説明

管材への被覆材の取付装置

【課題】既に成形されている管継手等の管材の外周面に対して、不織布等の被覆材をきっちりと沿わせながら精度良く取り付けることができる取付装置を提供する。
【解決手段】この取付装置1は、不織布2を外周面に巻き付けた管継手3を外嵌固定する芯材21と、この芯材21に固定した管継手3を外側から囲むように配されて、管継手3に対して近接離間する方向に移動可能とされた複数の分割型材31・・からなる外金型22とを備えている。そして、管継手3の不織布2全周に亘って外金型22の分割型材31・・を数回に分けて押し付ける際に、各回の押し付け部位を管継手3の外周面に沿った周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばハンドホールに埋設した管路口部材とケーブル保護管とを接続するための管継手、或いは、ケーブル保護管同士を接続するための管継手等のような管材に対して、その外周面や内周面に止水用不織布等の被覆材を一体的に取り付けるための取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ハンドホールに埋設した管路口部材とケーブル保護管とを接続したり、ケーブル保護管同士を接続するための管継手として、外周面や内周面に止水用の吸水膨張性不織布を貼り付けたものが知られている。このような管継手を使用した接続構造においては、接続部分において吸水膨張性不織布が介在して、この吸水膨張性不織布が地中の水分を吸収して膨張することで、接続部分に生じる隙間を塞いで良好な止水性が確保されるようになっている。
【0003】
この種の管継手においては、その外周面や内周面に不織布をきっちりと沿わせながら精度良く貼り付ける必要がある。貼り付け不良が生じていると、管継手を管路口部材やケーブル保護管に差し込みやねじ込みによって接続するにあたって、大きな力が必要となり、しかも不織布に皺や捻れが生じて薄肉部分ができてしまい、これによって良好な止水性の確保が困難となる。
【0004】
そこで、従来より、不織布を一体的に精度良く貼り付けた管継手を得るために、例えば特許文献1や特許文献2にも開示されているように、金型を使用して、管継手の成形時にその外周面や内周面に不織布を圧着するといった方法が採られている。
【0005】
なお、特許文献1においては、芯型に不織布を仮付けして、その不織布を外側から覆うようにして管継手成形用のパリソンを供給した後、その外側から金型を型締めして、管継手と不織布とを一体化させている。また、特許文献2においては、芯型に不織布を被せて、その外側から第1金型を型締めして不織布を成形した後に、その成形した不織布の外側に第2金型をセットして管継手成形用の合成樹脂を射出して、管継手と不織布とを一体化させている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−251686号公報
【特許文献2】特許第3647857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の特許文献1や特許文献2に開示されているような方法では、管継手の成形時に不織布を貼り付けているので、既に成形されている管継手に対して不織布を貼り付けることはできなかった。
【0008】
既に成形されている管継手に不織布を貼り付ける場合には、管継手の外周面や内周面に不織布を仮止めした状態で、この不織布を金型によって押し付けるといった方法が採られている。このとき使用する金型としては、半割や4つ割りのものが一般的である。ところが、このような金型で不織布を押し付けると、金型の分割型材の境界部分において、隣接する分割型材のエッジにより不織布がたくり上げられて突起状に盛り上がった状態となり、貼り付け不良を生じることがあった。
【0009】
また、既に成形されている管継手の内周面に不織布を貼り付ける場合、管継手の内周面に不織布を仮止めした状態で、この不織布を管継手の内側に差し込むか或いはねじ込んで嵌合した中子によって押し付けるといった方法が採られることもある。ところが、この場合には、中子の嵌合がきついと、中子と不織布との摩擦抵抗によって不織布に皺や捻れが生じてしまい、また中子の嵌合がゆるいと、管継手と不織布との密着度を高めることができないといったように、管継手の内周面に不織布をきっちりと沿わせながら精度良く貼り付けることが困難であった。
【0010】
そこで、この発明は、上記不具合を解消して、既に成形されている管継手等の管材の外周面や内周面に、不織布等の被覆材をきっちりと沿わせながら精度良く取り付けることができる管材への被覆材の取付装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、この発明の取付装置1は、被覆材2を外周面に巻き付けた管材3を支持する支持部材21と、この支持部材21によって支持された前記管材3を外側から囲むように配されて、前記管材3に対して近接離間する方向に移動可能とされた複数の分割型材31・・からなる外金型22とを備え、前記支持部材21によって支持された前記管材3の被覆材2全周に亘って前記外金型22の分割型材31・・を数回に分けて押し付けることで、前記被覆材2を前記管材3の外周面に一体的に取り付けるようにしたものであって、前記分割型材31・・の各回の押し付けに際して、各回の押し付け部位を前記管材3の外周面に沿った周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしたことを特徴とする。
