説明

紙加工廃物で作られた吸音天井タイル

吸音タイルの製造に適した組成物および方法を開示する。組成物のある実施形態では、パーライトと、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイ、およびこれらの混合物でなるグループから選ばれた無機物と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組合せ、ラテックス、クラフトペーパーゲル、およびこれらの混合物でなるグループから選ばれたバインダーと、
任意に鉱物ウールと、任意に石膏と、セルロース繊維とを含んで構成されている。ここで、セルロースの繊維の少なくとも一部、および無機物の少なくとも一部が、セルロース繊維、クレイ、および炭酸カルシウムを含むパルプと紙の加工廃物である。この方法のある実施形態では、水性スラリーを形成する段階と、このスラリーを移動している小孔のあるワイヤー上に連続的に流してケーキにする段階、このケーキを脱水してベースマットにする段階、ベースマットを乾燥する段階を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
セルロース繊維および無機物の供給源として紙加工廃物を使う組成物は、水フェルト工程を用いての吸音天井タイルおよび吸音パネルの製造に有用であることを開示する。特に、セルロース繊維の一次原料および無機物の一次原料として紙加工廃物を使用する吸音タイル組成物は、より脱水が速く、原料コストの節減と工程ライン速度を上げることができる。
【背景技術】
【0002】
鉱物ウールおよび軽量骨材の希釈水性分散物の水フェルト化は、吸音天井タイルの製造によく知られた商業プロセスである。
【0003】
このプロセスでは、鉱物ウール、パーライト、バインダー(澱粉、ラテックス、あるいはその他当業界で知られたものなど)、無機物、およびセルロース繊維などを成分とした水性スラリーを、長網抄製紙機あるいはオリヴァーマット成形機など移動している小孔のある支持ワイヤー上に置いて、脱水または排水をする。
【0004】
スラリーは、最初に重力によって、次いで真空吸引して脱水して、ベースマットを形成する。このベースマットは、ロールと支持ワイヤーの間を所望の厚さにしてプレスして、さらに水を除いていく。プレスしたベースマットは、炉の中で乾燥し、乾燥したものを所望の寸法に切断する。切断材の表面はサンドがけし、上面および/または底面はコーティングして吸音天井タイルおよびパネルとする。
【0005】
鉱物ウールの吸音タイルは、非常に多孔質であり、良く吸音する。澱粉は、典型的に鉱物ウール天井タイルにおけるバインダーとして使用される。
【0006】
高密度エキスパンデッドパーライトなどの鉱物材料も、吸音性能を高め、さらに軽量タイルおよびパネルながらも強度を上げるに使用される。エキスパンデッドパーライトの使用は、作業性のあるスラリーとするのに多くの水を必要とするが、高密度パーライトの使用は、この問題をなくすことができる。
【0007】
クレイなどの無機材料は、天井タイルに使用され、耐火テスト中に焼結するので(ASTMテストNo.E119で定義する)耐火性を賦与する。カオリンやベントナイトなど、種々の市販クレイが、天井タイルの製造に使用することができる。
【0008】
石膏は、凝集剤として作用するので優れた無機材料である。炭酸カルシウムは、価格が安く、最終製品に硬度を与えるので、また別の有用な無機物である。無機物に関連した1つの問題点は、タイルの製造中に(高比重により)ベースマットの底に沈降する傾向があり、脱水時間が長くなり、ライン速度を落し、それ故製造コストを高くすることである。
【0009】
典型的に、天井タイルに使用されるセルロース繊維は、リサイクルされる新聞紙をハイドロパルプ化したりハンマーミルして得られる。古い新聞紙からのリサイクル繊維は、実質的なコストが、古い新聞紙からの長繊維が最終紙製品に加工されるときの使用に関連してくる。
【0010】
精練した紙や木材繊維も、天井タイルの繊維として使用できる。天井タイル用にこれら繊維源に関連した問題点は、コストである。繊維源と無機物源を種々の廃物の中に見出すことができれば、天井タイルの製造者は、繊維および無機物源をコストなしあるいは低コストで得ることができ、天井タイルを製造するコストを引下げることができるであろう。
【0011】
米国内112のクラフト紙工場は、毎年、エネルギーおよび化学品回収プロセスからおよそ150万トンの廃物を出している。この廃物は、“ペーパースラッジ”として知られ、クレイ、炭酸カルシウム、短繊維(つまり、紙製品を作るには短か過ぎるもの)、その他無機物、および水からなる粘土状の物である。
【0012】
ペーパースラッジの別の出所源は、紙のリサイクル工程であり、古新聞紙を受け、脱インクして長い繊維を回収している。脱インク工程では、インク、クレイや炭酸カルシウムのような物質、水、およびリサイクル最終紙製品とするには短か過ぎる繊維を含む繊維スラッジが発生する。
【0013】
過去には、ペーパースラッジは、典型的には埋めたて場に送られていた。埋めたてコストが上昇し、埋めたて処理による地下水汚染の可能性があって、環境意識の高い多くの紙生産者は、ペーパースラッジからエネルギーを回収しようとしている。
【0014】
