説明

組成物及び送達システム

【課題】被験体の鼻又は喉の粘膜で活性のある組成物成分とその適切な送達システムを供給することである。
【解決手段】不活性基剤中に多層の微粒が分布し、鼻/喉の粘膜上で活性を有し、使用時に長期にわたり徐々に放出されるように微粒の層中に吸収されている、経鼻又は経口腔用の組成物であって、該組成物中の長期にわたって前記活性成分のコントロールされた送達のために、(1)多層微粒の層表面内又は上の、少なくとも一つの鼻/喉の粘膜上で活性を持つ成分をマイクロカプセル化して入れ、(2)液体基剤中で懸濁又は溶解性固体基剤中で分散しているミクロスフェアを活性部位に微粒が被験体の粘膜の望ましい部位に直接に投与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験体である人間又は動物(human or animal subject)の鼻又は喉の粘膜(mucous membranes)上の部位(site)内で(in situ)活性のある成分の送達用組成物に関する。本発明は同様に、前記組成物の製造方法及び適切な送達システム内の(within a suitable delivery system)前記組成物に関する。本発明は、特に鼻又は喉用スプレとして用いるエアゾル化できる組成物、該エアゾル化できる組成物の製造方法、及び適切な送達システム内のエアゾル化できるスプレのような前記組成物に関連する。
【背景技術】
【0002】
薬剤(medicamemt)などのような活性成分を鼻又は喉の粘膜上の活性部位に送達できるさまざまな送達システムが知られている。これらは、嚥下(swallowing)、うがい又はすすぎによる経口投与のための溶液(solution)及び懸濁液中の活性成分;トローチ(pastille)、菱形トローチ(lozenge)などのような溶解性の固形担体(solid carrier)中の活性成分;鼻又は喉用スプレ用のエアゾル化できる形状(form)での溶液又は懸濁液中の活性成分を含む。本発明は特にエアゾル化できる送達手段に適している製剤の提供において効果的であり、例として鼻及び喉用スプレが挙げられる。しかし、本発明はエアゾル化できる送達システムに限定されず、その他の送達システム、例えば、溶液又は液体中の懸濁液、固体中の溶解性担体形状(or in a solid soluble carrier form)を、活性成分の基剤とするものが想定できると理解されるべきである(it should be understood)。
【0003】
活性成分の送達のための、鼻又は喉の粘膜(the mucous membranes)に直接適用するスプレ使用の一般的な方式はかなり確立されている。スプレは、特に望ましい物理的又は薬理学的効果を生み出すために、被験体(a subject)の鼻又は喉の中の望ましい部位に、活性成分のコントロールされ、かつ効果的な投与量(controlled and effective dose)を送達する効果的な方法を提供することができる。前記活性成分は、例えば、充血除去剤、ブレスフレッシュナー(breath-fresheners)及び消臭剤(deodoriser)、潤滑油(lubricants)、抗菌及び殺菌組成物、抗ヒスタミン、抗炎症性組成物、鎮痛薬、粘膜そのもの(in situ)に関連する特定の症状を治療する(treat)薬剤(medicaments)、及び他の場所の活性効果のために粘膜を通して吸収させることを目的とする薬剤を含んでもよい。
【0004】
特に、喉用スプレは被験体のいびきの影響を軽減することを目的とする組成の送達の方法として知られている。前記組成物は第一にいびきの社会的影響に対処することを目的としている。すなわち、それらは特に、何か内在する健康状態それ自体というよりむしろ、特に他の仲間(other parties)が感じるような、特にいびきの不快音を弱め、そしてその影響を軽減することを目的としている。組成物は、鼻及び咽頭の軟組織(soft tissues)及び粘膜を湿らせ、かつ滑らか(moist and lubricated)に保つことを目的とする一つ又はそれ以上の潤滑性活性成分を含んで製造され、そしていびきに関連する不快音、特に喉の軟組織から発生するいびきに関連する不快音を軽減する。
【0005】
さまざまな周知の製剤は、前記目的のために存在する。これらは通常は(typically)喉の裏の粘膜(the mucous membranes)上にスプレされ、その結果、喉の軟組織上に潤滑(lubricants)効果及び/又は保湿効果を与えられる(provide for)ように作られているさまざまな活性天然油の混合物を含む。代替組成物も、第一に鼻のいびきに起因する不快音を緩和させるようにし向けられ(directed at alleviating)、そして鼻の細胞膜上の鼻用スプレとして使用されているが、特に鼻のいびきが少なくとも鼻詰まりの一部に起因する場合は、これらは効果が弱い可能性がある。組成物は、粘膜(the mucous membrane)を湿った状態に保つ以外の、例えば充血除去剤特性を持つ活性成分を含むような、追加機能を含んでもよい。
【0006】
前記組成物は有効性において、特に時間が経つと制限される可能性がある。それは、それらが持続時間にわたってその持続的活性を溶解する(solve)ことを目的としている問題の性質上(in the nature of the problem)生来のものであり(inherent)、何より好ましくは(most preferably)一晩中活性が持続することが望ましい(desirable)。しかし実際のところは、鼻又は喉の粘膜(the mucous membranes)上に対して(on to)潤滑油(lubricants)をスプレすることの効果は、例えば蒸発(evaporation)、鼻汁(mucus)及び唾液(saliva)などの分泌作用(the action of secreted)を介して活性成分が望ましい部位(desired site)から速やかに失われるにつれて、スプレ効果の存続がより短くなるだろう。
【0007】
前記問題に制限をかけるために、活性成分を粘膜内に(in situ on the mucous membrane)固定させる方法が要求され、そしてこれが、いくつかの(some)現在のスプレ組成物において、より効果的に活性成分を拘束する(bind)ためのリポソーム技術の利用へと導いた(has led)。それでも、未だに(still)前記成分の活性は時間が経つにつれて著しく減少する傾向があり、そのため、スプレは実際には一晩続く睡眠時間(the duration of a full night's sleep)より非常に少ない効果を供給する。
【特許文献1】WO93/19735
【特許文献2】WO93/19735
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、従来技術のシステムのいくらか又は全ての前記不都合を軽減する組成物を供給することであり、特に経鼻又は経口用のエアゾル化できる組成物に限定されない。
【0009】
本発明の特定の課題は、活性維持時間中(for a sustained period of time)鼻又は喉の粘膜上内に(in situ on the mucous membranes)活性成分を固定させる働きをする組成物を供給することであり、特に周知及び/又は新規活性成分に依存するエアゾル化できる組成物に限定されない。
【0010】
本発明の特定の課題は、増加した時間中(for an increased period of time)活性成分の活性が持続することを保証し、特に適度な活性レベルを一晩中保持する組成物を供給することであり、特に周知及び/又は新規活性成分に依存するエアゾル化できる組成物に限定されない。
