説明

組立ロボットとその制御方法

【課題】ワークを対象物に複数の動作で組み付ける場合に、各動作において正常動作中に誤作動することなく過負荷を確実に検出し安全に停止させることができる組立ロボットとその制御方法を提供する。
【解決手段】ワーク1を把持するハンド12と、ハンドに作用する外力を検出する力センサ14と、3次元空間内でハンドの位置と姿勢を移動可能なロボットアーム16と、ロボットアームを制御するロボット制御装置18とを備え、(A)各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、(B)ロボットアーム16を制御して各動作を順次実行し、(C)各動作の実行中に、力センサ14で検出された組付け方向の外力が、各動作における最大値に達したときに、ロボットアーム16を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを対象物に組み付ける組立ロボットとその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの手先に取り付けた力センサ、あるいはロボット関節のトルクから作業にかかる力やモーメントを計測し、これに応じて手先の位置や速度を変化させるのが「力制御」である。
力制御は、例えば精密部品の嵌め合い作業などに用いられる。
【0003】
ロボットによりワークを対象物に組み付ける際に力制御を用いることは、例えば、特許文献1〜6に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−194696号公報、「ワーク設置装置と設置方法及び持ち上げ方法」
【特許文献2】特開平11−104921号公報、「組立用ロボット」
【特許文献3】特開平5−305591号公報、「組立ロボット」
【特許文献4】特開2011−110688号公報、「ロボットの教示装置、及びロボットの制御装置」
【特許文献5】特開2003−127081号公報、「組立ロボット及び当該組立ロボットによる部品組立方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロボットにより、ワークを嵌め合い動作を含む動作で対象物に組み付ける場合、本質的には、ワークと対象物との接触前後だけでなく、嵌め合い動作中であってもその状況に応じてロボットの動作が切り替わる必要がある。
【0006】
例えば特許文献1では、ワークを置き治具に設置するときは、ワークの設置面が置き治具の案内テーパに入り込むまで搬送してから、ツメを少し緩めることで、ツメの中でワークの「遊び」を作り、この状態で、置き治具の位置決めガイド面まで搬送動作することで、搬送装置および置き治具に過剰な力が加わらないようにしている。
【0007】
しかし、特許文献1の手段を用いた場合でも、水平方向には僅かな遊びしかないため、嵌め合い動作中のカジリや位置ズレにより鉛直方向に過大な力が発生し、過負荷によりロボットが緊急停止する場合があった。
このような緊急停止の場合、ワークやハンド等が破壊する可能性があった。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ワークを対象物に複数の動作で組み付ける場合に、各動作において正常動作中に誤作動することなく過負荷を確実に検出し安全に停止させることができる組立ロボットとその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、ワークを対象物に複数の動作で組み付ける組立ロボットの制御方法であって、
ワークを把持するハンドと、
ハンドに作用する外力を検出する力センサと、
3次元空間内でハンドの位置と姿勢を移動可能なロボットアームと、
ロボットアームを制御するロボット制御装置とを備え、
(A)各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、
(B)ロボットアームを制御して各動作を順次実行し、
(C)各動作の実行中に、力センサで検出された組付け方向の外力が、各動作における最大値に達したときに、ロボットアームを停止する、ことを特徴とする組立ロボットの制御方法が提供される。
【0010】
また本発明によれば、ワークを対象物に複数の動作で組み付ける組立ロボットであって、
ワークを把持するハンドと、