しかしながら、ペーパースラッジは、吸音天井タイルの製造に使用される少なくとも2つの成分、すなわち、セルロース繊維と無機物(クレイ、炭酸カルシウムなど)を含んでいる。ペーパースラッジが吸音天井タイル製造の原材料になれば、ペーパースラッジの埋めたてに伴うコストと環境上の問題もなくするであろうから、それは有益なことである。
【0015】
天井タイル製造者にとってより重要なことには、ペーパースラッジを天井タイル製造の原材料として使用することは、少なくとも2つの価格の高い原材料、すなわちハイドロパルプ紙工程からのセルロース繊維および無機物を、ペーパースラッジの形態で低価格かつ入手が容易な材料で置き換えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
実質的にペーパースラッジから得られたセルロース繊維および無機物で構成される、吸音天井タイルとして使用することができる吸音パネル、あるいはその他のタイプの吸音パネルを開示する。
ペーパースラッジを埋めたてに廃棄する代りに、ペーパースラッジを、本発明の吸音タイルおよびパネルの原材料として使用する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
1つの実施形態では、本発明の吸音パネルは、ドライベースで、鉱物ウールを0から約75重量%と、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物を0から約30重量%と、澱粉、ラテックス、澱粉とセルロース繊維の組合せ、クラフトペーパーゲルおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーを0から約15重量%と、パーライトを約25から約70重量%と、セルロース繊維を約10から約40重量%とを含んで構成されている。
【0018】
この実施形態では、セルロース繊維の少なくとも一部および無機物の少なくとも一部が、“ペーパースラッジ”として知られるパルプおよび紙の加工廃物から得ている。このペーパースラッジは、セルロース繊維、およびクレイ、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物である。
【0019】
バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程からの廃物も、吸音タイルおよびパネルの製造における原材料として使用される。
【0020】
1つの実施形態では、最終吸音パネル中の全セルロース繊維成分が、ペーパースラッジから得ている。別の実施形態では、セルロース繊維成分の実質的部分がペーパースラッジで得ており、残りのセルロース繊維成分が、ハイドロパルプあるいはハンマーミル紙を出所源にして得ている。
【0021】
ある詳細形態では、鉱物ウールが、約10重量%、あるいはそれ以下の量である。
【0022】
別の詳細形態では、石膏が、20重量%、あるいはそれ以下の量である。
【0023】
別の詳細形態では、澱粉が、約5から約15重量%の量である。
【0024】
別の実施形態では、パーライトは、エキスパンデッドパーライトであり、約40から約65重量%の量である。エキスパンデッドパーライトの密度は、大きく異なり、1立方フィート(pcf)当たり約3から約20ポンドの範囲にある。高密度エキスパンデッドパーライトを使用する必要はないが、有益にはなる。
【0025】
1つの実施形態では、本発明の吸音パネルは、ドライベースで、鉱物ウールを0から約75重量%と、石膏を0から約30重量%と、好ましくは澱粉であるバインダーを0から約15重量%と、パーライトを約25から約70重量%と、セルロース繊維およびクレイと炭酸カルシウムの種々の組合せである無機物でなるペーパースラッジを0から約40重量%とを含んで構成される。
【0026】
セルロース繊維成分の一部は、ハイドロパルプ紙を出所源とすることができる。
【0027】
1つの好ましい吸音タイルは、ドライベースで、鉱物ウールを0から約10重量%と、石膏を0から約20重量%と、ペーパースラッジを0から約40重量%と、澱粉あるいは他好適なバインダーを約5から約15重量%と、パーライトを約40から約65重量%とを含んで構成される。
【0028】
鉱物ウールを用いたとき、バインダーの一部は、ラテックスあるいはラテックスバインダーとする。
【0029】
水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法を開示する。本発明の方法は、水性スラリーを形成する段階を有している。この水性スラリーは、エキスパンデッドパーライトと、任意に鉱物ウールと、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物と、セルロースの繊維と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組み合わせ、ラテックス、クラフトペーパーゲルおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーとから構成されて、セルロース繊維の少なくとも一部と無機物の少なくとも一部が、セルロース繊維、およびクレイ、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物を含むペーパースラッジから得られる。
