説明

組立体

【課題】光ファイバ接続部材をバックプレーン側ではなくフロント側に設けてなる組立体を提供すること。
【解決手段】シェルフ200側に取り付けられる光ファイバ接続部材(レセプタクル)400を本体部410と光コネクタ部420とに分け、本体部410をシェルフ200にフローティング支持させると共に、光コネクタ部420を本体部410にフローティング支持させるように構成する。好ましくは、本体部410は、主としてz方向に移動可能なように、シェルフ200にフローティング支持され、光コネクタ部420は、主としてyz平面内で移動可能なように、本体部410にフローティング支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレードサーバ等において使用されるシェルフ・カード(ブレード)構成の組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
発熱量を抑えつつ大容量高速伝送を可能とするため、シェルフ・カード構成の組立体に対し、電気コネクタに加えて又は電気コネクタに代えて光ファイバ接続部材を取り付ける技術について種々提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。特許文献1及び特許文献2のいずれに記載の技術も、組立体のバックパネル又はバックプレーンに光ファイバ接続部材を取り付けてなるものである。
【0003】
【特許文献1】特開2004−171003号公報
【特許文献2】特開平8−211250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、光ファイバ接続部材を組立体のバックパネル側に設けた場合には、例えばメンテナンス面で問題がある。具体的には、通常は、シェルフの奥行寸法に対して各カードに割り当てられる幅寸法が1/10弱程度しかないことから、組立体のフロント側からバックパネルまでメンテナンス用器具等を挿入して光ファイバ接続部材のメンテナンスを行うのは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、光ファイバ接続部材をバックプレーン側ではなくフロント側に設けてなる組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、ATCA(Advanced Telecom Computing Architecture)などの規格によれば、バックプレーン側には電気コネクタが設けられており、それらのブラインド・メイト用に位置決め手段も設けられている。一方、フロントサイドにおける位置決め手段としては、カードのアライメントピンとシェルフの位置決め穴が設けられている。しかし、このフロントサイドの位置決め手段は、カードのキャプティブリテンションスクリューをシェルフのネジ穴に固定するために誘導する目的で設けられているものであり、光コネクタの嵌合を誘導するには精度が不十分である。この位置決め機構を、光コネクタの嵌合を誘導するのに十分な精度とするとコスト大となり、且つ、光ファイバ接続部材の取付位置や部材の形状等のバラつきなどにより、対応する光ファイバ接続部材対の相対位置にもバラつきが生じることが予想され、必要な精度を得ることは困難である。そこで、本発明では、かかるバラつきを吸収し、光ファイバ接続部材対の相対位置決めを容易にするため、シェルフ側の光ファイバ接続部材を、シェルフにフローティング支持された本体部と当該本体部にフローティング支持された光コネクタ部とからなるダブル・フローティング構造とした。
【0007】
より具体的には、本発明によれば、第1の組立体として、第1方向にフロントサイド及びリアサイドを有すると共に前記第1方向に直交する第2方向に高さを有し且つ前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に幅を有するシェルフと、前記第1方向及び前記第2方向にて規定される主面を有し且つ前記第1方向に沿って前記シェルフに挿入されることにより該シェルフに収容される複数のカードとを備えた組立体であって:前記シェルフの前記フロントサイド近傍に取り付けられた複数の第1光ファイバ接続部材と、該複数の第1光ファイバ接続部材にそれぞれ対応する複数の第2光ファイバ接続部材とを更に備えており;前記複数のカードのそれぞれは、前記フロントサイドに対応するフロントエッジを有しており;前記複数の第2光ファイバ接続部材は、それぞれ、前記複数のカードの前記フロントエッジ近傍に取り付けられており;前記複数の第1光ファイバ接続部材のそれぞれは、前記シェルフにフローティング支持された本体部と、該本体部にフローティング支持され且つ前記第2光ファイバ接続部材と接続可能な光コネクタ部とを備えている、組立体が得られる。
【0008】
