説明

管理システムのモニタと制御

本発明により、通常の管理インターフェースから離れた場所にある会議装置の管理者は、簡単なコマンドを実行することにより、会議中あるいは会議の設定時に発生した問題を解決できる。これは、パーサがシステム管理者のユーザ端末(例えば携帯電話)から送信されたユーザ端末コマンドを、会議管理システムからの問題の会議装置上で実行されている会議管理システム・コードに翻訳することで提供される。また本発明により、システム管理者は、会議中あるいは会議の設定時に問題が発生した時にメッセージ(例えばSMS)により警報を受けることができ、警報に応答することにより、エラーが起きている装置を対処することなくエラーを訂正することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ会議を管理し、制御し、スケジューリングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテレビ会議システムは、複数のエンドポイントを含み、このエンドポイントが、リアルタイムで画像、音声および/またはデータ・ストリームを、さまざまなネットワーク(例、WAN、LAN、回線交換ネットワーク)を介して、通信する。
【0003】
異なる場所にある複数のテレビ会議システムが、同一の会議に参加する。これは、多くの場合、1つあるいは複数のMCU(多地点制御装置:Multipoint Control Unit)の実行により、すなわち音声画像端末が適宜相互通信できるような切り替え機能を介して、行われる。
【0004】
テレビ会議システムは、さまざまな場所で同時に相互に動作するさまざまな資源と装置と機能とを必要とするために、あらかじめ計画されたあるいはアドホック(ユニット(パソコン、PDA等)同士が相互に接続、通信する方式のことであり、ユニット同士が直接通信するためのアクセスポイントが存在しない)のテレビ会議の両方に関与する資源を管理する必要がある。本明細書において、用語「スケジュール」あるいは「スケジューラ」は、アドホックのテレビ会議あるいは呼びを設定することを含む。
【0005】
ところが、テレビ会議の呼びを、構築し、スケジューリングし、確立することは、テレビ会議装置の多くのユーザの知らない複雑なプロセスである。例えば、テレビ会議装置の製造業者は、テレビ会議・エンドポイントを介してアクセスされる複雑で使用しずらい独自のインターフェースを有する。ユーザが、ある製造業者のユーザ・インターフェースに慣れても、別の製造業者のユーザ・インターフェースのテレビ会議の呼びの構築方法を再度学習し、テレビ会議システムを設定する必要がある。これは、製造業者のユーザ・インターフェースは互いに大きく異なるからである。ユーザが、テレビ会議のエンドポイント・ユーザ・インターフェースとの相互接続に成功したとしても、他の複雑な手順が、依然としてテレビ会議の呼びの設定に対する障害物となって残る。3箇所以上のエンドポイントのマルチポイントテレビ会議の設定においては、ユーザは、テレビ会議をMCUを介して、経路設定(ルーティング)しなければならない。複雑な別のレイヤーが存在するために、テレビ会議装置が、異なるプロトコル(例、H.323、H.320)を介して通信する場合には、ユーザは、ゲートウェイ装置を介して、テレビ会議の呼びを経路設定しなければならない。
【0006】
異なる製造業者により製造された異なるテレビ会議装置を介して、テレビ会議の呼びを構築することに加えて、テレビ会議の呼びを構築しようとするユーザは、テレビ会議装置をスケジューリングして、テレビ会議の呼びを所望の時間に利用できるようにしなければならない。会社は、通常スケジューリングの仕事を技術スタッフに任せ、この技術スタッフが、テレビ会議の呼びに対するテレビ会議装置と所望のライン速度用バンド幅を確保する。テレビ会議の呼びの技術が進歩するので、テレビ会議装置のスケジューリングは、より複雑となる。例えば、テレビ会議装置は、特別に製造されたMCUとゲートウェイ装置を有するか、あるいはTCP/IPパケットとしてルート設定されたテレビ会議の呼びに対しインターネット・プロトコル・サーバにより提供されるMCUとゲートウェイ装置を有する。かくして、多数のユーザ間でのテレビ会議の呼びは、特別に製造された種々のテレビ会議装置と、インターネットベースのテレビ会議装置を含む。これらの装置は、テレビ会議の呼びの品質に影響を及ぼすバンド幅の配列と遅延を考慮している。さらに、最適の品質を得るために、テレビ会議装置の個々の特性を考慮しなければならない。
【0007】
