説明

給紙搬送装置のジャム解除機構

【課題】低負荷でジャム除去ダイヤルを回わし、操作性よくジャム解除を可能とし、かつ、ジャム除去を行う際には、給紙カバーを開けるだけでよく、本機構を搭載した装置の胴回りを増加させることがなく装置の設置スペースの縮小化を可能とする。
【解決手段】給紙搬送面を境に、給送ガイドの機能を併せ持つ給紙カバー7と上給紙搬送ローラを含む上ユニットと、下給紙搬送ローラを含む下ユニットとが、開閉可能に分割された機構であって、搬送経路を構成する内側搬送ガイド9および外側搬送ガイドと、下給紙搬送ローラを手動で回転させるジャム解除ダイヤル27と、を備え、内側搬送ガイド9のうち搬送ローラシャフト軸支部以外の部分と、給紙カバー7とが、連結機構によって接続されており、給紙カバー7を上方に開けることで、連結機構によって接続されている内側搬送ガイド9がより内側に移動し、搬送経路の用紙厚さ方向を広げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機など用紙を自動搬送し、原稿を読み取る給紙搬送装置のジャム解除機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿読み取り装置などの搬送経路内にて発生した用紙ジャム(紙づまり)を解除するものとして、搬送ローラを回転させるシャフトの端にダイヤル状のつまみを設けて、つまみを手動で回転させることで用紙を所定の位置まで搬送させジャム解除を行う機構が開示されている。(たとえば、特許文献1参照)。また、搬送ローラを回転させるシャフトの端にレバーを設けて、そのレバーを回すことで搬送ローラシャフトを搬送経路から遠ざけ、手動でジャム解除ができる機構が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。また、搬送ローラを有するユニットを支軸を中心に回転させ、搬送経路を開放させることで、手動でジャム解除を行う機構が開示されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】実登第2515173号公報
【特許文献2】特開2002−326405号公報
【特許文献3】特開2005−305895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記に示されるような特許文献1の技術にあっては、搬送経路内にて、用紙が蛇腹状になるジャムが発生し、手動にて用紙を搬送させる場合、用紙の蛇腹になっている箇所と用紙搬送経路の接触摩擦により、ジャム解除ダイヤルが回しづらかった。また、特許文献2の技術にあっては、搬送経路内にて、用紙が蛇腹状になるジャムが発生し、搬送ローラシャフトを搬送経路から遠ざけ、手動にてジャム解除を行う場合、上記にて記載した理由により、用紙が取り除きづらかった。また、特許文献3の技術にあっては、この機構を搭載した装置は、ユニットを開閉させる毎に装置の胴回り長さが増加してしまうことになる。すなわち、装置を設置するスペースは、装置の通常使用時に必要となる設置スペースよりもさらに余分にとっておかなくてはならず、設置スペースを増大させてしまうといった問題点があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、低負荷でジャム除去ダイヤルを回わし、操作性よくジャム解除を可能とし、かつ、ジャム除去を行う際には、給紙カバーを開けるだけでよく、本機構を搭載した装置の胴回りを増加させることがなく装置の設置スペースの縮小化を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、給紙搬送面を境に、給送ガイドの機能を併せ持つ給紙カバーと上給紙搬送ローラを含む上ユニットと、下給紙搬送ローラを含む下ユニットとが、開閉可能に分割された給紙搬送装置のジャム解除機構であって、搬送経路を構成する内側搬送ガイドおよび外側搬送ガイドと、前記下給紙搬送ローラを手動で回転させるジャム解除ダイヤルと、を備え、前記内側搬送ガイドのうち搬送ローラシャフト軸支部以外の部分と、前記給紙カバーとが、連結機構によって接続されており、前記給紙カバーを上方に開けることで、前記連結機構によって接続されている前記内側搬送ガイドがより内側に移動し、搬送経路の用紙厚さ方向を広げることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1の記載において、前記連結機構によって接続される内側搬送ガイドが、複数に分割されており、前記給紙カバーを開けることで、それぞれの内側搬送ガイドが、支軸を中心に回転し、搬送経路上の用紙厚さ方向の箇所で広がることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