紙葉類処理装置
【課題】紙葉類を汚れ具合により分類処理するものにおいて、落書きのありなしを主体に分類を行うことができ、落書きにより分類を行うか否かのレベルを変更することができる。
【解決手段】 この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定し、この判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類し、上記落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更するものである。
【解決手段】 この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定し、この判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類し、上記落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを正損検知により判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置が実用化されている。(特許文献1、2)
現在の正損検知は、全体的な汚れだけでなく、周囲と著しく異なる線状の汚れ(いわゆる落書)の両方を検出し区別することが可能となっている。従来の機種では、紙葉類の正券(きれいな券)と損券(汚れている券)の分量をオペレータが正損レベル設定の変更により、変更できるようにしている。この正損レベル設定は、全体的な汚れも落書もひとくくりにして考えられている。
【0003】
このような装置では、落書のありなしの検出を主体にオペレータが正損区分をしたくてもできない。
【0004】
例えば、きれいな紙幣でも大きな落書がある場合や、汚れている紙幣でもわずかに落書がある場合の正券と損券の区分の判断は設計者任せであり、オペレータの感覚をもとに正損区分を行うことは困難であった。
【特許文献1】特開平8−221633号公報
【特許文献2】特開2000−182115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、紙葉類の正券か損券かの正損判定するレベル設定をユーザが任意に変更でき、さらに汚れによる正損判定するレベル設定と落書きによる正損判定するレベル設定とをユーザが任意に変更できる紙葉類処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する判定手段と、この判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する分類手段と、上記判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する変更手段とを有するものである。
【0007】
この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する第1の判定手段と、この第1の判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第1の分類手段と、上記第1の判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第1の変更手段と、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、汚れの有無を判定する第2の判定手段と、この第2の判定手段により判定される汚れの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第2の分類手段と、上記第2の判定手段による汚れの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第2の変更手段とを有するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、紙葉類の正券か損券かの正損判定するレベル設定をユーザが任意に変更でき、さらに汚れによる正損判定するレベル設定と落書きによる正損判定するレベル設定とをユーザが任意に変更できる紙葉類処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は本発明の小型紙幣処理機(紙葉類処理装置)101の構成を示したものである。
【0011】
小型紙幣処理機101は、紙幣を取込み処理するための紙幣処理部(機器本体)102と紙幣処理部102を操作するための操作表示部(情報処理機器)103から構成されている。
【0012】
紙幣処理部102は、その全体を制御する主制御部111を有している。主制御部111は、副制御部112および判定用制御部113からのデータを集中的に処理し、最終的に操作表示部103とデータをやり取りすることで、本装置をなり立たせる機能を実現するようになっている。
【0013】
操作表示部103は、紙幣処理部102の動作モードを指示して動作させ、適宜、紙幣処理部102の動作状況を監視するものであり、上記指示の設定用の入力部(キーボード)103aと表示部103bと全体制御用の制御部103cから構成されている。操作表示部103は、USB(ユニバーサルシリアルバス)ケーブルkを介して紙幣処理部102に接続されている。
【0014】
紙幣処理部102は、積層された紙幣をセットし1枚ずつ逐次取り込むための取込部104,搬送された紙幣を鑑別するための紙幣鑑査装置106、紙幣鑑査装置106で金種判別された結果に基づいて紙幣を振り分けるためのゲート121〜124、リジェクト部131、金種別集積部132〜135(A集積〜D集積)、取り込み部104から金種別集積部まで紙幣を搬送する搬送路150から構成されている。
【0015】
紙幣鑑査装置106は、形状・券種部161、汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165、形状・券種部161と汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165の鑑査機能の結果を集計し総合判定するための鑑査主制御部166からなる。
