説明

経路検索サーバ及び経路検索プログラム

【課題】ユーザにメリットのある補足経路データを出力する。
【解決手段】条件取得手段11によって取得された条件に従って、出力経路データを検索して出力する経路検索手段12と、新たな条件に従って補足経路候補データを検索して出力する条件変更手段13と、補足経路候補データから、評価パラメータ毎に出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する補足経路抽出手段14と、要約情報マトリクスデータを読み出し、評価パラメータ毎に、出力経路データと、補足経路データとが比較された結果に対応付けられた要約情報データを取得する要約情報生成手段15と、出力経路データと、補足経路データと、要約情報とを出力する結果提示手段16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データを出力する経路検索サーバ及び経路検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報通信の技術に伴い、インターネット等の通信ネットワークを介して、様々な情報が提供されている。その一つに、交通機関の乗換情報がある。乗換情報とは、ユーザが出発地と、目的地と、目的地の到着を希望する時刻等を入力することにより、どの交通機関の何時の電車に乗り、どの駅で乗り換えるか、等の電車の乗換情報を提供するものである。経路検索サービスにおいては、ユーザに最適な乗換情報を提供できる方法が提案されている。
【0003】
一方、昨今の交通機関の発達に伴い、特に都市圏などでは、交通機関が複雑になってきている。
【0004】
そこで例えば、乗換情報の表示においては、例えば、乗車駅と下車駅との間の駅を表示するものがある(特許文献1参照。)。一般的には、乗換情報の表示においては、乗車駅、下車駅及び乗換駅しか表示されないが、この特許文献1に記載の方法においては、交通機関の乗車駅と下車駅の間に位置する駅の全てや、ユーザによって指定された所定の区間の駅のみを表示することもできる。
【0005】
また、交通機関が複雑になってきていることに伴い、所定の区間の交通機関の乗換方法においては、検索結果として、複数の経路が挙げられる場合がある。また、各交通機関が各駅停車、快速電車等の複数の種類の電車を運行しているので、同じ交通機関の同じ経路で、複数の列車が考えられる場合がある。ユーザは、経路検索サーバによって出力された複数の乗換のうち、最適なものを選択して活用している。
【特許文献1】特開2004−262446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、交通機関が複雑な場合に最適な乗換というのは、個々の事情によって異なる。例えば、所要時間が多くなっても乗換回数が少ないほうが良い、乗換時間に走ってでも急行などに乗りたいなどである。
【0007】
経路検索サービスにおいては、複数のユーザに対して乗換案内のサービスを提供しなければならないため、ユーザによって指定された所定条件下で平均的に最適と思われる経路を出さざるを得ない。従って、ユーザがより自分の好みに適した乗換を検索する際、ユーザ自らが条件を変更して何度も検索する必要があった。
【0008】
また、異なる条件で検索をしても、その検索結果のメリット及びデメリットを自ら判断しなければならなかった。更に、一つのブラウザで繰り返し検索すると、前回の検索結果を確認しながら新たな検索結果を比較することができない。また、複数のブラウザに表示することもできるが、条件を変更して検索する度にブラウザを起動する必要があり、ユーザの手間が煩雑になる。
【0009】
特許文献1は、交通機関が複雑になっても、下車駅の位置や乗車時刻等を視覚的に認識させるという点では、有効である。しかし、ユーザ個人に適した乗換を提供するという点では充分ではないと考えられる。
【0010】
従って本発明の目的は、ユーザが入力した所定の条件で検索した経路データを出力する際に、ユーザにメリットのある補足経路データを出力する経路検索サーバ及び経路検索プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データと、所定の条件とは異なる新たな条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した補足経路データとを出力する経路検索サーバに関する。即ち本発明の第1の特徴に係る経路検索サーバは、交通機関の経路と、経路の駅が関連づけられた経路データを、記憶装置に記憶する経路データ記憶手段と、評価パラメータと、評価パラメータで出力経路データと補足経路データを比較した結果と、結果を要約した情報である要約情報データが対応付けられた要約情報マトリクスデータを、記憶装置に記憶する要約情報マトリクスデータ記憶手段と、乗換の条件を取得する条件取得手段と、記憶装置から経路データを読み出し、条件取得手段によって取得された条件に従って、出力経路データを検索して出力する経路検索手段と、条件取得手段で取得された乗換の条件とは異なる新たな条件に従って、補足経路候補データを検索して出力する条件変更手段と、条件変更手段によって出力された補足経路候補データから、評価パラメータ毎に出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する補足経路抽出手段と、記憶装置から要約情報マトリクスデータを読み出し、評価パラメータ毎に、経路検索手段によって検索された出力経路データと補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データとが比較された結果に、対応付けられた要約情報データを取得する要約情報生成手段と、経路検索手段によって検索された出力経路データと、補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データと、要約情報生成手段によって取得された要約情報とを出力する結果提示手段とを備える。
【0012】
ここで、要約情報マトリクスデータの要約情報データには、補足経路データが出力経路データに比べて優位なパラメータに関する情報が含まれ、要約情報マトリクスデータの要約情報データは、補足経路データを検索する検索条件毎に設定されても良い。
【0013】
また、所定の条件は、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであって、新たな条件は、所定の条件とは異なる条件でかつ、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであっても良い。
【0014】
更に、要約情報マトリクスデータの評価パラメータは、発時刻、着時刻、所要時間、乗換回数及び運賃のいずれか一つ以上であって、要約情報生成手段は、評価パラメータのそれぞれについて、経路検索手段によって検索された出力経路データにおける値と、補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データにおける値とを比較しても良い。
【0015】
交通機関の経路の列車の時刻表データを、記憶装置に記憶する時刻表データ記憶手段を更に備えも良い。この場合、経路検索手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、経路検索手段によって検索された出力経路データに交通機関の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、当該出力経路データにおける所要時間を出力し、条件変更手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、条件変更手段によって検索された補足経路候補データに交通機関の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、当該補足経路候補データにおける所要時間を出力し、補足経路抽出手段は更に、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて発時刻、着時刻及び所要時間のいずれか一つ以上で優位な補足経路データを抽出する。
【0016】
経路検索手段は更に、経路検索手段によって検索された出力経路データにおける乗換回数を出力し、条件変更手段は更に、条件変更手段によって検索された補足経路候補データにおける乗換回数を出力し、補足経路抽出手段は更に、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて乗換回数で優位な補足経路データを抽出しても良い。
