説明

絶縁ワイヤのワイヤボンディング及びワイヤボンディングに用いるキャピラリ

一端が第1ボンディングパッド(16)に接続される絶縁ワイヤ(14)を第2ボンディングパッド(18)にボンディングする改良型方法であって、この方法では、ボンディングワイヤ(14)を保持するキャピラリ(20)の先端を第2ボンディングパッド(18)の表面の上を移動させて、ボンディングワイヤ(14)をキャピラリ先端(20)と第2ボンディングパッド(18)との間で擦ってボンディングワイヤの絶縁を破り、ワイヤ(14)の金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッド(18)に接触するようにする。次に、ワイヤ(14)を第2ボンディングパッド(18)に熱圧着ボンディングを使用して接着させる。キャピラリ(20)の先端を粗くしてボンディングワイヤの絶縁が破れ易くなるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路(IC)チップをリードに接続するワイヤ及びワイヤボンディングに関し、特に絶縁ワイヤをワイヤボンディングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ICチップは、シリコンウェハのような半導体ウェハに形成される小さなデバイスである。このようなチップは通常、ウェハから切り出され、そして基板またはベースキャリアに取り付けて再配線(interconnect redistribution)を行なう。チップ上のボンディングパッドは基板上のリードにワイヤを使用してワイヤボンディングにより電気的に接続される。ワイヤを使用してチップの複数のボンディングパッドの間の交差接続を行なう、または基板の複数のリードの間の交差接続を行なうこともできる。次に、チップ、ワイヤ、及び基板を封止してパッケージデバイスを形成する。
【0003】
集積回路を高密度にしつつ、それに伴なってパッケージデバイスのサイズ及び実装占有面積が増大するということがないようにしたいという絶え間ない要求がある。また、ICの入力及び出力を更に増やしてICチップと基板との間の接続密度を高くしたいという要望及びファインピッチワイヤボンディング及びウルトラファインピッチワイヤボンディングに対する要求がある。ボンディングワイヤの直径も小さくなっている。例えば、63μmピッチ用途では25μm径ワイヤを使用し、52μm及び44μmピッチ用途では20.3μm径ワイヤを使用する。17μm径ワイヤを使用する37μmピッチ用途に関する開発が行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ピッチ及びワイヤ径が小さくなると、ハンドリング及びワイヤボンディングが難しくなる。例えば、ワイヤが誤って、他のワイヤ、パッド、リード、またはチップのようなパッケージデバイスの他の導電構造に短絡する可能性がある。この短絡はICチップの封止中に、例えば液状成形材料の射出または移送によってワイヤが別の導電構造に向かって移動するワイヤスイープとして生じ得る。小さい径ワイヤを使用する部品はワイヤスイープによる不良率が高くなり易い。絶縁ワイヤまたはコーティングワイヤを使用することにより、このようなワイヤスイープ及び短絡を減らすことができる。しかしながら、コーティングワイヤを特に第2ボンドに使用する場合には、良好なボンディング品質を得ることは難しい。すなわち、ワイヤボンダーによって第1ボンドをチップのボンディングパッドに対して行ない、第2ボンドをキャリアのリードに対して行なう。絶縁ワイヤでは、リードとの接着性が得られないという大きな問題がある。第2ボンドの接着性が悪いという問題を解決する一つの試みとして、絶縁物を電子式フレームオフ(electric flame off:EFO)を利用して除去していた。EFOを第2ボンドで実行するには、特殊なワイヤボンディングマシンが必要であり、余分な時間を要する。
【0005】
本発明は、絶縁ワイヤまたはコーティングワイヤを標準のワイヤボンダーを使用してワイヤボンディングして第2ボンドのボンディング品質を改善する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付の図と関連させながら以下に示す詳細な記述は、本発明の現時点における好適な実施形態についての記述であり、かつ本発明を実施することができる形態のみを表わすためのものではない。同じ、または等価な機能が、本発明の技術思想及び技術範囲に包含され
