説明

経路維持部材付コルゲートチューブ及びワイヤーハーネス

【課題】コルゲートチューブに経路維持部材を取付けることによって、ワイヤーハーネス本体部の分岐部の周辺部を覆いつつそれらの分岐方向を一定に維持する際に、経路維持部材の形成を容易にできるようにすることを目的とする。
【解決手段】経路維持延出部付コルゲートチューブCは、ワイヤーハーネス本体部12の分岐部14の周辺に取付けられる。経路維持延出部付コルゲートチューブCは、コルゲートチューブ20と、経路維持部材30とを備える。経路維持部材30は、ブロック状部分32と、ブロック状部分32から延出する複数の経路維持延出部40とを備えている。経路維持延出部40は、長手方向に沿って一定の形状を維持可能な長尺部分に形成されている。経路維持延出部40には、コルゲートチューブ20のスリット24の両側の端縁部が収容される一対の凹溝部44gが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワイヤーハーネスの分岐部を覆いつつその経路を一定に維持する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1〜4に開示のように、車両等に敷設されるワイヤーハーネスを、屈曲性良好なコルゲートチューブにて覆う技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平4−86022号公報
【特許文献2】特開2000−184551号公報
【特許文献3】特開2002−64917号公報
【特許文献4】特開2006−296166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コルゲートチューブ自体は、屈曲性に優れるもの故、それ自体はワイヤーハーネスの経路を一定に維持する機能を持たない。このため、ワイヤーハーネス或はコルゲートチューブに取付けられたクランプ部材を車両の一定位置に固定することで、ワイヤーハーネスの経路を一定に維持する必要がある。クランプ部材の固定箇所が多くなると、部品コスト増、取付けコスト増等を招く恐れがある。
【0005】
ここで、ワイヤーハーネスの敷設箇所に合わせた形状に形成した樋状の樹脂成型品(プロテクタ)によれば、ワイヤーハーネスを保護しつつその経路を一定に維持することができる。
【0006】
しかしながら、ワイヤーハーネスを保護可能な樹脂成型品を、ワイヤーハーネスの敷設箇所に合わせて3次元形状等の複雑な形成するためには、その金型形状が複雑化してしまう。このため、製造コストが高くなる。
【0007】
そこで、本願発明者らによって、コルゲートチューブに、長手方向に沿って一定形状を維持するように金型成型された経路維持部材を取付けて、コルゲートチューブ及び内部のワイヤーハーネスを一定形状に維持する構成が提案されている。経路維持部材をコルゲートチューブに取付ける構成としては、経路維持部材に一対の凹溝部を形成し、コルゲートチューブのうちスリットの両側の端縁部を前記一対の凹溝部に嵌め込む構成が提案されている。
【0008】
ところで、ワイヤーハーネスでは、通常、複数の電線が分岐するように束ねられている。ワイヤーハーネスの分岐部を所定の分岐方向に沿って維持するためには、経路維持部材を多方向に分岐するように形成することになる。
【0009】
しかしながら、経路維持部材には一対の凹溝部が形成されているため、分岐部で形状が複雑となる。このため、経路維持部材を金型成型等することが困難となる。
【0010】
そこで、本発明は、コルゲートチューブに経路維持部材を取付けることによって、ワイヤーハーネス本体部の分岐部の周辺部を覆いつつそれらの分岐方向を一定に維持する際に、経路維持部材の形成を容易にできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、第1の態様は、ワイヤーハーネス本体部の分岐部から延出する複数のワイヤーハーネス分岐延出部を覆うと共にそれぞれの前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部の経路を一定に維持するための経路維持部材付コルゲートチューブであって、それぞれ前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部のうちの1つを挿通可能で、かつ、それぞれの長手方向に沿ってスリットが形成された複数のコルゲートチューブと、ブロック状部分と、前記ブロック状部分から延出する複数の経路維持延出部とを有し、前記複数の経路維持延出部がそれぞれ長手方向に沿って一定の形状を維持可能な長尺部分に形成されると共に、前記複数の経路維持延出部のそれぞれに前記複数のコルゲートチューブのうちの1つの前記スリットの両側の端縁部が収容される一対の凹溝部が形成された、経路維持部材とを備える。
