説明

置換4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6−オン類、1,2,4−トリアジン−6−オン類およびそれらの殺真菌剤としての用途

本発明は、置換ジヒドロトリアジノン類、トリアジノン類および関連化合物、そのような化合物と農学的に許容しうる担体とを含む組成物、ならびに広範囲の殺真菌剤としてのその用途に関する。また、本発明は、これらの化合物を調製する方法および該化合物を殺真菌剤として使用する方法も教示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年5月3日に出願された米国仮出願第60/677,434号の恩恵を請求する。本発明は、ジヒドロトリアジノン類、トリアジノン類および関連化合物、そのような化合物を含む組成物、ならびに広範囲の殺真菌剤としてのそれらの用途に関する。
【背景技術】
【0002】
種々のトリアジノン類が、Collinsら, Aust. J. Chem., 52, 379-385 (1999); Kanellakopulosら、米国特許第5,814,645号明細書;およびSaniereら, Tetrahedron Letters, 41 , 671-674 (2000)によって開示されているが、本発明の化合物およびそれらの用途は開示されていない。他のトリアジノン類が、Neunhoefferら、「Chemistry of 1,2,3-Triazines and 1,2,4-Triazines, Tetrazines, and Pentazines」, 605-607, John Wiley and Sons, Inc., New York, NY (1978)によるレビューに存在するが、有用性については示唆されていない。種々のアリールトリアジノン類およびアリールトリアジノフタラジン類が、気管支ぜん息および他の症状の治療のための薬剤として、Kutscherら、南アフリカ共和国特許第938799号明細書によって開示されている。国際公開第02/067675号パンフレットには、置換4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6−オン類、1,2,4−トリアジン−6−オン類およびそれらの殺真菌剤としての用途が開示されている。しかし、化合物の抗真菌活性は非常に予測不可能であることはよく知られており、本発明の化合物は、開示も想定もされていない。Eisaiによる米国特許第6,825,192号明細書、およびDupontによる米国特許第6,159,980号明細書、を始めとする他の刊行物は、付加的に開示された類似の化学性質があるが、本発明の化合物は開示されていない。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、式(I):
【化3】

(式中、定義は本明細書中に含まれている。)
のトリアジノン類、そのような化合物を含む組成物および殺真菌剤としての使用方法に関する。
【0004】
本発明の一実施形態において、本発明は式(I)の化合物に関する。
【化4】

