説明

第1段ノズル対トランジションピースシール

【課題】タービン燃焼器との間で延びる少なくとも1つのトランジションピース(12)と第1段タービンノズル(14)との間の接合部をシールするためのトランジションピースシール組立体を提供する。
【解決手段】本シール組立体は、トランジションピース(12)の後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクル(18、20)をその第1の軸方向側面上に有し、また第1段ノズル(14)に対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレーム(10)と、缶形状レセプタクル(18、20)の内周面上に配置されてトランジションピース後端部と該缶形状レセプタクルとの間に配置される少なくとも1つの弾性シール要素(34)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービン用途のためのシールに関し、具体的には、燃焼器トランジションピースと第1段タービンノズルとの間のシールに関する。
【背景技術】
【0002】
回転機械において、特に2つの相対運動可能な機械部材が互いに近接近して存在する場合には、シール機構が極めて重要なものとなることが多い。例えば、ガスタービンの燃焼器トランジションピースと第1段ノズルとの間の接合部における燃焼ガスの漏洩を防止するか又は少なくとも最少にするためにシール機構が必要となる。
【0003】
本出願人が製造しているガスタービン内で一般的に見られる缶−アニュラ形燃焼器装置においては、複数の燃焼器が、タービンの軸線の周りに環状配列として配置される。高温燃焼ガスは、各燃焼器からそれぞれのトランジションピースを通して第1段ノズル内に流れる。例えばこれらの構成要素間の動的脈動に起因した相対運動に加えて、トランジションピース及び第1段ノズルは、異なる材料で形成されておりまた運転時に異なる温度に曝され、それによって異なる度合いの熱成長を生じる。従って、トランジションピース並びに第1段ノズル及び/又はノズル支持要素は、互いに対して半径方向、円周方向及び軸方向に移動する可能性がある。トランジションピース並びに第1段ノズル及び/又はノズル支持要素の接合部におけるこの「不整合」は、燃焼生成物及びその接合部の両側における圧力差に耐えるために、また圧縮機吐出空気が燃焼器を迂回するのを防止するために、効果的なシールを必要とする。
【0004】
燃焼器トランジションピースと第1段ノズル又はノズル支持体との間のシール作用のために、二重剛性布ブラシシールを使用することが知られている。具体的には、布材料の層は、フレーム内に配置され、かつ例えばフレームにクランプ固定することによって、その材料をフレームに溶接することによって又はこれらと同様の方法によってフレームに対して適切に固定される。各トランジションピースの下流端部の外周部の周りで延びるU字形状溝内に層の自由縁部を係合させ、他方、第1段ノズル又はノズル支持体に形成された溝又はスロット内にシール支持体を取付ける。このタイプの布ブラシシールは、本出願と同一出願人の米国特許第6042119号に開示されている。しかしながら、このシールは、完全には有効でない。例えば、第1段ノズルの内側及び外側壁は、ノズルの正圧及び負圧側面上の変化する速度によって不均一に加熱される。これは、シール支持体を固定する溝又はスロットを不均一に変形させる。実際には、この変形は、溝又はスロット内でトランジションピースシールをその圧力シール面から離れるように持ち上げて、圧縮機吐出空気を燃焼器から迂回させ、それによって大気に放出されるNOxレベルを増大させる。
【0005】
本出願と同一出願人の米国特許第6547257号は、トランジションピースと第1段ノズル又はノズル支持体との接合部において一層良好な漏洩制御を行うようにトランジションピースシールを可撓性スプリングシール要素と組合せることによって漏洩を最少にすることを目指している。
【0006】
具体的には、米国特許第6547257号の可撓性スプリングシール要素は、該スプリングシール要素が第1段ノズル並びにトランジションピースシール支持体内に形成したスロット内部に固定されるのを可能にするほぼ水平な取付けフランジを含む。スプリングシール要素の残余部分は、横向きのS又はZ字形を有し、第1段ノズルの前面と係合するシール要素の可撓性自由端部を備えている。スプリングシール要素には、複数の横方向に間隔を置いて配置されかつ軸方向に配向されたスロットが形成され、これらのスロットは、スプリングシール要素が第1段ノズルの前面に対して個別に順応又は適合することがきるように、自由シール縁部からほぼ水平取付けフランジまで延びる。スロットを通しての漏洩を防止するために、第2のほぼ同一のスプリングシール要素が、第1のスプリングシール要素上にシングル構成として横方向にずらした状態で積層され、それによってそれぞれのスプリング要素内のスロットを閉鎖する。スプリングシール要素が第1段ノズル並びにトランジションピースシール支持体の溝又はスロット内に取付けられると、スプリングシール要素の自由端部は、第1段ノズルの前面に対して弾性的に押圧又は付勢されて、第1のシール位置を形成する。同時に、シール要素の軸方向の圧縮はまた、取付けフランジ上に下向きの力を生じさせて、トランジションピースシール支持体を第1段ノズルの溝又はスロットの下面に対して押し付けて第2のシール位置を形成する。