【0012】
具体的に、前記外金型22は周方向に4分割され、これら4ピースの分割型材31・・のうち対向する一対の分割型材31、31と残りの対向する一対の分割型材31、31を前記被覆材2に交互に押し付けて、各回の押し付け部位を前記管材3の外周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせるようにしている。
【0013】
また、各分割型材31・・の押し付け面32・・は、それら分割型材31・・を前記被覆材2に押し付けたときの前記管材3の管軸を中心とした中心角が90度以上となる円弧状に形成されている。
【0014】
さらに、前記管材3は、その外周面に螺旋状の凸部10が形成され、各分割型材31・・の押し付け面32・・には、前記管材3の凸部10が嵌り込む螺旋状の凹部33・・が形成されている。また、前記支持部材21は、前記管材3を外嵌固定する芯材からなる。
【0015】
別の発明の取付装置51は、被覆材52を内周面に巻き付けた管材53を支持する支持部材71と、この支持部材71によって支持された前記管材53の内側に挿入可能とされて、前記管材53に対して近接離間する方向に移動可能とされた複数の分割型材82・・からなる内金型81とを備え、前記支持部材71によって支持された前記管材53の被覆材52全周に亘って前記内金型81の分割型材82・・を数回に分けて押し付けることで、前記被覆材52を前記管材53の内周面に一体的に取り付けるようにしたものであって、前記分割型材82・・の各回の押し付けに際して、各回の押し付け部位を前記管材53の内周面に沿った周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしたことを特徴とする。
【0016】
具体的に、前記内金型81は周方向に3分割され、これら3ピースの分割型材82・・を前記被覆材52に同時に数回押し付ける間に、前記3ピースの分割型材82・・若しくは前記管材53をその管軸を中心として所定角度回転させて、各回の押し付け部位を前記管材53の内周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせるようにしている。
【0017】
また、各分割型材82・・の押し付け面83・・は、それら分割型材82・・を前記被覆材52に押し付けたときの前記管材53の管軸を中心とした中心角が60度以上となる円弧状に形成されている。
【0018】
さらに、前記管材53は、その内周面に螺旋状の凹部56が形成され、各分割型材82・・の押し付け面83・・には、前記管材53の凹部56に嵌り込む螺旋状の凸部84が形成されている。
【0019】
また、前記内金型81の分割型材82・・は、片持ち支持された状態で前記管材53の内側に挿入され、前記内金型81の分割型材82・・を前記被覆材52に押し付けたときに、前記内金型81の分割型材82・・の自由端間に挿入されて、それら分割型材82・・の自由端側を前記被覆材52に押圧する押圧部材72を備えている。さらに、前記支持部材71は、前記管材53を内挿固定する挿入孔70付きの枠材からなる。
【発明の効果】
【0020】
この発明の取付装置を用いると、管材の被覆材全周に亘って外金型の分割型材を数回に分けて押し付ける際に、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせているので、各分割型材の境界部分において被覆材が突起状に盛り上がるといった従来のような貼り付け不良をなくすことができ、既に成形されている管材の外周面全周に、被覆材をきっちりと沿わせながら均一な厚みで精度良く取り付けることができる。
【0021】
また、外金型を4ピースの分割型材によって構成し、対向する一対の分割型材を1ペアとして合計2ペアの分割型材を交互に被覆材に押し付けることで、被覆材を分割型材によって外側から挟み込むようにしてバランス良く押さえ付けることができ、被覆材をより確実に精度良く取り付けることができる。
【0022】
さらに、分割型材の押し付け面に、管材の外周面に形成した凸部が嵌り込む螺旋状の凹部を形成することで、管材の外周面が螺旋形状であっても、その螺旋形状にきっちりと沿わせながら被覆材を取り付けることができる。
【0023】
また、芯材に管材を外嵌固定することによって、外金型の外側からの押し付けに際しての管材の傾きや変形等を抑えながら、管材を安定した状態で支持することができ、被覆材をより確実に精度良く取り付けることができる。
【0024】
別の発明の取付装置を用いると、管材の被覆材全周に亘って内金型の分割型材を数回に分けて押し付ける際に、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせているので、各分割型材の境界部分において被覆材が突起状に盛り上がるといった従来のような貼り付け不良をなくすことができ、既に成形されている管材の内周面全周に、被覆材をきっちりと沿わせながら均一な厚みで精度良く取り付けることができる。
【0025】
