説明

耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体およびその製造方法

【課題】亜鉛系めっき鋼材にて、焼き入れ後の成形品の耐食性を冷間成型品と同等以上とした、耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体は、焼き入れ後の成形体鋼材表面にZnを主成分としてFe:30質量%以下からなる層を30g/m以上含有している。合金化遅延機能および易酸化性機能を有するAl,Siを各々単独もしくは複合して0.15質量%以上含有する亜鉛めっき層を備えた亜鉛めっき鋼材を酸素0.1体積%以上の酸化雰囲気下で800℃以上950℃以下に加熱後、急冷して前記の焼き入れ成形体を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐食性に優れ高強度化を目的とした焼き入れ加工を施してなる成形体と、該成形体を製造する方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の軽量化、安全性向上を目的として自動車部品およびそれに使用される素材の高強度化が進められており、その代表的な素材である鋼板も高強度鋼板の使用比率が高まってきている。しかしながら、高強度鋼板は一般に、高強度で硬いが故に、プレス成形性での、成形自由度が小さく、またプレス製品の形状凍結性が悪く成形品の寸法制度が不良、プレス金型の寿命が短いなどの課題がある。これらの課題に対して素材からの改善も進められているが、近年より一層の高強度部品を形状精度良く得ることを目的に、鋼板を800℃以上加熱して柔らかくし、プレス成形と同時に急速に冷却し、焼き入れして高強度の部品とする、熱間加工、ホットプレス技術が普及してきており、また冷間で加工後同様に焼き入れして高強度の部品とする冷間加工−焼き入れ技術も工業技術として使用されるようになってきた。
【0003】
一方、自動車に代表される産業機械は、使用環境における耐食性が十分必要な為、現在、低コストで耐食性に優れる亜鉛系めっき鋼板を冷間で成形した部品が使用されているが、これ以外に表面処理鋼材を加熱焼き入れする多くの発明が公知である。
【0004】
特許文献1には、加熱、冷却により亜鉛または亜鉛合金を5μm〜30μmにより腐食、脱炭の保護と潤滑機能を確保した高強度の成形部品の製造方法が、特許文献2には加熱時の亜鉛の蒸発を防止するバリア層を備えた熱間プレス用鋼板が、特許文献3には亜鉛系めっき鋼板の熱間プレス方法が、特許文献4には鉄−亜鉛固溶層が存在する熱間プレス成形品が開示されている。しかしながら、これらの方法は、何れもめっきの無い鉄を焼き入れした成型品よりは耐食性に優れるものの、通常の冷間加工にて成型されためっき鋼板の成型品の耐食性と比べると不十分である。この問題に対し、通常のめっき鋼板並みに耐食性が要求される用途には、アルミめっき鋼板が使用されているが、コストが高いだけでなく、やはり焼き入れ後の耐食性は冷間成型材より低下する。これら問題に対し溶接性、コストでより優位な亜鉛系めっき鋼材での焼き入れ高強度化および耐食性向上を可能とする技術が強く望まれている。
【特許文献1】特開2001−353548号公報
【特許文献2】特開2003−73774号公報
【特許文献3】特開2003−126920号公報
【特許文献4】特開2003−126921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題に鑑み、コスト的に優位な亜鉛系めっき鋼材にて、焼き入れ後の成形品の耐食性を冷間成型品と同等以上とした、耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体およびその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、まず焼き入れるのに必要な800℃以上の熱間加工後で、亜鉛系めっき鋼材の耐食性が通常の亜鉛めっき鋼材、例えば合金化溶融亜鉛めっき鋼板の耐食性より劣る原因について鋭意検討を行った。この結果、耐食性が劣化する原因はZnが揮発しめっき量が減じる為のみならず、めっき層がFe中に固溶してFeを主体としたFe−Zn合金層となる為であるとの結論に達した。つまり、通常の亜鉛めっき鋼材は、犠牲防食効果以上に、腐食時に酸化されるZnが緻密な保護膜となる効果により耐食性が発揮される。しかしながら、800℃以上の熱間加工された亜鉛系めっき鋼材は、Fe−Zn合金層が、通常の亜鉛系めっき鋼材よりもZn分として鋼材表面に量的に十二分にあっても耐食性は発揮されない。これは、通常焼き入れによって生成したFe−Zn合金層はFeが主体となっている為、腐食時に酸化されたFeの体積膨張により、Znの酸化膜が緻密となりえないと考えた。故に、本発明者は、耐食性を発揮させるには、Znを主体とした質の良いZn−Fe合金層が量的にも十分にあることが重要との考え方に基づき本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明の要旨は、
