説明

簡易隔離ブース

【課題】組み立ておよび分解が容易にできるとともに、使用後には簡単に焼却して廃棄することが可能な簡易隔離ブースを提供する。
【解決手段】床面11と天井12とを有する室内10に配置される簡易隔離ブース20は、可燃性の側面部材21と、側面部材21の端部位置に設けられ、床面11上に載置されるとともに天井12に達する複数の支柱22とを備えている。支柱22間には、側面部材21を保持する紙管製横梁23が渡されている。各支柱22は、複数の紙管製支柱部材24と、各紙管製支柱部材24同士を連結する紙管製継手25とを有している。紙管製横梁23は、支柱22に対して可燃性の連結具26を介して連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床面と天井とを有する室内に配置される簡易隔離ブースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば病院において、感染症等の予防を目的として隔離装置(隔離ブース)を設置することが行われている。このような隔離装置の中には、気圧調整設備やフィルター等を有する高機能のものが多い。しかしながら、このような隔離装置は、高機能であるが故に高額であり、かつ設置できる場所が限られるという問題がある。
【0003】
ところで一般に、感染症の感染経路には、空気感染、飛沫感染、接触感染等が挙げられている。このうち飛沫感染および接触感染を防止することだけを目的とするのであれば、気圧調整設備やフィルターのような大掛かりな設備は必要ないと考えられる。
【0004】
また従来、このような隔離装置は繰り返し使用されることが多いため、その都度消毒作業を行わなければならず、手間がかかっている。また、繰り返し使用することにより、二次感染のおそれも生じる。他方、隔離装置には、金属等の不燃性材料や塩化ビニル等の焼却に適さない材料を用いるものが多いため、隔離装置を廃棄する場合にも手間やコストがかかっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−180724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、組み立ておよび分解が容易にできるとともに、使用後には簡単に焼却して廃棄することが可能な簡易隔離ブースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、床面と天井とを有する室内に配置される簡易隔離ブースにおいて、少なくとも1面からなる可燃性の側面部材と、少なくとも側面部材の端部位置に設けられ、床面上に載置されるとともに天井に達する複数の支柱と、支柱間に渡されて側面部材を保持する紙管製横梁とを備え、各支柱は、複数の紙管製支柱部材と、各紙管製支柱部材同士を連結する紙管製継手とを有し、紙管製横梁は、支柱に対して可燃性の連結具を介して連結されていることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0008】
本発明は、側面部材の上端は、天井まで達しないことを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0009】
本発明は、側面部材は複数設けられ、これらの側面部材が多面状に配置されていることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0010】
本発明は、各支柱の紙管製支柱部材内に、支柱を床面と天井との間でつっぱらせる弾性部材が配置されていることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0011】
本発明は、各支柱の上端および下端のうち少なくとも一方に、滑り止め部材を嵌合したことを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0012】
本発明は、側面部材は、オレフィン系樹脂を含むことを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0013】
本発明は、紙管製支柱部材は、断面矩形状からなることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0014】
本発明は、紙管製横梁は、断面円形状からなることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【0015】
