説明

置換されたテトラヒドロピランスピロピロリジノン及びピペリジノン、それらの製造及び治療上の使用

本発明は、式(I)
【化1】


(式中、R1、R2、m、n及びpは本明細書に記載された通りである)の一連の置換されたN−フェニル−ビピロリジンカルボキサミドを記載し、そして請求する。より詳しくは、本発明の化合物は、H3受容体のモジュレーターであり、従って、特に中枢神経系に関連する疾患を含むH3受容体によって調節されるさまざまな疾患の治療及び/又は予防における薬剤として有用である。さらに、また、本発明は、置換されたN−フェニル−ビピロリジンカルボキサミド及びそのための中間体の製造方法を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一連の置換されたテトラヒドロピランスピロピロリジノン及びピペリジノン誘導体に関する。本発明の化合物は、H3受容体のモジュレーターであり、そのため、特に中枢神経性系に関連する疾患を含むH3受容体によって調節されるさまざまな疾患の治療及び/又は予防における薬剤として有用である。さらに、また、本発明は、置換されたテトラヒドロピランスピロピロリジノン及びピペリジノン並びにそのための中間体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミンは、マスト細胞、腸クロム親和様細胞及びニューロンから放出される偏在性のメッセンジャー分子である。ヒスタミンの生理学的作用には、薬理学的に定義された4つの受容体(H1、H2、H3及びH4)が介在している。すべてのヒスタミン受容体は、7つの膜貫通ドメインを示し、そしてGタンパク質共役受容体スーパーファミリー(GPCR)のメンバーである。
【0003】
H1受容体は、ジフェンヒドラミン及びフェキソフェナジンのような典型的抗ヒスタミン剤(アンタゴニスト)の開発により薬理学的に定義されたヒスタミン受容体ファミリーの第1のメンバーであった。免疫系のH1受容体の拮抗作用はアレルギー反応の治療に一般的に使用されるが、H1受容体は、種々の末梢組織及び中枢神経性系(CNS)においても発現される。脳内では、H1は覚醒状態、気分、食欲及びホルモン分泌の制御に関与している。
【0004】
また、H2受容体はCNSで発現され、そこでは、認知を含むいくつかのプロセスを調節することができる。しかし、H2受容体アンタゴニストは、主にヒスタミンが介在する壁細胞による胃酸分泌を阻害することによって胃潰瘍を改善するために開発されてきた。代表的なH2アンタゴニストとしては、シメチジン、ラニチジン及びファモチジンが含まれる。
【0005】
H4受容体機能は十分に定義されていないが、免疫調節及び炎症プロセスに関与している可能性があることにさらに注意しなければならない。
【0006】
一方、H3受容体は、CNS、心臓、肺及び胃においても薬理学的に確認されている。H3受容体は、他のヒスタミン受容体とはかなり異なり、低い配列相同性を示す(H1:30%、H2:28%、H4:51%)。H3は、脳内におけるヒスタミンニューロンのシナプス前自己受容体並びに中枢及び末梢神経性系の両方におけるヒスタミンを含まないニューロン(nonhistamine-containing neurons)中のシナプス前ヘテロ受容体である。ヒスタミンに加えて、H3は、アセチルコリン、ドーパミン、ノルエピネフェリン及びセロトニンを含む他の神経伝達物質の放出及び/又は合成も調節する。特に注目されるのは、H3によるヒスタミン放出のシナプス前調節により、脳内のH1及びH2受容体の有意な調節が可能であるということである。H3は、複数の神経伝達物質のシグナル伝達経路を調節し、多様な生理学的プロセスに寄与することができる。実際に、広範な前臨床エビデンスは、H3が認知、睡眠覚醒サイクル及びエネルギー恒常性において役割を果たしていることを示している。
【0007】
H3機能のモジュレーターは、中枢神経系障害、例えば統合失調症に関連する認知障害(CIAS)、アルツハイマー型認知症(DAT)、統合失調症、アルツハイマー病、注意欠陥多動性障害、パーキンソン病、うつ病及びてんかん、睡眠障害(ナルコレプシー及び不眠症)、心臓血管障害(急性心筋梗塞)、呼吸器障害(喘息)、肥満及び消化管障害の治療に有用でありうる。一般に非特許文献1及び非特許文献2参照。
【0008】
特許文献1は、メラニン濃縮ホルモン(MCH)受容体アンタゴニストを有する、置換されたビス―ピロリジンを含む一連の化合物を記載している。しかし、そこに記載された化合物がH3受容体部位で活性であることは報告さていない。
【0009】
本明細書に記載された全ての参考文献は、それらの全体で参照により本明細書に組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第7,223,788号
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Hancock. Biochem. Pharmacol. 2006 Apr 14;71(8):1103-13
【非特許文献2】Esbenshade et al. Mol Interv. 2006 Apr;6(2):77-88, 59
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の目的は、H3受容体調節性CNS障害を治療するための選択的H3受容体リガンドとして一連の置換されたテトラヒドロピランスピロピロリジノン及びピペリジノンを提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、本明細書に記載された置換されたテトラヒドロピランスピロピロリジノン及びピペリジノンの製造方法を提供することである。
【0014】
他の目的及び本発明の適用性のさらなる範囲は、以下の詳細な説明から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
さて、式(I)の化合物は、H3受容体アンタゴニスト及び/又は逆アゴニストとして有用であることが見出された。従って、本発明の実施によれば、式(I):
【化1】

[式中、
mは、1又は2であり、
nは、1又は2であり、
pは、1又は2であり、
1は、水素、(C1−C4)アルキル、CF3、(C1−C4)アルコキシ−(C1−C4)アルキルであり、
2は、水素、ハロゲン、(C1−C4)アルキル又はCF3である]の化合物が提供される。
【0016】
本発明は、式(I)の化合物の種々のエナンチオマー又はジアステレオマーを含む式(I)の化合物の種々の塩をさらに含む。
【0017】
また、本発明の別の態様において、1つ又はそれ以上の式(I)の化合物を含む種々の薬学的組成物並びにH3受容体が部分的に及び/又は完全に介在する種々の疾患の緩和におけるその治療上の使用を提供する。
【0018】
発明の詳述
本明細書に使用される用語は、以下の意味を有する:
本明細書に使用されるように、「(C1−C4)アルキル」の語句は、メチル及びエチル基、並びに直鎖又は分枝状プロピル及びブチル基を含む。具体的なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル及びtert−ブチルである。「(C1−C4)アルコキシ」、「(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル」、又は「ヒドロキシ(C1−C4)アルキル」のような派生した語句は、それに応じて解釈すべきである。
【0019】
本明細書に使用されるように、「(C1−C6)ペルフルオロアルキル」の語句は、前記アルキル基中の水素原子の全てがフッ素原子で置き換えられることを意味する。具体例としては、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチル、並びに直鎖又は分枝状ヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、ウンデカフルオロペンチル及びトリデカフルオロヘキシル基が含まれる。派生した語句、「(C1−C6)ペルフルオロアルコキシ」は、それに応じて解釈すべきである。
【0020】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ及びヨードを意味する。
【0021】
本明細書に使用されるように、「患者」は、例えばラット、マウス、イヌ、ネコ、モルモットのような温血動物及びヒトのような霊長類を意味する。
【0022】
本明細書に使用されるように、「薬学的に許容しうる担体」の語句は、非毒性溶媒、分散剤、賦形剤、佐剤、又は薬学的組成物、すなわち、患者に投与できる剤形の形成を可能にするために本発明の化合物と混合される他の物質を意味するこのような担体の一例は、非経口投与に典型的に用いられる薬学的に許容しうる油である。
【0023】
本明細書に用いられる「薬学的に許容しうる塩」の用語は、本発明の化合物の塩が、薬の製造に用いることができることを意味する。しかしながら、他の塩は、本発明による化合物又はその薬学的に許容しうる塩の製造に有用でありうる。本発明の化合物の適切な薬学的に許容しうる塩としては、例えば、本発明による化合物の溶液を塩酸、臭化水素酸、硝酸、スルファミン酸、硫酸、メタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、酢酸、プロピオン酸、サリチル酸、ケイ皮酸、2−フェノキシ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、炭酸又はリン酸のような薬学的に許容しうる酸の溶液と混合することによって形成することができる酸付加塩が含まれる。また、オルトリン酸一水素ナトリウム及び硫酸水素カリウムのような酸金属塩を形成することもできる。また、このように形成された塩は、一又は二酸塩として存在してもよく、そして実質的に無水で存在することができ、又は水和することができる。さらにまた、本発明の化合物が酸性部分を担持する場合、その適切な薬学的に許容しうる塩としては、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩、及び適切な有機リガンドと形成された塩、例えば第四級アンモニウム塩が含まれうる。
【0024】
「立体異性体」の語句は、空間におけるそれらの原子の配向性のみが異なる個別分子のすべての異性体に用いられる一般的な用語である。典型的に、通常、少なくとも1つの不斉中心のため形成される鏡像異性体(エナンチオマー)が含まれる。本発明による化合物が2つ又はそれ以上の不斉中心を有する場合、さらにジアステレオ異性体として存在してもよく、また、ある種の個別分子は、幾何異性体(シス/トランス)として存在してもよい。同様に、本発明のある種の化合物は、一般に互変異性体として知られている、迅速平衡にある2つ又はそれ以上の構造的に異なる形態の混合物で存在してもよい。互変異性体の代表例としては、ケト−エノール互変異性体、フェノール−ケト互変異性体、ニトロソ−オキシム互変異性体、イミン−エナミン互変異性体などが含まれる。すべてのこのような異性体及びあらゆる比率におけるそれらの混合物が本発明の範囲内に包含されることは理解すべきである。
【0025】
本明細書に用いられるように、『R』及び『S』は、キラル中心の特異的な配置を表すために有機化学で一般に使用される用語として用いられる。『R』(レクタス)という用語は、結合に沿って最も低い優先順位の基に向かって見たときに、時計回りの関係の基の優先順位(最も高いものから二番目に低いものに対して)を有するキラル中心の配置のことである。『S』(シニスター)という用語は、結合に沿って最も低い優先順位の基に向かって見たときに、反時計回りの関係の基の優先順位(最も高いものから二番目に低いものに対して)を有するキラル中心の配置のことである。基の優先順位は、順位規則に基づいており、その際、優先順位は第1に原子番号に基づく(原子番号が減少する順序)。優先順位のリスト及び議論は、Stereochemistry of Organic Compounds, Ernest L. Eliel,
Samuel H. Wilen and Lewis N. Mander, 編集者, Wiley-Interscience, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994に含まれる。
【0026】
(R)−(S)系に加えて、特にアミノ酸に関して絶対配置を表すためにより古いD−L系も本明細書において用いることができる。この系では、主鎖の番号1の炭素が最上部になるようにフィッシャー投影式の向きを合わせる。接頭辞『D』は、官能(決定)基がキラル中心において炭素の右側にある異性体の絶対配置を表すために用いられ、そして『L』は、それが左にある異性体のそれを表わすために用いられる。
【0027】
広い意味で、「置換された」という用語は、有機化合物のすべての許容できる置換基を含むものとする。本明細書に記載された特定の実施態様のいくつかにおいて、「置換された」という用語は、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)ペルフルオロアルキル、フェニル、ヒドロキシ、−CO2H、エステル、アミド、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)チオアルキル、(C1−C6)ペルフルオロアルコキシ、−NH2、Cl、Br、I、F、−NH−低級アルキル及び−N(低級アルキル)2からなる群より独立して選ばれる1つ又はそれ以上の置換基で置換されたことを意味する。しかしながら、また、当業者に知られている他の適切な置換基はいずれもこれらの実施態様に用いることができる。
【0028】
「治療上有効な量」は、列記された疾患、障害又は状態の治療に有効である化合物の量を意味する。
【0029】
「治療」という用語は、以下のことである:
(i)疾患、障害及び/又は状態にかかりやすいかもしれないが、かかったとまだ診断されていない患者において疾患、障害又は状態が生じるのを予防すること;
(ii)疾患、障害又は状態を抑制すること、すなわち、その進行を抑えること;そして(iii)疾患、障害又は状態を軽減すること、すなわち、疾患、障害及び/又は状態の退縮させること。
【0030】
従って、本発明の実施によれば、式I:
【化2】

[式中、
mは、1又は2であり、
nは、1又は2であり、
pは、1又は2であり、
1は、水素、(C1−C4)アルキル、CF3、(C1−C4)アルコキシ−(C1−C4)アルキルであり、
2は、水素、ハロゲン、(C1−C4)アルキル又はCF3である]
の化合物が提供される。
【0031】
本発明は、式(I)の化合物の種々のエナンチオマー又はジアステレオマーを含む式(I)の化合物の種々の塩をさらに含む。先に及び後に具体的な実施例として示すように、薬学的に許容しうる塩を含む形成することができる全ての塩は、本発明の一部である。先に及び後に示すように、式(I)の化合物の考えられる全てのエナンチオマー及びジアステレオマー形態は、本発明の一部である。
【0032】
一実施態様において、式(I)の化合物が提供され、式中、m、n及びpは、1である。R1は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はメトキシメチルである。R2は、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル又はCF3である。
【0033】
また、本発明の別の実施態様において、式(I)の化合物が提供され、式中、nは2であり、そしてmは1であるか、又はnは1であり、そしてmは2である。pは、1又は2である。R1は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はメトキシメチルである。R2は、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル又はCF3である。
【0034】
本発明のさらなる態様において、本発明の範囲によって包含される以下の化合物を列挙することができるが、なんら制限されるわけではない:
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−エチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−フルオロ−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−(2−イソプロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−フルオロ−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−メトキシメチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
【0035】
2−{4−[4−(2−エチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−エチル−4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−エチル−4−[4−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン。
【0036】
また、上の全ての化合物は、その薬学的に許容しうる塩を含みうるかどうかにかかわらず、対応する塩を含むことができる。
【0037】
本発明の別の態様において、本発明の式(I)の化合物によって包含される以下の化合物を列挙することができるが、なんら制限されるわけではない:
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−フルオロ−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
【0038】
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン。
【0039】
また、薬学的に許容しうる塩を含む上記の化合物の考えられる全ての塩は、本発明の一部である。
【0040】
本発明のさらなる態様において、本発明の範囲内の以下の化合物を列挙することができる:
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン。
【0041】
また、薬学的に許容しうる塩を含む上記化合物の考えられる全ての塩は、本発明の一部である。
【0042】
本発明のさらなる態様において、本発明の範囲内の以下の化合物を、列挙することができる:
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)
−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン。
【0043】
また、薬学的に許容しうる塩を含む上記化合物の考えられる全ての塩は、本発明の一部である。
【0044】
本発明のさらなる態様において、本発明の範囲内の以下の化合物を、列挙することができる:
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン。
【0045】
また、薬学的に許容しうる塩を含む上記化合物の考えられる全ての塩は、本発明の一部である。
【0046】
本発明の別の態様において、本発明の化合物は、式(II):
【化3】

