説明

給電用コネクタ及び給電用プラグ

【課題】プラグの挿入時における安全性を従来よりも確保できる給電用コネクタ及び給電用プラグを提供する。
【解決手段】給電用コネクタ100は、給電用プラグの雄端子がそれぞれ挿入される雌端子111から113を備える。また、給電用コネクタ100は、給電用プラグと非接触結合するコイル190を備える。さらに、給電用コネクタ100は、コイル190が給電用プラグと結合するときに、雌端子111及び112と、雌端子111及び112へ給電するDC電源10とを電気的に接続し、かつコイル190と給電用プラグとの結合が解消されたときに、雌端子111及び112と、雌端子111及び112へ給電するDC電源10とを電気的に切断する半導体スイッチ140を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電用コネクタ及び給電用プラグに関する。
【背景技術】
【0002】
給電用プラグを給電用コネクタに挿入する際に生じるアーク放電を防止するために、プラグの雄端子が挿入された後に給電を開始するコンセントが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このコンセントは、給電用の雌端子に対して電力を中継する押ボタンスイッチを備え、この押ボタンスイッチは、給電の制御に用いられる制御用の雌端子に対してプラグの雄端子が挿入されると、挿入された雄端子によって押し下げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−56055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に開示された技術では、雌端子を通じて挿入された物体が押ボタンスイッチを押下げさえすれば、給電用の雌端子に給電を開始してしまうため、プラグの挿入時における安全性を十分に確保できないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、プラグの挿入時における安全性を従来よりも確保できる給電用コネクタ(コンセント)及び給電用プラグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る給電用コネクタは、
給電用プラグの雄端子が挿入される雌端子と、
前記給電用プラグと非接触結合する結合部と、
前記結合部が前記給電用プラグと結合するときに、前記雌端子と前記雌端子へ給電するDC電源とを電気的に接続し、かつ前記結合部と前記給電用プラグとの結合が解消されたときに、前記雌端子と前記雌端子へ給電する前記DC電源とを電気的に切断する接続スイッチと、を備える、
ことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る給電用プラグは、
給電用コネクタの雌端子に挿入される雄端子と、
前記雄端子の挿入方向にスライドするスライド部材と、
前記スライド部材によって移動させられた位置で前記給電用コネクタと非接触結合する結合部と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る給電用コネクタ及び給電用プラグによれば、プラグの挿入時における安全性を従来よりも確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)は、電磁結合前における、本発明の第1実施形態に係る給電用コネクタの側断面及び給電用プラグの側断面の一例を表す図である。図1(b)は、図1(a)に示す領域Aの部分拡大図である。
【図2】給電用コネクタの回路構成の一例を表す図である。
【図3】図3(a)は、給電の開始前後において、給電用コネクタと給電用プラグとで通信される信号の一例を表す図である。図3(b)は、電磁結合の終了前後において、給電用コネクタと給電用プラグとで通信される信号の一例を表す図である。
【図4】図4(a)は、第1実施形態に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図4(b)は、第1実施形態の変形例2に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図4(c)は、第2実施形態の変形例3に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図4(d)は、第1実施形態に係る給電用プラグの一例を表す斜視図である。図4(e)は、第1実施形態に係る給電用プラグが有する本体部の一例を表す斜視図である。
【図5】給電用プラグの回路構成の一例を表す図である。
【図6】樹脂モジュールの一例を表す斜視図である。
【図7】図7(a)は、電磁結合時における、第1実施形態に係る給電用コネクタの側断面及び給電用プラグの側断面の一例を表す図である。図7(b)は、図7(a)に示す領域Bの部分拡大図である。
【図8】図8(a)は、電磁結合前における、第2実施形態に係る給電用コネクタの側断面及び給電用プラグの側断面の一例を表す図である。図8(b)は、電磁結合時における、第2実施形態に係る給電用コネクタの側断面及び給電用プラグの側断面の一例を表す図である。
