説明

組立玩具、及び組立玩具に用いられる単位ブロック

【課題】単位ブロック同士を簡単に組み付けることができるとともに、相互に組み付けた単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更した場合であっても、単位ブロック同士の組付状態が不意に解除されることがなく、しかも、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能な斬新な組立玩具を提供する。
【解決手段】一の単位ブロック2の各挟持端部31、41によって他の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32又は第2操作端部42を挟持して単位ブロック2同士を相互に組み付けた状態において、各単位ブロック2に設けた凸形係合部(例えば第2挟持端側凸形係合部411)と凹形係合部(例えば第1挟持端側凹形係合部312)とが相互に係合し、且つ当該係合部位を中心に単位ブロック2同士を相対回動可能に構成し、係合部位近傍に、各単位ブロック2の回動動作に抵抗を与えるための回動抵抗付与手段6を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個の単位ブロックを相互に組み付けて種々の形状をなす構造物を作り得るようにした組立玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、幼児を対象とした知育用の組立玩具として、複数個の単位ブロックを順次積み上げて構造物を作り得るようにしたものや、各単位ブロックに設けた凹凸部同士を相互に嵌め合わせることによって構造物を作り得るようにしたもの等が挙げられる。
【0003】
これらの組立玩具は、上述したように、単位ブロックを単に積み上げる、或いは凹凸部同士を嵌め合わせるように差し込むことによって単位ブロック同士を相互に組付可能にしたものであるが、一方で、これらとは異なる接続方式を採用した組立玩具として、各単位ブロックを、一対の挟持プレートを備えたものとし、これら各挟持プレートによって他の単位ブロックの一部を挟持することによって単位ブロック同士を相互に組付可能にしたものも考えられている(例えば下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000―317150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、積み上げ式及び差し込み式の組立玩具は、単位ブロック同士を一旦組み付け後は、単位ブロック同士を可動させることができず、また、単位ブロック同士を組み付ける際に比較的強い力が必要であり、幼児にとっては単位ブロック同士の組付作業を簡単に行うことができず、多大なストレスを与えるという問題がある。
【0005】
一方、前記特許文献1記載の組立玩具は、挟持プレートを摘んで離すという比較的弱い力で、単位ブロック同士を相互に組み付けることができるものの、一対の挟持プレートで他の単位ブロックの一部を単に挟持しているだけであるため、挟持した状態で単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更しようと試みた場合、つまり単位ブロックを相対回動させた場合には、挟持状態が簡単に解除され、単位ブロック同士が不意にばらけるという問題がある。
【0006】
このように、従来の組立玩具は、構造物を作る過程、或いは構造物を作った後に単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更する場合には、一旦組み付けた単位ブロックを再度取り外さなくてはならない等、各単位ブロックを可動させることができず、創作の自由度が過度に制限され、創作意欲の低下を招来するという問題があった。
【0007】
一方、例えば、挟持した状態で単位ブロック同士を凹凸係合させ、この係合部位を中心に相対回動可能に設定した場合であっても、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で停止させることができなければ、単位ブロック同士が常にぐらついた状態で組み付けられたものとなり、扱い難く、作品に広がりを持たせることができないという問題も発生する。
【0008】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、単位ブロック同士を簡単に組み付けることができるとともに、相互に組み付けた単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更した場合であっても、単位ブロック同士の組付状態が不意に解除されることがなく、しかも、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能な斬新な組立玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明の組立玩具は、複数個の単位ブロックを相互に組み付けて種々の形状をなす構造物を作り得るようにしたものであって、前記各単位ブロックが、一端側に挟持端部を他端側に操作端部をそれぞれ有しそれら挟持端部と操作端部との間に枢着部を設けてなる一対の挟持プレートと、これら各挟持プレートの枢着部同士を、挟持端部同士の接離動作と操作端部同士の接離動作とが相反するように枢結する枢結部材と、前記各挟持プレートを、その挟持端部同士が相寄る方向に付勢する弾性部材とを備えたものであり、一の単位ブロックの各挟持端部によって他の単位ブロックの挟持端部又は操作端部を挟持して単位ブロック同士を相互に組み付けた状態において、前記一の単位ブロック又は前記他の単位ブロックの何れか一方に設けた凸形係合部と、他方に設けた凹形係合部とが相互に係合し、且つ当該係合部位を中心に単位ブロック同士を相対回動可能に構成し、前記係合部位又は係合部位近傍に、各単位ブロックの回動動作に抵抗を与えるための回動抵抗付与手段を設けていることを特徴とする。
【0010】
このようなものであれば、各挟持プレートの操作端部を摘んで離す又は摘む力を弱めるという極めて簡単且つ単純な作業によって、一の単位ブロックの各挟持端部で他の単位ブロックの挟持端部又は操作端部を挟持して単位ブロック同士を相互に組み付けることができ、組立作業時のストレスを軽減するのみならず、単位ブロック同士を相互に組み付けた状態において、凸形係合部と凹形係合部との係合部位を中心に単位ブロック同士が相対回動するため、従来のものと比較して、構造物を作る過程、或いは構造物を作った後に、一旦組み付けた単位ブロックを相対回動させて、単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更する場合に、単位ブロック同士の組付状態が不意に解除されることがなく、単位ブロックの組付態様に幅を持たせることができる。しかも、回動抵抗付与手段によって各単位ブロックの回動動作に抵抗を与えるように構成しているため、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能となり、単位ブロック同士をぐらつきの無い安定した状態で組み付けることができ、取り扱いに優れ、作品に広がりを持たせることができる。
【0011】
このように、本発明の組立玩具は、単位ブロック同士を挟んで回すというこれまでには無い斬新な遊び方を提供するものとなり、幼児の好奇心や創造力、独創力を掻き立て、知育用の玩具として極めて有用なものである。
【0012】
特に、前記各単位ブロックのうち少なくとも前記各挟持端部及び前記各操作端部の内向面及び外向面がそれぞれ平坦面であり、前記凸形係合部が、前記各挟持端部及び前記各操作端部の内向面又は外向面のうち何れか一方に突設された軸状をなすものであり、前記凹形係合部が、他方に形成され前記軸状の凸形係合部が回動可能に係合し得る係合孔であれば、凸形係合部及び凹形係合部をそれぞれ単純な形状で実現することができるとともに、これら凸形係合部及び凹形係合部を平坦面に形成することによって、凹凸係合を的確に行うことができる。
【0013】
なお、「内向面」とは、一対の挟持プレートを組み付けた状態において相互に対向する面を指し、「外向面」とは、一対の挟持プレートを組み付けた状態において相互に背向する面を指す。
【0014】
また、前記回動抵抗付与手段が、回動動作にクリック感を付与する節度機構であれば、単位ブロック同士を相対回動させながら節度停止させることができ、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で維持することができる。
【0015】
前記回動抵抗付与手段の具体的な実施態様としては、前記凸形係合部を囲む円環領域に所定のピッチで間欠配置した複数の隆起部と、前記凹形係合部を囲む領域に所定のピッチで間欠配置した複数の凹陥部とを具備してなり、前記弾性部材の弾性付勢力を利用して前記隆起部を前記凹陥部に節度的に係合させ得るようにした節度機構である態様が挙げられる。
【0016】
この場合、隆起部と凹陥部との節度的な係合によって凸形係合部と前記凹形係合部との係合状態が不意に解除されることを防止するには、前記隆起部と前記凹陥部との係合深さを、前記凸形係合部と前記凹形係合部との係合深さよりも小さく設定すればよい。
【0017】
加えて、前記各挟持プレートの挟持端部及び操作端部の周縁を、それぞれ前記係合部位の回転中心を中心にした同径の略部分円弧状に成形すれば、係合部位を中心として単位ブロック同士の相対回動させる際に、単位ブロックの一部が挟持端部及び操作端部の周縁と干渉することを回避でき、係合部位を中心とした各単位ブロックの回動可能な範囲を大きく設定することが可能である。
【0018】
さらに、前記単位ブロックの各挟持端部間に、2枚重合させた他の単位ブロックの挟持プレートを挟持させた状態で、当該単位ブロックの各挟持プレートが略平行になるように各挟持プレートの厚み寸法を設定していれば、常時は、弾性部材の作用により挟持端部同士が相寄った概略ハ字状をなす一対の挟持プレートを、各挟持端部間に2枚重合させた他の単位ブロックの挟持プレートを挟持させることによって概略ニ字状とすることができ、例えばある特定の単位ブロックの各挟持プレートを全て略平行に設定することができる等、単位ブロックの組立態様に幅を持たせることができる。
【0019】
一の単位ブロックの各挟持端部によって他の単位ブロックの挟持端部又は操作端部を挟持した状態において、当該挟持状態が何かしらの外力によって不意に解除されることを防止するためには、以下のような2つの態様を採用すればよい。
【0020】