(式中、R1、R2、m、n及びpは、先に定義された通りである)の特異的な立体異性形態によって表すことができる。
【0047】
本発明の化合物は、当業者に知られている方法のいずれかによって合成することができる。具体的に、本発明の化合物の製造に用いられる出発物質のいくつかは、知られているか又はそれ自体商業的に入手可能である。また、本発明の化合物及び前駆体化合物のいくつかは、文献に報告され、そして本明細書にさらに記載されたような類似化合物を製造するために用いられる方法によって製造することができる。例えば、R. C. Larock, “Comp
rehensive Organic Transformations,” VCH publishers, 1989参照。
【0048】
また、種々の有機反応において、反応における望ましくない参入を回避するため、例えばアミノ基のような反応性官能基を保護する必要がありうることはよく知られている。慣用の保護基は、標準的な実施方法に従って用いることができ、そして当業者に知られており、例えば、T. W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry” John Wiley and Sons, Inc., 1991参照。例えば、適切なアミン保護基としては、スルホニル(例えば、トシル)、アシル(例えば、ベンジルオキシカルボニル又はt−ブトキシカルボニル)及びアリールアルキル(例えば、ベンジル)が含まれるが、なんら制限されるわけではなく、それらは、必要に応じて加水分解又は水素化によって後で除去することができる。他の適切なアミン保護基としては、塩基触媒による加水分解によって除去することができるトリフルオロアセチル[−C(=O)CF3]、又は固相樹脂に結合したベンジル基、例えばメリフィールド樹脂に結合した2,6−ジメトキシベンジル基(エルマンリンカー)又は酸接触加水分解によって、例えばTFAを用いて除去することができる2,6−ジメトキシ−4−[2−(ポリスチリルメトキシ)エトキシ]ベンジルが含まれる。
【0049】
より具体的には、本明細書に記載された化合物及びそのために用いられる種々の前駆体は、スキーム1〜7の以下の方法に従って合成することができ、その際、R1、R2、m、n及びpは、特に明記しない限り、式Iに定義された通りである。
【0050】
例えば、スキーム1は、式(4)(式中、R1、m及びpは、本明細書に定義された通りである)の中間体の製造を説明する。まず、スキーム1、工程1において、式(1)の適切に保護された(例えばtert−ブチルオキシカルボニル(boc))ピロリジノンを知られている還元的アミノ化方法のいずれかによって式(2)の望ましい置換されたピロリジンと縮合して式(3)の中間体を形成する。例えば、このような縮合反応は、窒素雰囲気のような不活性雰囲気中、トリアセトキシボロヒドリドのような還元剤の存在下で一般に実施する。反応は、周囲より低い(sub-ambient)、周囲の又は周囲より高い(super-ambient)反応温度及び圧力のいずれかで実施することができる。典型的に、このような反応は、窒素の大気圧で、室温で実施する。次いで、当業者に知られている方法を用いて反応混合物を処理して式(3)の中間体を単離する。
【0051】
次いで、スキーム1、工程2において、中間体(3)を脱保護して所望の式(4)の[1,3']−ピロリジニル−ピロリジンを形成する。このような脱保護反応は、一般に酸性条件下、例えば塩酸の存在下で周囲より低い温度から周囲温度、例えば約−10℃から室温の範囲の温度で実施する。しかし、式(3)の中間体の性質に応じて、他の適切な反応温度を用いることもできる。
【0052】
【化4】

【0053】
スキーム2は、式(9)(式中、R1、m及びpは、本明細書に定義された通りである)の[1,3']ピロリジニル−ピロリジンの鏡像異性的に純粋な異性体の製造を説明する。スキーム2、工程1において、式(5)の適切に保護された(例えばboc)ピロリジン又はピペリジンアルコールをp−トルエンスルホニルクロリドで処理して式(6)の中間体を形成する。この反応は、例えば適切な有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような非プロトン性溶媒中、トリエチルアミン及びDMAPのような適切な塩基の存在下、周囲より低い又は周囲温度条件で反応を実施するような、当業者に知られている方法のいずれかを用いて実施することができる。
【0054】
スキーム2、工程2において、式(6)の中間体を望ましい式(7)のピロリジン又はピペリジンと縮合させる。また、このような縮合反応は、式(8)の中間体を得るために当業者に知られている方法のいずれかを用いて実施することができる。典型的に、このような縮合反応は、アセトニトリルのような溶媒の存在下、炭酸カリウムのような塩基の存在下で、周囲温度から周囲より高い温度条件で実施する。
【0055】
次いで、スキーム2、工程3において、式(8)の中間体をジオキサンのような適切な溶媒中で塩酸のような酸と反応させて所望の式(9)の中間体の立体特異的異性体を形成する。ここで、式(9)の中間体は、本発明のプロセスに従って高エナンチオマー純度で容易に形成できることが見出され、その具体的な詳細を、種々の実施例として以下に提供する。一般に、エナンチオマー純度は、キラルHPLCを用いて測定することができる。
【0056】
【化5】

【0057】
スキーム3は、式(12)(式中、R1、R2、m及びpは、本明細書に定義された通りである)のアミノ−フェニル−ピロリジニル−ピロリジン中間体の製造を説明する。スキーム3、工程1において、式(11)の中間体を形成するために、式(10)[式中、Xは適切な脱離基、例えばCl、F、Br又はトリフラート(OTf)である]の適切に置換されたニトロベンゼンを式(4)の[1,3']ピロリジニル−ピロリジンと縮合させる。また、このような縮合反応は、当業者に知られている方法のいずれかを用いて実施することができる。例えば、このような縮合反応は、DMSOのような極性溶媒中、炭酸カリウムのような塩基の存在下で周囲温度から周囲より高い温度条件で実施することができる。
【0058】
スキーム3、工程2において、式(11)の中間体を、水素化又は塩酸中の二塩化スズを用いるような他の知られている化学的方法によって還元して重要な中間体(12)を形成する。
【0059】
【化6】

【0060】
スキーム4は、式(16)の化合物の製造を説明する。スキーム4、工程1において、式(13)の商業的に入手可能なテトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸エステル、例えばメチル又はエチルエステルを、THF中、HMPAの存在下でnBuLiのような適切な塩基、続いてアルケニルハライドで処理して式(15)の中間体を形成する。この反応は、文献(Nagumo, S.; Matoba A.; 等, Tetrahedron, 2002, 58(49), 9871-9877; Stafford, J. A.; Heathcock, C. H. J. Org. Chem., 1990, 55(20), 5433-5434)に報告されたような当業者に知られている方法のいずれかを用いて実施することができる。スキーム4、工程2において、プロパノール及び水中でOsO4及びNaIO4によりアルケン(15)を切断してアルデヒド(16)を形成する。
【0061】
【化7】

【0062】
本発明の化合物は、スキーム1〜4を用いて製造した中間体を用い、次いで、さらに下に説明する方法(A)又は方法(B)のいずれかを用いて製造することができる。
【0063】
スキーム5は、方法(A)を用いた本発明の化合物の製造を説明する。スキーム5、工程1において、式(16)のアルデヒドを知られている還元的アミノ化方法のいずれかによって式(12)の望ましい中間体と縮合させて式(17)の中間体を形成する。例えば、このような縮合反応は、一般に窒素雰囲気のような不活性雰囲気中、トリアセトキシボロヒドリドのような還元剤の存在下で実施する。反応は、周囲より低い、周囲の又は周囲より高い反応温度及び圧力のいずれかで実施することができる。典型的に、このような反応は、窒素の大気圧で、室温で実施する。次いで、当業者に知られている方法を用いて反応混合物を処理して式(17)の中間体を単離する。次いで、THFのような非プロトン性溶媒中で触媒量の塩基、例えばカリウムt−ブトキシドによって環化を開始して式(18)の化合物を形成する。
【0064】
【化8】

【0065】
スキーム6及び7は、方法(B)による本発明の化合物の製造を説明する。式(16)のアルデヒドを知られている還元的アミノ化方法のいずれかによって望ましい商業的に入手可能な式(19)のブロミドと縮合させて式(20)の中間体を形成する。例えば、このような縮合反応は、一般に窒素雰囲気のような不活性雰囲気中、トリアセトキシボロヒドリドのような還元剤の存在下で実施する。反応は、周囲より低い、周囲の又は周囲より高い反応温度及び圧力のいずれかで実施することができる。典型的に、このような反応は、窒素の大気圧で、室温で実施する。次いで、当業者に知られている方法を用いて反応混合物を処理して式(20)の中間体を単離する。次いで、THFのような非プロトン性溶媒中でカリウムt−ブトキシドのような触媒量の塩基によって環化を開始して式(21)の化合物を形成する。次いで、式(21)の中間体をスキーム6及び7に従って製造したアミン中間体(4)又は(9)と縮合させて本発明(18)の化合物を形成する。
【0066】
【化9】

【0067】
【化10】

【0068】
すでに先に記載したように、本発明の化合物は、容易に塩に転換することができる。より詳しくは、本発明の化合物は、塩基性であり、そして本発明のこのような化合物は、遊離塩基の形態で又はその薬学的に許容しうる酸付加塩の形態で有用である。酸付加塩は、使用にとってより都合のよい形態をとることができ;そして実際には、塩の形態の使用は、遊離塩基形態の使用に本質的に等しい。酸付加塩の製造に用いることができる酸としては、好ましくは、遊離塩基に固有の有益な阻害作用がアニオンに起因する副次的効果によ
ってそこなわれないように、遊離塩基と合わせたときに、薬学的に許容しうる塩、すなわちアニオンが塩の薬学的用量で患者に非毒性である塩を生じるものが含まれる。前記塩基性の化合物の薬学的に許容しうる塩は好ましいが、例えば、塩が精製及び同定のためにだけ形成されるとき、又はそれがイオン交換法によって薬学的に許容しうる塩を製造する際の中間体として用いられるときのように、特定の塩がそれ自体で中間生成物としてしか望まれない場合であっても、すべての酸付加塩は、遊離塩基の形態の供給源として有用である。
【0069】
この実施態様の別の態様において、本発明の化合物で予防及び/又は治療することができる特定の疾患、障害又は状態としては、以下のものが含まれるが、なんら制限されることはない:睡眠関連障害(具体例としてナルコレプシー、注意欠陥、概日リズム睡眠障害、閉塞型睡眠時無呼吸、周期性四肢運動及びレストレスレッグ症候群、過度の眠気及び薬物副作用に起因する嗜眠状態、などが含まれるが、なんら制限されるわけではない)、神経障害(列挙できる具体例としては、認知症、アルツハイマー病、多発性硬化症、てんかん及び神経因性疼痛が含まれるが、なんら制限されるわけではない)、神経心理学的及び認知障害(いくつかの具体例としては、統合失調症、注意欠陥多動性障害、アルツハイマー病、うつ病、季節性感情障害及び認知障害が含まれるが、なんら制限されるわけではない)。また、特定の障害としては、統合失調症に関連する認知障害(CIAS)、不安障害、例えば全般性不安、パニック障害及び心的外傷後ストレス障害、並びに大うつ病性障害が含まれる。他の障害としては、アルツハイマー型認知症(DAT)、神経系疾患に関連する認知障害、例えばアルツハイマー、パーキンソン、ハンチントン、加齢関連の認知障害、軽度認知障害、血管性認知症、レビー小体型認知症及び他のあらゆる認知関連の認知障害が含まれる。
【0070】
具体例として以下に記載するように、式(I)の化合物は、H3受容体と結合し、そしてH3機能活性に対して逆アゴニズムを示す。従って、本発明の化合物は、H3受容体リガンドで改善される疾患又は状態の治療において有用性を有することができる。より詳しくは、本発明の化合物は、受容体の活性に拮抗することによってH3受容体の機能を調節するH3受容体リガンドである。さらに、本発明の化合物は、受容体の基礎活性を阻害する逆アゴニストであってもよいし、又は受容体活性化アゴニストの作用を完全に阻止するアンタゴニストであってもよい。また、さらに、本発明の化合物は、H3受容体を部分的に阻止する又は部分的に活性化する部分アゴニストであってもよいし、又は受容体を活性化するアゴニストであってもよい。従って、本発明の化合物は、機能出力(functional output)、ヒスタミン状態(histamine tone)及び又は組織状況(tissue context)に応じてアンタゴニスト、逆アゴニスト及び/又は部分アゴニストとして特異的に作用することができる。従って、これらの化合物の特異的な活性により、上に具体的に列挙された複数の疾患状態を改善する有用性を得ることができる。
【0071】
従って、本発明の一態様において、患者に式(I)の化合物の治療上有効量を投与することを含む、患者における疾患の治療方法であって前記疾患が睡眠関連障害、認知症、アルツハイマー病、多発性硬化症、認知障害、注意欠陥多動性障害及びうつ病からなる群より選ばれる前記方法が提供される。
【0072】
本明細書に特別に記載された病理及び疾患状態は、制限するためではなく、むしろ本発明の化合物の有効性を説明するためであることは、当業者によって容易に理解される。従って、本発明の化合物は、H3受容体の効果によって生じたあらゆる疾患の治療に使用できることを理解すべきである。すなわち、上記のように、本発明の化合物は、H3受容体のモジュレーターであり、そしてH3受容体がすべてに又は部分的に介在するあらゆる疾患状態を改善するために効果的に投与することができる。
【0073】
本明細書に記載された本発明の化合物の種々の実施態様の全ては、本明細書に記載された種々の疾患状態の治療方法に用いることができる。本明細書に記載されたように、本発明の方法に使用される化合物は、H3受容体の効果を阻害し、それによって、H3の活性のために生じた効果及び/又は状態を緩和することができる。
【0074】
本発明の方法の別の実施態様において、本発明の化合物は、当分野で知られている方法のいずれかによって投与することができる。具体的には、本発明の化合物は、経口、筋肉内、皮下、直腸、気管内、鼻腔内、腹腔内又は局所経路によって投与することができる。
【0075】
また、最終的に、本発明のさらに別の実施態様において、薬学的に許容しうる担体及び式(I)の化合物のエナンチオマー、立体異性体及び互変異性体並びにその医薬上許容しうる塩、溶媒和物又は誘導体を含む式(I)の化合物を含む薬学的組成物が提供され、前記化合物は本明細書に記載された式Iに示す一般構造を有する。
【0076】
本明細書に記載されたように、本発明の薬学的組成物は、H3阻害活性を特徴としており、従って、患者においてH3の効果のため生じたあらゆる疾患、状態又は障害の治療に有用である。また、上記のように、本明細書に記載された本発明の化合物の好ましい実施態様の全ては、本明細書に記載された薬学的組成物の製造に使用することができる。
【0077】
好ましくは本発明の薬学的組成物は、経口、非経口、鼻腔内、舌下又は直腸投与のための、又は吸入若しくは通気による投与のための錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、無菌非経口液剤又は懸濁剤、定量エアゾール剤又は液体スプレー剤、点滴剤、アンプル、自己注射器又は坐剤といったような単位剤形中にある。別法として、組成物は、週1回又は月1回の投与に適した形態であってもよい;例えば、デカン酸塩のような活性化合物の不溶性塩を適応させて筋肉内投与のためのデボー製剤を提供することができる。活性成分を含む浸食性ポリマーを想定してもよい。錠剤のような固形組成物を製造するには、主要活性成分を薬学的担体、例えば慣用の錠剤化成分、例えばコーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム又はゴム、及び他の薬学的希釈剤、例えば水と混合して本発明の化合物又はその薬学的に許容しうる塩の均一な混合物を含む固形予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物を均一と称する場合、組成物が錠剤、丸剤及びカプセル剤のような等しく有効な単位剤形に容易に細分することができるように、活性成分が組成物の全体を通じて均一に分散されたことを意味する。次いで、この固形予備処方組成物を本発明の活性成分0.1〜約500mgを含む、上記タイプの単位剤形に細分する。矯味矯臭した単位剤形は、活性成分1〜100mg、例えば1、2、5、10、25、50又は100mgを含む。新規組成物の錠剤又は丸剤は、コーティングするか又は別途、調合して持続作用の利点を有する剤形を提供することができる。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投薬及び外側投薬成分を含むことができ、後者は前者をおおう外皮の形態にある。2つの成分は、胃中での崩壊を阻止するのに役立つ腸溶層によって分割することができ、そして内側成分は損傷を受けることなく十二指腸に入ることができ、すなわち放出を遅延することができる。このような腸溶層又はコーティングには、さまざまな物質を用いることができ、このような物質には、多くのポリマー酸並びにポリマー酸とセラック、セチルアルコール及び酢酸セルロースのような物質との混合物が含まれる。
【0078】
本発明の新規組成物を経口的に又は注射によって投与するために組み込むことができる液体形態としては、水性液剤、適切に矯味矯臭したシロップ剤、水性又は油懸濁剤、及び綿実油、ゴマ油、ヤシ油又は落花生油のような可食油で矯味矯臭した乳剤、並びにエリキシル剤及び同様の薬学的ビヒクル(vehicle)が含まれる。水性懸濁剤に適した分散又は懸濁化剤としては、合成及び天然ゴム、例えばトラガカント、アカシア、アルギナート、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチンが含まれる。
【0079】
本発明の薬学的組成物は、当分野で知られている方法のいずれかによって投与することができる。一般に、本発明の薬学的組成物は、経口、筋肉内、皮下、直腸、気管内、鼻腔内、腹腔内又は局所経路によって投与することができる。本発明の薬学的組成物の好ましい投与は、経口及び鼻腔内経路による。経口又は鼻腔内経路によって薬学的組成物を投与するための知られている方法はいずれも本発明の組成物の投与に使用することができる。
【0080】
本明細書に記載された種々の疾患状態の治療において、適切な投薬レベルは、1日当たり約0.01〜250mg/kg、好ましくは1日当たり0.05〜100mg/kg、そして特に1日当たり約0.05〜20mg/kgである。化合物は、1日当たり1〜4回のレジメンで投与することができる。
【0081】
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、それらは説明のために提供するのであって、本発明の範囲をなんら制限することはない。
【0082】
実施例(一般的)
以下の実施例及び製造に使用したように、その中に使用される用語は、記載された意味を有する:「kg」は、キログラムのことであり、「g」は、グラムのことであり、「mg」は、ミリグラムのことであり、「μg」は、マイクログラムのことであり、「pg」は、ピコグラムのことであり、「lb」は、ポンドのことであり、「oz」は、オンスのことであり、「mol」は、モルのことであり、「mmol」は、ミリモルのことであり、「μmole」は、マイクロモルのことであり、「nmole」は、ナノモルのことであり、「L」は、リットルのことであり、「mL」又は「ml」は、ミリリットルのことであり、「μL」は、マイクロリットルのことであり、「gal」は、ガロンのことであり、「℃」は、摂氏の温度差のことであり、「Rf」は、保持因子のことであり、「mp」又は「m.p.」は、融点のことであり、「dec」は、分解のことであり、「bp」又は「b.p.」は、沸点のことであり、「mmHg」は、水銀のミリメートルにおける圧力のことであり、「cm」は、センチメートルのことであり、「nm」は、ナノメートルのことであり、「abs.」は、無水のことであり、「conc.」は、濃縮されたもののことであり、「c」は、g/mLにおける濃度のことであり、「DMSO」は、ジメチルスルホキシドのことであり、「DMF」は、N,N−ジメチルホルムアミドのことであり、「CDI」は、1,1'−カルボニルジイミダゾールのことであり、「DCM」又は「CH2Cl2」は、ジクロロメタンのことであり、「DCE」は、1,2−ジクロロエタンのことであり、「HCl」は、塩酸のことであり、「EtOAc」は、酢酸エチルのことであり、「PBS」は、リン酸緩衝食塩水のことであり、「IBMX」は、3−イソブチル−1−メチルキサンチンのことであり、「PEG」は、ポリエチレングリコールのことであり、「MeOH」は、メタノールのことであり、「MeNH2」は、メチルアミンのことであり、「N2」は、窒素ガスのことであり、「iPrOH」は、イソプロピルアルコールのことであり、「Et2O」は、エチルエーテルのことであり、「LAH」は、水素化アルミニウムリチウムのことであり、「ヘプタン」は、n−ヘプタンのことであり、「HMBA−AM」樹脂は、4−ヒドロキシメチルベ安息香酸ンアミノメチル樹脂のことであり、「PdCl2(dppf)2」は、1,1(−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドDCM錯体のことであり、「HBTU」は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートのことであり、「DIEA」は、ジイソプロピルエチルアミンのことであり、「CsF」は、フッ化セシウムのことであり、「MeI」は、ヨウ化メチルのことであり、「AcN」、「MeCN」又は「CH3CN」は、アセトニトリルのことであり、「TFA」は、トリフルオロ酢酸のことであり、「THF」は、テトラヒドロフランのことであり、「NMP」は、1−メチル−2−ピロリジノンのことであり、「H2O」は、水のことであり、「BOC」は、t−ブチルオキシカルボニルのことであり、「ブライン」は、飽和塩化ナトリウム水溶液のことであり、「M」は、モルのことであり、「mM」は、ミリモルのことであり、「 M」は、マイクロモルのことであり、「nM」は、ナノモルのことであり、「N」は、正常のことであり、「TLC」は、薄層クロマトグラフィのことであり、「HPLC」は、高性能液体クロマトグラフィのことであり、「HRMS」は、高分解能質量スペクトルのことであり、「L.O.D.」は、乾燥減量のことであり、「μCi」は、マイクロキュリーのことであり、「i.p.」は、腹腔内のことであり、「i.v.」は、静脈内のことであり、anhyd=無水;aq=水性;min=分;hr=時間;d=日;sat.=飽和;s=一重線、d=二重線;t=三重線;q=四重線;m=多重線;dd=二重線の二重線;br=ブロード;LC=液体クロマトグラフィ;MS=質量分析器;ESI/MS=エレクトロスプレーイオン化/質量分析器;RT=保持時間;M=分子イオン、約「〜」=約。
【0083】
反応は、一般に窒素雰囲気下で実施した。溶媒を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして回転蒸発器において真空下で蒸発させた。TLC分析は、EM Scienceシリカゲル60 F254プレートを用いてUV照射により可視化して実施した。フラッシュクロマトグラフィは、Alltechパック詰めのシリカゲルカートリッジを用いて実施した。1H NMRスペクトルは、ASW5mmプローブを備えたGemini 300又はVarian Mercury 300分光計において300MHzで実施し、そして特に明記しない限り、通常、D2O、DMSO−D6又はCDCl3のような重水素化溶媒中、周囲温度で記録した。化学シフト値( )は、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を基準にして100万分率(ppm)で示した。
【0084】
保持時間(RT)及び関連する質量イオンを測定するための高圧液体クロマトグラフィ−質量分析(LCMS)実験は、以下の方法の1つを用いて実施した:
質量スペクトル(MS)は、Micromass質量分析器を用いて記録した。一般に、使用した方法は、陽電子スプレーイオン化であり、100から1000まで質量m/zを走査した。液体クロマトグラフィは、Hewlett Packard 1100 Series Binary Pump & Degasserにおいて実施した;使用した補助検出器は、以下の通りである:Hewlett Packard 1100 SeriesUV検出器、波長=220nm、そしてSedere SEDEX 75 Evaporative Light Scattering (ELS)検出器 温度=46℃N2圧力=4bar
LCT:勾配(AcN+0.05%TFA):(H2O+0.05%TFA)=5:95(0分)〜95:5(2.5分)〜95:5(3分)。カラム:YMC Jsphere 33×2 4μM,1ml/分
MUX:カラム:YMC Jsphere 33×2,1ml/分 勾配(AcN+0.05%TFA):(H2O+0.05%TFA)=5:95(0分)〜95:5(3.4分)〜95:5(4.4分)
LCT2:YMC Jsphere 33×2 4μM、(AcN+0.05%TFA):(H2O+0.05%TFA)=5:95(0分)〜95:5(3.4分)〜95:5(4.4分)
QU:YMC Jsphere 33×2 1ml/分,(AcN+0.08%ギ酸):(H2O+0.1%ギ酸)=5:95(0分)〜95:5(2.5分)〜95:5(3.0分)
【0085】
以下の実施例は、本発明の化合物の製造に用いる種々の出発物質の製造に使用される方法を記載する。
【0086】
中間体
中間体(i)
2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化11】