ハンドに作用する外力を検出する力センサと、
3次元空間内でハンドの位置と姿勢を移動可能なロボットアームと、
各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、ロボットアームを制御して各動作を順次実行するロボット制御装置とを備え、
各動作の実行中に、力センサで検出された組付け方向の外力が、各動作における最大値に達したときに、ロボットアームを停止する、ことを特徴とする組立ロボットが提供される。
【発明の効果】
【0011】
上記本発明の装置及び方法によれば、ロボットの各動作における組付け方向外力の最大値をそれぞれ記憶しており、各動作の実行中に力センサで組付け方向の外力を検出するので、検出された外力が各動作における記憶した最大値に達したときに異常と判定し、自動的にロボットアームを停止することができる。
従ってワークを対象物に複数の動作で組み付ける場合に、各動作において正常動作中に誤作動することなく過負荷を確実に検出し安全に停止させることができる。

【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の組立ロボットの全体構成図である。
【図2】本発明のハンドの構成図である。
【図3】図1、図2の組立ロボットの動作説明図である。
【図4】本発明による組立ロボットの別の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0014】
図1は、本発明の組立ロボットの全体構成図である。
本発明の組立ロボット10は、ワーク1を対象物2に複数の動作で組み付けるロボットである。
組立ロボット10は、この例では、多関節ロボットであるが、本発明はこれに限定されず、その他のロボットであってもよい。
対象物2は、この例で置き治具であり、テーブル3の上面に正確に位置決めされている。
【0015】
複数の動作は、例えば、ワーク1の把持、ワーク1の搬送、ワーク1の対象物2への設置(挿入)である。
すなわち、本発明の組立ロボット10は、図示しない支持台上に置かれたワーク1をハンド12で把持し、ワーク1を予め定められた搬送経路に沿って数値制御により3次元的に搬送し、テーブル3の上面の対象物2に設置(挿入)するようになっている。
【0016】
図1において、本発明の組立ロボット10は、ワーク1を把持するハンド12、力センサ14、ロボットアーム16及びロボット制御装置18を備える。
【0017】
力センサ14は、ワーク1に作用する外力を検出するセンサである。
この例において、力センサ14は直交3軸方向の力(Fx,Fy,Fz)と各軸まわりのトルク(Tx,Ty,Tz)を計測可能な6軸センサであり、3次元的に移動可能なロボットアーム16に取り付けられ、これに作用する6自由度の外力(3方向の力Fx,Fy,Fzと、3軸まわりのトルクTx,Ty,Tz)を検出するようになっている。
なお、本発明はこれに限定されず、ワーク1に作用する外力が検出できる限りで、その他の力センサであってもよい。
【0018】
ロボットアーム16は、手先にハンド12を取付け、これを3次元空間内で位置と姿勢を移動可能に構成されている。
ロボットアーム16は、この例では、多関節ロボットのロボットアームであるが、本発明はこれに限定されず、その他のロボットアームであってもよい。
【0019】
ロボット制御装置18は、例えば数値制御装置であり、指令信号によりロボットアーム16を6自由度(3次元位置と3軸まわりの回転)に制御するようになっている。また、ロボット制御装置18は、ロボットアーム16を制御してロボット10の複数の動作を順次実行する。
【0020】
さらに、ロボット制御装置18は、各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、各動作の実行中に、力センサ14で検出された組付け方向の外力が、各動作における組付け方向の外力の最大値に達したときに、ロボットアーム16を停止するようになっている。
組付け方向の外力の最大値は、各動作に応じてそれぞれ予め設定する。
【0021】
さらに、ロボット制御装置18は、ロボットアーム16の停止位置と予め設定した目標位置との差が閾値以内であれば、設置成功と判断し、この差が閾値を超えていれば設置失敗と判断する。閾値は、各動作に応じてそれぞれ予め設定する。
【0022】
