説明

粒状芝生−安全性除草組成物

(a)式1の化合物
【化1】


ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物であって、(b)粒状基質材料にコートされているか含浸されている化合物を含む組成物が開示されている。組成物は、暖地型芝草を含む芝生における雑草を、芝草に顕著な被害を生じさせることなく防除するために特に有用である。暖地型芝草を含む芝生における雑草を、芝草に顕著な被害を生じさせることなく防除する方法もまた開示されており、この方法は、殺草的有効量の組成物を芝生に適用する工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状除草組成物、およびこの組成物を使用して、芝草に著しい被害を与えることなく暖地型芝草における雑草を選択的に防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
暖地型芝草は、C炭素固定が可能であるために、熱帯だけではなく、温帯のより温暖な地域における夏季をも含む暑い気候の最中の繁茂に寒地型芝草より適している。暖地型芝草は、約85〜95°F(29〜35℃)の温度に最も順応しており、一方で、寒地型草は、約65〜75°F(18〜24℃)の温度で良好に成長する。
【0003】
特に、通年の温度のほとんどが至適温度未満である温帯地域に生育している場合、暖地型芝草を含む芝生における雑草防除は特定の課題を提示する。急速に生育する定着した芝草は、光、水、栄養分および生育空間を独占することにより雑草の浸襲を低減させることが可能である。従って、暑い夏季の気候の間は、暖地型芝草を含む定着した芝生は、C炭素固定を用いる雑草に対して良好に競合し、暑い気候の間は効率が失われるC炭素固定を用いる雑草に対して特に良好に競合する。C炭素固定を用いる雑草は、芝生における最も厄介な雑草の多くを含み、タンポポ類(セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale))、オオバコ類(オオバコ属(Plantago spp.))、ハコベ(Stellaria media)およびクローバ類(トリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ属(Kummerowia spp.))を含む。暖地型芝草を含む芝生では、C植物が急速に成長すると共に暖地型芝草がゆっくりと成長するかまたはまったく成長しない、春および秋におけるより涼しい気候の最中にほとんどの雑草の防除問題が生じる。一旦定着すると、雑草は、暑い夏季の気候を通して宿存することが可能である。しかも、C植物は、一般に、低い光レベルに対してC植物よりも良好に適応するために、C雑草は、暖地型芝草を含む芝生の日陰の区域において特に問題である。
【0004】
雑草を防除するための化学除草剤が市販されているが、芝草に対して過剰に被害を生じさせることのない雑草の選択的な防除は、雑草および芝草種ならびに亜種の除草剤に対する感受性が異なっていることにより複雑である。その結果、芝草に対して十分な許容範囲をもたらす施用量での雑草の防除は不完全であり得る。また、雑草防除の期間も不十分であり得る。従って、芝生における雑草の選択的な防除のための新規の除草剤処理が必要とされている。
【0005】
特許文献1には、特許文献1の索引表A中の化合物135として識別されている6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボン酸(提示された慣用名アミノシクロピラクロルとしても公知である)を含む除草剤の新規の化学的クラスが開示されている。この文献の索引表AおよびBはまた、メチルエステル(化合物9)、エチルエステル(化合物4)、プロピルエステル(化合物75)、ブチルエステル(化合物76)、ベンジルエステル(化合物78)、ならびに、他のエステル類(化合物80、139〜143、145、147〜150、164〜167)、およびナトリウム塩(化合物77)、カリウム塩(化合物157)、イソプロピルアンモニウム塩(化合物144)、トリメチルスルホニウム塩(化合物160)、ならびに、他の塩(化合物151〜156、158、159、161〜163)を含む誘導体を識別する。2008年8月17日に、PhiladelphiaにおけるAmerican Chemical Societyの第236回学会でB.L.Finkelsteinらによって発表された非特許文献1のとおり、除草剤化学のアミノシクロピラクロルクラスは、オーキシン性の(すなわち
オーキシン模倣性)作用機構を有する。
【0006】
特許文献1には、出芽前および出芽後の両方で、草ならびに双子葉植物を含む広範囲の植物種に除草活性を示すアミノシクロピラクロルおよびその誘導体が開示されている。この文献の表Cには、31g ai/haの施用量で暖地型芝草ギョウギシバ(Cynodon dactylon)に60%被害を生じさせる、アミノシクロピラクロルのメチルエステル(化合物9として識別されている)出芽後噴霧適用が示されている。実際に、その後のテストで、アミノシクロピラクロルのメチルエステルの噴霧適用は一般にほとんどの寒地型芝草に対して十分な安全性を示すことが示されている一方で、このような噴霧適用は、度々、ギョウギシバのみならず、センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides)、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)およびノシバ(ゾイシア属(Zoysia spp.))、ならびに、これらの混生などの一定の他の暖地型芝草に対して許容できないほどの殺草性をもたらす。従って、アミノシクロピラクロルおよびその誘導体を用いる新規の処理が、暖地型芝草を含む芝生における良好な選択的な雑草の防除に必要である。
【0007】
特許文献2には、明細書中に開示されている除草剤のベンゾイル−1,3−シクロヘキサンジオンクラスの多様な有効成分または塩は、所望の適用形態に応じて、比較的大きな粒径の顆粒として、水和剤として、乳化性濃縮物として、粉状の粉剤として、フロアブル剤として、溶液として、または、数々の他の公知の配合タイプのいずれかとして配合されることが可能であることが開示されている。活性剤を含有する配合物は、重量基準で、約0.1%または0.5%もの少量から、約95%以上もの多量で有効処方成分を含有すると開示されている。活性剤の殺草的有効量は防除されるべき種子または植物の性質に応じると開示されており、適用割合は、約0.01〜およそ10ポンド/エーカー(11g/ha〜11kg/ha)、好ましくは約0.02〜約4ポンド/エーカー(22g/ha〜22kg/ha)で様々である。
【0008】
特許文献2に開示されているとおり、ベンゾイル−1,3−シクロヘキサンジオン有効処方成分が比較的粗い粒子に担持されている粒状配合物は、通常、植生の抑制が所望される領域に希釈されることなく適用される。特許文献2に記載のこのような粒状配合物のための典型的な担体としては、砂、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイ、バーミキュライト、パーライト、および、毒物を吸収するかあるいは毒物でコートされ得る他の有機または無機材料が挙げられる。これらの粒状配合物は、通常、約0.1%〜約25%の有効処方成分を含有して調製され、重芳香族ナフサ、ケロシンあるいは他の石油留分、または植物油などの表面活性剤;および/またはデキストリン、膠あるいは合成樹脂などの展着剤を含み得る。
【0009】
特許文献3には、有機ホスフェート、ホスホネートまたはホスフィネートアジュバントと組み合わされてメソトリオンを含むベンゾイル−1,3−シクロヘキサンジオン化合物を含む、トウモロコシ(コーン)などの農作物の成長における雑草を防除するために有用な除草組成物が開示されており、これは、砂、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイ、バーミキュライト、パーライトおよび有効成分を吸収するか、あるいはコートされることが可能である他の有機または無機材料などの典型的な担体を有する粒状配合物を含む種々の形態での配合用予混合濃縮物として調製されることが可能である。
【0010】
メソトリオンは、以下の2液配合製品における有効処方成分としてSyngenta Crop Protectionから市販されている:トウモロコシ、種子生産トウモロコシ、飼料用トウモロコシ、イエローポップコーンおよびスイートコーンにおける広葉の雑草およびイネ科の雑草の選択的な接触および残存防除用の全体用出芽前および出芽後除草剤として市販されているCallisto(登録商標)(40重量パーセントメソトリオンを含有する);ならびに、ゴルフ場用の芝草および芝栽培場における広葉の雑草およびイネ科の雑草の選択的な接触および残存防除用の全体用出芽前および出芽後除草剤として市販されているTenacity(登録商標)(40重量パーセントメソトリオンを含有する)。メソトリオンは、最終的にカロチノイド生合成をブロックすると共に光合成組織を損なわせ、結果的に、葉の白化に続いて分裂組織の壊死をもたらすp−ヒドロキシフェニルピルビン酸抑制剤として機能することで周知である。この作用機構は、植物毒性成長異常を生じさせるオーキシン模倣性除草剤のものとは完全に異なる。
【0011】
特許文献4において、本発明者らは、噴霧形態で液体として適用されるメソトリオン(例えば、特許文献2、5および3に記載のとおり)は、許容できない被害を芝草に生じさせることのない、芝草における雑草の防除での使用には有効ではないことを見出した。特に、噴霧形態でのメソトリオン含有配合物は、ペレニアルライグラス(Lolium perenne)、ファインフェスキュー(ウシノケグサ属(Festuca spp.))、ケンタッキーブルーグラス(Poa pratensis)、トールフェスク(Festuca arundinacea)、ノシバ(ゾイシア属(Zoysia spp.))、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)、センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides)を含む一連の芝草品種に対して許容できないレベルの損傷/殺草性を示した。しかしながら、ペレニアルライグラス、ファインフェスキュー、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ノシバ、セントオーガスチングラスおよびセンチピードグラスに対するメソトリオンの殺草性は、メソトリオンを粒状組成物で適用することにより、良好な雑草防除性を未だ保持しつつも有意でないレベルに低減された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第2005/063721号パンフレット
【特許文献2】米国特許第5,006,158号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0096226号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0021305号明細書
【特許文献5】米国特許第6,890,889号明細書
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Discovery of aminocyclopyrachlor(proposed common name)(DPX−MAT28):A new broad−spectrum auxinic herbicide
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、暖地型芝草に対して顕著な被害を生じさせることのない、暖地型芝草を含む芝生における雑草の防除に有用である粒状除草組成物に関する。より具体的には、本発明は、(a)式1の化合物(6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボン酸、アミノシクロピラクロル)
【化1】

ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物であって、(b)粒状基質材料にコートされているか含浸されている化合物を含む粒状除草組成物に関する。
【0015】
