粉粒体供給装置
【課題】袋内での発塵を抑制すること。
【解決手段】粉粒体供給装置10は、粉粒体Pの落下案内をする落下案内筒21、落下案内筒内で回転可能な軸状のオーガ、オーガを回転させるオーガのモータ、落下案内筒の下部に隙間を開けてオーガの下端に設けられて、粉粒体が積載されるディスク23、落下案内筒に沿って昇降し、隙間を調節可能な昇降筒24、及び昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部25を有する粉粒体排出量制御装置20と、粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて粉粒体排出量制御装置の隙間の部分を粉粒体を収納する袋Wに入出させる昇降装置17と、を備えている。粉粒体が袋に供給されるとき、粉粒体排出量制御装置20の隙間が高さ調節されるため、粉粒体が袋内に落下するときに生じる塵埃を少なくすることができる。
【解決手段】粉粒体供給装置10は、粉粒体Pの落下案内をする落下案内筒21、落下案内筒内で回転可能な軸状のオーガ、オーガを回転させるオーガのモータ、落下案内筒の下部に隙間を開けてオーガの下端に設けられて、粉粒体が積載されるディスク23、落下案内筒に沿って昇降し、隙間を調節可能な昇降筒24、及び昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部25を有する粉粒体排出量制御装置20と、粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて粉粒体排出量制御装置の隙間の部分を粉粒体を収納する袋Wに入出させる昇降装置17と、を備えている。粉粒体が袋に供給されるとき、粉粒体排出量制御装置20の隙間が高さ調節されるため、粉粒体が袋内に落下するときに生じる塵埃を少なくすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
軸状の回転部材としてのオーガの先端(下端)を、粉粒体を収容する袋内に挿入しながら粉粒体を供給する粉粒体供給装置、特に、供給時における発塵を抑制できる粉粒体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器に所定の重量の粉粒体としての骨材を充填する方法に、特許文献1に記載のようなカットゲート計量方式がある。このカットゲート計量方式は、骨材を蓄えたホッパから流下する骨材の量を調整しながら、計量器で一旦受けて重量を計量し、骨材が規定の充填重量に達したとき、シュートから容器に充填する方式である。しかし、このカットゲート方式は、骨材が粉体のように細かくなると発塵や分級が生じる。
【0003】
そこで、特許文献2に記載の菊座を使用したオーガ充填機が用いられている。しかし、このオーガ充填機は、粉粒体としての粉末の重量が所定の重量になった後、菊座に残積している粉末が落下し、その分、重量誤差が生じるという問題がある。
【0004】
これに対して、特許文献3に記載の負圧式の粉粒体充填装置がある。この粉粒体充填装置は、袋に入れる粉粒体が所定の重量になると、袋内に進入している筒状フィルタの先端部分を負圧にして、筒状フィルタ内に後続の粉粒体が落下しないように止めるようになっている。このため、特許文献3に記載の粉粒体供給装置は、残積される粉粒体が生じないようになっているとともに、発塵を防止できるようになっている。しかし、筒状フィルタは、フィルタを有しているため太径である。したがって、特許文献3に記載の粉粒体供給装置は大きくなりがちである。
【0005】
さらに、最近の造粒技術の進歩により、粉粒体は微顆粒が主流になっている。微顆粒は流動性、フラッシング性が大きいため、特許文献2の菊座式のオーガ充填機や特許文献3の負圧式の粉粒体充填装置では、微顆粒の落下を防ぐのが困難である。
【0006】
そこで、粉粒体が微顆粒に適している特許文献4に記載のディスク方式のスクリューフィーダがある。しかし、このスクリューフィーダにおける回転ディスクと筒体の出口部は、回収ホッパで完全に覆われている。このため、粉粒体としての搬送物の落下距離が長く、搬送物が回収ホッパに当たったとき、発塵するという問題がある。また、回転ディスクと筒体の出口部との隙間が狭すぎると、充填する搬送物に傷を付けるおそれがある。さらに、回転ディスク上に搬送物が安息角を形成して積載されるためには、充填時間が長く、しかも塵埃が各部に付着する問題もある。
【0007】
また、特許文献5に記載の粉粒体供給装置は、オーガ駆動軸を引き上げて、オーガ駆動軸の下端(先端)に設けた円錐台状のシャッタ部で筒状部の先端開口を閉じて、粉粒体の落下を止めるようになっている。しかし、この特許文献5の粉粒体供給装置は、シャッタ部が閉じる瞬間にウォータハンマー現象が発生して、粉粒体に傷を付けるおそれがある。このため、特許文献5の粉粒体供給装置は、圧を逃す安全装置(付加検出の逃がし装置)が必要であるという問題がある。また、シャッタ部のかみ込みや閉まり方によっては粉粒体が漏れ出すという問題点もある。さらに、シャッタ部は、閉めるか開けるかの二者択一のために、重量を計測しながら少量ずつ充填するという微細な充填制御は不可能である。
【0008】
さらに、特許文献6に記載の粉体充填装置は、円錐台状の閉止板と、閉止板が先端に固定されたノズル部と、ノズル部と閉止板との間の形成された隙間を上下動によって開閉する開閉シャッタとを備えている。しかし、この粉体充填装置も特許文献5の粉粒体供給装置と同様な問題点を有するともに、円錐台状の閉止板がノズル部に固定されているため流体物にせん断負荷が加わり、粉粒体が皮膜で覆われているような弱い造粒物である場合、構造物に傷を付ける問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平08−193940号公報
【特許文献2】特許第2728129号公報
【特許文献3】特開2000−247445号公報
【特許文献4】実用新案登録第2516466号公報
【特許文献5】特許第4125050号公報
【特許文献6】特開平10−278901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上、説明したように、従来の粉粒体供給装置としての、いずれの、カットゲート計量方式の装置、オーガ充填機、粉粒体供給装置、スクリューフィーダ、粉粒体供給装置及び粉粒体充填装置も、袋内で粉粒体が発塵したり傷が付いたりしないようになっていない。
【0011】
本発明の目的は、発塵を抑制することができること、粉粒体の表面に傷が付くことを少なくしたことの粉粒体供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の粉粒体供給装置(10,110,210)は、
粉粒体(P)の落下案内をする落下案内筒(21,221)、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒(24,224,424)、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25,225,325)を有する粉粒体排出量制御装置(20,320)と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋(W)に入出させる昇降手段(17)と、を備えている。
【0013】
本発明の粉粒体供給装置(510)は、
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒(524)、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25)を有する粉粒体排出量制御装置(520)と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段(17)と、を備えている。
【0014】
本発明の粉粒体供給装置(10,110,210)は、
粉粒体(P)の落下案内をする落下案内筒(21,221)、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒(24,224,424)、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25,225,325)を有する粉粒体排出量制御装置(20,320)と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段(134)と、を備えている。
【0015】
本発明の粉粒体供給装置(510)は、
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒(524)、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25)を有する粉粒体排出量制御装置(520)と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段(134)と、を備えている。
【0016】
なお、[課題を解決するための手段]の項目における符号は、実施の形態との参照を容易にするために付したものであって、本発明をなんら限定するものではない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の粉粒体供給装置は、粉粒体供給手段の隙間の部分が袋内に進入して、隙間から粉粒体を流出し、その流出した粉粒体を袋に受け止めさせるようになっている。
【0018】
このため、本発明の粉粒体供給装置は、粉粒体の落下距離が短くなり発塵を抑制して、粉粒体の落下による損傷を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態における粉粒体供給装置の正面図である。
【図2】図1の粉粒体供給装置における粉粒体排出量制御装置の断面図である。
【図3】図1の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)はディスクが袋の上部に位置している図である。(B)は、(A)においてB−B矢視断面図である。
【図4】図1の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)は粉粒体の充填前後の状態図である。(B)はディスクが袋の中間部分に位置して、粉粒体を袋に充填している状態図である。
【図5】図1の粉粒体供給装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態における粉粒体供給装置の正面図である。
【図7】図6の粉粒体供給装置において、ディスクが袋の上部部分に位置している図である。
【図8】図6の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)は落下案内筒の下端とディスクとの隙間が狭い状態図である。(B)は(A)よりも隙間が広く、粉粒体を袋に充填している状態図である。(C)は(A)と(B)との中間の隙間を示した図である。
【図9】図6の粉粒体供給装置の制御ブロック図である。
【図10】第1,第2実施形態の粉粒体供給装置の昇降筒駆動部と異なる昇降筒駆動部の図である。
【図11】図10の昇降筒駆動部に拡開片を設けた図である。(A)は拡開片が袋に入っていない状態図である。(B)は(A)のB−B矢視断面図である。(C)は拡開片が保持装置に向いている状態図である。(D)は(C)のD−D矢視断面図である。(E)は拡開片が保持装置に対して直角な向きに向いている状態図である。(F)は、(E)のF−F矢視断面図である。
【図12】昇降筒駆動部における他の形態の昇降筒駆動部の正面図である。
【図13】(A)は図12のG−G矢視断面図である。(B)は図12のH−H矢視断面図である。
【図14】昇降筒の下端部分を細くした場合の図である。(A)は正面図である。(B)は部分断面図である。
【図15】第3実施形態の粉粒体供給装置の主要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の粉粒体供給装置を図に基づいて説明する。
【0021】
粉粒体供給装置10は、袋Wに、粉体、粒体、細粒及び顆粒等の粉粒体を供給する装置である。
【0022】
(第1実施形態の粉粒体供給装置)
第1実施形態の粉粒体供給装置の構成を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0023】
図1に示すように、粉粒体供給装置10は、固定支柱11と、固定支柱11に高さ位置調節可能に設けられた昇降支柱12と、昇降支柱12と一体の支持フレーム13と、固定支柱11と昇降支柱12との間に設けられて昇降支柱12を昇降させる昇降手段としての昇降装置17と、支持フレーム13に設けられて粉粒体を収容する円錐状のホッパ14と、ホッパ14の下部に設けられて、粉粒体を袋Wに供給する粉粒体排出量制御装置20と、粉粒体供給装置10を制御する制御手段としてのコントローラ40(図5)等を備えている。