【図9】図9(a)は、第2実施形態に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図9(b)は、第1実施形態の変形例1に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図9(c)は、第2実施形態の変形例2に係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図9(d)は、第2実施形態の変形例1及び変形例2の組み合わせに係る給電用コネクタの一例を表す正面図である。図9(e)は、第2実施形態に係る給電用プラグの一例を表す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る給電用コネクタ及び給電用プラグについて、添付図面を参照しつつ説明する。
【0011】
図1(a)に示す本発明の実施形態に係る給電用コネクタ100は、本発明の実施形態に係る給電用プラグ200が挿入された後に、給電用プラグ200と非接触結合すると、給電用プラグ200に対する電力の供給を開始する。
【0012】
給電用コネクタ100は、図2に示すように、給電用の雌端子111及び112、並びにアース用の雌端子113、リレー電源120、リレー装置131及び132、半導体スイッチ140、発振回路151、第1駆動回路152、第2駆動回路153、ON/OFF制御回路154、及びコイル190を備える。
【0013】
雌端子111は、図1(a)に示すように、給電用プラグ200の雄端子211が挿入される。また、雌端子111は、図2に示すように、リレー装置131を介してDC(Direct Current)電源10のプラス端子に接続する。同様に、雌端子112は、後述する給電用プラグ200の雄端子212が挿入され、リレー装置132を介してDC電源供給元であるDC電源10のマイナス端子に接続する。このため、DC電源10からリレー装置131及び132、並びに給電用プラグを通ってDC電源10へ戻るメイン電路MRを、リレー装置131及び132が同時に閉じる(つまり、駆動する)場合に、雌端子111及び112は、給電用プラグ200へ電力を供給する。雌端子113は、後述する給電用プラグ200の雄端子213が挿入され、基準電位を給電用プラグ200へ提供する。
【0014】
リレー電源120は、DC−DC(Direct Current - Direct Current)コンバータ等の電源回路で構成され、リレー装置131及び132、並びに発振回路151を駆動させるための電源を生成する。尚、第1駆動回路152、第2駆動回路153、及びON/OFF制御回路154も、リレー電源120を電源としてよい。
【0015】
半導体スイッチ140は、第2駆動回路により駆動させられる場合には、リレー電源120からリレー装置131及び132を通ってリレー電源120に戻るリレー用電路RRを閉じ、駆動させられない場合には、リレー用電路RRを開く。発振回路151は、ON/OFF制御回路154に指定された間隔で、任意の周期の発振を所定期間に渡って行う。
【0016】
第1駆動回路152は、発振回路151の発振に基づいてコイル190を駆動させる。駆動させられたコイル190は、所定の信号を図1(a)の給電用プラグ200へ送信することで、給電用プラグ200と電磁結合する。また、コイル190は、第1駆動回路152によって駆動させられていない期間(以下、休振期間という)に、給電を求める要求信号を給電用プラグから受信する。この構成によれば、給電用コネクタ100は、給電用プラグ200に対する電磁結合による電力伝達と、給電用プラグ200との信号通信との双方を行うことができる。
【0017】
第2駆動回路153は、ON/OFF制御回路154から出力される送受信切替信号に基づいて、発振回路151の休振期間においてコイル190が受信した信号を取得する受信回路である。尚、送受信切替信号は、ON/OFF制御回路154が制御する発振回路151が発振中(つまり、信号の送信中)であるか否かを表す信号である。
【0018】
また、第2駆動回路153は、図3(a)に示すように、要求信号を受け付ける受付状態(つまり、要求信号の受信によって給電用プラグ200を検出していない状態)において、所定周期で所定回数(図3(a)では4回)連続して要求信号を取得すると、給電用プラグ200との非接触結合が開始されたと判定して、図2の半導体スイッチ140を駆動させる。半導体スイッチ140が駆動するとリレー用電路RRが閉じられるため、リレー装置131及び132がメイン電路MRを閉じる。よって、雌端子111及び112は、DC電源10からの給電をリレー装置131及び132によって中継されるため、給電を行う給電状態に給電用コネクタ100の状態が変更される。
【0019】
これらの構成によれば、給電用コネクタ100は、給電用プラグ200と非接触結合すると、雌端子111及び112に対する給電を開始する。このため、例えば、給電用プラグ200の雄端子211から213以外の物体が雌端子111から113のいずれかに挿入されたとしても、給電用プラグ200と非接触結合しない限り、給電用コネクタ100は、給電を開始することがないため、安全性を従来よりも確保できる。
【0020】
またこれらの構成によれば、給電用コネクタ100は、給電用プラグ200と電磁結合するため、給電用プラグ200へ雌端子111及び112から電力を供給する前に、給電用プラグ200に対して電力を供給できる。
【0021】
さらにこれらの構成によれば、給電用コネクタ100は、結合した給電用プラグ200から要求信号を受信すると給電を開始する。このため、例えば、給電用コネクタ100とたまたま結合した物体があったとしても、要求信号を受信しなければ、給電用コネクタ100は、給電を開始しない。よって、給電用コネクタ100は、誤作動を防止できる。
