説明

線量測定法に使用するための新規なフィルタ

1つ以上の円筒カップ状フィルタを備える光刺激ルミネセンス(OSL)センサが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、線量測定法に使用するための新規なフィルタの名称で、Yoderにより2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,132号の優先権の利益を請求し、この米国出願は、2010年1月12日に出願された放射線量計および放射線リーダー(RADIATION READER)の名称によるYoderの米国仮特許出願第61/294,142号の優先権の利益を請求し、その全体について参照により本明細書中に援用されている。この出願はさらに、以下の米国特許出願を参照する:携帯用線量計との名称で、2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,162号;線量計スレッドとの名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,162号;線量計のための携帯用リーダーとの名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,140号;携帯用線量計のためのデータ格納機構および通信機構との名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,168号;線量計のための読み取り機構との名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,194号;線量計リーダーのためのパワーシステムとの名称で2010年4月9日に出願された米国特許仮出願第61/322,418号;線量計リーダーのための光学システムとの名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,214号;RFIDタグを有する線量計との名称で2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,184号;ならびに線量測定法に使用するための新規なRFIDタグとの名称で、2010年4月9日に出願された米国特許出願第12/757,224号。
【背景技術】
【0002】
本発明は、RFIDタグを備える線量計に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の線量計の読み取り用システムに伴う問題は、特定個々のための放射線量情報を迅速にアップデートすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
広範な局面によれば、本発明は、1以上の放射線量を測定するための線量計;ならびにRFIDタグリーダーとの通信用アンテナおよびデータ格納のための不揮発性メモリを備えるRFIDタグを備えるデバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の1つの実施形態による放射線量計の底部の画像である。
【図2】図1の放射線量計の上部かつ図1の放射線量計の上方ハウジングの上部の画像である。
【図3】図2の上方ハウジングの底部の画像である。
【図4】図1の放射線量計の下方ハウジングの上部の画像である。
【図5】図4の下方ハウジングの底部の画像である。
【図6】図1の放射線量計のスレッドの上部の画像である。
【図7】図6のスレッドの底部の画像である。
【図8】分解状態における参照OSLセンサを示す図6のスレッドの参照OSLセンサの画像である。
【図9】組み立てた状態における図6の参照OSLセンサの画像である。
【図10】図4の下方ハウジングに滑り込む図6のスレッドの画像である。
【図11】図4の下方ハウジングに完全に滑り込ませた図6の線量計スレッドの画像である。
【図12】本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジングの上部斜視図である。
【図13】図12の上方ハウジングの底部斜視図である。
【図14】図12の上方ハウジングの上面図である。
【図15】図12の上方ハウジングの底面図である。
【図16】図14のA−−A線に沿った図12の上方ハウジングの断面図である。
【図17】本発明の1つの実施形態による放射線量計の下方ハウジングの上部斜視図である。
【図18】図17の下方ハウジングの底部斜視図である。
【図19】図17の下方ハウジングの上面図である。
【図20】図17の下方ハウジングの底面図である。
【図21】図19のB−−B線に沿った図17の下方ハウジングの断面図である。
【図22】図20のC−−C線に沿った図17の下方ハウジングの断面図である。
【図23】図21のD−−D線に沿った図17の下方ハウジングの断面図である。
【図24】図22のE−−E線に沿った図17の下方ハウジングの断面図である。
【図25】本発明の1つの実施形態による線量計の線量計スレッド本体の上部斜視図である。
【図26】図25の線量計スレッド本体の底部斜視図である。
【図27】図25の線量計スレッド本体の上面図である。
【図28】図25の線量計スレッド本体の底面図である。
【図29】図25の線量計スレッド本体の側面図である。
【図30】図27のE−−E線に沿った図25の線量計スレッド本体の断面図である。
【図31】図25の線量計スレッド本体の端面図である。
【図32】図31に示される端部と対向する線量計スレッドの端部の図25の線量計スレッド本体の端面図である。
【図33】図28のF−−F線に沿った図25の線量計スレッド本体の断面図である。
【図34】本発明の1つの実施形態による線量計スレッドの底面図である。
【図35】図34のG−−G線に沿った図34の線量計スレッドの断面図である。
【図36】本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジングの上部斜視図である。
【図37】本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジングの上部斜視図である。
【図38】本発明の1つの実施形態による放射線量計の分解図である。
【図39】図38の放射線量計の線量計スレッド本体の底面図である。
【図40】図38の放射線量計の線量計スレッドの画像である。
【図41】本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジングの上部斜視図である。
【図42】図41の上方ハウジングの底部斜視図である。
【図43】図41の上方ハウジングの上面図である。
【図44】図41の上方ハウジングの底面図である。
【図45】図43のH−−H線に沿った断面図である。
【図46】本発明の1つの実施形態による線量計の線量計スレッド本体の上部斜視図である。
【図47】図46の線量計スレッド本体の底部斜視図である。
【図48】図46の線量計スレッド本体の上面図である。
【図49】図46の線量計スレッド本体の底面図である。
【図50】図46の線量計スレッド本体の側面図である。
【図51】図48のI−−I線に沿った図46の線量計スレッド本体の断面図である。
【図52】図46の線量計スレッド本体の端面図である。
【図53】図51に示される端部と対向する線量計スレッドの端部の図46の線量計スレッド本体の端面図である。
【図54】図49のJ−−J線に沿った図46の線量計スレッド本体の断面図である。
【図55】図46の線量計スレッド本体のFNTDホルダの拡大斜視図である。
【図56】線量計の下方ハウジングと、図41の上方ハウジングと、図46の線量計スレッドとを一緒に組み合わせてなる、断面図である。
【図57】図56の下方ハウジングと上方ハウジングとの間の密封係合部の断面図である。
【図58】本発明の1つの実施形態によるOSLセンサの上面図である。
【図59】K−−K線に沿った図58のOSLセンサの断面図である。
【図60】図58のOSLセンサのOSLMに搭載されている内フィルタの上面図である。
【図61】図60のL−−L線に沿った図60の内部フィルタとOSLMとの断面図である。
【図62】保持リングが弛緩状態において示される、図58のOSLセンサの保持リングの上面図である。
【図63】図62のM−−M線に沿った図58の保持リングの断面図である。
【図64】図58のOSLセンサの円筒カップ状外フィルタの上面図である。
【図65】図64のN−−N線に沿った図61の外フィルタの断面図である。
【図66】リストバンドを放射線量計の下方ハウジングの下に通した、本発明の1つの実施形態によるリストバンドを有する本発明の放射線量計の画像である。
【図67】リストバンドを放射線量計の上方ハウジングの上に通した、本発明の1つの実施形態によるリストバンドを有する本発明の放射線量計の画像である。
【図68】本発明の1つの実施形態によるクリップを有する本発明の放射線量計の画像である。
【図69】本発明の1つの実施形態による線量計リーダーの画像である。
【図70】図69の線量計リーダーの線量計リーダー本体の拡大画像である。
【図71】図69の線量計リーダーの線量計リーダーケースと線量計リーダー本体の画像である。
【図72】図69の線量計リーダーの線量計ドロワの画像である。
【図73】図72の線量計ドロワのドロワ基部を通じて延びる2つの環状リテーナのうちの1つの拡大画像である。
【図74】図72の線量計ドロワのドロワ基部を通じて延びる他の環状リテーナの拡大画像である。
【図75】図72の線量計ドロワのドロワ基部における開口部を通じて延びる2つのスプリングタブを示す。
【図76】図69の線量計リーダーのRFIDタグリーダーの拡大画像を提供するためにハウジングカバーが取り除かれた、図69の線量計リーダーの画像である。
【図77】図69の準備領域(ready region)ハウジング、リーダーハウジングおよびOSLリーダーの詳細を示すために、ハウジングカバーが取り除かれた図69の線量計リーダーの線量計リーダー本体の画像である。
【図78】図77のOSLリーダーのスレッドスライダを示す画像である。
【図79】図77のOSLリーダーのスレッドスライダモータと、該リーダーハウジングの壁面を示す画像である。
【図80】OSLリーダーの光学ライトパイプが見られ得るようにスライダが配置された図77のOSLリーダーの画像である。
【図81】図80の光学ライトパイプの拡大画像である。
【図82】線量計スレッドがOSLセンサの読み取り位置にない場合に、どのように線量計スレッドが本発明の1つの実施形態によるフォトオプティック(photo-optic)センサの光路を遮断するかを示す概略図である。
【図83】線量計スレッドがOSLセンサの読み取り位置にある場合に、どのように線量計スレッド内のノッチが図82の光学センサの光路を開放するかを示す概略図である。
【図84】図69の線量計リーダーの線量計リーダー本体の下側の画像である。
【図85】図77のOSLリーダーの下側の画像である。
【図86】完全に下降した位置における図84の線量計リーダー本体の昇降台の環状リテーナ昇降部の画像である。
【図87】中間まで上昇した位置における図87の環状リテーナ昇降部の画像である。
【図88】完全に上昇した位置における図87の環状リテーナ昇降部の画像である。
【図89】図84の線量計リーダー本体の昇降台の画像である。
【図90】昇降台のピニオンギアとピニオンギア中の湾曲スロット内に摺動可能に設けられた2つの保持タブとを示す画像である。
【図91】図89のピニオンギアおよび保持タブの拡大画像である。
【図92】図69の線量計リーダーのフォトオプティカルエンジンフレームの画像である。
【図93】異なる角度からの図92のフォトオプティカルエンジンフレームの画像である。
【図94】図69の線量計リーダーのOSLリーダーのフォトオプティカルエンジンの分解図である。
【図95】図94のフォトオプティカルエンジンの部分分解図であって、組み立てられた状態において単純化した形態でフィルタ光学アセンブリを示し、フォトオプティカルエンジンの本体の側面を内部の詳細をより明らかにするために透明にした図である。
【図96】一部組み立てられた状態における図94のフォトオプティカルエンジンの斜視図であって、フォトオプティカルエンジンの種々の特徴について、内部の詳細をより明らかにするために透明にした図である。
【図97】図96の部分的に組み立てられたフォトオプティカルエンジンの側面図であって、フォトオプティカルエンジンの種々の特徴について、内部の詳細をより明らかにするために透明にした図である。
【図98】図94のフォトオプティカルエンジンのLED相互接続PCBアセンブリの斜視図である。
【図99】単純化した形態でLED相互接続PCBアセンブリのPCBを示した、図98のLED内部接続PCBアセンブリの分解図である。
【図100】内部の詳細を示すためにフォトオプティカルエンジンの一部を取り外した、組み立てられた状態における図94のフォトオプティカルエンジンの側面図である。
【図101】図99におけるフォトオプティカルエンジンの円で囲んだ領域の断面図である。
【図102】図69の線量計リーダーのOSLリーダーおよびRFIDタグリーダーの概略図である。
【図103】放射線量計が初期位置にある、図69の線量計リーダーの線量計ドロワに装填された本発明の放射線量計の画像である。
【図104】図103の放射線量計および放射線ドロワの拡大画像である。
【図105】放射線量計の上方ハウジングが放射線量計の下方ハウジングから開放される回転位置にまで回転した、図103の放射線量計を示す画像である。
【図106】図103の放射線量計の下方ハウジングの一部および図69の放射線リーダーの2つのスプリングタブの断面図であって、線量計ドロワおよび放射線量計が線量計リーダーの線量計準備領域の前に押し出されるにつれて、放射線量計リーダーの2つのスプリングタブが、どのように図103の線量計ドロワのドロワ基部上に放射線量計の下方ハウジングを保持するかを示す図である。
【図107】図103の放射線量計および線量計ドロワが図69の線量計リーダーの準備領域ハウジングに押し込まれ、そして放射線量計の上方ハウジングが放射線量計の下方ハウジングの上に持ち上げられていることを示す画像である。
【図108】図103の放射線量計および線量計ドロワが図69の線量計リーダーの準備領域ハウジングに押し込まれ、そして放射線量計の上方ハウジングが放射線量計の下方ハウジングの上に持ち上げられていることを示す画像である。
【図109】図103の放射線量計および線量計ドロワが図69の線量計リーダーの準備領域ハウジングに押し込まれ、そして放射線量計の上方ハウジングが放射線量計の下方ハウジングの上に持ち上げられていることを示す画像である。
【図110】準備領域ハウジングに完全に押し込まれた図106、107および108の放射線量計および線量計ドロワを示す画像である。
【図111】ハウジングカバーが取り外されて、準備領域ハウジングハウジングにおける放射線量計を備える内部詳細を示す、図110に示される状態における放射線リーダーを示す。
【図112】上方ハウジングが取り外されて、放射線量計の線量計スレッドに係合するOSLリーダーのスライダを示す、図111に示される状態における放射線量計リーダーを示す。
【図113】放射線量計の下方ハウジングから引き出され、かつOSLリーダーのプラープッシャー(puller pusher)によりOSLリーダーハウジングに引き込まれた図112の線量計スレッドを示す。
【図114】線量計スレッドのコンパレータOSLフィルタの読み取り位置までOSLリーダーのスライダにより引き出された、図113の線量計スレッドを示す。
【図115】線量計スレッドの参照OSLフィルタの読み取り位置までOSLリーダーのスライダにより引き出された、図114の線量計スレッドを示す。
【図116】Al、CuTおよびCuPフィルタの光子エネルギー応答のグラフである。
【図117】Cs−137に対するAl、CuTおよびCuPフィルタの光子エネルギー応答のグラフである。
【図118】CuTに対するAlおよびCuPフィルタの光子エネルギー応答のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
添付の図面は、本明細書中に援用されかつ本明細書の一部を構成するものであり、本発明の代表的な実施形態を示し、そして上記の一般的な記載および下記の詳細な説明と一緒になって、本発明の特徴を説明する役割を果たすものである。
【0007】
(定義)
用語の定義が該用語の一般的に使用される意味から外れる場合は、出願人は、特に示さない限りは、以下に提供される定義を用いることを意図する。
【0008】
本発明の目的のために、方向の用語、例えば、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」などは本発明の種々の実施形態を記載する際の便宜のために単に使用される。
【0009】
本発明の目的のために、値、特性または他の因子を用いた数学的計算または論理的決定によって、その数値が引き出された場合、数値または特性は、特定の値、特性、状態の充足、または他の要素に基づく。
【0010】
本発明の目的のために、用語「入射角」は、放射曲線の方向と検出面に対して直角(垂直)直線との間の角を言う。
【0011】
本発明の目的のために、用語「近接(close proximity)」は、特定の媒体における荷電粒子の貫通範囲に匹敵する距離を言う。
【0012】
本発明の目的のために、用語「コンパレータOSLセンサ」は、参照フィルタ材料を含み、そしてX線またはガンマ線の非常に低いエネルギーにて参照センサにより決定される線量を調節するために使用されるOSLセンサを言う。本発明のいくつかの実施形態においては、コンパレータOSLセンサの参照フィルタ材料は、OSLM上の薄層コーティングとして付与されるか、あるいは参照OSLセンサOSLセンサにおけるOSLMに隣接した薄層フィルムまたはディスクとして備え付けられ得る。本発明の1つの実施形態においては、参照フィルタ材料は、OSLMと、OSLMが搭載される円筒カップ状フィルタのベースとの間に搭載されるディスクの形状であってもよい。本発明の1つの実施形態においては、コンパレータOSLセンサのOSLMは、参照フィルタ材料と混合されていてもよく、OSLMは参照フィルタ材料中に埋設または懸濁している。
【0013】
本発明の目的のために、用語「コンバータ材料」は、反跳(recoil)またはノックアウト(knockout)陽子に非電離中性子放射線を変換し得るコンバータ材料を言い、OSLセンサによって検出され得るか、蛍光原子核飛跡検出器(FNTD)を含み得る。「コンバータ材料」の例としては、高密度ポリエチレン(HDPE)がある。「コンバータ材料」の他の例としては、ポリエチレン(PE)がある。本発明のいくつかの実施形態においては、コンバータ材料は、OSLM上の薄層コーティングとして付与されてもよく、中性子感応性OSLMセンサのOSLMに隣接する薄層フィルムまたはディスクとして搭載されてもよい。本発明の1つの実施形態においては、コンバータ材料は、OSLMと、OSLMが搭載される円筒カップ形状フィルタのベースとの間に備え付けられるディスクの形状であってもよい。本発明の1つの実施形態においては、線量計スレッドの本体は、HDPEまたはPEのようなコンバータ材料から作られており、全体の線量計スレッドは、線量計スレッドに搭載されたOSLMまたはFNTDのコンバータ材料として作用し得る。本発明の別の実施形態においては、OSLMはコンバータ材料と混合されてもよく、OSLMはコンバータ材料中に埋め込まれるかまたは分散している。
【0014】
本発明の目的のために、用語「円筒カップ形状」とは、円筒の上部または底部が取り外された正円筒の一般形状を有するフィルタをいい、すなわち、このフィルタはディスク形状の底部または上部と、それらから延びる円筒状の壁面を有する。壁面、上部または底部は、線量計に所望される放射線に対する角およびエネルギー補償応答に依存して、同じ材料または異なる材料から形成されていてもよい。
【0015】
本発明の目的のために、用語「線量測定パラメータ」は、照射発光材料の蛍光画像またはシグナルのプロセッシングから決定される値または数を言い、そして検出器によって吸収される放射線量に直接関連付けられる。
【0016】
本発明の目的のために、用語「エネルギー補償材料」は、OSLMとガンマ照射源またはX線照射源との間に配置された場合に、補償またはフィルタ材料がなく晒されたOSLMと比較して、ガンマエネルギーまたはX線エネルギーの範囲にわたって応答を改変する材料を言う。エネルギー補償材料の例としては、銅およびアルミニウムがある。
【0017】
本発明の目的のために、用語「高速中性子」は、用語「高速中性子」の従来の意味であって、10keVを上回るエネルギーを有する中性子の意味を言う。
【0018】
本発明の目的のために、用語「フィルタ」は、放射線感知材料(例えば、OSLM)および放射線源の間に配置され、そして放射線感知材料が受ける放射線に作用する任意の構造を言う。例えば、フィルタは、エネルギー補償フィルタ、コンバータ、参照フィルタ、コンフォーマル(conformal)ディスクなどであってもよい。本発明の1つの実施形態においては、エネルギー補償フィルタは、円筒カップ形状のフィルタであってもよい。本発明のフィルタは、光励起されたルミネセンス材料とともに用いられるものとして主に以下に記載されるが、本発明のフィルタは、他のタイプの放射線感知材料(例えば、サーモルミネセンス線量測定(TLD)材料)とともに用いられてもよい。OSLセンサが、カップ形状のフィルタに搭載されるOSLMディスクを含む本発明の1つの実施形態においては、1以上のフィルタ材料ディスクが、OSLMディスクと円筒カップ形状のフィルタのベースとの間に配置され得る。各々のフィルタ材料ディスクはフィルタを構成する。
【0019】
本発明の目的のために、用語「フィルタ材料」は、フィルタが構成される1つまたは
複数の材料を言う。例えば、フィルタのタイプに依存して、フィルタ材料が、エネルギー補償材料、コンバータ材料、参照フィルタ材料、共形材料などであってもよい。本発明のフィルタ材料は、光励起されたルミネセンス材料とともに用いられるものとして主に以下に記載されるが、本発明のフィルタ材料は、の他のタイプの放射線感知材料(例えば、サーモルミネセンス線量測定(TLD)材料)とともに用いられてもよい。
【0020】
本発明の目的のために、用語「重荷電粒子(HCP)」は、陽子と同等またはそれより大きい質量を有する核またはイオンを言う。いくつかの代表的なものとして、限定はされないが、重荷電粒子の例としては、アルファ粒子、トリチウムイオン、陽子、反跳陽子などが挙げられる。
【0021】
本発明の目的のために、用語「間接電離放射線」はX線、ガンマ線または中性子を言う。
【0022】
本発明の目的のために、用語「電離放射線」は、正荷電および負荷電のイオン対に原子を解離することができる粒子線または電磁波を言う。本発明は、直接電離放射線および間接電離放射線の両方の線量を決定するために使用され得る。
【0023】
本発明の目的のために、用語「照射(iradiation)」とは、用語「照射」の従来の意味、すなわち、高エネルギー電荷粒子、例えば、電子、陽子、α粒子など、または可視光よりも短い波長の電磁照射線、例えば、ガンマ線、X線、紫外光などへの曝露を言う。
【0024】
本発明の目的のために、用語「低透過性放射線」とは、放射線感知材料または吸収材における100ミクロン(100μ)未満の透過範囲を有する重荷電粒子からの放射線を言う。低透過性放射線の例としては:α粒子、反跳陽子などである。
【0025】
本発明の目的のために、用語「最大透過範囲」または「透過範囲」とは、直接電離粒子が停止する媒体内における距離を言う。
【0026】
本発明の目的のために、用語「減速された中性子」とは、水素または重水素を含有する減速材によって高速中性子を減速することにより製造される中性子を言い、約0.025eV〜約10keVのエネルギー範囲における低エネルギー中性子が大きく寄与する。
【0027】
本発明の目的のために、用語「中性子・陽子コンバータ」とは、非電離中性子放射線を反跳またはノックアウト陽子(放射線センサにより検出され得る)に変換するために使用され得る、水素含有材料(例えば、高密度ポリエチレン(HDPE))を言う。
【0028】
本発明の目的のために、用語「中性子感応性OSLセンサ」とは、中性子を検出するOSLセンサを言う。中性子感応性OSLセンサはまた、X線およびガンマ線のような他のタイプの放射線を検出し得る。
【0029】
本発明の目的のために、用語「OSLリーダー」とは、OSLセンサにおけるOSLMを励起して光を発する光波長を発するデバイスを言う。特定の励起レジメ(連続励起、波長および強度の読み取り、ならびに種々のパルス持続期間、パルス周波数、パルス形状およびパルス間の時間を用いるパルス励起)の下で、発光強度は、約0.01mGy(1mrem)〜約100Gy(10,000rads)を超える範囲の放射線曝露量に比例する。
【0030】
本発明の目的のために、用語「OSLセンサ」とは、OSLM製またはOSLMを含む放射線センサを言う。OSLセンサはOSLリーダーを用いて読み取りが行われ得る。
【0031】
本発明の目的のために、用語「受動探知」とは、アクティブ電子回路および電源を必要とすることなく、放射線の検出および/または放射線吸収線量の積算を行う検出技術を言う。
【0032】
本発明の目的のために、用語「貫通光子放射線(penetrating photon radiation)」とは、宇宙からの、または例えば、X線装置または加速器における荷電粒子の加速または減速により生じた放射性核崩壊から生じるのと同等の、10keVと同等またはそれより高いエネルギーを有する短波長電磁気放射線を言う。
【0033】
本発明の目的のために、用語「貫通β放射線」とは、宇宙からの、あるいは原子の放射線誘導電離によってまたは電場の加速によって生じた放射性核崩壊から生じるのと同等の、10keVと同等またはそれ以上のエネルギーを有する電子を言う。