【0016】
操作表示部103の動作概略について説明する。
【0017】
図2は操作表示部103の設定例と計数結果の例とキーボードを記したものである。
【0018】
操作表示部103は操作用のスイッチ(操作部103b)と表示用の素子(表示部103a)からなり、操作内容により表示内容が変化するものである。
【0019】
操作部103bの設定により表示部103aの『計数設定』部分が変化し、計数後は表示部103aの『計数結果』部分が結果を表示する。
【0020】
集積先設定は、正常券・汚れ損券・落書損券にてA集積〜D集積に設定する。
【0021】
汚れと落書の等級(度合い)は、汚れ等級・落書等級にて1〜10までの数値などで設定する。
【0022】
操作表示部103にて設定された集積先と等級は、計数開始前までに紙幣処理部102と紙幣鑑査部106に通知される。
【0023】
紙幣処理部102の動作概略について説明する。
【0024】
操作表示部103にて設定された集積先と等級のうち、等級だけを紙幣鑑査装置106に通知する。
【0025】
操作表示部103から操作部103bの『開始』ボタンが押下されると、取込部104から1枚ずつ紙幣を取り出し、紙幣鑑査装置106に通過させる。紙幣鑑査装置106から応答された判定結果から紙幣の集積先を操作表示部103の設定どおりにゲート121〜124を振り分け制御することにより所定の集積先に搬送させる。
【0026】
紙幣鑑査装置106の動作概略について説明する。
【0027】
形状・券種部161は透過センサと反射センサからなる。透過センサは取り込まれた画像を2値画像として紙幣の形状を検出する。反射センサは取り込まれた画像を複合類似度法により券種辞書と比較することにより、最も近い券種を特定する。
【0028】
汚れ・落書き部(下)164は、機械下面からランプ光を照射しCCDにて画像を取り込む。取り込まれた画像の特定エリアの積分値から汚れの量を検出し、微分値から落書きの量を検出する。
【0029】
汚れ・落書き部(上)165、機械上面からランプ光を照射しCCDにて画像を取り込む。取り込まれた画像の特定エリアの積分値から汚れの量を検出し、微分値から落書きの量を検出する。
【0030】
汚れ量と落書量は、操作表示部3で設定する数値(例えば、1〜10など)と同一である。
【0031】
鑑査主制御部166では、形状・券種部161、汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165による検出結果(形状・券種・汚れ量・落書量)と操作表示部103にて設定された正損等級と落書き等級を比較し、排除券・正常券・汚れ損券・落書き損券に分類し、紙幣処理部102に対して判定結果を出す。
【0032】
図2の『計数設定』は以下の内容を示す。
【0033】
集積区分枚数の上限が100枚、搬送指定した券種は5版100元、汚れ等級は5(汚れ量が5を超えたら汚れ損券扱いにする)、落書等級は8(落書量が8を超えたら落書損券扱いにする)。
【0034】
図2の『計数結果』は以下の内容を示す。
【0035】
正券扱いの紙幣は、A/B集積に合計で120枚集積している。汚れ損券扱いの紙幣は、C集積に80枚集積している。落書損券扱いの紙幣は、D集積に30枚集積している。
【0036】
例えば、落書損券の枚数を現状よりも増やしたいときは、図2の操作表示部103の落書等級を現状の8よりも小さくし、減らしたいときは現状の8よりも大きくすれば良い。
【0037】
以上のように、従来汚れと落書で同一集積であった損券を汚れ損券と落書損券に個別に区分することが可能である。
【0038】
また、等級設定により汚れ損券と落書損券を個別に増減することが可能である。
【0039】
次に、上記汚れ・落書き部164(165)について説明する。
【0040】
上記汚れ・落書き部164は、図3に示すように、CCDなどにより構成され対象物Pを撮像することにより画素単位の濃度データ(例えば8ビットで256段階の濃度値を取る)を読み取る画像入力部1と、画像入力部1により読み取った画素単位の画素データを1画面分記憶する画像メモリ2と、画像メモリ2に記憶されている1画面分の画像データからあらかじめ決定されている領域の画像データを抽出する判定領域抽出部4と、判定領域抽出部4からの画像データにより、汚れ具合を判定する汚れ判定部5と、落書き具合を判定する落書き判定部6と、汚れ判定部5により判定されている汚れ具合と落書き判定部6により判定されている落書き具合とから汚れ具合や落書き具合などの状態を総合的に判定する総合判定部7から構成されている。
【0041】
上記汚れ判定部5は、図4に示すように、積分計算部11と比較部12と基準積分量格納部13により構成されている。
【0042】
積分計算部11は、判定領域抽出部4により抽出された画像データの濃度データの分布数をヒストグラムとして保存し、「(濃度データの分布数×濃度)÷データ数」の計算式により平均積分値を算出し、比較部12に出力する。基準平均積分量格納部13は、あらかじめ記憶されている種々の汚れレベルに対応した平均積分量を比較部12に出力するものである。
【0043】
比較部12は、積分計算部11と基準平均積分格納部13に記憶されている値を比較して、一番近い基準の平均積分量に対応する汚れ具合のレベルを汚れ具合判定結果として総合判定部7へ出力するものである。
【0044】
たとえば、図5に示すような、濃い汚れの場合には、濃度ヒストグラムとして、図6に示すように、0(暗レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(中くらいのピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「130」が得られるようになっている。
【0045】
また、図7に示すような、薄い汚れの場合には、濃度ヒストグラムとして、図8に示すように、120(明暗の中間レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(中くらいのピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「200」が得られるようになっている。