本発明はまた、顕著な被害を暖地型芝草に生じさせることなく暖地型芝草を含む芝生における雑草を防除するための方法に関し、この方法は、殺草的有効量の上記組成物を芝生に適用する工程を含む。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書において用いられるところ、「を含む(comprises)」、「を含んでいる(comprising)」、「を含む(includes)」、「を含んでいる(including)」、「を有する(has)」、「を有している(having)」、「を含有する(contains)」または「を含有している(containing)」という用語、またはこれらのいずれかの他の変形は、非排他的な包含を包括することを意図する。例えば、要素のリストを含む、組成物、プロセス、方法、物品、または装置は、これらの構成要素にのみ限定される必要はなく、明示的にリストされていないまたはこのような組成物、プロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含み得る。さらに、そうでないと明記されていない限りにおいて、「または」は、包括的なまたはを指し、排他的なまたはを指さない。例えば、条件AまたはBは以下のいずれか一つにより満たされる:Aが真であり(または存在し)およびBが偽である(または不在である)、Aが偽であり(または不在であり)およびBが真である(または存在する)、およびAおよびBの両方が真である(または存在する)。
【0017】
また、本発明の構成要素または構成成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、構成要素または構成成分(すなわち出現)の数に関して非限定的であることが意図される。従って、「a」または「an」は、1つ、または少なくとも1つを包含すると読解されるべきであり、構成要素または構成成分の単数の語形はまた、その数が明らかに単数であることを意味する場合を除き複数形を包含する。
【0018】
本開示および特許請求の範囲において、式1の化合物のエステル、チオエステルまたは塩の量の特定に用いた、「酸当量」という用語、ならびに、「酸当量基準」などの関連する用語は、エステル、チオエステルまたは塩に相当するモル量での式1の化合物(すなわちカルボン酸)の重量を指す。例えば、式1の化合物は213.62g/moleの分子量を有し、一方で、そのメチルエステルは227.65g/moleの分子量を有する。従って、227.65gのメチルエステルは、酸当量基準で213.62gの量であると言うことが可能である。
【0019】
本開示および特許請求の範囲において、「芝草」という用語は、ゴルフ場および他のスポーツ場、芝地、および路側に用いられる定期的に刈られる芝生に好適な群葉および成長習性を有する束および芝土を形成する草種および亜種を指す。本開示および特許請求の範囲において、「暖地型芝草」という用語は、温暖な気候ならびに土壌水分を実質的な成長のために必要とする芝草種および亜種を指す。生理学的に、暖地型芝草は、先ず二酸化炭素を4−炭素酸であるオキサロ酢酸に転換するC炭素固定を用いる。対照的に、寒地型芝草は、葉緑体中の酵素リブロース二リン酸カルボキシラーゼ(RUBPcase)による直接的な二酸化炭素の固定が関わるC炭素固定を用いる。従って、本開示および特許請求の範囲において、「暖地型芝草」は、C炭素固定を用いる能力により特に特徴付けられる。C炭素固定は、暑い気候における成長を支持するためにC炭素固定よりも効率的である。従って、暖地型芝草は、一般に、約60°F(16℃)未満の土壌温度で成長を止めるが、その一方で、寒地型芝草は、約40°F(4℃)もの定温の土壌温度でも成長することが可能である。暖地型芝草は、約85〜95°F(29〜35℃)の気温(寒地型芝草に対する65〜75°F(18〜24℃)と比して)で最も良好に成長する。暖地型草は、温度が氷点に近づくに伴って休眠または近休眠状態に入り、群葉は、典型的には、緑色を失う(例えば、茶色または麦わら色に変色する)。暖地型芝草の一般的な例としては、Axonopus fissifolius(Raddi)Kuhlm.(Axonopus affinis Chaseとしても知られている、コモンカーペットグラス)、Bouteloua dactyloides(Nutt.)J.T.Columbus(Buchloe dactyloides(Nutt.)Engelm.としても知られている、バッファローグラス)、Cynodon dactylon(L.)Pers.(コモンギョウギシバ、ギョウギシバ)、Cynodon dactylon(L.)Pers. x C.transvaalensis Burtt−Davy(雑種ギョウギシバ)、Eremochloa ophiuroides(Munro) Hack.(センチピードグラス、コモンセンチピードグラス)、Paspalum notatum Fluegge.(バヒアグラス)、Paspalum vaginatum Sw.(シーショアパスパラム)、Stenotaphrum secundatum(Walter)Kuntze(セントオーガスチングラス(St. Augustine grass)、セントオーガスチングラス(St. Augustinegrass))、Zoysia japonica Steud.(シバ(Korean lawngrass)、シバ(Japanese lawngrass))、Zoysia matrella(L.)Merr.(コウライシバ)およびZoysia tenuifolia Willd.ex Thiele(ビロードシバ)が挙げられる。本方法については、カーペットグラス(A.fissifolius)、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、シーショアパスパラム(P.vaginatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)、およびビロードシバ(Z.tenuifolia)、特に、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、シーショアパスパラム(P.vaginatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)およびビロードシバ(Z.tenuifolia)、ならびに、ことさらに、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)、およびビロードシバ(Z.tenuifolia)に注目すべきである。
【0020】
本開示および特許請求の範囲において、「芝生」とは、根および根が混入した成長培地(例えば、土壌)が付いた草植物を含む層部分を指す。芝生は、好ましくない植生(すなわち雑草)を含む芝草ではない植物をさらに含むことが可能である。粒状組成物の芝生への適用は、典型的には、植物群葉の基部(例えば、分げつ枝、茎)、ならびに、芝草および他の植物の根域の頂部を含む芝生中の土壌表面領域に顆粒を供給する。
【0021】
当該技術分野において一般に理解されているとおり、好ましくない植生(すなわち雑草)の防除は、好ましくない植生を死滅させるあるいは被害を与えること、または、その成長を低下させることを含む。本発明の文脈において、芝生において成長している芝草以外の植生は、一般に好ましくないとみなされる。本方法において、防除は、典型的には、雑草を死滅させて、水、栄養分、太陽光および成長空間に関して暖地型芝草の競合相手として除去すること、ならびに、暖地型芝草を含む、より均質な外観の芝生をもたらすことを含む。
【0022】
本開示および特許請求の範囲において、芝草に対する「有意でない被害」は、一般に、化学雑草防除において専門的に訓練された人にのみ判別可能であり、訓練されていない人(例えば、家の所有者)には判別可能ではなく、典型的にはこの芝生の外観を異常とはみなさないであろう程度のわずかな被害(例えば、成長の低下または芝生の変色)である。対照的に、芝草に対する「顕著な被害」はほとんどの人々により判別可能である。顕著な被害は、大きな成長の低下(処理済と未処理との間での差異)、容易に判別可能な芝草の黄化(退緑)または芝草の褐変(壊死)を含むことが可能である。
【0023】
本発明の実施形態は以下を含む:
実施形態A1.構成成分(a)(すなわち、式1の化合物ならびにその塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物)が、式1の化合物のエステルおよび塩から選択される発明の概要に記載の組成物または方法。
【0024】
実施形態A2.構成成分(a)が、式1の化合物のエステルから選択される発明の概要に記載の組成物または方法。
【0025】
実施形態A3.式1の化合物のエステルが、式1の化合物の、C〜C14アルキル、C〜C14アルコキシアルキル、C〜C14アルコキシアルコキシアルキル、C〜C14ヒドロキシアルキルおよびベンジルエステルから選択される発明の概要または実施形態A1あるいはA2に記載の組成物または方法。
【0026】
実施形態A4.式1の化合物のエステルが、式1の化合物のC〜Cアルキルエステルから選択される実施形態A3に記載の組成物または方法。
【0027】
実施形態A5.式1の化合物のエステルが、式1の化合物のC〜Cアルキルエステルから選択される実施形態A4に記載の組成物または方法。
【0028】
実施形態A6.構成成分(a)が式1の化合物のメチルエステルを含む実施形態A1〜A5のいずれか1つの組成物または方法。
【0029】
実施形態A7.構成成分(a)が式1の化合物のメチルエステルである実施形態A6に記載の組成物または方法。
【0030】
実施形態A8.構成成分(a)が、式1の化合物の塩から選択される実施形態A1に記載の組成物または方法。
【0031】
実施形態A9.式1の化合物の塩が、式1の化合物の、アンモニア(すなわちアンモニウム)、アミン(すなわち、炭素ベースの置換基で置換されたアンモニウム)およびアルカリ金属塩から選択される発明の概要または実施形態A1あるいはA8に記載の組成物または方法。
【0032】
実施形態A10.式1の化合物の塩が、式1の化合物の、アンモニウム、ジメチルアンモニウムおよびイソプロピルアンモニウム塩から選択される実施形態A9に記載の組成物または方法。
【0033】
実施形態A11.式1の化合物の塩が、式1の化合物の、リチウム、ナトリウムおよびカリウム塩から選択される実施形態A9に記載の組成物または方法。
【0034】
実施形態A12.式1の化合物の塩が、式1の化合物のナトリウムおよびカリウム塩から選択される実施形態A11に記載の組成物または方法。
【0035】
実施形態A13.構成成分(a)が式1の化合物のカリウム塩を含む実施形態A1、A8、A9、A11およびA12のいずれか1つの組成物または方法。
【0036】
実施形態A14.構成成分(a)が式1の化合物のカリウム塩である実施形態A13に記載の組成物または方法。
【0037】
実施形態A15.構成成分(a)が、酸当量基準で、組成物の少なくとも約0.005重量%である、発明の概要または実施形態A1〜A14のいずれか1つに記載の組成物または方法。
【0038】
実施形態A16.構成成分(a)が、酸当量基準で、組成物の少なくとも約0.05重量%である、実施形態A15に記載の組成物または方法。
【0039】
実施形態A17.構成成分(a)が、酸当量基準で組成物の約2重量%以下である発明の概要または実施形態A1〜A16のいずれか1つに記載の組成物または方法。
【0040】
実施形態A18.構成成分(a)が、酸当量基準で組成物の約0.2重量%以下である実施形態A17に記載の組成物または方法。
【0041】
実施形態A19.構成成分(a)が、構成成分(b)(すなわち粒状基質材料)にコートされている発明の概要または実施形態A1〜A18のいずれか1つに記載の組成物または方法。
【0042】
実施形態A20.構成成分(a)が、構成成分(b)に含浸されている発明の概要または実施形態A1〜A18のいずれか1つに記載の組成物または方法。
【0043】
実施形態B1.粒状基質(すなわち構成成分(b))が、固体肥料顆粒、不活性固体担持材料から構成される顆粒およびこれらの混合物からなる群から選択される、発明の概要または実施形態A1〜A20のいずれか1つに記載の組成物または方法。
【0044】
実施形態B2.粒状基質が、肥料顆粒(この実施形態および以下の実施形態については固体と認められる)を含む実施形態B1に記載の組成物または方法。
【0045】
実施形態B3.肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物、カリウム塩、ならびに、リン酸および/またはリン酸の塩(これらの混合物を含む)からなる群から選択される1種または複数種の化合物を含む、実施形態B1またはB2の組成物または方法。
【0046】
実施形態B4.肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物から選択される1種または複数種の化合物を含む実施形態B1〜B3のいずれか1つの組成物または方法。
【0047】
実施形態B5.有機および無機窒素含有化合物が、尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、硝酸アンモニウムおよび他のアンモニウム塩(これらの混合物を含む)からなる群から選択される実施形態B3またはB4の組成物または方法。