3にかかる発明は、請求項2の記載において、前記内側搬送ガイドは、第1搬送ローラの上流側に設けられ、支軸を中心に回転可能な第1内側搬送ガイドと、前記第1搬送ローラと第2搬送ローラの間に設けられ、原稿読み取り面に対して垂直方向に直線運動可能な読み取り部内側搬送ガイドと、前記第2搬送ローラの下流側に設けられ、支軸を中心に回転可能な第2内側搬送ガイドと、の3つに分割構成され、前記給紙カバーを開けて搬送経路上で用紙厚さ方向の幅を広げる際に、反対に搬送経路上で用紙厚さ方向に狭まってしまう箇所をなくすことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4にかかる発明は、請求項3の記載において、前記給紙カバーと前記3つの各搬送ガイドとを連結する連結機構が、前記給紙カバーを開けることにより生じる力を方向変換させて、前記3つの各搬送ガイドに伝達させ、前記給紙カバーを開ける際に生じる前記3つに分割されている各搬送ガイドの回転または直線移動量をより多くとり、搬送経路の用紙厚さ方向の幅をより広くすることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5にかかる発明は、請求項4の記載において、前記連結機構が、前記第1搬送ローラの上流側にある第1内側搬送ガイドと、前記読み取り部内側搬送ガイドとが、複数のアーム状部品とギアによって連結され、かつ、前記第2搬送ローラの下流側の第2内側搬送ガイドと読み取り部内側搬送ガイドとが、複数のアーム状の部品とギアによって連結され、前記給紙カバーを開けることで、前記第1搬送ローラの上流側にある第1内側搬送ガイドが回転接線方向に引っ張られ、かつ前記第2内側搬送ガイドが回転接線方向に引っ張られることを特徴とする。
【0011】
また、請求項6にかかる発明は、請求項2〜5のいずれか一つに記載において、前記第1内側搬送ガイドおよび第2内側搬送ガイドが、前記給紙カバーの閉時に回転運動を規制する弾性部材で支持され、かつ前記読み取り部内側搬送ガイドが、前記給紙カバーの閉時に直線運動を規制する弾性部材で支持されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項7にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載において、前記給紙カバーの閉時に、読み取り部内側搬送ガイドの用紙幅方向の運動を規制する機構を設けることを特徴とする。
【0013】
また、請求項8にかかる発明は、請求項7の記載において、前記読み取り部内側搬送ガイドを支持するピンと、前記読み取り部内側搬送ガイドを、前記ピンを介してジャム解除機構の中央部側へ付勢する付勢手段と、を備え、前記給紙カバーの閉時に、前記読み取り部内側搬送ガイドは、前記付勢手段により前記ピンを介して用紙幅方向の運動が規制されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項9にかかる発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載において、前記給紙カバーを開け、搬送経路の用紙厚さ方向の幅を広げた際、その給紙カバー開き状態を維持する開時維持手段を備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項10にかかる発明は、請求項9の記載において、前記給紙カバーに、給紙カバー保持ピンが組み付けられており、かつ、前記給紙カバー保持ピンには、当該給紙カバー保持ピンを常に側板側に付勢する付勢手段が設けられ、前記側板には、前記給紙カバーが所定の角度まで開いたときに、給紙カバー保持ピンを収容することで前記給紙カバーの開閉動作を規制し、かつ、一定の力以上で前記給紙カバーを閉じる際には、前記給紙カバー保持ピンが移動できる給紙カバー保持ピン収容溝が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構は、用紙搬送経路内にて用紙が蛇腹状になる搬送ジャムが発生した場合でも、給紙カバーを開けることで、搬送経路の用紙厚さ方向の幅を広げることができるので、搬送ジャムにより蛇腹状になった用紙とその用紙がある搬送経路との接触面積を低減できるため、低負荷でジャム除去ダイヤルを回すことができ、操作性よくジャム解除を行うことができる。また、ジャム除去を行う際には、給紙カバーを開けるだけで良く、本機構を搭載した装置の胴回りを増加させることがないので、設置スペースを縮小化することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1〜図8は、この実施の形態にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構の構成を示す説明図である。