【0034】
本発明の目的のために、用語「部分」は、物体または材料の任意の部分を言い、これは、物体または材料の全体を含む。例えば、発光材料の「部分」をカバーする変換体は、発光材料の1以上の表面の一部または全てをカバーし得る。
【0035】
本発明の目的のために、用語「放射線量測定」とは、用語「放射線量測定」の従来の意味、すなわち材料、物体または個体の体に吸収される放射線量の量の測定を言う。
【0036】
本発明の目的のために、用語「放射線感知材料」とは、放射線センサにおける放射線を感知するために用いる材料を言う。放射線感応性材料の例としては、OSLセンサのための光学的に励起された発光材料、熱ルミネセンス線量測定(TLD)センサのための熱ルミネセンス材料などが挙げられる。
【0037】
本発明の目的のために、用語「反跳陽子」とは、水素原子源(例えば、ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン)を含有するコンバータとの中性子の衝突により発生するそれらの陽子を言う。
【0038】
本発明の目的のために、用語「参照フィルタ材料」とは、X線およびガンマ線への有機コンバータ材料の放射線フィルタリングおよび光学吸収ならびに反射効果に類似するX線およびガンマ線へのフィルタ効果を有する、所定の光学吸収および反射特性を有する非水素含有の炭素ベースの材料を言う。例えば、「参照フィルタ材料」は、フッ素化プラスチックであるポリテトラフルオロエチレン(DuPont社によりTeflon(商標登録)の商品名で市販)があり、これは、中性子・陽子コンバータ材料である高密度ポリエチレン(HDPE)に類似するX線およびガンマ線のフィルタリング効果を有する。参照フィルタ材料は、光学励起および発光の両方に作用し、そして本発明の1つの実施形態による方法の効果を増強するために用いられる。
【0039】
本発明の目的のために、用語「参照OSLセンサ」とは、参照フィルタ材料を含み、そして参照フィルタ材料にコンバータ材料を代えたことを除いて、参照OSLセンサと同一の他のOSLセンサによるX線およびガンマ線検出へのコンバータ材料の効果を決定するために使用されるOSLセンサという。本発明のいくつかの実施形態においては、参照OSLセンサの参照フィルタ材料は、OSLM上の薄層コーティングとして付与され得るか、あるいは参照OSLセンサ内のOSLMに近接する薄膜またはディスクとして設けられ得る。本発明の1つの実施形態では、差参照フィルタ材料は、OSLMと、OSLMが設けられる円筒状カップ形状フィルタの基部との間に設けられるディスクの形状であり得る。多くの放射線量計のために、一列に配列された3つのOSLセンサが用いられ、放射線量計の最適の方向特性はしばしば、参照OSLセンサが中心OSLセンサである場合に向上する。本発明の1つの実施形態では、参照OSLセンサのOSLMは参照フィルタ材料と混合され得、OSLMは参照フィルタ材料中で埋設または懸濁している。
【0040】
(説明)
現在の個体用放射線監視デバイスでは、放射線センサは、上記センサに達することができる放射線の量、エネルギーおよびタイプを変える1つ以上のフィルタを備えるホルダ内に一般的に取り込まれる。これらのフィルタは、典型的にはセンサをはさみ、上記放射線が様々な入射角から線量計に入るときに、正確な評価をする。センサを解析するために、フィルタとホルダとの間からセンサを取り出し、放射線への曝露後にセンサによって示される量的特性を引き出すのに要するプロセシングシステムに物理的に提供しなければならない。
【0041】
例えば、フィルム線量計を解析することは、一般的に以下のステップを伴う:1.フィルタ間にはさまれているホルダからフィルムパケットを取り出す;2.光線被りおよび物理的損傷からフィルムを保護する保護パッケージをはがす;3.フィルムを化学薬品で現像する;4.光源と光検出器との間にフィルムを置き、そして、フィルムへの光の透過を、光源と光検出器との間に何も置かれていない参照条件と比較することによって、フィルムの密度を測定する、および;5.フィルムがフィルタ間にはさまれたエリアに相当するフィルムの1つ以上のエリアにおける密度を放射線曝露に関連付ける。
【0042】
同様に、サーモルミネセンス線量測定(TLD)に基づく放射線センサも、ホルダおよびフィルタ間のそれらの位置から取り出し、このセンサがルミネセンスを発しかつそのようなルミネセンスの量を測定するのに必要な非常に高い温度環境下に提供しなければならず、その濃度が放射線量に比例する。必要温度は、典型的には、ホルダおよびいずれかの識別ラベルを燃やし、それにより、TLD線量計からのセンサの取り出しを必要とする。最も共通の金属フィルタは、非常に高い温度、例えば200〜300℃にて白熱光および他の干渉光をまた引き起こす。分解プロセスは、操作の非効率性を引き起こすたくさんの機械的ステップを伴う。また、TLD線量計用の分解プロセス中の多くのステップのために、複雑な識別システムは、完全な一斉管理を確立する必要があるホルダへ、特定の1つ以上のTDLセンサを接続することが必要とされ、それによって、放射線量解析の結果は、放射線に曝露されている特定の人または場所と関連付け得る。TLD線量計を分解する一連のステップは、センサを移動させる間に、プロセシング器具にセンサの損傷または損失のリスクをまた導入し、そしてそのようなセンサが再利用のために修復され得るときに、線量計の不正確な再構築もまた導入する。
【0043】
対照的に、光励起ルミネセンス線量計、OSLセンサ、に基づく放射線センサは、光路のみを必要とし、それにより、励起光源がOSLセンサを照らし、そして生じた放射線誘導ルミネセンスが、同じまたは代替の光路を通って、ルミネセンス光の量を定量化する光電子増倍管のような光検出器へ戻され得る。1つの実施形態では、本発明は、光路を用い、それにより、光の外ビームはホルダ内部に入り、各OSLセンサを照らしそしてルミネセンス光が同じ光路に沿ってホルダからから出て行くようにでき、どのフィルタまたは変換材料に関する通常位置から上記センサを取り除く必要がない。光路は、光が伝わることが出来る光ファイバーまたは連続したエアチャンネルのいずれかであり得る。
【0044】
OSL材料およびシステムに関するより多くの情報については、Millerに発行された米国特許第5,731,590号公報;Akselrodに発行された米国特許第6,846,434号公報;Schweitzerらに発行された米国特許第6,198,108号公報;Yoderに発行された米国特許第6,127,685号公報;Akselrodらにより出願された米国特許出願第10/768,094号を参照のこと;これら全ては、その全体について参照により本明細書中に援用されている。光励起ルミネセンス線量測定法、Lars BotterJensenら、Elesevier、2003年;Klemic, G.、Bailey, P.、Miller, K.、Monetti, M.、放射線テロリスト事件の余波における外放射線量測定法、Rad. Prot. Dosim、印刷中;Akselrod, M. S.、Kortov, V. S.およびGorelova, E. A.、Al2O3:Cの調製と特性、Radiat Prot. Dosim、1993年、第47巻、第159-164頁;およびAkselrod, M. S.、Lucas, A. C、Polf, J. C.、McKeever, S. W. S.、Al2O3:Cの光励起ルミネセンス、Radiation Measurements、1998年、第29巻、第(3-4)号、第391-339頁もまた参照のこと。これら全ては、その全体について参照により本明細書中に援用されている。
【0045】
上記のようなフィルム、TLDまたはOSLセンサのような受動センサは、いかなる電力も必要とせず、センサの分子構造内に線量を蓄積し、保存する。この特性は受動センサを、電源断のリスクが許容できない状況にとって理想的なものにする。光励起され得る結晶および放射線シンチレーションセンサは、ファイバー光ケーブルの端に接続されている。よってセンサは、放射線領域中のそれらの位置からセンサを取り出すことなく、測定器具に取り付けられ得る。上記センサは、光ファイバーの端に一体的にシールされ、迷光が測定に干渉することを妨げる。光ファイバーは、器具中に作られた光経路にファイバーを合わせる機械的コネクタを介して、光測定器具に接続する。1つのセンサが、1つのファイバーに取り付けられたので、多くのセンサを必要とする放射線量計は、器具中の光量子システムに個々に結合されなければならない多くのファイバーコネクタを持たなければならない。上記コネクタの物理的サイズおよび測定器具に接合されないときに自由端にキャップをつける必要性は、多数のファイバーリードを備える線量計を携帯者にとって非実用的かつ不便なものとする。
【0046】
本発明の1つの実施形態では、放射線量計の設計は、OSLセンサが、このOSLセンサが読み取られるまで、解析されている線量計で囲まれることを可能にする。放射線量計は、OSLセンサおよび解析器具(線量計リーダー)を往復できる励起およびルミネセンス光の量を変更または影響し得るほこりまたは他のものから、OSLセンサおよび光路を保護する手段をまた提供する。上記設計は、OSLセンサが永久にスレッドにはめ込まれることを可能にする。よって、センサは、スレッドからOSLセンサを分離しなくても、スレッドによって励起光源およびルミネセンスコレクタに運ばれ得る。線量計スレッドおよびOSLセンサの特異性が、同じ識別ラベルまたはタグを、全ての部分に適用できるようにするため、このことは一斉の管理の助けとなる。上記設計はまた、解析のためにセンサを取り出し得るように線量計をオープンにする手段を有する部品の数および機械的複雑度を減らす。また、スレッドはフィルタもまた備えるため、線量計の全重要要素の位置上の配置が保持され、そして解析のために分解されない。
【0047】
1つの実施形態では、本発明は、たくさんの物理的ステップを除去し、それにより生産性を改善し、そして大きな数または線量計のより簡易な自動操作ができる。上記設計は、光励起ルミネセンス放射線センサの解析を非常に早い解析方法にする。非常に早い励起およびルミネセンスプロセスのよりよい実施を可能にし、時間単位あたりの解析される単位の点でより大きな生産性を提供する。放射線の曝露の結果として変化する電流、電圧または抵抗のような電気シグナルの測定に基づく放射線センサは、ワイヤーまたは他のタイプの導電経路を介して、電位計、電圧計またはパルスカウンターのような測定器具に接続され得る。それゆえセンサは、ユーザーによって身につけられた上記デバイス内に永久的にパッケージされ得る。そのようなデバイスは、センサ内で放射線によって作られる電離を電極または固形状態のコレクターに引き付けるのに必要な電圧勾配を確立する電力源を、一般的に必要とする。これらのデバイスのタイプは、それらが放射線曝露速度の瞬間的な表示を提供することができる点で、アクティブとして一般的に分類される。メモリケーパビリティが提供されれば、アクティブなデバイスは、速度データを統合して、蓄積された線量の概算を提供し得る。
【0048】
放射線量測定の最も難しいタスクの1つは、異なる放射線、特に中性子によって作られた線量を区別することである。したがって、中性子は、アルファ粒子、エネルギー陽子などのような直接電離放射線に変換され、そのような結晶によって検出される必要がある。高速中性子の線量計に関して、高密度ポリエチレンのような、水素の豊富なプラスチックからの反跳陽子が、それらが体内に生じる水との相互作用に似ているため、好ましい。これらの中性子のコンバータは、ルミネセンス材料に組み合わされ、付着され、そうでなければ接触されてもよく、ルミネセンス材料と混合または併合されても、あるいはルミネセンス材料の部分となりまたは統合されてもよい。放射性核種および加速施設から発生するアルファおよびベータ粒子ならびに陽子は、宇宙線の重荷電粒子と同様、通常どんな変換も必要としない。
【0049】
本発明の1つの実施形態では、各OSLセンサは、OSL材料(OSLM)に達することができる、エネルギーまたはガンマ線およびX線を変えるエネルギー補償フィルタとして作用する、1つ以上の円筒カップからなるアセンブリを含む。カップは、1つの材料から形成されることができ、または線量計に望まれる方向特性に依存して異なる材料の上部および側面を持ち得る。上部および壁の厚さは、線量計に望まれる方向特性に依存して互いに異なり得る。カップの壁および上部の形状は、平らまたは一定である必要はなく、望まれる方向特性に依存して湾曲されおよび厚さを変えることができる。カップは、それらもまたエネルギー補償フィルタとして作用する上方および下方のハウジングとともに、設計され得る。
【0050】
本発明の1つの実施形態では、放射線量計は、時計に似た様式にて身につけられ得る。そのような放射線量計に関して、直円柱カップと組み合わされた上方ハウジングで構築される湾曲は、線量計が体の上に付けられたかのように、この線量計が、手首の上に付けられ、そして体への線量を評価することを可能にする。
【0051】
本発明の1つの実施形態では、下方ハウジングは、カップの口と合致するディスクのようにまたはカップ口の全面を拡張するプレートのいずれかとして、平らなエネルギー補償フィルタを備える。カップに用いられる金属のシークエンスは、より低い原子番号の元素が、より引いエネルギーのX線によって、より高い原子番号の元素中に作られた光電子を除去するので、最適なエネルギー成形を与える。光電子は、OSLM中で望ましくない反応を与える。カップは、圧入、接着剤によってスレッド上の定位置に保持され、またはスレッドがカップを包囲するように適切に成型され得る。
【0052】
多くのカップが1つのセンサに用いられるとき、それらは、圧着作用、圧入または接着剤を介して共に保持される。本発明の多くの実施形態では、一方が他方に含まれる、2つ以下のカップが用いられ得る。これは、実用価値にて、全体の高さ、コストおよびアセンブリを保つ。
【0053】
間接電離放射線を、直接電離粒子、主にガンマ線およびX線からの電子、ならびに中性子のための反跳陽子に変換する変換フィルタが上記カップ内にある。さらに、コンバータは、反射条件を作り、それによりOSLMを通過する励起光はOSLMに反射され、それにより励起光のより有効な使用を得る。同様に、コンバータは、カップ内に内向きに伝わるルミネセンス光を、カップ口に戻しそして線量計リーダー中のフォトエンジンのライトパイプに反射する。
【0054】
本発明の中性子感応性OSLセンサの1つの実施形態では、中性子を反跳陽子におよびガンマ線/X線を電子に変換するHDPEコンバータの厚さは、反跳陽子および電子の最大数を発生する1mmにて最適化される。OSLMとHDPEとの間のよりよい接触を提供するために、HDPEの別の薄片を添加してもよい。
【0055】
本発明の1つの実施形態では、参照OSLセンサおよびコンパレータOSLセンサに使用されるPTFEの厚さは、それがガンマ線/X線を同様の数の電子に変換するものである。この場合、その厚さもまた1mmである。両コンバータの厚さの許容差は±0.1mmであり得る。
【0056】
上記コンバータおよびフィルタは、接着剤、圧入またはコンバータと接触してOSLMもまた保持する保持リングのいずれかによって、カップ内部に保持され得る。保持リングは、上記内部カップの内径周りを完全に巻く、直径0.6mmのワイヤーであり得る。保持リングは、OSLMを照射する励起光の光出力領域を規定する。
【0057】
以下に記載しそして図面に示すコンバータおよびフィルタは他の実施形態では平らであるが、コンバータは放物線状であってもよく、ライトパイプへの光反射を高めるがコストがかかる。
【0058】
エネルギー補償フィルタカップと放射線変換フィルタとの組み合わされた構造は、スレッドに備え付けられたとき、スレッド内にてOSLMの全てが同じ高さで、それゆえオプティカルエンジンのライトパイプの出口から同じ距離であるものである。
【0059】
HDPEおよびPTFEの反射および光吸収特性は僅かに異なるので、各センサは個々に較正され得る。これはまた、線量計の正確なアセンブリに必要な上記センサの視覚識別を可能にする。
【0060】
本発明の1つの実施形態によるOSLMでの酸化アルミニウム粒子の粒度は、酸化アルミニウム中の反跳陽子の範囲に基づき選択され得る。モンテカルロのシミュレーションおよび実験的確認試験に基づいて、この粒子サイズは放射線保護線量測定に最も関係する高速中性子環境に関して30と40ミクロンの間である。一旦、反跳陽子が酸化アルミニウム粒子にそれらのエネルギーを預ければ、どのより大きなサイズも陽子応答を増加し得ないが、電子がより大きな範囲を有するので、ガンマ線/X線による応答が増加し、それにより中性子:ガンマ線/X線シグナル比を減少させる。反対に、より小さい粒子は反跳陽子エネルギーを完全に捕捉し得ず、それによりまた中性子:ガンマ線/X線シグナル比を減少させる。
【0061】
クリアフィルム上の酸化アルミニウム粒子のコーティングは、最小の水素を有するバインダーを用いて行ってもよく、この場合、参照センサ応答は、ガンマ線およびX線のみによるものである。
【0062】
本発明の1つの実施形態では、最小バインダーコーティングは、粒子の頂部上で使用され得、反跳陽子がそれらのエネルギーを酸化アルミニウムに預けることに干渉しないようにする。
【0063】
本発明の1つの実施形態では、酸化アルミニウムがコーティングされるフィルムは、青または緑色の光に対して透過性であり、そして0.05と0.15mmの間に及ぶ厚さを有し得る。
【0064】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサは、本発明のフォトオプティカルエンジンが取り付けられた上記OSLリーダー内のプレートと接触してスライドする線量計スレッド内に備え付けられている。線量計スレッドは、OSLセンサに組み合わされ、OSLリーダーの光ライトパイプの出口から一定の距離にてOSLセンサの各々にOSLM材料を保持し、ルミネセンス光の均一な励起および回収を保障する。本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドの端部側は湾曲し、湾曲した端部側に最も近く備え付けられたOSLセンサが読み取られとき、円形の光ライトパイプが完全にブロックされることを保障する。
【0065】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサが備え付けられている線量計スレッドは、PEまたはHDPE製であり得り、その表面部分が、スレッドの下面の凹部上でFNTDセンサが備え付けられているその領域において、中性子を反跳陽子に変換するのに使用されることを可能にする。
【0066】
本発明の1つの実施形態では、各センサの中心が、スレッドの長軸に平行する直線に沿う、およびスライド、および次いでセンサをOSLリーダーのフォトエンジンのライトパイプにガイドする線量計リーダーのOSLリーダーのレールシステムの内外への移動軸に沿って並び得る。
【0067】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドは、RFIDタグにて再生される識別番号が刻み込まれ得る。
【0068】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドは、RFIDタグが設置されたコンパレータOSLセンサの上方に凹部を有する。RFIDタグは、300SLE接着剤または代わりにタグの縁に沿って設置されたUV硬化接着液を用いる3M接着テープのような接着剤転写テープによって、適所に保持される。RFIDタグの設置は、RFIDタグリーダーによって作られるRFフィールドを金属フィルタが阻害せず、これによりRFIDタグに正確な読み取りおよび書き込みができるようにするものである。
【0069】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサは、OSLセンサの高さに位置するそれぞれのレッジを備える、線量計スレッドの開口部内に備え付けられている。これらレッジと円筒カップ形状フィルタとの組み合わせはまた、同じ高さにて各OSLセンサ内でOSLMを維持するように設計される。
【0070】
本発明の1つの実施形態では、上記の3つのOSLセンサに加えて、放射線量計は、線量計スレッド内に備え付けられた蛍光原子核飛跡検出器(FNTD)もまた備え得る。FNTDは、別の解析条件下、線量測定の代わりの方法を提供する。好適な蛍光原子核飛跡検出器は、「混合放射線のルミネセンス固体線量測定方法」との名称で、Akselrodらにより2008年10月24日に出願された米国特許出願第12/258,035号に記載されており、全体の内容および開示は参照により本明細書中に援用されている。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態では、上記の3つのOSLセンサに加えて、または上記のOSLセンサの1つに代えて、線量計スレッドは、他のOSLセンサ内のOSLMとは異なる第2のタイプのOSLMを備えるOSLセンサを備え得る。
【0072】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドの下面は、FNTD(蛍光原子核飛跡検出器)またはポリアリルジカーボネートプラスチック(商品名CR−39で販売されるPADC)を収容する凹部を備え得、中性子からの線量を順次評価する。一片のPTFEおよび一片のLiFまたはLi装填プラスチックが設置されている2つのウェルが、凹部内にある。これらは、FNTDまたはPADCが設置された均一表面を作る凹部の上方表面と合致している。それらは、圧入によるまたは接着剤を用いるかのいずれかで、適所に保持される。PTFEは、OSLセンサを用いるその役割に類似の方法にて、参照コンバータとして作用する。スレッドにより作られるHDPE表面は、HDPEディスクが中性子感応性OSLのコンバータ材料ディスクとして使用され得る方法と同様に、中性子コンバータとして作用する。リチウムコンバータは、熱および低速エネルギー中性子を、Li-6(n,α)H-3反応から反跳アルファ粒子およびトリチウムイオンに優先的に変換する。FNTDおよびPADCの両者は、センサの縁の上方を引っかけるスモールタブによって適所に保持される。FNTDまたはPADCは、スレッドおよびRFIDタグとマッチングするID番号が刻み込まれている。
【0073】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドの長側面は、下方ハウジングにて、対応するスロット内に挿入される突出レールを有する。レールは縁を面取りし、下方ハウジングの内外への容易な移動ができ、少量のほこりやごみがスライド動作を妨げないで蓄積するスペースを提供する。
【0074】
1つのレールは、センサのそれぞれの中心と合致する半円形ノッチを有する。これらは、スレッドが、OSLリーダーでの解析のために正確な位置にあるとき、フォトダイオードが感知できるようにする。上記正確な位置は、励起光がセンサ内のOSLMの領域を完全に照らすことを可能にするものである。
【0075】
スレッドの後縁は、OSLリーダーの第3センサを読み取るときに、特別な光保護を提供する半円形縁を有する。円形の縁は、ライトパイプの縁を超えてスレッドの付加された拡張を提供し、これにより、OSL内外へのスレッドの後縁からライトパイプに迷光が入ることを防止する。いくつかの実施形態はこの特徴を省き得る。
【0076】
前縁は、OSLリーダー用ハウジング内外に線量計スレッドを引くスライダ上に、U形状の戻り止めおよびタングを有し、それぞれタングおよびU形状の戻り止めを係合する。
【0077】
センサ上方の開口部は、自動アセンブリ装備による、センサの正しい配置の視覚および電子的検証を許容する。正確な位置を確かめるために電気的接触がなされ、そしてカラーセンサがセンサのフィルタがアルミニウムの代わりに銅、またはその逆であることを確かめるために使用され得る。
【0078】
上方ハウジングは、円形であるが、成形面を有してもよく、線量計をどこに付けるべきかに関して視覚識別を提供する(例えば、手首用の円、体に付けるための六角面)。
【0079】
上方ハウジングは、手首または他の身体部上に付けるためにベルトのストラップが挿入され得るスロットの対向ループを有し得る。1つのループが省かれ得、識別バッジのような衣服へのアタッチメントクリップがスロットを通して挿入される。
【0080】
ハウジングは、型押しまたは刻み込まれたプロダクト識別またはモデル番号を有し得る。
【0081】
ハウジングは、位置あわせ記号を有し得、線量計リーダーの線量計ドロワ上に線量計を適切に位置決めするのを助ける。
【0082】
ハウジングは回転方向を示す湾曲した矢印を有し得、上方および下方ハウジングを一緒に保持するねじ山の係合を解く。
【0083】
ハウジングはポリオキシメチレン(DupontによるPOM商品名Delrin(商標登録))、ポリカーボネート(Lexan)、アセチルブチルスチレン(ABS)または他の適切なプラスチック材料で構成され得る。
【0084】
ハウジングは、ねじ山直下の上方ハウジングの底平面から15から25度の角度にて平らな内部表面を有し得、これは下方ハウジングに位置するシール材料と一体化して防水シールを提供する。
【0085】
上方ハウジングは繋がれ得、90°反時計回転は、下方ハウジングからハウジングを離し、これらの2つの部品を互いから分離させる。
【0086】
