説明

紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機、およびその駆動制御方法

本発明は、紙幣鑑別および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機に関するもので、特に紙幣の真・偽貨幣の区分、異券種区分およびソート機能をして、紙幣を自動計数し、計数された紙幣の束を結束するための一連の過程を一括で自動処理することができるようにし、別途の結束装置や結束作業を必要とせず迅速な業務をおこなうだけでなく、異券種区分機能と偽造紙幣鑑別機能を具備し計数機の活用性および機能性を向上させられるようにした紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機、およびその駆動制御方法に関するものである。
このために本発明によれば、紙幣を計数する計数装置と、前記計数装置内に備えられ少なくとも計数される紙幣が移送される第1経路と、計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2経路を形成する移送ガイドユニットと、前記移送経路上に備えられ紙幣を移送させる紙幣移送ユニットと、移送される紙幣を感知するセンサユニットと、前記移送経路上に備えられ前記移送経路のうちの1つに紙幣が移送されるように経路を転換させる経路転換装置と、前記各構成要素を制御する中央制御装置、および前記排出される紙幣が各々位置するように前記計数装置外側に各々備えられるマルチポケットを備えるマルチポケット紙幣計数機を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機およびその駆動制御方法に関するもので、詳細には、計数しようとする紙幣以外の券種(異種券または偽装紙幣など)を容易に鑑別区分できるようにするだけでなく、紙幣を計数し、この計数された紙幣の束を結束する一連の過程を一括的に自動処理できるようにして別途の結束装置や結束作業を必要とせず迅速な業務を行い、計数装置の機能性を向上させる自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機およびその駆動制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、金融機関などのように多量のお金を取り扱う所では正確で迅速にお金の金額を計数するための自動計数装置を使用している。
【0003】
このような自動計数装置で紙幣や小切手のような紙の状態のお金を計数する紙幣計数機はユーザが所定枚数の紙幣を紙幣収納部に載せると自動で作動して紙幣の数量を計数した後、改めて外部に排出して、計数された紙幣数量をディスプレイ部に表示する装置である。
【0004】
このような紙幣計数機で計数された紙幣の束を所定数量に区分したり、運搬を容易にするために結束して提供しようとする場合にはユーザが別途の紙幣結束装置を利用して結束することになる。
【0005】
しかし、従来の紙幣計数機は単に必要な金額のみを自動で計数する機能だけを有し、この計数された金額を結束させようとする場合には別途の結束装置を利用して結束させるため、紙幣の計数から結束する過程が一括的に行うことができず、計数と結束作業をユーザがいちいち別途に手作業で処理しなければならないため、ユーザに煩わしさを与えるだけでなく、迅速な業務がなされないという問題がある。
【0006】
さらに、従来の大部分の紙幣計数機の場合、単純に紙幣を計数する機能のみを有するもので、紙幣の計数と同時に、計数される紙幣の異券種区分、真・偽貨幣の区分またはソート機能(紙幣の裏表、前後の区分)等の紙幣鑑別機能を提供し、紙幣の結束までの過程を一括自動処理できる機能性紙幣計数機が要求されているのが実情である。
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明は前記の諸般問題を解決するために提案されたもので、所定金額の紙幣を計数し、この計数される紙幣の鑑別を同時に行うことができ、計数された紙幣の束を結束する一連の過程を一括的に自動処理することができるようにして別途の結束装置や結束作業を必要とせず、ユーザに利便性を提供し、迅速な業務を行い、機能性および使用性を向上させられるようにした自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機およびその駆動制御方法を提供することにその目的がある。
【0008】
また、本発明は、紙幣のうち異種券を区分することができる機能と偽紙幣鑑別機能を最小限の部品数で具備することができるようにして製造費用の節減、製作工程の簡素化および機器のコンパクト化を図ることができるようにした自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を提供することに他の目的がある。
【0009】
前記本発明の目的を達成するために本発明は、紙幣を計数する計数装置と、前記計数装置内に備えられ、少なくとも計数される紙幣が移送される第1経路と、計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2経路を形成する移送ガイドユニットと、前記移送経路上に備えられ紙幣を移送させる紙幣移送ユニットと、移送される紙幣を感知するセンサユニットと、前記移送経路上に備えられ前記移送経路のうちの1つに紙幣が移送されるように経路を転換させる経路転換装置と、前記各構成要素を制御する中央制御装置と、前記排出される紙幣が各々位置するように前記計数装置の外側に各々備えられるマルチポケットを備えるマルチポケット紙幣計数機を提供する。
【0010】
前記経路転換装置が、回転シャフトと、前記回転シャフトを回転させる駆動ユニットと、前記回転シャフト上にその回転シャフトの長さ方向に沿って各々一体で複数形成され、前記移送経路に紙幣を案内するガイド部材を備えることができる。
【0011】
前記ガイド部材が、三角形形状で構成され、前記計数される紙幣が移送される第1経路への経路転換時、下面は前記移送経路に案内するための第1ガイド面となり、前記計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2経路への経路転換時、前記第1ガイド面と隣接する一側面は前記第2経路に案内するための第2ガイド面になる。
【0012】
また、他の観点による本発明は、紙幣を計数する計数装置と、計数しようとする紙幣以外の紙幣を鑑別し、鑑別された紙幣を前記計数装置の外部に排出する区分排出装置と、前記各構成要素を制御する中央制御装置、および前記計数装置の外側に備えられ少なくとも前記計数される紙幣と計数される紙幣以外の紙幣が各々排出されて位置するマルチポケットを備えるマルチポケット紙幣計数機を提供する。
【0013】
前記区分排出装置が、計数される紙幣の移送経路の流れ上の上流側に位置して移送される紙幣を感知するセンサユニットと、紙幣の移送経路流れ上の下流側に位置されて計数される紙幣が移送される移送経路と、計数される紙幣以外の異券種紙幣が移送される移送経路間を転換させる経路転換ユニットと、前記経路転換ユニットを駆動させる駆動ユニットと、前記経路転換ユニットによって移送転換された異券種紙幣の経路を形成する異券種紙幣移送ガイドユニットと、異券種紙幣が移送される移送経路上に形成されて異券種紙幣を移送させる異券種紙幣移送ユニットと、前記マルチポケットのうち1つに形成されて前記異券種紙幣移送ガイドユニットによって案内され排出される異券種紙幣が位置する異券種紙幣スタッカーを備える。
【0014】
前記経路転換ユニットが、回転シャフトと、前記回転シャフトを回転させる駆動ユニットと、前記回転シャフト上にそのシャフトの長さ方向に沿って各々一体で複数形成され、計数紙幣の移送経路または異券種紙幣の移送経路に紙幣を案内するガイド部材とを含む。
【0015】
前記ガイド部材が、三角形形状で構成され、前記計数される紙幣が移送される第1経路への経路転換時、下面は前記移送経路に案内するための第1ガイド面となり、前記計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2経路への経路転換時、前記第1ガイド面と隣接する一側面は前記第2経路に案内するための第2ガイド面となる。
【0016】
前記センサユニットが、イメージセンサ(CIS)、赤外線(IR)センサ、紫外線(UV)センサ、磁気(MG)センサ、カラー認識(Color)センサが単独または組合されて計数される紙幣の移送経路上に構成されうる。
【0017】
本発明は、前記計数装置から排出積層される紙幣の束を整列させる整列装置をさらに備えることができ、前記整列装置が、前記計数装置の一側に備えられ紙幣の束の上下方向を整列させる上下整列装置と、排出され集積される紙幣の束後方の計数装置内に備えられ集積される紙幣の前後方向を整列させる前後整列装置を備えることができる。
【0018】
本発明は、前記計数装置から計数され第1移送経路を介して排出された紙幣の束を一側に移動させる移送装置と、前記計数装置の一側に一体で構成され、前記移送装置によって移動する紙幣の束を結束する結束装置とをさらに備えることができる。
【0019】
ここで、前記移送装置は、排出されて集積される紙幣の左右方向を整列させる左右整列装置の機能もご一緒する。
【0020】
また、本発明は、マルチポケットを有する紙幣計数機の駆動制御方法において、計数しようとする紙幣を投入し、投入される紙幣のうちで計数しようとする紙幣とその他の紙幣を鑑別し、鑑別された結果に応じて計数しようとする紙幣が移送される経路と、その他の紙幣が移送される経路に案内して各々排出させるマルチポケット紙幣計数機の駆動制御方法を提供する。
【0021】
前記鑑別された結果に応じて計数紙幣とその他の紙幣が案内される第1経路と第2経路は、紙幣が移送される経路の下流側で経路転換ユニットの転換動作で、その経路が選択されるように制御される。
【0022】
本発明は、前記第1経路を介して排出され積層された紙幣の束を一側に移送する前後、または移送される間に結束装置を介して紙幣の束を整列させるように制御することをさらに含めることができ、前記排出された紙幣を移送し、前記移送された紙幣を結束することをさらに含むことができる。
【有利な効果】
【0023】
本発明による紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機は、紙幣の計数し、鑑別し、結束する一連の過程を一括で自動処理して、作業性、機能性および使用性を向上させることができる効果がある。
【0024】
また、種々の機能を具現できるにも拘わらず、関連部品数を最小化して製造費用を節減させ、製作工程を簡素化し、機器をコンパクトに構成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を示す前方斜視図である。