また、内金型を3ピースの分割型材によって構成し、これら3ピースの分割型材を数回に分けて被覆材に同時に押し付けることで、被覆材を分割型材によって内側からバランス良く押さえ付けることができ、被覆材をより確実に精度良く取り付けることができる。
【0026】
さらに、分割型材の押し付け面に、管材の内周面に形成した凹部に嵌り込む螺旋状の凸部を形成することで、管材の内周面が螺旋形状であっても、その螺旋形状にきっちりと沿わせながら被覆材を取り付けることができる。
【0027】
さらにまた、片持ち支持された内金型の分割型材の自由端間に押圧部材を挿入して、それら分割型材の自由端側を被覆材に押圧することで、弱くなりがちな分割型材の自由端側の押圧力を高めて、管材の両端部おける被覆材の取り付け具合を均一にすることができる。
【0028】
また、枠材の挿入孔に管材を内挿固定することによって、内金型の内側からの押し付けに際しての管材の傾きや変形等を抑えながら、管材を安定した状態で支持することができ、被覆材をより確実に精度良く取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(第1実施形態)
図1及び図2は、この発明の第1実施形態に係る取付装置1によって止水用の吸水膨張性不織布(被覆材)2が一体的に貼り付けられた管継手(管材)3を示している。
【0030】
管継手3は、図4及び図5に示すように、ハンドホール4に埋設した管路口部材5と電線や光ファイバーケーブルを挿通させる地中埋設型のケーブル保護管6とを接続するためのものである。この管継手3は、ブロー成形によって成形されており、図3に示すように、外周面に螺旋状の凸部10が形成された小径の第1接続筒部11と、内周面に抜け止め材12が内嵌された大径の第2接続筒部13とを管軸方向に連続させた構造となっている。なお、管路口部材5は、内周面に螺旋状の凹部15を形成した接続端部16を備え、ケーブル保護管6は、外周面にパッキン17を外嵌した接続端部18を備えている。
【0031】
また、この管継手3の第1接続筒部11の外周面には、図1及び図2に示すように、その全周に亘ってシート状の吸水膨張性不織布2が一体的に貼り付けられている。吸水膨張性不織布2は、例えば吸水性及び保水性に優れた高吸水性ポリマーを合成樹脂製の不織布に含有させたものであって、水を吸収して膨張する能力を有している。
【0032】
そして、管継手3の第1接続筒部11を管路口部材5の接続端部16にねじ込み接続するとともに、管継手3の第2接続筒部13にケーブル保護管6の接続端部18を差し込み接続することで、図5に示すように、管路口部材5とケーブル保護管6が管継手3を介して接続されるようになっている。この接続状態において、管継手3の第1接続筒部11と管路口部材5の接続端部16との間には吸水膨張性不織布2が介在しており、この吸水膨張性不織布2が地中の水分を吸収して膨張することで、管継手3と管路口部材5との接続部分に生じる隙間を塞いで良好な止水性が確保される。また、管継手3の第2接続筒部13とケーブル保護管6の接続端部18との間にはパッキン17が介在して、管継手3とケーブル保護管6との接続部分に生じる隙間を塞いで良好な止水性が確保される。
【0033】
図6は、管継手3の第1接続筒部11の外周面に吸水膨張性不織布2を一体的に取り付けるための取付装置1を示している。この取付装置1は、基台20上に固定されて、吸水膨張性不織布2を巻き付けて仮止めした管継手3が外嵌固定される芯材(支持部材)21と、この芯材21に外嵌固定された管継手3を外側から囲むように配されて、芯材21や管継手3に対して近接離間する方向に移動可能とされた外金型22と、基台20上に固定されて、外金型22を移動させる空圧シリンダ23・・とを備えている。なお、外金型22を移動させる駆動手段としては、空圧シリンダに限らず、例えば油圧シリンダや駆動モータであっても良い。
【0034】
芯材21は、図7に示すように、基台20に立設した軸部材25と、この軸部材25の上端部にビス26止めされた蓋部材27と、軸部材25の上端部に固定されて、管継手3の第1接続筒部11が外嵌される中子部材28と、軸部材25の中間部に固定されて、管継手3の第1接続筒部11と第2接続筒部13との間の段差部を載せる台部材29と、軸部材25の下端部に固定されて、管継手3の第2接続筒部13を受ける受け部材30とを備えている。
【0035】
外金型22は、図8に示すように、芯材21に外嵌固定された管継手3の外周面に沿った周方向に4分割されている。すなわち、外金型22は、同形状の4ピースの分割型材31・・から構成されている。これら4ピースの分割型材31・・は、図示しないヒータによって加熱可能とされ、また空圧シリンダ23・・が夫々連結されていて、これら空圧シリンダ23・・を伸長させて分割型材31・・を移動させることで、分割型材31・・の内周面である押し付け面32・・を管継手3に巻き付けた吸水膨張性不織布2に押し付けて、吸水膨張性不織布2を加熱圧縮するようになっている。なお、ヒータ及び空圧シリンダ23・・の駆動は、図示しないマイクロコンピュータによって制御されている。
【0036】