1つの実施形態では、本発明は、3つのOSLセンサを備える放射線量計を提供する:(1)ガンマ、X線および中性子放射線を感知する中性子感応性OSLセンサ、(2)X線およびガンマ放射線のみを感知する参照センサ、ならびに(3)参照センサのコンパレータOSLセンサ。中性子感応性OSLセンサは、アルミニウムのような第1のエネルギー補償材料製内フィルタに備え付けられたOSLMを備える。内フィルタは、銅のような第2のエネルギー補償材料製外フィルタに、同様に取り付けられる。内部補償フィルタとOSLMとの間に、中性子感応性OSLセンサによって感知できる反跳陽子に中性子を変換する、高密度ポリエチレンのようなコンバータ材料が設置される。参照OSLセンサは、中性子感応性OSLセンサに設置されているコンバータ材料の代わりに、ポリテトラフルオロエチレンのような参照フィルタ材料が、内部補償フィルタとOSLMとの間に、OSLM上の薄ディスク、薄層としてまたは薄コーティングのいずれかとして、設置されることを除き同一である。コンパレータOSLセンサが参照OSLセンサの外フィルタを備えないことを除き同一である。
【0087】
1つの実施形態では、中性子感応性OSLセンサ、参照OSLセンサおよびコンパレータOSLセンサが、線量計スレッドに備え付けられ得、このスレッドが放射線量計の外にスライドされて、3つのOSLセンサがOSLリーダーを使用して読み取られる。線量計スレッドに取り付けられ得る。線量計スレッドの設計は、3つのOSLセンサが、同じ側面を、OSLセンサのOSLMを覆うフィルタがない各OSLセンサの露出された側面から読み取られることを可能にする。以下に示す実施形態では、3つのOSLセンサが(1)中性子感応性OSLセンサ、(2)参照OSLセンサ,および(3)コンパレータOSLセンサの順で,線量計に備え付けられているけれども、3つのOSLセンサはいかなるの順でも線量計スレッドに備え付けられ得る。
【0088】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサに使用されるOSLMは、Landauer Inc.(グレンウッド、I11.)によって製造された特殊化炭素ドープ酸化アルミニウム(Al:C)材料であり、そして商品名がLUXEL+およびINLIGHTの線量計にて市場に出されたものと類似する。OSLMは、特別に処方された独占の粉末化Al:Cからなる。本発明のOSLセンサでの使用のために、Al:C材料はディスク形状ペレットの形態であり得る。
【0089】
3つのOSLセンサのそれぞれにてAl:C材料の電離放射線の曝露は電子を放出し、これは、材料の結晶構造中の欠陥にトラップされる。520±10nm波長光(すなわち、緑)で励起されたとき、電子はトラップから放出される。それらが基底状態に戻るので、420±10nm波長光(すなわち、青)が放射される。本発明のOSLセンサを読み取る際にパルス励起システムが用いられるように、他の光波長が用いられ得ることに留意されるべきである。
【0090】
線量計および線量計を付けている固体が受けるガンマ線およびX線放射線の線量は、第2または参照OSLセンサからの放射光から決定され得、そして第3のコンパレータOSLセンサを読み取った結果に基づいて修正され得る。中性子放射線の放射線量は、第1のOSLセンサの読み取りからの放射量値から第2のOSLセンサの読み取りからの放射線量値を差し引き、そして予期される中性子エネルギースペクトルに適した較正因子を乗じることによって決定され得る。
【0091】
本発明の1つの実施形態では、放射線量計または線量計の部分(例えば、線量計スレッド)は、RFIDタグを備える。RFIDタグは、RFIDタグがRFIDタグリーダーのRFアンテナと通信することを可能にする高周波(RF)アンテナを備え、RFIDタグリーダーによってRFIDタグから情報/データが読み取られることを可能とし、そしてRFIDタグリーダーがRFIDタグ上に情報を格納することを可能にする。本発明の1つの実施形態では、RFIDタグは、RFIDタグが、放射線量計および放射線量計の携帯者についての情報を格納することを可能とするフラッシュメモリのような不揮発性データ格納デバイスを備え、線量を計算するのに必要なデータを引き出すためにデータベースにアクセスすることなく、どのリーダーによっても放射線量計のからの読み取りを可能とする。RFIDタグが線量計スレッドの部分であるとき、スレッドが線量計内にある間にRFIDタグが読み取られ得る。RFIDタグからのデータの読み取りおよび/またはデータの書き込みのために、線量計が分解される必要がなく、線量計スレッドが、取り出される必要もない。線量計スレッドが線量計スレッドのOSLセンサの1つのための読み取り位置にあるか、またはRFIDタグのための別個の読み取り位置にあるとき、RFIDタグは読み取られ得る。
【0092】
本発明のRFIDタグは、以下に記載の本発明の実施形態にて、特定の放射線量計との使用のために記載されているけれども、RFIDタグは他のタイプの放射線量計ともまた使用され得る。例えば、RFIDタグは、InLight(商標)の商品名の下でLandauer Inc.,によって製造および販売されるバッジタイプ、ケースタイプおよびスライドタイプの放射線量計ともまた使用され得る。RFIDタグは、多様な線量計材料および/または線量計読み取り方法を用いる放射線量計ともまた使用され得、「放射線検出および測定の上昇した感応性のための方法」との名称でMillerに1994年10月11日に発行された米国特許第5,354,997号、「合成材料線量計」との名称でMillerに1996年10月22日に発行された米国特許第5,567,948号、「合成材料線量計」との名称でMillerに1996年10月29日に発行された米国特許第5,569,927号、および「酸化金属合成物線量計方法および材料」との名称でMillerに1998年3月24日に発行された米国特許第5,731,590号(これらの特許の前内容および開示は、参照により本明細書中に援用される)に記載の線量計材料および/または線量計読み取り方法を含む。
【0093】
RFIDタグは、最後のいくつかの読み取りの結果を格納し得、それにより携帯者が受けた線量履歴を引き出すことが可能となる。RFIDタグは識別、日付および時間データを保有し、誰が線量計を割り当てられおよびいつ線量計である動作が実施されたかに関して、一斉の管理を確立する。本発明の1つの実施形態では、RFIDタグは以下の情報を伝達し得る:線量計モデルの識別情報、線量計シリアルナンバーおよび線量計が割り当てられた個体の識別番号、各OSLセンサの較正データ、バックグラウンドの放射線量のビルドアップを概算するのに必要な日時情報、合計の放射線量およびガンマ線からの線量および中性子からの線量、個体への線量計の割り当てに関する日時情報、いつ線量計が読み取られたかの日時情報、ならびに特有のリーダー識別番号を含む線量計の解析の間の線量計リーダーの操作性を表すリーダー品質管理データ。
【0094】
本発明のRFIDタグは、線量計リーダーまたはPCまたは他のデータ入力デバイスに接続された独立ののRFIDタグリーダーのいずれかによって、適切なRFIDアンテナおよび解読コードを使用することに対し読み取られおよび書き込まれ得る。線量計がフィールドから研究所に戻されたとき、線量結果は別個に読み取られ、フィールド結果および調査されたフィールドで得られた線量計結果の最新履歴を検証し、アーカイビング用の認定された放射線量記録を確立するために検討され得る。
【0095】
本発明の1つの実施形態では、RFIDタグは、線量計が、線量計の正確な解析に必要な情報を含むデータベースへのアクセスがない遠隔ののエリアで解析されることを可能とする。RFIDタグは線量計の解析の履歴を保有し、線量の再構築が実施され得る。RFIDタグは、覆われた操作間、線量計の検出を避けるために制限された読み取り範囲を有する。
【0096】
1つの実施形態では、線量計リーダーは、線量計リーダーから分離したデータベースと通信し得る。線量計リーダーは、ワイヤレス通信、光ファイバーを介する通信、ワイヤー通信、インターネット通信、電話回線通信などのような多様な方法で、別のデータベースと通信し得る。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態では、線量計は、線量計がデータベース内で個体に割り当てられる前に、個体に与えられ、付けられてもよい。そのような場合に、後日に、線量計が割り当てられた個体の名前、および社会保障番号、ドッグタグ番号などのような他の識別でデータベースがアップデートされ得る。データベースは、線量計が線量計リーダーによって読み取られる初回にさえアップデートされ得る。
【0098】
1つの実施形態では、本発明の線量計リーダーはバッテリー稼働であり、そして解析の間、動作され得る。線量計リーダーは、解析結果を表示し、パルス光励起ルミネセンス(POSL)プロセスを実施し、解析結果を保存し、線量計解析の結果を線量計上のRFIDチップに書き込、USBプラグのようなアウトプット機構を有し、それによりデータが遠隔のデータベースまたはPCにダウンロードされ得、そしてリーダー設定は線量計リーダーにアップロードされ得る。線量計リーダーは軽量および/または防水および/または浮揚性であり得る。線量計リーダーは水平線から種々の角度で読み取られ得、そしてそういのためのディスプレイおよびボタンを備え得る。
【0099】
本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーは励起光監視および環境光監視を備える。励起光監視は、励起光の一部が送られるフォトダイオードによって伝導され得る。フォトダイオードの応答は監視され、そして正確な励起光レベルについて得られた参照値と比較される。環境光監視は、OSLセンサに励起光を適用することなく、ルミネセンス計数ルーチンを実施することによって導かれ得る。本発明の線量計は期間および頻度を変動するパルスを採用し得る。線量計リーダーはまた、代わりのPOSLスキームを選択するルミネセンス強度をチェックし得る。標準解析時間のごく一部の間に解析プロセスを実施し、そして結果を参照値と比較することにより、代わりのPOSLスキームを選択するルミネセンス励起強度が使用され得、これは、励起光によって生み出されるルミネセンス光を増加または減少させる所与の頻度およびパルス期間にて励起光を操作するようにリーダーに指示し、これにより例えば、光電子増倍管のような光感知システムのための光の最適量を維持する。ルミネセンス強度の測定は非常に短時間、すなわちOSLセンサを読み取るのに必要な時間の約10%未満であり得る。
【0100】
図1および2は、上方ハウジング104および上方ハウジング1に備え付けられた下方ハウジング106を備える、本発明の1つの実施形態による放射線量計102を示す。図1は、放射線量計102の底部112を示し、そして図2は、線量計102の上部114を示す。上方ハウジング104は、円形本体120および円形本体120のそれぞれ対向する側面126および128に位置する2つのほぼ台形形状ループ122および124を備え得る。ループ122および124の中央を通ってかつ垂直に描かれる破線130が示される。下方ハウジング106は、下方ハウジング106の対向する側面148と150との間に、3つの円形凹部142、144および146を有する。円形凹部142、144および146の中央を通って描かれる破線152が示される。
【0101】
図2および3は、上方ハウジング104の上方ハウジング上部202および上方ハウジング底部204を示す。上方ハウジング上部202は、放射線量計102の上部114に対応する。ループ122および124は、各開口部216および218を有し、それを通ってストラップ部材(非表示)がねじ込まれ得、放射線量計102が個体の手首上に付けられ得る。上方ハウジング上部202は、平らな円形上方表面220を有し、そして湾曲した矢印222および円形位置あわせ記号224を備え付け得る。また、上方ハウジング104上にエッチングされた英数字識別証印232が備えられ得る。上方ハウジング底部204の円形内壁234は内ねじ山236を備える。内壁234は、平らな底部244と共に円形凹部242を取り囲む。
【0102】
識別証印は、放射線量計および/または放射線量計をつけている個体を識別し得る。
【0103】
図2および3の上方ハウジングの本体は、Dupont社によって商品名Delrin(登録商標)で販売されるポリオキシメチレン(POM)製である。しかしながら、他の実施形態では、上方ハウジングの本体はポリカーボネート、ポリエチレン、スチレンまたは他の耐久性プラスチック材料製であり得る。
【0104】
図4および5は、下方ハウジング106の下方ハウジング上部400および下方ハウジング底部402示す。下方ハウジング106は、円形基部404および上方構造406を有する。上方構造406は、円形外壁408を有し、その周囲に一定の間隔でねじ山410を有する。下方ハウジング上部400は、2つの対向する横方向側面414および416、横方向側面414および416に垂直の端部壁418、傾斜角壁420および開口端422を有するほぼパンチカード形状のスレッド凹部412を備える。横方向側面414はインデント424を備える。横方向側面416はインデント426を備える。横方向側面414は、横方向側面414の長さに沿って動く溝432および上方リップ434を備え付ける。横方向側面416は、横方向側面416の長さに沿って動く溝436および上方リップ438を備える。下方ハウジング上方構造406は、上方の平らな表面442および下方の平らな表面444を備える。スレッド凹部412と露出された縁領域448内に上方の平らな表面442なしとで、下方の平らな表面444が露出される。下方ハウジング底部402は、平らな底部表面452、円形凹部142、144および146、C形状の溝454および2つのひし形状凹部456および458を有する。C形状の溝454の対向する端462および464は、間隙466によって分離されている。それぞれの円形銅フィルタディスク472および474は、円形凹部142および144に挿入され、そしてエネルギー補償フィルタとして働く。銅フィルタディスク472および474は、圧入、適所成形または接着剤の使用によって、円形凹部142および144内に適所に保持される。
【0105】
図4および5の下方ハウジングの本体は、Dupont社によって商品名Delrin(登録商標)で販売されるポリオキシメチレン(POM)製である。しかしながら、他の実施形態では、下方ハウジングの本体はポリカーボネート、ポリエチレン、スチレンまたは他の耐久性プラスチック材料製であり得る。
【0106】
図6および7は、スレッド本体602、互いに対向するスレッド上部面604およびスレッド底部表面606を備える、本発明の1つの実施形態による線量計スレッド600を示す。スレッド本体602は3つの開口部608、610および612を備える。開口部608、610および612は、それぞれの上部部分614、616および618ならびにそれぞれの底部部分620、622および624を備える。中性子感応性OSLセンサ626、参照OSLセンサ628およびコンパレータOSLセンサ630は、開口部608、610および612それぞれ内に備え付けられ、そして中性子感応性OSLセンサ626、参照OSLセンサ628およびコンパレータOSLセンサ630をスレッド本体602に圧入することによって適所に保持される。上部部分614、616および618は、それぞれの開口部608、610および612のそれぞれ底部部分620、622および624よりも小さいので、中性子感応性OSLセンサ626、参照OSLセンサ628およびコンパレータOSLセンサ630は、上部部分614、616および618によってそれぞれ開口部608、610および612に形成された、それぞれの円形レッジ(図6および7では見えない)を隣接する。
【0107】
図6および7の本発明の実施形態でのOSLセンサは圧入によってスレッド内に保持されるけれども、他の実施形態では、OSLセンサは、接着剤で適所に保持され得る。他の実施形態では、OSLセンサは、プラスチックスレッドによってOSLセンサがそれぞれ完全に捕捉されるように適所に成形され得る。
【0108】
中性子感応性OSLセンサ626は、OSLM632のディスク形状ペレット、コンバータ材料ディスク(図6および7では見えない)、円筒カップ形状内フィルタ634およ円筒カップ形状外フィルタ636を備える。OSLM632およびコンバータ材料ディスクは、保持リング637によって内フィルタ634内に適所に保持されている。コンバータ材料ディスクは、OSLM632と内フィルタ634との間に狭持されている。保持リング637はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ634内に適所に保持される。保持リング637が内フィルタ634内に圧縮されたとき、保持リング637の端部638および639は互いに隣接する。内フィルタ634は、内フィルタ634を外フィルタ636に圧入することによって、外フィルタ636内に備え付けられ、そして保持される。OSLM632は、フィルタされる側面(図6および7では見えない)、すなわちコンバータ材料ディスク、内フィルタ634および外フィルタ636によってフィルタされたOSLM632の側面を備える。中性子感応性OSLセンサ626は、図7に示す曝露側面640を備え、それは、OSLM632が曝されたX線、ガンマおよび中性子放射線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング637は、OSLM632の曝露側面640上に備え付けられている。OSLM632はAl:C材料を含む。内フィルタ634はアルミニウム製である。外フィルタ636は銅製である。保持リング637はステンレス鋼製である。コンバータ材料ディスクは、高密度ポリエチレから作られる薄ディスクである。
【0109】
参照OSLセンサ628は、OSLM642のディスク形状ペレット、参照フィルタ材料ディスク(図6および7では見えない)、円筒カップ形状内フィルタ644および円筒カップ形状外フィルタ646を備える。OSLM642および参照フィルタ材料ディスクは、保持リング647によって内フィルタ644内に適所に保持されている。参照フィルタ材料ディスクは、OSLM642と内フィルタ644との間に狭持されている。保持リング647はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ644内に適所に保持される。保持リング647が内フィルタ644内に圧縮されたとき、保持リング647の端部648および649は互いに隣接する。内フィルタ644は、内フィルタ644を外フィルタ646に圧入することによって、外フィルタ646内に備え付けられ、そして保持される。OSLM642はフィルタされた側面(図6および7では見えない)、すなわち参照フィルタ材料ディスク、内フィルタ644および外フィルタ646によってフィルタされたOSLM642の側面を備える。OSLM642は、図7に示す光経路を確立する曝露側面650を有し、それは、OSLM642が曝露されたX線およびガンマ線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング647は、OSLM642の曝露側面650上に備え付けられている。OSLM642はAl:C材料を含む。内フィルタ644はアルミニウム製である。外フィルタ646は銅製である。保持リング647はステンレス鋼製である。参照フィルタ材料ディスクは、ポリテトラフルオロエチレン製の薄ディスクである。
【0110】
コンパレータOSLセンサ630は、OSLM652のディスク形状ペレット、参照フィルタ材料ディスク(図6および7では見えない)、および円筒カップ形状フィルタ654を備える。OSLM652および参照材料フィルタディスクは、保持リング655によってフィルタ654内に適所に保持されている。参照フィルタ材料ディスクは、OSLM652とフィルタ654との間にはさまれる。保持リング655はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ644内に適所に保持される。保持リング655がフィルタ654内に圧縮されたとき、保持リング655の端656および657は互いに隣接する。OSLM652はフィルタされた側面(図6および7では見えない)、すなわち参照フィルタ材料ディスクおよびフィルタ654によってフィルタされたOSLM652の側面を備える。OSLM652は、図7に示す曝露側面658を有し、それは、OSLM652が曝露されたX線およびガンマ線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング655は、OSLM652の曝露側面658上に備え付けられている。OSLM652はAl:C材料を含む。フィルタ654はアルミニウム製である。保持リング655はステンレス鋼製である。参照フィルタ材料ディスクは、ポリテトラフルオロエチレン製の薄ディスクである。
【0111】
中性子感応性OSLセンサ626と参照OSLセンサ628とは、参照OSLセンサ628内のポリテトラフルオロエチレンディスクを、中性子感応性OSLセンサ626内の高密度ポリエチレンディスクに代替したことを除き、同一である。コンパレータOSLセンサ630は、フィルタ654が外フィルタ内に備え付けられないことを除き、参照OSLセンサ628と同一である。コンパレータOSLセンサ630では、フィルタ654が外フィルタとして機能する。
【0112】
中性子感応性OSLセンサ626、参照OSLセンサ628およびコンパレータOSLセンサ630は、それらが同じOSLMディスク、同じ円筒カップ形状内フィルタおよび同じ保持リングを有する点で、互いに類似する。中性子感応性OSLセンサ626、参照OSLセンサ628およびコンパレータOSLセンサ630は、OSLMディスクと内フィルタとの間に狭持されたフィルタ材料のディスクもまたそれぞれ備える。OSLセンサそれぞれを構成する構成要素におけるこの類似性は、センサ内の励起およびルミネセンス光の反射および散乱の一貫した光学条件を維持する。
【0113】
スレッド上面604内のほぼ円形の凹部659内に、円形の高周波ID(RFID)タグ660が備え付けられている。RFIDタグ660は、3M社製の両面接触接着フィルムによって、凹部659内で適所に保持される。RFIDタグ660はアンテナ661およびメモリチップ662を備える。スレッド本体602は、2つの平行する横方向側面663および664、2つの平行する直線端部側666および668、ならびに2つの傾斜角側面670および672を備える。中性子感応性OSLセンサ626と直線端部側666端との間に領域673がある。レール674は、横方向側面663から突出する。横方向側面663は、横方向側面663の下半分上の横方向側面663の長さに沿ってレール674を備える。横方向側面664は、横方向側面664の下半分上の横方向側面664の長さに沿ってレール676を備える。レール676は、横方向側面664から突出する。横方向側面663は、端部側668近くにU形状の戻り止めおよびタング679を備える。レール674は、3つの半円配置ノッチ680、682および684を備える。スレッド底部面606は、インデント688、690、692、694および696を備える凹部686を備える。スレッド上部面604は、上方ハウジング104上の英数字識別証印232に適合する英数字識別証印698を備える。
【0114】
上に記載されそして図6および7に示されている本発明の実施形態では、線量計スレッド上にRFIDタグを適所に保持するために両面接触接着フィルムが使用されているが、RFIDタグは他の手段によって線量計上に保持されてもよい。例えば、RFIDタグは、RFIDタグの外側に沿って設置されたUV硬化接着剤を使用して、線量計スレッドに接着され得る。
【0115】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサ626、628および630が、線量計リーダーによって順次読み取られつつあるとき、位置決めノッチ680、682および684が用いられ得る、OSLリーダー内でそれぞれ順次OSLセンサを適切に位置付けるために用いられ得る。位置決めノッチ680が用いられ得る、線量計リーダー内で中性子感応性OSLセンサ626を適切に位置付けるために用いられ得る。位置決めノッチ682が用いられ得る、OSLリーダー内で参照OSLセンサ628を適切に位置付けるために用いられ得る。位置決めノッチ684が用いられ得る、線量計リーダー内でコンパレータOSLセンサ630を適切に位置付けるために用いられ得る。
【0116】
本発明の1つの実施形態では、位置決めノッチを配置することは、励起光およびルミネセンス光が一貫して適用されそして捕捉されるように、OSLセンサをOSLリーダーの光経路と合致させるために用いられ得る。線量計スレッドがOSLリーダー内に移動されると、ノッチがフォトオプティックセンサ用の光路を開き、電子回路を完備し、それにより、線量計リーダー管理システムは、OSLセンサがOSLリーダーのフォトエンジンの上に正確に位置付けられ、解析可能となることを知る。
【0117】
図8は、内フィルタ644が外フィルタ646から取り外された、分解状態にある参照OSLセンサ628を示す。図9は、内フィルタ644が外フィルタ646内に備え付けられた、組み立てられた状態にある参照OSLセンサ628を示す。OSLM642と内フィルタ644との間にはさまれたポリテトラフルオロエチレンのディスクは、図8および9では見えない。図8および9の画像内の光のために、保持リング647は図8および9にて容易に見ることができない。
【0118】
図8にて、OSLM642、ポリテトラフルオロエチレンディスク(図8では見えない)、内フィルタ644および保持リング647の組み合わせはまた、コンパレータOSLセンサ630の組み立てられた状態にもまた相当する。
【0119】
図10は、下方ハウジング106のスレッド凹部412内にスライドつつある線量計スレッド600を示す。線量計スレッド600のレール674は、下方ハウジング106の上方リップ434の下の溝432内でスライドする。線量計スレッド600のレール676は、下方ハウジング106の上方リップ438の下の溝436内でスライドする。
【0120】