【0022】
またこれらの構成によれば、例えば、制御用端子など、給電用プラグ200の挿入及び抜去を検出するためのインタフェースが不要であるため、給電用コネクタ100及び給電用プラグ200が有する端子数を制御用端子分だけ少なくできる。このため、端子間の距離を広くできるので、雌端子111から113と雄端子211から213のそれぞれの接続部分に埃が溜まり難くなる。
【0023】
さらに、図2の第2駆動回路153は、ON/OFF制御回路154に対して要求信号を受信中であることを表す受信中信号を出力する。尚、ON/OFF制御回路154は、受信中信号を取得すると、図3(a)に示すように、発振回路151の発振間隔Abを、発振間隔Abより短いAfに変更する。例えば、給電用プラグ200の抜去によって給電用プラグ200の応答が中断する場合に、応答の中断を早期に検出するためである。
【0024】
逆に、第2駆動回路153は、図3(b)に示すように、受付状態において、所定周期で所定回数(図3(b)では4回)連続して要求信号を取得しないと、給電用プラグ200との非接触結合が終了されたと判定して、図2の半導体スイッチ140の駆動を中止(つまり、停止)させる。半導体スイッチ140の駆動が中止するとリレー用電路RRが開かれるため、リレー装置131及び132がメイン電路MRを開く。よって、雌端子111及び112は、DC電源10からの給電をリレー装置131及び132によって中断されるため、給電用コネクタ100の状態が受付状態へ戻される。
【0025】
さらに、図2の第2駆動回路153は、ON/OFF制御回路154に対する受信中信号の出力を終了する。このため、ON/OFF制御回路154は、図3(b)に示すように、発振回路151の発振間隔Afを、発振間隔Afより長いAbに変更する。給電用コネクタ100で消費される電力を削減するためである。
【0026】
ON/OFF制御回路154は、第2駆動回路153から取得した信号に基づいて発振回路151の発振を上記のように制御する。コイル190は、図1(b)に示すように、給電用コネクタ100の内部に形成された収納空間163に、コイル190の中心軸を、給電用コネクタ100の正面方向に向けて収納される。
【0027】
給電用コネクタ100の正面は、図4(a)に示すように、開口部164及び170から173が形成されている。開口部164及び170については後述する。開口部171から173は、雌端子111から113にそれぞれ通ずる開口であって、給電用プラグ200の雄端子211から213がそれぞれ挿通される。
【0028】
給電用プラグ200の回路構成は、図5に示すように、雄端子211から213、整流素子251、レギュレータ252、ON/OFF制御回路253、発振回路254、駆動回路255、及びコイル290を備える。
【0029】
雄端子211は、図1(a)に示すように、給電用コネクタ200のプラス端子である雌端子111に挿入される。雄端子212及び雄端子213は、それぞれ給電用コネクタ200のマイナス端子である雌端子112及びアース端子である雌端子113に挿入される。雄端子211ないし雄端子213は、電気コード内の導線を通じて電子機器にそれぞれ接続している。
【0030】
整流素子251は、駆動回路255とコイル290とを結ぶ電路を流れる電流の内で、コイル290と給電用コネクタ100のコイル190とが電磁結合することで生じた電流を、レギュレータ252及びON/OFF制御回路253へ流す。
【0031】
レギュレータ252は、整流素子251介して供給される電力を不図示のコンデンサに充電する定電圧回路を構成し、電源を発振回路254へ供給する。尚、当該定電圧回路は、ON/OFF制御回路253及び駆動回路255に対しても電源を供給しても良い。また、給電用プラグ200は、例えば、充電式の電池又はバッテリなどの小型の電源をさらに備え、当該電源が発振回路254、ON/OFF制御回路253、及び駆動回路255に対して電源を供給しても良い。
【0032】
ON/OFF制御回路253は、上記のコンデンサの充電レベルを取得し、取得した充電レベルが所定値に達したか否かを判定する。ON/OFF制御回路253は、充電レベルが所定値に達したと判定すると、給電用コネクタ100と電磁結合したと判定する。ON/OFF制御回路253は、電磁結合したと判定すると、給電用コネクタ100から信号を受信したタイミングを基準として、所定の周期Afで所定の周波数の発振を所定期間に渡って行うように発振回路254を制御する。逆に、ON/OFF制御回路253は、取得した充電レベルが所定値を下回ったと判定すると、電磁結合が終了したと判定し、発振を終了するように発振回路254を制御する。
【0033】
駆動回路255は、発振回路254の発振に基づいてコイル290を駆動させる。駆動させられたコイル290は、要求信号を給電用コネクタ100へ送信する。
【0034】
これらの構成によれば、給電用プラグ200が予め蓄電していなくとも、又は給電用プラグ200の蓄電量が少なくとも、雌端子211ないし213から給電される前に、給電用コネクタ100から電磁結合によって供給された電力を用いて要求信号を送信できる。またこれらの構成によれば、給電用プラグ200は、給電用コネクタ100との電磁結合により供給された電力を用いて給電信号の送信を開始するため、給電用プラグ200が給電用コネクタ100と非接触結合していない場合における給電用プラグ200の電源消費を削減できる。