(式中、
1は、グループIまたはIIから選択され、グループIは、
アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキルアルキニル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、トリアルキルシリルアルキル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルキルチオおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニル、フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたピリジル、フリルまたはチエニル環が、それぞれ、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフリルまたはチエニル、およびそれぞれ、ハロ、アルキルおよびハロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたベンゾチエニルまたはベンゾフラニルからなり;
グループIIは、
a)アリールオキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、ハロアルコキシアルケニル、ハロアルコキシアルキニル、トリアルキルシリルアルキニル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、置換シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、シクロアルキルシクロアルキルアルキルおよびシクロアルキルアルキルシクロアルキルアルキル(ここで、上記任意のシクロアルキル基は、アルキルチオ、ハロアルキル、シアノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルケニル、アルケノキシカルボニル、アルケノキシカルボニルアルキル、アルケノキシカルボニルアルケニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルケニル、アリールカルボニル、アリールカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルケニル、アルケニルカルボニル、アルケニルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルアルキル、アリールオキシカルボニルアルケニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリール、アラルキル、アラルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルケニル(ここで、上記任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)からなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されることができ;
b)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される4〜5個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル;
c)それぞれ、フェニル環が、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルキルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたフェニルまたはフェンアルキル;
d)フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニルおよびヘテロアリールアルキニル(ここで、アルキル、アルケニル、アルキニルは、ハロゲン、アルコキシまたはアリールオキシで置換されうる);および
e)アルキルカルボニルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、モルホリノアルキル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルキル、ハロアルケニルカルボニルアルキル、アルキニルカルボニルアルキル、ハロアルキニルカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルキル、アラルキルカルボニルアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルスルホニルオキシアルキル、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールアルキルカルボニルアルキルおよびアリールアミノカルボニルオキシアルキル(ここで、任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)
からなり;
3は、グループIIIまたはグループIVから選択され、グループIIIは
a)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェンアルキル;
b)1)ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、
2)それぞれ、フェニル環が、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフェニルまたはフェノキシ、および
3)ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって、5または6員ヘテロ環を形成する)
からなる群より独立して選択された1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニル;
c)1)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択される1個のみのヘテロアリール基で置換されたフェニル;および
d)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、チアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソオキサゾリルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール(前記各基は、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)
からなり;
グループIVは、
a)ヒドロキシル、トリハロアルキルスルホニルオキシ、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、インダン−1−イリデンメチル、フェンアルコキシ、フェニルカルボニル、フェンアルケニルカルボニル、フェンカルボニルアルケニル、フェン(アルコキシイミノ)メチル、フェン(アリールアルコキシミノ)メチル、フェンシクロプロピル、フェニルシクロプロピルカルボニル、フェンカルボニルシクロプロピル、フェンアミノカルボニルオキシ、モルホリニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール環およびフェニルは、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、フェニル、アミノおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されており、
インダンのフェニル環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基でさらに置換されうる)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル;
b)i)ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換された、フリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびオキサゾール−5−イルから選択されるヘテロアリール、および
ii)ハロ、アルキル、フェンアルケニル(ここで、少なくとも1個の置換基がi)から選択される)
からなる群より独立して選択される少なくとも2個の置換基で置換されたフェニル;
c)それぞれ、フェニル、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリール(ここで、フェニルまたはヘテロアリール環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されている)から独立して選択される1個または2個の置換基で置換された、フリル、チエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール;
d)それぞれ、アリールまたはヘテロアリール環が、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、これらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で場合により置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;
e)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択されるヘテロアリール基で置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;および
f)アリールカルボニル、アリールチオ、アリールアミノ、アリールカルボニルアルキル、アリールチオアルキル、アリールアミノアルキル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールチオアルキル、ヘテロアリールアミノアルキル、アリールカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシアルキル、アリールカルボニルチオ、アリールカルボニルチオアルキル、アリールカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノアルキル;
からなり;
4は、
a)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、シクロアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)、シアノ、アルケニルスルホニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルチオ、(アルキルチオ)カルボニル、アルキル(チオカルボニル)、アルキルチオチオカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルチオチオカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキニルチオチオカルボニル、アルコキシオキサリル、アルキルカルボニルオキシアルコキシカルボニルおよび
b)それぞれ、芳香族環が、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたアラルキル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アリールチオチオカルボニル
からなる群より選択され、
5は、
a)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、
アルキルカルボニルオキシアルキル、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、シアノ、アミノ;および
b)それぞれ、アリール環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5員または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されているアリールオキシ、アリールチオ、アラルキルオキシ、アラルキルチオまたはアリールカルボニルチオ
からなる群より選択され;あるいは
3置換基がアリールまたはヘテロアリールの場合、R4は、R3置換基と縮合環を形成することができ、該縮合環中のR4は、−CH(R)−、−O−、−S−、−N(R)−、−C(=0)−、−O(C=O)−、−C(=O)O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−N(R)CH2−、−CH(R)O−、−OCH(R)−、−CH(R)S−および−SCH(R)−から選択され、;
ただし、R5が、水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、アルケニル、アルキニル、シアノ、アミノ、アリールオキシ、アリールチオまたはアリールカルボニルチオであり、かつ
1)R1がグループIから選択される場合は、R3は、グループIVから選択され、あるいは
2)R3がグループIIIから選択される場合は、R1はグループIIから選択され;
5は、水素原子であるかまたはR4と一緒になって、窒素−炭素結合を形成し;
Zは、酸素原子、硫黄原子またはNRであり;
Rは、Hまたはアルキルであり;
または
農学的に許容しうる塩、異性体、互変異性体、鏡像体およびこれらの混合物であって、
ただし、
【0005】
1がアラルキルまたはヘテロアリールアルキルの場合、R4は、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはポリハロアルキルではなく、
3がフェニルの場合、R1は、ベンジルでも、ベンジルオキシメチルでもなく、
1がヒドロキシアルキルの場合、R3は、クロロピリジルではなく、
1がモルホリノアルキルの場合、R3は、非置換フェニルではなく、
3がアリールカルボニルの場合、R1は、フェニルでも、置換フェニルでもなく、および
5がR4と一緒になって窒素−炭素結合を形成する場合、R5はHである。)
【0006】
好ましくは、R4およびX5はそれぞれHであり、R5は、水素原子、アルキルカルボニル、ハロアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、アリールオキシおよびアリールチオから選択され、ZはOである。
【0007】
用語「アルケニル」は、1個または2個のエチレン結合を有する、直鎖または分岐状のエチレン性不飽和C2−C12炭化水素基を言い、たとえば、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソプロペニル、2−ペンテニル、アレニルなどがある。
【0008】
用語「アルケニルオキシカルボニル」または「アルケノキシカルボニル」は、カルボニル基に結合するアルケニルオキシ(アルケニル−O−C(O)−)を言い、たとえば、アリルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニルなどである。
【0009】
用語「アルケノキシカルボニルアルケニル」は、アルケニルオキシカルボニルで置換されたアルケニル基(アルケニル−O−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−(アリルオキシカルボニル)−2−プロペニル、3−(ビニルオキシカルボニル)−2−プロペニルなどである。
【0010】
用語「アルケノキシカルボニルアルキル」は、アルケニルオキシカルボニルで置換されたアルキル基(アルケニル−O−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、3−(アリルオキシカルボニル)プロピル、2−(ビニルオキシカルボニル)プロピルなどである。
【0011】
用語「アルケニルカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルケニル基(アルケニル−C(O)−)を言い、たとえば、アリルカルボニル、1−ブテニルカルボニル、イソプロペニルカルボニルなどである。
【0012】
用語「アルケニルカルボニルアルケニル」は、アルケニルカルボニルで置換されたアルケニル基(アルケニル−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−(アリルカルボニル)−2−プロペニル、4−(ビニルカルボニル)−2−ブテニルなどである。
【0013】
用語「アルケニルカルボニルアルキル」は、アルケニルカルボニルで置換されたアルキル基(アルケニル−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、アリルカルボニルメチル、3−(ビニルカルボニル)プロピルなどである。
【0014】
用語「アルケニルスルホニル」は、スルホニル基に結合したアルケニル基(アルケニル−SO2−)を言う。
【0015】
用語「アルケニルチオ」は、チオ基に結合したアルケニル基(アルケニル−S−)を言う。
【0016】
用語「アルケニルチオチオカルボニル」は、チオカルボニル基に結合したアルケニルチオ官能基(アルケニル−S−C(S)−)を言い、たとえば、アリルチオチオカルボニルなどである。
【0017】
用語「アルコキシ」は、末端酸素原子に結合したアルキル基(アルキル−O)を言う。代表的なアルコキシ基として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシなどが挙げられる。
【0018】
用語「アルコキシアルキル」は、アルコキシ基で置換されたアルキル基(アルキル−O−アルキル−)を言い、たとえば、イソプロポキシメチルである。
【0019】
用語「アルキルオキシアルキルオキシアルキル」は、酸素に結合したアルコキシアルキル基で置換されたアルキル基(アルキル−O−アルキル−O−アルキル−)、またはジ(アルキルオキシ)アルキルオキシアルキル基であり、たとえば、イソプロポキシメトキシメチルなどである。
【0020】
用語「アルコキシカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルコキシ(アルキル−O−C(O)−)を言い、たとえば、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルなどである。
【0021】
用語「アルコキシカルボニルアルキル」は、アルコキシカルボニルで置換されたアルキル基(アルキル−O−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、エトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)プロピルなどである。
【0022】
用語「アルコキシカルボニルアルケニル」は、アルコキシカルボニルで置換されたアルケニル基(アルキル−O−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル、4−(メトキシカルボニル)−2−ブテニルなどである。
【0023】
用語「アルコキシカルボニルオキシ」は、カルボニル基に結合し、次いでそれが酸素原子に結合したアルコキシ基(アルキル−O−C(O)−O−)を言い、たとえば、エトキシカルボニルオキシ、メトキシカルボニルオキシなどである。
【0024】
用語「アルコキシカルボニルチオ」は、カルボニル基に結合し、次いでそれが硫黄原子に結合したアルコキシ基(アルキル−O−C(O)−S−)を言い、たとえば、エトキシカルボニルチオ、メトキシカルボニルチオなどである。
【0025】
用語「アルコキシオキサリル」は、オキサリル基に結合したアルコキシ基(アルキル−O−C(O)−C(O)−)を言い、たとえば、エトキシオキサリル、メトキシオキサリルなどである。
【0026】
用語「アルキル」は、直鎖または分岐状のC1−C12飽和炭化水素基を言い、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどである。
【0027】
用語「アルキルアミノ」は、窒素原子に結合したアルキル基(アルキル−NR−(式中、RはHまたはアルキル)を言い、たとえば、メチルアミノ、イソプロピルアミノなどである。
【0028】
用語「アルキルアミノカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルキルアミノ基(アルキル−NR−C(O)−(式中、RはHまたはアルキル)であり、たとえば、メチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニルなどである。
【0029】
用語「アルキルカルボニル」は、アルキルケト官能基(アルキル−C(O)−)を言い、たとえば、アセチル、n−ブチリルなどである。
【0030】
用語「アルキルカルボニルアルケニル」は、アルキルカルボニルで置換されたアルケニル基(アルキル−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−アセチル−2−プロペニル、4−ブチリル−2−ブテニルなどである。
【0031】
用語「アルキルカルボニルアルキル」は、アルキルケトアルキル官能基(アルキル−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、アセチルメチルなどである。
【0032】
用語「アルキルカルボニルオキシ」は、カルボニル基に結合し、次いでそれが酸素原子に結合するアルキル基(アルキル−C(O)−O−)を言い、たとえば、アセトキシ、tert−ブチルカルボニルオキシなどである。
【0033】
用語「アルキルカルボニルオキシアルコキシカルボニル」は、アシルオキシアルコキシカルボニル(アルキル−C(O)−O−アルキル−O−C(O)−)を言い、たとえば、アセトキシメトキシカルボニルなどである。
【0034】
用語「アルキルカルボニルオキシアルキル」は、アルキルカルボニルオキシで置換されたアルキル基(アルキル−C(O)−O−アルキル−)を言い、たとえば、アセトキシメチル、3−(tert−ブチルカルボニルオキシ)プロピルなどである。
【0035】
用語「アルキルカルボニルチオ」は、カルボニル基に結合し、次いでそれが硫黄原子に結合するアルキル基(アルキル−C(O)−S−)を言い、たとえば、エチルカルボニルチオ、メチルカルボニルチオなどである。
【0036】
用語「アルキルスルフィニル」は、アルキル基で置換されたスルフィニル部分(アルキル−SO−)を言い、たとえば、メチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニルなどである。
【0037】
用語「アルキルスルホニル」は、アルキル基で置換されたスルホニル部分(アルキル−SO2−)を言い、たとえば、メシル、n−プロピルスルホニルなどである。
【0038】
用語「アルキルチオ」は、硫黄原子に結合したアルキル基(アルキル−S−)を言い、たとえば、メチルチオである。
【0039】
用語「アルキル(チオカルボニル)」は、チオカルボニル基に結合したアルキル基(アルキル−C(S)−)を言い、たとえば、チオアセチルなどである。
【0040】
用語「(アルキルチオ)カルボニル」は、カルボニル基に結合したアルキルチオ基(アルキル−S−C(O)−)を言い、たとえば、メチルチオカルボニルなどである。
【0041】
用語「アルキルチオチオカルボニル」は、チオカルボニル基に結合したアルキルチオ基(アルキル−S−C(S)−)を言い、たとえば、プロピルチオチオカルボニルなどである。
【0042】
用語「アルキニル」は、1個または2個のアセチレン結合を有する、直鎖または分岐状の不飽和C2−C12炭化水素基を言い、たとえば、エチニル、プロパルギルなどである。
【0043】
用語「アルキニルカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルキニル基(アルキニル−C(O)−)を言い、たとえば、エチニルカルボニル、プロパルギルカルボニルなどである。
【0044】
用語「アルキニルカルボニルアルキル」は、アルキニルカルボニルで置換されたアルキル基(アルキニル−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、エチニルカルボニルメチル、3−(プロパルギルカルボニル)プロピルなどである。
【0045】
用語「アルキニルオキシカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルキニルオキシ(アルキニル−O−C(O)−)を言い、たとえば、プロパルギルオキシカルボニルなどである。
【0046】
用語「アルキニルチオチオカルボニル」は、チオカルボニル基に結合するアルキニルチオ基(アルキニル−S−C(S)−)を言い、たとえば、プロパルギルチオチオカルボニルなどである。
【0047】
用語「アミノ」は、−NH2、−NHRまたは−NR2基(式中、Rは、独立して、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を言う。
【0048】
用語「アラルキル」は、アリール環またはアラルキル部分の末端部を形成するアリールで置換されたアルキル基(Ar−アルキル(式中、Arはアリール環である))を言う。アラルキル基の例として、ベンジル、フェネチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
用語「アラルケニル」は、アリール環またはアラルケニル部分の末端部分を形成するアリールで置換されたアルケニル基(Ar−アルケニル)を言う。アラルケニル基の例として、スチリルおよびフェニル−2−プロペニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
用語「アラルキルカルボニル」は、カルボニル基に結合するアラルキル基(Ar−アルキル−C(O)−)を言い、たとえば、ベンジルカルボニルなどである。
【0051】
用語「アラルキルカルボニルアルキル」は、アラルキルカルボニルで置換されたアルキル基(Ar−アルキル−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、4−メチルベンジルカルボニルメチル、3−(2−フェニルエチル−カルボニル)プロピルなどである。
【0052】