【図2】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を部分切断して示した後方斜視図である。
【図3】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の内部を示す前方斜視図である。
【図4】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の内部を示す後方斜視図である。
【図5】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を構成する計数装置部の内部構造を示した側断面図であって、通常の紙幣計数動作モードでの内部構造を示す側断面図である。
【図6】図5の「A」の拡大図である。
【図7】本発明による区分排出装置を構成する経路転換ユニット(セレクタ)を示した側面図であって、通常の紙幣計数動作モードでの紙幣排出経路時の位置を示す側面図である。
【図8】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を構成する計数装置部の内部構造を示した側面図であって、区分排出装置による異券種紙幣鑑別動作モードでの内部構造を示す側面図である。
【図9】本発明による区分排出装置を構成する経路転換ユニット(セレクタ)を示した側面図であって、異券種紙幣鑑別動作モードでの紙幣排出経路時の位置を示す側面図である。
【図10】本発明による紙幣計数機を構成する移送ガイドの一部を示したもので、本実施形態では移送ガイドがスタッカーと一体でなされるものを示す図である。
【図11】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を構成する移送装置部の構成を示した斜視図である。
【図12】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の移送装置部を構成するセンサプレートの他の形態を示した平面図である。
【図13】本発明による紙幣計数機を構成する結束装置部の構成を示した斜視図である。
【図14】本発明による紙幣計数機を構成する結束装置部から帯ガイド手段を除外した構成を示した斜視図である。
【図15】本発明による紙幣計数機の他の実施形態による結束装置部の構成を示した斜視図である。
【図16】本発明による紙幣計数機の他の実施形態による結束装置部から帯ガイド手段を除外した構成を示した斜視図である。
【図17】本発明による紙幣計数機のまた他の実施形態による結束装置部の構成を示した斜視図である。
【図18】本発明による紙幣計数機を構成する上下整列装置部の構成を示した斜視図である。
【図19】本発明による紙幣計数機を構成する前後整列装置部の構成を示した斜視図である。
【図20】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の区分排出装置を構成する経路転換ユニット(セレクタ)を示す斜視図である。
【図21】本発明による紙幣計数機を構成する異券種紙幣移送ガイドユニットを示した斜視図である。
【図22】本発明による紙幣計数機の異券種紙幣移送ユニットの一部構成を示した斜視図である。
【図23】本発明によるマルチポケット紙幣計数装置を構成する中央制御装置部を示す図である。
【図24】本発明による紙幣計数機の作動過程を説明するための作動フローチャートである。
【図25】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機器のための作動フローチャートである。
【図26】本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機器のための作動フローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
上述した本発明の目的、特徴および長所は添付された図面と関連した次の詳細な説明によって、より明確になるであろう。以下、添付された図面を参照して本発明による好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明による紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を示す前方斜視図であり、図2は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を部分切断して示した後方斜視図である。図3は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の内部を示す前方分解斜視図であり、図4は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の内部を示す後方斜視図である。
【0028】
図示したように、本発明による紙幣鑑別機能および自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機は大きく次のように構成される。
【0029】
入力された命令によって紙幣を計数および排出し、計数された紙幣数量を表示する計数装置100と、前記計数装置100から計数され排出された紙幣の束を一側に移動させる移送装置200と、前記計数装置100の一側に一体で構成され、前記移送装置200によって移動する紙幣の束を結束する結束装置300と、計数しようとする紙幣以外の紙幣を鑑別して鑑別された紙幣を前記計数装置100の外部に排出する区分排出装置(図示せず)と、前記各構成要素を制御する中央制御装置500を含む。ここで、前記計数装置の外側に各々備わり、前記計数される紙幣と計数される紙幣以外の紙幣が各々排出されて位置するマルチポケットを備えることができる。
【0030】
また、本発明は前記計数装置100から排出積層されて移送装置200によって移動する紙幣の束を整列させる整列装置400や前記結束装置300で結束した紙幣の束を排出させる排出装置(図示せず)をさらに備えることができる。
【0031】
前記のような本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の各構成要素をさらに詳細に説明すれば次の通りである。
【0032】
(1)計数装置100
まず、計数装置100を図5および図8を参照して説明する。
【0033】
図5および図8は、各々本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を構成する計数装置部の内部構造を示した側面図であって、後述するだろうが図5は、通常の紙幣計数動作モードでの内部構造を示す側面図であり、図8は、区分排出装置による異券種紙幣鑑別動作モードでの内部構造を示す側面図である。
【0034】
図示したように、前記計数装置100は、ベースフレーム110aが計数装置の外形をなし、上部に計数される紙幣が位置する紙幣収納部111を備え、下部に排出される紙幣が積層されるように支持する計数紙幣スタッカー112が形成されたケースと、前記ケースの内側底部ベースフレーム110a上に装着されたメインモータ120と、前記メインモータ120によって駆動され、紙幣収納部111から引き入れられる紙幣が移送される紙幣の移送経路上に形成される複数のフィードローラとアイドラーで構成される計数紙幣移送ユニットと、前記メインモータ120の一側に設置される排出モータ(図示せず)と、前記排出モータによって回転し、その外周面に複数の螺旋形排出ウィングが備えられた排出ホイール130と、前記紙幣収納部111および紙幣の移送経路上に位置し紙幣の存在有無および数量を感知する感知ユニットと、前記感知ユニットからの入力信号によって計数された結果および機器の状態表示するディスプレイ141と、前記ケース110の外側に備えられ種々の命令を入力するための複数の機能入力ボタン142、および前記計数紙幣移送ユニットによって排出される紙幣と、前記区分排出装置によって排出される、前記計数される紙幣以外の紙幣が各々位置するように外側に備えられたポケット部を備える。
【0035】
前記計数紙幣移送ユニットは、前記紙幣収納部111側に位置するピックアップローラ151と、前記ピックアップローラ151の一側に位置するベースローラ152と、前記ベースローラ152の一側と接触して備えられたリバースローラ153と、前記ベースローラ152の下方側に備えられた第1および第2フィードローラ154、155と、前記ベースローラ152、前記第1および第2フィードローラ154、155に各々接触して備えられたアイドラー152a、154a、155aと、前記第2フィードローラ155から前記排出ホイール130側に備えられた第3フィードローラ156、および前記第2フィードローラ155から前記第3フィードローラ156に紙幣を案内し、前記第3フィードローラ156から前記排出ホイール130に紙幣を案内する移送ガイド157を備える。
【0036】
ここで、前記移送ガイド157は、その一端部が延長されスタッカー112を形成するのが好ましい。図10は、移送ガイドの一部を示したもので、本実施形態では移送ガイド157がスタッカー112と一体でなされたものを示している。
【0037】
前記感知ユニットは、紙幣収納部111の一側で紙幣が位置する所に設置され、紙幣が配置されているのか否かを感知する供給紙幣感知センサ512、前記スタッカー112が内向する側面に設置され、排出される紙幣を感知する排出紙幣感知センサ513(図23参照)、紙幣の移送経路上に設置され、経路に沿って移動する紙幣の枚数を各々感知する複数の移動紙幣感知センサからなる。
【0038】
前記ピックアップローラ151の外周部の一側には紙幣表面との摩擦力を高めるためのラバー151aが付着される。前記各ローラは、プーリおよびベルトまたはギアを媒介に連結され駆動されうる方式で、これに対する詳細な説明は省略する。
(2)移送装置200
以下、前記した計数装置100から計数され排出された紙幣の束を結束装置300に移動させる移送装置200について図11および図12を参照して説明する。図11は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機を構成する移送装置部の構成を示した斜視図であり、図12は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の移送装置部を構成するセンサプレートの他の形態を示した平面図である。
【0039】
移送装置200は、計数装置100内部の一側に設置され駆動力を発生する移送駆動モータ210と、前記移送駆動モータ210の駆動によって回転し、周縁方向に沿って所定間隔で穿孔された感知孔221が形成された回転板222が一側に備えられた駆動プーリ220と、移動駆動ベルト230を媒介に前記駆動プーリ220の駆動力を伝達され回転する複数個の従動プーリ241、242、243と、前記移動駆動ベルト230の一側に固定され、その移動駆動ベルト230の移動に応じて移動する移送ベースブロック250と、前記移送ベースブロック250の移動を案内されるようにガイドする1つ以上のガイド部材260と、前記移送ベースブロック250から延長され移送ベースブロック250の移動でスタッカー112に積載された紙幣の束を移動させる移動バー270、および前記移送ベースブロック250の動作を制御する制御手段を備える。
