説明

細菌感染の処置用の縮合スピロ環式ヘテロ芳香族化合物

本発明は、式(I)の化合物、それらの薬学的に許容しうる塩、それらを用いて細菌感染を処置する方法、およびそれらの製造方法に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、環Aは、縮合5〜7員非芳香族複素環式環であり、ここにおいて、該縮合5〜7員非芳香族複素環式環は、炭素上に一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該5〜7員複素環式環の−NH−部分はいずれも、R4*で置換されていてよく;
Wは、−O−、−NH−、−S−および−S(O)−より選択され;
Xは、NおよびC−Rより選択され;
Yは、NおよびC−Rより選択され;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR1a、−SR1a、−N(R1a、−N(R1a)C(O)R1b、−N(R1a)N(R1a、−NO、−N(R1a)OR1a、−ON(R1a、−C(O)H、−C(O)R1b、−C(O)1a、−C(O)N(R1a、−C(O)N(R1a)(OR1a)、−OC(O)N(R1a、−N(R1a)C(O)1a、−N(R1a)C(O)N(R1a、−OC(O)R1b、−S(O)R1b、−S(O)1b、−S(O)N(R1a、−N(R1a)S(O)1b、−C(R1a)=N(R1a)および−C(R1a)=N(OR1a)より選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、炭素上に一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
1aは、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
1bは、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
は、H、ハロおよび−CNより選択され;
は、H、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR3a、−SR3aおよび−N(R3aより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニルおよびC2−6アルキニルは、炭素上に一つまたはそれを超えるR30で置換されていてよく;
3aは、各々の場合、独立して、HおよびC1−6アルキルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR30で置換されていてよく;
は、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR4a、−SR4a、−N(R4a、−N(R4a)C(O)R4b、−N(R4a)N(R4a、−NO、−N(R4a)−OR4a、−O−N(R4a、−C(O)H、−C(O)R4b、−C(O)4a、−C(O)N(R4a、−C(O)N(R4a)(OR4a)−OC(O)N(R4a、−N(R4a)C(O)4a、−N(R4a)C(O)N(R4a、−OC(O)R4b、−S(O)R4b、−S(O)4b、−S(O)N(R4a、−N(R4a)S(O)4b、−C(R4a)=N(R4a)および−C(R4a)=N(OR4a)より選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、炭素上に一つまたはそれを超えるR40で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R40*で置換されていてよく;
4*は、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R4b、−C(O)4a、−C(O)N(R4a、−S(O)R4b、−S(O)4b、−S(O)N(R4a、−C(R4a)=N(R4a)および−C(R4a)=N(OR4a)より選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR40で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R40*で置換されていてよく;
4aは、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR40で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R40*で置換されていてよく;
4bは、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR40で置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R40*で置換されていてよく;
10は、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR10a、−SR10a、−N(R10a、−N(R10a)C(O)R10b、−N(R10a)N(R10a、−NO、−N(R10a)−OR10a、−O−N(R10a、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−C(O)N(R10a)(OR10a)、−OC(O)N(R10a、−N(R10a)C(O)10a、−N(R10a)C(O)N(R10a、−OC(O)R10b、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−N(R10a)S(O)10b、−C(R10a)=N(R10a)および−C(R10a)=N(OR10a)より選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、Ra*で置換されていてよく;
10*は、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10a、−S(O)R10b、−S(O)10b、−S(O)N(R10a、−C(R10a)=N(R10a)および−C(R10a)=N(OR10a)より選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、Ra*で置換されていてよく;
10aは、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、Ra*で置換されていてよく;
10bは、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、Ra*で置換されていてよく;
30は、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR30a、−SR30aおよび−N(R30aより選択され;
30aは、各々の場合、独立して、HおよびC1−6アルキルより選択され;
40は、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR40a、−SR40a、−N(R40a、−N(R40a)C(O)R40b、−N(R40a)N(R40a、−NO、−N(R40a)−OR40a、−O−N(R40a、−C(O)H、−C(O)R40b、−C(O)40a、−C(O)N(R40a、−C(O)N(R40a)(OR40a)、−OC(O)N(R40a、−N(R40a)C(O)40a、−N(R40a)C(O)N(R40a、−OC(O)R40b、−S(O)R40b、−S(O)40b、−S(O)N(R40a、−N(R40a)S(O)40b、−C(R40a)=N(R40a)および−C(R40a)=N(OR40a)より選択され;
40*は、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R40b、−C(O)40a、−C(O)N(R40a、−S(O)R40b、−S(O)40b、−S(O)N(R40a、−C(R40a)=N(R40a)および−C(R40a)=N(OR40a)より選択され;
40aは、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され;
40bは、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され;
は、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−OR、−SR、−N(R、−N(R)C(O)R、−N(R)N(R、−NO、−N(R)−OR、 −O−N(R、−C(O)H、−C(O)R、−C(O)、−C(O)N(R、−C(O)N(R)(OR)、−OC(O)N(R、−N(R)C(O)、−N(R)C(O)N(R、−OC(O)R、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−N(R)S(O)、−C(R)=N(R)および−C(R)=N(OR)より選択され;
a*は、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、−C(O)H、−C(O)R、−C(O)、−C(O)N(R、−S(O)R、−S(O)、−S(O)N(R、−C(R)=N(R)および−C(R)=N(OR)より選択され;
は、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択され;そして
は、各々の場合、独立して、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボシクリルおよびヘテロシクリルより選択される]
を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
環Aが、縮合モルホリンであり、ここにおいて、該縮合モルホリンは、一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく;そして
は、C1−6アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項3】
Wが、−O−であり;
Xが、C−Hであり;
Yが、C−Rであり;そして
が、ハロである、請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項4】
が、C1−6アルキル、3〜5員カルボシクリル、5員または6員ヘテロシクリル、−OR1a、−SR1a、−N(R1a、−N(R1a)C(O)R1b、−C(O)N(R1a、−C(O)R1b、−C(O)1a、−C(O)N(R1a、 −C(O)N(R1a)(OR1a)および−S(O)1bより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、3〜5員カルボシクリルおよび5員または6員ヘテロシクリルは、炭素上に一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、そしてここにおいて、該5員または6員ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
1aが、各々の場合、独立して、H、C1−6アルキル、3〜5員カルボシクリルおよび5員または6員ヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、3〜5員カルボシクリルおよび5員または6員ヘテロシクリルは、各々の場合、独立して、一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、ここにおいて、該5員または6員ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
1bが、各々の場合、独立して、C1−6アルキルおよび4〜6員ヘテロシクリルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキルおよび4〜6員ヘテロシクリルは、独立して、炭素上に一つまたはそれを超えるR10で置換されていてよく、そしてここにおいて、該4〜6員ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、R10*で置換されていてよく;
10が、各々の場合、独立して、ハロ、−CN、C1−6アルキル、3〜6員カルボシクリル、5員または6員ヘテロシクリル、−OR10a、−SR10a、−N(R10a、−N(R10a)C(O)R10b、−C(O)10a、−C(O)N(R10aより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキル、3〜6員カルボシクリル、5員または6員ヘテロシクリルは、各々の場合、一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく、そしてここにおいて、該5員または6員ヘテロシクリルの−NH−部分はいずれも、Ra*で置換されていてよく;
10*が、各々の場合、独立して、C1−6アルキルおよび−C(O)R10bより選択され;
10aが、各々の場合、独立して、HおよびC1−6アルキルより選択され、ここにおいて、該C1−6アルキルは、各々の場合、独立して、一つまたはそれを超えるRで置換されていてよく;
10bが、C1−6アルキルであり;
が、各々の場合、独立して、ハロ、−CNおよび−ORより選択され;
a*が、C1−6アルキルであり;そして
が、各々の場合、独立して、HおよびC1−6アルキルより選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項5】
式(Ia):
【化2】