【0035】
次に、給電用プラグ200の外観構成について説明する。
給電用プラグ200は、図4(d)に示すように、図5の回路及び雄端子211から213を有する本体部260と、本体部260の上面260t及び両側面260sを覆うスライドカバー270とをさらに備える。
【0036】
本体部260の上面は、図4(e)に示すように、ガイド孔261及び凸部262が形成され、正面は、雄端子211から213が突出し、かつ開口部264が形成されている。
【0037】
ガイド孔261は、図1(b)に示すスライドカバー270のリブ271が挿入され、給電用プラグ200の前後方向にスライドカバー270がスライドするように誘導する。つまり、ガイド孔261の前後方向の幅は、リブ271の前後方向の幅よりも長い。また、ガイド孔261の左右方向の幅は、リブ271の幅と略一致している。よって、スライドカバー270のリブ271は、ガイド孔261に対してスライド可能に嵌り込む。
【0038】
ここで、図1(b)に示すように、本体部260の内部には、コイル290を収納する収納空間263が形成されている。この収納空間263の天井から本体部260の上面260tまでの長さ(つまり、肉厚)は、リブ271の上下方向の長さよりも短い。よって、スライドカバー270のリブ271は、ガイド孔261を挿通し、かつ収納空間263の上面から突出する。
【0039】
収納空間263には、コイルを内蔵した樹脂モジュール280が収納されている。樹脂モジュール280は、図6に示すような板状の本体部281、フック282、及び支持軸283を備える。
【0040】
樹脂モジュール280の本体部281は、本体部281の下側に支持軸283が形成されている。支持軸283は、図1(b)に示すように、給電用プラグ200の本体部260に形成された軸受289に挿通され、本体部281及びフック282を揺動可能に支持する。支持軸283には、図6に示すような、一端が本体部281に係止され、他端が収納空間263を画定する前壁269(図1(b)参照)に係止されたネジリバネ284が装着されている。
【0041】
ネジリバネ284は、復元力によって樹脂モジュール280を押圧し、図1(b)に示すような位置に樹脂モジュール280に押し戻す。図1(b)に示す位置において、樹脂モジュール280は、給電用プラグ200の正面方向を前方として略直立した状態(以下、直立状態という)から支持軸283を中心に樹脂モジュール280の後方(つまり、給電用プラグ200の後方)へ倒された状態(以下、後倒状態という)にある。ここで、樹脂モジュール280は、直立状態においてコイル290の中心軸が樹脂モジュール280の前方を向くようにコイル290を内蔵するため、後倒状態においては、コイル290の中心軸が給電用プラグ200の正面方向から斜め上方に外れている。また、給電用コネクタ100のコイル190の中心軸は、給電用コネクタ100の正面方向(つまり、給電用プラグ200の裏面方向)を向いているため、給電用コネクタ100のコイル190と、給電用プラグ200のコイル290とは、十分に電磁結合できない。
【0042】
次に、例えば、ユーザがスライドカバー270を摘み、給電用プラグ200を給電用コネクタ100へ挿入する挿入操作を行うと、先ず、給電用プラグ200の雄端子211から213が給電用コネクタ100の雌端子111から113に挿入される。次に、挿入操作が継続されると、雌端子111から113と雄端子211から213との摩擦抵抗によって、スライドカバー270が本体部260を基準として相対的に正面方向にスライドする。スライドしたスライドカバー270の先端部は、図7(a)に示すように、給電用コネクタ100の正面に設けられた開口部170に入り込む。雌端子111及び112を基準にした開口部170の位置及び形状が、雄端子211及び212を基準にしたスライドカバー270の位置及び形状と略一致しているためである。このため、スライドカバー270は、本体部260だけでなく、雄端子211から213をも覆う。
【0043】
これらの構成によれば、スライドカバー270は、雄端子211から213の挿入方向にスライドすると雄端子211から213を覆うので、雄端子211から213を通じた感電などを防止できる。よって、給電用プラグ200は、挿入時又は抜去時の安全性を向上できる。また、本体部260から突出した雄端子211から213に対する埃の堆積を防止できるため、トラッキングの発生を防止して、給電用プラグ200の使用時における安全性が向上する。
【0044】
スライドカバー270が正面方向にスライドすると、収納空間263の天井から突出したスライドカバー270のリブ271が樹脂モジュール280を、図7(a)及び図7(b)に示す位置に移動させる。移動させられた樹脂モジュール280は、直立状態にあるため、樹脂モジュール280のコイル290の中心軸は、給電用プラグ200の正面方向を向いている。つまり、コイル190とコイル290とは、正対しているため、電磁結合を開始できる。その後、給電用コネクタ100は、電磁結合の開始を検知して、給電用プラグ200へ給電を開始する。
【0045】
これらの構成によれば、給電用プラグ200の雄端子211から213が給電用コネクタ100に挿入されると、スライドカバー270が雄端子211から213の挿入方向にスライドする。このため、給電用プラグ200は、給電用コネクタ100に挿入されると、給電用コネクタ100に対する非接触結合を開始できる。
【0046】