【0017】
交通機関の経路の運賃データを、記憶装置に記憶する運賃データ記憶手段を更に備えても良い。この場合、経路検索手段は更に、記憶装置から運賃データを読み出し、経路検索手段によって検索された出力経路データの運賃を算出して出力し、条件変更手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、条件変更手段によって検索された補足経路候補データの運賃を算出して出力し、補足経路抽出手段は、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて運賃で優位な補足経路データを抽出する。
【0018】
本発明の第2の特徴に係る経路検索プログラムは、所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データと、所定の条件とは異なる新たな条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した補足経路データとを出力する。即ち本発明の第2の特徴に係る経路検索プログラムは、交通機関の経路と、経路の駅が関連づけられた経路データを、記憶装置に記憶する経路データ記憶手段と、評価パラメータと、評価パラメータで出力経路データと補足経路データを比較した結果と、結果を要約した情報である要約情報データが対応付けられた要約情報マトリクスデータを、記憶装置に記憶する要約情報マトリクスデータ記憶手段と、乗換の条件を取得する条件取得手段と、記憶装置から経路データを読み出し、条件取得手段によって取得された条件に従って、出力経路データを検索して出力する経路検索手段と、条件取得手段で取得された乗換の条件とは異なる新たな条件に従って、補足経路候補データを検索して出力する条件変更手段と、条件変更手段によって出力された補足経路候補データから、評価パラメータ毎に出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する補足経路抽出手段と、記憶装置から要約情報マトリクスデータを読み出し、評価パラメータ毎に、経路検索手段によって検索された出力経路データと補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データとが比較された結果に、対応付けられた要約情報データを取得する要約情報生成手段と、経路検索手段によって検索された出力経路データと、補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データと、要約情報生成手段によって取得された要約情報とを出力する結果提示手段とをコンピュータに機能させる。
【0019】
ここで、要約情報マトリクスデータの要約情報データには、補足経路データが出力経路データに比べて優位なパラメータに関する情報が含まれ、要約情報マトリクスデータの要約情報データは、補足経路データを検索する検索条件毎に設定されても良い。
【0020】
また、所定の条件は、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであって、新たな条件は、所定の条件とは異なる条件でかつ、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであっても良い。
【0021】
更に、要約情報マトリクスデータの評価パラメータは、発時刻、着時刻、所要時間、乗換回数及び運賃のいずれか一つ以上であって、要約情報生成手段は、評価パラメータのそれぞれについて、経路検索手段によって検索された出力経路データにおける値と、補足経路抽出手段によって抽出された補足経路データにおける値とを比較しても良い。
【0022】
交通機関の経路の列車の時刻表データを、記憶装置に記憶する時刻表データ記憶手段を更にコンピュータに機能させても良い。この場合、経路検索手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、経路検索手段によって検索された出力経路データに交通機関の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、当該出力経路データにおける所要時間を出力し、条件変更手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、条件変更手段によって検索された補足経路候補データに交通機関の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、当該補足経路候補データにおける所要時間を出力し、補足経路抽出手段は更に、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて発時刻、着時刻及び所要時間のいずれか一つ以上で優位な補足経路データを抽出する。
【0023】
経路検索手段は更に、経路検索手段によって検索された出力経路データにおける乗換回数を出力し、条件変更手段は更に、条件変更手段によって検索された補足経路候補データにおける乗換回数を出力し、補足経路抽出手段は更に、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて乗換回数で優位な補足経路データを抽出しても良い。
【0024】
交通機関の経路の運賃データを、記憶装置に記憶する運賃データ記憶手段を更にコンピュータに機能させても良い。この場合、経路検索手段は更に、記憶装置から運賃データを読み出し、経路検索手段によって検索された出力経路データの運賃を算出して出力し、条件変更手段は更に、記憶装置から時刻表データを読み出し、条件変更手段によって検索された補足経路候補データの運賃を算出して出力し、補足経路抽出手段は、補足経路候補データから、経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて運賃で優位な補足経路データを抽出する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ユーザが入力した所定の条件で検索した経路データを出力する際に、ユーザにメリットのある補足経路データを出力する経路検索サーバ及び経路検索プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0027】
(最良の実施の形態)
本発明の最良の実施の形態に係る経路検索システムは、経路検索サーバ1、クライアント端末2a等と備えている。経路検索サーバ1とクライアント端末2a等は、インターネット等の通信ネットワーク3によって、相互に接続されている。
【0028】
経路検索サーバ1は、所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データと、所定の条件とは異なる新たな条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した補足経路データとを出力する。ここで所定の条件とは、ユーザが操作するデスクトップコンピュータ、携帯電話等のクライアント端末2a、2b、2c…から、ユーザの操作によって入力される。所定の条件は具体的には、出発地を出発する時刻を指定する発時刻指定、目的地に到着する時刻を指定する着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今来る列車に乗ることを優先する今来る列車優先、等が挙げられる。経路検索サーバ1が出力した出力経路データと、補足経路データは、ユーザが操作する電子機器の表示画面に表示される。
【0029】
経路検索サーバ1が出力する補足経路データは、例えば下記のような経路データが含まれる。
【0030】
(1)発(着)時刻に指定した時刻よりN分前(後)以内に出発(到着)する経路で、乗換回数、所用時間、料金などの点において有利な経路。(例えば、10:00発とユーザが指定した場合に、あえて9:50発という条件で再探索する)
(2)平均的な速度で歩いた場合では間に合わないが、駆け足など少し早めに歩いた場合に乗車可能な経路で、乗換回数、所用時間、料金などの点において有利な経路。
(3)列車車両の乗降車位置を考慮して移動し、乗換に要する時間を短縮することで乗車可能な経路で、乗換回数、所用時間、料金などの点において有利な経路。
(4)ユーザが優先条件として指定しない条件面(乗換回数、料金、所要時間)において有利な経路。