分割型材31・・の押し付け面32・・は、それら分割型材31・・を吸水膨張性不織布2に押し付けたときの管継手3の管軸を中心とした中心角が90度以上、具体的には約120度となる平面視円弧状に形成されている。すなわち、分割型材31・・の押し付け面32・・の中心角の合計が360度以上になるように設定されている。そして、これら押し付け面32・・には、図7に示すように、管継手3の第1接続筒部11の凸部10に対応した螺旋状の凹部33・・が夫々形成されていて、分割型材31・・を吸水膨張性不織布2に押し付けたときに、押し付け面32・・の凹部33・・に管継手3の第1接続筒部11の凸部10が嵌り込むようになっている。
【0037】
次に、上記構成の取付装置1を使用して、管継手3の第1接続筒部11の外周面に吸水膨張性不織布2を一体的に貼り付けるときの動作について説明する。まず、ブロー成形された冷却後の管継手3を用いて、その管継手3の第1接続筒部11の外周面に、シート状の吸水膨張性不織布2をその端部同士が重合するように巻き付けて仮止めする。この場合、吸水膨張性不織布2の片面には接着剤が塗布されていて、この接着剤付きの片面を第1接続筒部11の外周面に接着しながら巻き付ける。
【0038】
続いて、この吸水膨張性不織布2を巻き付けて仮止めした管継手3を、取付装置1の芯材21に外嵌固定する(図7、図8参照)。この状態で、ヒータによって150℃以上に加熱した外金型22の分割型材31・・を、空圧シリンダ23・・の伸縮によって選択的に移動させて、それらの押し付け面32・・を吸水膨張性不織布2全周に亘って数回に分けて押し付けて、吸水膨張性不織布2の接着剤を溶かして糊として利用しながら、仮止めしてある吸水膨張性不織布2を管継手3の第1接続筒部11の外周面に一体的に貼り付ける。
【0039】
すなわち、まず4ピースの分割型材31・・のうち左右方向に対向する一対の分割型材31、31の押し付け面32、32を吸水膨張性不織布2に押し付けて(図9、図10参照)、吸水膨張性不織布2の左右両側を管継手3の管軸を中心とした合計約240度の範囲に亘って加熱圧縮し、所定時間経過後、これら一対の分割型材31、31を吸水膨張性不織布2から離間させる(第1熱プレス工程)。続いて、残りの前後方向に対向する一対の分割型材31、31の押し付け面32、32を吸水膨張性不織布2に押し付けて(図11参照)、吸水膨張性不織布2の前後両側を管継手3の管軸を中心とした合計約240度の範囲に亘って加熱圧縮し、所定時間経過後、これら一対の分割型材31、31を吸水膨張性不織布2から離間させる(第2熱プレス工程)。
【0040】
このような第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程が完了したときには、吸水膨張性不織布2全周に亘って押し付けがなされ、しかも膨張性不織布2には分割型材31・・の押し付け面32・・の端部によって2度の押し付け(オーバーラップ)がなされる領域(管継手3の管軸を中心とした約30度の範囲)が合計4箇所生じることになる(図12参照)。これら領域は、従来であれば分割型材のエッジによってたくり上げられて突起状に盛り上がった状態となり易い分割型材の境界部分であり、このような領域を2度に亘って加熱圧縮することで、膨張性不織布2の貼り付け不良をなくすことができる。
【0041】
なお、第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程の完了後に、更に第1熱プレス工程を追加して行っても良く、また第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程を数セット繰り返して行うようにして、吸水膨張性不織布2の貼り付けをより一層確実にしても良い。セット回数については、吸水膨張性不織布2や管継手3の厚みや径等に応じて適宜設定すれば良い。
【0042】
このように、上記の取付装置1においては、4ピースの分割型材31・・を数回に分けて吸水膨張性不織布2に押し付け、具体的には4ピースの分割型材31・・のうち対向する一対の分割型材31、31と残りの対向する一対の分割型材31、31を吸水膨張性不織布2に交互に押し付けて、各回の押し付け部位を管継手3の外周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせている。従って、各分割型材31・・の境界部分において吸水膨張性不織布2が突起状に盛り上がるといった従来のような貼り付け不良をなくすことができ、既に成形されている管継手3の第1接続筒部11の外周面全周に、吸水膨張性不織布2をきっちりと沿わせながら均一な厚みで精度良く貼り付けることができる。
【0043】
なお、上記実施形態においては、4ピースの分割型材31・・からなる外金型22を使用した一例を示したが、これに限る必要はない。例えば、3ピース、5ピース以上の分割型材からなる外金型を用いて、これら分割型材を吸水膨張性不織布全周に亘って数回に分けて押し付け、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしても良い。
【0044】
また、外金型の分割型材の各回の押し付けに際して、外金型或いは管継手をその管軸を中心として回転させることで、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしても良い。この場合、分割型材の押し付け面の中心角(分割型材を吸水膨張性不織布に押し付けたときの管継手の管軸を中心とした中心角)を合計360度以上に設定しなくても済むことになる。このため、2ピースの分割型材からなる外金型の使用も可能となる。