【0024】
昇降装置17は、固定支柱11に設けられたラック18と、昇降支柱12に設けられてラック18に噛み合うピニオン19と、昇降支柱12に設けられてピニオン19を回転させるモータ42(図5)等で構成されている。
【0025】
昇降支柱12の上部に設けられたカバー45内には、後述するオーガ22を回転させるモータ41(図5)が設けられている。ホッパ14の上部には、粉粒体を投入する投入口15と、ホッパ14内の粉粒体の貯蔵オーバを検知する検知センサ16とが設けられている。
【0026】
粉粒体排出量制御装置20は、ホッパ14の下部に設けられて粉粒体の落下を案内する筒状の落下案内筒21と、落下案内筒21内で回転可能な軸状の回転部材としてのオーガ(別名、スクリュ)22と、落下案内筒21の下端21aとの間に隙間G3を有してオーガ22の下端に設けられ、粉粒体が積載される回転体としてのディスク23と、落下案内筒21の外側に位置して昇降可能な昇降筒24と、落下案内筒21に設けられて昇降筒24を昇降させる昇降筒駆動部25等を備えている。
【0027】
以上の構成において、ホッパ14、検知センサ16、粉粒体排出量制御装置20等は、昇降装置17によって昇降するようになっている。
【0028】
オーガ22は、ホッパ14を貫通して、昇降支柱12の上部に設けられた回転部材駆動部としてのモータ41(図5)によって回転するようになっている。オーガ22とディスク23は、一体に回転するようになっている。また、オーガ22は、モータ41に連動した回転中心軸30と、回転中心軸30に設けられた螺旋状の羽根31とで形成されて、落下案内筒21内の粉粒体の落下を制御するようになっている。羽根31は全体が同一外形に形成され、落下案内筒21も全体が同一内径に形成されているが、全体が同一外形、同一内径である必要はない。
【0029】
ディスク23は、直径D2を昇降筒24の内径D1よりも大きく(D2>D1)形成された円盤状の部材である。ディスク23の縁には、上面23aより盛り上がった突条部28が形成されている。この突条部28は、ディスク23に積載される粉粒体が安息角を形成し易くするために形成されている。ディスク23の直径D2は、突条部28の内側の直径である。
【0030】
昇降筒駆動部25は、ホッパ14の下部に設けられた軸26aと、軸26aに回転自在に設けられたエアーシリンダ26と、リンク機構29とで構成されている。
【0031】
リンク機構29は、エアーシリンダ26のピストン27と昇降筒24とを連結する機構である。リンク機構29は、ホッパ14と一体化された軸29aを中心に回転する拡大リンク29bとピストン27とが連結ピン29dによって連結され、拡大リンク29bと連結リンク29cとが連結ピン29eによって連結され、連結リンク29cと昇降筒24とが軸29fによって連結された構成になっている。
【0032】
連結ピン29dと軸29aとの距離L1は、拡大リンク29bと連結リンク29cとを連結する連結ピン29eと軸29aとの距離L2より短く(L1<L2)設定されている。このため、拡大リンク29bは、ピストン27の動作を拡大して昇降筒24に伝達するようになっている。
【0033】
なお、エアーシリンダ26の代わりにモータを設け、モータによってリンク機構29を作動させるようにしてもよい。また、エアーシリンダ26と軸29aは、落下案内筒21又は支持フレーム13に設けられていても良い。
【0034】
図5に示すように、オーガ22を回転させるモータ41、昇降装置17のモータ42及びエアーシリンダ26は、制御手段としてのコントローラ40によって制御されるようになっている。
【0035】
保持装置34は、一例として、ロータリー包装機であり、ロータリー包装機のグリップが袋を摘んで保持するようになっている。
【0036】
第1実施形態の粉粒体供給装置10の動作を説明する。
【0037】
コントローラ40は、昇降装置17のモータ42を始動させる。このとき、オーガ22は回転を停止している。昇降支柱12と支持フレーム13とが固定支柱11に沿って下降し、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20が支持フレーム13と一体に下降する。昇降装置17は、粉粒体排出量制御装置20のディスク23が袋W内に進入するまで、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とを下降させる。袋Wは保持装置34に保持されている(図3(A))。
【0038】
このとき、コントローラ40は、エアーシリンダ26を制御して、昇降筒24(図3)を下降させて昇降筒24の下端24aを落下案内筒21の下端21aよりも下げて、ディスク23が袋内に下降し終わるまでこの状態を維持している。このとき、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの隙間G2(図4(A))は、ディスク23に積載された粉粒体が形成する積載角θ2が、ディスク23上に粉粒体Pが形成する安息角θ1(図4(B))よりも小さい角になるようにする隙間である。このため、粉粒体は、流動性があってもディスク23から流下することがない。
【0039】
また、このとき、隙間が皆無にならないようにしてある。このため、粉粒体供給装置10は、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの間に粉粒体を挟みこんで、粉粒体に傷を付けたり、粉粒体を潰したりすることがない。また、この状態で、オーガ22を回転させたとしても、粉粒体同士が流下の邪魔をすることがない。
【0040】
ディスク23が袋内の所定の位置に下降するまで、隙間G2が保持され、かつオーガ22とディスク23が回転を停止しているため、粉粒体は袋内に流下して供給或いは充填されることがない。
【0041】
コントローラ40からエアーシリンダ26に供給信号が入力される。すると、エアーシリンダ26は、作動して、昇降筒24の下端24aが落下案内筒21の下端21aより上になるまで、昇降筒24を上昇させる(図2、図4(B))。この結果、落下案内筒21の下端21aとディスク23との間に、粉粒体を吐出できる充分な隙間G3が形成される。この隙間G3は、ディスク23上の粉粒体の積載角θ3が、安息角θ1を超えた角度になる隙間である。なお、安息角θ1(図4(B))は、回転停止状態のディスク23上に粉粒体が流下しないで積載される角度であり、積載角θ2とθ3との間の角度である。
【0042】
隙間が安息角θ1を形成する隙間G1より大きい隙間になると、粉粒体は、自然に流下を開始する。そして、コントローラ40は、隙間G3が形成されると同時に、あるは、その前後に、モータ41を始動させ、オーガ22を回転させてディスク23を回転させる。ディスク23上の粉粒体は、ディスク23の回転による遠心力によって、ディスク23上から放射状に飛び出して、袋W内に落下する。ディスク23とオーガ22が一体に回転しているため、粉粒体は、オーガ22によってディスク23上に供給され、ディスク23によって強制的に流下させられる。
【0043】
ディスク23は、最初、袋Wの下部に位置しており、その後、除々に上昇して、粉粒体の供給時の発塵が少なくなるようにしている。
【0044】
コントローラ40は、オーガ22の回転が所定の回転パルス数に達すると、所定量の粉粒体が袋に供給されたものと判断して、モータ41を停止し、オーガ22とディスク23の回転を止める。同時に、昇降筒24は、昇降筒駆動25によって、隙間G2になるまで下降させられる(図4(A))。これによって、粉粒体供給装置10による粉粒体の供給が終了する。
【0045】
以上説明した粉粒体供給装置10は、落下案内筒21と昇降筒24との下部を袋W内に入れ、粉粒体を供給するにしたがって袋内で上昇させて、粉粒体を袋に供給するので袋内での粉粒体の発塵を少なくすることができる。このため、後工程の袋閉じ工程において、袋Wを閉じるシールに塵埃が付着して、シートによる袋閉じが不完全になることを防止することができる。
【0046】
また、粉粒体供給装置10は、落下案内筒21と昇降筒24との下部を、粉粒体を供給するにしたがって袋内で上昇させるようになっているので、粉粒体の落下距離を短くすることができて、粉粒体の表面に傷を付けることを少なくすることができる。
【0047】
なお、粉粒体供給装置10には、図3(B)に示すように、落下案内筒21と昇降筒24との間に、袋W内に発生した塵を排出するための通路50が形成されている。通路50内を不図示のバキュウム装置により負圧にすると、この通路50を通じて、袋内で発生した塵埃を集塵することができる。
【0048】
このため、粉粒体供給装置10は、通路50により塵埃を排出することによって、完全なる防塵が得られて、後工程の袋閉じ工程において、袋Wを閉じるシールに塵埃が付着して、シートによる袋閉じが不完全になることを防止することができる。
【0049】
なお、以上の粉粒体供給装置10は、袋Wが固定されて、昇降装置17によって、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20が下降し、ディスク23が袋W内に進入し、隙間G1(或いは隙間G2)が袋W内に位置するようになっている。
【0050】
しかし、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20を昇降させることなく、保持装置34に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20を昇降させる必要がないため、昇降装置17は不要である。
【0051】
さらに、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0052】
したがって、請求項1の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項1の粉粒体供給装置は、保持装置34を必須要件としていない。
【0053】
また、請求項3の粉粒体供給装置は、保持装置34に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置34である。このため、請求項3の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0054】
なお、以上の粉粒体供給装置10は、コントローラ40でオーガ22の回転を制御して粉粒体を袋に供給するようになっている。すなわち、粉粒体供給装置10は、粉粒体の重さを計測しないで粉粒体を袋に供給するようになっている。このため、粉粒体の供給量は、ある程度の精度で決定するようになっている。粉粒体の供給量をより正確に決める場合には、第2実施形態の粉粒体供給装置110(図6乃至図9)が適している。
【0055】
(第2実施形態の粉粒体供給装置)
図6乃至図8に示す第2実施形態の粉粒体供給装置110は、袋Wを保持して昇降する保持昇降手段としての保持装置(例えば、ロードセル)134が、袋Wに供給される粉粒体Pの重量を計量できる機能を備えている点において、第1実施形態の粉粒体供給装置10と異なっている。その他の部分は、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様である。同様な部分については、同一符号を付して説明をする。
【0056】
第2実施形態の粉粒体供給装置110の動作を説明する。
【0057】
コントローラ140は、昇降装置17のモータ42を始動させる。このとき、オーガ22は回転を停止している。昇降支柱12と支持フレーム13とが固定支柱11に沿って下降し、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20が支持フレーム13と一体に下降する。昇降装置17は、粉粒体排出量制御装置20のディスク23が袋W内に進入するまで、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とを下降させる。袋Wは保持装置134に保持されている(図6)。
【0058】
このとき、コントローラ140は、エアーシリンダ26を制御して、昇降筒24(図3)を下降させて昇降筒24の下端24aを落下案内筒21の下端21aよりも下げて、ディスク23が袋内に下降し終わるまでこの状態を維持している。このとき、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの隙間G2(図8(A))は、ディスク23に積載された粉粒体が形成する積載角θ2が、ディスク23上に粉粒体Pが形成する安息角θ1(図8(B))よりも小さい角になるようにする隙間である。このため、粉粒体は、流動性があってもディスク23から流下することがない。