{式中、Rは上に記載の通りであり、そして
Wは、Oであり;
Xは、C−Hであり;
Yは、C−Rであり;
は、アミノカルボニル、2−アミノピリミジン−4−イル、2−シアノピリミジン−4−イル、3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル、[(2,2−ジフルオロエチル)アミノ]カルボニル、ジフルオロメチル、(イソプロピルアミノ)カルボニル、メチル、(メチルアミノ)カルボニル、2−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−イル、1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリダジン−3−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、1,3−チアゾール−2−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−2−イルおよびトリフルオロメチルより選択され、
は、ハロである}
を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項6】
薬剤として用いるための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項7】
ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に用いるための薬剤の製造における、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項8】
ヒトなどの温血動物の細菌感染を処置する方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
【請求項9】
ヒトなどの温血動物の細菌感染を処置する場合に用いるための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩、および少なくとも一つの薬学的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって、式(A1):
【化3】

を有する化合物と、バルビツル酸:
【化4】

とを反応させ、そしてその後、必要ならば、
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へと変換すること;
(ii)保護基を除去すること;および/または
(iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること
を含む方法。
【請求項12】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって、式(A3):
【化5】

(式中、Lは、脱離基であり;そして
Qは、−O−および−NH−より選択される)
を有する化合物と、適する環形成剤とを反応させ、そしてその後、必要ならば、
(i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へと変換すること;
(ii)保護基を除去すること;および/または
(iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること
を含む方法。

【公表番号】特表2012−505261(P2012−505261A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531566(P2011−531566)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051363
【国際公開番号】WO2010/043893
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】