【0045】
(第2実施形態)
図13及び図14は、この発明の第2実施形態に係る取付装置51によって止水用の吸水膨張性不織布(被覆材)52が一体的に貼り付けられた管継手(管材)53を示している。
【0046】
管継手53は、図15に示すように、電線や光ファイバーケーブルを挿通させる地中埋設型のケーブル保護管54、54同士を接続するためのものである。この管継手53は、ブロー成形によって成形されており、外周面に螺旋状の凸部55が、内周面に螺旋状の凹部56が形成された螺旋波形管からなる。なお、ケーブル保護管54、54も、内外周面に螺旋状の凹凸部が形成された螺旋波形管からなる。
【0047】
また、この管継手53の内周面には、図13及び図14に示すように、その全周に亘ってシート状の吸水膨張性不織布52が一体的に貼り付けられている。吸水膨張性不織布52は、例えば吸水性及び保水性に優れた高吸水性ポリマーを合成樹脂製の不織布に含有させたものであって、水を吸収して膨張する能力を有している。
【0048】
そして、管継手3の両端部にケーブル保護管54、54の端部を夫々ねじ込んで内嵌することで、図15に示すように、ケーブル保護管54、54同士が管継手53を介して接続されるようになっている。この接続状態において、管継手3とケーブル保護管54、54との間には吸水膨張性不織布52が介在しており、この吸水膨張性不織布52が地中の水分を吸収して膨張することで、管継手53とケーブル保護管54、54との接続部分に生じる隙間を塞いで良好な止水性が確保される。
【0049】
図16乃至図19は、管継手53の内周面に吸水膨張性不織布52を一体的に取り付けるための取付装置51を示している。この取付装置51においては、基台60上に2組のレール材61、62が取り付けられている。一方のレール材61は、互いに平行な一対のシャフト61a、61aからなり、前後方向に沿って配されている。また、他方のレール材62は、互いに平行な一対のシャフト62a、62aからなり、左右方向に沿って配されている。すなわち、レール材61、62は、互いに直交する方向に配されている。
【0050】
一方のレール材61には、そのレール材61に沿ってスライド可能とされた第1可動台63が取り付けられ、他方のレール材62には、そのレール材62に沿ってスライド可能とされた第2可動台64が取り付けられている。なお、第1可動台63及び第2可動台64は、図示しない空圧又は油圧シリンダや駆動モータ等の駆動手段によって移動するようになっている。
【0051】
そして、第1可動台63上には、図20に示すように、吸水膨張性不織布52を内周面に巻き付けて仮止めした管継手53を内挿固定する挿入孔70付きの枠材(支持部材)71と、この枠材71の挿入孔70に対して挿脱可能とされた押圧部材72とが設けられている。押圧部材72は、第1可動台63上の一対の軸受け74、74によって支持されたシャフト部75と、このシャフト部75の先端部に取り付けられたテーパー面を有する差し込み部76とを備えており、図示しない空圧又は油圧シリンダや駆動モータ等の駆動手段によって左右方向に移動するようになっている。
【0052】
第2可動台64上には、図示しない空圧又は油圧シリンダや駆動モータ等の駆動手段を内装したケース80と、このケース80に片持ち支持されて、枠材71の挿入孔70に内挿固定された管継手53の内側に挿入可能とされた内金型81とが設けられている。
【0053】
内金型81は、図21に示すように、枠材71の挿入孔70に内挿固定された管継手53の内周面に沿った周方向に3分割されている。すなわち、内金型81は、同形状の3ピースの分割型材82・・から構成されている。これら3ピースの分割型材82・・は、図示しないヒータによって加熱可能とされ、またケース80内の駆動手段が夫々連結されて、管継手53の内周面に対して近接離間する方向に同時に移動可能(内金型81全体が拡径/縮径可能)とされ、且つ、管継手53の内周面から離間した状態(内金型81全体が縮径した状態)において管継手53の管軸を中心として同時に回転可能とされ、且つ、管継手53の内周面から離間した状態(内金型81全体が縮径した状態)において管継手53の管軸方向に同時に移動可能とされている。詳細な動作については後述するが、上記の第1可動台63及び第2可動台64、押圧部材72、内金型81の分割型材82・・を適宜移動、回転させながら、分割型材82・・の外周面である押し付け面83・・を管継手53の内周面に巻き付けた吸水膨張性不織布52に押し付けて、吸水膨張性不織布52を加熱圧縮するようになっている。なお、第1可動台63及び第2可動台64、押圧部材72、内金型81の各駆動手段の駆動は、図示しないマイクロコンピュータによって制御されている。
【0054】
分割型材82・・の押し付け面83・・は、それら分割型材82・・を吸水膨張性不織布52に押し付けたときの管継手53の管軸を中心とした中心角が60度以上、具体的には約70度となる側面視円弧状に形成されている。そして、これら押し付け面83・・には、図20に示すように、管継手53の内周面の凹部56に対応した螺旋状の凸部84・・が夫々形成されていて、分割型材82・・を吸水膨張性不織布52に押し付けたときに、管継手53の凹部56に押し付け面83・・の凸部84・・が嵌り込むようになっている。