【0012】
第2の態様は、第1の態様に係る経路維持部材付コルゲートチューブであって、前記ブロック状部分は、球状又は直方体状に形成されている。
【0013】
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る経路維持部材付コルゲートチューブであって、前記ブロック状部分は、前記複数の経路維持延出部の内側への延長エリアの3次元的な重複エリアを包含する形状に形成されている。
【0014】
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る経路維持部材付コルゲートチューブと、複数の電線が、分岐部と前記分岐部から延出する複数のワイヤーハーネス分岐延出部とを有する形態に束ねられ、前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部のそれぞれが前記複数のコルゲートチューブのそれぞれに挿通されている、ワイヤーハーネス本体部とを備える。
【発明の効果】
【0015】
第1の態様に係る経路維持部材付コルゲートチューブによると、各コルゲートチューブをワイヤーハーネス分岐延出部に外装することによって、ワイヤーハーネス本体部の分岐部の周辺部であるワイヤーハーネス分岐延出部を覆うことができる。また、各コルゲートチューブのスリットの両側の端縁部を一対の凹溝部に収容するようにして、経路維持延出部をコルゲートチューブに取付けることによって、当該経路維持延出部によってワイヤーハーネス分岐延出部の分岐方向を一定に維持できる。また、複数のワイヤーハーネス分岐延出部は、ブロック状部分から延出しているため、経路維持部材の形状が簡素化され、経路維持部材を容易に形成できる。
【0016】
第2の態様によると、前記ブロック状部分は、球状又は直方体状に形成されているため、経路維持部材を容易に形成できる。
【0017】
第3の態様によると、前記ブロック状部分は、前記複数の経路維持延出部の内側への延長エリアの3次元的な重複エリアを包含する形状に形成されているため、複数の経路維持延出部同士が複雑に絡み合う箇所を抑制することができ、経路維持部材をより容易に形成できる。
【0018】
第4の態様に係るワイヤーハーネスによると、各コルゲートチューブをワイヤーハーネス分岐延出部に外装することによって、ワイヤーハーネス本体部の分岐部の周辺部であるワイヤーハーネス分岐延出部を覆うことができる。また、各コルゲートチューブのスリットの両側の端縁部を一対の凹溝部に収容するようにして、経路維持延出部をコルゲートチューブに取付けることによって、当該経路維持延出部によってワイヤーハーネス分岐延出部の分岐方向を一定に維持できる。また、複数のワイヤーハーネス分岐延出部は、ブロック状部分から延出しているため、経路維持部材の形状が簡素化され、経路維持部材を容易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態に係るワイヤーハーネスのうちコルゲートチューブの装着部分を示す概略平面図である。
【図2】コルゲートチューブに経路維持部材を取付けた一部分を示す概略斜視図である。
【図3】経路維持部材を示す概略斜視図である。
【図4】変形例に係る経路維持部材を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施形態に係るワイヤーハーネス及び経路維持部材付コルゲートチューブについて説明する。図1はワイヤーハーネス10のうちコルゲートチューブ20の装着部分を示す概略平面図であり、図2はコルゲートチューブ20に経路維持部材30を取付けた一部分を示す概略斜視図であり、図3は経路維持部材30を示す概略斜視図である。
【0021】
このワイヤーハーネス10は、ワイヤーハーネス本体部12の分岐部14の周辺部に装着されるものであり、ワイヤーハーネス本体部12と、コルゲートチューブ20と、経路維持部材30とを備える。
【0022】
