説明

網戸

【課題】ビスを使用することなく框材を連結することのできる網戸を提供する。
【解決手段】上下の横材20、21と左右の縦材22、22とを方形状に組んでなる框体23内に網部材24を保持し、横材と縦材は、横材と縦材に対して接着固定される連結部材30、40によりコーナー部で連結され、連結部材30、40は、連結される横材と縦材の端部室内側にそれぞれ接着固定される室内側部品31、41と、連結される横材と縦材の端部室外側にそれぞれ接着固定される室外側部品32、42とからなり、室外側部品32、42と室内側部品31、41は互いに接合されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サッシの枠体に納められる網戸に関し、特に上下の横材と左右の縦材を連結部材によりコーナー部で連結してなる框体を有する網戸に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物開口部に取付けられる枠体内に納められる網戸が知られている。網戸は、上下の横材と左右の縦材を方形状に組んでなる框体を備え、この框体内に網部材を納めるようにしている。横材と縦材は、いずれも断面中空状に形成され、横材の中空内部には、長手方向に渡るビス孔が形成されている。横材と縦材の連結は、横材の端面を縦材の内側面に突き当て、横材のビス孔に対してビスを螺合させることによりなされる。横材のビス孔は、横材に対して縦材が回転しないように、少なくとも2箇所に設けられる。このような網戸としては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−207176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の網戸は、上述のように横材と縦材をビス止めしていたため、以下に述べる問題点を有していた。まず、少なくとも横材にビス止めのためのビス孔を長手方向に沿って形成する必要があり、重量増及びコストアップを招いていた。特に、横材は押出成形されてなるため、ビス孔は長手方向の全長に渡って形成されるが、ビスが挿入されるのは、両端部分だけであり、その他の大部分は、何ら機能しない部分となる。軽量化のため、ビス孔の両端部以外の領域を切除することも考えられるが、そのための加工にコストがかかり、現実的ではない。また、ビス孔を少なくとも離隔した2箇所に設ける必要があるため、框材の設計自由度に制約を与えることとなっていた。
【0005】
さらに、框体をリサイクルする際に、框体を分解するためには、ビスを全て取り外さなければならず、作業性が良好とは言えなかった。また、ビスが取付けられたまま廃棄されると、アルミ材からなる框体にステンレス等からなるビスが混入することとなり、リサイクル時に支障を来す可能性がある。
【0006】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、ビスを使用することなく框材を連結することのできる網戸を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係る網戸は、上下の横材と左右の縦材とを方形状に組んでなる框体内に網部材を保持した網戸において、
前記横材と縦材は、該横材と縦材に対して接着固定される連結部材によりコーナー部で連結され、
前記連結部材は、連結される前記横材と縦材の端部室内側にそれぞれ接着固定される室内側部品と、連結される前記横材と縦材の端部室外側にそれぞれ接着固定される室外側部品とからなり、該室外側部品と室内側部品は互いに接合されてなることを特徴として構成されている。
【0008】
また、本発明に係る網戸は、前記室内側部品は、連結される前記横材と縦材の端部室内面に対して接着される室内接着面を備え、前記室外側部品は、連結される前記横材と縦材の端部室外面に対して接着される室外接着面を備えることを特徴として構成されている。
【0009】
さらに、本発明に係る網戸は、前記室内側部品と室外側部品は、嵌合により互いに接合されることを特徴として構成されている。
【0010】
さらにまた、本発明に係る網戸は、前記室内側部品と室外側部品は、接着により互いに接合されることを特徴として構成されている。
【0011】
そして、本発明に係る網戸は、前記連結部材の室内側部品と室外側部品は、前記框体のコーナー部を構成する角構成部を備え、該角構成部に対して前記横材と縦材の各端面が突き当てられることを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る網戸によれば、横材と縦材は、横材と縦材に対して接着固定される連結部材によりコーナー部で連結され、連結部材は、連結される横材と縦材の端部室内側にそれぞれ接着固定される室内側部品と、連結される横材と縦材の端部室外側にそれぞれ接着固定される室外側部品とからなり、室外側部品と室内側部品は互いに接合されてなることにより、框材の連結のためのビス孔を框材の長手方向に沿って設ける必要がなく、その分の材料を不要とできるので、軽量化及びコストダウンを図ることができる。