図1は、給紙カバー7を閉じているときの全体の斜視図を示す。図2は、給紙カバー7と搬送経路およびこれらを連結する部材を示す(給紙カバー7は閉じた状態)。図3は、給紙カバー7を開けたときの全体の斜視図を示す。図4は、読み取り部内側搬送ガイド12におけるスプリング15の組み付け状態を示す。図5は、この実施の形態にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構を搭載した原稿読み取り装置の側面図を示す。図6は、給紙カバー7に、給紙保持ピン3が組み付けられている状態(給紙カバー7は開いた状態)の図を示す。図7は、給紙カバー7を所定角度まで開けたときに、給紙保持ピン3が側板10にある収容溝30に収容される状態を示す。図8は、搬送ガイド規制ピン32が読み取り部内側搬送ガイド12を、用紙幅方向に規制している状態を示す。
【0019】
これらの図において、符号1は分離パッド、符号3は給紙カバー保持ピン、符号4はピックアップローラ、符号5はローラフォルダ、符号6は分離ローラ、符号7は給紙カバー、符号8はメインアーム、符号9は内側搬送ガイド、符号10は側板、符号11は第1内側搬送ガイド、符号12は読み取り部内側搬送ガイド、符号13は第2内側搬送ガイド、符号14は第1サブアーム、符号15はスプリング、符号16はトーションスプリング、符号17は第1ギア、符号18は第2ギア、符号19は第2サブアーム、符号20は第3サブアーム、符号21は第3ギア、符号22は規制板、符号23は第4サブアーム、符号24は第4ギア、符号25は第1搬送ローラ、符号26は第2搬送ローラ、符号27はジャム解除ダイヤル、符号28はジャム解除ダイヤル連結用ギア、符号29はタイミングベルト、符号30はピン収容溝、符号31は保持ピン用スプリング、符号32は搬送ガイド規制ピン、符号33は規制ピン用スプリングである。
【0020】
なお、図1、図2ではジャム解除ダイヤル27、タイミングベルト29、他部品を見やすくするためジャム解除ダイヤル連結用ギア28を敢えて図示していない。また、図4では、メインアーム8、ジャム解除ダイヤル27、タイミングベルト29、ジャム解除ダイヤル連結用ギア28、第1サブアーム14、第2サブアーム19、第3サブアーム20、第4サブアーム23、第1ギア17、第2ギア18、第3ギア21、第4ギア24をスプリング15を見やすくするため敢えて図示していない。また、図9では、メインアーム8、ジャム解除ダイヤル27、タイミングベルト29、ジャム解除ダイヤル連結用ギア28を他部品を見やすくするため敢えて示していない。
【0021】
また、これらの図において、矢印Aは給紙カバー7を開けたときの読み取り部内側搬送ガイド12の移動方向、矢印Bは給紙カバー7を開けたときの第1内側搬送ガイド11の回転方向、矢印Cは給紙カバー7を開けたときの第2内側搬送ガイド13の回転方向、矢印Dは給紙カバー7を開けたときの給紙カバー保持ピン3の移動する方向、矢印Eは給紙カバー7を閉じるときに給紙カバー保持ピン3の移動する方向、矢印Fは給紙カバー保持ピン3の付勢方向、矢印Gは給紙カバー7を開ける方向、をそれぞれ示す。
【0022】
[用紙給紙部の説明]
図1にしたがって用紙給紙部の構成および動作について説明する。
【0023】
《用紙給紙部の構成》
給紙カバー7は、側板10にて軸支されている。また、給紙カバー7は、ローラフォルダ5を軸支しており、さらに、ローラフォルダ5は、ピックアップローラ4および、分離ローラ6を軸支している。ピックアップローラ4、分離ローラ6は、図示しない給紙モータ(例えばステッピングモータ)によって駆動されるようになっている。さらに、ピックアップローラ4および分離ローラ6は給紙クラッチ(たとえばディスク型の電磁クラッチあるいはソレノイドによるメカクラッチ)により給紙モータによる駆動系と接続され、給紙モータからの駆動力の伝達を所定のタイミングでON/OFFする構成となっている。
【0024】
《用紙給紙部の動作》
用紙を給紙する際、給紙モータが回転し、その駆動力によってローラフォルダ5が下降する。同時に分離ローラ6も回転する。ローラフォルダ5が下降することで、ピックアップローラ4も下降および回転する。原稿積載用トレイにある積載された用紙(図示はしていない)のうち、上層部にある複数枚の用紙が、ピックアップローラ4によって分離ローラ6と分離パッド1の接触するニップ部まで運ばれ、ニップ部にて最上層の用紙のみが摩擦分離され、内側搬送ガイド9を通過し、原稿搬送経路内へと搬送される。
【0025】
[用紙搬送部の説明]
つぎに用紙搬送部の構成および動作について図1にしたがって説明する。
【0026】
《用紙搬送部の構成》
