説明

組込み式加熱調理器

【課題】組込み式加熱調理器に配置した斜流型送風機によって内部の部品を冷却することで、効率的な内部部品の冷却を行い低騒音な運転音を実現する。
【解決手段】被加熱物11を載置する天板12を有した本体13内で天板下部に配置された加熱手段14と、前記加熱手段を制御する制御回路15と、前記加熱手段14を操作する操作部17と、本体前面に設けられた吸気口18、19より吸い込んだ空気によって本体内を冷却する斜流型送風機20と、空気を排出する排気口23とを備え、前記斜流型送風機20は中間翼29を備え、その吹出側に複数の送風流路27を設けて本体各部へ冷却風を導く構成とするとともに、前記操作部17は本体前面に開閉回動する可動式操作パネル16に配置され、前記可動式操作パネル周辺の隙間を前記吸気口18、19とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭などで使用する電気ヒーターや電磁式加熱装置を備えたキッチン台への組込み式加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の組込み式加熱調理器は、本体内部の加熱コイル、発振用トランジスタや回路基板をファンモータを用いて冷却している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図7は、特許文献1に記載された従来の組込み式誘導加熱調理器を示すものである。図7に示すように、流し台2の上面開口部に落とし込まれる組込み式電磁誘導加熱調理器本体1の内部は、加熱コイル3、発振用トランジスタや多くの電子部品を備えた回路基板4、それらを冷却するファンモータ5を有し、本体1の上面はプレート6で覆っている。さらに、操作部7と、冷却のための吸気口8と、ダクト形状を有した冷却ケース10とから構成されている。ファンモータ5は、操作部7と同一面に設けられた吸気口8から外気を吸引し、回路基板4等を冷却した後、プレート6後方に設けられた排気口9より空気を排出する構成としている。
【特許文献1】特開2001−76857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、ファンモータ5から送風される空気は、本体1の前方から後方に向けて流れるが、前方から後方に向けて送風する軸流送風機(ファンモータ)では、回転軸の方向に送風されるので、側方の魚を調理するロースターや上部にある加熱コイル3や操作部などの冷却が困難になり、風量を増加して冷却するので騒音が大きくなるという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、回路基板はもちろん、ロースター部や加熱コイル方向にも風を送風することができ、効率よく本体内部を冷却することができ低騒音な運転音とすることができるとともに、圧力性能を向上させ、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、安定して冷却風を送風することができる組込み式加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の組込み式加熱調理器は、被加熱物を載置する天板を有した本体と、この本体内で天板下部に配置された加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御回路と、前記加熱手段を操作する操作部と、本体前面に設けられ外気を本体内に吸い込む吸気口と、前記吸気口より吸い込んだ空気によって本体内を冷却する送風手段と、前記送風手段により送風した空気を本体内から排出する排気口とを備え、前記送風手段は中間翼を備えた斜流型送風機を使用し、前記斜流型送風機の吹出側に複数の送風流路を設けて本体各部へ冷却風を導く構成とするとともに、前記操作部は本体前面に開閉回動する可動式操作パネルに配置され、前記可動式操作パネル周辺の隙間を前記吸気口とした構成としたものである。
【0007】
これによって、吹出口方向を本体前方隅から本体内部方向に向けて斜めに広角方向に送風するので、回路基板はもちろん、ロースター部や加熱コイル方向にも風を送風することができ、効率よく本体内部を冷却することができるとともに、羽根車に中間翼を設けることで圧力性能を向上させるので、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷
が変化しても、安定して冷却風を送風することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の組込み式加熱調理器は、本体の外形寸法などの仕様を変更することなく斜流送風機によって、それぞれの冷却部分の方向に冷却風を送風することによって、回路基板はもちろん、側方にあるロースター部や上方の加熱コイル、操作部にも風を無駄なく送風することができ、少ない風量で本体内部を冷却することができ、低騒音な運転音とすることができるとともに、圧力性能を向上させ、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、安定して冷却風を送風することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、被加熱物を載置する天板を有した本体と、この本体内で天板下部に配置された加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御回路と、前記加熱手段を操作する操作部と、本体前面に設けられ外気を本体内に吸い込む吸気口と、前記吸気口より吸い込んだ空気によって本体内を冷却する送風手段と、前記送風手段により送風した空気を本体内から排出する排気口とを備え、前記送風手段は中間翼を備えた斜流型送風機を使用し、前記斜流型送風機の吹出側に複数の送風流路を設けて本体各部へ冷却風を導く構成とするとともに、前記操作部は本体前面に開閉回動する可動式操作パネルに配置され、前記可動式操作パネル周辺の隙間を前記吸気口とした構成とすることにより、本体の外形寸法などの仕様を変更することなくそれぞれの冷却部分の方向に送風することができ、回路基板はもちろん、側方にあるロースター部や上方の加熱コイル、操作部にも風を無駄なく送風することができ、少ない風量で本体内部のそれぞれの部品を冷却することができ、送風騒音が静かな運転音とすることができるとともに、羽根車に中間翼を設けることで圧力性能を向上させ、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、安定して冷却風を送風することができる。
【0010】
第2の発明は、特に、第1の発明の斜流型送風機の中間翼は、羽根車のシュラウド内径から外径の範囲に備えた構成とすることにより、中間翼の入り口間隔を広く取ることができ、主翼間の流れを阻害することなく、流れの案内翼の効果を発揮することができる。
【0011】
第3の発明は、特に、第2の発明の斜流型送風機の中間翼の内径側を主翼の内径の約2倍の位置から開始する構成とすることにより、主翼の入り口間隔と中間翼の入り口間隔を、ほぼ同等の間隔とすることができ、中間翼を設けることによる翼間距離の狭まりを抑えて中間翼を設置することができる。
【0012】
第4の発明は、特に、第1の発明の斜流型送風機の中間翼を各主翼間の中心より回転方向に進んだ位置に配置した構成とすることにより、主翼の負圧側に発生する流れの渦を低減することができ低騒音化を図ることができる。
【0013】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の吸気口の通風抵抗を可動式操作パネルの動作によって変動する構成とすることにより、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、圧力性能の高い中間翼を備えた斜流送風機では安定して冷却風を送風することができる。
【0014】
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の吸込口と斜流送風機の間に、浄化フィルター機能を有した整流手段を備えた構成とすることにより、浄化フィルターが油煙によって通風抵抗が増加しても圧力性能の高い中間翼を備えた斜流送風機では安定して冷却風を送風することができる。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の
形態によって本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器の側面断面図、図2は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器の正面断面図を示すものである。
【0017】
図1において、本実施の形態における組込み式加熱調理器は、鍋やフライパンなどの被加熱物11を載置する天板12を有した本体13と、この本体13内で天板12下部に配置された電磁誘導加熱手段としての加熱コイル14と、加熱コイル14を制御する制御回路15と、本体13の天板12の前部に配置され開閉回動する可動式操作パネル16に設置された操作部17とを備えている。
【0018】
そして、前記可動式操作パネル16周辺に設けた吸気口18、19から外気を本体13内に吸い込む送風手段としての斜流型送風機20を備えた構成とした。
【0019】
そして、吸気口18、19より吸い込んだ空気は、本体13内に配置された加熱コイル14や制御回路15、天板操作部21、本体周辺22などを冷却し、本体13左後部に設けた排気口23から排出する構成とした。