先ずその一態様としては、前記一の単位ブロックの各挟持端部によって前記他の単位ブロックの挟持端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とが相互に密着又は近接した状態で、各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合し、前記弾性部材の弾性力に抗して、相互に近接又は密着している前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と前記他の単位ブロックの挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とを離間させる外力が作用した場合に、前記一の単位ブロックの他方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの挟持端部の他方の面とが相互に密着又は近接した状態で各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合するようにした態様が挙げられる。
【0021】
また、他の態様としては、前記一の単位ブロックの各挟持端部によって前記他の単位ブロックの操作端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とが相互に密着又は近接した状態で、各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合し、前記弾性部材の弾性力に抗して、相互に近接又は密着している前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と前記他の単位ブロックの操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とを離間させる外力が作用した場合に、前記一の単位ブロックの他方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの操作端部の他方の面とが相互に密着又は近接した状態で各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合するようにした態様が挙げられる。
【0022】
また、前記各単位ブロックが、何れか一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面にそれぞれ前記凸形係合部を設け、前記一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面にそれぞれ前記凹形係合部を設けたものであれば、単位ブロック同士を組み付ける際に、各単位ブロックの方向性を一致させる、すなわち単位ブロック同士の凸形係合部の突出方向を一致させるという簡単なルールさえ守れば、複数の単位ブロックを際限無く連結していくことができる。
【0023】
さらに、前記各単位ブロックが、一方の挟持プレートに特定の色彩を施し、他方の挟持プレートに他の色彩を施したものであれば、このような単位ブロックを複数組み付けて作った構造物がカラフルなものになり、幼少年の好奇心を増大させる。特に、外向面に凸形係合部を設けた一方の挟持プレートと、外向面に凹形係合部を設けた他方の挟持プレートとの色彩を相互に異ならせておけば、単位ブロック同士を組み付ける際に、同じ色の挟持プレートが同一方向を向くように各単位ブロックの方向を決めることによって、おのずと単位ブロック同士が凹凸係合可能な相対姿勢となり、組付作業を容易且つスムーズに行うことができる。
【0024】
また、前記単位ブロックの各挟持端部によって挟持される被挟持プレートを、ヒンジ部を介して一対にして設け、これら被挟持プレート同士の相対角度を変更可能に構成したジョイントブロックを備えてなり、当該ジョイントブロックが、前記各被挟持プレートに、前記単位ブロックの凸形係合部が回動可能に係合し得る被挟持端側凸形係合部、又は前記単位ブロックの凹形係合部が回動可能に係合し得る被挟持端側凹形係合部の少なくとも何れか一方を設けたものであり、前記被挟持端側凸形係合部又は前記被挟持端側凹形係合部の係合部位を中心に前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックを相対回動可能に構成すれば、ジョイントブロックの各被挟持プレートを接離動作させることにより、これら各被挟持端プレートにそれぞれ挟持した単位ブロック同士の相対位置関係を、単位ブロック同士のみの連結では実現し得ない相対位置関係に設定することが可能となり、単位ブロックの組付態様の選択肢がさらに広がる。しかも、前記被挟持端側凸形係合部又は前記被挟持端側凹形係合部の係合部位を中心に前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックを相対回動可能に構成しているため、単位ブロックとジョイントブロックの相対角度姿勢を変更する場合に、単位ブロックとジョイントブロックとの組付状態が不意に解除されることがなく、好適である。
【0025】
殊に、前記係合部位又は係合部位近傍に、前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックの回動動作に抵抗を与えるための第2回動抵抗付与手段を設けていれば、単位ブロック及びジョイントブロックの回動動作に抵抗を与えるように構成しているため、単位ブロック及びジョイントブロックを所望の相対角度姿勢で停止させることが可能となり、組付態様のバリエーションに富むものとなる。
【0026】
また、本発明の組付玩具は、前記単位ブロックの挟持端部又は操作端部に着脱可能に取り付けられるオプションブロックを備えたものであり、当該オプションブロックが、前記凸形係合部又は前記凹形係合部に係合可能な係合部を備えたものであれば、オプションブロックとして、例えば車輪ブロックや目玉ブロックを適用することにより、車両や動物も作ることができ、実物に似せた構造物を作ることが可能となる。加えて、単位ブロックの前記凸形係合部又は前記凹形係合部にオプションブロックの係合部を係合させることにより、良好な取付状態とすることができる。
【0027】
この場合、種類の異なる複数の前記オプションブロックを備えてなり、各オプションブロックが、前記単位ブロックの挟持端部又は操作端部に直接取り付けられるベースブロックと、当該ベースブロックに取り付けられるオプション本体とを備えたものであり、各オプションブロックのベースブロックがそれぞれ同一形状のものであれば、部品の共通化を図ることができ、何れのオプションブロックも、単位ブロックの挟持端部又は操作端部に対するベースブロックの取付態様が同様のものとなり、組立作業の簡素化にも資する。
【0028】
また、本発明の単位ブロックは、複数個を相互に組み付けて種々の形状をなす構造物を作り得るようにした組立玩具に用いられるものであって、一端側に挟持端部を他端側に操作端部をそれぞれ有しそれら挟持端部と操作端部との間に枢着部を設けてなる一対の挟持プレートと、これら各挟持プレートの枢着部同士を、挟持端部同士の接離動作と操作端部同士の接離動作とが相反するように枢結する枢結部材と、前記各挟持プレートを、その挟持端部同士が相寄る方向に付勢する弾性部材と、何れか一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面にそれぞれ設けた凸形係合部と、前記一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面にそれぞれ設けられ且つ前記凸形係合部が回動可能に係合し得る凹形係合部とを備えたものであることを特徴とする。
【0029】
このような単位ブロックであれば、上述と略同様の効果、すなわち、各挟持プレートの操作端部を摘んで離す又は摘む力を弱めるという極めて簡単且つ単純な作業によって、単位ブロック同士を相互に組み付けることができるとともに、構造物を作る過程、或いは構造物を作った後に、各単位ブロックを可動させることができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように本発明によれば、簡単な作業によって単位ブロック同士を一定の軸回りに回動可能な状態で組み付けることができ、各単位ブロックの角度を変更しつつ自在に連結して種々の構造物を作ることができる。また、構造物を作った後において構造物の一部又は全体を動かして遊ぶこともでき、幼児の創作意欲を向上させることはもちろんのこと、楽しみながら集中して思考をトレーニングすることができる有用な知育用の組立玩具を提供することができる。単位ブロック同士を簡単に組み付けることができるとともに、相互に組み付けた単位ブロック同士の相対角度姿勢を変更した場合であっても、単位ブロック同士の組付状態が不意に解除されることがなく、しかも、単位ブロック同士を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能な斬新な組立玩具になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0032】
本実施形態に係る組立玩具1は、図1に示すように、複数の単位ブロック22を相互に組み付けて種々の形状をなす構造物Aを作り得るようにしたものである。なお、図1は、複数の単位ブロック2を相互に組み付けてなる構造物の一例として、犬の形状をなす構造物Aの全体概略図であり、各単位ブロック2の細部については省略又は簡略化している。
【0033】
各単位ブロック2は、図2及び図3に示すように、第1挟持プレート3と第2挟持プレート4とを相互に組み付けたものである。以下の説明において、各挟持プレート3、4のうち、相互に対向する面を「内向面」とし、相互に背向する面を「外向面」とする。
【0034】
第1挟持プレート3は、図4〜図6に示すように、一端側に設けた第1挟持端部31と、他端側に設けた第1操作端部32と、第1挟持端部31と第1操作端部32との略中間に設けた第1枢着部33とを備えたものである。この第1挟持プレート3は、概略板状をなし、平面視形状が、長手方向中央部を括らせたひょうたん形のものである。第1挟持プレート3のうち、外向面(図5における上向面)及び内向面(図5における下向面)は略平坦なものであり、外向面のうち、第1挟持端部31に第1挟持端側凸形係合部311を設けるとともに、第1操作端部32に第1操作端側凸形係合部321を設けている。一方、第1挟持プレート3の内向面のうち、第1挟持端部31に第1挟持端側凹形係合部312を設けるとともに、第1操作端部32に第1操作端側凹形係合部322を設けている。
【0035】