【0011】
本発明の特定のさらなる課題は、前記組成物のための送達システムを提供することであり、特にエアゾル化できる組成物のための鼻又は喉用スプレ送達システムに限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このように、最も広範囲の観点での(in its broadest aspect)本発明によれば、基剤(a base)中に多層の微粒が分布し、少なくとも一つの成分が、鼻/喉の粘膜(mucosa)上で活性を有し、使用時に長期にわたり(over time)徐々に(progressively)放出されるように微粒の層中に吸収されている、経鼻又は経口腔用(nasal or buccal application)の組成物が供給される。
【0013】
本発明に従って、多層微粒は、適切な基剤(例えば鼻/喉の粘膜(the mucosa)に微粒を送達するための手段となる流動的な基剤)中に分布されている。該基剤は不活性でもよく、又は補完体又は他の活性(a complementary or other activity)があってもよい。本発明の組成物は、特にスプレ、ムース又はドレンチ(水浸し状)を用いた経鼻又は経口腔用のエアゾル化できる組成物として使用に適している。この場合は、組成物は、適切な液状基剤中での微小孔性微粒の懸濁液を含む。スプレ、ドレンチ又はムースは理想的には、例えば、活性成分がそれから(then)ゆっくりした放出のために保持される部位である、喉又は鼻の細胞膜の裏の細胞膜上のような必要とする部位へコントロールされた投与量(controlled dose)を適用することに適する。
【0014】
別の方法では、組成物は、例えば経口摂取、うがい、すすぎなどにより直接の経口又は経鼻投与のための、適切な液状基剤中の懸濁液を含む。さらに別の方法では、組成物は、溶解性固体又はゲル基材(gel base)中に、特に経口投与のために、例えばトローチ(pastille)、菱形トローチ(lozenge)などのような、口内で溶け、そして喉の粘膜(mucosa membranes)上で微粒が自身の存在部位を知らされ(to allow them to find their site)微粒を放つような基剤物質(the base material)中に、多層微粒の分布を含む。
【0015】
多層微粒は鼻及び/又は喉の粘膜(the mucous membranes)に接着(adhension)し易いものから選択され、かつ、スプレとしてエアゾルが可能な十分小さいものである。スプレが長期にわたり持続的活性を与えるように、望ましい期間にわたり活性成分をゆっくり放出するような層が構成され、4時間又はそれ以上の間、理想的には一晩中効果を与えるために(to give overnight effectiveness)例えば6〜12時間にわたって、例えば適度な(measurable)活性(例えば初期の活性レベルのベースライン(initial base line activity level)の少なくとも50%)を提供している。微粒は、例えば本発明に従った組成物として懸濁状態で(in suspension)効果的にエアゾル化できる流体相を形成するような、要求された送達方法に従って、大きさを設定されかつ形成されている。微粒は、特に一般的に球状の(spherical)粒子又はミクロスフェアを含む。粒子は0.1〜50μmの範囲の大きさであり、そして例えば1から20μmが好ましいだろう。好ましい実施例としては、懸濁状態で(in suspension)エアゾル化できる流体相を得ている間に、粒子レベルが組成物の10〜25%であるのが、効果を最大限発揮するのに適している。
【0016】
微粒は、長期にわたり(over time)活性成分のゆっくりした放出を促すように構成され、そして本来的に鼻及び/又は喉の粘膜(mucous membranes)へ接着(adhension)し易いことを示すことが分かる。このことの最終結果として、活性成分が粘膜上に(in situ on the mucous membranes)固定され、そして活性成分は、その後それらを必要とする部位で(at the site were they are required)徐々に(steadily)放出される。長期にわたる(over time)活性の損失は、例えばリポソーム技術に頼るような(relying for example on liposome technology)従来のスプレと比較して著しく軽減され、そして、一晩中効果があるために、例えば比較的に夜間の睡眠の妨げを少なくすることを助けるために(and for example to assist in providing a relatively less disturbed night's sleep)必要な いくらかの(sort of )タイムスケールにわたる適度な(reasonable)活性レベルを維持することが可能になる。
【0017】
本発明は特定の動作理論(operation theory)に限定されないが、特に微粒が通常(generally)正の(positive)表面電荷を有する極性構造を備える点において、接着効果(adhesive effect)が発生すると考えられる。鼻又は喉の粘膜(mucosa)に対する接着(adhesion)は、特に鼻又は喉の中の組織が負に帯電するような効果がある。
【0018】
微粒はマルチラメラ(multilamellar)で、かつ、選ばれた活性成分に応じて親水性及び親油性表面の混合物を提示できる(can present a mixture)。これらの表面は、層内の活性成分を拘束して(bind)、そして層内の活性成分を放出するために、鼻又は喉の中で各層が酵素によって連続的に破壊される(successively destroyed)につれて(as)ゆっくり放出されるのを促すのに役立つ。特に微粒は、界面活性層(スクロエステル(sucroesters)及びグアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドのような、アニオン、非アニオン、カチオン、リン脂質などのいずれのタイプの界面活性剤も含む);水、グリセロール、PEG、ソルビトール、グリコールのような溶媒又は極性媒体(polar media);極性層中に、アルコール又はエトキシ化されたアルコール、カルボン酸又は脂肪酸塩、四級アンモニウム誘導体(derivatives)、スルホン酸塩又は硫酸塩などのような親水性物質を備えた活性カプセル化剤(例えばビタミン(B,C)、フラボノイド、18−βグリシルレチン酸及びその誘導体(derivate)、グリセロール、植物抽出物、親水性防腐剤(hydrophilic preservative)、セルロースポリマー、ヒアルロン酸及びその誘導体(derivate)、アルファ−ハイドロオキサイド(alpha-hydroxide acid)、などを含んでもよい);界面活性層に、脂肪族及び芳香族の炭化水素、任意にハロゲン化された(optionally halogenated)、高級アルコール、ケトンなどのような疎水性又は親油性(liophilic)物質(例えば、ビタミン(A,E,D)、カロテノイド、植物油、エッセンシャルオイル、フィトステロール、親油性防腐剤(lipophilic preservatives)、メントール、リナロール、ユーカリプトール(eucalyptol)などを含む)。
【0019】
口腔片(in oral strips)において、正に帯電したポリマーは、好ましくは、ペクチン;セルロース;ヒアルロン酸ナトリウム;グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド;ポリソルベート60の中から選択される。