DCE(60mL)中のN−BOC−3−ピロリジノン(4.22g,22.9mmol)及び2−メチルピロリン(1.95g,22.9mmol)(HCl塩は、エーテル中の1M HCl 22.9mLを2−メチルピロリンのDCM溶液に加えてから蒸発させることによって製造した)の溶液にN2下、室温で粉末状ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドをゆっくり加えた。黄色がかった乳白色の溶液を室温で一夜撹拌した。LC/MS−m/z 255及び199(基準及びM−tBu)。反応を水性NaHCO3溶液(100mL)でクエンチした。二層を分離し、そして水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(10mL)及びブライン(5mL×2)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上で精製し、DCM及びDCM中の7.5%MeOHで溶離して表題化合物5.50g(収率:94%)を液体として得た。
MS:255(M+H+);TLC:0.5(DCM中の10%MeOH)
【0087】
中間体(ii)
2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩
【化12】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.50g,21.62mmol)を0℃でジオキサン中の4M HCl 20mLにより処理した。溶液を窒素下、室温で一夜撹拌した。TLC(DCM中の10%MeOH)は、出発物質を検出しなかった。撹拌しながら溶液にN2を通過させた。排出口をKOH溶液に通過させてHClを30分間吸収させた。溶媒を蒸発乾固によって除去して吸湿性の粘着性物質5.3g(約100%)として表題化合物を得た。この物質をさらに精製することなく、以下に説明する後の工程に使用した。
LCMS:RT=0.35分,MS:155(M+H)
1H NMR (D2O, 300MHz):δ 4.30 (m), 3.85 (m), 3.76 (s), 3.5 (m), 3.46 (m), 3.32 (m), 2.66 (m), 2.28 (m), 2.10 (m), 1.46 (bs).
【0088】
中間体(iii)
4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン
【化13】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したのと本質的に同じやり方でケトン1.6gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.48g(収率94%)を得た。
LC/MS:RT=3.42分;MS:197.19(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 4.72 (1H, br), 3.28 (1H, d, J = 12.65 Hz), 3.04 (2H, m), 2.86-2.53 (4H, m), 2.05-1.47 (10H, m), 1.47 (3H, m), 0.93 (3H, m)
【0089】
中間体(iv)
4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン
【化14】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン1.6gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.57g(収率100%)を得た。
LC/MS:RT=3.69分;MS:197.19(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz CDCl3) δ : 5.77 (1H, br), 3.35 (1H, m), 2.98 (2H, m), 2.84-2.46 (4H, m), 2.05-1.46 (10H, m), 0.86 (6H, dt, J = 10.40, 6.05 Hz)
【0090】
中間体(v)4−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン
【化15】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン1.6gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.40g(収率89%)を得た。
LC/MS:199(M+H)
【0091】
中間体(vi)
2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル
【化16】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン1.48gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.46g(収率100%)を得た。
LC/MS:RT=3.64分;MS:183.18(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ : 3.39 (1H, m), 3.17 (1H, m), 2.94 (3H, m), 2.69-2.40 (4H, m), 2.13-1.10 (10H, m), 0.92 (3H, m)
【0092】
中間体(vii)
2−イソプロピル−[1,3']ビピロリジニル
【化17】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン1.48gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.46g(収率100%)を得た。
LC/MS:RT=0.45分;MS:183.19(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ : 3.39 (1H, m), 3.17 (1H, m), 3.05-2.74 (3H, m),
2.69-2.36 (3H, m), 2.10-1.69 (3H, m), 1.63 (4H, m), 0.84 (6H, m)
【0093】
中間体(viii)
2−メトキシメチル−[1,3']ビピロリジニル
【化18】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン1.48gからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物1.47g(収率100%)を得た。
LC/MS:RT=0.42分;MS:185.16(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ : 3.38 (6H, m), 3.21 (2H, m), 3.06-2.40 (6H, m),
2.14-1.57 (5H, m)
【0094】
中間体(ix)
4−(2−エチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン
【化19】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン912mgからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物800mg(収率96%)を得た。
LC/MS:RT=3.57分;MS:183.18(M+H)
NMR: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ : 3.19-2.76 (4H, m), 2.57 (4H, m), 2.15-1.20 (10H, m), 1.19 (1H, m), 0.86 (3H, t, J = 7.51 Hz)
【0095】
中間体(x)
2−エチル−[1,3']ビピロリジニル
【化20】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩の合成に記載したの本質的に同じやり方でケトン848mgからこの中間体を合成して透明な油として表題生成物750mg(収率97%)を得た。
LC/MS:RT=3.64分;MS:169.16(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ :3.11-2.29 (8H, m), 2.19-1.11 (9H, m), 0.87 (3H, t, J
= 7.51 Hz)
【0096】
中間体(xi)2−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3']ビピロリジニル
【化21】

2−メチル−[1,3']ビピロリジニル塩酸塩(上で得た中間体(ii),5.3g,21.6mmol,1.12当量)を無水DMSO(30mL)中に溶解した。この溶液に5−フルオロ−2−ニトロトルエン(3.00g,18.78mmol,1当量)、続いて粉末状炭酸カリウム(8.9g,65mmol)を加えた。懸濁液を油浴上で85℃に4時間加熱すると、出発物質が消費されたことがTLC(DCM中の5%MeOH)及びLC/MSにより測定された。懸濁液に水20mL及びDCM50mLを加えた。二層を分離し、そして水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(20mL)及びブライン(15mL×2)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム上で精製し、DCM中5%のMeOHで溶離して、乾燥後、黄色固形物5.47g(100%)として表題化合物を得た。
MS:290(M+H+
1H NMR (300 MHz, CDCl3), d (ppm): 8.10 (d, 9Hz, 1H), 6.36 (bd, 9 Hz, 1H), 6.28 (bs, 1H), 3.4-3.2 (m, 5H), 3.00-2.78 (m, 2H), 2.64 (s, 3H), 1.7-2.2 (m, 6H), 1.5 (m, 1H), 1.06 (m, 3H).
【0097】
中間体(xii)
4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン
【化22】

MeOH中の2−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3']ビピロリジニル(上で得た中間体(iii),2.23g,7.7mmol)の溶液を脱気し、そして窒素を入れた。この溶液にPd−C(10%)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、室温で8時間撹拌した。TLC(DCM中の10%MeOH)及びLC/MSは、反応が完了したことを示した。混合物をセライトパッドに通過させ、メタノールですすいだ。濾液を乾燥するまで濃縮し、さらに高真空下で乾燥させて赤褐色の液体を得、高真空下で乾燥させた後、粘着性の黒色液体1.73g(86%)として表題化合物を得た。この物質をさらに精製及び保存することなく次の工程に用いた。MS:260(M+H+
【0098】
中間体(xiii)
(R)−3−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化23】

機械的撹拌棒及び250ml滴下ロートを備えた2L丸底フラスコにp−トシルクロリド(58g,305mmol,1.5当量)及び無水DCM600mlを加えた。溶液を氷水浴で冷却した。Et3N(65ml)及びDMAP(2.65g)を加えた。DCM200ml中の(R)−3−(−)−N−Boc−ヒドロキシピロリジン(38g,203mmol,1.0当量)の溶液をゆっくり加えた。反応混合物を室温で一夜撹拌するにまかせた。TLCは反応の完了を示した。生成物はRf値0.3を有した(TLCはDCM中で展開した)。反応物を氷水浴で冷却した。ポリマー担持されたトリスアミン(32g)を加え、そして30分間撹拌した。トリスアミンビーズを濾過し、そしてDCM300〜400mLですすいだ。有機溶液をH3PO4(1M)溶液200mLで2回、続いて飽和NaHCO3溶液(200mL)及びブライン(200mL)で洗浄した。有機相をK2CO3で乾燥させた。濃縮した後、粗生成物を750gシリカゲルカートリッジ(DCM〜DCM中の5%MeOH)によって精製して淡褐色の油(52g,75%)として表題化合物を得た。
MS:363(M+Na+);TLC(DCM)Rf=0.3
1H NMR (CDCl3, 300MHz), δ (ppm): 7.80 (d, 9.0Hz, 2H), 7.35 (d, 7.8Hz, 2H), 5.04
(bs, 1H), 3.45 (m, 4H), 2.46 (bs, 3H), 2.05 (m, 2H), 1.43 (s, 9H).
【0099】
中間体(xiv)
(S)−3−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1カルボン酸tert−ブチルエステル
【化24】