またこれらの構成によれば、給電用の雌端子111及び112に対して雄端子211及び212が挿入された後に、スライドカバー270がスライドしてコイル290を、非接触結合できる位置へ移動させる。このため、給電用コネクタ100は、雌端子111及び112と雄端子211及び212とが接続した後に、給電用プラグ200との非接触結合が開始されたと判定すると、雌端子111及び112に対する給電を開始するため、給電用プラグ200の挿入時において、例えば、突入電流による火花放電を防止できる。また、給電用プラグ200は、突入電流の発生を防止するため、雌端子111及び112並びに雄端子211及び212が劣化、感電、及び火災などの発生を防止できる。
【0047】
図7(a)に示すように、樹脂モジュール280が直立状態にある場合、樹脂モジュール280の前面は、収納空間263の前壁269に接している。また、樹脂モジュール280のフック282は、給電用プラグ200の前方に樹脂モジュール280から突出している。このため、フック282は、本体部281の前面280fに形成された開口部264から突出する。
【0048】
ここで、給電用コネクタ100の正面に形成された開口部164は、給電用コネクタ100の雌端子111及び112を基準にした位置及び範囲が、給電用プラグ200の雄端子211及び212を基準にした開口部264の位置及び範囲と略一致している。このため、給電用プラグ200の開口部264から突出したフック282は、給電用コネクタ100の正面に形成された開口部164から収納空間163に入り、収納空間163を画定する前壁169に引っかかる。
【0049】
これらの構成によれば、給電用プラグ200の雄端子211から213が給電用コネクタ100に挿入されると、スライドカバー270のスライドにより係合部であるフック282が移動させられ、移動後の位置で給電用コネクタ100の開口部164に係合する。このため、給電用プラグ200が給電用コネクタ100から外れ難くなるので、例えば、給電用プラグ200からのびるコードを引っ張るなど、スライドカバー270を操作せずに給電用プラグ200を引き抜くことを防止できる。このため、スライドカバー270のスライドにより給電用コネクタ100との非接触結合が終了する前(つまり、給電中)に、給電用コネクタ100から給電用プラグ200を引き抜かれることを防止できる。よって、給電用プラグ200の抜去時における安全性を向上できる。
【0050】
またこれらの構成によれば、一旦、フック282が給電用コネクタ100の開口部164に引っかかると、スライドカバー270を操作しない限り、給電用コネクタ100と給電用プラグ200との隙間が容易に広がらないため、隙間に異物及び埃が溜まり難い。よって、給電用コネクタ100及び給電用プラグ200の使用時における安全性を向上できる。また、スライドカバー270をスライドさせさえすれば、給電用コネクタ100による給電を終了させることができるだけでなく、例えば、火急の際であっても、容易に給電用コネクタ100から給電用プラグ200を抜き去ることができる。
【0051】
尚、フック282は、リブ271により移動させられて開口部164に引っかかる。ここで、フック282、リブ271、及び開口部164は、電気部品で構成されないため、これらの構成によれば、例えば、図5の整流素子251、レギュレータ252、ON/OFF制御回路253、発振回路254、及び駆動回路255に対する外部からの異物や埃の侵入を防止できる。
【0052】
その後、例えば、ユーザがスライドカバー270を摘み、給電用プラグ200を給電用コネクタ100から抜去る抜去操作を行うと、先ず、雌端子111から113と、雄端子211から213との間で生じる摩擦抵抗によって、スライドカバー270が本体部260を基準として相対的に後面方向(つまり、抜去方向)にスライドする。スライドカバー270が後面方向にスライドすると、収納空間263の天井から突出したスライドカバー270のリブ271が、図1(a)及び図1(b)に示す位置に戻る。次に、樹脂モジュール280は、図6のネジリバネ284によって後倒状態に戻されるため、給電用コネクタ100のコイル190と、給電用プラグ200のコイル290とは、電磁結合を終了する。次に、給電用コネクタ100は、電磁結合が終了すると、給電用プラグ200への給電を終了する。
【0053】
これらの構成によれば、スライドカバー270が本体部260を覆うため、ユーザは、スライドカバー270を摘んで給電用プラグ200を給電用コネクタ100へ挿入する。このため、挿入操作に応じてスライドカバー270が確実に雄端子211から213の挿入方向にスライドする。逆に、抜去操作に応じてスライドカバーが確実に雄端子211から213の挿入方向と逆方向(つまり、抜去方向)にスライドするため、給電用プラグ200が抜去される前に非接触結合及び給電を終了できる。このため、給電用プラグ200の挿入時及び抜去時の安全性を向上できる。
【0054】
またこれらの構成によれば、ユーザは、給電用プラグ200を給電用コネクタ100に挿入する挿入操作で、給電用コネクタ100に対する給電を開始させることができ、かつ給電用プラグ200を抜き去る抜去操作で、給電用コネクタ100に対する給電を終了させることができるため、給電用コネクタ100及び給電用プラグ200の利便性が向上する。
【0055】