図11は、完全にスレッド凹部412内にスライドした線量計スレッド602を示し、線量計スレッド本体602の端部側666が下方ハウジング106の端部壁418に隣接し、そして線量計スレッド602の傾斜角側670が下方ハウジング106の角壁420に隣接し、すなわち、線量計スレッド602は、スレッド凹部412に相補的に適合する形状を有する。図11に示す構成では、線量計スレッド602は、下方ハウジング106内に「備え付けられて」いると考えられる。図11に示す構成では、下方ハウジング106の銅フィルタディスク472および474は、線量計スレッドの602の中性子感応性OSLセンサ626および参照OSLセンサ628のそれぞれの直下に配置され、そして下方ハウジング106の円形凹部146のそれぞれは、線量計スレッド602のコンパレータOSLセンサ630の直下に配置される。
【0121】
円形凹部146内には銅フィルタディスクはない。コンパレータOSLセンサ630は、X線の超低エネルギーで参照OSLセンサによって決定される線量を調整するために使用され得るためである。それゆえ、中性子感応性OSLセンサ626および参照OSLセンサ628と違って、コンパレータOSLセンサ630の下に下方ハウジング底部402内に備え付けられたフィルタがあることは望ましくない。
【0122】
本発明の代わりの実施形態では、2つの銅フィルタディスクを使用する代わりに、長方形フィルタプレートが、下方ハウジングのスレッド凹部内の長方形プレート凹部内に備え付けられてもよい。銅フィルタディスクと同様に、線量計スレッドが完全にスレッド凹部にスライドするとき、フィルタプレートシールドが、中性子感応性OSLセンサと参照OSLセンサとの間に設置される。下方ハウジング内のより露出の少ない位置にフィルタプレートを備え付けることによって、フィルタプレートは、線量計の下方ハウジングの底部上で永久的に露出される銅フィルタディスクよりも良好に保護される。
【0123】
下方ハウジング106は、その中に線量計スレッド602がスライドされ/備え付けられ、上方ハウジング104のねじ236および下方ハウジング106のねじ山410を使用する上方ハウジング104内に、下方ハウジング106をねじ込むことによって、上方ハウジング104に備え付けられ得る。上方ハウジング104の配向線130が、下方ハウジング106の線152と平行するとき、下方ハウジング106は、上方ハウジング104内の適所に保持される。上方ハウジング104は、ループ122および124を掴むことならびに上方ハウジングを90°反時計に回転することによって、下方ハウジング106から分離され得、上方ハウジング104および下方ハウジングは図1に示されるように向けられる。図1に示される構成にて、配向線130は配向線152に垂直である、そして上方ハウジング104は、下方ハウジング106に関して外された位置にある。
【0124】
図12、13、14、15および16は、本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジング1200を示す。図12および14は、上方ハウジング上部1202を示す。図13および15は、上方ハウジング底部1204を示す。上方ハウジング1200は、円形本体1206および円形本体1206のそれぞれ対向する側面1216、および1218上に設置された2つのほぼ台形のループ1212および1214を備える。ループ1212および1214はそれぞれの開口部1226および1228を備え、これらを通じてストラップ部材(図示せず)がねじ込まれ得、線量計が個体の手首上につけられ得る。上方ハウジング上部1202は、円形に沿った部分1230および平らな円形上部表面1232を有し、そして湾曲した矢印1242、円形位置あわせ記号1244および浅い角丸長方形凹部1246を備える。本発明の1つの実施形態では、英数字識別証印(図示せず)を持つラベルが、浅い角丸長方形凹部1246内で上方ハウジング上部1202に接着され得る。本発明のもう1つの実施形態では、英数字識別証印(図示せず)が、浅い角丸長方形凹部1246内に刻み込まれ得る。上方ハウジング底部1204の円形内壁1254は、内ねじ山1256を備える。内壁1254は、円形凹部1262を平らな底部1264で囲む。
【0125】
図17、18、19、20、21、22、23および24は、本発明の1つの実施形態による放射線量計の下方ハウジング1700を示す。図17および19は、下方ハウジング上部1702を示す。図18および20は、下方ハウジング底部1704を示す。下方ハウジング1700は、円形下方ハウジング基盤、周囲に間隔を置いて配置されたねじ山1712を有する円形下方内壁1710を有する円形ディスク形状プラットフォーム1708を有する。プラットフォーム1708は、長方形フィルタプレート凹部1716を備える平らな上部表面を備える。薄長方形エネルギー補償フィルタプレート(図17、18、19、20、21、22、23および24に示さず)は、フィルタプレート凹部1716内に備え付けられ得る。上部表面1714の上部に2つの上部構造1718および1720があり、それらはそれぞれの上部表面1722および1724を有する。上部構造1718は、湾曲した外レール1726を備える。上部構造1718および1720は、2つの対向する横方向側面1730および1732、端部壁1734、傾斜角壁1736および開口端1738を有するスレッド凹部1728を定める。端部壁1734は、湾曲した壁部分1740を備える。横方向側面1730はインデント1744を備える。横方向側面1732は、インデント1746を備える。横方向側面1730は、横方向側面1730の長さに沿って溝1752および上方リップ1754を備える。横方向側面1732は、横方向側面1732の長さに沿って溝1756および上方リップ1758を備える。下方ハウジング底部1704は、平らな底部表面1772、C形状溝1774、2つのひし形凹部1776および1778、およびエッチングされた矢印1780を有する。C形状溝1774の対向端部1782および1784は、間隙1786によって分離されている。ひし形凹部1776は、ひし形凹部1776の外側端1794に、リップ1790および切下げ1792を備える。ひし形凹部1778は、凹部の外側端1778に、リップ1796および切下げ1798を備える。フィルタプレート凹部1716は、スレッド凹部1728内に設置され、フィルタプレート凹部1716内に備え付けられたフィルタプレート(図示せず)は、スレッド凹部1728にスライドされた線量計スレッド(図17、18、19、20、21、22、23および24に示さず)、中性子感応性OSLセンサおよび参照OSLセンサに対するシールドを提供する。
【0126】
図25、26、27、28、29、30、31、32および33は、本発明の1つの実施形態による線量計スレッド本体2502を示す。図25および27は、線量計スレッド本体2502のスレッド本体上部面2504を示す。図26および28は、線量計スレッド本体2502のスレッド本体底部表面2506を示す。スレッド本体上部面2504およびスレッド本体底部表面は、互いに対向している。線量計スレッド本体2502は、3つの開口部2510、2512および2514を備える。開口部2510、2512および2514は、それぞれの上部部分2518、2520および2522ならびにそれぞれの底部部分2524、2526および2528を備える。上部部分2518および2520は、開口部2510および2512のそれぞれの底部部分2524および2526よりも小さいので、円形レッジ2540および2542は、上部部分2518および2520によって、開口部2510および2512内に形成される。上部部分2522は、開口部2514の底部部分2528よりも小さいので、開口部2514内の円形レッジ2544は、上部部分2522によって形成される。円形RFIDタグ(図示せず)は、スレッド本体上部面2504内の、ほとんど円形の凹部2556に備え付けられ得る。線量計スレッド本体2502は、2つの平行の横方向側面2562および2564、湾曲した端部側2566、実質的に直線の端部側2568、および2つの傾斜角側2570および2572を備える。横方向側面2562は、横方向側面2562の下半分上の横方向側面2562の長さに沿ってレール2574を備える。レール2573は横方向側面2562から突出している。レール2574は、縁2575が面取りされている。横方向側面2564は、横方向側面2564の下半分上の横方向側面2564の長さに沿ってレール2576を備える。レール2576は、横方向側面2564から突出している。レール2576は、縁2577が面取りされている。横方向側面2562は、端部側2568付近のU形状の戻り止め2578およびタング2579を備える。レール2574は、3つの半円形位置決めノッチ2580、2582および2584を備える。スレッド本体底部面2506は、底部面凹部2586を備える。底部面凹部2586は、インデント2588、2590、2592、2594および2596を備える。スレッド上部面は、英数字証印2598を備える。FNTD(図示せず)は、底部面凹部2586に備え付けられ得る。底部面凹部2586内のインデント2588、2590、2592、2594および2596は、FNTDを底部面凹部2586内に備え付けそして底部面凹部2586からFNTDを取り外すのを補助する。
【0127】
線量計スレッドのレールの縁の面取りは、下方ハウジング内のレールとスレッド凹部との間にチャネルを提供し、スレッド凹部内外でスライド動作を妨げないで少量のほこりやごみが蓄積することを可能にする。
【0128】
図34および35は、線量計スレッド本体2502を備える線量計スレッド3402を示す。線量計スレッド3402では、中性子感応性OSLセンサ3410、参照OSLセンサ3412およびコンパレータOSLセンサ3414が、線量計本体3502のそれぞれ開口部2510、2512および2514に備え付けられ、そして、OSLセンサ3410、参照OSLセンサ3412およびコンパレータOSLセンサ3414を、それぞれ開口部2510、2512および2514内に圧入することによって適所に保持される。中性子感応性OSLセンサ3410、参照OSLセンサでは3412およびコンパレータOSLセンサ3414は、それぞれ円形のレッジ2540、2542および2544に隣接する。中性子感応性OSLセンサ3410は湾曲した端部側2566に最も近いOSLセンサである。
【0129】
OSLセンサ3410は湾曲した端部側2566の近くにあるので、線量計スレッド600の中性子感応性OSLセンサ626と直線端部側666との間の領域673がより狭いのに比べて、湾曲した端部側2566は、OSLセンサ3410と端部側2566との間の領域3416を拡張するために湾曲され、中性子感応性OSLセンサ3410がOSLリーダーによって読み取られるとき、OSLリーダーの円形光学ライトパイプ(図34および35に示さず)が完全に覆われることを保障する。端部側2568とOSLセンサ3414との間に、OSLリーダーの光学ライトパイプを覆うのに十分な距離があり、端部側2568を湾曲することは重要ではない。
【0130】
中性子感応性OSLセンサ3410は、OSLM3422のディスク形状ペレット、コンバータ材料ディスク3424、円筒カップ形状内フィルタ3426および円筒カップ形状外フィルタ3428を備える。OSLM3422およびコンバータ材料ディスク3424は、保持リング3430によって内フィルタ3426内に適所に保持される。コンバータ材料ディスク3424は、OSLM3422と内フィルタ3426との間に狭持される。保持リング3430はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ3426内に適所に保持される。内フィルタ3426内に圧縮されるとき、保持リング3430の端3432および3434は互いに隣接する。内フィルタ3426は、内フィルタ3426を外フィルタ3428に圧入することによって、外フィルタ3428内に備え付けられ、そして適所に保持される。OSLM3422はフィルタされた側面3436、すなわちコンバータ材料ディスクによってフィルタされたOSLM3422の側面、内フィルタ3426および外フィルタ3428を有する。中性子感応性OSLセンサ3410は、曝露側面3436を有し、それは、OSLM3422が曝露されたX線、ガンマおよび中性子放射線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング3430は、OSLM3422の曝露側面3438上に備え付けられている。
【0131】
参照OSLセンサ3412は、OSLM3442のディスク形状ペレット、参照フィルタ材料ディスク3444、円筒カップ形状内フィルタ3446および円筒カップ形状外フィルタ3448を備える。OSLM3442および参照フィルタ材料ディスク3444は、保持リング3450によって内フィルタ3446内に適所に保持される。参照フィルタ材料ディスク3444は、OSLM3442と内フィルタ3446との間に狭持される。保持リング3450はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ3446内に適所に保持される。内フィルタ3446内に圧縮されるとき、保持リング3450の端3452および3454は互いに隣接する。内フィルタ3446は、内フィルタ3446を外フィルタ3448に圧入することによって、外フィルタ3448内に備え付けられ、そして保持される。OSLM3442はフィルタされた側面3456、すなわち参照フィルタ材料ディスク3444によってフィルタされたOSLM3442の側面、内フィルタ3446および外フィルタ3448を有する。参照OSLセンサ3412は、曝露側面3458を有し、それは、OSLM3442が曝露されたX線およびガンマ放射線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング3450は、OSLM3442の曝露側面3458上に備え付けられている。
【0132】
コンパレータOSLセンサ3414は、OSLM3462のディスク形状ペレット、参照フィルタ材料ディスク3464、および円筒カップ形状フィルタ3466を備える。OSLM3462および参照フィルタ材料ディスク3464は、保持リング3468によってフィルタ3466内に適所に保持される。参照フィルタ材料ディスク3464は、OSLM3462とフィルタ3466との間にはさまれる。保持リング3468はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によってフィルタ3466内に適所に保持される。保持リング3468がフィルタ3466内に圧縮されるとき、保持リング3468の端3470および3472は互いに隣接する。OSLM3462はフィルタされた側面3474、参照フィルタ材料ディスク3464によってフィルタされたOSLM3462の側面およびフィルタ3466を備える。コンパレータOSLセンサ3414は、曝露側面3478を備え、それは、OSLM3462が曝露されたX線およびガンマ放射線の組み合わされた線量が、OSLリーダーによって読み取られることを可能にする。保持リング3468は、OSLM3462の曝露側面3478に備え付けられている。
【0133】
中性子感応性OSLセンサ3410は、中性子感応性OSLセンサ3410内のコンバータ材料ディスク3424を参照OSLセンサ3412の参照フィルタ材料ディスク3444に代えることを除き、参照OSLセンサ3412と同一である。コンパレータOSLセンサ3414は、フィルタ3466が外フィルタ内に備え付けられないことを除き、参照OSLセンサ3412と同一である。コンパレータOSLセンサ3414において、フィルタ3466は外フィルタとして機能する。
【0134】
図34の線量計スレッドでは、OSLセンサの1つのOSLMは、ガンマ放射線および中性子放射線を感知するOSLセンサとしてOSLMが機能することを可能にする、OSLMのフィルタされた側面上に覆われたコンバータ材料を有する。第2のOSLセンサのOSLMは、OSLMがガンマ放射線用OSLセンサとして機能することを可能にする、OSLのフィルタされた側面上に覆われたフィルタ参照材料を有する。
【0135】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッド3402がOSLリーダー(図34および35には示さず)の下に位置するとき、位置決めノッチ2584、2582および2580が配置し得、OSLリーダーのフォトオプティカルエンジン(図34および35にて示さず)、光学ライトパイプに対してOSLセンサ3414、3412および3410をそれぞれ順次OSLセンサを適切に置く。ノッチ2580を配置し得、OSLリーダーの光学ライトパイプの上方に中性子感応性OSLセンサ3410を適切に置くために用いられ得る。位置決めは、OSLリーダーの光学ライトパイプの上方に、参照OSLセンサ3412を適切に置く。ノッチ2584は、OSLリーダーの光学ライトパイプの上方にコンパレータOSLセンサ3414を適切に置くために用いられ得る。
【0136】
線量計スレッド3402は、線量計スレッド600が、下方ハウジング106のスレッド凹部412の内外にスライドする方法と類似の様式にて、下方ハウジング1700のスレッド凹部1728の内外にスライドされ得る。線量計スレッド3402のレール2574は、下方ハウジング1700の上部リップ1754の下の溝1752内にスライドする。線量計スレッド3402のレール2576は、下方ハウジング1700の上部リップ1758の下の溝1756内にスライドする。線量計スレッド3402内に完全にスライドされたとき、湾曲された端部側2566は、下方ハウジング1700の湾曲された壁部分に隣接する。下方ハウジング1700のエッチングされた矢印1780は、線量計スレッド3402が下方ハウジング1700の外にスライドされ得る方向を示す。
【0137】
線量計スレッド3402が下方ハウジング1700内にスライドされるとき、フィルタプレート凹部1716に備え付けられた薄長方形エネルギー補償フィルタ(図34に示さず)は、中性子感応性OSL3410および参照OSLセンサ3412を放射線から保護する。そしてそれは銅フィルタディスク472および474が、中性子感応性OSLセンサ3410および参照OSLセンサ3412それぞれを保護する方法に類似する。1つの実施形態では、薄長方形エネルギー補償フィルタは、フィルタプレート凹部1716に成形され得る。1つの実施形態では、薄長方形エネルギー補償フィルタプレートは、銅製であり得る。
【0138】
下方ハウジング1700は、その中に線量計スレッド3402が完全にスライドされ/備え付けられ、上方ハウジング1200のねじ山1256および下方ハウジング1700のねじ山1712を使用して上方ハウジング1200内に下方ハウジング106をねじ込むことによって、上方ハウジング104に備え付けられ得る。下方ハウジング1700は、上方ハウジング1200内に備え付けられ得、このとき、図14中の、上部ハウジング1200と関連する線A−−Aは、図19の下方ハウジング1700に関連した線B−−Bに平行する。上方ハウジング1200は、ループ1212および1214を掴み、そして上方ハウジングを90°反時計に回転することによって、下方ハウジング1700から外され得、A−−Aは線B−−Bに垂直であり、上方ハウジング1200が下方ハウジング1700に関して外された位置にある。
【0139】
図36は、本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジング3604の上方ハウジング上部3602を示す。上部ハウジング3604は、円形本体3606、ならびに円形本体3606のそれぞれ対向する側面3616および3618上に設置された2つのほぼ台形形状のループ3612および3614を備える。ループ3612および3614はそれぞれ開口部3626および3628を有し、これらを通じてストラップ部材(図示せず)がねじ込まれ得、線量計が個体の手首上に付けられ得る。上方ハウジング上部3602は、輪郭部分3630、平らな五角形上部表面3632および5つの(5)ファセット領域3634を備える。上部面3632は、湾曲した矢印3642、および円形位置あわせ記号3644を備える。英数字識別証印(図示せず)を持つラベルが、上方ハウジング上部3602に接着され得るかまたは英数字識別証印が、上方ハウジング上部3602内にエッチングされ得る。上方ハウジング3604は、内ねじ山(図示せず)を備える円形内壁(図示せず)を備える。上方ハウジング3604は、上方ハウジング104が下方ハウジング106とともに使用され得るまたは上方ハウジング1200が下方ハウジング1700とともに使用され得る方法に似た様式にて、本発明の下方ハウジングとともに使用され得る。
【0140】
図37は、本発明の1つの実施形態による放射線量計の上方ハウジング3704の上方ハウジング上部3702を示す。上部ハウジング3704は、円形本体3706、ならびに円形本体3706のそれぞれ対向する側面3716および3718上に設置された2つのほぼ台形形状のループ3712および3714を備える。ループ3712および3714はそれぞれ開口部3726および3728を有し、これらを通じてストラップ部材(図示せず)がねじ込まれ得、線量計が個体の手首上に付けられ得る。上方ハウジング上部3702は、輪郭部分3730、平らな八角形上部表面3732および8つの(8)ファセット領域3734を有する。上部面3732は、湾曲した矢印3742、および円形位置あわせ記号3744を備える。英数字識別証印(図示せず)を持つラベルは、上方ハウジング上部3702に接着され得るかまたは英数字識別証印が、上方ハウジング上部3702内にエッチングされ得る。上方ハウジング3704は、内ねじ山(図示せず)を備える円形内壁(図示せず)を備える。上方ハウジング3704は、上方ハウジング104が下方ハウジング106とともに使用され得るまたは上方ハウジング1200が下方ハウジング1700とともに使用され得る方法に似た様式にて、本発明の下方ハウジングとともに使用され得る。
【0141】
図38は、本発明の1つの実施形態による放射線量計3802を示す。放射線量計3802は、上方ハウジング3804、下方ハウジング3806および下方ハウジング3806内外にスライドする線量計スレッド3808を備える。上方ハウジング3804は、開口部3814をそれぞれ備える2つのループ3812を備える。上方ハウジング3804は、内ねじ山3816を備える。下方ハウジング3806は、外ねじ山3818およびスレッド凹部(図38では見えず)を備える。長方形銅フィルタプレート3820は、下方ハウジング3806の長方形プレート凹部(図示せず)内に備え付けられている。中性子感応性OSLセンサ3822は、線量計スレッド3808の開口部3824内に備え付けられている。参照OSLセンサ3826は、線量計スレッド3808の開口部3828に備え付けられている。参照OSLセンサ3826についてのコンパレータOSLセンサ3830は、線量計スレッド3808の開口部3832内に備え付けられている。蛍光原子核飛跡検出器(FNTD)3842は、線量計スレッド3808の底部面3846の底部面凹部3844内に備え付けられている。線量計スレッド3808は、レール3848を備える。下方ハウジング3806の底部面3850は、2つのひし形凹部3852および1つのC形状凹部3854を備える。
【0142】
中性子感応性OSLセンサ3822は、円筒カップ形状外フィルタ3856、円筒カップ形状内フィルタ3858、コンバータ材料ディスク3860、コンフォーマルディスク3862、OSLMディスク3864および保持リング3866を備える。保持リング3866は、内フィルタ3858内に、OSLMディスク3864、コンフォーマルディスク3862およびコンバータ材料ディスク3860を保持する。内フィルタ3858は、外フィルタ3856内に備え付けられている。外フィルタ3856は、開口部3822内に備え付けられている。
【0143】
参照OSLセンサ3826は、円筒カップ形状外フィルタ3870、円筒カップ形状内フィルタ3872、参照フィルタ材料ディスク3874、OSLMディスク3878および保持リング3880を備える。保持リング3880は、内フィルタ3872内に、OSLMディスク3878および参照フィルタ材料ディスク3874を保持する。内フィルタ3872は、外フィルタ3870内に備え付けられている。外フィルタ3870は、開口部3826内に備え付けられている。
【0144】
コンパレータOSLセンサ3830は、円筒カップ形状フィルタ3882、参照フィルタ材料ディスク3884、OSLMディスク3886および保持リング3888を備える。保持リング3888は、フィルタ3882内に、OSLMディスク3886および参照フィルタ材料ディスク3884を保持する。フィルタ3882は、開口部3830内に備え付けられている。
【0145】
図38に示されるOSLMディスクは、図解目的のため黄色であるが、OSLMディスクは、実際はやや白い。
【0146】
PEから作られるコンフォーマルディスク3862は、HDPEから作られるより厚いコンバータ材料ディスク3860よりも薄くしなやかである。本発明の1つの実施形態では、コンバータ材料ディスク3860は、一片のHDPE材料からコンバータ材料ディスク3860をパンチアウトすることによって作られ得、それは、凹部または凸部形状を有するコンバータ材料ディスク3860に導き得る。コンバータ材料ディスク3860は、そのような凹部または凸部形状を有するとき、コンバータ材料ディスク3860とOSLM3864との間に小さな間隙が形成される。コンフォーマルディスク3862は、この間隙を埋めるために使用され得る。コンフォーマルディスク3862とコンバータ材料ディスク3860との組み合わせは、「混合コンバータ材料ディスク」として機能すると考えられ得る。コンフォーマルディスク3862は、この「混合コンバータ材料ディスク」とOSLM3864との間でより密接な接触があることを確実にする。外フィルタ3856および3870は銅製である。内フィルタ3858および3872ならびにフィルタ3882はアルミニウム製である。OSLMディスク3864、3878および3886はAl:C材料製である。保持リング3866は、3880および3888はステンレス鋼製である。
