説明

粉体混合処理装置及び粉体混合処理方法

【課題】より経済的な設備でもって、短時間に粉体と添加剤とを均一に反応させることが可能な粉体混合処理装置及びそれを用いた粉体混合処理方法を提供すること。
【解決手段】粉体混合処理装置1は、内壁に囲まれた上部に空中混合領域101、下部に反応沈降領域102を有する処理槽10を備える。さらに、処理槽10には、空中混合領域101に粉体、例えば石炭灰20を供給する粉体供給口103を備え、かつ、空中混合領域101に空気と共に添加剤30を噴霧状態にして供給する添加剤供給口104a,104bとを備える。そしてさらに、処理槽10には、空中混合領域101から反応沈降領域102に降りてきた粉体(石炭灰20)の粒子201と添加剤30の粒子301との反応物401の抜き出しを制御する活栓108を備える。また、好ましくは、活栓108に連結する養生槽80を設けてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灰やその他の粉体の低害化、無害化処理に用いられる粉体混合処理装置に関し、特に粉体の有害微量元素の溶出を抑制する粉体混合処理装置及び粉体混合処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
石油代替エネルギー資源として石炭が見直されている。石炭は、石油に比較して全世界に豊富な埋蔵量を有し、安定した供給が見込めるからである。このような理由もあって、各種石炭燃焼設備は増加傾向にある。例えば、石炭火力発電所が増加しており、副産物としての石炭燃焼灰(以下、石炭灰)も急増している。石炭灰は粉体であり、特にフライアッシュと呼ばれる石炭灰は、捕集されたときにすでに10〜30μm程度の粒径を有する一様な球状になっている。一般に、石炭灰の一部は、コンクリートや土壌改良材等、土木建築材料として有効利用され、その他の余剰した石炭灰は、埋め立てに利用される。
【0003】
上記のような石炭灰は、微量ではあるが有害な重金属(有害微量元素)を含有している。そこで、石炭灰は、上記用途に用いるにあたり、環境への配慮から、有害微量元素の溶出濃度を規定値以下に低減する対策がとられている。石炭灰の有害微量元素の溶出を抑制する対策として、重金属を不溶化する方法がある。重金属を不溶化する方法は、大量の石炭灰を処理するのに適しており、具体的には、セメント固化法や薬剤処理法などが知られている。セメント固化法は、石炭灰にセメント等を添加して固化し、重金属を不溶化する。薬剤処理法は、石炭灰にキレート化合物等の溶出防止剤を添加し、重金属を不溶化する。
【0004】
上記のように、石炭灰のような粉体と、セメントや溶出防止剤等の添加剤とを接触、反応させる技術は、一般に、反応タンク内に石炭灰、添加剤及び水分を投入し、これらを混練するために攪拌機を稼働させる。攪拌機は、粉体と添加剤とを均一に接触させ、反応を促進するための十分な攪拌時間が必要であり、大きな動力を要する。また、相応の反応タンク容量が必要であり、バッチ反応処理となる。
【0005】
一方、別の従来技術として、重金属の固定化材を排ガス中に噴霧し、飛灰と接触させてそれに含まれる重金属を固定化する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−108647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、石炭灰のような粉体と、セメントや溶出防止剤等の添加剤とを接触、反応させる技術は、粉体と添加剤との均一な混合が不可欠である。添加剤の量が粉体の量に対して少量になるほど、粉体と添加剤との均一混合は難しくなる。よって、この技術は十分な攪拌の動力及び時間のとれる専用の設備や貯蔵設備が必要となり、経済的負担は大きい。
【0007】
一方、特許文献1における、重金属の固定化材を排ガス中に噴霧し、飛灰と接触させてそれに含まれる重金属を固定化する方法は、上記のような粉体と添加剤との攪拌の設備等は必要ないと考えられる。しかし、専用の固定化材を生成するための工数、専用設備を要する。すなわち、特許文献1において、固定化材は、各種原料、粉末を、水などを混合し、養生、固化を経て、細かく砕いたものを使用すると記載されている。よって、このような固定化材は、専用の設備を必要とするか、相当のコストをかけて入手することになり、経済的に好ましくない。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、より経済的な設備でもって、短時間に粉体と添加剤とを均一に反応させることが可能な粉体混合処理装置及びそれを用いた粉体混合処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成するため、粉体と添加剤とを空中で混合させ、接触、反応したものから下方に沈降し、養生過程へ移行し得る連続処理技術を見出し、以下のような発明を完成するに至った。
【0010】