第1挟持端側凸形係合部311及び第1操作端側凸形係合部321はそれぞれ平坦面に突設された軸状をなすものであり、第1挟持端側凹形係合部312及び第1操作端側凹形係合部322はそれぞれ平坦面に形成され、且つ軸状の第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321が回動可能に係合し得る係合孔である。第1挟持端側凸形係合部311と第1挟持端側凹形係合部312との相対位置関係、及び第1操作端側凸形係合部321と第1操作端側凹形係合部322との相対位置関係を、それぞれ第1挟持プレート3の厚み方向に沿って同一直線上に位置付けられるように設定している。第1挟持端部31及び第1操作端部32の周縁を、それぞれ第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321を中心とする平面視略部分円弧状に成形している。
【0036】
第1枢着部33は、第1挟持プレート3の長手方向中間部から内向面側に突出し、且つ第1挟持プレート3の長手方向に沿って対向するものである。各第1枢着部33に、対向方向に連通する軸孔331を形成している。
【0037】
第2挟持プレート4は、図7〜図9に示すように、平面視外縁形状が第1挟持プレート3と略同一のものであり、一端側に設けた第2挟持端部41と、他端側に設けた第2操作端部42と、第2挟持端部41と第2操作端部42との略中間に設けた第2枢着部43とを備えたものである。この第2挟持プレート4は、概略板状をなし、平面視形状が、長手方向中央部を括らせたひょうたん形のものである。第2挟持プレート4の外向面(図8における下向面)及び内向面(図8における上向面)が略平坦なものであり、第2挟持プレート4の内向面のうち、第2挟持端部41に第2挟持端側凸形係合部411を設けるとともに、第2操作端部42に第2操作端側凸形係合部421を設けている。一方、外向面のうち、第2挟持端部41に第2挟持端側凹形係合部412を設けるとともに、第2操作端部42に第2操作端側凹形係合部422を設けている。
【0038】
第2挟持端側凸形係合部411及び第2操作端側凸形係合部421はそれぞれ平坦面に突設された軸状をなすものであり、第2挟持端側凹形係合部412及び第2操作端側凹形係合部422はそれぞれ平坦面に形成され、且つ軸状の第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421が回動可能に係合し得る係合孔である。第2挟持端側凸形係合部411と第2挟持端側凹形係合部412との相対位置関係、及び第2操作端側凸形係合部421と第2操作端側凹形係合部422との相対位置関係を、それぞれ第2挟持プレート4の厚み方向に沿って同一直線上に位置付けられるように設定している。第2挟持端部41及び第2操作端部42の周縁を、それぞれ第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421を中心とする平面視略部分円弧状に成形している。
【0039】
第2枢着部43は、第2挟持プレート4の長手方向中間部から内向面側に突出し、且つ第2挟持プレート4の長手方向に沿って対向するものである。対をなす第2枢着部43間の外法離間寸法を、対をなす前記第1枢着部33間の内法離間寸法よりも若干大きく設定するとともに、各第2枢着部43に、互いに離間する方向に突出し且つ前記第1枢着部33の軸孔331に嵌入可能な軸部431をそれぞれ設けている。本実施形態では、各軸部431の先端部の一部をテーパ状に面取り加工し(図示省略)、各軸部431がそれぞれ軸孔331に嵌入し易く、且つ一旦嵌入した後は抜け難くなるようにしている。そして、各軸部431をそれぞれ軸孔331に嵌入することにより、第1挟持プレート3と第2挟持プレート4とを相互に一体的に組み付けることができる。そして、各軸部431及び各軸孔331が、各挟持プレート3、4の挟持端部31、41同士の接離動作と操作端部32、42同士の接離動作とが相反するように枢結する本発明の「枢結部材」として機能する。
【0040】
また、第1挟持プレート3と第2挟持プレート4とを相互に組み付けてなる各単位ブロック2は、各挟持プレート3、4を、第1挟持端部31と第2挟持端部41とが相寄る方向に付勢する弾性部材たる板バネ5を備えている。本実施形態では、第1挟持プレート3の内向面及び第2挟持プレート4の内向面における略中央部に、それぞれ弾性部材(板バネ5)を収容し得る第1弾性部材収容凹部34、第2弾性部材収容凹部部44を形成している。そして、板バネ5を側面視U字状に湾曲させ、当該湾曲部位51が挟持端31、41側を向く姿勢で、一端部を第1弾性部材収容凹部34に収容し、他端部を第2弾性部材収容凹部部44に収容している。
【0041】
さらに、各単位ブロック2は、図10に示すように、各挟持プレート3、4の挟持端部31、41間に、他の単位ブロック2の挟持プレート(図示例では、それぞれ異なる単位ブロック2の第1挟持プレート3及び第2挟持プレート4)を2枚重ね合わせた状態で挟持した際に、一対の挟持プレート3、4が略平行になるように各挟持プレート3、4の厚み寸法を設定している。
【0042】
このような構成を有する各単位ブロック2は、一の単位ブロック2の各挟持端部31、41によって、他の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、第2操作端部42を挟持した場合に相互に組み付けることができる。組み付ける際には、予め、一の単位ブロック2に設けた凸形係合部(第1挟持端部側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端部側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)の突出方向と、他の単位ブロック2に設けた凸形係合部(第1挟持端部側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端部側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)の突出方向とが同一方向を向くようにしておく。本実施形態では、各単位ブロック2の第1挟持プレート3に特定の色彩を施し、第2挟持プレート4に他の色彩を施している。そのため、単位ブロック2同士を組み付ける際に、各挟持プレート3、4の色を目印として、同じ色の挟持プレート3、4が同一方向を向くように各単位ブロック2の方向を決めることによって、単位ブロック2同士の方向性を自ずと一致させることができる。
【0043】
そして、一の単位ブロック2の各操作端部32、42を弾性部材(板バネ5)の弾性力に抗して相寄る方向に押圧する操作力を付与し、挟持端部31、41同士を離反させた状態で、これら挟持端部31、41間に他の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2操作端41、第1操作端部32又は第2操作端部42を位置付けた際に、前記操作力を軽減する又は停止することにより、一の単位ブロック2の各挟持端部31、41によって、他の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2操作端41、第1操作端部32又は第2操作端部42を挟持することができる。つまり、本実施形態に係る単位ブロック2は、いわゆる洗濯バサミと略同様の操作方法、すなわち、操作端部32、42を摘んで離す又は摘む力を弱めるという操作方法で他の単位ブロック2と組み付けることが可能である。なお、単位ブロック2の組付状態を解除する場合にも、同様の操作方法で対応できることは言及するまでもない。
【0044】
そして、図11及び図12に示すように、一の単位ブロック2(図中右側の単位ブロック2)の各挟持端部31、41によって、他の単位ブロック2の何れか一方の挟持端部(図示例では第1挟持端部31)を挟持した場合に、一の単位ブロック2の各挟持プレート3、4の各内向面に設けた第1挟持端側凹形係合部312及び第2挟持端側凸形係合部411のうち少なくとも何れか一方が、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端部側凸形係合部311又は第2挟持端側凹形係合部412に係合し、図13に示すように、係合部位を中心に各単位ブロック2が相対的に回動可能な状態となる。
【0045】
なお、本実施形態では、通常の組付状態では、図12に示すように、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の内向面とが相互に密着又は近接した状態で、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凹形係合部312とが相互に緊密に係合している。
【0046】
そして、各単位ブロック2に前記弾性部材(板バネ5)の弾性力に抗して、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の内向面とを離間させる外力が作用した場合には、図14に示すように、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凹形係合部312との緊密な係合状態が解除される一方で、一の単位ブロック2の第1挟持端部31の内向面と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の外向面とが相互に密着又は近接し、一の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凹形係合部312と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凸形係合部311とが相互に緊密に係合することにより、単位ブロック2同士の係合状態が不意に解除されないようにしている。
【0047】
なお、図12に示す状態において、各単位ブロック2に前記弾性部材(板バネ5)の弾性力に抗して、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の内向面とを離間させる外力が作用した場合に、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411と、他の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凹形係合部312との緊密な係合状態が解除される一方で、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第2挟持端部41の外向面とが相互に密着又は近接し、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凹形係合部412と、他の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411とが相互に緊密に係合するようにしても構わない(図示省略)。
【0048】