用語「アラルキルオキシ」は、酸素に結合したアラルキル基(Ar−アルキル−O−)を言う。アラルキルオキシ基の例として、ベンジルオキシ、フェニルエトキシなどが挙げられる。
【0053】
用語「アラルキルチオ」は、硫黄に結合したアラルキル基(Ar−アルキル−S−)を言う。アラルキルチオ基の例として、ベンジルチオ、フェニルエチルチオなどが挙げられる。
【0054】
用語「アリール」は、芳香族環構造を言い、たとえば、フェニル、ナフチルなどである。
【0055】
用語「アリールアミノ」は、窒素原子に結合したアリール基(Ar−NR−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである))を言い、たとえば、フェニルアミノなどである。
【0056】
用語「アリールアミノアルキル」は、アリールアミノ基で置換されたアルキル基(Ar−NR−アルキル−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである))を言い、たとえば、アニリノメチルなどである。
【0057】
用語「アリールアミノカルボニル」は、カルボニル基に結合したアリールアミノ基(Ar−NR−C(O)−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである))を言い、たとえば、フェニルアミノカルボニルなどである。
【0058】
用語「アリールアミノカルボニルオキシアルキル」は、酸素に結合し、次いでこれがアリールアミノカルボニルに結合したアルキル基(Ar−NR−C(O)−O−アルキル−(式中、Rは、H、アルキル、アレニルまたはアルキニルである))を言い、たとえば、フェニルアミノカルボニルオキシメチルなどである。
【0059】
用語「アリールカルボニル」は、アリールケト官能基(Ar−C(O)−)を言い、たとえば、ベンゾイルなどである。
【0060】
用語「アリールカルボニルアルケニル」は、アリールカルボニル基のカルボニルに結合したアルケニル基(Ar−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−ベンゾイル−2−プロペニルなどである。
【0061】
用語「アリールカルボニルアルキル」は、アリールカルボニル基のカルボニルに結合するアルキル基(Ar−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、2−ベンゾイルエチルなどである。
【0062】
用語「アリールカルボニルアミノ」は、窒素原子に結合するアリールカルボニル基(Ar−C(O)−NR−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである))を言い、たとえば、ベンゾイルアミノなどである。
【0063】
用語「アリールカルボニルアミノアルキル」は、アリールカルボニルアミノの窒素に結合するアルキル基(Ar−C(O)−NR−アルキル−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである))を言い、たとえば、2−ベンゾイルアミノエチルなどである。
【0064】
用語「アリールカルボニルオキシ」は、カルボニル基に結合し、次いでこれが酸素原子に結合するアリール基(Ar−C(O)−O−)を言い、たとえば、ベンゾイルオキシなどである。
【0065】
用語「アリールカルボニルオキシアルキル」は、アリールカルボニルオキシで置換されたアルキル基(Ar−C(O)−O−アルキル−)を言い、たとえば、ベンゾイルオキシメチルなどである。
【0066】
用語「アリールカルボニルチオ」は、カルボニル基に結合し、次いでこれが、硫黄原子に結合するアリール基(Ar−C(O)−S−)を言い、たとえば、フェニルカルボニルチオなどである。
【0067】
用語「アリールカルボニルチオアルキル」は、アリールカルボニルチオで置換されたアルキル基(Ar−C(O)−S−アルキル−)を言い、たとえば、フェニルカルボニルチオエチルなどである。
【0068】
用語「アリールオキシ」は、酸素原子に結合するアリール基(Ar−O−)を言い、たとえば、フェノキシなどである。
【0069】
用語「アリールオキシアルキル」は、アリールオキシで置換されたアルキル基(Ar−O−アルキル−)を言い、たとえば、フェノキシメチル、フェノキシエチルなどである。
【0070】
用語「アリールオキシカルボニル」は、カルボニル基に結合したアリールオキシ(Ar−O−C(O)−)を言い、たとえば、フェノキシカルボニルなどである。
【0071】
用語「アリールオキシカルボニルアルケニル」は、アリールオキシカルボニルで置換されたアルケニル基(Ar−O−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、3−(フェノキシカルボニル)−2−プロペニルなどである。
【0072】
用語「アリールオキシカルボニルアルキル」は、アリールオキシカルボニルで置換されたアルキル基(Ar−O−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、フェノキシカルボニルメチル、2−(フェノキシカルボニル)エチルなどである。
【0073】
用語「アリールオキシチオカルボニル」は、チオカルボニル基に結合したアリールオキシ基(Ar−O−C(S)−)を言い、たとえば、フェノキシチオカルボニルなどである。
【0074】
用語「アリールスルホニル」は、アリール基で置換されたスルホニル基(Ar−SO−)を言い、たとえば、トルエンスルホニルなどである。
【0075】
用語「アリールスルホニルアルケニル」は、アリールスルホニル基で置換されたアルケニル基(Ar−SO−アルケニル−)を言う。
【0076】
用語「アリールチオ」は、硫黄原子に結合するアリール基(Ar−S−)を言い、たとえば、フェニルチオなどである。
【0077】
用語「アリールチオアルキル」は、アリールチオ基で置換されたアルキル基(Ar−S−アルキル−)を言い、たとえば、フェニルチオメチルなどである。
【0078】
用語「アリールチオチオカルボニル」は、チオカルボニル基に結合するアリールチオ基(Ar−S−C(S)−)を言い、たとえば、フェニルチオチオカルボニルなどである。
【0079】
用語「カルボキシアルキルチオ」は、アルキルチオ基のアルキルに結合するカルボキシル基(HOOC−アルキル−S−)を言い、たとえば、カルボキシメチルチオ、カルボキシエチルチオなどである。
【0080】
用語「シアノ」は、窒素原子に三重結合する炭素原子(−C≡N)を言う。
【0081】
用語「シアノアルキル」は、シアノ基で置換されたアルキル基(N≡C−アルキル−)を言い、たとえば、シアノメチル、2−シアノエチルなどである。
【0082】
用語「シクロアルキル」は、環状C3−C10脂肪族環構造を言い、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどである。
【0083】
用語「シクロアルキルアルケニル」は、シクロアルキル基で置換されたアルケニル基(シクロアルキル−アルケニル−)を言い、たとえば、3−シクロプロピル−2−プロペニル、2−シクロブチル−2−プロペニルなどである。
【0084】
用語「シクロアルキルアルキル」は、アルキル基に結合するシクロアルキル基(シクロアルキル−アルキル−)を言い、たとえば、シクロプロピルメチル、2−シクロプロピルエチル、シクロヘキシルエチルなどである。
【0085】
用語「シクロアルキルアルキルシクロアルキル」は、アルキルを介して、シクロアルキル基に結合するシクロアルキルアルキル基(シクロアルキル−アルキル−シクロアルキル)を言い、たとえば、シクロプロピル−メチルシクロプロピル、2−(2−シクロプロピルエチル)シクロプロピル、2−(シクロヘキシルメチル)−シクロプロピルなどである。
【0086】
用語「シクロアルキルアルキルシクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルを介してアルキル基に結合するシクロアルキルアルキルシクロアルキル基(シクロアルキル−アルキル−シクロアルキル−アルキル−)を言い、たとえば、シクロプロピルメチルシクロプロピルメチル、2−(2−シクロプロピルエチル)シクロプロピル−メチル、2−(シクロヘキシルメチル)シクロプロピルメチルなどである。
【0087】
用語「シクロアルキルアルキニル」は、アルキニル基に結合するシクロアルキル基(シクロアルキル−アルキニル−)を言い、たとえば、シクロプロピルプロパルギル、4−シクロペンチル−2−ブチニルなどである。
【0088】
用語「シクロアルキルカルボニル」は、シクロアルキルケト基(シクロアルキルC(O)−)を言い、たとえば、シクロプロピルカルボニルなどである。
【0089】
用語「シクロアルキルシクロアルキル」は、シクロアルキル基に結合するシクロアルキル基(シクロアルキル−シクロアルキル−)を言い、たとえば、2−(シクロプロピル)シクロプロピル、1−(シクロヘキシル)シクロプロピルなどである。
【0090】
用語「シクロアルキルシクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルシクロアルキル基に結合するアルキル基(シクロアルキル−シクロアルキル−アルキル−)を言い、たとえば、2−(シクロプロピル)シクロプロピルメチル、2−((1−シクロプロピル)シクロプロピル)エチルなどである。
【0091】
用語「シクロアルキルオキシ」は、酸素上に結合するシクロアルキル基(シクロアルキル−O−)を言い、たとえば、シクロヘキシルオキシ、シクロペンチルオキシなどである。
【0092】
用語「シクロアルキルチオ」は、チオ基に結合するシクロアルキル基(シクロアルキル−S−)を言い、たとえば、シクロヘキシルチオ、シクロペンチルチオ、シクロプロピルチオなどである。
【0093】
用語「ジアルキルアミノ」は、窒素原子に結合する2個のアルキル基であって、該アルキル基は同じでも異なっていてもよい基(R(R’)N−(式中、RおよびR’は、独立して、アルキルである))を言い、たとえば、ジメチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノなどである。
【0094】
用語「ジアルキルアミノカルボニル」は、カルボニル基に結合するジアルキルアミノ基(R(R’)N−C(O)−(式中、RおよびR’は、独立して、アルキルである))を言い、たとえば、ジメチルアミノカルボニルなどである。
【0095】
用語「ホルミル」は、HC(O)−を言う。
【0096】
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを言う。
【0097】
用語「ハロアルケニル」は、1個以上のハロ基で置換されたアルケニル基((X)n−アルケニル(式中、Xはハロであり、nは1、2または3である))を言う。
【0098】
用語「ハロアルケニルカルボニル」は、カルボニル基に結合するハロアルケニル基((X)n−アルケニル−C(O)−(式中、Xはハロであり、nは1、2または3である))を言い、たとえば、1,2,2−トリフルオロエテニルカルボニルなどである。
【0099】
用語「ハロアルケニルカルボニルアルキル」は、ハロアルケニルカルボニルのカルボニルに結合する((X)n−アルケニル−C(O)−アルキル−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、3−フルオロ−2−プロペニルカルボニルメチルなどである。
【0100】
用語「ハロアルコキシ」は、1個以上のハロ基で置換されたアルコキシ基((X)n−アルキル−O−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、パーフルオロイソブトキシなどである。
【0101】
用語「ハロアルコキシアルケニル」は、ハロアルコキシで置換されたアルケニル基((X)n−アルキル−O−アルケニル(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、1−トリフルオロメトキシ−2−プロペニルなどである。
【0102】
用語「ハロアルコキシアルキル」は、ハロアルコキシで置換されたアルキル基((X)n−アルキル−O−アルキル(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、3−トリフルオロ−メトキシメチルなどである。
【0103】
用語「ハロアルコキシアルキニル」は、ハロアルコキシで置換されたアルキニル基((X)n−アルキル−O−アルキニル−(式中、Xはハロであり、nは1、2または3である))を言い、たとえば、3−トリフルオロ−メトキシプロパルギルなどである。
【0104】
用語「ハロアルコキシカルボニル」は、カルボニル基に結合する1個以上のハロ基で置換されたアルコキシ基((X)n−アルキル−O−C(O)−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロメトキシカルボニル、トリフルオロメトキシカルボニル、ジフルオロメトキシ−カルボニル、パーフルオロイソブトキシカルボニルなどである。
【0105】
用語「ハロアルキル」は、1個以上のハロ基で置換されたアルキル基((X)n−アルキル−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロメチル、2−ブロモエチル、3−ヨードプロピル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、パーフルオロプロピル、8−クロロノニルなどである。
【0106】
用語「ハロアルキルカルボニル」は、カルボニル基に結合する1個以上のハロ基で置換されたアルキル基((X)n−アルキル−C(O)−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロメチルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニル、パーフルオロイソブチルカルボニルなどである。
【0107】
用語「ハロアルキルカルボニルアルキル」は、ハロアルキルカルボニルのカルボニルに結合したアルキル基((X)n−アルキル−C(O)−アルキル−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロメチルカルボニルメチル、トリフルオロメチルカルボニルエチルなどである。
【0108】
用語「ハロアルキルチオ」は、1個以上のハロ基で置換されたアルキルチオ基((X)n−アルキル−S−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、トリフルオロメチルチオなどである。
【0109】
用語「ハロアルキニル」は、1個以上のハロ基で置換されたアルキニル基((X)n−アルキニル−(式中、Xはハロであり、nは1、2または3である))を言う。
【0110】
用語「ハロアルキニルカルボニル」は、カルボニル基に結合した1個以上のハロ基で置換されたアルキニル基((X)n−アルキニル−C(O)−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロエチニルカルボニル、3−フルオロ−2−プロピニル−カルボニルなどである。
【0111】
用語「ハロアルキニルカルボニルアルキル」は、ハロアルキニルカルボニルのカルボニルに結合するアルキル基((X)n−アルキニル−C(O)−アルキル−(式中、Xはハロであり、nは、1、2または3である))を言い、たとえば、クロロエチニルカルボニルメチル、3−フルオロ−2−プロピニルカルボニルメチルなどである。
【0112】
用語「ヘテロアリール」は、酸素、窒素および硫黄から独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子、好ましくは2または3個のヘテロ原子を含む5または6員不飽和環、または酸素、窒素および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含む、10個までの原子を含む二環状不飽和環構造を言う。ヘテロアリールの例として、2−、3−または4−ピリジニル、ピラジニル、2−、4−または5−ピリミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、イミダゾリル、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニルおよびベンゾチオフラニル(ベンゾチエニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0113】
用語「ヘテロアリールアルケニル」は、ヘテロアリールアルケニル部分の末端部分を形成するヘテロアリールで置換されたアルケニル基(ヘテロアリール−アルケニル−)を言い、たとえば、3−フリルエテニル、3−(3−チエニル)−2−プロペニル、1−(3−ピリジル)−2−プロペニルなどである。
【0114】
用語「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリールアルキル部分の末端部分を形成するヘテロアリールで置換されたアルキル基(ヘテロアリール−アルキル−)を言い、たとえば、3−フリルメチル、3−チエニルメチル、2−(3−ピリジル)エチルなどである。
【0115】
用語「ヘテロアリールアルキルカルボニルアルキル」は、ヘテロアリールアルキル基にも結合するアルキルカルボニル基で置換されたアルキル基(ヘテロアリール−アルキル−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、3−フリルメチルカルボニルメチル、2−(3−ピリジル)エチル−カルボニルエチルなどである。
【0116】
用語「ヘテロアリールアルキルヘテロアリールアルケニル」は、ヘテロアリールアルキルでさらに置換されたヘテロアリールアルケニル基(ヘテロアリール−アルキル−ヘテロアリール−アルケニル−)を言う。
【0117】
用語「ヘテロアリールアルキニル」は、ヘテロアリールアルキニル部分の末端部分を形成する、ヘテロアリールで置換されたアルキニル基(ヘテロアリール−アルキニル−)を言い、たとえば、3−(3−フリルメチル)−2−プロピニル、4−(3−ピリジル)−2−ブチニルなどである。
【0118】
用語「ヘテロアリールアミノ」は、窒素原子に結合するヘテロアリール基を言い、たとえば、3−ピリジルアミノ、2−チエニルアミノなどである。
【0119】
用語「ヘテロアリールアミノアルキル」は、ヘテロアリールアミノアルキル部分の末端を形成するヘテロアリールアミノで置換されたアルキル基(ヘテロアリール−アミノ−アルキル−)を言い、たとえば、3−ピリジルアミノメチル、2−チエニルアミノメチル、2−(3−ピリジル)アミノエチルなどである。
【0120】
用語「ヘテロアリールカルボニル」は、カルボニル基に結合するヘテロアリール基(ヘテロアリール−C(O)−)を言い、たとえば、3−ピリジルカルボニル、2−チエニルカルボニル、2−イソオキサゾリルカルボニル(isoxazolylarbonyl)などである。
【0121】
用語「ヘテロアリールカルボニルアルキル」は、ヘテロアリールカルボニルアルキル部分の末端部分を形成するヘテロアリールカルボニルで置換されたアルキル基(ヘテロアリール−C(O)−アルキル−)を言い、たとえば、3−ピリジルカルボニルメチル、2−チエニル−カルボニルメチル、2−(2−イソオキサゾリルカルボニル)エチルなどである。
【0122】
用語「ヘテロアリールオキシ」は、酸素原子に結合するヘテロアリール基(ヘテロアリール−O−)を言い、たとえば、3−ピリジルオキシ、2−チエニルオキシ、5−ピリミジニルオキシなどである。
【0123】
用語「ヘテロアリールオキシアルケニル」は、ヘテロアリールオキシで置換されたアルケニル基(ヘテロアリール−O−アルケニル−)を言い、たとえば、3−(3−ピリジルオキシ)−2−プロペニル、1−(2−チエニルオキシ)−2−プロペニルなどである。
【0124】
用語「ヘテロアリールオキシアルキル」は、ヘテロアリールオキシで置換されたアルキル基(ヘテロアリール−O−アルキル−)を言い、たとえば、3−(3−ピリジルオキシ)プロピル、2−(2−チエニルオキシ)プロピル、2−(5−ピリミジニルオキシ)エチルなどである。
【0125】
用語「ヘテロアリールチオ」は、硫黄原子に結合するヘテロアリール基(ヘテロアリール−S−)を言い、たとえば、3−ピリジルチオ、2−チエニルチオ、5−ピリミジニルチオなどである。
【0126】
用語「ヘテロアリールチオアルキル」は、ヘテロアリールチオで置換されたアルキル基(ヘテロアリール−S−アルキル−)を言い、たとえば、3−(3−ピリジルチオ)プロピル、2−(2−チエニルチオ)プロピル、2−(5−ピリミジニルチオ)エチルなどである。
【0127】
用語「ヒドロキシアルキル」は、水酸基で置換されたアルキル基(HO−アルキル−)を言い、たとえば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピルなどである。
【0128】
用語「ヒドロキシアルキルチオ」は、アルキルチオ基のアルキルに結合した水酸基(HO−アルキル−S−)を言い、たとえば、2−ヒドロキシエチルチオなどである。
【0129】
用語「ヒドロキシル」は、HO−を言う。
【0130】
用語「メルカプト」は、HS−を言う。
【0131】
用語「モルホリノアルキル」は、モルホリノ窒素を介してモルホリノ基と結合するアルキル基(モルホリノ−アルキル−)を言い、たとえば、2−(N−モルホリノ)エチル、3−(N−モルホリノ)プロピルなどである。
【0132】
用語「ニトロ」は、中性電荷を有する、窒素原子を介して2個の酸素原子と結合する部分(−NO2)を言う。
【0133】
用語「フェンアルケニル」または「フェニルアルケニル」は、フェンアルケニル部分の末端部分を形成するフェニルで置換されたアルケニル基(フェニル−アルケニル−)を言う。フェンアルケニル基の例として、スチリルおよびフェニル−2−プロペニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0134】
用語「フェンアルケニルカルボニル」は、カルボニル基に結合するフェンアルケニル基(フェニル−アルケニル−C(O)−)を言い、たとえば、スチリルカルボニル、フェニル−2−プロペニルカルボニルなどである。
【0135】
用語「フェンアルコキシ」は、酸素に結合するフェンアルキル基(フェニル−アルキル−O−)を言う。フェンアルコキシ基の例として、ベンジルオキシなどが挙げられる。
【0136】
用語「フェン(アルコキシイミノ)メチル」は、イミノ基が、イミノ基の炭素を介してフェニルに結合し、酸素が、アルキル基に結合する基(フェニル−C(=N−O−アルキル−)メチル)を言う。フェン(アルコキシイミノ)メチル基の例として、フェニルメトキシイミノメチルなどが挙げられる。
【0137】
用語「フェンアルキル」は、フェンアルキル部分の末端部分を形成するフェニルで置換されたアルキル基(フェニル−アルキル−)を言う。フェンアルキル基の例として、ベンジルおよびフェネチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0138】
用語「フェン(アリールアルキルオキシイミノ)メチル」または「フェン(アラルコキシイミノ)メチル」は、イミノ基が、イミノ基の炭素を介してフェニルに結合し、酸素がアリールアルキルオキシ基に結合する基(フェニル−C(=N−O−アルキルフェニル)メチル)を言う。フェン(アリールアルキルオキシイミノ)基の例として、フェニル(ベンジルオキシ)イミノメチルなどが挙げられる。
【0139】
用語「フェンアルキニル」または「フェニルアルキニル」は、フェンアルキニル部分の末端部分を形成するフェニルで置換されたアルキニル基(フェニル−アルキニル−)を言う。フェンアルキニル基の例として、フェニルエチニル、3−フェニル−2−プロピニルなどがあげられるが、これらに限定されない。
【0140】
用語「フェンアミノカルボニルオキシ」は、Ar−NR−C(O)−O−(式中、Rは、H、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を言い、たとえば、(2,6−ジクロロフェニルアミノカルボニルオキシ)などである。
【0141】
用語「フェンカルボニル」または「フェニルカルボニル」は、フェニルで置換されたカルボニル基(フェニル−C(O)−)を言う。
【0142】
用語「フェンカルボニルアルケニル」は、フェンカルボニル基で置換されたアルケニル基(フェニル−C(O)−アルケニル−)を言い、たとえば、スチリルカルボニル、フェニル−2−プロペニルカルボニルなどである。
【0143】
用語「フェンカルボニルシクロプロピル」は、フェンカルボニル基で置換されたシクロプロピル基(フェニル−C(O)−シクロプロピル−)を言う。
【0144】
用語「フェンシクロプロピル」は、フェニル基で置換されたシクロプロピル基(フェニル−シクロプロピル−)を言う。
【0145】
用語「フェノキシ」は、酸素原子に結合するフェニル基(フェニル−O−)を言い、たとえば、フェノキシである。
【0146】
用語「フェニルシクロプロピルカルボニル」は、フェンシクロプロピル基で置換されたカルボニル基(フェニル−シクロプロピル−C(O)−)を言う。
【0147】
用語「ポリハロアルキル」は、2個以上のハロゲン(ここで、該ハロゲンは同じでも異なっていてもよい)で置換されたアルキル基を言う。
【0148】
用語「ピリジル」は、直接結合されたピリジン環(ピリジル−)を言う。
【0149】
用語「スルホニルオキシ」は、スルホニル基に結合した酸素原子(SO2−O−)を言う。
【0150】
用語「トリアルキルシリルアルキル」は、ケイ素原子に結合し、次いでこれがアルキル基に結合した3個のアルキル基(これらは同じでも異なっていてもよい)(R3−Si−アルキル−(式中、Rはアルキルである))を言い、たとえば、トリメチルシリルメチルである。
【0151】
用語「トリアルキルシリルアルキニル」は、ケイ素原子に結合し、次いでこれがアルキニル基に結合した3個のアルキル基(これらは同じでも異なっていてもよい)(R3−Si−アルキニル−(式中、Rはアルキルである))を言い、たとえば、トリメチルシリルプロパルギルなどである。
【0152】
用語「トリハロアルキルスルホニルオキシ」は、トリハロアルキル基で置換されたスルホニルオキシ((X)3−アルキル−SO2−O−)を言う。
【0153】
また、式(I)の化合物は、互変異性体、たとえば、
【化5】