種々の誤動作が、会議開始時と会議中に起こることがある。この場合、技術スタッフの助けが必要となる。専門家を会議開始時あるいは会議中ずっと利用できるとは限らない。しかし、資格のある技術要員の不在により、多くの会議がキャンセルされることがある。その理由は、単純なコマンドで、キャンセルされたあるいは中断された会議を接続したり進めたりできるが、問題を会議の参加者が解決できるようには見えないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するテレビ会議の方法とシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の独立請求項に規定された特徴を、以下の方法とシステムに示す。
【0010】
本発明の第1態様は、所定のCMSスケジューリングと制御コードを有する会議マネジメント・システム(CMS)に接続された会議装置の制御と監視を提供する方法において、1つあるいは複数の会議装置の識別子を少なくとも有するユーザ端末発信コマンドを、会議マネジメント・システムに接続されたパーサ内で受信するステップと、前記ユーザ端末発信コマンドを探す為に、第1マッピング・テーブル内でルックアップを行うステップと、前記ユーザ端末発信コマンドと前記第1マッピング・テーブルの記録との間に、一致が見出された時は、前記ユーザ端末発信コマンドに関連した、CMSスケジューリングまたは制御コード、またはCMSスケジューリングまはた制御コードを指定したデータ・アドレスを、前記第1マッピング・テーブルから、取り出すステップと、前記スケジューリングあるいは制御コードを、会議マネジメント・システム内の装置識別子により識別された会議装置上で実行するステップとを有する方法を開示している。
【0011】
本発明の第2態様は、所定のCMSアラートと制御コードを有する会議マネジメント・システム(CMS)に接続された会議装置の制御と監視を提供する方法において、ユーザ端末アドレスと会議装置の識別子を少なくとも有するCMSアラートを、パーサ内の会議マネジメント・システムから受信するステップと、前記CMSアラートを探す為に、第2マッピング・テーブル内でルックアップを行うステップと、前記CMSアラートと前記第2マッピング・テーブルの記録との間に、一致が見出された時は、前記CMSアラートに関連するユーザ端末アラートを、前記第2マッピング・テーブルから取り出すステップと、前記会議装置識別子を含むユーザ端末アラートを、前記ユーザ端末アドレスにより特定されたユーザ端末に、送信するステップとを有する方法を開示している。
本発明の態様を実行するシステムについても開示している。
【実施例】
【0012】
本発明は、会議通話のSMNメッセージの可能化と、アドホック管理と制御の移動可能化を利用する。本発明により、通常の管理インターフェースから離れた場所にある会議装置の管理者は、簡単なコマンドを実行することにより、会議中あるいは会議の設定時に発生した問題を解決できる。
【0013】
例えば以下の事例を想定してみる。即ち、システム管理者が取締役会の会議を計画し、しかもそのメンバーが2箇所の別々の場所にいる。システム管理者は、マネジメント・システムに、どの会議装置(MCU、エンドポイント等)を使用すべきか、そして何時に会議を自動的に設定すべきかを、予め指示する。しかし、会議を開始すべき時に、参加者は、それぞれのサイトのエンドポイントを互いに接続できない。彼らは、自分自身でこの問題を解決することができず、しかしシステム管理者は、出席しておらず、どのマネジメント・システム・ユーザ・インターフェースも利用できない。しかし、システム管理者は、携帯電話(携帯機器)を持っているものとする。
【0014】
本発明により、システム管理者は、この場合、自分の携帯電話でSMSを受信することにより、問題が発生したことを知らされる。SMSは、発生した問題の診断を含む。この場合、SMSが、エンドポイントAへの1つあるいは複数のISDN(BRI)チャネルがダウンしたことを示しているものとする。このことは、会議のシグナリング部分は実行されているが、メディア接続は、ISDN接続を行えないために、確立できないことを意味する。システム管理者は、多くの場合、問題は、エンドポイントをブーティング(booting)により、解決できることを知る。システム管理者は、SMSメッセージに、コマンド”boot[IP. number]”をタイプし、このSMSをサービス番号9999に送る。このサービス番号9999は、特定のマネジメント・システム上で、この種のサービス専用番号である。[IP. number]は、エンドポイントAを特定する。その結果、エンドポイントAをブーティングすることに成功する。システム管理者は、SMSで確認情報を受領する。さらに、システム管理者は、コマンド”reconnect[IP. number]”を含む第2のSMSを、前記サービス番号に送る。その後会議が、再度接続され、取締役会が開始する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例のシステム・アーキテクチャを示す。携帯電話がPLMN(Personal Land Mobile Network)に接続され、このPLMNは、GSMネットワークあるいはUMTSネットワークである。ユーザがSMSメッセージを送受信できるようにするために、PLMNはSMSサーバと接続され、このサーバを介してSMSメッセージが中継される。このSMSサーバは、通常移動ネットワーク・オペレータの場所に配置され、SMSメッセージを正しい端末ポイントに送信する役目を負う。