(1) 内壁に囲まれた上部に空中混合領域、下部に反応沈降領域を有する処理槽と、前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に粉体を供給する粉体供給口と、前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に空気と共に添加剤を噴射状態にして供給する添加剤供給口と、前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域から前記反応沈降領域に降りてきた前記粉体の粒子と前記添加剤の粒子との反応物の抜き出しを制御する活栓機構と、を備えたことを特徴とする粉体混合処理装置。
【0011】
(1)の発明によれば、処理槽は、その内部において上部に空中混合領域、下部に反応沈降領域を有し、粉体供給口と添加剤供給口とを有する。これにより、粉体と添加剤とは、空中混合領域にて空中で混合され、粉体の粒子と添加剤の粒子とは、接触、反応したものから下方の反応沈降領域に沈降する。粉体と添加剤とは、灰などの粉体粒子と、灰に含まれる有害微量元素を反応させるため、添加剤を噴射させ細かい粒子とした粒子どうしである。なお、例えば、添加剤を加水して噴霧粒子としてもよい。また、処理槽内に水分があれば添加剤に加水しなくてもよい。このような粉体粒子は粉体供給口から、添加剤粒子は添加剤供給口から、それぞれの粒子どうしが空中で衝突、接触し易い方向で処理槽内へ供給し得る。これにより、粉体粒子と添加剤粒子の粒子どうしは、接触し、反応が促進され、反応物が反応沈降領域に自重沈降していく。反応物は、処理槽において、例えば反応沈降領域の底部から活栓機構を介して抜き出される。これにより、処理槽に連続供給される粉体は、添加剤との混合及びそれによる反応が効率的に行われ、処理槽からの反応物の回収は、時間や量を判断するなど、任意のタイミングで実行し得る。処理槽は、例えば、石炭火力発電システムにおける灰サイロの場所に設置することも可能であり、経済的な設備になり得る。
【0012】
(2) (1)に記載の粉体混合処理装置において、前記活栓機構に連結し、前記反応物が送り込まれる養生槽を備えることを特徴とする粉体混合処理装置。
【0013】
(2)の発明によれば、(1)の発明に加えて、養生槽を備える。処理槽は、連続的に反応物を生成可能である。養生槽は、この反応物をさらに時間をかけて反応を進ませる場合に有用である。養生槽は、複数設けられていてもよく、例えば活栓機構の切り替えで複数の養生槽に反応物の送り込みを振り分けてもよい。
【0014】
(3) (1)または(2)に記載の粉体混合処理装置において、前記粉体供給口は、前記粉体を噴霧状態にして前記空中混合領域に供給することを特徴とする粉体混合処理装置。
【0015】
(3)の発明によれば、(1)または(2)の発明に加えて、粉体は、例えば加水されるなどして粉体供給口から処理槽内の空中混合領域に噴霧状態で供給されることになる。これにより、噴射される添加剤が空中混合領域に供給される場合、粉体と添加剤とは、液体を含んだ粒子が衝突することになるので、より高速に衝突、かつ接触し易くなる。よって、粉体の粒子と添加剤の粒子とは、より混合及び反応が促進され易くなり、反応効率が高まる。
【0016】
(4) (1)または(2)に記載の粉体混合処理装置において、前記処理槽において、前記空中混合領域に液体の噴霧供給が可能な噴霧機構を備えることを特徴とする粉体混合処理装置。
【0017】
(4)の発明によれば、(1)または(2)の発明に加えて、噴霧機構を設けることにより、例えば、空中混合領域への噴霧による加水(例えば、蒸気やミストなど)などが可能である。これにより、粉体と添加剤との混合、反応状態に合わせて、空中混合領域への噴霧による加水、その他の調整をすることが可能である。
【0018】
(5) (1)から(4)いずれかに記載の粉体混合処理装置において、前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子が前記処理槽の外部へ導かれる上部導出口と、前記処理槽において、前記上部導出口と前記添加剤供給口の間に設けられた下部導入口と、前記上部導出口と前記下部導入口とを繋ぐ下流経路と、を備え、前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子を、再び前記下部導入口を介して前記空中混合領域に供給することを特徴とする粉体混合処理装置。
【0019】
(5)の発明によれば、(1)から(4)いずれかの発明に加えて、上部導出口、下流経路、下部導入口を備える。これにより、例えば未反応粒子を含む、粉体のうちの一部の粒子及び添加剤のうちの一部の粒子は、上部導出口から下流経路を通り、下部導入口より再度空中混合領域に供給される。これにより、空中混合領域に連続供給される粉体と添加剤との混合、接触、反応の連続処理効率が高められる。
【0020】