【0059】
また、このとき、隙間が皆無にならないようにしてある。このため、粉粒体供給装置10は、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの間に粉粒体を挟みこんで、粉粒体に傷を付けたり、粉粒体を潰したりすることがない。また、オーガ22を回転させたときも、粉粒体自体が粉粒体の流下を止めることがない。
【0060】
ディスク23が袋内の所定の位置に下降するまで、隙間G2が保持され、かつオーガ22とディスク23が回転を停止しているため、粉粒体は袋内に流下して供給或いは充填されることがない。
【0061】
コントローラ140からエアーシリンダ26に供給信号が入力される。すると、エアーシリンダ26は、作動して、昇降筒24の下端24aが落下案内筒21の下端21aより上になるまで、昇降筒24を上昇させる(図2、図4(B))。この結果、落下案内筒21の下端21aとディスク23との間に、粉粒体を吐出できる充分な隙間G3が形成される。この隙間G3は、ディスク23上の粉粒体の積載角θ3が、安息角θ1を超えた角度になる隙間である。なお、安息角θ1(図4(B))は、回転停止状態のディスク23上に粉粒体が流下しないで積載される角度であり、積載角θ2とθ3との間の角度である。
【0062】
隙間が安息角θ1を形成する隙間G1より大きい隙間になると、粉粒体は、自然に流下を開始する。そして、コントローラ140は、隙間G3が形成されると同時に、あるは、その前後に、モータ41を始動させ、オーガ22を回転させてディスク23を回転させる。ディスク23上の粉粒体は、ディスク23の回転による遠心力によって、ディスク23上から放射状に飛び出して、袋W内に落下する。ディスク23とオーガ22が一体に回転しているため、粉粒体は、オーガ22によってディスク23上に供給され、ディスク23によって強制的に流下させられる。
【0063】
粉粒体を袋Wに供給していくと、粉粒体がディスク23に接触することになるので、それを回避するため、コントローラ140は、昇降装置17により、粉粒体排出量制御装置20を粉粒体の上面の上昇スピードよりも遅くならないよう上昇させる(図7)。袋Wに所定の重量の被重点物を供給する少し前に昇降筒24が下降して隙間G2まで下がる(図8(A))。そして、規定の正確な供給量となるようにオーガが微量回転して微量供給により粉粒体を正確に袋に供給する。
【0064】
コントローラ140は、保持装置134から所定量の粉粒体が袋に供給されたとの重量情報を得ると、モータ41を停止し、オーガ22の回転を止める。これによって、粉粒体供給装置110による粉粒体の供給が終了する。
【0065】
なお、図8(B)に示す状態で粉粒体を供給する代わりに、図8(C)に示すように図8(A)と図8(B)との中間の状態で供給してもよい。すなわち、本粉粒体供給装置110における、粉粒体の供給は、図8(A)に示す粉粒体の積載角が安息角以下の状態と、図8(B)に示す単位時間当りの供給量が最も多い状態との間で行なわれてもよい。
【0066】
以上,説明したように、本粉粒体供給装置110は、昇降筒24とディスク23との間の隙間の調整と、オーガ22の回転速度の調整は、コントローラ140が計量機能を備えた保持装置134からの重量情報に基づいて行なうようになっている。
【0067】
すなわち、本粉粒体供給装置110における、制御手段としてのコントローラ140は、粉粒体供給装置110の始動時において、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して回転体としてのディスク23上に粉粒体が安息角θ1を形成するのに相当する隙間G1より狭い隙間G2を形成する(図8(A))。そして、コントローラ140は、昇降装置17のモータ42を制御して粉粒体排出量制御装置20を下降させて、隙間G2を袋W内の下部に位置させる(図6)。このとき、オーガ22とディスク23は、回転を停止している。
【0068】
その後、コントローラ140は、粉粒体供給装置110の粉粒体供給時において、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して隙間G2広げて隙間G3とし(図8(B))、回転部材駆動部としてのモータ41を制御してディスク23を回転させ、さらに、昇降装置17のモータ42を制御して粉粒体排出量制御装置20を上昇させて、隙間G3を袋Wの中間部分に位置させる。これによって、袋Wに粉粒体が供給される。
【0069】
最後、コントローラ140は、重量検知手段としての保持装置134により検知された重量が所定の値近くになると、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して隙間G3を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間G1よりも狭めて隙間G2とし(図8(A))、モータ41を制御してオーガ41を減速回転させ、さらに、昇降装置17を制御して粉粒体排出量制御装置20を上昇させて、隙間2を袋Wの上部部分に位置させる(図7)。そして、コントローラ140は、袋内の粉粒体の重量が所定の重量に達すると、オーガ22,ディスク23の回転を停止させる。
【0070】
このように、本粉粒体供給装置110は、保持装置134で粉粒体の重量を計量しながら、コントローラ140で昇降筒24の昇降を制御するようになっているので、粉粒体を袋に正確に供給することができる。
【0071】
また、本粉粒体供給装置110は、昇降筒124の昇降により、ディスク23が小さくてもオーガの停止中は、粉粒体が流下せず、供給時には昇降筒24を上昇させて隙間G3で抵抗なく供給できるため、狭い幅の袋でも供給でき、しかも短時間に供給が完了する。
【0072】
第2実施形態の粉粒体供給装置110も、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様に、保持装置134に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とが昇降する必要がなく昇降装置17は、不要である。
【0073】
さらに、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0074】
したがって、請求項1の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項1の粉粒体供給装置は、保持装置134を必須要件としていない。
【0075】
また、請求項3の粉粒体供給装置は、保持装置134に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置134である。このため、請求項3の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0076】
(第3実施形態の粉粒体供給装置)
以上の第1実施形態の粉粒体供給装置10及び第2実施形態の粉粒体供給装置110の昇降筒駆動部25は、エアーシリンダ26とリンク機構29とで構成されているが、図10、図11に示す第3実施形態の粉粒体供給装置210のように、ねじを使用した昇降筒駆動部225であってもよい。なお、第3実施形態の粉粒体供給装置210において、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様な部分は、同一符号を付して、その部分の説明は省略する。
【0077】
図10、図11に示す昇降筒駆動部225は、落下案内筒221の外周に形成された雄ねじ221Aと、昇降筒224の太径の部分の内周面に形成されて雄ねじ221Aに噛み合う雌ねじ224Aと、昇降筒224の外周に形成された従動歯車224Bと、従動歯車224Bに噛み合う駆動歯車235と、落下案内筒221(又は、ホッパ14の下部)に取り付けられて駆動歯車235を回転させる昇降筒昇降モータ236等で構成されている。
【0078】
昇降筒昇降モータ236を始動させると、駆動歯車235が駆動回転し、従動歯車224Bが従動回転する。すると、昇降筒224が回転しながら、雌ねじ224Aと雄ねじ221Aとの噛み合いによって落下案内筒221上を昇降する(図11(C)(E))。このとき、従動歯車224Bは、駆動歯車235に噛み合ったまま、昇降筒224と一体に昇降する。昇降筒224の上昇、下降は、昇降筒224の回転方向、すなわち、昇降筒昇降モータ236の回転方向によって決まる。
【0079】
このように、ねじを使用した昇降筒駆動部225は、雄ねじ221Aと雌ねじ224Aとの噛み合いによって昇降するので、昇降筒224の昇降を円滑に行なえて、ディスク23上に積載されている粉粒体Wが不必要に落下するのを防止することができる。また、昇降筒224の昇降停止位置を正確にすることができる。よって、ねじを使用した昇降筒駆動部225によって粉粒体を供給すると、粉粒体の重量管理が容易である。
【0080】
ところで、袋に粉粒体を供給しているとき、袋が変形して供給するのが困難になる場合がある。第3実施形態の粉粒体供給装置210は、そのような場合を解決した構造になっている。以下、その構造を説明する。
【0081】
図11は、図10に示した昇降筒224の下部に拡開片237を放射状に突設した図である。
【0082】
図11(A)は、保持装置34が袋Wの両側を把持している図である。図11(B)は、図11(A)のB−B矢視断面図である。袋Wは、空であるので、広げられた状態に保持されている。
【0083】
図11(C)は、保持装置34が保持している袋に粉粒体が供給されている図である(粉粒体は不図示)。
【0084】
図11(D)は、図11(C)のD−D矢視断面図である。この状態において、袋Wは、供給されている粉粒体の重量によって変形し、把持されていない部分が窄まりディスク23に接触する。このため、ディスク23の周囲から流下する粉粒体の流下が円滑に行われず、袋に供給する粉粒体の重量管理が困難になる。
【0085】
そこで、図11(E)に示すように、昇降筒224を昇降筒昇降モータ236で回転させて、拡開片237を袋の両端に対して直角の向きに向ける。図11(F)は、図11(E)のF−F矢視断面図である。すると、袋が拡開片237によって拡開されて、ディスク23に接触しなくなるので、粉粒体はディスク23の周囲から円滑に流下して、容易に重量管理される。特に、袋が小径である場合、拡開片237が袋を押し広げるので、袋が小径であっても、粉粒体を容易に供給できる。
【0086】
なお、拡開片237は、180度間隔で2つ昇降筒224に突設されているが、180度間隔以下で3つ以上等間隔に突設されていてもよい。
【0087】
また、第1実施形態の粉粒体供給装置10、第2実施形態の粉粒体供給装置110の昇降筒24にも拡開片を設けても良い。この場合においても、粉粒体がディスク23の周囲から円滑に流下するので、粉粒体の重量管理が容易になる。
【0088】
さらに、粉粒体供給装置に拡開片を設けた場合であっても、保持装置34が昇降するようになっていてもよい。
【0089】
以上説明した、第1、第2実施形態の粉粒体供給装置10,110における粉粒体排出量制御装置20,20の昇降筒駆動部25,25は、図12、図13に示す粉粒体排出量制御装置320の昇降筒駆動部325のように、ユニット化して、ホッパ14の下部に取り外し自在に設けられるようにしてもよい。
【0090】
昇降筒駆動部325は、ホッパ14の下部を両側からボルト361によって締め付ける略U字状の締め付け片362と、ボルト361に吊り下げられたエアーシリンダ326と、締め付け片362に取り付けられて下方に延びる1対の支点片364と、支持片364に一端が回転自在に設けられて、他端が連結軸365によってエアーシリンダ326のピストン327の下端に連結された1対の傾動片366と、傾動片366の中間部分に回転自在に設けられて下方に延びた1対の連結片367とで構成されている。エアーシリンダ326の上部には、エアーシリンダ326の作動を検知するセンサ317が設けられている。
【0091】
連結片367の下端は、昇降筒24に軸368によって連結している。連結片367と傾動片366とを連結する軸369は、支点片364と傾動片366とを連結する軸370と、連結軸365との間に設けられている。
【0092】
昇降筒駆動部325は、エアーシリンダ326が作動して、傾動片366が傾動すると、エアーシリンダ326のピストン327の移動ストロークを縮小して昇降筒24を昇降させる。
【0093】
昇降筒駆動部325は、ユニット化されており、例えば、エアーシリンダ326等を交換する必要が生じたとき、軸368を外し、ボルト361を緩めて、締め付け片362によるホッパ14の締め付けを解除する。そして、昇降筒駆動部325全体を昇降筒24の下方へ移動させて、粉粒体供給装置10,110の下方から抜き取る。この結果、昇降筒駆動部325は、粉粒体供給装置10,110から取り外されて、エアーシリンダ36を簡単に交換することができる。したがって、粉粒体供給装置10,110のメンテナンスが容易になるとともに、コストの削減にもなる。