図2は、本発明のハンド12の構成図である。
【0023】
この図において、ワーク1は、本体1aと鍔部1bとからなる。
本体1aは、鉛直な軸線Z−Zを有する。また、鍔部1bは、ワーク下端1dより上方に設けられ、その鍔部下面1cが水平に構成されている。
なおこの例において、本体1aは円筒形または中空円筒形であり、鍔部1bはリング状である。
【0024】
図2において、ワーク1が設置される対象物2(置き治具)は、ワーク下端1dと嵌合する嵌合部2aをその上端部に有し、この嵌合部2aには案内テーパ面2bが設けられている。
この例において、対象物2は円筒形であり、嵌合部2aは円筒面であり、案内テーパ面2bは接頭円錐面である。
なお嵌合部2aがワーク下端1dの中空孔と嵌合する場合、嵌合部2aをピン形状としてもよい。
【0025】
図2において、ハンド12は、複数のツメ部材12aと開閉アクチュエータ12bを備える。
【0026】
ハンド12の本体11は、上述した力センサ14の下部に取り付けられ、3次元的に移動可能に構成されている。また、本体11は、上述したロボット制御装置18により、ワーク1を対象物2まで搬送して設置する動作において、本体11を一定の姿勢(水平姿勢)に保持するようになっている。
【0027】
複数(この例では2つ)のツメ部材12aは、本体11に水平方向に移動可能に取り付けられている。すなわち、この例で2つのツメ部材12aは、ワーク1の軸線Z−Zに対して互いに反対方向に移動して、その水平方向の間隔を開閉でき、閉位置Cでワーク1の鍔部1bを把持し、開位置Oで鍔部1bを開放して、その外端より外側に位置するようになっている。
なお、ツメ部材12aは、ワーク1の軸線Z−Zに対して対称(水平)に移動できる限りで、3つ以上であってもよい。
【0028】
開閉アクチュエータ12bは、複数のツメ部材12aを互いに連動して水平反対方向に駆動する。この開閉アクチュエータ12bは、例えば、(1)リンク機構と電動シリンダの組み合わせや(2)サーボモータとラック&ピニオンの組み合わせを用いることができる。
なお、開閉アクチュエータ12bは、ツメ部材12aの開閉位置を数値制御できることが好ましいが、本発明はこれに限定されず、開閉位置を3段階(閉、開、中間)に変化できる機構であればよい。
【0029】
図2において、各ツメ部材12aは、支持面Aと把持面B,Cを有する。
支持面Aは水平であり、鍔部1bの水平な鍔部下面1cを支持する機能を有する。
把持面B,Cは、鉛直面Bとテーパ面Cからなり、鍔部1bの外面又は上縁部を把持する機能を有する。
この例において、鉛直面Bとテーパ面Cは、平面視において、V字状に開いている。すなわち、鉛直面Bは、鍔部1bの外面と当接する鉛直V字面であり、テーパ面Cは、鍔部1bの上縁部と当接するテーパV字面である。
【0030】
図3は、図1、図2の組立ロボット10の動作説明図である。
この図において、(A)はワーク把持、(B)は設置準備、(C)は設置中、(D)は設置完了の各動作を示している。
【0031】
本発明では、(A)〜(D)の各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、各動作の実行中に、力センサ14で検出された組付け方向の外力が、各動作における組付け方向の外力の最大値に達したときに、ロボットアーム16を停止するようになっている。「組付け方向」は、この例では鉛直下向きである。
【0032】
以下、この図を参照して、ワーク1の設置方法を説明する。
なおハンド10は、上述した力センサ14の下部に取り付けられ、ロボット制御装置18により、一定の姿勢を保持する。ここで「一定の姿勢」とは、ワーク1の軸線Z−Zに対して、ツメ部材12aが対称(水平)に移動する姿勢を意味する。
【0033】
ワーク把持動作(A)において、図示しない支持台上に置かれたワーク1の鍔部下面1cを複数のツメ部材12aの水平な支持面Aで支持し、かつワークの鍔部1bの外面又は上縁部を複数のツメ部材12aの把持面(鉛直面Bとテーパ面C)で把持して、ワーク1を3次元的に移動し、ワーク下端1dを対象物2の案内テーパ2bの近傍まで搬送する。
なお、図示しない支持台からのワークの搬送動作中は、ワーク1の軸線Z−Zを鉛直以外に傾けてもよい。
動作(A)における組付け方向(鉛直下向き)の外力の最大値は、ワーク1の把持に支障がない値、例えばワーク重量の2〜3倍の値に設定するのがよい。
