説明

耐熱金属粉末の動的水素化

耐熱金属粉末が、粉末からの水素の拡散を可能にするために金属粉末を高温ゾーンにおいて完全に加熱された状態に保つための予熱チャンバを備えるデバイスにおいて、脱水素化される。粉末は、粉末による水素の再吸収を防ぐのに十分短い滞留時間の間に、冷却チャンバにおいて冷却される。粉末は、冷却チャンバの出口の基材上への衝突により固化させられて、当該基材上に高密度固体の形の沈着物が構築される。一つの実施形態において、本発明は、非常に短い時間枠(十分の数秒またはさらにそれ以下)で、直接タンタル水素化物粉末から直接タンタルのバルク片に移行させる方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多くの耐熱金属粉末(Ta、Nb、Ti、Zrなど)は、特定の材料の鋳塊を水素化することによって作られる。水素化は金属を脆化させ、微粉に粉化または粉砕されやすくする。そしてこの粉末がトレイにのせられ、真空容器内に置かれ、バッチプロセスにおいて真空下で、水素化物が分解し、水素が排除される温度にまで高められる。原理上、水素が除去されると粉末はその延性および他の望ましい機械的性質を回復する。しかし、水素の除去においては、金属粉末が、酸素付着に対して高反応性および高感度となりうる。粉末がより微細であるほど、全表面積がより大きくなり、したがって粉末が酸素付着に対してより高反応性および高感度となる。脱水素化および真のTa粉末への変換後およそ10〜44ミクロンのサイズのタンタル粉末では、酸素付着は300ppm、およびそれ以上でありうる。この量の酸素は、再び材料を脆化させ、その有用な用途を大きく減じうる。
【0002】
この酸素付着を防ぐために、水素化物粉末が、不活性環境にある間にできる限り短時間で表面積を大きく減少させるように、バルクの非水素化物固体に変換されなければならない。使用可能な巨視的またはバルク物体を作るには、前述のように水素化物が脆く、硬く、他の粉末粒子とよく結合しないため、脱水素化ステップが必要である。本発明が解決する課題は、酸素付着を実質的に伴わずに水素化物粉末をバルク金属固体に変換することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明者は、非常に短い時間枠(十分の数秒またはさらにそれ以下)で、直接タンタル水素化物粉末から直接タンタルのバルク片に移行させる方法を発見した。これは、従来の静的な、バッチ処理とは対照的に、動的な連続プロセスにおいて行われる。プロセスは、真空とは対照的に、正圧で、好ましくは高圧で実行される。脱水素化プロセスは、完全に不活性な環境において粉末粒子ごと(on a powder particle by powder particle basis)に起き、脱水素化プロセスの終了後すぐに固化が起きる。固化すると、微粉がバルク物体へ固化することに伴い起きる表面積の大きな縮小により、酸素付着の問題が除去される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】図1は、「the H‐Ta(Hydrogen‐Tantalum)System」San‐Martin and F.D.Manchester in Phase diagrams of Binary Tantalum Alloys,eds Garg,Venatraman,Krishnamurthy and Krishman,Indian Institue of Metals,Calucutta,1996 pgs.65‐78からの、大気圧でのTa中のHの溶解度を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明のために使用される機器を略図で示し、様々なプロセス条件と、それがデバイスのどこに存在するかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
金属中の水素の平衡溶解度は、温度の関数である。多くの金属では、温度の増加とともに溶解度は顕著に減少し、その上、水素飽和金属の温度が上がると、水素は、新たなより低い水素濃度に達するまで金属から徐々に拡散する。その基礎が、図1に明示される。200℃では、Taは原子比0.7(4020ppmの水素)まで水素を吸収するが、温度が900℃に高められると、タンタルが最大で吸収できる水素は原子比0.03(170ppmの水素)となる。したがって、当技術分野で周知のように、金属の温度を上昇させることにより、金属の水素含有量を制御可能に減少させうることが分かる。この図面は、水素分圧が1気圧の場合のデータを提供している点に注意されたい。