【0007】
しかしながら、米国特許第6547257号の設計には、潜在的な欠陥がないわけではない。この点に関して、スプリングシール要素は、構成要素部品の相対運動による過度の圧縮に起因した損傷のような組立及び作動上の損傷を受け易い。加えて、シールの周りにおける意図せぬ漏洩は、後方フレーム孔を通しての実際の計画的冷却の1.7倍であると予測される。また、後方フレーム溶接部は、トランジションピースの信頼性を低下させる可能性があり、またその設計に従って設けた側面スクープは、高い熱勾配を生じさせて、信頼性を損なう危険性を増大させることになる。
【特許文献1】米国特許第6042119号明細書
【特許文献2】米国特許第6547257号明細書
【特許文献3】米国特許第4465284号明細書
【特許文献4】米国特許第5125796号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、タービン燃焼器との間で延びる少なくとも1つのトランジションピースと第1段タービンノズルとの間の接合部をシールするためのトランジションピースシール組立体として具体化することができ、本トランジションピースシール組立体は、トランジションピースの後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクルをその第1の軸方向側面上に有し、また第1段ノズルに対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレームと、缶形状レセプタクルの内周面上に配置されてトランジションピースの後端部と該缶形状レセプタクルとの間に配置される少なくとも1つの弾性シール要素とを含む。
【0009】
本発明はまた、ガスタービンとして具体化することができ、本ガスタービンは、環状の燃焼器配列を含み、各燃焼器は、該燃焼器と第1段タービンノズルとの間で延びるトランジションピースを有し、トランジションピースシール組立体が、各トランジションピースの外面及び第1段タービンノズル間に配置され、各トランジションピースシール組立体は、トランジションピースの後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクルをその第1の軸方向側面上に有し、また第1段ノズルに対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレームと、缶形状レセプタクルの内周面上に配置されてトランジションピースの後端部と該缶形状レセプタクルとの間に配置される少なくとも1つの弾性シール要素とを含む。
【0010】
本発明はさらに、燃焼器及び第1段タービンノズル間で延びるトランジションピースと該第1段タービンノズルとの接合部における漏洩を制御する方法として具体化することができ、本方法は、a)トランジションピースと第1段タービンノズルとの間に、該第1段タービンノズルの前面上に支持されるようにトランジションピースシール組立体を設けるステップを含み、トランジションピースシール組立体は、トランジションピースの後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクルをその第1の軸方向側面上に有しまた第1段ノズルに対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレームと、缶形状レセプタクルの内周面上に配置された少なくとも1つの弾性シール要素とを含み、本方法はさらに、b)各缶形状レセプタクル内に、シール要素がトランジションピースの後端部と該缶形状レセプタクルとの間に配置されるように該トランジションピース後端部を挿入するステップを含む。
【0011】
本発明のこれらの及びその他の目的及び利点は、添付図面と共になした本発明の現時点で好ましい例示的な実施形態についての以下の一層詳細な説明を注意深く検討することによって、一層完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、タービン高温ガス通路構成要素に対する燃焼ガス用のシール設計である。このシール設計は、燃焼トランジションピースを第1段タービンノズルに対して連結する。過渡的熱変形によるノズル及びトランジションピース間の相対運動を可能にする必要性のために、この接合部(継手)においては、大量の漏洩が発生する。この漏洩により、より高いNOxエミッション及び燃焼器間の空気流量の変動が生じる。
【0013】