【0046】
このように汚れ濃度の違いにより、異なる平均積分量が得られる。
【0047】
上記落書き判定部6は、図9に示すように、微分計算部21と比較部22と基準微分量格納部23により構成されている。
【0048】
微分計算部21は、判定領域部4により抽出された画像データの濃度データの微分量のデータの分布数をヒストグラムとして保存し、「(データの分布数×微分量)÷データ数」の計算式により平均微分値を算出し、比較部22に出力する。基準平均微分量格納部23は、あらかじめ記憶されている種々の汚れレベルに対応した平均微分量を比較部22に出力するものである。
【0049】
たとえば、図10に示すように、1等級、2等級、…10等級のそれぞれに対して、「20」、「40」、…「240」の微分量が記憶されている。
【0050】
比較部22は、微分計算部21と基準平均微分格納部23に記憶されている値を比較して、一番近い基準の平均微分量に対応する落書き具合のレベルを落書き具合判定結果として総合判定部7へ出力するものである。
【0051】
たとえば、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られるようになっている。
【0052】
また、図13に示すような、細い線の落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図14に示すように、0(変化のない)に近い変化量データと110(変化の少ない)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られるようになっている。
【0053】
このように落書きの線の太さの違いにより、異なる平均微分量が得られる。
【0054】
なお、上記図11に示すような、太い線による落書きの場合には、濃度ヒストグラムとして、図15に示すように、0(暗レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(小さなピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「230」が得られるようになっている。
【0055】
また、図13に示すような、細い線による落書きの場合には、濃度ヒストグラムとして、図16に示すように、120(明暗の中間レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(小さなピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「250」が得られるようになっている。
【0056】
このように落書きの線の太さの違いがあっても、平均積分量としてはあまり違わないものとなっている。
【0057】
また、図5に示すような、濃い汚れの場合には、微分ヒストグラムとして、図17に示すように、0(暗レベル)に近い変化量データと125(明暗の中間レベル)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「60」が得られるようになっている。
【0058】
また、図7に示すような、薄い汚れの場合には、微分ヒストグラムとして、図18に示すように、0(暗レベル)に近い変化量データと50(暗レベル)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「30」が得られるようになっている。
【0059】
このように汚れ濃度の違いにより、平均微分量があまり違わないものとなっている。
【0060】
また、図5、図7の汚れ画像と図11、図13の落書き画像では、図8に示すように積分量と微分量に差が出るため、汚れ具合と落書き具合の結果としての差異を見つけることができる。
【0061】
次に、図19を用いて、落書き等級を変更したときに落書き損券になるものと落書き損券にならないものの一例を示す。
【0062】
すなわち、落書き等級が「7」に設定されている際に、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られ、等級6に相当する値となっており、正券と判定する。
【0063】
また、落書き等級が「5」に設定されている際に、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られ、等級6に相当する値となっており、損券と判定する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】この発明の一実施形態を説明するための小型紙幣処理機の概略構成を示す図。
【図2】操作表示部を説明するための図。
【図3】汚れ・落書き部の概略構成を示すブロック図。
【図4】汚れ判定部の概略構成を示すブロック図。
【図5】濃い汚れを説明するための図。
【図6】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図7】薄い汚れを説明するための図。
【図8】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図9】落書き判定部の概略構成を示すブロック図。
【図10】基準平均微分量格納部の格納例を示す図。
【図11】太い線による落書きを説明するための図。
【図12】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図13】細い線による落書きを説明するための図。
【図14】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図15】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図16】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図17】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図18】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図19】落書き等級を変更したときに落書き損券になるものと落書き損券にならないものの一例を示す図。