るべき、異なる実施形態によって達成され得ることを理解されたい。
【0007】
図における或る形状は説明を容易にするために拡大されており、かつ図の構成要素が必ずしも正しい寸法にはなっていない。しかしながら、この技術分野の当業者であれば、このような詳細については容易に理解できるものと思われる。これらの図においては、同様の番号は図全体を通じて同様の構成要素を指すために使用される。
【0008】
本発明は、第1デバイスを第2デバイスに絶縁ワイヤで電気的に接続する方法を提供する。本方法は、第1ボンドを、絶縁ワイヤの第1端を第1デバイスの第1ボンディングパッドにワイヤボンディングしてボンディングワイヤ及び第1デバイスを電気的に接続することにより形成する工程と、ボンディングワイヤを保持するキャピラリの先端を第2デバイスの第2ボンディングパッドの表面の上で移動させて、ボンディングワイヤをキャピラリ先端と第2ボンディングパッドとの間で擦ってボンディングワイヤの絶縁を破り、ワイヤの金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッドに接触するようにする工程と、そしてボンディングワイヤの少なくとも露出した部分を第2ボンディングパッドに熱圧着ボンディングを使用して接着させて第1デバイス及び第2デバイスを電気的に接続する工程と、を含む。
【0009】
本発明はまた、ワイヤボンダーのキャピラリであり、このキャピラリは円筒状の先端を有して、この先端を通してボンディングワイヤが飛び出し、かつキャピラリの外側表面を粗くし、粗くした表面によってコーティングワイヤ上の絶縁コーティングを破る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以上の要約だけでなく、本発明の好適な実施形態に関する次の詳細な記述は、添付の図と関連させながら一読することによって、より一層深く理解されると考えられる。本発明について例示するために、現時点で好適である実施形態を図に示す。しかしながら、本発明はここに示す正確な構成及び手段に限定されないことを理解されたい。
【0011】
次に図1を参照すると、封止前に、第1デバイス10が第2デバイス12にコーティングワイヤまたは絶縁ワイヤ14により取り付けられる様子を描いた拡大部分側面図が示される。第1デバイス10は、シリコン基板上に形成される集積回路のような半導体装置とすることができる。第2デバイス12も、積層チップ構造における下部チップまたは下側チップのような半導体装置とすることができる。しかしながら、現時点で好適な実施形態では、第2デバイス12はキャリアまたは基板である。更に詳細には、図1は、第1デバイス10のチップボンディングパッド16が、この場合はリードフレームである第2デバイス12のリードフィンガー18に電気的に接続される様子を示している。第1デバイス10及び第2デバイス12、及びこれらのデバイスのボンディングパッド16,18は、この技術分野の当業者に公知のタイプであり、これらについての詳細な記述は本発明を完全に理解するためには必要ではない。
【0012】
本発明の絶縁ボンディングワイヤ14は、電気絶縁材料をコーティングした導電コアを含み、かつファインピッチワイヤボンディング及びウルトラファインピッチワイヤボンディングに適する。絶縁材料は、ワイヤが他のワイヤまたは他の導電構造に短絡することを防止するように作用する。一般的に、金及びアルミニウムが、ボンディングワイヤ14の導電コアを作製するために最も広く使用される元素である。金及びアルミニウムはともに、高い強度及び延性を示し、かつほとんどの環境において同様の抵抗を有する。金ワイヤには、ベリリウム、カルシウムのようなドーパントを添加してワイヤを安定化させる場合がある。短い直径のアルミニウムワイヤには多くの場合、シリコンまたは時にはマグネシウムを添加してワイヤの破壊荷重及び伸長パラメータを改善する。金及びアルミニウムの他に、銅、パラジウム合金、白金、及び銀から成るボンディングワイヤも知られている。