また、本発明によれば、第2の組立体として、前記第1の組立体において、前記本体部は、前記第2方向に移動可能なように、前記シェルフにフローティング支持されており、前記光コネクタ部は、前記第2方向及び前記第3方向に移動可能なように、前記本体部にフローティング支持されている、組立体が得られる。
【0009】
また、本発明によれば、第3の組立体として、前記第1又は第2の組立体において、前記本体部は、前記カードの前記シェルフへの挿入時に前記第3方向における前記第2光ファイバ接続部材の移動を規制する移動規制部を有しており、前記光コネクタ部は、前記移動規制部により規制された状態で当該光コネクタ部の前記第2方向及び前記第3方向における位置を調整し、当該光コネクタ部を前記第2光ファイバ接続部材との接続に導くための位置調整部を有している、組立体が得られる。
【0010】
また、本発明によれば、第4の組立体として、前記第3の組立体において、前記第2光ファイバ接続部材は、前記カードの主面に平行な平面部を有しており、前記移動規制部は、前記第1方向及び前記第2方向で規定される面を有し、且つ、前記第3方向において前記第2光ファイバ接続部材の前記平面部に当接するものである、組立体が得られる。
【0011】
また、本発明によれば、第5の組立体として、前記第3又は第4の組立体において、前記第2光ファイバ接続部材は、前記光コネクタ部と接続される部位の前記第2方向における両側面上に、前記第1方向に延びる第1の溝又は突条を有しており、前記位置調整部は、前記光コネクタ部から前記第1方向に向かって平行に突出したアーム部を有しており、前記アーム部の互いに対向する面上には、前記第1の溝又は突条に対応する第2の突条又は溝が形成されており、前記第2光ファイバ接続部材の前記第1の溝又は突条に対して、前記アーム部の前記第2の突条又は溝をかみ合わせることにより、位置調整を行う、組立体が得られる。
【0012】
また、本発明によれば、第6の組立体として、前記第3乃至第5のいずれか一つの組立体において、前記複数のカードのそれぞれは、前記フロントエッジに設けられたフロントパネルを備えており、前記フロントパネルは、前記第1方向に向かって突出したガイドピンを備えており、前記第1光ファイバ接続部材の前記本体部は、粗誘導手段として、前記ガイドピンを受け入れるガイド穴を有している、組立体が得られる。
【0013】
また、本発明によれば、第7の組立体として、前記第6の組立体において、ATCA(Advanced Telecom Computing Architecture)規格によるATCAカード又はブレードに設けられているカード・アライメントピンを前記ガイドピンとして利用してなる、組立体が得られる。
【0014】
また、本発明によれば、第8の組立体として、前記第1乃至第7のいずれか一つの組立体において、前記シェルフは、前記第1方向及び前記第3方向で規定される平面に平行な略長板状のブリッジ部を、前記フロントサイドに備えており、
前記本体部は、該ブリッジ部に前記フローティング支持されており、
前記第2光ファイバ接続部材は、前記カードのフロントパネルに固定されている、
組立体が得られる。
【0015】
また、本発明によれば、第9の組立体として、前記第1乃至第8のいずれか一つの組立体において、前記第2光ファイバ接続部材と前記第1光ファイバ接続部材のコネクタ部との接続状態をロックするロック機構を更に備える組立体が得られる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、光ファイバ接続部材に二重のフローティング構造を持たせたことから、光ファイバ接続部材の取付位置や部材の形状等のバラつきなどに起因した光ファイバ接続部材対の相対位置におけるバラつきを吸収することができ、従って、光ファイバ接続部材対のブラインド・メイトが可能となる。
【0017】
また、移動規制部やガイドピンに対応したガイド穴と、位置調整部を備えることとした場合には、移動規制部やガイドピンに対応したガイド穴を用いた粗誘導・粗調整を行った後に、位置調整部を用いた微調整をすることにより、ブラインド・メイトの精度の向上を図ることができる。
【0018】
特に、例えば、ATCA(Advanced Telecom Computing Architecture)規格によるATCAカード又はブレードに設けられているカード・アライメントピンをガイドピンとして利用することとすれば、従来の電気コネクタを対象としたATCAシェルフ及びATCAカードのような汎用構成に対して大きな変更を加えることなく、本発明の組立体を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態によるシェルフ・カード構成の組立体について図1乃至図11を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1に示されるように、本実施の形態による組立体100は、シェルフ200と複数のカード300を備えている。