【0030】
この方法は、さらに、このスラリーを、移動している小孔のある支持ワイヤー上に連続的に流してケーキを作り、このケーキを脱水して含水マットあるいはベースマットとし、そしてこのベースマットを乾燥して吸音タイルとする段階を有している。
【0031】
他の利点および特徴は、次の詳細な記載から明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0032】
セルロース繊維成分および無機固体成分は、少なくとも一部が原料としてペーパースラッジを用いての吸音タイル組成物を開示する。
ペーパースラッジは、バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程のいずれかから得ることができる。いずれの場合でも、廃物である“ペーパースラッジ”は、セルロース繊維と、クレイ、炭酸カルシウム、あるいはこれの組み合わせの無機物である。本発明のペーパースラッジを含む組成物は、優れた脱水性能をもっているので、タイルを形成する水フェルト化プロセスにおいて使用できる。
【0033】
この組成の水性スラリーは、移動しいている小孔のある支持ワイヤー上に流して、ケーキを作り、これを重力により、次いで真空にして脱水する。脱水したケーキは、次いで所定の厚さにプレスして、べースマットを形成する。このプレス段階は、ベースマットをさらに脱水する。ベースマットは、その後、乾燥キルンに送り、ベースマット中の水分を5%以下、好ましくは1%以下に迄下げる。
【0034】
ここに開示した吸音タイル/パネル組成物は、多くの場合、比較的高密度のエキスパンデッドパーライトと、セルロースの繊維と、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物と、澱粉、ラテックス、澱粉と混合したセルロース繊維、クラフトペーパーゲル、およびこれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーと、必要により鉱物繊維、およびその他従来からの添加物を含んでいる。
【0035】
好ましい実施形態では、セルロースの繊維と無機物は、少なくともその一部が、原材料としてペーパースラッジを用いることで供給される。さらに、このペーパースラッジは、バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程のいずれかの廃物であることができる。
【0036】
好ましい組成物は、比較的高密度のエキスパンデッドパーライトと、ペーパースラッジと、澱粉と、必要により鉱物繊維、および必要により石膏でなっている。本発明は、材料の正確な量に限定するものではない。例示組成物は、個々の成分をドライベースでの重量パーセント(wt%)で以下に表記している。当業界の熟練者であれば、本発明の最大利点は、ペーパースラッジを、単一出所源として、あるいは製品の要求物理的性状が保たれる限りにおいてセルロース繊維の1次出所源と無機物の1次出所源して使用した組成物で達せられることが分かるであろう。ペーパースラッジに加えて、従来からの(ハイドロパルプ)繊維および無機物を使用した吸音パネル組成物は、この開示の範囲以内にあるのはもちろんである。
【0037】
セルロース繊維:
セルロース繊維は、バージン紙加工工場や紙リサイクル工場で使えない廃物、すなわち“ペーパースラッジ”から得ることができる。この廃棄されるスラッジは、典型的に短繊維(つまり、紙製品での使用には短か過ぎる)、クレイ、および炭酸カルシウムを含んでいる。
【0038】
スラッジ中のセルロース繊維と無機物の比率は、約90:10から約40:60になることがあり、1つのプラントでも毎日変わることがある。従って、スラッジの配合量は、モニターしていかなければならない。
【0039】
ペーパースラッジ中の繊維が、無機成分により密にコーティングされていることで、形成されたベースマットの脱水性能を高め、脱水時間が短縮でき、ライン速度を速くできるということは、驚くべき発見であった。
さらに、廃棄ペーパースラッジを、タイルの製造原材料として使用することは、スラッジの埋めたて費用($25−30/トン)を削減し、使用することでコストのかかるハイドロパルプセルロース繊維に対して、低コスト代替物となる。
【0040】
スラッジの繊維−無機物固体の比率によるが、ペーパースラッジは、ドライベースで0から約40重量%の範囲の量である。好ましくは、最終製品中のセルロース繊維の含量は、約15から約25重量%、より好ましくは約18から約24重量%にする。この繊維含量の全てあるいは一部は、ペーパースラッジで供給することができる。この繊維の一部のみペーパースラッジから供給される場合には、残りは、以下に示すように、ペーパースラッジ繊維に比べて大きな利点とはならない従来からのハイドロパルプセルロース繊維で供給してよい。
【0041】
無機物:
クレイは、耐火テスト中に焼結するので、(ASTMテストNo.E119によって定義された)耐火性を賦与する良好な無機材料である。以下の例で、クレイは、無機固体とセルロース繊維の両方の原材料として使用されるペーパースラッジにおける公知の固体成分である。それ故に、追加のクレイは必要ないかもしれない。原材料としてペーパースラッジを使用することは、追加のクレイの必要性をなくす、あるいはある程度少なくすることができる。