(式中、X5は、水素原子であり、R1、R3、R4、R5およびZは、先に規定した通りである)も包含する。
【0154】
本発明の第2の実施形態は、殺真菌有効量の、式(I)
【化6】

(式中、R1、R3、R4、R5およびZは、先に規定した通りである)の化合物、農学的に許容しうる塩、異性体、互変異性体、鏡像体およびこれらの混合物と、農学的に許容しうる担体とを含む殺真菌性組成物に関する。
【0155】
本発明の他の実施形態は、殺真菌有効量の式(I)の化合物を含む殺真菌性組成物を、真菌、土壌、植物、根、葉、種または外寄生を予防すべき部位、あるいは前記真菌の成長培地に塗布することを含む真菌を制御する方法に関する。
【0156】
本発明の化合物は、対真菌毒性活性、特に、植物病原性菌類に対する活性を有する。これらは、不完全菌門(不完全菌類)、担子菌類、そう菌類および子のう菌類を含む、数多くのクラスの菌類に対して活性である。特に、本発明の方法は、生物体、たとえば、Pyricularia oryzae、Erysiphe graminis、Puccinia recondita、Colletotrichum lagenarium、Helminthosporium種、Alternaria solani、Septoria nodorum、Sclerotinia種、Sphaerotheca fuliginea、Plasmopara viticola、Pseudoperonospora cubensis、Cercospora種、Uncinula necatorおよびPodosphaera leucotricha(これらに限定されない)に対する活性を提供する。特に、コメの病害は、本発明に方法によって制御される。そのようなコメの病害として、種子伝染病、土壌伝播病、育苗箱および耕地病、たとえば、Pyricularia oryzaeおよびRhizoctonia種によって起きる病害がある。さらなる病害として、Sphaerotheca fuliginea(たとえば、ウリ類うどんこ病)によって誘発されるうどんこ病、Uncinula necator(たとえば、ブドウうどんこ病)およびPodosphaera leucotricha(たとえば、リンゴうどんこ病)が挙げられる。Erysiphe graminis、Puccinia recondita、Spetoria nodurumおよびHelminthosporium種によって起こされる病害のような穀物病を制御する。Alternaria solaniによって起こされる病害のような、トマトおよびジャガイモ病を制御する。
【0157】
化合物は、化合物としてでも、または該化合物を含む配合物としてでも、公知の種々の技術の任意のものによって適用される。たとえば、化合物は、植物の商品価値を壊さないで、種々の菌の制御のために、植物の根、種または葉に塗布する。物質は、一般的に使用される配合物のいかなる形態、たとえば、溶液、粉剤、湿潤性粉末、流動性濃縮液または乳化性濃縮液の形態で、適用される。
【0158】
本発明の化合物は、式(I)の化合物の1種以上と、植物論的に許容しうる担体とを含む配合物の形で適用するのが好ましい。適用のために、濃縮された配合物を、水または他の液体に分散することができ、あるいは配合物は、粉状または顆粒でもよく、これは次いでさらなる処理なしで適用することができる。配合物は、農業化学分野で通常の手順に従って調製することができる。
【0159】
本発明は、1種以上の化合物を殺真菌剤として送達し、使用するために処方することができる、全ての賦形剤の使用を意図する。通常、配合物は、水性懸濁液または乳剤として適用される。そのような懸濁液または乳剤は、普通、湿潤性粉末として公知の固体である水溶性、水懸濁性または乳化性配合物;または、普通、乳化性濃縮液、水性懸濁液、懸濁濃縮液として公知の液体から製造される。容易に認識されるように、抗真菌剤としてこれらの化合物の活性に重大な相互作用を及ぼさず、あるいは植物や種にダメージを与えず、所望の有用性が得られれば、これらの化合物を加えることができるいかなる物質も使用してよい。
【0160】
水懸濁性顆粒を形成するよう圧縮されてもよい湿潤性粉末は、1種以上の式(I)の化合物、不活性担体および界面活性剤の均質混合物を含む。湿潤性粉末中の化合物の濃度は、普通、湿潤性粉末の総重量に対して10%〜90重量%、より好ましくは、25重量%〜75重量%である。湿潤性粉末配合物の調製において、化合物は、任意の微粉砕土壌、たとえば、プロフィライト、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルガイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイトクレー、珪藻土、精製シリケートなどと配合することができる。そのような操作では、通常、微粉砕担体および界面活性剤を化合物と混ぜ、混練する。
【0161】
式(I)の化合物の乳化性濃縮液は、適切な液体内に化合物を都合のよい濃度、たとえば、濃縮液の総重量に対して10重量%〜50重量%で含む。化合物は、不活性担体、水混和性溶剤あるいは水非混和性有機溶剤と乳剤との混合物中に溶解される。濃縮液を、水および油で希釈し、水中油系乳剤の形態のスプレイ混合物を形成してもよい。有用な有機溶剤として、芳香族類、とりわけ、石油の高沸点ナフタレン部分およびオレフィン部分、たとえば、重芳香族ナフサが挙げられる。他の有機溶剤、たとえば、ロジン誘導体を含むテルペン系溶剤、シクロヘキサノンなどの脂肪族ケトン類、および2−エトキシエタノールなどの複合アルコール類を使用してもよい。
【0162】
本発明で有利に使用することができる乳剤は、当業者によって、容易に決定することができ、種々の非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性乳剤、あるいは2種以上の乳剤の混合物が挙げられる。乳化性濃縮液の調製において有用な非イオン性乳剤の例として、ポリアルキレングリコールエーテル類、およびアルキルおよびアリールフェノール類、脂肪族アルコール類、脂肪族アミン類または脂肪酸類と、エチレンオキシド、プロピレンオキシドとの縮合生成物、たとえば、エトキシ化アルキルフェノールおよびポリオールまたはポリオキシアルキレンで可溶化されたカルボン酸エステルが挙げられる。カチオン性乳剤として、四級アンモニウム化合物および脂肪族アミン塩類が挙げられる。アニオン性乳剤として、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩類(たとえば、カルシウム)、硫酸化ポリグリコールエーテル類の油溶性塩、およびリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩類が挙げられる。
【0163】
本発明の化合物の乳化性濃縮液の調製で使用することができる代表的な有機液体は、芳香族液体、たとえば、キシレン、プロピルベンゼン分画;または混合ナフタレン分画、鉱物油、置換芳香族有機液体、たとえば、フタル酸ジオクチル;ケロシン;種々の脂肪酸のジアルキルアミド類、特に、脂肪族グリコール類のジメチルアミド類、およびグリコール誘導体、たとえば、ジエチレングリコールのn−ブチルエーテル、エチルエーテル、またはメチルエーテル、およびトリエチレングリコールのメチルエーテルなどである。また、乳化性濃縮液の調製において、2種以上の有機液体の混合物を使用してもよい。好ましい有機液体として、キシレンおよびプロピルベンゼン分画が挙げられ、キシレンが最も好ましい。界面活性分散剤は、通常、液体配合物中、分散剤および1種以上の化合物を合わせた重量に対して0.1〜20重量%の量で使用される。また、該配合物は、他の混和性添加剤、たとえば、植物成長調整剤および農業で使用される他の生物学的活性化合物を含むことができる。
【0164】
水性懸濁液は、水性賦形剤に、水性懸濁液の総重量に対して5〜75重量%の範囲の濃度で分散された、低い水溶解度を有する1種以上の式(I)の懸濁液を含む。懸濁液は、1種以上の化合物を微粉砕し、粉砕した物質を、水および先に検討したものと同じ種類から選択された界面活性剤で構成される賦形剤中に激しく混合することによって、調製する。他の成分、たとえば、無機塩類および合成または天然ゴムを加えて、水性、賦形剤の密度および粘度を増加させてもよい。水性混合物を調製し、それを装置、たとえば、サンドミル、ボールミルまたはピストン型ホモジナイザーで均質化することによって、粉砕と混合とを同時に行うことが最も効果的であることが多い。
【0165】
また、式(I)の化合物は、顆粒状配合物として適用することもでき、これは土壌に適用するのに特に有用である。顆粒状配合物は、普通、顆粒状配合物の総重量に対して0.5〜10重量%の化合物を含み、これは、全体または大部分が粗粉砕された不活性物質、たとえば、アタパルジャイト、ベントナイト、珪藻土、クレーまたは類似の安価な物質で構成される不活性担体中に分散する。そのような配合物は、普通、化合物を適切な溶剤に溶解し、これを0.5〜3mmの範囲の適正な粒径となるよう処理された顆粒状担体に塗布することによって、調製される。適切な溶剤は、化合物が実質的または完全に溶解する溶剤である。また、そのような配合物は、担体、化合物および溶剤の練り粉またはペーストを作り、破砕し、乾燥することによって調製し、所望の顆粒状粒子を得てもよい。
【0166】
式(I)の化合物を含む粉剤は、粉末状の1種以上の化合物を、適切な粉状農業用担体、たとえば、カオリン、クレー、火山岩石などと、均質に混合することによって調製することができる。粉剤は、適切に、粉剤の総重量に対して1〜10重量%の化合物を含みうる。
【0167】
配合物は、さらに、アジュバント界面活性剤を含み、化合物の目標作物および生物体への析出、湿潤および浸透を補強してもよい。これらのアジュバント界面活性剤は、場合により、配合物の成分としてあるいはタンク混合物として使用してもよい。アジュバント界面活性剤の量は、通常、水の噴霧容積に対して、0.01〜1.0容量%、好ましくは0.05〜0.5容量%で変化する。適切なアジュバント界面活性剤として、エトキシル化ノニルフェノール類、エトキシル化合成または天然アルコール類、エステル類またはスルホコハク酸の塩類、エトキシル化オルガノシリコン、エトキシル化脂肪族アミン類、および界面活性剤と鉱物油または植物油との混合物が挙げられる、これらに限定されない。
【0168】
配合物は、場合により、他の殺虫性化合物を含む組成物を含んでもよい。そのような追加の殺虫性化合物は、殺真菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、節足動物駆除剤、殺菌剤、またはこれらの組合せを、あるいは本発明の化合物適用のために、本発明の化合物の活性を拮抗しない、選択された媒体中に本発明の化合物とともに混和される。したがって、そのような実施形態では、他の殺虫性化合物が、同じまたは異なる殺虫性用途に関して、補助毒性剤として使用される。式(I)の化合物および組合わされる殺虫性化合物は、一般的に、1:100〜100:1の重量比で存在しうる。
【0169】
また、式(I)の化合物は、他の殺真菌剤と組み合わせて、それらの殺真菌性混合物および相乗的混合物を形成することができる。殺真菌性化合物は、しばしば、1種以上の他の殺真菌剤と併用して、多種多様な望ましくない病害を制御する。他の殺真菌剤と併用する場合、本発明の化合物を他の殺真菌剤とともに配合することができ、他の殺真菌剤とタンク混合することができ、あるいは他の殺真菌剤を順次適用することができる。そのような他の殺真菌剤として、エンストロビン(enstrobin)、アンチマイシン、キノキシフェン、SYP−048、IK−1140、NC−224、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、Ampelomyces Quisqualis、アザコナゾール、アゾキシストロビン、Bacillus subtilis、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール(bismerthiazol)、ビテルタノール、ブラスチシジンン−S、ホウ砂、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、カーボキシン、カルプロバミド、カルボン、キノメチオネート、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、Coniothyrium minitans、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅、硫酸銅(第三)、亜酸化銅、シアゾファミド、シフルファナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホール、ホルペット、ホルムアルデヒド、ホセチル、ホセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチンアセテート、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリルスルフェート、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イミノクタジントリス(アルベシル酸塩)、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシムメチル、マンコッパー、マンコゼブ、マンジプロパミド、マンネブ、メパニピリム、メプロニル、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル−M、メタム、メタムアンモニウム、メタムカリウム、メタムナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、メチルイソチオシアネート、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミリジオマイシン、ミクロブタニル、ナーバム、ニトロタールイソプロピル、ヌアリモル、オクリチノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン銅、オキシポコナゾールフマレート、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペンチオピラド、フェニル酢酸水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオクソリム、炭酸水素カリウム、カリウムヒドロキシキノリンスルフェート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾホス、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノクラミン、キントゼン、Reynoutria sachalinensis抽出物、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェンオキシド、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェンオキシド、スピロキサミン、硫黄、タールオイル、テブコナゾール、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキサイド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、Candida oleophila、Fusarium oxysporum、Fliocladium種、Phlebiopsis gigantean、Streptomyces griseoviridis、Trichonderma種、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチン−1,1,4,4−テトラオキシド、2−メトキシエチル水銀アセテート、2−メトキシエチル水銀クロリド、2−メトキシエチル水銀シリケート、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダミン、4−(2−ニトロプロパ−1−イニル)フェニルチオシアネート(4-(2-nitroprop-1-enyl)phenyl thiocyanateme:)、アムプロピルホス、アニラジン、アジチラム、バリウムポリスルフィド、Bayer32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル、ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)スルフェート、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメートスルフェート、カルバモルフモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニフォルメタン(chloraniformethan)、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、銅ビス(3−フェニルサリシレート)、銅亜鉛クロメート、クフラネブ、銅ヒドラジニウムスルフェート、クプロバム、シクラフラミド、サイペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルフォン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリヨジン、グリセオフルビン、ハラクリネイト、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムフォス(isopamphos)、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタロキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルフォバックス、ミルネブ、ムコクロロ酸無水物、ミクロゾリン、N−3−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3,5−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチル水銀−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、フェニル水銀ナイトレート、フォスジフェン、プロチオカルブ、プロチオカルブ塩酸塩、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロア、ピロキシフル、キナセトール;キナセトールスルフェート、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、サルトロペン(sultropen)、テコラム、チアジフルア、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミフォス、トリアリモル、トリアズブチル、トリクラミド、アーブ酸、XRD−563およびザリラミド、ならびにこれらの任意の組合せが挙げられる。
【0170】
さらに、本発明の化合物は、適用のために選択された媒体中で、本発明の化合物と混和し、本発明の化合物の活性に拮抗することなく、殺虫性混合物およびその相乗的混合物を形成する、殺虫剤、抗線虫剤、殺ダニ剤、節足動物駆除剤、殺菌剤またはこれらの組合せを含む他の殺虫剤と組み合わせることができる。殺真菌性化合物は、1種以上の他の殺虫剤と組み合わせて適用し、多種多様な望ましくない厄病を制御することが多い。他の殺虫剤と組み合わせる場合、トリアジン化合物は、他の殺虫剤と配合物することができ、他の殺虫剤とタンク混合することができ、あるいは他の殺虫剤を順次適用することができる。代表的な殺虫剤として、抗菌殺虫剤、たとえば、アロサミジンおよびチューリンギエンシン;大環状ラクトン殺虫剤、たとえば、スピノサド;エバーメクチン殺虫剤、たとえば、アバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチンおよびセラメクチン;ミルベマイシン殺虫剤、たとえば、レピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシン、ミルベマイシンオキシムおよびモキシデクチン;ヒ素系殺虫剤、たとえば、ヒ酸カルシウム、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ヒ酸カリウムおよびヒ酸ナトリウム;植物学的殺虫剤、たとえば、アナバシン、アザジラクチン、d−リモネン、ニコチン、ピレトリン、シネリン類、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、カシア、ロテノン、リアニアおよびサバジラ;カルバメート系殺虫剤、たとえば、ベンジオカルブおよびカルバリル;ベンゾフラニルメチルカルバメート系殺虫剤、たとえば、ベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフランおよびフラチオカルブ;ジメチルカルバメート系殺虫剤、ジミタン(dimitan)、ジメチラン、ヒキンカルブ(hyquincarb)およびピリミカルブ;オキシムカルバメート系殺虫剤、たとえば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メソミル、ニトリラカルボ(nitrilacarb)、オキサミル、タジムカルブ(tazimcarb)、チオカルボキシム、チオジカルボおよびチオファノックス;フェニルメチルカルバメート系殺虫剤、たとえば、アリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カルバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネタカルブ(fenethacarb)、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルベート(mexacarbate)、プロマシル、プロメカルブ、プロポキスル、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;ジニトロフェノール系殺虫剤、たとえば、ジネックス、ジノプロぺ(dinoprop)、ジノサム(dinosam)およびDNOC;フッ素系殺虫剤、たとえば、バリウムヘキサフルオロシリケート、クリオライト、フッ化ナトリウム、ナトリウムヘキサフルオロシリケートおよびスルフラミド;ホルムアミジン系殺虫剤、たとえば、アミトラズ、クロロジメフォルム、ホルメタネートおよびホルムパラネート;クン蒸殺虫剤、たとえば、アクリロニトリル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、クロロピクリン、パラ−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、ギ酸エチル、ニ臭化エチレン、ニ塩化エチレン、エチレンオキシド、シアン化水素、ヨードメタン、臭化メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、ナフタレン、ホスフィン、フッ化スルフリルおよびテトラクロロエタン;無機殺虫剤、たとえば、ボラックス、カルシウムポリスルフィド、オレイン酸銅、塩化水銀、カリウムチオシアネートおよびナトリウムチオシアネート;キチン合成阻害剤、たとえば、ビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロン;幼若ホルモン類似体、たとえば、エポフェノナン、フェノキシカルボ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェンおよびトリプレン;幼若ホルモン類、たとえば、幼若ホルモンI、幼若ホルモンIIIおよび幼若ホルモンIII;脱皮ホルモンアゴニスト、たとえば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジド;脱皮ホルモン、たとえば、α−エクジソンおよびエクジステロン;脱皮阻害剤、たとえば、ジオフェノラン;プレコセン類、たとえば、プレコセンI、プレコセンIIおよびプレコセンIII;未分類昆虫成長調製剤、たとえば、ジシクラニル;ネライストキシン類縁体殺虫剤、たとえば、ベンスルタップ、カルタップ、チオシクラムおよびチオスルタップ;ニコチノイド系殺虫剤、たとえば、フロニカミド;ニトログアニジン系殺虫剤、たとえば、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリドおよびチアメトキサム;ニトロメチレン系殺虫剤、たとえば、ニテンピラムおよびニチアジン;ピリジルメチルアミン殺虫剤、たとえば、アセタミプリド、イミダクロピリド、ニテンピラムおよびチアクロプリド;有機塩素系殺虫剤、たとえば、ブロモ−DDT、カンフェクロール、DDT、pp’−DDT、エチル−DDD、HCH、ガンマ−HCH、リンダン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノールおよびTDE;シクロジエン系殺虫剤、たとえば、アルドリン、ブロモシクレン、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、ディルドリン、ディロル、エンドスルファン、エンドリン、HEOD、ヘプタクロル、HHDN、イソベンザン、イソドリン、ケレバンおよびマイレックス;有機リン系殺虫剤、たとえば、ブロムフェンビンホス、クロルフェンビンホス、クロトキシホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピレート(fospirate)、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPPおよびテトラクロルビンホス;有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、ジオキサベンゾフォス、フォスメチランおよびフェントエート;脂肪族有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アセチオン、アミトン、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−O、デメトン−S、デメトン−メチル、デメトン−O−メチル、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルフォン、ジスルフォトン、エチオン、エトプロホス、IPSP、イソチオエート、マラチオン、メタクリホス、オキシデメトンメチル、オキシデプロホス(oxydeprofos)、オキシジサルホトン(oxydisulfoton)、ホレート、サルフォテップ、テルブホスおよびチオメトン;脂肪族アミド有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アミジチオン、シアントエート、ジメトエート、エトエート−メチル、ホルモチオン、メカルバム、オメトエート、プロトエート、ソファミド(sophamide)およびバミドチオン;オキシム有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、クロルホキシム、ホキシムおよびホキシム−メチル;ヘテロ環状有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アザメチホス、クマホス、クミトエート(coumithoate)、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルフォチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオンおよびキノチオン;ベンゾチオピラン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、ジチクロホス(dithicrofos)およびチクロホス(thicrofos);ベンゾトリアジン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アジンホス−エチルおよびアジンホス−メチル;イソインドール有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、ジアリホスおよびホスメット;イソキサゾール有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、イソキサチオンおよびゾラプロホス(zolaprofos);ピラゾロピリミジン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、クロルピラゾホス(chlorprazophos)およびピラゾホス(pyrazophos);ピリジン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、クロルピリホスおよびクロルピリホス−メチル;ピリミジン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、ブタチオホス、ジアジノン、エトリムホス、リリムホス(lirimfos)、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、ピリミドホス(primidophos)、ピリミテートおよびテブピリミホス;キノキサリン有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、キナルホスおよびキナルホス−メチル;チアジアゾール有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アチダチオン(athidathion)、リチダチオン(lythidathion)、メチダチオンおよびプロチダチオン;トリアゾール有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、イサゾホスおよびトリアゾホス;フェニル有機チオリン酸塩系殺虫剤、たとえば、アゾトエート(azothoate)、ブロモホス、ブロモホス−エチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、サイチオエート、ジカプトン(dicapthon)、ジクロフェンチオン、エタホス(etaphos)、ファムフール、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、ヘテロホス、ヨードフェンホス、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオン−メチル、フェンカプトン、ホスニクロル(phosnichlor)、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テメホス、トリクロルメタホス−3およびトリフェノホス;リン酸塩系殺虫剤、たとえば、ブトネートおよびトリクロロホン;ホスホノチオエート系殺虫剤、たとえば、メカルホン(mecarphon);フェニルエチルホスホノチオエート系殺虫剤、たとえば、ホノホスおよびトリクロロナート;フェニルフェニルホスホノチオエート系殺虫剤、たとえば、シアノフェンホス、EPNおよびレプトホス;ホスホルアミデート系殺虫剤、たとえば、クルホマート、フェナミホス、ホスチエタン、メホスホラン、ホスホランおよびピリメタホス(pirimetaphos);ホスホルアミドチオエート系殺虫剤、たとえば、アセフェート、イソカルボホス、イソフェンホス、メタミドホスおよびプロペタンホス;ホスホロジアミド系殺虫剤、たとえば、ジメホックス、マジドックス(mazidox)、ミパフォックス(mipafox)およびシュラーダン;オキサジアジン系殺虫剤、たとえば、インドキサカルブ;フタルイミド系殺虫剤、たとえば、ジアリホス、ホスメットおよびテトラメトリン;ピラゾール殺虫剤、たとえば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、テブフェンプラド、トルフェンピラドおよびバニリプロール;ピレトロイドエステル系殺虫剤、たとえば、アクリナトリン、アレスリン、バイオアレスリン、バルトリン、ビフェントリン、バイオエタノメトリン(bioethanomethrin)、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、λ−シハロトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、θ−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、Τ−フルバリネート、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、ぺルメトリン、バイオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、レスメトリン、バイオレスメトリン、シスメトリン、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン、トラロメトリンおよびトランスフルトリン;ピレスロイドエーテル系殺虫剤、たとえば、エトフェンプロックス、フルフェンプロックス、ハルフェンプロックス、プロトリフェンビュートおよびシラフルオフェン;ピリミジンアミン系殺虫剤、たとえば、フルフェネリムおよびピリミジフェン;ピロール系殺虫剤、たとえば、クロルフェナピル;テトロン酸系殺虫剤、たとえば、スピロメシフェン;チオウレア系殺虫剤、たとえば、ジアフェンチウロン;尿素系殺虫剤、たとえば、フルコフロンおよびスルコフロン;ならびに未分類殺虫剤、たとえば、クロサンテル、クロタミトン、EXD、フェナザフロール、フ
ェノキサクリム(fenoxacrim)、フルベンジアミド、ヒドラミチルノン、イソプロチオラン、マロノベン(malonoben)、メタフルミゾン、メトキサジアゾン、ニフルリジド、ピリダベン、ピリダリル、ラフォキサニド、トリアラテン(triarathene)およびトリアザメート、およびこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0171】
化合物は、殺真菌剤として広い範囲の有効性を有する。適用すべき活性物質の正確な量は、適用される具体的な活性物質だけでなく、所望される特定の作用、制御すべき菌種、およびその成長段階、ならびに該化合物と接触すべき植物または他の生成物の部分に依る。したがって、化合物の全て、およびこれを含む配合物は、類似の濃度でまたは同じ菌種に対して、同じように効果的ではないかもしれない。
【0172】
化合物は、植物での使用において、病害阻害的および植物論的に許容しうる量で効果的である。用語「病害阻害的および植物論的に許容しうる量」は、制御が望まれる植物病害をなくすまたは抑制するが、植物に対して有意な毒性がない化合物の量を言う。この量は、一般的に、0.1〜1000ppm(百万分率)であり、好ましくは、1〜500ppmである。必要な化合物の正確な濃度は、制御すべき菌病害、使用する配合物の種類、適用方法、特定の植物種、気候条件などで変化する。希釈および散布量は、使用する装置の種類、所望の適用方法および頻度、ならびに制御すべき病害に依るが、有効量は、普通、活性成分(a.i.)が0.01キログラム(kg)〜20kg/ヘクタール(ha)である。葉の殺真菌剤としては、本発明の化合物を、普通、成長している植物に、0.1〜5の割合、好ましくは0.125〜0.5kg/ヘクタールで適用する。
【0173】
種子保護剤としては、種子に塗布する毒薬量は、普通、10〜250グラム(g)の薬量、好ましくは、20〜60g/種子50キログラムである。土壌殺真菌剤としては、普通、化学剤を、普通0.5〜20kg、好ましくは1〜5kg/ヘクタールの割合で、土壌に混和し、あるいは表面に塗布する。
【0174】
特に、化合物は、有用な栽培植物を感染させる、望ましくない種々の真菌を効果的に制御する。活性は、以下の植物病害を起こすものを含む種々の真菌、すなわち、Collatotrichum lagenarium−COLLLA;Pyricularia oryzae−PYRIOR;Phytophthora infestans−PHYTIN;Puccinia recondite tritici−PUCCRT;Erysiphe cichoracearum−ERYSCIおよびSeptoria nodorum−LEPTNOで実証されている。
【0175】
前述の植物病害における化合物の有効性によって、化合物の殺真菌剤としての一般的利用が確立されることは、当業者によって理解されるであろう。
【実施例】
【0176】
これらの実施例は、発明をさらに説明するために提供される。これらは、発明の限定として解釈するものではない。量は、他に記載がない限り、重量部または重量%であり、温度は、他に記載がない限り、摂氏温度である。
【0177】
本発明の化合物を以下に記載する方法を用いて調製した。
スキームA
【0178】
化合物に関し、以下に規定する適正な試薬を使用し、適正なR1、R3、R5、X、YおよびY’を有する(これらは当分野で周知あるいは市販されている)化合物1〜35および58〜76。
【0179】
スキームAは、R3−R5−N(R1)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製方法を説明する。
スキームA:
【化7】