【符号の説明】
【0065】
101…紙葉類処理装置 102…紙幣処理部 103…操作表示部 106…紙幣鑑査装置 164…汚れ・落書き部(下) 165…汚れ・落書き部(上) 166…鑑査主制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを正損検知により判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置が実用化されている。(特許文献1、2)
現在の正損検知は、全体的な汚れだけでなく、周囲と著しく異なる線状の汚れ(いわゆる落書)の両方を検出し区別することが可能となっている。従来の機種では、紙葉類の正券(きれいな券)と損券(汚れている券)の分量をオペレータが正損レベル設定の変更により、変更できるようにしている。この正損レベル設定は、全体的な汚れも落書もひとくくりにして考えられている。
【0003】
このような装置では、落書のありなしの検出を主体にオペレータが正損区分をしたくてもできない。
【0004】
例えば、きれいな紙幣でも大きな落書がある場合や、汚れている紙幣でもわずかに落書がある場合の正券と損券の区分の判断は設計者任せであり、オペレータの感覚をもとに正損区分を行うことは困難であった。
【特許文献1】特開平8−221633号公報
【特許文献2】特開2000−182115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、紙葉類の正券か損券かの正損判定するレベル設定をユーザが任意に変更でき、さらに汚れによる正損判定するレベル設定と落書きによる正損判定するレベル設定とをユーザが任意に変更できる紙葉類処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する判定手段と、この判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する分類手段と、上記判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する変更手段とを有するものである。
【0007】
この発明の紙葉類処理装置は、紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類するものにおいて、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する第1の判定手段と、この第1の判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第1の分類手段と、上記第1の判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第1の変更手段と、上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、汚れの有無を判定する第2の判定手段と、この第2の判定手段により判定される汚れの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第2の分類手段と、上記第2の判定手段による汚れの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第2の変更手段とを有するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、紙葉類の正券か損券かの正損判定するレベル設定をユーザが任意に変更でき、さらに汚れによる正損判定するレベル設定と落書きによる正損判定するレベル設定とをユーザが任意に変更できる紙葉類処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は本発明の小型紙幣処理機(紙葉類処理装置)101の構成を示したものである。
【0011】
小型紙幣処理機101は、紙幣を取込み処理するための紙幣処理部(機器本体)102と紙幣処理部102を操作するための操作表示部(情報処理機器)103から構成されている。
【0012】
紙幣処理部102は、その全体を制御する主制御部111を有している。主制御部111は、副制御部112および判定用制御部113からのデータを集中的に処理し、最終的に操作表示部103とデータをやり取りすることで、本装置をなり立たせる機能を実現するようになっている。
【0013】
操作表示部103は、紙幣処理部102の動作モードを指示して動作させ、適宜、紙幣処理部102の動作状況を監視するものであり、上記指示の設定用の入力部(キーボード)103aと表示部103bと全体制御用の制御部103cから構成されている。操作表示部103は、USB(ユニバーサルシリアルバス)ケーブルkを介して紙幣処理部102に接続されている。
【0014】
紙幣処理部102は、積層された紙幣をセットし1枚ずつ逐次取り込むための取込部104,搬送された紙幣を鑑別するための紙幣鑑査装置106、紙幣鑑査装置106で金種判別された結果に基づいて紙幣を振り分けるためのゲート121〜124、リジェクト部131、金種別集積部132〜135(A集積〜D集積)、取り込み部104から金種別集積部まで紙幣を搬送する搬送路150から構成されている。
【0015】
紙幣鑑査装置106は、形状・券種部161、汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165、形状・券種部161と汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165の鑑査機能の結果を集計し総合判定するための鑑査主制御部166からなる。
【0016】
操作表示部103の動作概略について説明する。
【0017】
図2は操作表示部103の設定例と計数結果の例とキーボードを記したものである。
【0018】
操作表示部103は操作用のスイッチ(操作部103b)と表示用の素子(表示部103a)からなり、操作内容により表示内容が変化するものである。