【0042】
追加のクレイが、ペーパースラッジ中の成分変動で必要になとき、グレアソン(Gleason、テネシー州(TN))にあるケンタッキー・テネシー(KT)クレイ社(Kentucky−Tennessee(KT) Clay Company)からのボールクレーあるいはスピンスククレイ、スレッジ(Sledge、ミシシッピー州(MS))にあるKTクレイ社からのCTS−1および/またはCTS−2、ヒッコリー(Hickory、ケンタッキー州(KY))にあるオールド・ヒッコリー・クレイ社(Old Hickory Clay)からのクレイが使用できる。その他の市販クレイには、天井タイル製造の業界に良く知られているカオリン、ベントナイト、その他がある。
【0043】
炭酸カルシウムは、製品にある程度の硬さを与える以外、ボードの品質にはさほど重要な価値を持たない典型的な材料である。しかし、製品コストを下げることができる。炭酸カルシウム(CaCO)は、ペーパースラッジの公知の成分であるので、追加に加える炭酸カルシウムは必要でないが、使用してもよい。
【0044】
その他共通に使用できる低コスト無機物には、いずれの形体の石膏(硫酸カルシウム二水和物−CaSO・2HO(例えば、半水和物を再水和された形体である)、硫酸カルシウム半水和物−CaSO・1/2HO、あるいは硫酸カルシウム無水物−CaSO)およびフライアッシュがある。
【0045】
石膏は,ある実施形態で無機材料として使用されている。石膏は、水中での溶解性に限界があり、凝集剤としても機能している。スラリー中の凝集剤として機能することで、石膏は、加工中のマットの中で微細粒子(無機のクレイ、有機の澱粉、短いセルロース繊維など)を保持し、均一に分布させる。
石膏あるいはその他凝集剤は、微細で高密度の粒子を加工中にマットの底に移動させるので、脱水を促進させる。石膏は、マットの厚さを、クレイや炭酸カルシウムのような他の無機物で製造されたものより大きくするのに使用される。ウェット加工する前にマット厚さ(あるいは“ロフト”)を高くするのは、過剰の水を除くに有益である。石膏を使用すると、他の凝集剤、凝固剤および/または界面活性剤別の必要性をなくすことができる。
【0046】
石膏はまた、ボードの硬さを改善するに使用することができる。石膏は、分散剤として作用し、鉱物繊維および/またはセルローズ繊維のまとまりを解き、これによりスラリーの均質性を助長し、ライン速度を上げることができる。
【0047】
石膏は、さらに、コアマットをプレスし乾燥した後に起きる顕著な“スプリング−バック(バネの戻り)”あるいは膨れを生じないので、コアの厚さを整えるためのサンドがけの必要性を少なくする。
【0048】
下に示すように、ペーパースラッジ中の無機固体成分が十分でないとき、石膏は、追加の無機材料としてを使用することができる。石膏は、最終タイルあるいはパネルの密度を高くするのに使用できる。石膏は、0から約30重量%に、より好ましくは0から約20重量%とすることができる。
【0049】
バインダー:
バインダーは、澱粉、ラテックス、澱粉と混合したセルローズ繊維、クラフトペーパーゲル、およびこれらの混合物でなるグループから選ぶことができる。澱粉は、好ましい1つのバインダーであり、使用に先立って糊化させても、あるいはさせなくともよい。
【0050】
澱粉ゲルは、澱粉粒子を水中に分散させ、そのスラリーを加熱して、澱粉が完全にあるいは部分的に糊化し、スラリーの粘度が増して粘稠なゲルになることで製造できる。しかしながら、従来のハイドロパルプ繊維を繊維の追加出所源として使用するときには、糊化する前の澱粉スラリーに加える。澱粉スラリーの糊化温度は、綿密にモニターして、澱粉粒が十分に膨潤していることを確認していかなければならない。トウモロコシ澱粉の糊化温度は、約180°F(82°C)から約195°F(90°C)である。澱粉は、ベースマットを乾燥するプロセスでゲルを作るので、予めの糊化なしにバインダーとして使用してもよい。
【0051】
ラテックスバインダーは、澱粉あるいはセルローズ繊維の代わりに使用することができ、あるいは、このラテックスは、澱粉および/またはセルローズ繊維のバインダーと組合わせて使用することもできる。ラテックスバインダーは、ガラス転移温度が約86°F(30°C)から約230°F(110°C)である。
【0052】
ラテックスバインダーの例は、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリルエマルション、塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、スチレン/アクリルコポリマー、およびカルボキシル化スチレン/ブタジエンポリマーがある。
【0053】
バインダー含量を、好ましくは澱粉の形で高くすると、最終タイル/パネルの強度(MOR−破断モヂュラス(psi))を増し、破断性能を高めることができる。バインダーは、0から約15重量%、より好ましくは約5から約15重量%である。
【0054】
骨材−パーライト:
本発明の吸音タイル組成物における1つの成分は、軽量骨材、好ましくはエキスパンデッドパーライトである。エキスパンデッドパーライトは、低コストとその効果の故に好ましいものである。エキスパンデッドパーライトは、最終製品に空隙性と“ロフト”を賦与して、吸音特性を高める。
【0055】