1)焼き入れ後の成形体鋼材表面にZnを主成分としてFe:30質量%以下からなる層を30g/m以上含有することを特徴とする耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体、
2)合金化遅延機能および易酸化性機能を有するAl,Siを各々単独もしくは複合して0.15質量%以上含有する亜鉛めっき層を備えた亜鉛めっき鋼材を、酸素1質量%以上の酸化雰囲気下で800℃以上950℃以下に加熱後、急冷して1)記載の焼き入れ成形体を製造する方法、
である。
【発明の効果】
【0008】
以上記載の如く、本発明は、焼き入れ後の成形品部品を、従来から自動車や産業機械などで使われている冷間成型品の亜鉛系めっき鋼材と同等以上の耐食性を得られるようにすると共に、高強度部品の寸法精度も飛躍的に向上され、自動車、産業機械の軽量化、安全性向上、防錆向上を有利に推し進めることが可能となり、産業上の寄与は極めて大きいものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体は、合金化遅延機能および易酸化機能を有するAl,Siを各々単独もしくは複合して0.15質量%以上含有する亜鉛めっき層を備えた亜鉛めっき鋼材を、酸素0.1体積%以上の酸化雰囲気下で800℃以上950℃以下の温度範囲で加熱時間を適宜調整して、加熱した後、急冷することで得られる。
更に、前述したAl,Si以外に易酸化性元素としてMg,Ti,希土類元素の1種または2種以上を含有させることにより、酸化膜をより強固にすることができ、Znの蒸発をより抑制することも可能となる。なお、Al,Siは、易酸化性元素であると同時に合金化遅延元素でもあるため、易酸化機能および合金化遅延機能の両機能を発揮することができる。
【0010】
通常、800℃以上の熱間加工ではZnは十分な蒸気圧を有する為、加熱炉内に揮散する。易酸化性元素としてAl,Si,Mg,Ti,希土類元素をZnめっき層中に0.15質量%以上含有させ、かつ炉内を0.1体積%以上酸素の存在する酸化雰囲気下としてやることで、めっき表面で易酸化性元素が、熱による膨張変化に対しても継続的に酸化され緻密な酸化皮膜を形成する為、800℃以上950℃以下の加熱温度範囲でZnの蒸発の抑制が可能となる。逆に、これら易酸化性元素が0.15質量%未満あるいは炉内雰囲気が酸素0.1体積%未満の中性〜還元雰囲気下では亜鉛表面に易酸化性元素の緻密な皮膜を十分形成できずZnの揮散がなされ防錆のためのZn量が減じられる。また、加熱温度が800℃未満では、Znの揮発防止には有利であるが、本来の目的である高強度成形体を得る為の焼き入れがなされず、950℃超では易酸化性元素による酸化膜をもってしてもZnの沸騰による揮散を抑えることが出来ない。以上の手段により加熱によるZnの揮発は大きく抑制できる。
【0011】
さらに、耐食性を通常のめっき同等以上にするには、Znを主体としたFe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層を30g/m以上にしなければならない。そのためには、合金化遅延元素として易酸化性元素を兼ねるAl,Siからなる金属を各々単独もしくは複合して0.15質量%以上含有することが重要である。これらの元素が、加熱前の亜鉛めっき層中に0.15質量%以上あれば、800℃以上の高温の加熱でも飛躍的にZnの地鉄への拡散を抑制できるので、Fe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層を30g/m以上にすることができる。逆に、0.15質量%未満ではZnの地鉄への拡散が速すぎて、鋼材の温度が800℃に到達するまでにZnを主体としたFe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層が、殆ど消失し耐食性が発揮されない。加熱時間は、加熱する鋼材(鋼板)の厚み(板厚)によるが、鋼材全体が焼き入れに必要な温度に到達すればよい。また、加熱時間が、鋼材の厚みや炉長、ハンドリング装置により長くなる場合は、単位面積あたりのめっき層中の合金化遅延元素量を増加(めっき層中のこれら元素の濃度増やめっき量の増)させることが好ましい。なお、合金化遅延元素のめっき層中の濃度の上限は、Znを主体としたFe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層を得る為に加えるものであるから、添加元素によりこのZn−Fe合金層を変じない範囲であれば良く、コストも勘案すれば20質量%以下で十分である。
【0012】
加熱方法は、誘導加熱のような内部加熱でも、赤外加熱、ガス加熱、電気炉のような外部加熱でも、加熱時間短縮の為これらの併用の何れでも良い。尚、Znのめっき量としては目的とする耐食目標にもよるが、40g/m以上あれば良いが、加熱炉のハンドリングの時間、温度の変動を考慮し、好ましくは60g/m以上、炉内での鋼材の置き方による亜鉛の垂れを考慮すれば300g/m以下が好ましく、特に垂直に置いても垂れの発生が殆ど認められない180g/m以下が好ましい。