また、図15に示すように、一の単位ブロック2(図中右側の単位ブロック2)の各挟持端部31、41によって、他の単位ブロック2の何れか一方の操作端部(図示例では第2操作端部42)を挟持した場合に、一の単位ブロック2の第1挟持端側凹形係合部312及び第2挟持端側凸形係合部411のうち少なくとも一方が、他の単位ブロック2の第2操作端部42の第2操作端側凸形係合部421又は第2操作端側凹形係合部422に係合し、係合部位を中心に一の単位ブロック2及び他の単位ブロック2が相対的に回動可能な状態となる。
【0049】
なお、本実施形態では、通常の組付状態では、図15に示すように、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第2挟持端部42の外向面とが相互に密着又は近接した状態で、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411と、他の単位ブロック2の第2操作端部42の第2操作端側凹形係合部422とが相互に緊密に係合している。
【0050】
そして、各単位ブロック2に前記弾性部材(板バネ5)の弾性力に抗して、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の内向面と、他の単位ブロック2の第2挟持端部42の外向面とを離間させる外力が作用した場合に、図16に示すように、一の単位ブロック2の第2挟持端部41の第2挟持端側凸形係合部411と、他の単位ブロック2の第2操作端部42の第2操作端側凹形係合部422との緊密な係合状態が解除される一方で、一の単位ブロック2の第1挟持端部31の内向面と、他の単位ブロック2の第2操作端部42とが相互に密着又は近接し、一の単位ブロック2の第1挟持端部31の第1挟持端側凹形係合部312と、他の単位ブロック2の第2操作端部42の第2操作端側凸形係合部421とが相互に緊密に係合することにより単位ブロック2同士の係合状態が不意に解除されないようにしている。
【0051】
しかして、本実施形態に係る各単位ブロック2は、各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)及び各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)の近傍に、各単位ブロック2が相対回動する際にその回動動作に抵抗を与えるための回動抵抗付与手段6を設けている。
【0052】
回動抵抗付与手段6は、図4〜図9等に示すように、前記各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)を中心とする円環領域に所定ピッチで間欠配置した複数の隆起部61と、前記各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)を中心とする円環領域に所定ピッチで間欠配置した複数の凹陥部62とを備えてなり、前記弾性部材(板バネ5)の弾性付勢力を利用して隆起部61を凹陥部62に節度的に係合させ得るようにした節度機構である。
【0053】
各隆起部61は、前記各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)を中心とする円環領域に放射状に設けたものであり、各凹陥部62は、前記各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)を中心とする円環領域に放射状に形成したものである。そして、隆起部61と凹陥部62との係合深さを、凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)との係合深さよりも小さく設定している。すなわち、各隆起部61の突出寸法を、各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)の突出寸法をよりも小さく設定するとともに、各凹陥部62の窪み寸法を、各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)の窪み寸法よりも小さく設定している。
【0054】
そして、一の単位ブロック2の各挟持端部31、41によって、他の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、第2操作端部42のうち何れか一の端部を挟持して、単位ブロック2同士を相互に組み付けた状態において、各隆起部61のうち少なくとも一又は複数の隆起部61が、対応する凹陥部62にそれぞれ係合する(図12等参照)。この状態において、少なくとも一の単位ブロック2を他の単位ブロック2に対して凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)との係合部位を中心に回動させた場合に、それに伴って一又は複数の隆起部61が、凹陥部62との係合位置を順次変えながら任意の凹陥部62に係合する。これによって、回動動作にクリック感を付与することができ、単位ブロック2同士の相対角度姿勢を所定ピッチ毎に変更することができる。
【0055】
また、本実施形態に係る組立玩具1は、単位ブロック2同士を直接組み付ける態様に加えて、図17に示すように、専用のジョイントブロック7を介して単位ブロック2同士を組み付けることが可能である。
【0056】
ジョイントブロック7は、図18〜図20に示すように、概略板状をなし、単位ブロック2の各挟持端部31、41に挟持される第1被挟持プレート71及び第2被挟持プレート72を備え、これら第1被挟持プレート71と第2被挟持プレート72とをヒンジ部73を介して相対角度変更可能に接続している。本実施形態では、ジョイントブロック7の平面視形状と、単位ブロック2の平面視形状とを略同一に設定している。また、第1被挟持プレート71及び第2被挟持プレート72の厚み寸法を、各挟持プレート3、4の厚み寸法と略同一に設定している。
【0057】
第1被挟持プレート71は、一端側に設けた第1被挟持端部711と、他端側に設けた第1ヒンジ要素712とを備えたものである。また、第2被挟持プレート72は、一端側に設けた第2被挟持端部721と、他端側に設けた第2ヒンジ要素722とを備えたものである。
【0058】
第1被挟持端部711及び第2被挟持端部721は相互に略同一形状をなすものであり、それぞれ単位ブロック2の各挟持端部31、41と略同一の平面視形状をなすものである。そして、各被挟持端部711、721は、一方の面(図19における上向面)に、単位ブロック2の少なくとも第1挟持端側凹形係合部312が係合可能な第1被挟持端側凸形係合部711a、第2被挟持端側凸形係合部721aをそれぞれ設け、他方の面(図19における下向面)に、単位ブロック2の少なくとも第2挟持端側凸形係合部411が係合可能な第1被挟持端側凹形係合部711b、第2被挟持端側凹形係合部721bをそれぞれ設けている。なお、各被挟持端側凸形係合部711a、721aは、単位ブロック2の各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と略同一形状をなすものであり、各被挟持端側凹形係合部711b、721bは、単位ブロック2の各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)と略同一形状をなすものである。また、各被挟持端部711、721の周縁を、各被挟持端側凸形係合部711a、721aを中心とする略部分円弧状に成形している。
【0059】
第1被挟持プレート71の第1ヒンジ要素712は、対向する一対の突出片712aと、各突出片712aの先端部から相寄る方向に向かって突出する挿入軸712bとを備えたものである。本実施形態では、各突出片712aの先端部を、前記挿入軸712bを中心にした略円形に成形している。そして、図21に示すように、各突出片712aの先端部に、挿入軸712bを挟んで相互に略同一直線上に配される一対の突状の段部712cを設けている。
【0060】
第2被挟持プレート72の第2ヒンジ要素722は、前記第1ヒンジ要素712の突出片712a間に配され、且つ第1ヒンジ要素712の挿入軸712bが挿入可能な軸孔722aを有するものである。本実施形態では、第2ヒンジ要素722を円筒状に成形している。そして、図22に示すように、第2ヒンジ要素722の長手方向両端部に、第1ヒンジ要素712の段部712cが係合可能な複数の溝部722bを、軸孔722aの軸心を中心として所定ピッチで間欠配置している。
【0061】
このような構成をなす第1被挟持プレート71及び第2被挟持プレート72は、第1ヒンジ要素712の挿入軸712bを第2ヒンジ要素722の軸孔722aにそれぞれ挿入することにより、相互に組み付けることができ、この組付状態において、第1ヒンジ要素712と第2ヒンジ要素722とからなるヒンジ部73を介して相対回動可能なものとなる。さらに、第1被挟持プレート71又は第2被挟持プレート72の少なくとも一方を他方に対してヒンジ部73を中心に回動させた場合に、それに伴って第1ヒンジ部73の段部712cが、溝部722bとの係合位置を順次変えながら任意の溝部722bに係合する。これによって、回動動作にクリック感を付与しつつ、第1被挟持プレート71と第2被挟持プレート72との相対角度姿勢を所定ピッチ毎に変更することができる。
【0062】
さらに、ジョイントブロック7は、各被挟持端側凸形係合部711a、721aを中心とする円環領域に複数の被挟持端側隆起部74を所定ピッチで間欠配置する一方、各被挟持端側凹形係合部711b、721bを中心とする円環領域に複数の被挟持端側凹陥部75を所定ピッチで間欠配置している。各被挟持端側隆起部74は、前記各隆起部61と略同一形状をなすものであり、各被挟持端側凹陥部75は、前記各凹陥部62と略同一形状をなすものである。すなわち、各被挟持端側隆起部74の突出寸法を、各被挟持端側凸形係合部711a、721aの突出寸法よりも小さく設定するとともに、各被挟持端側凹陥部75の窪み寸法を、各被挟持端側凹形係合部711b、721bの窪み寸法よりも小さく設定している。
【0063】
そして、単位ブロック2の各挟持端部31、41によって、ジョイントブロック7の各被挟持端部711、721をそれぞれ挟持した場合に、図17に示すように、単位ブロック2の第1挟持端側凹形係合部312又は第2挟持端側凸形係合部411の少なくとも一方が、ジョイントブロック7の各被挟持端部711、721の各被挟持端側凸形係合部711a、721a又は各被挟持端側凹形係合部711b、721bの少なくとも一方にそれぞれ係合し、係合部位を中心に単位ブロック2及びジョイントブロック7が相対的に回動可能な状態となる。さらに、この組付状態において、単位ブロック2の各隆起部61のうち少なくとも一又は複数の隆起部61が、対応する被挟持端側凹陥部75にそれぞれ係合するとともに、各被挟持端側隆起部74のうち少なくとも一又は複数の被挟持端側隆起部74が、対応する単位ブロック2の凹陥部62にそれぞれ係合している。この状態において、単位ブロック2又はジョイントブロック7の少なくとも一方を他方に対して被挟持端側凸形係合部711a、721aと第1挟持端側凹形係合部312の係合部位(又は被挟持端側凹形係合部711b、721bと第2挟持端側凸形係合部411との係合部位)を中心に回動させた場合に、それに伴って隆起部61と被挟持端側凹陥部75との係合位置(又は被挟持端側隆起部74と凹陥部62との係合位置)が順次変更することにより、回動動作にクリック感を付与することができ、単位ブロック2とジョイントブロック7との相対角度姿勢を所定ピッチ毎に変更することができる。すなわち、少なくとも単位ブロック2の第1挟持端側凹形係合部312、第2挟持端側凸形係合部411、ジョイントブロック7の被挟持端側凸形係合部711a、721a、被挟持端側凹形係合部711b、721bによって、単位ブロック2及びジョイントブロック7の回動動作に抵抗を与えるための本発明の「第2回動抵抗付与手段」を構成している。