【0020】
喉用スプレでは:
ポリソルベート60;セルロース;キサンタンガム;ヒアルロン酸ナトリウム;グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、キトサン又は四級アンモニウム。
【0021】
鼻用スプレでは:
ポリソルベート60;セルロース;キサンタンガム;グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、キトサン又は四級アンモニウム。
【0022】
好ましい組成物は:
溶媒30〜60%、
保湿剤8〜14%、
テクスチャラント(Texturant)0〜2%、
防腐剤0〜2%、
酸性調節剤(Acidity regulator)0〜1%、
及び前記定義した微粒10〜50%
を含む。
【0023】
微粒がミクロスフェアである好ましい実施例において、そのような多層構造は、特に実質的に同心楕円状表面(concentric spheroidal surfaces)を備えている。前記多層構造は特に、コントロールされた期間にわたり微粒中に吸収された活性成分のコントロールされた放出に適している。
【0024】
微粒はこのように、望ましくは、非常に高度に保護するためとコントロールされたゆっくりした放出のために活性成分をカプセル化できる、界面活性剤層のマルチラメラ構造(multi-lamellar structures)を備えている。微粒の表面は、例えば、人間の皮膚への接着性(adhesion)を強化し、そのため(hence)活性成分が徐々に放出されるような鼻及び/又は喉の粘膜(mucous membranes)上に微粒を固定するように構成されてる。特定の効果的なメカニズムでは、ゆっくりと、長期にわたって、ミクロスフェアの層が粘膜酵素(mucosal enzymes)及び流動体によって連続的に(successively)分散され、それにつれて(as they do so)活性成分を放出する。活性成分そのもの(active ingredients in situ )のゆっくりした放出は、その結果効果が生じる(is thereby effected)。
【0025】
適切な組成物は、30〜50%の界面活性剤、30〜90%の極性媒体及び1〜50%の活性カプセル化剤(active encapsulated agent)を含み、必要に応じて親水性及び疎水性物質を含んでいる。カプセルの材料率(Encapsualtion ratio)は親水性物質(hydrophilic agents)で0〜45%、疎水性物質(hydrophobic agents)で0〜20%である。
【0026】
望ましくは微粒は、10〜70%の溶媒、5〜15%の界面活性剤、0.1〜10%の保湿剤、0.1〜3%の潤滑油(lubricant)、0〜2%の芳香/香味(aroma/flavour)、0〜1%の抗酸化物質(antioxidant)、0.01〜1%の防腐剤を含む。
【0027】
前記のような微粒は、化粧用に(for cosmetic application)広範囲にわたって開発されてきた。該微粒は、望ましい位置に安定化した色(colour)、つや(gloss)などを固定するために、皮膚に接着し易くし(to give goods skin adhesion)、化粧品そのもの(cosmetic product in situ)などの寿命(effect life)を増加させることが分かった。該微粒は、これまでは、本発明の方法で、人間、人間以外の哺乳類又は他の動物の被験体の、鼻又は喉の粘膜(the mucous membrane)上の活性部位で、物理的に活性成分をゆっくり放出するためにコントロールされた拘束(binding)関して記載されたことはない。しかし、本発明に従って、それらは、前記用途に驚くほど有効であることが分かった。良好な送達(good delivery in situ)そのものを確実にする(ensure)ために、微粒は効果的に細胞膜に結合する(bind)からであり、そして該微粒はマイクロカプセル化された活性成分のコントロールされたゆっくりした放出に理想的に役立つからである。
【0028】
微粒は、例えばスフェルライト(Capsulis SA)のように市販されている。粒子の大きさは0.1〜10μmである。
【0029】
その多層表面上又は間(on or between the surfaces of the multiple layers)の微粒中に吸収されているのは、場合によっては、一つ又はそれ以上の、鼻及び/又は喉の粘膜(mucous membranes)上で活性を持つ異なった活性成分である。好ましい実施例では、いびきの物理的影響を制限するための利用として、前記活性成分は、呼吸を楽にし、かついびきを軽減するために、該粘膜(mucous membrane)を滑らかに及び/又は湿らせる(lubricate and/or moisturise)少なくとも一つの活性成分を含む。しかし、本発明は前記活性を持つ活性成分に制限されず、例えば物理的な(保湿性、潤滑性、冷却性など)又は薬理学的な(例えば、充血除去剤、抗ヒスタミン、抗菌性、抗炎症性、鎮痛剤など)他の活性をもつ活性成分を含むこともできる。
【0030】
好ましい実施例において、前記活性成分は、場合によっては、一つ又はそれ以上の、鼻及び/又は喉の細胞膜を滑らかに及び/又は湿らせるための潤滑油/保湿剤(lubricant/moisturisers)を含む。特に、組成物は、例えば鼻のスプレ組成物のような鼻用(for nasal application)で、そして活性成分は鼻の細胞膜を滑らかに及び/又は湿らせるために一つ又はそれ以上の潤滑油/保湿剤(lubricant/moisturiser)を備える。もう一つの方法として、組成物は、例えば喉用スプレ組成物のような口腔用(for buccal application)であり、活性成分は喉の細胞膜を滑らかに及び/又は湿らせるために一つ又はそれ以上の潤滑油/保湿剤(lubricant/moisturiser)を備える。
【0031】
天然油などは特に好ましい活性成分である。例えば、活性成分は、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸ナトリウム、グリセロール、キンセンカ(Calendula officinalis)花抽出物又はグリセリン抽出物、グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、キサンタンガム、セルロースガム、塩化ナトリウム、オリーブ油(Olivum)(オリーブオイル)、ヒマワリ(Helianthus annus)(ヒマワリオイル)、アーモンド (Prunus dulcis)(甘いアーモンド油)、ごま(sesamum indicum)(ごま油)、アロエ(Aloe vera)、アロエバーバデンシス(aloe barbadensis)、ユーフォルビウム(Euphorbium officinarum)、塩酸オキシメタゾリン、ラクトペルオキシダーゼ及びこれらの組み合わせを含むグループから選択される潤滑油及び/又は保湿油(lubricating and/or moisturising oils)の混合物を含んでもよい。
【0032】
