説明

脱穀装置

【課題】処理室のカバー体の着脱を狭い間隙内でも、工具を使用することなく簡単に係合解除することができ、煩雑な作業を要することないメンテナンス作業性に優れた脱穀装置を提供する。
【解決手段】処理室24のカバー体31を、カバー体31側の係合部45及び脱穀側壁47側の係止部46から構成されるスライド係合手段40と固定手段34とを介して、脱穀側壁47側に着脱自在に取り付け、処理室24の前壁32及び後壁33をカバー体31とは別体で脱穀側壁47側に設けると共に、前記固定手段34の固定を解除してカバー体31を処理胴軸心方向にスライドさせることによりスライド係合手段40の係合が外れて、処理室24の前壁33及び後壁33を残してカバー体31を取り外せるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はコンバイン等の脱穀装置に関し、特に扱室に隣接して設けられる処理室の処理室カバーの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にコンバイン等の脱穀装置には、扱室より未処理状態で排出される処理物を導入して再処理する処理室が扱室後部側方に連通して設けられており、この処理室には処理胴が前後方向に軸支され、処理胴の扱室側は半円筒形の受網が、外側には同じく半円筒形の一体物のカバー体(カバー)が設けられている。このような脱穀装置のカバー体は単に全体が一体であるだけでなく、大量の未処理物の導入にも耐え、さらに処理胴の回転時の振動を防止するために一定の強度(剛性)が求められ全体の重量も大きいので、処理室内部のメンテナンス作業時等のカバーの取り外しや取付作業に多大な労力を要する等の問題があった。
そこで本願出願人は特許文献1で示すように、上記カバー体を上側カバーと下側カバーとに上下分割形成し、上側カバーと下側カバーとを各別に取り外すことができるように構成することを提案した。
【特許文献1】特願2007−307029号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1で示される脱穀装置は、カバー体が上下に筒片状に2分割されて、上側カバーと下側カバーとが外側にそれぞれ突出するフランジ部同士を複数のノブ付ボルトにより締着固定させることにより、上下各別に組付け及び分解できるので、処理室内のメンテナンスを行うためにカバー体全てを取り外す必要がないことや、上側カバーと下側カバーの着脱作業を容易に行うことができ、処理室メンテナンス時の作業負担が軽減するという利点がある。
然し、上記上側カバーと下側カバーの上端又は下端に突設される機体取付用のフランジ部は、いずれも脱穀側壁(フレーム側)にボルトによる締着固定をさせる構造であるため、ボルトの数が多く着脱作業に時間を要した。また処理室の側方でカバー体の近傍に配置される各種の構造物、例えば2番還元オーガの羽根ケース等が近接しているような場合に、下側カバーの下フランジ部はスペースを占めるノブ付ボルトによる固定が困難で、通常のボルトを狭い間隙内でスパナを使用して着脱する等の煩雑な作業を強いられるなどの問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための本発明の脱穀装置は、扱胴3を回転自在に支持した扱室4と、該扱室4と連通口26を介して連通されて処理胴27を回転自在に支持した処理室24と、前記扱室4及び処理室24から落下する処理物の選別処理を行う選別室7とを備え、処理室24を扱室4の側方に配置し、処理室24の扱室4から遠い側の側壁を着脱自在なカバー体31によって構成した脱穀装置において、前記カバー体31を、カバー体31側の係合部45及び脱穀側壁47側の係止部46から構成されるスライド係合手段40と固定手段34とを介して、脱穀側壁47側に着脱自在に取り付け、処理室24の前壁32及び後壁33をカバー体31とは別体で脱穀側壁47側に設けると共に、前記固定手段34の固定を解除してカバー体31を処理胴軸心方向にスライドさせることによりスライド係合手段40の係合が外れて、処理室24の前壁33及び後壁33を残してカバー体31を取り外せるように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