第1段ノズルとトランジションピースとの間のシールは、(1)高温ガス通路部品の冷却を可能にし、(2)相対運動を可能にし、(3)漏洩を最少にし、かつ(4)別々の円筒状流れ(缶)から環状流れ(360°アニュラス)に移行しなくてはならない。今日まで、この機能は、燃焼器トランジションピースの背面上の溶接型後方フレームと、継手の上面、底面及び両側面上の複数の可撓性シールとによって達成されてきた。
【0014】
本発明の概念は、一方の側では「缶形」でありかつ他方の側では「アニュラ形」である後方フレームを有することによって設計機能を分離したものとして具体化される。本発明の実施形態では、別々の円筒状流れ(缶形)から環状流れ(アニュラ形)への移行は、別々の缶形ジオメトリに一致した一側面と、連続アニュラ形ジオメトリに一致した他側面とを有する後方フレームを製作することによって達成される。このことにより、燃焼トランジションピース対後方フレームのシール作用が、別々の缶セクションにおける冷却、相対運動及び低漏洩について最適化されるのを可能にする。後方フレーム対第1段ノズルシールは、連続アニュラ形構成において低漏洩及び冷却を最適化することができる。
【0015】
本発明の実施形態では、従来型のシール構造体と比べて、シール組立体の複雑さ及びコストを低減し、かつ必要な冷却を可能にしながら漏洩量及び変動を減少させるトランジションピース対第1段ノズルシール(第1段ノズルに対するトランジションピースシール)を提供する。上述したように、本発明のシール構造体は、熱過渡時に漏洩/冷却の変動を引き起こさずに、トランジションピースと第1段ノズルとの相対運動を可能にしかつ別々の円筒状流れ(缶形)から環状流れに効果的に移行する。
【0016】
従って、本発明の例示的な実施形態によると、トランジションピースシール組立体を提供し、本トランジションピースシール組立体は、その各々がそれぞれのトランジションピースを軸方向に摺動可能に受ける缶形状レセプタクルをその軸方向一側面上に形成する。シール組立体の他側面は、第1段タービンノズルに対して当接しかつ該第1段タービンノズルに対して固定される平坦かつ平面の取付け面を形成する。この平坦平面取付け面は、上流側の缶によって定まるシール組立体を貫通した各開口部の周りで円周方向に延びて、シール組立体のトランジションピース側の缶形構成から第1段管状ノズル側のアニュラ形構成に効果的に移行する。
【0017】
特に図1、図2及び図4に示すように、後方フレーム10は、トランジションピース12の缶形構成から第1段ノズル14によって形成されたアニュラスに移行するように形成される。この図示した例示的な実施形態では、後方フレームは、複数の後方フレームセグメント16を含む。この図示した例示的な実施形態では、各後方フレームセグメント16は、第1及び第2のC字形缶部品18、20を含み、これらの缶部品は、次の隣接するC字形缶部品とそれぞれ組合された時に、それぞれのトランジションピース12の後端部を受ける缶形状レセプタクルを形成する。
【0018】
タービン構造体の周りで環状に延びる溝22が、ノズル14の内径の周りに形成される。各後方フレームセグメント16は、ノズル内径の溝22内にフック係合するように構成された下向き垂下フランジ24を含む。各後方フレームセグメント16がノズル内径内にフック係合すると、次に後方フレームセグメントは、次の隣接する後方フレームセグメントと係合するように滑動させることができる。
【0019】
図3及び図6に示すように、この例示的な実施形態では、後方フレームセグメント16の1つの円周方向側縁部は、C字形缶部品18の1方の端部に軸方向に延びる舌状部26を含み、この舌状部26は、後方フレーム10の円周方向に突出している。C字形缶部品20の他方は、次の隣接する缶部品18の舌状部26を受ける軸方向に延びる溝28を含み、この軸方向に延びる溝28は、後方フレーム10円周方向に凹設される。従って、各後方フレームセグメント16は、左方又は右方に滑動して舌状部26を次の隣接する後方フレームセグメント16の溝28内に嵌合させることができる。この例示的な実施形態では、最後の2つの後方フレームセグメントは、組立てを容易にするために、両方の円周方向側面上に溝を有する。後方フレームセグメントの缶部品の溝が互いに対面する個所に、固定インサートを設けて組立てを完成させる。この新しい後方フレームは、ステンレス鋼で作ることを提案する。
【0020】
図1及び図4に示すように、後方フレームセグメントの半径方向外周部を所定の位置にボルト止めするために、ノズル14の外径の周りで間隔を置いた位置にボルト孔30が形成される。そのようなボルトを受ける複数の孔又はスロット32が、図2及び図4に示すように後方フレームセグメント内に設けられる。ボルトを使用することは、外側リングにおいて固定締結するための製造容易な方法であるが、上記のような組立てを可能にしかつ緊密なシールを生じさせるあらゆる締結装置及び/又は方法が、受入れ可能な代替手段となる。
【0021】