【0020】
さらに、斜流型送風機を駆動するモータ24と、斜流型送風機の羽根車25と、斜流型送風機の円筒状のベルマウス部26と、斜流型送風機の吹出口に接続された複数の送風流路27とで構成している。
【0021】
また、図中の細破線矢印は風の流れを示すものである。さらに、羽根車の主板であるハブ板28、羽根車の中間翼29、羽根車の主翼30、羽根車のシュラウド板(導風板)31、角型のダクト部32で構成している。
【0022】
以上のように構成された組込み式加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
【0023】
天板12の上に調理物を入れた被加熱物11を載置して、操作部17の操作により制御回路15を駆動し、加熱コイル14に通電する。
【0024】
これにより加熱コイル14が被加熱物11を電磁誘導で加熱する。そして、所望の加熱を終了すると、操作部17を操作するか、制御回路15により自動的に加熱コイル14による被加熱物11の加熱を停止するものである。
【0025】
そして、加熱コイル14の駆動中は、加熱コイル14や制御回路15などが発熱するので、斜流型送風機20を駆動して冷却のために風を送風する。
【0026】
斜流型送風機20は、前記可動式操作パネル16周辺の吸気口18、19から空気を吸引して、下流の制御回路15と、上方にある加熱コイル14や天板操作部21と、側方にあるロースター部38(図2)周辺および本体周辺22(図2)の壁面を冷却する。
【0027】
また、発熱部を冷却した空気は、本体13後部左上面に位置する排気口23に送風流路で集められて室内上方に向かって排気される。
【0028】
ここで、斜流型送風機20の羽根車の形状について説明する。
【0029】
図3は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の側面断面図を示すものである。
【0030】
図3において、斜流型送風機20の羽根車25は、円錐状の斜面を持つ主板であるハブ板28とシュラウド板31に挟まれた空間に羽根としての中間翼29、主翼30を取付けて回転するものである。
【0031】
そして、羽根車25のシュラウド板31は、最外周部33を羽根側に凹となるように曲げた構成とした。
【0032】
また、羽根の外周端34は、回転軸35に対して所定の角度で斜め方向にむけた構成とした。
【0033】
このような構成とすることで、羽根車25の有効外径を大きく取ることができ、組込み型加熱調理器の内部に内蔵するための限られたスペースでも、大きな外径の羽根車の送風性能を得ることができる。
【0034】
しかも、流路で流れを偏向することなく、羽根車内の流れで斜め方向に変更することができるので、下流側に配置した制御回路15の基板への送風をスムーズに行うことができるとともに、斜め方向にも送風することができるので、ケーシングのダクト部32側方に開けた吹出口36に接続された送風流路にスムーズに送風することができる。
【0035】
また、斜流型送風機20のケーシングは、吸込み側に円形穴を設けた円筒状のベルマウス部26と、吹出し側に略角型送風流路27に接続する複数の吹き出し穴を備えたダクト部32で構成した。
【0036】
ベルマウス部26から回転する羽根車25にスムーズに吸い込むことができるとともに、吐出側では制御回路などの角型部品にスムーズに送風するように丸型から角型にケーシングで風の分布を変えることで少ないスペースで偏向できるので組込み型加熱調理器の狭い空間の機器にも内蔵することができる。
【0037】
また、羽根車25からの吐出方向が斜めに向いているので、直角方向の異なる複数の送風流路にも空気をスムーズに分配することができる。
【0038】
例えば、送風流路に平行に送風していると90゜方向の送風流路には流れ難いが、斜流型送風機では送風流路に斜め方向に吐出されるので、水平方向の流路も、鉛直方向の流路も空気を分配することができるのである。
【0039】
よって、組込み型加熱調理器のように水平方向の制御回路基板を含む送風流路27にも、鉛直方向に流す必要のある加熱コイル14への送風流路27にも空気を流すことができる。
【0040】
さらには、ケーシングのダクト部側方に開けた吹出口36から天板操作部21の冷却空気も送風することができる。特に、角度が45゜±20゜の範囲においては鉛直方向も、水平方向も流れやすくでき、組込み型加熱調理器に内蔵する冷却用送風機として適している。
【0041】
そして、斜流型送風機20の空気の吹出しは、羽根車25のシュラウド板31とハブ板28で挟まれた空間を流れることで、斜め方向に送風される特徴がある。
【0042】