【0040】
前記移動駆動ベルト230は、前記駆動プーリ220と複数個の従動プーリ241、242、243を連結する所定の軌道を形成する。
【0041】
前記ガイド部材260は、前記移送ベースブロック250を貫通し、前記移送ベースブロック250が、ガイド部材260に沿ってスライド移動するように棒形態でなされるのが好ましい。この時、前記ガイド部材260は、移送ベースブロック250の安定した支持と移動のために一対のガイド棒からなるのが好ましい。
【0042】
また、前記ガイド部材260が貫通する移送ベースブロック250内側には前記移送ベースブロック250がガイド部材260上で左右スライド移動を円滑に行うことができるように、すべりベアリング(図示せず)が備えることができる。
【0043】
前記制御手段は、移送ベースブロック250の左右の移動動作を制御するために移送駆動モータ210の正逆回転を制御する移動エンコーダセンサ280と、前記移送ベースブロック250の一側に備えられ移送ベースブロック250の初期位置(原点)を確認し、エラー発生時、移送駆動モータ210の位置を初期化させるための初期化センサ290からなる。
【0044】
ここで、前記移動エンコーダセンサ280はフォトセンサであって、その感知部が駆動プーリ220の回転板222の感知孔221に対向するように位置する。したがって、前記駆動プーリ220が回転する時、感知孔221がない部分では感知動作し、感知孔221がある部分では感知動作をせず、移送駆動モータ210が正方向または逆方向でどれほど回転したのかを検出することになる。
【0045】
また、前記した駆動プーリ220、従動プーリ241、242、243および駆動ベルト230は、駆動移動モータ210の駆動力を伝達され移送ベースブロック250を駆動させるための媒介手段であって、駆動移動モータ210の駆動力を移送ベースブロック250に伝達できる方式であれば、どのような構成でもなりうるのは周知の事実である。
【0046】
また、前記センサプレート220は、図12に示したように円盤形の本体と前記本体の外周縁から所定間隔を有して突出され、周縁方向に多数個構成される突起でなされうる。したがって、前記突起の間の間隔は、先に説明したセンサプレート220の感知孔221として機能する。
【0047】
前記で説明した移送装置200は、集積された紙幣の束を移動させつつ側方向ラインを整列させる左右整列装置としての機能も提供する。
(3)結束装置300
以下、前記計数装置100の一側に一体で構成され、前記移送装置200によって移動する紙幣の束を結束する結束装置300を図13および図14を参照して説明する。図13は、本発明による紙幣計数機を構成する結束装置部の構成を示した斜視図であり、図14は、本発明による紙幣計数機を構成する結束装置部における帯ガイド手段を除外した構成を示した斜視図である。
【0048】
前記結束装置300は、ベースフレーム300aと、前記した移送装置200の紙幣移動方向の延長線上で形成される紙幣引入口301と、前記紙幣引入口301に引き入れられた紙幣の束を結束するために供給される結束帯302(図2参照)と、前記ベースフレーム300a上に備えられ、前記引き入れられた紙幣の束の周囲に結束帯302を供給案内する帯供給手段310と、前記帯供給手段310側に移動、すなわち引き入れられる紙幣の束と直交する方向に移動しつつ引き入れられた紙幣の束を適切な状態のカール(curl)を有するようにするカール手段320と、前記帯供給手段310によって供給された結束帯302を所定のカール状態の紙幣束に結束させ、結束した帯302をカットする帯結束手段330を備える。
【0049】
前記結束帯302の一面には接着性を有するホットメルト(hotmelt)が塗布乾燥されている。
【0050】
前記帯供給手段310は、紙幣束を結束できる位置に結束帯302を円滑に供給できるように構成されるもので、ベースフレーム300aの上面の一側に所定間隔を有し、並んでいるように備えられ、結束帯302が円滑に供給されるようにガイドする概ね四角形状からなる一対の左右フレーム311、312、前記左右フレーム311、312の間で支持され、正逆回転可能な帯供給モータ313と、前記フレーム311、312のうち、一側フレーム313の外側に備えられ前記帯供給モータ313によって回転する帯供給ギア313aと、前記帯供給ギア313aとかみ合って共に回転する減速ギア313bと、前記左右フレーム311、312の上面で開口され、帯302が引き入れられる帯引入口314と、前記帯引入口314の左右フレーム311、312の間に備えられ、帯引入口314の延長線上で接触面を有して回転するように、そのうち1つが前記減速ギア312bの回転軸に連結され、その間で帯302がフィードされる一対の帯フィードローラ(図示せず)と、前記左右フレーム311、312の前方側に所定間隔を有し並んで備えられものの、引き入れられる紙幣の束が内側に位置するように空間部を有し、互いに反対方向に移動可能に備えられ、前記一対のフレーム311、312を介して供給される結束帯302を前記フレーム311、312と相互協同して空間部で引き入れられた紙幣束の周りに案内する一対の帯ガイド部材315、316、および前記帯ガイド部材315、316を元位置に復元させる弾性部材317を備える。
【0051】
ここで、前記一対の左右フレーム311、312と帯ガイド部材315、316の空間部内側には供給される帯302が空間部を巻いて案内されるように帯ガイド通路(図示せず)が備えられる。
【0052】
前記帯ガイド部材315、316の両側に所定間隔を有し後述するカール手段320のカールバー322が進入しつつ接触し、帯ガイド部材315、316を互いに対向する方向、すなわち互いに離隔される方向に移動させる帯ガイド駆動ローラ318が備えられる。言い換えれば、前記帯ガイド部材315、316の両側外壁上下部に「コ」の字形支持フレーム318aが各々設置されて、前記支持フレーム318aの内側に回転可能に備えられものの、前記帯ガイド部材315、316の外壁から所定間隔を有し、帯ガイド駆動ローラ318が備えられる。
【0053】
したがって、後述するカール手段320の各カールバー322が前記帯ガイド部材315、316の外壁と帯ガイド駆動ローラ318の間隙の間に進入する場合、前記帯ガイド駆動ローラ318がカールバー322に乗って接触回転しつつ、前記帯ガイド部材315、316を互いに離隔される方向に移動させる。
【0054】
継続して、前記帯供給手段310によって提供された帯302で紙幣の束を結束する前、紙幣の束に適切なカールを有するようにするカール手段320は、前記帯ガイド部材315、316の方向に移動可能にベースフレーム300a上に備えられ、概ね四角形状で形成され垂直に設置される移動ベースプレート321と前記移動ベースプレート321の各コーナー部で帯ガイド部材315、316側に向かって延長されるように各々設置され、その端部の一側面が端部側に行くほど減少する傾斜面322aが形成され、前記移動ベースプレート321とともに移動しつつ帯ガイド駆動ローラ318と接触され、前記帯ガイド部材315、316を左右に広げ、フレーム311、312内の空間部で引き入れられた紙幣の束の上下の部分を押す複数個のカールバー322と、前記移動ベースプレート321の移動によって連動する連動バー323と、中心軸324aを中心に回転可能に備えられ、一端が前記連動バー323によって押される一対のカール回動体324と、前記カール回動体324の各他端に連結されカール回動体324の回転で引き入れられた紙幣の束の後側(カールバーが接触する面の対向面)を押すカール接触バー325と、前記移動ベースプレート321を元位置に復元させる弾性復元部材326、および前記移動ベースプレート321を駆動させる駆動手段を備える。
【0055】
前記カール回動体324は、ベースフレーム300a上で垂直なように設置され構成部品を支持する垂直フレーム300bに装着され、前記カール回動体324の他端の一側垂直フレーム300bには前記カールフレーム324が回転した後、元位置に復帰させる弾性復元部材324bが設置される。
【0056】
ここで、前記帯ガイド部材315、316を左右に移動させる帯ガイド駆動ローラ318およびカールバー322は、前記カールバー322が帯ガイド駆動ローラ318に接触しつつ進行される時、前記帯ガイド駆動ローラ318がカールバー322の一端部の増加する傾斜面322aに乗って行きつつ帯ガイド部材315、316を左右に移動させる。このように、前記帯ガイド部材315、316が左右側に移動させる理由は後述するカッターアッセンブリ332が帯302をカットして接合するにおいて、帯ガイド部材315、316との干渉を避けるためである。これについては後に詳細に説明する。
【0057】
前記移動ベースプレート321を駆動させる駆動手段は、前記移動ベースプレート321を帯ガイド部材315、316側に移動できる方式であれば、どのような方法でも具現されうる。その一形態として、前記駆動手段は、ベースフレーム300a一側に備えられたカム駆動モータ326と、前記カム駆動モータ326によって回転する駆動ギア327aと、前記駆動ギア327aと歯合される変速ギア327bと、前記変速ギア327bの一端で同軸をなし、変速ギア327bとともに駆動するカール駆動カム327cと、前記ベースフレーム300a上で一端を軸に回転可能に備えられ、他端が前記カール駆動カム327cによって連動され回転するカール駆動レバー327dと、前記カール駆動レバー327dに回転によってカール手段320を移動させる媒介部材であるワイヤー328からなる。
【0058】
次に、帯結束手段330は、前記変速ギア327bの他端で同軸をなし、変速ギア327bとともに駆動するカッター駆動カム331と、前記カッター駆動カム331によって紙幣の束の後方側に移動し、紙幣の束を結束した結束帯302を接合させてカットするカッターアッセンブリ332、および前記カッター駆動カム331の回転、すなわちカム駆動モータ326の回転を感知する感知手段を備える。
【0059】
前記カッターアッセンブリ332は、結束帯302を接合させるためのヒーター332aおよび前記ヒーターの後方に位置し、接合された帯をカットするためのカッター332b(図16a参照)からなる。
【0060】
一方、前記帯結束手段330には捺印手段が追加されうるし、前記捺印手段は、前記帯結束手段330によって紙幣の束に帯が結束された後に前記帯の結束の境界部位に捺印および捺印日、発行人、担当などを表示した文句を表示できる多様な構造を適用することができる。
【0061】