【0031】
クライアント端末2aは、一般的にCPU、記憶装置、入力装置及び表示装置等を備える電子機器である。クライアント端末2aにはブラウザや所定のソフトウェアなどがインストールされている。このソフトウェアは、経路検索サーバ1に送信する所定条件の入力や、経路検索サーバ1から送信された検索結果の出力等を支援する。クライアント端末2b及びクライアント端末2cも、クライアント端末2aと同様の構成を備える。
【0032】
図2に示すように、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1は、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103及び入出力インタフェース109が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示装置105、通信制御装置106、記憶装置107及びリムーバブルディスク108が接続されている。
【0033】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102から経路検索サーバ1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、更に記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。更に中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106などの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、RAM103や記憶装置107などに記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算又は加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0034】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成し、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送信される。表示装置105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどであり、中央処理制御装置101からバス110及び入出力インタフェース109を介して表示装置105において表示させる出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理結果などを表示する装置である。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、経路検索サーバ1をインターネットやLANなどの通信ネットワークに接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号又は出力信号として、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0035】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109及びバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0036】
本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1の記憶装置107には、経路検索プログラムが記憶されるとともに、経路データ記憶部21、時刻表データ記憶部22、運賃データ記憶部23、要約情報マトリクスデータ記憶部24、検索条件データ記憶部31、出力経路データ記憶部32、補足経路候補データ記憶部33、補足経路データ記憶部34及び要約情報データ記憶部35を備えている。また、経路検索プログラムが経路検索サーバ1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、条件取得手段11、経路検索手段12、条件変更手段13、補足経路抽出手段14、要約情報生成手段15及び結果提示手段16が経路検索サーバ1に実装される。
【0037】
経路データ記憶部21には、交通機関の経路と、経路の駅が関連づけられた経路データが記憶されている。時刻表データ記憶部22には、交通機関の経路の列車の時刻表データが記憶されている。時刻表データは、交通機関、経路の駅及び電車種別毎に記憶されていることが好ましい。運賃データ記憶部23には、交通機関の経路の運賃データが記憶されている。運賃データは、交通機関の距離毎に記憶されていることが好ましい。経路データ、時刻表データ及び運賃データは、一般的な経路検索サーバが有している情報で、経路検索が可能であれば、どのような構成を備えていても良い。
【0038】
要約情報マトリクスデータ記憶部24には、評価パラメータと、評価パラメータで出力経路データと補足経路データを比較した結果と、結果を要約した情報である要約情報データが対応付けられた要約情報マトリクスデータが記憶されている。ここで評価パラメータとは、発時刻、着時刻、所要時間、乗換回数及び運賃等である。
【0039】
要約情報マトリクスデータ記憶部24の要約情報マトリクスデータは、図3に示すデータ構造とデータの一例を備える。要約情報マトリクスデータは、評価パラメータとなる「発時刻」、「着時刻」、「乗換回数」等毎の、出力経路データと補足経路データとを比較した結果毎に、「後から発車する列車に乗ると早く到着!!」等の要約情報が対応付けられている。この要約情報は、補足経路を検索するために条件変更手段13によって変更される新たな検索条件毎に設けられても良い。また、要約情報は、少ない文字数で表現された概要情報と、詳細に表現された詳細情報とを備えても良い。
【0040】
例えば、評価パラメータ「発時刻」について、出力経路データでの発時刻よりも、補足経路データでの発時刻のほうが遅い場合、評価パラメータ「発時刻」の評価結果は、「遅い」となる。評価パラメータ「着時刻」について、出力経路データでの着時刻よりも、補足経路データでの着時刻のほうが早い場合、評価パラメータ「着時刻」の評価結果は、「早い」となる。評価パラメータ「乗換回数」について、評価パラメータ出力経路データでの乗換回数よりも、補足経路データでの乗換回数のほうが多い場合、評価パラメータ「乗換回数」の評価結果は、「多い」となる。図3に示す例において、出力経路データと補足経路データの比較結果が上述の通りで、ユーザが入力した検索条件が「時間優先」であった場合、要約情報「後から発車する列車に乗ると早く到着!!」が関連づけられている。
【0041】
要約情報マトリクスデータの要約情報には、比較結果に応じて、上述した以外にも、「乗換時間が少なく、到着時間が同じ」、「料金は高いが早く到着。乗換回数も少ない」、「急いで乗換れば早く到着」、「乗車位置に気を付ければ乗換回数が少ない」、「5分早めに出発すれば始発列車に乗れる」、「今の列車に乗っても同じ時間に到着」等がある。
【0042】
検索条件データ記憶部31には、検索条件データが記憶されている。検索条件データは、出発駅、到着駅、経由駅等の経路を決定するための条件と、出発時刻、到着希望時刻、時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今くる列車優先等のユーザに最適な経路を出力するための検索条件が含まれる。ユーザは、出発駅及び到着駅を必ず入力し、更に、経由駅や、出発時刻、到着希望時刻、時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今くる列車優先等のユーザに最適な経路を出力するための検索条件を入力することができる。
【0043】
出力経路データ記憶部32には、検索条件データ記憶部31に記憶された検索条件に基づいて、経路検索手段12によって検索された出力経路データが記憶されている。
【0044】
補足経路候補データ記憶部33は、検索条件データ記憶部31の検索条件データに基づいて、条件変更手段13によって変更された検索条件変更データに従って検索された補足経路候補データが記憶されている。検索条件変更データは、検索条件データ記憶部31の検索条件データと比べると、出発駅、到着駅、経由駅等の経路を決定するための条件は同じで、ユーザに最適な経路を出力するための検索条件のみが異なる。検索条件変更データの各条件毎に、補足経路候補データが出力される。補足経路候補データ記憶部33には、後述する条件変更手段13によって変更された条件毎に、補足経路候補データが記憶されることが好ましい。