上記、亜鉛系めっき鋼材は、上記原理から明らかなように、溶融亜鉛めっき法で作成されたものが良く、事前に合金化された合金化溶融亜鉛めっき材は合金化遅延元素の余分な消失を招き効果が低減し、電気亜鉛めっき法では合金化遅延元素の添加にプレ処理がいるなどコストがかかるので好ましくない。
【0013】
次に、急冷であるが、焼き入れが入る冷却速度であれば良く、水冷、ガス冷却、金属などによる接触冷却など何れの方法でも良い。
尚、本方法の態様であるが、[1] 亜鉛めっき系鋼材を冷間で加工後、加熱冷却しても、[2] 鋼材を冷間加工し、亜鉛めっき後、加熱冷却しても、[3] 亜鉛めっき系鋼材を所謂ホットプレスのように加熱後加工、冷却してもよい。
【0014】
次に、鋼材の成分であるが、通常の焼き入れ鋼材なら何れでも可能であるが、一般的には次のような鋼材成分がある。鋼材成分は、鋼材の組成として質量%にて、C:0.01〜0.30%、Si:0.005〜1.0%、Mn:0.01〜3.0%、P:0.005〜0.10%、S:≦0.02%、N:0.001〜0.01%を含有するものである。尚、鋼材成分として、B:2〜100ppm、Cr:0.02〜0.500%、Mo:0.001〜0.500%、Ni:0.001〜1.000%を含有することが好ましく、さらに鋼材の成分元素としてNb:0.005〜0.100%、V:0.005〜0.100%、Ti:0.005〜0.100%、Zr:0.005〜0.100%の中から選ばれた1種または2種以上を含有することが好ましい。
【0015】
次に、焼き入れ後の成形体鋼材の本発明について述べる。
本発明は焼き入れ後の鋼材表面において、Znを主体としたFe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層が30g/m以上なければならない。30g/m未満では、焼き入れ時の加熱により生成されるFeを主体とした合金層が腐食時にFe錆を生じ体積膨張するので十分な耐食性が得られない。尚、加熱により生成されるFeを主体とした合金層については特に制限を設けるものではないが、本発明では5g/m以上生成する。焼き入れ後の強度は、必要とされる強度があればよく、目的により異なるが800Mpa以上あればよい。
【0016】
尚、焼き入れ処理後に、塗装密着性や化成処理性の向上を目的に、アルカリ液や酸液にて表面の酸化皮膜を除去してもZnを主体としたFe:30質量%以下からなるZn−Fe合金層を30g/m以上存在させうる限り本発明の範囲内である。
また、Zn−Fe合金層(合金めっき層)中に、耐食性の一層の向上や、化成処理性の向上を目的としてNi,Co,Mn,P,Bなどの元素を含有させていても、Znを主体としFe:30質量%以下からなる限りにおいては本発明の範囲内である。
次に、本発明の実施例を比較例とともにあげる。
【実施例】
【0017】
通常製法にて製造した熱延鋼板、および冷延鋼板の鋼成分を表1に示し、その亜鉛系めっき構成と性能について実施例1〜28とともに比較例1〜13を表2及び表3に示す。易酸化性元素及び合金化遅延元素のめっき層への添加は電気めっき法では困難な為、所定量の易酸化性元素及び合金化遅延元素をZnを溶融しためっき浴に添加し、通常の溶融Znめっき方法にて行った。なお、Si>0.2%、Mn>1.5%、B>15ppmの鋼種(表1 D)については、めっき濡れが不十分なため、Feめっきを5g/m電気めっきにて下地めっきとした後、溶融Znめっきを実施した(実施例28および比較例13)。
【0018】
焼き入れ処理鋼板のめっき層へのFe,Ni,Coの添加は、焼き入れ前に下記の既存のめっき浴を用いて上層電気めっきをして、焼き入れの拡散にて行った(実施例23〜26)。

電気Feめっき : 硫酸第1鉄めっき浴
電気Niめっき : ワット浴
電気Coめっき : 硫酸コバルトめっき浴

熱間処理は大気雰囲気下または所定空気比の雰囲気下にて電気炉または高周波誘導加熱炉またはガス炉または赤外加熱炉を用い、鋼板を加熱し、炉から鋼板を取り出し、その後、該鋼板を水冷または金型冷却またはガス冷却した。
【0019】
Znを主成分としてFe:30質量%以下からなる層は、この層の作成によって得られた製造物を、NHCl:150g/lの水溶液中で4mA/cmで飽和カロメル電極を参照電極として定電流電解により−800mV vs.SCE以下に大きく変化する点のΓ層まで(実施例、比較例図のA部)を電解し電解液をICPにより測定し、防錆効果のあるめっき量としてFe、Znの量、組成比を求め、それらを表3に示した。尚、Fe:30%超のZn−Fe合金層の測定は上記Γ層までの電解後、電解液を新しい液に代えて引き続き鉄の電位(約−560mV vs.SCE)まで(実施例、比較例図のB部)を電解し、同様に電解液をICPにより測定しFe、Znの量、組成比を求め、それらを表3に示した。