(6) (1)から(4)いずれかに記載の粉体混合処理装置において、前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に存在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子が前記処理槽の外部へ導かれる上部導出口と、前記上部導出口と前記粉体供給口とを繋ぐ上流経路と、を備え、前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子を、再び前記粉体供給口を介して前記空中混合領域に供給することを特徴とする粉体混合処理装置。
【0021】
(6)の発明によれば、(1)から(4)いずれかの発明に加えて、上部導出口及びこの上部導出口と粉体供給口とを繋ぐ上流経路を備える。これにより、例えば未反応粒子を含む、粉体のうちの一部の粒子及び添加剤のうちの一部の粒子は、上部導出口から上流経路を通り、粉体供給口より再度空中混合領域に供給される。これにより、空中混合領域に連続供給される粉体と添加剤との接触、反応の連続処理効率が高められる。
【0022】
(7) (1)から(6)いずれかに記載の粉体混合処理装置において、前記添加剤供給口は、前記添加剤と前記空気とを水平より上斜め方向に互いに対向噴射して前記空中混合領域へ到達させ得るように、前記処理槽の内壁に複数設けられていることを特徴とする粉体混合処理装置。
【0023】
(7)の発明によれば、(1)から(6)いずれかの発明に加えて、添加剤供給口は、複数設けて、添加剤と空気とを水平より上斜め方向に互いに対向噴射する。添加剤が乾燥して軽く、加水を必要とするなら、加水することにより、噴射スピードが増す。これにより、添加剤が空気と共に噴射状態で空中混合領域へより均一に到達し、かつ、空中混合領域に粉体を滞空させ得る。
【0024】
(8) 処理槽内に粉体と添加剤を供給し、水分のある空中で混合させることによって反応を促進させる工程と、処理槽内で前記水分のある空中から下方に降りてきた前記粉体の粒子と前記添加剤の粒子との反応物を前記処理槽の外部に抜き出す工程と、前記反応物を養生させる工程と、を備えたことを特徴とする粉体混合処理方法。
【0025】
(8)の発明によれば、粉体と添加剤とは、水分のある空中で混合されることにより、粉体粒子と添加剤の粒子との衝突、接触がより均一に起こる。これにより、粉体粒子と添加剤の粒子とは、より反応が促進され、反応したものから順次反応沈降領域に自重沈降していく。このような反応物は処理槽の外部に抜き出され、所定時間養生させる。これにより、処理槽に、例えば連続供給される粉体における添加剤の混合及びそれによる反応、反応物の回収を効率的に行うことができる。
【0026】
(9) (8)に記載の粉体混合処理方法において、前記粉体と前記添加剤とは、少なくとも一方を噴霧状態にすると共に、互いに接触、衝突し合う方向に前記処理槽内への供給方向を定めることを特徴とする粉体混合処理方法。
【0027】
(9)の発明によれば、(8)の発明に加えて、粉体と前記添加剤の少なくとも一方は、噴霧状態で処理槽内に供給される。かつ、粉体と添加剤との処理槽内への供給方向は、互いに接触、衝突し合う方向に定められる。これにより、粉体と添加剤とは、少なくともいずれか一方が液体を含んでより高速に衝突、かつ接触もし易い。よって、粉体と添加剤とは、より混合及び反応が促進され易い。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、粉体と添加剤とは、互いに粒子の状態で、処理槽内の空中混合領域に供給される。すなわち、粉体は、粉体粒子であり、添加剤は、噴射状態とした細かい粒子である。これらの粒子は空中混合領域でより均一に混合され、接触、反応が促進される。粉体と添加剤とは、粒子どうし反応したものから下方の反応沈降領域に沈降させる。すなわち、処理槽は、粉体と添加剤とのより均一な混合、より均一な反応から、反応物を一連の過程で得ることができる。従って、処理槽は、より経済的な設備になり得る。反応物は活栓機構を介して抜き出される。これにより、処理槽に連続供給される粉体は、添加剤との混合及びそれによる反応が効率的に行われ、反応物の回収は、任意のタイミングで実行し得る。これにより、より経済的な設備でもって、短時間に粉体と添加剤とを均一に反応させることが可能な粉体混合処理装置及び粉体混合処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明は以下の実施形態により発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態においては、本発明を説明するための構成要件上で、当業者が容易に想定できる構成要素も含まれている。
【0030】