【0045】
補足経路データ記憶部34には、補足経路候補データ記憶部33に記憶された各補足経路候補データのうち、出力経路データ記憶部32に記憶された出力経路データと比べて、優位な点のある補足経路データが記憶されている。
【0046】
要約情報データ記憶部35には、要約情報生成手段15によって生成された要約情報データが記憶されている。
【0047】
検索条件データ記憶部31に記憶された検索条件データ、出力経路データ記憶部32に記憶された出力経路データ、補足経路候補データ記憶部33に記憶された補足経路候補データ、補足経路データ記憶部34に記憶された補足経路データ及び要約情報データ記憶部3に記憶された要約情報データは、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバの処理における一時データであるので、記憶装置107ではなく、RAM103に記憶され、必要に応じて消去されても良い。
【0048】
次に図4を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1の処理の概略を説明する。
【0049】
まずクライアント端末2a等から検索条件が入力されると、ステップS1において、経路検索処理に先立って初期化する。具体的には、経路検索処理で使用される変数の初期化などが行われる。ここで検索条件とは、出発駅、到着駅、経由駅等の経路を決定するための条件と、出発時刻、到着希望時刻、所用時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今くる列車優先、ユーザに最適な経路を出力するための条件が含まれる。ここでは、出発駅を「K駅」、到着駅を「M駅」として、出発駅を朝9時に出発する経路で、所要時間を優先する経路を求めるとの条件が入力されたとする。
【0050】
次にステップS2乃至ステップS5において、出力経路データを算出する処理が行われる。具体的には、ステップS2において、K駅からM駅までの平均経路が検索される。ここで平均経路とは、ユーザが入力した条件に適合する可能性のある経路データである。この平均経路では、出力する経路数以上の経路が出力される。次に、ステップS2で検索された平均経路のそれぞれについて、ステップS3において、列車の時刻表データ等を参照して、K駅を朝9時以降に出発する列車を割り当て、ステップS4において、列車の運賃データ等を参照して、運賃を算出する。更に、ステップS5において、ステップS2乃至ステップS4の処理結果について、ユーザが入力した検索条件に最も適合する経路データを、出力経路データとして出力する。ここでは、ユーザが、「所要時間優先」で経路検索しているので、ステップS5において、所要時間が短いものから優先して経路データが出力される。ステップS5で出力される経路データは、一つでも良いし複数でも良い。
【0051】
次にステップS6において補足経路を出力する場合、ステップS7において、検索条件を変更する。ここで変更する検索条件は、上記の検索条件のうち、経路を決定するための条件ではなく、ユーザに最適な経路を出力するための条件である。例えば、ユーザが「所要時間優先」を条件として入力した場合、ステップS7において、所要時間優先以外の条件に変更する。具体的には、発時刻変更、着時刻変更、乗換回数優先、運賃優先、今来る列車優先等のいずれかの条件に変更する。
【0052】
ステップS7において検索条件が変更されると、変更された検索条件に従って、ステップS3及びステップS4の処理が実行され、ステップS2で定められた経路に対して、列車が割り当てられ、運賃が計算される。このとき、例えば、発時刻が指定されていた場合、発時刻より少し早い時刻を設定して補足経路候補データを出力する。補足経路候補データを出力する場合、ステップS5はスキップされ、ステップS7に進む。
【0053】
ステップS7において、ユーザが入力した検索条件以外の条件で経路検索された補足経路候補データは、補足経路候補データ記憶部33に記憶され、ステップS6からステップS8に進む。ステップS2で出力された平均経路について、ステップS7で変更された検索条件に従って列車割り当て及び運賃が計算されると、ステップS8において、ユーザが指定した条件で算出された出力経路データと比較して、ユーザの指定した条件とは適合しないが、発時刻、着事項、乗換回数、所要時間、運賃等の面で優位性のある経路を、補足経路候補データ記憶部33の補足経路候補データから抽出して、補足経路データとして補足経路データ記憶部34に記憶する。次にステップS9において、要約情報マトリクスデータ記憶部24の要約情報マトリクスデータを参照して、要約情報を生成する。
【0054】
最後にステップS10において、ステップS5で出力された出力経路データと、ステップS8で出力された補足経路データとそれに対応する予約情報を、クライアント端末2a等に出力する。
【0055】
次に、図1を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る経路探索サーバ1の各処理手段について詳述する。
【0056】
条件取得手段11は、乗換の条件を取得する。条件取得手段11は、クライアント端末2a等から通信ネットワーク4、通信制御装置106等を介して入力された検索条件を、検索条件データ記憶部31に記憶する。この検索条件データには、出発駅、到着駅、経由駅等の経路を決定するための条件と、出発時刻、到着希望時刻、時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今くる列車優先、ユーザに最適な経路を出力するための条件が含まれる。
【0057】
経路検索手段12は、記憶装置107から経路データを読み出し、条件取得手段11によって取得された検索条件データに従って、出力経路データを検索して出力する。ここで出力される出力経路データは、ユーザが入力した検索条件に最も適合するデータである。
【0058】
ここで経路検索手段12は更に、記憶装置107から時刻表データを読み出し、経路検索手段12によって検索された出力経路データに交通機関の列車の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、当該出力経路データにおける所要時間を出力する。経路検索手段12は、更に、経路検索手段12によって検索された出力経路データにおける乗換回数を出力する。経路検索手段12は、更に、記憶装置107から運賃データを読み出し、経路検索手段12によって検索された出力経路データの運賃を算出して出力する。
【0059】
ここで、経路検索手段12の処理の一例について詳述する。
【0060】
本発明の実施の形態に係る経路検索方法について、まず、複数の「ノード」とノード間を接続する「アーク」からなるネットワークについて説明する。経路探索で用いるネットワークは、基本的には、駅を「ノード」とみなし、線路上で隣り合う駅間に「アーク」を設けて作成する。「アーク」には駅間の移動時間が付されており、これを「重み」という。この例として、X駅とY駅のネットワークを図5に示す。ここでは、X駅、Y駅がノードとなり、記号A、B、C、D、Eを付した実線で示す両端矢印がアークを表す(上り/下りの2本のアークを1本にまとめて表している)。アークに付された記号A、B、C、D、Eは路線名を表す。この他に、路線の各アークには、上り/下りのフラグ、平均所要時間等が付されている。また、図6では、X駅とY駅の間を破線のアークで示し、徒歩13分の位置にあるとしている。
【0061】
路線間の乗換には、同じ駅で乗り換える場合と、異なる駅間を移動して乗り換える場合とがある。同じ駅での乗換については、駅をクリーク化する。「クリーク」とは、与えられたグラフに含まれる複数の点(ノード)からなる完全部分グラフのことである。「クリーク化」とは、一つの駅を、その駅に接続する路線数に相当するノードで表し、ノード間に乗換のためのアークを設けることである。クリーク化された複数のノード間にはアークを張って乗換時間を付す。図6は、X駅、Y駅をクリーク化した例である。
【0062】
X駅は、A路線のX駅(A)、B路線のX駅(B)、C路線のX駅(C)からなる3点完全グラフ(三角形)にクリーク化されており、ノード間の乗換時間はすべて3分となっている。また、Y駅は、D路線のY駅(D)、E路線のY駅(E)からなる2点完全グラフにクリーク化されており、ノード間の乗換時間は2分となっている。クリーク内のノードを「クリーク駅」と呼び、クリーク駅間のアークを「路線変更アーク」と呼ぶ。