【0016】
SMSメッセージを携帯装置の端末にアドレスする代わりに、SMSサーバは、SMSメッセージのBナンバーを、加入者の代わりに、サービス・プロバイダからのサービスを特定するサービス番号として特定するよう構成されている。このBナンバーは、通常加入者番号よりも短く、所定のプレフィックスでスタートする。SMSサーバが、Bナンバーをサービス番号として特定すると、このサーバは、メッセージをいわゆるCPA(Content Provider Access)ゲートウェイにルートを割り当てる。このCPAゲートウェイは、メッセージの中身をTCP/IPフォーマットまたはSMTPフォーマットに変換可能(その逆も可)で、その中身をサービス・プロバイダに送信する。CPAゲートウェイは、課金情報をモバイル・オペレータあるいはサービス・プロバイダに与える。
【0017】
サービス・プロバイダは、本発明においては、問題となっている会議装置のマネジメント・システムである。図1に示されるように、マネジメント・システムは、メッセージをCPAゲートウェイと送受信するパーサ(Parser)を含む(図では、それに接続される)。パーサの主なタスクは、SMSメッセージから発信されたコマンドを会議装置(コマンドがそこにアドレスが付けられている)上のマネジメント・システムで実行可能な標準コードに変換することである。パーサは、第1マッピング・テーブルへアクセスする。この第1マッピング・テーブルは、許可された全てのSMSコマンドを、それぞれ関連するマネジメント・システムが実行可能なコードにリンクする。このコードは、マネジメント・システムがコンパイルできるホスト・ランゲージで記載されたルーティンを記述する。パーサがSMSコマンドを受領すると、パーサは、マッピング・テーブルでルックアップを実行する。受信したSMSコマンドが、テーブル内にリストアップされたSMSコマンドの1つと一致すると、パーサは、その関連するマネジメント・システム・コードを取り出し、それをマネジメント・システムに、コマンドが実行される装置を表すアドレスと共に、送る。別の構成として、パーサが、マネジメント・システムに組み込まれている場合には、第1マッピング・テーブルは、許可されたSMSコマンドをそれぞれのコードが見出されるデータアドレスとリンクさせる。
【0018】
パーサは、マネジメント・システムから発生した標準の警報(アラート)あるいはエラー・メッセージを、例えばシステム管理者の携帯装置に送信される小さなSMSアラートに翻訳する。その後、パーサは、第2マッピング・テーブルを用いて、マネジメント・システムのアラート/エラー・メッセージをそれぞれの関連するSMSアラートにリンクする。パーサが、マネジメント・システムからアラートを受信すると、パーサは、ルックアップをマッピング・テーブルで実行する。受信したアラートがテーブル内のアラートの1つにマッチした場合には、パーサは、関連するSMSアラートを取り出し、それをCPAゲートウェイに、携帯電話の電話番号と共に送信する。会議管理システムは、それらが管理している会議装置上で、コマンドを遠方から実行する機能を有する。実際に、テレビ会議エンドポイントで、そのメニューシステムを介して実行される大部分のアクションは、マネジメント・システムからも実行することができる。かくして、正しいシンタックスを具備するコードは、それが外部から発生した場合でも、容易に実行できる。
【0019】
マネジメント・システムは、複数のステータス・データとエラー・ログとを創設するモニタ・モジュールを有する。そのうちのいくつかは、本発明の一実施例によれば、パーサに送信される。何時、何を送信すべきかは、システム管理者によりあらかじめ決められる。例えば、システム管理者は、ある会議が中断されるかあるいはある会議の設定が失敗した時に、警報(アラート)を受信することを望む。システム管理者は、例えば自分が事務所にいない時間帯に対する、アラートの期間を制限できる。パーサ内のマネジメント・システムから受信したアラートが、第2マッピング・テーブル内でルックアップされる。この受信したアラートが、テーブル内でリストアップされた標準のアラートの1つにマッチした場合には、パーサは、関連するSMSアラートを取り出し、それをCPAゲートウェイに、アラートが関与する装置の識別とシステム管理者の携帯電話の番号と共に送る。その後CPAは、アラートをSMSメッセージによりSMSサーバを介して、システム管理者の携帯電話に送ることができる。これは、課金情報の形成に加えて、行われる。