トランジションピースライナ12と後方フレーム10との間に、弾性シール要素を配置する。1つの例示的な実施形態によると、図1、図5及び図7に示すように、弾性シール要素は、トランジションピースライナ12と後方フレーム10との間に配置したフラシ−ル34である。このシールは、漏洩又は冷却変動を引き起こさずに、第1段ノズルとトランジションピースとの間の相対運動を可能にする。この例示的な実施形態では、シール組立体は、単体製造の後方フレームセグメントに溶接した実質的に2つの改良型180°フラシ−ルである。
【0022】
上述したように、米国特許第6547257号のリーフスプリング設計は、熱変形及び機械的変形を受け易い。本発明の図示した例示的な実施形態で設けたフラシ−ル34は、熱変形又は機械的変形を受け難い状態で軸方向の相対運動を可能にする。
【0023】
フラシ−ルは、参照符号36におけるように後方フレームC字形缶部品18、20に溶接されてその前端部が固定されているが、その後端部は、自由に撓む。図示するように、フラシ−ルには、参照符号38におけるようなスロットが形成される。スロット38は、シール材の後端部まで延びるが、前端部からは間隔を置いて配置されて、複数の独立した可撓性部分40を形成する。図5に示すように、セグメントは、曲げ変形を可能にするようにコーナ部の周りでほぼ二倍狭くなっている。シングルフラシ−ルを図示しているが、ダブルフラシ−ルの変形形態も同様に使用することができる。例えばブラシシールのような幾つかのその他のタイプの弾性シール要素も使用することができることを理解されたい。勿論、本発明概念は、特定のタイプの弾性シール要素に限定されるものではない。
【0024】
ボルトを除いて、この2つの新しいシールが、米国特許第6547257号設計の4つの組立体、つまり内側シール、外側シール及び2つの側方シール組立体(米国特許第6547257号には図示されていない)と置き換わって、部品数を約25個から2個に減少させる。
【0025】
上述したように、後方フレームセグメント16は、第1段ノズルのスロット又は溝22内にフック係合させかつ前方に回転させて、ノズル14のフランジ上にボルト止めされる。次に、軸方向に通常の位置に、燃焼器トランジションピース12を滑り込ませる。
【0026】
現時点で最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は、開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に、提出した特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内に含まれる様々な変更形態及び均等な構成を保護しようとするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を具体化した第1段ノズル対トランジションピースシールの概略断面図。
【図2】本発明の実施形態による、第1段ノズル組立体の対応する部分に取付けられた後方フレームセグメントの斜視図。
【図3】図2の円で囲んだ部分の詳細図。
【図4】ノズル側から見た図2の組立体の斜視図。
【図5】その中に配置されたシール構造体を示す、後方フレームセグメントの一部分の斜視図。
【図6】図5の円で囲んだ部分の詳細図。
【図7】本発明の実施形態における、後方フレームセグメントに組付けられたトランジションピースの各部品を示す斜視図。
【符号の説明】
【0028】
10 後方フレーム
12 トランジションピース
14 第1段ノズル
16 後方フレームセグメント
18、20 C字形缶部品
22 溝
24 フランジ
26 舌状部
28 溝
30 ボルト孔
32 孔又はスロット
34 フラシ−ル
36 溶接部
38 スロット
40 可撓性部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン燃焼器との間で延びる少なくとも1つのトランジションピース(12)と第1段タービンノズル(14)との間の接合部をシールするためのトランジションピースシール組立体であって、
前記トランジションピース(12)の後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクル(18、20)をその第1の軸方向側面上に有し、また前記第1段ノズル(14)に対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレーム(10)と、
前記缶形状レセプタクル(18、20)の内周面上に配置されて前記トランジションピース(12)の後端部と該缶形状レセプタクル(18、20)との間に配置される少なくとも1つの弾性シール要素(34)と、
を含むトランジションピースシール組立体。
【請求項2】
前記取付け面が、前記缶形状レセプタクルに対応して前記後方フレームを貫通した開口部の外周部の周りに形成される、請求項1記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項3】