【0063】
列車の場合の路線変更とは、路線を乗り換えることを指す。異なる駅間での徒歩による乗換については、新たに「徒歩アーク」を設ける。路線変更アークも徒歩アークも徒歩による移動であるが、便宜上、区別して用いる。図6において、太線は路線変更アークを、破線は徒歩アークを表す。徒歩アークは、X駅とY駅のクリーク駅のすべてのペアに対して張られる。徒歩アーク又は路線変更アークには、それを識別するためのフラグや、移動又は乗換時間等が付されている。
【0064】
また、本来の駅とクリーク駅を区別するために、本来の駅を本来駅と呼ぶことにする。例えば、X駅やY駅は本来駅であり、X駅(A)、X駅(B)、X駅(C)はクリーク駅である。X駅は複数のクリーク駅としてネットワークに残る。
【0065】
次に、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索方法について、図7を用いて説明する。
【0066】
まず、経路検索を行う前提として、ステップS101において、駅をノードに持ち、駅間の路線及び徒歩乗換をアークで表現するネットワークの作成を行う。このとき、作成されるネットワークは、例えばネットワークAであり、A、A2、A1、A0等の間のグループ番号が切り替わる箇所を記憶する。作成されたネットワークは経路データとして経路データ記憶部21に記憶される。尚、これら複数のネットワークは、別の装置で予め作成されて、経路データ記憶部21に記憶されても良い。
【0067】
次に、ステップS102において、ユーザによってクライアント端末2a等から入力された乗車駅、下車駅、出発時刻、到着時刻等の検索条件を読み込む。ステップS103において、記憶装置107から、経路データ、時刻表データ、運賃データ等の必要なデータを読み込む。
【0068】
次に、ステップS104において、ダイクストラ法等を用いて、最短パス木の作成を行う。ここで作成された最短パス木は、最短パス木データとして保存される。そして、ステップS105において、マーチンのアルゴリズム等を用いて、最短パス木データをもとに、乗車駅の代表クリーク駅から下車駅の代表クリーク駅に至る第1〜K最短パスの検索を行う。このとき、ネットワークA、A2、A1、A0を用いて、飛行機、新幹線、有料特急、普通列車等を利用したパス群をバランス良く求める。これらのパス群の中にはたまたま同一のパスが含まれることもあるので、それらを除去し、最終的に第1〜K最短パスを得る。得られた第1〜K最短パスは、複数パスデータに保存される。
【0069】
次に、ステップS106において、第1〜K最短パスを短縮して第1〜K経路を得る。具体的には、第1〜K最短パスそれぞれに対して、路線変更アークをすべて除去し、更に連続する同一路線名のアークをすべて短縮する。求められた複数経路は、複数経路データに保存される。
【0070】
次に、ステップS107において、第1〜K経路それぞれに対して時刻表を照らしあわせながら時間割り当てを行い、ステップS108において、料金を計算する。時刻と料金が割り当てられた第1〜K経路の中から、所要時間等の優先基準に基づき、上位複数の経路を選択して出力経路データとして出力経路データ記憶部32に記憶する。上位複数の経路を選択する際には、ネットワークA、A2、A1、A0を用いて求められた経路それぞれから、バランス良く経路を選択する。
【0071】
このような本発明の最良の実施の形態に係る経路検索手段12による経路検索方法によると、地点をノードに持ち、地点間の路線及び徒歩乗換をアークで表現するネットワークにおいて、飛行機、新幹線、有料特急、普通列車等を利用した経路をバランス良く求めることができる。
【0072】
条件変更手段13は、条件取得手段11で取得された乗換の条件とは異なる新たな条件を検索条件変更データとして出力して、新たな条件に従って補足経路候補データを検索して出力する。ここで変更される条件は、ユーザが入力可能な条件のうち、出発時刻、到着希望時刻、時間優先、乗換回数優先、運賃優先、今くる列車優先等のユーザに最適な経路を出力するための検索条件であって、ユーザが実際に入力した以外の条件である。具体的には、条件取得手段11で取得された条件が「所要時間優先」の場合、条件変更手段13は、「所要時間優先」以外の条件を出力して経路検索し、その結果得られた経路データを補足経路候補データとして、補足経路候補データ記憶部33に記憶する。また、条件変更手段13は、条件取得手段11で取得された条件が「発時刻指定」の場合、指定された発時刻を5分又は10分等の所定時間早めて検索しても良い。同様に、条件変更手段13は、条件取得手段11で取得された条件が「着時刻指定」の場合、指定された着時刻を5分又は10分等の所定時間遅めて検索しても良い。
【0073】
ここで条件変更手段13は更に、記憶装置107から時刻表データを読み出し、条件変更手段13によって検索された補足経路候補データに交通機関の列車の時刻を割り当てて、交通機関の時刻と、各補足経路候補データにおける所要時間を出力する。条件変更手段13は、更に、条件変更手段13によって検索された補足経路候補データにおける乗換回数を出力する。条件変更手段13は、更に、記憶装置107から運賃データを読み出し、条件変更手段13によって検索された補足経路候補データの運賃を算出して出力する。
【0074】
図8を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る条件変更手段13による条件変更処理を説明する。
【0075】
まずステップS201において、補足経路として検索するための、検索条件があるか否かを判断する。具体的には、条件取得手段11で取得された条件以外の条件のうち、後述する補足経路検索手段14によって検索されていない検索条件があるか否かを判定する。具体的には、経路検索のための各条件が、ユーザによって入力されたか、後段の経路検索処理で使用されたことを示す使用済みフラグが立っているかを判定する。
【0076】
未使用の検索条件がある場合、具体的には、使用済みフラグが立っていない条件がある場合、ステップS203において、その未使用の検索条件で検索された補足経路候補データが出力される。更に、その未使用の検索条件に対応する使用済みフラグを立てて、当該未使用の検索条件での経路の検索が終了したことを明確にする。一方、未使用の検索条件がない場合、そのまま処理を終了する。
【0077】
補足経路抽出手段14は、条件変更手段13によって出力された補足経路候補データから、評価パラメータ毎に出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する。補足経路抽出手段14は、要約情報データマトリクスデータの評価パラメータ毎に、出力経路データと、それぞれの補足経路候補データとを比べて、出力経路データに比べて、補足経路候補データに優位な評価パラメータがある場合、その補足経路候補データを、補足経路データとして補足経路データ記憶部34に記憶する。
【0078】
具体的には補足経路抽出手段14は更に、補足経路候補データから、経路検索手段12によって出力された出力経路データと比べて発時刻、着時刻及び所要時間のいずれか一つ以上で優位な補足経路データを抽出する。また、補足経路抽出手段14は更に、補足経路候補データから、経路検索手段12によって出力された出力経路データと比べて乗換回数で優位な補足経路データを抽出する。また、補足経路抽出手段は、補足経路候補データから、検索手段12によって出力された出力経路データと比べて運賃で優位な補足経路データを抽出する。
【0079】
図9を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る補足経路抽出手段14による補足経路抽出処理を説明する。
【0080】
まずステップS301において、同一経路が除去される。ここでは、条件変更手段13により出力された補足経路候補データのうち、経路検索手段12によって出力された出力経路データと同一の経路で同一の列車が割り当てられた補足経路候補データが削除される。
【0081】