【0180】
イミドエステル(中間体1)は、標準的方法(たとえば、Neilson,D.G., 「The Chemistry of Amidines and Imidates」, (S. Patai, ed.), Wiley Publishing Co., New York, NY(1975)p385-413およびその文献中の参考例;Kiessling, A. J and McClure, C. K., Synthetic Communications 27(5), 923-927 (1997);およびSchafer, F. C and Peters, G. A., J. Org. Chem. (1961) 26, 412)によって形成することができる。イミドエステル(中間体1)を調製するために使用されるR3CNは、市販され、または、たとえば、スキームDで示される方法で、当業者によって調製される。前記式中、Xは、対イオン、たとえば、クロリドまたは ブロミドであり、Yは、アルキルまたはアリールであり、Y’はアリールまたはアリールアルキルである。YはアルキルおよびY’はアリールアルキルが好ましい。イミドエステルは、中性または塩であってもよく、塩の場合、おおよそ1当量の塩基を反応物に加える。反応は、塩化メチレン、ジオキサンおよび少量のエタノール、アルコール溶剤、たとえば、エタノール、メタノールまたはイソプロパノール中で行うことができ、5%エタノールを有する塩化メチレン中で行うのが好ましい。反応は、約25℃で行うことができる。生成中間体2をヒドラジンと反応させ、所望の生成物を得る。この反応用の溶剤として、テトラヒドロフラン、ジオキサン、好ましくはアルコール、たとえば、エタノール、プロパノールなどが挙げられる。
スキームB
【0181】
スキームBは、化合物77〜95、特にR3N(R1)1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製方法を説明する。
【0182】
ジヒドロトリアジノンを、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)または硝酸セリウムアンモニウム(CAN)を用いて、トリアジノンに酸化する。反応は、エチルアセテートまたはエチルアセテート/THF混合物中で進めるのが好ましいが、他の溶剤、たとえば、芳香族炭化水素を使用することもできる。
【化8】

スキームC
【0183】
これは、化合物36〜57に関し、R3−N(R1)−R5−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製方法を説明する。
【0184】
1,2,4−トリアジン−6−オンは、求核試薬、たとえば、アルコールまたはチオールと反応し、5−置換誘導体を形成することができる。
【化9】