【0020】
図2は、システム管理者が、コマンドをSMSを介して送信した時に実行されるステップを表すフローチャート図である。SMSは、所定のコマンドとIP番号を有する。このIP番号は、コマンドが実行されるべき装置のアドレスを決める。メッセージは、サービスを特定するサービス番号と管理システムに送信される。すべての他のSMS´と同様に、メッセージは、PLMNに接続されたSMSサーバが受信する。SMSサーバは、Bナンバーから、このメッセージがサービス・リクエストであることを認識し、それをCPAゲートウェイに中継する。このCPAゲートウェイは、その中身をSMTPフォーマットに変換し、それを発信した携帯電話の番号と共に、あて先のマネジメント・システムのパーサに送る。
【0021】
パーサがSMSの中身を受領すると、パーサは、このメッセージのコマンド部分を用いて利用可能なマッピング・テーブルの1つでルックアップを実行する。コマンドが見つからなかった場合には、パーサは、標準のエラー・メッセージを、携帯電話にCPAとSMSサーバを介して戻す。コマンドが見つかった場合には、パーサは、関連する管理システムの制御コードを取り出し、このコードを宛先の装置のIPナンバーと共に、マネジメント・システムに送る。マネジメント・システムがこの制御コードを受領すると、この制御コードは、あたかも最初から内部で開始されたように、通常の方法で実行される。前述したように、パーサがマネジメント・システム内に組み込まれている場合には、取り出しと送信の代わりに、制御コードが記憶されているデータアドレスを第1マッピング・テーブルから取り出すことにより、直接実行される。
【0022】
厳密に言うと、宛先の(アドレスの付された)装置のIPナンバーをSMSメッセージ内に含めることは、それが前のアラートに応答する場合には、必ずしも必要ではない。前述したように、マネジメント・システムは、監視モジュールを有する。この監視モジュールは、ある事象が発生した時にアラートをパーサに送るよう構成される。このような状況の一例は、切断と、会議中の利用可能なバンド幅の減少、あるいはエンドポイントの一つまたはMCUのの中断(hang-up)である。
【0023】
図3は、本発明の一実施例により、マネジメント・システムによりあるエラーが見つかった時に、実行されるステップを表すフローチャート図である。アラートを受領すると、パーサは、アラートが発信された装置の識別と、アラートを受信するよう予めセットされているシステム管理者の携帯電話の識別番号を含む内部セッションを開く。その後パーサは、マネジメント・システムから来たアラートに関連するSMSアラートを、第2マッピング・テーブルから取り出す。この第2マッピング・テーブルは、マネジメント・システムアラートをそれぞれのSMSアラートにリンクする。取り出されたSMSアラートは、その後、CPAゲートウェイに送信され、同時に、カウンタ(あるいは別の構成としてタイマー)がスタートし、セッションに割り当てられる。セッションは、フローチャートの「所定のしきい値」に対するテストにより表される所定期間の間、開いている。
【0024】
この所定期間の間、パーサは、CPAゲートウェイから入るあらゆるメッセージを監視し、発信した携帯番号とセッション内に記憶された携帯番号とを比較する。来入した携帯番号がセッション内で記憶されたそれと一致し、所定の期間の経過した場合には、これは、SMSアラートへの応答と解釈される。その後パーサは、受信したSMSコマンドと関連するコードを第1マッピング・テーブルから取り出し、それをマネジメント・システムに、記憶された装置の識別番号と共に、セッション中に、送る。しかし、応答が受信されるか否かにかかわらず、セッションは、所定期間が経過した後は、閉じられ、すべてのCPAゲートウェイからの受信した来入メッセージは、その後、コマンドが実行される装置の明白な識別番号を要求する単独のコマンドとして、解釈される。パーサに、各出力アラート用にセッションを導入することにより、システム・マネージャが応答するのがより容易となる。その理由は、SMSコマンド内で実行される装置のIPナンバーと別のアドレスを含む必要がないからである。
【0025】
最も有効な本発明の利用方法は、アラートと制御コマンドを、遠くにいるシステム管理者とやり取りできることであるが、他のマネジメントの目的にも使える。例えば、すべての会議のマネジメント・システムは、会議のスケジューリングを提供する。要するに、スケジューリング・モジュールは、計画された会議に先立って資源を予約する。スケジューリング・モジュールのユーザ・インターフェースにおいて、ユーザは、会議の開始時間と終了時間に加えて、どの場所で会議設備が使用されるかを選択する。その後、スケジューリング・モジュールは、ある時間、指示された設備を予約し、会議を実行するのに必要なさらなる設備(MCU、ゲートウェイ等)を決定し、参加者に通知する。スケジューリング・モジュールは、会議開始予定時刻に会議を自動的に開始し、終了予定時刻に終了するよう構成される。