【0055】
次に、上記構成の取付装置51を使用して、管継手53の内周面に吸水膨張性不織布52を一体的に貼り付けるときの動作について説明する。まず、ブロー成形された冷却後の管継手53を用いて、その管継手53の一端部側の内周面に、2枚に分けたシート状の吸水膨張性不織布52をその端部同士が重合するように巻き付けて仮止めし、他端部側の内周面にも同様にして、2枚に分けたシート状の吸水膨張性不織布52をその端部同士が重合するように巻き付けて仮止めする。この場合、それぞれの吸水膨張性不織布52の片面には接着剤が塗布されていて、この接着剤付きの片面を管継手53の内周面に接着しながら巻き付ける。なお、この吸水膨張性不織布52の仮止めに際しては、管継手53の内周面両端部において、それぞれ1枚のシート状の吸水膨張性不織布52を使用して、その端部同士が重合するように巻き付けるようにしても良いが、上記のように分割した吸水膨張性不織布52を使用することにより、吸水膨張性不織布52を管継手53の内周面の螺旋形状にうまく沿わせながら巻き付けることができる。
【0056】
続いて、この吸水膨張性不織布52を巻き付けて仮止めした管継手53を、取付装置51の枠材71の挿入孔70に挿入して固定する。このときの取付装置51は、図16に示す状態にあり、内金型81に干渉することなく管継手53の固定が行えるようになっている。管継手53を枠材71にセットした後、第1可動台63及び第2可動台64を移動して、内金型81、管継手53及び押圧部材72を一直線上に配置し、内金型81を管継手53の内側に挿入する(図17、図21参照)。この状態で、ヒータによって150℃以上に加熱した内金型81の分割型材82・・を適宜移動、回転させて、それらの押し付け面83・・を吸水膨張性不織布52全周に亘って同時に数回に分けて押し付けて、吸水膨張性不織布52の接着剤を溶かして糊として利用しながら、仮止めしてある吸水膨張性不織布52を管継手53の内周面に一体的に貼り付ける。
【0057】
すなわち、まず内金型81を拡径して分割型材82・・の押し付け面83・・を吸水膨張性不織布52に同時に押し付け(図18、図22、図23参照)、吸水膨張性不織布52を管継手53の管軸を中心とした合計約210度の範囲に亘って加熱圧縮し、所定時間経過後、内金型81を縮径して分割型材82・・を吸水膨張性不織布52から離間させる(第1熱プレス工程)。続いて、分割型材82・・を管継手53の管軸を中心として約60度回転させ、且つ、分割型材82・・を管継手53の管軸方向に移動させて分割型材82・・の押し付け面83・・の凸部84・・と管継手53の凹部56との位置合わせを行う。この状態から、再び内金型81を拡径して分割型材82・・の押し付け面83・・を吸水膨張性不織布52に同時に押し付け(図24参照)、吸水膨張性不織布52を管継手53の管軸を中心とした合計約210度の範囲に亘って加熱圧縮し、所定時間経過後、内金型81を縮径して分割型材82・・を吸水膨張性不織布52から離間させる(第2熱プレス工程)。
【0058】
このような第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程が完了したときには、吸水膨張性不織布52全周に亘って押し付けがなされ、しかも膨張性不織布52には分割型材82・・の押し付け面83・・の端部によって2度の押し付け(オーバーラップ)がなされる領域(管継手53の管軸を中心とした約10度の範囲)が合計6箇所生じることになる(図25参照)。これら領域は、従来であれば分割型材のエッジによってたくり上げられて突起状に盛り上がった状態となり易い分割型材の境界部分であり、このような領域を2度に亘って加熱圧縮することで、膨張性不織布52の貼り付け不良をなくすことができる。
【0059】
なお、第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程の完了後に、更に第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程を数セット繰り返して行うようにして、吸水膨張性不織布52の貼り付けをより一層確実にしても良い。セット回数については、吸水膨張性不織布52や管継手53の厚みや径等に応じて適宜設定すれば良い。
【0060】
また、このような第1熱プレス工程及び第2熱プレス工程の途中において、押圧部材72を使用して吸水膨張性不織布52への分割型材82・・の押し付けを補助している(熱プレス補助工程)。
【0061】
すなわち、第1熱プレス工程や第2熱プレス工程では、片持ち支持された状態の分割型材82・・を吸水膨張性不織布52に押し付けているので、分割型材82・・の自由端側の押圧力が基端側の押圧力よりも弱くなることがある。このため、熱プレス補助工程では、第1熱プレス工程や第2熱プレス工程において分割型材82・・を吸水膨張性不織布52に押し付けたときに、片持ち支持された状態で管継手53の内側に挿入された分割型材82・・の自由端間に、押圧部材72の差し込み部76を挿入して、分割型材82・・の自由端側を吸水膨張性不織布52に確実に押圧するようにしている(図19、図26、図27、図28参照)。これにより、管継手53の両端部における吸水膨張性不織布52の貼り付け具合を均一にしている。なお、熱プレス補助工程のタイミングや回数は、吸水膨張性不織布52や管継手53の厚みや径等に応じて適宜設定すれば良い。