スキームD
【0185】
本発明のイミドエステル(中間体1)を調製するために使用されるニトリル、R3CNが市販されていない場合、たとえば、文献で広く知られている金属触媒カップリング反応を利用して、以下の技術的方法に従って、当業者により調製することができる。Pd(O)またはNi(O)触媒カップリングがとりわけ適切で、これらは、Stilleカップリング、SuzikiカップリングおよびNegishiカップリングとして当業者に周知である。これらの反応の包括的な検討は、Metal-Catalyzed Cross-coupling Reactions; F. Diederich and P. Stang(eds.); Wiely-VCH; Weinheiml998に見ることができる。スキームD.1および以下の参考例は、R3の調製として、たとえば、フェニル(n=0)によって置換されているフェニルがTetrahedron (2001), 57(37), 7845-7855に、フェニルアルキル(n=1)、フェニルアルケニルによって置換されているフェニルがJournal of Organic Chemistry (2003), 68(20)7733-7741に、およびフェニルアルキニルによって置換されているフェニルがJournal of Organic Chemistry (1999), 64(24), 8873-8879に記載されている。通常、置換ホウ素酸(またはホウ素酸のエステル、好ましくは1,2または1,3−ジオールからのエステル)を、(R)n−L(式中、LはCl、Br、Iまたはトリフラートが好ましい)を含む置換 ベンゾニトリルと反応させる。カップリング反応は、通常、アセトニトリル/水混合物中、塩基、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミンおよび触媒、たとえば、(Ph3)Pd、(Ph342PdCl2、pd(dba)2、Pd(OAc)2、dppbPdCl2およびPd(AOc)2(o−tol)3P下で行う。
スキームD.1
【化10】

スキームD.2
【0186】
3がヘテロアリールで置換されているフェニルである場合の代表的な例を以下に示す。
【化11】

【0187】
3が2個のヘテロアリールまたは1個のヘテロアリールおよび1個のハロゲンで置換されているフェニルである場合の代表的な例を以下に示す。
【化12】

【0188】
モノおよびジチエニルベンゾニトリルは、従来のクロマトグラフ技術によって分離することができる。
スキームD.3
【0189】
3が置換ヘテロアリール、たとえば置換チエニルの場合、たとえば、フェニル(n=0)、フェニルアルキル、フェニルアルケニルおよびフェニルアルキニル(n=1)によって置換されている。R3CNは、以下に示すように調製することができる。
【化13】

化合物96および97に関するスキームE
【0190】
化合物は、溶剤、たとえば、DMFまたはTHF中で、強塩基、たとえば、水素化ナトリウムまたはカリウムt−ブトキサイドを使用して、N1をアルキル化することができる。R1Xは、任意のアルキル化剤である。
【化14】

【0191】
以下の手順は、本発明の化合物の代表的な合成例である。
【表1】
















【0192】
以下は、本発明の化合物の代表的な実施例である。
【0193】
3−(3,5−ジチエン−3−イルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−l,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物61)の調製
3−ブロモ−5−(チエン−3−イル)ベンゾニトリルおよび3,5−(ジチエン−3−イル)ベンゾニトリルの調製
3,5−ジブロモベンゾニトリル(3g,11.5mmol)、チオフェン−3−ホウ素酸(2.35g,18mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.21g,1.7mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(0.524g,1.7mmol)、炭酸ナトリウム(3.46g,33mmol)の混合物を、水性アセトニトリル(1:10),110mL)中で、窒素下、6時間還流し、室温に冷却し、減圧下濃縮し、塩酸(2N,50mL)に懸濁し、ジエチルエーテル(3×80mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(150mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)および食塩水(50ML)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカに吸着させ、シリカでクロマトグラフに供し、ヘキサン中エチルアセテートの移動相で溶離した。第一分画を、減圧下濃縮し、3−ブロモ−5−(チエン−3−イル)ベンゾニトリルを、黄色のアモルファス固体の形状で残した。収量:47g(48%)、融点:62〜63℃、1H NMR(CDCl3)δ7.94(t,J=1.8 Hz,1H),7.79(t,J=1.5 Hz,1H),7.69(t,J=1.8 Hz,1H),7.54(dd,J1=3.0 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.46(dd,J1=5.1 Hz,J2=3.0 Hz,1H),7.34(dd,J1=4.8 Hz,J2=1.5 Hz,1H);EI/MS 265 m/e(M+);IR(KBr)σcm-12230。
【0194】
第二分画を、減圧下濃縮し、エチルアセテート/ヘキサンから再結晶し、0.804g(26%)の3,5−(ジチエン−3−イル)ベンゾニトリルを黄色の針状態として得た。融点:122〜124℃;1H NMR(CDCl3)δ7.99(t,J=1.8 Hz,1H),7.77(d,J=1.5 Hz,2H),7.56(dd,J1=2.7 Hz,J2=1.5 Hz,2H),7.46(dd,J1=5.7 Hz,J2=3.0 Hz,2H),7.40(dd,J1=5.1 Hz,J2=1.5 Hz,2H);EI/MS 267 m/e(M+);CI/MS 268 m/e(M+1);IR(KBr)σcm-12248。
【0195】
エチル3,5−(ジチエン−3−イルフェニル)カルボキシイミドエートの調製
これは、エチル3−ベンジルベンゼン−カルボキシイミドエート(化合物73)の合成において、該手順によって、適切な反応物質を使用して製造した。綿毛状の白色固体88%の収率、融点:127〜128℃、1H NMR(CDCl3)δ12.85(br,1H),11.98(br,1H),8.54(s,2H),8.09(s,1H),7.86(s,2H),7.59(d,J=4.2 Hz,2H),7.45(s,2H),5.00(br,2H),1.66(br,3H);ESI/MS 314 m/e(M+1)。
【0196】
3−(3,5−ジチエン−3−イルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製
これは、適正な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物73)の合成で使用した手順によって、調整した。アモルファス状の黄色粉末57%の収率、融点:180〜182℃、1H NMR(CDCl3)δ7.88(t,J=1.8 Hz,1H),7.76(d,J=1.8 Hz,2H),7.54(dd,J1=2.7 Hz,J2=1.8 Hz,2H),7.46−7.42(m,4H),5.13(br,1H),4.44(q,J=8.7 Hz,2H),4.20(d,J=1.2 Hz,2H);ESI/MS 422 m/e(M+l);EI/MS 421 m/e(M+)。
【0197】
3−(3−ブロモ−5−チエン−3−イルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物67)の調製
これは、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物73)の合成において使用した手順によって、調整した。オレンジ色の固体48%の収率、融点:167〜169℃、1H NMR(CDCl3)δ7.81(t,J=1.5 Hz,1H);7.77(t,J=3.0 Hz,1H),7.68(t,J=1.8 Hz,1H),7.51(tt,J1=2.7 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.43(dd,J1=5.1 Hz,J2=3.0 Hz,1H),7.36(dd,J1=5.1 Hz,J2=1.2 Hz,2H),5.10(br,1H),4.42(q,J=8.4 Hz;2H),4.17(d,J=1.8 Hz,2H);ES/MS 418 m/e(M+);IR(KBr)σcm-1 1675。
【0198】
3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4.5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物73)の「調製
3−ベンジルベンゾニトリルの調製
ベンゼンホウ素酸(2.05g,16.8mmol)、3−ブロモメチルベンゾニトリル(3g,15.3mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.07g,1.53mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(0.465g,29mmol)および炭酸ナトリウム(3.08g,29mmol)の混合物を、アセトニトリル水溶液(1:10,220mL)中で、窒素下、2時間還流し、室温に冷却し、減圧下濃縮し、希塩酸(2N,150mL)中に取り、ジエチルエーテル(3×70mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(2×100mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、食塩水(70mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカに吸着し、エチルアセテート/ヘキサンの移動相を使用するシリカクロマトグラフに供した。主分画を減圧下濃縮し、無色の液体を残した。収量:2.1g(71%)、1H NMR(CDCl3)δ7.49(dt,J1=7.5 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.46(br,1H),7.43(dt,J1=7.8 Hz,J2=1.8 Hz,1H),7.39(d,J=7.5 Hz,1H),7.33(dt,J1=6.9 Hz,J2=2.1 Hz,1H),7.30(dt,J1=7.2 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.25(dt,J1=7.2 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.15(dt,J1=6.9 Hz,J2=1.8 Hz,2H),4.01(s,2H);EI/MS 193 m/e(M+);CI/MS 194 m/e(M+1)。
【0199】
エチル3−ベンジルベンゼンカルボキシイミドエートの調製
3−ベンジルベンゾニトリル(1.0g,5.2mmol)および無水エタノール(0.45mL,7.8mmol)を含む塩化メチレン(7mL)溶液中に無水塩酸を−4℃に保ちながら、90分間緩やかにバブリングした。4℃で1週間放置した後、反応混合物を2:1ヘキサン/エーテル(500mL)中に注ぎ入れ、室温で15分間放置し、ろ過した。残渣を2:1ヘキサン/エーテル(50mL)で洗浄し、室温で真空乾燥した。収量:1.1g(77%)、融点:121〜122℃、1H NMR(CDCl3)δ12.58(br,1H),8.29−8.25(m,2H),7.49−7.44(m,2H),7.32−7.27(m,2H),7.22−7.18(m,3H),4.93(q,J=6.9 Hz,2H),4.09(s,2H),1.60(t,J=6.9 Hz,3H);EI/MS 240 m/e(M+l)。
【0200】
3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)オンの調製
エチル3−ベンジルベンゼンカルボキシイミドエート(0.5g,1.8mmol)の塩化メチレン(100mL)懸濁液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×80mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、6mLに濃縮した。これに、ベンジルグリシネートp−トルエンスルホネート(0.615g,1.8mmol)を少しずつ10分で加え、室温で窒素下14時間撹拌し、減圧下濃縮し、桃色のガム状物を残し、これを無水エタノール(6mL)に溶解した。エタノール中の1,1,1−トリフルオロエチルヒドラジンのエタノール溶液(70%,0.19mL,1.8mmol)を滴下した後、反応混合物を室温で窒素下14時間撹拌し、シリカに吸着させ、シリカクロマトグラフに供し、エチルアセテート/ヘキサン移動相で溶離した。主分画を減圧下濃縮し、綿毛状の黄色がかった固体を残した。収量:0.345g(63%)、融点:104〜106℃、1H NMR(CDCl3)δ7.50−7.46(m,2H),7.37−7.16(m,7H),4.9(br,1H),4.40(q,J=8.7 Hz,2H),4.12(s,2H),4.02(s,2H);ES/MS 347 m/e(M+)。
【0201】
3−(ベンゾイル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物74)の調製
3−ベンゾイルベンゾニトリルの調製
これは、3−ベンジルベンゾニトリルから、N A Noureldin, D ZhaoおよびD.G.Lee in J.Org.Chem. (1997), 62, 8767-8772に従って調製した。3−ベンジルベンゾニトリル(1.05g,5.4mmol)、過マンガン酸カリウム/銅(II)硫酸6水和物(1:1混合物,24.68g)の塩化メチレン(77mL)懸濁液を、168時間還流し、室温に冷却し、セライトでろ過し、減圧下濃縮し、ワックス状の白色固体を残した。収量:1.1g(98%)、融点:84〜85℃、1H NMR(CDCl3)δ8.07−8.03(m,2H),7.87(dt,J1=7.5 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.79−7.76(m,2H),7.67−7.61(m,2H),7.53(t,J=7.5 Hz,2H),5.00(br,2H);EI/MS 207 m/e(M+1);ES/MS 208 m/e(M+1)。
【0202】
エチル3−ベンゾイルカルボキシイミドエートの調製
これは、適切な反応物質を使用して、エチル3−ベンジルベンゼンカルボキシイミドエート(化合物73)の合成で使用した手順で製造した。収率:89%、融点:111〜112℃、1H NMR(CDCl3)δ12.88(br,1H),12.15(br,1H),8.96(ddd,J1=7.8 Hz,J2=2.1 Hz,J3=0.9 Hz,1H),8.48(t,J=1.5 Hz,1H),8.08(ddd,J1=6.6 Hz,J2=J3=1.2 Hz,1H),7.82−7.79(m,2H),7.75(t,J=7.5 Hz,1H),7.64(tt,J1=7.2 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.54(t,J=8.1 Hz,2H),7.51(dt,J1=6.9 Hz,J2=0.9 Hz,1H),4.84(q,J=6.9 Hz,2H),1.63(t,J=6.9 Hz,3H);EI/MS 254 m/e(M+1)。
【0203】
3−(ベンゾイル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製
これは、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物73)の合成で使用した手順で調製した。アモルファス状の黄色固体の収率:57%、融点:142〜145℃、1H NMR(CDCl3)δ8.05(t,J=1.5 Hz,1H),7.97(dt,J1=7.8 Hz,J2=1.8 Hz,1H),7.86(dt,J1=7.8 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.81−7.78(m,2H),7.63(tt,J1=7.5 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.56(t,J=7.5 Hz,1H),7.51(t,J=7.5 Hz,2H),5.17(br,1H),4.42(q,J=8.7 Hz,2H),4.17(d,J=1.8 Hz,2H);ESI/MS 362 m/e(M+l)。
【0204】
3−{3−[(Z)−(メトキシイミノ)フェニル)メチル]フェニル}−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物75)の調製
これは、A. Rosenthal in Can. J. Chem.(1960,)38, 2025-8の方法に従って調製した。3−(ベンゾイル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(0.3g,0.8mmol)、O−メチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(0.111g,1.3mmol)およびピリジン(1mL)の無水エタノール(10mL)溶液を、窒素下8時間還流し、室温に冷却し、減圧下濃縮し、エチルアセテート(50mL)中に取り、水(2×35mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカに吸着させ、ヘキサン中エチルアセテートの移動相を使用するシリカクロマトグラフに供した。主分画を減圧下濃縮し、室温で14時間真空乾燥し、アモルファス状の黄色固体を残した。収量:0.31g,96%、融点:119〜123℃、1H NMR(CDCl3)δ7.78−7.71(m,1H),7.56−7.31(m,7H),5.06−5.01(br,1H),4.40(dq,J1=8.7 Hz,J2=2.4 Hz,2H),4.14(d,J=1.5 Hz,2H),4.00および3.98(両方 s,1H 全体);ES/MS 391 m/e(M+1)。
【0205】
3−{3−[(ベンジルオキシイミノ)フェニル)メチル]フェニル}−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物76)の調製
この調製では、適切な反応物質を使用して、3−{3−[(Z)−(メトキシイミノ)フェニル]メチル}フェニル}−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物75)の合成で使用した手順を使用した。黄色のガム状物の収率:98%、1H NMR(CDCl3)δ7.76−7.67(m,1.5H),7.55−7.28(m,12.5H),5.25(s,1H),5.23(s,1H),5.03(br,0.5H),4.85(br,0.5H),4.39(q,J=8.7 Hz,2H),4.10(d,J=1.8 Hz,2H),4.05(d,J=1.8 Hz,1H);ESI/MS 467 m/e(M+1)。
【0206】
3−(3,5−ジチエン−3−イルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物80)の調製
これは、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物91)の合成において使用した手順によって、調製した。アモルファス状の黄色固体の収率:88%、融点:189〜191℃、1H NMR(CDCl3)δ8.60(s,1H);8.30(d,J=1.2 Hz,2H),7.92(t,J=1.8 Hz,12H),7.60(ddt,J1=2.7 Hz,J2=1.5 Hz,2H),7.49(dd,J1=5.1 Hz,J2=1.2 Hz,2H),7.45(dd,J1=4.8 Hz,J2=2.7 Hz,2H),4.81(q,J=7.8 Hz,2H);ES/MS 418 m/e(M−1)。
【0207】
3−(3−ブロモ−5−チエン−3−イルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物84)の調製
これは、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物91)の合成で使用した手順で調製した。アモルファス状の黄色固体の収率:77%、融点:180〜182℃、1H NMR(CDCl3)δ8.57(s,1H);8.30(t,J=1.8 Hz,1H),8.20(t,J=1.8 Hz,1H),7.84(t,J=1.5 Hz,1H),7.56(dd,J1=3.0 Hz,J2=1.5 Hz,1H),7.45−7.40(m,2H),4.79(q,J=8.4 Hz,2H);CI/MS 416 m/e(M+);IR(KBr)σcm-11677;C1511BrF33OSの計算値:C,43.08;H,2.65;N,10.05、実測値:C,42.94,H,2.84;N,9.22。
【0208】
3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物91)の調製
3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(0.284g,0.8mmol)および2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−キノン(DDQ,0.204g,0.9mmol)のエチルアセテート(9mL)溶液を、5時間還流し、減圧下濃縮し、塩化メチレン(120mL)に溶解し、飽和炭酸ナトリウム水溶液(2×60mL)、食塩水(70mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカゲルプラグで溶離した。ろ液を減圧下濃縮し、アモルファス状の黄色固体を残した。収量:0.267g(95%)、融点:95〜96℃、1H NMR(CDCl3)δ8.54(s,1H),8.00(s,1H),7.98(d,J=9.0 Hz,1H),7.39(t,J=7.5 Hz,1H),7.32−7.28(m,3H),7.23−7.20(m,3H),4.76(q,J=7.8 Hz,2H),4.06(s,2H);ES/MS 346 m/e(M+1);IR(KBr)σcm-1 1688。
【0209】
3−(ベンゾイル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物93)の調製
これは、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物 91)の合成で使用した手順で調製した。アモルファス状の白色固体の収率:93%、融点:174〜175℃、1H NMR(CDCl3)δ8.58(s,1H),8.57(s,1H),8.37(dt,J1=8.1 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.91(dt,J1=8.1 Hz,J2=1.2 Hz,1H),7.84(dd,J1=8.1 Hz,J2=1.2 Hz,2H),7.66−7.59(m,2H),7.52(t,J=7.8 Hz,1H),4.78(q,J=8.4 Hz,2H);ESI/MS 360 m/e(M+1)。
【0210】
3−{3−[(Z)−(メトキシイミノ)フェニル)メチル]フェニル}−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物94)の調製
この調製は、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物91)の合成で使用した手順に基づいた。黄色の乾燥発泡体の収率:89%、融点:127〜129℃、1H NMR(CDCl3)δ8.540(s,0.5H),8.535(s,0.5H),8.29(t,J=1.8 Hz,0.5H),8.19(dt,J1=9.6 Hz,J2=1.2 Hz,0.5H),8.14−8.11(m,1.5H),7.58−7.30(m,7H),4.75(dq,J1=8.4 Hz,J2=2.4 Hz,2H),4.01(s,1H),3.99(s,1H);ES/MS 389 m/e(M+1);IR(KBr)σcm-1 2253,1442,1375。
【0211】
3−{3−[(ベンジルオキシイミノ)フェニル)メチル]フェニル}−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物95)の調製
この調製は、適切な反応物質を使用して、3−(3−ベンジルフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物91)の合成において使用した手順に基づいた。アモルファス状の白色固体の収率:79%、融点:139〜140℃、1H NMR(CDCl3) δ8.54(s,0.5H),8.53(s,0.5H),8.26(t,J=1.5 Hz,0.5H),8.20−8.16(m,1H),8.11(dt,J1=7.2 Hz,J2=1.8 H,0.5H),7.56−7.27(m,12H),5.27(s,1H),5.25(s,1H),4.74(q,J=8.4 Hz,2H);ES/MS 465 m/e(M+1)。
【0212】
5−シクロヘキシルチオ−3−(3−ヨードフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロ)−4,5−1,2,4−ジヒドロトリアジン−6(1H)−オン(化合物49)の調製
国際公開第02/067675号パンフレットで教示されている手順に従って調製した3−(3−ヨードフェニル)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(80mg,0.2mmol)およびメルカプトシクロヘキサン(52μL,0.4mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)中で混合し、窒素下室温で5日間撹拌し、減圧下濃縮し、エーテル/ヘキサン混合物で滴定し、結晶化を行った。固体をエーテル/ヘキサンで十分洗浄し、室温で14時間真空乾燥し、アモルファス状の白色固体を収率、92%で残した。融点:172〜173℃、1H NMR(CDCl3,300 MHz)δ/ppm 7.97(t,J=1.8 Hz,1H),7.81(ddd,J1=7.8 Hz,J2=1.8 Hz,J3=1.2Hz,1H),7.18(t,J=7.8 Hz,1H),5.40(br,1H),5.23(d,J=2.7 Hz,1H),4.60−4.50(m,1H),4.39−4.26(m 1H),3.11−3.02(m,1H),2.15−2.07(m,1H),1.99−1.90(m,1H),1.81−1.63(m,2H),1.62−1.52(m,1H),1.51−1.18(m,5H);ES/MS 498 m/e(M+1)。
【0213】
3−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1−(3−トリメチルシラニル−プロぺ−2−イニル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(化合物96)の調製
国際公開第02/067675号パンフレットに教示の手順により調製した3−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(50mg)、K2CO3(179mg,1.3mmol)およびジメチルホルムアミド(DMF)(5mL)の撹拌混合物に、50℃で3−トリメチルシリルプロパルギルブロミド(35mg)を加え、薄層クロマトグラフィー(TLC)によって、出発物質がなくなるまで、混合物を撹拌した。完了した時、混合物をEtOAc(25mL)とともに分液漏斗でデカントし、希HCl(20mL)および食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、シリカ上で蒸発させた。粗物質を、フラッシュカラム(20%次いで40%、Et2O/Hex)によって精製し、生成物分画を集め、蒸発させて、32mgの黄色固体を得た。融点:103〜105℃
【0214】
3−ブロモ−4−フルオロ−フェニル)−1−(6−クロロ−ピリジン−3−イルメチル)−1H−[1,2,4]トリアジン−6−オン(化合物97)の調製
ステップA
3−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1−(6−クロロピリジン−3−イルメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オンの調製
脱ガスしながら、DMFを10分間撹拌し、次いで、乾燥N2,3−(3−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6(1H)−オン(200mg,0.74mmol)を加え、混合物をさらに5分脱ガスした。NaH(21mg,0.88mmol)を加えると、溶液は黄色に変わり、該溶液を連続的にN2でパージし、次いで2−クロロ−5−クロロメチルピリジン(143mg,0.88mmol)を加えた。フラスコをアルミフォイルで被い、約25℃で約48時間撹拌した。TLCが所望の生成物と3種の他の成分の混合物を示した。反応混合物を、20mLの水および30mLのEtOAcに注ぎ入れ、EtOAcで2回抽出し、合わせた有機物を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。粗残渣をフラッシュカラム(50%EtOAc/Hex)で精製し、生成物分画の蒸発により、〜165mgの物質を得、これは、(NMRにより)以下に示す物質の混合物のようであった。
【化15】