前記感知手段は、前記カッター駆動カム331と同軸で回転され、周縁方向に沿って所定間隔で穿孔された感知孔(図示せず)を有するセンサプレート330aと、感知部が前記センサプレート330aの感知孔側に向かうように前記センサプレート330aの一側に設置され、センサプレート330aの回転を感知する、すなわちカム駆動モータ326の1回転駆動を感知するフォトセンサである結束溝センサ330bを備える。
【0062】
言い換えると、前記結束溝センサ330bは、カム駆動モータ326が1回転を完了すると、結束装置300でのすべての駆動が1サイクル完了することになるため、初期状態および駆動完了状態を確認して、また結束装置300による結束動作中、帯ガイド部材315、316の帯ガイド通路で帯ジャム(jam)が発生した場合、カム駆動モータ326を1/2回転させ、カール手段320を駆動させることによって帯ガイド部材315、316を両側に広がるようにして帯ジャムの除去を容易にするためのセンサである。
【0063】
前記結束溝センサ330bは、センサプレート330aの感知孔221がない部分では感知され、感知孔221がある部分では感知されず、これに対する感知信号でカム駆動モータ326が正方向または逆方向にどれだけ回転したのかを検出することになる。
【0064】
ここで、前記帯結束手段330のカッター駆動カム331を駆動させるための駆動源として本実施形態では前記移動ベースプレート321を駆動させるカム駆動モータ326を駆動源とすることを説明しているが、別途の駆動源によって駆動されうる。
【0065】
前記結束装置300は、ケース300cによって覆われ保護される。また、前記ケース300cの外面の一側、図2の後面側には帯供給手段310に供給される結束帯302が積載される帯積載部340が備えられる。
【0066】
また、前記ケース300cの外面上部側では前記帯積載部340からクォンチュルゴングプトェは結束帯302を帯供給手段310でガイドするための複数個のティジガイドゥロルロ371が所定間隔を有して備えられる。
【0067】
また、未説明簿号521は、結束装置300のケース300cの一側に備えられ計数装置部100で計数された紙幣の束の結束を選択するための結束スイッチ(図1参照)である。
【0068】
結束装置300のケース300cの外側には帯フィードスイッチ(図示せず)が備えられ、帯供給スイッチ(in key)と帯排出スイッチ(out key)からなり、帯供給スイッチは、使用初期に帯302が帯ガイド部材315、316の間に全く入っていなかった時、ユーザが帯を供給する時に使用されるスイッチで、一度帯供給スイッチでフィードされた帯は以後の動作で結束スイッチ521によって帯供給がなされる。前記帯排出スイッチは、使用中にエラーが発生した時、帯ガイド部材315、316から取り出す機能を行う。エラーが発生しない場合には全く使用せず帯を交替する時使用することができる。
【0069】
以下、図15および図16を参照して本発明による紙幣計数機の他の実施形態の結束装置部を説明する。図15は、本発明による紙幣計数機の他の実施形態による結束装置部の構成を示した斜視図であり、図16は、本発明による紙幣計数機の他の実施形態による結束装置部から帯ガイド手段を除外した構成を示した斜視図である。
【0070】
本発明の他の実施形態による結束装置300は、ベースフレーム300aと、前記した移送装置200の紙幣移動方向で延長線上に形成される紙幣引入口301と、前記紙幣引入口301に引き入れられた紙幣の束を結束するために供給される結束帯302(図2参照)と、前記ベースフレーム300a上に備えられ、前記引き入れられた紙幣の束の周囲に結束帯302を供給案内する帯供給手段310と、前記帯供給手段310側に移動、すなわち引き入れられる紙幣の束と直交する方向に移動しつつ引き入れられた紙幣の束を適切な状態のカール(curl)を有するようにするカール手段350と、前記帯供給手段310により供給された結束帯302を所定のカール状態の紙幣の束に結束させ、結束した帯302をカットする帯結束手段330を備える。
【0071】
前記他の形態の結束装置300で前記カール手段350と帯結束手段330を除外した構成要素は、先に説明した一実施形態の結束装置300と同一であるため、それに対する説明は省略し、カール手段350と帯結束手段330に対して説明する。ただし、前記カール手段350の形態変形に応じてこれに対応して変形される帯ガイド部材315a、316aの形態においては、以下カール手段350を説明しつつ説明する。
【0072】
前記帯供給手段310によって提供された帯302で紙幣の束を結束する前に紙幣の束に適切なカールを有するようにする他の形態のカール手段350は、帯ガイド部材315a、316a方向に移動可能にベースフレーム300a上に備えられ、概ね四角形状で形成され垂直に設置される移動ベースプレート351と、前記移動ベースプレート351の下段両側から帯ガイド部材315a、316a側に向かって延長される下部プレート352と、前記下部プレート352の上面から上方向に突出する突出プレート353と、前記突出プレート353の上段および下部に備えられ移動ベースプレート351とともに移動しつつフレーム311、312内の空間部に引き入れられた紙幣の束の上下の部分を押す複数個のカールバー354と、前記カールバー354が形成された対向面の突出プレート353に備えられ、直進移動前の状態で帯ガイド部材315a、316aの両外側壁に接触する接触プレート355と、前記下部プレート353の前段に備えられ、前記移動ベースプレート351の移動を弾性的に誘導する第1弾性部材356と、中心軸324aを中心に回転可能に備えられ、その一端の一側に前記第1弾性部材356が連結される一対のカール回動体324と、前記カール回動体324の各他端の一側から延長されるように備えられ、カール回動体324の回転で引き入れられた紙幣の束の後側(カールバーが接触する面の対向面)を押すカール接触バー325と、前記カール回動体324の一端の他側で前記第1弾性部材356と反対方向の弾性力を提供するように備えられる第2弾性体357と、前記カール回動体324の他端の他側に備えられ前記カール回動体324を初期位置に復帰させる弾性復元部材324b、および前記移動ベースプレート351を駆動させるための駆動手段を備える。
【0073】
前記カール回動体324は、ベースフレーム300a上で垂直に設置され構成部品を支持する垂直フレーム300bに装着される。また、前記突出プレート353は、所定曲率を有する弧形状で形成され、その開始点と終端に各々カールバー354が形成されるのが好ましい。
【0074】
ここで、前記帯ガイド部材315a、316aを左右に移動させるために、その帯ガイド部材315a、316aの間には離隔弾性部材(図示せず)が備えられるものの、前記移動ベースプレート351が移動する前の状態では接触プレート355が帯ガイド部材315a、316aの両側外壁に接触した状態であるため(図9参照)、前記帯ガイド部材315a、316aの左右の移動は、接触プレート355によって拘束された状態であり、帯ガイド部材315a、316a間の離隔弾性部材(図示せず)は圧縮された状態で帯ガイド部材315a、316aを対向されるように押す力を作用させている。
【0075】
前記移動ベースプレート351を駆動させるための駆動手段は、前記移動ベースプレート321を帯ガイド部材315a、316a側に移動できる方式ならばいかなる方法でも具現されうる。その一形態として、前記駆動手段は、ベースフレーム300aの一側に備えられたカム駆動モータ326と、前記カム駆動モータ326によって回転する駆動ギア327aと、前記駆動ギア327aと歯合される変速ギア327bと、前記変速ギア327bの一端で同軸をなし、変速ギア327bとともに駆動するカール駆動カム327cと、前記ベースフレーム300a上で一端を軸に回転可能に備えられ、他端が前記カール駆動カム327cによって連動され回転するカール駆動レバー327dと、前記カール駆動レバー327dに回転によってカール手段320を移動させる媒介部材のワイヤー328aからなる。
【0076】
ここで、前記ワイヤー328aは、その一端が第2弾性部材357に連結され、その他端は移動ベースプレート351に連結される。
【0077】
一方、以下、図16aを参照して本発明による紙幣計数機のまた他の実施形態の結束装置部を説明する。図16aは、本発明による紙幣計数機のまた他の実施形態による結束装置部の構成を示した斜視図であって、先に説明した結束装置部の一部の構成要素が省略される以外には大きく相異しない。先に説明した結束装置部の実施形態で説明した構成要素のうち同一または類似の構成要素に対しては同一符号を付与して詳細な説明は省略し、他の部分に対してのみ説明する。
【0078】
前記また他の実施形態による結束装置は、先に説明した各実施形態で引き入れられる紙幣の束をカール状態でするためのカール回動体324およびこれに関連する構成要素が省略された構成であって、本実施形態ではカッターアッセンブリ332bのヒーター(図示せず)の前方に横方向延長突出板332cが形成されることによって、カールバー354が紙幣の上下の部分を押す時、その中央部は突出板332によって接触され紙幣の束はカール状態になる。
【0079】
このように構成されたまた他の実施形態による結束装置は、先に説明した結束装置の実施形態に比べてその構成要素が省略されるため、部品数の減少および組み立て工程数の減少を具現できる効果がある。
(4)整列装置400
以下、前記計数装置100で計数され集積された紙幣の束を整列させる整列装置400を図18および図19を参照して説明する。図18は、本発明による紙幣計数機を構成する上下整列装置部の構成を示した斜視図であり、図19は本発明による紙幣計数機を構成する前後整列装置部の構成を示した斜視図である。
【0080】
本発明による整列装置400は、大きく前記した移送装置200から移動した紙幣の束が結束装置300で結束される前、紙幣の束の上下方向を整列させるために、移送装置200によって引き入れられ、結束装置300によって結束する前の位置、すなわち結束装置300の紙幣引入口301側に設置される上下整列装置400Aと計数装置100のスタッカー112に対向する位置に設置される前後整列装置400Bを備える。
【0081】
まず紙幣の束の上下方向を整列させる上下整列装置400Aを図18を参照して説明する。
【0082】
図示したように、前記上下整列装置400Aは、正逆回転可能な駆動モータ410と、前記駆動モータ410の回転軸に連結され、周縁方向に沿って所定間隔で穿孔された感知孔421を有する回転板422を一側に備えた整列駆動プーリ420と、前記整列駆動プーリ420の上部側で所定距離を有し、駆動ベルト431を媒介として前記整列駆動プーリ420の駆動力を伝達されて回転する整列従動プーリ430と、前記駆動ベルト431の一側に固定されてその駆動ベルト431の移動に応じて上下移動する整列ベースブロック440と、前記整列ベースブロック440に結合され、共に上下移動しつつ引き入れられる紙幣の束を上下および左右に整列する整列手段450と、前記整列ベースブロック440が上下案内されるようにガイドする1つ以上のガイド部材460、および前記整列ベースブロック440の上下移動動作を制御する制御手段を備える。