【0062】
このように、上記の取付装置51においては、3ピースの分割型材82・・を同時に数回に分けて吸水膨張性不織布52に押し付ける間に、分割型材82・・を管継手53の管軸を中心として所定角度回転させて、各回の押し付け部位を管継手53の内周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせている。従って、各分割型材82・・の境界部分において吸水膨張性不織布52が突起状に盛り上がるといった従来のような貼り付け不良をなくすことができ、既に成形されている管継手53の内周面全周に、吸水膨張性不織布52をきっちりと沿わせながら均一な厚みで精度良く貼り付けることができる。
【0063】
なお、上記実施形態においては、3ピースの分割型材82・・からなる内金型81を使用した一例を示したが、これに限る必要はない。例えば、2ピースや4ピース以上の分割型材からなる内金型を用いて、これら分割型材を吸水膨張性不織布全周に亘って数回に分けて押し付け、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしても良い。
【0064】
また、内金型の分割型材の各回の押し付けに際して、管継手をその管軸を中心として所定角度回転させることで、各回の押し付け部位を周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしても良い。
【0065】
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、この発明の取付装置を使用して被覆材を取り付ける管材としては、ケーブル保護管接続用の管継手だけに限定されず、ダクト用ホースやパイプ、給排水用ホースやパイプ、流体、食品等の輸送用ホースやパイプ、クリーナー用ホース等の各種管材であっても良い。また、螺旋状の凸部や凹部を形成した管材の外周面や内周面に被覆材を取り付けるだけに限らず、円環状の凸部や凹部を形成した管材の外周面や内周面、或いは、直筒状の管材の外周面や内周面に被覆材を取り付けるようにしても良い。さらに、管材に取り付ける被覆材としては、吸水膨張性不織布だけに限定されず、管材を保護したり、管材の吸音性や断熱性等を高めるための各種被覆材であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】この発明の第1実施形態に係る取付装置によって吸水膨張性不織布を貼り付けた管継手の正面図である。
【図2】同じくその側面図である。
【図3】吸水膨張性不織布を貼り付ける前の管継手の正面図である。
【図4】管継手の使用例を分解して示す縦断面図である。
【図5】管継手の使用例を示す縦断面図である。
【図6】取付装置の概略平面図である。
【図7】取付装置の芯材付近の縦断面図である。
【図8】取付装置において管継手をセットした状態を示す概略平面図である。
【図9】第1熱プレス工程の状態を示す概略平面図である。
【図10】第1熱プレス工程の状態を示す縦断面図である。
【図11】第2熱プレス工程の状態を示す概略平面図である。
【図12】分割型材の押し付け範囲を示す図である。
【図13】この発明の第2実施形態に係る取付装置によって吸水膨張性不織布を貼り付けた管継手の縦断面図である。
【図14】同じくその側面図である。
【図15】管継手の使用例を示す縦断面図である。
【図16】取付装置の概略平面図である。
【図17】取付装置の動作途中を示す概略平面図である。
【図18】取付装置の動作途中を示す概略平面図である。
【図19】取付装置の動作途中を示す概略平面図である。
【図20】枠材に固定した管継手の内側に内金型を挿入した状態を示す横断面図である。
【図21】枠材に固定した管継手の内側に内金型を挿入した状態を示す側面図である。
【図22】第1熱プレス工程の状態を示す側面図である。
【図23】第1熱プレス工程の状態を示す横断面図である。
【図24】第2熱プレス工程の状態を示す側面図である。
【図25】分割型材の押し付け範囲を示す図である。
【図26】熱プレス補助工程の状態を示す側面図である。
【図27】熱プレス補助工程の状態を示す側面図である。
【図28】熱プレス補助工程の状態を示す横断面図である。
【0067】
1・・取付装置、2・・吸水膨張性不織布(被覆材)、3・・管継手(管材)、10・・管材の凸部、21・・芯材(支持部材)、22・・外金型、31・・分割型材、32・・押し付け面、33・・分割型材の凹部、51・・取付装置、52・・吸水膨張性不織布(被覆材)、53・・管継手(管材)、56・・管材の凹部、70・・挿入孔、71・・枠材(支持部材)、72・・押圧部材、81・・内金型、82・・分割型材、83・・押し付け面、84・・分割型材の凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆材(2)を外周面に巻き付けた管材(3)を支持する支持部材(21)と、この支持部材(21)によって支持された前記管材(3)を外側から囲むように配されて、前記管材(3)に対して近接離間する方向に移動可能とされた複数の分割型材(31)・・からなる外金型(22)とを備え、前記支持部材(21)によって支持された前記管材(3)の被覆材(2)全周に亘って前記外金型(22)の分割型材(31)・・を数回に分けて押し付けることで、前記被覆材(2)を前記管材(3)の外周面に一体的に取り付けるようにした取付装置(1)であって、前記分割型材(31)・・の各回の押し付けに際して、各回の押し付け部位を前記管材(3)の外周面に沿った周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしたことを特徴とする管材への被覆材の取付装置。