本実施の形態による組立体100は、ATCA規格をベースとしたものである。即ち、シェルフ200はATCAシェルフであり、またカード300はATCAカード(又はブレード)である。シェルフ200は、z方向(第2方向)上部に、略長板状の部位を有するブリッジ210を備えている。本実施の形態におけるブリッジ210は、z方向上方から見た場合に、略梯子状形状を有しており、その梯子状形状の横木に相当する部位に、第1の光ファイバ接続部材として機能するレセプタクル400が取り付けられている。レセプタクル400の取付形態の詳細については、図3〜図6などを用いて後述する。一方、本実施の形態におけるカード300は、図2及び図9に示されるように、xz平面に主面を有するカード基板310と、フロントパネル320を備えており、フロントパネル320には、第2の光ファイバ接続部材として機能するプラグ500が取り付けられている。ここで、カード300は、ATCA規格に準拠したものであるので、フロントパネルの裏面(プラグ500の取付面)には図10に示されるようにx方向(第1方向)に突出したカード・アライメントピン322が設けられている。このカード・アライメントピン322は、カード300をシェルフ200に挿入する際、図2に示されるようなシェルフ200のフロントサイドに設けられたカード・アライメント孔250に挿入される。
【0021】
図3に示されるように、本実施の形態によるレセプタクル400は、本体部410及び光コネクタ部420を備えている。図7に模式的に示されるように、光コネクタ部420にはMTフェルール430が摺動自在に組み込まれており、スプリング440によって、x方向前方に(対向するプラグ500に向かうように)常時付勢されている。MTフェルール430には、光コネクタ部420のx方向後方からブーツ450を介して光ファイバ600が挿入されている。
【0022】
一方、図9を参照すると、本実施の形態によるプラグ500は、フロントパネル320に固定された被固定部510と、被固定部510からx方向に突出するように設けられた光コネクタ部520を備えている。光コネクタ部520にはMTフェルール530が組み込まれており、MTフェルール530にはプラグ500の被固定部510及び光コネクタ部520を介して光ファイバ700が挿入されている。以上より明らかなように、レセプタクル400に対してプラグ500を接続すると、光ファイバ600と光ファイバ700との光接続がなされる。この光ファイバ600と光ファイバ700のブラインド・メイトを実現するため、本実施の形態においては、以下に詳述するような構成を採用してある。
【0023】
図3に示されるように、本体部410のz方向上部には、略直方体状のネック部414が設けられている。このネック部414は、図4乃至図6に示されるように、梯子状の下側板バネ部232の開口部232a、ブリッジ210の開口部212、梯子状の上側板バネ部234の開口部234aに順次挿入された後、開口部212及び開口部234aよりも大きい止め具240に接続される。止め具240の孔にネジを挿入し、ネック部414のネジ孔にネジ込むことにより、レセプタクル400がブリッジ210にフローティング状態に固定される。ネック部414のxy平面に沿った断面は、下側バネ部232の開口部232a、ブリッジ210の開口部212、上側バネ部234の開口部234aよりも若干狭く、また、ネック部414の高さ(z方向における長さ)は、ブリッジ210の厚みよりも大きい(特に、図6参照)。このような構成により、本体部410は、主としてz方向に移動可能なように、シェルフ200のブリッジ210にフローティング支持されている。なお、ネック部414の外径と開口部212の内径とには隙間があり、これにより、x方向とy方向にもフローティングすることができる。
【0024】
本実施の形態においては、更に、光コネクタ部420が本体部410にフローティング支持されている。詳しくは、図7及び図8に示されるように、光コネクタ部420には、y方向(第3方向)に突出した凸部423が形成されている一方、本体部410には、その凸部423を収容する収容穴418が形成されている。この収容穴418及び凸部423を含む部分のyz平面断面図である図8から明らかなように、本体部410の収容穴418を含む部分は、光コネクタ部420の凸部423を含む部分よりも若干大きく設計されている。そのため、本実施の形態における光コネクタ部420は、主としてy方向及びz方向に若干移動可能なように、本体部410にフローティング支持されている。この結果、本実施の形態においける光コネクタ部420は、シェルフ200からみると、二重にフローティング支持されていることとなっている。
【0025】