【0013】
また、本発明に係る網戸によれば、室内側部品は、連結される横材と縦材の端部室内面に対して接着される室内接着面を備え、室外側部品は、連結される横材と縦材の端部室外面に対して接着される室外接着面を備えることにより、室内側部品を框材の室内面に接着し、室外側部品を框材の室外面に接着すると共に、室内側部品と室外側部品を接合することで連結部材が形成されるので、連結部材の形成及び框材の連結を、容易になすことができる。
【0014】
さらに、本発明に係る網戸によれば、室内側部品と室外側部品は、嵌合により互いに接合されることにより、室内側部品と室外側部品を容易に一体化することができる。
【0015】
さらにまた、本発明に係る網戸によれば、室内側部品と室外側部品は、接着により互いに接合されることにより、室内側部品と室外側部品を容易に一体化することができる。
【0016】
そして、本発明に係る網戸によれば、連結部材の室内側部品と室外側部品は、框体のコーナー部を構成する角構成部を備え、角構成部に対して横材と縦材の各端面が突き当てられることにより、框材に連結のための端部加工を施す必要がなく、単に垂直に切断するだけでよいので、工数を削減しコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態における網戸が用いられるサッシの縦断面図である。
【図2】サッシの横断面図である。
【図3】網戸を構成する框体の室内側から見た正面図である。
【図4】図3において連結部材を取り外した状態の正面図である。
【図5】上框と縦框のコーナー部における室内側から見た分解斜視図である。
【図6】図5を室外側から見た分解斜視図である。
【図7】框体の上框と縦框を室内側から見た連結部分斜視図である。
【図8】図7を室外側から見た斜視図である。
【図9】下框と縦框のコーナー部における室内側から見た分解斜視図である。
【図10】図9を室外側から見た分解斜視図である。
【図11】框体の下框と縦框の室内側から見た連結部分斜視図である。
【図12】図11を室外側から見た斜視図である。
【図13】図11においてモヘア材を取付けた状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について図面に沿って詳細に説明する。図1には本実施形態における網戸が用いられるサッシの縦断面図を、図2にはサッシの横断面図を、それぞれ示している。これら各図に示すように、サッシは、建物開口部に取付けられる枠体1内に内障子2と外障子3が引き違い状かつ開閉自在に納められ、さらに外障子3の室内側には、網戸4が納められている。
【0019】
枠体1は、上枠10と下枠11及び左右の縦枠12、12を方形状に枠組みして構成されている。また、内障子2は、方形状に框組みされた内障子框体2aにガラス体2bを納めて構成され、外障子3は、方形状に框組みされた外障子框体3aにガラス体3bを納めて構成されている。
【0020】
内障子2の下辺には、下枠11に形成される内レール11aに案内される戸車2cが設けられ、また外障子3の下辺には、下枠11に形成される外レール11bに案内される戸車3cが設けられる。外障子3は、戸車3cが設けられる位置より上方部分が、室外側に張り出すように形成されており、複層ガラスからなるガラス体3bを飲み込む寸法を確保するようにしている。
【0021】
網戸4は、上框20と下框21及び左右の縦框22、22を方形状に框組みしてなる框体23内に、網部材24を納めて構成されている。框体23を構成する上框20と下框21及び縦框22は、いずれも断面中空状に形成されている。框体23は、内周側の四周に渡って凹状の網固定溝25を有しており、網部材24は周縁部が網固定溝25に納められ、その状態でゴム材からなる網固定ビード材26が四周に渡って押し込まれることで固定されている。網部材24は、細い糸が上下左右に格子状となるように編まれて平面状とされたものであり、室外側からの虫等の侵入を防止する。
【0022】
図2に示されているように、框体23を構成する縦框22の室内面には、対向する外障子3の室外面に対して当接する第1モヘア材27と、対向する外障子3の室外面または縦枠12の室外面に対して当接する第2モヘア材28とが、長手方向に沿って設けられている。第1モヘア材27と第2モヘア材28は、網戸4と外障子3及び枠体1との縦辺における隙間を塞いで、虫等の侵入を防ぐためのものである。
【0023】