【0048】
実施形態B6.カリウム塩が、塩化カリウム、硫酸カリウムおよび硝酸カリウム(これらの混合物を含む)からなる群から選択される実施形態B3〜B5のいずれか1つの組成物または方法。
【0049】
実施形態B7.肥料顆粒が、1種または複数種の微量元素を含む実施形態B1〜B6のいずれか1つの組成物または方法。
【0050】
実施形態B8.微量元素が、鉄、マンガン、マグネシウム、ホウ素、銅および亜鉛(これらの混合物を含む)からなる群から選択される実施形態B7に記載の組成物または方法。
【0051】
実施形態B9.微量元素が、肥料顆粒の重量当たり約1〜約1000ppmの総量である実施形態B7またはB8の組成物または方法。
【0052】
実施形態B10.肥料顆粒の化学的分析が、約1%〜約40重量%窒素(Nとして)の範囲である実施形態B1〜B9のいずれか1つの組成物または方法。
【0053】
実施形態B11.肥料顆粒の化学的分析が、少なくとも約15%窒素である実施形態B10に記載の組成物または方法。
【0054】
実施形態B12.肥料顆粒の化学的分析が、約32重量%窒素以下である実施形態B10またはB11の組成物または方法。
【0055】
実施形態B13.肥料顆粒の化学的分析が、約1%〜約30重量%リン(Pとして)の範囲である実施形態B1〜B12のいずれか1つの組成物または方法。
【0056】
実施形態B14.肥料顆粒の化学的分析が、少なくとも約2重量%リンである実施形態B13に記載の組成物または方法。
【0057】
実施形態B15.肥料顆粒の化学的分析が、約25重量%リン以下である実施形態B13またはB14の組成物または方法。
【0058】
実施形態B16.肥料顆粒の化学的分析が、約1%〜約20重量%カリウム(KOとして)の範囲である実施形態B1〜B15のいずれか1つの組成物または方法。
【0059】
実施形態B17.肥料顆粒の化学的分析が、少なくとも約3重量%カリウムである実施形態B16に記載の組成物または方法。
【0060】
実施形態B18.肥料顆粒の化学的分析が、約15重量%カリウム以下である実施形態B16またはB17の組成物または方法。
【0061】
実施形態B19.肥料顆粒が、約1〜約5mmの範囲内の直径を有する実施形態B1〜B18のいずれか1つの組成物または方法。
【0062】
実施形態B20.肥料顆粒が、押出し粒子を含む実施形態B1〜B18のいずれか1つの組成物または方法。
【0063】
実施形態B21.押出し粒子が、約0.6〜約7mmの範囲内の直径を有する実施形態B20に記載の組成物または方法。
【0064】
実施形態B22.押出し粒子の直径が少なくとも約1mmである実施形態B21に記載の組成物または方法。
【0065】
実施形態B23.押出し粒子の直径が約3mm以下である実施形態B21またはB22の組成物または方法。
【0066】
実施形態B24.押出し粒子が、約0.6〜約10mmの範囲内の長さを有する実施形態B20〜B23のいずれか1つの組成物または方法。
【0067】
実施形態B25.押出し粒子の長さが少なくとも約1mmである実施形態B24に記載の組成物または方法。
【0068】
実施形態B26.押出し粒子の長さが約5mm以下である実施形態B24またはB25の組成物または方法。
【0069】
実施形態B27.不活性固体担持材料から構成される顆粒が、トウモロコシの穂軸、ピーナッツの外殻、加工紙パルプ、おがくず、石灰岩、砂、バーミキュライト、パーライト、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイおよびモンモリロナイトクレイ(これらの混合物を含む)からなる群から選択される1種または複数種の不活性固体担持材料を含む、実施形態B1〜B26のいずれか1つの組成物または方法。
【0070】
実施形態B28.酸当量基準で約0.025lb/エーカー(28g/ha)〜約0.2lb/エーカー(220g/ha)の構成成分(a)の施用量での芝生の処理のために配合された、発明の概要または実施形態A1〜A20およびB1〜B27のいずれか1つに記載の組成物。
【0071】
実施形態B29.酸当量基準で約0.025lb/エーカー(28g/ha)〜約0.15lb/エーカー(170g/ha)の構成成分(a)の施用量での芝生の処理のために配合された実施形態B28の組成物。
【0072】
実施形態C1.芝生が、ホソバツルメヒシバ(Axonopus fissifolius)、バッファローグラス(Bouteloua dactyloides)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、雑種ギョウギシバ(Cynodon dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、シーショアパスパラム(Paspalum vaginatum)、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)、シバ(Zoysia japonica)、コウライシバ(Zoysia matrella)およびビロードシバ(Zoysia tenuifolia)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む、発明の概要または実施形態A1〜A20およびB1〜B27のいずれか1つに記載の方法。
【0073】
実施形態C2.芝生が、カーペットグラス(A.fissifolius)、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、シーショアパスパラム(P.vaginatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)、およびビロードシバ(Z.tenuifolia)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む実施形態C1の方法。
【0074】
実施形態C3.芝生が、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、シーショアパスパラム(P.vaginatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)およびビロードシバ(Z.tenuifolia)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む実施形態C2の方法。
【0075】
実施形態C4.芝生が、ギョウギシバ(C.dactylon)、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(E.ophiuroides)、バヒアグラス(P.notatum)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)、シバ(Z.japonica)、コウライシバ(Z.matrella)、およびビロードシバ(Z.tenuifolia)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む実施形態C3の方法。
【0076】
実施形態C5.芝生が、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)、セントオーガスチングラス(S.secundatum)およびセンチピードグラス(E.ophiuroides)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む実施形態C4の方法。
【0077】
実施形態C6.芝生が、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)およびセントオーガスチングラス(S.secundatum)(これらの混生を含む)からなる群から選択される1種または複数種の暖地型芝草を含む実施形態C5の方法。
【0078】
実施形態C7.芝生が、雑種ギョウギシバ(C.dactylon x C.transvaalensis)(雑種ギョウギシバ)を含む実施形態C6の方法。
【0079】
実施形態C8.芝生が、セントオーガスチングラス(S.secundatum)(セントオーガスチングラス)を含む実施形態C6の方法。
【0080】
実施形態C9.組成物が暖地型芝草に出芽後に適用される、発明の概要または実施形態A1〜A20、B1〜B27およびC1〜C8のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
実施形態C10.組成物が、酸当量基準で、少なくとも約0.025lb/エーカー(約28g/ha)の構成成分(a)の割合で適用される、発明の概要または実施形態A1〜A20、B1〜B27およびC1〜C9のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
実施形態C11.組成物が、酸当量基準で、少なくとも約0.5lb/エーカー(約56g/ha)の構成成分(a)の割合で適用される実施形態C10の方法。
【0083】
実施形態C12.組成物が、酸当量基準で、少なくとも約60g/haの構成成分(a)の割合で適用される実施形態C11の方法。
【0084】
実施形態C13.組成物が、酸当量基準で、約0.3lb/エーカー(約340g/ha)以下の構成成分(a)の割合で適用される、発明の概要または実施形態A1〜A20、B1〜B27およびC1〜C12のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
実施形態C14.組成物が、酸当量基準で、約0.2lb/エーカー(約220g/ha)以下の構成成分(a)の割合で適用される実施形態C13の方法。
【0086】
実施形態C15.組成物が、酸当量基準で、約0.15lb/エーカー(約170g/ha)以下の構成成分(a)の割合で適用される実施形態C14の方法。
【0087】
実施形態C16.組成物が、酸当量基準で、約150g/ha以下の構成成分(a)の割合で適用される実施形態C15の方法。
【0088】
実施形態C17.防除される雑草が、ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)、オナモミ(メリケントキンソウ(Soliva sessilis)および他のソリバ属(Soliva spp.))、アメリカフウロ(Geranium carolianum)、ハコベ(Stellaria media)、クローバ(クローバ(Trifolium repens)および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata)および他のヤハズソウ属(Kummerowia spp.))、セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium)、ナガバシギシギシ(Rumex crispus)、タンポポ(セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale))、イトバヒヨドリ(Eupatorium capillifolium)、ポイズンアイビー(Toxicodendron radicans)、ミヤマウスユキソウ(チチコグサ属(Gamochaeta spp.))、ゲールオブザウインド(Phyllanthus niruri)、アキノリンソウ属(Solidago spp.)、カキオドシ(Glechoma hederacea)、ヤナギタンポポ(ヤナギタンポポ属(Hieracium spp.))、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、アオイ(アブチロン属(Abutilon spp.))、ミミナグサ(Cerastium fontanum)、チドメグサ(チドメグサ属(Hydrocotyle spp.))、オオバコ(オオバコ属(Plantago spp.))、スベリヒユ(ポーチュラカアミリス(Portulaca amilis)および他のポーチュラカ属(Portulaca.spp.))、ウツボグサ(Prunella vulgaris)、クワガタソウ(クワガタソウ属(Veronica spp.))、イワダレソウ(Phyla nodiflora)、スミレ(マキバスミレ(Viola arvensis)および他のスミレ属(Viola spp.))、ならびに、メリケンムグラ(Diodia virginiana)(これらの混生を含む)からなる群から選択される、発明の概要、または、実施形態A1〜A20、B1〜B27およびC1〜C16のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