【0094】
以上説明した昇降筒24,224は、ストレートに形成された筒であるが、図14に示す昇降筒424のように、下端部分424aを絞って中間部分242bより細径にしてもよい。すなわち、下端部分424aの内径及び外径を落下案内筒21,221の内径及び外径と同一径にしてもよい。なお、図14に示す昇降筒駆動部325は、構成が図12に示す昇降筒駆動部325と同様であるが、落下案内筒21,221に設けられている。
【0095】
このように、下端部分424aが絞り込まれた形状の昇降筒424を使用すると、ディスク423の直径D3を第1,第2実施形態の粉粒体供給装置におけるディスク23の直径D2よりも小径にすることができて、昇降筒424の下端部分424aとディスク423とを、第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210よりも小さい袋に挿入することができる。
【0096】
なお、このように下端部分が絞り込まれた形状の昇降筒424で袋Wに粉粒体を供給する場合、図4(B)に示す隙間G3に相当する隙間は、昇降筒424によって形成する。安息角θ1を形成する隙間と、図4(A)に示す隙間G2は、昇降筒24,224と同様に昇降筒424が形成する。
【0097】
(第4実施形態の粉粒体供給装置)
以上説明した第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210は、いずれも、落下案内筒21,221の外周を昇降筒24,224,424が昇降するようになっているが、図15に示す、第4実施形態の粉粒体供給装置510のように、落下案内筒と昇降筒とを兼用した落下案内昇降筒524を使用してよい。
【0098】
第4実施形態の粉粒体供給装置510は、粉粒体排出量制御装置520が第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210の粉粒体排出量制御装置20,220と異なっているが他の部分は、同様であるので、異なっている部分のみ説明し、他の部分の図示及び説明を省略する。
【0099】
本粉粒体供給装置510の粉粒体排出量制御装置520は、粉粒体の落下案内して昇降可能な落下案内昇降筒524と、落下案内昇降筒524内で回転可能な軸状の回転部材としてのオーガ22と、オーガ22を回転させるモータ41(図5)と、落下案内昇降筒524の下部に隙間G3を開けてオーガ22の下端に設けられて、粉粒体が積載される落下案内昇降筒524の内径D4より大径(D5)の回転体としてのディスク23と、落下案内昇降筒524を昇降させる案内昇降筒駆動部525と、を備えている。案内昇降筒駆動部525は、昇降装置17によって昇降させられて、案内昇降筒駆動部525の隙間の部分を、保持装置34に保持された袋に対する昇降位置を調整されるようになっている。
【0100】
より詳細に説明すると、落下案内昇降筒524は、ホッパ514の下部に設けられた排出筒514aの外側を案内にして、ホッパ514に対して昇降するようになっている。
【0101】
案内昇降筒駆動部525のエアーシリンダ526は、ホッパ514に設けられている。落下案内昇降筒524とエアーシリンダ526は、落下案内昇降筒524に設けられた連結部材570によって連結されている。
【0102】
落下案内昇降筒524が下降したときの、落下案内昇降筒524の下端524aとディスク23の上面23aとの間の隙間G2は、上記粒状体排出量制御装置20の隙間G2(図2)と同じである。また、落下案内昇降筒524が上昇したときの、落下案内昇降筒524の下端524aとディスク23の上面23aとの間の隙間G3も、上記粒状体排出量制御装置20の隙間G3と同じである。
【0103】
落下案内昇降筒524は、エアーシリンダ526によって上昇して隙間G3を形成し、オーガ22とディスク23とが回転すると粒状体を多量に排出することができる。また、落下案内昇降筒524は、エアーシリンダ526によって下降して隙間G2を形成し、オーガ22とディスク23とが回転を停止すると、粒状体の排出を停止することができる。
【0104】
以上の説明において、案内昇降筒駆動部525は、図1に示す昇降筒駆動部25であってもよい。
【0105】
本粉粒体供給装置510は、第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置と同様な効果を奏する他に、落下案内筒と昇降筒とを兼用した落下案内昇降筒524を使用しているので、落下案内昇降筒524とディスク23とを小径にすることができて、第1、第2実施形態の粉粒体供給装置よりも小さい袋に粉粒体を供給することができる。
【0106】
なお、以上の粉粒体供給装置510は、袋Wが固定されて、昇降装置17によって、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520等が下降し、ディスク23が袋W内に進入し、隙間G1(或いは隙間G2)が袋W内に位置するようになっている。
【0107】
しかし、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520等を昇降させることなく、保持装置34に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ1及び粉粒体排出量制御装置20等を昇降させる必要がないため、昇降装置17は不要である。
【0108】
さらに、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0109】
したがって、請求項2の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項2の粉粒体供給装置は、保持装置34を必須要件としていない。
【0110】
また、請求項4の粉粒体供給装置は、保持装置34に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置34である。このため、請求項4の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0111】
なお、以上説明した各構成は、種々の組み合わせが可能で、例えば、請求項5乃至11に記載のように種々の組み合わせが可能である。このため、本発明は、以上の各構成のみに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0112】
10…粉粒体供給装置、17…昇降装置(昇降手段)、20…粉粒体排出量制御装置、21…落下案内筒、21a…落下案内筒の下端、22…オーガ(回転部材)、23…ディスク(回転体)、23a…上面、24…昇降筒、25…昇降筒駆動部、26…エアーシリンダ、29…リンク機構、34…保持装置(保持手段)、40…コントローラ(制御手段)、41…オーガのモータ(回転部材駆動部)、42…昇降装置のモータ、
110…粉粒体供給装置、134…保持装置(保持昇降手段)、140…コントローラ(制御手段)、
210…粉粒体供給装置、220…粉粒体排出量制御装置、221…落下案内筒、221A…雄ねじ、224…昇降筒、224A…雌ねじ、225…昇降筒駆動部、236…昇降筒昇降モータ、237…拡開片、
320…粉粒体排出量制御装置、325…昇降筒駆動部、326…エアーシリンダ、362…締め付け片、364…支点片、366…傾動片、367…連結片、
423…ディスク(回転体)、424…昇降筒、424a…昇降筒の下端部分、424b…昇降筒の中間部分、
510…粉粒体供給装置、514…ホッパ、514a…排出筒、520…粉粒体排出量制御装置、524…落下案内昇降筒、524a…落下案内昇降筒の下端、525…案内昇降筒駆動部、526…エアーシリンダ
W…袋、G1、G2、G3…隙間、D1〜D5…ディスクの直径、P…粉粒体
【技術分野】
【0001】
軸状の回転部材としてのオーガの先端(下端)を、粉粒体を収容する袋内に挿入しながら粉粒体を供給する粉粒体供給装置、特に、供給時における発塵を抑制できる粉粒体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器に所定の重量の粉粒体としての骨材を充填する方法に、特許文献1に記載のようなカットゲート計量方式がある。このカットゲート計量方式は、骨材を蓄えたホッパから流下する骨材の量を調整しながら、計量器で一旦受けて重量を計量し、骨材が規定の充填重量に達したとき、シュートから容器に充填する方式である。しかし、このカットゲート方式は、骨材が粉体のように細かくなると発塵や分級が生じる。
【0003】
そこで、特許文献2に記載の菊座を使用したオーガ充填機が用いられている。しかし、このオーガ充填機は、粉粒体としての粉末の重量が所定の重量になった後、菊座に残積している粉末が落下し、その分、重量誤差が生じるという問題がある。
【0004】
これに対して、特許文献3に記載の負圧式の粉粒体充填装置がある。この粉粒体充填装置は、袋に入れる粉粒体が所定の重量になると、袋内に進入している筒状フィルタの先端部分を負圧にして、筒状フィルタ内に後続の粉粒体が落下しないように止めるようになっている。このため、特許文献3に記載の粉粒体供給装置は、残積される粉粒体が生じないようになっているとともに、発塵を防止できるようになっている。しかし、筒状フィルタは、フィルタを有しているため太径である。したがって、特許文献3に記載の粉粒体供給装置は大きくなりがちである。
【0005】
さらに、最近の造粒技術の進歩により、粉粒体は微顆粒が主流になっている。微顆粒は流動性、フラッシング性が大きいため、特許文献2の菊座式のオーガ充填機や特許文献3の負圧式の粉粒体充填装置では、微顆粒の落下を防ぐのが困難である。
【0006】
そこで、粉粒体が微顆粒に適している特許文献4に記載のディスク方式のスクリューフィーダがある。しかし、このスクリューフィーダにおける回転ディスクと筒体の出口部は、回収ホッパで完全に覆われている。このため、粉粒体としての搬送物の落下距離が長く、搬送物が回収ホッパに当たったとき、発塵するという問題がある。また、回転ディスクと筒体の出口部との隙間が狭すぎると、充填する搬送物に傷を付けるおそれがある。さらに、回転ディスク上に搬送物が安息角を形成して積載されるためには、充填時間が長く、しかも塵埃が各部に付着する問題もある。
【0007】
また、特許文献5に記載の粉粒体供給装置は、オーガ駆動軸を引き上げて、オーガ駆動軸の下端(先端)に設けた円錐台状のシャッタ部で筒状部の先端開口を閉じて、粉粒体の落下を止めるようになっている。しかし、この特許文献5の粉粒体供給装置は、シャッタ部が閉じる瞬間にウォータハンマー現象が発生して、粉粒体に傷を付けるおそれがある。このため、特許文献5の粉粒体供給装置は、圧を逃す安全装置(付加検出の逃がし装置)が必要であるという問題がある。また、シャッタ部のかみ込みや閉まり方によっては粉粒体が漏れ出すという問題点もある。さらに、シャッタ部は、閉めるか開けるかの二者択一のために、重量を計測しながら少量ずつ充填するという微細な充填制御は不可能である。
【0008】
さらに、特許文献6に記載の粉体充填装置は、円錐台状の閉止板と、閉止板が先端に固定されたノズル部と、ノズル部と閉止板との間の形成された隙間を上下動によって開閉する開閉シャッタとを備えている。しかし、この粉体充填装置も特許文献5の粉粒体供給装置と同様な問題点を有するともに、円錐台状の閉止板がノズル部に固定されているため流体物にせん断負荷が加わり、粉粒体が皮膜で覆われているような弱い造粒物である場合、構造物に傷を付ける問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平08−193940号公報
【特許文献2】特許第2728129号公報
【特許文献3】特開2000−247445号公報
【特許文献4】実用新案登録第2516466号公報
【特許文献5】特許第4125050号公報
【特許文献6】特開平10−278901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上、説明したように、従来の粉粒体供給装置としての、いずれの、カットゲート計量方式の装置、オーガ充填機、粉粒体供給装置、スクリューフィーダ、粉粒体供給装置及び粉粒体充填装置も、袋内で粉粒体が発塵したり傷が付いたりしないようになっていない。
【0011】
本発明の目的は、発塵を抑制することができること、粉粒体の表面に傷が付くことを少なくしたことの粉粒体供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の粉粒体供給装置(10,110,210)は、
