説明

管制指示生成装置及びプログラム

【課題】 予め生成条件を設定しなくとも適正な管制指示を取得できる管制指示生成装置等を提供する。
【解決手段】 学習フェーズにて、処理制御部25は、過去に発信された管制指示を示す管制指示データと、これに対応する航跡データ及び航空環境データと、を管制指示DB23と航跡DB21と航空環境DB22とから取得する。指標算出部26は、取得された航跡データと航空環境データから指標値を求め、指標値と、取得された管制指示データを関連付けて指標DB24に記憶する。モデル生成部27は、関連付けされた指標値及び航空指示データを指標DB24から読み出し、指標値を入力とし航空指示データを出力とする学習データを用いて統計モデルを生成する。推論フェーズにて、指標算出部26は、判定対象の航跡データと航空環境データから指標値を求める。管制推論部28は、その指標値を統計モデルに入力し、出力データを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、航空交通管制のための管制指示を生成する管制指示生成装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、航空路管制業務は航空交通管制部(ACC)により行われている。航空交通管制部における管制官は、飛行中の航空機の位置、速度、高度等の航跡情報や、各高度における風向き、風速、気温等の飛行環境に関する飛行環境情報等の各種情報に基づいて、飛行中の航空機に対して必要な管制指示を判断して発信していた。この管制指示の判断作業は非常に複雑であり、また、高度な正確性が求められるため、管制官にとって負担が大きかった。
このような負担を軽減するため、コンピュータを用いて管制指示を自動的に生成するシステムの開発も進められており、例えば、管制指示の生成条件を予め設定することにより、所定の管制指示を自動生成することができるシステムも考案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−14745号公報(第7頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のシステムでは、予め生成条件を設定した管制指示しか生成することができなかった。また、上記のシステムでは、生成対象の管制指示は生成条件の内容が比較的単純なもの(例えば、1つのパラメータにより決定できるもの等)に限られており、複数の要素に基づいて判断されるような管制指示については自動生成することができなかった。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、予め生成条件を設定しなくとも適正な管制指示を取得することができる管制指示生成装置等を提供することを目的とする。
また、本発明は、より複雑な条件に基づく管制指示を取得することができる管制指示生成装置等を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点に係る管制指示生成装置は、
過去に発信された管制指示を示す管制指示データと、当該管制指示データに対応する、過去の航跡に関する航跡データ及び航空環境に関する航空環境データを取得する手段と、
前記取得された航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第1の指標値取得手段と、
前記第1の指標値取得手段により求められた指標値と、前記取得された管制指示データと、を関連付けてデータベースに記憶する手段と、
関連付けされた指標値及び航空指示データを前記データベースから読み出し、当該指標値を入力データとし当該航空指示データを出力データとする学習データを用いて統計モデルを生成する手段と、
判定対象の航跡データと航空環境データを取得する手段と、
前記判定対象の航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第2の指標値取得手段と、
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値を、前記統計モデルに入力し、当該入力に対する出力データを取得して出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
前記統計モデルによる出力データは、各管制指示の適正率に関する推測結果を示してもよく、
前記出力手段は、前記取得した出力データが示す各管制指示の適正率に基づいて所定の管制指示データを特定し、特定した管制指示データに関する出力を行ってもよい。
【0007】
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値と、前記出力手段により取得された出力データと、を学習データとして前記統計モデルに入力することにより、当該統計モデルの調整を行う手段をさらに備えてもよい。
【0008】
また、この発明の第2の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
