酸(例えば未希釈濃HCl、又は、THF、EtOH及びアセトンから成る群から選択される溶媒とのある比率での濃HCl)の存在下で、ほぼ室温〜約45℃の範囲の反応温度にて反応する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
ほぼ室温の反応温度にて前記THF:HClの比率が約1:1である、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
ほぼ室温の反応温度にて前記EtOH:濃HClの比率が約1:1である、請求項4に記載のプロセス。
【請求項7】
ほぼ室温、又は約30℃、又は約35℃、又は約40℃、又は約45℃の反応温度にて、前記アセトン:HClの比率が約1:1、又は約3:1、又は約4:1、又は約5.4:1、又は約6:1、又は約7.7:1、又は約12.8:1である、請求項4に記載のプロセス。
【請求項8】
前記酸が、SOCl2/THF又はSOCl2/CHCl3/ピリジン(触媒)から選択される無機酸塩化物であり得る、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
化合物A3が、アセトンとの比率が3:1である濃HClの存在下で、約45℃〜約50℃の範囲の反応温度にて反応する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
化合物A4が、溶媒の沸点未満又は沸点近くの還流温度にて、アセトン又はEtOHから選択される溶媒中で、化合物A5と反応する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
化合物A5が、前記還流温度にてアセトン中で化合物A4と反応した4−DMATHP化合物B5である、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記式(I)の化合物が、次の物質:
(E)−(4−{[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(3−ブロモ−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウム、クロリド
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
(E)−(4−{[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−(4−{[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(4−ベンゾイルアミノ−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[3−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[3−(3−ブロモ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(2,3−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(2,5−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(2,6−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(2S)−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
(2R)−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−エチル−メチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−メチル−プロピル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3,5−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−ブロモ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−シアノ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(4−クロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−(5−クロロ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{2−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−エチル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{2−[4−(3−ブロモ−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−エチル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{3−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−メチル]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−チオピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3−クロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3−フルオロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(4−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(E)−1−(4−{[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
(E)−1−(4−{[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
1−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
1−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−1−メチル−ピロリジニウムクロリド、
(E)−1−{3−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
(E)−1−{4−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
(E)−1−{4−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−4−(2−メトキシ−フェニル)−1−メチル−ピペラジン−1−イウムクロリド、
(E)−1−{4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−1−メチル−ピペリジニウムクロリド、
1−メチル−1−[3−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ピペリジニウムクロリド、
(E)−1−メチル−1−{4−[3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ピペリジニウムクロリド、
(E)−4−(4−{[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−4−メチル−モルホリン−4−イウムクロリド、
4−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−4−メチル−モルホリン−4−イウムクロリド、
(E)−4−{4−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−4−メチル−モルホリン−4−イウムクロリド、
(E)−4−{4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−4−メチル−モルホリン−4−イウムクロリド、
(E)−4−メチル−4−(4−{[3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−モルホリン−4−イウムクロリド、
(E)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−(4−{[3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アクリロイルアミノ]−メチル}−ベンジル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−[3−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−アンモニウムクロリド、
(E)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−[4−(3−m−トリル−アクリロイルアミノ)−ベンジル]−アンモニウムクロリド、
ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−[4−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−アンモニウムクロリド、
(E)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−{4−[3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
ジメチル−[4−(3−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロヘプチル−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(E)−シクロへキシル−{4−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(E)−{4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
[4−(3−ブロモ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−[4−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−[4−(2,3−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−[4−(2,6−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
[4−(3−クロロ−4−メチル−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−[4−(2,5−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロペンチル−[4−(3,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンジル]−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(E)−シクロへキシル−{3−[3−(3,4−ジクロロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(E)−シクロへキシル−{3−[3−(4−フルオロ−フェニル)−アクリロイルアミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−{4−[(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(4’−メチル−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(4’−メチル−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(ナフタレン−1−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(ナフタレン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
エチル−メチル−{4−[(ナフタレン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
メチル−{4−[(ナフタレン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−プロピル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(7−ブロモ−ナフタレン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(7−ブロモ−ナフタレン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−ブロモ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−ブロモ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(4−{[(6−ブロモ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(5,7−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(5,7−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6,8−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(6−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−メトキシ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(6−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(6−メトキシ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(6,8−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(2R)−{4−[(6−クロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
(2S)−{4−[(6−クロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
(2S)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−{4−[(6−クロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−{4−[(6,8−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(7,8−ジクロロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−{4−[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロヘプチル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロペンチル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(4−{[(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(6−フルオロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(5−フルオロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(6−トリフルオロメチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(8−フルオロ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(7−メチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(7−メトキシ−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(6−tert−ブチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(5−トリフルオロメチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(8−トリフルオロメチル−2H−クロメン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
{4−[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
1−{4−[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−1−メチル−ピロリジニウムクロリド、
{4−[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
4−{4−[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−4−メチル−モルホリン−4−イウムクロリド、
{4−[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
(4−{[(3H−ベンゾ[f]クロメン−2−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(4−{[(3−ブロモ−8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(3−ブロモ−8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(3−ブロモ−8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
1−{4−[(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−1−メチル−ピロリジニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(4−{[(8,9−ジヒドロ−7H−ベンゾシクロヘプテン−6−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−(4−{[(2−メチル−5−フェニル−フラン−3−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
[4−({[5−(4−クロロ−フェニル)−2−メチル−フラン−3−カルボニル]−アミノ}−メチル)−ベンジル]−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(2−メチル−5−フェニル−フラン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(ベンゾフラン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(4−{[5−(4−クロロ−フェニル)−2−トリフルオロメチル−フラン−3−カルボニル]−アミノ}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
(4−{[5−(4−クロロ−フェニル)−2−トリフルオロメチル−フラン−3−カルボニル]−アミノ}−ベンジル)−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(5−クロロ−ベンゾフラン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(5−クロロ−ベンゾフラン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(ベンゾフラン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(1−メチル−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(5−クロロ−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(5−ブロモ−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
ジメチル−{4−[(1−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(1−ベンジル−1H−インドール−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−ジメチル−{4−[(1−メチル−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−アンモニウムクロリド、
{4−[(5−クロロ−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(2S)−{4−[(5−クロロ−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アンモニウムクロリド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル−{4−[(5−クロロ−1H−インドール−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
{4−[(7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−4−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
シクロへキシル−{4−[(7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−4−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−{4−[(7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−4−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−アンモニウムクロリド、
(4−{[(7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]オキセピン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(3−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(2,5−ジクロロ−チオフェン−3−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−ジメチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アンモニウムクロリド、
{4−[(ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、及び
{4−[(3−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ベンジル}−シクロへキシル−ジメチル−アンモニウムクロリド、
から成る群から選択される、請求項1のプロセス。
【請求項13】
式(Ia)の第四級塩化物塩化合物を調製するためのプロセスであって、
【化5】