図1は、本発明の第1実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。粉体混合処理装置1は、縦型の処理槽10を有する。処理槽10は、直胴部を有する槽内壁100に囲まれた上部に空中混合領域101、下部に反応沈降領域102を有する。また、処理槽10には粉体供給口103が設けられている。粉体供給口103は、好ましくは、処理槽10の比較的上方に設けられ、処理を要する粉体、例えば石炭灰20を空中混合領域101に供給する。石炭灰20は、例えば、石炭火力発電システムの副産物であるフライアッシュであり、図示しない集塵機で捕集され、ロータリーバルブやファン等を介して粉体供給口103から空中混合領域101に供給される。さらに、処理槽10の、空中混合領域101と反応沈降領域102との間の付近の槽内壁100において、複数の添加剤供給口104a、104bが設けられている。添加剤供給口104a、104bは、処理を要する粉体、例えば石炭灰20に対する有用な添加剤30を空中混合領域101へ供給する。添加剤供給口104a、104bは、空中混合領域101に空気と共に添加剤30を噴射して供給する。例えば、ここでは、添加剤30を噴霧状態とした噴射である。破線矢印は添加剤30を含んだ噴霧状態を示す。この場合の噴霧状態とは、添加剤30に加水し、霧状にして空気と共に噴出させることをいう。
【0031】
添加剤供給口104a、104bは、例えば、図示しないが、液体を扱えるブロースルーバルブ(ブロースルー型のロータリーバルブ)を介して空気と共に添加剤30を噴霧状態にして空中混合領域101に供給する。添加剤供給口104a、104bは、例えば、蒸気を用いて加水した添加剤30と空気とを水平より上斜め方向に互いに対向噴霧して空中混合領域101へ到達させ得る。添加剤供給口104a、104bは、図示に限らず、処理槽10の内周にさらに複数配設されていてよい。これにより、添加剤30が空気と共に噴霧状態で空中混合領域101へより均一に到達し、かつ、空中混合領域101に石炭灰20を滞空させ得る。
【0032】
ここでの添加剤30は、石炭灰20に含まれる有害微量元素の溶出を抑制すべく、水和反応を促進する添加剤を選択する。より好ましくは、添加剤30は、例えば、石炭灰20に含まれる有害微量元素(砒素、セレン、ホウ素等)の溶出を低減する作用のある石灰質原料(石灰石、消石灰、生石灰等)とする。すなわち、石灰石は炭酸カルシウム、消石灰は水酸化カルシウム、生石灰は酸化カルシウムであり、有害微量元素は、これらいずれかの石灰質原料と反応し、形成されたカルシウム系水和物により取り込まれ、溶出が抑えられる。これら石灰質原料は安価で入手し易い。
【0033】
粉体供給口103と添加剤供給口104a、104bとは、空中混合領域101において、石炭灰20の粒子201と添加剤30の粒子301とを衝突、接触、反応させる環境を作る。好ましくは、石炭灰20の粒子201と添加剤30の粒子301どうしが空中で接触し、水和反応が促進される。石炭灰20の粒子201と添加剤30の粒子301の反応物401は、反応沈降領域102に自重沈降していく。反応物401は、処理槽10の底部に溜まる。処理槽10の底部には、活栓108が設けられている。活栓108は、例えば、反応沈降領域102の底部から、溜まった反応物401を抜き出す。より好ましくは、処理槽10の近くに養生槽80が設けられている。養生槽80は、活栓108に連結され、ポンプ等、輸送装置60を介して反応物401が送り込まれる。養生槽80は、常温、上圧下での養生槽の他、蒸気養生槽、オートクレーブ養生槽などが考えられる。養生槽80は、図示のように一つとは限らず、複数設けてよい。その際、活栓108も複数設け、切り替え制御して反応物401がそれぞれの養生槽80に送り込まれるようにすればよい。
【0034】
上記実施形態のように、粉体混合処理装置1は、処理槽の一例として、内壁に囲まれた上部に空中混合領域101、下部に反応沈降領域102を有する処理槽10を備える。さらに、処理槽10には、粉体供給口の一例として、空中混合領域101に粉体、例えば石炭灰20を供給する粉体供給口103を備え、かつ、添加剤供給口の一例として、空中混合領域101に空気と共に添加剤30を噴霧状態にして供給する添加剤供給口104a,104bとを備える。そしてさらに、処理槽10には、活栓機構の一例として、活栓108を備える。活栓108は、空中混合領域101から反応沈降領域102に降りてきた粉体(石炭灰20)の粒子201と添加剤30の粒子301との反応物401の抜き出しを制御する。また、好ましくは、活栓108に連結する養生槽80を設けてもよい。養生槽80は、活栓機構(活栓108)に連結し、反応物(水和反応物)401が送り込まれる養生槽の一例である。
【0035】
図2は、上記第1実施形態に準じて本発明の粉体混合処理方法の要部を示す工程図である。図1を参照しながら図2を説明する。処理S1〜S4は、処理槽10で連続的に行われる処理である。すなわち、空中混合処理S3は、例えば石炭灰20などの処理を要する粉体と、添加剤(例えば、石灰質原料などの添加剤30)とを処理槽10内の空中混合領域101に供給し(S1、S2)、空中で混合させる。このときの空中混合処理S3において、石炭灰20と添加剤30とは、水分のある空中で混合させることが重要である。第1実施形態では、加水した添加剤30を空気と共に噴霧状態にして空中混合領域101に供給しているので、石炭灰20と添加剤30とは水分のある空中で混合される。空中混合領域101において、石炭灰20の粒子201と添加剤30の粒子301とは、衝突、接触し、水和反応が促進される(S4)。すなわち、石炭灰20に含まれる有害微量元素が、添加剤30のカルシウムとの化合物を形成し、この化合物がいくつかの水分子と一緒に別種の固体分子(水和反応物)を形成する。これにより、石炭灰20に含まれる有害微量元素の溶出が抑えられる。
