説明

耐久性膜組織及び膜組織の耐久性を向上させる方法

【課題】 耐久性膜組織及び膜組織の耐久性を向上させる方法を提供する。
【解決手段】 本耐久性膜組織は、水蒸気透過性と液浸透抵抗性とを備える膜(16)と、膜(16)の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部とを含む。膜は、延伸ポリテトラフルオロエチレン膜(12)とすることができる。可塑性エラストマーは、ポリウレタン(42)とすることができる。膜(16)の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部は、膜(16)の表面の一部を覆う熱可塑性エラストマーの付着部を含み、残りの部分は覆われていない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義には特定の膜組織の耐久性を向上させるための方法及びシステムに関する。具体的には、本発明は、特に限定されないが、非連続熱可塑性エラストマーパターンを用いて延伸ポリテトラフルオロエチレン製の膜組織の耐久性を向上させるための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な公知の工業用布は、アウターウェア、レインウェア、寝袋及びビバークテント、消防衣、化学生物防護衣及び緊急対応防護衣を始めとする防護衣、無塵服、手術衣、外科用ドレープ 、医療用寝具その他の種類のバリアウェアのような厳しい用途での使用に適している。これらの公知の布は、外的条件又は環境からのユーザーの保護及び/又はユーザーによる汚染からの外部環境の保護のためのフィルム又は膜を含んでいることが多い。
【0003】
これらの厳しい用途の多くでは、膜が(1)水蒸気透過性を含めた通気性と(2)液浸透抵抗性とを兼ね備えていることがを必要とされる。本明細書で用いる「水蒸気透過性」とは、膜が水蒸気を容易に通過させることをいう。「液浸透抵抗性」という用語は、様々な周囲条件下で膜が液体の浸透を防ぐことをいう。「空気透過性」という用語は、膜が空気を通すことができることをいい、cfm/ft単位で測定し得る。
【0004】
かかる用途に特に有効であることが認められている膜材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(「ePTFE」)膜(メンブレン)である。さらに具体的には、ePTFE膜は、適度の圧力で空気透過性と水蒸気透過性とを示すが、液浸透抵抗性も示す。ePTFE膜は通例基布又はシェル布のような1以上の適当な材料に積層されてePTFEラミネート布を形成する。しかし、一般に、ePTFE膜その他同様の膜は、たとえシェル布に積層したときでも、特定の条件下では耐久性に問題を生じかねない。具体的には、ePTFE膜その他同様の膜は、例えば洗濯サイクルその他の物理的応力又は操作に付されたときの耐久性に欠け、低温で応力に付されたときに亀裂を生じかねない。さらに、多くの用途では、膜の水浸透抵抗性を高めることができれば性能向上につながる。
【0005】
こうした耐久性の問題を解決するための従来の方法及びシステムとして、膜全体を連続ポリウレタンフィルムで被覆又は積層することが挙げられる。しかし、この方法では耐久性及び防水性を向上させることはできるが、ポリウレタンのため空気透過性が損なわれ、膜の水蒸気透過性も大幅に低下するため、得られた膜組織は多くの用途には適さなくなってしまう。
【特許文献1】米国特許第6228477号明細書
【特許文献2】米国特許第6410084号明細書
【特許文献3】米国特許第6676993号明細書
【特許文献4】米国特許第6854603号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0059717号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、ePTFE膜その他同様の膜の空気透過性及び水蒸気透過性を維持しつつ、それらの膜組織の耐久性及び防水性を高める方法及びシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明は、(1)水蒸気透過性と液浸透抵抗性とを備える膜と、(2)膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部とを含む耐久性膜組織を提供する。ある実施形態では、膜として延伸ポリテトラフルオロエチレン膜が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタンが挙げられる。