【0083】
前記ガイド部材460は、前記整列ベースブロック440を貫通して、前記整列ベースブロック440がガイド部材460に乗って上下スライド移動するように棒形態でなされるのが好ましい。また、前記ガイド部材460は、整列ベースブロック440の安定した支持と移動のために一対のガイド棒でなされるのが好ましい。
【0084】
また、前記ガイド部材460が貫通する整列ベースブロック440の内側には前記整列ベースブロック440がガイド部材460に沿って上下スライド移動を円滑に行うことができるようにすべりベアリング(図示せず)を備えることができる。
【0085】
前記制御手段は、整列ベースブロック440の上下移動動作を制御するために整列駆動モータ410の正逆回転を制御する整列エンコーダセンサ470と、前記整列ベースブロック440の一側に備えられ整列ベースブロック440の初期位置(原点)を確認する整列溝センサ480からなる。
【0086】
前記整列エンコーダセンサ470によって整列ベースブロック440の位置を制御する場合、まず原点位置を選定しなければならず、この時使用されるセンサが移動溝センサ480である。また、前記整列溝センサ480は、エラー発生時に整列駆動モータ410の位置を初期化するのにも使用される。
【0087】
前記整列エンコーダセンサ470はフォトセンサであって、その感知部が整列駆動プーリ420の回転板422の感知孔421に対向するように位置する。したがって、前記整列駆動プーリ420が回転する時、感知孔421がない部分では感知され、感知孔421がある部分では感知されず整列駆動モータ410が正方向または逆方向にどれだけ回転したかを検出することになる。
【0088】
前記整列ベースブロック440に結合され共に上下移動しつつ引き入れられる紙幣の束を上下整列させる整列手段450は、整列ベースブロック440に連結されたフレーム451と、前記フレーム451の上下部に備えられた接触プレート452と、前記フレーム451を貫通し前記接触プレート452を移動可能に連結された連結バー453、および前記フレーム451と上部側接触プレート452の間を弾性支持する弾性体454からなる。
【0089】
ここで、前記した駆動プーリ420、従動プーリ430および駆動ベルト440は整列駆動モータ410の駆動力を伝達されて整列ベースブロック440を駆動させるための媒介手段であって、整列駆動モータ410の駆動力を整列ベースブロック440に伝達できる方式ならば、いかなる構成でもなすことができることは周知の事実である。
【0090】
次に、紙幣の束の前後方向を整列させるための前後整列装置400Bを、図19を参照して説明する。
【0091】
前記前後整列装置400Bは、ベースフレーム110a上に設置され、内部にガイドホールが形成される1つ以上のベースブロック410bと、前記ベースブロック410bそれぞれのガイドホールによって往復ガイドされるガイドバー420bと、前記ガイドバー420bの一端に各々備えられるものの、計数装置100の外側で露出するように備えられ、スタッカー112に集積される紙幣の束の後方に接触する接触ブロック430bと、前記接触ブロック430bを連結する連結部材440b、および前記ガイドバー420bを駆動させる駆動ユニット(図示せず)を備える。
【0092】
ここで、前記連結部材440bは、計数装置100の内部に位置する構成でなされるものの、図示したように接触ブロック430bと折曲連結して接触ブロック430bのみが外側で露出するように構成するのが好ましい。
【0093】
また、本実施形態で前記前後整列装置400Bは一対でなされるものを例示したが、1つのみで構成することもでき、この時連結部材は省略される。
(5)区分排出装置
以下、計数しようとする紙幣以外の紙幣を鑑別し鑑別された紙幣を前記計数装置100の外部に排出する区分排出装置について図5ないし図9を参照して説明する。図6は、図5の「A」の拡大図であり、図7および図9は各々本発明による区分排出装置を構成する経路転換ユニット(セレクタ)を示した側面図であって、図7は、通常の計数紙幣動作モードでの紙幣排出経路時の位置を、図9は、異券種紙幣の鑑別動作モードでの紙幣排出経路時の位置を示したものである。
【0094】
図示したように、本発明による紙幣計数機の区分排出装置は、計数される紙幣の移送経路の流れ上の上流側に位置し、移送される紙幣の券種、真・偽幣およびソート機能(紙幣の前後面、上下面を区分する機能)を感知する鑑別センサユニット513と、紙幣の移送経路の流れ上の下流側に位置し、計数される紙幣とその他紙幣(以下、総称して「異券種紙幣」という)の移送経路を転換させる経路転換ユニット610と、前記経路転換ユニット610を駆動させる駆動ユニット(図示せず)と、前記経路転換ユニット610によって移送転換された異券種紙幣の経路を形成する異券種紙幣移送ガイドユニット620と、異券種紙幣が移送される移送経路上に形成される異券種紙幣を移送させる異券種紙幣移送ユニット630、および前記異券種紙幣移送ガイドユニット620によって案内され、外側に排出される異券種紙幣が位置する異券種紙幣スタッカー640で構成される。
【0095】
前記鑑別センサユニット513は、イメージ(画像認識)(CIS)センサ、赤外線(IR)センサ、紫外線(UV)センサ、磁気(MG)センサ、カラー認識センサなどのセンサが単独または組合わされ構成される。
【0096】
前記経路転換ユニット610を図7と図9および図20を付加して説明する。図20は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の区分排出装置を構成する経路転換ユニット(セレクタ)を示す斜視図である。
【0097】
図示したように、経路転換ユニット610は、計数装置100を構成するフレームに回転可能に設置される回転シャフト611と、前記回転シャフト611を回転させる駆動ユニット(図示せず)と、前記回転シャフト611上にそのシャフトの長さ方向に沿って各々一体で複数形成され、計数紙幣の移送経路と異券種紙幣の移送経路に紙幣を案内するガイド部材612で構成される。
【0098】
前記ガイド部材612は、図7、図9および図20に示したように、概ね三角形形状で構成されるものの、下面は計数紙幣の移送経路に案内するための第1ガイド面613となり、隣接する一側面は異券種紙幣の移送経路に案内するための第2ガイド面614となる。図7および図9で示されている第1ガイド面613は、第3フィードローラ156の外周面に対応する円弧形状の面からなり移送ガイド157と互いに協力して紙幣移送路の一部を形成している。
【0099】
図21は、異券種紙幣移送ガイドユニット620を示した斜視図である。図示したように、前記異券種紙幣移送ガイドユニット620は、異券種紙幣が移送されるためのガイド板で構成される上下ガイド部材621、622からなり、下部ガイド部材621の一端部は外部に露出してスタッカー640と結合する。
【0100】
前記下部ガイド部材621の一側は、半円の円筒形で形成され、後述する移送ユニット630の接触ローラ632およびスモールウィング633DL露出するための開口623が形成される。
【0101】
図22は、前記異券種紙幣移送ユニットの一部構成を示したもので、異券種紙幣移送ユニット630は、回転シャフト上に1つ以上形成され対向するように備えられたアイドラー631と接触する接触ローラ632および前記接触ローラ632の間に形成され、紙幣と接触して紙幣を移送させるスモールウィング632で構成される。
(6)中央制御装置500
以下、中央制御装置500の構成を、図23を参照して説明する。図23は、本発明によるマルチポケット紙幣計数装置を構成する中央制御装置部を示す構成図である。
【0102】
前記中央制御装置500は、帯302の供給の可否を感知する帯感知センサ511と、収納部111に紙幣の供給の有無を感知する供給紙幣感知センサ512と、計数紙幣の移送経路を介して排出される紙幣を感知し、紙幣の移送経路上に設置されて経路に沿って移送される紙幣の券種、真・偽幣およびソート機能(紙幣の裏表面、上下面を区分する機能)を感知する鑑別センサユニット513と、カム駆動モータ326の初期位置を感知し、帯ガイド部材315、316の間に帯のジャムが発生した時、円滑なジャムの除去のために帯ガイド部材315、316を広げてくれるためにカム駆動モータ326の1/2回転を感知する結束溝センサ330bと、紙幣移送を感知する、すなわち移送ベースブロック250の移動を感知する移送溝センサ290と、移送駆動モータ210の位置を感知する移送エンコーダセンサ280と、帯供給ギア313aとかみ合って駆動する減速ギア313bの軸反対側に位置されたエンコーダプレートを感知して帯の供給および排出を制御する帯エンコーダセンサ518と、整列ベースブロック450の初期位置を感知する整列溝センサ470と、整列ベースブロック450の位置を制御する整列エンコーダセンサ480と信号を入力および出力され、カム駆動モータ326と、移送駆動モータ210と、帯供給モータ313と、上下整列駆動モータ410、前後整列駆動ユニット、経路転換用駆動ユニットおよびカッターアッセンブリ332を制御し、計数された紙幣の束の結束機能を選択するための結束スイッチ521と、帯302をフィードするための帯フィードスイッチ522a、522b(図1参照)の信号の伝達を受け該当作動メカニズムを制御する。
【0103】
前記帯フィードスイッチ522a、522bは結束装置300の一側に備えられた帯供給スイッチ(in key)522aと帯排出スイッチ(out key)522bからなり、帯供給スイッチ522aは使用初期に帯302が帯ガイド部材315、316の間に全く入っていなかった時、ユーザが帯を供給する時使用されるスイッチで、一度帯供給スイッチ522aでフィードされた帯は以後の動作で結束スイッチ521によって帯供給がなされる。
【0104】
前記帯排出スイッチ522bは、使用中にエラーが発生した時、帯ガイド部材315、316で取り出す機能を行う。エラーが発生しない場合には全く使用されず、帯を交替する時に使用することができる。
(7)排出装置
前記排出装置は、移送装置200の紙幣移送方向で、延長線上で結束装置300のベースフレーム300a前方下部側に設置されるもので、一端が前記した移送装置200の移送ベースブロック250によって押されて移動する排出駆動バーと、移動した前記排出駆動バーを元の位置に復帰させる復帰スプリングと、前記移動する排出駆動バーが貫通してガイドされるようにベースフレームの下面に固定された1つ以上の排出ガイドブロックおよび前記排出駆動バーの他端に備えられ、結束装置300で結束された紙幣の束を排出させる排出部材を備える。前記排出部材は、排出駆動バーの他端に直交されるように設置されたプレートからなる。
【0105】