パーライトは、ガラス質の岩で、黒曜石に似て、加熱により大きく拡がる性質がある。パーライトは、通常、65〜75重量%のSiO、10〜20重量%のAl、2〜5重量t%のHO、および少量のソーダ、カリウムおよび石灰を含んでいる。
【0056】
エキスパンデッドパーライトは、ガラス質の岩、特に、急激に加熱されたときに急激な膨張、あるいは“発泡”した火山性のガラスである。この“発泡”は、粉砕されたパーライト粒子が、溶融直前の温度に加熱されたときに起きる。粒子に含まれていた水は、蒸気になり、粉砕粒子は膨張して、軽い、ふわふわした多孔性の粒子となる。粒子の容量は、少なくとも10倍になるのが一般的である。
【0057】
エキスパンデッドパーライトは、パーライト構造と呼ばれる同心球状クラックによって一般に特徴付けられている。また別のタイプのパーライトは、軟化点などの性状に影響を及ぼすガラス組成、膨張のタイプや程度、泡の大きさ、泡と泡の間の壁の厚さ、製品の空隙度で特徴付けられる。
【0058】
エキスパンデッドパーライトを製造する従来の方法では、パーライト鉱石は、先ず微細なサイズに粉砕される。この微細に粉砕されたパーライト鉱をパーライトエキスパンダーの加熱空気の中に入れて、パーライトを膨張させる。典型的に、エキスパンダーは、空気を約1750°Fに加熱している。
【0059】
微細に粉砕されたパーライトは、パーライトを加熱する加熱空気によって運ばれ、ポップコーンのように弾けて1立方フィート当たり約3から5ポンドの密度を持ったエキスパンデッドパーライトになる。エキスパンデッドパーライトを水に接触させると、水は、割れ目や亀裂に浸透し、パーライトの空隙にある空気に入り込み、これにより、エキスパンデッドパーライト粒子内に大量の水を保持したパーライトになる。
【0060】
比較的高密度パーライト、つまり1立方フィート当たり7あるいは8ポンド以上(1立方フィート当たり3から5ポンドの通常範囲に対し)の密度に膨張したパーライトを使用すると、適切なスラリーを作るに必要な水の量が少なくなる。米国特許5,911,818号参照。
【0061】
水が少ない水性スラリーは、脱水が少なくてよく、パーライトによって保持された水が少ないベースマットを製造する。この製品は、圧縮強度が改善され、ASTMテストNo.E119により定義された耐火性能を有する。少ない水含量のベースマットは、乾燥するに速く、全水フェルトラインをより速いスピードで行うことができるようになる。
【0062】
高密度パーライトは、また、耐火規準に合う最小の密度を持たなければならない天井を製造するに有用である。しかしながら、エキスパンデッドパーライトの密度が1立方フィート当たり約20ポンドを超えると、最終製品中に充分な“ロフト”あるいは容積を作らなくなる。その結果、最終製品の密度が高くなり過ぎて、ASTM・E119の耐火テストに合格するのに必要な低熱伝導性を維持することができなくなる。
【0063】
本発明の天井タイル組成物は、高あるいは低密度タイプのパーライトを0から約70重量%、より好ましくは約25から約70重量%、最も好ましくは約40から約65重量%で含んでいる。
【0064】
エキスパンデッドパーライトの粒子サイズは重要でなく、特別に小さなパーライト粒子サイズを使用する必要があるとは考えられない。バーミキュライト(vermiculite)、ガラスビーズ、ダイトマイト(diatomite)あるいは剥離クレイなどのエキスパンデッドパーライト相当物も、パーライトの代替として、あるいはパーライトと組合わせて使用できる。
【0065】
鉱物ウール:
本発明の吸音タイル/パネル組成物は、また、従来から吸音タイルに使用されていたタイプの鉱物ウールを含むことができる。天井タイル中の鉱物ウールは、タイルの音の吸収(NRC)を増加させる。
【0066】
一般に、鉱物ウールの量が多い程、音の吸収がよくなる。鉱物ウールは、また、コア形成中のスラリーに嵩張りを与える有利さがある。
【0067】
鉱物ウールは、玄武岩、スラグ、花崗岩、あるいはその他のガラス質鉱物成分融解物を細く伸ばして製造できる従来の鉱物繊維のいずれであってもよい。融解鉱物は、一般に織物繊維とされるようにオリフィスから直線状に引っ張られるか、あるいは紡糸カップあるいはローターの面からタンジェント方向に回収し、一般にウール繊維と呼ばれる。鉱物ウール成分は、適切には0から約75重量%、より好ましくは約10重量%で存在する。
【0068】
以下の特定の例は、セルロース繊維と無機物の出所源としてペーパースラッジを使用した様々な特定の実施形態を示している。
特に断りのない限り、全ての量は、ドライ固形分合計に対しての重量部である。もちろん、これらの例は、説明のためのみであり、この発明を限定するものではない。
【実施例】
【0069】
以下の例では、バージン紙加工工場からのペーパースラッジを用いた。このスラッジは、工場のパルプ工程と紙加工工程地域からの廃物の流れである。パルプ加工工程のスラッジには、1/4インチサイズの木材チップを含んでいる。木材チップは、スラッジを希釈してスラリーにした後で、一般的なスクリーンを使用して容易に除くことができる。
【0070】
廃物流れは、個別のクラリファイヤーに通し、浮遊する固体を混合してスラッジとし、湿潤プレスしてスラッジケーキとして埋め立てに運んでいる。この場合、埋め立てケーキを止めて、次の吸音天井タイルおよびパネルの配合に用いた。プレスしたスラッジケーキは、固形分が約45重量%で、セルロース繊維と無機物の比率は88:12から43:57の範囲で、代表的には65:35であった。