図1に示すように、用紙搬送経路内には、第1搬送ローラ25、第2搬送ローラ26が設置されており、ギアを介して、図示はしていない駆動モータの駆動力が伝達されるようになっている。また図示はしていないが、回転自在な従動ローラが、各搬送ローラと対になって設けられている。
【0027】
《用紙搬送部の動作》
搬送経路内に進入した1枚の用紙は、第1搬送ローラ25、第2搬送ローラ26によって搬送される。その際、用紙は、原稿読み取り面を通過し、用紙の印字部を読み取られる。
【0028】
《センサの説明》
搬送経路内には、図示はしないが、センサが設けられている。センサは発光素子から発した光を搬送される用紙で反射して受光素子で受けることにより用紙を検知する反射型センサまたは、発光素子で発し、受光素子で受けていた光を用紙で遮断することにより用紙を検知する透過型センサなどで構成される。原稿読み取り装置が用紙を給紙開始後に、一定時間経過しても、センサが用紙を検知しない場合、原稿読み取り装置は、搬送経路内にてジャムまたは、給紙部にて不給紙、が発生したとみなし、用紙の読み取り動作を停止する。また、センサは、搬送経路内を通過する用紙の先端を検知することにより、原稿読み取り位置での原稿先端通過と画像読み取り開始とのタイミングを合わせる機能も果たす。
【0029】
[ジャム解除機構の説明]
つぎに、図2、図3、図4、図5を参照しジャム解除機構について説明する。
【0030】
《ジャム解除機構の構成》
〔給紙カバー7〕
図2に示すように、給紙カバー7は、メインアーム8の片側を固定している。また、給紙カバー7は、給紙カバー保持ピン3をも軸支している。
【0031】
〔給紙カバー保持ピン3〕
図6に示すように、給紙カバー保持ピン3は、給紙カバー7にて片側を軸支されており、もう片側は、側板10に接触している。さらに、給紙カバー保持ピン3は、保持ピン用スプリング31によって、常に側板10側(図6でいう矢印E方向)に付勢されている。給紙カバー保持ピン3の側板との接触部分は、先頭部が曲線状になっているが、直線状になっていても構わない。
【0032】
〔側板10〕
図7にて示すように、側板10には、給紙カバー7が所定の角度まで開いたときに、給紙カバー保持ピン3が、収容されるよう、ピン収容溝30が設けられている。ピン収容溝30は曲線状の溝となっているが、直線状の溝でも構わない。また、図4にて示すように、側板10には、読み取り部内側搬送ガイド12の用紙幅方向の移動を規制するための規制板22(下記にて後述する)が組み付けられている。
【0033】
〔アームおよびサブアームおよび連結用のギア〕
図2に示すように、メインアーム8は、片側は給紙カバー7にて固定されており、もう片側は、読み取り部内側搬送ガイド12にて固定されている。また、図5にて示すように、第1ギア17と第2ギア18とは互いに噛あった状態でそれぞれ側板10に組みつけられている。同様に、第3ギア21と第4ギア24とは互いに噛み合った状態でそれぞれ側板10に組みつけられている。さらに、第1ギア17、第2ギア18、第3ギア21、第4ギア24には平面部に突起物が設けられている。図5にて示すように、第1サブアーム14は、片側は第1内側搬送ガイド11にて固定されており、もう片側は、第1ギア17にある嵌合物と嵌合されることで固定されている。図5にて示すように、第2サブアーム19は、片側は読み取り部内側搬送ガイド12にて固定されており、もう片側は、第2ギア18にある嵌合物と嵌合されることで固定されている。図5にて示すように、第3サブアーム20は、片側は読み取り部内側搬送ガイド12にて固定されており、もう片側は、第3ギア21にある突起物と嵌合されることで固定されている。図5にて示すように、第4サブアーム23は、片側は第2内側搬送ガイド13にて固定されており、もう片側は、第4ギア24にある嵌合物と嵌合されることで固定されている。
【0034】
〔搬送経路〕
図5には示していないが、第1内側搬送ガイド11は外装カバーによって軸支されており、矢印G方向に回転可能であるが、第1サブアーム14を軸支することで回転が規制されている。また、第1内側搬送ガイド11はトーションスプリング16の片側アームを支えている。図5に示すように、読み取り部内側搬送経路12は矢印A方向の直線運動が可能となっているが、メインアーム8を軸支することによって、その直線運動が規制されている。また、図4に示すように、側板10と読み取り部内側搬送ガイド12との間には、スプリング15が設けられている。図5には示していないが、第2内側搬送ガイド13も同様に外装カバーによって軸支されており、矢印B方向に回転可能であるが、第4サブアーム23を軸支することで回転が規制されている。また、第2内側搬送ガイド13はトーションスプリング16の片側アームを支えている。メインアーム8、第1サブアーム14、第2サブアーム19、第3サブアーム20、第4サブアーム23、第1ギア17、第2ギア18、第3ギア21、第4ギア24、トーションスプリング16、スプリング15は、原稿読み取り装置の両側に設けられている。また、トーションスプリング16は、図10に示すように、2つのトーションスプリング36、37であっても構わない。