過去に発信された管制指示を示す管制指示データと、当該管制指示データに対応する、過去の航跡に関する航跡データ及び航空環境に関する航空環境データを取得する手段、
前記取得された航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第1の指標値取得手段、
前記第1の指標値取得手段により求められた指標値と、前記取得された管制指示データと、を関連付けてデータベースに記憶する手段、
関連付けされた指標値及び航空指示データを前記データベースから読み出し、当該指標値を入力データとし当該航空指示データを出力データとする学習データを用いて統計モデルを生成する手段、
判定対象の航跡データと航空環境データを取得する手段、
前記判定対象の航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第2の指標値取得手段、
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値を、前記統計モデルに入力し、当該入力に対する出力データを取得して出力する出力手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、予め生成条件を設定しなくとも適正な管制指示を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る管制指示生成システムについて図面を参照して説明する。
管制指示生成システム1の物理的構成の一例を図1に示す。図示されるように、管制指示生成システム1は、制御部11と、主記憶部12と、外部記憶部13と、入力部14と、表示部15と、通信部16と、を備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等より構成され、外部記憶部13に記憶されるプログラム及び処理に必要なデータを読込み、後述する処理を実行する。
主記憶部12は、RAM(Random Access Memory)等からなり、制御部11の作業領域として用いられる。
外部記憶部13は、ハードディスク装置等からなり、制御部11により実行されるプログラム及び各種データ等を記憶する。また、外部記憶部13は、後述する航跡DB(データベース)、航空環境DB、管制指示DB、指標DBを備える。
入力部14は、キーボードやマウス等の入力装置等からなり、入力されたデータを制御部11に供給する。
表示部15は、ディスプレイ装置を含み、制御部11からの指示に従って、管制指示に関するデータを表示等する。
通信部16は、制御部11からの指示に従って、他の装置との通信を行う。
【0011】
管制指示生成システム1の論理的構成の一例を図2に示す。図示されるように、この管制指示生成システム1は、航跡DB21と、航空環境DB22と、管制指示DB23と、指標DB24と、処理制御部25と、指標算出部26と、モデル生成部27と、管制推論部28と、を備える。このうち、指標算出部26、モデル生成部27、管制推論部28は、制御部11が外部記憶部13に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
【0012】
航跡DB21には、過去に取得された各航空機の航跡に関するデータ(航跡データ)が記憶されている。航跡データは、飛行中の航空機について所定時間毎(例えば、1分毎等)に取得されるものであり、例えば図3に示すように、データの取得時刻、航空機種別、X座標、Y座標、高度、速度、方位、目的空港、航空機型式等のデータを含む。
【0013】
航空環境DB22には、航空環境に関するデータ(航空環境データ)が記憶されている。航空環境データは、第1の航空環境データと第2の航空環境データから構成される。第1の航空環境データは、例えば図4(A)に示すように、各高度における風向き、風速、気温等のデータを含む。第2の航空環境データは、航空機の能力等に関するものであり、例えば図4(B)に示すように、航空機の型式毎の、航空機の旋回率、上昇率、巡航速度等のデータを含む。
【0014】
管制指示DB23には、過去に実際に発信された管制指示を示すデータ(管制指示データ)が、その管制指示が各航空機に対して発信された指示時刻のデータと関連付けて記憶されている。
【0015】
指標DB24には、航空交通に関する指標値のデータと、管制指示データと、が関連付けられて記憶されている。
【0016】
なお、航跡DB21、航空環境DB22、管制指示DB23に記憶される各種データは、例えば、制御部11が通信部16を介して他の装置から受信してそれぞれ対応する各DBに格納するようにしてもよく、また、制御部11が図示せぬ記録媒体読取装置を介してこれらのデータが記録されている記録媒体から各種データを読み取ってそれぞれ対応する各DBに格納するようにしてもよい。
【0017】
処理制御部25は、本システム全体を制御する。本システムにより実行される処理は主に学習フェーズと推論フェーズから構成される。