粉粒体(P)の落下案内をする落下案内筒(21,221)、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒(24,224,424)、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25,225,325)を有する粉粒体排出量制御装置(20,320)と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋(W)に入出させる昇降手段(17)と、を備えている。
【0013】
本発明の粉粒体供給装置(510)は、
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒(524)、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25)を有する粉粒体排出量制御装置(520)と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段(17)と、を備えている。
【0014】
本発明の粉粒体供給装置(10,110,210)は、
粉粒体(P)の落下案内をする落下案内筒(21,221)、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒(24,224,424)、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25,225,325)を有する粉粒体排出量制御装置(20,320)と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段(134)と、を備えている。
【0015】
本発明の粉粒体供給装置(510)は、
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒(524)、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材(22)、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部(41)、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体(23)、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部(25)を有する粉粒体排出量制御装置(520)と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段(134)と、を備えている。
【0016】
なお、[課題を解決するための手段]の項目における符号は、実施の形態との参照を容易にするために付したものであって、本発明をなんら限定するものではない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の粉粒体供給装置は、粉粒体供給手段の隙間の部分が袋内に進入して、隙間から粉粒体を流出し、その流出した粉粒体を袋に受け止めさせるようになっている。
【0018】
このため、本発明の粉粒体供給装置は、粉粒体の落下距離が短くなり発塵を抑制して、粉粒体の落下による損傷を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態における粉粒体供給装置の正面図である。
【図2】図1の粉粒体供給装置における粉粒体排出量制御装置の断面図である。
【図3】図1の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)はディスクが袋の上部に位置している図である。(B)は、(A)においてB−B矢視断面図である。
【図4】図1の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)は粉粒体の充填前後の状態図である。(B)はディスクが袋の中間部分に位置して、粉粒体を袋に充填している状態図である。
【図5】図1の粉粒体供給装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態における粉粒体供給装置の正面図である。
【図7】図6の粉粒体供給装置において、ディスクが袋の上部部分に位置している図である。
【図8】図6の粉粒体供給装置における動作説明用の図である。(A)は落下案内筒の下端とディスクとの隙間が狭い状態図である。(B)は(A)よりも隙間が広く、粉粒体を袋に充填している状態図である。(C)は(A)と(B)との中間の隙間を示した図である。
【図9】図6の粉粒体供給装置の制御ブロック図である。
【図10】第1,第2実施形態の粉粒体供給装置の昇降筒駆動部と異なる昇降筒駆動部の図である。
【図11】図10の昇降筒駆動部に拡開片を設けた図である。(A)は拡開片が袋に入っていない状態図である。(B)は(A)のB−B矢視断面図である。(C)は拡開片が保持装置に向いている状態図である。(D)は(C)のD−D矢視断面図である。(E)は拡開片が保持装置に対して直角な向きに向いている状態図である。(F)は、(E)のF−F矢視断面図である。
【図12】昇降筒駆動部における他の形態の昇降筒駆動部の正面図である。
【図13】(A)は図12のG−G矢視断面図である。(B)は図12のH−H矢視断面図である。
【図14】昇降筒の下端部分を細くした場合の図である。(A)は正面図である。(B)は部分断面図である。
【図15】第3実施形態の粉粒体供給装置の主要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の粉粒体供給装置を図に基づいて説明する。
【0021】
粉粒体供給装置10は、袋Wに、粉体、粒体、細粒及び顆粒等の粉粒体を供給する装置である。
【0022】
(第1実施形態の粉粒体供給装置)
第1実施形態の粉粒体供給装置の構成を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0023】
図1に示すように、粉粒体供給装置10は、固定支柱11と、固定支柱11に高さ位置調節可能に設けられた昇降支柱12と、昇降支柱12と一体の支持フレーム13と、固定支柱11と昇降支柱12との間に設けられて昇降支柱12を昇降させる昇降手段としての昇降装置17と、支持フレーム13に設けられて粉粒体を収容する円錐状のホッパ14と、ホッパ14の下部に設けられて、粉粒体を袋Wに供給する粉粒体排出量制御装置20と、粉粒体供給装置10を制御する制御手段としてのコントローラ40(図5)等を備えている。
【0024】
昇降装置17は、固定支柱11に設けられたラック18と、昇降支柱12に設けられてラック18に噛み合うピニオン19と、昇降支柱12に設けられてピニオン19を回転させるモータ42(図5)等で構成されている。
【0025】
昇降支柱12の上部に設けられたカバー45内には、後述するオーガ22を回転させるモータ41(図5)が設けられている。ホッパ14の上部には、粉粒体を投入する投入口15と、ホッパ14内の粉粒体の貯蔵オーバを検知する検知センサ16とが設けられている。
【0026】
粉粒体排出量制御装置20は、ホッパ14の下部に設けられて粉粒体の落下を案内する筒状の落下案内筒21と、落下案内筒21内で回転可能な軸状の回転部材としてのオーガ(別名、スクリュ)22と、落下案内筒21の下端21aとの間に隙間G3を有してオーガ22の下端に設けられ、粉粒体が積載される回転体としてのディスク23と、落下案内筒21の外側に位置して昇降可能な昇降筒24と、落下案内筒21に設けられて昇降筒24を昇降させる昇降筒駆動部25等を備えている。
【0027】
以上の構成において、ホッパ14、検知センサ16、粉粒体排出量制御装置20等は、昇降装置17によって昇降するようになっている。
【0028】
オーガ22は、ホッパ14を貫通して、昇降支柱12の上部に設けられた回転部材駆動部としてのモータ41(図5)によって回転するようになっている。オーガ22とディスク23は、一体に回転するようになっている。また、オーガ22は、モータ41に連動した回転中心軸30と、回転中心軸30に設けられた螺旋状の羽根31とで形成されて、落下案内筒21内の粉粒体の落下を制御するようになっている。羽根31は全体が同一外形に形成され、落下案内筒21も全体が同一内径に形成されているが、全体が同一外形、同一内径である必要はない。
【0029】
ディスク23は、直径D2を昇降筒24の内径D1よりも大きく(D2>D1)形成された円盤状の部材である。ディスク23の縁には、上面23aより盛り上がった突条部28が形成されている。この突条部28は、ディスク23に積載される粉粒体が安息角を形成し易くするために形成されている。ディスク23の直径D2は、突条部28の内側の直径である。
【0030】
昇降筒駆動部25は、ホッパ14の下部に設けられた軸26aと、軸26aに回転自在に設けられたエアーシリンダ26と、リンク機構29とで構成されている。
【0031】
リンク機構29は、エアーシリンダ26のピストン27と昇降筒24とを連結する機構である。リンク機構29は、ホッパ14と一体化された軸29aを中心に回転する拡大リンク29bとピストン27とが連結ピン29dによって連結され、拡大リンク29bと連結リンク29cとが連結ピン29eによって連結され、連結リンク29cと昇降筒24とが軸29fによって連結された構成になっている。
【0032】
連結ピン29dと軸29aとの距離L1は、拡大リンク29bと連結リンク29cとを連結する連結ピン29eと軸29aとの距離L2より短く(L1<L2)設定されている。このため、拡大リンク29bは、ピストン27の動作を拡大して昇降筒24に伝達するようになっている。
【0033】
なお、エアーシリンダ26の代わりにモータを設け、モータによってリンク機構29を作動させるようにしてもよい。また、エアーシリンダ26と軸29aは、落下案内筒21又は支持フレーム13に設けられていても良い。
【0034】
図5に示すように、オーガ22を回転させるモータ41、昇降装置17のモータ42及びエアーシリンダ26は、制御手段としてのコントローラ40によって制御されるようになっている。
【0035】
保持装置34は、一例として、ロータリー包装機であり、ロータリー包装機のグリップが袋を摘んで保持するようになっている。
【0036】
第1実施形態の粉粒体供給装置10の動作を説明する。
【0037】
コントローラ40は、昇降装置17のモータ42を始動させる。このとき、オーガ22は回転を停止している。昇降支柱12と支持フレーム13とが固定支柱11に沿って下降し、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20が支持フレーム13と一体に下降する。昇降装置17は、粉粒体排出量制御装置20のディスク23が袋W内に進入するまで、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とを下降させる。袋Wは保持装置34に保持されている(図3(A))。
【0038】
このとき、コントローラ40は、エアーシリンダ26を制御して、昇降筒24(図3)を下降させて昇降筒24の下端24aを落下案内筒21の下端21aよりも下げて、ディスク23が袋内に下降し終わるまでこの状態を維持している。このとき、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの隙間G2(図4(A))は、ディスク23に積載された粉粒体が形成する積載角θ2が、ディスク23上に粉粒体Pが形成する安息角θ1(図4(B))よりも小さい角になるようにする隙間である。このため、粉粒体は、流動性があってもディスク23から流下することがない。
【0039】
また、このとき、隙間が皆無にならないようにしてある。このため、粉粒体供給装置10は、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの間に粉粒体を挟みこんで、粉粒体に傷を付けたり、粉粒体を潰したりすることがない。また、この状態で、オーガ22を回転させたとしても、粉粒体同士が流下の邪魔をすることがない。
【0040】
ディスク23が袋内の所定の位置に下降するまで、隙間G2が保持され、かつオーガ22とディスク23が回転を停止しているため、粉粒体は袋内に流下して供給或いは充填されることがない。
【0041】
コントローラ40からエアーシリンダ26に供給信号が入力される。すると、エアーシリンダ26は、作動して、昇降筒24の下端24aが落下案内筒21の下端21aより上になるまで、昇降筒24を上昇させる(図2、図4(B))。この結果、落下案内筒21の下端21aとディスク23との間に、粉粒体を吐出できる充分な隙間G3が形成される。この隙間G3は、ディスク23上の粉粒体の積載角θ3が、安息角θ1を超えた角度になる隙間である。なお、安息角θ1(図4(B))は、回転停止状態のディスク23上に粉粒体が流下しないで積載される角度であり、積載角θ2とθ3との間の角度である。
【0042】
隙間が安息角θ1を形成する隙間G1より大きい隙間になると、粉粒体は、自然に流下を開始する。そして、コントローラ40は、隙間G3が形成されると同時に、あるは、その前後に、モータ41を始動させ、オーガ22を回転させてディスク23を回転させる。ディスク23上の粉粒体は、ディスク23の回転による遠心力によって、ディスク23上から放射状に飛び出して、袋W内に落下する。ディスク23とオーガ22が一体に回転しているため、粉粒体は、オーガ22によってディスク23上に供給され、ディスク23によって強制的に流下させられる。
【0043】
ディスク23は、最初、袋Wの下部に位置しており、その後、除々に上昇して、粉粒体の供給時の発塵が少なくなるようにしている。
【0044】
コントローラ40は、オーガ22の回転が所定の回転パルス数に達すると、所定量の粉粒体が袋に供給されたものと判断して、モータ41を停止し、オーガ22とディスク23の回転を止める。同時に、昇降筒24は、昇降筒駆動25によって、隙間G2になるまで下降させられる(図4(A))。これによって、粉粒体供給装置10による粉粒体の供給が終了する。
【0045】
以上説明した粉粒体供給装置10は、落下案内筒21と昇降筒24との下部を袋W内に入れ、粉粒体を供給するにしたがって袋内で上昇させて、粉粒体を袋に供給するので袋内での粉粒体の発塵を少なくすることができる。このため、後工程の袋閉じ工程において、袋Wを閉じるシールに塵埃が付着して、シートによる袋閉じが不完全になることを防止することができる。
【0046】
また、粉粒体供給装置10は、落下案内筒21と昇降筒24との下部を、粉粒体を供給するにしたがって袋内で上昇させるようになっているので、粉粒体の落下距離を短くすることができて、粉粒体の表面に傷を付けることを少なくすることができる。
【0047】
なお、粉粒体供給装置10には、図3(B)に示すように、落下案内筒21と昇降筒24との間に、袋W内に発生した塵を排出するための通路50が形成されている。通路50内を不図示のバキュウム装置により負圧にすると、この通路50を通じて、袋内で発生した塵埃を集塵することができる。
【0048】
このため、粉粒体供給装置10は、通路50により塵埃を排出することによって、完全なる防塵が得られて、後工程の袋閉じ工程において、袋Wを閉じるシールに塵埃が付着して、シートによる袋閉じが不完全になることを防止することができる。
【0049】
なお、以上の粉粒体供給装置10は、袋Wが固定されて、昇降装置17によって、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20が下降し、ディスク23が袋W内に進入し、隙間G1(或いは隙間G2)が袋W内に位置するようになっている。
【0050】
しかし、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20を昇降させることなく、保持装置34に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20を昇降させる必要がないため、昇降装置17は不要である。
【0051】
さらに、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0052】
したがって、請求項1の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項1の粉粒体供給装置は、保持装置34を必須要件としていない。
【0053】
また、請求項3の粉粒体供給装置は、保持装置34に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置34である。このため、請求項3の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0054】
なお、以上の粉粒体供給装置10は、コントローラ40でオーガ22の回転を制御して粉粒体を袋に供給するようになっている。すなわち、粉粒体供給装置10は、粉粒体の重さを計測しないで粉粒体を袋に供給するようになっている。このため、粉粒体の供給量は、ある程度の精度で決定するようになっている。粉粒体の供給量をより正確に決める場合には、第2実施形態の粉粒体供給装置110(図6乃至図9)が適している。
【0055】
(第2実施形態の粉粒体供給装置)
図6乃至図8に示す第2実施形態の粉粒体供給装置110は、袋Wを保持して昇降する保持昇降手段としての保持装置(例えば、ロードセル)134が、袋Wに供給される粉粒体Pの重量を計量できる機能を備えている点において、第1実施形態の粉粒体供給装置10と異なっている。その他の部分は、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様である。同様な部分については、同一符号を付して説明をする。
【0056】
第2実施形態の粉粒体供給装置110の動作を説明する。
【0057】
コントローラ140は、昇降装置17のモータ42を始動させる。このとき、オーガ22は回転を停止している。昇降支柱12と支持フレーム13とが固定支柱11に沿って下降し、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20が支持フレーム13と一体に下降する。昇降装置17は、粉粒体排出量制御装置20のディスク23が袋W内に進入するまで、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とを下降させる。袋Wは保持装置134に保持されている(図6)。
【0058】
このとき、コントローラ140は、エアーシリンダ26を制御して、昇降筒24(図3)を下降させて昇降筒24の下端24aを落下案内筒21の下端21aよりも下げて、ディスク23が袋内に下降し終わるまでこの状態を維持している。このとき、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの隙間G2(図8(A))は、ディスク23に積載された粉粒体が形成する積載角θ2が、ディスク23上に粉粒体Pが形成する安息角θ1(図8(B))よりも小さい角になるようにする隙間である。このため、粉粒体は、流動性があってもディスク23から流下することがない。
【0059】
また、このとき、隙間が皆無にならないようにしてある。このため、粉粒体供給装置10は、昇降筒24の下端24aとディスク23の上面23aとの間に粉粒体を挟みこんで、粉粒体に傷を付けたり、粉粒体を潰したりすることがない。また、オーガ22を回転させたときも、粉粒体自体が粉粒体の流下を止めることがない。
【0060】
ディスク23が袋内の所定の位置に下降するまで、隙間G2が保持され、かつオーガ22とディスク23が回転を停止しているため、粉粒体は袋内に流下して供給或いは充填されることがない。
【0061】
コントローラ140からエアーシリンダ26に供給信号が入力される。すると、エアーシリンダ26は、作動して、昇降筒24の下端24aが落下案内筒21の下端21aより上になるまで、昇降筒24を上昇させる(図2、図4(B))。この結果、落下案内筒21の下端21aとディスク23との間に、粉粒体を吐出できる充分な隙間G3が形成される。この隙間G3は、ディスク23上の粉粒体の積載角θ3が、安息角θ1を超えた角度になる隙間である。なお、安息角θ1(図4(B))は、回転停止状態のディスク23上に粉粒体が流下しないで積載される角度であり、積載角θ2とθ3との間の角度である。
【0062】
隙間が安息角θ1を形成する隙間G1より大きい隙間になると、粉粒体は、自然に流下を開始する。そして、コントローラ140は、隙間G3が形成されると同時に、あるは、その前後に、モータ41を始動させ、オーガ22を回転させてディスク23を回転させる。ディスク23上の粉粒体は、ディスク23の回転による遠心力によって、ディスク23上から放射状に飛び出して、袋W内に落下する。ディスク23とオーガ22が一体に回転しているため、粉粒体は、オーガ22によってディスク23上に供給され、ディスク23によって強制的に流下させられる。
【0063】
粉粒体を袋Wに供給していくと、粉粒体がディスク23に接触することになるので、それを回避するため、コントローラ140は、昇降装置17により、粉粒体排出量制御装置20を粉粒体の上面の上昇スピードよりも遅くならないよう上昇させる(図7)。袋Wに所定の重量の被重点物を供給する少し前に昇降筒24が下降して隙間G2まで下がる(図8(A))。そして、規定の正確な供給量となるようにオーガが微量回転して微量供給により粉粒体を正確に袋に供給する。
【0064】
コントローラ140は、保持装置134から所定量の粉粒体が袋に供給されたとの重量情報を得ると、モータ41を停止し、オーガ22の回転を止める。これによって、粉粒体供給装置110による粉粒体の供給が終了する。
【0065】
なお、図8(B)に示す状態で粉粒体を供給する代わりに、図8(C)に示すように図8(A)と図8(B)との中間の状態で供給してもよい。すなわち、本粉粒体供給装置110における、粉粒体の供給は、図8(A)に示す粉粒体の積載角が安息角以下の状態と、図8(B)に示す単位時間当りの供給量が最も多い状態との間で行なわれてもよい。
【0066】
以上,説明したように、本粉粒体供給装置110は、昇降筒24とディスク23との間の隙間の調整と、オーガ22の回転速度の調整は、コントローラ140が計量機能を備えた保持装置134からの重量情報に基づいて行なうようになっている。
【0067】
すなわち、本粉粒体供給装置110における、制御手段としてのコントローラ140は、粉粒体供給装置110の始動時において、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して回転体としてのディスク23上に粉粒体が安息角θ1を形成するのに相当する隙間G1より狭い隙間G2を形成する(図8(A))。そして、コントローラ140は、昇降装置17のモータ42を制御して粉粒体排出量制御装置20を下降させて、隙間G2を袋W内の下部に位置させる(図6)。このとき、オーガ22とディスク23は、回転を停止している。
【0068】
その後、コントローラ140は、粉粒体供給装置110の粉粒体供給時において、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して隙間G2広げて隙間G3とし(図8(B))、回転部材駆動部としてのモータ41を制御してディスク23を回転させ、さらに、昇降装置17のモータ42を制御して粉粒体排出量制御装置20を上昇させて、隙間G3を袋Wの中間部分に位置させる。これによって、袋Wに粉粒体が供給される。
【0069】
最後、コントローラ140は、重量検知手段としての保持装置134により検知された重量が所定の値近くになると、昇降筒駆動部25のエアーシリンダ26を制御して隙間G3を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間G1よりも狭めて隙間G2とし(図8(A))、モータ41を制御してオーガ41を減速回転させ、さらに、昇降装置17を制御して粉粒体排出量制御装置20を上昇させて、隙間2を袋Wの上部部分に位置させる(図7)。そして、コントローラ140は、袋内の粉粒体の重量が所定の重量に達すると、オーガ22,ディスク23の回転を停止させる。
【0070】
このように、本粉粒体供給装置110は、保持装置134で粉粒体の重量を計量しながら、コントローラ140で昇降筒24の昇降を制御するようになっているので、粉粒体を袋に正確に供給することができる。
【0071】
また、本粉粒体供給装置110は、昇降筒124の昇降により、ディスク23が小さくてもオーガの停止中は、粉粒体が流下せず、供給時には昇降筒24を上昇させて隙間G3で抵抗なく供給できるため、狭い幅の袋でも供給でき、しかも短時間に供給が完了する。
【0072】
第2実施形態の粉粒体供給装置110も、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様に、保持装置134に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ14と粉粒体排出量制御装置20とが昇降する必要がなく昇降装置17は、不要である。
【0073】
さらに、ホッパ14、検知センサ16及び粉粒体排出量制御装置20と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0074】