【0019】
操作部103bの設定により表示部103aの『計数設定』部分が変化し、計数後は表示部103aの『計数結果』部分が結果を表示する。
【0020】
集積先設定は、正常券・汚れ損券・落書損券にてA集積〜D集積に設定する。
【0021】
汚れと落書の等級(度合い)は、汚れ等級・落書等級にて1〜10までの数値などで設定する。
【0022】
操作表示部103にて設定された集積先と等級は、計数開始前までに紙幣処理部102と紙幣鑑査部106に通知される。
【0023】
紙幣処理部102の動作概略について説明する。
【0024】
操作表示部103にて設定された集積先と等級のうち、等級だけを紙幣鑑査装置106に通知する。
【0025】
操作表示部103から操作部103bの『開始』ボタンが押下されると、取込部104から1枚ずつ紙幣を取り出し、紙幣鑑査装置106に通過させる。紙幣鑑査装置106から応答された判定結果から紙幣の集積先を操作表示部103の設定どおりにゲート121〜124を振り分け制御することにより所定の集積先に搬送させる。
【0026】
紙幣鑑査装置106の動作概略について説明する。
【0027】
形状・券種部161は透過センサと反射センサからなる。透過センサは取り込まれた画像を2値画像として紙幣の形状を検出する。反射センサは取り込まれた画像を複合類似度法により券種辞書と比較することにより、最も近い券種を特定する。
【0028】
汚れ・落書き部(下)164は、機械下面からランプ光を照射しCCDにて画像を取り込む。取り込まれた画像の特定エリアの積分値から汚れの量を検出し、微分値から落書きの量を検出する。
【0029】
汚れ・落書き部(上)165、機械上面からランプ光を照射しCCDにて画像を取り込む。取り込まれた画像の特定エリアの積分値から汚れの量を検出し、微分値から落書きの量を検出する。
【0030】
汚れ量と落書量は、操作表示部3で設定する数値(例えば、1〜10など)と同一である。
【0031】
鑑査主制御部166では、形状・券種部161、汚れ・落書き部(下)164と汚れ・落書き部(上)165による検出結果(形状・券種・汚れ量・落書量)と操作表示部103にて設定された正損等級と落書き等級を比較し、排除券・正常券・汚れ損券・落書き損券に分類し、紙幣処理部102に対して判定結果を出す。
【0032】
図2の『計数設定』は以下の内容を示す。
【0033】
集積区分枚数の上限が100枚、搬送指定した券種は5版100元、汚れ等級は5(汚れ量が5を超えたら汚れ損券扱いにする)、落書等級は8(落書量が8を超えたら落書損券扱いにする)。
【0034】
図2の『計数結果』は以下の内容を示す。
【0035】
正券扱いの紙幣は、A/B集積に合計で120枚集積している。汚れ損券扱いの紙幣は、C集積に80枚集積している。落書損券扱いの紙幣は、D集積に30枚集積している。
【0036】
例えば、落書損券の枚数を現状よりも増やしたいときは、図2の操作表示部103の落書等級を現状の8よりも小さくし、減らしたいときは現状の8よりも大きくすれば良い。
【0037】
以上のように、従来汚れと落書で同一集積であった損券を汚れ損券と落書損券に個別に区分することが可能である。
【0038】
また、等級設定により汚れ損券と落書損券を個別に増減することが可能である。
【0039】
次に、上記汚れ・落書き部164(165)について説明する。
【0040】
上記汚れ・落書き部164は、図3に示すように、CCDなどにより構成され対象物Pを撮像することにより画素単位の濃度データ(例えば8ビットで256段階の濃度値を取る)を読み取る画像入力部1と、画像入力部1により読み取った画素単位の画素データを1画面分記憶する画像メモリ2と、画像メモリ2に記憶されている1画面分の画像データからあらかじめ決定されている領域の画像データを抽出する判定領域抽出部4と、判定領域抽出部4からの画像データにより、汚れ具合を判定する汚れ判定部5と、落書き具合を判定する落書き判定部6と、汚れ判定部5により判定されている汚れ具合と落書き判定部6により判定されている落書き具合とから汚れ具合や落書き具合などの状態を総合的に判定する総合判定部7から構成されている。
【0041】
上記汚れ判定部5は、図4に示すように、積分計算部11と比較部12と基準積分量格納部13により構成されている。
【0042】
積分計算部11は、判定領域抽出部4により抽出された画像データの濃度データの分布数をヒストグラムとして保存し、「(濃度データの分布数×濃度)÷データ数」の計算式により平均積分値を算出し、比較部12に出力する。基準平均積分量格納部13は、あらかじめ記憶されている種々の汚れレベルに対応した平均積分量を比較部12に出力するものである。
【0043】
比較部12は、積分計算部11と基準平均積分格納部13に記憶されている値を比較して、一番近い基準の平均積分量に対応する汚れ具合のレベルを汚れ具合判定結果として総合判定部7へ出力するものである。
【0044】
たとえば、図5に示すような、濃い汚れの場合には、濃度ヒストグラムとして、図6に示すように、0(暗レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(中くらいのピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「130」が得られるようになっている。
【0045】
また、図7に示すような、薄い汚れの場合には、濃度ヒストグラムとして、図8に示すように、120(明暗の中間レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(中くらいのピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「200」が得られるようになっている。
【0046】
このように汚れ濃度の違いにより、異なる平均積分量が得られる。
【0047】
上記落書き判定部6は、図9に示すように、微分計算部21と比較部22と基準微分量格納部23により構成されている。
【0048】