【0026】
本発明の一態様によれば、会議は、SMSコマンドを送信することにより計画することもできる。通常のSMSスケジューリング・コマンドは、次のようなものである。「スケジュール エンドポイント1 エンドポイント2 28/08/2004 17:00 18:00」。ここで最初の用語「スケジュール」は、コマンドそのものを表す。次の用語は、1つあるいは複数のエンドポイントを予約することを表し、次の数字は、会議の開始日と開始時間と終了時間とをそれぞれ表す。上記のアラート/コマンド状況に対しては、SMSは、パーサにSMSとCPAゲートウェイを介して送信される。パーサは、マッピング・テーブル内のコマンド「スケジュール」をルックアップし、対応するマネジメント・システム・コードを取り出す。このコードは、マネジメント・システムに、エンドポイントと会議の日付と開始時間と終了時間の識別と共に送信し、さらに、スケジューリングを要求した携帯電話の番号を送信する。これをマネジメント・システムが受信し、スケジューリングが直ちに実行される。その理由は、情報は公知のフォーマットでシステムに届くからである。マネジメント・システムは、会議のスケジューリングが完了した旨の確認情報を戻す。この確認情報は、反対方向に携帯電話に送信され、パーサ内でルックアップされ、CPAゲートウェイ内のSMSメッセージ内で捕獲され、最終的に、スケジューリング・リクエストが発信された携帯電話に送信される。
【0027】
上記の本発明の一実施例によれば、遠方に送信されたコマンドのキャリアは、SMSメッセージであるが、本発明は、ユーザ端末から利用可能な他のメッセージング・サービスの利用も含む。SMSの代わりに、システム管理者は、マネジメント・システムあるいはいわゆる「バディ・リスト(buddy list:関連リスト)」内に含まれる会議装置を有するインスタント・メッセージ(Instant Message)も使用することができる。コマンドは、マネジメント・システムあるいはアドレスの付された会議装置が参加するチャットルームにタイプされ、上記したようにパーサに送られる。図1のSMSサーバとCPAゲートウェイは、インスタント・メッセージング・サーバ(Instant Messaging Server)で置換される。別の構成として、コマンドは、E-mail・メッセージでパーサに送信してもよい。E-mail・サーバは、図1のSMSサーバとCPAゲートウェイを置換する。
【0028】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例のアーキテクチャを表すブロック図。
【図2】本発明の第1態様の実施例の各ステップを表すフローチャート図。
【図3】本発明の第2態様の実施例の各ステップを表すフローチャート図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のCMSアラートと制御コードを有する会議マネジメント・システム(CMS)に接続された会議装置の制御と監視を提供する方法において、
(I) ユーザ端末アドレスと会議装置の識別子を少なくとも有するCMSアラートを、パーサ内の会議マネジメント・システムから受信するステップと、
(II) セッションを前記パーサ内に創設するステップと、
(III) 前記ユーザ端末アドレスと会議装置の識別子を、前記セッション内に記憶するステップと、
(IV) 前記CMSアラートを探す為に、第1マッピング・テーブル内でルックアップを行うステップと、
(V) 前記CMSアラートと前記第2マッピング・テーブルの記録との間に、一致が見出された時は、
(a) 前記CMSアラートに関連するユーザ端末アラートを、前記第2マッピング・テーブルから取り出すステップと、
(b) 前記会議装置識別子を含むユーザ端末アラートを、前記ユーザ端末アドレスにより特定されたユーザ端末に、送信するステップと、
(VI) 前記ユーザ端末アドレスにより特定されたユーザ端末から発信されたユーザ端末発信コマンドを、前記セッションが創設された時からスタートした所定の時間が経過する前に、受信した時は、
(a) 前記記憶した会議装置識別子用に、前記セッションを要求するステップと、
(b) 前記ユーザ端末発信コマンドを探すために、第2マッピング・テーブル内でルックアップを行うステップと、
(c) 前記ユーザ端末発信コマンドと前記第2マッピング・テーブル内の記録との間に一致が見出された時は、
(i) 前記ユーザ端末発信コマンドに関連した、CMSスケジューリングまたは制御コード、またはCMSスケジューリングまはた制御コードを指定したデータ・アドレスを、前記第1マッピング・テーブルから、取り出すステップと、