【0064】
また、本実施形態に係る組立玩具1は、単位ブロック2の挟持端部31、41及び操作端部32、42に着脱可能に取り付けられるオプションブロックを備えている。以下、オプションブロックとして、図23に示す車輪ブロック8、及び図30に示す目玉ブロック9について説明する。
【0065】
車輪ブロック8は、単位ブロック2の各挟持端部31、41及び各操作端部32、42に着脱可能に直接取り付けられるベースブロックBと、このベースブロックBに着脱可能に取り付けられる車輪本体81とを備えたものである。
【0066】
ベースブロックBは、図24及び図25に示すように、単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、第2操作端部42のうち選択した一の端部をその厚み方向に挟んだ状態で収容し得る収容空間BSを有するベース本体B1と、車輪本体81を保持するための保持部B2とを備えたものである。
【0067】
ベース本体B1は、平面視略円形をなし、対向する一対の対向面部B11と、対向面部B11の外縁部のうち所定領域同士を接続する接続部B12とを備えている。そして、各対向面部B11に、前記各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)が係合可能な本願の係合部たる係合孔B11aを形成している。本実施形態では、対向面部B11間の内法離間寸法を、各挟持プレート3、4の厚み寸法と同一又は若干大きく設定している。
【0068】
保持部B2は、何れか一方の対向面部B11からその面方向と略直交する方向に突出する軸状をなすものである。保持部B2は、少なくとも先端部に保持部B2の長手方向に伸びるスリットB21を介して対向する対向軸部B22を備え、対向軸部B22同士を接離動作可能にしている。また、保持部B2の先端部に、他の領域より外径を大きく設定してなる抜止部B23を設けている。本実施形態では、各対向軸部B22にそれぞれ略半円弧状の抜止部B23を設けている。なお、平面視略円形をなす各対向面部B11の中心に保持部B2を設けている。
【0069】
車輪本体81は、図26及び図27に示すように、板状をなす円盤状のものであり、中央部分に、肉厚方向に貫通し且つベースブロックBの保持部B2が挿入可能な挿入孔811を形成したものである。また、挿入孔811の周縁部位を、外縁部位よりも若干薄肉に設定することにより、実物のタイヤに似せている(図23参照)。車輪本体81の外径を、ベースブロックBのベース本体B1(具体的には対向面部B11)の外径よりも大きく設定している。
【0070】
次に、このような車輪ブロック8を、単位ブロック2に組み付ける手順及び作用について説明する。
【0071】
先ず、ベースブロックBの保持部B2に車輪本体81を取り付ける。この取付作業は、車輪本体81の挿入孔811に保持部B2を挿入することにより行う。この際、車輪本体81の挿入孔811が保持部B2の抜止部B23を乗り越えるまでは、保持部B2の各対向軸部B22が一時的に相寄る方向に変形し、車輪本体81の挿入孔811が保持部B2の抜止部B23を乗り越えた際に、各対向軸部B22が復元し、保持部B2の抜止部B23によって車輪本体81が保持部B2から抜け外れないようにしている。なお、車輪本体81を保持部B2から取り外す作業は、各対向軸部B22の先端部(具体的には抜止部B23)を指で相寄る方向に摘んだ状態で車輪本体81を抜ける方向へ押し出すことにより行う。
【0072】
車輪本体81を保持部B2に取り付けたベースブロックBを、単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32又は第2操作端部42に取り付ける。この取付作業は、ベース本体B1の収容空間BSに単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32又は第2操作端部42を挿入して収容することにより行う。この作業により、ベース本体B1の各対向面部B11に形成した係合孔B11aのうち何れか一方が、第1挟持端側凸形係合部311、第2挟持端側凸形係合部411、第1操作端側凸形係合部321又は第2操作端側凸形係合部421のうち何れか一の凸形係合部に係合する。
【0073】
なお、対向面部B11間の内法離間寸法を、各挟持プレート3、4の厚み寸法と略同一又は若干大きく設定しているため、ベース本体B1の各対向面部B11に形成した係合孔B11aのうち何れか一方が、第1挟持端側凸形係合部311、第2挟持端側凸形係合部411、第1操作端側凸形係合部321又は第2操作端側凸形係合部421のうち何れか一の凸形係合部に係合する前段階の時点で、当該凸形係合部に当接し得る。しかしながら、本実施形態では、各凸形係合部を囲む円環領域に、それじれ所定のピッチで間欠配置した複数の隆起部61を設け、この隆起部61の突出寸法を凸形係合部の突出寸法よりも小さく設定しているため、単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32又は第2操作端部42をベース本体B1の収容空間BSに挿入して収容する際に、ベース本体B1の各対向面部B11が先ず隆起部61に当接しながら対向面部B11同士が拡開する方向に変形し、引き続き、凸形係合部に当接しながら当該凸形係合部を乗り越えた時点で各対向面部B11が復元し、各対向面部B11に形成した係合孔B11aのうち何れか一方が、凸形係合部にスムーズに係合する。すなわち、隆起部61が、対向面部B11に形成した係合孔B11aを凸形係合部に係合させる際に、対向面部B11同士が相互に離間する方向に変形する動作を誘発する離間動作誘発部として機能する。
【0074】
本実施形態では、図23に示すように、車輪本体81を単位ブロック2の第1挟持端部31と第2挟持端部41との間、又は第1操作端部32と第2操作端部42との間(図示例は前者)に配置する態様と、図28に示すように、車輪本体81を単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、又は第2操作端部42の外向面(図示例は第2挟持端部41の外向面)側に配置する態様と、図29に示すように、単一の単位ブロック2に対して、2つの車輪本体81を配置する態様から所望の態様を選択できるようにしている。そして、何れの態様においても、車輪本体81の外径を、ベースブロックBのベース本体B1(具体的には対向面部B11)の外径よりも大きく設定しているため、車輪本体81がベースブロックBに優先して床面等の接地面に接地し、ベース本体B1の保持部B2を中心に車輪本体81が円滑に回動する。
【0075】
一方、目玉ブロック9は、図30に示すように、単位ブロック2の挟持端部31、41及び操作端部32、42に着脱可能に直接取り付けられるベースブロックBと、このベースブロックBに着脱可能に取り付けられる目玉本体91とを備えたものである。
【0076】
本実施形態では、車輪ブロック8のベースブロックBと同一のものを、目玉ブロック9のベースブロックBとして適用している。
【0077】
目玉本体91は、図31及び図32に示すように、概略半球状をなし、球面状の頂面部911における中央部位を黒色に着色したものである。また、目玉本体91の底面部から頂面部911に向かって伸び、且つベースブロックBの保持部B2が挿入可能な挿入孔912を形成している。本実施形態では、目玉本体91の外径を、ベースブロックBのベース本体B1(具体的には対向面部B11)の外径と略同一又は若干大きく設定している。
【0078】
次に、このような目玉ブロック9を、単位ブロック2に組み付ける手順及び作用について説明する。
【0079】
先ず、ベースブロックBの保持部B2に目玉本体91を取り付ける。この取付作業は、目玉本体91の挿入孔912に保持部B2を挿入することにより行う。本実施形態では、挿入孔912の開口径を保持部B2の外径より若干小さく設定しているため、保持部B2が挿入孔912の内壁に摩擦した状態で係合し、目玉本体91がベースブロックBから不意に抜け外れることを防止している。なお、目玉本体91を保持部B2から取り外す作業は、目玉本体91をベースブロックBから離間する方向に引っ張ることにより行う。
【0080】
目玉本体91を保持部B2に取り付けたベースブロックBを、単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、又は第2操作端部42に取り付ける。この取付作業及び作用については、前述の車輪ブロック8の場合と同様であるため省略する。
【0081】
なお、車輪ブロック8及び目玉ブロック9を単位ブロック2に取り付ける手順として、先ずベースブロックBを単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、又は第2操作端部42の何れかに取り付け、その後、ベースブロックBに車輪本体81又は目玉本体91を取り付けるようにしても勿論構わない。
【0082】
上述した構造をなす単位ブロック2、ジョイントブロック7、車輪ブロック8及び目玉ブロック9を備えた本実施形態に係る組立玩具1は、単位ブロック2の数や、単位ブロック2同士の相対角度姿勢を適宜変更することにより、例えば図1に示すような「犬」等、種々の形状をなす構造物を作ることができ、また、ジョイントブロック7によって単位ブロック2同士の組付のみでは展開し得ない方向への広がりを実現することができ、創作の自由度を際限なく高めることが可能となる。さらに、車輪ブロック8や目玉ブロック9等のオプションブロックを単位ブロック2に組み付けることによって、より実物に似せた構造物Aを創作することができる。
【0083】