以上のように構成される本発明の脱穀装置によれば次のような効果を奏する。カバー体を、スライド係合手段と固定手段とを介して脱穀側壁側に着脱自在に取り付け、処理室の前壁及び後壁をカバー体とは別体で脱穀側壁側に設けると共に、前記固定手段の固定を解除してカバー体をスライドさせることによりスライド係合手段の係合を外し、処理室の前壁及び後壁を残してカバー体を取り外せるように構成したことにより、カバー体を外してメンテナンス作業を行なうに際し固定手段を外すと、カバー体を処理胴軸心方向にスライドさせて、スライド係合手段の係合を解除しながら取り外すことができる。従って、狭い間隙内で工具を使用して着脱する等の煩雑な作業を要することなく、カバー体を簡単且つ速やかに着脱することができメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下図示する実施形態につき詳述すると、図1はコンバインの脱穀機(脱穀装置)1の進行方向左側の側面図を表わしており、その前方には図示しない穀稈刈取・搬送部(前処理部)が連結され、脱穀機1は機体フレーム2上に組付けられており、コンバインでは機体フレーム2がクローラ(図示しない)に支持されている。
【0007】
機体フレーム2の前部上方には内部に扱胴3を前後方向に軸支した扱室4と、その下方に受網6を介して脱穀された穀粒を芥類等と選別して回収する選別室7とが設けられている。扱室4の左側方には前処理部より送られた穀程を把持して扱室4に挿入して脱穀させるフィードチェン8が、選別室7内下部には前方から唐箕9,1番らせん11,シロッコフアン12,2番らせん13が左右方向に軸支され、これらにより扱室4及び後述する処理室24より落下(漏下)する処理物を穀類と芥類に風選する。
【0008】
さらに選別室7内には各らせん11,13の右端より、機体右側のグレンタンク14と再処理部へ搬送する上下方向の揚穀らせん16,2番還元オーガ17が設けられるほか、扱室4と処理室24との下方に揺動選別部18等が設けられている。
【0009】
選別室7の後方上部には、吸引ファン19を備えて芥類を後方に排出する排塵室21が連通開口して設けられフィードチェン8の後方には排藁搬送部22,カッター部23等が順次設置されている。
【0010】
筒状に形成される処理室24は、図2に示すように扱室4の後方外側(右側)位置で連通口26を介して連通して前後方向に設けられ、その中心部には処理胴27が前後方向に軸支されている。そして扱室4で未処理状態の処理物が連通口26を介して処理室24に送られ処理胴27の回転によって処理されながら後方に送られる。
【0011】
処理室24は連通口26の後方の内側(左側)周壁が半円筒状の処理網(クリンプ網)28で構成され、その後端部底部側には排塵口29が開口して設けられている。扱室4から送られた芥類を含む未処理の穀類は回転する処理胴27外周に突設された移送らせん27a及び処理歯27bによって後方に搬送されながら処理される。
未処理物は穂先穀稈等の芥類から分離された穀粒を処理網28を介して下部の選別室7に落下させ、処理胴27後部外周の排出羽根27cによって後方の排塵口29より芥類が排塵室21に放出される。
【0012】
処理室24の機体中心より外側外周は角筒形又は円筒形のカバー体31が、前後壁32,33及び脱穀機1の後述する脱穀側壁(フレーム側)47に対して固定手段34、並びにスライド係合手段40等により着脱可能に取付けられて周壁を形成している。
上記固定手段34は図示例のようなノブ付ボルトを使用して締着固定するものが望ましく、またスライド係合手段40は図6,図7並びに図14,図15で示すように、処理胴軸心方向に沿ってスライドさせることによりカバー体31と脱穀側壁47との係合と係合解除をさせる構造にしている。これによりボルト数を減らしながらスパナ等の工具を用いることなく、カバー体31を確実に取付けると共に、能率よく簡単に外すことができるようにしている。
【0013】
そして図4,図5,図6に示すようにカバー体31は、上下に筒片状に2分割された上側カバー36(上側カバー体)と下側カバー37(下側カバー体)とが、上側カバー 36と下側カバー37から外側にそれぞれ突出するフランジ部36a,37a同士を複数のノブ付ボルト(固定手段)34により締着固定させるようにしている。これにより上側カバー36と下側カバー37は上下各別に組付け及び分解可能な構造になっている。
【0014】
また上側カバー36は上端にフランジ部36bを突設し、下側カバー37は下端にフランジ部37bを突設し、この実施形態では機体に対し、フランジ部36bは複数のノブ付ボルト34によって脱穀フレーム側に着脱可能に取付固定し、フランジ部37bは図6,図7で後述するような複数のスライド係合部40によるスライド係合手段によって脱穀フレーム側に着脱可能に取付固定している。
【0015】