図3には、網戸4を構成する框体23の室内側から見た正面図を示している。この図に示すように、框体23は、横材となる上框20及び下框21と、縦材となる左右の縦框22を、4つのコーナー部でそれぞれ連結部材30、40により連結して組まれている。連結部材30は、上框20の両端部で縦框22の上端部と連結し、連結部材40は、下框21の両端部で縦框22の下端部と連結している。これらの連結部材30、40は、それぞれ各框材の室内外面に対して、接着により固定されている。
【0024】
図4には、図3において連結部材30、40を取り外した状態の正面図を示している。この図に示すように、上框20と縦框22の連結部分は、コーナー部分が空いた状態となっており、この空間部分を埋めるように連結部材30が設けられ、連結部材30はさらに上框20と縦框22の各室内外面と重なりあって接着される室内接着面31bと室外接着面32bを備えている。また、下框21と縦框22の連結部分についても同様に、コーナー部分が空いた状態となっており、この空間部分を埋めるように連結部材40が設けられ、連結部材40はさらに下框21と縦框22の各室内外面と重なり合って接着される室内接着面41bと室外接着面42bを備えている。
【0025】
図5には上框20と縦框22のコーナー部における室内側から見た分解斜視図を、図6には図5を室外側から見た分解斜視図を、それぞれ示している。これらの図に示すように、上側のコーナー部に設けられる連結部材30は、室内側部品31と室外側部品32の2部品からなっている。室内側部品31は、上框20と縦框22の連結部分となる框体23のコーナー部を構成する角構成部31aと、上框20の室内面と縦框22の室内面に当接し接着固定がなされる室内接着面31bとを有している。また、室外側部品32は、上框20と縦框22の連結部分となる框体23のコーナー部を構成する角構成部32aと、上框20の室外面と縦框22の室外面に当接し接着固定がなされる室外接着面32bとを有している。
【0026】
室内側部品31と室外側部品32は、角構成部31a、32aにおいて嵌合並びに接着されて、両者が接合される。図6に示すように、室内側部品31の角構成部31aには、室外側面に突出状の嵌合部31cが形成されており、図5に示すように、室外側部品32の角構成部32aには、室内側面に凹状の被嵌合部32cが形成されている。室内側部品31の嵌合部31cを室外側部品32の被嵌合部32cに挿入することで、両者が嵌合される。
【0027】
また、室内側部品31の角構成部31aの肉厚部分と室外側部品32の角構成部32aの肉厚部分は、概ね当接しあうように形成されており、両者間に接着材シートを挟み、嵌合した後に加熱することにより、接着材シートを軟化させ、室内側部品31と室外側部品32を接着接合する。
【0028】
室内側部品31の室内接着面31bと室外側部品32の室外接着面32bには、それぞれ接着材が塗布され、上框20と縦框22の各室内側面に対して接着接合がなされる。これによって、上框20と縦框22は連結部材30により連結された状態となる。
【0029】
連結される上框20と縦框22は、いずれも端面が平面状となっており、端部における切り落とし等の加工はなされていない。上框20と縦框22の各端面は、それぞれ連結部材30の角構成部31a、32aに対して突き当てられる。
【0030】
図5に示すように、室内側部品31には、角構成部31aの室内側面にヒレ部品31dが設けられる。ヒレ部品31dは、軟質の樹脂材からなるヒレを備え、図1に示されているように、外障子3に対して近接し、網戸4と外障子3の間に生じる隙間を塞いで虫等の侵入を防ぐものである。
【0031】
また、縦框22には、長手方向に沿って第1モヘア材27を保持するモヘア保持溝22aが形成されており、室内側部品31の室内接着面31bにも、モヘア保持溝22aの位置にスリット部31hが形成されている。スリット部31hは、室内接着面31bのうち縦框22に接着される側の、下端からヒレ部品31dの位置に渡って形成されている。図5には、第1モヘア材27は図示されていないが、縦框22の長手方向に沿って設けられる第1モヘア材27は、室内側部品31のヒレ部品31dの位置まで設けられることになる。
【0032】
室内側部品31には、さらに第2モヘア材27を保持するためのモヘア保持部31gが縦方向に沿って形成されている。これにより、第2モヘア材27は、框体23の上端位置まで設けることができ、虫等の侵入をより確実に防止することができる。
【0033】
上框20と縦框22には、前述のように網部材24を固定する溝状の網固定溝25が長手方向に沿って形成されているが、網固定溝25は、コーナー部において不連続状となるので、室外側部品32の角構成部32aには、網固定溝25の角部を構成する溝構成部32dが形成されており、網固定ビード材26をコーナー部においても保持できるようにしている。
【0034】