【0035】
〔ジャム除去ダイヤル27〕
第1搬送ローラ25および第2搬送ローラ26は、ゴム状の素材(たとえばEPDM)でできており、それぞれが、シャフトにしめしろ状態で嵌合し固定されている。また、図3に示すように、ジャム解除ダイヤル27は、第1搬送ローラ25のシャフトに組み付けられている。さらに、ジャム解除ダイヤル27は、タイミングベルト29を介して、ジャム解除ダイヤル連結用ギア28と連結されている。ジャム解除ダイヤル連結用ギア28は、第2搬送ローラ26のシャフトに組み付けられている。
【0036】
〔規制板22〕
図8に示すように、側板10には、原稿読み取り部の原稿幅方向の運動を規制するために、コの字型の規制板22が取り付けられている。さらに、読み取り部内側搬送ガイド12には搬送ガイド規制ピン32が組み付けられている。搬送ガイド規制ピン32は、規制ピン用スプリング33によって、常に規制板22側(矢印F方向)に付勢している。規制板22は、コの字型ではなく、単なる直線状の板材でも構わない。規制板22は、原稿読み取り装置両側に設けられている。
【0037】
[ジャム解除機構の動作]
以下、搬送経路内にて、ジャムが発生したときに、ジャム用紙除去手段の説明を行う。図5にて示すように、給紙カバー7を矢印G方向に開けることで、メインアーム8を介して、読み取り部内側搬送ガイド12が矢印A方向に移動する。読み取り部内側搬送ガイド12が矢印A方向に移動することで、図3に示すように、原稿読み取り部の搬送経路の紙厚方向の幅を広くすることができる。さらに、読み取り部内側搬送ガイド12が図5に示す矢印A方向に直線運動を行うことで、第2サブアーム19、第2ギア18、第1ギア17、第1サブアーム14を介して、第1内側搬送ガイド11が支軸を中心に回転(回転方向は、図5に示す矢印B方向)する。これによって、図3に示すように搬送経路の紙厚方向の幅を広くすることができる。読み取り部内側搬送ガイド12が図5に示す矢印A方向に直線運動を行うことで、第3アーム20、第3ギア21、第4ギア24、第4サブアーム23を介して、第2内側搬送ガイド13も支軸を中心に回転(回転方向は、図5に示す矢印C方向)する。これによって、図3に示すように搬送経路の紙厚方向の幅を広くすることができる。また、図6に示すように、給紙カバー7を開けることで、給紙カバー保持ピン3が矢印D方向に移動する。図7にて示すように、給紙カバー7が所定の角度まで開くと、保持ピン用スプリング31はピン収容溝30に収容される。
【0038】
給紙カバー7を図3に示す状態まで開けた後に、ジャム解除ダイヤル27を手動にて回転させる。ジャム解除ダイヤル27が回転することで、第1搬送ローラ25のシャフトを介して第1搬送ローラ25が回転し、また、タイミングベルト29、ジャム解除ダイヤル連結用ギア28、第2搬送ローラ26のシャフトを介して第2搬送ローラ26が回転する。その結果、ジャム解除ダイヤル27を回し、第1搬送ローラ25および第2搬送ローラ26を回転させることで、搬送経路内にて停止していたジャム用紙を所定の位置まで強制搬送させることができ、ジャム用紙を除去することができる。ジャム解除後に給紙カバー7を一定以上の力で閉じる際に、給紙カバー保持ピン3は、ピン収容溝30から逃げ、図7に示す矢印H方向へと移動する。
【0039】
以上のことから、用紙搬送経路内にて用紙が蛇腹状になる用紙ジャムが発生した場合、給紙カバー7を開けることによって、第1内側搬送ガイド11、読み取り部内側搬送ガイド12、第2内側搬送ガイド13の用紙厚さ方向の幅が広くなり、ジャム解除ダイヤル27を低負荷で回すことが可能になるので、容易にジャム除去を行うことができる。また、給紙カバー7を開いたときは、給紙カバー保持ピン3が、ピン収容溝30にはまっており、さらに保持ピン用スプリング31が給紙カバー保持ピン3を側板10側(図6で示す矢印E方向)に付勢しているので、その給送経路を開放状態を手で支えることなく維持することができる。
【0040】
さらに、給紙カバー7を一定の力で閉じるだけで、給紙カバー保持ピン3は図7に示す矢印H方向に移動するので、ジャム解除後、ワンタッチで給紙カバー7を閉じることができる。また、本原稿読み取り装置が、給紙カバー7を閉じて用紙を通常状態で搬送しているときに、第1内側搬送ガイド11、読み取り部内側搬送ガイド12、第2内側搬送ガイド13が、外的要因による振動によって直線または回転運動をしてしまう場合、適切に搬送できていた用紙が、搬送経路と衝突してしまい、かえってジャムを誘発してしまう恐れがある、といった不具合が考えられる。