【0034】
設置準備(B)において、ワーク1の鍔部下面1cを複数のツメ部材12aの水平な支持面Cで支持したまま、複数のツメ部材12aを互いに連動して水平外方に駆動して、鍔部1bの外面又は上縁部と複数のツメ部材12aの把持面(鉛直面Bとテーパ面C)との間に隙間(遊び)を形成する。
ここで「隙間」(遊び)は、案内テーパ2bの内側まで搬送されたワーク下端1dが、対象物2の嵌合部2aに嵌合するために要する水平移動距離よりも大きい必要がある。すなわち、隙間は、例えばこの水平移動距離の最大値である案内テーパ2bの最大半径と最小半径の差に設定するのがよい。
また設置準備(B)における組付け方向の外力の最大値は、ツメ部材12aの駆動に支障がない値、例えばワーク重量の2〜3倍の値に設定するのがよい。
【0035】
設置中(C)において、隙間(遊び)の範囲でワーク1が自由に水平移動できる状態で、ツメ部材12aの下端が対象物2に対し目標位置に達するまで、把持機構を鉛直に下降させて、ワーク下端1dを対象物2の嵌合部2aに設置する。
ここで「目標位置」とは、ワーク1を対象物2に正確に組み付けた際に、ツメ部材12aの下端が位置する高さをいう。
【0036】
設置中(C)において、ワーク下端1dが対象物2の嵌合部2aより大きく、嵌合部2aに嵌らない場合には、ワーク下端1dが対象物2に対し目標位置に達していても、上記「遊び」によりツメ部材12aのなかでワーク1が上方に変位しており、ワーク下端1dを対象物2の位置決めガイド面(例えば嵌合底面)まで搬送動作できない状態となる。
従って、この状態を検知するために、設置中(C)における組付け方向の外力の最大値は、正常な設置動作に支障がない値よりも高く、かつワークやハンド等に悪影響を与えない値に設定する。
【0037】
本発明では、設置中(C)の実行中に、力センサ14で検出された組付け方向の外力が、設置中(C)における組付け方向の外力の最大値に達したときに、ロボットアーム16を停止する。
この停止の際に、ロボットアーム16の停止位置と目標位置との差が閾値以内であれば、設置成功と判断し、この差が閾値を超えていれば設置失敗と判断する。
例えば停止の際に、ツメ部材12aの下端が対象物2に対し目標位置に達していれば、設置成功と判定することができる。また逆に、停止の際に、ツメ部材12aの下端が対象物2に対し目標位置に達していなければ、設置失敗と判定することができる。
【0038】
次いで、設置完了(D)において、複数のツメ部材12aを互いに連動して水平外方に駆動して、その間の鍔部1bを開放し、ハンド12をワーク把持動作(A)まで復帰させる。
【0039】
上述したように、ワーク1を対象物2に設置するときは、ワーク下端1dが対象物2の案内テーパ2bに入り込むまで搬送してから、ツメ部材12aを少し緩めることで、ツメ部材12aのなかでワーク1の「遊び」をつくる。次いで、この状態で、対象物2の位置決めガイド面(例えば嵌合底面)まで搬送動作することで、搬送装置(ロボット10、力センサ14等)および対象物2に過剰な力が加わらないように、正確な位置決め動作が可能である。またワーク1を高速搬送するときは、ツメ部材12aを閉じてワーク1を確実に把持することができる。
【0040】
また、本発明はワークの設置動作に限定されず、上述した動作を逆にたどることで、ワークの持ち上げ動作にも適用することができる。
【0041】
図4は、本発明による組立ロボットの別の動作説明図である。
この図において、ワーク1は円筒形孔4aを有する中空円筒形部材である。また、対象物2はワーク1の円筒形孔4aに嵌合する大径部2cを有し、作業台3(図1参照)に移動しないように固定されている。なおこの例で、大径部2cの上部に大径部2cより小径の小径部2dが設けられている。
円筒形孔4aの内径は、大径部2cの直径よりわずかに大きく、ワーク1の下端が対象物2の拡径部2c上面に達するまで、同心を維持したまま挿入できるようになっている。
円筒形孔4aの内径と大径部2cの直径の差は、例えば、0.01mmである。
【0042】
さらにこの例において、大径部2cには、円周溝5が設けられ、この円周溝5にリング6が嵌められている。リング6は、割目のある環状のリングであり、その弾性力で円筒形孔4aの内面に半径方向外方に付勢するようになっている。
【0043】