尚、スライドカバー270の下面には、図1(a)及び図7(a)に示すように、本体部260の上面260tに形成された凸部262が嵌合する凹部272aと凹部272bとが形成されている。スライドカバー270が図1(a)の位置にある場合は、スライドカバー270の凹部272aと、本体部260の凸部262とが嵌り合う。このため、スライドカバー270に対して前方向に所定以上の力が加わらない限り、スライドカバー270は前方向にスライドしない。また、スライドカバー270が図7(a)の位置にある場合は、スライドカバー270の凹部272aよりも後方に形成された凹部272bと、本体部260の凸部262とが嵌り合う。このため、スライドカバー270に対して後方向に所定以上の力が加わらない限り、スライドカバー270は後方向にスライドしない。
【0056】
これらの構成によれば、スライドカバー270は、所定以上の力が加わらなければスライドを開始しないため、給電用コネクタ100の給電に関して誤動作を防止できる。
【0057】
<変形例1>
本実施形態において、給電用コネクタ100と給電用プラグ200とは、それぞれコイル190及び290を有し、コイル190及び290が電磁結合を開始すると給電を開始し、電磁結合を終了すると給電を終了するとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、例えば、給電用プラグ200は、永久磁石を有し、給電用コネクタ100は、ホール素子を有し、ホール素子が磁気を検出すると、給電を開始する構成としても良い。この構成によれば、給電用コネクタ100及び給電用プラグ200の構成を簡略化できるため、製造コストを安価にできる。
【0058】
<変形例2>
本実施形態において、給電用コネクタ100の正面は、図4(a)に示すように開口部164及び170から173が形成されているとして説明した。ここで、開口部170は、図7(a)に示すように、給電用プラグ200のスライドカバー270が嵌め入れられる。よって、スライドカバー270は、上面及び両側面から見ると、給電用コネクタ100との隙間を生じさせずに給電用プラグ200の雄端子211から213を覆う。このため、スライドカバー270は、給電用コネクタ100と給電用プラグ200との隙間にある雌端子111から113と雄端子211から213との接続部分に対して埃などの異物が上面及び両側面から入り込むのを防止する。
【0059】
しかしこれに限定される訳ではなく、例えば、図4(b)に示すように、給電用コネクタ100は、開口部170を有さなくとも、給電用コネクタ100の正面が、給電用コネクタ100の周囲を囲むパネル180の表面よりも後ろ側になるように設置されれば良い。この構成によれば、給電用コネクタ100の正面は、パネル180の表面よりも窪んだ位置にあるため、スライドカバー270は、上面及び両側面から見ると、パネル180の表面との隙間を生じさせずに給電用プラグ200の雄端子211から213を覆う。このため、スライドカバー270が嵌め入れられる開口部170が無くとも、スライドカバー270は、雌端子111から113と雄端子211から213との接続部分に対して埃などの異物が上面及び両側面から入り込むのを防止できる。
【0060】
<変形例3>
また例えば、図4(c)に示すように、給電用コネクタ100は、開口部170を有し、かつ給電用コネクタ100の正面がパネル180の表面よりも後ろ側になるように設置されても良い。この構成によれば、埃などの異物が給電用コネクタ100及び給電用プラグ200との隙間に入り込むのをより確実に防止できる。
【0061】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係る給電用コネクタ及び給電用プラグについて、添付図面を参照しつつ説明する。
【0062】
図8(a)に示す本発明の実施形態に係る給電用コネクタ300は、第1実施形態と同様に、本発明の実施形態に係る給電用プラグ400の給電用の雄端子411などが挿入された後に、給電用プラグ400と非接触結合すると、給電用プラグ400に対しする電力の供給を開始する。以下、第1実施形態と共通する構成については説明を省略する。
【0063】
給電用コネクタ300は、図2に示した構成と同様の回路構成を有する。給電用コネクタ300の正面は、図8(a)に示すように、開口部370から373が形成されている。開口部371から373は、第1実施形態の開口部171から173と同様である。尚、給電用コネクタ300の正面は、第1実施形態の開口部164に相当する開口部が形成されていない。後述するように、給電用プラグ400は、第1実施形態のフック282を有しないためである。
【0064】
開口部370は、図9(e)に示すような、給電用プラグ400が有するスライドカバー470の先端部が挿入される。ここで、スライドカバー470は、平板形状であるため、開口部370は、スロットル形状に形成されている。給電用コネクタ300の開口部370よりも奥側には、図8(a)に示すように、スライドカバー470のスライド方向に平行な底面、上面、及び両側面で画定された横穴が形成されている。
【0065】
給電用コネクタ300は、開口部370を有する横穴の上側に、給電用プラグ400との電磁結合に用いられるコイル390を収納する収納空間363が形成されている。収納空間363の内部には、コイル390の中心軸が横穴の底面及び上面と略垂直になるように、コイル390が格納されている。
【0066】
給電用プラグ400は、図5に示した構成と同様の回路構成を有する。給電用プラグ400は、図9(e)に示すように、図5の回路などを有する本体部460と、本体部460の上面460tのみを覆うスライドカバー470とをさらに備える。