次の、
工程A.任意に水性塩基の存在下で、化合物B1を化合物B2と反応させて、化合物B3を得る、
【化6】

工程B.酸の存在下で化合物B3を反応させて、化合物B4を得る、
【化7】

工程C.溶媒中で化合物B4を4−(ジメチルアミノ)テトラヒドロピラン化合物B5と反応させて、式(I)の化合物を代表する式(Ia)の化合物を供給する、
【化8】

の工程を含む、プロセス。
【請求項14】
前記任意の水性塩基が、Na2CO3(濃度約7.2%)であり、化合物B1がアセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物B2と反応する、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
化合物A1が、Na2CO3(濃度約7.2%)の存在下で、アセトン中で、約35℃〜約42℃の範囲の反応温度にて化合物A2と反応する、請求項13に記載のプロセス。
【請求項16】
化合物B3が、酸(例えば未希釈濃HCl、又は、THF、EtOH及びアセトンから成る群から選択される溶媒とのある比率での濃HCl)の存在下で、ほぼ室温(RT)〜約45℃の範囲の反応温度にて反応する、請求項13に記載のプロセス。
【請求項17】
ほぼ室温の反応温度にて前記THF:HClの比率が約1:1である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
ほぼ室温の反応温度にて前記EtOH:濃HClの比率が約1:1である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
ほぼ室温、又は約30℃、又は約35℃、又は約40℃、又は約45℃の反応温度にて、前記アセトン:HClの比率が約1:1、又は約3:1、又は約4:1、又は約5.4:1、又は約6:1、又は約7.7:1、又は約12.8:1である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項20】
前記酸が、SOCl2/THF又はSOCl2/CHCl3/ピリジン(触媒)から選択される無機酸塩化物であり得る、請求項13に記載のプロセス。
【請求項21】
化合物B3が、アセトンとの比率が3:1である濃HClの存在下で、約45℃〜約50℃の範囲の反応温度にて反応する、請求項13に記載のプロセス。
【請求項22】
化合物B4が、溶媒の沸点未満又は沸点近くの還流温度にて、アセトン又はEtOHから選択される溶媒中で、4−DMATHP化合物B5と反応する、請求項13に記載のプロセス。
【請求項23】
化合物B4が、前記還流温度にてアセトン中で化合物B5と反応する、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
3,4−ジクロロ−N−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド、及び
3,4−ジクロロ−N−(4−クロロメチル−フェニル)−ベンズアミド
から成る群から選択される、化合物。

【公表番号】特表2011−500827(P2011−500827A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531217(P2010−531217)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/080854
【国際公開番号】WO2009/055516
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】