再び、図3を参照すると、本体部410には、x方向前端面からx方向後方に向かって延びるガイド穴412が形成されている。このガイド穴412は、カード300をシェルフ200に挿入する際、カード・アライメント孔250を通過したカード・アライメントピン322を受け入れるためのものである(図2及び図10参照)。このように、既存の規格に従って設けられているカード・アライメントピン322をガイド穴412に挿入させることにより、設計変更を最小限に抑えつつ、プラグ500のレセプタクル400に対する粗誘導を行うことができる。
【0026】
図3及び図9に示されるように、本体部410の光コネクタ部420側の面には、xz平面に平行なガイド面部416が形成されている。このガイド面部416は、プラグ500の光コネクタ部520のカード基板310と対抗する面502(図10参照)に対応するものである。ガイド面部416も面502も平面であるので、平面に平行な方向への動きは許容されるものの、ガイド面部416と面502とを当接させた後における平面に直交する方向への動きは規制されることとなる。即ち、本体部410のガイド面部416は、カード300のシェルフ200への挿入時においてプラグ500のy方向における移動を規制する移動規制部として機能する。なお、本実施の形態においては、ガイド面部416のx方向の端部を本体部410の端部と同一にしてあるが、ガイド面部416の端部を本体部410の端面よりもx方向後方に位置するように構成してもよいし、その場合、本体部410の端部からガイド面部416の端面に向かう途中にベベル部を設けることとしてもよい。
【0027】
更に、図3,図7及び図9に示されるように、光コネクタ部420はz方向両端からx方向に向かって平行に突出したアーム部424を備えている。これらアーム部424の互いに対向する面上であってx方向先端部分には、x方向に延びる溝426と溝426に直交する溝428が形成されている。即ち、アーム部424のx方向先端部分には、図3及び図7に示されるように十字状の溝が形成されている。
【0028】
一方、図9に示されるように、プラグ500側の光コネクタ部520のz方向における両側面上には、光コネクタ部520の先端からx方向に沿って延びる突条522と、突条522に対してT字状の形状を構成するように設けられた突条524が形成されている。即ち、突条524はy方向に沿って延びている。
【0029】
これらの溝及び突条のうち、レセプタクル400に設けられた溝426とプラグ500に設けられた突条522は、レセプタクル400とプラグ500との最終的な位置調整を行い、レセプタクル400とプラグ500とを適切な嵌合状態に導くための位置調整部として機能する。
【0030】
一方、レセプタクル400に設けられた溝428とプラグに設けられた突条524は、レセプタクル400とプラグ500との嵌合状態をロックするためのロック機構として機能する。
【0031】
上記のように、レセプタクル400のアーム部424の先端部分とプラグ500の光コネクタ部520の側面部分とは、位置調整部として機能すると共にロック機構としても機能するが、これらを別途独立して設けることとしても良い。その場合、本実施の形態の構成とは異なり、レセプタクル400に突条を設ける一方で当該突条に対応するプラグ500に溝を設け、それらを位置調整部として機能させることとしてもよい。
【0032】
なお、本実施の形態におけるアーム部424の長さは、アーム部424がガイド面部416のx方向端部(即ち、本実施の形態においては、本体部410のx方向前端部)を超えないようにして定められている。このようにすることにより、カード挿入操作を行う際に、移動規制部による移動規制が行われた後に、位置調整部による位置調整が行われるようにすることができる。
【0033】
以上説明した構成を備える組立体100において、プラグ500とレセプタクル400との接続は以下に記載するようにして行われる。
【0034】
まず、カード300をシェルフ200に挿入する際、プラグ500の面502をレセプタクル400のガイド面部416に当接させることによりy方向における粗位置決めを行い、次いで、カード300のフロントパネル320に設けられたカード・アライメントピン322をレセプタクル400のガイド穴412に挿入することでプラグ500のレセプタクル400に対する粗誘導を行う。これにより、シェルフ200にフローティング支持されている本体部410のz方向における位置決めが概略行われる。なお、本実施の形態によるカード・アライメントピン322はATCA規格に基づいて設計されたものであり、プラグ500の光コネクタ部520よりも短く設定されているため、ガイド面部416による粗位置決めが行われた後にカード・アライメントピン322による粗誘導が行われることとなっているが、規格に基づく必要がない場合には、カード・アライメントピン322による粗誘導が行われた後にガイド面部416による粗位置決めが行われるように変更してもよい。
【0035】