【0006】
脱水素化プロセスでは、局所環境における水素分圧を低く保ち、ルシャトリエの原理により脱水素化が減速および停止されるのを防ぐために、通常真空が適用される。本発明者らは、真空だけでなく、粉末粒子を流動ガスで取り囲むことによっても局所水素分圧を抑制できることが分かった。そしてさらに、高圧流動ガスの使用によって、粒子が都合よく高速度に加速され、プロセス後半で低温に冷却されうる。
【0007】
図1からは分からないことは、タンタルの温度を室温から900℃に直ちに上昇させた場合に、水素濃度が新たな平衡濃度レベルに減少するのにどれだけかかるかである。
【0008】
拡散計算からの情報が、表1にまとめられている。4000ppmの水素の開始濃度および10ppmの水素の最終濃度を仮定して、計算が行われた。計算は概算であり、正確な解ではない。表1から直ちに明らかなことは、水素は低温であってもタンタル中で極めて可動的であること、そして、低温(600〜1000℃)噴霧工程で典型的に使用される粒子サイズ(<40ミクロン)では、拡散時間が千分の数秒程度であるということである。その上、150ミクロンの非常に大きな粉末でも、600℃以上のプロセス温度で半秒未満である。換言すれば、動的プロセスにおいては、粉末は、10ppmに脱水素化されるために、非常に短い時間だけ処理温度であればよい。その上、水素含有量がおよそ50ppm未満の時には、水素により脆性または過度の加工硬化が生じることはなくなるため、必要時間はさらに短くなる。
【0009】
【表1】

表1.タンタルにおける計算水素拡散時間
図2は、粉末が基材上への衝突により固化される前に、脱水素化を引き起こすのに十分な時間、粉末が滞留する高温ゾーンと、これに続く、粉末滞留時間が短いために水素が再吸収(re‐absorbtion)されない低温ゾーンとを提供するように設計されたデバイスの概略図である。概略図においては、粉末が左から右に、圧縮ガスにより送られてデバイスを通って進むことに注意されたい。概念的には、デバイスは、当業界において低温スプレー装置として知られるものに関する米国特許第6,722,584号、第6,759,085号、および第7,108,893号、ならびにキネティックスプレー装置に関する米国特許出願公開第2005/0120957(A1)号、第2006/0251872(A1)号および米国特許第6,139,913号に開示される概念に基づく。これらの特許および出願の全ての全詳細が、参照により本明細書に組み込まれる。設計の違いには、A)粒子速度およびチャンバ長が粉末を処理温度にするだけでなく、粉末からの水素の拡散を可能にする表1のものを上回る時間、粉末を高温ゾーンにおいて完全に加熱された状態に保つように設計された、予熱チャンバと;B)粉末の周囲の水素分圧が低いことを確保する、ガス流量対金属粉末流量比と;C)粒子滞留時間が、粉末による水素の実質的再吸収を防ぐのに十分に短く、そして、粉末粒子を高速度に加速する、冷却チャンバと;D)粉末が衝突し、高密度沈着物を上に構築するための基材とを備える。
【0010】
デバイスは、ガスを高速度に加速させるために用いられる周知のラバールノズル(収束‐発散ノズル)を含むセクションと、収束セクションへの入口の前または上流の予熱混合セクションと、粉末粒子をぶつけて所望の金属の固体の高密度構造体を構築するための、発散セクションの出口付近の基材とからなる。
【0011】
本発明のプロセスの利点は、プロセスが真空下ではなく正圧下で実行されることである。正圧の利用により、デバイスを通る粉末速度の増加が提供され、基材上への粉末の噴霧も促進または許容される。もう一つの利点は、粉末が直ちに高密度化(desified)されてバルク固体に圧縮され、その表面積および脱水素化後の酸素付着の問題が大きく減少することである。
【0012】