【0147】
図39は、線量計スレッド3808の線量計スレッド本体3904のスレッド本体底部面3902を示す。線量計スレッド本体3904は、線量計スレッド本体602に類似する。開口部3824、3828および3832は、それぞれ上部部分(図示せず)およびそれぞれ底部部分3924、3926および3928を備える。上部部分は、開口部3824、3828および3832のそれぞれ底部部分3924、3926および3928よりも小さいので、開口部3824、3828、3832内に備え付けられた中性子感応性OSLセンサ3822、参照OSLセンサ3826およびコンパレータOSLセンサ3830は、これらの開口部の上部部分によって開口部3824および3828内に形成されるそれぞれの円形レッジ3940、3942および3944に隣接する。円形RFIDタグ(図示せず)は、線量計スレッド本体3904の上部(図示せず)上に備え付けられ得る。線量計スレッド本体3904は、2つの平行する横方向側面3962および3964、2つの実質的に直線の端部側3966および3968、および2つの傾斜角側面3970および3972を有する。横方向側面3962は、横方向側面3962の下半分上の横方向側面3962の長さに沿ってレール3848を備える。レール3848は、横方向側面3962から突出する。横方向側面3964は、横方向側面3964の下半分上の横方向側面3964の長さに沿ってレール3976を備える。レール3976は、横方向側面3964から突出する。横方向側面3962は、端部側3968近くにU形状の戻り止め3978およびタング3979を備える。レール3848は、3つの半円位置決めノッチ3980、3982および3984を備える。スレッド本体底面3902は、底面凹部3844を備える。底面凹部3844は、インデント3988、3990、3992、3994および3996を備える。底面3844内のインデント3988、3990、3992、3994および3996は、FNTD3842を底面凹部3844内に備え付けそして底面凹部3844からFNTD3842を取り外すのを補助する。
【0148】
スレッド3808のスレッド上部面(図示せず)は、英数字証印(図示せず)を備え得る。
【0149】
図40は、FNTD3842が底部面凹部3844内に備え付けられた線量計スレッド3808を示す。図40に見られるように、FNTD3842はパンチカード形状である。
【0150】
図38、39および40の線量計スレッドでは、FNTDの1部がスレッドと接触するように凹部が構成されている。適切な蛍光原子核飛跡検出器の例は、「混合放射線のルミネセンス固形状態線量計測定の方法」との名称で2008年10月24日に出願されたAkselrodらの米国特許出願第12/258,035号に記載されており、その全体の内容および開示は参照により本明細書中に援用されている。凹部は、PTFE参照フィルタが設置されそしてLiFまたは他のLiベースの化合物が設置されたファセットもまた有する。すなわち、1つのFNTDセンサの上に3つの隣接のフィルタされた領域がある。線量計スレッドがHDPE製であるとき、その領域は、反跳陽子およびガンマ線/X線の形態の中性子を感知する。PTFEによってフィルタされた領域は、ガンマ線/X線のみ感知する。Liのフィルタされた領域は、代わりの中性子相互作用プロセスを使用して中性子を感知し、それによりリチウムは、中性子を捕捉し、そしてアルファ粒子およびトリチウムまたはH−3イオンに分裂する。HDPEからの反跳陽子と同様に、アルファ粒子およびトリチウムイオンはFNTD内に飛跡を生じ、一旦計数されまたはそれ以外に定量されると、中性子線量に関連付けられ得る。FNTDは、OSLMよりも中性子に感応性があるが、ガンマ線およびX線にはない。FNTDは、そのシグナルがより強いので、代替または第2線量計として使用され得る。しかしながら、FNTDは小型ポータブルリーダー内で読み取ることができないので、FNTDは、スレッドから取り出され、そして研究室のような別の場所にて特別なリーダー内で読み取られる。
【0151】
図面41、42、43、44および45は、本発明の1つの実施形態による放射線量計の線量計上方ハウジング4100を示す。図41および43は、上方ハウジング上部4102を示す。図42および44は上方ハウジング底部4104を示す。線量計上方ハウジング4100は円形本体4106および円形本体4106のそれぞれ対向する側面4116および4118に設置された2つのほぼ台形形状のループ4112および4114を備える。ループ4112および4114はそれぞれ開口部4126および4128を有し、これらを通じてストラップ部材(図示せず)がねじ込まれ得、線量計が個体の手首上に付けられ得る。上方ハウジング上部4102は、円形輪郭部分4130および平らな円形上部表面4132を有し、そして湾曲した矢印4142、円形位置あわせ記号4144および浅い角丸長方形凹部4146を備える。本発明の1つの実施形態では、英数字識別証印(図示せず)を持つラベルが、浅い角丸長方形凹部4146内の上方ハウジング上部4102に接着され得る。本発明の別の実施形態では、英数字識別証印(図示せず)が浅い角丸長方形凹部4146内に刻み込まれ得る。上方ハウジング底部4104の円形内壁4154は、内ねじ山4156、円周ガスケット4158および突出4160を備える。内壁4154は、円形凹部4162を平らな底部4164で囲む。
【0152】
ガスケットはゴム、シリコーンなどのような、適切なガスケット材料製であり得る。
【0153】
本発明の1つの実施形態では、ねじ山に加え、下方ハウジングおよび/または上方ハウジングは、シリコーンまたはゴムのようなガスケット材料からなる隆起した表面を有し、ともにねじ込まれたとき、2つのハウジングは防水シールを提供する。
【0154】
図46、47、48、49、50、51、52、53、54および55は、本発明の1つの実施形態による線量計スレッド本体4602を示す。図46および48は、線量計スレッド本体4602のスレッド本体上部面4604を示す。図47および49は、線量計スレッド本体4602のスレッド本体底部面4606を示す。スレッド上部面4604およびスレッド本体底部表面4606は、互いに対向している。線量計スレッド本体4602は、3つの開口部4610、4612および4614を備える。開口部4610、4612および4614は、それぞれ上部部分4618、4620および4622ならびにそれぞれ底部部分4624、4626および4628を備える。上部部分4618および4620は、開口部4610および4612のそれぞれ底部部分4624および4626よりも小さいので、円形レッジ4640および4642は、上部部分4618および4620によって、開口部4610および4612内に形成される。上部部分4622は、開口部4614の底部部分4628よりも小さいので、開口部4614内の円形レッジ4644は、上部部分4622によって形成される。円形RFIDタグ(図示せず、RFIDタグ660に類似)は、スレッド本体上部面4604内のRFIDタグ凹部4656に備え付けられ得る。RFIDタグ凹部4656は、アンテナ(図示せず)を備えるRFIDタグの円周部を受けるための平らな外部分4657およびRFIDタグの突出下メモリチップを受けるための湾曲した内部分4658を備える。RFIDタグ凹部4656は、RFIDタグ凹部4656内のRFIDタグを備え付けるのに使用されるそれぞれの接着ドットを受けるためのインデント4659および4560もまた備える。線量計スレッド本体4602は、2つの平行する横方向側面4662および4664、湾曲した端部側4666、実質的に直線の端部側4668、および2つの傾斜角側面4670および4672を有する。横方向側面4662は、横方向側面4662の下半分上の横方向側面4662の長さに沿ってレール4674を備える。レール4674は、横方向側面4662から突出する。レール4674は、縁4675が面取りされている。横方向側面4664は、横方向側面4664の下半分上の横方向側面4664の長さに沿ってレール4676を備える。レール4676は、横方向側面4664から突出する。レール4676は、縁4677が面取りされている。横方向側面4662は、端部側4668付近のU形状の戻り止め4678およびタング4679を備える。レール4674は、3つの半円形位置決めノッチ4680、4682および4684を備える。スレッド本体底部面4606は、底部面凹部4686を備える。底部面凹部4686は、インデント4688、4690、4692、4694および4696を備える。
【0155】
FNTD(図示せず)は、底部面凹部4686および持ち上げられたベッド4704およびスプリングフランジ4706を備えるFNTDホルダ4702に備え付けられ得る。底部面凹部4686は、保持リップ4708を備える。スプリングフランジ4706および保持リップ4708は、FNTDをFNTDホルダ4702に保持するために使用される。スプリングフランジ4706は、FNTDがFNTDホルダ4702に設置されることを可能とするために、外側に押され得る。次に、スプリングフランジ4706は、保持リップ4708の下に、底部面凹部4686の壁4710に対しFNTDを押し込むために、スプリングバックする。スレッド本体の底部面凹部内のインデント4688、4690、4692、4694および4696は、FNTDを底部面凹部4686内に備え付けそして底部面凹部4886からFNTDを取り外すのを補助する。スレッド上部面4604は、英数字証印4712を備える。
【0156】
線量計スレッドのレールの縁の面取りは、下方ハウジング内のレールとスレッド凹部との間にチャンネルを提供し、スレッド凹部内外のスライド動作を妨げないで、少量のほこりやごみが蓄積することを可能にする。
【0157】
開口部4610に備え付けられたOSLセンサは、湾曲した端部側4666に最も近いOSLセンサであるので、湾曲した端部側4666は、線量計スレッド600の中性子感応性OSLセンサ626と直線端部側666との間のより狭い領域673に比べて、開口部4610と湾曲した端部側4666との間の領域4714を拡張するように湾曲され、開口部4610に備え付けられたOSLセンサがOSLリーダーによって読み取られるとき、OSLリーダーの円形光学ライトパイプ(図34および35に示さず)が完全に覆われることを保障する。端部側4668と開口部4610との間には、OSLリーダーの光学ライトパイプを覆うのに十分な距離があり、端部側4668を湾曲することは重要ではない。
【0158】
FNTDに関して、3つの(3)フィルタ材料がある。図46、47、48、49、50、51、52、53、54および55に示す本発明の実施形態では、1つのフィルタ材料は、FNTDホルダの隆起したベッドであり、それはHDPE製の線量計スレッドの部分であり、そしてそれゆえ中性子コンバータとして作用する。第2フィルタ材料はPTFE製でありかつ底部面凹部内に設置されそして参照フィルタ材料として作用する。第3フィルタ材料はフッ化リチウム結晶であり、それは低エネルギー中性子を反跳アルファ粒子およびトリチウム粒子に変換する。
【0159】
図55は、線量計上方ハウジング4100内にねじ込まれた線量計下方ハウジング5502を示す。下方ハウジング4402は下方ハウジング1700に類似する。下方ハウジング5502の外ねじ山5512は、上方ハウジング4100の内ねじ山と係合する。ガスケット4158は、上方ハウジング4100のシール棚5522と下方ハウジング5502のシール棚5524との間にシールを提供する。線量計スレッド本体4602は、RFIDタグ5514がRFIDタグ凹部4656に備え付けられた下方ハウジング5502内にスライドされることが示される。図57は、ガスケット4158が、どのように上方ハウジング4100のシール棚5522と下方ハウジング5502のシール棚5524との間にシールを提供するかをより詳細に示す。図57に示されるように、ガスケット4158は、シール棚5522内に円形溝5702の円周状に備え付けられている。
【0160】
図58、59、60、61、62および63は、本発明の1つの実施形態によるOSLセンサ5802およびOSLセンサ5802の構成要素部分を示す。OSLセンサ5802は、OSLM5810のディスク形状ペレット、フィルタ材料ディスク5812、円筒カップ形状内フィルタ5814および円筒カップ形状外フィルタ5816を備える。OSLM5810およびフィルタ材料ディスク5812は、保持リング5818によって内フィルタ5814内に適所に保持されている。フィルタ材料ディスク5812は、OSLM5810と内フィルタ5814との間に狭持される。保持リング5818はスプリング型の保持リングであり、そして圧縮によって内フィルタ5814内に適所に保持される。内フィルタ5814内に圧縮されたとき、保持リング5818の端部5820および5822は互いに隣接する。内フィルタ5814は、内フィルタ5814を外フィルタ5816に圧入することによって、外フィルタ5816内に備え付けられ、そして保持される。OSLM5810はフィルタされる側面5836、すなわちフィルタ材料ディスク5812、内フィルタ5814および外フィルタ5816によってフィルタされたOSLM5810の側面を備える。OSLM5810は、曝露側面5840を有する。保持リング5818は、OSLM5810の曝露側面5840上に備え付けられている。
【0161】
OSLセンサ5802は、幅/直径5842および高さ5844を有する。OSLM5810は、幅/直径5852および高さ5854を有する。
【0162】
図58および59のOSLセンサに関して、外フィルタが銅製、内フィルタがアルミニウム製、OSLMがAl:C材料を備えおよびフィルタ材料ディスクが高密度ポリエチレン製である場合、OSLセンサは、図6および7の中性子感応性OSLセンサ626に対応する。図58および59にて、外フィルタが銅製、内フィルタがアルミニウム製、OSLMがAl:C材料を備えおよびフィルタ材料ディスクがポリテトラフルオロエチレン製である場合、OSLセンサは、図6および7の参照OSLセンサ628に対応する。
【0163】
図58および59のOSLに関して、フィルタ材料ディスクがコンバータ材料ディスク製の場合、OSLセンサは、図34および35の中性子感応性OSLセンサ3410に対応する。フィルタ材料ディスクが参照材料ディスク製の場合、OSLセンサは、図34および35の参照OSLセンサ3412に対応する。
【0164】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサは、約7.7mmから約7.8mmの幅/直径を有する。1つの実施形態では、OSLセンサは、約6.8mmから約6.9mmの幅/直径を有する。
【0165】
本発明の1つの実施形態では、OSLMは、約0.135mmから約0.145mmの高さを有する。
【0166】
1つの実施形態では、OSLMは、約5.9mmから約6mmの幅/直径を有する。
【0167】
本発明の1つの実施形態では、OSLMは、約0.135mmから約0.145mmの高さを有する。
【0168】
図60および61は、内フィルタ5814に備え付けられたOSLM5814を示す。内フィルタ5814は、そこから拡張し、OSLM5810が備え付けられた凹部6016を形成する円筒形壁6014を有する円形基盤6012を備える。内フィルタ5814は、幅/直径6022および高さ6028を有する。円形基盤6012は厚さ6026を有する。円筒形壁6014は厚さ6028を有する。凹部6016は、OSLM5810の幅/直径5852と同じである幅/直径6032を有する。
【0169】
本発明の1つの実施形態では、内フィルタは、約6.8mmから約6.9mmの幅/直径を有する。本発明の1つの実施形態では、内フィルタは、約2.4mmから約2.5mmの高さを有する。本発明の1つの実施形態では、内フィルタの基盤は、約0.2mmから約2.1mmの厚さを有する。本発明の1つの実施形態では、内フィルタの円筒形壁は、約0.2mmから約0.21mmの幅を有する。本発明の1つの実施形態では、内フィルタの凹部は、約6.1mmから約6.2mmの最終幅/直径を有する。
【0170】
図62および63は、端部5280と5822との間に間隙6212を有する弛緩状態の保持リング5818を示す。保持リング5818は6214の最大直径、X厚さおよ6216およびY厚さ6218を有する。最大直径6214は、内フィルタ5814の凹部6016の幅/直径6032よりも僅かに大きい。
【0171】
本発明の1つの実施形態では、保持リングは、約0.6mmから約0.62mmのX厚さを有する。本発明の1つの実施形態では、保持リングは、約0.6mmから約0.62mmのY厚さを有する。
【0172】
図64および65は外フィルタ5816を示す。外フィルタ5816は、そこから拡張し、凹部6416を形成する円筒形壁6014を有する円形基盤6412を備える。外フィルタ5816は、幅/直径6422および高さ6424を有する。円形基盤6412は厚さ6426を有する。円筒形壁6414は厚さ6428を有する。凹部6416は、内フィルタ5814の幅/直径6222と実質的に同じである幅/直径6432を有する。
【0173】
本発明の1つの実施形態では、外フィルタは、約7.7mmから約7.75mmの幅/直径を有する。本発明の1つの実施形態では、外フィルタは、約3mmから約3.1mmの高さを有する。本発明の1つの実施形態では、外フィルタの基盤は、約0.36mmから約0.37mmの厚さを有する。本発明の1つの実施形態では、外フィルタの円筒形壁は、約0.4mmから約0.41mmの幅を有する。
【0174】
本発明のOSLセンサの実施形態に使用される円筒カップ形状フィルタは、上記されかつ図面に示されているが、本発明のフィルタは、いずれか多様な形状であってもよい。円筒カップ形状放射線フィルタの利点は、それらが、放射線の入射の高角度を測定できることである。円形基盤を有する代わりに、本発明のフィルタは、例えば、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、八角形などの他の形状の基盤を有していてもよい。本発明のフィルタは固形であり得、そしてその場合に、OSLMの1つの側面より上に備え付けられ、またはOSL上に備え付けられている。あるいは、図58および59のOSLセンサに類似しているので、フィルタは、OSLMが備え付けられ得る凹部を有し得る。凹部の円形断面形状は、図58、59、60、61、62、および63の凹部の円形断面形状のような、基盤の形状に類似し得る。
【0175】
本発明のOSLセンサは、1つ、2つ、3つまたはいずれか他の数のフィルタを備え得る。フィルタがカップ形状であるとき、フィルタは、図7、34、35、58、59、60および61に示されるように、互いの内の1つをネストする。円形断面形状を有するカップ形状フィルタは、図7、34、35、58、59、60、61、62および63に示されるが、例えば、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、八角形など他の断面形状を有するカップ形状フィルタはまた、互いにネストされ得る。
【0176】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサは、ガンマ放射線およびX線放射線に類似して応答する両OSLセンサ応答の間、中性子感応性OSLセンサおよび参照OSLセンサ用の1つの円筒カップ形状のみを使用してもよい。
【0177】
本発明のOSLセンサの実施形態に使用されるOSLMのディスク形状ペレットは、上記されかつ図面に示されているが、OSLセンサに使用されるOSLMは、多様な形状および断面図を有し得る。フィルタに備え付けられるとき、OSLMは、円筒カップ形状フィルタに備え付けられたOSLMのディスク形状ペレットまたは長方形のボックス形状凹部でフィルタに備え付けられた長方形のボックス形状ペレットのような、フィルタの形状への相補である形状を有し得る。
【0178】
本発明の1つの実施形態では、OSLMは、液体形態内のカップ形状フィルタ内に注がれる。OSLMが固まるとき、OSLMは、カップ形状フィルタ内の凹部の形状を持つ。
【0179】
1つの実施形態では、本発明のOSLMは30〜40μmの粒子サイズを有する粒子から作られるAl:Cを備えるディスク形状ペレットであってもよい。ペレットの厚さは、具体的な適用に依存して変動し得る。
【0180】
上記されおよび図面に示された実施形態の本発明のフィルタは、銅およびアルミニウム製であるが、本発明のフィルタは、放射線に感応性のある他の材料から作られ得る。1つの実施形態では、フィルタは、その中に金属粒子または金属パウダを散乱するプラスチック製であり得る。そのようなプラスチック/金属フィルタ内に使用された金属のタイプ、および粒子のサイズは、フィルタの機能に依存して変わり得る。フィルタが低エネルギーX線の存在を取り除くために使われる場合、例えば、大きい原子量を有する金属が好ましい。X線吸収の程度は、プラスチック/金属フィルタ内の金属粒子の濃度および粒子サイズを変化させることによって調整され得る。小さい原子量を有する金属は、フィルタが低エネルギー補償を提供するために設計されたフィルタに使われ得る。X線吸収の程度は、プラスチック/金属フィルタ内の金属粒子の濃度および粒子サイズを変化させることによって調整され得る。
【0181】
本発明の1つの実施形態では、線量計スレッドによって保有されるフィルタは、プラスチック/金属フィルタを含み得、各フィルタは、各フィルタのプラスチック材料内に異なるタイプの金属粒子および/または異なる濃度の金属粒子および/または異なる粒径の金属粒子が分散されている。
【0182】
示した実施形態では、線量計スレッド内に3つのOSLセンサが存在するが、本発明のいくつかの実施形態では、線量計スレッド内に1、2、または4つまたはそれ以上のOSLセンサが存在してもよい。必要であれば、OSLセンサの各々をより小さいものとする、または線量計スレッドをより長い、厚い、または広いものとすることにより、線量計スレッド内に、4つまたはそれ以上のセンサが収容され得る。
【0183】
必要であれば、OSLセンサの各々をより小さいものとするか、または線量計スレッドをより長い、厚い、または広いものとすることにより、さらなるセンサおよびさらなるタイプの放射線センサが線量計スレッド内に収容され得る。
【0184】
本発明の1つの実施形態では、コンバータ材料ディスクは、1mm〜約1.1mmの厚さを有する。本発明の1つの実施形態では、コンバータ材料は、0.1mm〜約0.2mmの厚さを有するフィルムまたはシートであり得る。1つの実施形態では、コンバータ材料は、1mm未満の厚さを有するポリエチレンのフィルムであり得る。
【0185】
本発明の1つの実施形態では、参照フィルタ材料コーティングは、1mm〜約1.1mmの厚さを有する。本発明の1つの実施形態では、参照フィルタ材料は、0.1mm〜約0.2mmの厚さを有するフィルムまたはシートであり得る。本発明の1つの実施形態では、参照フィルタ材料は、1μm未満の厚さを有するポリテトラフルオロエチレンのフィルムであり得る。
【0186】
上記および図面に記載の実施形態を含む本発明の種々の実施形態では、放射線量計は、RFIDタグを備え得、このタグは、放射線量計および放射線量計と関連した個体、すなわち、放射線量計を身につけた個体を識別する。RFIDタグからの識別情報は、放射線量計リーダーの一部であるRFIDタグリーダーが、放射線量計および個体に関する情報にデータベースからアクセスすることを可能にする。このような情報は、以下を含み得る:放射線量計を身につけた個体の身元、放射線量計を読み取った最後の時間、最後の線量測定に用いたリーダーのシリアルナンバー、線量計の以前の読み取りの結果の記録、種々のタイプの放射線への個体の累積曝露の記録、線量計に割り当てられた英数字のシリアルナンバー、上方ハウジングに割り当てられた英数字のシリアルナンバー、下方ハウジングに割り当てられた英数字のシリアルナンバー、線量計スレッドに割り当てられた英数字のシリアルナンバーなど。いくつかの実施形態では、線量計リーダーはまた、情報をデータベースに送信し、データベース中の放射線量計および個体に関する情報を更新し得る。データベースは、線量計リーダーに格納され得るか、または別の場所(例えば、パーソナルコンピュータ、ネットワークコンピュータ、集中記録データベースなど)に格納され得る。
【0187】
上記および図面に記載の実施形態では、線量計スレッドおよび上方ハウジングに割り当てられた識別のための証印/英数字シリアルナンバーが同一であるが、他の実施形態では、線量計スレッドおよび下方ハウジングに、異なる英数字シリアルナンバーが割り当てられ得る。線量計全体としておよび上方ハウジングはまた、下方ハウジングおよび線量計スレッドに割り当てられたシリアルナンバーと同じまたは異なる英数字シリアルナンバーが割り当てられ得る。
【0188】
図66は、本発明の1つの実施形態による放射線量計6602を示し、これは、放射線量計6602のそれぞれのループ6616および6618の開口部6612および6614を通してねじ込まれたストラップ部材6604を備える。ストラップ部材6604は、放射線量計6602の下方ハウジング(図示せず)の下にねじ込まれている。ストラップ部材6604は、端部6636が滑り込み得るバックル6632およびループ6634を備え、これにより放射線量計6602が、腕時計を身につけるのと同様に個体の手首上につけられ得る。ストラップ部材6604は、放射線量計6602が読み取られることを可能にするように、放射線量計6602から容易に外され得る。
【0189】