このように、本実施形態に係る組立玩具1は、一の単位ブロック2と他の単位ブロック2とを相互に組み付けた状態で、凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)との係合部位を中心に単位ブロック2同士が相対回動するため、従来のものと比較して、単位ブロック2同士の相対角度姿勢を変更した場合であっても、単位ブロック2同士の組付状態が不意に解除されることがなく、単位ブロック2を、一定の軸回りに回動可能な状態で角度を変更しつつ自在に連結して種々の構造物Aを作ることができる。また、複数の単位ブロック2を相互に組み付けて例えば構造物Aを作った後に、単位ブロック2同士を相対回動させることによって構造物Aの一部又は全体を動かして遊ぶことも可能となり、「挟んで回す」というこれまでには無い、斬新な玩具を提供することができる。
【0084】
さらに、単位ブロック2の各操作端部32、42を摘んで離すという簡単な作業によって、単位ブロック2同士を組み立てる、又は相互に組み付けた一の単位ブロック2から他の単位ブロック2を取り外すことができるため、組立時のストレスが軽減されるとともに、回動抵抗付与手段6によって各単位ブロック2の回動動作に抵抗を与えるように構成しているため、単位ブロック2同士を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能となり、組付態様のバリエーションに富み、幼児の創作意欲をより一層掻き立てるものとなる。
【0085】
特に、各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)が、第1挟持プレート3のうち平坦な第1挟持端部31及び第1操作端部32の外向面、並びに第2挟持プレート4のうち平坦な第2挟持部41及び第2操作端部42の内向面に突設された軸状をなすものであり、凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)が、第1挟持プレート3のうち平坦な第1挟持端部31及び第1操作端部32の内向面、並びに第2挟持プレート4のうち平坦な第2挟持部41及び第2操作端部42の外向面に形成され前記軸状の凸形係合部が回動可能に係合し得る係合孔であるため、凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)及び凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)をそれぞれ単純な形状で実現することができるとともに、これら各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)及び凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)を平坦面に形成することによって、凹凸係合を的確に行うことができる。
【0086】
回動抵抗付与手段6が、各凸形係合部311、411、321、421を囲む円環領域に所定のピッチで間欠配置した複数の隆起部61と、各凹形係合部312、412、322、422を囲む領域に所定のピッチで間欠配置した複数の凹陥部62とを備えてなり、弾性部材(板バネ5)の弾性付勢力を利用して隆起部61を凹陥部62に節度的に係合させ得るようにした節度機構であるため、回動抵抗付与手段6を簡単な構造で実現することができるとともに、成形加工時に隆起部61及び凹陥部62の数を増減することによって、相互に組み付けた単位ブロック2同士の節度停止可能な角度ピッチを調整することができる。
【0087】
加えて、隆起部61と凹陥部62との係合深さを、各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と各凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)との係合深さよりも小さく設定しているため、単位ブロック2同士を相対回動させた際に、隆起部61と凹陥部62との節度的な係合及び係合解除の作動が、凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)と凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)との係合状態に影響を及ぼすことがなく、良好な凹凸係合状態を維持することができる。
【0088】
また、第1挟持プレート3及び第2挟持プレート4の各挟持端部31、41及び各操作端部32、42の周縁を、それぞれ係合部位の回転中心を中心にした同径の略部分円弧状に成形しているため、係合部位を中心として単位ブロック2同士を相対回動させる際、単位ブロック2の一部が挟持端部31、41及び操作端部32、42の周縁と干渉することを回避して、スムーズな回動動作を実現することができる。さらに、相互に組み付けた単位ブロック2同士がどのような相対角度姿勢であっても、一方の単位ブロック2の各挟持端部31、41と、これら挟持端部31、41によって挟持した他方の単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部32、第1操作端部41又は第2操作端部42のうち何れか一の端部とが厚み方向に略完全に重なり合うため(図13参照)、当該挟持部位(換言すれば回動基端部位)に怪我を誘発するような角部が存在せず、単位ブロック2同士の相対回動を安全に行うことができる。
【0089】
加えて、図10に示すように、単位ブロック2の各挟持端部31、41間に、他の単位ブロック2の挟持プレート3、4を2枚重ね合わせた状態で挟持させることにより、単位ブロック2の第1挟持プレート3及び第2挟持プレート4が略平行になるように各挟持プレート3、4の厚み寸法を設定しているため、常時は、弾性部材(板バネ5)の作用により挟持端部31、41同士が相寄った概略ハ字状をなす一対の挟持プレート3、4を、各挟持端部31、41間に2枚重合させた他の単位ブロック2の挟持プレート3、4を挟持させることによって概略ニ字状にすることができ、単位ブロック2の組付態様に更なる幅を持たせることができる。
【0090】
殊に、各単位ブロック2が、第1挟持プレート3の第1挟持端部31及び第1操作端部32の外向面、並びに第2挟持プレート4の第2挟持端部41及び第2操作端部42の内向面にそれぞれ凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)を設け、第1挟持プレート3の第1挟持端部31及び第1操作端部32の内向面、並びに第2挟持プレート4の第2挟持端部41及び第2操作端部42の外向面にそれぞれ凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)を設けたものであるため、単位ブロック2同士を組み付ける際に、各単位ブロック2の方向性を一致させる、すなわち単位ブロック2同士の凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)の突出方向を一致させるという簡単なルールさえ守れば、複数の単位ブロック2を無限に連結していくことができる。
【0091】
また、一の単位ブロック2の各挟持端部3、4よって他の単位ブロック2の何れか一の挟持端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロック2の何れか一方の挟持端部3、4の内向面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部と、他の単位ブロック2の何れか一の挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部とが略緊密に係合し、前記弾性部材の弾性力に抗して前記一の単位ブロック2の挟持端部同士を離間させる外力が作用した場合に、一の単位ブロック2の何れか一方の挟持端部の内向面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部と、他の単位ブロック2の何れか一の前記挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部との緊密な係合状態が解除されるとともに、前記一の単位ブロック2の他方の挟持端部の内向面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部と、前記他の単位ブロック2の何れか一方の前記挟持端部の他方の面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部とが略緊密に係合するようにしているため、相互に組み付けた単位ブロック2に不意な外力が作用した場合であっても、単位ブロック2同士の組付状態を維持することができる。
【0092】
同様に、一の単位ブロック2の各挟持端部3、4よって他の単位ブロック2の何れか一の操作端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロック2の何れか一方の挟持端部3、4の内向面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部と、他の単位ブロック2の何れか一の操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部とが略緊密に係合し、前記弾性部材の弾性力に抗して前記一の単位ブロック2の挟持端部同士を離間させる外力が作用した場合に、一の単位ブロック2の何れか一方の挟持端部の内向面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部と、他の単位ブロック2の何れか一の前記操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部との緊密な係合状態が解除されるとともに、前記一の単位ブロック2の他方の挟持端部の内向面に設けた前記凹形係合部又は前記凸形係合部と、前記他の単位ブロック2の何れか一方の前記操作端部の他方の面に設けた前記凸形係合部又は前記凹形係合部とが略緊密に係合するようにしているため、相互に組み付けた単位ブロック2に不意な外力が作用した場合であっても、単位ブロック2同士の組付状態を維持することができる。
【0093】
殊に、各単位ブロック2が、第1挟持プレート3に特定の色彩を施し、第2挟持プレート4に他の色彩を施したものであるため、各単位ブロック2、及び単位ブロック2を複数組み付けて作った構造物Aがカラフルなものになり、幼児の好奇心を増大させるとともに、単位ブロック2同士を組み付ける際に、同じ色の挟持プレート3、4が同じ方向を向くように各単位ブロック2の方向を決めることによって、自ずと単位ブロック2同士の凹凸係合可能な相対姿勢となり、組付作業の容易化にも資する。
【0094】
