粒子材料に対する加熱乾燥装置
粒子材料を加熱且つ/又は乾燥する連続的重力流動装置は、鉛直に配設されると共に、頂部における取入口および底部における吐出口を有する。該装置は、外側ハウジングと内側ハウジングとの間に画成された粒子材料用の流路を有する。外側および内側ハウジングの各々は、高温気体が一方のハウジングの壁部を貫通し、粒子材料と接触してから他方のハウジングの壁部を貫通して流れるのを許容する穿孔壁部区画を画成する。外側および内側ハウジングとマニフォルドとが協働することで、材料を通る気体の均一な流れが提供される。穿孔壁部区画は、材料の粒子同士の運動を増進することで粒子の膠着および橋絡の問題を回避すべく位置決め且つ設計される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子材料を加熱且つ/又は乾燥する連続的重力流動装置に関する。本発明は特に、熱処理を受ける間に結合を形成し、処理されつつある多量の当該材料における膠着もしくは橋絡に帰着し易い粒子材料に関して特に有用である。斯かる膠着もしくは橋絡によれば、材料の流れが中断されることで処理操作の効率が低下する。また膠着もしくは橋絡によれば、所望の処理結果の観点からは非均一性が引き起こされる可能性もある。
【背景技術】
【0002】
本発明は、初期の結晶化の後であり且つ反応器内への導入の前における固相重合プロセスでのポリエステル・ペレットの処理に関して特に適用性を有する。初期の結晶化の後、斯かる材料を反応器に晒す前に該材料を事前加熱することが好適なことが見出された。
【0003】
現在において固相重合プロセスに対して使用されているデバイスは概略的に2つの種類があり、ひとつの種類は、外装付き容器内に位置された水平中空攪拌ロータを介して間接的な熱伝達を用いるものである。斯かる間接的な熱伝達機器の例としては、ミネソタ州、ミネアポリスのホソカワ・ビーペックス社(Hosokawa Bepex Corporation)により製造されたソリデア・アンド・トルスディスク(Solidaire and TorusDisc)機器が挙げられる。
【0004】
第2の種類は、交差流方式で正方形状の鉛直重力流動乾燥器の場合と同様に、加熱された気体に対して粒子材料を直接接触させて熱が伝達されるという機器から成る。斯かる機器の例としては、ビューラ・ルーフ乾燥器(Buhler Roof Dryer)が挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、加熱用交差気体流を用いる重力流動式の粒子材料ヒータから成る。本装置は、移動部分を有さず、且つ、効率的な製造および操作特性を提供する円筒状である。本装置はまた、強制的な粒子同士の運動も提供することで、膠着もしくは橋絡の問題を回避する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本装置の円筒状ハウジングは、鉛直に配設された内側ハウジングと、鉛直に配設されると共に内側ハウジングに関して離間囲繞関係で位置決めされた外側ハウジングとを有する。これは、粒子材料を受容する環状空間を画成すべく内方に向かい対向する各ハウジングの壁部表面に帰着する。本装置を通る重力式流動に対して均一な材料分布を提供するために、環状空間の頂部には材料に対して特に設計された取入口が配備され、且つ、環状空間の底部には材料に対して特に設計された吐出口が配備される。
【0007】
内側および外側ハウジングは夫々、各ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に角度付けられてから外径方向に角度付けられて交互配置された複数の区画から形成される。この結果、各ハウジング間の環状空間は粒子材料に対する波状の流路を提供する。
【0008】
交互配置された各区画は、“穿孔”区画および無孔区画を有する。本開示の目的に対して該穿孔は、円形、矩形もしくは他の形状とされ得ると共に離間された開口の配列などの種々の形態を取り得る。開口に対する基準は、該開口が、生成物を抑留する形態であって、環状空間内に配置された粒子材料に対して接触するために気体が環状空間内へと一方のハウジングの壁部区画を通して流れてから、他方のハウジングの壁部区画を通して流出することで環状空間から該気体が流出するのを許容するという形態とされるべきことである。
【0009】
穿孔区画は好適には、外側ハウジングの区画であって外径方向に角度付けられた区画と、内側ハウジングの区画であって内径方向に角度付けられた区画とから成る。この配置によれば、穿孔区画は該区画の上方に配置された粒子材料の重量を支持せず、これにより、材料がこれらの区画における開口に進入する可能性が最小限とされる。
【0010】
好適には、穿孔壁部区画は無孔壁部区画と交互配置される。これに加え、一方のハウジングの穿孔壁部区画は他方のハウジングの無孔壁部区画に対向して配置されることから、気体は環状空間を移動するときに、水平な運動成分に加えて鉛直な運動成分を有する。
【0011】
環状空間を通り移動する粒子材料内における高温気体の均一な分布を促進すべく、ハウジングにマニフォルド構造が組合される。好適にはこの構造は、環状空間に導入されるべき気体を受容することが意図された穿孔区画の各々と連通すべく円周方向に延在するチャンバを有する。本発明の一形態において気体は、外側ハウジングの中央区画上に位置された、または、ハウジングの頂部および底部の間で鉛直方向に離間された一個以上のリング・マニフォルド内へと導入され得る。単一もしくは複数のリング・マニフォルドは、外側ハウジングの頂部から底部にかけて形成された一つ以上のチャンバであって該ハウジングの全周に延在する一つ以上のチャンバと連通すべく設計される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に示された加熱乾燥装置10は、粒子材料取入口端部12および粒子材料吐出口端部14を有する。本装置は、好適には“プラグ流(plug flow)”様式にて取入口端部から吐出口端部まで粒子材料を重力流動させるべく位置せしめられる。故に、吐出口端部における連続的な放出を補償するに十分な材料が取入口端部にて連続的に導入され得ることから、本装置の動作の間において本装置の材料流路は頂部から底部まで材料により実質的に充填される。