次いで、ガイド面部416によるy方向への移動規制を行いながら且つカード・アライメントピン322による粗誘導を行いつつ、カード300をシェルフ200内に更に挿入すると、レセプタクル400の光コネクタ部420が本体部410にフローティング支持されていることにより、レセプタクル400のアーム部424間にプラグ500の光コネクタ部520が挿入される際に、レセプタクル400の溝426とプラグ500の突条522とがかみ合うようにレセプタクル400の光コネクタ部420が変位し、それにより、レセプタクル400とプラグ500の相対的な位置の微調整が行われ、レセプタクル400とプラグ500とが適切な嵌合状態に導かれる。
【0036】
その後、カード300をシェルフ200内に更に押し込むと、図11に示されるように、レセプタクル400の溝428とプラグ500の突条524とがかみ合い、それによりレセプタクル400とプラグの嵌合状態がロックされる。
【0037】
次いで、シェルフ200のフロントサイドに設けられたキャプティブリテンションスクリュー用のネジ孔270に対して、カード300のキャプティブリテンションスクリュー330をねじ込むことにより(図2参照)、カード300がシェルフ200に固定され、それにより、振動等によるカード300の脱落が防止される。
【0038】
以上説明したように、本発明の実施の形態においては、シェルフ200によるレセプタクル400の支持をダブル・フローティング構造としたことから、レセプタクル400/プラグ500のシェルフ200/カード300への取付位置やレセプタクル400及び/又はプラグ500の形状等のバラつきなどを吸収することができ、ブラインド・メイトを適切に行うことができる。
【0039】
なお、上述した実施の形態においては、光ファイバ接続部材対(プラグ及びレセプタクル)をカード300の上側及びシェルフ200の上部に設けた例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、光ファイバ接続部材対をカード300の下側及びシェルフ200の下部に設けることとしてもよい。更に、本発明による光ファイバ接続部材対をカード300及びシェルフ200の上下両方に組み込むこととすれば、倍のチャネル数の光接続にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態によるシェルフ・カード構成の組立体を示す斜視図である。
【図2】図1に示される組立体の部分拡大図であって、カードをシェルフに挿入する直前の状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態によるレセプタクルを示す斜視図である。
【図4】図3のレセプタクルをシェルフに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】図4の斜視図に対応する分解斜視図である。
【図6】図3のVI−VI線に沿った断面図であって、レセプタクルをシェルフのブリッジに取り付けた状態を示す図である。
【図7】図3に示されるレセプタクルのVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図3に示されるレセプタクルのVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】本発明の実施の形態によるレセプタクルとプラグとの関係を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態によるレセプタクルとプラグとの関係を示す他の斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態によるレセプタクルとプラグの嵌合状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0041】
100 組立体
200 シェルフ
210 ブリッジ
212 開口部
232 下側板バネ部
232a 開口部
234 上側板バネ部
234a 開口部
240 止め具
250 カード・アライメント孔
270 ネジ孔
300 カード
310 カード基板
320 フロントパネル
322 カード・アライメントピン
330 キャプティブリテンションスクリュー
400 レセプタクル
410 本体部
412 ガイド穴
414 ネック部
416 ガイド面部
418 収容部
420 光コネクタ部
423 凸部
424 アーム部
426 溝
428 溝
430 MTフェルール
440 スプリング
450 ブーツ
500 プラグ
502 面
510 被固定部
520 光コネクタ部
522 突条
524 突条
530 MTフェルール