図67は、本発明の1つの実施形態による放射線量計6702を示し、これは、放射線量計6702のそれぞれのループ6716および6718の開口部6712および6714を通してねじ込まれたストラップ部材6204を備える。ストラップ部材6704は、放射線量計6702の上方ハウジング6722の上にねじ込まれている。ストラップ部材6704は、端部6734が滑り込み得るバックル6732を備え、これにより放射線量計6702が、腕時計を身につけるのと同様に個体の手首上につけられ得る。ストラップ部材6704は、放射線量計6702が読み取られることを可能にするように、放射線量計6702から容易に取り外され得る。
【0190】
図68は、クリップ6804に取り付けられている、本発明の1つの実施形態による放射線量計6802を示す。クリップ6804はストラップ部材6812を備え、この部材は、放射線量計6802のループ6822の開口部6820を通るループ状である。ストラップ部材6812は、スナップファスナー6832によってそれ自体の上で裏側が留められている。ボルト6834によりストラップ部材6812に、スプリングクリップ6836が取り付けられている。スプリングクリップ6836は、放射線量計6802をシャツまたはズボンのポケット、シャツの襟、個体が身につけたネックレスなどにクリップ留めするために用いられ得る。ストラップ部材6812は、放射線量計6802が読み取られることを可能にするために、放射線量計6802から容易に取り外され得る。
【0191】
示した実施形態では、ストラップ部材はワンピースストラップ部材であるが、本発明の他の実施形態では、ストラップ部材はツーピースストラップ部材であってもよい。
【0192】
種々のタイプのストラップ部材(調節可能または調節不能の両方とも)が、本発明の線量計とともに用いられ得る。例えば、ストラップ部材はワンピース弾性ストラップであり得る。ストラップ部材はまた、調節可能なストラップであり得、ストラップの2つの端部が、ベルトを個体の胴部の周囲に巻きつけてバックル留めするまたは腕時計を個体の手首の周囲に巻きつけてバックル留めするのと同様の様式で、一緒にバックル留めされる。このような構成では、ストラップ部材の一方の端部が、ストラップ部材の第2の端部が差し込まれるバックルを備える。ストラップ部材はまた、調節可能なストラップ部材であり得、ストラップ部材の一方の端部が、ストラップ部材の第2の端部がねじ込まれるバックルを備え、それにより、ストラップ部材の長さが、リュックサック、ショルダーバッグ、ファニー・パックなどに用いられる調節可能なツーピースストラップと同様に、第2のストラップをバックルに滑り込ませて通すことによって調節されることを可能にする。このようなツーピースストラップ部材の一例は、Cantwellへの米国特許第5,632,429号(その全内容および開示が参照により本明細書中に援用されている)に記載されている。ストラップ部材はまた、調節可能なストラップ部材であり得、その両端部が、マジックテープ(登録商標)(例えば、ベルクロ(登録商標))を用いて調節可能に一緒に留められ、フックのストリップがストラップ部材の一方の端部にあり、そしてループのストリップがストラップ部材の他方の端部にある。ストラップ部材を一緒に留めるマジックテープ(登録商標)の使用はまた、ストラップ部材のサイズが、フックのストリップおよび/またはループのストリップを、これらのストリップを一緒に留めて種々の長さのストリップ部材を形成し得るのに十分な長さにすることによって調節されることを可能にする。種々の他のタイプの調節可能および調節不能なストリップ部材もまた、本発明の線量計とともに用いられ得る。
【0193】
本発明の線量計は、種々の方法で個体によって身につけられ得る。例えば、線量計は、ユーザーの手首、腕、肩、頭部、胴部、足首、脚などの周囲に巻きつけるストラップ上で身につけられ得る。線量計はまた、個体の衣料品、例えば、ヘルメット、シャツの袖、ズボンの脚などの周囲に巻きつけるストラップ上で身につけられ得る。線量計はまた、個体のシャツのポケット、ズボンのポケットなどに入れて持ち運ばれ得る。
【0194】
図69、70および71は、本発明の1つの実施形態による携帯可能な線量計リーダー6902を示し、これは、二つ折り型の線量計リーダーケース6906内に備え付けられた線量計リーダー本体6904を備える。線量計リーダー本体6904は、線量計リーダーシャーシ6908、線量計ドロワ6910、バッテリー区画6912、ディスプレイ6920、ならびにコントロールボタン6922、6924および6926を備える。コントロールボタン6922、6924および6926は、以下のように、個体によって用いられ得る:線量計リーダー6902の電源を入れたり切ったりする、線量計リーダー6902の解析順序を開始させる、および弱光で結果を見るためのディスプレイ6920のバックライトをつける。コントロールボタン6922、6924および6926はまた、以下のディスプレイ6920上に種々のスクリーンディスプレイを繰り返し表示するために用いられ得る:線量結果、生データ、較正因子および線量計の読み取りからの結果の解析に用いた他の情報(図69、70および71には図示せず)。線量計リーダー本体6904は、以下の3つの領域を有する:線量計ローディング/アンローディング領域6932、線量計準備領域6934および線量計読み取り領域6936。ハウジングカバー6940は、線量計準備領域6934および線量計読み取り領域6936を覆う。バッテリー区画6912内に、4つの(4)AAバッテリーが含まれ(図69、70および71では見えない)、これらは、線量計リーダー6902に電力を提供する。線量計リーダーケース6906は、上方シェル6952および下方シェル6954を有し、これらは、ピボット接合部6956および6958によって互いに対して旋回可能に接続されている。上方シェル6952は掛け金6960および6962を備え、これらの掛け金は、上方シェル6952が下方シェル6954を覆うように旋回されたとき、下方シェル6954上の係合ラッチ受容構造6964および6966に係合して、上方シェル6952および下方シェル6954を一緒に保持する。ハンドル6968は、線量計リーダー6902を持ち運ぶために用いられ得るが、下方シェル6954上に旋回可能に備え付けられている。
【0195】
ピボット接合部6956は、上方シェル6952の上方ピボット構造6972および6974、下方シェル6954の下方ピボット構造6976、6978および6980、ならびにピボット構造6972、6974、6976、6978および6980を通して延びるピン(図69、70および71では見えない)で構成されている。ピボット接合部6958は、上方シェル6952の上方ピボット構造6982および6984、下方シェル6954の下方ピボット構造6986、6988および6980、ならびにピボット構造6982、6984、6986、6988および6990を通して延びるピン(図69、69および70では見えない)で構成されている。上方シェル6952は、線量計リーダー6902についての操作指示書6992を備える。線量計リーダー本体6904は、ねじ6994が、下方シェル6954内に備え付けられているフレーム7002内のねじ口6998に開口部6996を通してねじ留めされることによって、二つ折り型の線量計リーダーケース6906内に備え付けられている。
【0196】
上方シェル6952は、上方シェル6952の周辺縁7014の周囲に周辺溝7012を備える。下方シェル6954は、下方シェル6954の周辺縁7024の周囲に周辺リッジ7022を備える。線量計リーダーケース6906が閉じられたとき、周辺リッジ7022が周辺溝7012に係合して、線量計リーダーケース6906を気密および防水にする密封を形成する。下方シェルは、圧力逃し弁7032を備え、この弁は、線量計リーダーケース6906が閉じられているときよりも、開く間に周囲または高度圧が異なるときに、容易に開くことを可能にする。線量計リーダーケース6906内の圧力が外部圧力よりもずっと低い場合、線量計リーダーケース6906は、開くのが困難であり得る。
【0197】
図72、73、74および75は、線量計ドロワ6910および線量計ローディング/アンローディング領域6932の詳細を示す。線量計ドロワ6910は、ドロワ基部7202(線量計受け入れ面)およびドロワハンドル7204を備える。ドロワハンドル7204は、中空ドロワハウジング7206の一部である。ドロワ基部7202の上面7208は、C形状リッジ7212を備える。2つの保持タブ7218および7220は、ドロワ基部7202内のそれぞれの開口部7222および7224を通って延びる。保持タブ7218は、外レッグ7232および内レッグ7234を備える。レッグ7232は、フット7236を備える。保持タブ7220は、外レッグ7242および内レッグ7244を備える。レッグ7242は、フット7246を備える。露出された腎臓形状の線量計ループリテーナ7256は、ドロワ基部7202内の開口部7258を通って延びる。覆われた腎臓形状の線量計ループリテーナ7260は、ドロワ基部7202内の開口部7262を通って延び、ドロワハウジング7206によって覆われている。線量計ループリテーナ7260は、線量計ループリテーナ7256よりもわずかに長い。線量計ループリテーナ7256は、受け入れスロット7264、端部壁7266、基部7268およびスプリングタブ7270を備える。線量計ループリテーナ7260は、受け入れスロット7272、端部壁7274、基部7276およびスプリングタブ7278を備える。ドロワハウジング7206は、ドロワハウジング7206の湾曲縁7284に位置合わせドット7282を備える。別の位置合わせドット7286は、ドロワ基部7202近傍の線量計リーダーシャーシ6908上に位置している。図72、73および75には、ハウジングカバー6940によって覆われた準備領域ハウジング7294への入口7292もまた見られる。入口7292の一方の側に、泡状クッション材7296の一部がある。ドロワ基部7202はまた、ループ止め具7298を備える。ドロワ基部7202は、線量計リーダーシャーシ6908内の開口部7402にスライド可能に備え付けられている。開口部7402は、縁7404と7406との間に位置している。ねじ7412が、ドロワ基部7202の底面(図72、73、74および75では見えない)上の軸マウント(図72、73、74および75では見えない)を備え付けるために用いられている。外レッグ7232は外レッグ上部7532を有し、内レッグ7234は内レッグ上部7534を有し、外レッグ7242は外レッグ上部7542を有し、内レッグ7344は内レッグ上部7544を有する。
【0198】
図76ではハウジングカバー6940が取り外され、ハウジングカバー6940によって通常覆われている線量計読み取り領域6936内のリーダーハウジング7602およびRFIDタグリーダー7604を示す。RFIDタグリーダー7604は、RFアンテナ7606を備える。RFアンテナ7606は、RFIDタグリーダー7604の下方に位置付けられる線量計スレッド(図示せず)のRFIDタグのRFアンテナと通信するために用いられ得る。
【0199】
図77ではハウジングカバー6940が取り外され、ハウジングカバー6940によって通常は覆われている準備領域ハウジング7702およびリーダーハウジング7602を示す。準備領域ハウジング7702は、3つの壁7704、7706および7708を有する。RFIDタグリーダー7604は、OSLリーダー7712を示すために取り外されている。OSLリーダー7712はスレッドスライダ7714を備え、このスライダは、スライドレール基部7720のレール7716および7718上を動く。スレッドスライダ7714は、駆動機構7722によってレール7716および7718上を前後に動かされる。図77では、ドロワ基部7202の遠位端部7732が、準備領域ハウジング7294の入口7292にある。リーダーハウジング7602は、壁7742、7744、7746および7708を備える。壁7708は、準備領域ハウジング7702と共有される。
【0200】
図78は、駆動機構7722のドライブギア7802、戻り輪7804および歯付きベルト7806を示す。歯付きベルト7806は、ドライブギア7802によって駆動され、ドライブギア7802および戻り輪7804の周囲を動く。スレッドスライダ7714が、台7812によって歯付きベルト7806の上に備え付けられている。
【0201】
図79は、線量計リーダーシャーシ6908上に備え付けられたスレッドスライダモータ7912を示す。スレッドスライダモータ7912は、回転ドライブシャフト(図79では見えない)を備え、その上にドライブギア7802(図79では見えない)が備え付けられている。スレッドスライダモータ7912は、回転ドライブシャフトを用いてドライブギア7802を駆動し、それにより、スレッドスライダ7714(図79では見えない)の移動を制御する。図79はまた、ねじポスト7922およびねじ7924を用いて線量計リーダーシャーシ6908の下に備え付けられたOSLリーダー7712のPCB8420を示す。2つのねじポスト7922および2つのねじ7924のみが図79には見えるが、4つのねじポスト7922および4つのねじ7924が、線量計リーダーシャーシ6908にPCB8420を備え付けるために用いられている。PCB8420は、線量計リーダーシャーシ6908からねじポスト7922によって引き離され、モータ7912が線量計リーダーシャーシ6908とPCB8420との間に置かれることを可能にする。さらに、図79は、リーダーハウジング7602の壁7744内のUSBポート7942を示す。USBポート7942は、線量計リーダー6902を他の電子デバイス(例えば、コンピュータ、データ格納デバイス、プリンター、モニターなど)と、USBポート7942にプラグを差し込まれたUSBケーブル(図示せず)を用いて通信することを可能にする。
【0202】
スレッドスライダを動かす1つの方法が上記されかつ図面に示されるが、スレッドスライダの移動は、他の方法でも動かされ得る。例えば、スレッドスライドは、ラックおよびピニオンドライブシステムを用いて前後に動かされ得るが、ここでは、回転可能なピニオンギアがスレッドスライダ上に備え付けられ、そして、ピニオンギアを歯付きラックに沿って回転させることにより、スレッドスライダが前後に動かされる。
【0203】
図80および81は、OSLリーダー7712のさらなる詳細を示す。図80および81には、OSLリーダー7712の光学ライトパイプ8012が見える。レール7716上の位置合わせマーク8022、8024、8026、および8028ならびに位置合わせマーク8030は、スレッドスライダ7714を種々の機能のために位置付けるために用いられ得る。スレッドスライダ7714は、二股タング(bifurcated tang)8034を備え、このタングは、レール7716の両側に突起物8036および8038を備える。スレッドスライダ7714はまた、プッシャー端部8040を備える。二股タング8034とプッシャー端部8040との間に、U形状戻り止め8042がある。線量計スレッド(図80および81には図示せず)が線量計ドロワ6910によって準備領域ハウジング7294に押し込まれる前に、スレッドスライダ7714は壁7708内の開口部8052を通り抜け、線量計スレッドのそれぞれのU形状戻り止めおよびタング(例えば、線量計スレッド600のU形状戻り止め678およびタング679)が、二股タング8034およびU形状戻り止め8042とそれぞれ係合するように押し込まれる。
【0204】
各OSLセンサは、スレッドスライダ7714が線量計スレッドを動かしている距離を線量計リーダー6902が決定することによってそれぞれの読み取り位置に動かされる。スライダモータはエンコーダーを備え、このエンコーダーは、モータのドライブシャフトが行った回転数またはステップの数を計数する。この情報は、移動距離に相関付けられ得る。レール7716上の位置合わせマーク8022、8024、8026、および8028ならびに位置合わせマーク8030は、参照ポイントからのステップの数に対応する。
【0205】
本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーは、線量計スレッドのOSLセンサの各々が線量計リーダーの光学ライトパイプと並べられるときを感知するためのフォト光学センサを備え得る。フォト光学センサは、スライダがスライドするレールの一方の下方に備え付けられ得、そしてレールの一方の上の位置合わせマークと並べられ得る。図82および83は、励起光およびルミネセンス光が一貫して適用され捕獲されるようにOSLセンサをOSLリーダーの光路と並べるために、線量計スレッドの位置決めノッチがどのように用いられ得るかを示す。図82は、スレッド本体8204および非読み取り位置の3つのOSLセンサ8212、8214および8214を有する線量計スレッド8202を示す。OSLセンサ8212が半円形の位置決めノッチ8222と並べられ、OSLセンサ8214が半円形の位置決めノッチ8224と並べられ、OSLセンサ8216が半円形の位置決めノッチ8226と並べられる。フォト光学センサの光路(破線円8232によって示される)がスレッド本体8204によって遮断され、このことは、光学ライトパイプ8234(その位置は破線円8232によって示される)が3つのOSLセンサのいずれとも並んでいないことを示す。スレッド本体8204は、湾曲端部側面8242を有する。OSLセンサ8212は、湾曲端部側面8242に最も近いOSLセンサである。OSLセンサ8212と湾曲端部側面8242との間に、領域8244がある。図83は、OSLセンサ8214の読み取り位置を示す。ノッチ8224は、フォト光学センサの光路(実線円8332によって示される)が通過し得る空隙部を作出し、このことは、光学ライトパイプ8334(その位置は二重破線円によって示される)がセンサ8212と並んでいることを示す。ノッチ8224および8226は、それぞれOSLセンサ8214および8216の読み取り位置を示すために、同様に用いられ得る。湾曲端部側面8242は、OSLセンサ8212が読み取られるときに光学ライトパイプ8234が完全に覆われるように、OSLセンサ8212と湾曲端部側面8242との間の領域8244が十分に大きいことを確実にする。図82および83に示すように、光学ライトパイプ8012は、OSLセンサの各々の内径とほぼ同じ直径である。
【0206】
図84は、OSLリーダー7712についての線量計リーダー本体6904の裏面8402を示し、これは、昇降台8412、制御電子回路8414、フォトオプティカルエンジンフレーム8416、バッテリー区画6912への電子コネクタ8418、およびプリント回路板(PCB)8420を備える。近位備え付けストリップ8422ならびにねじ8424および8426は、ドロワ基部7202の近位端にてドロワ基部7202の底部面8428上にドロワハウジング7206を備え付けるために用いられる。ねじ8424および8426は、近位備え付けストリップ8422のねじポスト8432および8434にねじ留めされる。備え付けストリップ8422ならびにねじ8424および8426はまた、ドロワ基部7202の近位端8430にてドロワ基部7202上に近位フラップ8440を備え付けるために用いられる。近位フラップ8440は縁8442および8444を備える。スライドトラック8452および8454は、線量計リーダーシャーシ6908上に備え付けられている。ドロワ基部7202の1つの縁(図84では見えない)がスライドトラック8452内のスライド溝(図84では見えない)内でスライドし、そしてドロワ基部7202の第2の縁(図84では見えない)がスライドトラック8454内のスライド溝(図84では見えない)内でスライドし、それにより、ドロワ基部7202が、ドロワハンドル7204によって押し引きされるときにスライドすることを可能にする。近位フラップ8440の縁8442および8444もまた、それぞれスライドトラック8452および8454のスライド溝内でスライドする。近位フラップ8440の曲りにより見られ得るように、近位フラップ8440は可撓性であり、近位フラップが、線量計準備領域6934から線量計ローディング/アンローディング領域6932に動く線量計ドロワ6910により線量計リーダーケース6906に押し付けられたとき、下方に曲がるまたは巻くことを可能にする。スライドトラック8452上に、近位スプリング止め具8456が備え付けられている。スライドトラック8454上に、近位センサスイッチ8458が備え付けられている。近位スプリング止め具8456は、昇降台8412が線量計準備領域6934から線量計ローディング/アンローディング領域6932への方向に動くとき、昇降台8412が近位スプリング止め具8456および近位センサスイッチ8458を越えて動くことを防ぐ。近位センサスイッチ8458は、センサデバイス8462の一部であり、このデバイスは、ねじポスト8434がセンサスイッチ8458と接触したときを感知し、このことは、ドロワハウジング7206が線量計ローディング/アンローディング領域6932内にあることを示す。
【0207】
図85は、OSLリーダー7712についてのPCB8420の拡大画像である。
【0208】
図86、87、88および89は、昇降台8412の動作を示す。図86、87、88および89では、線量計リーダー6902は逆さまに示され、昇降台8412の左から右への移動が、昇降台8412および線量計ドロワ3914のローディング/アンローディング領域6932から線量計準備領域6934への移動に対応する。昇降台8412は、バレル8614およびループリテーナ昇降部8612を備える。ループリテーナ昇降部8612は、2つの腎臓形状ポスト8616および8618を備える。ポスト8616は、ループリテーナ7256の一部である。ポスト8618は、ループリテーナ7260の一部である。バレル8614はピニオンギア8622を備え、このギアは、バレル8614のバレル上部8624上に備え付けられている。ピニオンギア8622の歯8626は、ループリテーナ昇降部8612内の開口部8628を通って延び、ラック8634の歯8632と噛み合う。線量計リーダー本体6904の下から内バレルを見ると、ピニオンギア8622が反時計回りに回転するにつれて、昇降台8412は、昇降台8412が図86に示される位置に達するまで、線量計ローディング/アンローディング領域6932から線量計準備領域6934にラック8634に沿って動く。昇降台8412が線量計ローディング/アンローディング領域6932から線量計準備領域6934に動くにつれて、ループリテーナ昇降部8612の内側面(図示せず)上の舌部(図示せず)がバレル8614の外壁8644上の溝8642内を動き、そしてループリテーナ昇降部8612は上方に駆動され、それにより、ループリテーナ7256および7260を上方に動かす、すなわち、ドロワ基部7202内のそれぞれの開口部7258および7262を通って上昇させる。図86は、線量計ローディング/アンローディング領域6932での昇降台8412を示し、ループリテーナ昇降部8612が、下げられた位置にある。図87は、線量計ローディング/アンローディング領域6932と線量計準備領域6934との間の昇降台8412を示し、ループリテーナ昇降部8612が、部分的に上昇した位置にある。図88および89は、線量計準備領域6934に完全に移動した昇降台8412を示し、ループリテーナ昇降部8612が、完全に上昇した位置にある。
【0209】
図89は、ねじ8912および8914を用いてシャーシ縁7404上に備え付けられたラック8634およびスライドトラック8452を示す。スライドトラック8452が、ラック8634とシャーシ縁7404との間に挟まれている。図89はまた、ループリテーナ昇降部8612の底面8922を示し、ループリテーナ昇降部内の円形開口部8924を通ってバレル8714が延びる。ねじ8932および8934は、バレル8714上にピニオンギア8622を備え付けるために用いられている。軸ポスト8942が、円形ベアリング8946内の開口部8944を通って延びる。スペーサークリップ8948は、バレル8714およびピニオンギア8622がポスト8942の周囲を回転するように、円形ベアリング8946と軸ポスト8942の基部8952との間の間隔が維持されることを確実にする。軸ポスト8942は、ドロワ基部7202上の定位置に備え付けられている軸マウント(図89では見えない)の一部である。
【0210】
図86、87、88および89に示されるプロセスはまた、反転され得る。昇降台8412が線量計準備領域6934から線量計ローディング/アンローディング領域6932に動くにつれて、ループリテーナ昇降部8612の内側面上の舌部がバレル8614の外壁8644上の溝8642内を動き、ループリテーナ昇降部8612は下方に駆動され、それにより、ループリテーナ7256および7260を下方に動かす、すなわち、ドロワ基部7202内のそれぞれの開口部7258および7262を通って下降させる。
【0211】