前記後方フレームが、該後方フレームを前記第1段ノズルに固定する締結装置を受ける複数の孔(32)を含む、請求項1記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項4】
前記後方フレームが、複数の後方フレームセグメント(16)を含み、各前記後方フレームセグメントが、互いに隣接する後方フレームセグメントが協働して各前記缶形状レセプタクルを形成するように第1及び第2のC字形缶部品(18、20)を含む、請求項1記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項5】
前記C字形缶部品の一方(20)の円周方向に面した軸方向に延びる側縁部が、溝(28)を含み、前記C字形缶部品の他方(18)の円周方向に面した軸方向に延びる側縁部が、次の隣接するC字形缶部品の円周方向に面した軸方向に延びる溝に係合する突出部(26)を含む、請求項4記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項6】
溝(22)が、前記タービン構造体の周りで環状に延びるように前記ノズル(14)内径の周りに形成され、
各前記後方フレームセグメント(16)が、前記ノズル内径の溝内にフック係合するように構成された下向き垂下フランジ(24)を含み、それによって各該後方フレームセグメント(16)を前記ノズル内径溝内にフック係合させかつ次に円周方向に移動させて次の隣接する後方フレームセグメントに係合させることができ、
前記C字形缶部品の一方(20)の円周方向に面した軸方向に延びる側縁部が、溝(28)を含み、また前記C字形缶部品の他方(18)の円周方向に面した軸方向に延びる側縁部が、次の隣接するC字形缶部品の円周方向に面した軸方向に延びる溝(28)に係合する突出部(26)を含む、
請求項4記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項7】
前記弾性シール要素が、少なくとも1つのフラシ−ル(34)を含み、
前記少なくとも1つのフラシ−ルの上流端部が、前記缶形状レセプタクル(18、20)に溶接(36)され、
前記少なくとも1つのフラシ−ルには、スロット(38)が形成され、
前記スロット(38)が、前記溶接上流端部から間隔を置いて配置されかつシール材の後端部まで延びて、複数の可撓性部分(40)を形成する、
請求項1記載のトランジションピースシール組立体。
【請求項8】
環状の燃焼器配列を含み、
各前記燃焼器が、該燃焼器と第1段タービンノズル(14)との間で延びるトランジションピース(12)を有し、
請求項1に記載のトランジションピースシール組立体が、各前記トランジションピースの外面及び第1段タービンノズル間に配置される、
ガスタービン。
【請求項9】
燃焼器及び第1段タービンノズル間で延びるトランジションピースと該第1段タービンノズルとの接合部における漏洩を制御する方法であって、
a)前記トランジションピースと前記第1段タービンノズルとの間に、該第1段タービンノズルの前面上に支持されるようにトランジションピースシール組立体を設けるステップを含み、前記トランジションピースシール組立体が、
前記トランジションピース(12)の後端部を軸方向に受ける少なくとも1つの軸方向に突出した缶形状レセプタクル(18、20)をその第1の軸方向側面上に有しまた前記第1段ノズル(14)に対して対向対面関係で配置されるほぼ平坦な取付け面をその第2の軸方向側面上に有する後方フレーム(10)と、
前記缶形状レセプタクルの内周面上に配置された少なくとも1つの弾性シール要素(34)と、を含み、該方法がさらに、
b)各前記缶形状レセプタクル(18、20)内に、前記シール要素が前記トランジションピース(12)の後端部と該缶形状レセプタクルとの間に配置されるように該トランジションピース後端部を挿入するステップ、を含む、
方法。
【請求項10】
前記後方フレームが、複数の後方フレームセグメント(16)を含み、
各前記後方フレームセグメントが、互いに隣接する後方フレームセグメントが協働して各前記缶形状レセプタクルを形成するように第1及び第2のC字形缶部品(18、20)を含み、
溝(22)が、前記タービン構造体の周りで環状に延びるように前記ノズル内径の周りに形成され、
各前記後方フレームセグメント(16)が、前記ノズル内径の溝内にフック係合するように構成された下向き垂下フランジ(24)を含み、それによって各該後方フレームセグメントを前記ノズル内径溝内にフック係合させかつ次に円周方向に移動させて次の隣接する後方フレームセグメントに係合させる、
請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−115085(P2009−115085A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282658(P2008−282658)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】