600,700 光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向にフロントサイド及びリアサイドを有すると共に前記第1方向に直交する第2方向に高さを有し且つ前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向に幅を有するシェルフと、前記第1方向及び前記第2方向にて規定される主面を有し且つ前記第1方向に沿って前記シェルフに挿入されることにより該シェルフに収容される複数のカードとを備えた組立体であって、
前記シェルフの前記フロントサイド近傍に取り付けられた複数の第1光ファイバ接続部材と、該複数の第1光ファイバ接続部材にそれぞれ対応する複数の第2光ファイバ接続部材とを更に備えており、
前記複数のカードのそれぞれは、前記フロントサイドに対応するフロントエッジを有しており、
前記複数の第2光ファイバ接続部材は、それぞれ、前記複数のカードの前記フロントエッジ近傍に取り付けられており、
前記複数の第1光ファイバ接続部材のそれぞれは、前記シェルフにフローティング支持された本体部と、該本体部にフローティング支持され且つ前記第2光ファイバ接続部材と接続可能な光コネクタ部とを備えている、
組立体。
【請求項2】
請求項1記載の組立体において、
前記本体部は、前記第2方向に移動可能なように、前記シェルフにフローティング支持されており、
前記光コネクタ部は、前記第2方向及び前記第3方向に移動可能なように、前記本体部にフローティング支持されている、
組立体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の組立体において、
前記本体部は、前記カードの前記シェルフへの挿入時に前記第3方向における前記第2光ファイバ接続部材の移動を規制する移動規制部を有しており、
前記光コネクタ部は、前記移動規制部により規制された状態で当該光コネクタ部の前記第2方向及び前記第3方向における位置を調整し、当該光コネクタ部を前記第2光ファイバ接続部材との接続に導くための位置調整部を有している、
組立体。
【請求項4】
請求項3記載の組立体において、
前記第2光ファイバ接続部材は、前記カードの主面に平行な平面部を有しており、
前記移動規制部は、前記第1方向及び前記第2方向で規定される面を有し、且つ、前記第3方向において前記第2光ファイバ接続部材の前記平面部に当接するものである、
組立体。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の組立体において、
前記第2光ファイバ接続部材は、前記光コネクタ部と接続される部位の前記第2方向における両側面上に、前記第1方向に延びる第1の溝又は突条を有しており、
前記位置調整部は、前記光コネクタ部から前記第1方向に向かって平行に突出したアーム部を有しており、
前記アーム部の互いに対向する面上には、前記第1の溝又は突条に対応する第2の突条又は溝が形成されており、
前記第2光ファイバ接続部材の前記第1の溝又は突条に対して、前記アーム部の前記第2の突条又は溝をかみ合わせることにより、位置調整を行う、
組立体。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の組立体において、
前記複数のカードのそれぞれは、前記フロントエッジに設けられたフロントパネルを備えており、
前記フロントパネルは、前記第1方向に向かって突出したガイドピンを備えており、
前記第1光ファイバ接続部材の前記本体部は、粗誘導手段として、前記ガイドピンを受け入れるガイド穴を有している、
組立体。
【請求項7】
請求項6記載の組立体において、
ATCA(Advanced Telecom Computing Architecture)規格によるATCAカード又はブレードに設けられているカード・アライメントピンを前記ガイドピンとして利用してなる、
組立体。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の組立体において、
前記シェルフは、前記第1方向及び前記第3方向で規定される平面に平行な略長板状のブリッジ部を、前記フロントサイドに備えており、
前記本体部は、該ブリッジ部に前記フローティング支持されており、
前記第2光ファイバ接続部材は、前記カードのフロントパネルに固定されている、
組立体。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の組立体において、
前記第2光ファイバ接続部材と前記第1光ファイバ接続部材のコネクタ部との接続状態をロックするロック機構を更に備える
組立体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−298882(P2008−298882A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142473(P2007−142473)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】