【0071】
スラッジケーキの使用に先立って、スラッジをスクリーンに通して木材チップを除き、
ミキシングタンクで処理してある程度均質にした。木材チップをスクリーンで取る代わりに、砕いてもよい。用いたエキスパンデッドパーライトの密度は、およそ6.0pcfである。重量%は、全てドライベースである。
【0072】
実施例1:
【表1】

【0073】
全ての試験における補正MOR(psi)は、次式によって計算される。
補正MOR(psi)=(補正密度)×(実MORpsi)/(実密度)
【0074】
この初めの研究では、セルロース繊維含量を標準の19.0重量%とし、鉱物ウールを8.0重量%用いてパネルを作った。コントロールは、ハイドロパルプセルロース繊維を19.0重量%含んでいる。実験のボード1〜4は、ハイドロパルプ繊維が0重量%(テストパネルNo.1)、ハイドロパルプ繊維が25重量%(テストパネルNo.2)、ハイドロパルプ繊維が50重量%(テストパネルNo.3)およびハイドロパルプ繊維が75重量%(テストパネルNo.4)含んでいる。
【0075】
石膏は、ペーパースラッジ含量が減らしたとき、ペーパースラッジからの無機物を補充するために使用した。全無機物含量は、コントロールパネルNo.1およびテストパネルNo.1〜4とも、10.0重量%に一定とした。
【0076】
MOR値が100psiより大きいと充分であると考えられるので、テストパネルNo.1〜4の強度は、テストパネルNo.3を除いて許容できるものであった。それでも、テストパネルNo.3は、補正MORが106である。全てのMOR値は、13.7pcfの密度で標準化した。
【0077】
ペーパースラッジからのセルロース繊維と無機物を100%にしたテストパネルNo.1に見られる顕著な利点は、5.0秒の優れた脱水時間である。この優れた脱水時間は、ライン速度を速くし、これにより製造コストを下げることができる。テストパネルNo.1は、ハイドロパルプセルロース繊維を含まず、全無機物量10.0重量%を維持するために石膏を最小量の2.0重量%を加えただけである。
【0078】
実施例2:
【表2】

【0079】
実施例2の目的は、鉱物ウールなしの配合をテストすることであった。上記に見られるように、テストパネルNo.5のMORは、コントロールパネルNo.2より20%小さかったが、澱粉の量を増やせば、期待するMORより低いのが克服できると考えられる。テストパネルNo.5の利点は、脱水時間が3.25秒と優れていることで、これはコントロールパネルNo.2の半分以下であった。
【0080】
実施例3:
【表3】

【0081】
実施例3では、ペーパースラッジによって供給される無機物を補う石膏の量を変えて用いた。ペーパースラッジ繊維含量を、18重量%と24重量%の間で変えた。
【0082】
上に示すように、スラッジ繊維の含量を増加させてもボード強度は改善しなかったが、その強度は、コントロールパネルNo.3より約15%低かった。しかしながら、澱粉含量を上げれば、この強度不足を克服できると予想される。
【0083】
さらに、パーライトレベルを増加することで、パネル強度(MOR)を上げることができた。さらに、テストパネルNo.6〜9は、コントロールパネルNo.3と比較して、脱水時間が優れていた。
【0084】
実施例4
【表4】

【0085】
実施例4においては、繊維含量を20重量%に一定とし、一方、パーライトの使用を52〜56重量%に増加し、パーライトを増したために、テストパネルNo.11および12では全無機物含量を下げた。澱粉は、6.0重量%で一定にした。
【0086】
ハイドロパルプ繊維の代わりにペーパースラッジからの繊維を使用したことで、脱水時間が優れていた。ボード強度は、コントロールボードより低かった。パーライトを56.0重量%に増加させたことで、驚く程ではないが、ボード強度は高くなった。MORを高めるために、澱粉を追加で使用できる。
【0087】
実施例5:
【表5】

【0088】
実施例5においては、テストパネルNo.13は、石膏を加えずに、従来のハイドロパルプ繊維(10重量%)とペーパースラッジ繊維(10重量%)の組み合わせを用いた。使用に先立って、ペーパースラッジケーキを水と混合し、機械的な攪拌機で固形分20%で均質にし、ろ過して木材チップを除いた。
【0089】
木材チップを除いた後での、ペーパースラッジスラリー中の繊維と無機物の比率は、90:10である。この高い比率は、木材チップを除くプロセスで無機物のロスがあったことに依るものである。無機物のロスがあったため、パーライトを追加で配合に加えた。テストパネル13で満足なMOR値が得られたことから、天井タイルは、標準のハイドロパルプ繊維と廃物繊維の組み合わせで、無機物の追加ありあるいはなしで製造できることが示している。ボード強度は、澱粉含量を増して高くできた。
【0090】
実施例6:
【表6】

【0091】
実験6では、無機物なしで、フライアッシュ、高含量パーライト、ハイドロパルプとペーパースラッジ繊維の組み合わせ、およびペーパースラッジ繊維を配合しての効果を評価した。
【0092】