丸底フラスコに無水DCM80mLを入れた。溶媒を排出して窒素でパージした。この溶媒に(3S)−1−BOC−3−ピロリジノール(Astatechから入手した)、(16.32g,33.8mmol)、DMAP(0.4g)を加えた。溶液を氷水浴で冷却した。この冷溶液にDCM20mL中のp−トルエン−スルホニルクロリド(9.67g,50.87mmol,1.5当量)の溶液を加えた。氷水浴をはずし、そして溶液を窒素下で一夜撹拌した。TLC(SMについてはDCM中の5%MeOH,I2可視化;生成物についてはDCM,UV)は、反応の完了を示した。ポリマー担持されたアミン(4.5g)の添加によって反応をクエンチし、30分間撹拌した。DCM50mLを加え、そして濾過した。濾過パッドをDCMで洗浄した。有機物をH3PO4(1M,2×50mL)、NaHCO3(50mL)、ブライン(50mL)、洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、濾過し、そして液体に濃縮した。これを、DCM中の0〜2%MeOHを用いてAnalogixにおいて110gシリカゲルカラム上で精製して純粋な生成物8.82g(収率77%)を得た。
TLC(DCM)Rf=0.3 LC:Rt=3.55分,全イオンに基づいて100%純粋,MS:363(M+Na);342,327,286(基準)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 7.81 (d, 8.7Hz, 2H), 7.37 (d, 8.7Hz, 2H), 5.04
(bs, 1H), 3.45 (m, 4H), 2.46 (s, 3H), 1.44 (s, 9H).
【0100】
中間体(xv)
(2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化25】

機械的撹拌機及び還流冷却器を備えた2L丸底フラスコにトシラート(52g,0.15mol,1.0当量)、(2S)−2−メチルピロリジン(25.2g,0.3mol,2.0当量)、無水CH3CN(500ml)、及び乾燥K2CO3粉末(50g,36mmol,2.4当量)を加えた。生成した懸濁液を75℃で20時間撹拌した。加熱ブロックを88℃に設定した。
【0101】
LC/MSは、m/z363で少量の出発物質を示した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物を水200mLとDCM400mLとの間で分配した。水層をDCM50mLで2回洗浄した。有機抽出物を合わせ、そして飽和NaHCO3溶液150mL、ブライン150mLで洗浄し、そしてK2CO3で乾燥させた。粗物質をシリカゲルカラムによって精製し、DCM中の5〜10%MeOHで溶離した。生成物は、254nm及び280nmで弱いUV吸収をなお有した。淡黄色の油を得た。収量:24.5g(64%)
LCMS:RT=1.27分,MS:255(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 3.15 (m, 2H), 3.3 (m, 3H), 2.97 (m, 1H), 2.71
(m, 1H), 2.47 (m, 1H), 1.98 (m, 2H), 1.96-1.67 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.06 (d, 6.2Hz, 3H).
【0102】
中間体(xvi)
(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化26】

中間体(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルと実質的に同じやり方で3−(3R)−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルをR−(−)−2−メチルピペリンジン(Advanced Asymmetricsから入手した)と縮合することによって表題化合物を製造した。
LCMS:RT=1.05分,MS:255(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 3.30 (m, 1H), 3.14 (bs, 2H), 2.91 (m, 1H), 2.75 (m, 1H), 2.51 (m, 1H), 2.07-1.69 (m, 6H), 1.46 (s, 9H), 1.10 (d, 6.0Hz, 3H).
【0103】
中間体(xvii)
(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化27】

3−(3S)−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.82g,19.97mmol,1当量)及びS−(+)−2−メチル−ピペリンジン(Advanced Asymmetricsから入手した)(3.40g,40mmol,2当量)を無水CH3CN(65mL)中に溶解した。この無色の溶液に室温で粉末K2CO3(粉末,325メッシュ,98+%,6.10g,44.2mmol,2.2当量)を加えた。80℃に維持した油浴上で懸濁液を撹拌しながら窒素下で24時間加熱した。TLC(SMについてはDCM中の3%MeOH、生成物についてはDCM中の7.5%MeOH)は、SMがほとんど完全に消費されたことを示した。LC/MSは、m/z363で少量の出発物質を示した。懸濁液を乾燥するまで濃縮した。残留物を水(25mL)及びDCM(80mL)中に溶解し、二層を分離し、そして水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして真空で濃縮して粗生成物をAnalogixにおいてシリカゲルカラム(70g)上で精製し、DCM中のMeOH(0〜7.5%)で溶離して粘着性物質として表題化合物4.08g(80.3%)を得た。
LCMS:RT=1.14分,MS:255(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 3.30 (m, 1H), 3.14 (bs, 2H), 2.91 (m, 1H), 2.75 (m, 1H), 2.51 (m, 1H), 2.07-1.69 (m, 6H), 1.46 (s, 9H), 1.10 (d, 6.0Hz, 3H).
【0104】
中間体(xviii)
(2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化28】

中間体(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルと実質的に同じやり方で3−(3S)−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル及びR−(−)−2−メチルピペリンジン(Advanced Asymmetricsから入手した)を縮合することによって表題化合物を製造した。
LCMS:RT=1.09分,MS:255(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 3.15 (m, 2H), 3.3 (m, 3H), 2.97 (m, 1H), 2.71
(m, 1H), 2.47 (m, 1H), 1.98 (m, 2H), 1.96-1.67 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.06 (d, 6.2Hz, 3H).
【0105】
中間体(xix)(S)−3−(−2−メチル−ピペリジン−1−イル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化29】

中間体(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルと実質的に同じやり方で3−(3R)−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5g)を(S)−2−メチル−ピペリジンと縮合することによって表題化合物を製造して淡褐色の油として生成物1.50g(収率38%)を得た。
LC/MS:RT=1.95分 MS:269
【0106】
中間体(xx)
4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化30】

中間体(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルと実質的に同じやり方で4−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを(S)−(−)−2−メチルピペリンジンと縮合することによって表題化合物を製造して淡黄色の油として生成物2.60g(収率97%)を得た。
LC/MS:RT=2.13分 MS:269
【0107】
中間体(xxi)
(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩
【化31】

2(2S)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル(7.91g,31.14mmol)を0℃でジオキサン中のHCl 28.8mLで処理した。溶液を窒素下、室温で一夜撹拌した。TLC(DCM中の10%MeOH)及びLC/MSは、いずれも出発物質を検出しなかった。撹拌しながら溶液にN2を通過させた。排出口をKOH溶液に通過させてHClを1時間吸収させた。溶媒を蒸発乾固によって除去して吸湿性の非常に濃厚な粘着性のもの(2HCl塩,水和−正確な組成は不明)8.07g(約100%)として表題化合物を得た。
MS:155(M+H)
1H NMR: (D2O, 300 MHz), δ (ppm): 11.6 (bs, 1H), 9.1 (bs, 1H) 4.12 ( m, 1H) 3.5,
(m, 2H), 3.3-3.1 ( m, 3H), 2.4-2.1 (m, 4H), 2.4(m, 2H), 1.6 (m, 1H), 1.4(d, 6.0
Hz,3H).
【0108】
中間体(xxii)
(2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩
【化32】

(2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステル(24.5g)を乾燥1,4−ジオキサン30ml中に溶解した。HCl溶液(85ml,ジオキサン中4M)を0℃で加え、そして室温で撹拌するにまかせた。約20分後、茶色のゴムが現れた。4時間後、反応は完了した。撹拌しながらN2をフラスコに1時間通過させた。排出口をKOH溶液に通過させてHClを吸収した。溶媒を真空で除去して吸湿性の淡褐色のゴム29gを得た。
LCMS:RT=0.37分,MS:155(M+H)
1H NMR: (D2O, 300 MHz), δ (ppm): 11.6 (bs, 1H), 9.1 (bs, 1H) 4.12 ( m, 1H) 3.5,
(m, 2H), 3.3-3.1 (m, 3H), 2.4-2.1 (m, 4H), 2.4(m, 2H), 1.6 (m, 1H), 1.4(d, 6.0 Hz,3H)
【0109】
中間体(xxiii)
(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩
【化33】

中間体(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩と実質的に同じやり方で2(2R)−メチル−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルの酸加水分解によって表題化合物を製造した。
MS:155(M+H)
1H NMR: (D2O, 300 MHz), δ (ppm): 11.6 (bs, 1H), 9.1 (bs, 1H) 4.12 ( m, 1H) 3.5,
(m, 2H), 3.3-3.1 ( m, 3H), 2.4-2.1 (m, 4H), 2.4(m, 2H), 1.6 (m, 1H), 1.4(d, 6.0
Hz,3H).
【0110】
中間体(xxiv)
(2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩
【化34】

中間体(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩と実質的に同じやり方で2−(2R)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル−1'−カルボン酸tert−ブチルエステルの酸加水分解によって表題化合物を製造した。
MS:155(M+H)
1H NMR: (D2O, 300 MHz), δ (ppm): 11.6 (bs, 1H), 9.1 (bs, 1H) 4.12 ( m, 1H) 3.5,
(m, 2H), 3.3-3.1 (m, 3H), 2.4-2.1 (m, 4H), 2.4(m, 2H), 1.6 (m, 1H), 1.4(d, 6.0 Hz,3H)
【0111】
中間体(xxv)
4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン
【化35】

中間体(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩と実質的に同じやり方で、トシラートと(S)−(−)−2−メチルピロリジンとの縮合によって合成されたBOC−4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジンの酸加水分解によって表題化合物を製造して透明な油として表題生成物1.28g(収率95%)を得た。
LC/MS:3.6分;MS:169.17(M+H)
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ (ppm): 3.12 (2H, m), 2.88 (2H, m), 2.59 (4H, m), 2.02-1.59 (6H, m), 1.59-1.31 (3H, m), 1.05 (3H, d, J = 6.05 Hz)
【0112】
中間体(xxvi)
(S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル
【化36】

中間体(2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩と実質的に同じやり方で、対応するトシラートを(S)−(−)−2−メチルピペリンジンと縮合することによって合成されたBOC−(S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニルの酸加水分解によって表題化合物を製造して透明な油として表題生成物1.37g(収率94%)を得た。
LC/MS:RT=3.82分;MS:183(M+H)
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ (ppm): 3.11 (2H, m), 2.86 (2H, m), 2.58 (4H, m), 2.17 (1H, m), 1.91 (1H, m) 1.66 (5H, m), 1.51-1.20 (4H, m), 1.07 (3H, d, J = 6.23 Hz)
【0113】
中間体(xxvii)
(2S,3'R)−2−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3']ビピロリジニル
【化37】

2(2S)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル(0.23g,1.2mmol)をフラスコ中で無水DMSO(5mL)中に溶解した。この溶液に5−フルオロ−2−ニトロトルエン(223mg,1.44mmol)、続いて粉末状無水炭酸カリウム(662mg,4.8mmol)を加えた。懸濁液を油浴上で85℃に4時間加熱すると、出発物質が消費されたことがTLC(5%MeOH/DCM)及びLC/MSによって示された。MS:290(基準ピーク)
懸濁液に水2mL及びDCM5mLを加えた。二層を分離し、そして水層をDCM(10mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(5mL)及びブライン(5mL×2)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして真空で濃縮して粗生成物をシリカゲルカラム上で精製し、DCM中の5%MeOHで溶離して乾燥後、黄色固形物として表題化合物を得た。
LCMS:RT=1.38分,MS:290(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 8.10 (d, 9.1Hz, 1H), 6.36 (dd, 9.2, 2.5 Hz, 1H), 6.28 (d, 2.4 Hz, 1H), 3.654(m, 2H), 3.37 (m, 3H), 2.99 (dt, 3.7Hz, 8.8Hz,1H), 2.84 (六重線, 6.6Hz, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.56 (q , 8.1Hz, 1H), 2.31 (m, 2H), 2.11 (m ,2H) 1.87 (m,1H), 1.08 (d, 6.2Hz, 3H).
使用した分析キラルHPLC条件は、以下の通りである:0.5%IPAmine入り100%イソプロパノール均一 5ml/分 排出口圧力150bar,200nM 得られた結果は、以下の通りであった:RT=10.92分;鏡像体過剰率99%
【0114】
中間体(xxviii)
2−(2S)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル
【化38】

実質的に上と同じやり方で2(2S)−メチル−[1,3'(3S)]ビピロリジニル及び5−フルオロ−2−ニトロトルエンを縮合することによって表題化合物を製造した。
LCMS:RT=1.43分,MS:290(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 8.10 (d, 9.2Hz, 1H), 6.36 (dd, 9.2, 2.8 Hz, 1H), 6.28 (d, 2.2 Hz, 1H), 3.6 (m, 2H), 3.3 (m, 3H), 3.00-2.78 (dt, 3.5Hz, 8.8Hz,2H), , 2.79 (m, 1H), 2.64 (s, 3H), 2.56 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 1.98 (m ,2H) 1.45 (m,1H), 1.08 (d, 6.2Hz, 3H).
使用した分析キラルHPLC条件は、以下の通りであった:0.5%IPAmine入り100%イソプロパノール均一 5ml/分 排出口圧力150bar,200nM 使用した結果は、以下の通りであった:RT=8.16分;鏡像体過剰率100%
【0115】
中間体(xxix)
2−(2R)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル
【化39】

実質的に上と同じやり方で2(2R)−メチル−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル及び5−フルオロ−2−ニトロトルエンを縮合することによって表題化合物を製造した。LCMS:RT=1.41分,MS:290(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 8.10 (d, 9.1Hz, 1H), 6.36 (dd, 9.2, 2.5 Hz, 1H), 6.28 (d, 2.4 Hz, 1H), 3.654(m, 2H), 3.37 (m, 3H), 2.99 (dt, 3.7Hz, 8.8Hz,1H), 2.84 (六重線, 6.6Hz, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.56 (q , 8.1Hz, 1H), 2.31 (m, 2H), 2.11 (m ,2H) 1.87 (m,1H), 1.08 (d, 6.2Hz, 3H).
使用した分析キラルHPLC条件は、以下の通りであった:0.5%IPAmine入り100%イソプロパノール均一 5ml/分 排出口圧力150bar,200nM 使用した結果は、以下の通りであった:RT=11.93分;鏡像体過剰率100%
【0116】
中間体(xxx)
2−(2R)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル
【化40】

実質的に上と同じやり方で2(2R)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル及び5−フルオロ−2−ニトロトルエンを縮合することによって表題化合物を製造した。LCMS:RT=1.43分,MS:290(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 8.10 (d, 9.2Hz, 1H), 6.36 (dd, 9.2, 2.8 Hz, 1H), 6.28 (d, 2.2 Hz, 1H), 3.6 (m, 2H), 3.3 (m, 3H), 3.00-2.78 (dt, 3.5Hz, 8.8Hz,2H), , 2.79 (m, 1H), 2.64 (s, 3H), 2.56 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 1.98 (m ,2H) 1.45 (m,1H), 1.08 (d, 6.2Hz, 3H).
使用した分析キラルHPLC条件は、以下の通りであった:0.5%IPAmine入り100%イソプロパノール均一 5ml/分 排出口圧力150bar,200nM 使用した結果は、以下の通りであった:RT=8.95分;鏡像体過剰率100%
【0117】
中間体(xxxi)
2−メチル−4−(2−(2S)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン
【化41】

MeOH(40mL)中の2−(2S)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル(2.02g,6.98mmol)の溶液を脱気し、そして窒素を入れた。この溶液にPdC(10%,0.2g)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、室温で4時間撹拌した。TLC(DCM中の10%MeOH)及びLC/MSは、反応が完了したことを示し、そして生成物はMSによって261で検出された。混合物をセライトパッドに通過させ、メタノールですすいだ。濾液を乾燥するまで濃縮し、そしてさらに乾燥し、高真空下で乾燥した後、赤褐色の液体1.81g(100%)として表題化合物を得た。
LC/MS:260,TLC(10%MeOH/DCM):0.3Rf
【0118】
中間体(xxxii)
2−メチル−4−(2−(2S)−メチル−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン
【化42】