この技術分野の当業者には公知のように、種々のサイズのワイヤを利用してチップを基板に接続することができ、ワイヤサイズはとりわけパッドピッチに基づいて選択される。ボンディングワイヤ14は約15μm〜約55μmの直径を有するが、他の直径のボンディングワイヤを使用することができ、本発明は特定のボンディングワイヤ径に制限されない。好適な実施形態では、絶縁ワイヤ14は約25μm未満の直径を有する。絶縁コーティングは好適には、約0.5μm〜約2.0μmの厚さを有し、かつワイヤの先端にボール(FAB:Free Air Ball)を形成している間に熱分解する、有機物を含有する絶縁コーティングである。更に、ワイヤ14は好適には、約180°〜350°の融点(Tg)を有する。
【0013】
ワイヤ14のチップボンディングパッド16との接続は、本明細書では第1ボンドと呼び、そしてワイヤ14のリードフィンガー18との接続は第2ボンドと呼ぶ。現時点で好適な実施形態では、第1ボンドはボールボンドを行なうことにより形成され、第2ボンドはウェッジボンドを行なうことにより形成される。「ワイヤボンディング」という用語は通常、チップと基板との間の配線をワイヤを通して行なう操作を指すものとして使用することができる。ボールボンディングでは、キャピラリでワイヤを保持する。ボールをワイヤの一端に形成し、そしてキャピラリ端面に押し付ける。ボールは水素炎または短絡放電により形成する。キャピラリはボールをボンディングパッドに押し付け、次に、ボールを第1ボンディングパッドに押し付けながら超音波振動を加えると、ボールがチップに接着する。一旦、ボールがチップパッドに接着すると、ワイヤを保持し続けているキャピラリをリードフレームフィンガー18のような第2ボンディングパッドの上に移動させ、この第2ボンディングパッドに第1パッドを電気的に接続することになる。ワイヤを第2ボンディングパッドに押し付け、そして再度超音波エネルギーを、ワイヤが第2ボンディングパッドに接着するまで加える。次に、キャピラリを接合部から離れる方向に持ち上げると、接合部がワイヤから分離する。ウェッジボンディング及びボールボンディングはともにこの技術分野の当業者には公知である。
【0014】
ウェッジボンディングは公知であるが、絶縁ワイヤを使用する場合にワイヤボンディングによる良好な第2ボンドを得ることが難しい。多くの場合、第2ボンドの接着性が悪くなるのは、ワイヤ絶縁物がワイヤとボンディングリードとの間に残留して良好な接着の邪魔になっていることによる。すなわち、ワイヤとリードとの間の、第2ボンドのテイル領域の位置における接触面積が非常に小さくなる。ワイヤの反対側では、絶縁物の大部分がウェッジボンディングによるボンドの形成中に取り除かれる。弱い接着力はワイヤ剥離テスト結果により判明する。ワイヤ剥離テストにおいては、フックを第2ボンド近傍のワイヤの下に配置し、そして持ち上げる力を加えて、第2ボンドがリード/ポストに接着する力をテストする。絶縁ファインワイヤ及び絶縁ウルトラファインワイヤは普通、ワイヤ剥離強度が非常に小さい。ワイヤの剥離強度が小さい問題を解決するために、本発明は機械的磨耗工程(mechanical abrasion step)を含む絶縁ワイヤのウェッジボンディング法を提供し、この機械的磨耗工程では、ボンディングワイヤを保持するキャピラリの先端を第2ボンディングパッドの上に移動させて、ボンディングワイヤをキャピラリ先端と第2ボンディングパッドとの間で擦って、ワイヤの金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッドに接触するようにボンディングワイヤの絶縁を破る。好適な実施形態では、粗くした特殊なキャピラリ先端を使用して機械的磨耗を増大させる。
【0015】
次に、図2A〜2Cを参照すると、本発明の一の実施形態に従って絶縁ワイヤ14をリードフィンガー18にボンディングする方法を示すワイヤボンダーキャピラリ20の断面図が示される。ワイヤ14はキャピラリ20の穴22を挿通して延びる。図2Aは、ワイヤ14がリードフィンガー18にキャピラリ20によって押し付けられる様子を示している。本発明によれば、キャピラリ20は次に、リードフィンガー18の表面の上を水平に