本発明は、紙管製継手は紙管製支柱部材より細く、各紙管製支柱部材同士は、紙管製支柱部材の内部に配置された紙管製継手を介して連結されていることを特徴とする簡易隔離ブースである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、床面と天井とを有する室内において、簡易隔離ブースを簡単に設置および除去することができる。また簡易隔離ブースを構成する側面部材、支柱および連結具が、いずれも可燃性の材料からなるため、使用後には容易に焼却廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態による簡易隔離ブースを示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による簡易隔離ブースに用いられる連結具およびその変形例を示す斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による簡易隔離ブースに用いられる支柱を示す分解斜視図。
【図4】本発明の第2の実施の形態による簡易隔離ブースを示す斜視図。
【図5】本発明の第3の実施の形態による簡易隔離ブースを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【0019】
まず、図1により、本実施の形態による簡易隔離ブースの構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態による簡易隔離ブース20は、床面11と天井12とを有する室内10に配置されるものである。
【0021】
このような簡易隔離ブース20は、1面からなる可燃性の側面部材21と、側面部材21の両端部位置に設けられ、床面11上に載置されるとともに天井12に達する複数(図1では2本)の支柱22とを備えている。
【0022】
このうち側面部材21は、透明な材料からなっており、柔軟性を有するフィルムなどの部材であっても、硬質な板などの部材であってもよく、例えばアクリル樹脂またはオレフィン系樹脂などの合成樹脂を含むものを用いることができる。
【0023】
このような側面部材21として、例えばEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)/PE(ポリエチレン)/EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)の3層構造からなるフィルムを挙げることができる。このようなフィルムは、柔軟性を有するため使いやすく、透明性を有するため隔離空間の視認性に優れ、かつ焼却した際に環境に及ぼす負荷が少ない。側面部材21のサイズは限定されるものではないが、側面部材21の高さを150cm〜250cmとし、側面部材21の幅を100cm〜300cmとすることができる。
【0024】
側面部材21と支柱22との間に空隙ができることは好ましくないため、側面部材21は端部が動かないものを用いるのが良い。また、側面部材21と支柱22にマジックテープ(登録商標)やホック等を付属させ、これにより側面部材21を固定しても良い。
【0025】
また各支柱22は、断面矩形状からなる複数の紙管製支柱部材24と、各紙管製支柱部材24同士を連結する断面矩形状からなる紙管製継手25とを有している。本実施の形態において、紙管製継手25は、紙管製支柱部材24より細く、また紙管製継手25は、紙管製支柱部材24の内部に丁度ぴったり収容される断面形状を有している。そして各紙管製支柱部材24同士は、紙管製支柱部材24の内部に配置された紙管製継手25を介して連結されている。
【0026】
紙管製支柱部材24のサイズは限定されるものではないが、支柱22の強度を維持するため、例えばその一面を長さ50cm〜150cm、幅2cm〜10cmとし、その厚みを2mm〜10mmとすることができる。また紙管製継手25は、例えばその一面を長さ20cm〜60cmとし、その厚みを2mm〜10mmとすることができる。なお、支柱22の詳細な構成については、図3を用いて後述する。
【0027】
一方、支柱22間には、断面円形状の紙管製横梁23が架け渡されている。この紙管製横梁23には、複数のS字状のフック27が掛けられており、この複数のフック27により、側面部材21を懸吊して上方から保持している。なお、フック27の材料としては、PP(ポリプロピレン)等の合成樹脂を挙げることができる。
【0028】
この紙管製横梁23は、支柱22に対して可燃性の連結具26を介して連結されている。連結具26に用いられる可燃性の材料としては、PP(ポリプロピレン)等の合成樹脂または紙を挙げることができる。とりわけ、連結具26の強度を保持するとともに、焼却した際に環境に与える負荷が少ないという理由から、PP(ポリプロピレン)を用いることが好ましい。
【0029】
なお、側面部材21の上端(あるいは紙管製横梁23の位置)は、天井12まで達しないことが好ましい。具体的には、天井12と側面部材21の上端との間が、50cm程度以上離れていることが好ましい。このように構成することにより、天井12に設置された装置(例えばスプリンクラー、火災報知器、換気扇等)の機能を損なうことなく、側面部材21により病原体を確実に隔離することができる。
【0030】