【0036】
石炭灰20の粒子201と添加剤30(例えば、石灰質原料)の粒子301の反応物401は、反応沈降領域102に自重沈降していく。すなわち、反応物401は、水和反応物として処理槽10の底部に溜まっていく。ある程度溜まった反応物401は、活栓108を介して処理槽10の外部に抜き出す(S5)。反応物401は、養生が必要な場合、養生槽80に送り込まれる(S6)。養生槽処理S6において、養生期間は、反応物401の養生の必要性、養生槽の能力に応じて、数時間〜1週間程度の適当な期間が与えられ得る。養生槽処理S6は、常温、上圧下での養生の他、蒸気養生、オートクレーブ養生などが考えられる。
【0037】
上記実施形態及び方法によれば、処理槽10は、その内部において上部に空中混合領域101、下部に反応沈降領域102を有し、粉体供給口103と添加剤供給口104a、104bとを有する。粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)とは、互いに粒子の状態で、処理槽10内の空中混合領域101に供給される。すなわち、石炭灰20は、粉体の粒子201であり、添加剤30は、噴霧状態とした粒子301である。これらの粒子201と301とは空中混合領域101でより均一に混合され、接触、水和反応が促進される。反応物401は、順次、反応沈降領域102に自重沈降していく。このようにして、処理槽10の底部に溜まった反応物401は、水和反応物として活栓108を介して抜き出すことができる。これにより、処理槽10において連続供給される粉体(石炭灰20)は、添加剤30(例えば、石灰質原料)との混合及びそれによる反応を効率的に行い得る。そして、反応物401の回収は、時間や量を判断するなど、任意のタイミングで実行可能である。反応物401の養生が必要な場合、養生槽80が設けられる。反応物401は、活栓108、ポンプ等、輸送装置60を介して養生槽80に送り込まれる。これにより、より経済的な設備でもって、短時間に粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)とを均一に反応させ、粉体(石炭灰20)に含まれる有害微量元素の溶出が抑えられ得る粉体混合処理装置及び粉体混合処理方法を提供することができる。
【0038】
なお、上記実施形態及び方法によれば、粉体供給口103から空中混合領域101に供給する粉体として、石炭灰20を例に示したが、その他の粉体でもよい。例えば汚泥などは、比較的石炭灰20と同種の成分を有するものがある。このような汚泥を粉末状にした粉体は、粉体供給口103から空中混合領域101に供給する粉体として適する場合がある。添加剤30も、石灰質原料に限らず、他の有用な化合物を用いてもよい。
【0039】
また、上記実施形態及び方法によれば、添加剤30を噴霧状態としたが、処理槽内に水分があれば添加剤に加水しなくてもよい。また、添加剤によっては加水する必要がない場合もある。ただし、添加剤を噴射させ細かい粒子とすることは重要である。さらに、反応物401を形成するために水和反応を経たが、水和反応に限定することなく、他の反応も考えられる。このようなことは、以下の他の実施形態についても同様である。
【0040】
図3は、本発明の第2実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。前記第1実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明は省略する。この第2実施形態における粉体混合処理装置2は、前記第1実施形態に比べて、粉体としての石炭灰20を噴霧状態にして空中混合領域101へ供給する構成とした点で異なっている。処理槽10には、粉体供給口103に代わる粉体供給口の一例として、粉体としての石炭灰20を噴霧状態にして空中混合領域101に供給する粉体供給口105を備える。粉体供給口105は、例えば、図示しないが、液体を扱えるブロースルーバルブ(ブロースルー型のロータリーバルブ)を介して空気と共に、加水した石炭灰20を噴霧状態(20a)にして空中混合領域101に供給する。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0041】
上記実施形態によれば、粉体(石炭灰20)は、例えば加水されるなどして粉体供給口105から処理槽10内の空中混合領域101に噴霧状態(20a)で供給されることになる。これにより、添加剤30が噴霧状態で空中混合領域101に供給される場合、石炭灰20と添加剤30とは、液体(水分)を含んだ粒子どうし、より高速に衝突、接触する。よって、第1実施形態で得られる作用、効果に加えて、粉体(石炭灰20)の粒子202と添加剤30(例えば、石灰質原料)の粒子301とは、より接触及び反応が促進され易く、反応物401の生成効率が高められる。なお、この第2実施形態における粉体混合処理方法についても、大略図2の工程図に当てはめることができる。