移動させて、ボンディングワイヤ14をキャピラリ20の先端とリードフィンガー18との間で擦るようにする。図2Bは、ワイヤ14が右から左にリードフィンガー18を横断して移動した後のワイヤ14を示している。リードフィンガー18に対するワイヤ14のこのような移動によって、ボンディングワイヤの絶縁が破れてワイヤ14の金属コアの少なくとも一部がリードフィンガー18に接触するようになる。ボンディングワイヤ14をリードフィンガー18を横断するように移動させた後、熱圧着ボンディングを行なってワイヤ14をリードフィンガー18に接着させ、第1デバイス10及び第2デバイス12を電気的に接続する。ワイヤ14を1回以上リードフィンガー18の上を往復移動させて、ワイヤ14上の絶縁コーティングを破るために必要な量だけ機械的に磨耗させることができる。現時点で好適な実施形態では、熱圧着工程、超音波併用の熱圧着工程または超音波ワイヤボンディング工程を行なう前には必ず、ワイヤ14を2回〜3回だけ水平方向に移動させて、リードフィンガー18の表面の上での正方向の1つのシフト移動(第2ボンド位置から離れる方向)及び負の方向の2つのシフト移動(第2ボンド位置に向かう方向)を組み合わせたキャピラリ移動が行なわれるようにする。超音波ボンディングに必要なエネルギーの量は非常に小さく、超音波ボンディングに使用される超音波エネルギーの最小量程度である。図2Cは、機械的移動及び熱圧着ボンディングの後に、キャピラリ20がボンディングパッド18から離れる方向に持ち上げられる様子を示している。キャピラリ20を持ち上げることによりワイヤ14が接合部で切れる。
【0016】
熱圧着ボンディング工程では、熱及び圧力を組み合わせてワイヤ14をリードフィンガー18に取り付ける。加熱キャピラリ、またはリードフレームを載せる加熱台(図示せず)のいずれか、または両方を使用して熱を発生させることができる。本発明では、温度は100℃〜200℃の範囲である。ワイヤボンディングは、ESEC 3088 iP及びKulicke & Soffa 8060のような現時点で利用可能なワイヤボンダーを使用して行なうことができ、この場合、以下に記載するように、キャピラリ先端に若干の変更を加える必要がある。任意選択の実施形態では、ワイヤ14をリードフィンガー18に対して移動させる前に、リードフィンガー18を局所熱源24により加熱して、上に記載した機械的移動によって絶縁を破る作用を強めることができる。
【0017】
次に図3を参照すると、キャピラリ20の先端を非常に大きく拡大した透視図が示される。図に示すように、キャピラリ20は円筒状の先端を有し、この先端には穴が設けられ、この穴を通ってボンディングワイヤが飛び出す。キャピラリはセラミック、タングステン、または通常使用されるルビー材により作製することができる。しかしながら、光沢のあるボンドを形成するために通常のキャピラリに研磨仕上げを行なっている場合には、本発明に従って、キャピラリ20の先端を粗くして、移動させる工程の間の絶縁の磨耗を増大させる。更に詳細には、キャピラリ20の外側表面を粗くし、そしてキャピラリに現状のキャピラリの表面粗さの約2〜5倍の粗さを持たせる。
【0018】
本発明は、次の利点をもたらすことが判明している。すなわち、(a)絶縁ワイヤを標準のワイヤボンディングマシンに使用する場合の第2ボンドにおいてリードとの接着性が得られないことに起因する部品の不良がほぼゼロになり、(b)絶縁ワイヤの第2ボンドにおける接着性が向上してワイヤ引っ張り/ワイヤ剥離強度が高くなり、(c)キャピラリの先端に関するものを除いて、ワイヤボンディング設備を新規の設備にする、またはワイヤボンディング設備に変更を加える必要がなく、(d)成形時のワイヤ短絡不良が減り、(e)非常に細かいフィラーを含む高価なモールド化合物が必要ではなく、(f)細いコーティングワイヤを使用するボンディングによる交差接続が可能になる、(g)パッド/チップ設計ルールを周辺パッドにのみ限定する必要がない、そして(h)電気的なオープン不良及びショート不良が減る。
【0019】
本発明の好適な実施形態についての記述を提示して例示及び説明を行なってきたが、こ
の記述が全てを網羅する、またはこの記述によって本発明が、開示した形態に限定されるものではない。この技術分野の当業者であれば、変更を上に記載した実施形態に、本発明の広い独創的なコンセプトから逸脱しない範囲において加え得ることが分かるであろう。本発明は、ボールグリッドアレイ(BGA)、テープボールグリッドアレイ(TBGA)、プラスチックボールグリッドアレイ(PBGA)、クワッドフラットノンリード(QFN)、クワッドフラットパッケージ(QFP)、スモールアウトライン集積回路(SOIC)、及びチップスケールパッケージ(CSP)を含む全てのワイヤボンディングパッケージタイプに適用することができるが、これらに限定されるものではない。更に、絶縁コーティングを有するワイヤを使用して、他のタイプの導電構造をパッケージICの中で接続することもできる。従って、本発明は開示した特定の実施形態に制限されるものではなく、種々の変形を添付の請求項に定義される本発明の技術思想及び技術範囲に包含することを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による電気的接続を示す拡大側面図。