図7には框体23の上框20と縦框22を室内側から見た連結部分斜視図を、図8には図7を室外側から見た斜視図を、それぞれ示している。これらの図に示すように、室内側部品31と室外側部品32を接合することにより、一体的な連結部材30が形成される。
【0035】
室内側部品31の室内接着面31bと室外側部品32の室外接着面32bは、上框20と縦框22の各室内外面に当接した状態で露出するため、短い方が意匠性は良好となるが、長い方が接合強度を大きくできるため、それらの兼ね合いで適切な長さに設定される。
【0036】
図7に示すように、上框20の室内側面には、室内側に向かって張り出す上方開放状の上凹部20aが形成されている。上凹部20aは、上枠10に形成される上網戸レール10aを跨いで、網戸4を案内するものである。連結部材30の室内側部品31には、上框20の上凹部20aと連続する上凹状連続部31eが形成されている。また、上凹状連続部31eの開口付近は、幅を狭くしたレール保持部31fとされており、上枠10の上網戸レール10aを保持し、網戸4が安定的に移動できるようにしている。
【0037】
図9には下框21と縦框22のコーナー部における室内側から見た分解斜視図を、図10には図9を室外側から見た分解斜視図を、それぞれ示している。これらの図に示すように、下側のコーナー部に設けられる連結部材40も、室内側部品41と室外側部品42の2部品からなっている。室内側部品41は、下框21と縦框22の連結部分となる框体23のコーナー部を構成する角構成部41aと、下框21の室内面と縦框22の室内面に当接し接着固定がなされる室内接着面41bとを有している。また、室外側部品42は、下框21と縦框22の連結部分となる框体23のコーナー部を構成する角構成部42aと、下框21の室外面と縦框22の室外面に当接し接着固定がなされる室外接着面42bとを有している。
【0038】
室内側部品41と室外側部品42は、角構成部41a、42aにおいて嵌合並びに接着されて、両者が接合される。図10に示すように、室内側部品41の角構成部41aには、室外側面に突出状の嵌合部41cが形成されており、図9に示すように、室外側部品42の角構成部42aには、室内側面に凹状の被嵌合部42cが形成されている。室内側部品41の嵌合部41cを室外側部品42の被嵌合部42cに挿入することで、両者が嵌合される。
【0039】
また、室内側部品41の角構成部41aの肉厚部分と室外側部品42の角構成部42aの肉厚部分は、概ね当接しあうように形成されており、両者間に接着材シートを挟み、嵌合した後に加熱することにより、接着材シートを軟化させ、室内側部品41と室外側部品42を接着接合する。
【0040】
室内側部品41の室内接着面41bと室外側部品42の室外接着面42bには、それぞれ接着材が塗布され、下框21と縦框22の各室内側面に対して接着接合がなされる。これによって、下框21と縦框22は連結部材40により連結された状態となる。
【0041】
下框21の室内側面には、室内側に向かって張り出す下方開放状の下凹部21aが形成されている。下凹部21aは、下枠11に形成される下網戸レール11cを跨ぐものであって、その内部には戸車部材29が納められる。戸車部材29には、戸車が納められており、また框体23のコーナー部側に押し込み部29aが設けられている。戸車部材29を下框21に取付けた状態で、押し込み部29aを戸車部材29の本体側に押し込むことで、戸車が内部から飛び出して、使用することができるようになる。
【0042】
連結部材40の室内側部品41には、下框21の下凹部21aと連続する下凹状連続部41eが形成されている。下凹状連続部41eは、室内側部品41と下框21とが接合された状態で、下凹部21aと連続すると共に、戸車部材29の押し込み部29aを操作可能とするため、切欠部41iが形成されている。このように、室内側部品41は、戸車の機能を阻害しないように構成されている。
【0043】
室外側部品42の角構成部42aには、網固定溝25の角部を構成する溝構成部42dが形成されており、網固定ビード材26をコーナー部においても保持できるようにしている。
【0044】
前述のように、縦框22には、長手方向に沿って第1モヘア材27を保持するモヘア保持溝22aが形成されている。室内側部品41の室内接着面41bには、モヘア保持溝22aの位置にモヘア保持溝22aより幅広のスリット部41hが形成されている。室内側部品41のスリット部41hには、軟質の樹脂材からなるヒレ部品41dが取付けられる。
【0045】
ヒレ部品41dは、図1に示すように、網戸4に取付けられた状態で、先端部が外障子3の室外面に沿うように形成されており、網戸4の下辺において外障子3との間に生じる隙間を塞ぎ、虫等の侵入を防ぐ機能を有している。
【0046】
