説明

管腔接近のためのシステムおよび方法

管腔接近システム(20)は、めくり返す、潤滑性スリーブ(30)、プッシャーチューブ(22)、および必要に応じて管腔チューブ(40)を備える。このめくり返す、潤滑性スリーブは、上記プッシャーチューブ上に同軸に受容されるめくり返らないシース(36)に取り付けられる。このめくり返るスリーブの遠位部分は、管腔チューブに接続されるプッシャーチューブの軸方向通路中に折り畳まれるか、またはめくり返る。上記プッシャーチューブの遠位部分は屈曲可能であり、代表的には、ループ強度を増大するために周縁が補強される比較的柔軟なポリマーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
1.発明の分野
本発明は、一般に、医療装置およびこのような装置を用いるための方法に関する。特に、本発明は、天然および創製された身体管腔中の、またはそれらを通って標的位置に接近するためのシステムおよび方法に関する。
【0002】
広範な範囲のカテーテルおよびプローブが、ほぼ無限の数の医療手順およびプロトコールで用いられている。本明細書で特に注目して、管状カテーテルが、身体管腔を通る接近を提供するためにしばしば用いられ、例えば、患者の尿道口の管を通って膀胱の排液を許容する。このようなカテーテルは、代表的には、尿カテーテルと称され、そして尿管を経由して膀胱中に挿入される。尿管カテーテルは、膀胱を経由して尿管中に挿入され得、腎臓に到達する。これらカテーテルは、種々の目的を有し得、これらには、尿結石への接近/その補足および/またはその破壊を含む。このような尿カテーテルおよび尿管カテーテルの導入は、しばしば、泌尿器感染の原因である。例えば、尿カテーテルの尿道への導入は、患者の皮膚もしくは下部尿路から膀胱中に、または膀胱から上部尿管中に細菌もしくはその他の感染性材料を運び得る。このような従来のカテーテルの先導先端部は、故意でなく感染を拡げ得るプッシャーまたは移入デバイスとして作用し得る。
【0003】
たとえ、感染を減少するか、またはなくすために適正な用心がとられたとしても、尿道、尿管、またはその他の小さな身体管腔を通る従来カテーテルの進行は、管腔壁を刺激し、そして不愉快、または最悪の場合には、これら壁に対する損傷を引き起こし得る。たとえ重篤な損傷が引き起こされなくても、生じる瘢痕は、条斑形成に至り得、そして不愉快は相当であり得る。
【0004】
これらの問題の両方を克服するため、St.Paul、MinnesotaのRTC、Inc.は、カテーテルが導入されるとき、このカテーテルの内部から外部上にめくり返るPTFEを用いるMemcathTM Intermittent Urology Catherを開発した。図1に示されるように、このMemcathTMカテーテル10は、初期には、カテーテルの管腔14内にしまい込まれている管状PTFE膜12を有する。この膜はカテーテル10の遠位端から出て延び、そしてこのカテーテルの外表面上をスライドし得るリング20に取り付けられるめくり返るセクション18を有する。このようにして、このカテーテル10が、尿道のような身体管腔中に進行されるとき、管状膜10は、カテーテルの遠位端16の周りで引かれ、カテーテルが進行するとき、その外部を覆う。リング20は、身体管腔に対して静止して保持されるので、この膜は、一旦展開されると、これもまた静止したままであり、管腔壁への外傷のリスクを減少し、そして身体管腔中への上方に向かう細菌およびその他の病原体の伝播を防ぐ。
【0005】
この設計は基礎的には健全であるが、それは、特定の欠点を被る。リング20は、身体管腔の接近オリフィスの上に手動で保持されることが意図される。従って、このMemcathTMカテーテルは、尿道を通る導入には適切であるが、特に、内視鏡またはその他の最小侵襲的アプローチを用いる、尿管、またはその他の内部身体管腔中で展開することは困難であり得る。このカテーテル10の遠位端は比較的剛直であり、比較的曲がりくねった経路を通り、そして/または尿結石のような妨害物質を超えるカテーテルの導入は困難であり得る。さらに、この膜12が完全に展開されない場合、後続端部がこのカテーテルの管腔14内に残り得、この管腔を通る接近を困難にする。
【0006】
これらの理由により、保護的で、展開可能な外側膜を含むタイプの管腔接近カテーテルの改良された設計および使用の方法を提供することが所望され得る。特に、内視鏡およびその他の最小侵襲的展開に適切であるようなカテーテルを提供することが所望され得る。比較的曲がりくねった管腔中への導入および/またはこのような管腔内の妨害物質を超える導入を許容するように可撓性または偏向可能な遠位端を有するようなカテーテルを提供することがさらに所望され得る。これらカテーテルが、少なくともいくつかの境遇でガイドワイヤ上の導入のために適切であればさらに望ましい。さらに、たとえカテーテルが導入される間に保護シースが完全に展開されなくとも、開放管腔を維持するようなカテーテルを提供することが所望され得る。膜位置が使用後リセットされ得、単一患者において同一カテーテルを用いた複数の進行を可能にするのであれば、さらに望ましくあり得る。これら目的の少なくともいくつかは、以下に説明される本発明によって達成される。
【背景技術】
【0007】
2.背景技術の説明
身体管腔にカテーテルを導入するための、薄い伸張されたポリテトラフルオロエチレンを含むめくり返るスリーブの使用は、特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5;特許文献6;および特許文献7に記載されている。種々の目的のためにめくり返るスリーブを採用するその他のカテーテルは、本出願人に譲渡された、同時係属中の2004年3月5日に出願された出願番号第10/794,337号(代理人書類番号第021807−000300US)、2004年3月5日に出願された出願番号第10/794,317号(代理人書類番号第021807−000400US)、および2004年7月7日に出願された出願番号第10/886,886号(代理人書類番号第021807−000800US)に記載され、これらの全体の開示は、参考として本明細書中に援用される。