【図2A】本発明の一の実施形態による、絶縁ワイヤをボンディングパッドにボンディングする方法を示すワイヤボンダーキャピラリの断面図。
【図2B】本発明の一の実施形態による、絶縁ワイヤをボンディングパッドにボンディングする方法を示すワイヤボンダーキャピラリの断面図。
【図2C】本発明の一の実施形態による、絶縁ワイヤをボンディングパッドにボンディングする方法を示すワイヤボンダーキャピラリの断面図。
【図3】本発明の一の実施形態によるキャピラリ先端の拡大透視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1デバイスを第2デバイスに絶縁ワイヤで電気的に接続する方法であって、
第1ボンドを、絶縁ワイヤの第1端を第1デバイスの第1ボンディングパッドにワイヤボンディングしてボンディングワイヤ及び第1デバイスを電気的に接続することにより形成する工程と、
ボンディングワイヤを保持するキャピラリの先端を第2デバイスの第2ボンディングパッドの表面の上で移動させて、ボンディングワイヤをキャピラリ先端と第2ボンディングパッドとの間で水平方向に擦ってボンディングワイヤの絶縁を破り、ワイヤの金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッドに接触するようにする工程と、
ボンディングワイヤの少なくとも露出した部分を第2ボンディングパッドに接着させて第1デバイス及び第2デバイスを電気的に接続する工程とを備える、電気接続方法。
【請求項2】
前記移動させる工程では、キャピラリ先端を移動させて、キャピラリの移動が第2ボンディングパッド上での第1方向の正のシフト移動及び第2ボンディングパッド上での第2方向の負のシフト移動を組み合わせることにより行なわれるようにする、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項3】
接着させる工程では、熱圧着ボンディング及び非常に小さな量の超音波エネルギーを使用する、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項4】
粗くした先端を有するキャピラリを使用する工程をさらに備え、粗くした先端によって、絶縁の磨耗が移動させる前記工程の間に増大する、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項5】
前記第1ボンドはボールボンドを行なうことにより形成される、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項6】
前記第2ボンドはステッチボンドを行なうことにより形成される、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項7】
前記第2デバイスはキャリアを含み、かつ第2ボンディングパッドはリードフィンガーである、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項8】
移動させる前記工程の前に、第2ボンディングパッドを加熱する工程をさらに備える、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項9】
前記絶縁ワイヤは、有機物を含有する絶縁コーティングを有する金ワイヤ、銅ワイヤ、またはアルミニウムワイヤの内の一つを含む、請求項1記載の電気接続方法。
【請求項10】
前記絶縁ワイヤは約25μm未満の直径を有する、請求項9記載の電気接続方法。
【請求項11】
絶縁コーティングは約0.5μm〜2.0μmの厚さを有する、請求項10記載の電気接続方法。
【請求項12】
一端が第1ボンディングパッドに接続される絶縁ワイヤを第2ボンディングパッドにボンディングするための改良された方法であって、
ボンディングワイヤを保持するキャピラリの先端を第2ボンディングパッドの表面の上を移動させて、ボンディングワイヤをキャピラリ先端と第2ボンディングパッドとの間で擦ってボンディングワイヤの絶縁を破り、ワイヤの金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッドに接触するようにする工程と、