微分計算部21は、判定領域部4により抽出された画像データの濃度データの微分量のデータの分布数をヒストグラムとして保存し、「(データの分布数×微分量)÷データ数」の計算式により平均微分値を算出し、比較部22に出力する。基準平均微分量格納部23は、あらかじめ記憶されている種々の汚れレベルに対応した平均微分量を比較部22に出力するものである。
【0049】
たとえば、図10に示すように、1等級、2等級、…10等級のそれぞれに対して、「20」、「40」、…「240」の微分量が記憶されている。
【0050】
比較部22は、微分計算部21と基準平均微分格納部23に記憶されている値を比較して、一番近い基準の平均微分量に対応する落書き具合のレベルを落書き具合判定結果として総合判定部7へ出力するものである。
【0051】
たとえば、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られるようになっている。
【0052】
また、図13に示すような、細い線の落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図14に示すように、0(変化のない)に近い変化量データと110(変化の少ない)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られるようになっている。
【0053】
このように落書きの線の太さの違いにより、異なる平均微分量が得られる。
【0054】
なお、上記図11に示すような、太い線による落書きの場合には、濃度ヒストグラムとして、図15に示すように、0(暗レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(小さなピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「230」が得られるようになっている。
【0055】
また、図13に示すような、細い線による落書きの場合には、濃度ヒストグラムとして、図16に示すように、120(明暗の中間レベル)に近い濃度データと255(明レベル)に近い濃度データの2つのピーク(小さなピークと大きなピーク)を持っており、平均積分量として「250」が得られるようになっている。
【0056】
このように落書きの線の太さの違いがあっても、平均積分量としてはあまり違わないものとなっている。
【0057】
また、図5に示すような、濃い汚れの場合には、微分ヒストグラムとして、図17に示すように、0(暗レベル)に近い変化量データと125(明暗の中間レベル)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「60」が得られるようになっている。
【0058】
また、図7に示すような、薄い汚れの場合には、微分ヒストグラムとして、図18に示すように、0(暗レベル)に近い変化量データと50(暗レベル)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「30」が得られるようになっている。
【0059】
このように汚れ濃度の違いにより、平均微分量があまり違わないものとなっている。
【0060】
また、図5、図7の汚れ画像と図11、図13の落書き画像では、図8に示すように積分量と微分量に差が出るため、汚れ具合と落書き具合の結果としての差異を見つけることができる。
【0061】
次に、図19を用いて、落書き等級を変更したときに落書き損券になるものと落書き損券にならないものの一例を示す。
【0062】
すなわち、落書き等級が「7」に設定されている際に、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られ、等級6に相当する値となっており、正券と判定する。
【0063】
また、落書き等級が「5」に設定されている際に、図11に示すような、太い線による落書きの場合には、微分ヒストグラムとして、図12に示すように、0(変化の少ない)に近い変化量データと255(変化の大きな)に近い変化量データの2つのピーク(大きなピークと中くらいのピーク)を持っており、平均微分量として「130」が得られ、等級6に相当する値となっており、損券と判定する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】この発明の一実施形態を説明するための小型紙幣処理機の概略構成を示す図。
【図2】操作表示部を説明するための図。
【図3】汚れ・落書き部の概略構成を示すブロック図。
【図4】汚れ判定部の概略構成を示すブロック図。
【図5】濃い汚れを説明するための図。
【図6】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図7】薄い汚れを説明するための図。
【図8】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図9】落書き判定部の概略構成を示すブロック図。
【図10】基準平均微分量格納部の格納例を示す図。
【図11】太い線による落書きを説明するための図。
【図12】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図13】細い線による落書きを説明するための図。
【図14】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図15】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図16】濃度ヒストグラムを説明するための図。
【図17】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図18】微分ヒストグラムを説明するための図。
【図19】落書き等級を変更したときに落書き損券になるものと落書き損券にならないものの一例を示す図。
【符号の説明】
【0065】
101…紙葉類処理装置 102…紙幣処理部 103…操作表示部 106…紙幣鑑査装置 164…汚れ・落書き部(下) 165…汚れ・落書き部(上) 166…鑑査主制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置において、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する判定手段と、