中間体(xxiii)と実質的に同じやり方で2−(2S)メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'S)]ビピロリジニルの水素化によって表題化合物を製造した。
LC/MS:260,TLC(10%MeOH/DCM):Rf0.3
【0119】
中間体(xxxiii)2−メチル−4−(2−(2R)−メチル−[1,3'(3'S)]ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン
【化43】

中間体(xxiii)と実質的に同じやり方で2−(2R)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'S)]ビピロリジニルの水素化によって表題化合物を製造した。
LC/MS:260,TLC(10%MeOH/DCM):Rf=0.3
【0120】
中間体(xxxiv)2−メチル−4−(2(2R)−メチル−[1,3'(3'R)]ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン
【化44】

中間体(xxiii)と実質的に同じやり方で2−(2R)−メチル−1'−(3−メチル−4−ニトロ−フェニル)−[1,3'(3'R)]ビピロリジニルの水素化によって表題化合物を製造した。
LC/MS:260,TLC(10%MeOH/DCM):Rf=0.3
【0121】
中間体(xxxv)
4−アリル−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化45】

250mLのRBF中にジイソプロピルアミン6.1g(60mmol)を計量し、そしてTHF(100mL)中に溶解した。この溶液を−78℃に冷却した。これにヘキサン中の1.6Mブチルリチウム37.5mLを加え、15分間撹拌し、0℃に20分間温まらせ、−78℃に再冷却した。
これにTHF(10mL)中のテトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(7.2g,50mmol)を加えた。色の変化はほとんどなかった(僅かに薄い)。これを−78℃で45分間撹拌した。そしてカニューレを介してHMPA5g及びヨウ化アリル10.92gの混合物を加えた。90%添加すると、白色沈殿が突然形成された。この混合物を−78℃で20分間撹拌し、次いで、乾燥氷浴をはずし、そして撹拌を続けて反応混合物を30分かけて室温に温まるのにまかせた。沈殿が溶解したら、反応混合物を氷水(100mL)及びエーテル(50mL)中に注いだ。二層を分離し、水層をエーテル(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、濾過し、そして真空で濃縮して黄色の液体として表題化合物8.75g(収率95%)を得た。
LCMS RT=2.70分;MS 185(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 5.55 (m, 1H), 5.02 (m, 2H), 3.85 (dt, 3.9Hz, 12.0Hz, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.44 (dt, 2.4Hz, 11.4Hz, 2H), 2.30 (d, 7.5Hz, 2H), 2.09 (m 2H), 1.54 (m, 2H).
【0122】
中間体(xxxvi)
4−(2−オキソ−エチル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化46】

4−アリル−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(11g,59.78mmol)をiPrOH(300mL)中に溶解した。これに水(300mL)中のNaIO4(28g,130.4mmol,2.18当量)水溶液を加え、続いて室温でOsO4(50mg,結晶,ひとかたまりで)を加えた。溶液を室温(水浴)で機械的撹拌機を用いて撹拌した。30分後、乳白色の濁った生成物が形成された。撹拌を4時間続けた。TLC(DCM中の1%MeOH、及びDCM中の5%MeOH)では、SMが検出されなかった。アリコートを取り、そしてCDCl3中に溶解してNMRを実行し、サンプル中にはアルケンピークがなかった。反応が完了したと判断した。反応混合物を氷水(200mL)及びEtOAc(200mL)中に注いだ。二層を分離し、そして水層をEtOAc(5×50mL)で抽出した。さらに水を加えて固形物を溶解して透明な溶液を得た。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、そして乾燥するまで濃縮して液体を得た。液体を減圧蒸留にかけてイソプロパノールを除去した。残留液を80gシリカゲルカラム上で精製し、DCM中のMeOHで溶離した:0%0〜5分;5〜10%5〜25分。10〜12%25〜60分。注:生成物はUV活性でない。アニスアルデヒド可視化を用いた。生成物画分を集め、そして濃縮して表題化合物の液体6.6g(収率60%)を得た。
LCMS:RT=1.26分;MS:187(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 9.68 (s, 1H), 3.85 (dt, 3.9Hz, 12.0Hz, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.44 (dt, 2.4Hz, 11.4Hz, 2H), 2.30 (d, 7.5Hz, 2H), 2.09 (m 2H), 1.54
(m, 2H).
【0123】
中間体(xxxvii)
4−[2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化47】

2−メチル−4−ブロモ−アニリン(1.20g,6.45mmol)をDCE(30mL)中に溶解し;この溶液にDCE(30mL)中の4−(2−オキソ−エチル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(1.20g,6.44mmol)の溶液を移した。フラスコを室温で水浴中に沈めた。次いで、この透明な溶液に酢酸(1.2g,20mmol,3.1当量)、続いて粉末NaBH(OAc)3(24.1g,19.3mmol,3当量)を2つにわけてN2下、室温で加えた。黄色がかった乳白色の懸濁液を室温で一夜撹拌した。LC/MSは、2.078(186/188)の少量アニリンsmと共にt=3.955分でm/z356/358を示した。ジアルキル化生成物(MW526.47)は、検出されなかった。TLC(DCM中の5%MeOH)は、SMアルデヒドでなく、アニリンを示した。反応物をDCM(30mL)で希釈し、氷水浴で冷却し、そして水30mL中の濃NH4OH(7.45M)10mLの水溶液(2M NH4OH)でクエンチした。二層を分離し、そして水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。生成物を40gシリカゲルカラム(0〜5%B:0〜4分;5〜15%B 4〜13分;20%B:13〜25分(Bは、DCM中の10%MeOHである)上で精製して油として表題化合物2.00g(87%)を得た。
LCMS:RT=3.29分;MS:356(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 7.20 (dd, 2.3Hz, 8.4Hz, 1H), 7.14 (m, 1H), 6.42 (d, 8.4Hz, 1H), 3.86 (dt, 3.6Hz, 11.7Hz, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.51 (dt, 2.4Hz, 11.4Hz, 3H), 3.12 (m, 2H), 2.17 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.91 (t, 7.5Hz, 3H), 1.58 (m, 2H).
【0124】
中間体(xxxviii)
4−[2−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化48】

本質的に上記と同じやり方でアルデヒド850gからこの中間体を合成して褐色の油として表題生成物1.4g(収率85%)を得た。
LCMS:RT=1.05分;MS:360(M+H)
【0125】
中間体(xxxix)
4−[2−(4−ブロモ−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化49】

上記と同じやり方でアルデヒド850gからこの中間体を合成して褐色の油として表題生成物1.32g(収率85%)を得た。
LCMS:RT=1.0分;MS:342(M+H)
【0126】
中間体(xxxx)
4−[2−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化50】

上記と同じやり方でアルデヒド850gからこの中間体を合成して茶色の油として表題生成物1.66g(収率89%)を得た。
LCMS:RT=1.12分;MS:410(M+H)
【0127】
中間体(xxxxi)
4−[2−(4−ブロモ−2−エチル−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化51】

上記と同じやり方でアルデヒド850gからこの中間体を合成して茶色の油として表題生成物1.39g(収率82%)を得た。
LCMS:RT=1.10分;MS:370(M+H)
【0128】
中間体(xxxxii)
2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化52】

THF(80mL)中の4−[2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−エチル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(2g,5.6mmol)の透明な溶液に、室温(室温の水浴)でカリウムt−ブトキシド(THF中1M)2.5mL(2.5mmol,0.45当量)の溶液を加えた。透明な溶液は少し濁った。30分後、TLC(DCM中の5%MeOH)は、反応が完了した(スポットからスポットへ(spot to spot))ことを示し、LC/MSは、324/326(t3.267分)の生成物ピークを検出した。反応を氷水浴で冷却し、DCM100mLで希釈し、水20mLでクエンチした。二層を分離した。水層をDCM(2x20mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物をブラインで洗浄し、そして回転蒸発器において濃縮して白色固形物として表題生成物1.79g(収率98%)を得た。
LCMS:RT=3.27分;MS:324(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 7.42 (d, 2.1Hz, 1H), 7.36 (dd, 2.1Hz, 8.4Hz, 1H), 7.00 (d, 8.4Hz, 1H), 4.06 (dt, 4.2Hz, 11.7Hz, 2H), 3.61 (m, 4H), 2.21 (t, 6.9Hz, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.11 (m, 2H), 1.51 (m, 2H).
【0129】
中間体(xxxxiii)
2−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化53】

上記と同じやり方でエステル1.40gからこの中間体を合成して褐色の固形物として表題生成物590mg(収率46%)を得た。
LCMS:RT=3.25分;MS:328(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.34 (3H, m), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.22 Hz), 3.76 (2H, t, J = 6.96 Hz), 3.60 (2H, m), 2.19 (2H, t, J = 6.96 Hz), 2.08 (2H, m), 1.51 (2H, d, J = 13.56 Hz).
【0130】
中間体(xxxxiv)
2−(4−ブロモ−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化54】

本質的に上記と同じやり方でエステル1.32gからこの中間体を合成して褐色の固形物として表題生成物760mg(収率63%)を得た。
LCMS:RT=3.42分;MS:310(M+H)
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.46 (2H, m), 7.57 (2H, m), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.22 Hz), 3.78 (2H, t, J = 6.78 Hz), 3.58 (2H, td, J = 10.81, 2.57 Hz), 2.17 (2H, t, J = 6.96 Hz), 2.08 (2H, m), 1.46 (2H, d, J = 13.56 Hz).
【0131】
中間体(xxxxv)2−(4−ブロモ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化55】

本質的に上記と同じやり方でエステル1.66gからこの中間体を合成して褐色の固形物として表題生成物840mg(収率55%)を得た。
LCMS:RT=3.45分;MS:378(M+H)
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.87 (1H, d, J = 2.20 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 8.43, 1.83 Hz) 7.15 (1H, d, J = 8.43 Hz), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.40 Hz), 3.63 (4H, m), 2.22 (2H, t, J = 6.96 Hz), 2.08 (2H, m), 1.51 (2H, d, J = 13.75 Hz).
【0132】
中間体(xxxxvi)
2−(4−ブロモ−2−エチル−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化56】

【0133】
中間体(xxxxvii)
本質的に上記と同じやり方でエステル1.39gからこの中間体を合成して褐色の固形物として表題生成物560mg(収率55%)を得た。
MS:338.08(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.45 (1H, d, J= 2.20 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 8.43, 2.20 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.43 Hz), 4.04 (2H, dt, J = 11.73, 4.22 Hz), 3.62 (4H, m), 2.51 (2H, q, J = 7.51 Hz), 2.21 (2H, t, J = 6.96 Hz), 1.49 (2H, d, 13.38 Hz), 1.20 (3H, t, J = 7.51 Hz).
【0134】
中間体(xxxxviii)
4−ブタ−3−エニル−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化57】

250mLのRBF中にジイソプロピルアミン6.1g(60mmol)を計量し、そしてTHF中に溶解した。この溶液を−78℃に冷却した。これにヘキサン中の2Mブチルリチウム24mLを加え、15分間撹拌した。0℃に20分間温まらせ、−78℃に再冷却した。これにTHF(10mL)中のテトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(7.2g,50mmol)を加えた。色の変化はほとんどなかった(少し薄い)。これを−78℃で45分間撹拌した。次いで、カニューレを介して−78℃でHMPA5g及びブロモブテン(8.78g,65mmol)の混合物を加えた。顕著な変化はなかった。約半分を加えて、氷アセトン浴をはずした。添加が完了したとき、フラスコを氷水浴に沈め、20分間;次いで室温で2時間撹拌した。TLC(EtOAc/ヘプタン1:1,パラアルデヒド可視化)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水(100mL)及びエーテル(50mL)中に注いだ。二層を分離し、水層をエーテル(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、濾過し、そして真空で濃縮してわずかに黄色の液体として表題生成物10.4g(87%)を得た。物質は、さらに精製することなく次の工程の反応に使用するのに十分純粋であった。
LCMS:RT=3.07分;MS:199(M+H)
NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 5.78 (ddt, 8.4Hz, 11.7Hz, 6.6 Hz, 1H), 4.97 (m, 2H), 3.90 (dt, 3.9Hz, 11.7Hz, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.41 (dt, 2.6Hz, 11.7Hz, 2H), 2.10 (m, 2H), 1.98 (m, 2H), 1.58 (m, 4H).
【0135】
中間体(xxxxix)
4−(3−オキソ−プロピル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化58】

4−ブタ−3−エニル−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(6g,30mmol)をiPrOH(150mL)中に溶解した。これに水(150mL)中のNaIO4(14g,65.2mmol,2.18当量)の水溶液を加え、続いてOsO4(25mg,結晶,ひとかたまりで)を室温で加えた。溶液を室温(水浴)で機械的撹拌機を用いて撹拌した。30分後、乳白色の濁った生成物が形成された。撹拌を4時間続けた。TLC(DCM中の1%MeOH及びDCM中の5%MeOH)は、SMを検出しなかった。アリコートを取り、そしてCDCl3中に溶解してNMRを実行し、サンプル中にアルケンピークはなかった。反応は完了したと判断した。反応混合物を氷水(200mL)及びEtOAc(200mL)へ注いだ。二層を分離し、そして水層をEtOAc(5×50mL)で抽出した。さらに水を加えて固形物を溶解して透明な溶液を得た。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、そして乾燥するまで濃縮して液体を得た。液体を減圧蒸留にかけてイソプロパノールを除去した。残留液を50gシリカゲルカラム上で精製し、ヘプタン中の50%EtOAcで溶離した。注:生成物はUV活性ではなかった。アニスアルデヒド可視化を使用した。生成物画分を集め、そして濃縮して液体として表題化合物5.62g(収率94%)を得た。
LCMS:RT=2.10分;MS:201(M+H)
1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ: 9.74 m, 1H), 3.86 (dt, 3.6Hz, 11.7Hz, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.41 (dt, 2.3Hz, 11.7Hz, 2H), 2.42 (m, 2H), 2.09 (m, 2H), 1.88 (m, 2H), 1.52 (m, 2H).
【0136】
中間体(D)
4−[3−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−プロピル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化59】

2−メチル−4−ブロモ−アニリン(930mg,5mmol)をDCE(50mL)中に溶解し;この溶液にDCE(50mL)中の4−(3−オキソ−プロピル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(1.0g,5mmol)の溶液を移した。フラスコを室温で水浴中に沈めた。次いで、この透明な溶液に、N2下、室温で酢酸(930mg,15.5mmol,3.1当量)、続いて粉末NaBH(OAc)3(3.18g,15mmol,3当量)をひとかたまりで加えた。黄色がかった乳白色の懸濁液を室温で一夜撹拌した。LC/MSは、少量のアニリン出発物質(MS:186/188)と共にt=3.872分でm/z 372/370を示した。TLC(DCM中の5%MeOH)は、アルデヒドのSMを示さなかったが、アニリンを示した。反応物をDCM(100mL)で希釈し、氷水浴で冷却し、そして水150mL中の濃NH4OH(7.45M)5mL(2M NH4OH)を用いてクエンチした。二層を分離し、そして水層をDCM(20mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。生成物を25gシリカゲルカラム上で精製し、DCMでアニリンを溶離し;生成物についてはDCM中の2.5%MeOHで溶離して油として表題化合物0.85g(46%)を得た。
LCMS:RT=3.872分;MS:372/370(M+H)
【0137】
中間体(Di)
4−[3−(4−ブロモ−フェニルアミノ)−プロピル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化60】

本質的に上と同じやり方でこの中間体を合成して油として表題化合物0.74g(収率42%)を得た。
LCMS:RT=3.382分;MS:356/358(M+H)
【0138】
中間体(Dii)
4−[3−(4−ブロモ−2フルオロ−フェニルアミノ)−プロピル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化61】