【特許文献1】米国特許第5,531,717号明細書
【特許文献2】米国特許第5,676,688号明細書
【特許文献3】米国特許第5,711,841号明細書
【特許文献4】米国特許第5,897,535号明細書
【特許文献5】米国特許第6,007,488号明細書
【特許文献6】米国特許第6,240,968号明細書
【特許文献5】欧州特許第605427B1号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の簡単な要旨)
本発明は、患者の身体内の標的位置に接近するためのシステムおよび方法を提供する。これら標的位置は、しばしば、身体の腔、器官、または身体管腔の内側であり得るが、また固体組織内であり得る。代表的な標的位置は、排液法、薬物送達、アブレーション、切除、熱処理、光動力学的治療などのために意図された位置を含む。例示の治療処置は、尿道を通じる膀胱の排液、および尿管を通じる腎臓の処置を含む。本発明は、尿管を通じる腎臓中への排液法カテーテルの内視鏡的展開のために特に適する。あるいは、本発明を用いて接近される標的位置は、生検、吸引、画像法、化学的分析などを含む診断のために意図され得る。
【0009】
いずれの事例においても、上記標的位置は、通常、尿道、尿管、血管、肝管、胆嚢管、頸管、および輸卵管などのような自然の身体管腔を少なくとも部分的に通って到達される。この接近システムは、代表的には、内視鏡、膀胱鏡、胸腔鏡、またはその他の経皮的デバイスを用いて最小侵襲的様式で上記自然の身体管腔に隣接する部位に進行または展開され得る。より少ないが、一般に、本発明は、固形組織、特に脳組織、または隣接組織面または層の間のような非繊維性組織を通る接近を提供するために用いられ得る。固形組織を通る接近には、通常、本発明の接近システムを導入する前、またはそれと同時いずれかに、組織路を形成することが必要である。
【0010】
本発明の接近システムを採用する例示の技法は、腎臓への経尿管接近と組み合わせて説明され、ここでは、このシステムは、最初、内視鏡を用いて膀胱中に導入される。しかし、本発明の実施形態の原理は、かなり広範な種々の標的位置および接近経路に適用され得ることが認識される。
【0011】
第1の局面では、本発明は、めくり返り得る、潤滑性スリーブ;およびプッシャーチューブを備える管腔接近システムを提供する。このプッシャーチューブは、遠位端、近位端、およびこの遠位端と近位端との間の軸方向通路を有する。このスリーブは、上記プッシャーチューブの軸方向通路内に収容され、そしてこのチューブの遠位端上にめくり返り得る。それは、それによって、このチューブの外部上にめくり返り、このチューブが身体管腔を通って進行されるとき、保護的インターフェースを提供し得る。いくつかの実施形態では、上記プッシャーチューブの遠位端は操縦可能であり得、例えば、遠位端を選択的に変形し、血管系のような分岐する管腔ネットワークを通る上記接近システムの操縦を許容するために可撓性で湾曲しているか、または成形されているか、または引っ張りワイヤ(単数または複数)もしくはその他の機構を有している。上記めくり返り得る、潤滑性のスリーブ、および上記プッシャーチューブは、本発明のいくつかの異なる実施形態にとって共通のシステム構成要素であり、その各々は、以下により詳細に説明される。
【0012】
上記管腔接近システムの第1の実施形態では、上記プッシャーチューブは、例えば、フープ強度を増大するために周縁が補強され、その一方、同時に上記プッシャーチューブの近位部分より比較的より屈曲可能である遠位部分によって特徴付けられる。このプッシャーチューブの比較的屈曲可能な遠位部分は、多くの利点を有する。第1に、それは、上記プッシャーチューブが、MemcathTMカテーテルまたは先行技術の多くのその他の管腔接近カテーテルで接近可能であろうより曲がりくねっている身体管腔を通じて進行されることを可能にする。第2に、上記遠位部分の屈曲可能性および増加した可撓性は、上記プッシャーチューブが、管腔貫通のより少ないリスクとともに、接近されている身体管腔中の可能な管腔妨害物を超えて進行されることを可能にする。例えば、上記プッシャーチューブが尿管を通って進行しているとき、このプッシャーチューブは、この管腔をブロックし得る尿結石の傍をより容易に通過し得る。第3に、上記屈曲可能な遠位端は、このデバイスが、所望される曲がりくねった管腔を通じてガイドワイヤ上を辿るとを可能にする。第4に、この屈曲可能なセクションは、引っ張りワイヤと組み合わされ得、身体管腔におけるチューブの選択的偏向および操縦を許容する。
【0013】
代表的には、上記プッシャーチューブは、少なくともその遠位部分上に、ポリマーチューブを備える。このポリマーは、ポリエチレン類、ポリウレタン類、ポリオレフィン類、EVA、Pebaxなどを含む種々の適切なポリマーから選択され得る。例示の実施形態では、上記プッシャーチューブの遠位部分は、代表的には、これらポリマーの2つ以上のコンポジットを含み、その一方、上記プッシャーチューブの近位部分は、高密度ポリエチレンまたはポリイミドを含む。上記プッシャーチューブの遠位部分は、通常、代表的にはコイル構造、より代表的にはリボンワイヤコイルによって周縁が補強され、ここで、ピッチが、遠位長さに沿って剛直性および屈曲可能性を制御するために変動する。例示の補強リボンは、ステンレス鋼、ニッケル−チタン合金、またはその他の適切な金属を含み、そして0.1mmから1mmの範囲の幅、0.003mmから0.4mmの範囲の厚み、および0.2mmから2mmの範囲で変動する隣接する曲がり目間の間隔を有する。しかし、軸方向に間隔を置かれて離れたフープ、編み組み、ディスクなどを含む、その他の周縁補強構造が利用され得る。しかし、どのような補強構造が選択されても、この遠位部分の屈曲可能性は、上記プッシャーチューブの曲がりくねった身体管腔を横切り、管腔妨害物を超えて進行されるなどの能力を制限するように損なわれないことが所望される。