学習フェーズにおいて、処理制御部25は、対応関係にある航跡データと航空環境データと管制指示データとを航跡DB21と航空環境DB22と管制指示DB23から抽出し、抽出したデータを指標算出部26に渡すとともに、指標値を算出して指標値と管制指示データとを関連づけて指標DB24へ記憶することを指標算出部26に要求する。また、処理制御部25は、統計モデル(知識データ)の生成をモデル生成部27に要求する。なお、対応関係にある航跡データと航空環境データと管制指示データの抽出方法は任意である。例えば、ある管制指示データについて、それに関連付けられている指示時刻データを管制指示DB23から取得し、その指示時刻より前であり、且つ、その指示時刻に最も近い時刻が「取得時刻」に設定されている航跡データを航跡DB21から検索し、該当する航跡データを、処理対象の管制指示データに対応する航跡データと特定してもよい。また、航跡データと第1の航空環境データは例えば「高度」等のデータ項目により関連付けられており、航跡データと第2の航空環境データは例えば「航空機型式」等のデータ項目により関連付けられているため、これらのデータ項目に基づいて、先に特定した航跡データに対応する航空環境データを特定してもよい。
また、推論フェーズにおいて、処理制御部25は、判定対象の航跡データと航空環境データを指標算出部26に渡して指標値の算出を要求する。また、処理制御部25は、指標算出部26により算出された、判定対象の航跡データと航空環境データに基づく指標値を管制推論部28に渡して管制指示の推測を要求する。
【0018】
指標算出部26は、処理制御部25からの指標値の算出及び登録要求に応答して、処理制御部25から受け取った航跡データと航空環境データから、航空交通に関する指標値を算出する。指標値の算出式は、航跡データと航空環境データの少なくとも一方における一又は複数のデータ項目の値を変数とする数式が指標値毎に予め設定されている。算出される指標値の内容は任意であり、例えば、「前回の管制指示からの経過時間」、「航空機性能の機敏性」、「進行方向に対する風の強度」、「衝突回避の余裕時間」でもよい。そして、指標算出部26は、算出した指標値を、処理制御部25から受け取った管制指示データ(すなわち、指標値の算出に使用した航跡データ及び航空環境データに対応する管制指示データ)と関連付けて指標DB24に記憶する
また、指標算出部26は、処理制御部25からの指標の算出要求に応答して、処理制御部25から受け取った判定対象の航跡データと航空環境データから指標値を算出する。
【0019】
モデル生成部27は、処理制御部25からの統計モデルの生成要求に応答して、関連付けされた指標値データと管制指示データを指標DB24から読み出し、その指標値データを入力データとしその管制指示データを出力データとする学習データを生成し、学習データを所定の統計モデルに入力して、入力データと出力データの統計的因果関係を学習させる学習処理を実行する。この統計モデルは、各指標値の入力に対して、管制指示に関する統計的データ(どの管制指示がどの程度適当であるか(各管制指示の適正率))を出力するものであり、例えば、ファジー関数の集合体や学習ネットワークモデル等でもよい。このような統計モデルの生成には、例えば、株式会社アドイン研究所のβ−RNA等の公知の技術を用いてもよい。学習フェーズにおいて統計モデルに入力される学習データの一例を図5(A)に、推論フェーズにおいて統計モデルの入出力データの一例を図5(B)に示す。学習フェーズでは、例えば図5(A)に示すような学習データを統計モデルに入力して入力と出力の関係を学習させる処理を行い、推論フェーズでは、図5(B)に示すような入力データが統計モデルに入力されると、この入力データに対する出力データ(推論結果)が統計モデルから出力される。推測結果データは、例えば図5(B)に示すように、管制指示データと適正率のデータを含む。
【0020】
管制推論部28は、処理制御部25からの指標値の算出要求に応答して、処理制御部25から受け取った各指標値をモデル生成部27により生成された統計モデルに入力して、この入力に対する出力データを取得し、取得した出力データを表示部15等に出力する。なお、判定対象の航跡データと航空環境データの本システムへの入力方法は任意であり、例えば、処理制御部25が、記録媒体に記録されている判定対象データを図示せぬ記録媒体読取装置を介して読み込んでもよく、また、他のコンピュータから受信してもよい。
【0021】
次に、本実施形態に係る管制指示生成システム1の処理動作について説明する。上述したように、この管制指示生成システム1による主な処理は、学習フェーズと推論フェーズから構成される。
初めに学習フェーズにおける処理動作について図6を参照して説明する。
まず、処理制御部25は、対応関係にある航跡データと航空環境データと管制指示データとを航跡DB21と航空環境DB22と管制指示DB23から抽出し、抽出したデータを指標値の算出及び登録要求とともに指標算出部26に渡す(ステップS1)。