本質的に上と同じやり方でこの中間体を合成して油として表題化合物0.62g(収率33%)を得た。
LCMS:RT=4.253分;MS:374/376(M+H)
【0139】
中間体(Diii)
2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化62】

THF(25mL)中の4−[3−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−プロピル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(0.85g,2.3mmol)の透明な溶液にNaH(鉱油中60%,約100mg)を加え、そして2時間、反応温度を50℃(外部)に高めた。TLC(SMについてはDCM中の2.5%MeOH、生成物についてはDCM中の5%MeOH)は、反応が完了したことを示した。LC/MSは、生成物ピークを検出した。反応物を氷水浴で冷却し、酢酸エチル25mLで希釈し、水10mLでクエンチした。二層を分離し、水層をEtOAc(2x10mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブラインで洗浄し、そして回転蒸発器において濃縮してわずかに黄色の固形物として粗生成物を得た。この物質を25gシリカゲルカラム上に装填し、DCM及びDCM中の5%MeOHで溶離して白色固形物として表題化合物0.81g(収率95%)を得た。
LCMS:RT=3.03分;MS:338/340(M+H)
1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ (ppm): 7.35 (m, 2H), 6.96 (m, 1H), 3.96 (m, 2H), 3.75-3.52 (m, 2H), 3.37 (m, 2H), 2.22 (m, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.98-2.10 (m, 4H), 1.53 (m, 2H).
【0140】
中間体(Div)
2−(4−ブロモ−フェニル)−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化63】

THF(25mL)中の4−[3−(4−ブロモ−フェニルアミノ)−プロピル]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(0.74g,2.08mmol)の透明な溶液に室温(室温の水浴)でカリウムt−ブトキシドの溶液(THF中1M)1.0mLを加えた。透明な溶液は少し濁った。15分後、TLC(DCM中の5%MeOH)は、反応が完了したことを示し(スポットからスポットへ)、LC/MSは、生成物ピークを検出した。反応物を氷水浴で冷却し、酢酸エチル25mLで希釈し、水10mLでクエンチした。二層を分離し、水層をEtOAc(2x10mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブラインで洗浄し、そして回転蒸発器において濃縮してわずかに黄色の固形物として粗生成物を得た。この物質を25gシリカゲルカラム上に装填し、DCM及びDCM中の5%MeOHで溶離して白色固形物として表題化合物0.64g(収率86%)を得た。
LCMS:RT=2.91分;MS:324/326(M+H)
1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ (ppm): 7.50 (d, 9.3Hz, 2H), 7.11 (d, 9.3Hz, 2H), 3.95 (m, 2H), 3.73-3.61 (m, 2H), 2.12 (m, 2H), 1.98 (bs, 4H), 1.52 (m, 2H).
【0141】
中間体(Dv)
2−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化64】

実質的に上記と同じやり方でこの中間体を合成して白色固形物として表題化合物0.53g(収率85%)を得た。
LCMS:RT=3.01分;MS:342/344(M+H)
1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ (ppm): 7.31 (m, 2H), 7.10 (m, 1H), 3.94 (bs, 2H), 3.70
(m, 2H), 3.56 (bs, 2H), 2.22 (bs, 2H), 1.99 (m, 4H), 1.56 (m, 3H).
【0142】
実施例1
2−[2−メチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化65】

【0143】
方法A:工程1
4−{2−[2−メチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミノ]−エチル}−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル
【化66】

2−メチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン(4.56mmol)をDCE(20mL)中に溶解し;この溶液にDCE(50mL)中の4−(2−オキソ−エチル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(0.85g,4.56mmol)の溶液を移した。次いで、この透明な溶液に、N2下、室温で酢酸(0.86g,14.3mmol,3.1当量)を加え、続いて粉末NaBH(OAc)3(CSN:56553−60−7,mw=211.94):2.9g,13.6mmol,3当量)をひとかたまりで加えた。黄色がかった乳白色の溶液を室温で一夜撹拌した。LC/MSは、t=2.123分で、m/z429.35/430.40を示した。TLC(DCM中の5%7N NH3/MeOH)は、SMを示さなかった。反応物をDCM(40mL)で希釈し、そして水70mL中の濃NH4OH30mLでクエンチした。二層を分離し、そして水層をDCM(10mL×2)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(10mL)及びブライン(15mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。生成物を25gシリカゲルカラム上で精製(0〜20%,0〜4分;20〜40:4〜13分;40%:13〜25分(Aは、DCM中の7N NH3/MeOHの%である)して油として表題化合物1.17g(60%)を得た。
LC RT=2.72分;MS 430
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.56 (d, 9.3Hz, 1H), 6.41 (m, 2H), 3.83 (m, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.53-3.41 (m, 3H), 3.35-2.88 (m, 8H), 2.76 (六重線, 6.0Hz, 1H), 2.50 (q, 8.4Hz, 1H), 2.19-1.87 (m, 10H), 1.85-1.41 (m, 5H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0144】
工程2
THF(70mL)中の4−{2−[2−メチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミノ]−エチル}−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(0.79g,1.84mmol)の透明な溶液に、室温でカリウムt−ブトキシド(THF中1M)1mLの溶液(2mL,2mmol,1.1当量)を加えた。透明な溶液は少し濁った。15分後、TLC(DCM中の5%7N NH3/MeOH)は、反応が完了したことを示し(スポットからスポットへ)、LC/MSは、微量の出発物質ピーク430/429と共に生成物ピーク398(t=2.491分)を検出した。撹拌をさらに45分続け、そしてLC/MSによって反応は完了した。DCM(20mL)及び水(10mL)及び炭酸水素ナトリウム(5mL)で希釈することによって反応混合物をクエンチした。二層を分離し、水層をDCM(2x10mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、濾過し、そして回転蒸発器において濃縮してほとんど純粋な粗生成物を得た。この物質をDCM(1mL)中に溶解し、25gシリカゲルカラム上に装填、DCM中のA:0〜40%(0〜4分);40〜50 4〜13分;50〜70 13〜25分(Aは、DCM中の7N NH3/MeOHの%である)を用いて溶離して純粋な化合物10の0.92g(85%)を得た。LC/MS 100%純粋,MS398
【0145】
方法B
(2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル二塩酸塩(2HCl.2H2O,MW263.18)(5.97g,22.71mmol,1.11当量)を超音波処理で補助してMeOH10mL中に溶解した。溶液にDCM100mLを加えた。溶液を氷水浴で冷却した。この溶液に、N2下で撹拌しながら粉末KOH(3.9g,59.02mmol,アミン塩に対して2.6当量)を加えた。撹拌を1時間続けた。粉末K2CO3 2gを撹拌しながら加えて微細な懸濁液を形成した。セライトパッドを通して懸濁液を濾過し、TLCによってアミンが溶出しなくなるまでDCMですすいだ(DCM中の20%MeOH,アニスアルデヒド可視化,起点のちょうど上の白色スポット)。溶液を乾燥するまで濃縮し;残留物を撹拌しながら高真空下で1時間さらに乾燥させ、無水トルエン50mL中に再溶解し、そして使用する準備ができた。
【0146】
撹拌棒を有する250mLのRBFにPd2(dba)3(186mg,0.2036mmol,0.01当量)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリイソプロピルビフェニル1(485mg,1.018mmol,0.05当量)、2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(6.6g,20.36mmol,1当量)、及びナトリウムt−ブトキシド(4.891g,50.9mmol,2.5当量)を入れた。フラスコの脱気及びN2の再充填を3回繰り返した。無水トルエン100mLを入れ、そして赤色溶液を室温で2分間撹拌し、次いでトルエン中のアミン(22.71mmol,1.11当量,上から得た)カニューレを介してフラスコに入れた。フラスコを排気し、N2で充填し直した。90℃に設定した油浴中で反応物を2.5時間加熱し、室温に冷却するのにまかせ、そして水(20mL)でクエンチした。混合物をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。粗生成物をAnalogix勾配:B%/時間:0/0〜10分;0〜50%/10〜15分;50〜90%/15〜60分(A=DCM;B=DCM中のMeOH中の5%7N NH3)において80gシリカゲルカラム上で精製して粘着性の半固形物として表題化合物6.6g(82%)を得た。物質をMTBE及びDCMから再結晶させて無色の結晶性固形物を得た。
融点135.5℃
元素分析:C 72.51% H 8.87% N 10.57%
実測値:C 72.51%,H 9.07%,N10.65%
LCMS RT=1.96分;MS:398(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.94 (m, 1H), 6.39 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.7Hz, 2H), 3.64-3.47 (m, 10H), 3.37 (dt, 2.6Hz, 9.0Hz, 1H), 2.76 (六重線, 6.3Hz, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.14 (s, 3H), 2.12 (m, 4H), 1.98 (m, 2H), 1.77 (m, 2H), 1.48 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
旋光度:[α]D=+27.2°(c 0.5,MeOH)
キラル純度:99.9%(キラルHPLC)
方法A及び方法Bからの生成物は、NMR、LCMS、及び旋光度において相互に厳密に一致した。
【0147】
実施例2
2−[2−メチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化67】

方法Aから表題化合物を合成した。
LCMS:RT=1.98分;MS:412(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.93 (d, 9.3Hz, 1H), 6.39 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.75-3.14 (m, 9H), 3.01 (m, 1H), 2.76 (m, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.31-2.10 (m, 4H), 2.10 (s, 3H), 1.96 (m, 5H), 1.76 (m, 2H), 1.50 (m, 3H), 1.13 (d, 6.3Hz, 3H).
【0148】
実施例3
2−[4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化68】

方法Aによってこの化合物を合成した。
LCMS:RT=1.9分;MS:384(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 7.45 (d, 2H), 6.57 (d, 2H), 4.04-3.98 (m, 2H),
3.77-3.71 (m, 4H), 3.61-3.53 (m, 4H), 3.49-3.39 (m, 2H), 3.30-3.24 (m, 2H), 2.97-2.93 (m, 1H), 2.30-2.25 (m, 2H), 2.18-2.02 (m, 8H), 1.82-1.70 (m, 1H), 1.40 (d, 3H).
【0149】
実施例4
2−[3−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化69】

実質的に方法A、実施例1に記載した方法に従い、そして対応する出発物質を使用して表題化合物を合成した。
LCMS:RT=2.36分;MS:402(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 7.54 (dd, 1H), 7.15 (dd, 1H), 6.68 (t, 1H), 4.05-3.99 (m, 2H), 3.85-3.71 (m, 4H), 3.65-3.45 (m, 6H), 3.42-3.33 (m, 2H), 2.92 (q, 1H), 2.23-1.99 (m, 10H), 1.80-1.71 (m, 1H), 1.36 (d, 3H).
【0150】
実施例5
2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
工程1:2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−2−メチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化70】

撹拌棒を有する25mLのRBFにPd2(dba)3(00.01当量,0.0154mmol,14mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリイソプロピルビフェニル1(0.05当量,0.077mmol,36.7mg)、2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−8−オキサ−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(0.50g,1.54mmol,1当量)、及びナトリウムt−ブトキシド(2.5当量,3.85mmol,370mg)、及びピペリジン−4−オール(1.5当量,2.3mmol,234mg)を入れた。バイアルにゴム隔壁でふたをかぶせ、排気し、そしてN2で充填し直した。このバイアルに無水トルエン8mLを入れた。90℃に設定された油浴中で反応物を2時間加熱し、室温に冷却するのにまかせ、そして水(2mL)でクエンチした。二層を分離し、そして水層をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムによって精製し、放置した後、薄黄色の固形物として表題化合物75.1mg(収率14%)を得た。
LCMS:RT=1.42分;MS:345(M+H)
1H NMR (300 MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.99 (d, 8.4Hz, 1H), 6.78 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.7Hz, 2H), 3.83 (m, 1H), 3.58 (m, 5H), 2.91 (m, 2H), 2.17 (m, 4H), 2.10
(s, 3H), 1.63 (m, 8H).
【0151】
工程2:2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化71】

撹拌棒及び隔壁を備えた丸底フラスコにp−トルエンスルホニルクロリド(2当量,0.47mmol,89mg)及び無水DCM 5mlを入れた。この溶液に2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−2−メチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(75mg,0.21mmol)の溶液、続いてEt3N及び少量のDMAP結晶を加えた。溶液を窒素下で0℃から室温に一夜撹拌した。TLC(SMについてはDCM中の5%MeOH、そして生成物についてはDCM)は、反応がほとんど完了したことを示した。ポリマー担持されたアミン(3.2mmol/g,150mg)を加えることによって反応をクエンチし、30分間撹拌した。懸濁液を濾過し、DCMですすいだ。濾液を乾燥するまで濃縮し、そして高真空下でさらに1時間乾燥させて中間体トシラート(MW=498.65)を得、LCMSでは499を得た。
【0152】
上で得たトシラートを無水CH3CN 3mL中に溶解した。この溶液に(S)−(+)−2−メチルピロリジン64mg及びK2CO3無水粉末120mgを加えた。80℃に設定された油浴上で懸濁液を一夜加熱した。アセトニトリルを蒸発させた。残留物をDCM(10mL)及び水(5mL)中に溶解し、二層を分離し、そして水層をDCM(2×4mL)で抽出した。わせたDCM抽出物を1N HCl(2×5mL)で抽出した。水溶液を氷水浴中に冷却し、そしてDCM 10mLを加えた。混合物をpH8の塩基性にし、そして二層を分離し、そして水層をDCM(2×4mM)で抽出した。合わせたDCM抽出物をブライン(5mL)で洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、濾過し、そして濃縮して残留物を得た。これをシリカゲルカラム上でDCM中の5%7N NH3/MeOHで溶離して精製し、白色固形物として表題化合物70mg(収率80%)を得た。
LCMS:RT=2.24分;MS:412(M+H)
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.98 (d, 8.4Hz, 1H), 6.77 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.7Hz, 2H), 3.76-3.53 (m, 5H), 2.97-2.51 (m, 4H), 2.15 (m, 2H), 2.14 (s, 3H), 1.96-1.42 9M, 15H), 1.08 (d, 6.3Hz, 3H).
【0153】
実施例6
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化72】

実質的に実施例1、方法Bと同じやり方で表題化合物を収率46%で合成した。
LC RT=1.95分;MS 398
1H NMR (300MHz, CDCl3), δ: 6.96 (m, 1H), 6.39 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.4Hz,
2H), 3.64-3.47 (m, 10H), 3.37 (dt, 3.6Hz, 9.0Hz, 1H), 2.79 (六重線, 6.3Hz, 1H),
2.56 (q, 8.4Hz, 1H), 2.17 (m, 4H), 2.14 (s, 3H), 1.98 -1.69 (m, 4H), 1.48 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0154】
実施例7
2−[4−(2−エチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−フルオロ−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化73】