図90および91は、保持タブ7218、保持タブ7220、ピニオンギア8622およびドロワ基部7202の詳細を示す。図91に示されるように、保持タブ7218は、タブ基部9014から延びるピン9012を有する。保持タブ7218はまた、タブ基部9014から延びる上体部9016を有する。外レッグ7232および内レッグ7234がタブ上体部から延びる。保持タブ7220は、タブ基部9024から延びるピン9022を有する。保持タブ7220はまた、タブ基部9014から延びる上体部9026を有する。外レッグ7242および内レッグ7244がタブ上体部から延びる。保持タブ7218は、ピン9012を用いてピニオンギア8622の湾曲スロット9032内にスライド可能に備え付けられている。保持タブ7220は、ピン9012を用いてピニオンギア8622の湾曲スロット9034内にスライド可能に備え付けられている。タブ基部9014および9024がそれぞれの湾曲スロット9032および9034の上にあり、よって、ピン9012および9022がそれぞれ湾曲スロット9032および9034内を動くにつれて、外レッグ上部7532、内レッグ上部7534、外レッグ上部7542および内レッグ上部7544がピニオンギア8622の上方の同じ高さに維持される。湾曲スロット9032は、平坦部分9042および湾曲部分9044を備える。湾曲スロット9034は、平坦部分9046および湾曲部分9048を備える。ピニオンギア8622がラック8634に沿って回転するにつれて、保持タブ7218および7220は、それぞれドロワ基部7202内の開口部7222および7224によってピニオンギア8622と共に動くことが防止され、したがって、ピニオンギア8622がラック8364に沿って回転するにつれて、ピン9012および9022はそれぞれ湾曲スロット9032および9034内を動く。
【0212】
昇降台8412およびピニオンギア8622が線量計ローディング/アンローディング部6932内にあるとき、ピン9012および9022は、それぞれ湾曲スロット9032の平坦部分9043および湾曲スロット9034の平坦部分9046内にある。ピニオンギア8622が、線量計ローディング/アンローディング部6932から線量計準備領域6934まで、ラック8634に沿って回転するにつれて、ピン9012および9022は、それぞれ湾曲スロット9032の湾曲部分9044および湾曲スロット9034の湾曲部分9048に沿って動かされる。湾曲部分9044および9048は平坦部分9042および9046よりも互いに離れているので、ピン9021およびおよび9022が湾曲部分9044および9048の中を動くとき、保持タブ7218および7220は、図106に示されおよび以下記載されるように、互いから外に向かって広げられる。
【0213】
図90および91はまた、ピニオンギア8622およびドロワ基部7202のさらなる特徴を示す。ピニオンギア8622は開口部9052および9054を備え、それらを通って、ねじ8932および8934(図90および91に示さず)をるがねじ込まれ、昇降台8412のバレル8614上にピニオンギア8622を備え付けている。軸マウント9062は、ピニオンギア8622が回転する軸ポスト8942を備える。軸マウント9062は、ねじ7412(図90および91には見えない)を使用してドロワ基部7202の底部面8428内の凹部9064内に備え付けられている。ねじポスト9074および9076を備える遠位マウンティングストリップ9072は、ねじ9078および9080を使用してドロワ基部7202の底部面8428上に備え付けられている。遠位スプリングストップ9082は、スライドトラック8452上に備え付けられている。遠位センサスイッチ9094は、スライドトラック8454上に備え付けられている。昇降台8412が、線量計ローディング/アンローディング領域6932から線量計準備領域6934までの方向に動くとき、遠位スプリングストップ9082は、昇降台8412が遠位スプリングストップ9082および遠位センサスイッチ9084を越えて動くことを妨げる。遠位センサスイッチ9084は、ねじポスト9076が遠位センサスイッチ9084と接触するとき感知するセンサデバイス9088の部分であり、ドロワハウジング7206が線量計準備領域6934内にあることを指し示す。
【0214】
スライドトラック8454のスライド溝9092もまた、図90に見ることができる。スライドトラック8454は同一のスライド溝(図90では見えない)を備えている。ドロワ基部7202の1つの縁は、スライド溝9092内でスライドし、そしてドロワ基部7202の第2の縁は、スライドトラック8452のスライド溝内でスライドし、それにより、ドロワハンドル7204によって、押したり引いたりされるとき、ドロワ基部7202がスライドすることを可能にする。
【0215】
図90では、ピニオンギア8622はバレル8614から分離され、そしてループリテーナ昇降部8612の底部面8922上で静止することが示されている。
【0216】
図92および93は、フォトオプティカルエンジンフレーム8416、ねじ9212によってフォトオプティカルエンジンフレーム8416の底部面9210上に備え付けられたLED板アセンブリ基部9208、光電子増倍管(PMT)マウントプレート9214、PMT9216、ねじ9224を使用してフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9222上に備え付けられているLED相互接続PCBアセンブリ9220、およびフォトオプティカルエンジンフレーム8416上に備え付けられたフィルタパネル9234を示す。LED相互接続PCBアセンブリ9220は電源ジャック9236を備える。
【0217】
図94、95、96、97、98、99および100は、フォトオプティカルエンジン9402およびリーダー7712のフォトオプティカルエンジン9402の種々の構成要素を示す。OSLライトパイプマウント9408を通って延びる光学ライトパイプ8012を備えた光学ライトパイプアセンブリ9406は、ねじ9412を使用してフォトオプティカルエンジンフレーム8416の上部面9410上に備え付けられ、光学ライトパイプ8012は、開口部9414に延びる。スライドレール基部7720は、ねじ9416を使用して光学ライトパイプマウント9408上に備え付けられている。フォトダイオード9420を備えたフォトダイオードプリント回路板(PCB)アセンブリ9418は、ねじ9424を使用してフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9422上に備え付けられ、フォトダイオード9420は、開口部9426に延びる。LED板アセンブリ基部9208を備えたLED板アセンブリ9428は、ねじ9212を使用するフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9210上に備え付けられている。光電子増倍管(PMT)レンズ9430、PMTレンズガスケット9432およびブルーガラスフィルタ9434は、フォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9438内の開口部9436内に備え付けられている。PMTマウントプレート9214は、ねじ9440を使用してPMT9216上に備え付けられている。PMTマウントプレート9214およびPMTマウントプレートガスケット9442は、ねじ9444を使用するフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9438上に備え付けられている。LED相互接続PCBアセンブリ9220は、ねじ9224を使用してフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9222上に備え付けられている。PMTマウントプレートは、開口部9446を備え、そしてPMTマウントプレートガスケット9442は、(PMT)レンズ9430およびブルーガラスフィルタ9434と並べられた開口部9448を備える。PMT9216は、フォトカソード9450を備える。
【0218】
OSLフィルタ光学アセンブリ9452は、アセンブリマウント底部9454、開口円形下部ガスケット9456、グリーンガラスフィルタ9458、開口円形中部ガスケット9460、グリーンガラスフィルタ9458と並べられたダイクロイックミラー9426、開口円形上部ガスケット9464およびアセンブリマウント上部9466を備える。アセンブリマウント上部9466は、アセンブリマウント底部9454に適合し、そしてアセンブリマウント上部9466およびアセンブリマウント底部9454ともに、OSLフィルタ光学アセンブリ9452の残りの構成要素である下部ガスケット9456、グリーンガラスフィルタ9458、中部ガスケット9460、ダイクロイックミラー9462および上部ガスケット9464を包囲する。その場合、OSLフィルタ光学アセンブリ9452がフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9470内の開口部9468内に備え付けられる。開口部9468内に備え付けられ、アセンブリマウント上部9466およびアセンブリマウント底部9454は、開口部9468のひし形状内壁9472によってともに保持され、それによりOLSフィルタ光学アセンブリ9452の残りの構成要素をともに保持し、よって、下方ガスケット9456は、アセンブリマウント底部9454とグリーンガラスフィルタ9458との間に狭持され、中部ガスケット9460は、グリーンガラスフィルタ9458とダイクロイックミラー9462との間に狭持され、そして上方ガスケット9464は、ダイクロイックミラー9462とアセンブリマウント上部9466との間に狭持される。ともに保持されるとき、OSLフィルタ光学アセンブリ9452は、開口部9468の内壁9472を相補的に係合する形状を有する。アセンブリマウント底部9454は、円形開口部9474を有し、そしてアセンブリマウント上部9404は、光がOSLフィルタ光学アセンブリ9416を通り抜けることを可能にする円形開口部9478を有する。アセンブリマウント上部9466は、2つの湾曲端9482および9484を有する。OSLフィルタ光学アセンブリ9452は、ねじ9490を使用したフォトオプティカルエンジンフレーム8416の側面9470上に備え付けられたフィルタパネル9234およびフィルタパネルガスケット9488によって、開口部9468内に適所に保持される。
【0219】
本発明の種々のガスケットは、ゴムまたはプラスチックのような弾性材料製であり得る。フィルタ、レンズまたはミラーに関連して使用される図94および95に示された各ガスケットは、その中を光が通過し得る開口部を備える。
【0220】
LED板アセンブリ9428は、フォトオプティカルエンジン9402内に使用された励起光を伝達するLED(図示せず)を備える。
【0221】
フォトダイオードPCBアセンブリ9418は、作動センサとして機能するフォトダイオード9420を備える。フォトダイオードPCBアセンブリ9418は、フォトダイオードPCBアセンブリ9418に電源を供給するために、雄電源ジャック(示さず)と連結するための雌電気コネクタ9492を備える。
【0222】
図97、98および99に示されるように、LED相互接続PCBアセンブリ9220は、LED板アセンブリ9428への電気接続9724によって電気的に接続されたPCB9722を備える。LED相互接続PCBアセンブリ9220は、電源ジャック9236を備え、LED板アセンブリ9428のLED10242に電力を供給する。LED相互接続PCBアセンブリ9220は、開口部9734を有するアセンブリ本体9732を備え、そこに電源ジャック9236が備え付けられる。アセンブリ本体9732は、中にPCB9722が備え付けられる相補凹部9736、およびねじ9224を収容するための開口部9738を備える。
【0223】
フォトオプティカルエンジンが動作されまたは振動されるときに、OSLフィルタ光学アセンブリが、実質的に動作または振動しないように、開口部内にもまた備え付けられるので、図94、95、96、97、100および101のOSLフィルタ光学アセンブリは、OSLリーダー用の多くの以前のフィルタ光学アセンブリよりも小型であり、そして移動または振動によって位置ずれを受けることが少ない。
【0224】
特定のタイプのオプティカルフィルタが、フィルタアセンブリで使用されるとして上述されているが、様々な異なる色をフィルタするオプティカルフィルタが、励起光のための光源として使用される波長およびOSLセンサのOSLMが光を吸収する波長に依存して本発明のオプティカルフィルタアセンブリで使用されてもよい。また、特定のタイプのオプティカルフィルタが、OSLセンサから放射された光を検出する放射光検出器用のフィルタとして使用されるとして上述されているが、様々な異なる色をフィルタするオプティカルフィルタが、OSLのOSLMが発光する波長に依存して本発明の放射光検出器とともに使用されてもよい。
【0225】
図100は、組み立てられた配置ののフォトオプティカルエンジン9402を示し、OSLフィルタ光学アセンブリ9452の断面図を示すために部分10012を切り離している。図100の部分10012の円形領域10014は、図101にてより詳細に示される。図101はOSLフィルタ光学アセンブリ9452の断面図を提供し、これは、アセンブリマウント底部9454とグリーンガラスフィルタ9458との間に狭持された下方ガスケット9456、グリーンガラスフィルタ9458とダイクロイックミラー9462との間に狭持された中部ガスケット9460およびダイクロイックミラー9462とアセンブリマウント上部9466との間に狭持された上方ガスケット9464を示す。
【0226】
フォトオプティカルエンジンの全ての構成要素が、フォトオプティカルエンジンフレームの上または中に適所に固定されるので、図94、95、96、97、98、99、100および101のフォトオプティカルエンジンのレンズ、ミラーおよびフィルタの位置合わせはまた、フォトオプティカルエンジンを備える線量計リーダーが動かされるとき、振動によって著しく影響を受けない。これらの構成要素としては、OSLフィルタ光学アセンブリ、光学ライトパイプアセンブリ、ブルーガラスフィルタ、PMT、作動センサ、LED板アセンブリなどが挙げられる。本発明の1つの実施形態では図94、95、96、97、98、99、100および101のフォトオプティカルエンジンを用いるOSLリーダーは、OSLリーダーが動かされている間も、OSLを読み取るために使用され得る。構成要素間の小さい距離は、光路を通じた正確な伝達のために種々の光ビームが通過しなければならない立体角を最大限にするので、フォトオプティカルエンジンのレンズ、ミラーおよびフィルタは、他のOSLリーダーのレンズ、ミラーおよびフィルタよりも、振動によって位置ずれを受けることが少ない。構成要素の近接の配置は、散乱による損失を最小限にする。
【0227】
本発明の1つの実施形態では、4つの(4)AAバッテリーが、OSLリーダー、スレッドスライダの動作を制御するドライブギアを駆動するエンジン、線量計リーダーの電子コントロール、線量計リーダーの電子センサ、線量計リーダーのディスプレイ、および外部データベースとインターフェースでつなぐための通信ポートを稼動する電力を含む線量計リーダーを稼動するために必要な全ての電力を供給する。バッテリー寿命は、実施された解析の数、用いられた刺激プロトコールおよびリーダーがアイドリングであるが電源が入っている解析間の時間に依存する。典型的には、250より多くの解析が1セットの4AAバッテリーで実施され得る。本発明の1つの実施形態では、他のタイプの充電式および非充電式バッテリーが、線量計リーダーのための電源として使用されてもよい。例えば、1つ以上のアルカリバッテリー、1つ以上のリチウムバッテリーなどが、線量計リーダーのための電源として使用されてもよい。1つの実施形態では、1つ以上のバッテリーの総重量は、約100g未満である。
【0228】
本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーは、OSLセンサを読み取るために約1秒間に約90mA以下の電流またはを必要とする。本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーが電源を入れられ、そしてアイドル状態にあり、そして放射線量計を読み取るための準備ができるとき、線量計リーダーは、80mA以下の電流を必要とする。1つの実施形態では、線量計リーダーが電源を入れられたとき、線量計リーダー内の電流は、10秒未満の間に235mA以下であり得る。
【0229】
本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーは、密閉配置で線量計ケースを有し、最大深さ約19cm以下、最大幅約23.5cm以下および最大高さ約11cm以下を有する。1つの実施形態では、線量計リーダーは、密閉配置で線量計ケースを有し、総容量約3,065cm以下を有する。
【0230】
本発明の1つの実施形態では、線量計リーダーは、線量計リーダーケースを備え、線量計リーダーに電力を送る1つ以上のバッテリーの重量を除いて、約2,600g未満の重量を有し、そのため線量計リーダーは1個体によって運ばれることを可能とする。本発明の1つの実施形態では、本発明の、線量計リーダーケースを備えた線量計リーダーは、線量計リーダーに電力を送る1つ以上のバッテリーの重量を含めて約2,700未満の重量を有し、そのため線量計リーダーは1個体によって運ばれることを可能とする。
【0231】
図102は、線量計スレッド10204を読み取る操作における、線量計リーダー6902のOSLリーダー7712およびRFIDタグリーダー7640を示す。OSLリーダー7712に関する図解の簡潔性のために、OSLリーダー7712のフォトオプティカルエンジン9402のみが示され、そしてスレッドスライダ7714のような、OSLリーダー7712の他の構成要素は図102から省かれている。線量計スレッド10204は3つのOSLセンサ、OSLセンサ10212、OSLセンサ10214およびOSLセンサ10216ならびにRFIDタグ10218を備える。OSLセンサ10212、10214およびOSLセンサ10216は、Al:C材料を含むOSLM(図示せず)を備える。線量計スレッド10204は、矢印10222で示される方向に、スレッドスライダ7714によって放射線量計(図示せず)外へ引き出され、OSLセンサ10212、OSLセンサ10214およびOSLセンサ10216は各々、読み取り位置10226にて、OSLリーダー7712によって順に読み取られる。図102は、読み取りプロセスにおけるOSLセンサ10212を示す。
【0232】
OSLリーダー7712は、LED板アセンブリ9428の部分であるLED10242を備える。LED10232は、約520nmの波長を有する、伝達された緑色励起光10234のソースである。緑色励起光10234は、LED板アセンブリ9428の部分である集光器10236によって集中され、そして次にグリーンガラスフィルタ9458およびグリーンガラスフィルタ9458と並んだダイクロイックミラー9462を通過する。グリーンガラスフィルタ9458は、緑色励起光10234から非緑色光を除去する、すなわち、グリーンガラスフィルタ9458は、緑色光を通過するグリーンフィルタである。緑色励起光10234は、次に光学ライトパイプ8012によって導かれ、読み取り位置10226にあるOSLセンサ(図102のOSLセンサ10212)が、緑色励起光10234に曝露され、OSLセンサ10212内のOSLM材料が発光し、そして約420nmの波長の青色放射光10246を放射することを引き起こす。青色放射光10246は、ダイクロイックミラー9462によって反射され、青色放射光10246内の青色光から非青色光を除去するブルーガラスフィルタ9434を通過する、すなわち、ブルーガラスフィルタ9434は、青色光を通るブルーフィルタである。ブルーガラスフィルタ9434はまた、グリーンガラスフィルタ9458によって取り除かれないいかなる迷光または緑色励起光10234も除去する。青色放射光10246は、次に光電子増倍管(PMT)9216のフォトカソード9450によって検出および測定される。PMT9216は、光子計数モードにて稼動し、検出された青色放射光10246に基づくOSLセンサ内に生じたルミネセンスを定量する。伝達された緑色励起光10234の一部分は、グリーンガラスフィルタ9458を通じてダイクロイックミラー9462によって戻り反射され、緑色反射光10272は、作動センサ/フォトダイオード9420によって検出される。
【0233】
図102の緑色励起光10234は、LED10242からOSLセンサ10212までの光路を規定する。青色放射光10246は、OSLセンサ10212からフォトカソード9450までの光路を規定する。励起光10234は、出口10282で光学ライトパイプ8012を出て行き、そして出口10282からOSLセンサ10212までの距離10284を進む。
【0234】
OSLセンサ10212が読み取られる前、間または後に、RFIDタグリーダー7604はRFIDタグ5418を読み取り、矢印10224によって示されるように、RFIDタグ内に保存された識別情報を引き出す。この情報は、線量計リーダー6902とのデータ通信にて、ディスプレイ6920(図102に示さず)上または別のディスプレイ上に表示され得る。OSLセンサ10212、OSLセンサ10214およびOSLセンサ10216がOSLリーダー7712によって読み取られた後、RFIDタグリーダー7604は、OSLセンサ10212、OSLセンサ10214およびOSLセンサ10216の読み取りに基づく情報で、RFIDタグ10218をアップデートする。これらの3つのOSLセンサの各OSLセンサが読み取られるにつれて、RFIDタグリーダー7604はまた、アップデートされた情報を送信し得る。OSLセンサ10212、OSLセンサ10214およびOSLセンサ10216が読み取られた後、スレッドスライダ7714は、線量計スレッド10204を、矢印10230の方向へ押し込み、そして放射線量計内に戻す。
【0235】
データベース10292は、必要に応じて、線量計リーダー6902と通信するものであってもよく、または線量計リーダー6902の一部であってもよい。放射線量計および/または放射線量計をつける個体についての情報は、破線矢印10294によって示されるように、データベース10292から引き出される。放射線量計および/または放射線量計をつける個体についてのアップデートされた情報は、破線矢印10294によって示されるように、データベース10296に送信され得る。
【0236】
本発明の1つの実施形態では、OSLセンサのための読み取り位置にて、各OSLセンサ内のOSLMは、光ガイド/光学ライトパイプの出口からおよそ1mmにある。
【0237】
図102のフォトオプティカルエンジンの作動センサ/フォトダイオードは、作動センサ/フォトダイオードに戻り反射された励起光のために、非ゼロ読み取りが作動センサ/フォトダイオードによって受け取られるとき、フォトオプティカルエンジンが機能することを決定するように設計される。
【0238】
本発明の1つの実施形態では、図102の放射光検出器は、高感度計数システムを使用するPMTの部分である。緑色励起光による光励起の間に放射された青色光の量は、放射線量および緑色励起光の強度に正比例する。次に線量計算アルゴリズムが測定に用いられ、曝露結果を決定する。
【0239】
図102のフォトオプティカルエンジンは、様々なパルス速度を有する励起光を用い得る。図102のフォトオプティカルエンジンは、励起光の様々なパルス期間もまた用い得る。
【0240】
図102において、特定のフォトオプティカルエンジンは、特定のタイプのOSLMが曝露された様々なタイプの放射線の線量を決定するために、特定の伝達および検出光波長を用いるが、異なる波長を伝達および検出するフォトオプティカルエンジンが、異なる光学的に励起されたルミネッセンス材料と用いられ得る。フォトオプティカルエンジンはまた、パルス励起システムでもあってもよい。
【0241】
図103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114および115は、放射線量計102を使用する本発明の読み取りプロセスの例を示す。
【0242】
図103および104は、ローディング/アンローディング領域6932内の開始位置に設置された放射線量計102を示す。個体は、放射線量計102を開始位置10302に設置し、C形状リッジ7212(図103および104では見えない)は、放射線量計102のC形状溝454(図103および104では見えない)と係合する。放射線量計102(図103および104では見えない)のひし形凹部456および458(図103および104では見えない)は、線量計リーダー6902のそれぞれの保持タブ7218および7220(図103および104では見えない)に適合する。上方ハウジング104の円形位置合わせ記号224は、位置合わせドット7282と並べられる。湾曲した矢印222は、上方ハウジング104を下方ハウジング109(図103および104では見えない)から取り外すために、上方ハウジング104を回転させるべき方向を示す。
【0243】
図105は、放射線量計102の上方ハウジング104を回転し、放射線量計102が、ローディング/アンローディング領域6932内の回転位置10502内にあることを示す。ループ122および124を掴むことによって、個体は、円形位置合わせ記号224が位置合わせドット7286と並ぶまで上方ハウジング104を、およそ90°回転させ、放射線量計102を回転位置10502にし、上方ハウジング104が下方ハウジング106から取り外される。上方ハウジング104が回転されるにつれて、ループ122が線量計ループリテーナ7256の受け取りスロット7246内に回転し、そしてこれを係合する。ループ122は、線量計ループリテーナ7256の端壁7266およびループストップ7298によって、さらに回転することを妨げられる。ループ122は、スプリングタブ7270をまた係合し、そしてループリテーナ7256の基部7268上で静止する。また、上方ハウジング104が回転されるにつれてループ124が線量計ループリテーナ7260(図105では見えない)の受け取りスロット7272内に回転し、そしてこれを係合する。ループ124は線量計ループリテーナ7260の端壁7274(図105では見えない)およびループストップ7298によって、さらに回転することを妨げられる。ループ122はまた、スプリングタブ7278(図105では見えない)をまた係合し、そしてループリテーナ7260の基部7276(図105では見えない)上で静止する。上方ハウジング104が回転される間、下方ハウジング106(図105では見えない)は、放射線量計102のC形状溝454(図105では見えな)とC形状リッジ7212(図105では見えない)との係合、ならびにひし形凹部456および458(図105では見えない)と線量計リーダー6902の保持タブ7218および7220(図105では見えない)とのそれぞれの係合によって回転することを妨げられる。図105は、図88および89に示される昇降台8412の位置に対応する位置のドロワ基部7202を示す。