この斜めに吹き出す流れを利用して、広範囲に空気を送風することができるので、下流の制御回路15(基板および部品)はもちろん、上方にある加熱コイル14や天板操作部21にも送風流路を利用して風を送風することができ、本体内部を有効に冷却することができるのである。
【0043】
その結果、限られた風量で冷却することができるので、羽根車の回転数を低く抑えることができ、低騒音な運転音とすることができる。
【0044】
また、送風時に発生する流体騒音は、送風流路によって遮音されるので更に低騒音とすることができる。
【0045】
また、斜流型送風機20の吸込口の上流側に整流機能と浄化フィルター機能を有した整流手段としての不織布フィルター37を配置することにより、吸込み側の流れを均一にすることができ、斜流型送風機20の流れを効率よくすることができる。
【0046】
そして、不織布フィルター37は、空気の浄化機能を有しているので、調理中に発生する蒸気や油煙を不織布によって除去することができ、蒸気や油煙が制御回路などの電子部品や斜流型送風機などに悪影響を与えることがないようにできる。
【0047】
さらに、吸込口と斜流型送風機の間に備えた不織布フィルター37が油煙によって通風抵抗が増加しても、圧力性能の高い中間翼29を備えた斜流型送風機では安定して冷却風を送風することができる。
【0048】
図4は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の性能特性図を示すもので、流量と圧力特性である。
【0049】
図4において、実線の中間翼ありの特性の方が、中央付近で高い圧力特性を示している。その結果、通常の通風抵抗の時の風量は、負荷1との交点1から風量Q1となり、通風抵抗が増加した時の風量は、負荷2との交点2(中間翼あり)、交点3(中間翼なし)となり、それぞれ風量Q2、風量Q3となる。
【0050】
特性図から明らかなように、圧力性能の高い中間翼ありの方の風量Q2の方が、中間翼なしの風量Q3より多くなり、通風抵抗が増加しても風量が多く得られることがわかる。
【0051】
図5は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の断面図を示すものである。
【0052】
図5において、斜流型送風機20の中間翼29は、各主翼30間の中心39より回転方向に進んだ位置に配置することで圧力性能の向上でき、かつ主翼30の負圧側に発生する流れの渦の発生を抑えることができ低騒音化を図ることができる。
【0053】
その結果、組込み式加熱調理器のように可動式の操作部の動きや浄化フィルターのように通風抵抗が変動する装置の場合に、中間翼を備えた斜流型送風機20を用いることで、安定した冷却風の送風と低騒音の両方を実現することができる。
【0054】
図6は、本発明の第1の実施の形態における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の斜視図であり、斜流型送風機20の羽根車25全体を示している。
【0055】
斜流型送風機20の中間翼29は、羽根車のシュラウド板31の内径40から外径の範囲41に備えた構成とすることで、中間翼29の入り口間隔42を広く取ることができ、
主翼30間の流れを阻害することなく、流れの案内翼の効果を発揮することができる。
【0056】
例としては、中間翼29の内径は、主翼30の内径の約2倍の位置から開始する構成とすることでも、主翼30の入り口間隔43と中間翼29の入り口間隔42を、ほぼ同等の間隔とすることができ、中間翼29を設けることによる翼間距離の狭まりを抑えて中間翼29を設置することができる。
【0057】
このように、斜流型送風機20によって斜めに吹出すことで、水平方向の送風流路にも、鉛直方向の送風流路にも、それぞれの複数送風流路に送風して部品を冷却することができる。
【0058】
そして、送風流路で空気を漏らすことなく送風することができるので、無駄な空気を抑えることができ、低回転で低騒音の運転音とすることができる。
【0059】
しかも、組込み式加熱調理器のように可動式の操作部の動きや浄化フィルターのように通風抵抗が変動する場合は、少しでも高圧性能の送風手段を使用することが望ましい。
【0060】
中間翼を備えることで圧力性能が向上でき、本体の外形寸法などの仕様を変更することなく組込み式加熱調理器に装着することができるので容易に実現することができる。
【0061】
なお、斜流型送風機が本体の右側に設置された構成で説明したが、左側設置はもちろん、中央設置や左右両側に設置する場合でも、広範囲に送風することができる斜流送風機による冷却効果は同様に得ることができる。
【0062】