前記で説明した駆動要素または駆動ユニットのうち駆動源として動作するモータはすべて正逆回転可能であり、中央制御装置500によって制御される。
【0106】
上記のように構成される本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の技術思想によれば次のように構成されうることを知ることができる。
【0107】
本発明に一実施形態による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機は、入力された命令によって紙幣を計数および排出し、計数された紙幣数量を表示する計数装置と、前記計数装置内に備えられ計数される紙幣が移送される第1移送経路と計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2移送経路を形成する移送ガイドユニットと、前記移送ガイドユニットの移送経路上に備えられ紙幣を移送させる紙幣移送ユニットと、移送される紙幣の枚数、異券種、真・偽幣を感知するセンサユニットと、前記移送ガイドユニットの移送経路上に備えられ移送される紙幣が前記第1移送経路または第2移送経路に移送されるように経路を転換させる経路転換装置と、前記各構成要素を制御する中央制御装置、および前記第1移送経路および第2移送経路を介して排出される紙幣が各々位置するように前記計数装置の外側に各々備えられるポケット部を含む。
【0108】
また、前記自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機は、前記計数装置から計数されて第1移送経路を介して排出された紙幣の束を一側に移動させる移送装置、および前記計数装置の一側に一体で構成され、前記移送装置によって移動される紙幣の束を結束する結束装置をさらに備えることができる。また、前記紙幣計数機は、前記計数装置から排出積層され移送装置によって移動される紙幣の束を整列させる整列装置をさらに備えることができる。
【0109】
上記のように構成される本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の動作を、図24を参照して説明する。
【0110】
図24は、本発明による紙幣計数機の作動過程を説明するための作動フローチャートである。
【0111】
以下、作動過程を説明するにおいて、通常的な紙幣計数動作モードと異券種鑑別動作モードに分けて説明する。
(1)通常的な紙幣計数動作モード
スタンバイモードでユーザが計数しようとする所定数量の紙幣を計数装置100の紙幣収納部111に配置すると、供給紙幣感知センサ512がこれを感知した場合、中央制御装置500の命令によって自動でメインモータ120および排出モータ(図示せず)が駆動され、そうでなければまたスタンバイモードに戻る。
【0112】
前記メインモータ120および排出モータ(図示せず)が駆動されることによって、これに連動されるピックアップローラ151、ベースローラ152、リバースローラ153、第1ないし第3フィードローラ154〜156、および排出ウィング130が回転することになり、前記紙幣収納部111に積層された紙幣のうち最も下部に位置した紙幣から一枚ずつ一定間隔を置いて順序どおり前記ピックアップローラ151によって前記ベースローラ152の上側に引き入れられる。
【0113】
前記ベースローラ152上側に引き入れられた紙幣は、第1および第2フィードローラ154、155の回転によってその外周面に乗って順序どおり移送され各々前記排出ホイール130の排出ウィングの間に挿入されつつ、その排出ウィングの回転によってスタッカー112に積層される。移送される間、紙幣の移送経路上の感知ユニットによってその通過数量が計測され、鑑別センサユニット513によって計数される紙幣以外の紙幣なのか、すなわち計数しようとする紙幣と異なる券種、真・偽幣などを鑑別する。
【0114】
計数される紙幣の鑑別で、異券種または真・偽幣紙幣が鑑別されなかった場合、図7に示したように経路転換ユニット610は、計数される紙幣が移送される移送経路を継続して維持し、図5に示したような矢印で行われスタッカー112に積層される。
【0115】
前記移送紙幣感知センサ514によって計測された数量がLEDディスプレイ141によって外部に表示され、前記収納部111に紙幣がすべて引き入れられ、供給紙幣感知センサ512がこれを感知することになると、前記中央制御装置500によってメインモータ120および排出モータ(図示せず)の駆動が中止される。
【0116】
前記計数装置100で紙幣が計数される間、または計数が完了した後、ユーザが結束スイッチ521を押すと、中央処理装置500の命令によって結束装置300の帯供給モータ313が駆動し、前記帯供給モータ313の駆動によって、それと一軸で連結された帯供給ギア313aが駆動される。
【0117】
前記帯供給ギア313aが駆動されると、結束帯302は帯積載部340から複数個の帯ガイドローラ371、372、373によってガイドされ右側フレーム311と左側フレーム312の帯引入口314下部の帯フィードローラ(図示せず)によってフィードされる。前記帯フィードローラによってフィードされた帯302は、一対のフレーム311、312と帯ガイド部材315、316の空間部内壁の帯ガイド通路(図示せず)に乗って供給される。ここで、前記帯302供給動作は、初期にユーザによって帯302を、帯引入口(310a)を介して帯フィードローラの間に手動的に挿入された状態でなされる。
【0118】
一方、前記計数装置100で計数されスタッカー112に位置した紙幣の束は移送装置200によって結束装置300に移動前後または移動中に中央処理装置500の命令によって整列装置400、すなわち上下整列装置400Aおよび前後整列装置400Bによって整列する。
【0119】
前記前後整列装置400Bは、その駆動ユニットの駆動によってガイドバー410bが前方に移動して、そのガイドバー410bの一端に備えられた接触ブロック430bがスタッカー112に集積された紙幣の後方面と接触することによって整列させ、後方に移動し元位置する。
【0120】
一方、前記上下整列装置400Aは、その整列駆動モータ410が駆動し、前記整列駆動モータ410の正逆回転によって、それと一軸で連結された整列駆動プーリ420と整列従動プーリ430およびこれらプーリ420、430の間を一軌道で連結する整列駆動ベルト431が駆動し、これにともない整列ベースブロック440は、ガイド部材460に沿ってガイドされつつ移動することになる。
【0121】
前記整列駆動ベルト431の駆動で、その整列駆動ベルト431に固定された整列ベースブロック450が移動するのにともない整列手段450が下方向一定位置まで移動する。前記整列手段450の一定位置は整列エンコーダセンサ470によって制御される。
【0122】
前記スタッカー112に位置した紙幣の束は、中央処理装置500の命令によって移送装置200の移送駆動モータ210が駆動し、前記移送駆動モータ210の駆動によってそれと一側に連結された移送駆動プーリ220と移送従動プーリ241、242、243およびそれらの間を一軌道で連結する移送駆動ベルト230が駆動され、これにともない前記移送駆動ベルト230は、ガイド部材260に沿ってガイドされつつ移動することになる。
【0123】
前記移送駆動ベルト230の駆動で、その移送駆動ベルト230に連結された移送ベースブロック250および前記移送ベースブロック250に一体で備えられた移動バー270が結束装置300側に移動する。
【0124】
この時、紙幣の束が移送される距離は予めユーザによって設定された距離の分だけ移送され、移送される距離は、移送エンコーダセンサ280によって制御される。
【0125】
前記移送装置200によって移送された紙幣の束はその一側が移動バー270に接触支持された状態で紙幣の束の他側面が前記整列装置400の整列手段450につく時まで移送されながら、この位置で移送ベースブロック250は移動を止まる。
【0126】
この状態で、前記移送ベースブロック250は、後に、すなわち進行反対方向で一定距離、約10ないし20mm移動して、またこれから前進して紙幣の束を整列ベースブロック450に押しつける。この過程を所定回(3回程度)繰り返して紙幣の束の左右整列を行う。
【0127】
次に、前記移送ベースブロック250は、さらに後に、一定距離移動すると同時に、前記整列装置400の整列駆動モータ410が駆動され連動する整列ベースブロック450を整列溝センサ480が感知される初期位置に移動させる。
【0128】
次に、前記移送装置200の移送駆動モータ210が改めて駆動し、連動する移送ベースブロック250が前進し、紙幣の束は移動バー270によって結束装置300内に移送される。
【0129】
紙幣の束が前記移送装置200の移送駆動モータ210によって結束装置300内に移動しつつ、前記整列装置400の整列駆動モータ410が駆動され連動する整列ベースブロック450を下方向に駆動させる。駆動距離は、整列エンコーダセンサ470によって制御され、下方向に移動する整列手段450は、紙幣の束の上面を押すようになる。このような整列手段450の上下移動の動作を所定回(3回程度)繰り返して紙幣の束の上下整列を行う。
【0130】
継続して、前記移送装置200の移送駆動モータ210によって移動バー270が紙幣の束を結束装置300内に移動させつつ左右整列を行う。
【0131】
次に、前記移送装置200によって結束装置300に紙幣の束の移送が完了すると、中央制御装置500の命令によって帯結束手段330のカム駆動モータ326が回転し、前記カム駆動モータ326の回転によって駆動ギア327aが駆動され、前記駆動ギア327aに連結された変速ギア327bが駆動される。前記変速ギア327bが駆動されると、その変速ギア327bの対向両側に連結されたカール駆動カム327cとカッター駆動カム331が駆動される。
【0132】
この時、前記カール駆動カム327cの駆動によって駆動レバー327dが一端を軸に回転し、前記駆動レバー327dが回転しつつワイヤー328を引くことになる。上記のように引かれたワイヤー328はそれに連結されたカール手段320を内部に紙幣の束が位置された帯ガイド部材315、316側に移動させる。
【0133】
前記カール手段320の移動で、そのカール手段320のカールバー322が移動しつつ、左右フレーム311、312と帯ガイド部材315、316空間部内に位置した紙幣の束の左右上下のコーナーの部分を押すことになる。これと同時に、前記カール手段320のカールバー322が移動する時、帯ガイド部材315、316の両側に設置された帯ガイド駆動ローラ318がカールバー322の傾斜面322aに乗って上がってきつつ、帯ガイド部材315、316は左右側フレーム311、312から広がることになる。
【0134】
これと同時に、前記カール手段320が移動しつつ、前記カール手段320と連動する連動バー323も前進することになり、前進された前記連動バー323はカール回動体324の一端を押すことになる。