連結具26は、図2(a)に示すようにT字形状からなり、上方、下方に突出する2つの矩形状の突起部31a、31bと、側方に突出する1つの突起部31cとを有している。このうち上下方向に突出する突起部31a、31bには、それぞれその外側から紙管製支柱部材24がぴったり嵌合されるようになっている。また図2(a)において、側方に突出する突起部31cは断面円形状の凹部32を有しており、この凹部32内に紙管製横梁23の一端部が挿入されるようになっている。
【0031】
なお、連結具26としては、図2(a)に示すものに限らず、簡易隔離ブース20の形状に応じて、図2(b)〜(d)に示すような各種形状のものを用いても良い。このうち図2(b)に示す連結具26(後述する図4参照)は、上方、下方および側方に突出する4つの突起部31a〜31dを有しており、このうち側方に突出する2つの突起部31c、31dが一直線上に配置されている。また図2(c)に示す連結具26(後述する図5参照)は、上方、下方および側方に突出する4つの突起部31a〜31dを有しており、このうち側方に突出する2つの突起部31c、31dが直角をなしている。また図2(d)に示す連結具26は、上方、下方および側方に突出する5つの突起部31a〜31eを有しており、このうち3つの突起部31c、31d、31eが側方から突出している。なお図2(b)〜(d)においても、上下方向に突出する突起部31a、31bは矩形形状からなっており、また側方に突出する突起部31c、31d、31eは、それぞれ断面円形状の凹部32を有している。
【0032】
再度図1を参照すると、各支柱22の上端および下端に、それぞれ滑り止め部材28、29が嵌合されている。滑り止め部材28、29の材料としては、例えば合成ゴム等の弾性体を挙げることができる。このように滑り止め部材28、29を設けたことにより、床面11および天井12に凹みが生じることを防止できるとともに、支柱22が床面11と天井12との間で横滑りすることを防止し、支柱22を安定して設置することができる。なお、滑り止め部材28、29は、各支柱22の上端および下端のうち一方のみに設けても良い。
【0033】
次に、上述した支柱22の構成について、図3を用いて更に説明する。以下、支柱22の各部材の構成について、床面11(下方)側から天井12(上方)側に向けて順に説明する。
【0034】
図3に示すように、支柱22の下端には、床面11との滑りを防止する滑り止め部材29が設けられている。この滑り止め部材29は、第1の紙管製支柱部材24(24a)の下端に嵌合されている。第1の紙管製支柱部材24aの内部には、紙管製継手25が配置されており、この紙管製継手25の上部は、第1の紙管製支柱部材24aの上端から上方に突出している。なお、第1の紙管製支柱部材24aと紙管製継手25とを予め接着しておいても良い。
【0035】
また紙管製継手25は、第2の紙管製支柱部材24(24b)の下端に嵌合されている。一方、第2の紙管製支柱部材24bの上端には、連結具26の下側の突起部31bが挿着されている。また連結具26の側方の突起部31cに形成された凹部32には、紙管製横梁23の一端部が挿入されている。他方、連結具26の上側の突起部31aは、第3の紙管製支柱部材24(24c)の下端に挿着されている。
【0036】
第3の紙管製支柱部材24c内には、紙管製ばね受け33が配置されている。本実施の形態において、紙管製ばね受け33は、紙管製継手25と同様の断面形状を有している。なお、紙管製ばね受け33を第3の紙管製支柱部材24c内に予め接着しておいても良い。
【0037】
また、第3の紙管製支柱部材24c内であって紙管製ばね受け33上に、支柱22を床面11と天井12との間でつっぱらせるスプリング34(弾性部材)が配置されている。このスプリング34の材料としては、金属または合成樹脂等を挙げることができる。さらにスプリング34上には、紙管製継手25と同様の断面形状を有する紙管製昇降部材35が載置されている。この紙管製昇降部材35の上端には、天井12との滑りを防止する滑り止め部材28が嵌合されている。
【0038】
異なる天井高さに対応するため、スプリング34が配置される高さを調整する目的でばね受け33を適宜追加しても良い。また、スプリング34についても適宜追加しても良い。
【0039】
なお、支柱22を組み立てた後、紙管製昇降部材35の下端部は第3の紙管製支柱部材24cの内側に位置する。したがって、スプリング34は、第3の紙管製支柱部材24c内に完全に隠れるようになっている。このため、スプリング34は病原体で汚染される可能性が低いため、とりわけスプリング34が金属からなる場合には、スプリング34を消毒して再利用することもできる。
【0040】
なお、本実施の形態において、支柱22は、側面部材21の左右の端部位置にそれぞれ設けられているが、これに加え、例えば側面部材21の中央位置に追加の支柱を設けても良い。
【0041】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0042】