【0042】
図4は、本発明の第3実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。前記第1実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明は省略する。この第3実施形態における粉体混合処理装置3は、前記第1実施形態に比べて、処理槽10の上部に液体の噴霧供給が可能なノズル106を付加した点で異なっている。ノズル106は、処理槽10において、空中混合領域101に液体の噴霧供給が可能な噴霧機構の一例である。ノズル106は、例えば、破線矢印106aに示すように、蒸気を噴霧または蒸気をミスト状にして、空中混合領域101に供給し、主に粉体(石炭灰20)に対して加水する。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0043】
上記実施形態によれば、粉体(石炭灰20)は、ノズル106を介して加水されることになる。これにより、添加剤30が噴霧状態で空中混合領域101に供給される場合、石炭灰20と添加剤30とは、液体(水分)を含んだ粒子どうし、より高速に衝突、接触し易くなる。また、石炭灰20と添加剤30(例えば、石灰質原料)との混合、反応状態に合わせて、空中混合領域101への噴霧による加水、その他の調整をすることが可能である。よって、第1実施形態で得られる作用、効果に加えて、粉体(石炭灰20)の粒子203と添加剤30(例えば、石灰質原料)の粒子301とは、より接触及び反応が促進され易く、反応物401の生成効率が高められる。なお、この第3実施形態における粉体混合処理方法についても、大略図2の工程図に当てはめることができる。
【0044】
図5は、本発明の第4実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。前記第1実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明は省略する。この第4実施形態における粉体混合処理装置4は、前記第1実施形態に比べて、空中混合領域101に散在する粉体(石炭灰20)及び添加剤30の一部の粒子を導出して、再び空中混合領域101へ供給する構成を設ける点で異なっている。例えば、この第4実施形態は、上部導出口51、下流経路52、下部導入口53を備える。上部導出口51は、処理槽10において、空中混合領域101に散在する粉体(石炭灰20)のうちの一部の粒子205及び添加剤30のうちの一部の粒子305を処理槽10の外部に導くために設けられている。また、下部導入口53は、処理槽10において、上部導出口51と添加剤供給口104bの間に設けられている。さらに、下流経路52は、上部導出口51と下部導入口53とを繋ぐように設けられている。このような上部導出口51、下流経路52、下部導入口53いずれかの構成中に図示しないファンやロータリーバルブ等が設けられ、適度な循環系を構成している。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0045】
上記実施形態によれば、例えば未反応粒子を含む、粉体(石炭灰20)のうちの一部の粒子205及び添加剤30のうちの一部の粒子305は、上部導出口51から下流経路52を通り、下部導入口53より再度空中混合領域101に供給される。これにより、第1実施形態で得られる作用、効果に加えて、空中混合領域101に連続供給される粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)との混合、接触、反応の連続処理効率が高められる。なお、このような第4実施形態は、前記第2実施形態の構成または前記第3実施形態の構成に加えるようにしてもよい。なお、この第4実施形態における粉体混合処理方法についても、大略図2の工程図に当てはめることができる。
【0046】
図6は、本発明の第5実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。前記第1実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明は省略する。この第5実施形態における粉体混合処理装置5は、前記第1実施形態に比べて、空中混合領域101に散在する粉体(石炭灰20)及び添加剤30の一部の粒子を導出して、再び空中混合領域101へ供給する構成を設ける点で異なっている。例えば、この第5実施形態は、上部導出口61、上流経路62を備える。上部導出口61は、処理槽10において、空中混合領域101に散在する粉体(石炭灰20)のうちの一部の粒子205及び添加剤30のうちの一部の粒子305を処理槽10の外部に導くために設けられている。また、上流経路62は、上部導出口61と粉体供給口103とを繋ぐように設けられている。このような上部導出口51、上流経路62いずれかの構成中に図示しないファンやロータリーバルブ等が設けられ、適度な循環系を構成している。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0047】