この際、下側カバー37を上側カバー36と比較して板厚が厚くなるように形成してフレーム部材も兼ねるようにすると、下側カバー37のフランジ部37bは、上記スライド係合部40によっても脱穀機1のフレーム側に強固に固定することができる。
また上側カバー36は、着脱時の作業手順を考慮し、上記フランジ部36bがノブ付ボルト34によって脱穀機1のフレーム側に取付固定するようにしたが、後述する図8,図9に示すようにフランジ部36bもフランジ部37bと同様にスライド係合部40によって取付けることもできる。
【0016】
上記下側カバー37の後半部には、排塵口29及び排出羽根27cの位置と重ならない前後長で網目状に打抜かれたパンチングメタル等からなる処理網38が処理室24の周壁の一部を構成するように設けられている。該処理網38の前後の下側カバー 37の外周には、フランジ状の前後壁39,39が上下方向に突設され、この前後壁39,39間には案内カバー41が所定の間隔よりなる案内間隙42を介して処理網38の外周を覆い、且つ選別室7に開口部43を介して連通開放されるようにボルト固定されている。尚、このボルト固定には着脱作業の効率化を考慮し、前述のノブ付ボルト34を用いている。
【0017】
上記案内カバー41の下端部(又は下部周縁)は、上記選別室7への開口部43の周縁外側面に設けられたひだ状の差込部44に挿脱可能に差込まれ、組付け時の外部との密閉を図っている。また、差込部44に案内カバー41の下端部を差込むことにより、案内カバー41を下側カバー37にボルト固定することなく、脱穀機1のフレーム側に単独で取り付けることができる。
【0018】
次に図6,図7を参照し、下側カバー37を脱穀側壁47に取付ける前記スライド係合部40について説明する。このスライド係合部40は下側カバー37のフランジ部37bに設けた係合部45と、脱穀側壁47側に設けられて該係合部45を係止する係止部46とからなる。図示例の係合部45は所定長さの丸棒を突起部材としフランジ部37bの端部に固定した構成とし、係止部46は脱穀側壁47に設けて上記係合部45の丸棒を抜き差し自在に受け止め支持する受金具としている。
【0019】
また図7に示すように、係合部45と係止部46の係合状態において、脱穀側壁47側に係合部45を嵌挿する係合孔49を穿設すると、係合状態における係合部45を係合孔49に挿入して位置決めを簡単に行うことができる。
上記構成からなるスライド係合部40はフランジ部37bの前後長さに所定の間隔を有して複数設置され、脱穀側壁47に対しカバー体31の下部を確実に取付けることができると共に、係合解除は下側カバー37を係合部45と係止部46の構成で定められるスライド方向に移動させることにより、両者の係合を簡単に外すことができる。
【0020】
図示例のカバー体31は係合部45を係止部46に対し、上方から又は前後側から差し込むだけの簡単な動作で固定でき、且つ逆順の動作で係合を解除することができるので、カバー体31の着脱を能率よく行うことができる。
従って、カバー体31の近傍に例えば2番還元オーガ17の羽根ケース17a等が近接しているような場合に、狭い間隙内でボルトを外したりする煩雑な作業を要することなく楽に行うことができる。
【0021】
また処理室24の前壁32及び後壁33をカバー体31とは別体で脱穀側壁47側に設けているので、処理室24の前後で脱穀側壁47から突出する前壁32と後壁33は、カバー体31をスライドさせるガイド部材として利用でき、且つ係合を解除したカバー体31を一時的に仮支持することができるので、狭小な場所で重量のあるカバー体31の着脱を楽に行うことができると共に、怪我等を伴うことのメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
尚、上記スライド係合部40の構造において、カバー体31を前後方向に無理なくスライドさせて外したい場合には、係合孔49による係合部45の前後スライドを係合孔49が妨げないように、長孔状に形成することが望ましい。またスライド係合部40は上記構造に限ることなく、後述する図14,図15で示すようにすることもできる。
【0022】
既述のようにカバー体31は一定の強度(剛性)が求められる反面、着脱時の取扱いの容易性が求められるため、上側カバー36と下側カバー37のいずれか一方を薄い板材を用いて軽量化し、他方を比較的厚みのある板材を用いて剛性を与える(強度アップを図る)等の工夫が望ましい。図示する例では前述したように下側カバー37の板材の板厚を大きくして受止め側のカバーの強化を図り、下側カバー37にフレーム部材の機能をもたせている。
【0023】