方法Bによって臭化物60mgから表題化合物を合成して生成物の茶色のゴム22.6mg(収率30%)を得た。
LC RT=2.11分;
MS 416
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.12 (1H, t, J = 9.35 Hz), 6.27 (2H, m), 4.03 (2H, dt,
J = 11.73, 4.22 Hz), 3.66 (2H, t, J = Hz), 3.59 (2H, m), 3.49-3.16 (5H, m), 3.01 (1H, m), 2.54 (2H, m), 2.20-2.03 (7H, m), 1.83-1.61 (3H, m), 1.49 (3H, d, J = 13.75 Hz), 1.27 (1H, m), 0.90 (3H, td, J = 7.33, 1.83 Hz).
【0155】
実施例8
2−[2−フルオロ−4−(2−イソプロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化74】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物60mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物64.1mg(収率83%)を得た。
LC RT=2.15分;MS 430
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.13 (1H, m), 6.26 (2H, m), 4.04 (2H, dt, J = 11.55, 3.67 Hz), 3.64 (4H, m), 3.38 (2H, m), 3.22 (2H, m), 3.00 (1H, m), 2.48 (2H, m), 2.13 (7H, m), 1.65 (4H, m), 1.50 (3H, m), 0.87 (6H, m).
【0156】
実施例9
2−[2−フルオロ−4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化75】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物60mgから出発して表題化合物を合成して生成物の茶色のゴム35mg(収率45%)を得た。
LC RT=2.17分;MS 430
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.12 (1H, t, J = 9.16 Hz), 6.27 (2H. m), 4.03 (2H, dt,
J = 11.73, 4.22 Hz), 3.70-3.54 (4H, m), 3.50-3.18 (5H, m), 3.02 (1H, m), 2.65 (1H, m), 2.53 (1H, m), 2.11 (7H, m), 1.97-1.68 (2H, m), 1.52 (4H, m), 1.29 (3H, m), 0.94 (3H, m).
【0157】
実施例10
2−{2−フルオロ−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化76】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物60mgから出発して表題化合物を合成して生成物の茶色のゴム45.8mg(収率61%)を得た。
LC RT=1.87分;MS 416
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.18 (1H, t, J = 8.98 Hz), 6.66 (2H, m), 4.04 (2H, m),
3.77-3.55 (6H, m), 2.91 (2H, m), 2.73 (2H. m), 2.58 (2H, m), 1.11 (4H, m), 2.01-1.57 (7H, m), 1.50 (3H, m), 1.07 (3H, d, J = 6.23 Hz).
【0158】
実施例11
2−[2−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化77】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物60mgから出発して表題化合物を合成して生成物の茶色のゴム42.9mg(収率59%)を得た。
LC RT=1.97分;MS 402
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.11 (1H, t, 9.16 Hz), 6.27 (2H, m), 4.03 (2H, dt, J =
11.73, 4.22 Hz), 3.62 (4H, m), 3.48 (1H, t, J = 6.96 Hz), 3.42-3.17 (4H, m), 3.01 (1H, m), 2.79 (1H, m), 2.53 (1H, J = 8.25 Hz), 2.25-1.91 (7H, m), 1.78 (2H, m), 1.49 (3H, d, J = 13.75 Hz), 1.12 (3H, d, J = 6.23 Hz).
【0159】
実施例12
2−[2−フルオロ−4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化78】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物60mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物24.4mg(収率32%)を得た。
LC RT=2.03分;MS 430
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.19 (1H, t, J = 9.16 Hz), 6.65 (2H, m), 4.03 (2H, dt,
J = 11.73, 4.22 Hz), 3.76 (1H, m), 3.69 (1H, t, J = 6.96 Hz), 3.59 (2H, m), 3.42-2.93 (2H, m), 2.77 (4H, m), 2.38 (2H, m), 2.22-2.01 (7H, m), 1.97-1.60 (6H, m), 1.49 (3H, d, J = 13.75), 1.26 (3H, m).
【0160】
実施例13
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化79】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物100mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物60mg(収率44%)を得た。
LC RT=2.08分;MS 426
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.50 (2H, d, J = 9.16 Hz), 6.93 (2H, d, J = 9.16 Hz), 4.02 (2H, dt, J = 11.55, 4.22 Hz), 3.76 (2H, t, J = 6.78 Hz), 3.69 (2H, m), 3.57
(2H, td, J = 11.00, 2.57 Hz), 2.92 (1H, m), 2.77-2.49 (5H, m), 2.17-2.01 (4H, m), 1.89-1.51 (9H, m), 1.44 (2H, d, J = 13.56), 0.86 (6H, dd, J = 16.13, 6.78 Hz).
【0161】
実施例14
2−{4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化80】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物100mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物75.8mg(収率56%)を得た。
LC RT=2.16分;MS 426
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ : 7.50 (2H, d, J = 8.98 Hz), 6.93 (2H, d, J = 8.98 Hz), 4.02 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.75 (2H, t, J = 6.78 Hz), 3.70 (2H, d, J = 12.28), 3.58 (2H, td, J = 11.00, 2.57 Hz), 2.94 (1H, m), 2.69 (4H, q, J = 11.55 Hz), 2.54 (1H, q, J = 8.43 Hz), 2.17-2.02 (4H, m), 1.96-1.11 (14H, m), 0.93 (3H, t, J = 6.96 Hz).
【0162】
実施例15
2−[4−(2−メトキシメチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化81】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物100mgから表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物75.7mg(収率57%)を得た。
LC RT=1.95分;MS 414
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.44 (2H, d, J = 8.98 Hz), 6.53 (2H, d, J = 8.98 Hz), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.74 (2H, t, J = 6.78 Hz), 3.58 (2H, m), 3.51-3.16 (10H, m), 3.05 (1H, m), 2.93 (1H, m), 2.54 (1H, m), 2.30-1.66 (10H, m), 1.45 (2H, d, J = 13.56 Hz).
【0163】
実施例16
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化82】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物100mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物69.2mg(収率54%)を得た。
LC RT=1.86分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ : 7.50 (2H, d, J = 8.98 Hz), 6.93 (2H, d, J = 8.98 Hz), 4.02 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.75 (2H, t, J = 6.78 Hz), 3.69 (2H, d, J = 12.10 Hz), 3.57 (2H, td, J = 8.80, 2.38 Hz), 2.91 (2H, m), 2.78-2.53 (4H, m), 2.13 (2H, t, J = 6.78 Hz), 2.06 (2H, m), 1.98-1.58 (7H, m), 1.44 (3H, d, J = 12.38), 1.07 (3H, d, J = 6.05 Hz).
【0164】
実施例17
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化83】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物100mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物78.9mg(収率65%)を得た。
LC RT=2.42分;MS 416
【0165】
実施例18
2−{4−[4−(2−エチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化84】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物51.4mg(収率45%)を得た。
LC RT=2.37分;MS 480
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.18 (1H, s), 7.07 (2H, m), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.77 (2H, d, J = 12.28 Hz), 3.61 (4H, m), 3.09-2.33 (5H, m), 2.18 (2H,
t, J = 6.78 Hz), 2.08 (2H, m), 1.96-1.40 (10H, m), 1.32-1.12 (3H, m), 0.88 (3H,
t, J = 7.33 Hz).
【0166】
実施例19
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化85】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物90mg(収率76%)を得た。
LC RT=2.38分;MS 494
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.17 (1H, d, J = 2.38 Hz), 7.06 (2H, m), 4.03 (2H, m), 3.77 (2H, m), 3.61 (4H, m), 3.10-2.47 (5H, m), 2.78 (2H, t, J = 6.96 Hz), 2.08 (2H, m), 2.00-1.44 (12H, m), 0.88 (6H, dd J = 15.95, 6.96 Hz).
【0167】
実施例20
2−[4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化86】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物81.3mg(収率71%)を得た。
LC RT=2.44分;MS 480
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.05 (1H, d, J = 8.61 Hz), 6.77 (1H, d, J = 2.75 Hz),
6.65 (1H, dt, J = 8.61, 2.75 Hz), 4.03 (2H, dt, J = 11.55, 4.22 Hz), 3.59 (3H, m), 3.51-3.20 (4H, m), 2.99 (2H, m), 2.64 (1H, m), 2.52 (2H, m), 2.21-2.01 (4H, m), 1.97-1.67 (4H, m), 1.60-1.43 (4H, m), 1.41-1.18 (4H, m), 0.94 (3H, m).
【0168】
実施例21
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化87】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物107.4mg(収率96%)を得た。
LC RT=2.19分;MS 466
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.18 (1H, s), 7.07 (2H, s), 4.03 (2H, dt, J = 11.55, 4.22 Hz), 3.77 (2H, d, J = 12.46 Hz), 3.61 (4H, m), 2.99-2.53 (6H, m), 2.17 (2H,
t, J = 6.78 Hz), 2.08 (2H, m), 2.02-1.56 (7H, m), 1.50 (3H, m), 1.07 (3H, d, J = 6.23 Hz).
【0169】
実施例22
2−[4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化88】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物108mg(収率100%)を得た。
LC RT=2.18分;MS 452
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.05 (1H, d, J = 8.61 Hz), 6.77 (1H, s), 6.66 (1H, d,
J = 8.61 Hz), 4.02 (2H, m), 3.69-3.21 (9H, m), 3.00 (1H, m), 2.81 (1H, m), 2.55
(1H, q, J - 8.06 Hz), 2.23-1.90 (7H, m), 1.90-1.67 (2H, m), 1.49 (3H, d, J = 13.93 Hz), 1.13 (3H, d, J = 6.05 Hz).
【0170】
実施例23
2−[4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化89】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物90mgから表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物33.4mg(収率29%)を得た。
LC RT=2.37分;MS 480
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 7.17 (1H, s), 7.06 (2H, m), 4.03 (2H, m), 3.77 (2H, m), 3.58 (4H, m), 3.04-2.74 (4H, m), 2.61 (2H, m), 2.36-1.88 (8H, m), 1.87-1.21 (8H, m), 1.11 (3H, t, J = 6.23 Hz).
【0171】
実施例24
2−{2−エチル−4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化90】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って表題化合物を合成して臭化物77mgから出発して生成物の茶色のゴム84.6mg(収率81%)を得た。
LC RT=2.29分;MS 454
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 6.95 (1H, d, J = 8.43 Hz), 6.79 (2H, m), 4.04 (2H, dt, J = 11.55, 4.03 Hz), 3.72 (2H, d, J = 10.81 Hz), 3.60 (4H, m), 3.13 (1H, d, J = 11.55 Hz), 2.94 (1H, m), 2.81-2.41 (8H, m), 2.22-2.05 (4H, m), 1.96-1.61 (8H, m), 1.49 (2H, m), 1.43-1.22 (2H, m), 1.18 (3H, t, J = 7.51 Hz), 0.93 (3H, m).
【0172】
実施例25
2−{2−エチル−4−[4−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化91】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物77mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物82.9mg(収率81%)を得た。
LC RT=1.97分;MS 456
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 6.96 (1H, d, J = 8.43 Hz), 6.79 (2H, m), 4.04 (2H, dt, J = 11.55, 3.85 Hz), 3.71 (2H, d, J = 11.91 Hz), 3.60 (4H, m), 3.35 (3H, m), 3.18 (1H, m), 3.01 (3H, m), 2.81-2.41 (6H, m), 2.15 (4H, m), 2.00-1.43 (10H, m), 1.18 (3H, t, J = 7.70 Hz).
【0173】
実施例26
2−[2−エチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化92】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って臭化物77mgから出発して表題化合物を合成して茶色のゴムとして生成物94.1mg(収率99%)を得た。
LC RT=1.98分;MS 426
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 6.93 (1H, d, J = 8.25 Hz), 6.40 (2H, m), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.59 (4H, m), 3.40 (1H, m), 3.27 (3H, m), 3.02 (1H, m), 2.79 (1H, m), 2.61-2.42 (3H, m), 2.14 (4H, m), 1.99 (1H, m), 1.89-1.65 (5H, m), 1.48 (3H, d, J = 12.83 Hz), 1.19 (3H, t, J = 7.51 Hz), 1.14 (3H, d, J = 6.23 Hz)
【0174】
実施例27
2−[2−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化93】

【0175】
工程1:4−{3−[2−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミノ]−プロピル}−テトラヒドロ−ピラン−
4−カルボン酸メチルエステル
【化94】

4−(3−オキソ−プロピル)−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(135mg,0.515mmol,1当量)を1,2−ジクロロエタン2.4mL中に溶解した。これに1,2−ジクロロエタン6.2mL中の2−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミン(103mg,0.515mmol,1当量)を加えた。合わせた混合物に氷酢酸(96mg,1.6mmol,3.1当量)、続いてNaBH(OAc)3(330mg,1.55mmol,3当量)を加えた。反応混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、分液ロートに移し、そしてCH2Cl2(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮し、そしてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィ(40gカラム,CH2Cl2中の6%MeOH;35mL/分)によって精製した。これにより淡褐色の半固形物として表題化合物130mg(61%)を得た。
【0176】
工程2
4−{3−[2−フルオロ−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニルアミノ]−プロピル}−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸メチルエステル(40mg,0.1mmol,1当量)をTHF2mL中に溶解し、そして0℃に冷却した。ここでヘプタン中のn−BuLiの2.5M溶液(0.11mL,0.17mmol,3当量)を滴加し、そして氷浴をはずした。30分後、反応混合物を水でクエンチし、分液ロートに移し、そしてジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、そしてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィによって精製した(40gカラム,CH2Cl2中の10%MeOH;35mL/分)。これによりオフホワイトのゴムとして表題化合物38mg(98%)を得た。
LC/MS:RT=1.89分,MS:416
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 6.99 (m, 1H), 6.29 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.54 (m, 2H), 3.47 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.31-3.15 (m, 3H), 3.00 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.21 (m, 3H), 2.10-1.68 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.13 (d, 6.3Hz, 3H).
【0177】
実施例28
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化95】