【0067】
本体部460の上面460tには、ガイド溝461r及び461lが形成され、正面は、雄端子411などが突出している。尚、本体部460の正面は、第1実施形態の開口部264に相当する開口部が形成されていない。後述するように、本体部460は、第1実施形態のフック282を有しないためである。
【0068】
本体部460の上面460tは、前方に向かって下勾している。上面460tに設けられたガイド溝461r及び461lは、スライドカバー470の両側端が嵌み込まれ、上面460tの勾配に沿って給電用プラグ400の前後方向にスライドするようにスライドカバー470を誘導する。
【0069】
これらの構成によれば、給電用プラグ400が有する本体部460の上面460tは、雄端子411などの挿入方向に下る勾配を有するため、上面460tを上にした状態では、スライドカバー470の自重によって、スライドカバー470が雄端子411などの挿入方向にスライドし易くなる。
【0070】
本体部460は、図8(a)に示すように、コイル490を収納する収納空間を有さない。よって、第1実施形態のコイル290を内蔵し、かつフック282が形成された樹脂モジュール280を有しない。
【0071】
スライドカバー470の先端部には、コイル490を収納する収納空間463が形成されている。収納空間463には、コイル490の中心軸が、スライドカバー470の上面及び下面と略垂直になるように設置されている。
【0072】
ここで、例えば、ユーザが給電用プラグ400を給電用コネクタ300へ挿入する挿入操作を行うと、先ず、給電用プラグ400の給電用の雄端子411などが給電用コネクタ300の雌端子311などに挿入される。次に、ユーザの操作によって、又は慣性力及び重力によってスライドカバー470が本体部460の上面460tに沿って前方にスライドする。スライドしたスライドカバー470の先端部は、図8(b)に示すように、給電用コネクタ300の正面に設けられた開口部370の奥側に形成された横穴へ入り込む。雌端子311などを基準にした開口部370の位置及び形状は、雄端子411などを基準にしたスライドカバー470の位置及び形状と略一致しているためである。このため、スライドカバー470は、本体部460の上面460tだけでなく、雄端子411などの上面をも覆う。
【0073】
また、スライドカバー470の先端部が、開口部370を有する横穴に嵌り込むと、スライドカバー470の先端部に収納されたコイル490の中心軸と、横穴の上側に形成された収納空間363に収納されたコイル390の中心軸とが略一致する。このため、正対したコイル390とコイル490とは、電磁結合を開始する。次に、給電用コネクタ300は、電磁結合の開始を検知して、給電用プラグ400へ給電を開始する。
【0074】
また、図8(b)に示すように、開口部370を有する横穴の底面は、給電用コネクタ300に給電用プラグ400が挿入された状態において、ガイド溝461r及び461lのスライドカバー470に対する誘導方向と略平行である。ここで、ガイド溝461r及び461lの誘導方向は、本体部460の上面460tの勾配と略一致しているため、雄端子411などの抜去方向と所定の角度を成している。このため、本体部460のみを抜去方向(つまり、後方)へ移動させると、横穴に嵌り込んだスライドカバー470の底面が横穴の底面に引っかかる。
【0075】
よってこれらの構成によれば、第1実施形態のフック282がなくとも、電磁結合中に(つまり、給電中に)給電用プラグ400が給電用コネクタ300から外れ難くなる。このため、給電用コネクタ300及び給電用プラグ400によれば、スライドカバー470を操作せずに給電用プラグ400を引き抜くことを防止できる。
【0076】
またこれらの構成によれば、スライドカバー470を操作しない限り、給電用コネクタ300と給電用プラグ400との隙間が容易に広がらないため、隙間に異物及び埃が溜まり難い。また、スライドカバー470をスライドさせさえすれば、給電用コネクタ300による給電を終了させることができるだけでなく、容易に給電用コネクタ300から給電用プラグ400を抜き去ることができる。
【0077】
その後、例えば、ユーザがスライドカバー470を図8(a)の位置へ押し上げると、コイル390の中心軸と、コイル490の中心軸とが所定距離を超えて離れる。このため、給電用コネクタ300のコイル390と、給電用プラグ400のコイル490とは、電磁結合を終了する。次に、給電用コネクタ300は、電磁結合が終了すると、給電用プラグ400への給電を終了する。
【0078】
<変形例1>
本実施形態において、図9(b)に示すように、給電用コネクタ300の正面に開口部370が形成されず、かつ給電用コネクタ300の周囲に設置されるパネル380の表面に、開口部370に相当する開口部が形成されても良い。また、パネル380の開口部より奥側には、開口部370の奥側に形成された横穴に相当する穴が形成されていても良い。さらに、給電用コネクタ300は、コイル390を収納する収納空間を、当該横穴よりも下側に形成しても良い。
【0079】
この構成によれば、給電用コネクタ300の正面に開口部370が形成されていなくとも、開口部370に相当する開口部がパネル380の表面に形成されていれば、給電中における給電用コネクタ300の抜き去りを防止できる。
【0080】
<変形例2>