以上のように構成される脱穀機1によれば、処理室24内で脱粒された穀粒は2つの処理網28,38を介して選別室7に落下排出され、最終的にグレンタンク14内に回収される。また処理室24のメンテナンス作業を行なう場合には、先ず上側カバー36を取り外すことにより、処理室24内の藁屑除去等の簡易なメンテナンスを容易に行うことが可能になる他、案内カバー41を取り外すことにより、開口部43を介して選別室7内の掃除等のメンテナンスを簡単に行うことができる。また下側カバー37を取り外して処理室24を大きく開放させることにより、処理網28の着脱作業等のメンテナンスをより容易に行うことができる。
【0024】
上記のようなメンテナンス作業を行なうに当たり、カバー体31を外す際には、先ず後壁33と前壁32側のノブ付ボルト34と、上側カバー36側のノブ付ボルト34とを手で回して外すと、下側カバー37のフランジ部37bをスライド係合部40で支えた状態になる。この状態でカバー体31は上方又は前後方向にスライドさせると、スライド係合部40の係合が解除されて上方に引き抜くようにして取り外すことができる。
従って、2番還元オーガの羽根ケース等が近接しているような場合に、下側カバー37のフランジ部37bを狭い間隙内でスパナを使用して着脱する等の煩雑な作業を要しないので、狭小な場所でも下側カバー37を確実に固定できると共に、怪我等を伴うことのメンテナンス作業を能率よく行うことができる利点がある。
【0025】
次に図8〜図13を参照し本発明の別実施形態並びに関連構造について説明する。尚、前記実施形態のものと同様な構成及び作用については説明を省略する。先ず図8,図9はカバー体31の着脱構造に係る第2実施形態を示し、このカバー体31は上側カバー36と下側カバー37を互いのフランジ部36b,37bをボルト51によって一体的に接続した状態で、上側カバー36と下側カバー37の互いのフランジ部36a,37aを脱穀側壁47に対し、前記実施形態のものと同様なスライド係合部40を介して係合したのち、カバー体31の前後端を前壁32と後壁33に対しノブ付ボルト34によって締め付け固定する構造としている。
【0026】
この実施形態によればカバー体31を外すときは、先ず処理室24の前後にあるノブ付ボルト34を緩めると、カバー体31が前壁32と後壁33との位置決め固定を解除されて離れるので、カバー体31は前壁32と後壁3をガイド部材として利用でき、処理胴27に接触させることのないように処理胴軸心方向にスライド移動させることができる。これにより上側カバー36と下側カバー37の係合部45が脱穀側壁47側の上下に設けた係止部46から外れ、上側カバー36と下側カバー37を分離させることなく一挙に外すことができ、また処理室24内を広く開放できるので内部のメンテナンス作業を行い易くすることができる。
【0027】
またカバー体31を取付ける際には、先ず上側カバー36と下側カバー37の係合部45をそれぞれ対応する係止部46に嵌めて位置決めした状態で、ノブ付ボルト34により前壁32と後壁33との締着を行うことにより、スライド係合部40の固定をしっかりと行ってカバー体31の取付けを簡単に且つ速やかに行うことができる。
この場合もカバー体31は、脱穀側壁47の前後に突設される前壁32と後壁33の外形に沿わせ、且つこれをガイド部材として利用しながら着脱作業を行い易くすることができる等の特徴がある。
【0028】
次に図10,図11に示す実施形態について説明する。このカバー体31の上側カバー36は、フランジ部36bを脱穀側壁47にノブ付ボルト34で取付けると共に、フランジ部36aを下側カバー37に形成した前後壁39,39にノブ付ボルト34によって締着し、且つ中途部の前後を前壁32と後壁33にノブ付ボルト34によって締着固定をするようにしている。
そして、下側カバー37は案内カバー41を一体的に設けた剛体構造となし、フランジ部37bと案内カバー41の下端をスライド係合部40によって支持した状態で、フランジ部37aを前記上側カバー36の内側面に沿って当接させることにより取付支持する構成にしている。
【0029】
従って、上記構成されるカバー体31は、全てのノブ付ボルト34を外すと上側カバー36を取り外すことができ、これにより下側カバー37は上側の支持を解除されるので、スライド係合部40を介して外し方向に簡単にスライドさせることができ容易に取り外すことができる。この構成によるカバー体31は、下側カバー37を外すことなく上側カバー36を外せば、処理室24内を大きく開放することができるので、処理網28などの清掃や交換等のメンテナンス作業を簡単に行うことができる。尚、上側カバー36及び下側カバー37の組み付けは上記取り外し作業の逆順の作業によって行うことができる。