【0244】
ユーザーは、線量計ドロワ3914のドロワハンドル7204を押し込み、放射線量計102は、ドロワ基部7202によって、作業領域ハウジング7294内に動かされる。放射線量計102は、作業領域ハウジング7294内に押し込まれるにつれて、保持タブ7218および7220は外に向かってに広がり、保持タブ7218の外レッグ7232のフット7236および保持タブ7220の外レッグ7242のフット7246は、図106に示されるように、ひし形凹部456および458の切下げ10602および10604とそれぞれ係合する。図90および91に関して上により詳細に記載したように、保持タブ7218および7220は、保持タブ7218および7220とドロワ基部7202の開口部7222および7224ならびにピニオンギア8622の湾曲したスロット9032および9034との相互作用のため、互いから外に向かって広げられる。図106に示される状態では、フット7236が、ひし形凹部456のリップ10612を捕獲し、そしてフット7246がひし形凹部458のリップ10614を捕獲し、それにより、放射線量計102は線量計ローディング/アンローディング領域6932から線量計作業領域6934まで動かされるにつれて、上方ハウジング104(図106に示さず)が下方ハウジング106から持ち上げられるので、保持タブ7218および保持タブ7220が、ドロワ基部7202上に下方ハウジング106を保持することを可能とする。保持タブ7218および7220は、図93および94に関して上記のように、ピニオンギア8622はラック8634に沿って動くにつれて、保持タブ7218および7220と、ピニオンギア8622のそれぞれ湾曲したスロット9032および9034との相互作用によって、外に向かって広げられる。
【0245】
相補的な下方ハウジング回転防止係合構造の特定の組み合わせ、すなわち、ドロワ基部上のC形状リッジを係合する下方ハウジング上のC形状凹部は、図103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114および115に示される本発明の実施形態にて使用されるが、回転防止係合構造の他の組み合わせが本発明にて使用されてもよい。例えば、ドロワ基部は、2つ以上のポストを備え得、そして下方ハウジングは、ポストを受け取りそして係合するための凹部を備え得る。
【0246】
下方ハウジング保持構造の特定の組み合わせ、すなわち、ひし形凹部のリップおよび切下げを係合する保持タブは、図103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114および115に示される本発明の実施形態にて使用されるが、方ハウジング保持構造の他の組み合わせが本発明にて使用されてもよい。
【0247】
図107は、側方からの図105の回転位置10502の放射線量計102を示す。図108は、放射線量計102が、ドロワ基部7202によって作業領域ハウジング7294内に動かされることを示す。図108に示されるように、上方ハウジング104は、放射線量計102がドロワ基部7202によって作業領域ハウジング7294内に動かされるにつれて、ループリテーナ7256および7260がループリテーナ昇降台8612(図108では見えない)によって上昇される下方ハウジング106の上方に持ち上げられている。図109は、ドロワ基部7202によって作業領域ハウジング7294内さらに動かされた放射線量計102、およびループリテーナ7256および7260がループリテーナ昇降台8612(図109では見えない)によってさらに上昇されることによって下方ハウジング106からさらに持ち上げられている上方ハウジング104を示す。泡状クッション7296は、上方ハウジング104および下方ハウジング106のより詳細を示すために、図109から取り除かれている。
【0248】
図110、111および112は、作業領域ハウジング7294内に完全に押し込まれたドロワ基部7202を示す。放射線量計リーダー6902の線量計作業領域6934内の線量計準備位置11102の放射線量計を示すために、図111ではハウジングカバー6940は、取り除いて示される。線量計準備位置11102では、放射線量計102は、作業領域ハウジング7294、ハウジングカバー6940およびドロワハウジング7206によって光から完全に保護される。上部ハウジング104は、線量計準備位置11102にてループリテーナ7256および7260によって下方ハウジング104の上方に完全に持ち上げられる。図110、111および112はまた、近位フラップ8440が、どのようにして開口部7402の下でフロアを形成するかを示す。
【0249】
図112は、下方ハウジング106と線量計スレッド600が、どのようにして線量計準備位置11102での線量計リーダー6902の様々な構成要素と相互作用をするかを示すために、上方ハウジング104が取り除かれた線量計準備位置11102での放射線量計102を示す。線量計準備位置11102では、スレッドスライダ7714の二股のタング8034が線量計スレッド600のU形状戻り止め678と係合し、スレッドスライダ7714のU形状戻り止め8042は線量計スレッド600のタング679と係合し、そしてスライダ7714のプッシャー端部8040が、線量計スレッド600の端部側668に隣接する。二股のタング8034とU形状戻り止め678との係合およびU形状戻り止め8042とタング679との係合は、スライダ4214が、線量計スレッド600が、直線方向に、読み取り領域6936内に引き出されることを可能とする。線量計準備位置11102で、下方ハウジング106は引き続き、C形状溝454と係合するC形状リッジ7212によって回転することが妨げられる。線量計準備位置11102で、下方ハウジング106は引き続き、保持タブ7218および7220から引き続きひし形凹部456および458のそれぞれのリップ10612および10614を捕獲することによって、ドロワ基部7202上に保持される。
【0250】
図110、111および112に示されるドロワ基部7202の位置は、図88および89に示される昇降台8412の位置に対応する。
【0251】
図113は、スレッドスライダ7714(図113では見えない)によって、壁7708内の開口部8052を通って下方ハウジング106のスレッド凹部412から線量計読み取り領域6936内に引き出される線量計スレッド600を示す。
【0252】
図114は、OSLリーダー7712(図114では見えない)がOSLセンサ630の直下にあり、OSLM652(図114では見えない)の曝露側658がOSLリーダー7712に曝露される、コンパレータOSLセンサ630用の読み取り位置11402に引き出された線量計スレッド600を示す。位置決めノッチ684(図114では見えない)が位置合わせ記号8022および位置合わせ記号8030と並べられる。読み取り位置11402で、RFIDタグ660は、RFIDタグリーダー7604(図114では、より詳細な内部線量計読み取り領域6936を示すために、取り除かれている)によってまた読み取られる。
【0253】
図115は、OSLリーダー7712(図115では見えない)OSLセンサ628の直下にあり、OSLM642(図115では見えない)の曝露側650がOSLリーダー7712に曝露される参照OSLセンサ628用の読み取り位置11502に引き出された線量計スレッド600を示す。位置決めノッチ682(図115では見えない)が、位置合わせ記号8022および位置合わせ記号8030と並べられる。読み取り位置11502で、OSLセンサ628用の線量計スレッド600上のエッチングされた位置合わせ記号11512は、位置合わせ記号8022および位置合わせ記号8030と並べられる。図115は、OSLセンサ626用の線量計スレッド600上のエッチングされた位置合わせ記号11514もまた示す。
【0254】
参照OSLセンサ628が読み取られた後、スライダ7714は、線量計スレッド600を、中性子感応性OSLセンサ626が、OSLリーダー7712の上で読み取られる位置にある読み取り位置(図示せず)へ引き出す。中性子感応性OSLセンサ626用の読み取り位置にて、OSLM632の曝露側640はOSLリーダー7712へ曝露される。OSLセンサ626用の読み取り位置では、位置決めノッチ680が位置合わせ記号8022および位置合わせ記号8030と並べられる。また、OSLセンサ626用の読み取り位置では、エッチングされた位置合わせ記号11514は、位置合わせ記号8022および位置合わせ記号8030と並べられる。
【0255】
コンパレータOSLセンサ630、参照OSLセンサ628および中性子感応性OSLセンサ626がOSLリーダー7712によってそれぞれ読み取られた後、スレッドスライダ7714は、線量計スレッド600を、図110、111および112に示されるものと同一の構成で下方ハウジング106のスレッド凹部412内に押し戻す。ドロワハンドル7204上で引き出すことによって、ドロワハンドル7204は次いで引き戻され得、ドロワ基部7202は、図105および107に示されるものと同一の構成で線量計ローディング/アンローディング領域6932にある。ドロワ基部7202は、線量計ローディング/アンローディング領域6932の方向に動かされるにつれて、線量計上方ハウジング104は、ループリターナ7256および7260がループリターナ昇降部8612によって下げられることによって下げられる。また、放射線量計102ドロワ基部7202は、線量計ローディング/アンローディング領域6932の方向に動かされるにつれて、保持タブ7218および7220は内部に引っ込み、保持タブ7218の外レッグ7232のフット7236および保持タブ7220の外レッグ7242のフット7246はそれぞれ、ひし形凹部456および458の切下げ10602および10604をもはや係合しない。一旦、放射線量計102が線量計ローディング/アンローディング領域6932に戻されれば、上方ハウジング104は、ループ122および124を掴む個体によってループを掴み、そして上方ハウジング104を湾曲した矢印222に対向する方向に90°回転させることによって、下方ハウジング106上にねじ込まれ得、放射線量計102は、図103および104に示される構成にある。放射線量計102は、次いでドロワ基部7202から取り外され得る。
【実施例】
【0256】
線量計試験を行って、異なるエネルギーの放射線に対する3つのOSLセンサの応答を測定した。
【0257】
各5台の線量計のグループに、53keV、73keV、118keV、162keV、および662keVの平均エネルギーを有するガンマ線またはX線から、50mrem(5mSv)の深部線量(Hp10、または組織中10mmの深度で生じる線量として定義される)まで照射した。線量計を、直径7.3cmかつ高さ45cmのポリメチルメタクリレートから構成される手首を表す円筒状の模型上に備え付けた。曝露後、線量計を、上記かつ図面に示されるタイプの線量計リーダーを用いて読み出した。図116は、線量計中の3つのOSLセンサの各々についての送達された深部線量のmremあたりの光子カウント数の単位にて平均発光量をプロットする。Alと表示するセンサは、OSLMとアルミニウムカップとの間にPTFE変換フィルタを有するアルミニウムから構成される1つのエネルギー補償カップからなるOSLセンサを言う。同様に、CuTを標識したセンサは、OSLMとアルミニウムの内部カップとの間にPTFE変換フィルタを有する、アルミニウムの内部エネルギー補償カップおよび銅の外部補填カップからなるOSLセンサを言う。CuPを標識したセンサは、HDPE中性子変換フィルタがPTFE変換フィルタの代わりに用いることを除き、CuTセンサに類似する。Alセンサは、100keV未満のエネルギーを有するX線に対して増加応答を示し、これは銅外部カップのエネルギー補償効果を示す。図117は、662keVのガンマ線についての応答に対して正規化された同様のデータを表す。これは、試験した全てのエネルギーにて単位線量当たりの同様の応答を生じるフィルタのエネルギー補償効果を示す。図118は、参照センサであるCuTに対するAlおよびCuPセンサの相対応答を示す。このグラフは、CuTおよびCuPセンサの間のガンマ線およびX線応答が同等であることを示し、CuTについて測定されるよりも大きいCuPにおける応答が中性子線量に起因し得る。
【0258】
本発明を所定の実施形態を参照して開示する一方、記載の実施形態に対する多くの改変、置換および変換は、添付の請求の範囲に規定されるように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく可能である。したがって、本発明は記載の実施形態に限定されず、以下の請求の範囲の文言およびその等価物により規定される全ての範囲を有することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光刺激ルミネセンス(OSL)センサを備えるデバイスであって、該センサが、
第1の円筒カップ形状フィルタであって、第1の円形基盤、該第1の円形基盤から延びる第1の円筒形壁、および該第1の円形基盤と該第1の円筒形壁とにより取り囲まれた第1の凹部を有する、フィルタ;ならびに
該第1の円筒カップ形状フィルタの該第1の凹部内に備え付けられた光刺激ルミネセンス材料(OSLM)を備え、
該第1の円筒カップ形状フィルタが第1のエネルギー補償材料を備える、
デバイス。
【請求項2】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1の円筒カップ形状フィルタが、金属粒子が分散しているプラスチックを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記OSLセンサが、前記第1の円筒カップ形状フィルタが備え付けられている第2の円筒カップ形状フィルタをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムを含み、そして前記第2の円筒カップ形状フィルタが銅を含む、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記OLSセンサが、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタの前記円形基盤との間に設置された1つ以上のフィルタ材料ディスクを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記OLSセンサが、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタとの間に設置されたコンバータ材料ディスクを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記コンバータ材料ディスクが高密度ポリエチレンを含み、そしてポリエチレンを含むコンフォーマルディスクが前記OSLMと該コンバータ材料ディスクとの間に設置された、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記OSLセンサが、前記第1の円筒カップ形状フィルタが備え付けられている第2の円筒カップ形状フィルタをさらに備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記第2の円筒カップ形状フィルタが銅を含む、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記OSLセンサが、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタとの間に設置された第1の参照フィルタ材料ディスクを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項13】
前記第1の参照フィルタ材料ディスクがポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムを含む、請求項12に記載のデバイス。
【請求項15】
前記OSLセンサが、前記第1の円筒カップ形状フィルタが備え付けられている第2の円筒カップ形状フィルタをさらに備える、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第2の円筒カップ形状フィルタが銅を含む、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記OSLセンサ用の前記OSLMがAl:C材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記Al:C材料が30〜40μmの粒子サイズを有する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項19】
請求項1に記載のデバイスであって、前記OSLセンサが、
前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタの前記円形基盤との間に設置された1つ以上のフィルタ材料ディスク;および
該第1の円筒カップ形状フィルタ内の該OSLMの露出側面上に備え付けられ、そして前記第1の円筒形壁により圧迫されているスプリング型保持リングを備え
該保持リングが、該第1の円筒カップ形状フィルタ内に該OSLMおよび該1つ以上のフィルタ材料ディスクを保持する、
デバイス。
【請求項20】
1つ以上の光刺激ルミネセンス(OSL)センサを備える線量計スレッドを備えるデバイスであって、
該1つ以上の該OSLセンサのそれぞれが、第1の円筒カップ形状フィルタ内に備え付けられた光刺激ルミネセンス材料(OSLM)を備え、そして
該第1の円筒カップ形状フィルタが第1のエネルギー補償材料を備える、
デバイス。
【請求項21】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムで構成される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第1の円筒カップ形状フィルタが、金属粒子が分散しているプラスチックを含む、請求項20に記載のデバイス。
【請求項23】
前記1つ以上のOSLセンサのうち、第1のOSLセンサが、前記第1の円筒カップ形状フィルタが備え付けられている第2の円筒カップ形状フィルタをさらに備える、請求項20に記載のデバイス。
【請求項24】
前記第1の円筒カップ形状フィルタがアルミニウムを含み、そして前記第2の円筒カップ形状フィルタが銅を含む、請求項20に記載のデバイス。
【請求項25】
前記1つ以上のOSLセンサがそれぞれ、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタの前記円形基盤との間に設置された1つ以上のフィルタ材料ディスクを備える、請求項20に記載のデバイス。
【請求項26】
前記1つ以上のOSLセンサのうち、第1のOSLセンサが、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタとの間に設置されたコンバータ材料ディスクを備える、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記コンバータ材料ディスクが高密度ポリエチレンを含み、そしてポリエチレンを含むコンフォーマルディスクが前記OSLMと該コンバータ材料ディスクとの間に設置された、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記1つ以上のOSLセンサのうち、第2のOSLセンサが、前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタとの間に設置された第1の参照フィルタ材料ディスクを備える、請求項25に記載のデバイス。
【請求項29】
前記第1の参照フィルタ材料ディスクがポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記1つ以上のOSLセンサのうち、第3のOSLセンサが、第2の参照フィルタ材料ディスクを備え、該第2の参照フィルタ材料ディスクが前記OSLMと前記第1のフィルタとの間に位置し、そして該第3のOSLセンサが、前記第2のOSLセンサのコンパレータセンサである、請求項28に記載のデバイス。
【請求項31】
前記第2の参照フィルタ材料ディスクがポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つ以上のOSLセンサの各OSLセンサ用の前記OSLMが、Al:C材料を含む、請求項20に記載のデバイス。
【請求項33】
前記Al:C材料が30〜40μmの粒子サイズを有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項34】
請求項20に記載のデバイスであって、前記1つ以上のOSLセンサの各々が、
前記OSLMと前記第1の円筒カップ形状フィルタの前記円形基盤との間に設置された、1つ以上のフィルタ材料ディスク;および
該第1の円筒カップ形状フィルタ内の該OSLMの露出側面上に備え付けられ、そして該第1の円筒カップ形状フィルタの第1の円筒形壁により圧迫されているスプリング型保持リングを備え
該保持リングが、該第1の円筒カップ形状フィルタ内に該OSLMおよび該1つ以上のフィルタ材料ディスクを保持する、
デバイス。
【請求項35】
前記1つ以上のセンサが複数のセンサを含み、該1つ以上のセンサの2つ以上のそれぞれが、金属粒子がプラスチック内に分散されているプラスチック/金属円筒カップ形状フィルタを備え、そして該プラスチック/金属円筒カップ形状フィルタの各々が、異なる粒径を有する金属粒子を有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項36】
前記プラスチック/金属円筒カップ形状フィルタの各々が、前記第1の円筒カップ形状フィルタである、請求項35に記載のデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図96】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図101】
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【図102】
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【図103】
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【図104】
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【図105】
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【図106】
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【図107】
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【図108】
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【図109】
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【図110】
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【図111】
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【図112】
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【図113】
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【図114】
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【図115】
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【図116】
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【図117】
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【図118】
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【公表番号】特表2013−517471(P2013−517471A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548508(P2012−548508)
【出願日】平成23年1月10日(2011.1.10)
【国際出願番号】PCT/IB2011/050092
【国際公開番号】WO2011/086491
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(504214349)ランダウアー インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】