ワイヤーハーネス本体部12は、複数の電線が配設対象となる車両への配線形態に応じて分岐しつつ結束された構成とされている。本実施形態では、複数の電線が3つに分岐するように結束された箇所、即ち、分岐部14から3つのワイヤーハーネス分岐延出部15が延出する箇所に適用した例で説明する。もっとも、複数の電線が4つ以上に分岐するように結束された箇所であってもよい。また、ワイヤーハーネス本体部12に、他の光ケーブル等が結束されていてもよい。
【0023】
上記ワイヤーハーネス本体部12を、車両等に配設する際、ワイヤーハーネス本体部12はその配設形態に沿って配索される。ワイヤーハーネス本体部12が周辺部分に干渉すること等を抑制するため、分岐部14の周辺においては、分岐部14からの各ワイヤーハーネス分岐延出部15の延出方向が一定に維持されることがある。また、ワイヤーハーネス本体部12はその配線形態に沿った形状に維持されることがある。このような場合に、本経路維持部材付コルゲートチューブCがワイヤーハーネス本体部12のうち上記分岐部14の周辺に装着され、各ワイヤーハーネス分岐延出部15の延出方向を一定に維持する。また、本経路維持部材付コルゲートチューブCは、各ワイヤーハーネス分岐延出部15を一定の形状に維持することもできる。なお、ワイヤーハーネス本体部12に対して本経路維持部材付コルゲートチューブCが装着される部分は、ワイヤーハーネス本体部12の分岐部14周辺の少なくとも一部であればよい。
【0024】
コルゲートチューブ20は、長手方向に沿って環状凸部21と環状凹部22とが交互に形成された筒状部材であり(図2参照)、樹脂等で形成されている。かかるコルゲートチューブ20は、環状凸部21と環状凹部22との間の段部等で容易に弾性変形するため、それ自体では全体として曲げ変形容易な性質を有している。通常、コルゲートチューブ20としては、装着対象となるワイヤーハーネス分岐延出部15の部分の外径よりも大きい(通常は多少大きい程度)内径を有するものが用いられ、その内部にワイヤーハーネス分岐延出部15を配設できるようになっている。
【0025】
また、コルゲートチューブ20の一側部にその長手方向に沿ってスリット24が形成されている。そして、当該スリット24で割開くようにして、ワイヤーハーネス分岐延出部15をコルゲートチューブ20内に容易に配設できるようになっている。
【0026】
ここでは、上記3つのワイヤーハーネス分岐延出部15に対応してコルゲートチューブ20が用いられる。各コルゲートチューブ20としては、それぞれ収容態様となるワイヤーハーネス分岐延出部15の径に応じたものを用いるとよい。
【0027】
経路維持部材30は、ブロック状部分32と、複数の経路維持延出部40とを備えている。
【0028】
ブロック状部分32は、凹みが無いブロック形状、例えば、球状、多面体形状(辺、角を丸め処理したものを含む)に形成されている。ここでは、ブロック状部分32は、球状に形成されている。
【0029】
複数の経路維持延出部40との関係でいうと、ブロック状部分32は、複数の経路維持延出部40の内側への延出エリアの3次元的な重複エリア(図1の平面図で斜線を付したエリアA参照)を包含する形状に形成されていることが好ましい。つまり、各経路維持延出部40をブロック状部分32側に向けて延出させた空間エリアを想定すると、ブロック状部分32は、各空間エリアの全てが重複するエリアAを包含するような大きさに設定されていることが好ましい。本実施形態でも、ブロック状部分32は、前記エリアAよりも大きな直径の球状に形成されている。
【0030】
複数の経路維持延出部40は、上記ブロック状部分32から延出するように形成されている。ここでは、平面視において、2つの経路維持延出部40は、ブロック状部分32の両側部から外方に向けて延出している(図1、図3参照)。また、平面視において、1つの経路維持延出部40は、ブロック状部分32から前記2つの経路維持延出部40に対して直交する方向に延出している(図1、図3参照)。各経路維持延出部40の上記延出方向は、一例であり、それぞれ異なる方向に延出していればよい。また、各経路維持延出部40の中心軸周りの姿勢も相互に別々の姿勢であってもよい。
【0031】
上記したように、ブロック状部分32は、エリアAを含む大きさに形成されているため、複数の経路維持延出部40は、ブロック状部分32において直接交わらない。従って、各経路維持延出部40の凹凸部分が複雑に入交じる箇所を抑制することができ、各経路維持延出部40の交差部分の形状を単純化することができる。
【0032】