したがって、請求項1の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項1の粉粒体供給装置は、保持装置134を必須要件としていない。
【0075】
また、請求項3の粉粒体供給装置は、保持装置134に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置134である。このため、請求項3の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0076】
(第3実施形態の粉粒体供給装置)
以上の第1実施形態の粉粒体供給装置10及び第2実施形態の粉粒体供給装置110の昇降筒駆動部25は、エアーシリンダ26とリンク機構29とで構成されているが、図10、図11に示す第3実施形態の粉粒体供給装置210のように、ねじを使用した昇降筒駆動部225であってもよい。なお、第3実施形態の粉粒体供給装置210において、第1実施形態の粉粒体供給装置10と同様な部分は、同一符号を付して、その部分の説明は省略する。
【0077】
図10、図11に示す昇降筒駆動部225は、落下案内筒221の外周に形成された雄ねじ221Aと、昇降筒224の太径の部分の内周面に形成されて雄ねじ221Aに噛み合う雌ねじ224Aと、昇降筒224の外周に形成された従動歯車224Bと、従動歯車224Bに噛み合う駆動歯車235と、落下案内筒221(又は、ホッパ14の下部)に取り付けられて駆動歯車235を回転させる昇降筒昇降モータ236等で構成されている。
【0078】
昇降筒昇降モータ236を始動させると、駆動歯車235が駆動回転し、従動歯車224Bが従動回転する。すると、昇降筒224が回転しながら、雌ねじ224Aと雄ねじ221Aとの噛み合いによって落下案内筒221上を昇降する(図11(C)(E))。このとき、従動歯車224Bは、駆動歯車235に噛み合ったまま、昇降筒224と一体に昇降する。昇降筒224の上昇、下降は、昇降筒224の回転方向、すなわち、昇降筒昇降モータ236の回転方向によって決まる。
【0079】
このように、ねじを使用した昇降筒駆動部225は、雄ねじ221Aと雌ねじ224Aとの噛み合いによって昇降するので、昇降筒224の昇降を円滑に行なえて、ディスク23上に積載されている粉粒体Wが不必要に落下するのを防止することができる。また、昇降筒224の昇降停止位置を正確にすることができる。よって、ねじを使用した昇降筒駆動部225によって粉粒体を供給すると、粉粒体の重量管理が容易である。
【0080】
ところで、袋に粉粒体を供給しているとき、袋が変形して供給するのが困難になる場合がある。第3実施形態の粉粒体供給装置210は、そのような場合を解決した構造になっている。以下、その構造を説明する。
【0081】
図11は、図10に示した昇降筒224の下部に拡開片237を放射状に突設した図である。
【0082】
図11(A)は、保持装置34が袋Wの両側を把持している図である。図11(B)は、図11(A)のB−B矢視断面図である。袋Wは、空であるので、広げられた状態に保持されている。
【0083】
図11(C)は、保持装置34が保持している袋に粉粒体が供給されている図である(粉粒体は不図示)。
【0084】
図11(D)は、図11(C)のD−D矢視断面図である。この状態において、袋Wは、供給されている粉粒体の重量によって変形し、把持されていない部分が窄まりディスク23に接触する。このため、ディスク23の周囲から流下する粉粒体の流下が円滑に行われず、袋に供給する粉粒体の重量管理が困難になる。
【0085】
そこで、図11(E)に示すように、昇降筒224を昇降筒昇降モータ236で回転させて、拡開片237を袋の両端に対して直角の向きに向ける。図11(F)は、図11(E)のF−F矢視断面図である。すると、袋が拡開片237によって拡開されて、ディスク23に接触しなくなるので、粉粒体はディスク23の周囲から円滑に流下して、容易に重量管理される。特に、袋が小径である場合、拡開片237が袋を押し広げるので、袋が小径であっても、粉粒体を容易に供給できる。
【0086】
なお、拡開片237は、180度間隔で2つ昇降筒224に突設されているが、180度間隔以下で3つ以上等間隔に突設されていてもよい。
【0087】
また、第1実施形態の粉粒体供給装置10、第2実施形態の粉粒体供給装置110の昇降筒24にも拡開片を設けても良い。この場合においても、粉粒体がディスク23の周囲から円滑に流下するので、粉粒体の重量管理が容易になる。
【0088】
さらに、粉粒体供給装置に拡開片を設けた場合であっても、保持装置34が昇降するようになっていてもよい。
【0089】
以上説明した、第1、第2実施形態の粉粒体供給装置10,110における粉粒体排出量制御装置20,20の昇降筒駆動部25,25は、図12、図13に示す粉粒体排出量制御装置320の昇降筒駆動部325のように、ユニット化して、ホッパ14の下部に取り外し自在に設けられるようにしてもよい。
【0090】
昇降筒駆動部325は、ホッパ14の下部を両側からボルト361によって締め付ける略U字状の締め付け片362と、ボルト361に吊り下げられたエアーシリンダ326と、締め付け片362に取り付けられて下方に延びる1対の支点片364と、支持片364に一端が回転自在に設けられて、他端が連結軸365によってエアーシリンダ326のピストン327の下端に連結された1対の傾動片366と、傾動片366の中間部分に回転自在に設けられて下方に延びた1対の連結片367とで構成されている。エアーシリンダ326の上部には、エアーシリンダ326の作動を検知するセンサ317が設けられている。
【0091】
連結片367の下端は、昇降筒24に軸368によって連結している。連結片367と傾動片366とを連結する軸369は、支点片364と傾動片366とを連結する軸370と、連結軸365との間に設けられている。
【0092】
昇降筒駆動部325は、エアーシリンダ326が作動して、傾動片366が傾動すると、エアーシリンダ326のピストン327の移動ストロークを縮小して昇降筒24を昇降させる。
【0093】
昇降筒駆動部325は、ユニット化されており、例えば、エアーシリンダ326等を交換する必要が生じたとき、軸368を外し、ボルト361を緩めて、締め付け片362によるホッパ14の締め付けを解除する。そして、昇降筒駆動部325全体を昇降筒24の下方へ移動させて、粉粒体供給装置10,110の下方から抜き取る。この結果、昇降筒駆動部325は、粉粒体供給装置10,110から取り外されて、エアーシリンダ36を簡単に交換することができる。したがって、粉粒体供給装置10,110のメンテナンスが容易になるとともに、コストの削減にもなる。
【0094】
以上説明した昇降筒24,224は、ストレートに形成された筒であるが、図14に示す昇降筒424のように、下端部分424aを絞って中間部分242bより細径にしてもよい。すなわち、下端部分424aの内径及び外径を落下案内筒21,221の内径及び外径と同一径にしてもよい。なお、図14に示す昇降筒駆動部325は、構成が図12に示す昇降筒駆動部325と同様であるが、落下案内筒21,221に設けられている。
【0095】
このように、下端部分424aが絞り込まれた形状の昇降筒424を使用すると、ディスク423の直径D3を第1,第2実施形態の粉粒体供給装置におけるディスク23の直径D2よりも小径にすることができて、昇降筒424の下端部分424aとディスク423とを、第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210よりも小さい袋に挿入することができる。
【0096】
なお、このように下端部分が絞り込まれた形状の昇降筒424で袋Wに粉粒体を供給する場合、図4(B)に示す隙間G3に相当する隙間は、昇降筒424によって形成する。安息角θ1を形成する隙間と、図4(A)に示す隙間G2は、昇降筒24,224と同様に昇降筒424が形成する。
【0097】
(第4実施形態の粉粒体供給装置)
以上説明した第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210は、いずれも、落下案内筒21,221の外周を昇降筒24,224,424が昇降するようになっているが、図15に示す、第4実施形態の粉粒体供給装置510のように、落下案内筒と昇降筒とを兼用した落下案内昇降筒524を使用してよい。
【0098】
第4実施形態の粉粒体供給装置510は、粉粒体排出量制御装置520が第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置10,110,210の粉粒体排出量制御装置20,220と異なっているが他の部分は、同様であるので、異なっている部分のみ説明し、他の部分の図示及び説明を省略する。
【0099】
本粉粒体供給装置510の粉粒体排出量制御装置520は、粉粒体の落下案内して昇降可能な落下案内昇降筒524と、落下案内昇降筒524内で回転可能な軸状の回転部材としてのオーガ22と、オーガ22を回転させるモータ41(図5)と、落下案内昇降筒524の下部に隙間G3を開けてオーガ22の下端に設けられて、粉粒体が積載される落下案内昇降筒524の内径D4より大径(D5)の回転体としてのディスク23と、落下案内昇降筒524を昇降させる案内昇降筒駆動部525と、を備えている。案内昇降筒駆動部525は、昇降装置17によって昇降させられて、案内昇降筒駆動部525の隙間の部分を、保持装置34に保持された袋に対する昇降位置を調整されるようになっている。
【0100】
より詳細に説明すると、落下案内昇降筒524は、ホッパ514の下部に設けられた排出筒514aの外側を案内にして、ホッパ514に対して昇降するようになっている。
【0101】
案内昇降筒駆動部525のエアーシリンダ526は、ホッパ514に設けられている。落下案内昇降筒524とエアーシリンダ526は、落下案内昇降筒524に設けられた連結部材570によって連結されている。
【0102】
落下案内昇降筒524が下降したときの、落下案内昇降筒524の下端524aとディスク23の上面23aとの間の隙間G2は、上記粒状体排出量制御装置20の隙間G2(図2)と同じである。また、落下案内昇降筒524が上昇したときの、落下案内昇降筒524の下端524aとディスク23の上面23aとの間の隙間G3も、上記粒状体排出量制御装置20の隙間G3と同じである。
【0103】
落下案内昇降筒524は、エアーシリンダ526によって上昇して隙間G3を形成し、オーガ22とディスク23とが回転すると粒状体を多量に排出することができる。また、落下案内昇降筒524は、エアーシリンダ526によって下降して隙間G2を形成し、オーガ22とディスク23とが回転を停止すると、粒状体の排出を停止することができる。
【0104】
以上の説明において、案内昇降筒駆動部525は、図1に示す昇降筒駆動部25であってもよい。
【0105】
本粉粒体供給装置510は、第1乃至第3実施形態の粉粒体供給装置と同様な効果を奏する他に、落下案内筒と昇降筒とを兼用した落下案内昇降筒524を使用しているので、落下案内昇降筒524とディスク23とを小径にすることができて、第1、第2実施形態の粉粒体供給装置よりも小さい袋に粉粒体を供給することができる。
【0106】
なお、以上の粉粒体供給装置510は、袋Wが固定されて、昇降装置17によって、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520等が下降し、ディスク23が袋W内に進入し、隙間G1(或いは隙間G2)が袋W内に位置するようになっている。
【0107】
しかし、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520等を昇降させることなく、保持装置34に袋を昇降させる機能を持たせて袋Wを昇降させてもよい。この場合、ホッパ1及び粉粒体排出量制御装置20等を昇降させる必要がないため、昇降装置17は不要である。
【0108】
さらに、ホッパ及び粉粒体排出量制御装置520と、袋Wとの両方が相対的に昇降できるようになっていてもよい。
【0109】
したがって、請求項2の粉粒体供給装置は、粉粒体排出量制御装置が昇降するようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降装置17である。このため、請求項2の粉粒体供給装置は、保持装置34を必須要件としていない。
【0110】
また、請求項4の粉粒体供給装置は、保持装置34に昇降機能を持たせて、袋を昇降させるようになっており、昇降手段に対応する構成は昇降機能を持たせた保持装置34である。このため、請求項4の粉粒体供給装置は、昇降装置17を必須要件としていない。
【0111】
なお、以上説明した各構成は、種々の組み合わせが可能で、例えば、請求項5乃至11に記載のように種々の組み合わせが可能である。このため、本発明は、以上の各構成のみに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0112】