上記実施形態によれば、例えば未反応粒子を含む、粉体(石炭灰20)のうちの一部の粒子205及び添加剤30のうちの一部の粒子305は、上部導出口61から上流経路62を通り、粉体供給口105より再度空中混合領域101に供給される。これにより、第1実施形態で得られる作用、効果に加えて、空中混合領域101に連続供給される粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)との混合、接触、反応の連続処理効率が高められる。なお、このような第5実施形態は、前記第2実施形態の構成または前記第3実施形態の構成に加えるようにしてもよい。なお、この第5実施形態における粉体混合処理方法についても、大略図2の工程図に当てはめることができる。
【0048】
図7は、本発明の第6実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。前記第1実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明は省略する。この第6実施形態における粉体混合処理装置6は、前記第1実施形態に比べて、処理槽10において、反応沈降領域102に溜まった反応物401を攪拌する攪拌機70を設ける点で異なっている。例えば、この第6実施形態は、反応沈降領域102底部付近、または活栓108近傍において、横型の攪拌機70を設置している。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0049】
上記実施形態によれば、攪拌機はコストパフォーマンスを考えれば必ずしも必要ではない。しかし、横型の攪拌機70は、比較的小さな動力で高い攪拌効果が得られるため、経済性にも優れる。これにより、第1実施形態で得られる作用、効果に加えて、反応沈降領域102に溜まった反応物401のより確実な攪拌と反応が達成し得る。攪拌機70は、大きなものでなくてよく、経済的な負担は小さく抑えられる。なお、このような第6施形態は、前記第2実施形態の構成〜前記第5実施形態の構成のいずれかに加えるようにしてもよい。なお、この第6実施形態における粉体混合処理方法についても、大略図2の工程図に当てはめることができる。
【0050】
図8は、上記各実施形態で示した粉体混合処理装置の応用例を示すブロック構成図である。各実施形態で示した粉体混合処理装置1〜6のいずれかは、石炭火力発電システムにおける灰サイロの場所に設置することが可能である。例えば、フライアッシュ803は、石炭焚きのボイラ801からの排ガスに乗って、集塵機802で捕集される。集塵機802からのフライアッシュ803は、灰サイロに替えて設置された粉体混合処理装置1〜6いずれかの処理槽10に、石炭灰20として供給するようにする。これにより、フライアッシュ803の有害微量元素の溶出防止処理が効率よく達成できる。
【0051】
例えば、500MW(50万キロワット)の発電所の場合、1日あたり約3,500tの石炭を消費する。石炭中の灰分は、約10wt%であり、日量約350tの石炭灰が発生するものと想定する。これに対して、添加剤30として混合される石灰石を考慮に入れると、混合物(石炭灰+石灰石)の処理量は、一日に最大約450tと考えられる。450tの処理量を考慮して、処理槽10の容積は、だいたい500m程度と設定する。これにより、例えば、1日分の貯灰量を有するサイロ並みに考えると、粉体混合処理装置1〜6のいずれかの処理槽10の大きさは、半径4m,高さ25m(空中混合領域101の高さ5m,反応沈降領域102の高さ20m)程度となる。
【0052】
以上各実施形態において説明したように、本発明によれば、粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)とは、互いに粒子の状態で、処理槽10内の空中混合領域101に供給される。すなわち、粉体としての石炭灰20は、粉体粒子であり、添加剤30(例えば、石灰質原料)は、噴霧状態とした噴霧粒子である。これらの粒子は空中混合領域101でより均一に混合され、接触、反応が促進される。粉体(石炭灰20)と添加剤30とは、粒子どうし反応したものから下方の反応沈降領域102に沈降させる。すなわち、処理槽10において、粉体(石炭灰20)と添加剤30(例えば、石灰質原料)のより均一な混合、より均一な反応物401が一連の過程で得られ、経済的な設備になり得る。反応物401は活栓108を介して抜き出される。これにより、処理槽10に連続供給される粉体は、添加剤との混合及びそれによる反応が効率的に行われ、反応物の回収は、比較的リアルタイムに近い処理になり得る。反応物401の養生が必要な場合、養生槽80が設けられる。反応物401は、活栓108、ポンプ等、輸送装置60を介して養生槽80に送り込まれる。これにより、より経済的な設備でもって、短時間に粉体と添加剤とを均一に反応させ、粉体(石炭灰20)に含まれる有害微量元素の溶出を抑え得る粉体混合処理装置及び粉体混合処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図2】本発明の粉体混合処理方法の要部を示す工程図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図6】本発明の第5実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図7】本発明の第6実施形態に係る粉体混合処理装置の要部を示す構成図である。