以上のように、本実施の形態においては、被加熱物を載置する天板を有した本体と、この本体内で天板下部に配置された加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御回路と、前記加熱手段を操作する操作部と、本体前面に設けられ外気を本体内に吸い込む吸気口と、前記吸気口より吸い込んだ空気によって本体内を冷却する送風手段と、前記送風手段により送風した空気を本体内から排出する排気口とを備え、前記送風手段は中間翼を備えた斜流型送風機を使用し、前記斜流型送風機の吹出側に複数の送風流路を設けて本体各部へ冷却風を導く構成とするとともに、前記操作部は本体前面に開閉回動する可動式操作パネルに配置され、前記可動式操作パネル周辺の隙間を前記吸気口とすることにより、吹出口方向を本体前方隅から本体内部方向に向けて斜めに広角方向に送風するので、回路基板はもちろん、ロースター部や加熱コイル方向にも風を送風することができ、効率よく本体内部を冷却することができるとともに、羽根車に中間翼を設けることで圧力性能を向上させるので、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、安定して冷却風を送風することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明にかかる組込み式加熱調理器は、角型本体内部の各冷却部品に空気を送風するために適した流れを実現する斜流型送風機と複数の送風流路で空気を導くことで本体内部を効率よく冷却することができ、かつ羽根車に中間翼を設けることで圧力性能を向上させ、可動式操作パネル周辺の吸気口の動作によって吸気負荷が変化しても、安定して冷却風を送風することができ、狭い空間に入れても低騒音で安全に使用することができるので、機器本体を収納することができるシステムキッチンユニットなどに組み込む機器に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器の側面断面図
【図2】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器の正面断面図
【図3】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の側面断面図
【図4】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の性能特性図
【図5】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の断面図
【図6】本発明の実施の形態1における組込み式加熱調理器に使用する斜流型送風機の斜視図
【図7】従来の組込み式加熱調理器の側面断面図
【符号の説明】
【0065】
11 被加熱物
12 天板
13 本体
14 加熱コイル
15 制御回路
18、19 吸気口
20 斜流型送風機(送風手段)
23 排気口
25 羽根車
26 ベルマウス部
27 送風流路
28 ハブ板
29 中間翼
30 主翼
31 シュラウド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を載置する天板を有した本体と、この本体内で天板下部に配置された加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御回路と、前記加熱手段を操作する操作部と、本体前面に設けられ外気を本体内に吸い込む吸気口と、前記吸気口より吸い込んだ空気によって本体内を冷却する送風手段と、前記送風手段により送風した空気を本体内から排出する排気口とを備え、前記送風手段は中間翼を備えた斜流型送風機を使用し、前記斜流型送風機の吹出側に複数の送風流路を設けて本体各部へ冷却風を導く構成とするとともに、前記操作部は本体前面に開閉回動する可動式操作パネルに配置され、前記可動式操作パネル周辺の隙間を前記吸気口とした組込み式加熱調理器。
【請求項2】
斜流型送風機の中間翼は、羽根車のシュラウド内径から外径の範囲に備えた請求項1に記載の組込み式加熱調理器。
【請求項3】
斜流型送風機の中間翼の内径側は、主翼の内径の約2倍の位置から開始する構成とした請求項2に記載の組込み式加熱調理器。
【請求項4】
斜流型送風機の中間翼は、各主翼間の中心より回転方向に進んだ位置に配置した請求項1に記載の組込み式加熱調理器。
【請求項5】
吸気口の通風抵抗は、可動式操作パネルの動作によって変動する構成された請求項1から4のいずれか1項に記載の組込み式加熱調理器。
【請求項6】
吸込口と斜流送風機の間に、浄化フィルター機能を有した整流手段を備えた構成とした請求項1から5のいずれか1項に記載の組込み式加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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