【請求項2】
前記外金型(22)は周方向に4分割され、これら4ピースの分割型材(31)・・のうち対向する一対の分割型材(31)(31)と残りの対向する一対の分割型材(31)(31)を前記被覆材(2)に交互に押し付けて、各回の押し付け部位を前記管材(3)の外周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせるようにした請求項1記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項3】
各分割型材(31)・・の押し付け面(32)・・は、それら分割型材(31)・・を前記被覆材(2)に押し付けたときの前記管材(3)の管軸を中心とした中心角が90度以上となる円弧状に形成されている請求項2記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項4】
前記管材(3)は、その外周面に螺旋状の凸部(10)が形成され、各分割型材(31)・・の押し付け面(32)・・には、前記管材(3)の凸部(10)が嵌り込む螺旋状の凹部(33)・・が形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項5】
前記支持部材(21)は、前記管材(3)を外嵌固定する芯材からなる請求項1乃至4のいずれかに記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項6】
被覆材(52)を内周面に巻き付けた管材(53)を支持する支持部材(71)と、この支持部材(71)によって支持された前記管材(53)の内側に挿入可能とされて、前記管材(53)に対して近接離間する方向に移動可能とされた複数の分割型材(82)・・からなる内金型(81)とを備え、前記支持部材(71)によって支持された前記管材(53)の被覆材(52)全周に亘って前記内金型(81)の分割型材(82)・・を数回に分けて押し付けることで、前記被覆材(52)を前記管材(53)の内周面に一体的に取り付けるようにした取付装置(51)であって、前記分割型材(82)・・の各回の押し付けに際して、各回の押し付け部位を前記管材(53)の内周面に沿った周方向にずらしながら部分的にオーバーラップさせるようにしたことを特徴とする管材への被覆材の取付装置。
【請求項7】
前記内金型(81)は周方向に3分割され、これら3ピースの分割型材(82)・・を前記被覆材(52)に同時に数回押し付ける間に、前記3ピースの分割型材(82)・・若しくは前記管材(53)をその管軸を中心として所定角度回転させて、各回の押し付け部位を前記管材(53)の内周面に沿った周方向にずらしながらそれら押し付け部位の端部同士を互いにオーバーラップさせるようにした請求項6記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項8】
各分割型材(82)・・の押し付け面(83)・・は、それら分割型材(82)・・を前記被覆材(52)に押し付けたときの前記管材(53)の管軸を中心とした中心角が60度以上となる円弧状に形成されている請求項7記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項9】
前記管材(53)は、その内周面に螺旋状の凹部(56)が形成され、各分割型材(82)・・の押し付け面(83)・・には、前記管材(53)の凹部(56)に嵌り込む螺旋状の凸部(84)が形成されている請求項6乃至8のいずれかに記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項10】
前記内金型(81)の分割型材(82)・・は、片持ち支持された状態で前記管材(53)の内側に挿入され、前記内金型(81)の分割型材(82)・・を前記被覆材(52)に押し付けたときに、前記内金型(81)の分割型材(82)・・の自由端間に挿入されて、それら分割型材(82)・・の自由端側を前記被覆材(52)に押圧する押圧部材(72)を備えた請求項6乃至9のいずれかに記載の管材への被覆材の取付装置。
【請求項11】
前記支持部材(71)は、前記管材(53)を内挿固定する挿入孔(70)付きの枠材からなる請求項6乃至10のいずれかに記載の管材への被覆材の取付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−207372(P2008−207372A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−44092(P2007−44092)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000221502)東拓工業株式会社 (61)
【Fターム(参考)】