【0041】
しかし、第1内側搬送ガイド11と第2内側搬送ガイド13にてアームを支持されるトーションバネ16および読み取り部内側搬送ガイド12に組みつけられているスプリング15の弾性力によって、第1内側搬送ガイド11、読み取り部内側搬送ガイド12、第2内側搬送ガイド13は、給紙カバー7が閉じている状態では直線または回転運動ができないため、上述した不具合の可能性を回避することができる。さらに、規制ピン用スプリング33に付勢された搬送ガイド規制ピン32によって、読み取り部内側搬送ガイド12は、給紙カバー7の閉時に外的振動が生じた場合でも、用紙幅方向に微小な振動程度しかできないので、本原稿読み取り装置の読み取り画像の精度をより確実に保証できる。
【0042】
したがって、上述した実施の形態によれば、例えば用紙搬送経路内にて用紙が蛇腹状になる搬送ジャムが発生した場合でも、給紙カバー7を開けることで、搬送経路の用紙厚さ方向の幅を広げることができるので、蛇腹状用紙と搬送経路とが接触面積を低減できるため、低負荷でジャム除去ダイヤルを回すことができ、操作性よくジャム解除を行うことができる。加えて、ジャム除去を行う際には、給紙カバーを開けるだけで良く、本機構を搭載したマシンの胴回りを増加させることがないので、装置の設置スペースを縮小化することができる。
【0043】
また、給紙カバー7を開けたときに、分割された搬送経路が支軸を中心に回転することができるので、たとえ用紙の搬送経路に曲線状になっている箇所があっても、搬送経路用紙厚さ方向の幅を広げることができ、用紙搬送経路のいたる所で、搬送経路用紙厚さ方向の幅を、広げることができる。また、移動可能な内側搬送ガイドが、搬送経路の用紙厚さ方向の幅を至るところで広げるために必要かつ最小限である3つにのみ分割されているので、内側搬送ガイドが回転することによって、かえって搬送経路用紙厚さ方向の幅を狭めてしまう箇所をなくすことができる。
【0044】
また、給紙カバー7を開ける際に生じる力を、回転可能な搬送ガイドの略回転接線方向に方向変換させる機構を有しているので、給紙カバー7を開ける際の回転移動量に対して、回転可能な内側搬送ガイドの回転移動量を多くとることができる。また、回転可能な内側搬送ガイドを、連結する棒状部材が、確実に回転接線方向に引っ張るので給紙カバー7を開ける際の力を低減することができる。また、給紙カバー7の閉時に、直線または回転運動可能な内側搬送ガイドを、スプリング等の弾性部材によって規制しているので、本機構を搭載した装置の通常使用時に、外的振動によって、内側搬送ガイドが直線または回転運動をしてしまい、適正に原稿搬送内を通過している用紙に対してジャムを誘発してしまう、という危険性を回避することができる。
【0045】
また、原稿読み取り部を含む内側搬送ガイドが用紙幅方向に動かないよう規制する機構を設けているので、給紙カバー7の閉時に本機構を搭載した装置が用紙印字部を読み取っている場合に、原稿読み取り部を含む内側搬送ガイドが、外的振動により、用紙幅方向に動いてしまい、読み取り画像の精度を劣化させてしまう、という危険性を回避することができる。また、原稿読み取り部を含む内側搬送ガイドは、常に、スプリングに付勢されたピンによってマシン中央側に押されているので、給紙カバー7の閉時においても、原稿読み取り部を含む内側搬送ガイドは用紙幅方向に微小な振動程度しかせず、本機構を搭載した装置の読み取り画像の精度をより確実に保証することができる。
【0046】
(第2の実施の形態)
つぎに上述した第1の実施の形態とは異なる第2の実施の形態を図9および図10を参照して説明する。図9は、支え棒34と給送経路溝35を示す。図10は、第1内側搬送ガイド11、読み取り部内側搬送ガイド12、第2内側搬送ガイド13を連結するリンク機構を示す。よって、この第2の実施の形態では、第1の実施の形態同一部分は同一符号を付してその重複説明は省略し、異なる点のみについて説明する。
【0047】
第1の実施の形態にて示した、給紙カバー保持ピン3、保持ピン用スプリング31、ピン収容溝30を設けることはせず、以下の構成を持つ機構を代用することができる。すなわち、片側は給紙カバー7にて軸支され、もう片側はどこにも固定されず内側搬送ガイド9に接触しているだけの支え棒34と、給送経路に支え棒34を嵌めるための給送経路溝35を設ける。この機構おいても、給紙カバー7を開けたときに、支え棒34が給送経路溝35にはまり込み、給紙カバー7を開いた状態を維持することで、搬送経路において用紙厚さ方向の幅を広げた状態を維持することができる。
【0048】