【0135】
押された前記カール回動体324の回動で、その他端に備えられたカール接触バー325は左右フレーム311、312と帯ガイド部材315、316空間部に位置し、カール手段320のカールバー322によって4個所が押さえられている紙幣の束の反対側の中央部分を押して紙幣の束のカール形成を円滑にする。
【0136】
このような状態で、中央制御装置500の命令によって帯供給モータ313が逆回転することになり、左右フレーム311、312と帯ガイド部材315、316内壁の帯ガイド通路から前記カール形成された紙幣の束を堅固に結束させる。
この時、前記帯ガイド通路から離脱する帯302はカール手段320によって帯ガイド部材315、316が左右側に移動された状態であるため、帯302と帯ガイド部材315、316間の干渉は発生しなくなる。
【0137】
このようにカール駆動カム327cの駆動によるカール手段320によって紙幣の束にカールが形成され、カール形成された紙幣の束に帯が堅固に結束される間、前記カッター駆動カム331も同時に駆動され、前記カッター駆動カム331の駆動によってカッターアッセンブリ332が紙幣の束の後方側に前進して前記帯供給手段310に供給された結束帯302を接合させてカットする。
【0138】
ここで、紙幣の束のカール形成および結束帯の逆供給時点、帯の接合およびカット時点は前記カール駆動カム327cとカッター駆動カム331の設計時に使用されたタイムチャートによってなされる。
【0139】
上記のように結束装置300での紙幣結束が完了すれば、中央制御装置500の命令によって前記移送装置400の移送駆動モータ210が駆動され、前記移送駆動モータ210の駆動によって移送駆動プーリ220と移送従動プーリ241、242、243および移動駆動ベルト230が駆動され、これと連動する移送ベースブロック250が移動溝センサ290に感知される初期状態に復帰することになる。
【0140】
一方、本発明による紙幣計数機が図15および図16に示された他の実施形態の結束装置部300を有する場合の動作を説明する。説明に先立ち、結束装置部300以外の動作は先に説明した動作と同一に進行するため、詳細な説明は省略し、以下では他の実施形態による結束装置部の動作に対してのみ説明する。
【0141】
移送装置200によって結束装置300に紙幣の束の移送が完了すれば、中央制御装置500の命令によって帯結束手段330のカム駆動モータ326が回転し、前記カム駆動モータ326の回転によって駆動ギア327aが駆動し、前記駆動ギア327aに連結された変速ギア327bが駆動される。前記変速ギア327bが駆動すると、その変速ギア327bの対向の両側に連結されたカール駆動カム327cとカッター駆動カム331が駆動される。
【0142】
この時、前記カール駆動カム327cの駆動によって駆動レバー327dが一端を軸にして回転(時計方向)し、前記駆動レバー327dが回転しつつワイヤー328aを引くことになる。上記のように引かれたワイヤー328aはその一端および他端が各々第2弾性部材357と移動ベースプレート351に連結されており前記第2弾性部材357は引張され、移動ベースプレート351は内部に紙幣の束が位置した帯ガイド部材315a、316a側に移動する。
【0143】
前記移動ベースプレート351が移動されると同時に、前記第2弾性部材357の移動で前記第2弾性部材357が連結されたカール回動体324が時計方向に回転することになり、これにともない移動ベースプレート351と一体で移動する下部プレート352に連結された第1弾性部材356が引張されつつワイヤー328aによる移動ベースプレート351の移動を補助することになる。
【0144】
前記移動ベースプレート351の移動でそのカール手段350のカールバー354が移動しつつ、左右フレーム311、312と帯ガイド部材315a、316a空間部内に位置された紙幣の束の左右上下コーナーの部分を押すようになる。
【0145】
これと同時に、前記カール手段350のカールバー354が移動する時、帯ガイド部材315a、316aの両側に接触されていた接触プレート355が帯ガイド部材315a、316aの両側外壁を拘束しなくなり、これにともない前記帯ガイド部材315a、316aの内側に備えられた離隔弾性部材によって前記帯ガイド部材315a、316aは互いに離隔方向に広がることになる。
【0146】
前記ワイヤー328aの駆動に移動ベースプレート351の移動と同時に、前記第2弾性部材357が移動することになり、前記第2弾性部材357が連結されたカール回動体324が時計方向に回転し、これにともない前記カール回動体324の他端に備えられたカール接触バー325は左右フレーム311、312と帯ガイド部材315a、316a空間部に位置し、カール手段350のカールバー354によって4個所が押さえられている紙幣の束の反対側の中央の部分を押して紙幣の束のカール形成を円滑にする。
【0147】
このような状態で、中央制御装置500の命令によって帯供給モータ313が逆回転することになり、左右フレーム311、312と帯ガイド部材315a、316aの内壁の帯ガイド通路から前記カール形成された紙幣の束を堅固に結束させる。この時、前記帯ガイド通路から離脱する帯302はカール手段350によって帯ガイド部材315a、316aが左右側に移動した状態であるため、帯302と帯ガイド部材315a、316a間の干渉は発生しなくなる。
【0148】
このようにカール駆動カム327cの駆動によるカール手段350によって紙幣の束にカールが形成され、カール形成された紙幣の束で帯が堅固に結束される間、前記カッター駆動カム331も同時に駆動され、前記カッター駆動カム331の駆動によってカッターアッセンブリ332が紙幣の束の後方側に前進し、前記帯供給手段310に供給された結束帯302を接合させてカットする。
【0149】
ここで、紙幣の束のカール形成および結束帯の逆供給の時点、帯の接合およびカット時点は前記カール駆動カム327cとカッター駆動カム331の設計時に使用されたタイムチャートによってなされる。
【0150】
前記のように結束装置300での紙幣結束が完了すると、中央制御装置500の命令によって前記移送装置400の移送駆動モータ210が駆動され、前記移送駆動モータ210の駆動によって移送駆動プーリ220と移送従動プーリ241、242、243および移動駆動ベルト230が駆動され、これと連動する移送ベースブロック250が移動溝センサ290に感知される初期状態に復帰することになる。
(2)異券種紙幣鑑別動作モード
一方、前記したように紙幣計数動作モードで紙幣が移送される間、鑑別センサユニット513によって計数される紙幣以外の紙幣なのか、すなわち計数しようとする紙幣と異なる券種、真・偽幣、ソート機能(紙幣の裏表面、上下区分)等を鑑別する。
【0151】
計数される紙幣の鑑別で、異券種または真・偽幣などの紙幣が鑑別された場合、異券種鑑別動作モードを行う。
【0152】
このような異券種鑑別動作モードにおいて、鑑別センサユニット513で感知された鑑別信号が中央制御装置500に伝送されると、中央制御装置500は経路転換用駆動ユニットおよび異券種紙幣移送ユニット630(すなわち、アイドラー631、接触ローラ632、スモールウィング633)に命令を伝達し、これにともない、これら駆動ユニットと移送ユニット630が駆動することになる。
【0153】
前記経路転換用駆動ユニットの駆動にともない経路転換ユニット(セレクタ)610は回転シャフト611を中心に図9に示したように反時計方向に回転する。
【0154】
前記経路転換ユニット610が反時計方向で回転することによって、図8において矢印で示したように計数される紙幣が移送される計数紙幣の移送経路は遮断され、経路転換ユニット610は異券種紙幣が異券種紙幣の移送経路(異券種紙幣移送ガイドユニット620)に移送されるように方向転換するようになる。異券種紙幣の移送経路に案内される異券種紙幣は異券種紙幣移送ユニット630によって移送され異券種紙幣スタッカー112に排出される。
【0155】
前記のような異券種紙幣鑑別動作モードにおいて、異券種紙幣が鑑別され排出される時、紙幣計数機の作動を停止させたり紙幣収納部111に位置された紙幣がすべて投入されるまで計数紙幣動作モードおよび異券種紙幣鑑別動作モードを維持するようにユーザは選択することができる。この時、紙幣計数機の効率性を考慮してみる時、後者の場合が好ましいことを知ることができる。
【0156】
一方、前記で説明した紙幣計数動作モードで紙幣計数機の結束過程を図25および図26を参照してもう少し詳細に説明する。図25および図26は、本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の結束過程を説明するための作動フローチャートである。
【0157】
上記のように動作する本発明による結束機能を有する紙幣計数機の結束過程は、まず結束準備モードで各センサ値が正常かを判断し(S1)、各センサ値が、正常と判断される場合、使用初期に帯を供給するための帯供給スイッチ(input key)が押されたか判断し(S2)、各センサ値が正常ではないものと判断された場合、ディスプレイ部にセンサエラーであることを表示する。
【0158】
前記帯供給スイッチが押されたと判断した場合、結束帯が巻かれているのか判断し(S3)、帯が巻かれている場合と判断した場合、スタンバイ状態を維持し、帯が巻かれていないと判断した場合、帯供給のための帯供給モータが駆動する。前記帯供給モータの駆動後、帯供給モータに駆動によって帯が正常に巻かれているかを判断し、正常に巻かれられている場合、スタンバイ状態を維持し、正常に巻かれていない場合、ディスプレイ部に帯供給エラーであることを表示する。
【0159】
次に、前記入力キーが押されていると判断しない場合、帯302を結束装置300から排出させるための帯排出スイッチ(output key)が押されたのか判断し(S4)、帯排出スイッチが押されていると判断した場合、帯除去のための帯供給モータは帯供給の逆方向に駆動され、帯排出スイッチが押されていないと判断した場合、結束キーが押されたのか判断するステップに進む(S5)。
【0160】
前記結束キーが押されていないと判断した場合、スタンバイモードに戻り、結束キーが押されていると判断した場合、帯が正常に巻かれているか判断し、帯が巻かれていないと判断した場合、帯供給のための帯供給モータが帯供給方向に駆動される。
【0161】
前記帯供給モータの駆動後、供給された帯が正常に巻かれているのか判断し(S6)、帯が正常に巻かれていないと判断した場合、ディスプレイ部に帯供給エラーであることを表示し、帯が正常に巻かれていると判断した場合、中央制御装置から計数機に結束信号を送る。
【0162】
次に、前記中央処理装置から結束開始信号を受信したのかを判断し(S7)、結束開始信号が伝達された場合、移送モード駆動を駆動させ、結束開始信号が伝達されない場合、時間超過の可否を判断し(S8)、時間が超過した場合、ディスプレイ部に中央処理装置との通信エラーであることを表示し、時間が超過していない場合ステップ(S7)に進む。