これに追加又は代替として、組成物は、望ましくは活性成分が少なくとも一つの充血除去剤を含み、該充血除去剤は気道うっ血(airway congestion)を軽減し及び/又はさらなる気道粘液産生を制限する化学的又は薬理学的又は他の効果を有する成分である。特に、追加成分は鼻汁(nasal mucus)のさらなる産生を除去(clear)及び/又は制限するために選ばれた鼻用の充血除去剤(decongestant)を含む。活性成分は天然油、薬理学的活性人工製剤(preparation)及びその組み合わせでもよい。適切な例は、ヒアルロン酸、キンセンカ(Calendula officinalis)花抽出物又はグリセリン抽出物、タチジャコウソウ(Thymus vulgaris)、乳酸塩メンチル、ペパーミント(又はその他ミント/ペパーミントの誘導体(derivative)又は抽出物)、真正ラベンダー(Lavendula augustifolia)(又はその他のラベンダーの誘導体(derivative)又は抽出物)、塩酸フェニレフリン、プソイドエフェドリン(Pseudephedrine)、アスコルビン酸(ビタミンC)、アセロラ、ナガバギシギシ(Rumex crispus)(イエロードッグ)、ユーカリグロブルス(Eucalyptus globulus)(ユーカリ油)、レブメタンフェタミン(Levmetamfetamine)、オキシメタゾリン塩酸塩、プロピルヘキセドリン、塩酸キシロメタゾリン、グルコン酸亜鉛(Zincum Gluconicum)、メントール、ユージノール、シネオール、ローズマリー油(rosmarinus)、サマーサボリー油(satureia hortensis)、イブキジャコウソウ油(thymus serpyllum)、ファーツリー油、野生ラベンダー油(lavendula vera oil)、ゼラニウム油、シナモン油、サンザシ抽出液(crataegus oxyacantha)、ローズヒップ抽出液(rosa canina)、サイプレス油(cupressus sempervirens)、グレープシード油及びそれらの組み合わせを含む。
【0033】
実施例では、組成物は鼻用に(for nasal application)適用され、そして上記のような鼻用の充血除去剤(decongestant)を少なくとも一つの潤滑油(lubricant)及び/又は保湿剤(moisturiser)と共に組み込む(incorporates)。これは特に効果的である。潤滑及び/又は保湿のみに頼ったシステムは、被験体が伝染性、炎症性(irritated)又はアレルギー性の呼吸うっ血(breathing congestion)のある場合、鼻のいびきに対して効果が全くなく、そして前記伝染性、炎症性(irritated)又はアレルギー性の呼吸うっ血(breathing congestion)が鼻のいびきの好ましくない効果を強め(exaggerate)得る。同じ理由で、鼻用に適した組成物も同様に抗ヒスタミン作用をもつ(with anti-histaminic action)活性成分を含んでもよい。
【0034】
微粒は、利用者の鼻又は喉の細胞膜上で、それぞれの形成された層の内側に吸収された活性成分を固定し、活性成分を保護し、かつその位置(in situ)でそれらをゆっくり放出し、そして望ましい潤滑効果(lubricating effect)を発揮するように手助けをするであろう。
【0035】
前記組成物は、表面層にカプセル化された活性成分をもち、そして利用のためにエアゾル化できるように液体基剤中に分散される、前記のようなマルチラメラ微粒の分散体を含む。
【0036】
液体基剤は、どのような適切な基剤でも良く、例えば生理食塩水又はそうでなければ一般的な等張液を含む水溶液で(aqueous)あるのが望ましい。
【0037】
さらなる活性又は非活性成分は、微粒中にカプセル化されるか又はさまざまな目的のために液体基剤中で懸濁又は溶液状態で離ればなれになって、供給されるかもしれない。例えば、追加活性成分は、充血除去剤、ブレスフレッシュナー(breath-fresheners)及び消臭剤(deodorisers)、潤滑油(lubricants)、抗菌性及び殺菌性(antiseptic)組成物、抗ヒスタミン、抗炎症組成物、鎮痛薬、及び他の薬剤及び薬剤でないもの(non-medicaments)を制限無しで含む、鼻及び/又は喉の粘膜(mucous membranes)上で何かさらなる望ましい物理的又は薬理学的活性を有するさらなる成分を含んでも良い。例えば、液体基剤を安定化する(stabilise)又は保護する(preserve)、液体基剤のpHの平衡を保つ、液体基剤を等張の濃度により近い近似値にするなどのために、他の成分をさらに懸濁液又は溶液中に加えても良い。成形剤(formulating agent)は、前記定義したように活性成分と共に存在しても良いし、賦形剤(excipients)、担体(carrieres)、支持体(supports)、結合剤、希釈剤、充填剤、迅速な放出剤(quick release agents)、接着促進剤(adhesion promoters)、安定化剤(stabilisers)、抗酸化物質、重合開始剤(initiators)、促進剤(accelerator)、緩衝剤(buffers)、硬化剤(hardeners)などから選択しても良い。
【0038】
さらなる本発明の観点によれば、人間、人間以外の哺乳類又は他の動物の粘膜内で(in situ at the mucous membranes)長期にわたる活性成分のコントロールされた送達(delivery)ための組成物の製造方法は、多層微粒の層表面内又は上に、少なくとも一つの鼻/喉の粘膜(the mucosa)上で活性を持つ成分をマイクロカプセル化して入れ;例えば、液体基剤中に懸濁又は溶解性固体基剤中に分散している(distributing)ミクロスフェアを活性部位に送達する(deliver)手段として働く(serving as)適切な非活性基剤物質内に前記成分(the ingredient)を分布する工程(step)を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
特にWO93/19735及びWO95/18601から、マイクロカプセル化(microencapsulation)の方法は技術的に知られており、その内容を参照して、ここに組み込む(are incorporated)。
【0040】
スフェルライトの製造が最初に必要である。混合物が適切な結合物質(binding materials)でかつ水性溶媒段階でかつ界面活性剤の形状をなすという点において、通常(generally)は、WO95/18601の方法に、まず従う。該発明の実施例の組成に従って、これには典型的には、植物油と界面活性剤とグリセリン−水層(the glycerine-water phase)の混和(mixing)を含むことがある。
【0041】
混和(mixing)プロセスは剪断(shear)下で行われ(takes)、そして適切な(appropriate)剪断速度(shear rate)の選択は、最終的なスフェルライト形成において重要である。該プロセスは、WO95/18601に記載されているように、初期に均質ラメラ液晶相(a homogenous lamellar liquid crystal phase)を形成する。しかし剪断条件(the shearing conditions)の適切なコントロールによって、該発明によって必要に応じて、前記層はスフェルライト中に形成される。
【0042】
他の成分は、例えば界面活性剤(surfactants)、潤滑油(lubricants)などのような、上記に明示した(set out above)特性によって選択される。実施例の組成を以下に明示する(set out below)。例えば、界面活性剤(surfactants)はポリソルベート60、ソルビタンステアレート(sorbitan stearate)、及びグアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、植物源(vegetable source)であるかもしれない。ポリソルベート60及びソルビタンステアレート(sorbitan stearate)も同様に潤滑機能(a lubricant function)を持っている。グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムは陽イオン界面活性剤であり、そしてスフェルライトに正の電荷を与える働きをする。これは、スフェルライトが吸収され(absorbed)そして粘膜上に(on the mucus membrane)とどまることを可能にし、そして長期にわたるコントロールされた放出を手助けすると考えられる。