テストパネルNo.15では、高パーライト配合に対して澱粉含量を9重量%に増して、ボード強度を高めた。テストパネルNo.16では、ペーパースラッジ繊維(16重量%)にハイドロパルプ繊維(7重量%)と澱粉(8重量%)を組み合わせて、優れたボード強度を得た。高パーライト配合のテストパネルNo.17は、スラッジ繊維を21重量%と澱粉8%のみを使用しており、許容できる強度とノイズ低減係数(NRC)が得られた。
【0093】
実施例7:
【表7】

【0094】
実施例7では、スクリーンを通したペーパースラッジで、木材チップなしの評価をした。繊維と無機物の比率は、55.2:44.8であった。コントロールパネルNo.7の脱水時間が短いのは、配合中の無機物、炭酸カルシウムが少ないことに依っている。
【0095】
ペーパースラッジを一部(テストパネルNo.20)に、あるいは全部(テストパネルNo.21)に使用しているテストパネル20と21は、ボード性状と脱水時間で許容できるものである。テストパネル18では、脱水時間が、フライアッシュの使用とスラッジ無機物がないことにより高くなった。
【0096】
実施例8;
【表8】

【0097】
乾燥したボード表面は、サンドがけして所望の厚さすなわちカリパーにし、裏面はたわみ防止皮膜をロールコーティングした。次いで、ボードの両面に繊維布を当て、穿孔し、ロールおよび/またはスプレーコートして硬化させた。
【0098】
実施例8において、コントロールパネルNo.8は、全てハイドロパルプ繊維を含み、テストパネルNo.22は、全てスラッジ繊維である。澱粉および無機物含量は、加工中同じであった。テストパネルNo.22は、天井タイルとパネルに非常に重要な高いNRC値をもちつつ、十分な強度を示している。その他の性能は、全て許容できるものである。
【0099】
このように、繊維が、バージン紙工程あるいは紙リサイクル工程からのペーパースラッジで供給された繊維は、標準のハイドロパルプ繊維の全てあるいは一部を代替し得るものである。スラッジは、パルプ工程あるいは製紙工程のいずれかで発生する。パルプ工程スラッジ中のある木材チップは除くのが好ましい。セルロース繊維および無機物の一次原料としてペーパースラッジを使用すると、許容できるボード性能が得られ、脱水時間を改善し、吸音天井タイルとパネルの製造に伴う原料コストを下げることができる。
【0100】
ある実施形態だけが述べられたが、上記の代替および修正は、当業界の熟練者にとって明かである。これらおよびその他の代案は、この発明および請求の範囲と等価であり、その範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉱物ウールを0から約75重量%と、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物を0から約30重量%と、澱粉、ラテックス、澱粉とセルロース繊維の組合わせ、クラフトペーパーゲル、およびこれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーを0から約15重量%と、パーライトを約25から約70重量%と、セルロース繊維を約10から約40重量%とを含んで構成され、
前記セルロース繊維の少なくとも一部と前記無機物の少なくとも一部は、セルロース繊維とクレイ、炭酸カルシウムおよびその混合物でなるグループから選ばれる無機物でなるパルプと紙の加工廃物であることを特徴とする吸音パネル。
【請求項2】
前記パルプと紙の加工廃物が、バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程の1つから発生するものであることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
【請求項3】
前記鉱物ウールが、10重量%あるいはそれ以下の量であることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
【請求項4】
石膏が、20重量%あるいはそれ以下の量であることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
【請求項5】
前記澱粉が、5から15重量%の量であることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
【請求項6】
前記パーライトが、エキスパンデッドパーライトであり、40から65重量%の量であることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
【請求項7】
前記パーライトが、20ポンド/平方フィート(pcf)の密度であることを特徴とする請求項6に記載の吸音パネル。
【請求項8】
鉱物ウールを0から約75重量%と、石膏を0から約30重量%と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組合わせ、ラテックス、クラフトペーパーゲル、これらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーを0から約15重量%と、パーライトを約25から約70重量%と、セルロース繊維と、クレイ、炭酸カルシウム、これらの混合物でなるグループから選ばれる無機物でなるパルプと紙の加工廃物を0から約40重量%とを含んで構成されることを特徴とする吸音パネル。