さらに、本実施形態に係る組立玩具1は、単位ブロック2の各挟持端部31、41によって挟持される第1被挟持プレート71及び第2被挟持プレート72を、ヒンジ部73を介して一対にして設け、これら被挟持プレート71、72同士の相対角度を変更可能に構成したジョイントブロック7を備えてなり、このジョイントブロック7が、各被挟持プレート71、72に、単位ブロック2の凹形係合部(第1挟持端側凹形係合部312、第1操作端側凹形係合部322、第2挟持端側凹形係合部412、第2操作端側凹形係合部422)が回動可能に係合し得る第1被挟持端側凸形係合部711a、第2被挟持端側凸形係合部721aと、単位ブロック2の凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)が回動可能に係合し得る第1被挟持端側凹形係合部711b、第2被挟持端側凹形係合部721bとを設け、係合部位を中心に単位ブロック2及びジョイントブロック7を相対回動可能に構成しているため、ジョイントブロック7を介して連結した各単位ブロック2の長手方向を相互に一致させる態様のみならず、各単位ブロック2の長手方向を略直交させる態様も選択することができ、作品に広がりも持たせることができる。
【0095】
また、単位ブロック2の隆起部61、凹陥部62、ジョイントブロック7の被挟持端側隆起部74、被挟持端側凹陥部75によって、単位ブロック2及びジョイントブロック7の回動動作に抵抗を与えるための第2回動抵抗付与手段を構成しているため、単位ブロック2及びジョイントブロック7を所望の相対角度姿勢で停止させることが可能となる。
【0096】
本実施形態に係る組立玩具1は、単位ブロック2の第1挟持端部31、第2挟持端部41、第1操作端部32、第2操作端部42にそれぞれ着脱可能に取り付けられるオプションブロック(車輪ブロック8、目玉ブロック9)を備えたものであるため、構造物として車両や動物も作ることができる上に、オプションブロック(車輪ブロック8、目玉ブロック9)に、前記各凸形係合部(第1挟持端側凸形係合部311、第1操作端側凸形係合部321、第2挟持端側凸形係合部411、第2操作端側凸形係合部421)に係合可能な係合孔B11aを形成しているため、単位ブロック2とオプションブロック(車輪ブロック8、目玉ブロック9)との良好な取付状態を維持することができる。
【0097】
特に、本実施形態では、同一構造をなすベースブロックBに対して、オプション本体たる車輪本体81や目玉本体91を取付可能にしているため、部品の共通化を図ることができる。
【0098】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0099】
例えば、前記実施形態では、凸形係合部として、挟持プレートの平坦面から突設された略円柱状をなす軸状のものを適用するとともに、凹形係合部として、挟持プレートの平坦面に形成された断面視略矩形状の係合孔を適用したが、これに限らず、例えば、図33に示すように、凸形係合部として、挟持プレートXPの平坦面から突設された略切頭円錐状又は略円錐状をなす軸状のもの(符号XP1)を適用するとともに、凹形係合部として、挟持プレートXPの平坦面に形成された断面視略台形状又は三角形状の係合孔XP2を適用してもよい。この場合、回動抵抗付与手段として、略切頭円錐状又は略円錐状をなす軸状の凸形係合部XPの外周面部に、周方向に沿って連続して形成した第1凹凸部と、断面視略台形状又は三角形状の係合孔XP2の内周面部に、周方向に沿って連続して形成され且つ第1凹凸部と係合可能な第2凹凸部とを備えてなり、且つ回動動作に第1凹凸部と第2凹凸部とが相互に係合位置を変えながらクリック感を付与する節度機構(図示省略)を適用しても構わない。このようなものであれば、凸形係合部及び凹形係合部を、回動抵抗付与手段としても機能させることが可能となる。
【0100】
また、図34に示すように、凸形係合部として、挟持プレートYPの平坦面から突設された断面視略矩形状なす軸状のもの(符号YP1)を適用するとともに、凹形係合部として、挟持プレートYPの平坦面から突設された突出部YP2の中央部を断面視略矩形状に窪ませた係合孔YP21を適用してもよい。この場合、図35に示すように、凸形係合部YP1を、外周面に所定ピッチで角部YP11を有する概略多角形状とするとともに、前記係合孔YP21の内周面に内方に突出する内方突出部YP22を周方向に沿って所定ピッチで設け、係合部位を中心として単位ブロックを回動させた際に、凸形係合部YP1の角部YP11が前記内方突出部YP22を乗り越えることによってクリック感を付与するように設定しても構わない。すなわち、凸形係合部YP1の角部YP11及び凹形係合部YP21の突出部YP22が、回動抵抗付与手段として機能する。
【0101】
さらに、回動抵抗付与手段として、節度機構以外の態様、例えば、凸形係合部の外面部又は凹形係合部の内面部の少なくとも何れか一方を粗い面(以下、「粗面」と称す)とし、この粗面の摩擦抵抗を利用した態様を採用しても構わない。なお、粗面を、係合部位自体にではなく、係合部位の近傍部位、例えば凸形係合部、凹形係合部を囲む円環領域に形成しても勿論構わない。
【0102】
また、組付玩具が、多数の単位ブロックを備えたものであり、単位ブロックを一対の挟持プレートに施された色彩のパターン毎に所定数個ずつ用意したものであれば、構造物全体がよりカラフルなものとなり、幼児の創造力を掻き立てるものとなる。なお、一対の挟持プレートにそれぞれ同一の色彩を施してもよい。この場合にも、単位ブロックを挟持プレートに施された色彩のパターン毎に所定数個ずつ用意しておけば、上述と同様の効果を奏するものとなる。
【0103】
また、各単位ブロックが、各挟持端部の内向面のうち少なくとも何れか一方に、凸形係合部又は凹形係合部の何れか一方を設け、他方を各挟持端部の外向面及び各操作端部の外向面にそれぞれ設けたものであっても構わない。このようなものであっても、全て同一形状の単位ブロックを用いて、一の単位ブロックの各挟持端部によって、他の単位ブロックの挟持端部又は操作端部を挟持した際に、凸形係合部と凹形係合部とが凹凸係合し、係合部位を中心に回動可能な状態で相対角度姿勢を変更しつつ自在に連結して種々の構造物を作ることができる。
【0104】
また、各単位ブロックが、一方の挟持端部の内向面に凸形係合部を設け、他方の挟持端部の内向面に凹形係合部を設け、さらに各操作端部の内向面に凹形係合部を設けたものであっても構わない。このようなものであれば、各挟持端部及び各操作端部の外向面に凸形係合部及び凹形係合部が存在しないため、一対の挟持プレートの外向面を略完全なフラット面とすることができる。
【0105】
また、組立玩具が、種類の異なる複数の単位ブロックを備えたものであってもよい。一例として、第1単位ブロックにのみ凸形係合部を設け、第2単位ブロックにのみ凹形係合部を設け、凸形係合部と凹形係合部とを係合させることにより第1単位ブロック及び第2ブロックを相対回動し得る状態で組付可能にした態様が挙げられる。
【0106】
さらには、挟持端部と操作端部とで係合部の凹凸の関係が異なるような態様であっても構わない。
【0107】
前記実施形態では、単位ブロックの弾性部材として、板バネを例示したが、これに限らず、弾性部材として、コイルバネ等の他のバネや、或いはゴムを適用しても構わない。
【0108】
また、単位ブロックの枢着部材として、各挟持プレートの枢着部に形成した軸孔に連続して挿入したヒンジ軸と、このヒンジ軸の両端部に設けた抜止部とを備えたものを適用してもよい。
【0109】
また、ジョイントブロックが、単位ブロックに設けた凹形係合部に回動可能に係合し得る被挟持端側凸形係合部、又は単位ブロックに設けた凸形係合部に回動可能に係合し得る被挟持端側凹形係合部の何れか一方のみを設けたものであっても構わない。なお、単位ブロックの凹形係合部、ジョイントブロックの被挟持端側凸形係合部との係合態様、或いは単位ブロックの凸形係合部とジョイントブロックの被挟持端側凹形係合部との係合態様として、前記図33及び図34に示す態様と準じるものを適用してもよい。
【0110】
さらに、前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックの回動動作に抵抗を与えるための第2回動抵抗付与手段として、上述した回動抵抗付与手段の変形例に準じるものを適用しても構わない。
【0111】
また、オプションブロックとして、大・中・小等、複数段階で大きさの異なる車輪ブロックや、泣いた表情や笑った表情等、種々の表情を表わす目玉ブロックの他、一又は複数の旗を有する旗ブロック、人の手足、又は動物の手足或いはヒレをまねた手足ブロックやヒレブロック、自動車や二輪車等、各車両に適した種々のライトをまねたライトブロック、プロペラをまねたプロペラブロック、アニメや本の登場人物を平面的又は立体的に表わしたキャラクターブロック等を適用しても構わない。このような種々のオプションブロックを備えた組立玩具であれば、幼少年の興味をさらに惹き付け、創造力を高揚するものとなる。さらに、オプションブロックとして、一又は複数のマグネットを有するマグネットブロックを適用した場合には、例えば冷蔵庫等に貼り付けることができ、遊び方や展示態様の幅が広がる。また、オプションブロックとして、一又は複数のフックを有するフックブロックを適用した場合には、フックを引掛対象物に引っ掛けることができ、マグネットブロックと同様に、遊び方や展示態様の幅が広がり、好適である。なお、各オプション部材のオプション本体が、それぞれ専用のベースブロックに取付可能なものであっても構わない。
【0112】
その他、各挟持プレートの平面視形状等、具体的な形状や構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の一実施形態に係る組立玩具によって作った構造物の全体概略図。
【図2】同実施形態に係る単位ブロックの側面図。
【図3】同単位ブロックの側断面図。
【図4】同単位ブロックの第1挟持プレートの平面図。
【図5】同第1挟持プレートの側面図。
【図6】同第1挟持プレートの底面図。
【図7】同実施形態に係る単位ブロックの第2挟持プレートの平面図。
【図8】同第2挟持プレートの側面図。
【図9】同第2挟持プレートの底面図。
【図10】同実施形態に係る単位ブロック同士を相互に組み付けた状態の側断面図。
【図11】同実施形態に係る単位ブロック同士を相互に組み付けた状態の平面図。
【図12】作用説明図。
【図13】同実施形態に係る単位ブロック同士を相互に組み付けた回動させた状態の平面図。
【図14】同実施形態に係る単位ブロック同士を相互に組み付けた状態の側断面図。
【図15】作用説明図。
【図16】同実施形態に係る単位ブロック同士を相互に組み付けた状態の側断面図。
【図17】同実施形態に係る単位ブロックをジョイントブロックを介して組み付けた状態の側断面図。
【図18】同実施形態に係るジョイントブロックの平面図。
【図19】同ジョイントブロックの側面図。
【図20】同ジョイントブロックの底面図。
【図21】同ジョイントブロックの第1ヒンジ要素を示す図であって、図18のx方向矢視図に相当する図。