次に、ステップS302乃至ステップS305の処理において、比較パラメータ毎に、補足経路候補データと出力経路データを比較する。具体的には、ステップS302において、比較パラメータの一つである「乗換回数」について、比較される。補足経路候補データのうち、出力経路データの乗換回数より少ない補足経路候補データを抽出する。ステップS303において、比較パラメータの一つである「所要時間」について、比較される。補足経路候補データのうち、出力経路データの所要時間より少ない補足経路候補データを抽出して、新たに補足経路データに追加する。ステップS304において、比較パラメータの一つである「運賃」について、比較される。補足経路候補データのうち、出力経路データの運賃より少ない補足経路候補データを抽出して、新たに補足経路データに追加する。ステップS305において、比較パラメータの一つである「発着時刻」について、比較される。補足経路候補データのうち、出力経路データの発時刻よりユーザの入力条件に近い時刻に出発する補足経路候補データと、出力経路データの着時刻よりユーザの入力条件に近い時刻に出発する補足経路候補データとを抽出して、新たに補足経路データに追加する。
【0082】
ステップS306において、ステップS302乃至ステップS305で出力された補足経路データから、出力するべき補足経路データを決定する。具体的には、ステップS302乃至ステップS305で出力された補足経路データについて、乗換回数、所要時間、料金等の観点で重味付けし、評価の良いほうから所定数の経路データを、クライアント端末2aに出力するべき補足経路データとして出力する。
【0083】
要約情報生成手段15は、記憶装置107から要約情報マトリクスデータを読み出し、評価パラメータ毎に、経路検索手段12によって検索された出力経路データと、補足経路抽出手段14によって抽出された補足経路データとが比較された結果に対応付けられた要約情報データを取得する。ここで、要約情報生成手段15によって取得された要約情報データには、補足経路データが出力経路データに比べて優位なパラメータに関する情報が含まれている。
【0084】
要約情報生成手段15は、評価パラメータのそれぞれについて、経路検索手段12によって検索された出力経路データにおける値と、補足経路抽出手段14によって抽出された補足経路データにおける値とを比較する。
【0085】
図10を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る要約情報生成手段15による要約情報生成処理を説明する。
【0086】
まず、ステップS401において、比較パラメータの一つである「発着時刻」について、比較される。補足経路データの発時刻が、出力経路データの発時刻と比べて早い場合は発時刻フラグを「早い」に設定し、遅い場合は発時刻フラグを「遅い」に設定し、同じ場合は発時刻フラグを「同じ」に設定する。一方、補足経路データの着時刻が、出力経路データの着時刻と比べて、早い場合は着時刻フラグを「早い」に設定し、遅い場合は着時刻フラグを「遅い」に設定し、同じ場合は着時刻フラグを「同じ」に設定する。発着時刻の比較においては、所定の閾値を設け、閾値より早いか遅いか、或いは閾値以内かによって、フラグを設定しても良い。
【0087】
次に、ステップS402において、比較パラメータの一つである「所要時間」について、比較される。補足経路データの所要時間が、出力経路データの所要時間と比べて少ない場合は所要時間フラグを「少ない」に設定し、多い場合は所要時間フラグを「多い」に設定し、同じ場合は所要時間フラグを「同じ」に設定する。所要時間の比較においては、所定の閾値を設け、閾値より多いか少ないか、或いは閾値以内かによって、フラグを設定しても良い。
【0088】
更に、ステップS403において、比較パラメータの一つである「乗換回数」について、比較される。補足経路データの乗換回数が、出力経路データの乗換回数と比べて少ない場合は乗換回数フラグを「少ない」に設定し、多い場合は乗換回数フラグを「多い」に設定し、同じ場合は乗換回数フラグを「同じ」に設定する。乗換回数の比較においては、所定の閾値を設け、閾値より多いか少ないか、或いは閾値以内かによって、フラグを設定しても良い。
【0089】
更に、ステップS404において、比較パラメータの一つである「運賃」について、比較される。補足経路データの運賃が、出力経路データの運賃と比べて少ない場合は運賃フラグを「少ない」に設定し、多い場合は運賃フラグを「多い」に設定し、同じ場合は運賃フラグを「同じ」に設定する。運賃の比較においては、所定の閾値を設け、閾値より多いか少ないか、或いは閾値以内かによって、フラグを設定しても良い。
【0090】
最後にステップS405において、ステップS401乃至ステップS404の処理により得られた発時刻フラグ、着時刻フラグ、所用時間フラグ、乗換回数フラグ、運賃フラグの値に基づいて、要約情報マトリクスデータ記憶部24の要約情報マトリクスデータから各フラグの値に関連づけられた要約情報を抽出する。このとき、条件変更手段13により変更された条件毎に、要約情報が設定されている場合、補足経路データの検索条件に関連づけられている要約情報を抽出する。このとき、要約情報として、少ない文字数で表現された概要情報と、詳細に表現された詳細情報とを抽出することが好ましい。
【0091】
補足経路データが複数ある場合、ステップS401乃至ステップS405の処理は、各補足経路データについて実行される。
【0092】
結果提示手段16は、経路検索手段12によって検索された出力経路データと、補足経路抽出手段14によって抽出された補足経路データと、要約情報生成手段15によって取得された要約情報とを出力する。
【0093】
図11及び図12を参照して、本発明の最良の実施の形態に係る結果提示手段16が提示する結果表示画面P101及びP102を説明する。結果提示手段16は、クライアント端末2a等の画面に、まず、図11に示す結果表示画面P101を表示する。この結果表示画面P101は、出力経路表示部P101a及び補助経路概要情報表示部P101bを有する。出力経路表示部P101aには、経路検索手段12によって検索された出力経路データが表示される。補助経路概要情報表示部P101bには、補助経路の概要情報のみが表示される。補足経路データが複数ある場合、補助経路概要情報表示部P101bには、各補足経路データについて概要情報が表示される。
【0094】
図11に示す例では、同一の路線XXX線上の吉祥寺駅から国立駅までの乗換を案内している。図11に示す経路では、所要時間優先の場合について検索している。XXX線においては、吉祥寺駅及び国分寺駅に通勤快速に停車する一方、国立駅には通勤快速が停車せず快速しか停車しない。その場合、従来の経路検索サーバ1は、出力経路データとして、吉祥寺駅から国分寺駅までを通勤快速で移動し、国分寺駅で快速電車に乗り換えて国立駅まで移動する乗換を案内する。
【0095】
そこで、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1は、ユーザが指定していない条件で検索した結果、出力経路データに比べて優位な点のある補足経路データを出力することができる。補足経路データについて、図1に示す結果表示画面P101においては、補足経路の概要情報のみが表示される。ここで概要情報とは、「楽な行き方で、到着時間も同じなのはこちら!!」、「もし、今乗っても、到着時間は同じだよ!!」等である。
【0096】
ユーザによって、図11の補助経路概要情報表示部P101bの概要情報がクリックされると、図12の補足経路詳細情報表示部P102aに、補足経路データが表示されるとともに、補足経路の詳細情報が表示される。
【0097】
本事例において、ユーザによって図11の「楽な行き方で、到着時間も同じなのはこちら!!」のリンクがクリックされると、出力経路データとともに、図12の補足経路詳細情報表示部P102aにおいて、補足経路データとして、吉祥寺駅から国立駅まで快速電車で乗り換えなく移動する乗換を案内する。この補足経路データは、条件変更手段13によって乗換回数優先で検索された経路データである。この補足経路データは、出力経路データに比べて、発時刻が遅いものの、着時刻は同じで、乗換回数が少ないメリットがある。
【0098】
従って図3に示す要約情報マトリクスデータにおいて、発時刻の評価が「早い」、着時刻の評価が「同じ」、乗換位階数の評価が「少ない」及び検索条件「乗換回数優先」に関連づけられた要約情報「楽な行き方で、到着時間も同じなのはこちら!!」が、補足経路概要情報表示部101b及び補足経路詳細情報表示部P102aに表示される。ここでは、概要情報と詳細情報が同一の場合について説明したが、要約情報マトリクスデータにおいて、異なるコメントが登録されている場合、要約情報を表示するタイミングに応じてコメントを変更しても良い。
【0099】