【0014】
上記めくり返り得る、潤滑性のスリーブは、代表的には、ポリマーチューブ、特に、潤滑性ポリマーまたは少なくとも1つの側面が潤滑処理され得るポリマーから作製された薄壁である。このポリマーチューブは、代表的には、5cmから90cm、好ましくは10cmから35cmの範囲の長さ、2mmから12mm、好ましくは2mmから6mmの範囲の(単一の管腔について)内径、および0.01mmから0.05mm、好ましくは0.02mmから0.04mmの範囲の壁厚を有する。このポリマーチューブのための例示のポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、パーフロオロアルコキシ(PFA)、ポリウレタン(PU)、パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)、およびそれらのコポリマーを含む。好ましいポリマーは、伸張されたPTFE/PPVEコポリマーを含む。
【0015】
本発明の第2の実施形態では、上記めくり返り得る、潤滑性スリーブは、代表的には、比較的剛直性で、かつめくり返らないチューブを含む外側シース構造に取り付けられ得るか、またはその一部として形成され得る。このチューブは、上記プッシャーチューブ上に同軸に配置され、そして上記めくり返り得る、潤滑性スリーブの「外側」端部、すなわち、上記プッシャーチューブの外側上を移動するために位置決めされる端部から延びる遠位端を有する。展開の前に、この潤滑性スリーブの「外側端部」は、上記プッシャーチューブの遠位端またはその近傍に位置決めされる。展開の間に、上記外側端部は、上記プッシャーチューブの遠位端が身体管腔に対して遠位方向に進行されるとき、この身体管腔に対してほぼ静止したままであり、上記スリーブの先導折畳みを上記プッシャーチューブの遠位端上にめくり返し、そして進める。
【0016】
上記めくり返らないシースは、上記スリーブの展開の前に、代表的には、上記プッシャーチューブの大部分を覆い、そして使用者が、上記プッシャーチューブの進行の前に上記システムを位置決め、保持し、またはそうでなければ操作することを可能にする。このめくり返らないシースは、例えば、それが、本発明の管腔接近システムを内視鏡を通って進行するために用いられ得るので有利である。一旦、上記システムがその場に存在すると、上記シースは、内視鏡に対して保持され得、プッシャーチューブが身体管腔に対して進行されるとき、潤滑性スリーブの近位端を固定化する。それ故、少なくとも1つの局面では、上記シースのめくり返らない部分は、図1に示される先行技術MemcathTMカテーテルのアンカーリング20を置換するように供される。あるいは、使用者は、そのようにすることが何らかの理由で所望されれば、めくり返らないシースを用いて潤滑性スリーブの近位端を選択的に再位置決めし得る。
【0017】
代表的には、このめくり返らないシースは、可撓性のポリマーチューブを備える。この可撓性チューブは、5cmから50cmの範囲の長さ、1mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.1mmの範囲の壁厚を有する。適切なポリマーは、ポリイミド、Pebax、ポリエチレン、フルオロポリマーなどを含む。
【0018】
本発明の管腔接近システムの第3の実施形態では、このシステムは、遠位端、近位端、およびこの遠位端と近位端との間の中央通路を有する管腔チューブをさらに備える。この管腔チューブは、上記プッシャーチューブの軸方向通路内に位置決め可能であり、そしてその遠位端で上記潤滑性スリーブの「内側端部」、すなわちプッシャーチューブの中央通路内に位置決めされる端部に取り付けられる。それ故、管腔チューブは、上記プッシャーチューブの軸方向通路内にほぼ位置されるか、または収容される潤滑性スリーブの端部に取り付けられ得る。この潤滑性スリーブの他方または「外側端部」は、代表的には、上記で論議されたようにめくり返らないシースに取り付けられる。管腔チューブは、上記スリーブからほぼ近位方向に、すなわち、プッシャーチューブの近位端に向かう方向に延びる。この管腔チューブは、上記プッシャーチューブの軸方向通路内で自由にスライドし得、そして、代表的には、プッシャーチューブが身体管腔内を遠位方向に進行されるとき、このプッシャーチューブに対して遠位方向に進行される。すなわち、管腔チューブは、それが取り付けられる潤滑性スリーブの内側端部と調和および同調して移動する。逆に、管腔チューブ上を近位方向に引くことは、身体管腔におけるスリーブの展開を引いて戻すか、または逆にし得る。それ故、めくり返らないシースおよび管腔チューブの両方を備える本発明の好ましい実施形態は、接近システムの双方向性展開および位置決めを可能にする。
【0019】
上記管腔チューブは、代表的には、ポリエチレン、Pebax、ポリイミド、フルオロポリマーなどのようなポリマーを含む。この管腔チューブは、代表的には、プッシャーチューブが十分に延び、ガイドワイヤ、ワイヤバスケット、砕石器などのような種々のデバイスの挿入または操作のための管腔接近を提供するに十分な長さを有する。上記管腔チューブは、その近位端上に、ルア継手またはその他の医療用継手を有し得、この管腔チューブの、吸入供給源、注入供給源、またはその他の治療もまたは診断システムへの連結を可能にする。