本実施形態において、図9(c)に示すように、給電用コネクタ300は、開口部370が形成された正面がパネル380の表面よりも後ろ側になるように設置されても良い。この構成によれば、埃などの異物が給電用コネクタ300及び給電用プラグ400との隙間に入り込むのをより確実に防止できる。尚、図9(d)に示すように、本実施形態の変形例2と変形例3とを組み合わせても良い。
【0081】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0082】
DC電源 10
給電用コネクタ 100,300
雌端子 111〜113,311〜313
リレー電源 120
リレー装置 131,132
半導体スイッチ 140
発振回路 151
第1駆動回路 152
第2駆動回路(受信回路) 153
ON/OFF制御回路 154
収納空間 163,363
開口部 164,170〜173,370〜373
パネル 180,380
コイル 190
給電用プラグ 200,400
雄端子 211〜213,411
整流素子 251
レギュレータ 252
ON/OFF制御回路 253
発振回路 254
駆動回路 255
上面 260t,460t
側面 260s
本体部 260,460
ガイド孔 261
収納空間 263
開口部 264
スライドカバー 270,470
リブ 271
樹脂モジュール 280
本体部 281
フック 282
支持軸 283
ネジリバネ 284
軸受 289
コイル 190,290,390,490
ガイド溝 461r,461l

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電用プラグの雄端子が挿入される雌端子と、
前記給電用プラグと非接触結合する結合部と、
前記結合部が前記給電用プラグと結合するときに、前記雌端子と前記雌端子へ給電するDC電源とを電気的に接続し、かつ前記結合部と前記給電用プラグとの結合が解消されたときに、前記雌端子と前記雌端子へ給電する前記DC電源とを電気的に切断する接続スイッチと、を備える、
ことを特徴とする給電用コネクタ。
【請求項2】
前記結合部は、前記給電用プラグと電磁結合し、
前記接続スイッチは、半導体スイッチであり、
前記結合部と前記給電用プラグとの電磁結合を検知すると、前記雌端子と前記電源とを電気的に接続するように前記半導体スイッチを駆動させる駆動回路を、さらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の給電用コネクタ。
【請求項3】
前記結合部は、前記結合した給電用プラグから給電を要求する要求信号を受信し、
前記駆動回路は、前記結合部が前記要求信号を受信すると、前記半導体スイッチを駆動させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の給電用コネクタ。
【請求項4】
前記結合部が前記要求信号を一定期間受信しないときに、前記駆動回路は、前記半導体スイッチの駆動を停止させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の給電用コネクタ。
【請求項5】
給電用コネクタの雌端子に挿入される雄端子と、
前記雄端子の挿入方向にスライドするスライド部材と、
前記スライド部材によって移動させられた位置で前記給電用コネクタと非接触結合する結合部と、を備える、
ことを特徴とする給電用プラグ。
【請求項6】
前記結合部は、前記給電用コネクタと電磁結合し、
前記結合部と前記給電用コネクタとの電磁結合により生じた起電力を用いて、前記給電用コネクタに対して給電の開始を求める要求信号を送信するように前記結合部を駆動させる駆動回路を、さらに備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の給電用プラグ。
【請求項7】
前記スライド部材は、前記雄端子を有する本体部を覆うスライドカバーである、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の給電用プラグ。
【請求項8】
前記本体部の前記スライド部材で覆われる被覆面は、前記被覆面を上にして前記雄端子の挿入方向に下る勾配を有し、
前記本体部は、前記スライド部材のスライドを前記勾配に沿う方向に誘導するガイド溝を有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の給電用プラグ。
【請求項9】
前記雄端子は、前記本体部から突出しており、
前記スライドカバーは、前記雄端子の挿入方向にスライドすると前記雄端子を覆う、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の給電用プラグ。
【請求項10】
前記スライド部材によって移動させられた位置で、前記給電用コネクタの開口部に係合する係合部、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の給電用プラグ。
【請求項11】
前記スライド部材は、前記給電用コネクタの開口部に嵌入する、
ことを特徴とする請求項8項に記載の給電用プラグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−249142(P2011−249142A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121009(P2010−121009)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】