この様に本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1によれば、ユーザが指定した条件で乗換経路検索して出力経路データを出力した後に、指定されていない検索条件に変更して乗換経路検索して補足経路候補データを出力する。補足経路候補データはユーザが指定した条件とはマッチしないが、更に経路検索サーバは、補足経路候補データのうち、出力経路データよりも何らかの優位性を持つデータを補足経路データとして出力する。これにより、ユーザは何度も条件を変更して検索することなく、一度の検索で有益な他の経路を取得することができる。又、出力経路データと補足経路データをともに出力することにより、ユーザは経路を一度に確認して比較することにより、ユーザに適した経路を選択することができる。また、一度の検索で有益な他の経路を取得することができるので、ユーザが何度も条件を変更して検索することによるサーバの負荷も軽減することができる。
【0100】
また、本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバ1によれば、まず、出力経路データとともに、補足経路データの要約情報のみを表示する。これにより、ユーザは、補足経路の優位な点を把握することができるので、経路選択の判断が容易になる。また、ユーザが要約情報をクリックすることにより、補足経路の詳細な情報が表示されるので、ユーザが最も希望している出力経路データの確認を妨げることなく、補足経路データも案内することができる。
【0101】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の最良の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0102】
例えば、本発明の最良の実施の形態に記載した経路検索サーバ1は、図1に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。
【0103】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索システムのシステム構成と、経路検索サーバの機能ブロックを説明する図である。
【図2】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバのハードウェア構成図である。
【図3】本発明の最良の実施の形態に係る要約情報マトリクスデータのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図4】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバによる経路検索処理の概要を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索処理におけるネットワークの一例を説明する図である。
【図6】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索処理におけるクリーク化されたネットワークの一例を説明する図である。
【図7】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索手段による経路検索処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の最良の実施の形態に係る条件変更手段による条件変更処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の最良の実施の形態に係る補足経路抽出手段による補足経路抽出処理を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の最良の実施の形態に係る要約情報生成手段による要約情報生成処理を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバが提示する画面の一例である。
【図12】本発明の最良の実施の形態に係る経路検索サーバが提示する画面の一例である。
【符号の説明】
【0105】
1 経路検索サーバ
2 クライアント端末
3 通信ネットワーク
11 条件取得手段
12 経路検索手段
13 条件変更手段
14 補足経路抽出手段
15 要約情報生成手段
16 結果提示手段
21 経路データ記憶部
22 時刻表データ記憶部
23 運賃データ記憶部
24 要約情報マトリクスデータ記憶部
31 検索条件データ記憶部
32 出力経路データ記憶部
33 補足経路候補データ記憶部
34 補足経路データ記憶部
35 要約情報データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データと、前記所定の条件とは異なる新たな条件で、前記出発地から前記目的地までの前記交通機関の乗換を検索した補足経路データとを出力する経路検索サーバであって、
交通機関の経路と、前記経路の駅が関連づけられた経路データを、記憶装置に記憶する経路データ記憶手段と、
評価パラメータと、前記評価パラメータで前記出力経路データと前記補足経路データを比較した結果と、前記結果を要約した情報である要約情報データが対応付けられた要約情報マトリクスデータを、前記記憶装置に記憶する要約情報マトリクスデータ記憶手段と、
前記乗換の条件を取得する条件取得手段と、
前記記憶装置から経路データを読み出し、前記条件取得手段によって取得された条件に従って、出力経路データを検索して出力する経路検索手段と、
前記条件取得手段で取得された前記乗換の条件とは異なる新たな条件に従って、補足経路候補データを検索して出力する条件変更手段と、
前記条件変更手段によって出力された補足経路候補データから、前記評価パラメータ毎に前記出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する補足経路抽出手段と、
前記記憶装置から要約情報マトリクスデータを読み出し、前記評価パラメータ毎に、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データと前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データとが比較された結果に、対応付けられた要約情報データを取得する要約情報生成手段と、
前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データと、前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データと、前記要約情報生成手段によって取得された前記要約情報とを出力する結果提示手段
とを備えることを特徴とする経路検索サーバ。
【請求項2】
前記要約情報マトリクスデータの前記要約情報データには、前記補足経路データが前記出力経路データに比べて優位なパラメータに関する情報が含まれ、
前記要約情報マトリクスデータの前記要約情報データは、前記補足経路データを検索する検索条件毎に設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の経路検索サーバ。
【請求項3】
前記所定の条件は、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであって、
前記新たな条件は、前記所定の条件とは異なる条件でかつ、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の経路検索サーバ。
【請求項4】
前記要約情報マトリクスデータの前記評価パラメータは、発時刻、着時刻、所要時間、乗換回数及び運賃のいずれか一つ以上であって、
前記要約情報生成手段は、前記評価パラメータのそれぞれについて、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データにおける値と、前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データにおける値とを比較する
ことを特徴とする請求項3に記載の経路検索サーバ。
【請求項5】
前記交通機関の経路の列車の時刻表データを、前記記憶装置に記憶する時刻表データ記憶手段を更に備え、
前記経路検索手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データに前記交通機関の時刻を割り当てて、前記交通機関の時刻と、当該出力経路データにおける所要時間を出力し、