各経路維持延出部40は、それぞれ長手方向に沿って一定の形状を維持可能な長尺部分に形成されている。ここでは、各経路維持延出部40は、ブロック状部分32と共に、P.P.(ポリプロピレン)等の樹脂によって一体に金型成型されている。従って、金型成型時点で、経路維持延出部40は、直線状或は少なくとも一部が曲げられた形状に形成され、また、ワイヤーハーネス分岐延出部15を一定の経路に沿って維持可能な剛性を有している。ここでは、図1及び図3では、直線状に形成された経路維持延出部40を示しているが、経路維持延出部40の少なくとも1つが少なくとも一部で曲げた形状に金型成型されていてもよい。
【0033】
また、各経路維持延出部40には、コルゲートチューブ20のうちスリット24の両側の端縁部を収容可能な一対の凹溝部44gが形成された部分を有している。換言すれば、経路維持延出部40は、長尺状の連結部41の一方側(外周側)縁部に外周側突起部42が設けられると共に、連結部41の他方側(内周側)縁部に内周側突起部43が設けられた構成され、その長手方向に対して直交する面における断面形状が略H字状を呈している。凹溝部44gの幅寸法は、コルゲートチューブ20の厚み寸法(より具体的には、コルゲートチューブ20の径方向において環状凸部21の最外周部分と環状凹部22の最内周部分との差)と略同じかそれよりも大きい(僅かに大きい)程度の寸法に設定されている。凹溝部44gの深さ寸法は、コルゲートチューブ20の端縁部をその径方向にある程度位置決めした状態で収容できる程度であればよく、特に限定はない。
【0034】
上記経路維持延出部40のうち上記一対の凹溝部44gが形成された部分は、経路維持延出部40の長手方向全体であってもよいし、その長手方向に沿った一部であってもよい。本実施形態では、一対の凹溝部44gが経路維持延出部40の長手方向全体に亘って形成された例で説明する。
【0035】
上記経路維持部材30をワイヤーハーネス本体部12の分岐部14の周辺に取付ける作業手順について説明する。
【0036】
まず、ワイヤーハーネス本体部12の分岐部14周辺において、コルゲートチューブ20を前記スリット24で開くことで、コルゲートチューブ20内にワイヤーハーネス本体部12のワイヤーハーネス分岐延出部15を挿通状に収容する。同様にして、他のワイヤーハーネス分岐延出部15にもコルゲートチューブ20を装着する。
【0037】
そして、各経路維持延出部40をワイヤーハーネス分岐延出部15に沿って配設するようにして、経路維持延出部40をワイヤーハーネス本体部12の分岐部14周辺に配設する。そして、各ワイヤーハーネス分岐延出部15において、コルゲートチューブ20をスリット24で開いて、コルゲートチューブ20のうちスリット24の両側の端縁部を一対の凹溝部44g内に嵌め込む。この状態では、連結部41がスリット24内に配設され、外周側突起部42がスリット24の外側でコルゲートチューブ20の外周面に沿って配設され、内周側突起部43がスリット24の内側でコルゲートチューブ20内周面に沿って配設される。これにより、各コルゲートチューブ20及び内部のワイヤーハーネス分岐延出部15は、経路維持延出部40の延出方向に沿って一定形状に維持された状態で、当該経路維持延出部40と一体化されることとなる。
【0038】
この後、必要に応じて、タイバンド、粘着テープ等がコルゲートチューブ20の外周に巻付けられ、コルゲートチューブ20の閉状態が維持されると共に、コルゲートチューブ20と経路維持延出部40との一体化状態が維持され、経路維持部材30がワイヤーハーネス本体部12に取付けられる。
【0039】
以上のように構成された経路維持部材付コルゲートチューブC及びワイヤーハーネス10によると、コルゲートチューブ20をワイヤーハーネス分岐延出部15に外装することによって、ワイヤーハーネス本体部12の分岐部14の周辺部であるワイヤーハーネス分岐延出部15を覆って保護することができる。また、コルゲートチューブ20のスリット24の両側の端縁部を一対の凹溝部44gに収容するようにして、経路維持延出部40をコルゲートチューブ20に取付けることによって、当該経路維持延出部40によりワイヤーハーネス分岐延出部15の分岐方向を一定に維持できる。また、経路維持延出部40の形状によって、ワイヤーハーネス分岐延出部15をその長手方向に沿って一定形状(ここでは直線状に一定)に維持することができる。
【0040】