【0013】
本装置は基本的に円筒形状を呈すると共に、円筒状の外側ハウジング16と、同軸的に配設された小径で円筒状の内側ハウジング18とを有する。内方に向けられて対向する夫々のハウジングの壁部表面は、粒子材料に対する流路を形成する環状空間20を画成する。各ハウジング壁部は、ハウジング軸心に対して内径方向に角度付けられた区画と、外径方向に角度付けられた区画とを有する交互的な円筒状区画から形成される。この結果、流路20は波形状を呈する。図示された如く、内側ハウジングは外側ハウジングと同心的に位置される。
【0014】
内側ハウジング18は、図1から図5に詳細に示される。このハウジングは、該ハウジングの鉛直軸心に対して角度的にもしくは外径方向に延在する円錐区画22と、中間円筒状区画24と、角度的にもしくは内径方向に形成された円錐区画26とから構成される。各区画は夫々の隣接円周縁部の回りにて相互に溶接されることで、組立てられたハウジング構造を形成する。中間区画24の内向き鉛直表面に対しては、鉛直方向に延在する補強ロッド28が溶接される。上方に延在する円錐部29は、最上区画22の頂縁部に対して嵌装されてボルト締めされる下側縁部を有する。円錐形状によれば、導入された材料が本装置を通過するために内側ハウジングの回りに実質的に均一に拡散されることが確実とされる。
【0015】
内方に角度付けられた円錐区画26の各々は“穿孔”されることにより、該区画を貫通する気体の流れを許容する。明らかな如く、この語句は壁部表面における種々の開口形態を包含すると理解されるべきである。示された如く、これらの穿孔区画は好適に、穿孔されずに外方に角度付けされた円錐区画22と交互配置される。この実施形態においては、中間円筒状区画24も穿孔されない。
【0016】
外側ハウジング16もまた、図1から図3および図6から図8に示された如く、該ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に延在する円錐区画30と、中間円筒状区画32と、鉛直軸心に対して外径方向に延在する円錐区画34とを有する隣り合う各区画から成る。図示された好適実施形態において円錐区画30は穿孔されず、且つ、該区画は内側ハウジング18の穿孔円錐区画26に対して水平方向で対向して位置決めされる。外側ハウジングの円錐区画34は穿孔されると共に、内側ハウジングの非穿孔円錐区画22に対向して位置決めされる。中間区画32の外向き鉛直表面に対しては、補強ロッド36が溶接される。
【0017】
穿孔円錐区画26および34は、本装置内に配置された粒子材料の重量をこれらの区画が担わない様に配置される。これにより、これらの区画の開口内に材料が進入して自由な気体の流れが制限される可能性が最小限とされる。
【0018】
外径方向に延在してから内径方向に延在する様に交互的に延在するという各区画の配備により、本装置の頂部から底部にかけて環状空間20の断面積は、最大面積と最小面積との間で変化してから最大面積に戻るなどの様に移行する。方向の変化と協働するこの移行の結果として質量流れが変動することから、材料粒子同士の相互作用が増進されると共に、気体と粒子材料との間の相互作用も増進される。中間円筒状区画24および32は、材料が、断面積が漸進的に減少する領域から断面積が漸進的に増加する領域へ移動し、またはその逆様式で移動する以前に、質量流れを再確立すべく機能する。
【0019】
代替的に、所望であれば各区画により呈される角度は、本装置において、すなわち空間20の頂部から底部にかけて、所定間隔毎に該空間20に対して一定の断面積を維持すべく変更され得る。たとえば、吊下区画30および対向区画26の頂部から底部にかけて空間20の領域においてこれらの区画の間に画成される断面積が変化しない様に、鉛直軸心に対する吊下区画30の角度は更に外方に偏向され得ると共に、対向する区画26の角度は更に内方に偏向され得る。空間20の他の箇所における断面積を制御すべく、同様の角度変化が使用され得る。
【0020】
粒子材料に対する吐出口は、内側ハウジング18の底壁部31を有するホッパ形態から成り、この底壁部は本装置の加熱領域を越えて延在する。これを囲繞する外側ハウジング16の底壁部も配備される。図1に示されたこれらの底壁部同士の好適な関係によれば、35にて示された拡大断面積と、内側および外側ハウジングの夫々の底壁部の円錐壁部39および41により画成される減少断面積の領域37とが提供される。
【0021】
拡大領域35によれば、円錐壁部39および41により画成された“円錐内円錐”ホッパ区画における質量流れを確実にするに十分な鉛直生成物接触圧が確立される。このデザインによれば、領域35において内側ハウジング18に対する機械的支持体の配置も許容される。材料はホッパ区画33内に均一に集まり、次に、吐出口14を介した最終的な放出のために外側ハウジングの下側区画43内へと供給される。
【0022】
図1から図3に示された如く且つ図7から図10に相当に詳細に示された如く、本装置に高温気体を導入するためにマニフォルド構造が配備される。図示された好適実施形態においては本装置の各側部に高温気体取入ノズル38が配備されると共に、これらのノズルは夫々、本装置の中央区画において該装置の外周回りに気体を分布させるための半円筒状の第1段階分配リング40の一方に対して連通される。これらのリングにより画成される開口42は鉛直に延在する円筒状チャンバ44と連通することから、気体は外側ハウジング16の鉛直軸心の全周に分布される。補強ロッド38は、このマニフォルド・アセンブリの支持部としての役割も果たす。
【0023】
気体は、チャンバ44から出て、外側ハウジング16の穿孔区画34を通り、環状空間20内に存在する粒子材料と接触すべく該空間内に進入する。環状空間20に進入する気体は、内側ハウジング18の穿孔区画26を通り該ハウジングの内部45内へと出る(図5)。ハウジングの頂部に形成されたチャンバ46は、気体排出マニフォルドを備える。このチャンバに対しては、気体を本装置の外方に流すために気体吐出ノズル48が連通している。