室内側部品41には、さらに第2モヘア材27を保持するためのモヘア保持部41gが縦方向に沿って形成されている。これにより、第2モヘア材27は、框体23の下端位置まで設けることができ、虫等の侵入をより確実に防止することができる。
【0047】
図11には框体23の下框21と縦框22の室内側から見た連結部分斜視図を、図12には図11を室外側から見た斜視図を、それぞれ示している。これらの図に示すように、室内側部品41と室外側部品42を接合することにより、一体的な連結部材40が形成される。
【0048】
室内側部品41の室内接着面41bと室外側部品42の室外接着面42bは、下框21と縦框22の各室内外面に当接した状態で露出するため、短い方が意匠性は良好となるが、長い方が接合強度を大きくできるため、それらの兼ね合いで適切な長さに設定される。
【0049】
図13には図11においてモヘア材を取付けた状態の斜視図を示している。この図に示すように、室内側部品41のスリット部41hには、ヒレ部品41dが取付けられている。また、縦框22の第1モヘア材27は、ヒレ部品41dの上端位置まで設けられている。室内側部品41のモヘア保持部41gに対しては、縦框22から連続的に伸びる第2モヘア材28が取付けられる。
【0050】
このように、網戸4を構成する框体23について、横材となる上框20及び下框21と、縦材となる左右の縦框22とを、各框材に接着される連結部材30、40により連結するようにしたので、框材の連結のためのビス孔を框材の長手方向に沿って設ける必要がなく、その分の材料を不要とできるので、軽量化及びコストダウンを図ることができる。また、連結する横材と縦材の端部に、連結のための加工を施す必要がなく、単に垂直に切断するだけでよいので、工数を削減しコストダウンを図ることができる。
【0051】
さらに、連結部材30、40を室内側部品31、41と室外側部品32、42で構成し、それぞれ框材の室内外面に接着固定すると共に、室内側部品31、41と室外側部品32、42は嵌合及び接着により接合されるようにしたので、連結部材30、40と各框材の連結を容易になすことができる。ただし、室内側部品31、41と室外側部品32、42の接合に際しては、嵌合または接着のいずれか一方を採用するようにしてもよい。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。
【符号の説明】
【0053】
1 枠体
2 内障子
3 外障子
4 網戸
10 上枠
11 下枠
12 縦枠
20 上框
21 下框
22 縦框
23 框体
24 網部材
29 戸車部材
30 連結部材
31 室内側部品
31a 角構成部
31b 室内接着面
31c 嵌合部
32 室外側部品
32a 角構成部
32b 室外接着面
32c 被嵌合部
40 連結部材
41 室内側部品
41a 角構成部
41b 室内接着面
41c 嵌合部
42 室外側部品
42a 角構成部
42b 室外接着面
42c 被嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下の横材と左右の縦材とを方形状に組んでなる框体内に網部材を保持した網戸において、
前記横材と縦材は、該横材と縦材に対して接着固定される連結部材によりコーナー部で連結され、
前記連結部材は、連結される前記横材と縦材の端部室内側にそれぞれ接着固定される室内側部品と、連結される前記横材と縦材の端部室外側にそれぞれ接着固定される室外側部品とからなり、該室外側部品と室内側部品は互いに接合されてなることを特徴とする網戸。
【請求項2】
前記室内側部品は、連結される前記横材と縦材の端部室内面に対して接着される室内接着面を備え、前記室外側部品は、連結される前記横材と縦材の端部室外面に対して接着される室外接着面を備えることを特徴とする請求項1記載の網戸。
【請求項3】
前記室内側部品と室外側部品は、嵌合により互いに接合されることを特徴とする請求項1または2記載の網戸。
【請求項4】
前記室内側部品と室外側部品は、接着により互いに接合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の網戸。
【請求項5】
前記連結部材の室内側部品と室外側部品は、前記框体のコーナー部を構成する角構成部を備え、該角構成部に対して前記横材と縦材の各端面が突き当てられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の網戸。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−202384(P2011−202384A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69296(P2010−69296)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】