【0020】
上記管腔チューブは有利である。なぜなら、それは、上記管腔接近システムのプッシャーチューブを通る接近を改良するからである。この管腔チューブなくして、接近は、プッシャーチューブの軸方向通過を直接通ってなされなければならないであろうことが認識される。多くの事例では、このような接近は十分であり得る。その他の例では、例えば、潤滑性スリーブの一部分がプッシャーチューブの軸方向通路内に残るとき、このような接近は損なわれ得る。潤滑性スリーブの内側端部に直接連結される管腔チューブの使用は、しかし、プッシャーチューブを通る接近が、この潤滑性スリーブの位置にかかわらず容易に行われ得ることを確実にする。
【0021】
まさに説明される本発明の実施形態の各々が、個々に、または互いと組み合わされて採用され得ることが認識される。例示の実施形態において、説明されている管腔接近システムは、プッシャーチューブの屈曲可能な遠位端、めくり返らない近位シース部分、および管腔チューブの各々を組み合わせる。本発明のこれらの局面の各々は、しかし、別個の発明を規定すると考えられる。
【0022】
本発明の第2の局面では、身体管腔に接近するための方法は、代表的には、自然の身体オリフィス、身体管腔に接近するための切開、または身体管腔への組織を通って形成された組織路である身体管腔上の接近点に隣接して潤滑性スリーブのめくり返るエッジを配置する工程を包含する。必要に応じて屈曲可能な遠位端を有するプッシャーチューブは、めくり返ったエッジの近位側面に対して遠位方向に進行され、このめくり返ったエッジを身体管腔中に遠位方向に進行する。スリーブの外側端部はプッシャーチューブに対して固定化され、そして管腔チューブは、スリーブの内側端部によって身体管腔中に引かれる。この方法の好ましい局面では、スリーブの外側端部は、上記外側端部に固定されたシースチューブを用いて固定化される。本発明のシステムと組み合わせて上記で説明されたように、シースは、便利には、潤滑性スリーブに連結され得るか、または延長部であり得る。プッシャーチューブは、曲がりくねった管腔を通って進行され得、必要に応じて身体管腔中に配置されたガイドワイヤ上を進行される。このような場合では、プッシャーチューブの遠位部分は、代表的には、上記管腔を通るか、または上記ガイドワイヤ上を追跡するように従い、そして上記プッシャーチューブの近位部分は上記遠位部分を遠位方向に押すために十分なカラム強度を有する。一旦、配置されると、上記管腔チューブの通路を通じ、そしてプッシャーチューブから、物質または器具が導入され得る。必要に応じて、上記潤滑性スリーブは、上記プッシャーチューブを身体管腔中に進行する前に、内視鏡またはその他の接近カニューレを通り進行して位置決めされ得る。上記身体管腔は、代表的には、尿道、尿管、血管、肝管、胆嚢管、頸管、および輸卵管などのような自然の身体管腔である。
【0023】
本発明の特定の利点は、手順の間の任意に時間に、代表的には、取り付けられた管腔チューブを経由して、スリーブの内側端部を近位方向に引くことにより、潤滑性スリーブの展開を逆にする能力である。管腔チューブを引くことは、先に展開されたスリーブが、隣接組織からプッシャーチューブの軸方向通路中に戻って引かれることを引き起こす。このようにして、上記管腔に沿った、上記システムの引き出しから生じる管腔壁への外傷、および病原体、腫瘍細胞、細胞残渣、およびその他の可能な汚染物の輸送のリスクが減少される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明のシステムおよび方法は、接近デバイスまたは構造物を一時的または永久的に配置することが所望される、患者の任意の自然の、または生成された身体管腔を通る接近を提供するために有用である。最も一般的には、これらシステムおよび方法は、自然の身体管腔を通り、身体管腔またはこの自然の身体管腔に連結される中空の身体器官内の標的部位に、排液法、注入、またはその他の介入性チューブまたは器具を配置するために用いられる。以下の説明で説明される方法は、特に、本発明の接近システムが尿道を通過する内視鏡を通って展開された尿管を通る腎臓に接近することを取り扱う。しかし、本発明の原理は、上記で論議されたように、より広範に適用されることが認識される。
【0025】
ここで、図2および3を参照して、本発明の原理に従って構築された例示の管腔接近システム20は、遠位端24、近位端26、およびこの近位端および遠位端から延びる軸方向通路28を有するプッシャーチューブ22を備える。めくり返る、潤滑性スリーブ30は、スリーブの内側端部32が、プッシャーチューブ22の管腔または軸方向通路28内に位置され、そして外側端部34が、このプッシャーチューブの外部上に位置されるように、プッシャーチューブ22の遠位端24上でめくり返るか、または戻って折り畳まれる。
【0026】
スリーブ30の外側端部34は、代表的にはめくり返らない(すなわち、使用者がスリーブを近位端から操作することを可能にするに十分な剛直性を有し、そしてプッシャーチューブ22の外部上に同軸に受容される)シース36に取り付けられる。上記に記載のように、めくり返り得る、潤滑性のスリーブ30およびシース36の両方は通常ボリマーを含み、そして外側端部34における取り付けは、ポリマー類を付着するために適切な任意の様式、例えば、熱溶接、接着剤の使用、超音波溶接、ステープルまたはその他のファスナーの使用などによりなされ得る。ハブ37は、シース36の近位端に存在し得、プッシャーチューブ22に対してスライドするシールを提供する。
【0027】
管腔チューブ40は、プッシャーチューブ22の軸方向通路28内に同軸に受容される。潤滑性スリーブ30の遠位端32は、図3で最も良く観察されるように、管腔チューブ40の遠位端に取り付けられる。ルア継手またはその他の取り付け継手46が、管腔チューブ40の近位端44上に提供され得、そしてこの管腔チューブの近位部分は、代表的には、図2に示されるように、プッシャーチューブ22から出て通る。
【0028】
本発明の好ましい局面では、プッシャーチューブ22は、少なくともその遠位部分に亘り補強され得る。図3に示されるように、この遠位部分は、平坦なリボンワイヤコイル50によって補強され、このワイヤコイルは、このワイヤの幅より大きい距離だけ離れて間隔を置かれる隣接する曲がり目(ターン)を備える。このようにして、プッシャーチューブの遠位部分は、半径方向で補強され、比較的曲がりくねった身体管腔を通過し、そして身体管腔内の妨害物をバイパスするために十分に屈曲可能であるままでありながら、フープ強度を提供する。このような可撓性を達成するために、プッシャーチューブの少なくとも遠位部分は、代表的には、低密度ポリエチレン(LDPE)のような比較的柔軟なポリマーを含む。必要に応じて、引っ張りワイヤ52またはその他の操縦機構が、点線で示されるように先端部24を偏向するために提供され得、進行を容易にする。
【0029】
プッシャーチューブの近位部分は、一般に、より屈曲性でなく、そしてそれ故、まさに説明された遠位セクションよりも押すことが可能である。この近位部分は、代表的には、高密度ポリエチレン(HDPE)のようなより剛直性のポリマーを含み、そして、必要に応じて、平坦もしくは円形コイル、編み組み、フープ構造などを用いて補強され得る。図3に示されるように、この近位端の補強は、遠位端を補強するために用いられた同じワイヤのコイルを含み、ここで、このワイヤコイル50’の隣接する曲がり目は、遠位部分におけるより、かなりより緊密にともに間隔を置かれる。このような緊密な間隔は、フープ強度のみならず、プッシャーチューブの遠位部分のカラム強度を増加する。この遠位部分と近位部分との相対長さは多いに変動し得る。代表的には、プッシャーチューブの比較的屈曲可能な遠位部分は、0.5cmから4cmの範囲の長さを有し、その一方、プッシャーチューブの比較的より大きな押し可能性の近位セクションは、4cmから90cmの範囲の長さを有する。
【0030】
さらなる随意の特徴として、プッシャーチューブの遠位端24は、潤滑性および/またはフープ強度を増大する形態であり得る。上記潤滑性スリーブ30が遠位端24上でめくり返るとき、上記スリーブと遠位端との間の摩擦が最小であることが所望される。この潤滑性スリーブの好ましい材料は、上記で説明されるように、固有に潤滑性である。必要に応じて、摩擦は、遠位端24の潤滑性を増大することによってさらに減少され得る。これは、最遠位端のために適正な材料、および/または潤滑材、および/または先端プロフィールを選択することによってなされ得る。
【0031】
詳細な遠位先端部形態24’が図3Bに示される。プッシャーチューブ24は、高潤滑性LDPEの短いセクション(d=1.5mm)で終わり、図3に示されるように、戻って折り畳まれ、そして熱硬化された遠位端を備える。チューブ24の残りの長さは、より高い摩擦係数を備えたLDPEを含み得る。金または白金のような、放射線不透過性材料のリング70が、先端部24’とワイヤコイル50’との間に位置決めされる。このリングは、放射線不透過性マーカーとして、およびコイルの終結点としての両方として供される。補強スリーブ72は、補強コイルの高ピッチセクションと低ピッチセクションとの間の遷移点上に提供される。
【0032】
ここで、図4〜6を参照して、腎臓Kに接近するための管腔接近システム20の使用が説明される。図4に示されるように、腎臓Kは、腎臓と患者の膀胱Bとの間に延びる患者の尿管Uの端部に位置される。管腔接近システムは、代表的には内視鏡E内の患者の尿道UAを通過する接近カニューレを通って展開され得る。プッシャーチューブの遠位端が、次いで、内視鏡が接近カニューレを提供するために用いられている場合、必要に応じて画像の下で尿管を通って接近システムのめくり返る折畳みEFを進行するために用いられる。
【0033】
図5に示されるように、潤滑性スリーブ30のめくり返る折畳みEFは、プッシャーチューブ22の近位部分を前方方向に矢印60の方向にシース36中に押すことによって進行される。プッシャーチューブ22の近位部分は、患者の外側に残り、そして医師による手動進行のために利用可能である。代表的には、医師は、シース36の近位部分を保持し、これは、次に、尿管U内の潤滑性スリーブ30の既に展開された部分を固定化する。プッシャーチューブ22が手動で進行されるとき、スリーブ30は、プッシャーチューブ22の通路から引かれる。管腔チューブ40は、その遠位端がスリーブ30の遠位端32によって引かれるとき、矢印62の方向で遠位方向に運ばれる。プッシャーチューブの遠位端24はプーリーのように作用するので、スリーブ材料は、プッシャーチューブ22の中央通路から、このプッシャーチューブ22が手動で進行されている速度より2倍早い速度で引かれる。それ故、管腔チューブ40は、プッシャーチューブ20が進行されているより2倍早い速度で進行する。
【0034】
図5に示されるように、スリーブ30のめくり返る折畳みEFは、代表的には腎臓の石KSである尿管内の閉塞構造にまさに到達している。プッシャーチューブの屈曲可能な近位部分は、それが進行されるとき、管腔接近システムによる腎臓の石のバイパスを容易にするという点で有利である。
【0035】
図6に示されるように、プッシャーチューブ22は、めくり返る折畳みEFが腎臓の内部に到達するまで進行することが継続され得る。管腔チューブ40のルア継手は、次いで、この場合、腎臓Kの内側に連結されることが所望される、排液法供給源、注入供給源、またはその他の治療装置もしくは診断装置への連結のために利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、先行技術のMemcathTM管腔接近カテーテルを示す。
【図2】図2は、部分が離脱して示される、本発明の原理に従って構築された管腔接近システムの斜視図である。
【図3】図3は、部分断面で示される、図2の管腔接近システムの遠位端の詳細図である。
【図3A】図3Aは、操縦のために有用な引っ張りワイヤを備えて示される遠位端の詳細図である。
【図3B】図3Bは、プッシャーチューブの遠位端の詳細図である。
【図4】図4は、膀胱を通る内視鏡展開を用いて腎臓に接近するための図2および3の管腔接近システムの使用を示す。
【図5】図5は、膀胱を通る内視鏡展開を用いて腎臓に接近するための図2および3の管腔接近システムの使用を示す。
【図6】図6は、膀胱を通る内視鏡展開を用いて腎臓に接近するための図2および3の管腔接近システムの使用を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔接近システムであって:
めくり返り得る、潤滑性スリーブ;および
遠位端、近位端、および該遠位端と該近位端との間の軸方向通路を有するプッシャーチューブを備え、ここで、該スリーブが該チューブの外部上に位置決め可能であり、該遠位端上で該軸方向通路中にめくり返り、そしてここで、該プッシャーチューブの遠位部分が周縁方向で補強され、そして該チューブの近位部分より比較的より屈曲可能である、管腔接近システム。
【請求項2】
前記スリーブが、ポリマーチューブを備える、請求項1に記載の管腔接近システム。
【請求項3】
前記ポリマーチューブが、5cmから90cmの範囲の長さ、2mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.05mmの範囲の壁厚を有する、請求項2に記載の管腔接近システム。
【請求項4】
前記ポリマーが、潤滑性ポリマーである、請求項2に記載の管腔接近システム。
【請求項5】
前記ポリマーが、潤滑化されている、請求項2に記載の管腔接近システム。
【請求項6】
前記ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、パーフロオロアルコキシ(PFA)、ポリウレタン(PU)、パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)からなる群から選択される、請求項2に記載の管腔接近システム。
【請求項7】
前記ポリマーが、伸張されたPTFE/PPVEコポリマーを含む、請求項6に記載の管腔接近システム。
【請求項8】
前記プッシャーチューブが、ポリマーチューブを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびポリイミド(PI)からなる群から選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プッシャーチューブの遠位部分が低密度ポリエチレンを含み、そして前記プッシャーチューブの近位部分が高密度ポリエチレンを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記プッシャーチューブの遠位部分が、ワイヤコイルで補強される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ワイヤコイルがリボンワイヤを備え、隣接する曲がり目が、該リボンの幅よる大きい距離だけ離れて間隔を置かれる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プッシャーが、その遠位端の近傍に放射線不透過性リングをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記スリーブが、前記めくり返り得る、潤滑性スリーブの近位方向に取り付けられた、めくり返らない部分を有するシース構造を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記シースのめくり返らない部分が、可撓性であるが、めくり返らないチューブを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記めくり返らないチューブが、5cmから50cmの範囲の長さ、1mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.1mmの範囲の壁厚を有する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記チューブが、ポリマーを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
遠位端、近位端、およびそれらの間の中央通路を有する管腔チューブをさらに備え、ここで、該管腔チューブが、前記プッシャーチューブの軸方向通路内に位置決め可能であり、そしてその遠位端で前記スリーブの遠位端に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記管腔チューブが、ポリマーを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記管腔チューブの近位端上にルア継手をさらに備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
管腔接近システムであって:
めくり返らない近位部分、およびめくり返り得る、潤滑性遠位スリーブ部分を有するシース構造;および
遠位端、近位端、および該遠位端と該近位端との間の軸方向通路を有するプッシャーチューブを備え、ここで、該シースの遠位スリーブ部分が、該チューブの外部上で位置決め可能であり、該遠位端上で該軸方向通路中にめくり返る、管腔接近システム。
【請求項24】
前記シースのめくり返らない部分が、可撓性シースを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記チューブが、5cmから50cmの範囲の長さ、2mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.01mmの壁厚を有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記チューブが、ポリマーを含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記潤滑性の、遠位スリーブが、ポリマーチューブを備える、請求項23に記載の管腔接近システム。
【請求項29】
前記ポリマーチューブが、5cmから50cmの範囲の長さ、2mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.05mmの壁厚を有する、請求項28に記載の管腔接近システム。
【請求項30】
前記ポリマーが、潤滑性ポリマーである、請求項28に記載の管腔接近システム。
【請求項31】
前記ポリマーが、潤滑化されている、請求項28に記載の管腔接近システム。
【請求項32】
前記ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、パーフロオロアルコキシ(PFA)、ポリウレタン(PU)、パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、およびパーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)からなる群から選択される、請求項28に記載の管腔接近システム。
【請求項33】
前記ポリマーが、伸張されたPTFE/PPVEコポリマーを含む、請求項32に記載の管腔接近システム。
【請求項34】
前記プッシャーチューブの遠位部分が周縁方向で補強され、そして該チューブの近位部分より比較的より屈曲可能である、請求項23に記載の管腔接近システム。
【請求項35】
前記プッシャーチューブが、ポリマーチューブを備える、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびポリイミド(PI)からなる群から選択される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記プッシャーチューブの遠位部分が低密度ポリエチレンを含み、そして前記プッシャーチューブの近位部分が高密度ポリエチレンを含む、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記プッシャーチューブの遠位部分が、ワイヤコイルで補強される、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記ワイヤコイルがリボンワイヤを備え、隣接する曲がり目が、該リボンの幅よる大きい距離だけ離れて間隔を置かれる、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記プッシャーが、その遠位端の近傍に放射線不透過性リングをさらに備える、請求項35に記載のシステム。
【請求項41】
遠位端、近位端、およびそれらの間の中央通路を有する管腔チューブをさらに備え、ここで、該管腔チューブが、前記プッシャーチューブの軸方向通路内に位置決め可能であり、そしてその遠位端で前記スリーブの遠位端に取り付けられる、請求項23に記載のシステム。
【請求項42】
前記管腔チューブが、ポリマーを含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記管腔チューブの近位端上にルア継手をさらに備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項45】
管腔接近システムであって:
遠位端および近位端を有する、めくり返り得る、潤滑性スリーブ;
遠位端、近位端、および該遠位端と該近位端との間の軸方向通路を有するプッシャーチューブであって、ここで、該スリーブが該チューブの外部上に位置決め可能であり、該遠位端上で該軸方向通路中にめくり返るプッシャーチューブ;および
遠位端、近位端、およびそれらの間の中央通路を有する管腔チューブであって、ここで、該管腔チューブが、該プッシャーチューブの軸方向通路内に位置決め可能であり、そしてその遠位端で前記スリーブの遠位端に取り付けられる管腔チューブ、を備える、システム。
【請求項46】
前記管腔チューブが、ポリマーを含む、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記管腔チューブの近位端上にルア継手をさらに備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項49】
前記プッシャーチューブの遠位部分が周縁方向で補強され、そして該チューブの近位部分より比較的より屈曲可能である、請求項45に記載の管腔接近システム。
【請求項50】
前記プッシャーチューブが、ポリマーチューブを備える、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記プッシャーチューブの遠位部分が低密度ポリエチレンを含み、そして前記プッシャーチューブの近位部分が高密度ポリエチレンを含む、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記プッシャーチューブの遠位部分が、ワイヤコイルで補強される、請求項37に記載のシステム。
【請求項54】
前記プッシャーチューブが、その遠位端近傍に放射線不透過性リングをさらに備える、請求項50に記載のシステム。
【請求項55】
前記ワイヤコイルがリボンワイヤを備え、隣接する曲がり目が、0.2mmから2mmの範囲の距離だけ離れて間隔を置かれる、請求項53に記載のシステム。
【請求項56】
前記スリーブが、ポリマーチューブを備える、請求項45に記載の管腔接近システム。
【請求項57】
前記ポリマーチューブが、5cmから50cmの範囲の長さ、2mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.05mmの範囲の壁厚を有する、請求項56に記載の管腔接近システム。
【請求項58】
前記ポリマーが、潤滑性ポリマーである、請求項56に記載の管腔接近システム。
【請求項59】
前記ポリマーが、潤滑化されている、請求項56に記載の管腔接近システム。
【請求項60】
前記ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、パーフロオロアルコキシ(PFA)、ポリウレタン(PU)、パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、およびパーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)からなる群から選択される、請求項56に記載の管腔接近システム。
【請求項61】
前記ポリマーが、伸張されたPTFE/PPVEコポリマーを含む、請求項60に記載の管腔接近システム。
【請求項62】
前記スリーブが、前記めくり返り得る、潤滑性スリーブの近位方向に取り付けられた、めくり返らない部分を有するシース構造を備える、請求項45に記載のシステム。
【請求項63】
前記シースのめくり返らない部分が、可撓性チューブを備える、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
前記チューブが、5cmから50cmの範囲の長さ、1mmから12mmの範囲の内径、および0.01mmから0.1mmの範囲の壁厚を有する、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
前記チューブが、ポリマーを含む、請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
前記ポリマーが、PE、フルオロポリマー、Pebax、およびPIからなる群から選択される、請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
身体管腔に接近するための方法であって:
身体管腔上の接近点に隣接して潤滑性スリーブのめくり返るエッジを配置する工程;および
該めくり返るエッジを該身体管腔中に遠位方向に進行するように該めくり返るエッジの近位側面に対してプッシャーチューブを遠位方向に進行する工程、を包含し、ここで、該スリーブの外側近位端が該プッシャーチューブに対して固定化され、そしてここで、管腔チューブが、該スリーブの内側遠位端によって該身体管腔中に引き込まれる、方法。
【請求項68】
前記外側近位端に固定されたシースチューブを用いて、前記スリーブの外側近位端を固定化する工程をさらに包含する、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記プッシャースリーブが、前記身体管腔中に配置されたガイドワイヤ上を進行される、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記プッシャーチューブの遠位部分が前記ガイドワイヤを追跡するように従い、そして該プッシャーチューブの近位部分が該ガイドワイヤ上で該遠位部分を押すために十分なカラム強度を有する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記管腔チューブの管腔を通じて物質または器具を導入または除去する工程をさらに包含する、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
前記プッシャーチューブを進行する工程の前に、前記潤滑性スリーブが内視鏡を通って位置決めされる、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
前記潤滑性スリーブが、最初に、前記プッシャーチューブの軸方向通路中に配置される、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
前記プッシャーチューブが自然の身体管腔を通って進行されるとき、前記潤滑性スリーブが、前記軸方向通路から引かれる、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記自然の身体管腔が、尿道、尿管、血管、肝管、胆嚢管、頸管、および輸卵管からなる群から選択される、請求項67に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2008−520375(P2008−520375A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543315(P2007−543315)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/042004
【国際公開番号】WO2006/055847
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(507161271)パーキュタネオス システムズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】