【0024】
図11および図12は外側および内側ハウジングの穿孔壁部区画に対する好適な形態を示している。これらの壁部区画は好適には、ジョンソン・スクリーン社(Johnson Screens)により製造されたVワイヤ(Vee-Wire)溶接によるワイヤスクリーン(wire screen)または他社により製造された同様のスクリーンを用いて作成される。これらのスクリーンは、該スクリーンの一側において当該要素間に比較的に狭幅のスロットを画成すべく平行に離間された複数の要素から形成される。各要素の壁部はこれらのスロットからVパターンで離間してテーパ付けされることから、該スクリーンの他側にては隣接する要素同士の間に漸進的に広幅となる空間が画成される。各要素を補強棒状体50および52が固定すると共に、これらの棒状体は図11および図12に示される。
【0025】
本発明の本装置において高温気体は、上記スクリーンの他側で粒子材料と接触すべく流れるために、スクリーン要素同士の間の広幅の空間を通り加熱領域へと進入してから、狭幅スロットを通り退出する。加熱領域を退出する気体は、スクリーンの狭幅スロット側へと流入する。このデザインを備えた穿孔区画を用いると、材料がスクリーン要素同士の間の開口を目詰りさせる可能性が最小限とされる。
【0026】
図11において、外側ハウジングの区画34に対するスクリーンを形成する要素は、円周の約1/4にわたり略鉛直に所定角度方向に延在してから、逆方向に“斜行(zigzag)”する。内側ハウジングに対しては図12に示された如く、スクリーンを形成する各要素は概略的に側方に延在して区画26を形成する。スクリーンの他の配向および組み合わせも企図される。
【0027】
記述された本装置は概略的に、100〜10,000ミクロンの粒子サイズを有する粒子材料の加熱および/または乾燥に対して有用である。固体ポリマがその結晶化温度からその反応温度まで事前加熱されるのであれば、当該材料における不都合な現象に帰着しない窒素などの気体が用いられる。
【0028】
マニフォルド・チャンバ44の鉛直範囲により画成される加熱領域は、約1.27m(約50インチ)から約21.34m(約70フィート)までも広範に変更され得る。外側ハウジング16の外径は約0.838m(約33インチ)から約3.658m(約12フィート)で変更され得ると共に、内側ハウジングの外径は約0.457〜0.508m(約18〜20インチ)から3.048m(10フィート)まで変更され得る。環状流路20の幅は典型的に約0.33〜0.61m(約13〜24インチ)の間で変更されるが、この幅は0.0762m(3インチ)まで小さく且つ0.9144m(3フィート)まで大きくされ得る。これらの寸法は特に、粒子材料の橋絡もしくは架橋(arching)を回避すべく十分に大きく選択される。橋絡もしくは架橋の傾向は、示された寸法を部分的に考慮して処理されつつある材料に依存して変化する。上述された寸法の全ては、関連する用途および処理容量に依存して広範に変更され得る。
【0029】
流路の波形状の性質は、本装置の鉛直軸心に対して10°〜35°で変化するハウジングの各壁部区画に対する角度的関係を用いて提供され得る。本装置を通り移動する材料の速度は通常は、処理されつつある材料、特定の機器寸法および所望の滞留時間に依存して0.003048〜1.524m(0.01〜5フィート)/分で変更される。固体に対する気体の流量比もまた、質量基準を企図して約0.2対1〜10対1の比率にて、上記と同一の要因に依存して広範に変更される。
【0030】
本装置10の動作において、ポリエステル・ペレットなどの粒子材料は入口端部12内へと供給され、材料は均一な分布のために円錐部29上で拡散し、環状空間すなわち流路20へと進入する。材料は重力の影響下で、吐出口端部14に向かい下方移動する。材料が流路を通り進展するとき、該材料は、外側ハウジング16の円錐区画34により画成された穿孔を通り進入する気体の影響も受ける。
【0031】
粒子材料は、当該波状経路が取入口から吐出口まで進展するにつれて連続的に変化する断面積を有し得るという上記の波状経路に追随する。これは、材料内の粒子同士の間の運動を促進する力の発生を促進する要因である。これに加え、材料の流れに対して横断方向から進入する気体は、粒子同士の間の相対運動を促進する。このことは特に、区画26および34の間のオフセットが採用されたときに当てはまる、と言うのも、気体の流れは所定角度とされると共に気体がひとつの穿孔区画から別の穿孔区画へと移動するときに該気体は鉛直および水平の両方の成分を有するからである。
【0032】
記述された本装置は、粒子同士の相対運動の故に、且つ、橋絡もしくは架橋を防止する寸法的考察の故に、粒子同士が膠着することを防止する様式にて該装置を通る粒子材料の流れを提供する。本装置は、ロータまたは同様の種類の他の運動式機械係合手段と対照的に、導入される気体に対してのみ材料を係合させている。膠着および橋絡の問題を緩和もしくは排除することに加え、本装置の独特なデザインによれば気体分布が促進されることから、粒子材料内における均一な熱分布が達成されることで、事前加熱の効力が増進されると共に生成物の品質変動が減少される。
【0033】
本発明は、外側ハウジングの壁部を通り進入してから内側ハウジングの壁部を通り流出する気体の流れに関して記述されたが、これは本発明の基本的作用を変更せずに逆設定され得る。本発明を実施する上では添付の各請求項において特に定義された発明の精神から逸脱せずに他の種々の変更および改変が為され得ることも理解される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の加熱乾燥装置の垂直断面図である。
【図2】本装置の平面図である。
【図3】図1の線3−3に沿う本装置の水平断面図である。
【図4】本装置において利用される内側ハウジングの垂直断面図である。
【図5】図4に示された内側ハウジングの上側端面図である。
【図6】本装置において利用される外側ハウジングの垂直正面図である。
【図7】図6の線7−7に沿う外側ハウジングの垂直断面図である。