第1の実施の形態にて示した、第1サブアーム14、第2サブアーム19、第3サブアーム20、第4サブアーム23、第1ギア17、第2ギア18、第3ギア21、第4ギア24を設けることはせず、以下の構成を持つ機構を代用することができる。すなわち、図10にて示すように、第1内側搬送ガイド11および読み取り部内側搬送ガイド12および第2内側搬送ガイド13が、第1棒状部材38、第2棒状部材39によって構成されるリンク機構にて連結されており、給紙カバー7が矢印G方向に開いたときに、メインアーム8、第1棒状部材38、第2棒状部材39を介して、第1内側搬送ガイド11は矢印B方向に回転し、読み取り部内側搬送ガイド12は矢印A方向に直線運動し、第2内側搬送ガイド13は矢印C方向に回転する。
【0049】
したがって、上述した実施の形態によれば、給紙カバー7を開けたときに、給紙カバー7の開いている状態を維持する機構が、給紙カバー7の開き状態を維持し、それによって、搬送経路は開放状態が維持されるので、手で給紙カバー7を支えることなく、ジャム解除ダイヤル27を回すことができ、ジャム解除時の操作性を向上させることができる。また、一定以上の力で給紙カバー7を閉じる際には、側板10にあるピン収容溝30に収容されていた給紙カバー7を支えるピンが、簡単に溝から出ていくので、ワンタッチで給紙カバーを閉じることができ、ジャム除去終了後の操作性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上のように、本発明にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構は、自動原稿搬送装置を搭載したスキャナ、複写機、ファクシミリ装置、および印字装置や紙幣自動預け払い機などの紙類を搬送する装置などに適している。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】この実施の形態にかかるジャム解除機構の給紙カバーを閉じているときの全体構造を示す斜視図である。
【図2】給紙カバーを閉じた状態と搬送経路およびこれらを連結する部材を示す説明図である。
【図3】給紙カバーを開けたときの全体構造を示す斜視図である。
【図4】読み取り部内側搬送ガイドにおけるスプリングの組み付け状態を示す説明図である。
【図5】この実施の形態にかかる給紙搬送装置のジャム解除機構を搭載した原稿読み取り装置を示す側面図である。
【図6】給紙カバーに、給紙保持ピンが組み付けられている状態(給紙カバーは開いた状態)を示す説明図である。
【図7】給紙カバーを所定角度まで開けたときに、給紙保持ピンが側板にある収容溝に収容される状態を示す説明図である。
【図8】搬送ガイド規制ピンが読み取り部内側搬送ガイドを用紙幅方向に規制している状態を示す説明図である。
【図9】支え棒と給送経路溝の構成を示す説明図である。
【図10】第1内側搬送ガイド、読み取り部内側搬送ガイド、第2内側搬送ガイドを連結するリンク機構を示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1 分離パッド
3 給紙カバー保持ピン
4 ピックアップローラ
5 ローラフォルダ
6 分離ローラ
7 給紙カバー
8 メインアーム
9 内側搬送ガイド
10 側板
11 第1内側搬送ガイド
12 読み取り部内側搬送ガイド
13 第2内側搬送ガイド
14 第1サブアーム
15 スプリング
16 トーションスプリング
17 第1ギア
18 第2ギア
19 第2サブアーム
20 第3サブアーム
21 第3ギア
22 規制板
23 第4サブアーム
24 第4ギア
25 第1搬送ローラ
26 第2搬送ローラ
27 ジャム解除ダイヤル
28 ジャム解除ダイヤル連結用ギア
29 タイミングベルト
30 ピン収容溝
31 保持ピン用スプリング
32 搬送ガイド規制ピン
33 規制ピン用スプリング
34 支え棒
35 給送経路溝
36 第1トーションスプリング
37 第2トーションスプリング
38 第1棒状部材
39 第2棒状部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給紙搬送面を境に、給送ガイドの機能を併せ持つ給紙カバーと上給紙搬送ローラを含む上ユニットと、下給紙搬送ローラを含む下ユニットとが、開閉可能に分割された給紙搬送装置のジャム解除機構であって、
搬送経路を構成する内側搬送ガイドおよび外側搬送ガイドと、
前記下給紙搬送ローラを手動で回転させるジャム解除ダイヤルと、
を備え、
前記内側搬送ガイドのうち搬送ローラシャフト軸支部以外の部分と、前記給紙カバーとが、連結機構によって接続されており、前記給紙カバーを上方に開けることで、前記連結機構によって接続されている前記内側搬送ガイドがより内側に移動し、搬送経路の用紙厚さ方向を広げることを特徴とする給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項2】