【0043】
スフェルライトは、安定し、柔軟性があり、かつ固体であるタマネギ状構造を持つ小さな小さなマルチラメラ小胞状に(as small multi lamellar vesicles)形成される。カプセル化された成分をゆっくり放出するように、粘膜上で(In situ on the mucus membranes)スフェルライトは皮膚又は鼻汁の酵素(mucus enzymes)によって一層ずつ(layer by layer)徐々に(progressively)破壊され、そして、それらがスプレされた表面上で持続期間にわたって(over a sustained period)、滑らかにしそして他の活性を与えることができる。
【0044】
製造プロセスの第二の部分は、適切な基剤内へのスフェルライトの組み込み(incorporation)であり、例えばスプレ、ドレンチ又はムースなどを形成するために液体内で分散される(dispersed)。実施例では、基剤は、水性媒体(an aqueous medium)中にミクロスフェアの懸濁を含み、保湿剤(humectant)、テクスチャラント(texturants)及び任意で他の安定化成分(例えば、防腐剤、酸性調整剤(acidity regulator)など)を備えた精製水溶媒(a purified water solvent)を含む。例えば、高温度時にキサンタンガム、セルロースのようなテクスチャラント(texturants)を水/グリセリン(保湿段階)へ追加することによってゲル状媒体は形成される。スフェルライトは低温で結果として生じる溶液に取り込まれ(introduced)、完全に分散される。他の安定化成分が加えられてもよい。生成物はとても安定した液体である。
【0045】
使用のために、該液体は、例えば喉の裏にスプレされるような、適切な送達(delivery)システムによって粘膜(the mucosa)に適用される。微結晶性セルロースのようなテクスチャラント(texturants)は、液体の流れを制限し、初期の段階でそれに接着(adhere)をもたらす傾向がある。スフェルライト上の正の電荷は、その結果、該スフェルライトそれら自身に粘膜(the mucous membrances)に対してより強い接着をもたらす。各スフェルライトの構造は、その後、酵素によって原位置で(in situ)一層ずつ(layer by layer)破壊され、カプセル化された活性成分のゆっくりした放出を引き起こす。
【0046】
本発明に従って、組成物は望ましくはスプレとして、そして特に鼻又は喉用スプレとしての使用のために提供される。特に該方法は、液体基剤中で複数の前記粒子(a plurality of such particles)の懸濁液を製造し、そして該懸濁液に適したデザインのスプレディスペンサ、そして、特に前述したような組成物が入っている基剤貯蔵容器コンテナ(reservoir container)及び例えばポンプスプレなどからなるスプレ送達(delivery)システムを含み、該貯蔵容器(the reservoir)は、スプレ送達システムに流体的に(fluidly)連結され、スプレ送達(delivery)システムが使用時に前記貯蔵容器から被験体に対してコントロールされた投与量を吸い上げ(draw)、エアゾル化し、そして送達するために用いられるスプレディスペンサ、特に鼻用スプレディスペンサに注入することを含むスプレ組成物を製造することに適する。
【0047】
特にスプレ送達(delivery)システムは、コンテナ(the container)内の基剤貯蔵容器(the base reservoir)から所定のスプレ投与量を計り、そして投薬するための投薬流動体貯蔵容器(a dose fluid reservoir)を含んでもよい。適切なスプレ技術は良く知られており、そして厳密に言えば本発明に関連しないだろう。
【0048】
あるいは、該方法は、例えば摂食(ingestion)、うがい又はすすぎ(rinse)による直接的な経口投与のために、微粒の液体懸濁液の製造を含む。さらに代わりに、該方法は、例えば菱形トローチ(lozenge)、トローチ(pastille)のような、経口投与用に溶解性固体又はゲル基剤内に分布された(distributed)組成物の製造を含む。
【0049】
特に望ましい実施例として、該方法は、液体基剤中の複数の該粒子の懸濁液の製造; 前記懸濁液からのエアゾルスプレの形成の特定の(specific)工程(steps)を含む。
【0050】
さらなる本発明の観点は、被験体(a subject)の粘膜上(on the mucous membranes)の望ましい部位に向けて直接微粒が適用されるように被験体に対して組成物を投与する工程(the steps)を含む、被験体の粘膜内での(in situ at the mucous membranes)長期にわたる(over time)コントロールされた放出のために、人間、人間以外の哺乳類又は他の動物の被験体の、鼻又は喉に活性成分を送達する方法の提供である。
【0051】
該活性成分は、例えば薬理学的又は他の生理学的(physiological)活性を示す、治療上の(therapeutic)効果があるかもしれないし、又は例えばいびきの社会的影響の軽減などでの治療上でない(non-therapeutic)効果があるかもしれない。そのため、一つの代替法では(in one alternative)、該方法は、特定の病状(medical condition)を治療する直接的な生理学的(physiologically)又は薬理学的(pharmacologically)活性である活性成分を使用し、そしてその結果、治療法を含む。他の代替法では(In another alternative)、該方法は、物理的で(physical)医学的でない(non-medical)活性を持つ活性成分の使用を含み、厳密に言えば(specifically)医学的(medical)な方法又は治療上の処置(therapeutic treatment)でない。特に、後者の例は、いびきの影響を最小限にするために、活性成分は、使用者の鼻又は喉の粘膜(the mucous membranes)を滑らかにする又は保湿するための潤滑及び/又は保湿を含む。該方法はそのため、それ自体はいびきの一因となり得る基礎症状(underlying condition)を何も治療せず、むしろ、それによって不快音の発生を弱め、そしてそれと共にいびきに関連した反社会的効果から第三者に苦痛の軽減を提供する(provide relief)働きをする。
【0052】
さらなる本発明の観点は、前記定義したような活性成分を徐々に(progressive)送達することからなる、本発明の組成物の使用又は、前記定義したような活性微粒の提供である。
【0053】
さらなる本発明の観点は、前記定義したような新規活性微粒の提供である。望ましくは、新規活性微粒が、いびき又は無呼吸の軽減に効果的な活性成分を含む。
【0054】
ほんの一例として、図1は、喉スプレとしての使用を目的とした本発明に従って組成物の適切な使用のための、適切なポンプスプレディスペンサを説明している。図2は本発明に従って組成物の適切な使用のための、スフェルライト微粒である。