ラバールノズルの使用は、本発明の有効な実施の重要である。ノズルは、圧縮ガスのポテンシャルエネルギーがノズルの出口で、ガスの高速度に変換される効率を最大にするように設計されている。粉末が衝突時に基材に接合するように、粉末を高速度に加速するためにも、ガス速度が用いられる。しかしここでは、ラバールノズルは、他の重要な役割も果たす。圧縮ガスは、ノズル開口部を通過する際には、周知のジュールトムソン効果およびさらなる膨張により、温度が急速に低下する。例として、開口部前で30バールおよび650℃の窒素ガスは、このタイプのノズルにより等エントロピー的に膨張させられると、およそ1100m/sの流出速度に達し、温度がおよそ75℃に低下する。チャンバの650℃の領域においては、タンタル中の水素は360ppm(1気圧の水素中)の最大溶解度を有し、予め4000ppmの水素を含むタンタル水素化物から水素が拡散するのにかかる時間はほぼ0.005秒未満であろう。しかし、粉末は1気圧の水素中になく、粉末を送るために窒素ガスを用いることにより窒素雰囲気中にあり、したがって達するppmレベルは大幅に低くなるだろう。75℃の低温領域においては、溶解度はおよそ4300ppmに増加するだろう。しかし、拡散分析によると、高濃度の水素中でも、水素が再吸収されるのにはおよそ9ミリ秒かかり、粒子はほぼ600m/sの平均ガス流速でこの領域を進んでいるため、その実際の滞留時間はわずか約0.4ミリ秒である。それゆえ、純粋な水素雰囲気中であっても粒子が水素を再吸収するのに十分でない滞留時間である。90kg/時の典型的ガス流における4kg/時の粉末流の質量収支によると、すべての水素が水素化物から放出された場合でも周囲雰囲気に含まれる水素はわずか1.8%であり、統計気体力学により水素取り込みはさらに減少するため、再吸収量はさらに減少する。
【0013】
図2を参照すると、図2の上部は、本発明に従って使用できるチャンバまたはデバイスのセクションを略図で示す。図2の下部は、デバイスの対応する部分のガス/粒子温度のグラフおよびガス/粉末の粒子速度のグラフを示す。したがって、図2に示すように、粉末が収束/発散ラバールノズルの収束セクションへの入口の予熱チャンバ中にあるときには、ガス/粒子の温度は高く、速度は低い。プロセスのこの段階では、急速な拡散および低い溶解度がある。粉末がキャリヤガスにより送られて収束セクション内へと移動すると、開口部を通過するまで温度がわずかに増加し得、発散セクション中では温度が急速に減少する。一方、速度は、収束セクションから開口部あたりまたは開口部をちょうど過ぎた位置にかけて増加し始め、その後、発散セクションを通って急速に増加する。この段階では、遅い拡散と高い溶解度がある。ノズル出口の後および基材の前のデバイスの部分においては、温度および速度は概して一定を保ちうる。
【0014】
本発明の一態様は、広くプロセスに関しており、本発明の別の態様は、耐熱金属粉末を脱水素化するデバイスに関する。このようなデバイスは、粉末から水素が拡散できるように高温ゾーンにおいて金属粉末を完全に加熱された状態に保つための予熱チャンバを、収束/発散ノズルの入口に備える。ノズルは、デバイスの発散部分において、開口部から下流に冷却チャンバを備える。この冷却チャンバにおいては、温度が急速に減少するとともに、ガス/粒子(すなわちキャリヤガスおよび粉末)の速度が急速に増加する。粉末による水素の実質的再吸収が防止される。最後に、ノズルの出口にある基材上に粉末が衝突させられ、高密度沈着物を構築して、金属粉末が動的に脱水素化され、基材上で高密度金属に固化させられる。
【0015】
ノズルにおける冷却は、ジュールトムソン効果によるものである。デバイスの運転により、脱水素化プロセスが、静的プロセスまたはバッチ処理とは対照的に、動的連続プロセスでありうる。プロセスは、真空とは対照的に、正圧および好ましくは高圧で実行され、完全に不活性または非反応性の環境で急速に起こる。
【0016】
不活性環境は、ヘリウムまたはアルゴン等の任意の適切な不活性ガスもしくは窒素等の非反応性ガスを、ノズルを通じて供給されるキャリヤガスとして用いることにより生成される。本発明の好適な実施においては、粉末供給器から(この粉末供給器を含む)予熱チャンバを経てノズルの出口までのデバイス長全体にわたり、不活性ガス環境が維持される。本発明の好適な実施においては、基材チャンバも不活性雰囲気を有するが、基材チャンバが通常の(すなわち非不活性)雰囲気環境にさらされる場合に、本発明が実施されてもよい。好ましくは、基材は、出口の約10ミリメートル以内に位置する。より長い距離またはより短い距離が、本発明の範囲内で使用されうる。基材チャンバおよび出口の間により大きいギャップがある場合には、これにより、粉末が基材上で高密度金属に固化される効果が減少すると考えられる。距離がさらに長いと、高密度沈着物ではなく、ゆるい脱水素化粉末をもたらす。
【0017】
実験的根拠