これに応答して、指標算出部26は、指標値の算出及び登録要求とともに受け取った航跡データと航空環境データに基づいて指標値を算出し(ステップS2)、算出した指標値を、指標値の算出及び登録要求とともに受け取った管制指示データと関連付けて指標DB24に記憶する(ステップS3)。
【0022】
次に、処理制御部25は、管制指示DB23に登録されている全ての管制指示データについて上記の処理(ステップS1〜S3)が完了したかを判別する(ステップS4)。全ての管制指示データについて処理が完了していなければ(ステップS4:NO)、ステップS1に戻る。また、全ての管制指示データについて上記の処理が完了している場合(ステップS4:YES)、処理制御部25は、モデル生成部27に統計モデルの生成を要求し、これに応答して、モデル生成部27は、指標DB24に記憶されている、関連付けされた指標値データと管制指示データを読み出して、指標値データを入力データとし管制指示データを出力データとするような学習データを生成し、統計モデルに入力して学習処理を実行する(ステップS5)。これにより、学習処理により調整された統計モデルが生成される。なお、生成された統計モデルのデータは外部記憶部13に記憶される。
【0023】
次に推論フェーズにおける処理動作について図7を参照して説明する。
処理制御部25は、判定対象の航跡データと航空環境データを、例えば記録媒体に記憶されているデータを記録媒体読取装置を介して読み取る等して取得し、これらのデータを指標値の算出要求とともに指標算出部26に渡す(ステップS11)。
指標算出部26は、指標値の算出要求とともに受け取った航跡データと航空環境データに基づいて指標値を算出する(ステップS12)。
次に、処理制御部25が、算出された指標値に基づく管制指示の推測を管制推論部28に要求すると、これに応答して、管制推論部28は、ステップS12で算出された指標値を、推論フェーズで生成された統計モデルに入力し、この入力に対する出力データを得る(ステップS13)。そして、管制推論部28は、出力データ(推論結果)を表示部15に表示する(ステップS14)。これにより、航跡データや航空環境データに基づいた管制指示についての推測結果を取得することができる。例えば、管制官がこの推測結果を見て、適正率が最も高い管制指示を選択し、その管制指示を航空機に対して発信することもできる。
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、過去に実際になされた管制指示とその管制指示が行われた状況のデータ(航跡データや航空環境データ)との関係をシステムが学習し、この学習結果に基づいて正しい管制指示の推測を行うため、従来のように、管制指示毎に生成条件を設定することなく、管制指示を推測することができる。また、管制指示の判断要素として複数の指標を用いるため、単純な判断により求められる管制指示だけでなく、様々な状況を考慮に入れた複雑な判断に基づく管制指示も取得することができる。
【0025】
なお、本発明は種々の変形及び応用が可能である。
例えば、推論フェーズにおいて、統計モデルの出力データが示す各管制指示の適正率に基づく所定条件に該当する管制指示データを特定し、特定した管制指示データを表示等するようにしてもよい。例えば、管制指示の適正率が所定値以上(例えば75%等)のものを抽出するようにしてもよく、また、推論結果が示す管制指示データのうち適正率が最も高いものを抽出するようにしてもよい。また、推論結果から抽出した一の管制指示データを航空機に対して発信するための処理を行ってもよい。この場合、例えば発信確認を促すメッセージを表示部に表示し、確認した旨の入力がなされた場合に、航空機への管制指示を送信するコンピュータに対して、航空機種別、管制指示データ等を含む管制指示発信要求を送信するようにしてもよい。
【0026】
また、推論フェーズにおいて、統計モデルに入力された指標値と、統計モデルから出力された推論結果のデータと、を学習データとして統計モデルに対してフィードバックして学習処理を実行させることにより、統計モデルをさらに調整するようにしてもよい。このフィードバックは、判定対象の航跡データと航空環境データに対する推論結果データを取得する度に行うようにしてもよく、また、学習データ(判定対象データとこれに対する推論結果データ)を外部記憶部13に蓄積記憶しておき、所定期間毎に行うようにしてもよい。
【0027】
なお、この発明のシステムは、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、上述の動作を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体(FD、CD−ROM、DVD等)に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する管制指示生成システムを構成してもよい。また、インターネット等のネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、音声入力装置と音声出力装置が接続されたコンピュータにダウンロード等するようにしてもよい。