この組立ロボット10は、単一のワーク1の円筒形孔4aを3つの動作(1)〜(3)で対象物2の大径部2cに組み付ける。
動作(1)は、図で(A)から(B)までであり、ワーク1の下端を円筒形孔2aの上部に挿入する嵌め合いまでの近接動作である。
動作(2)は、図で(B)から(C)までであり、嵌め合い開始直後の動作である。この動作では、位置と姿勢のずれを修正する必要がある。
動作(3)は、図で(C)から(D)までであり、嵌め合い動作と挿入動作である。この動作(3)では、位置のずれを修正しつつワーク1を挿入する必要がある。
【0044】
図4の例において、動作(3)における「組付け方向の外力の最大値」は、リング6の存在を考慮して設定する必要がある。
すなわち、リング6が対象物2の円周溝5に嵌められており、かつ対象物2との芯ずれが許容範囲である場合には、動作(3)に必要な挿入方向の力は、予め設定した「組付け方向の外力の最大値」以下であり、力センサ14で検出された組付け方向の外力が、最大値に達したときに、ロボットアーム16を停止することで、動作(3)の成功と判定することができる。
【0045】
また、リング6が対象物2の円周溝5に嵌められているが、対象物2との芯ずれが許容範囲を超えている場合には、動作(3)に必要な挿入方向の力は、予め設定した最大値を超える。従って、この場合には「芯ずれが過大である」と判定することができる。
【0046】
上述した本発明の装置及び方法によれば、ロボット10の各動作における組付け方向の外力の最大値をそれぞれ記憶しており、各動作の実行中に力センサ14で組付け方向の外力を検出するので、検出された外力が各動作における記憶した最大値に達したときに異常と判定し、自動的にロボットアーム16を停止することができる。
従ってワーク1を対象物2に複数の動作で組み付ける場合に、各動作において正常動作中に誤作動することなく過負荷を確実に検出し安全に停止させることができる。
【0047】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0048】
1 ワーク、1a 本体、1b 鍔部、1c 鍔部下面、1d ワーク下端、
2 対象物、2a 嵌合部、2b 案内テーパ面、
2c 大径部、2d 小径部、
3 テーブル(作業台)、5 円周溝、6 リング、
10 組立ロボット、11 本体、
12 ハンド、12a ツメ部材、12b 開閉アクチュエータ、
14 力センサ、16 ロボットアーム、18 ロボット制御装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを対象物に複数の動作で組み付ける組立ロボットの制御方法であって、
ワークを把持するハンドと、
ハンドに作用する外力を検出する力センサと、
3次元空間内でハンドの位置と姿勢を移動可能なロボットアームと、
ロボットアームを制御するロボット制御装置とを備え、
(A)各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、
(B)ロボットアームを制御して各動作を順次実行し、
(C)各動作の実行中に、力センサで検出された組付け方向の外力が、各動作における最大値に達したときに、ロボットアームを停止する、ことを特徴とする組立ロボットの制御方法。
【請求項2】
ロボットアームの停止位置と目標位置との差が閾値以内であれば、設置成功と判断し、前記差が閾値を超えていれば設置失敗と判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の組立ロボットの制御方法。
【請求項3】
ワークを対象物に複数の動作で組み付ける組立ロボットであって、
ワークを把持するハンドと、
ハンドに作用する外力を検出する力センサと、
3次元空間内でハンドの位置と姿勢を移動可能なロボットアームと、
各動作における組付け方向の外力の最大値を記憶し、ロボットアームを制御して各動作を順次実行するロボット制御装置とを備え、
各動作の実行中に、力センサで検出された組付け方向の外力が、各動作における最大値に達したときに、ロボットアームを停止する、ことを特徴とする組立ロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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