Kinetiks4000系統(これは、ガスの加熱を可能にする低温スプレー用に販売される標準ユニットである)を用いて−44+20ミクロンのサイズのタンタル水素化物粉末の処理に本発明を使用した結果、および使用した条件が、表IIに示される。二種類のガスを異なる予熱温度で使用して、二つの別々の実験を行った。タンタル水素化物粉末は、すべて同じロットから得たものであるが、これを−44+20ミクロンのサイズ範囲にふるい、処理前に測定された水素含有量はおよそ3900ppmであった。処理により、水素含有量はおよそ50〜90ppmとなり、およそ2桁減少した。これは全て、ガン設計を最適化せずに達成された。ガンの高温の入口セクション(脱水素化が起きる箇所)の粉末の滞留時間は、0.1秒未満と推定され、低温セクション(水素取り込みおよび酸化の危険が生じる場所)の滞留時間は、0.5ミリ秒未満と推定される。最適化の一つの方法は、単にガンの高温/予熱ゾーンの長さを延長すること、ガンへの入口の直前で粉末送達チューブに予熱器を加えること、または単に粉末が加熱される温度を上げることである。
【0018】
【表2】

前述のように、上記の実験は標準Kinetecs400系統を使用して実行され、タンタル水素化物の水素含有量を、テストした粉末サイズで50〜90PPMレベルに減少させることができた。すなわち、標準ガンの高温セクションの滞留時間は、44ミクロン(mictons)未満のサイズのタンタル粉末で、水素のほとんどを排除するのに十分だった。
【0019】
以下の例は、さらに低い水素含有量レベルを生成し、ある温度でより長い時間おくことが必要とされる、より大きな粉末の脱水素化に適合するための、予熱チャンバまたはプレチャンバを設計する手段を提供する。計算の結果は、下表IIIに示される。
【0020】
【表3】

表1.プレチャンバの構成を決定する計算例。
計算は、それぞれ直径10ミクロンおよび400ミクロンのタンタルおよびニオブ粉末についてのものであり、最初にそれぞれ4000ppmおよび9900ppmの水素を含むと想定した。粉末は、750℃に予備加熱される。100ppm、50ppmおよび10ppmの水素に脱水素化するための温度での必要時間が表に示される。目標は、水素含有量を10ppmに減少させることなので、プレチャンバ長は粒子速度および10ppmを達成するのに必要な脱水素化時間の積として計算される。直ちに明らかなことは、反応が極めて速く、計算されるプレチャンバ長が極めて短いということであり(この例では最長の場合で1.5mm未満。)、これにより10〜20cmの従来のプレチャンバ長の使用が容易になるとともに、この脱水素化プロセスは実際に非常に強固であり、粉末がガンに入る前に容易に完了し、広範囲のプロセスバリエーションに対応できることが保証される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粉末を脱水素化するためのデバイスであって、
該粉末からの水素の拡散を可能にする高温ゾーンであって、下流の開口部と、該粉末による該水素の実質的再吸収を防ぐための冷却チャンバとに連絡する、高温ゾーンと、
該冷却チャンバから下流の基材であって、該基材上に該粉末が衝突して高密度沈着物を構築し、該金属粉末を動的に脱水素化し、前記粉末を高密度金属に固化させる、基材と
を備えるデバイス。
【請求項2】
前記高温ゾーンが、前記金属粉末を完全に加熱された状態に保つために別個の予熱チャンバ内にある、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記冷却チャンバが、ジュールトムソン効果により冷却を引き起こす、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
収束/発散ノズルを備える請求項2に記載のデバイスであって、該収束/発散ノズルは、収束セクションであって、該収束セクションの上流端に入口を伴う収束セクションと、発散セクションであって、該発散セクションの下流端に出口を伴う発散セクションとを有し、該収束セクションおよび該発散セクションが、前記開口部を通じて互いに連絡し、前記予熱チャンバが該入口に位置し、前記基材が該出口およびその付近に位置し、該発散セクションが該冷却チャンバを備える、デバイス。
【請求項5】
前記予熱チャンバおよび前記ノズルが、前記粉末を送るための不活性キャリヤガスの使用により作られる不活性雰囲気を有する、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記予熱チャンバおよび前記ノズルが、正圧下にある、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記予熱チャンバ内に位置する目的で、金属および合金粉末のソースを含む、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