【0055】
図1で、前述したような活性成分を組み込んだマルチラメラ微粒(multilamellar microparticles)の水性懸濁液を含む組成物は、衛生的なプラスチック又は他のボトル2に貯蔵される。該ボトルは、ねじ式ネック(a screw threaded neck)4をもち、該ねじ式ネック4上にねじ部(a threaded portion)5を介してポンプディスペンサユニット(a pump dispenser unit)6を接続(attached)することができる。該ねじ山(the thread)は、該ユニットに対して補充のためにねじを外されること、又は固定することができる。他の接続部材を用いることもできる。
【0056】
ポンプディスペンサユニット6は、チェンバー部(a chamber portion)8と、最上部に押下できる(depressible)ボタン7を備えている。該チェンバー部8は、ボトル2内の最初の流動体貯蔵容器と、例えば内部チューブ又はパイプ(図示せず)を用いて流動体伝達される(in fluid communication with)、投薬貯蔵容器(a dose reservoir)を備え、そして必要に応じてバルブ及びよく知られているフローコントロール装置に似たものを備えている。チェンバー部中の投薬貯蔵容器(the dose reservoir)は、流動体の一回分の投与量を入れることができる大きさであり、そしてボタン7を押下し、そして該ボタン7が押下されていない位置に戻らせる(allowing)ことで、一般的によく知られている方法で、ボトル2中のストックから前記一回分の投与量を投薬貯蔵容器(the dose reservoir)へ吸い上げ(draw)ことにより装置(device)を準備する(prime)働きをする。
【0057】
図1において該ユニットは、喉に対する本(then)発明に従って、流体組成物に使用するためにデザインされている。それに応じて、送達(delivery)システムは、使用のために水平に配備されるように図示されている配置可能送達チューブ(a deployable delivery tube)11を含む。そして、該チューブ11は軸ユニット(pivoting unit)12を用いて詰め込み配置(stowed configuration)11aから回転出来る。送達チューブ(delivery tube)11は、チェンバー部内の投薬貯蔵容器(the dose reservoir)から、ノズル13を経由して使用者の喉へ、流動体の一回分の投与量を送達する(deliver)ために中空のパイプを含む。ボタン7の押下は通常の方法で、投薬貯蔵容器(the dose reservoir)からチューブを経て使用者に、計量された投与量を発射するように作動する。ノズル13は、よく知られた方法で、使用者の喉上の適用部位での均一な分布(distribution)及び望ましい拡がりを確実にするために、流動体を適切にエアゾル化できるスプレを作るように構成してもよい。
【0058】
コントロールされた一回分の投与量は直接に活性部位に使用される。患者は、ミクロスフェアが粘膜に(to the mucous membranes)接着する(adhere)ように(allow)、例えば40秒間、飲み込まないように勧められ(encouraged)、そのため、望ましい活性部位で直接に安定したゆっくりした放出が可能である(be enabled)。
【0059】
図1で、ユニットは、実施例に過ぎない喉用スプレである。本発明は同じようにして鼻用スプレーに使用されることは容易に理解されるだろう。鼻使用のためのスプレへの適切な変形品(midifications)は、容易に分かるだろう。特にノズルは垂直に向き、そしてボタンが上方へ向かうように組み込まれてもよい。
【0060】
図2は、本発明に従って、組成物との使用のためのスフェルライト微粒である。
【0061】
マイクロカプセルは、適切な剪断条件下で、植物油と界面活性剤とグリセリン−水層の混和により形成される。この方法によって得られるマイクロカプセル(21)は、界面活性剤薄膜(membranes)の積層で形成されるマルチラメラ小胞(multi lamellar vesicles)である。親水性成分(Hydrophilic components)(22)は、張力活性剤(tension-actives)(23)の極性頭部(polar heads)間の水相でカプセル化される。親油性成分(Lyophilic components)(24)(植物油及びビタミンE)は張力活性剤(tension-actives)(23)の疎水性の列(cues)にカプセル化される。
【0062】
さらなる一例として、3つのサンプル組成は記載されている。一番目の組成は、鼻用スプレとして、そして二番目、三番目は喉スプレとしての利用に適している。
【0063】
実施例A−鼻用スプレ
精製水 (極性媒体; 溶媒) 30−90%
塩化ナトリウム (等浸透圧調整剤(isotonic regulator)) 0−2.0%
カルボキシメチルセルロースナトリウム(テクスチャラント(texturant))
0−1.0%
キサンタンガム(テクスチャラント(texturant)) 0−1.0%
ミクロスフェア(CMTL25) 5−50%
【0064】
ミクロスフェア は以下を含む:
水(溶媒) 30−90%
ソルビタンステアレート(界面活性剤層) 1−15%
ポリソルベート60(界面活性剤層) 1−15%
グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド
(界面活性剤ポリマー) 0.1−5%
キンセンカグリセリン抽出物(親水性;沈静する) 1−10%
タチジャコウソウ(Thymus vulgaris)(疎水性;芳香/香味) 0−1.0%
真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)(疎水性;芳香/香味)
0−1.0%
メンチル乳酸塩(疎水性;保湿剤/冷却) 0−5.0%
【0065】
実施例B−のど用スプレ
精製水(極性媒体; 溶媒) 50−90%
グリセリン(保湿剤) 10−30%
キサンタンガム(テクスチャラント(texturant)) 0−1.0%
ソルビン酸カリウム(防腐剤) 0−1.0%
クエン酸(酸性調節剤) 0−0.5%
ミクロスフェアESAH4−50 5−30%
【0066】
ミクロスフェア は以下を含む:
水(溶媒) 30−90%
グリセリン(親水性物質;保湿剤) 5−20%
ソルビタンステアレート(界面活性剤層) 5−25%
ポリソルベート60(界面活性剤層) 5−25%
グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド
(界面活性剤ポリマー) 0−5%
オリーブ油(疎水性物質;潤滑油) 0−5%
ミント油(疎水性物質;芳香) 0−5%
ひまわり油(疎水性物質;潤滑油) 0−2%
ビタミンE (疎水性物質;潤滑油) 0.1−5%
ソルビン酸カリウム(防腐剤) 0.05−0.5%
ヒアルロン酸ナトリウムパウダー鼻用グレード(nasal grade)
(親水性物質;保湿剤) 0.1−1.%
【0067】
実施例C−喉スプレ
精製水 (極性媒体; 溶媒) 30−90%
グリセリン(親水性物質;保湿剤) 5−30%
微結晶性セルロース(テクスチャラント(texturant)) 0.1−3.0%
ソルビン酸カリウム(防腐剤) 0.05−0.75%
安息香酸ナトリウム(防腐剤) 0.05−0.75%
クエン酸(酸性調整剤) 0.05−0.5%
キサンタンガム(テクスチャラント(texturant)) 0−0.5%