また、複数のワイヤーハーネス分岐延出部15は、ブロック状部分32から延出しているため、各ワイヤーハーネス分岐延出部15の交差部分形状を簡素化することができる。特に、ブロック状部分32を、複数の経路維持延出部40の内側への延長エリアの3次元的な重複エリアを包含する形状に形成することで、当該ブロック状部分32の形状をより確実に簡素化できる。
【0041】
これにより、経路維持部材30を樹脂の金型成型する際に、アンダーカット箇所等を抑制することができ、経路維持部材30を容易に形成することができる。
【0042】
また、複数のワイヤーハーネス分岐延出部15の交差部分で、複数の経路維持延出部40のコーナー部分、溝部分等が複雑に絡み合う形状部分を抑制することができ、経路維持部材をより容易に形成できる。これにより、尖って弱くなる箇所を抑制することができ、強度的にも優れたものとすることができる。
【0043】
上記の結果、経路維持部材30の設計工数削減等も容易となる。
【0044】
なお、上記したように、ブロック状部分32は、球状の他の形状であってもよい。図4に示すように、ブロック状部分32に対応するブロック状部分32Bが直方体(ここでは立方体)形状に形成されていてもよい。
【0045】
この場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
【0046】
なお、この場合、形状をより簡易化するため、各経路維持延出部40は、ブロック状部分32のいずれかの面から延出していることが好ましい。
【0047】
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0048】
10 ワイヤーハーネス
12 ワイヤーハーネス本体部
14 分岐部
15 ワイヤーハーネス分岐延出部
20 コルゲートチューブ
24 スリット
30 経路維持部材
32、32B ブロック状部分
40 経路維持延出部
44g 凹溝部
C 経路維持延出部付コルゲートチューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーハーネス本体部の分岐部から延出する複数のワイヤーハーネス分岐延出部を覆うと共にそれぞれの前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部の経路を一定に維持するための経路維持部材付コルゲートチューブであって、
それぞれ前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部のうちの1つを挿通可能で、かつ、それぞれの長手方向に沿ってスリットが形成された複数のコルゲートチューブと、
ブロック状部分と、前記ブロック状部分から延出する複数の経路維持延出部とを有し、前記複数の経路維持延出部がそれぞれ長手方向に沿って一定の形状を維持可能な長尺部分に形成されると共に、前記複数の経路維持延出部のそれぞれに前記複数のコルゲートチューブのうちの1つの前記スリットの両側の端縁部が収容される一対の凹溝部が形成された、経路維持部材と、
を備える経路維持部材付コルゲートチューブ。
【請求項2】
請求項1記載の経路維持部材付コルゲートチューブであって、
前記ブロック状部分は、球状又は直方体状に形成されている、経路維持部材付コルゲートチューブ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の経路維持部材付コルゲートチューブであって、
前記ブロック状部分は、前記複数の経路維持延出部の内側への延長エリアの3次元的な重複エリアを包含する形状に形成されている、経路維持部材付コルゲートチューブ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の経路維持部材付コルゲートチューブと、
複数の電線が、分岐部と前記分岐部から延出する複数のワイヤーハーネス分岐延出部とを有する形態に束ねられ、前記複数のワイヤーハーネス分岐延出部のそれぞれが前記複数のコルゲートチューブのそれぞれに挿通されている、ワイヤーハーネス本体部と、
を備えるワイヤーハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−55761(P2013−55761A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191485(P2011−191485)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】