はじめに、床面11と天井12とを有する室内10で簡易隔離ブース20を組み立てる際の作用について説明する。
【0043】
この場合、まず図3に示すように、支柱22を構成する各部材、すなわち紙管製支柱部材24(24a〜24c)、紙管製継手25、連結具26、滑り止め部材28、29、紙管製ばね受け33、スプリング34、紙管製昇降部材35を互いに組み付けることにより、支柱22を完成させる。
【0044】
次に、各支柱22を床面11と天井12との間に配設する。この際、紙管製昇降部材35を下方に押圧することにより、スプリング34を圧縮し、支柱22を縮めることができる。この状態で支柱22を所定の場所に配置し、紙管製昇降部材35の押圧を解除することにより、支柱22を床面11と天井12との間でつっぱらせることができる。
【0045】
続いて、紙管製横梁23の各端部を、対応する連結具26の凹部32内にそれぞれ挿着することにより、各支柱22間に紙管製横梁23を架け渡すことができる。
【0046】
次に、複数のフック27を紙管製横梁23に引っかけ、このフック27により側面部材21を懸吊して上方から保持する。なお、この際側面部材21の左右の側端部を各支柱22に取り付けても良い。
【0047】
このようにして、組み立てられた簡易隔離ブース20が得られる(図1)。その後、簡易隔離ブース20を室内10で使用する。この際、簡易隔離ブース20は、感染者からの飛沫や感染者の接触等により、病原体で汚染されている可能性がある。
【0048】
次に、病原体で汚染された可能性がある簡易隔離ブース20を分解して処分する際の作用について説明する。
【0049】
まず、側面部材21およびフック27を紙管製横梁23から取り外す。続いて、紙管製横梁23の各端部を、連結具26の凹部32から抜き取ることにより、紙管製横梁23を支柱22から取り外す。
【0050】
次に、紙管製昇降部材35を下方に押圧することにより、スプリング34を圧縮し、支柱22を縮める。このことにより、支柱22を床面11と天井12との間から容易に取り除くことができる。
【0051】
次いで、支柱22を構成する各部材、すなわち紙管製支柱部材24(24a〜24c)、紙管製継手25、連結具26、滑り止め部材28、29、紙管製ばね受け33、スプリング34、紙管製昇降部材35を各々取り外すことにより、支柱22を各部材毎に分解する。
【0052】
最後に、簡易隔離ブース20を構成する各部材(すなわち側面部材21、支柱22、紙管製支柱部材24、紙管製継手25、連結具26等)を、例えば病院の焼却炉で焼却することにより、簡易隔離ブース20の廃棄が完了する。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態によれば、簡易隔離ブース20により室内10を特定の領域に区切ることができ、簡単に飛沫感染および接触感染を防止することができる。また簡易隔離ブース20は、気圧調整設備やフィルターのような高価な設備を使用しないので、安価に構成することができる。
【0054】
また本実施の形態によれば、簡易隔離ブース20を構成する部材(側面部材21、支柱22、紙管製支柱部材24、紙管製継手25、連結具26等)が、紙管または合成樹脂からなっているので、軽量であり、かつこれら各部材を取り付ける際に特別な工具や機材が必要となることもない。したがって、床面11と天井12とを有する室内10に、簡易隔離ブース20を簡単かつ容易に設置することができ、また使用後には簡単に除去することができる。
【0055】
また本実施の形態によれば、簡易隔離ブース20を構成する部材(側面部材21、支柱22、紙管製支柱部材24、紙管製継手25、連結具26等)が、可燃性の材料(紙または合成樹脂)からなっているので、簡易隔離ブース20の使用後に、これらの部材を病院の焼却炉等で簡単に焼却処分することができる。これにより、簡易隔離ブース20の各部材に付着した病原体による2次拡散を防止することができる。また各部材が紙または可燃性の合成樹脂(とりわけ非塩ビ材料)からなっているので、焼却したときに周辺環境を悪化させることもない。
【0056】
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態を示す図である。図4に示す第2の実施の形態は、複数(2枚)の側面部材21を横方向に並べて構成した点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態と略同一である。図4において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0057】
図4に示す簡易隔離ブース20Aは、2面からなる可燃性の側面部材21を有している。これら2面の側面部材21は、横方向に並んで配置されている。
【0058】