ミクロスフェアESAH4−50 5−50%
【0068】
ミクロスフェア は以下を含む:
精製水 (極性媒体; 溶媒) 30−90%
ソルビタンステアレート(界面活性剤層) 5−40%
ポリソルベート60(界面活性剤層) 5−40%
グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド
(界面活性剤ポリマー) 0.1−5%
グリセリン(親水性物質;保湿剤) 1−30%
オリーブ油(疎水性物質;潤滑油) 0.1−10%
ペパーミント油(疎水性物質;芳香/香味) 0.1−10%
グレープシード油(Grapeseed oil)(疎水性物質;潤滑油) 0.1−10%
アルファトコフェロールアセテート(疎水性物質;抗酸化物質) 0.1−5%
ソルビン酸カリウム(防腐剤) 0−0.5%
クエン酸(酸性調整剤) 0−1.0%
ヒアルロン酸ナトリウム(親水性物質;保湿剤) 0−1.0%
【0069】
これらの組成物は具体例として例示しただけであり、これらは本発明の全体の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】喉スプレとしての使用を目的とした本発明に従って、組成物の適切な使用のための適切なポンプスプレディスペンサを説明している。
【図2】本発明に従って組成物の適切な使用のための、スフェルライト微粒である。
【符号の説明】
【0071】
2 ボトル 4 ねじ式ネック(a screw threaded neck)
5 ねじ部(a threaded portion)
6 ポンプディスペンサユニット(a pump dispenser unit)
7 ボタン 8 チェンバー部(a chamber portion)
11 送達チューブ(delivery tube) 12 送達チューブ(delivery tube)
13 ノズル 21 マイクロカプセル
22 親水性成分(Hydrophilic components)
23 張力活性剤(tension-actives)
24 親油性成分(Lyophilic components)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基剤(a base)中に多層の微粒が分布し、少なくとも一つの成分が、鼻/喉の粘膜(mucosa)上で活性を有し、使用時に長期にわたり(over time)徐々に(progressively)放出されるように微粒の層中に吸収されている、経鼻又は経口腔用(nasal or buccal application)の組成物。
【請求項2】
スプレ状、ムース状又はドレンチ状(水浸し状)の手段を用いて、経鼻又は経口腔用にエアゾル化できる組成物であるか、
例えば経口摂取、うがい、すすぎなどにより直接の経口又は経鼻投与のための、適切な液状基剤中の懸濁液である(a suspension)か、
又は、溶解性固体又はゲル基材(gel base)中に、特に経口投与のために、例えばトローチ(pastille)、菱形トローチ(lozenge)などのような、口内で溶け、そして喉の粘膜(mucosa membranes)上で微粒が自身の存在部位を知らされ(to allow them to find their site)微粒を放つような基剤物質(the base material)中に、多層微粒の分布体として(as a distribution)
の形(in the form)である請求項1記載の組成物。
【請求項3】
多層微粒は、鼻及び/又は喉の粘膜(mucosa membranes)に接着(adhesion)し易いものから選択される請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
多層微粒は、例えば0.1〜10μmの範囲のサイズを有するスプレ用としてエアゾル化が可能な十分小さいものである請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
スプレが長期にわたり持続的活性を与えるように、望ましい期間にわたり活性成分をゆっくり放出するような層が構成され、4時間又はそれ以上の間、理想的には一晩中効果を与えるために(to give overnight effectiveness)例えば6〜12時間にわたって、例えば適度な(measurable)活性(例えば初期の活性レベルのベースライン(initial base line activity level)の少なくとも50%)を維持する請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
粒子レベルが組成物の10〜25%である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
前記微粒は、通常(generally)正の(positive)表面電荷を有する極性構造を備え、そのため、鼻又は喉の粘膜(mucosa)への接着(adhesion)によって、鼻又は喉の組織が負に帯電するような請求項3〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
微粒は、界面活性層(アニオン、非アニオン、カチオン、リン脂質などのいずれのタイプの界面活性剤も含む);
例えば水、グリセロール、PEGなどの極性媒体;
極性層中に親水性物質及び界面活性層中に疎水性物質を含む活性結合物質;
の内の1又はそれ以上の、好ましくは全ての試料(samples)からなる(formulated with)多層構造を備えた請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
5〜30%の界面活性剤、30〜90%の極性媒体、そして親水性物質と疎水性物質を含む1〜50%の活性カプセル化剤を含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
例えば、物理的(保湿性、潤滑性、冷却性など)又は薬理学的活性(例えば、充血除去性、抗ヒスタミン、抗菌性、消炎性、鎮痛性など)のような他の活性を備えた活性成分を含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
活性成分が、ヒロルアン酸又はヒロルアン酸ナトリウム、グリセロール、キンセンカ(Calendula officinalis)花抽出物又はグリセリン抽出物、グアー(guar)ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、キサンタンガム、セルロースガム、塩化ナトリウム、オリーブ油(Olivum)(オリーブオイル)、ヒマワリ(Helianthus annus)(ヒマワリオイル)、アーモンド (Prunus dulcis)(甘いアーモンド油)、ごま(sesamum indicum)(ごま油)、アロエ(Aloe vera)、アロエバーバデンシス(aloe barbadensis)、ユーフォルビウム(Euphorbium officinarum)、塩酸オキシメタゾリン、ラクトペルオキシダーゼ及びこれらの組み合わせを含むグループから選択される潤滑性及び/又は保湿性(lubricating and/or moisturing)油の混合物を含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
活性成分が、少なくとも一つの充血除去剤を含み、該充血除去剤が気道うっ血を軽減し及び/又はさらなる気道粘液産生を制限する化学的又は薬理学的又はその他の効果を有する成分である請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