【図8】図6の線8−8に沿う外側ハウジングの水平断面図である。
【図9】本装置において利用されるマニフォルド構造の垂直正面図である。
【図10】図9の線10−10に沿うマニフォルド構造の断面図である。
【図11】穿孔壁部区画に対する構成を例示する外側ハウジングの断片図である。
【図12】穿孔壁部区画に対する構成を例示する内側ハウジングの断片図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子材料を加熱且つ/又は乾燥する連続的重力流動装置に関する。本発明は特に、熱処理を受ける間に結合を形成し、処理されつつある多量の当該材料における膠着もしくは橋絡に帰着し易い粒子材料に関して特に有用である。斯かる膠着もしくは橋絡によれば、材料の流れが中断されることで処理操作の効率が低下する。また膠着もしくは橋絡によれば、所望の処理結果の観点からは非均一性が引き起こされる可能性もある。
【背景技術】
【0002】
本発明は、初期の結晶化の後であり且つ反応器内への導入の前における固相重合プロセスでのポリエステル・ペレットの処理に関して特に適用性を有する。初期の結晶化の後、斯かる材料を反応器に晒す前に該材料を事前加熱することが好適なことが見出された。
【0003】
現在において固相重合プロセスに対して使用されているデバイスは概略的に2つの種類があり、ひとつの種類は、外装付き容器内に位置された水平中空攪拌ロータを介して間接的な熱伝達を用いるものである。斯かる間接的な熱伝達機器の例としては、ミネソタ州、ミネアポリスのホソカワ・ビーペックス社(Hosokawa Bepex Corporation)により製造されたソリデア・アンド・トルスディスク(Solidaire and TorusDisc)機器が挙げられる。
【0004】
第2の種類は、交差流方式で正方形状の鉛直重力流動乾燥器の場合と同様に、加熱された気体に対して粒子材料を直接接触させて熱が伝達されるという機器から成る。斯かる機器の例としては、ビューラ・ルーフ乾燥器(Buhler Roof Dryer)が挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、加熱用交差気体流を用いる重力流動式の粒子材料ヒータから成る。本装置は、移動部分を有さず、且つ、効率的な製造および操作特性を提供する円筒状である。本装置はまた、強制的な粒子同士の運動も提供することで、膠着もしくは橋絡の問題を回避する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本装置の円筒状ハウジングは、鉛直に配設された内側ハウジングと、鉛直に配設されると共に内側ハウジングに関して離間囲繞関係で位置決めされた外側ハウジングとを有する。これは、粒子材料を受容する環状空間を画成すべく内方に向かい対向する各ハウジングの壁部表面に帰着する。本装置を通る重力式流動に対して均一な材料分布を提供するために、環状空間の頂部には材料に対して特に設計された取入口が配備され、且つ、環状空間の底部には材料に対して特に設計された吐出口が配備される。
【0007】
内側および外側ハウジングは夫々、各ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に角度付けられてから外径方向に角度付けられて交互配置された複数の区画から形成される。この結果、各ハウジング間の環状空間は粒子材料に対する波状の流路を提供する。
【0008】
交互配置された各区画は、“穿孔”区画および無孔区画を有する。本開示の目的に対して該穿孔は、円形、矩形もしくは他の形状とされ得ると共に離間された開口の配列などの種々の形態を取り得る。開口に対する基準は、該開口が、生成物を抑留する形態であって、環状空間内に配置された粒子材料に対して接触するために気体が環状空間内へと一方のハウジングの壁部区画を通して流れてから、他方のハウジングの壁部区画を通して流出することで環状空間から該気体が流出するのを許容するという形態とされるべきことである。
【0009】
穿孔区画は好適には、外側ハウジングの区画であって外径方向に角度付けられた区画と、内側ハウジングの区画であって内径方向に角度付けられた区画とから成る。この配置によれば、穿孔区画は該区画の上方に配置された粒子材料の重量を支持せず、これにより、材料がこれらの区画における開口に進入する可能性が最小限とされる。
【0010】
好適には、穿孔壁部区画は無孔壁部区画と交互配置される。これに加え、一方のハウジングの穿孔壁部区画は他方のハウジングの無孔壁部区画に対向して配置されることから、気体は環状空間を移動するときに、水平な運動成分に加えて鉛直な運動成分を有する。
【0011】
環状空間を通り移動する粒子材料内における高温気体の均一な分布を促進すべく、ハウジングにマニフォルド構造が組合される。好適にはこの構造は、環状空間に導入されるべき気体を受容することが意図された穿孔区画の各々と連通すべく円周方向に延在するチャンバを有する。本発明の一形態において気体は、外側ハウジングの中央区画上に位置された、または、ハウジングの頂部および底部の間で鉛直方向に離間された一個以上のリング・マニフォルド内へと導入され得る。単一もしくは複数のリング・マニフォルドは、外側ハウジングの頂部から底部にかけて形成された一つ以上のチャンバであって該ハウジングの全周に延在する一つ以上のチャンバと連通すべく設計される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に示された加熱乾燥装置10は、粒子材料取入口端部12および粒子材料吐出口端部14を有する。本装置は、好適には“プラグ流(plug flow)”様式にて取入口端部から吐出口端部まで粒子材料を重力流動させるべく位置せしめられる。故に、吐出口端部における連続的な放出を補償するに十分な材料が取入口端部にて連続的に導入され得ることから、本装置の動作の間において本装置の材料流路は頂部から底部まで材料により実質的に充填される。
【0013】
本装置は基本的に円筒形状を呈すると共に、円筒状の外側ハウジング16と、同軸的に配設された小径で円筒状の内側ハウジング18とを有する。内方に向けられて対向する夫々のハウジングの壁部表面は、粒子材料に対する流路を形成する環状空間20を画成する。各ハウジング壁部は、ハウジング軸心に対して内径方向に角度付けられた区画と、外径方向に角度付けられた区画とを有する交互的な円筒状区画から形成される。この結果、流路20は波形状を呈する。図示された如く、内側ハウジングは外側ハウジングと同心的に位置される。
【0014】
内側ハウジング18は、図1から図5に詳細に示される。このハウジングは、該ハウジングの鉛直軸心に対して角度的にもしくは外径方向に延在する円錐区画22と、中間円筒状区画24と、角度的にもしくは内径方向に形成された円錐区画26とから構成される。各区画は夫々の隣接円周縁部の回りにて相互に溶接されることで、組立てられたハウジング構造を形成する。中間区画24の内向き鉛直表面に対しては、鉛直方向に延在する補強ロッド28が溶接される。上方に延在する円錐部29は、最上区画22の頂縁部に対して嵌装されてボルト締めされる下側縁部を有する。円錐形状によれば、導入された材料が本装置を通過するために内側ハウジングの回りに実質的に均一に拡散されることが確実とされる。
【0015】
内方に角度付けられた円錐区画26の各々は“穿孔”されることにより、該区画を貫通する気体の流れを許容する。明らかな如く、この語句は壁部表面における種々の開口形態を包含すると理解されるべきである。示された如く、これらの穿孔区画は好適に、穿孔されずに外方に角度付けされた円錐区画22と交互配置される。この実施形態においては、中間円筒状区画24も穿孔されない。
【0016】
外側ハウジング16もまた、図1から図3および図6から図8に示された如く、該ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に延在する円錐区画30と、中間円筒状区画32と、鉛直軸心に対して外径方向に延在する円錐区画34とを有する隣り合う各区画から成る。図示された好適実施形態において円錐区画30は穿孔されず、且つ、該区画は内側ハウジング18の穿孔円錐区画26に対して水平方向で対向して位置決めされる。外側ハウジングの円錐区画34は穿孔されると共に、内側ハウジングの非穿孔円錐区画22に対向して位置決めされる。中間区画32の外向き鉛直表面に対しては、補強ロッド36が溶接される。
【0017】
穿孔円錐区画26および34は、本装置内に配置された粒子材料の重量をこれらの区画が担わない様に配置される。これにより、これらの区画の開口内に材料が進入して自由な気体の流れが制限される可能性が最小限とされる。
【0018】
外径方向に延在してから内径方向に延在する様に交互的に延在するという各区画の配備により、本装置の頂部から底部にかけて環状空間20の断面積は、最大面積と最小面積との間で変化してから最大面積に戻るなどの様に移行する。方向の変化と協働するこの移行の結果として質量流れが変動することから、材料粒子同士の相互作用が増進されると共に、気体と粒子材料との間の相互作用も増進される。中間円筒状区画24および32は、材料が、断面積が漸進的に減少する領域から断面積が漸進的に増加する領域へ移動し、またはその逆様式で移動する以前に、質量流れを再確立すべく機能する。
【0019】
代替的に、所望であれば各区画により呈される角度は、本装置において、すなわち空間20の頂部から底部にかけて、所定間隔毎に該空間20に対して一定の断面積を維持すべく変更され得る。たとえば、吊下区画30および対向区画26の頂部から底部にかけて空間20の領域においてこれらの区画の間に画成される断面積が変化しない様に、鉛直軸心に対する吊下区画30の角度は更に外方に偏向され得ると共に、対向する区画26の角度は更に内方に偏向され得る。空間20の他の箇所における断面積を制御すべく、同様の角度変化が使用され得る。
【0020】
粒子材料に対する吐出口は、内側ハウジング18の底壁部31を有するホッパ形態から成り、この底壁部は本装置の加熱領域を越えて延在する。これを囲繞する外側ハウジング16の底壁部も配備される。図1に示されたこれらの底壁部同士の好適な関係によれば、35にて示された拡大断面積と、内側および外側ハウジングの夫々の底壁部の円錐壁部39および41により画成される減少断面積の領域37とが提供される。
【0021】
拡大領域35によれば、円錐壁部39および41により画成された“円錐内円錐”ホッパ区画における質量流れを確実にするに十分な鉛直生成物接触圧が確立される。このデザインによれば、領域35において内側ハウジング18に対する機械的支持体の配置も許容される。材料はホッパ区画33内に均一に集まり、次に、吐出口14を介した最終的な放出のために外側ハウジングの下側区画43内へと供給される。
【0022】
図1から図3に示された如く且つ図7から図10に相当に詳細に示された如く、本装置に高温気体を導入するためにマニフォルド構造が配備される。図示された好適実施形態においては本装置の各側部に高温気体取入ノズル38が配備されると共に、これらのノズルは夫々、本装置の中央区画において該装置の外周回りに気体を分布させるための半円筒状の第1段階分配リング40の一方に対して連通される。これらのリングにより画成される開口42は鉛直に延在する円筒状チャンバ44と連通することから、気体は外側ハウジング16の鉛直軸心の全周に分布される。補強ロッド38は、このマニフォルド・アセンブリの支持部としての役割も果たす。
【0023】
気体は、チャンバ44から出て、外側ハウジング16の穿孔区画34を通り、環状空間20内に存在する粒子材料と接触すべく該空間内に進入する。環状空間20に進入する気体は、内側ハウジング18の穿孔区画26を通り該ハウジングの内部45内へと出る(図5)。ハウジングの頂部に形成されたチャンバ46は、気体排出マニフォルドを備える。このチャンバに対しては、気体を本装置の外方に流すために気体吐出ノズル48が連通している。
【0024】
図11および図12は外側および内側ハウジングの穿孔壁部区画に対する好適な形態を示している。これらの壁部区画は好適には、ジョンソン・スクリーン社(Johnson Screens)により製造されたVワイヤ(Vee-Wire)溶接によるワイヤスクリーン(wire screen)または他社により製造された同様のスクリーンを用いて作成される。これらのスクリーンは、該スクリーンの一側において当該要素間に比較的に狭幅のスロットを画成すべく平行に離間された複数の要素から形成される。各要素の壁部はこれらのスロットからVパターンで離間してテーパ付けされることから、該スクリーンの他側にては隣接する要素同士の間に漸進的に広幅となる空間が画成される。各要素を補強棒状体50および52が固定すると共に、これらの棒状体は図11および図12に示される。
【0025】
本発明の本装置において高温気体は、上記スクリーンの他側で粒子材料と接触すべく流れるために、スクリーン要素同士の間の広幅の空間を通り加熱領域へと進入してから、狭幅スロットを通り退出する。加熱領域を退出する気体は、スクリーンの狭幅スロット側へと流入する。このデザインを備えた穿孔区画を用いると、材料がスクリーン要素同士の間の開口を目詰りさせる可能性が最小限とされる。
【0026】
図11において、外側ハウジングの区画34に対するスクリーンを形成する要素は、円周の約1/4にわたり略鉛直に所定角度方向に延在してから、逆方向に“斜行(zigzag)”する。内側ハウジングに対しては図12に示された如く、スクリーンを形成する各要素は概略的に側方に延在して区画26を形成する。スクリーンの他の配向および組み合わせも企図される。
【0027】
記述された本装置は概略的に、100〜10,000ミクロンの粒子サイズを有する粒子材料の加熱および/または乾燥に対して有用である。固体ポリマがその結晶化温度からその反応温度まで事前加熱されるのであれば、当該材料における不都合な現象に帰着しない窒素などの気体が用いられる。
【0028】
マニフォルド・チャンバ44の鉛直範囲により画成される加熱領域は、約1.27m(約50インチ)から約21.34m(約70フィート)までも広範に変更され得る。外側ハウジング16の外径は約0.838m(約33インチ)から約3.658m(約12フィート)で変更され得ると共に、内側ハウジングの外径は約0.457〜0.508m(約18〜20インチ)から3.048m(10フィート)まで変更され得る。環状流路20の幅は典型的に約0.33〜0.61m(約13〜24インチ)の間で変更されるが、この幅は0.0762m(3インチ)まで小さく且つ0.9144m(3フィート)まで大きくされ得る。これらの寸法は特に、粒子材料の橋絡もしくは架橋(arching)を回避すべく十分に大きく選択される。橋絡もしくは架橋の傾向は、示された寸法を部分的に考慮して処理されつつある材料に依存して変化する。上述された寸法の全ては、関連する用途および処理容量に依存して広範に変更され得る。
【0029】
流路の波形状の性質は、本装置の鉛直軸心に対して10°〜35°で変化するハウジングの各壁部区画に対する角度的関係を用いて提供され得る。本装置を通り移動する材料の速度は通常は、処理されつつある材料、特定の機器寸法および所望の滞留時間に依存して0.003048〜1.524m(0.01〜5フィート)/分で変更される。固体に対する気体の流量比もまた、質量基準を企図して約0.2対1〜10対1の比率にて、上記と同一の要因に依存して広範に変更される。
【0030】
本装置10の動作において、ポリエステル・ペレットなどの粒子材料は入口端部12内へと供給され、材料は均一な分布のために円錐部29上で拡散し、環状空間すなわち流路20へと進入する。材料は重力の影響下で、吐出口端部14に向かい下方移動する。材料が流路を通り進展するとき、該材料は、外側ハウジング16の円錐区画34により画成された穿孔を通り進入する気体の影響も受ける。
【0031】
粒子材料は、当該波状経路が取入口から吐出口まで進展するにつれて連続的に変化する断面積を有し得るという上記の波状経路に追随する。これは、材料内の粒子同士の間の運動を促進する力の発生を促進する要因である。これに加え、材料の流れに対して横断方向から進入する気体は、粒子同士の間の相対運動を促進する。このことは特に、区画26および34の間のオフセットが採用されたときに当てはまる、と言うのも、気体の流れは所定角度とされると共に気体がひとつの穿孔区画から別の穿孔区画へと移動するときに該気体は鉛直および水平の両方の成分を有するからである。
【0032】
記述された本装置は、粒子同士の相対運動の故に、且つ、橋絡もしくは架橋を防止する寸法的考察の故に、粒子同士が膠着することを防止する様式にて該装置を通る粒子材料の流れを提供する。本装置は、ロータまたは同様の種類の他の運動式機械係合手段と対照的に、導入される気体に対してのみ材料を係合させている。膠着および橋絡の問題を緩和もしくは排除することに加え、本装置の独特なデザインによれば気体分布が促進されることから、粒子材料内における均一な熱分布が達成されることで、事前加熱の効力が増進されると共に生成物の品質変動が減少される。
【0033】
本発明は、外側ハウジングの壁部を通り進入してから内側ハウジングの壁部を通り流出する気体の流れに関して記述されたが、これは本発明の基本的作用を変更せずに逆設定され得る。本発明を実施する上では添付の各請求項において特に定義された発明の精神から逸脱せずに他の種々の変更および改変が為され得ることも理解される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の加熱乾燥装置の垂直断面図である。
【図2】本装置の平面図である。
【図3】図1の線3−3に沿う本装置の水平断面図である。
【図4】本装置において利用される内側ハウジングの垂直断面図である。
【図5】図4に示された内側ハウジングの上側端面図である。
【図6】本装置において利用される外側ハウジングの垂直正面図である。
【図7】図6の線7−7に沿う外側ハウジングの垂直断面図である。
【図8】図6の線8−8に沿う外側ハウジングの水平断面図である。
【図9】本装置において利用されるマニフォルド構造の垂直正面図である。
【図10】図9の線10−10に沿うマニフォルド構造の断面図である。
【図11】穿孔壁部区画に対する構成を例示する外側ハウジングの断片図である。
【図12】穿孔壁部区画に対する構成を例示する内側ハウジングの断片図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直に配設された内側円筒状ハウジングと、
鉛直に配設されると共に前記内側ハウジングに対して囲繞関係で位置決めされた外側円筒状ハウジングと、
夫々の前記ハウジングは、該ハウジング間に環状空間を画成すべく内方に向かい対向する壁部表面を有し、
前記環状空間は、各前記ハウジングの頂部の近傍の取入口端部と、各前記ハウジングの底部の近傍の吐出口端部とを有し、
前記取入口端部内へと粒子材料を導入する手段、および、前記吐出口端部から粒子材料を排出する手段と、
対向する前記壁部表面の各々は、交互配置された内径向き円周区画および外径向き円周区画を画成することから、前記環状空間は前記取入口端部から前記吐出口端部まで波状経路を画成し、
各前記壁部表面の離間された区画により画成された穿孔と、
一方の前記壁部表面の穿孔区画を通して前記環状空間に対して気体を導入する手段、および、他方の前記壁部表面の穿孔区画を通して前記環状空間から気体を引き出す手段と、を有し、
これにより前記粒子材料は、前記取入口端部および前記吐出口端部の間で該材料が移動するにつれて前記気体に晒される、
粒子材料を加熱または乾燥する装置。
【請求項2】
各前記壁部表面は、穿孔の無い円周区画と交互配置された円周穿孔区画により画成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外側ハウジングにより画成された前記壁部表面の穿孔区画は、該外側ハウジングの鉛直軸心に対して外径方向に角度付けられ、且つ、前記内側ハウジングにより画成された壁部表面の穿孔区画は、該内側ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に角度付けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記気体を導入する手段は、前記外側ハウジングの回りに延在するマニフォルド・アセンブリであって前記外側ハウジングの前記穿孔区画と連通するマニフォルド・アセンブリを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記マニフォルド・アセンブリは、前記外側ハウジングの実質的に全高にわたり鉛直に延在する部分を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記外側ハウジングの円周方向に延在する少なくとも一個のリング・マニフォルドであって前記鉛直に延在する部分に対して気体を供給し得る少なくとも一つのリング・マニフォルドを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記気体を引き出す手段は、前記内側ハウジングの頂部に配置された気体排出マニフォルドを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記穿孔区画と前記穿孔無し区画との間に接続され、これらの区画を組立てて保持することで前記外側ハウジングおよび前記内側ハウジングのそれぞれを形成する円筒状バンドを有する、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
各前記ハウジングを補強するために前記バンドに取付けられて鉛直に配設された棒状体を有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記内側ハウジングの頂部に形成された上方に延在する円錐部を有し、
前記粒子材料を導入する手段は、前記円錐部に対して材料を係合させることで該材料を前記取入口開口の回りに均一に投入すべく作用する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記材料が前記吐出口端部を通過するときに、該材料を収集すべく前記環状空間の底部に配置されたホッパを有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ホッパは、前記内側ハウジングの底壁部と、これを囲繞する前記外側ハウジングの底壁部とにより形成され、
各前記底壁部間に画成される領域は、前記環状空間の底端部にて画成される領域の断面積よりも大きな断面積の上側領域を有し、且つ、
各前記底壁部間に画成される領域は、前記上側領域よりも小さな断面積の下側領域を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記下側領域は、前記内側ハウジングの底壁部の倒立円錐区画と、これを囲繞する前記外側ハウジングの底壁部の倒立円錐区画とにより画成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記粒子材料は、ポリエステル・ペレットから成り且つ前記気体は高温気体である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記環状空間は、該環状空間内に存在する粒子材料の橋絡もしくは架橋を防止するに十分な幅を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記穿孔区画は、離間された要素により形成されて溶接されたワイヤスクリーンであって隣り合う各要素は気体の進入のための狭幅スロットと気体の放出のための広幅吐出口とを画成するというワイヤスクリーンで形成される、請求項2に記載の装置。
【請求項1】
鉛直に配設された内側円筒状ハウジングと、
鉛直に配設されると共に前記内側ハウジングに対して囲繞関係で位置決めされた外側円筒状ハウジングと、
夫々の前記ハウジングは、該ハウジング間に環状空間を画成すべく内方に向かい対向する壁部表面を有し、
前記環状空間は、各前記ハウジングの頂部の近傍の取入口端部と、各前記ハウジングの底部の近傍の吐出口端部とを有し、
前記取入口端部内へと粒子材料を導入する手段、および、前記吐出口端部から粒子材料を排出する手段と、
対向する前記壁部表面の各々は、交互配置された内径向き円周区画および外径向き円周区画を画成することから、前記環状空間は前記取入口端部から前記吐出口端部まで波状経路を画成し、
各前記壁部表面の離間された区画により画成された穿孔と、
一方の前記壁部表面の穿孔区画を通して前記環状空間に対して気体を導入する手段、および、他方の前記壁部表面の穿孔区画を通して前記環状空間から気体を引き出す手段と、を有し、
これにより前記粒子材料は、前記取入口端部および前記吐出口端部の間で該材料が移動するにつれて前記気体に晒される、
粒子材料を加熱または乾燥する装置。
【請求項2】
各前記壁部表面は、穿孔の無い円周区画と交互配置された円周穿孔区画により画成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外側ハウジングにより画成された前記壁部表面の穿孔区画は、該外側ハウジングの鉛直軸心に対して外径方向に角度付けられ、且つ、前記内側ハウジングにより画成された壁部表面の穿孔区画は、該内側ハウジングの鉛直軸心に対して内径方向に角度付けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記気体を導入する手段は、前記外側ハウジングの回りに延在するマニフォルド・アセンブリであって前記外側ハウジングの前記穿孔区画と連通するマニフォルド・アセンブリを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記マニフォルド・アセンブリは、前記外側ハウジングの実質的に全高にわたり鉛直に延在する部分を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記外側ハウジングの円周方向に延在する少なくとも一個のリング・マニフォルドであって前記鉛直に延在する部分に対して気体を供給し得る少なくとも一つのリング・マニフォルドを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記気体を引き出す手段は、前記内側ハウジングの頂部に配置された気体排出マニフォルドを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記穿孔区画と前記穿孔無し区画との間に接続され、これらの区画を組立てて保持することで前記外側ハウジングおよび前記内側ハウジングのそれぞれを形成する円筒状バンドを有する、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
各前記ハウジングを補強するために前記バンドに取付けられて鉛直に配設された棒状体を有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記内側ハウジングの頂部に形成された上方に延在する円錐部を有し、
前記粒子材料を導入する手段は、前記円錐部に対して材料を係合させることで該材料を前記取入口開口の回りに均一に投入すべく作用する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記材料が前記吐出口端部を通過するときに、該材料を収集すべく前記環状空間の底部に配置されたホッパを有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ホッパは、前記内側ハウジングの底壁部と、これを囲繞する前記外側ハウジングの底壁部とにより形成され、
各前記底壁部間に画成される領域は、前記環状空間の底端部にて画成される領域の断面積よりも大きな断面積の上側領域を有し、且つ、
各前記底壁部間に画成される領域は、前記上側領域よりも小さな断面積の下側領域を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記下側領域は、前記内側ハウジングの底壁部の倒立円錐区画と、これを囲繞する前記外側ハウジングの底壁部の倒立円錐区画とにより画成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記粒子材料は、ポリエステル・ペレットから成り且つ前記気体は高温気体である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記環状空間は、該環状空間内に存在する粒子材料の橋絡もしくは架橋を防止するに十分な幅を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記穿孔区画は、離間された要素により形成されて溶接されたワイヤスクリーンであって隣り合う各要素は気体の進入のための狭幅スロットと気体の放出のための広幅吐出口とを画成するというワイヤスクリーンで形成される、請求項2に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2006−507472(P2006−507472A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−555540(P2004−555540)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2003/037264
【国際公開番号】WO2004/048868
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(505189936)ビーペックス インターナショナル,リミティド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2003/037264
【国際公開番号】WO2004/048868
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(505189936)ビーペックス インターナショナル,リミティド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】
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