(ii) 前記スケジューリングあるいは制御コードを、会議マネジメント・システム内の装置識別子により識別された会議装置上で実行するステップと、
(VII) 前記セッションを前記パーサ内で閉じるステップと
を有する
ことを特徴とするカンファレンス装置を監視/制御する方法。
【請求項2】
前記ステップ(VI)は、さらに、
(d) 前記ユーザ端末発信コマンドと前記第1マッピング・テーブル内の記録との間に一致が見出された時は、
(i) エラー・メッセージを、前記ユーザ端末発信コマンドが発信されたユーザ端末に戻すステップと
を有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(c)は、さらに、
(iii) 確認情報を、前記ユーザ端末発信コマンドが発信されたユーザ端末に戻すステップと
を有する
ことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ端末発信コマンドは、最初はSMSメッセージ内に含まれ、会議マネジメント・システムを特定するサービス番号によりアドレスされる
ことを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記会議装置は、エンドポイント、マルチ制御ユニット、ゲートウェイの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
所定のCMSアラートと、スケジューリングと、制御コードとを有する会議マネジメント・システム(CMS)に接続された会議装置の制御と監視を提供するシステムにおいて、
(A) 第1マッピング・テーブルと第2マッピング・テーブルとを有する記録装置と、
前記第1マッピング・テーブルは、所定のCMSアラートを関連するユーザ端末アラートでマッピングし、
前記第2マッピング・テーブルは、CMS制御コードでそれぞれポインティングした所定のCMS制御コードとデータアドレスを、関連するユーザ端末コマンドでマッピングし、
(B) パーサと、
前記パーサは、前記ユーザ端末アラートの関連する1つを取り出すために、所定のCMSアラートの1つを見出すために、前記第1マッピング・テーブル内で、ルックアップを行い、
前記パーサは、CMSスケジューリング、制御コードあるいはそれぞれのデータアドレスの関連する1つを取り出すために、前記ユーザ端末コマンドの1つを探すために、前記第2マッピング・テーブル内で、ルックアップを行い、、
前記パーサは、CMSアラートを受領し、ユーザ端末アドレスと、セッション内のCMSアラートに付属する会議装置識別子を受領した時にセッションを創設し、
前記セッションが創設された時に開始した時間間隔内で受領した、前記記憶されたユーザ端末アドレスにより特定されたユーザ端末から発信されたユーザ端末コマンドを、前記CMSアラートへの応答として、解釈し、
その後、前記記憶された会議装置識別子を有する前記ユーザ端末コマンドに関連するCMS制御コードをアドレスし、
(c) 前記パーサから送信されたユーザ端末アラートを受領し、ユーザ端末コマンドを前記パーサに送信するよう調整された通信ネットワークと
を有し、
前記CMSは、それぞれがユーザ端末アドレスを有するCMSアラートと1つあるいは複数の会議装置識別子を、前記パーサに送信し、同時に、前記パーサから受領したあるいは開示されたCMS制御コードを実行する
ことを特徴とするカンファレンス装置を監視/制御する方法。
【請求項7】
前記通信ネットワークは、GSMまたはUMTSネットワークであり、
前記ネットワークから送信された前記ユーザ端末コマンドは、SMSメッセージから発信したCPA(Content Provider Access)ゲートウェイから前記パーサに提供され、
前記SMSメッセージは、前記GSMまたはUMTSネットワークに関連するSMSサーバからCPAに送信され、
前記CPAは、前記パーサから送信されたユーザ端末アラートを、前記GSMまたはUMTSネットワークに、前記SMSサーバを介して提供する
ことを特徴とする請求項6記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−505526(P2008−505526A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519141(P2007−519141)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/NO2005/000241
【国際公開番号】WO2006/004423
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(506009811)
【Fターム(参考)】