前記連結機構によって接続される内側搬送ガイドが、複数に分割されており、前記給紙カバーを開けることで、それぞれの内側搬送ガイドが、支軸を中心に回転し、搬送経路上の用紙厚さ方向の箇所で広がることを特徴とする請求項1に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項3】
前記内側搬送ガイドは、
第1搬送ローラの上流側に設けられ、支軸を中心に回転可能な第1内側搬送ガイドと、
前記第1搬送ローラと第2搬送ローラの間に設けられ、原稿読み取り面に対して垂直方向に直線運動可能な読み取り部内側搬送ガイドと、
前記第2搬送ローラの下流側に設けられ、支軸を中心に回転可能な第2内側搬送ガイドと、
の3つに分割構成され、
前記給紙カバーを開けて搬送経路上で用紙厚さ方向の幅を広げる際に、反対に搬送経路上で用紙厚さ方向に狭まってしまう箇所をなくすことを特徴とする請求項2に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項4】
前記給紙カバーと前記3つの各搬送ガイドとを連結する連結機構が、前記給紙カバーを開けることにより生じる力を方向変換させて、前記3つの各搬送ガイドに伝達させ、前記給紙カバーを開ける際に生じる前記3つに分割されている各搬送ガイドの回転または直線移動量をより多くとり、搬送経路の用紙厚さ方向の幅をより広くすることを特徴とする請求項3に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項5】
前記連結機構が、前記第1搬送ローラの上流側にある第1内側搬送ガイドと、前記読み取り部内側搬送ガイドとが、複数のアーム状部品とギアによって連結され、かつ、前記第2搬送ローラの下流側の第2内側搬送ガイドと読み取り部内側搬送ガイドとが、複数のアーム状の部品とギアによって連結され、
前記給紙カバーを開けることで、前記第1搬送ローラの上流側にある第1内側搬送ガイドが回転接線方向に引っ張られ、かつ前記第2内側搬送ガイドが回転接線方向に引っ張られることを特徴とする請求項4に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項6】
前記第1内側搬送ガイドおよび第2内側搬送ガイドが、前記給紙カバーの閉時に回転運動を規制する弾性部材で支持され、かつ前記読み取り部内側搬送ガイドが、前記給紙カバーの閉時に直線運動を規制する弾性部材で支持されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項7】
前記給紙カバーの閉時に、読み取り部内側搬送ガイドの用紙幅方向の運動を規制する機構を設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項8】
前記読み取り部内側搬送ガイドを支持するピンと、
前記読み取り部内側搬送ガイドを、前記ピンを介してジャム解除機構の中央部側へ付勢する付勢手段と、
を備え、
前記給紙カバーの閉時に、前記読み取り部内側搬送ガイドは、前記付勢手段により前記ピンを介して用紙幅方向の運動が規制されることを特徴とする請求項7に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項9】
前記給紙カバーを開け、搬送経路の用紙厚さ方向の幅を広げた際、その給紙カバー開き状態を維持する開時維持手段を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。
【請求項10】
前記給紙カバーに、給紙カバー保持ピンが組み付けられており、かつ、前記給紙カバー保持ピンには、当該給紙カバー保持ピンを常に側板側に付勢する付勢手段が設けられ、
前記側板には、前記給紙カバーが所定の角度まで開いたときに、給紙カバー保持ピンを収容することで前記給紙カバーの開閉動作を規制し、かつ、一定の力以上で前記給紙カバーを閉じる際には、前記給紙カバー保持ピンが移動できる給紙カバー保持ピン収容溝が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の給紙搬送装置のジャム解除機構。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−83657(P2010−83657A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257047(P2008−257047)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】