強度は、製造後の強度評価を厳しくするためガスジェットにより冷却した後、JIS5号引張試験片のL方向引張にて評価し、その評価結果を表3に示し、800MPaを超えるものを良好とした。
耐食性は、製造後の表面に対し、脱脂、およびパルボンドLA35(日本パーカーライジング社製)にて、メーカー処方通り化成処理を行い、さらにカチオン電着塗装(パワーニクス110:日本ペイント社製)を15μm実施し、クロスカットを施した後、アメリカ自動車工業会規格SAE−J2334腐食試験条件にて300サイクル実施後のクロスカット部からの塗膜フクレ巾(片側)を測定した。その測定結果を表3に示す。
【0020】
尚、本発明をより明確にする為に、実施例と比較例の電解剥離曲線を示して説明する。図2および表2から理解できるように、比較例9は焼き入れされていない通常の合金化溶融亜鉛めっき鋼板で約−800mV vs.SCE以下を示すFe:30質量%以下からなる層A部からのみめっき層がなっており、A部の層の溶解後は約−560mV vs.SCEの鉄の電位を示す。図5および表2から理解できるように、比較例10は焼き入れされていない溶融亜鉛めっき鋼板で、比較例9と同様にA部とC部を有する。尚、当然のことだが両者とも焼き入れ強化されていないので、表3に示すように高強度にはなっていない。実施例6(図3)、9(図6)、10(図7)および比較例5(図8)は、何れもA部およびC部以外に約−560mV vs.SCEから約−800mV vs.SCEの中間の電位を示すB部が存在する。このB部は焼き入れの加熱により生成したFeを主体とする合金層である。実施例6、9、10および比較例5は、合金化遅延元素および易酸化性元素を0.16質量%含有した亜鉛めっき鋼板を酸素0.10体積%の酸化雰囲気下で850℃に加熱後保持時間のみ変えて、急冷したものであるが、実施例9、10および比較例5の比較から加熱時間が長くなるにつれA部が減少しB部が増大することがわかる。
【0021】
表2および表3から理解できるように、比較例1は通常の電気亜鉛めっき鋼板を加熱焼き入れしたものであるが、合金化遅延元素および易酸化性元素がめっき層に存在しないため、加熱条件が緩いにもかかわらず、B部のみとなって耐食性が発揮されず、亜鉛の揮発も大きい。表2および表3から理解できるように、比較例2は合金化溶融亜鉛めっき鋼板を加熱焼き入れしたものであるが、合金化遅延元素および易酸化性元素が少なくかつ事前に合金化処理が行われているためにB部の成長が顕著で、比較例1よりも耐食性が発揮されず、亜鉛の揮発も大きい。
本例では地鉄までの電解剥離曲線を示す。
【0022】
表3に示すように、本発明に係る実施例1〜28では、Znを主成分としてFe:30質量%以下(9〜23質量%)からなる層が30g/m以上(31〜233g/m)あり、また焼き入れの加熱により生成したFeを主体とする合金層が5g/m以上(5〜155g/m)形成されている。
以上のように、本発明は亜鉛系めっき鋼材において焼き入れ後の耐食性を発揮するために、焼き入れの加熱によるB部の生成の抑制と制御および亜鉛の揮発の抑制によって耐食効果のあるA部を所定量以上残すことによりなされたものである。
【0023】
【表1】

【0024】
【表2】

【0025】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】比較例2における電解剥離曲線を示す説明図。
【図2】比較例9における電解剥離曲線を示す説明図。
【図3】実施例6における電解剥離曲線を示す説明図。
【図4】比較例1における電解剥離曲線を示す説明図。
【図5】比較例10における電解剥離曲線を示す説明図。
【図6】実施例9における電解剥離曲線を示す説明図。
【図7】実施例10における電解剥離曲線を示す説明図。
【図8】比較例5における電解剥離曲線を示す説明図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼き入れ後の成形体鋼材表面にZnを主成分としてFe:30質量%以下からなる層を30g/m以上含有することを特徴とする耐食性に優れた高強度焼き入れ成形体。
【請求項2】
合金化遅延機能および易酸化性機能を有するAl,Siを各々単独もしくは複合して0.15質量%以上含有する亜鉛めっき層を備えた亜鉛めっき鋼材を、酸素0.1体積%以上の酸化雰囲気下で800℃以上950℃以下に加熱後、急冷して請求項1記載の焼き入れ成形体を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−22395(P2006−22395A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203544(P2004−203544)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【出願人】(000100805)アイシン高丘株式会社 (202)
【Fターム(参考)】