【0030】
次に図12,図13に示す別実施形態について説明する。このカバー体31は上側カバー36と下側カバー37を、図4,図5で示すものと同様な構造によって取付けており、この際のスライド係合部40は図14,図15で示すような構造にしている。
即ち、同図のスライド係合部40は、下側カバー37のフランジ部37bに凹溝状の取付溝53を切欠形成し、該取付溝53の一側にピン状の係合部45を自由端を臨ませて基部を固定し、且つ脱穀側壁47側に上記係合部45を前後方向から挿入自在な挿入孔を有する係止部46を設けて構成される。尚、取付溝53の幅は係止部46の2倍以上とすることにより、下側カバー37を前後方向にスライド自在とし、且つスライド端において係合部45と係止部46の係合を解除することができる。
【0031】
上記構成によるカバー体31は、上側カバー36及び案内カバー41を外した状態で、前後のノブ付ボルト34を外すと、下側カバー37をスライド係合部40を介して図13の点線で示すように、係合部45を支点に下方に回動させることができると共に、取付溝53を介して前後方向にスライドさせることができる。従って、下側カバー37はスライド係合部40の構造によって所望の回動位置で前後方向にスライドさせることができ、状況に適応したカバー体31の着脱を能率よく簡単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカバー体構造を備えた脱穀機の内部構造を示す側面図である。
【図2】図1の扱室と処理室の配置構造を示す平面図である。
【図3】図1の脱穀機の処理室外観を示す左側斜視図である。
【図4】図1の脱穀機の外観を示す左側面図である。
【図5】図4の処理室及びカバー体の構造を示す断面図である。
【図6】スライド係合手段の構成を示す正面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るカバー体構造を備えた処理室の外観を示す左側面図である。
【図9】図8の処理室及びカバー体の構造を示す断面図である。
【図10】別実施形態に係るカバー体構造を備えた処理室の外観を示す左側面図である。
【図11】図10の処理室及びカバー体の構造を示す断面図である。
【図12】さらに別の実施形態に係るカバー体構造を備えた処理室の外観を示す左側面図である。
【図13】図12の処理室及びカバー体の構造を示す断面図である。
【図14】スライド係合手段の別実施形態に係る構成を示す正面図である。
【図15】図14のA−A線断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 脱穀機
3 扱胴
4 扱室
7 選別室
24 処理室
26 連通口
27 処理胴
31 カバー体
32 前壁
33 後壁
34 ノブ付ボルト
36 上側カバー
37 下側カバー
40 スライド係合手段
45 係合部
46 係止部
47 脱穀側壁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
扱胴(3)を回転自在に支持した扱室(4)と、該扱室(4)と連通口(26)を介して連通されて処理胴(27)を回転自在に支持した処理室(24)と、前記扱室(4)及び処理室(24)から落下する処理物の選別処理を行う選別室(7)とを備え、処理室(24)を扱室(4)の側方に配置し、処理室(24)の扱室(4)から遠い側の側壁を着脱自在なカバー体(31)によって構成した脱穀装置において、前記カバー体(31)を、カバー体(31)側の係合部(45)及び脱穀側壁(47)側の係止部(46)から構成されるスライド係合手段(40)と固定手段(34)とを介して、脱穀側壁(47)側に着脱自在に取り付け、処理室(24)の前壁(32)及び後壁(33)をカバー体(31)とは別体で脱穀側壁(47)側に設けると共に、前記固定手段(34)の固定を解除してカバー体(31)を処理胴軸心方向にスライドさせることによりスライド係合手段(40)の係合が外れて、処理室(24)の前壁(33)及び後壁(33)を残してカバー体(31)を取り外せるように構成したことを特徴とする脱穀装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−240163(P2009−240163A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87042(P2008−87042)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】