10…粉粒体供給装置、17…昇降装置(昇降手段)、20…粉粒体排出量制御装置、21…落下案内筒、21a…落下案内筒の下端、22…オーガ(回転部材)、23…ディスク(回転体)、23a…上面、24…昇降筒、25…昇降筒駆動部、26…エアーシリンダ、29…リンク機構、34…保持装置(保持手段)、40…コントローラ(制御手段)、41…オーガのモータ(回転部材駆動部)、42…昇降装置のモータ、
110…粉粒体供給装置、134…保持装置(保持昇降手段)、140…コントローラ(制御手段)、
210…粉粒体供給装置、220…粉粒体排出量制御装置、221…落下案内筒、221A…雄ねじ、224…昇降筒、224A…雌ねじ、225…昇降筒駆動部、236…昇降筒昇降モータ、237…拡開片、
320…粉粒体排出量制御装置、325…昇降筒駆動部、326…エアーシリンダ、362…締め付け片、364…支点片、366…傾動片、367…連結片、
423…ディスク(回転体)、424…昇降筒、424a…昇降筒の下端部分、424b…昇降筒の中間部分、
510…粉粒体供給装置、514…ホッパ、514a…排出筒、520…粉粒体排出量制御装置、524…落下案内昇降筒、524a…落下案内昇降筒の下端、525…案内昇降筒駆動部、526…エアーシリンダ
W…袋、G1、G2、G3…隙間、D1〜D5…ディスクの直径、P…粉粒体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体の落下案内をする落下案内筒、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項2】
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項3】
粉粒体の落下案内をする落下案内筒、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項4】
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項5】
袋内の粉粒体の重量を検知する重量検知手段に検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記隙間を狭めるとともに、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させる制御手段を備えた、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記粉粒体供給装置の始動時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記回転体上に積載される粉粒体が安息角を形成するのに相当する前記隙間より狭い隙間を形成し、前記昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置を下降させて、前記狭い隙間を袋内の下部に位置させ、
前記粉粒体供給装置の粉粒体供給時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記狭い隙間を広げ、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を回転させ、
さらに、前記昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置を上昇させ、
前記重量検知手段により検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記広げられた隙間を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間よりも狭め、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させ、
さらに、粉粒体が所定の重量になった時に前記回転部材駆動部を停止させる、
請求項5に記載の粉粒体供給装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記粉粒体供給装置の始動時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記回転体上に積載される粉粒体が安息角を形成するのに相当する前記隙間より狭い隙間を形成し、前記保持昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置の前記狭い隙間を袋内の下部に位置するように、袋を上昇させ、
前記粉粒体供給装置の粉粒体供給時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記狭い隙間を広げ、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を回転させ、
さらに、前記保持昇降手段を制御して袋を下降させ、
前記重量検知手段により検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記広げられた隙間を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間よりも狭め、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させ、
さらに、粉粒体が所定の重量になった時に前記回転部材駆動部を停止させる、
請求項5に記載の粉粒体供給装置。
【請求項8】
前記昇降筒駆動部は、前記落下案内筒の外周に形成された雄ねじと、前記昇降筒の内周に形成されて前記雄ねじに噛み合う雌ねじと、前記昇降筒を回転させるモータとを有している、
請求項1又は3に記載の粉粒体供給装置。
【請求項9】
前記昇降筒は、下部に、放射状に突設されて前記袋を拡開する複数の拡開片を有している、
請求項1,3,8のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項10】
前記落下案内昇降筒は、下部に、放射状に突設されて袋を拡開する複数の拡開片を有している、
請求項2又は4に記載の粉粒体供給装置。
【請求項11】
前記昇降筒の下端部分の外径が、前記昇降筒の中間部分の外径より小さい、
請求項1,3,8,9のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項1】
粉粒体の落下案内をする落下案内筒、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項2】
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置を下降上昇させて前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を、粉粒体を収納する袋に入出させる昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項3】
粉粒体の落下案内をする落下案内筒、前記落下案内筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、前記落下案内筒に沿って昇降し、前記隙間を調節可能な昇降筒、及び前記昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項4】
粉粒体の落下案内をする昇降可能な落下案内昇降筒、前記落下案内昇降筒内で回転可能な軸状の回転部材、前記回転部材を回転させる回転部材駆動部、前記落下案内昇降筒の下部に隙間を開けて前記回転部材の下端に設けられて、粉粒体が積載される回転体、及び前記落下案内昇降筒を昇降させる昇降筒駆動部を有する粉粒体排出量制御装置と、
前記粉粒体排出量制御装置の前記隙間の部分を受け入れて前記隙間から供給される粉粒体を収納する袋を保持して昇降する保持昇降手段と、を備えた、
ことを特徴とする粉粒体供給装置。
【請求項5】
袋内の粉粒体の重量を検知する重量検知手段に検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記隙間を狭めるとともに、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させる制御手段を備えた、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記粉粒体供給装置の始動時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記回転体上に積載される粉粒体が安息角を形成するのに相当する前記隙間より狭い隙間を形成し、前記昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置を下降させて、前記狭い隙間を袋内の下部に位置させ、
前記粉粒体供給装置の粉粒体供給時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記狭い隙間を広げ、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を回転させ、
さらに、前記昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置を上昇させ、
前記重量検知手段により検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記広げられた隙間を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間よりも狭め、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させ、
さらに、粉粒体が所定の重量になった時に前記回転部材駆動部を停止させる、
請求項5に記載の粉粒体供給装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記粉粒体供給装置の始動時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記回転体上に積載される粉粒体が安息角を形成するのに相当する前記隙間より狭い隙間を形成し、前記保持昇降手段を制御して前記粉粒体排出量制御装置の前記狭い隙間を袋内の下部に位置するように、袋を上昇させ、
前記粉粒体供給装置の粉粒体供給時において、前記昇降筒駆動部を制御して前記狭い隙間を広げ、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を回転させ、
さらに、前記保持昇降手段を制御して袋を下降させ、
前記重量検知手段により検知された重量が所定の値近くになると、前記昇降筒駆動部を制御して前記広げられた隙間を粉粒体が安息角を形成するのに相当する隙間よりも狭め、前記回転部材駆動部を制御して前記回転部材を減速回転させ、
さらに、粉粒体が所定の重量になった時に前記回転部材駆動部を停止させる、
請求項5に記載の粉粒体供給装置。
【請求項8】
前記昇降筒駆動部は、前記落下案内筒の外周に形成された雄ねじと、前記昇降筒の内周に形成されて前記雄ねじに噛み合う雌ねじと、前記昇降筒を回転させるモータとを有している、
請求項1又は3に記載の粉粒体供給装置。
【請求項9】
前記昇降筒は、下部に、放射状に突設されて前記袋を拡開する複数の拡開片を有している、
請求項1,3,8のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【請求項10】
前記落下案内昇降筒は、下部に、放射状に突設されて袋を拡開する複数の拡開片を有している、
請求項2又は4に記載の粉粒体供給装置。
【請求項11】
前記昇降筒の下端部分の外径が、前記昇降筒の中間部分の外径より小さい、
請求項1,3,8,9のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−219157(P2011−219157A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93345(P2010−93345)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【出願人】(598013286)株式会社テクニカ (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000142850)株式会社古川製作所 (76)
【出願人】(598013286)株式会社テクニカ (3)
【Fターム(参考)】
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