【0008】
膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部が、膜の表面の一部を覆う熱可塑性エラストマーの付着部を含み、残りの部分が覆われていなくてもよい。熱可塑性エラストマーで覆われた膜の表面積の割合は約5〜90%とし得る。ある実施形態では、膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部は繰返しパターンを含む。ある実施形態では、膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部は連結パターンを含む。他の実施形態では、膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部は繰返し六角形セルを含む。繰返し六角形セルは一辺の長さが約0.0005mの六角形からなるものとし得る。繰返し六角形セルを形成するライン部は、約0.00008mの幅と約0.000015mの高さを有するものとし得る。
【0009】
耐久性膜組織はさらに、耐久性膜組織の特性に所望の効果を与えるため、膜に付着させるの前の熱可塑性エラストマーに添加される添加剤を含んでいてもよい。ある実施形態では、添加剤は抗菌性化合物又は難燃剤を含む。
【0010】
ある実施形態では、熱可塑性エラストマー付着後の膜組織は0.005cfm/ft以上の空気透過率を有する。他の実施形態では、熱可塑性エラストマー付着後の膜組織は0.01cfm/ft以上の空気透過率を有する。ある実施形態では、熱可塑性エラストマー付着後の膜組織は5000g/m/日以上の水蒸気透過率を有する。他の実施形態では、熱可塑性エラストマー付着後の膜組織は9000g/m/日以上の水蒸気透過率を有する。
【0011】
さらに、本発明は、水蒸気透過性と液浸透抵抗性とを備える膜の耐久性を高める方法であって、膜に熱可塑性エラストマーの非連続付着部を付着する段階を含む方法を提供する。本方法のある実施形態では、膜は延伸ポリテトラフルオロエチレン膜であり、熱可塑性エラストマーはポリウレタンである。
【0012】
ある実施形態では、膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部はパターンを含む。かかる実施形態は、膜組織の所望の耐久特性に基づいてパターンを構成する段階をさらに含んでいてもよい。膜組織の所望の耐久特性に基づいてパターンを構成する段階は、膜組織の所望の耐久特性に基づいて、パターンで覆われた膜の表面積を増減させる段階を含んでいてもよい。
【0013】
ある実施形態では、本方法は、膜に付着させるの前の熱可塑性エラストマーに添加剤を添加する段階をさらに含んでいてもよい。この熱可塑性エラストマーを膜に付着させると、添加剤は膜組織の特性に所望の効果をもたらす。本発明の上記その他の特徴は、図面及び特許請求の範囲と共に以下の好ましい実施形態の説明を参照することによって明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上述の通り、要求の厳しい布の用途の多くでは、液浸透抵抗性と水蒸気透過性及び/又は空気透過性を含めた通気性の膜の使用が必要とされる。かかる用途に特に有効であることが判明している膜材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(「ePTFE」)膜である。具体的には、ePTFE膜は、適度の圧力で空気透過性と水蒸気透過性とを示すが、液浸透抵抗性(場合によっては耐性)も示す。なお、本明細書では、主にePTFE膜での本発明の使用に関して本発明を説明する。ただし、これは単なる例示にすぎず、本発明がその他の同様の膜の耐久及び防水特性の向上にも使用できることは当業者には明らかであろう。例えば、かかる同様の膜としては、ミクロ多孔質(マイクロポーラス)ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、セルロースなどが挙げられる。
【0015】
図1は、本発明の例示的な実施形態で使用し得るePTFEラミネート布10の断面図である。ePTFEラミネート布10は、ePTFE膜12と基布又はシェル布14とを含んでいてもよい。ePTFE膜12としては、以下で詳しく説明する膜16が挙げられる。ePTFE膜12は通例シェル布14のような1以上の適当な材料に積層される。ePTFE膜12とシェル布14は、熱ラミネート法、接着ラミネート法その他の従来法で積層できる。