【図8】本発明の粉体混合処理装置の応用例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
【0054】
1〜6 粉体混合処理装置
10 処理槽
20 石炭灰(粉体)
30 添加剤
51、61 上部導出口
52 下流経路
53 下部導入口
60 輸送装置
62 上流経路
70 攪拌機
80 養生槽
100 槽内壁
101 空中混合領域
102 反応沈降領域
103、105 粉体供給口
104a、104b 添加剤供給口
106 ノズル
108 活栓
201、202、203、205 石炭灰の粒子
301、305 添加剤の粒子
401 反応物
801 ボイラ
802 集塵機
803 フライアッシュ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁に囲まれた上部に空中混合領域、下部に反応沈降領域を有する処理槽と、
前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に粉体を供給する粉体供給口と、
前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に空気と共に添加剤を噴射状態にして供給する添加剤供給口と、
前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域から前記反応沈降領域に降りてきた前記粉体の粒子と前記添加剤の粒子との反応物の抜き出しを制御する活栓機構と、
を備えたことを特徴とする粉体混合処理装置。
【請求項2】
前記活栓機構に連結し、前記反応物が送り込まれる養生槽を備えることを特徴とする請求項1に記載の粉体混合処理装置。
【請求項3】
前記粉体供給口は、前記粉体を噴霧状態にして前記空中混合領域に供給することを特徴とする請求項1または2に記載の粉体混合処理装置。
【請求項4】
前記処理槽において、前記空中混合領域に液体の噴霧供給が可能な噴霧機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の粉体混合処理装置。
【請求項5】
前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子が前記処理槽の外部へ導かれる上部導出口と、
前記処理槽において、前記上部導出口と前記添加剤供給口の間に設けられた下部導入口と、
前記上部導出口と前記下部導入口とを繋ぐ下流経路と、
を備え、
前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子を、再び前記下部導入口を介して前記空中混合領域に供給することを特徴とする請求項1から4いずれか一項に記載の粉体混合処理装置。
【請求項6】
前記処理槽に設けられ、前記空中混合領域に存在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子が前記処理槽の外部へ導かれる上部導出口と、
前記上部導出口と前記粉体供給口とを繋ぐ上流経路と、
を備え、
前記空中混合領域に散在する前記粉体のうちの一部の粒子及び前記添加剤のうちの一部の粒子を、再び前記粉体供給口を介して前記空中混合領域に供給することを特徴とする請求項1から4いずれか一項に記載の粉体混合処理装置。
【請求項7】
前記添加剤供給口は、前記添加剤と前記空気とを水平より上斜め方向に互いに対向噴射して前記空中混合領域へ到達させ得るように、前記処理槽の内壁に複数設けられていることを特徴とする請求項1から6いずれか一項に記載の粉体混合処理装置。
【請求項8】
処理槽内に粉体と添加剤を供給し、水分のある空中で混合させることによって反応を促進させる工程と、
処理槽内で前記水分のある空中から下方に降りてきた前記粉体の粒子と前記添加剤の粒子との反応物を前記処理槽の外部に抜き出す工程と、
前記反応物を養生させる工程と、
を備えたことを特徴とする粉体混合処理方法。
【請求項9】
前記粉体と前記添加剤とは、少なくとも一方を噴霧状態にすると共に、互いに接触、衝突し合う方向に前記処理槽内への供給方向を定めることを特徴とする請求項8に記載の粉体混合処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−253087(P2007−253087A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82142(P2006−82142)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】