実施形態C18.防除される雑草が、ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)、メリケントキンソウ(Soliva sessilis)および他のソリバ属(Soliva spp.)、アメリカフウロ(Geranium carolianum)、ハコベ(Stellaria media)、クローバ(Trifolium repens)および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、イトバヒヨドリ(Eupatorium capillifolium)、ポイズンアイビー(Toxicodendron radicans)、チチコグサ属(Gamochaeta spp.)、ゲールオブザウインド(Phyllanthus niruri)、アキノリンソウ属(Solidago spp.)、カキオドシ(Glechoma hederacea)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、チドメグサ(Hydrocotyle)、オオバコ属(Plantago spp.)、ポーチュラカアミリス(Portulaca amilis)および他のポーチュラカ属(Portulaca.spp.)、スミレ属(Veronica spp.)、イワダレソウ(Phyla nodiflora)、スミレ(Viola arvensis)および他のスミレ属(Viola spp.)、ならびに、メリケンムグラ(Diodia virginiana)(これらの混生を含む)からなる群から選択される実施形態C17の方法。
【0090】
実施形態C19.防除される雑草が、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)、クローバ(Trifolium repens)および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、カキオドシ(Glechoma hederacea)、チドメグサ属(Hydrocotyle spp.)、ならびに、スミレ(Viola arvensis)および他のスミレ属(Viola spp.)(これらの混生を含む)からなる群から選択される実施形態C18の方法。
【0091】
実施形態C20.防除される雑草が、メヒシバ(メヒシバ属(Digitaria spp.))(すなわち、メヒシバがグループを定義する雑草のリストに追加される)からさらに選択される実施形態C17〜C19のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
実施形態C21.防除される雑草が、メヒシバ(メヒシバ属(Digitaria spp.))から選択される、発明の概要または実施形態A1〜A20、B1〜B27およびC1〜C16のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
実施形態としては以下にも注目されたい:
実施形態P1.粒状基質材料にコートされているか、または、含浸されている式1の化合物のメチルエステルを含む、暖地型芝草に対して顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草における雑草を防除するために用いられる粒状除草組成物。
【0094】
実施形態P2.粒状基質が、固体肥料顆粒、不活性固体担持材料およびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P1の組成物。
【0095】
実施形態P3.固体肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物、カリウム塩、ならびに、リン酸および/またはリン酸の塩、ならびに、これらの混合物からなる群から選択される実施形態P2の組成物。
【0096】
実施形態P4.固体肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物である実施形態P2の組成物。
【0097】
実施形態P5.組成物が、暖地型芝草に適用されたときに、式:
A=X(Y÷Z)
(式中、
Aは、暖地型芝草に適用される場合に組成物によってもたらされる式1の化合物のメチルエステルの重量割合であり、
Xは、暖地型芝草を処理するために組成物が適用されるときにもたらされる式1の化合物のメチルエステルのポンド/エーカーでの施用量であり、
Yは、組成物中の窒素の重量割合であり、および
Zは、暖地型芝草を処理するために組成物が適用されるときにもたらされる窒素のポンド/エーカーでの施用量である)
に基づいて算出される式1の化合物のメチルエステルの重量割合をもたらすよう配合されている実施形態P4の組成物。
【0098】
実施形態P6.肥料顆粒が微量元素を含む実施形態P2の組成物。
【0099】
実施形態P7.有機および無機窒素含有化合物が、尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、アンモニウム塩、硝酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P3の組成物。
【0100】
実施形態P8.カリウム塩が、塩化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P3の組成物。
【0101】
実施形態P9.微量元素が、鉄、マンガン、マグネシウム、ホウ素、銅、亜鉛およびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P6の組成物。
【0102】
実施形態P10.肥料顆粒が押出し粒子を含む実施形態P2の組成物。
【0103】
実施形態P11.肥料顆粒径が、約1.0〜約5.0mm直径の範囲である実施形態P2の組成物。
【0104】
実施形態P12.押出し粒子の顆粒径範囲が約0.6〜約7.0mm直径の範囲であると共に、粒子長が約0.6〜約10.0mmの範囲である実施形態P10の組成物。
【0105】
実施形態P13.肥料顆粒の化学的分析が、約1〜約40重量%窒素、約1〜約30重量%リンおよび約1〜約20重量%カリウムの範囲である実施形態P3の組成物。
【0106】
実施形態P14.肥料顆粒の微量元素含有量が、約1〜約1,000ppmの範囲である実施形態P9の組成物。
【0107】
実施形態P15.組成物中の式1の化合物のメチルエステルの分量が、組成物の約0.005%〜約2.0重量%の範囲である実施形態P1の組成物。
【0108】
実施形態P16.不活性固体担持材料が、トウモロコシの穂軸、ピーナッツの外殻、加工紙パルプ、おがくず、石灰岩、砂、バーミキュライト、パーライト、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P2の組成物。
【0109】
実施形態P17.約0.075〜約0.150lb式1の化合物の粒状メチルエステル/エーカー(84〜168g/ha)の施用量でセントオーガスチングラスを処理するために配合された実施形態P1の組成物。
【0110】
実施形態P18.約0.075〜約0.2lb式1の化合物の粒状メチルエステル/エーカー(84〜224g/ha)の施用量で雑種ギョウギシバを処理するために配合された実施形態P1の組成物。
【0111】
実施形態P19.粒状基質材料にコートされているか含浸されている式1の化合物のメチルエステルを含有する組成物を芝草に適用する工程を含む、暖地型芝草に顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草における雑草の成長を制御する方法。
【0112】
実施形態P20.暖地型芝草が、セントオーガスチングラスおよび雑種ギョウギシバおよびこれらの混生からなる群から選択される実施形態P19の方法。
【0113】
実施形態P21.粒状基質が、固体肥料顆粒、不活性固体担持材料およびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P19の方法。
【0114】
実施形態P22.固体肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物、カリウム塩、および、リン酸および/またはリン酸の塩、ならびに、これらの混合物からなる群から選択される実施形態P21の方法。
【0115】
実施形態P23.肥料顆粒が微量元素を含む実施形態P21の方法。
【0116】
実施形態P24.有機および無機窒素含有化合物が、尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、アンモニウム塩、硝酸アンモニウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P22の方法。
【0117】
実施形態P25.組成物が、芝草に適用されたときに、式:
A=X(Y÷Z)
(式中、
Aは、暖地型芝草に適用される場合に組成物によってもたらされる式1の化合物のメチルエステルの重量割合であり、
Xは、暖地型芝草を処理するために組成物が適用されるときにもたらされる式1の化合物のメチルエステルのポンド/エーカーでの施用量であり、
Yは、組成物中の窒素の重量割合であり、および
Zは、暖地型芝草を処理するために組成物が適用されるときにもたらされる窒素のポンド/エーカーでの施用量である)
に基づいて算出される式1の化合物のメチルエステルの重量割合をもたらすよう配合されている実施形態P21の方法。
【0118】
実施形態P26.カリウム塩が、塩化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P22の方法。
【0119】
実施形態P27.微量元素が、鉄、マンガン、マグネシウムホウ素、銅、亜鉛およびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P23の方法。
【0120】
実施形態P28.肥料顆粒が押出し粒子を含む実施形態P21の方法。
【0121】
実施形態P29.肥料顆粒径が、約1.0〜約5.0mm直径の範囲である実施形態P21の方法。
【0122】
実施形態P30.押出し粒子の顆粒径範囲が約0.6〜約7.0mm直径の範囲であると共に、粒子長が約0.6〜約10.0mmの範囲である実施形態P28の方法。
【0123】
実施形態P31.肥料顆粒の化学的分析が、約1〜約40重量%窒素、約1〜約30重量%リンおよび約1〜約20重量%カリウムの範囲である実施形態P21の方法。
【0124】
実施形態P32.肥料顆粒の微量元素含有量が、約1〜約1,000ppmの範囲である実施形態P27の方法。
【0125】
実施形態P33.組成物中の式1の化合物のメチルエステルの分量が、組成物の約0.005%〜約2.0重量%の範囲である実施形態P19の方法。
【0126】
実施形態P34.不活性固体担持材料が、トウモロコシの穂軸、ピーナッツの外殻、加工紙パルプ、おがくず、石灰岩、砂、バーミキュライト、パーライト、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイおよびこれらの混合物からなる群から選択される実施形態P21の方法。
【0127】
実施形態P35.組成物が、約0.05〜約0.150lb式1の化合物の粒状メチルエステル/エーカー(56〜168g/ha)の施用量でセントオーガスチングラスに適用される実施形態P19の方法。
【0128】
実施形態P36.組成物が、約0.05〜約0.2lb式1の化合物の粒状メチルエステル/エーカー(56〜224g/ha)の施用量で雑種ギョウギシバに適用される実施形態P19の方法。
【0129】
上記実施形態A1〜P36、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態を含む本発明の実施形態は、いずれかの様式で組み合わされることが可能である。暖地型芝草に顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草を含む芝生における雑草を防除するため用いられる粒状除草組成物に注目すべきであり、この組成物は、(a)式1の化合物ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物であって、(b)粒状基質材料にコートされているか含浸されている化合物を含む。(a)式1の化合物ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物であって、(b)粒状基質材料にコートされているか含浸されている化合物を含む粒状除草組成物にもまた注目すべきであり、ここで、この組成物は、暖地型芝草に顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草を含む芝生における雑草を防除するために有用である。実施形態A1〜A20およびB1〜B29もまた注目すべき前記組成物に関連している。
【0130】
本組成物において、式1の化合物ならびにその塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物(すなわち構成成分(a))は、好ましくは肥料材料である固体粒状基質(すなわち構成成分(b))にコートされているか含浸されている。あるいは、好適な不活性固体担持材料が、この肥料材料と共に、または、その代わりに採用されてもよい。得られる組成物は、適用されたときに、芝草に顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草における雑草の成長を抑制するための使用に非常に効果的であることが見出された。従って、本発明は、暖地型芝草種の安全で、かつ、効果的な除草処理のための構成成分(a)を含有する粒状組成物(すなわち配合物)を提供し、これにより、例えば、芝生において成長する雑草を、芝草自体に過度な薬害効果もたらすことなく防除することが可能である。本発明の他の態様は、暖地型芝草における雑草の除草処理のための、構成成分(a)を含む粒状芝生−安全性組成物である。本発明のさらなる態様は、構成成分(a)を含有する粒状組成物を暖地型草を含む芝生に適用することにより、芝草に顕著な被害を生じさせることなく暖地型芝草における雑草を効果的、かつ、効率的に防除する方法である。
【0131】
既述のとおり、式1の化合物は、構成成分(a)中に塩として含まれることが可能である。当業者は、環境において、および生理学的条件下において、式1の化合物の塩は非塩形態と同等であり、従って、塩は非塩形態の生物学的実用性を共有することを認識する。それ故、式1の化合物の広く多様な塩が本発明の文脈において有用である。
【0132】
当該技術分野において周知であるとおり、酸性官能基(例えば、カルボン酸)の塩基との接触は、対応する酸性官能基に由来するアニオンおよび塩基に由来する正に帯電した対イオンを含む塩を形成する。例えば、塩は、アミン塩基(例えば、ピリジン、アンモニア、トリエチルアミン、イソプロピルアミン)、他の有機塩基(例えば、第4級水酸化アンモニウム)、または無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムまたはバリウムのアミド、水素化物、水酸化物、または炭酸塩)と共に形成される。化合物が塩基性の官能基(例えば、供与可能な電子対を有する窒素原子を含むアミノまたは他の部分)を含む場合、塩はまた、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩を含むことが可能である。
【0133】
式1の化合物(6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボン酸)
【化2】

は、脱プロトン化および塩基との塩の形成が可能であるカルボン酸官能基(−COH)を含むと共に、プロトン化および酸との塩の形成が可能である自由電子対を有するアミノ置換基(−NH)およびピリミジン環窒素原子をも含む。塩基と形成された塩が本組成物および方法に特に有用である。対イオンがアンモニアあるいはアミン(例えば、アンモニウム、ジメチルアンモニウムまたはイソプロピルアンモニウム)から形成されているか、または、対イオンがアルカリ金属カチオン(例えば、カリウム、ナトリウムまたはリチウム)である塩に注目すべきである。式1の化合物のナトリウム塩およびカリウム塩に、本組成物および方法に関して特に注目すべきである。これらの塩は、水に優れた溶解度を有する。
【0134】
また、エステルおよびチオエステル誘導体が、本組成物および方法における式1の対応するカルボン酸の誘導体として特に有用である。カルボン酸形態(すなわち式1)が、除草活性を生じさせる植物酵素または受容体の活性部位に結合する化合物であると考えられている。しかしながら、エステルおよびチオエステル誘導体は、植物中または環境中において親カルボン酸に形質転換されることが可能であり、従って、これらの誘導体もまた除草実用性を有する。従って、エステルおよびチオエステル、ならびに、塩誘導体が本組成物および方法に有用である。
【0135】
エステル基(すなわちCOAL)は、カルボン酸(COH)とアルコール(すなわちRALOH)との縮合からもたらされ、式中、RALはアルコールに由来する基である。式C(O)SRALのチオエステル基は、概念的に、カルボン酸官能基と式RALSHのチオアルコール(度々メルカプタンと呼ばれる)との縮合物として見られ得る。カルボン酸エステルおよびチオエステルをカルボン酸から調製するための、当該技術分野において公知である広く多様な一般的な方法がある。
【0136】
基RALが付随する2個以上のOHまたはSH官能基を有する場合、基は、式1のカル
ボン酸の2個以上と縮合し得る。これらの多重にエステル化された誘導体は親カルボン酸に加水分解されることが可能であるため、これらの誘導体は、エステル誘導体のうち、本方法に有用である。例示的なチオエステル誘導体としては、メタンチオール、エタンチオールまたはプロパンチオールなどのアルキルチオールでチオエステル化された式1の化合物が挙げられる。例示的なエステル誘導体としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノールまたはベンジルアルコールなどのアルコールでエステル化されて、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、t−ブチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−プロポキシエチル、2−ブトキシエチルおよびベンジルエステルに形成された式1の化合物が挙げられる。
【0137】
本方法における構成成分(a)が選択される化合物としては、式1aの化合物
【化3】

およびその塩が例示され、式中、
はORまたはSRであり、
は、H、C〜C14アルキル、C〜C14アルコキシアルキル、C〜C14アルコキシアルコキシアルキル、C〜C14ヒドロキシアルキルまたはベンジルであり、および
は、C〜C14アルキル、C〜C14アルコキシアルキル、C〜C14アルコキシアルコキシアルキル、C〜C14ヒドロキシアルキルまたはベンジルである。
【0138】
式1のカルボン酸のエステル誘導体およびチオエステル誘導体のうち、一般により簡便に調製され、最も安価であり、ならびに、最も有用であるために、エステル誘導体に特に注目されるべきである。従って、本組成物および方法に関しては、RがORである式1aの化合物およびその塩に注目すべきであり、ならびに、RがORであると共にRがC〜C14アルキル、C〜C14アルコキシアルキル、C〜C14アルコキシアルコキシアルキル、C〜C14ヒドロキシアルキルまたはベンジルである式1aの化合物に特に注目すべきである。
【0139】
価格および除草効果のために、式1の化合物のエステルとしては、C〜Cアルキルエステルが好ましく、C〜Cアルキル(すなわちメチルおよびエチル)エステルがより好ましい。
【0140】
式1の化合物およびその塩、エステルおよびチオエステル誘導体は、国際公開第2005/063721号パンフレット、国際公開第2006/121648号パンフレットおよび国際公開第2006/124657号パンフレットに記載の方法により調製されることが可能である。表Aは、本方法についての構成成分(a)として有用である特定の化合物を例示する。以下の略語が表Aにおいて用いられている:nはノルマルを意味し、tは第3級を意味し、iはイソを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、n−Prはn−プロピルを意味し、i−Prはイソプロピルを意味し、n−Buはブチルを意味し、t−Buはtert−ブチルを意味し、Phはフェニルを意味し、「」は負の形式電荷を意味し、および「」は正の形式電荷を意味する。
【0141】
【表1】

【0142】
既述のとおり、本組成物における固体粒状基質(すなわち構成成分(b))は肥料材料であることが好ましい。本発明の粒状除草組成物を生成するために、構成成分(a)(すなわち、式1の化合物ならびにその塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物)との混合物のために採用されることが可能である例示的な肥料は、尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、硝酸アンモニウム、他のアンモニウム塩、ならびに、これらの混合物などの有機および無機窒素含有化合物;カリウム塩(好ましくは塩化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウムおよびこれらの混合物)およびリン酸および/またはリン酸の塩、ならびに、これらの混合物を含む、広く多様な固体肥料顆粒、粒子またはペレット(本明細書においては、固体肥料顆粒としてまとめて称されているか、または、より簡単に肥料顆粒として称されている)を含む。また、本混合物中への含有に好適な肥料顆粒は、鉄、マンガン、マグネシウム、ホウ素、銅、亜鉛等およびこれらの混合物などの微量元素をも含有し得ることに留意すべきである。
【0143】
本発明の組成物を生成するために構成成分(a)との組み合わせに利用される肥料の物理的形態は顆粒および押出し粒子を含む。肥料顆粒径は、好ましくは、約1〜約5mm直径(最も好ましくは、約1.5〜3mm)の範囲であるべきである。押出し粒径は、好ましくは、約0.6〜約7mm直径(最も好ましくは、約1〜3mm)の範囲であるべきである。粒子長は、好ましくは、約0.6〜約10mm(最も好ましくは、1〜5mm)の範囲であるべきである。
【0144】
好ましくは、本組成物に含まれるべき肥料構成成分に対する化学的分析は、約1〜約40重量%窒素(好ましくは、約15〜32%);約1〜約30重量%リン(Pとして)(好ましくは、約2〜25%);および約1〜約20重量%カリウム(KOとして)(好ましくは、約3〜15%)の範囲であるべきである。肥料処方成分の微量元素含有量は、好ましくは、約1〜約1,000ppm(百万分率)の範囲であるべきである。
【0145】
好ましくは、本発明の組成物を調製するために、肥料構成成分との組み合わせに組み込まれるべき構成成分(a)の分量は、全組成物の、酸当量基準で、約0.005重量%〜約2重量%(好ましくは、約0.05重量%〜約0.2重量%)の範囲であるべきである。
【0146】
本発明の代替的実施形態において、不活性固体担体を含有する顆粒は、肥料構成成分と一緒に、または、肥料構成成分無しで、構成成分(a)(すなわち、式1の化合物、ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1種または複数種の化合物)と混合されて、本発明に基づく使用のための組成物を生成することが可能である。
【0147】
構成成分(b)において利用することが可能である好適な不活性固体担持材料としては、構成成分(a)を吸収するか、または、構成成分(a)でコートされ得ると共に、適切に凝集され、粉砕され、分別され、および/またはサイジングされて、顆粒、粒子またはペレット(これらは、本明細書において、まとめて顆粒と称されている)が調製される多様な有機材料および/または無機材料のいずれかが挙げられる。「不活性」という用語は、「不活性固体担持材料」の文脈において、相当量の植物栄養分を急速(例えば1週間以内)には供給しない、ならびに、有害生物、疾病および/または雑草競合から植物を保護する生物活性を有さない化学物質を指す。本開示および特許請求の範囲の文脈においては、植物栄養分を、植物新陳代謝または非生物的分解ではなく、主に微生物性分解(これは、典型的には遅い)を介して放出する有機物質は、肥料の代わりに不活性固体担体とみなされる。肥料および不活性固体担持材料の両方を含む顆粒が肥料顆粒とみなされる。不活性固体担体を調製するために好適な有機材料としては、トウモロコシの穂軸、ピーナッツの外殻、加工紙パルプ、おがくず等が挙げられ、一方で、好適な無機材料としては、石灰岩、砂、バーミキュライト、パーライト、フーラー土およびアタパルジャイトクレイなどのクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイが挙げられる。
【0148】
好ましくは、本発明の組成物を調製するために、不活性担持材料との組み合わせに組み込まれるべき構成成分(a)の分量は、全組成物の、酸当量基準で、約0.01重量%〜約0.5重量%(好ましくは、約0.06重量%〜約0.3重量%)の範囲であるべきである。
【0149】
本発明によれば、芝草に顕著な被害を生じさせずに暖地型芝草における雑草の防除に使用されるための粒状除草組成物は、粒状基質材料にコートされているか含浸されている構成成分(a)を含んで提供され、ここで、これらの粒状基質は固体肥料顆粒、不活性固体担持材料またはこれらの混合物である。好ましい実施形態において、固体肥料顆粒は、基本的に、有機または無機窒素含有化合物を含むか、または、これらから構成される。所望の量の窒素施肥をもたらすために窒素含有肥料顆粒組成物が芝草に適用されるときに、所望の施用量の構成成分(a)を供給するためにこの組成物に含まれる必要がある構成成分(a)の重量割合は、式:
A=X・(Y/Z)
(式中、
Aは、組成物中に含まれていることが必要である構成成分(a)の重量割合であり、
Xは、組成物の適用からの、芝草に対する、ポンド/エーカー(またはkg/ヘクタール)での構成成分(a)の所望の施用量であり、
Yは、組成物中の肥料窒素の重量割合であり、および
Zは、組成物の適用からの、芝草に対するポンド/エーカー(またはkg/ヘクタール)での肥料窒素の所望の施用量である)
に基づいて算出されることが可能である。
【0150】
本発明の組成物は、多様なプロセスのいずれかを利用して生成することが可能である。例えば、構成成分(a)は:(1)溶剤および/または界面活性剤との噴霧混合物として肥料/不活性顆粒に適用され;(2)肥料/不活性顆粒の外表面に接着剤/固着剤で接着され;(3)乾燥処方成分および液体の混合物に組み込まれ、次いで、別個の粒子に押出されるかまたは成形され;または(4)多孔性顆粒に含浸されることが可能である。プロセス(1)において、構成成分(a)は、典型的には、顆粒が多孔性である場合には粒状基質に含浸され(すなわち染み込まれる)るか、または、単に、顆粒が多孔性ではない場合には顆粒の表面にコートされることとなる。プロセス(2)において、構成成分(a)は、典型的には粒状基質の表面にコートされることとなり、顆粒が多孔性である場合には粒状基質の表面に吸収もされる。プロセス(3)および(4)において、構成成分(a)は粒状基質に含浸されることとなる。
【0151】
一実施形態においては、本発明の組成物は、液体担体中に溶解されるか分散されている構成成分(a)を粒状肥料と有効量で、構成成分(a)が肥料顆粒に均一にコートされると共に吸収されるまで(例えば、回転ドラムコンテナ中で)十分な時間をかけて混合することにより調製される。
【0152】
構成成分(a)と構成成分(b)としての肥料顆粒とを含有すると共に、不活性担体顆粒とも用いられることが可能である本発明の組成物を生成するために特に簡便である他の方法は:
(1)構成成分(a)を含む濃縮配合物を任意により界面活性剤を含む液体溶剤中に溶解するか分散し、次いで、基質粒子に構成成分(a)が均一に吸収されるよう、この混合物を肥料および/または不活性担持材料に吹付ける工程;または
(2)液体固着剤または接着剤を用いて、構成成分(a)を含む乾燥粉末配合物を肥料および/または不活性担持材料の表面上に固着させて、基質粒子全体にわたる構成成分(a)の均一な分布を達成する工程
を含む。
【0153】
本方法に従って暖地型芝草を含む芝生に適用される本発明の組成物は、広く多様な双子葉植物雑草(広葉雑草としても知られる)およびいく種かの単子葉雑草を、暖地型芝草に顕著な被害を生じさせることなく防除することが可能である。本方法により防除される雑草の例としては、ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum E.P.Bicknell)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina L.)、オナモミ(メリケントキンソウ(Soliva sessilis Ruiz&Pav.)および他のソリバ属(Soliva spp.))、アメリカフウロ(Geranium carolianum L.)、ハコベ(Stellaria media (L.)Vill.)、クローバ(クローバ(Trifolium repens L.および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata (Thunb.)Schindl.)および他のヤハズソウ属(Kummerowia spp.))、セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium L.)、ナガバシギシギシ(Rumex crispus L.)、タンポポ(セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale F.H.Wigg.))、イトバヒヨドリ(Eupatorium capillifolium (Lam.)Small)、ポイズンアイビー(Toxicodendron radicans(L.)Kuntze)、ミヤマウスユキソウ(チチコグサ属(Gamochaeta spp.))、ゲールオブザウインド(Phyllanthus niruri L.)、アキノリンソウ属(Solidago spp.)、カキオドシ(Glechoma hederacea L.)、ヤナギタンポポ(ヤナギタンポポ属(Hieracium spp.))、ホトケノザ(Lamium amplexicaule L.)、アオイ(アブチロン属(Abutilon spp.))、ミミナグサ(Cerastium fontanum Baumg.)、チドメグサ(チドメグサ属(Hydrocotyle spp.))、オオバコ(オオバコ属(Plantago spp.))、スベリヒユ(ポーチュラカアミリス(Portulaca amilis Speg.)および他のポーチュラカ属(Portulaca.spp.))、ウツボグサ(Prunella vulgaris L.)、クワガタソウ(クワガタソウ属(Veronica spp.))、イワダレソウ(Phyla nodiflora(L.)Greene)、スミレ(マキバスミレ(Viola arvensis)Murrayおよび他のスミレ属(Viola spp.))、ならびに、メリケンムグラ(Diodia virginiana L.)が挙げられる。ニワゼキショウ(Sisyrinchium rosulatum)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)、メリケントキンソウ(Soliva sessilis)および他のソリバ属(Soliva spp.)、アメリカフウロ(Geranium carolianum)、ハコベ(Stellaria media)、クローバ(Trifolium repens)および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、イトバヒヨドリ(Eupatorium capillifolium)、ポイズンアイビー(Toxicodendron radicans)、チチコグサ属(Gamochaeta spp.)、ゲールオブザウインド(Phyllanthus niruri)、アキノリンソウ属(Solidago spp.)、カキオドシ(Glechoma hederacea)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、チドメグサ(Hydrocotyle)、オオバコ属(Plantago spp.)、ポーチュラカアミリス(Portulaca amilis)および他のポーチュラカ属(Portulaca.spp.)、スミレ属(Veronica spp.)、イワダレソウ(Phyla nodiflora)、スミレ(Viola arvensis)および他のスミレ属(Viola spp.)、ならびに、メリケンムグラ(Diodia virginiana)を含む雑草防除に本方法に関して注目すべきである。本方法は、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)、クローバ(Trifolium repens)および他のトリフォリウム属(Trifolium spp.)、ヤハズソウ(Kummerowia striata)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、カキオドシ(Glechoma hederacea)、チドメグサ属(Hydrocotyle spp.)、ならびに、スミレ(Viola arvensis)および他のスミレ属(Viola spp.)の防除に特に良好に作用する。しかも、本方法は、組成物が、メヒシバの出芽前(すなわち、メヒシバ種子が発芽して実生を形成する前)に芝生に適用される場合には、メヒシバ(メヒシバ属(Digitaria spp.))の防除に用いられることが可能である。
【0154】
本発明の組成物は一年を通じて何時でも芝生に適用されることが可能であるが、雑草の最良の防除のためには、この組成物は、典型的には、雑草が成長しているとき、または、すぐに(例えば、約1月以内に)成長するであろうときに適用される。本発明の組成物は暖地型芝草で播種された芝生プロットに出芽前に適用されることが可能であるが、この組成物は、典型的には、出芽後に芝草に適用され、最も典型的には、実生期後および芝生に十分に定着した後に適用される。噴霧組成物の代わりに本発明による粒状組成物での構成成分(a)を適用することで、暖地型芝草に対する殺草性が実質的に低減されているが、特に、オーキシン−模倣−タイプ(オーキシン性)除草剤に非常に感受性であると知られている芝草(例えば、バッファローグラス)での殺草性をさらに低減するために、特定の適用時期がそれでも望ましい場合がある。殺草性は、その後約30日間にわたって気温が約80°F(27℃)を超えないと期待することが可能であるときの適用によって最低限とすることが可能である。殺草性はまた、芝草が休眠しようとしているまたは既に休眠しているときの芝生適用により最低限とされる。注目すべきは、バッファローグラスなどの高度にオーキシン−除草剤−感受性の芝草を含む芝生についてはとくに、芝草が秋季に休眠使用としているときの本発明の粒状組成物の適用である。
【0155】
上述の本発明の組成物は、雑草防除および芝生安全性の所望の効果を達成するための種々の割合で適用されることが可能である。普通、酸当量基準で、約0.025〜約0.3lb/エーカー(約28〜約340g/ヘクタール)の構成成分(a)(すなわち、構成成分(a)の殺草的有効量)が、芝生の成長において受ける、地理的位置、温度、土壌水分、雑草種および成長段階、ならびに、他の要因などの広範囲の条件下で芝草における雑草を防除するために要求される。芝草における雑草防除のための、少なくとも約0.05lb/エーカー(約56g/ヘクタール)の構成成分(a)の適用に注目すべきである。典型的には、雑種ギョウギシバを含む芝生は、酸当量基準で、約0.2lb/ha(約220g/ha)を超えない施用量で処理される。典型的には、セントオーガスチングラスを含む芝生は、酸当量基準で、約0.15lb/エーカー(約170g/ha)を超えない施用量で処理される。より典型的には、この施用量は、約60〜約150g/ヘクタールの構成成分(a)の範囲である。当業者は、単純な実験を通して、特定の条件についての、顕著な芝草被害を伴わない雑草防除のための最適な施用量を容易に判定することが可能である。加えて、組成物の適用の正確さ(例えば、分量および適用器具の正確性)に影響する可変要素は、製品の使用者、特に素人の使用者によって、意図されるよりも高い割合で構成成分(a)除草性処方成分が適用されてしまう可能性を高くする。本発明の組成物の施用量(すなわち、組成物の殺草的有効量)は構成成分(a)の施用量の数学的に関連しており、構成成分(a)の施用量(すなわち、構成成分(a)の殺草的有効量)を組成物における構成成分(a)の重量割合で除することにより算出されることが可能である。
【0156】
それ故、本発明の有益性は、本明細書に記載されているとおり、雑草を防除するための粒状組成物中の構成成分(a)除草性処方成分の適用を、この組成物が適用される暖地型芝草に過度な損害を生じさせることなく可能とすることである。対照的に、同様の施用量の構成成分(a)除草性処方成分を適用するために用いられていた液体噴霧組成物は、暖地型芝草に許容できない被害を生じさせることが見出された。
【0157】
以下の特定の実施例は、本発明の一定の態様をさらに例示すると共に説明するために提示されている。しかしながら、これらの実施例は例示のためだけに記載されており、本発明を限定すると解釈されるべきではない。以下の実施例において、すべてのパーセントおよび部は、他に規定されていない限りにおいて重量当たりである。以下の実施例において、化合物1が表A中に識別されており、式1の化合物のメチルエステル(すなわち、メチル6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボキシレート)としても認識される。化合物1は、コード名DPX−KJM44(「KJM44」)での、E.I.du Pont de Nemours and Companyによる作物保護事業によって除草剤として開発されている。
【実施例】
【0158】
実施例1
この実施例は、本発明による化合物1を含有する粒状除草組成物の調製および暖地型芝草であるセントオーガスチングラスにこの粒状組成物を適用することにより達成した、このような芝草の化合物1を含む液体噴霧配合物での処理と比した殺草性テスト結果を例示する。
【0159】
この実施例において用いる組成物を生成するために採用した粒状化肥料は、尿素、尿素ホルムアルデヒド濃縮物(UFC)、硫酸カリウム、リン酸モノアンモニウム(MAP)、硫酸アンモニウムおよび酸化鉄を含む29−2−4配合物を含んでいた。肥料分析は、全肥料配合物を基準にして29.8重量パーセントの全窒素(TN)含有量、全肥料配合物を基準にして6.8重量パーセントのアンモニア性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして12.2重量パーセントの尿素性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして9.2重量パーセントの水溶性有機窒素含有量、全肥料配合物を基準にして0.8重量パーセントのメチレン尿素由来の不水溶性窒素含有量、ならびに、全肥料配合物を基準にして6.7重量パーセントのメチレンジウレア(MDU)およびジメチレントリウレア(DMTU)に由来の徐々に利用可能な窒素含有量を含んでいた。
【0160】
肥料分析は、全肥料配合物を基準にして2.1重量パーセントの利用可能なリン酸、全肥料配合物を基準にして4.14重量パーセントの炭酸カリウムおよび全肥料配合物を基準にして9.26重量パーセントの硫黄をさらに含んでいた。
【0161】
0.088重量パーセントの化合物1、0.7重量パーセントのポリブテン(固着液)および99重量パーセントの粒状化肥料を含有する本発明の粒状組成物を調製するために、25重量%の化合物1および固着液を含有する水和配合物を計量すると共に量って粒状化肥料を含む回転ドラムに入れた。1−および2−ブテンと少量のイソブチレンとの共重合から得られるポリブテン、固着液として有用である不乾性の液体ポリマー(すなわち固着剤、接着剤)として周知である。これらの処方成分を、ドラム中で、肥料顆粒に化合物1が均一にコートされると共に吸収されるまで完全に混合した。
【0162】
化合物1を肥料顆粒に適用することにより生成して得られた組成物は0.088%の化合物1分析をもたらし、この組成物を、0.115lb化合物1/エーカー(129g化合物1/ヘクタール)(130.68lbsの全組成物/エーカーまたは146.6kgの全組成物/ヘクタールの施用量に等しい)の割合でセントオーガスチングラスに適用することにより暖地型芝草被害について評価した。この点について、組成物のサンプルの重量を予め量り、次いで、サンプルの各々を、各々が9平方フィート(0.84平方メートル)である個別の芝生プロットに4回の反復処理において適切な割合で適用した。
【0163】
加えて、同程度のサイズとした4つのプロットを除草組成物が適用されていない対照プロットとして利用して、未処理プロットは、暖地型芝草に如何なる害も示さないことを示すための参照点とした。
【0164】
また、比較目的のために、化合物1を含有する液体噴霧配合物を、標準的な噴霧装置中に、25重量%の化合物1を含有する水和配合物を0.356lb/エーカー(162g/ha)の水和配合物をもたらす量で32.5ガロン/エーカー(304L/ヘクタール)に等しい水中に計量していれることにより調製した。化合物1を水中に溶解させるか、または、分散させて得られた噴霧配合物を、次いで、各々が20平方フィート(1.86平方メートル)である、セントオーガスチングラス暖地型芝草の個別のプロットに、0.089lbの化合物1/エーカー(100gの化合物1/ヘクタール)を適用する量の上記水和配合物および水を用いて吹付けることにより、4回の反復処理で芝草被害について評価した。
【0165】
処理したテストプロットの各々に、組成物を適用した後に潅水し、処理から28または29日後(「DAT」)に、種々のテストプロットの各々に対して芝生被害についての読み取りを行った。芝生被害を1〜9のスケールで視覚的に評価し、ここで、1は芝生被害がないことを意味し、2はわずかな被害(成長の低下および/または変色)を意味し、3は判別可能な被害(わずか〜中程度の成長の遅れおよび/または退緑)を意味し、4は中程度の退緑および/または成長の遅れを意味し、5は中程度〜重度の退緑および/またはわずかな退緑を伴う成長の遅れを意味し、6は重度の退緑および/またはわずか〜中程度の壊死を意味し、7は中程度の壊死(残りの芝生は萎黄病である)を意味し、8は重度の壊死(芝生の少ない部分のみが茶色、すなわち死滅していない)を意味し、ならびに、9は完全な壊死(すべての芝生が茶色、すなわち死滅している)を意味する。3以上の格付けは顕著な被害を表すとみなされる。このテストの結果が、以下のとおり表1に作表されている。
【0166】
【表2】

【0167】
表1に作表されているテストの結果は、化合物1を含む液体噴霧処理の使用は、セントオーガスチングラスに、この噴霧処理を商業的および機能的に許容不可能とするであろう顕著な被害をもたらしたことを示す。対照的に、セントオーガスチングラスへの本発明による化合物1を含む粒状肥料組成物の適用は、この暖地型草に対して、より高い有効処方成分施用量でも被害をもたらさなかった。
【0168】
実施例2
この実施例は、本発明による化合物1を含有する粒状除草組成物の調製および暖地型芝草であるパルメットセントオーガスチングラス(セントオーガスチングラスの一品種)にこの粒状組成物を適用することにより達成した、このような芝草の化合物1を含有する液体噴霧配合物での処理と比した殺草性テスト結果を例示する。
【0169】
酸当量基準で0.048重量パーセントの化合物1、0.7重量パーセントのポリブテン(固着液)および99重量パーセントの実施例1の粒状化肥料を含有する本発明の粒状組成物を、酸当量基準で10.9重量%の化合物1および0.7重量パーセントのポリブテン(固着液)を含有する水和配合物を計量すると共に量って粒状化肥料を含む回転ドラムに入れる工程を含む、本明細書における実施例1に記載の手法に従って調製した。これらの処方成分を、ドラム中で、肥料顆粒に化合物1が均一にコートされると共に吸収されるまで完全に混合した。
【0170】
化合物1を肥料顆粒に適用することにより生成して得られた組成物は、酸当量基準で、0.048%の化合物1分析をもたらした。この組成物を、酸当量基準で、0.075lb化合物1/エーカー(84g化合物1/ヘクタール)(156.3lbsの全組成物/エーカーまたは175.1kgの全組成物/ヘクタールの施用量に等しい)の割合で、乾燥パルメットセントオーガスチングラス芝生および露で濡れたパルメットセントオーガスチングラス芝生に個別に適用することにより暖地型芝草被害について評価した。「露で濡れた」とは、早朝における、天然の露形成後に露が葉から乾燥する前の芝草の状態を指す。組成物のサンプルの重量を予め量り、次いで、サンプルの各々を、9平方フィート(0.84平方メートル)のプロットの各々に4回の反復処理において適切な割合で適用した。
【0171】
加えて、同程度のサイズとしたプロットを除草組成物が適用されていない対照プロットとして利用して、未処理の芝生プロットは、暖地型芝草に如何なる害も示さないことを示すための参照点とした。
【0172】
比較目的のために、化合物1を含む液体噴霧配合物を、標準的な噴霧装置中に、酸当量基準で23.5重量%の化合物1を含有する水和配合物を0.319lb/エーカー(145g/ha)の水和配合物の施用量をもたらす量で30.0ガロン/エーカー(281L/ヘクタール)に等しい水中に計量していれることにより実施例1における手法に従って調製した。実施例1におけるとおり、化合物1を水中に溶解させるか、または、分散させて得られた噴霧配合物を、次いで、各々が20平方フィート(1.86平方メートル)である、乾燥したおよび露で濡れたパルメットセントオーガスチングラス芝生の個別のプロットに、酸当量基準で0.075lb化合物1/エーカー(84g/ha)の化合物1を適用する量の上記水和配合物および水を用いて吹付けることにより、4回の反復処理で芝草被害について評価した。
【0173】
処理したテストプロットの各々に、組成物を適用した後に潅水し、処理から14日後(「DAT」)に、テストプロットの各々に対して芝生被害についての読み取りを行った。種々のテスト草プロットにおいて観察された芝生被害の格付け(実施例1に定義されているとおり、1が被害がなかったことを示し、9が処理した芝生の死滅を示す1〜9のスケールに基づく)を記録すると共に、このテストの結果を以下のとおり表2に作表した。
【0174】
【表3】

【0175】
表2に作表されているテストの結果は、化合物1を含有する液体噴霧処理の使用は、乾燥したまたは露で濡れたパルメットセントオーガスチングラス芝生に、この噴霧処理を商業的および機能的に許容不可能とするであろう顕著な被害をもたらしたことを示す。対照的に、パルメットセントオーガスチングラス芝生への本発明による化合物1を含む粒状肥料組成物の適用は、この暖地型草の乾燥または露で濡れた芝生に、同一の有効処方成分施用量でほとんど被害をもたらさなかった。
【0176】
実施例3
この実施例は、本発明による化合物1を含有する粒状除草組成物の調製、ならびに、他の2種の暖地型芝草の例であるTifway雑種ギョウギシバ品種およびTifSport雑種ギョウギシバ品種にこの粒状組成物を適用することにより達成した、このような芝草の化合物1を含有する液体噴霧配合物での処理と比した殺草性テスト結果を例示する。
【0177】
この実施例において用いる組成物を生成するために採用した粒状化肥料は、尿素、尿素ホルムアルデヒド濃縮物、硫酸カリウム、リン酸モノアンモニウムおよび硫酸アンモニウムを含む28−3−3配合物を含んでいた。肥料分析は、全肥料配合物を基準にして28.61重量パーセントの全窒素含有量、全肥料配合物を基準にして8.5重量パーセントのアンモニア性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして10.2重量パーセントの尿素性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして7.6重量パーセントの水溶性有機窒素含有量、全肥料配合物を基準にして0.7重量パーセントのメチレン尿素由来の不水溶性窒素含有量、ならびに、全肥料配合物を基準にして5.6重量パーセントのメチレンジウレアおよびジメチレントリウレアに由来の徐々に利用可能な窒素含有量を含んでいた。肥料分析は、全肥料配合物を基準にして3.11重量パーセントの利用可能なリン酸;全肥料配合物を基準にして3.11重量パーセントの炭酸カリウムおよび全肥料配合物を基準にして11.05重量パーセントの硫黄をさらに含んでいた。
【0178】
酸当量基準で0.048重量パーセントの化合物1、0.7重量パーセントのポリブテン(固着液)および99重量パーセントの粒状化肥料を含有する本発明の粒状組成物を、酸当量基準で10.9重量%の化合物1および固着液を含有する水和配合物を計量すると共に量って粒状化肥料を含む回転ドラムに入れる工程を含む、本明細書における実施例1に記載の手法に従って調製した。これらの処方成分を、ドラム中で、肥料顆粒に化合物1が均一にコートされると共に吸収されるまで完全に混合した。
【0179】
化合物1を肥料顆粒に適用することにより生成して得られた組成物は、酸当量基準で0.048%の化合物1分析をもたらした。この組成物を、酸当量基準で0.075lb化合物1/エーカー(84g化合物1/ヘクタール)(156.3lbsの全組成物/エーカーまたは175.1kgの全組成物/ヘクタールの施用量に等しい)の割合で、乾燥したおよび露で濡れたTifway雑種ギョウギシバ芝生、ならびに、乾燥したおよび露で濡れたTifSport雑種ギョウギシバ芝生に個別に適用することにより暖地型芝草被害について評価した。組成物のサンプルの重量を予め量り、次いで、サンプルの各々を、各々が9平方フィート(0.84平方メートル)であるTifway雑種ギョウギシバおよびTifSport雑種ギョウギシバの個別の乾燥したおよび露で濡れた芝生プロットに4回の反復処理において適切な割合で適用した。
【0180】
加えて、同程度のサイズとしたプロットを除草組成物が適用されていない対照プロットとして利用して、Tifway雑種ギョウギシバおよびTifSport雑種ギョウギシバ芝生の未処理の乾燥したおよび露で濡れたプロットは、暖地型芝草に如何なる害も示さないことを示すための参照点とした。
【0181】
比較目的のために、化合物1を含有する液体噴霧配合物を、標準的な噴霧装置中に、酸当量基準で23.5重量%の化合物1を含有する水和配合物を0.319lb/エーカー(145g/ha)の水和配合物の施用量をもたらす量で30.0ガロン/エーカー(281L/ヘクタール)に等しい水中に計量していれることにより実施例1における手法に従って調製した。実施例1におけるとおり、化合物1を水中に溶解させるか、または、分散させて得られた噴霧配合物を、次いで、各々が9平方フィート(0.84平方メートル)である、乾燥したおよび露で濡れたTifway雑種ギョウギシバおよびTifSport雑種ギョウギシバ芝生の個別のプロットに、酸当量基準で0.075lb/エーカー(84g/ヘクタール)の化合物1を適用する量の上記水和配合物および水を用いて吹付けることにより、4回の反復処理で芝草被害について評価した。
【0182】
処理したテストプロットの各々に、組成物を適用した後に潅水し、処理から14日後(「DAT」)に、テストプロットの各々に対して芝生被害についての読み取りを行った。種々のテスト草プロットにおいて観察された芝生被害の格付け(実施例1に定義されているとおり、1が被害がなかったことを示し、9が処理した芝生の死滅を示す1〜9のスケールに基づく)を記録すると共に、このテストの結果を以下のとおり表3〜4に作表した。
【0183】
【表4】

【0184】
【表5】

【0185】
表3〜4に作表されているテストの結果は、化合物1を含有する液体噴霧処理の使用は、Tifway雑種ギョウギシバおよびTifSport雑種ギョウギシバ芝生(乾燥または露で濡れている)に、この噴霧処理を商業的および機能的に許容不可能とするであろう顕著な被害をもたらしたことを示す。対照的に、Tifway雑種ギョウギシバ芝生およびTifSport雑種ギョウギシバ芝生への本発明による化合物1を含む粒状肥料組成物の適用は、これらの暖地型草の乾燥または露で濡れた芝生に同一の有効処方成分施用量でほとんど、または、まったく被害をもたらさなかった。
【0186】
実施例4
この実施例は、本発明による化合物1を含有する粒状除草組成物の調製、ならびに、一年生ハギ(ヤハズソウ(Kummerowia striata(Thunb.)Schindl.)、ヤハズソウ(Lespedeza striata(Thunb.)Hook.&Arn.)としても知られている)で侵襲された、暖地型芝草であるコモンセンチピードグラスを含む芝生にこの粒状組成物を適用することにより達成した、このような芝生の化合物1を含む液体噴霧配合物での処理と比した、殺草性テストおよび雑草防除結果を例示する。
【0187】
この実施例において用いる組成物を生成するために採用した粒状化肥料は、尿素、尿素ホルムアルデヒド濃縮物、硫酸カリウム、リン酸モノアンモニウムおよび硫酸アンモニウムを含む28−3−3配合物を含んでいた。肥料分析は、全肥料配合物を基準にして28.61重量パーセントの全窒素含有量、全肥料配合物を基準にして8.5重量パーセントのアンモニア性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして10.2重量パーセントの尿素性窒素含有量、全肥料配合物を基準にして7.6重量パーセントの水溶性有機窒素含有量、全肥料配合物を基準にして0.7重量パーセントのメチレン尿素由来の不水溶性窒素含有量、ならびに、全肥料配合物を基準にして5.6重量パーセントのメチレンジウレアおよびジメチレントリウレアに由来の徐々に利用可能な窒素含有量を含んでいた。肥料分析は、全肥料配合物を基準にして3.11重量パーセントの利用可能なリン酸、全肥料配合物を基準にして3.11重量パーセントの炭酸カリウムおよび全肥料配合物を基準にして11.05重量パーセントの硫黄をさらに含んでいた。
【0188】
酸当量基準で0.064重量パーセントの化合物1、0.7重量パーセントのポリブテン(固着液)および99重量パーセントの粒状化肥料を含有する本発明の粒状組成物を、酸当量基準で10.9重量%の化合物1および固着液を含有する水和配合物を計量すると共に量って粒状化肥料を含む回転ドラムに入れ、ならびに、これらの処方成分を、ドラム中で、肥料顆粒に化合物1が均一にコートされると共に吸収されるまで完全に混合することにより、本明細書における実施例1に記載の手法に従って調製した。
【0189】
化合物1を肥料顆粒に適用することにより生成して得られた組成物は、酸当量基準で0.064%の化合物1分析をもたらした。この組成物を、酸当量基準で0.1lb化合物1/エーカー(112g化合物1/ヘクタール)(156.3lbs/エーカーまたは175kg/ヘクタールの全組成物の施用量に等しい)の割合で芝生に適用することにより暖地型芝草被害について評価した。組成物のサンプルの重量を予め量り、次いで、サンプルの各々を、各々が9平方フィート(0.84平方メートル)であるコモンセンチピードグラスのプロットに4回の反復処理において適切な割合で適用した。
【0190】
加えて、同程度のサイズとしたプロットを除草組成物が適用されていない対照プロットとして利用して、未処理コモンセンチピードグラス芝生のプロットは、暖地型芝草に如何なる害も示さないことを示すための参照点とした。
【0191】
比較目的のために、化合物1を含有する液体噴霧配合物を、標準的な噴霧装置中に、酸当量基準で23.5重量%の化合物1を含有する水和配合物を0.426lb/エーカー(478g/ヘクタール)の水和配合物の施用量をもたらす量で25.0ガロン/エーカー(234L/ヘクタール)に等しい水中に計量していれることにより実施例1における手法に従って調製した。実施例1におけるとおり、化合物1を水中に溶解させるか、または、分散させて得られた噴霧配合物を、次いで、各々が9平方フィート(0.84平方メートル)である、一年生ハギで侵襲されたコモンセンチピードグラス芝生の個別のプロットに、酸当量基準で0.1lb/エーカー(112g/ヘクタール)の化合物1を適用する量の上記水和配合物および水を用いて吹付けることにより、4回の反復処理で芝草被害および雑草防除について評価した。
【0192】
処理したテストプロットの各々に、組成物を適用した後に潅水し、処理から27日後(「DAT」)に、テストプロットの各々に対して芝生被害についての読み取りを行った。種々のテスト草プロットにおいて観察された芝生被害の格付け(実施例1に定義されているとおり、1が被害がなかったことを示し、9が処理した芝生の死滅を示す1〜9のスケールに基づく)を記録すると共に、このテストの結果を表5に作表した。
【0193】
一年生ハギ雑草防除についての読み取りを処理から27日および57日後(「DAT」)に行った。0〜100の格付けスケールを雑草防除評価について用いたが、ここで、「0」は防除がなかったことを意味すると共に「100」は完全な雑草防除を意味する。このテストの結果もまた表5中に作表されている。
【0194】
【表6】

【0195】
表5に作表されているテストの結果は、液体噴霧処理および化合物1の粒状組成物の適用の両方は、商業的に重要な芝生雑草一年生ハギを共に防除したが、液体噴霧処理は、粒状組成物よりも実質的により重症な被害をセンチピードグラスに生じさせたことを示す。このレベルの被害は、この噴霧処理を商業的または機能的に許容不可能とするであろう。
【0196】
本発明を、一定の程度の特殊性を伴うその好ましい形態で説明してきたが、本開示はこれらの実施例によっては限定されないことが理解されるべきである。本明細書中の組成物および処方成分、ならびに調製方法および使用の詳細における数多くの変形は、添付の特許請求の範囲において定義されている本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式1の化合物
【化1】

ならびに、その塩、エステルおよびチオエステルから選択される1つまたはそれ以上の化合物であって、(b)粒状基質材料にコートされているか含浸されている化合物を含む粒状除草組成物。
【請求項2】
構成成分(a)が、酸当量基準で、組成物の約0.005質量%〜約2質量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
構成成分(a)が式1の化合物のメチルエステルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
粒状基質が固体肥料顆粒を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
固体肥料顆粒が、有機および無機窒素含有化合物、カリウム塩、ならびに、リン酸および/またはリン酸の塩からなる群から選択される1つまたはそれ以上の化合物を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
有機および無機窒素含有化合物が、尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、アミノ酸、硝酸アンモニウムおよび他のアンモニウム塩からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
肥料顆粒が、鉄、マンガン、マグネシウム、ホウ素、銅および亜鉛からなる群から選択される1つまたはそれ以上の微量元素を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
肥料顆粒が、約1〜約5mmの範囲内の直径を有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
肥料顆粒が押出し粒子を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項10】
押出し粒子が、約0.6〜7mmの範囲内の直径および約0.6〜10mmの範囲内の長さを有する、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
殺草的有効量の請求項1に記載の組成物を芝生に適用する工程を含む暖地型芝草を含む芝生における雑草を暖地型芝草に顕著な被害を生じさせることなく防除する方法。
【請求項12】
組成物が、酸当量基準で、約28g/ha〜約220g/haの範囲内の構成成分(a)の施用量で適用される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
組成物が、酸当量基準で、約28g/ha〜約170g/haの範囲内の構成成分(a)の施用量で適用される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
組成物が、出芽後に芝草に適用される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
芝生が、ホソバツルメヒシバ(Axonopus fissifolius)、バッファローグラス(Bouteloua dactyloides)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、雑種ギョウギシバ(Cynodon dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、シーショアパスパラム(Paspalum vaginatum)、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)、シバ(Zoysia japonica)、コウライシバ(Zoysia matrella)およびビロードシバ(Zoysia tenuifolia)からなる群から選択される1つまたはそれ以上の芝草を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
芝生が、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、雑種ギョウギシバ(Cynodon dactylon x C.transvaalensis)、センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、シーショアパスパラム(Paspalum vaginatum)、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)、シバ(Zoysia japonica)、コウライシバ(Zoysia matrella)およびビロードシバ(Zoysia tenuifolia)からなる群から選択される1つまたはそれ以上の芝草を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
芝生が、雑種ギョウギシバ(Cynodon dactylon x C.transvaalensis)およびセントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum)からなる群から選択される1つまたはそれ以上の芝草を含む、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2010−538014(P2010−538014A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523150(P2010−523150)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/074728
【国際公開番号】WO2009/029750
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】