【0016】
図2に示すように、ePTFE膜12の膜16は多孔質、好ましくはミクロ多孔質であり、多数の結節22が多数のフィブリル24で互いに連結した三次元マトリックス又は格子型構造を有する。結節22及びフィブリル24の表面は膜16の両面18,20を貫通する多数の連続した細孔26を画成する。ePTFE膜12は疎油性となるように処理してもよい。なお、ePTFE膜の詳細はは、米国特許第6228477号、同第6410084号、同第6676993号、同第6854603号及び米国特許出願公開第2004/0059717号に記載されており、それらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0017】
上述の通り、ePTFE膜その他同様の膜は、たとえ基布又はシェル布に積層したときでも、耐久性に問題を生じかねない。例えば、ePTFE膜12は、洗濯サイクルその他の物理的応力又は操作に付されたときの耐久性に欠け、低温で応力に付されたときに亀裂を生じかねない。さらに、多くの用途では、膜の水浸透抵抗性を高めることができれば性能向上につながる。
【0018】
そこで、本発明の幾つかの実施形態では、ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーをePTFE膜12上に非連続印刷することよってePTFE膜12その他同様の膜の耐久性を高めることができる。本明細書で用いる「非連続印刷」とは、ポリウレタンがePTFE膜12の表面全体を覆う連続フィルム又は層を形成しないように、つまりポリウレタンがePTFE膜12の表面積の一部分を覆うが、残りの部分は覆われずに残るように、ePTFE膜12上にポリウレタンを付着させることを意味する。幾つかの例示的な実施形態では、通例、ポリウレタンはePTFE膜12の表面積の所定の割合を覆うが、残りの部分は覆われずに残る。ポリウレタンで覆われた表面積の割合は約5〜90%とし得る。以下でさらに詳しく説明する通り、非連続印刷はePTFE膜12上に繰返しパターンが形成されるように達成できる。当業者には理解されるであろうが、かかる印刷又はドット印刷はグラビアロール印刷法を用いて実施し得る。所望のドットパターンの形状及び密度のグラビアロールを選択すればよい。
【0019】
ePTFE膜12の表面積をポリウレタンで部分的に覆うと、膜12の空気透過性及び水蒸気透過性が低下する可能性がある。しかし、上述のように、本発明の実施形態では、ポリウレタンで覆われないePTFE膜の表面積が維持される。従って、ポリウレタンで覆われた表面積の量に応じて低下し得るものの、膜12の空気透過性及び水蒸気透過性は依然として維持される。例えば、ePTFE膜12の空気透過率は約0.3cfm/ft(ASTM D737法に準拠して試験)である。本発明の実施形態によってポリウレタンを付着させた同じePTFE膜の空気透過率は0.005cfm/ft以上、さらに典型的には約0.01cfm/ftとし得る。
【0020】
水蒸気透過性に関して、例えば未被覆ePTFE膜12の水蒸気透過率(「MVTR」)は約35000g/m/日(JIS L 1099 B?2法に準拠して試験)である。本発明の実施形態によってポリウレタンを付着させた同一のePTFE膜のMVTRは、5000g/m/日以上、さらに典型的には約9000g/m/日とし得る。従って、本発明の実施形態では、印刷ポリウレタンは、ePTFE膜12の気透過性及び水蒸気透過性をある程度保持しながら、ePTFE膜12の耐久性を増大させることができる。
【0021】
ある例示的な実施形態では、グラビア印刷法を用いて、ePTFE膜12に親水性ポリウレタンを付着することができる。アタクチック−アイソタクチックポリプロピレンのブロックコポリマー、Hytrel(登録商標)、Pebax(登録商標)、Krayton(登録商標)などの他の熱可塑性エラストマーも使用することができ、親水性ポリウレタンが単なる例示にすぎないことは、当業者には明らかであろう。図3に示すように、ePTFE膜12上に印刷したパターンは、繰返し六角形セル40とすることができる。六角形パターンの実線42は、ePTFE膜12上での親水性ポリウレタンの付着位置を表す。ポリウレタンはePTFE膜12の片面又は両面に付着させることができる。
【0022】