【0215】
次いで、混合物をステップBで直接酸化した。
【0216】
100mL丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(THF)(5mL)およびEtOAc(5mL)を加え、これをN2で数分パージし、次いで、ステップAの混合物(162mg,0.44mmol)および硝酸アンモニウムセリウム(CAN)(289mg,0.53mmol)を加えた。混合物を、連続してN2でパージし、10分後、TLCは、反応が進んでいることを示した。20分後、反応は、完了したようだった。これをEtOAc(25mL)に注ぎ入れ、希HCl(20mL)で洗浄し、有機層を分離し、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。残渣をフラッシュカラム(20%EtOAc/Hex)で精製し、生成物分画の蒸発により約60mgの3−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェニル)−1−(6−クロロ−ピリジン−3−イルメチル)−1H−[1,2,4]トリアジン−6−オンを黄色固体として得た。融点:138〜140℃
【0217】
生物学的試験
有効な殺真菌剤としての化合物の活性を、化合物を植物に適用し、コントロールと菌類による病害の予防とを観察することによって、判断した。技術的化合物を、10容量%アセトンおよび90容量%トリトンX水(脱イオン水99.99重量%+0.01重量%トリトンX100)中、200ppmで配合し、「配合試験化合物」とした。化合物に関し、葉への塗布から1〜5日後の全植物に関して、植物病害の制御および予防の能力を試験した。配合試験化合物を、2個の対向する空気噴霧ノズルが取り付けられたターンテーブル噴霧器を用いて約1500L/haの噴霧容量を噴霧して、植物に塗布した。1〜5日後、真菌の胞子を植物に接種し、次いで、病害の進行が伝導する環境で培養した。病害の重篤度を、病害の進行の速度によって、接種後4〜19日後に評価した。
【0218】
ムギの葉サビ病(病原体:Puccinia recondita tritici=Puccinia triticina;BayerコードPUCCRT):コムギ植物(品種:Yuma)を、幼苗の最初の葉が十分伸びるまで、無土壌ピート系の鉢植え混合物(Metromix)で種子から成長させた。各鉢には3〜8本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、Puccinia triticinaの水性胞子懸濁液を接種し、植物を、一晩多湿に保ち、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物を温室に移した。
【0219】
キュウリ炭そ病(病原体:Colletotricum lagenarium);BayerコードCOLLLA):キュウリ植物(品種:Bush Champion)を、最初の葉が20〜80%伸びるまで、無土壌ピート系の鉢植え混合物(Metromix)で種子から成長させた。各鉢には1本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、Colletotricum lagenariumの水性胞子懸濁液を接種し、植物を、一日多湿に保ち、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物をグロースチャンバーに移した。
【0220】
キュウリうどんこ病(病原体:Erysiphe cichoracaerum;BayerコードERYSCI):キュウリ植物(品種:Bush Champion)を、最初の葉が20〜80%伸びるまで、無土壌ピート系の鉢植え混合物(Metromix)で種子から成長させた。各鉢には1本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、うどんこ病菌胞子の水性胞子懸濁液(約50,000胞子/ミリリットル)を接種した。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物を温室に移した。
【0221】
コムギふ枯病(病原体:Septoria nodorum、Leptosphaeria nodorum=Stagnospora nodorum;BayerコードLEPTNO):コムフギ植物(品種:Yuma)を、最初の葉が十分に伸びるまで、50殺菌土壌/50%無土壌混合物で、種子から成長させた。各鉢には3〜20本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、レプトスフェリア・ノドルムの水性胞子懸濁液を接種し、植物を、多湿に保ち(1日は暗い露よけチャンバー内で、次いで、4〜7日は光の当たる露よけチャンバー内で)、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物を温室に移した。
【0222】
トマト疾病(病原体:Phytophthora infestans;Bayerコード PHYTIN):トマト植物(品種:Outdoor GirlまたはRutgers)を、第二の本葉が30〜100%伸びるまで、無土壌ピート系の鉢植え混合物(Metromix)で種子から成長させた。各鉢には1本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、Phytophthora infestansの胞子と遊走子との水性懸濁液を接種し、植物を、一日多湿に保ち、胞子と遊走子とを発芽させ、葉に感染させた。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物をグロースチャンバーに移した。
【0223】
イネ疾病(病原体:Magnaporthe grisea=Pyricularia oryzae;BayerコードPYRIOR):イネ植物(品種:M202)を、幼葉が部分的に第二葉に十分伸びるまで、無土壌ピート系の鉢植え混合物(Metromix)で種子から成長させた。各鉢には5〜20本の幼苗を植えた。これらの植物が湿るまで、配合試験化合物を、200ppmの割合で噴霧した。次の日、葉に、Pyricularia oryzaeの水性胞子懸濁液を接種し、植物を、一晩多湿に保ち、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次いで、未処理のコントロール植物に病害が発症するまで、植物を22〜24℃のグロースチャンバーに移した。
【0224】
表II
温室試験における植物の病害への化合物の抗真菌活性
【表2】



【0225】
割合は、200ppm適用割合(+=コントロールの0〜49%、++=コントロールの50〜79%、+++=コントロールの80〜100%)での1日保護試験における、コントロールに対する%である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物。
【化1】