前記条件変更手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データに前記交通機関の時刻を割り当てて、前記交通機関の時刻と、当該補足経路候補データにおける所要時間を出力し、
前記補足経路抽出手段は更に、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて発時刻、着時刻及び所要時間のいずれか一つ以上で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項4に記載の経路検索サーバ。
【請求項6】
前記経路検索手段は更に、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データにおける乗換回数を出力し、
前記条件変更手段は更に、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データにおける乗換回数を出力し、
前記補足経路抽出手段は更に、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて乗換回数で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項4に記載の経路検索サーバ。
【請求項7】
前記交通機関の経路の運賃データを、前記記憶装置に記憶する運賃データ記憶手段を更に備え、
前記経路検索手段は更に、前記記憶装置から前記運賃データを読み出し、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データの運賃を算出して出力し、
前記条件変更手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データの運賃を算出して出力し、
前記補足経路抽出手段は、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて運賃で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項4に記載の経路検索サーバ。
【請求項8】
所定の条件で、出発地から目的地までの交通機関の乗換を検索した出力経路データと、前記所定の条件とは異なる新たな条件で、前記出発地から前記目的地までの前記交通機関の乗換を検索した補足経路データとを出力する経路検索プログラムであって、
交通機関の経路と、前記経路の駅が関連づけられた経路データを、記憶装置に記憶する経路データ記憶手段と、
評価パラメータと、前記評価パラメータで前記出力経路データと前記補足経路データを比較した結果と、前記結果を要約した情報である要約情報データが対応付けられた要約情報マトリクスデータを、前記記憶装置に記憶する要約情報マトリクスデータ記憶手段と、
前記乗換の条件を取得する条件取得手段と、
前記記憶装置から経路データを読み出し、前記条件取得手段によって取得された条件に従って、出力経路データを検索して出力する経路検索手段と、
前記条件取得手段で取得された前記乗換の条件とは異なる新たな条件に従って、補足経路候補データを検索して出力する条件変更手段と、
前記条件変更手段によって出力された補足経路候補データから、前記評価パラメータ毎に前記出力経路データと比べて、優位な評価パラメータを含む補足経路データを抽出する補足経路抽出手段と、
前記記憶装置から要約情報マトリクスデータを読み出し、前記評価パラメータ毎に、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データと前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データとが比較された結果に、対応付けられた要約情報データを取得する要約情報生成手段と、
前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データと、前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データと、前記要約情報生成手段によって取得された前記要約情報とを出力する結果提示手段
とをコンピュータに機能させることを特徴とする経路検索プログラム。
【請求項9】
前記要約情報マトリクスデータの前記要約情報データには、前記補足経路データが前記出力経路データに比べて優位なパラメータに関する情報が含まれ、
前記要約情報マトリクスデータの前記要約情報データは、前記補足経路データを検索する検索条件毎に設定される
ことを特徴とする請求項8に記載の経路検索プログラム。
【請求項10】
前記所定の条件は、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかであって、
前記新たな条件は、前記所定の条件とは異なる条件でかつ、発時刻指定、着時刻指定、所要時間優先、乗換回数優先及び運賃優先のいずれかである
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の経路検索プログラム。
【請求項11】
前記要約情報マトリクスデータの前記評価パラメータは、発時刻、着時刻、所要時間、乗換回数及び運賃のいずれか一つ以上であって、
前記要約情報生成手段は、前記評価パラメータのそれぞれについて、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データにおける値と、前記補足経路抽出手段によって抽出された前記補足経路データにおける値とを比較する
ことを特徴とする請求項9に記載の経路検索プログラム。
【請求項12】
前記交通機関の経路の列車の時刻表データを、前記記憶装置に記憶する時刻表データ記憶手段を更に前記コンピュータに機能させ、
前記経路検索手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データに前記交通機関の時刻を割り当てて、前記交通機関の時刻と、当該出力経路データにおける所要時間を出力し、
前記条件変更手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データに前記交通機関の時刻を割り当てて、前記交通機関の時刻と、当該補足経路候補データにおける所要時間を出力し、
前記補足経路抽出手段は更に、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて発時刻、着時刻及び所要時間のいずれか一つ以上で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項11に記載の経路検索プログラム。
【請求項13】
前記経路検索手段は更に、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データにおける乗換回数を出力し、
前記条件変更手段は更に、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データにおける乗換回数を出力し、
前記補足経路抽出手段は更に、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて乗換回数で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項11に記載の経路検索プログラム。
【請求項14】
前記交通機関の経路の運賃データを、前記記憶装置に記憶する運賃データ記憶手段を更に前記コンピュータに機能させ、
前記経路検索手段は更に、前記記憶装置から前記運賃データを読み出し、前記経路検索手段によって検索された前記出力経路データの運賃を算出して出力し、
前記条件変更手段は更に、前記記憶装置から前記時刻表データを読み出し、前記条件変更手段によって検索された前記補足経路候補データの運賃を算出して出力し、
前記補足経路抽出手段は、前記補足経路候補データから、前記経路検索手段によって出力された出力経路データと比べて運賃で優位な補足経路データを抽出する
ことを特徴とする請求項11に記載の経路検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−51293(P2009−51293A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218321(P2007−218321)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(303026132)株式会社駅探 (5)
【Fターム(参考)】