ポリウレタンの印刷によってePTFE膜12の耐久性を高めることができる。当業者には理解されるであろうが、Mullen静水圧値が膜耐久性の有効な尺度である。これは、支持用ナイロンタフタ布で支持したときに膜を破裂させるのに必要な静水圧として定義される。測定はASTM D?751法に準拠して行われる。例えば、上記の実施形態を例にとると、ポリウレタン印刷していないePTFE膜12は約80psigのMullen破裂強度を有する。ePTFE膜12をポリウレタンで印刷する(図3に示し、以下で詳しく説明するように)と、破裂強度は約105psigまで向上し得る。
【0023】
パターンの形状、構成及び密度は、最終製品に望まれる特性、すなわち印刷ePTFE膜12で必要とされる耐久性に基づいて選択すればよい。図3の例示的な実施形態では、パターンの六角形セル40の辺長は約0.0005mとし得る。印刷ポリウレタンライン部42の幅は約0.00008mとし得る。印刷ポリウレタンライン部42のePTFE膜12の表面からの高さは約0.000015mとし得る。なお、この例示的な高さの測定値は、付着時にePTFE膜16の格子型構造内に貫入した印刷ポリウレタンライン部42の部分を含まない。一般に、ポリウレタンは、ePTFE膜16の厚さの約5%〜80%の範囲内で貫入してもよい。膜16に弾性構造補強をもたらして、膜16の耐久性及び低温亀裂耐性を向上させるのは、少なくともある程度は、こうした貫入である。寸法、すなわち六角形セル40の辺長と印刷ポリウレタンライン部42の幅及び高さは、用途に応じて大幅に増減させることができる。
【0024】
さらに、パターンの形状は用途に応じて操作又は設定すればよい。例えば、繰返し正方形パターン(図示せず)又は繰返し「X」形パターン(図示せず)を用いてもよい。かかるパターンも、繰返し六角形セル40パターンと同様に、連結パターンを形成できる。本明細書で用いる連結パターンとは、印刷ポリウレタンのライン42が連結したパターンをいい、繰返しパターンの場合には隣接する繰返しセルが印刷ポリウレタンのライン42で連結していることを意味する。なお、幾つかの別の実施形態では、非繰返しパターンを用いてもよい。これらのパターンも、ポリウレタンの印刷ライン42を連結することができるので、連結パターンを形成し得る。さらに、幾つかの別の実施形態では、非連結パターンを使用してもよいが、連結パターンを用いた方が耐久性をより効率的に高めることができる。
【0025】
幾つかの用途では、高密度パターン又被覆表面積を増大させるパターンを用いて、耐久性の一段と向上したePTFE膜12を得ることもできる。これは、印刷ポリウレタンライン部42の幅又は高さを増大させることによって達成できる。他の実施形態では、これは、表面被覆範囲が増すように付着後の印刷ポリウレタンラインをスミアリングすることによっても達成できる。かかる実施形態では、非通気性ポリウレタンによる表面被覆範囲が大きいために、ePTFE膜12の空気透過及び水蒸気透過性能が幾分低下してしまう。しかし、ポリウレタンの防水性がePTFE膜12の防水性よりも効果的であるので、ポリウレタンで覆われたePTFE膜12の領域での水浸透抵抗性が高まる。
【0026】
当業者には理解されるであろうが、ePTFE膜12の耐久性を高めるための膜上への印刷には、広範なポリウレタンその他の熱可塑性エラストマーが適している。一般に、ポリウレタンは、広範な特性を有する広範な一群のポリマーであるが、そのいずれもヒドロキシル基を含む化合物と有機イソシアネートとの反応生成物に基づくものである。ポリウレタンは、剛性で硬質なものから可撓性で軟質なものまである。用いるポリウレタンの種類は、得られるePTFE膜12に望まれる特性に基づいて選択すればよい。
【0027】
別の実施形態では、ePTFE膜12その他同様の膜上に印刷する前に、ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーにある種の添加剤(有機又は無機)を添加してもよい。例えば、ePTFE膜12上に印刷する前の熱可塑性エラストマーに銀ナノ粒子のような抗菌性化合物を添加してもよい。抗菌性化合物は、医療用途に用いられる膜に有益な抗菌特性を与えることができる。
【0028】
かかる添加剤のその他の具体例としては、顔料又は染料が挙げられる。かかる顔料の具体例としては、TiO、銅フタロシアニンなどがある。顔料又は染料添加剤は、膜に着色、装飾性又は不透明性を与えるのに使用できる。また、ePTFE膜12上に印刷する前の熱可塑性エラストマーに難燃剤を添加して、膜の難燃性を高めることもできる。使用し得る難燃剤の具体例としては、ポリ臭素化ジフェニルエーテルなどが挙げられる。上述の添加剤に加えてその他の有益な添加剤を使用して、ePTFE膜12の耐久性の向上に加えて、その添加剤を配合した印刷ポリウレタンによって得られるePTFE膜12の他の特性を高めてもよい。