【請求項9】
前記パルプと紙の加工廃物が、バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程の1つから発生したものであることを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項10】
さらに、ハイドロパルプ紙から得られたセルロース繊維を含むことを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項11】
前記鉱物ウールが、10重量%あるいはそれ以下の量であることを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項12】
前記石膏が、20重量%あるいはそれ以下の量であることを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項13】
前記澱粉が、5から15重量%の量であることを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項14】
前記パーライトが、エキスパンデッドパーライトであり、40から65重量%の量であることを特徴とする請求項8に記載の吸音パネル。
【請求項15】
エキスパンデッドパーライトと、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、クレイおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物と、セルロースの繊維と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組合わせ、ラテックス、クラフトペーパーゲルおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーとを含んで構成され、前記セルロース繊維の少なくとも一部、および前記無機物の少なくとも一部が、セルロース繊維、クレイ、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物を含むパルプと紙の加工廃物である水性スラリーを形成する段階、
前記スラリーを、移動している小孔のある支持ワイヤ上に連続的に流してケーキを作る段階、
前記ケーキを脱水してベースマットとする段階、
前記ベースマットを乾燥し、吸音タイルとする段階、で構成されることを特徴とする水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。
【請求項16】
前記パルプと紙の加工廃物が、バージン紙加工工程あるいは紙リサイクル工程の1つで発生したものであることを特徴とする請求項15に記載の水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。
【請求項17】
前記セルロース繊維の少なくとも一部が、ハイドロパルプを出所源として得ることを特徴とする請求項15に記載の水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。
【請求項18】
前記パーライトが、エキスパンデッドパーライトであり、ドライベースで約40から約65重量%の量であることを特徴とする請求項15に記載の水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。
【請求項19】
前記パネルが、鉱物ウールを0から約75重量%と、石膏を0から約30重量%と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組合せ、ラテックス、クラフトペーパーゲル、およびそれの混合物でなるグループから選ばれるバインダーを0から約15重量%と、パーライトを約25から約70重量%と、セルロース繊維と、クレイ、炭酸カルシウム、およびこれらの混合物でなるグループから選ばれる無機物を含むパルプと紙の加工廃物を0から40重量%とを含んで構成されることを特徴とする請求項15に記載の水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。
【請求項20】
前記パネルが、鉱物ウールを0から約10重量%と、石膏を0から約20重量%と、澱粉、澱粉とセルロース繊維の組合せ、ラテックス、クラフトペーパーゲル、およびそれらの混合物でなるグループから選ばれるバインダーを約5から約15重量%と、パーライトを約40から約70重量%とを含んで構成されることを特徴とする請求項15に記載の水フェルト化プロセスによる吸音パネルの製造方法。

【公表番号】特表2011−508839(P2011−508839A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541501(P2010−541501)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/088299
【国際公開番号】WO2009/088797
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(595026667)ユーエスジー インテリアーズ,インコーポレーテツド (20)
【Fターム(参考)】