また、上述の機能を、OSが分担又はOSとアプリケーションの共同により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロード等してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係る管制指示生成システムの物理的構成を例示する図である。
【図2】図1の管制指示生成システムの論理的構成を例示する図である。
【図3】航跡データの一例を示す図である。
【図4】航空環境データの一例を示す図である。
【図5】統計モデルの入出力データを具体的に説明するための図である。
【図6】図1の管制指示生成システムの学習フェーズにおける処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1の管制指示生成システムの推論フェーズにおける処理動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0029】
1 管制指示生成システム
11 制御部
12 主記憶部
13 外部記憶部
14 入力部
15 表示部
16 通信部
21 航跡DB
22 航空環境DB
23 管制指示DB
24 指標DB
25 処理制御部
26 指標算出部
27 モデル生成部
28 管制推論部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去に発信された管制指示を示す管制指示データと、当該管制指示データに対応する、過去の航跡に関する航跡データ及び航空環境に関する航空環境データを取得する手段と、
前記取得された航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第1の指標値取得手段と、
前記第1の指標値取得手段により求められた指標値と、前記取得された管制指示データと、を関連付けてデータベースに記憶する手段と、
関連付けされた指標値及び航空指示データを前記データベースから読み出し、当該指標値を入力データとし当該航空指示データを出力データとする学習データを用いて統計モデルを生成する手段と、
判定対象の航跡データと航空環境データを取得する手段と、
前記判定対象の航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第2の指標値取得手段と、
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値を、前記統計モデルに入力し、当該入力に対する出力データを取得して出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする管制指示生成装置。
【請求項2】
前記統計モデルによる出力データは、各管制指示の適正率に関する推測結果を示し、
前記出力手段は、前記取得した出力データが示す各管制指示の適正率に基づいて所定の管制指示データを特定し、特定した管制指示データに関する出力を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の管制指示生成装置。
【請求項3】
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値と、前記出力手段により取得された出力データと、を学習データとして前記統計モデルに入力することにより、当該統計モデルの調整を行う手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管制指示生成装置。
【請求項4】
コンピュータを、
過去に発信された管制指示を示す管制指示データと、当該管制指示データに対応する、過去の航跡に関する航跡データ及び航空環境に関する航空環境データを取得する手段、
前記取得された航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第1の指標値取得手段、
前記第1の指標値取得手段により求められた指標値と、前記取得された管制指示データと、を関連付けてデータベースに記憶する手段、
関連付けされた指標値及び航空指示データを前記データベースから読み出し、当該指標値を入力データとし当該航空指示データを出力データとする学習データを用いて統計モデルを生成する手段、
判定対象の航跡データと航空環境データを取得する手段、
前記判定対象の航跡データと航空環境データに基づく指標値を求める第2の指標値取得手段、
前記第2の指標値取得手段により求められた指標値を、前記統計モデルに入力し、当該入力に対する出力データを取得して出力する出力手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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