【0029】
使用に際して、ポリウレタンの非連続印刷を有するePTFE膜12は、耐久性の向上が有益となる厳しい用途に用いることができる。膜の空気透過性及び通気性が大きく保持され、印刷ポリウレタンパターンによって、水浸透抵抗性が増し(ポリウレタンが特に水浸透抵抗性の表面を与えるため)、耐久性が高まり(例えば、洗濯サイクルその他の物理的応力に対する耐性が増す)、低温での膜亀裂耐性が向上する。膜に付着させる前のポリウレタンに添加剤を添加すると、他の膜特性を高めることができる。
【0030】
本発明の好ましい実施形態に関する以上の説明から、当業者は様々な改良、変更及び修正を想到し得るであろう。そうした当業者が想到し得る改良、変更及び修正も、特許請求の範囲に規定する技術的範囲に属する。さらに、以上の説明は本発明の好ましい実施形態に関するものにすぎず、特許請求の範囲及びその均等によって定まる本発明の技術的思想及び技術的範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正をなし得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の特定の実施形態で使用し得る膜を含むラミネート布の概略断面図。
【図2】図1に示す膜の一部分の矢視2?2拡大概略平面図。
【図3】本発明の例示的な実施形態に係る例示的な膜ドットパターンの平面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水蒸気透過性と液浸透抵抗性とを備える膜(16)と、
膜の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部と、
を含む耐久性膜組織。
【請求項2】
膜(16)が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜(12)を含む、請求項1記載の耐久性膜組織。
【請求項3】
熱可塑性エラストマーがポリウレタン(42)を含む、請求項1記載の耐久性膜組織。
【請求項4】
膜(16)の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部が膜(16)の表面の一部を覆う熱可塑性エラストマーの付着部を含み、残りの部分が覆われていない、請求項1記載の耐久性膜組織。
【請求項5】
熱可塑性エラストマーで覆われた膜(16)の表面積の割合が約5〜90%である、請求項4記載の耐久性膜組織。
【請求項6】
膜(16)の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部が繰返しパターンを含む、請求項4記載の耐久性膜組織。
【請求項7】
膜(16)の面上の熱可塑性エラストマーの非連続付着部が繰返し六角形セル(40)を含み、繰返し六角形セル(40)が辺長約0.0005mの六角形からなり、
繰返し六角形セル(40)を形成するライン部が約0.00008mの幅と約0.000015mの高さとを有する、請求項4記載の耐久性膜組織。
【請求項8】
熱可塑性エラストマー付着後の膜(16)が0.005cfm/ft以上の空気透過率を有する、請求項1記載の耐久性膜組織。
【請求項9】
熱可塑性エラストマー付着後の膜(16)が0.01cfm/ft以上の空気透過率を有する、請求項1記載の耐久性膜組織。
【請求項10】
熱可塑性エラストマー付着後の膜(16)が5000g/m/日以上の水蒸気透過率を有する、請求項1記載の耐久性膜組織。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−30478(P2008−30478A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187711(P2007−187711)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(507168926)ビーエイチエイ・グループ・インコーポレーテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】BHA GROUP, INC.
【Fターム(参考)】