【図22】同ジョイントブロックの第2ヒンジ要素を示す図であって、図18のy方向矢視図に相当する図。
【図23】同実施形態に係る単位ブロックに車輪ブロックを取り付けた状態を示す図。
【図24】同実施形態に係るベースブロックの平面図。
【図25】同ベースブロックの側面図。
【図26】同実施形態に係る車輪本体の平面図。
【図27】同車輪本体の側面図。
【図28】同実施形態に係る単位ブロックに対する車輪ブロックの取付態様の一例を示す図。
【図29】同実施形態に係る単位ブロックに対する車輪ブロックの他の取付態様を示す図。
【図30】同実施形態に係る単位ブロックに目玉ブロックを取り付けた状態を示す図。
【図31】同実施形態に係る目玉本体の平面図。
【図32】同目玉本体の側面図。
【図33】本発明の凸形係合部及び凹形係合部の一変形例を示す図。
【図34】本発明の凸形係合部及び凹形係合部の他の変形例を示す図。
【図35】本発明の回動抵抗付与手段の一変形例を示す図。
【符号の説明】
【0114】
A…構造物
1…組立玩具
2…単位ブロック
3…第1挟持プレート
31…第1挟持端部
311…第1挟持端側凸形係合部
312…第1挟持端側凹形係合部
32…第1操作端部
321…第1操作端側凸形係合部
322…第1操作端側凹形係合部
4…第2挟持プレート
41…第2挟持端部
411…第2挟持端側凸形係合部
412…第2挟持端側凹形係合部
42…第2操作端部
421…第2操作端側凸形係合部
422…第2操作端側凹形係合部
5…弾性部材(板バネ)
6…回動抵抗付与手段
61…隆起部
62…凹陥部
7…ジョイントブロック
71…第1被挟持プレート
711a…第1被挟持端側凸形係合部
711b…第1被挟持端側凹形係合部
72…第2被挟持プレート
721a…第2被挟持端側凸形係合部
721b…第2被挟持端側凹形係合部
73…ヒンジ部
8…オプションブロック(車輪ブロック)
81…オプション本体(車輪本体)
9…オプションブロック(目玉ブロック)
91…オプション本体(目玉本体)
B…ベースブロック
B11a…係合部(係合孔)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の単位ブロックを相互に組み付けて種々の形状をなす構造物を作り得るようにした組立玩具であって、
前記各単位ブロックが、
一端側に挟持端部を他端側に操作端部をそれぞれ有しそれら挟持端部と操作端部との間に枢着部を設けてなる一対の挟持プレートと、
これら各挟持プレートの枢着部同士を、挟持端部同士の接離動作と操作端部同士の接離動作とが相反するように枢結する枢結部材と、
前記各挟持プレートを、その挟持端部同士が相寄る方向に付勢する弾性部材とを備えたものであり、
一の単位ブロックの各挟持端部によって他の単位ブロックの挟持端部又は操作端部を挟持して単位ブロック同士を相互に組み付けた状態において、前記一の単位ブロック又は前記他の単位ブロックの何れか一方に設けた凸形係合部と、他方に設けた凹形係合部とが相互に係合し、且つ当該係合部位を中心に単位ブロック同士を相対回動可能に構成し、
前記係合部位又は係合部位近傍に、各単位ブロックの回動動作に抵抗を与えるための回動抵抗付与手段を設けていることを特徴とする組立玩具。
【請求項2】
前記各単位ブロックのうち少なくとも前記各挟持端部及び前記各操作端部の内向面及び外向面がそれぞれ平坦面であり、
前記凸形係合部が、前記各挟持端部及び前記各操作端部の内向面又は外向面のうち何れか一方に突設された軸状をなすものであり、
前記凹形係合部が、他方に形成され前記軸状の凸形係合部が回動可能に係合し得る係合孔である請求項1記載の組立玩具。
【請求項3】
前記回動抵抗付与手段が、回動動作にクリック感を付与する節度機構である請求項1又は2記載の組立玩具。
【請求項4】
前記回動抵抗付与手段が、前記凸形係合部を囲む円環領域に所定のピッチで間欠配置した複数の隆起部と、前記凹形係合部を囲む領域に所定のピッチで間欠配置した複数の凹陥部とを具備してなり、前記弾性部材の弾性付勢力を利用して前記隆起部を前記凹陥部に節度的に係合させ得るようにした節度機構である請求項1又は2記載の組立玩具。
【請求項5】
前記隆起部と前記凹陥部との係合深さを、前記凸形係合部と前記凹形係合部との係合深さよりも小さく設定している請求項4記載の組立玩具。
【請求項6】
前記各挟持プレートの挟持端部及び操作端部の周縁を、それぞれ前記係合部位の回転中心を中心にした同径の略部分円弧状に成形している請求項1、2、3、4又は5記載の組立玩具。
【請求項7】
前記単位ブロックの各挟持端部間に、2枚重合させた他の単位ブロックの挟持プレートを挟持させた状態で、当該単位ブロックの各挟持プレートが略平行になるように各挟持プレートの厚み寸法を設定している請求項1、2、3、4、5又は6記載の組立玩具。
【請求項8】
前記一の単位ブロックの各挟持端部によって前記他の単位ブロックの挟持端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とが相互に密着又は近接した状態で、各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合し、
前記弾性部材の弾性力に抗して、相互に近接又は密着している前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と前記他の単位ブロックの挟持端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とを離間させる外力が作用した場合に、前記一の単位ブロックの他方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの挟持端部の他方の面とが相互に密着又は近接した状態で各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合するようにしている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の組立玩具。
【請求項9】
前記一の単位ブロックの各挟持端部によって前記他の単位ブロックの操作端部を挟持した状態において、前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とが相互に密着又は近接した状態で、各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合し、
前記弾性部材の弾性力に抗して、相互に近接又は密着している前記一の単位ブロックの何れか一方の挟持端部の内向面と前記他の単位ブロックの操作端部の内向面又は外向面の何れか一方の面とを離間させる外力が作用した場合に、前記一の単位ブロックの他方の挟持端部の内向面と、前記他の単位ブロックの操作端部の他方の面とが相互に密着又は近接した状態で各面に設けた前記凸形係合部と前記凹形係合部とが相互に略緊密に係合するようにしている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の組立玩具。
【請求項10】
前記各単位ブロックが、
何れか一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面にそれぞれ前記凸形係合部を設け、
前記一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面にそれぞれ前記凹形係合部を設けたものである請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の組立玩具。
【請求項11】
前記各単位ブロックが、一方の挟持プレートに特定の色彩を施し、他方の挟持プレートに他の色彩を施したものである請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の組立玩具。
【請求項12】
前記単位ブロックの各挟持端部によって挟持される被挟持プレートを、ヒンジ部を介して一対にして設け、これら被挟持プレート同士の相対角度を変更可能に構成したジョイントブロックを備えてなり、
当該ジョイントブロックが、前記各被挟持プレートに、前記単位ブロックの凸形係合部が回動可能に係合し得る被挟持端側凸形係合部、又は前記単位ブロックの凹形係合部が回動可能に係合し得る被挟持端側凹形係合部の少なくとも何れか一方を設けたものであり、
前記被挟持端側凸形係合部又は前記被挟持端側凹形係合部の係合部位を中心に前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックを相対回動可能に構成している請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の組立玩具。
【請求項13】
前記係合部位又は係合部位近傍に、前記単位ブロック及び前記ジョイントブロックの回動動作に抵抗を与えるための第2回動抵抗付与手段を設けている請求項12記載の組立玩具。
【請求項14】
前記単位ブロックの挟持端部又は操作端部に着脱可能に取り付けられるオプションブロックを備えてなり、
当該オプションブロックが、前記凸形係合部又は前記凹形係合部に係合可能な係合部を備えたものである請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記載の組立玩具。
【請求項15】
種類の異なる複数の前記オプションブロックを備えてなり、
各オプションブロックが、前記単位ブロックの挟持端部又は操作端部に直接取り付けられるベースブロックと、当該ベースブロックに取り付けられるオプション本体とを備えたものであり、
各オプションブロックのベースブロックがそれぞれ同一形状のものである請求項14記載の組立玩具。
【請求項16】
複数個を相互に組み付けて種々の形状をなす構造物を作り得るようにした組立玩具に用いられる単位ブロックであって、
一端側に挟持端部を他端側に操作端部をそれぞれ有しそれら挟持端部と操作端部との間に枢着部を設けてなる一対の挟持プレートと、
これら各挟持プレートの枢着部同士を、挟持端部同士の接離動作と操作端部同士の接離動作とが相反するように枢結する枢結部材と、
前記各挟持プレートを、その挟持端部同士が相寄る方向に付勢する弾性部材と、
何れか一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面にそれぞれ設けた凸形係合部と、
前記一方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の内向面、並びに他方の挟持プレートの挟持端部及び操作端部の外向面にそれぞれ設けられ且つ前記凸形係合部が回動可能に係合し得る凹形係合部とを備えたものであることを特徴とする単位ブロック。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate