説明

管理装置及び管理方法及び形状検出装置

【課題】ETCゲートを通過する車両の位置などを正しく検出し、誤判定を少なくする。
【解決手段】第一形状センサ812(入口検出部)は、第一ガントリー(入口)を通過した車両(対象物)の三次元形状(入口形状)を検出する。第二形状センサ822(出口検出部)は、第二ガントリー(出口)を通過した車両の三次元形状(出口形状)を検出する。通過判定部142は、第一形状センサ812と第二形状センサ822とが検出した三次元形状に基づいて、ETCゲート(所定の領域)を通過した車両を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の領域を通過する対象物を管理する管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受)システムなどにおいて、車両の進入やレーン内での車両位置を検出する必要がある。
例えば、光透過型のセンサを用いて、車両の進入やレーン内での車両位置を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−13207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光透過型のセンサは、収受員、作業者、小動物、ゴミなどにより遮光されると、車両の位置を正しく判定できない場合がある。
この発明は、例えば上記のような課題を解決するためになされたものであり、誤判定を少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる管理装置は、対象物が入場する入口と、上記対象物が出場する出口とを有する所定の領域を通過する対象物を管理する管理装置において、
入口検出部と、出口検出部と、通過判定部とを有し、
上記入口検出部は、上記入口を通過した対象物の形状を検出して、入口形状とし、
上記出口検出部は、上記出口を通過した対象物の形状を検出して、出口形状とし、
上記通過判定部は、上記入口検出部が検出した入口形状と、上記出口検出部が検出した出口形状とに基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明にかかる管理装置によれば、入口検出部が検出した入口形状と、出口検出部が検出した出口形状とに基づいて、通過判定部が、所定の領域を通過した対象物を判定するので、誤判定を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1におけるETCゲート800の外観の一例を示す平面図。
【図2】実施の形態1における通行管理装置100のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図。
【図3】実施の形態1における形状検出装置200の外観の一例を示す斜視図。
【図4】実施の形態1における形状検出装置200の内部構造の一例を示す断面図。
【図5】実施の形態1における形状検出装置200の内部構造の一例を示す断面図。
【図6】実施の形態1における第一形状センサ812及び第二形状センサ822を構成する形状検出装置200の配置の一例を示す斜視図。
【図7】実施の形態1における通行管理装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。
【図8】実施の形態1における入口管理処理の流れの一例を示すフローチャート図。
【図9】実施の形態1における出口管理処理の流れの一例を示すフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、図1〜図9を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態におけるETCゲート800の外観の一例を示す平面図である。
自動車や二輪車などの車両は、この図における左側からETCゲート800に入り、右側から出ていく。ETCゲート800は、第一ガントリー810、第一アンテナ811、第二ガントリー820、第二アンテナ821、ブース830、バー開閉装置841、開閉バー842を有する。
第一ガントリー810は、ETCゲート800の入口であり、そこがETCゲートであることを表わす看板などが設置されている。第二ガントリー820は、ETCゲート800の出口である。
第一アンテナ811は、第一ガントリー810付近に設置されている。第二アンテナ821は、第二ガントリー820付近に設置されている。第一アンテナ811及び第二アンテナ821は、ETCゲート800を通過する車両と通信するための電波を送受信する。
ブース830には、係員が常駐する。なお、ブース830には、係員が常駐せず、無人で運用されるものであってもよい。
開閉バー842は、例えば棒状であり、ETCカードの挿入忘れなどにより通信に失敗した車両を制止するため、車両の行く手を阻む。バー開閉装置841は、開閉バー842を開閉する。
【0010】
図2は、この実施の形態における通行管理装置100のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
通行管理装置100は、ETCゲート800に設置されていて、ETCゲート800を通行する車両を管理する。通行管理装置100は、第一アンテナ811、第一形状センサ812、第二アンテナ821、第二形状センサ822、バー開閉装置841、表示装置901、操作入力装置902、処理装置911、ROM913、RAM914、通信装置915〜917、磁気ディスク装置920を有する。
第一形状センサ812は、第一ガントリー810付近に設置されている。第二形状センサ822は、第二ガントリー820付近に設置されている。第一形状センサ812及び第二形状センサ822は、第一ガントリー810または第二ガントリー820を通過する車両の形状を検出する。
ROM913(Read Only Memory)及び磁気ディスク装置920は、不揮発性メモリであり、処理装置911が実行するプログラムなどを記憶する。
RAM914(Random Access Memory)は、揮発性メモリであり、処理装置911が処理するデータなどを記憶する。
処理装置911は、ROM913や磁気ディスク装置920が記憶したプログラムを実行することにより、RAM914や磁気ディスク装置920が記憶したデータを処理する。
通信装置916は、処理装置911からの指示にしたがって、第一アンテナ811を介して、第一ガントリー810付近を通過する車両と通信する。
通信装置917は、処理装置911からの指示にしたがって、第二アンテナ821を介して、第二ガントリー820付近を通過する車両と通信する。
通信装置915は、処理装置911からの指示にしたがって、他の通行管理装置100やサーバ装置などと通信する。
【0011】
図3は、この実施の形態における形状検出装置200の外観の一例を示す斜視図である。
第一形状センサ812及び第二形状センサ822は、それぞれ複数(例えば三つ)の形状検出装置200を有する。形状検出装置200は、車両などの対象物に対してレーザ光を照射して、反射してきた反射光を受光し、例えば遅延時間に基づいて対象物までの距離を測定し、測定した距離に基づいて対象物の形状を測定する。
形状検出装置200は、外枠201、レーザ照射窓211、受光窓221を有する。
外枠201は、形状検出装置200全体を覆うカバーである。レーザ照射窓211は、形状検出装置200が照射するレーザ光を通す開口である、受光窓221は、形状検出装置200が受光する反射光を通す開口である。
【0012】
図4は、この実施の形態における形状検出装置200の内部構造の一例を示す断面図である。
この図は、図3におけるA−A断面を示す。
形状検出装置200は、透光板202、レーザ照射装置212、反射鏡213、軸214を有する。透光板202は、アクリルやガラスなどレーザ光を通す板であり、レーザ照射窓211及び受光窓221を覆い、埃などの侵入を防ぐ。レーザ照射装置212は、レーザ光を所定の方向(例えばC方向)に照射する。反射鏡213は、例えば六角柱状であり、表面がレーザ照射装置212を反射する。図示していないステッピングモータなどの動力により、反射鏡213は、軸214を中心にして回転し、所定の範囲(D方向〜E方向)内で反射するレーザ光の方向を変化させる。
【0013】
図5は、この実施の形態における形状検出装置200の内部構造の一例を示す断面図である。
この図は、図3におけるB−B断面を示す。
形状検出装置200は、更に、スリット222、複数の受光素子223を有する。スリット222は、細長い開口であり、所定の方向以外の方向からの光を受光素子223が受光するのを防ぐ。受光素子223は、例えば円弧状に並べられていて、反射鏡213が反射したレーザ光の方向(D方向〜E方向)に対応する所定の範囲(F方向〜G方向)内の所定の方向からのレーザ光を受光する。
【0014】
形状検出装置200は、反射鏡213の回転角に基づいて、ある方向にレーザ光を照射した時刻を求め、その方向からの反射光を受光する受光素子がレーザ光を受光した時刻から、レーザ光が往復するのにかかった時間を求める。形状検出装置200は、レーザ光が往復するのにかかった時間から、レーザ光を反射した対象物までの距離を求める。
形状検出装置200は、所定の範囲内の複数の方向について、対象物までの距離を求めることにより、対象物の形状を検出する。
【0015】
この構成において、形状検出装置200がレーザ光を照射する方向は、所定の平面内の方向である。したがって、形状検出装置200が検出する対象物の形状は、対象物をその平面で切った断面形状である。
【0016】
図6は、この実施の形態における第一形状センサ812及び第二形状センサ822を構成する形状検出装置200の配置の一例を示す斜視図である。
この例において、第一形状センサ812及び第二形状センサ822は、それぞれ三つの形状検出装置200a〜200cを有する。形状検出装置200a〜200cは、第一ガントリー810または第二ガントリー820に設置されている。
形状検出装置200aは、第一または第二ガントリー810,820の進行方向へ向かって左側上部に設置されていて、第一または第二ガントリー810,820に進入してくる車両を左斜め前方から見る形で、検出範囲510a内の断面形状を検出する。これにより、形状検出装置200aは、車両の前側や左側の形状を検出する。
形状検出装置200bは、第一または第二ガントリー810,820の中央上部に設置されていて、第一または第二ガントリー810,820を通過中の車両を上から見下ろす形で、検出範囲510b内の断面形状を検出する。形状検出装置200bがレーザ光を照射する範囲は、形状検出装置200a,200cに比べて広い。このため、形状検出装置200bは、第一または第二ガントリー810,820を通過中の車両の上側の形状だけでなく、第一または第二ガントリー810,820に進入してくる車両の前側や、第一または第二ガントリー810,820を通過した車両の後側の形状も検出する。
形状検出装置200cは、第一または第二ガントリー810,820の進行方向へ向かって右側上部に設置されていて、第一または第二ガントリー810,820を通過した車両を右斜め後方から見る形で、検出範囲510c内の断面形状を検出する。これにより、形状検出装置200cは、車両の後側および右側の形状を検出する。
【0017】
車両の進行に伴い、形状検出装置200a〜200cが検出する断面形状は、刻々と変化する。第一および第二形状センサ812,822は、複数の時刻において形状検出装置200a〜200cが検出した複数の断面形状を比較して照合することにより、車両の移動方向及び移動速度を求め、求めた移動方向及び移動速度に基づいて、複数の断面形状を合成することにより、車両の三次元形状を検出する。
例えば、第一および第二形状センサ812,822は、それまでの検出結果から構築した車両の三次元モデル及びその位置を記憶しておき、形状検出装置200a〜200cが新たに検出した断面形状に対して、記憶した三次元モデルの位置をどのように動かせば、もっともよく適合するかを判定して、三次元モデルの位置を移動させる。
第一および第二形状センサ812,822は、移動させた三次元モデルに、新たに検出した断面形状から得られた情報を追加して、三次元モデルを精密化する。
第一および第二形状センサ812,822は、このようにして構築した三次元モデルを、検出した車両の三次元形状として出力する。
【0018】
図7は、この実施の形態における通行管理装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。
以下に説明する機能ブロックは、例えば、ROM913や磁気ディスク装置920が記憶したプログラムを処理装置911が実行することにより実現する。しかし、機能ブロックの実現方式は、これに限らず、例えばアナログ回路・デジタル回路・アナログデジタル混合回路・専用ICなどにより実現する構成であってもよい。
【0019】
通行管理装置100は、併進判定部111、種別判定部112、入口形状記憶部120、出口形状記憶部130、出口判定部141、通過判定部142、入口判定部151、逆進判定部152、通信結果照合部181、制止判定部182、追加通信判定部183を有する。
【0020】
併進判定部111は、処理装置911を用いて、第一形状センサ812が出力した三次元形状を入力する。併進判定部111は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状に基づいて、複数の車両があるか否かを判定する。例えば、複数の二輪車が併走して第一ガントリー810に進入してきた場合や、乗用車の横を二輪車が併走している場合などである。複数の車両があると判定した場合、併進判定部111は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状を、車両ごとの三次元形状に分割して、分割した複数の三次元形状を出力する。単独の車両であると判定した場合、併進判定部111は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状をそのまま出力する。
例えば、一つの三次元形状に含まれる複数の部分が互いに離れている場合、併進判定部111は、複数の車両があると判定する。また、一つの三次元形状に含まれる複数の部分が繋がっているように見える場合であっても、移動速度が異なる場合には、併進判定部111は、複数の車両があると判定する。
【0021】
種別判定部112は、処理装置911を用いて、併進判定部111が出力した三次元形状を一つずつ入力する。種別判定部112は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状に基づいて、その三次元形状が表わす対象の種別を判定する。種別判定部112は、処理装置911を用いて、判定した種別が管理対象種別であるか否かを判定する。判定した種別が管理対象種別であると判定した場合、種別判定部112は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状に、判定した種別を付加して出力する。
種別の判定は、例えば次のようにして行う。種別判定部112は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状を、あらかじめ記憶したプロファイル形状と比較して、最も近いプロファイル形状を判定する。種別判定部112は、処理装置911を用いて、判定したプロファイル形状に与えられた種別を、その三次元形状の種別と判定する。
ブース830に常駐する係員が検出範囲を横切った場合など、第一形状センサ812が車両以外のものを検出する場合がある。そのため、種別判定部112は、種別として、例えば乗用車・二輪車・トラック・バス・人間などを区別して判定する。このうち、乗用車・二輪車・トラック・バスなどの種別を管理対象種別とし、人間などそれ以外の種別は管理対象種別としない。
なお、種別判定部112は、複数の車両があるにもかかわらず併進判定部111が単独の車両であると判定する可能性に備え、プロファイル形状として、複数の車両が一体として判定される場合の形状(例えば「乗用車+二輪車」など)を記憶しておき、対象の種別の一種として判別する構成としてもよい。その場合、種別判定部112が、三次元形状を分割して、分割した複数の三次元形状を出力する。
【0022】
入口形状記憶部120は、処理装置911を用いて、種別判定部112が出力した種別つきの三次元形状を入力する。入口形状記憶部120は、磁気ディスク装置920を用いて、入力した三次元形状を記憶する。入口形状記憶部120は、入力した順序にしたがって、入力した三次元形状を蓄積していく。入口形状記憶部120は、その三次元形状が表わす車両がETCゲート800内からいなくなったと判定されるまで、三次元形状を記憶しておく。
【0023】
出口形状記憶部130は、処理装置911を用いて、第二形状センサ822が出力した三次元形状を入力する。出口形状記憶部130は、磁気ディスク装置920を用いて、入力した三次元形状を記憶する。入口形状記憶部120と異なり、出口形状記憶部130は、入力した三次元形状を蓄積せず、一時的に記憶する。
【0024】
出口判定部141は、処理装置911を用いて、出口形状記憶部130が記憶した三次元形状を入力する。出口判定部141が、処理装置911を用いて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状を検索して、入力した三次元形状と一致する三次元形状を探す。出口判定部141は、処理装置911を用いて、検索した検索結果を出力する。
出口判定部141は、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状を、古い順に検索する。ETCゲート800に進入してきた車両は、入ってきた順に出ていくと考えられるからである。
【0025】
通過判定部142は、処理装置911を用いて、出口判定部141が出力した検索結果を入力する。通過判定部142は、処理装置911を用いて、入力した検索結果に基づいて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わす三次元画像を判定する。通過判定部142は、処理装置911を用いて、判定した判定結果を出力する。
通過判定部142は、出口判定部141が一致すると判定した三次元形状がETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定するだけでなく、他の三次元形状がETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定する構成であってもよい。例えば、出口判定部141が一致すると判定した三次元形状が、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち一番古いものではない場合、通過判定部142は、それよりも古い三次元形状を、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定する構成であってもよい。
【0026】
入口形状記憶部120は、処理装置911を用いて、通過判定部142が判定した判定結果を入力する。入口形状記憶部120は、処理装置911を用いて、入力した判定結果に基づいて、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定された三次元形状を、磁気ディスク装置920から消去する。
【0027】
入口判定部151は、処理装置911を用いて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち、一番新しいものを入力する。入口判定部151は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状の移動方向が、進行方向と逆方向であるか否かを判定する。移動方向が逆方向であると判定した場合、入口判定部151は、処理装置911を用いて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状を検索して、入力した三次元形状と一致する三次元形状を探す。入口判定部151は、処理装置911を用いて、検索した検索結果を出力する。
入口判定部151は、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状を、二番目に新しいものから、古い方へ向かって順に検索する。入口から出て行く車両は、一番最後に入ってきた車両であると考えられるからである。
【0028】
逆進判定部152は、処理装置911を用いて、入口判定部151が出力した検索結果を入力する。逆進判定部152は、処理装置911を用いて、入力した検索結果に基づいて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わす三次元画像を判定する。逆進判定部152は、処理装置911を用いて、判定した判定結果を出力する。
逆進判定部152は、入口判定部151が一致すると判定した三次元形状がETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定するだけでなく、他の三次元形状がETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定する構成であってもよい。例えば、入口判定部151が一致すると判定した三次元形状が、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち二番目に新しいものではない場合、逆進判定部152は、それよりも新しい三次元形状を、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定する構成であってもよい。
【0029】
入口形状記憶部120は、処理装置911を用いて、逆進判定部152が判定した判定結果を入力する。入口形状記憶部120は、処理装置911を用いて、入力した判定結果に基づいて、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わすと判定された三次元形状を、磁気ディスク装置920から消去する。
【0030】
このように、通行管理装置100は、第一形状センサ812が検出した三次元形状と、第二形状センサ822が検出した三次元形状とに基づいて、ETCゲート800を通過する車両を管理する。車両の形状が一致するか否かに基づいて、同一の車両であるかを判定するので、誤判定の可能性が低く、また、人間など車両以外のものと車両との区別も容易にできる。更に、車両の形状に基づいて、車種も判別できる。
【0031】
通信結果照合部181は、処理装置911を用いて、通信装置916が第一アンテナ811を介して第一ガントリー810を通過した車両と通信した通信内容と、種別判定部112が出力した種別付き三次元形状とを入力する。通信結果照合部181は、処理装置911を用いて、入力した通信内容と、入力した三次元形状に付加された種別とを照合して、合致しているか否かを判定する。通信結果照合部181は、処理装置911を用いて、判定した判定結果を出力する。
例えば、併進判定部111が複数の車両があると判定して三次元形状を複数に分割した場合など、種別判定部112が出力した三次元形状が複数ある場合、通信装置916が、分割された三次元形状の数と同じ数の車両と通信していれば、通信結果照合部181は、合致していると判定する。これに対して、通信装置916が通信した車両の数が少なければ、通信結果照合部181は、合致していないと判定する。
【0032】
制止判定部182は、処理装置911を用いて、通信結果照合部181が出力した判定結果を入力する。制止判定部182は、処理装置911を用いて、入力した判定結果に基づいて、通信装置916との通信が正常に行われなかったため、開閉バー842を閉めて制止すべき車両があるか否かを判定する。制止判定部182は、処理装置911を用いて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち、制止すべき車両を表わす三次元形状が一番古い三次元形状であるか否かを判定する。制止すべき車両を表わす三次元形状が一番古いと判定した場合、制止判定部182は、処理装置911を用いて、バー開閉装置841に対して、開閉バー842を開けないよう指示する。なぜなら、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のうち一番古い三次元形状が表わす車両が、次に第二ガントリー820にやって来ると考えられるからである。
制止判定部182は、処理装置911を用いて、出口判定部141が出力した判定結果を入力する。制止判定部182は、入力した判定結果に基づいて、開閉バー842によって制止された(あるいは制止されようとしている)車両が、制止すべき車両であるか否かを判定する。制止すべき車両であると判定した場合、制止判定部182は、バー開閉装置841に対して、そのまま開閉バー842を開けないよう指示する。制止すべき車両でないと判定した場合、制止判定部182は、バー開閉装置841に対して、開閉バー842を開けてもよいことを指示する。
バー開閉装置841は、制止判定部182からの指示だけでなく、他の条件も総合して、すべての条件が整った場合に、開閉バー842を開ける。
【0033】
追加通信判定部183は、処理装置911を用いて、種別判定部112が出力した種別付き三次元形状と、通信結果照合部181が出力した判定結果とを入力する。追加通信判定部183は、処理装置911を用いて、入力した三次元形状に付加された種別と入力した判定結果とに基づいて、車両と第二ガントリー820で通信すべき内容を判定する。通信すべき内容があると判定した場合、追加通信判定部183は、処理装置911を用いて、通過判定部142が判定した判定結果を入力する。追加通信判定部183は、処理装置911を用いて、入力した判定結果に基づいて、通信すべき車両が第二ガントリー820を通過した場合に、通信装置917に対して、その車両と通信するよう指示する。
【0034】
図8は、この実施の形態における入口管理処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
入口管理処理において、通行管理装置100は、第一ガントリー810を通過する対象を管理する。入口管理処理は、対象検出工程S611、通信工程S612、形状検出工程S613、併進判定工程S614、形状選択工程S615、種別判定工程S616、形状記憶工程S617、移動方向判定工程S618、逆進判定工程S619、形状削除工程S621、形状繰り返し工程S622、通信結果照合工程S623を有する。
【0035】
対象検出工程S611において、第一形状センサ812は、検出範囲に新たに進入してきた対象物を検出する。
通信工程S612において、通信装置916は、第一アンテナ811を介して、対象検出工程S611で第一形状センサ812が検出した対象物との通信を試みる。
形状検出工程S613において、第一形状センサ812は、対象検出工程S611で検出した対象物の三次元形状を検出する。
併進判定工程S614において、併進判定部111は、処理装置911を用いて、第一形状センサ812が検出した三次元形状が、複数の対象を表わすか否かを判定する。併進判定部111は、処理装置911を用いて、判定した対象ごとに三次元形状を分割する。
【0036】
形状選択工程S615において、種別判定部112は、処理装置911を用いて、併進判定工程S614で併進判定部111が分割した三次元形状のなかから順に、三次元形状を一つずつ選択する。
種別判定工程S616において、種別判定部112は、処理装置911を用いて、6形状選択工程S615で選択した三次元形状の種別を判定する。種別判定部112は、処理装置911を用いて、判定した種別が管理対象種別であるか否かを判定する。管理対象種別であると判定した場合、形状記憶工程S617へ進む。管理対象種別でないと判定した場合、形状繰り返し工程S622へ進む。
【0037】
形状記憶工程S617において、入口形状記憶部120は、磁気ディスク装置920を用いて、形状選択工程S615で種別判定部112が選択した三次元形状に、種別判定工程S616で種別判定部112が判定した種別を付加したものを記憶する。
移動方向判定工程S618において、入口判定部151は、処理装置911を用いて、形状記憶工程S617で入口形状記憶部120が記憶した三次元形状の移動方向が、進行方向であるか逆方向であるかを判定する。進行方向であると判定した場合、形状繰り返し工程S622へ進む。逆方向であると判定した場合、逆進判定工程S619へ進む。
【0038】
逆進判定工程S619において、逆進判定部152は、処理装置911を用いて、移動方向判定工程S618で入口判定部151が判定した判定結果に基づいて、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わす三次元形状を判定する。
形状削除工程S621において、入口形状記憶部120は、磁気ディスク装置920から、逆進判定工程S619で逆進判定部152が判定した三次元形状を削除する。
【0039】
形状繰り返し工程S622において、種別判定部112は、併進判定工程S614で併進判定部111が分割した三次元形状を、形状選択工程S615ですべて選択したか否かを判定する。まだ選択していない三次元形状があると判定した場合、形状選択工程S615に戻り、次の三次元形状を選択する。すべて選択したと判定した場合、通信結果照合工程S623へ進む。
【0040】
通信結果照合工程S623において、通信結果照合部181は、処理装置911を用いて、通信工程S612で通信装置916が通信した結果と、形状記憶工程S617で入口形状記憶部120が記憶した三次元形状とを照合して、合致するか否かを判定する。通信結果照合部181は、磁気ディスク装置920を用いて、判定結果を記憶する。通信結果照合部181が記憶した判定結果は、出口管理処理で用いられる。
【0041】
その後、入口管理処理を終了する。
【0042】
図9は、この実施の形態における出口管理処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
出口管理処理において、通行管理装置100は、第二ガントリー820を通過する対象を管理する。出口管理処理は、対象検出工程S631、制止判定工程S632、制止工程S633、形状検出工程S634、出口判定工程S635、制止解除判定工程S636、制止解除工程S637、通過判定工程S638、形状削除工程S639、追加通信判定工程S641、追加通信工程S642を有する。
【0043】
対象検出工程S631において、第二形状センサ822は、検出範囲に新たに進入してきた対象物を検出する。
制止判定工程S632において、制止判定部182は、処理装置911を用いて、通信結果照合工程S623で通信結果照合部181が判定した判定結果や、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状に基づいて、対象検出工程S631で第二形状センサ822が検出した対象を制止すべきか否かを判定する。制止すべきと判定した場合、制止工程S633へ進む。通過させてよいと判定した場合、形状検出工程S634へ進む。
【0044】
制止工程S633において、バー開閉装置841は、開閉バー842を閉じて、対象検出工程S631で第二形状センサ822が検出した対象を制止する。
【0045】
形状検出工程S634において、第二形状センサ822は、対象検出工程S631で検出した対象の三次元形状を検出する。
出口判定工程S635において、出口判定部141は、処理装置911を用いて、入口形状記憶部120が記憶した三次元形状のなかから、形状検出工程S634で第二形状センサ822が検出した三次元形状と一致するものを判定する。
制止解除判定工程S636において、出口判定工程S635で出口判定部141が判定した判定結果に基づいて、制止工程S633で制止した対象の制止を継続するか解除するかを判定する。制止を継続すると判定した場合(および制止判定工程S632で制止判定部182が対象を通過させてよいと判定し、対象を制止していない場合)、通過判定工程S638へ進む。制止を解除すると判定した場合、制止解除工程S637へ進む。
【0046】
制止解除工程S637において、バー開閉装置841は、(他の条件も整えば)開閉バー842を開いて、制止工程S633で制止した対象の制止を解除する。
【0047】
通過判定工程S638において、通過判定部142は、処理装置911を用いて、出口判定工程S635で出口判定部141が判定した判定結果に基づいて、ETCゲート800内からいなくなった車両を表わす三次元形状を判定する。
形状削除工程S639において、入口形状記憶部120は、磁気ディスク装置920から、通過判定工程S638で通過判定部142が判定した三次元形状を削除する。
追加通信判定工程S641において、追加通信判定部183は、処理装置911を用いて、出口判定工程S635で出口判定部141が判定した三次元形状が表わす車両と通信すべき内容を判定する。通信すべき内容がないと判定した場合、出口管理処理を終了する。通信すべき内容があると判定した場合、追加通信工程S642へ進む。
【0048】
追加通信工程S642において、通信装置917は、追加通信判定工程S641で追加通信判定部183が判定した判定結果に基づいて、第二アンテナ821を介して、第二ガントリー820を通過した車両と通信する。
【0049】
このように、通行管理装置100は、第一形状センサ812が検出した三次元形状と、第二形状センサ822が検出した三次元形状とに基づいて、ETCゲート800を通過する車両を管理し、車両を制止するか否かや、車両と通信すべき内容を判定する。車両の形状が一致するか否かに基づいて、同一の車両であるかを判定するので、誤判定の可能性が低く、また、人間など車両以外のものと車両との区別も容易にできる。更に、車両の形状に基づいて、車種も判別できる。
【0050】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)は、対象物(車両)が入場する入口(第一ガントリー810)と、上記対象物が出場する出口(第二ガントリー820)とを有する所定の領域(ETCゲート800)を通過する対象物を管理する。
管理装置は、入口検出部(第一形状センサ812)と、出口検出部(第二形状センサ822)と、通過判定部142とを有する。
上記入口検出部(第一形状センサ812)は、上記入口を通過した対象物の形状(三次元形状)を検出して、入口形状とする。
上記出口検出部(第二形状センサ822)は、上記出口を通過した対象物の形状(三次元形状)を検出して、出口形状とする。
上記通過判定部142は、上記入口検出部が検出した入口形状と、上記出口検出部が検出した出口形状とに基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定する。
【0051】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)によれば、入口検出部が検出した入口形状と、出口検出部が検出した出口形状とに基づいて、通過判定部142が、所定の領域を通過した対象物を判定するので、誤判定を少なくすることができる。
【0052】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)は、更に、出口判定部141を有する。
上記出口判定部141は、上記入口検出部(第一形状センサ812)が検出した入口形状(三次元形状)と、上記出口検出部(第二形状センサ822)が検出した出口形状(三次元形状)とを比較して、上記入口(第一ガントリー810)を通過した対象物と、上記出口(第二ガントリー820)を通過した対象物とが、同じ対象物であるか否かを判定する。
上記通過判定部142は、上記出口判定部141が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定する。
【0053】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)によれば、形状を比較することにより、入口を通過した対象物と出口を通過した対象物とが同じか否かを判定するので、誤判定を少なくすることができる。
【0054】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)は、更に、種別判定部112を有する。
上記種別判定部112は、上記入口検出部(第一形状センサ812)が検出した入口形状(三次元形状)に基づいて、上記入口(第一ガントリー810)を通過した対象物の種別を判定して、入口種別とする。
上記通過判定部142は、上記種別判定部112が判定した入口種別が所定の管理対象種別である場合に、上記対象物が上記所定の領域を通過したか否かを判定する。
【0055】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)によれば、入口検出部が検出した入口形状に基づいて、種別判定部112が対象物の種別を判定するので、車両など管理の対象となる対象物と、人間など管理の対象とならない対象物とを正しく区別することができる。
【0056】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)は、更に、入口判定部151と、逆進判定部152とを有する。
上記入口判定部151は、上記入口検出部(第一形状センサ812)が検出した複数の入口形状(三次元形状)を比較して、上記入口(第一ガントリー810)を通過した複数の対象物が、同じ対象物であるか否かを判定する。
上記逆進判定部152は、上記入口判定部151が判定した判定結果に基づいて、上記入口を通過して上記所定の領域(ETCゲート800)へ入場した対象物が上記入口を逆進して上記所定の領域から出場したか否かを判定する。
上記通過判定部142は、上記逆進判定部152が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定する。
【0057】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)によれば、入口検出部が検出した入口形状に基づいて、入口から逆進して出ていった対象物を判定するので、誤判定を少なくすることができる。
【0058】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)は、更に、併進判定部111を有する。
上記併進判定部111は、上記入口検出部(第一形状センサ812)が検出した入口形状(三次元形状)に基づいて、上記入口(第一ガントリー810)を通過した対象物が一つであるか複数であるかを判定する。
上記通過判定部142は、上記併進判定部111が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域(ETCゲート800)を通過した対象物を判定する。
【0059】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)によれば、入口検出部が検出した入口形状に基づいて、併進判定部111が、入口を通過した対象物の数を判定するので、二輪車が併走して入場した場合などでも、正しく判定することができる。
【0060】
この実施の形態における通行管理装置100(管理装置)が、対象物が入場する入口(第一ガントリー810)と、上記対象物が出場する出口(第二ガントリー820)とを有する所定の領域(ETCゲート800)を通過する対象物を管理する管理方法は、以下の工程を有する。
上記入口を通過した対象物の形状(三次元形状)を検出して、入口形状とする。
上記出口を通過した対象物の形状(三次元形状)を検出して、出口形状とする。
検出した入口形状と出口形状とに基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定する。
【0061】
この実施の形態における管理方法によれば、検出した入口形状と出口形状とに基づいて、所定の領域を通過した対象物を判定するので、誤判定を少なくすることができる。
【0062】
この実施の形態における形状検出装置200は、
複数の方向について、上記複数の方向から順次選択した一の方向へ向けて、レーザ光を照射する照射装置(レーザ照射装置212、反射鏡213)と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記照射装置が照射したレーザ光が対象物に反射して戻ってきた反射光を受光する複数の受光装置(スリット222、受光素子223)と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記照射装置がレーザ光を照射してから上記受光装置が反射光を受光するまでの遅延時間を測定する遅延時間測定装置と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記遅延時間測定装置が測定した遅延時間に基づいて、上記対象物までの距離を算出する距離算出装置とを有する。
【0063】
この実施の形態における形状検出装置200によれば、一つの照射装置が照射するレーザ光が対象物に反射して戻ってきた反射光を、方向ごとに異なる複数の受光装置が受光するので、対象物の動きが速い場合でも、対象物の形状を検出することができる。
【0064】
以上説明したように、形状検出装置200は、レーザセンサによる三次元の距離データ点群により、車両の形状を判別する。通行管理装置100は、上記判別結果によりETCレーンにおける入退出の管理を精度よく行う。
これにより、作業員やゴミなどを検出しても、レーン内の車両位置を誤認することがなく、無線通信異常や発進制御機(開閉バー842)への車両接触事故などを防ぐことができる。また、渋滞時など車両が連続走行する場合でも、車両なのか作業員なのかなどの判別を確実に行うことができる。
【0065】
第一形状センサ812は、第一検知部(形状検出装置200a)、第二検知部(形状検出装置200b)、第三検知部(形状検出装置200c)、第一情報処理部などを有する。
第一検知部は、第一ガントリー810に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第一情報処理部に計測情報を送信する。
第二検知部は、第一ガントリー810に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第一情報処理部に計測情報を送信する。
第三検知部は、第一ガントリー810に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第一情報処理部に計測情報を送信する。
第一情報処理部は、第一乃至第三検知部の計測情報を受信し、車両進入位置に応じた信号出力を行うとともに、車両測距離情報に基き、三次元のレーザ測距離点群から車体形状を識別する。
【0066】
第二形状センサ822は、第四検知部(形状検出装置200a)、第五検知部(形状検出装置200b)、第六検知部(形状検出装置200c)、第二情報処理部などを有する。
第四検知部は、第二ガントリー820に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第二情報処理部に計測情報を送信する。
第五検知部は、第二ガントリー820に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第二情報処理部に計測情報を送信する。
第六検知部は、第二ガントリー820に設置し、レーザーセンサをスキャンさせて車両との距離を連続的に測定して第二情報処理部に計測情報を送信する。
第二情報処理部は、第四乃至第六検知部の計測情報を受信し、車両進入位置に応じた信号出力を行うとともに、車両測距離情報に基き、三次元のレーザ測距離点群から車体形状を識別する。
【0067】
情報判定部(処理装置911)は、第一情報処理部(第一形状センサ812)からの出力と第二情報処理部(第二形状センサ822)からの出力とを元に、レーン内の車両の進入と退出の管理を行う。
【0068】
車両が進入してくると、第一情報処理部は、第一乃至第三検知部からそれぞれ出力された測距離データに基き、三次元の座標に変換したデータを取得する。第一情報処理部は、三次元座標に変換された距離データに基き、上部、側面、下部からみた形状により検知された物体の形状(三次元形状)を識別する。
【0069】
第二情報処理部は、第四乃至第六検知部からそれぞれ出力された測距離データに基き、三次元の座標に変換したデータを取得する。三次元座標に変換された距離データに基き、上部、側面、下部からみた形状により検知された物体の形状(三次元形状)を判別する。
【0070】
情報判定部は、第一及び第二情報処理部からそれぞれ出力された識別結果情報に基き、レーン内における車両の存在数量、入退出の挙動を判別する。
【0071】
例えば、情報判定部(種別判定部112)は、検知された物体の形状を、所定のパターンマッチングプロファイルと比較して、車両の種別(例えば、乗用車、トラック(牽引あり)、トラック(牽引なし)、バス、二輪車、二輪車併走、乗用車+二輪車、人、乗用車+人など)を判定する。また、情報判定部は、検知された物体の形状に基づいて、車長・車幅・車高・車軸数など測定し、課金区分を求める構成であってもよい。
情報判定部は、判定した種別に基づいて、車両以外であれば無視する。また、併走であれば2台として台数をカウントし、個別に一致判定をする。
【0072】
なお、第一及び第二形状センサ812,822が、三次元モデルを構築するのではなく、形状検出装置200a〜200cが検出した断面形状をそのまま出力し、処理装置911が、三次元モデルを構築する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
100 通行管理装置、111 併進判定部、112 種別判定部、120 入口形状記憶部、130 出口形状記憶部、141 出口判定部、142 通過判定部、151 入口判定部、152 逆進判定部、181 通信結果照合部、182 制止判定部、183 追加通信判定部、200 形状検出装置、201 外枠、202 透光板、211 レーザ照射窓、212 レーザ照射装置、213 反射鏡、214 軸、221 受光窓、222 スリット、223 受光素子、510 検出範囲、800 ETCゲート、810 第一ガントリー、811 第一アンテナ、812 第一形状センサ、820 第二ガントリー、821 第二アンテナ、822 第二形状センサ、830 ブース、841 バー開閉装置、842 開閉バー、901 表示装置、902 操作入力装置、911 処理装置、913 ROM、914 RAM、915〜917 通信装置、920 磁気ディスク装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物が入場する入口と、上記対象物が出場する出口とを有する所定の領域を通過する対象物を管理する管理装置において、
入口検出部と、出口検出部と、通過判定部とを有し、
上記入口検出部は、上記入口を通過した対象物の形状を検出して、入口形状とし、
上記出口検出部は、上記出口を通過した対象物の形状を検出して、出口形状とし、
上記通過判定部は、上記入口検出部が検出した入口形状と、上記出口検出部が検出した出口形状とに基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
上記管理装置は、更に、出口判定部を有し、
上記出口判定部は、上記入口検出部が検出した入口形状と、上記出口検出部が検出した出口形状とを比較して、上記入口を通過した対象物と、上記出口を通過した対象物とが、同じ対象物であるか否かを判定し、
上記通過判定部は、上記出口判定部が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
上記管理装置は、更に、種別判定部を有し、
上記種別判定部は、上記入口検出部が検出した入口形状に基づいて、上記入口を通過した対象物の種別を判定して、入口種別とし、
上記通過判定部は、上記種別判定部が判定した入口種別が所定の管理対象種別である場合に、上記対象物が上記所定の領域を通過したか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
上記管理装置は、更に、入口判定部と、逆進判定部とを有し、
上記入口判定部は、上記入口検出部が検出した複数の入口形状を比較して、上記入口を通過した複数の対象物が、同じ対象物であるか否かを判定し、
上記逆進判定部は、上記入口判定部が判定した判定結果に基づいて、上記入口を通過して上記所定の領域へ入場した対象物が上記入口を逆進して上記所定の領域から出場したか否かを判定し、
上記通過判定部は、上記逆進判定部が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の管理装置。
【請求項5】
上記管理装置は、更に、併進判定部を有し、
上記併進判定部は、上記入口検出部が検出した入口形状に基づいて、上記入口を通過した対象物が一つであるか複数であるかを判定し、
上記通過判定部は、上記併進判定部が判定した判定結果に基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の管理装置。
【請求項6】
対象物が入場する入口と、上記対象物が出場する出口とを有する所定の領域を通過する対象物を管理する管理方法において、
上記入口を通過した対象物の形状を検出して、入口形状とし、
上記出口を通過した対象物の形状を検出して、出口形状とし、
検出した入口形状と出口形状とに基づいて、上記所定の領域を通過した対象物を判定することを特徴とする管理方法。
【請求項7】
複数の方向について、上記複数の方向から順次選択した一の方向へ向けて、レーザ光を照射する照射装置と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記照射装置が照射したレーザ光が対象物に反射して戻ってきた反射光を受光する複数の受光装置と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記照射装置がレーザ光を照射してから上記受光装置が反射光を受光するまでの遅延時間を測定する遅延時間測定装置と、
上記複数の方向のそれぞれについて、上記遅延時間測定装置が測定した遅延時間に基づいて、上記対象物までの距離を算出する距離算出装置とを有することを特徴とする形状検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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