ボンディングワイヤの露出した部分を第2ボンディングパッドに熱圧着ボンディングを使用して接着させる工程とを備える、改良されたボンディング方法。
【請求項13】
移動させる工程では、キャピラリ先端を移動させて、キャピラリの移動が第2ボンディングパッド上での第1方向の正のシフト移動及び第2ボンディングパッド上での第2方向の負のシフト移動を組み合わせることにより行なわれるようにする、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項14】
熱圧着ボンディングでは非常に小さな量の超音波エネルギーを使用する、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項15】
粗くした先端を有するキャピラリを使用する工程をさらに備え、粗くした先端によって、絶縁の磨耗が移動させる前記工程の間に増大する、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項16】
第2ボンドはステッチボンドを行なうことにより形成される、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項17】
第2ボンディングパッドはキャリアフィンガーを含む、請求項16記載の電気接続方法。
【請求項18】
移動させる前記工程の前に、第2ボンディングパッドを加熱する工程をさらに備える、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項19】
絶縁ワイヤは、有機物を含有する絶縁コーティングを有する金ワイヤ、銅ワイヤ、またはアルミニウムワイヤの内の一つを含む、請求項12記載の電気接続方法。
【請求項20】
前記絶縁ワイヤは約25μm未満の直径を有し、かつ絶縁コーティングは約0.5μm〜2.0μmの厚さを有する、請求項19記載の電気接続方法。
【請求項21】
一端が第1ボンディングパッドに接続される絶縁ワイヤを第2ボンディングパッドにボンディングするための改良された方法であって、
粗くした先端を有し、かつ絶縁ワイヤを保持するキャピラリを設ける工程と、
キャピラリの先端を第2ボンディングパッドの表面の上を移動させて、ワイヤをキャピラリ先端と第2ボンディングパッドとの間で擦って絶縁を破り、ワイヤの金属コアの少なくとも一部が第2ボンディングパッドに接触するようにする工程と、
ワイヤの露出した部分を第2ボンディングパッドに熱圧着ボンディングを使用して接着させる工程とを備える、改良されたボンディング方法。
【請求項22】
移動させる前記工程の前に、第2ボンディングパッドを加熱する工程をさらに備える、請求項21記載の電気接続方法。
【請求項23】
絶縁ワイヤは、有機物を含有する絶縁コーティングを有する金ワイヤ、銅ワイヤ、またはアルミニウムワイヤの内の一つを含む、請求項21記載の電気接続方法。
【請求項24】
絶縁ワイヤは約25μm未満の直径を有し、かつ絶縁コーティングは約0.5μm〜2.0μmの厚さを有する、請求項23記載の電気接続方法。
【請求項25】
ワイヤボンダーの改良型キャピラリであって、改良が、キャピラリの外側表面を粗くし、粗くした前記表面によってコーティングワイヤ上の絶縁コーティングを破るようにして行なわれる改良型キャピラリ。
【請求項26】
ワイヤボンダーのキャピラリであって、
穴を有する先端であって、この穴を通ってボンディングワイヤが飛び出す構成の先端を備え、先端の外側表面を粗くして、粗くした前記表面によってコーティングワイヤ上の絶縁コーティングを破るようにしたキャピラリ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−504648(P2007−504648A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524650(P2006−524650)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/022512
【国際公開番号】WO2005/024901
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】