(式中、
1は、グループIまたはIIから選択され、グループIは、
アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキルアルキニル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、トリアルキルシリルアルキル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルキルチオおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニル、フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたピリジル、フリルまたはチエニル環が、それぞれ、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフリルまたはチエニル、およびそれぞれ、ハロ、アルキルおよびハロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたベンゾチエニルまたはベンゾフラニルからなり;
グループIIは、
a)アリールオキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、ハロアルコキシアルケニル、ハロアルコキシアルキニル、トリアルキルシリルアルキニル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、置換シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、シクロアルキルシクロアルキルアルキルおよびシクロアルキルアルキルシクロアルキルアルキル(ここで、上記任意のシクロアルキル基は、アルキルチオ、ハロアルキル、シアノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルケニル、アルケノキシカルボニル、アルケノキシカルボニルアルキル、アルケノキシカルボニルアルケニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルケニル、アリールカルボニル、アリールカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルケニル、アルケニルカルボニル、アルケニルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルアルキル、アリールオキシカルボニルアルケニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリール、アラルキル、アラルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルケニル(ここで、上記任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)からなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されることができ;
b)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される4〜5個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル;
c)それぞれ、フェニル環が、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルキルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたフェニルまたはフェンアルキル;
d)フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニルおよびヘテロアリールアルキニル(ここで、アルキル、アルケニル、アルキニルは、ハロゲン、アルコキシまたはアリールオキシで置換されうる);および
e)アルキルカルボニルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、モルホリノアルキル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルキル、ハロアルケニルカルボニルアルキル、アルキニルカルボニルアルキル、ハロアルキニルカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルキル、アラルキルカルボニルアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルスルホニルオキシアルキル、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールアルキルカルボニルアルキルおよびアリールアミノカルボニルオキシアルキル(ここで、任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)
からなり;
3は、グループIIIまたはグループIVから選択され、グループIIIは
a)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェンアルキル;
b)1)ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、
2)それぞれ、フェニル環が、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフェニルまたはフェノキシ、および
3)ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって、5または6員ヘテロ環を形成する)
からなる群より独立して選択された1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニル;
c)1)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択される1個のみのヘテロアリール基で置換されたフェニル;および
d)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、チアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソオキサゾリルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール(前記各基は、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)
からなり;
グループIVは、
a)ヒドロキシル、トリハロアルキルスルホニルオキシ、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、インダン−1−イリデンメチル、フェンアルコキシ、フェニルカルボニル、フェンアルケニルカルボニル、フェンカルボニルアルケニル、フェン(アルコキシイミノ)メチル、フェン(アリールアルコキシミノ)メチル、フェンシクロプロピル、フェニルシクロプロピルカルボニル、フェンカルボニルシクロプロピル、フェンアミノカルボニルオキシ、モルホリニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール環およびフェニルは、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、フェニル、アミノおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されており、
インダンのフェニル環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基でさらに置換されうる)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル;
b)i)ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換された、フリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびオキサゾール−5−イルから選択されるヘテロアリール、および
ii)ハロ、アルキル、フェンアルケニル(ここで、少なくとも1個の置換基がi)から選択される)
からなる群より独立して選択される少なくとも2個の置換基で置換されたフェニル;
c)それぞれ、フェニル、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリール(ここで、フェニルまたはヘテロアリール環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されている)から独立して選択される1個または2個の置換基で置換された、フリル、チエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール;
d)それぞれ、アリールまたはヘテロアリール環が、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、これらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で場合により置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;
e)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択されるヘテロアリール基で置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;および
f)アリールカルボニル、アリールチオ、アリールアミノ、アリールカルボニルアルキル、アリールチオアルキル、アリールアミノアルキル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールチオアルキル、ヘテロアリールアミノアルキル、アリールカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシアルキル、アリールカルボニルチオ、アリールカルボニルチオアルキル、アリールカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノアルキル;
からなり;
4は、
a)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、シクロアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)、シアノ、アルケニルスルホニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルチオ、(アルキルチオ)カルボニル、アルキル(チオカルボニル)、アルキルチオチオカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルチオチオカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキニルチオチオカルボニル、アルコキシオキサリル、アルキルカルボニルオキシアルコキシカルボニルおよび
b)それぞれ、芳香族環が、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたアラルキル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アリールチオチオカルボニル
からなる群より選択され、
5は、
c)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、
アルキルカルボニルオキシアルキル、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、シアノ、アミノ;および
d)それぞれ、アリール環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5員または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されているアリールオキシ、アリールチオ、アラルキルオキシ、アラルキルチオまたはアリールカルボニルチオ
からなる群より選択され;あるいは
3置換基がアリールまたはヘテロアリールの場合、R4は、R3置換基と縮合環を形成することができ、該縮合環中のR4は、−CH(R)−、−O−、−S−、−N(R)−、−C(=O)−、−O(C=O)−、−C(=O)O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−N(R)CH2−、−CH(R)O−、−OCH(R)−、−CH(R)S−および−SCH(R)−から選択され、;
ただし、R5が、水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、アルケニル、アルキニル、シアノ、アミノ、アリールオキシ、アリールチオまたはアリールカルボニルチオであり、かつ
1)R1がグループIから選択される場合は、R3は、グループIVから選択され、あるいは
2)R3がグループIIIから選択される場合は、R1はグループIIから選択され;
5は、水素原子であるかまたはR4と一緒になって、窒素−炭素結合を形成し;
Zは、酸素原子、硫黄原子またはNRであり;
Rは、Hまたはアルキルであり;
または
農学的に許容しうる塩、異性体、互変異性体、鏡像体およびこれらの混合物であって、
ただし、
1がアラルキルまたはヘテロアリールアルキルの場合、R4は、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはポリハロアルキルではなく、
3がフェニルの場合、R1は、ベンジルでも、ベンジルオキシメチルでもなく、
1がヒドロキシアルキルの場合、R3は、クロロピリジルではなく、
1がモルホリノアルキルの場合、R3は、非置換フェニルではなく、
3がアリールカルボニルの場合、R1は、フェニルでも、置換フェニルでもなく、および
5がR4と一緒になって窒素−炭素結合を形成する場合、R5はHである。)
【請求項2】
4がHであり、ZがOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
5が、水素原子、アルキルカルボニル、ハロアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、アリールオキシおよびアリールチオからなる群より選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
5がHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
5がR4と一緒になって炭素−窒素結合を形成し、およびR5が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
殺真菌有効量の式(I)の化合物を含む、殺真菌性組成物。
【化2】

(式中、
1は、グループIまたはIIから選択され、グループIは、
アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキルアルキニル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、トリアルキルシリルアルキル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルキルチオおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニル、フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたピリジル、フリルまたはチエニル環が、それぞれ、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフリルまたはチエニル、およびそれぞれ、ハロ、アルキルおよびハロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたベンゾチエニルまたはベンゾフラニルからなり;
グループIIは、
a)アリールオキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、ハロアルコキシアルケニル、ハロアルコキシアルキニル、トリアルキルシリルアルキニル(ここで、3個のアルキル基は、同じでも異なっていてもよい)、置換シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、シクロアルキルシクロアルキルアルキルおよびシクロアルキルアルキルシクロアルキルアルキル(ここで、上記任意のシクロアルキル基は、アルキルチオ、ハロアルキル、シアノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルケニル、アルケノキシカルボニル、アルケノキシカルボニルアルキル、アルケノキシカルボニルアルケニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルケニル、アリールカルボニル、アリールカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルケニル、アルケニルカルボニル、アルケニルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルアルキル、アリールオキシカルボニルアルケニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリール、アラルキル、アラルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルケニル(ここで、上記任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)からなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されることができ;
b)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される4〜5個の置換基で場合により置換されたフェンアルキル;
c)それぞれ、フェニル環が、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールオキシアルキルおよびヘテロアリールオキシアルキルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたフェニルまたはフェンアルキル;
d)フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニルおよびヘテロアリールアルキニル(ここで、アルキル、アルケニル、アルキニルは、ハロゲン、アルコキシまたはアリールオキシで置換されうる);および
e)アルキルカルボニルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、モルホリノアルキル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニルアルキル、アルケニルカルボニルアルキル、ハロアルケニルカルボニルアルキル、アルキニルカルボニルアルキル、ハロアルキニルカルボニルアルキル、アリールカルボニルアルキル、アラルキルカルボニルアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルスルホニルオキシアルキル、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールアルキルカルボニルアルキルおよびアリールアミノカルボニルオキシアルキル(ここで、任意のアリールまたはヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、メチレンジオキシおよびフェニルからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で置換されうる)
からなり;
3は、グループIIIまたはグループIVから選択され、グループIIIは
a)フェニル環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェンアルキル;
b)1)ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、
2)それぞれ、フェニル環が、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されたフェニルまたはフェノキシ、および
3)ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって、5または6員ヘテロ環を形成する)
からなる群より独立して選択された1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニル;
c)1)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択される1個のみのヘテロアリール基で置換されたフェニル;および
d)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、チアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソオキサゾリルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール(前記各基は、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)
からなり;
グループIVは、
a)ヒドロキシル、トリハロアルキルスルホニルオキシ、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、インダン−1−イリデンメチル、フェンアルコキシ、フェニルカルボニル、フェンアルケニルカルボニル、フェンカルボニルアルケニル、フェン(アルコキシイミノ)メチル、フェン(アリールアルコキシミノ)メチル、フェンシクロプロピル、フェニルシクロプロピルカルボニル、フェンカルボニルシクロプロピル、フェンアミノカルボニルオキシ、モルホリニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール環およびフェニルは、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、フェニル、アミノおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されており、
インダンのフェニル環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基でさらに置換されうる)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル;
b)i)ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換された、フリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびオキサゾール−5−イルから選択されるヘテロアリール、および
ii)ハロ、アルキル、フェンアルケニル(ここで、少なくとも1個の置換基がi)から選択される)
からなる群より独立して選択される少なくとも2個の置換基で置換されたフェニル;
c)それぞれ、フェニル、フェンアルキル、フェンアルケニル、フェンアルキニル、ヘテロアリール(ここで、フェニルまたはヘテロアリール環は、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロおよびシアノからなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で置換されている)から独立して選択される1個または2個の置換基で置換された、フリル、チエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾリルから選択されるヘテロアリール;
d)それぞれ、アリールまたはヘテロアリール環が、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、これらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜5個の置換基で場合により置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;
e)フリル、チエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルおよびオキサゾール−5−イル(これらはそれぞれ、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、ニトロおよびシアノから独立して選択される1個または2個の置換基で場合により置換されている)からなる群より選択されるヘテロアリール基で置換された、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル;および
f)アリールカルボニル、アリールチオ、アリールアミノ、アリールカルボニルアルキル、アリールチオアルキル、アリールアミノアルキル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールカルボニルアルキル、ヘテロアリールチオアルキル、ヘテロアリールアミノアルキル、アリールカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシアルキル、アリールカルボニルチオ、アリールカルボニルチオアルキル、アリールカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノアルキル;
からなり;
4は、
a)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、シクロアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5または6員ヘテロ環を形成してもよい)、シアノ、アルケニルスルホニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルチオ、(アルキルチオ)カルボニル、アルキル(チオカルボニル)、アルキルチオチオカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルチオチオカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキニルチオチオカルボニル、アルコキシオキサリル、アルキルカルボニルオキシアルコキシカルボニルおよび
b)それぞれ、芳香族環が、ハロおよびアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたアラルキル、アリールカルボニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルアルケニル、アリールオキシカルボニル、アリールオキシチオカルボニル、アリールチオチオカルボニル
からなる群より選択され、
5は、
e)水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、
アルキルカルボニルオキシアルキル、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、シアノ、アミノ;および
f)それぞれ、アリール環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノ(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、あるいはこれらが結合する窒素と一緒になって5員または6員ヘテロ環を形成してもよい)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されているアリールオキシ、アリールチオ、アラルキルオキシ、アラルキルチオまたはアリールカルボニルチオ
からなる群より選択され;あるいは
3置換基がアリールまたはヘテロアリールの場合、R4は、R3置換基と縮合環を形成することができ、該縮合環中のR4は、−CH(R)−、−O−、−S−、−N(R)−、−C(=0)−、−O(C=O)−、−C(=O)O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−N(R)CH2−、−CH(R)O−、−OCH(R)−、−CH(R)S−および−SCH(R)−から選択され、;
ただし、R5が、水素原子、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、ホルミル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルチオ、アルキルカルボニルチオ、アルキルチオ、ヒドロキシ、メルカプト、アルケニル、アルキニル、シアノ、アミノ、アリールオキシ、アリールチオまたはアリールカルボニルチオであり、かつ
1)R1がグループIから選択される場合は、R3は、グループIVから選択され、あるいは
2)R3がグループIIIから選択される場合は、R1はグループIIから選択され;
5は、水素原子であるかまたはR4と一緒になって、窒素−炭素結合を形成し;
Zは、酸素原子、硫黄原子またはNRであり;
Rは、Hまたはアルキルであり;
または
農学的に許容しうる塩、異性体、互変異性体、鏡像体およびこれらの混合物であって、
ただし、
1がアラルキルまたはヘテロアリールアルキルの場合、R4は、シアノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニルまたはポリハロアルキルではなく、
3がフェニルの場合、R1は、ベンジルでも、ベンジルオキシメチルでもなく、
1がヒドロキシアルキルの場合、R3は、クロロピリジルではなく、
1がモルホリノアルキルの場合、R3は、非置換フェニルではなく、
3がアリールカルボニルの場合、R1は、フェニルでも、置換フェニルでもなく、および
5がR4と一緒になって窒素−炭素結合を形成する場合、R5はHである。)
【請求項7】
4がHであり、ZがOである、請求項5に記載の化合物。
【請求項8】
5が、水素原子、アルキルカルボニル、ハロアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシアルキルチオ、アリールオキシおよびアリールチオからなる群から選択される請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
5がHである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
5がR4と一緒になって炭素−窒素結合を形成し、R5が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
殺真菌有効量の請求項1の組成物を、真菌、土壌、植物、根、葉、種または外寄生を、予防すべき部位、あるいは前記真菌の成長培地に塗布することを含む、真菌を制御する方法。

【公表番号】特表2008−545622(P2008−545622A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510189(P2008−510189)
【出願日】平成18年5月3日(2006.5.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/017084
【国際公開番号】WO2006/119400
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】