【0163】
前記移送駆動モータが駆動された後、移送駆動モータが正常に駆動したのかを判断し(S9)、移送駆動モータが正常に駆動したと判断した場合、移送駆動モータを停止させ結束モード(図25参照)に進み、移送駆動モータが正常に駆動しなかったと判断した場合、時間超過の可否を判断し(S10)、時間超過ではない場合、ステップS9に進み、時間超過の場合、移送駆動モータを停止させ、ディスプレイ部に移送駆動モータエラーであることを表示する。
【0164】
次に、結束モードに進むと、カム駆動モータが正方向に駆動された後、帯を引く時間になったかを判断し(S11)、帯を引く時間になったと判断した場合、帯供給モータを帯供給逆方向に駆動させ、帯を引く時間にならなかったと判断した場合、カム駆動モータを継続して駆動させる。
【0165】
前記帯供給モータが逆方向に駆動された後、前記カム駆動モータが最高点に到達したのかを判断し(S12)、最高点に到達したと判断した場合、カム駆動モータを停止させ、最高点に到達しなかったと判断した場合、S12ステップを継続して実行する。
【0166】
前記カム駆動モータの駆動が停止した後、移送駆動モータは逆方向に駆動され、前記移送駆動モータが最高点に到達したのかを判断し(S13)、最高点に到達したと判断した場合、移送駆動モータを停止させ結束動作を完了し、改めてスタンバイ状態になり、最高点に到達しなかったと判断した場合、時間が超過したのかを判断する(S14)。
【0167】
S14ステップで時間が超過しなかったと判断した場合、移送駆動モータを継続して駆動させ、時間が超過したと判断した場合、移送駆動モータを停止させ、ディスプレイ部に移送駆動モータエラーであることを表示する。
【0168】
前記で説明したような本発明による紙幣計数機は、所定金額の紙幣を計数し、この計数された紙幣の束を結束する一連の過程を一括で自動処理することができる。
【0169】
上記のように構成される本発明による自動結束機能を有するマルチポケット紙幣計数機の技術思想によれば、その駆動制御動作は次のようになすことができる。
【0170】
紙幣計数機の駆動制御方法において、計数しようとする紙幣を投入し、投入された紙幣のうちの計数しようとする紙幣とその他の紙幣を鑑別し、鑑別された結果に応じて計数しようとする紙幣は、第1移送経路に案内し、その他の紙幣は第2移送経路に案内して各々排出するようにする駆動制御動作でなすことができる。
【0171】
ここで、前記鑑別された結果に応じて計数紙幣とその他の紙幣が案内される第1移送経路と第2移送経路は、紙幣が移送される経路の下流側で経路転換ユニットの転換動作でその経路が選択されるように制御されるのが好ましい。
【0172】
また、計数され前記第1移送経路を介して排出された紙幣の束を一側に移動させ、一側に移動した紙幣の束を結束することをさらに備えることができる。
【0173】
ここで、前記第1移送経路を介して排出され積層された紙幣の束を一側に移送する前後、または移送される間に紙幣の束を整列させることをさらに備えることができる。
【0174】
以上で説明した本発明は、前述した実施形態および添付された図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の置換、変形および変更が可能なことは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にあって明白であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣を計数する計数装置と、
前記計数装置内に備えられ、少なくとも計数される紙幣が移送される第1経路及び計数される紙幣以外の紙幣が移送される第2経路を含む移送経路を形成する移送ガイドユニットと、
前記移送経路上に備えられ紙幣を移送させる紙幣移送ユニットと、
移送される紙幣を感知するセンサユニットと、
前記移送経路上に備えられ、紙幣を前記第1経路又は第2経路に選択的に移送させる経路転換装置と、
前記各構成要素を制御する中央制御装置と、
前記計数装置から排出される紙幣が各々位置するように前記計数装置の外側に各々備えられるマルチポケットと、
を備えることを特徴とするマルチポケット紙幣計数機。
【請求項2】
前記経路転換装置が、
回転シャフトと、
前記回転シャフトを回転させる駆動ユニットと、
前記回転シャフト上でその回転シャフトの長さ方向に沿って一体的に形成され、前記第1経路又は第2経路に紙幣を案内する複数のガイド部材と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項3】
前記ガイド部材は、三角形形状で構成され、前記ガイド部材が紙幣を第1経路に移送する際、下面は前記第1経路に案内するための第1ガイド面となり、前記ガイド部材が前記計数される紙幣以外の紙幣を第2経路に移送する際、前記下面と隣接する一側面は前記第2経路に案内するための第2ガイド面となることを特徴とする請求項2に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項4】
紙幣を計数する計数装置と、
計数しようとする紙幣以外の紙幣を鑑別し、鑑別された紙幣を前記計数装置の外部に排出する区分排出装置と、
前記各構成要素を制御する中央制御装置と、
前記計数装置の外側に備えられ、少なくとも前記計数される紙幣と計数される紙幣以外の紙幣が各々排出されて位置するマルチポケットと、
を備えることを特徴とするマルチポケット紙幣計数機。
【請求項5】
前記区分排出装置が、
紙幣の移送経路流れ上の上流側に位置して移送される紙幣を感知するセンサユニットと、
紙幣の移送経路流れ上の下流側に位置し、計数される紙幣が移送される経路及び計数される紙幣以外の異券種紙幣が移送される経路に紙幣を選択的に移送する経路転換ユニットと、
前記経路転換ユニットを駆動させる駆動ユニットと、
前記経路転換ユニットによって移送される異券種紙幣の経路を形成する異券種紙幣移送ガイドユニットと、
異券種紙幣が移送される移送経路に形成されて異券種紙幣を移送する異券種紙幣移送ユニットと、
前記マルチポケットのうち1つに形成されて前記異券種紙幣移送ガイドユニットによって案内され前記計数装置外に排出される異券種紙幣を位置付ける異券種紙幣スタッカーと、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項6】
前記経路転換ユニットは、
回転シャフトと、
前記回転シャフトを回転させる駆動ユニットと、
前記回転シャフト上にそのシャフトの長さ方向に沿って一体的に形成され、第1経路または第2経路に紙幣を案内する複数のガイド部材と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項7】
前記ガイド部材は、三角形形状で構成され、前記ガイド部材が紙幣を第1経路に移送する際、下面は前記第1経路に案内するための第1ガイド面となり、前記ガイド部材が前記計数される紙幣以外の紙幣を第2経路に移送する際、前記下面と隣接する一側面は前記第2経路に案内するための第2ガイド面となることを特徴とする請求項6に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項8】
前記センサユニットは、
イメージセンサ(CIS)、赤外線(IR)センサ、紫外線(UV)センサ、磁気(MG)センサ、及び、カラー認識センサが、単独でまたは組合されて構成されることを特徴とする請求項1または5に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項9】
前記計数装置から排出及び積層される紙幣の束を整列させる整列装置をさらに備えることを特徴とする請求項1または4に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項10】
前記整列装置は、
前記計数装置の一側に備えられ紙幣の束の上下方向を整列させる上下整列装置と、
前記計数装置内の紙幣の束後方に面する位置に備えられ、紙幣の束の前後方向を整列させる前後整列装置と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項11】
前記計数装置で計数され前記第1経路を介して排出された紙幣の束を所定地に移送する移送装置と、
前記計数装置の一側に一体で構成され、前記移送装置によって移送された紙幣の束を結束する結束装置と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または4に記載のマルチポケット紙幣計数機。
【請求項12】
マルチポケットを有する紙幣計数機の駆動制御方法において、
計数しようとする紙幣を投入するステップと、
移送手段の中央で、紙幣のうちで計数しようとする紙幣とその他の紙幣を鑑別するステップと、
鑑別された結果に応じて、計数しようとする紙幣を第1経路に案内しその他の紙幣を第2経路に案内して、紙幣及びその他の紙幣を前記第1経路及び第2経路から各々排出させるステップと、
を含むことを特徴とするマルチポケット紙幣計数機の駆動制御方法。
【請求項13】
前記案内するステップは、
前記鑑別された結果に応じて、経路転換ユニットにより前記第1経路及び第2経路のうちの一方が選択され転換されるように制御するステップを含み、
前記第1経路及び第2経路は、紙幣が移送される移送経路の下流側に配置されることを特徴とする請求項12に記載のマルチポケット紙幣計数機の駆動制御方法。
【請求項14】
前記第1経路から排出される紙幣の束を、結束装置を用いて、当該紙幣の束が所定地に移送される前後または移送中に整列させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のマルチポケット紙幣計数機の駆動制御方法。
【請求項15】
前記排出された紙幣を移送するステップと、
前記移送された紙幣を結束するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のマルチポケット紙幣計数機の駆動制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2011−508923(P2011−508923A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540585(P2010−540585)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【国際出願番号】PCT/KR2008/007719
【国際公開番号】WO2009/084880
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(510178389)エクスティエムワールド カンパニーリミテッド (1)
【Fターム(参考)】