超音波処理で補助して(2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニルのHCl塩をMeOH2mL中に溶解した。溶液にDCM50mLを加えた。溶液を氷水浴に冷却した。N2下で撹拌しながら、この溶液に粉末KOH(0.5g,9.5mmol,アミン塩に対して2.6当量)を加えた。撹拌を1時間続けた。撹拌しながら粉末K2CO3 0.5gを加えて微細な懸濁液を形成した。セライトパッドを通して懸濁液を濾過し、TLC(DCM中の20%MeOH,アニスアルデヒド可視化,起点のちょうど上の白色スポット)によってアミンが溶出されなくなるまでDCMですすいだ。溶液を乾燥するまで濃縮し;残留物を撹拌しながら高真空下で1時間さらに乾燥させ、無水トルエン中に再溶解し、そして使用する準備ができた。撹拌棒を有する20mLバイアルにPd2(dba)3(0.01当量,0.002036mmol,2mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリイソプロピルビフェニル1(0.05当量,0.01018mmol,4.85mg)、2−(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン(1当量,66mg,0.2036mmol)、及びナトリウムt−ブトキシド(2.5当量,0.509mmol,0.4891g)を入れた。バイアルの脱気及びN2の再充填を3回繰り返した。無水トルエン100mLを入れ、そして赤色の溶液を室温で2分間撹拌し、次いでカニューレを介してトルエン中のアミン(1.11当量,22.71mmol,上から得た)をフラスコに入れた。フラスコを排気し、そしてN2で充填し直した。90℃に設定された油浴中で反応物を2.5時間加熱し、室温に冷却するのにまかせ、そして水(2mL)でクエンチし、そしてDCM(3×100mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物を炭酸水素ナトリウム(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、乾燥(無水炭酸カリウム)させ、濾過し、そして濃縮した。粗生成物を10gシリカゲルカラム上で精製し、DCM及びDCM中の5%7N NH3 MeOHで溶離して表題化合物を得た。
LC/MS:RT=1.96分,MS:412
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ: 6.93 (1H, d, J = 8.25 Hz), 6.40 (2H, m), 4.03 (2H, dt, J = 11.73, 4.03 Hz), 3.59 (4H, m), 3.40 (1H, m), 3.27 (3H, m), 3.02 (1H, m), 2.79 (1H, m), 2.61-2.42 (3H, m), 2.14 (4H, m), 1.99 (1H, m), 1.89-1.65 (5H, m), 1.48 (3H, d, J = 12.83 Hz), 1.19 (3H, t, J = 7.51 Hz), 1.14 (3H, d, J = 6.23 Hz).
【0178】
実施例29
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化96】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.95分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.94 (m, 1H), 6.39 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.7Hz, 2H), 3.64-3.47 (m, 10H), 3.37 (dt, 2.6Hz, 9.0Hz, 1H), 2.76 (六重線, 6.3Hz, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.14 (s, 3H), 2.12 (m, 4H), 1.98 (m, 2H), 1.77 (m, 2H), 1.48 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0179】
実施例30
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化97】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.95分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.96 (m, 1H), 6.39 (m, 2H), 4.05 (dt, 4.2Hz, 11.4Hz, 2H), 3.64-3.47 (m, 10H), 3.37 (dt, 3.6Hz, 9.0Hz, 1H), 2.79 (六重線, 6.3Hz, 1H), 2.56 (q, 8.4Hz, 1H), 2.17 (m, 4H), 2.14 (s, 3H), 1.98 -1.69 (m, 4H), 1.48 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0180】
実施例31
2−[2−メチル−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
【化98】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.96分;MS 398
1H NMR (300 MHz, CDCl3) 二組のスペクトルを示した。
【0181】
実施例32
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化99】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.85分;MS 412
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.94 (m, 1H), 6.39 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.77-3.16 (m, 9H), 3.00 (m, 1H), 2.797(六重線, 6.9Hz, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.24 (m, 3H), 2.10 (s, 3H), 2.04-1.68 (m, 8H), 1.60-1.41 (m, 3H), 1.13 (d, 6.3Hz, 3H).
【0182】
実施例33
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化100】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.91分;MS 412
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.93 (m, 1H), 6.40 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.73-3.51 (m, 3H), 3.44-3.19 (m, 6H), 2.98 (m, 1H), 2.79 (六重線, 6.9Hz, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.33-2.16 (m, 3H), 2.10 (s, 3H), 2.05-1.65 (m, 8H), 1.60-1.41 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0183】
実施例34
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化101】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.75分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.04 (d, 8.7Hz, 2H), 6.54 (d, 8.7Hz, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.73-3.56 (m 4H), 3.44-3.20 (m, 5H), 2.98 (m, 1H), 2.79 (m, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.08-1.69 (m, 8H), 1.49 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0184】
実施例35
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化102】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.83分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.04 (d, 8.7Hz, 2H), 6.54 (d, 8.7Hz, 2H), 3.98 (m, 2H)
, 3.68 (m, 2H), 3.59 (m, 2H), 3.44-3.20 (m, 5H), 3.01 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.18-1.67 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0185】
実施例36
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化103】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.85分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.04 (d, 8.7Hz, 2H), 6.54 (d, 8.7Hz, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.73-3.56 (m 4H), 3.44-3.20 (m, 5H), 2.98 (m, 1H), 2.79 (m, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.08-1.69 (m, 8H), 1.49 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0186】
実施例37
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化104】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.83分;MS 398
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 7.04 (d, 8.7Hz, 2H), 6.54 (d, 8.7Hz, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.68 (m, 2H), 3.59 (m, 2H), 3.44-3.20 (m, 5H), 3.01 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.53 (q, 8.4Hz, 1H), 2.23 (m, 3H), 2.18-1.67 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0187】
実施例38
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化105】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.89分;MS 416
1H NMR (300 MHz CDCl3) d 6.99 (m, 1H), 6.29 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.69 (m, 2H),
3.54 (m, 2H), 3.43-3.16 (m, 5H), 2.97 (dt, 3.6Hz, 7.8Hz, 1H), 2.79 (六重線, 6.0Hz, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.21 (m, 3H), 2.10-1.68 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0188】
実施例39
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化106】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.93分;MS 416
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.99 (m, 1H), 6.29 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.54 (m, 2H), 3.47 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.31-3.15 (m, 3H), 3.00 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.21 (m, 3H), 2.10-1.68 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.13 (d, 6.3Hz, 3H).
【0189】
実施例40
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン
【化107】

方法B、実施例1に記載したのと実質的に同じ方法に従って対応する出発物質から表題化合物を合成した。
LC RT=1.95分;MS 416
1H NMR (300 MHz CDCl3) δ 6.99 (m, 1H), 6.29 (m, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.54 (m, 2H), 3.43-3.16 (m, 5H), 2.97 (dt, 3.6Hz, 7.8Hz, 1H), 2.79 (六重線, 6.0Hz, 1H), 2.52 (q, 8.4Hz, 1H), 2.21 (m, 3H), 2.10-1.68 (m, 8H), 1.50 (m, 3H), 1.14 (d, 6.3Hz, 3H).
【0190】
生物学的実施例
実施例41
本実施例41は、H3受容体リガンドとして本発明の化合物の有効性を示す。本発明の化合物は、アカゲザル(Macacca Mulatta)H3受容体を発現する哺乳動物細胞膜に結合する[3H]―メチルヒスタミン放射性リガンドと置き換わることが示された。これらの化合物は、1μM〜<1nMの範囲のアカゲザルH3親和定数(Ki)を示す。さらに、本発明の化合物は、GTPγS放射性リガンド結合アッセイによって細胞膜中のアカゲザルH3構成的機能活性を阻害することがわかった。基礎アカゲザルH3介在GTPgS放射性リガンド結合のこの阻害は、本発明の化合物がインバースアゴニストとして有用性を見出されることを示している。これらの化合物は、アカゲザルH3 GTPγS放射性リガンド結合を基礎レベルよりも0〜40%ほど低下させる。
【0191】
アカゲザルH3膜は、アカゲザル(Macacca Mulatta)445アミノ酸H3受容体を含むpcDNA5/FRT/TO(Invitrogen)で安定にトランスフェクションされたFlp-In T-REx 293細胞株(Invitrogen)から調製した。(Genbank #AY231164)。安定してトランスフェクションされた培養物を標準組織培養法によって組織培養フラスコ中で増幅(amplify)し、そして500ng/mlのテトラサイクリン(Cellgro)に24時間暴露することによってアカゲザルH3の発現を誘発した。誘発後、Cell Stripper(Cellgro)を用いて細胞をフラスコから分離した。細胞を遠心分離し(1K x g、5分間)、そして沈殿物をエタノール乾燥氷浴中で凍結して細胞膜を粉砕した。凍結した細胞沈殿物を収穫細胞10ml/1000cm2で5mM HEPES(pH7.4,Invitrogen)中に再懸濁した。細胞懸濁液を、18ゲージ針(2〜3x)、続いて23ゲージ針(2〜3x)を通して抜き取り、さらに細胞膜を粉砕した。細胞懸濁液を遠心分離(40K x g、30分間)した。細胞膜沈殿物を10mg/mlの最終タンパク質濃度で5mM HEPES中に再懸濁した(pH7.4,Invitrogen)。アカゲザルH3膜を液体窒素下で貯蔵した後、[3H]―メチルヒスタミン及びGTPγS放射性リガンド結合アッセイに使用した。
【0192】
アカゲザルH3放射性リガンド結合アッセイは、アカゲザルH3受容体膜(上記のように調製した)、[3H]―メチルヒスタミン(Perkin Elmer)及びWGA SPAビーズ(コムギ胚芽凝集素シンチレーション近接アッセイ)ビーズ(Amersham)を用いて実施した。アッセイは、96ウェルOpti-Plates(Packard)で実施した。各反応は、アカゲザルH3膜(総タンパク質20〜30mg)50μl、WGA SPAビーズ(0.1mg)50μl及び83Ci/mmol[3H]―メチルヒスタミン(最終濃度2nM)50μl並びに試験化合物50μlを含む。本発明の化合物及び/又はビヒクルを、10mM DMSO保存液から結合緩衝液で希釈した。アッセイプレートをTopSeal(Perkin Elmer)で密閉し、そして振盪機上で混合した(25℃、1時間)。TopCountシンチレーションカウンター(Packard)上でアッセイプレートを読み取った。結果をヒル変換によって分析し、そしてCheng-Prusoff式によってKi値を決定した。本発明の代表的な化合物のいくつかについて観察された結合データを表1にまとめた。
【0193】
【表1】

【0194】
【表2】

【0195】
実施例42
本実施例は、動物モデルの覚醒状態の増強における本発明の化合物の有効性の研究を説明する。
雄Sprague Dawleyラット(Charles River, France)体重250±10gをZOLETILR 50(60mg/kg ip)で麻酔し、そして定位固定装置に取り付けた。皮質電極(直径0.9mmの小さなステンレス鋼ネジ式電極)を感覚運動皮質(縫合線の中央に対して側方1.5mm、そして冠状縫合線の後方1.5mm)、視覚による皮質(縫合線の中央に対して側方1.5mm、そして頭頂後頭縫合線の前方1.5mm)上、そして小脳(参照電極)上で骨にねじ込んだ。皮質電極をコネクター(Winchester,7リード線)に取り付け、そして歯科用のセメントで頭蓋に固定した。
【0196】
手術後の3週間回復後、動物をプレキシグラス円筒(直径60cm)中に置き、食物及び水を自由に摂取させた。室の温度を一定(21±1℃)に保ち、そして午前7時から午後7時まで明かりをつけた。連続した3日:対照日(D1)、投薬日(D2)薬物及び投薬後の日(D3)の間、午前10時から午後4時までラットの記録をとった。記録の15分前に、ビヒクル(D1及びD3)又は薬物(D2)を投与した。
【0197】
小脳皮質上に配置した参照電極との比較により感覚運動及び視覚皮質における活性を記録した。3つの段階に区別された:
・低電位の速い皮質電気(ECoG)活性を特徴とする覚醒状態(W);
・皮質電気活性における増加;睡眠紡錘波のいくつかのバーストで高振幅徐波の出現を特徴とするNREM睡眠(非急速眼球運動又は徐波睡眠:SWS);
・視覚野におけるシータ律動の過同期化(hypersynchronization)を特徴とするREM睡眠(急速眼球運動又は逆説睡眠:PS)。
【0198】
ECoGシグナルの分析は、10秒周期の逐次分光分析を用いて種々の睡眠相を判別するコンピュータ化されたシステム(Deltamedのソフトウェア「Coherence」)によって自
動的に実施した。
【0199】
本発明の化合物を0.6%MTCトゥイーン中に溶解し、そして経口経路(po)によって投与した。注射体積は、0.5ml/体重100gであった。
【0200】
2タイプの分析:1時間周期及び6時間周期分析を用いて睡眠―覚醒状態の変数における本発明の化合物の効果を定量化した。
【0201】
結果は、分(1時間周期分析)で又は対照値(100%)のパーセンテージとして表わした。対照値からの有意な変動を測定するため、対応のある値(paired values)についてのスチューデントt検定を用いてデータの統計分析を実施した。
【0202】
実施例43
成体ラットにおけるストレス誘発性の超音波啼鳴試験(Stress-induced ultrasonic vocalizations test)
本実施例は、動物モデルにおける抗うつ剤として本発明の化合物の有効性の研究を説明する。
使用した方法は、Van Der Poel A.M, Noach E.J.K, Miczek K.A (1989) Temporal patterning of ultrasonic distress calls in the adult rat: effects of morphine and benzodiazepines. Psychopharmacology 97:147-8によって記載された技術を応用した。訓練セッションのため、ステンレス鋼の格子床を有するケージ(MED Associates, Inc., St. Albans, VT)中にラットを入れた。4回の電気ショック(0.8mA、3秒)を7秒毎に送り、続いて、超音波啼鳴(UV,22kHz)をUltravoxシステム(Noldus, Wageningen, The Netherlands)により2分間記録した。マイクロホンに接続した改良された超音波検出器(Mini-3 batモデル)を用いて超音波を可聴音に変換した。次いで、シグナルをフィルタリングしてコンピュータに送り、そこでUltravoxソフトウェアにより10ミリ秒を超えて持続したUVの各発作(bout)を記録した。UV持続時間(>40秒)に基づいてラットを選択し、そして訓練の4時間後に、試験にかけた。試験では、訓練に用いたものと同じケージ中にラットを入れた。1回の電気ショック(0.8mA、3秒)を送り、続いてUltravoxシステムによりUV(持続時間及び周波数)を2分間記録した。試験60分前に、本発明の化合物を経口投与した。
【0203】
実施例44
ラットにおける強制水泳試験
この実施例は、動物モデルにおける抗うつ剤として本発明の化合物の有効性の研究をさらに説明する。
方法は、Porsolt et al. (1977) Depression: a new animal model sensitive to antidepressant treatments. Nature 266:730-2によって記載されたのを改良したものである。高さ30cmまで水(21℃)が入った個別のガラス円筒(高さ40cm、直径17cm)にラットを入れた。2回の水泳セッションを行った(訓練セッション15分、続いて24時間後、試験6分)。各水泳セッション後、ラットを加熱灯の下に置いて低体温を回避した。6分の試験中に無動持続時間(duration of immobility)を測定した。本発明の化合物を2回経口投与した(訓練セッションの15分後及び試験の60分前)。
【0204】
本発明を特定の前記実施例によって説明してきたが、それによって本発明が制限されると解釈すべきではなく;むしろ、本発明は、上記の一般的な範囲を包含する。種々の改変及び実施態様は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
mは、1又は2であり;
nは、1又は2であり;
pは、1又は2であり;
1は、水素、(C1−C4)アルキル、CF3、(C1−C4)アルコキシ−(C1−C4)アルキルであり;
2は、水素、ハロゲン、(C1−C4)アルキル又はCF3である]
の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項2】
m、n及びpは、1であり;
1は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はメトキシメチルであり;
2は、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル又はCF3である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
nは2であり、そしてmは1であり;又は
nは1であり、そしてmは2であり;
pは、1又は2であり;
1は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はメトキシメチルであり;
2は、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル又はCF3である;
請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−エチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−フルオロ−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−(2−イソプロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−フルオロ−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−メトキシメチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−エチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−(2−プロピル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−エチル−4−[4−(2−プロピル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−エチル−4−[4−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3S')−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
からなる群より選ばれる請求項1に記載の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項5】
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−メチル−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{2−フルオロ−4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−{4−[4−((S)−2−メチル−ピロリジン−1−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−トリフルオロメチル−フェニル}−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[4−((S)−2−メチル−[1,4']ビピペリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
からなる群より選ばれる請求項1に記載の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項6】
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[3−フルオロ−4−(2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
からなる群より選ばれる請求項1に記載の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項7】
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−エチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2R,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'R)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
からなる群より選ばれる請求項1に記載の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項8】
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−メチル−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−
1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−8−オキサ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−[2−フルオロ−4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;及び
2−[4−((2S,3'S)−2−メチル−[1,3']ビピロリジニル−1'−イル)−フェニル]−9−オキサ−2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカン−1−オン;
からなる群より選ばれる請求項1に記載の化合物、又はその塩、又はそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー。
【請求項9】
式(II):
【化2】

(式中、R1、R2、m、n及びpは、請求項1で定義された通りである)を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかの1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容しうる塩、エナンチオマー若しくはジアステレオマーを、1つ又はそれ以上の薬学的に許容しうる担体、希釈剤又は賦形剤と組み合わせて含む、薬学的組成物。
【請求項11】
統合失調症に関連する認知障害(CIAS)、全般性不安、パニック障害及び心的外傷後ストレス障害のような不安障害、大うつ病性障害、アルツハイマー型認知症(DAT)、アルツハイマー、パーキンソン又はハンチントンから選ばれる神経系疾患に関連する認知障害、加齢による認知障害、軽度認知障害、血管性認知症、レビー小体型認知症、認知関連の認知障害、睡眠関連障害、注意欠陥多動性障害及びうつ病、及び肥満を治療するため、化合物がH3受容体機能を調節することができる薬学的組成物を製造するための請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容しうる塩、エナンチオマー、若しくはジアステレオマーの使用。
【請求項12】
睡眠障害は、ナルコレプシー、概日リズム睡眠障害、閉塞型睡眠時無呼吸、周期性四肢運動及びレストレスレッグ症候群、薬物副作用に起因する過度の眠気及び嗜眠状態からなる群より選ばれる請求項11に記載の使用。
【請求項13】
睡眠障害はナルコレプシーである、請求項11に記載の使用。
【請求項14】
疾患は統合失調症に関連する認知障害(CIAS)である、請求項11に記載の使用。
【請求項15】
疾患はアルツハイマー型認知症(DAT)である、請求項11に記載の使用。

【公表番号】特表2012−511011(P2012−511011A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539715(P2011−539715)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/066666
【国際公開番号】WO2010/065798
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】