本実施の形態において、各々の側面部材21は、互いに重なり合うように配置された一対の単位側面部材21a、21bから構成されている。また各側面部材21の端部位置に、それぞれ床面11上に載置されるとともに天井12に達する支柱22が設けられている。
【0059】
第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について図5を参照して説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態を示す図である。図5に示す第3の実施の形態は、複数(4枚)の側面部材21を多面状に配置して構成した点が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態と略同一である。図5において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態および図4に示す第2の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0060】
図5に示す簡易隔離ブース20Bは、4面からなる可燃性の側面部材21を有している。これらの側面部材21は、多面状(矩形状)に配置されている。図5において、簡易隔離ブース20Bの内側に、寝台38が配置されている。
【0061】
本実施の形態において、4面の側面部材21のうち、手前側の側面部材21(21A)のみ、一対の単位側面部材21a、21bから構成されている。これにより簡易隔離ブース20Bの内側への出入りが容易になっている。
【0062】
また、手前側の側面部材21Aと、奥側の側面部材21(21D)とは、それぞれ複数のフック27によって紙管製横梁23から懸吊保持されている。他方、手前から見て右側に位置する側面部材21(21B)は、テープ36を用いて側面部材21A、21Dに貼着されることにより保持されている。同様に、手前から見て左側に位置する側面部材21(21C)は、テープ36を用いて側面部材21A、21Dに貼着されることにより保持されている。
【符号の説明】
【0063】
10 室内
11 床面
12 天井
20、20A、20B 簡易隔離ブース
21 側面部材
22 支柱
23 紙管製横梁
24 紙管製支柱部材
25 紙管製継手
26 連結具
27 フック
28、29 滑り止め部材
33 紙管製ばね受け
34 スプリング(弾性部材)
35 紙管製昇降部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面と天井とを有する室内に配置される簡易隔離ブースにおいて、
少なくとも1面からなる可燃性の側面部材と、
少なくとも側面部材の端部位置に設けられ、床面上に載置されるとともに天井に達する複数の支柱と、
支柱間に渡されて側面部材を保持する紙管製横梁とを備え、
各支柱は、複数の紙管製支柱部材と、各紙管製支柱部材同士を連結する紙管製継手とを有し、
紙管製横梁は、支柱に対して可燃性の連結具を介して連結されていることを特徴とする簡易隔離ブース。
【請求項2】
側面部材の上端は、天井まで達しないことを特徴とする請求項1記載の簡易隔離ブース。
【請求項3】
側面部材は複数設けられ、これらの側面部材が多面状に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の簡易隔離ブース。
【請求項4】
各支柱の紙管製支柱部材内に、支柱を床面と天井との間でつっぱらせる弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。
【請求項5】
各支柱の上端および下端のうち少なくとも一方に、滑り止め部材を嵌合したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。
【請求項6】
側面部材は、オレフィン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。
【請求項7】
紙管製支柱部材は、断面矩形状からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。
【請求項8】
紙管製横梁は、断面円形状からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。
【請求項9】
紙管製継手は紙管製支柱部材より細く、各紙管製支柱部材同士は、紙管製支柱部材の内部に配置された紙管製継手を介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の簡易隔離ブース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−177271(P2011−177271A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43008(P2010−43008)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】