別個の予熱チャンバが必要でない、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
基材がなく、前記粉末が密でない粉末として収集される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記粉末が不活性または非反応性雰囲気下で作製および収集されるように、チャンバが提供される、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
金属粉末を脱水素化するためのプロセスであり、該金属粉末が脱水素化され、バルク固体の形に直接堆積され、該プロセスが、該粉末を高温ゾーンに配置するステップと、該粉末からの水素の拡散を可能にするのに十分な時間、該粉末を該高温ゾーンにおいて完全に加熱された状態に保つステップと、該粉末による前記水素の実質的再吸収を防ぐのに十分に短い滞留時間の間に、冷却チャンバに該粉末を冷却するステップと、基材上への衝突により、該基材上に高密度固体の形の沈着物を構築することにより、該粉末を固化させるステップとを包含する、プロセス。
【請求項12】
前記プロセスが、連続プロセスである、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記高温ゾーンが、収束/発散ノズルの入口に位置する予熱チャンバ内にあり、前記冷却チャンバが、該ノズルの該発散セクション内にあり、前記基材が、該ノズルの出口に位置し、不活性キャリヤガスにより該ノズルを通して該予熱チャンバから前記粉末を送ることにより、該予熱チャンバおよび該ノズル内に不活性雰囲気が作られる、請求項11に記載のプロセス。
【請求項14】
前記粉末が、正圧条件下に導かれ、脱水素化が粉末粒子ごとに急速に起き、該脱水素化プロセス終了後すぐに固化が起きる、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記粉末を冷却するステップが、ジュールトムソン効果に起因して、前記冷却チャンバ内の温度を急速に低下させる、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記ノズルの前記収束セクションにおいて、前記プロセスの最初の急速な拡散および低い溶解度から、遅い拡散および高い溶解度への移行があり、前記キャリヤガスおよび粒子の温度が、前記発散セクションの冷却チャンバ内で低下し、該キャリヤガス/粒子の速度が該冷却チャンバ内で増加する、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記粉末が、一つのステップ中で脱水素化されて高密度バルク固体に堆積される、請求項11に記載のプロセス。
【請求項18】
前記耐熱金属粉末が、水素化物を形成するTa、Nb、TiおよびVからなる群より選択される、金属および合金粉末である、請求項11に記載のプロセス。
【請求項19】
前記金属粉末が、酸素含有量が200ppm未満である高密度金属に固化させられる、請求項11に記載のプロセス。
【請求項20】
前記酸素含有量が、150ppm未満である、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記粉末が、0.01秒以下の時間枠で、タンタルのバルク片に直接変換されるタンタル水素化物である、請求項11に記載のプロセス。
【請求項22】
基材がなく、前記粉末が、密でない粉末として収集される、請求項11に記載のプロセス。
【請求項23】
別個の予熱チャンバが使用されない、請求項11に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−502182(P2012−502182A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526142(P2011−526142)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/055691
【国際公開番号】WO2010/030543
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(509303512)エイチ.シー. スターク インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】