活性成分は、天然油、薬理学的活性合成製剤又は組み合わせから選択され、適切な例としては、ヒアルロン酸、キンセンカ(Calendula officinalis)花抽出物又はグリセリン抽出物、タチジャコウソウ(Thymus vulgaris)、乳酸塩メンチル、ペパーミント(Mentha piperita )(又はその他ミント/ペパーミントの誘導体(derivative)又は抽出物)、真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)(又はその他のラベンダーの誘導体(derivative)及び抽出物)、塩酸フェニレフリン、プソイドエフェドリン(Pseudoephedrine)、アスコルビン酸(ビタミンC)、アセロラ、ナガバギシギシ(Rumex crispus)(イエロードッグ)、ユーカリグロブルス(Eucalyptus globulus)(ユーカリ油)、レブメタンフェタミン(Levmetamfetamine)、オキシメタゾリン塩酸塩、プロピルヘキセドリン、塩酸キシロメタゾリン、グルコン酸亜鉛(Zincum Gluconicum)、メントール、ユージノール、シネオール、ローズマリー油(rosmarinus)、サマーサボリー油(satureia hortensis)、イブキジャコウソウ油(thymus serpyllum)、ファーツリー油、野生ラベンダー油(lavendula vera oil)、ゼラニウム油、シナモン油、サンザシ抽出液(crataegus oxyacantha)、ローズヒップ抽出液(rosa canina)、サイプレス油(cupressus sempervirens)、グレープシード油及びそれらの組み合わせを含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
液状基剤が、例えば生理食塩水又は他の一般的な等張液のような水溶液で(aqueous)ある請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
制限なしで(without limitation)充血除去剤、ブレスフレッシュナー(breath-fresheners)及び消臭剤(deodorisers)、潤滑油(lubricants)、抗菌性及び殺菌性(antiseptic)組成物、抗ヒスタミン剤、抗炎症組成物、鎮痛薬、及び他の薬剤及び薬剤でないもの(non-medicaments)を含む、鼻及び/又は喉の細胞膜(membranes)上で何かさらに望ましい物理的又は薬理学的活性を有する追加活性成分を含む請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
送達のための手段であるスプレディスペンサ、特に鼻用スプレディスペンサは、前述したような組成物が入っている基剤貯蔵容器コンテナ(a base reservoir container)と例えばポンプスプレなどからなるスプレ送達(delivery)システムを含み、
該貯蔵容器(the base reservoir)は、スプレ送達システムに流体的に(fluidly)連結され、前記スプレ送達システムは、使用時に前記貯蔵容器から被験体に対してコントロールされた投与量を吸い上げ(draw)、エアゾル化し、そして送達するために用いられる請求項1〜15のいずれかに記載の組成物。
【請求項17】
人間、人間以外の哺乳類又は他の動物の鼻又は喉の粘膜内で(in situ at the mucous membranes)長期にわたって活性成分のコントロールされた送達(delivery)ために、
多層微粒の層表面内又は上に、少なくとも一つの鼻/喉の粘膜(the mucosa)上で活性を持つ成分をマイクロカプセル化して入れ;
例えば、液体基剤中に懸濁又は溶解性固体基剤中に分散している(distributing)ミクロスフェアを活性部位に送達する(deliver)手段として働く(serving as)適切な非活性基剤物質内に前記成分(the ingredient)を分布する
工程(step)を含む請求項1〜16のいずれかに記載の組成物の製造方法。
【請求項18】
カプセル化が、マルチラメラ(multilamellar)微粒を形成するように(so as to)剪断(shear)条件下で、界面活性剤、活性結合物質、水性溶媒相(an aqueous phase)、及び均質ラメラ液晶相を形成するための活性成分を含む他の成分を混合することで行われる請求項17記載の方法。
【請求項19】
液体基剤中に複数の前記粒子(a plurality of such particles)の懸濁液を製造し、
そして該懸濁液に適したデザインのスプレディスペンサ、そして、特に、前述したような組成物が入っている基剤貯蔵容器コンテナ(a base reservoir container)と例えばポンプスプレなどからなるスプレ送達(delivery)システムを含み、該貯蔵容器(the base reservoir)は、スプレ送達システムに流体的に(fluidly)連結され、スプレ送達システムが使用時に前記貯蔵容器から被験体に対してコントロールされた投与量を吸い上げ(draw)、エアゾル化し、そして送達するために用いられるスプレディスペンサ、特に鼻用スプレディスペンサに注入することを含むスプレ組成物を製造する請求項17又は18記載の方法。
【請求項20】
例えば、摂取、うがい又はすすぎによる直接の経口投与のための微粒の液状懸濁液を製造することを含み、又は、経口投与のために、例えばトローチ(pastille)、菱形トローチ(lozenge)のような溶解性固体又はゲル基剤内に分布させた組成物を製造することを含む請求項17〜19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
被験体(a subject)の粘膜上(on the mucous membranes)の望ましい部位に向けて直接微粒が適用されるように被験体に対して請求項1〜16のいずれかによる組成物を投与する工程(the steps)を含む、被験体の粘膜内での(in situ at the mucous membranes)長期にわたる(over time)コントロールされた放出のために、人間、人間以外の哺乳類又は他の動物の被験体の、鼻又は喉に活性成分を送達する方法。
【請求項22】
前記定義した活性成分を徐々に(progressive)送達することからなる、請求項1〜16のいずれかの組成物又は前記定義した活性微粒の使用。
【請求項23】
請求項1〜16のいずれかに前記定義した新規活性微粒。
【請求項24】
いびき又は無呼吸の軽減に効果的な活性成分を備えた請求項23による新規活性微粒。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−512304(P2007−512304A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540622(P2006−540622)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【国際出願番号】PCT/GB2004/005010
【国際公開番号】WO2005/053638
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(506181520)パッション フォー ライフ ヘルスケア リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】PASSION FOR LIFE HEALTHCARE LIMITED
【住所又は居所原語表記】55 High Street,Epsom,KT19 8DH,United Kingdom
【Fターム(参考)】