この判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する分類手段と、
上記判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する変更手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
上記判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の微分量に基づいて、落書きの有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置。
【請求項3】
紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置において、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する第1の判定手段と、
この第1の判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第1の分類手段と、
上記第1の判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第1の変更手段と、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、汚れの有無を判定する第2の判定手段と、
この第2の判定手段により判定される汚れの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第2の分類手段と、
上記第2の判定手段による汚れの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第2の変更手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項4】
上記第1の判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の微分量に基づいて、落書きの有無を判定することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置。
【請求項5】
上記第2の判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の積分量に基づいて、汚れの有無を判定することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置。
【請求項1】
紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置において、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する判定手段と、
この判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する分類手段と、
上記判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する変更手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項2】
上記判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の微分量に基づいて、落書きの有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置。
【請求項3】
紙葉類上の汚れの状態に基づいて、きれいな紙葉類か汚れている紙葉類かを判定し、この判定結果に基づいて分類する紙葉類処理装置において、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、文字等を主体とする落書きの有無を判定する第1の判定手段と、
この第1の判定手段により判定される落書きの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第1の分類手段と、
上記第1の判定手段による落書きの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第1の変更手段と、
上記紙葉類上の汚れの状態に基づいて、汚れの有無を判定する第2の判定手段と、
この第2の判定手段により判定される汚れの有無により、きれいな紙葉類と汚れている紙葉類とに分類する第2の分類手段と、
上記第2の判定手段による汚れの有無を判定する基準としての紙葉類上の汚れの状態を変更する第2の変更手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項4】
上記第1の判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の微分量に基づいて、落書きの有無を判定することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置。
【請求項5】
上記第2の判定手段が、紙葉類上の汚れの状態としての濃度変化の積分量に基づいて、汚れの有無を判定することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−201876(P2006−201876A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−10742(P2005−10742)
【出願日】平成17年1月18日(2005.1.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月18日(2005.1.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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