説明

腐敗しやすい物を扱うための装置及び方法

腐敗しやすい物を扱うための方法及び装置。前記方法は、前記腐敗しやすい物を、複数の磁石の磁気干渉によってつくられる南の磁場に曝露することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く、腐敗しやすい物を扱うための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特に生の状態、半加工された状態及び加工された状態において、食物及び飲料を新しくかつ自然に保つ従来の方法及び装置は、通常、主として冷蔵による熱的な処置を含む。
しかし、そのような装置は電気によって通常動かされるが、状況によっては利用できない場合がある。さらに、例えば冷蔵庫中のような低温環境に食物を保つことは、また、食物の水分が喪失する結果となる場合がある。
【0003】
魚及び肉製品のような全ての生きている細胞が分解する際には、化学的な及び生化学的ないくつかのプロセスが起こる。これらのプロセスには、(1) 魚または肉自体の組織酵素が原因となる酵素的損傷;(2) 悪臭、腐臭及び色の変更に帰着する酸化的な劣化;(3) 細菌生長に起因する、その細菌からの2次的産生物、主としてタンパク質の分解の原因となる酵素からもたらされる損傷が含まれる。これらの化学に関連した劣化プロセスは、従来は、冷蔵プロセスによる周囲の温度の減少によって制御される。しかし、そのような冷蔵装置は電源を必要とするが、状況によっては電源を利用できない場合がある。
【0004】
さらに、たとえ冷蔵装置が利用できるとしても、より長期間冷蔵庫に保存される食物及び飲料の鮮度を長く保ちかつ/あるいは増大することを助けるとともに、食物の水分を保持することが、望ましい場合がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一の態様によれば、腐敗しやすい物を扱う方法が提供される。そして、その方法は、その腐敗しやすい物を、複数の磁石の磁気干渉によってつくられる南の磁場に曝露することを含む。
【0006】
前記腐敗しやすい物は、食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方を含むことができる。また、前記曝露によって、前記食物アイテム、前記飲料アイテムまたはその両方の鮮度が維持される。
【0007】
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の表面温度を制御することができる。
前記曝露は、前記腐敗しやすい物における細菌の生長速度を制御することができる。
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の脱水速度を制御することができる。
【0008】
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の融解速度を制御することができる。
前記腐敗しやすい物は、氷を含むことができる。
前記方法は、前記氷を利用して他の腐敗しやすい物を冷やすことをさらに含むことができる。
【0009】
前記曝露のステップの継続時間は、細菌の生長速度が前記曝露のない場合と比較して減少するように選択することができる。
前記曝露のステップの継続時間は、細菌の生長速度が前記曝露のない場合と比較して増加するように選択することができる。
【0010】
前記複数の磁石は、実質的に互い違いに配置することができる。
前記方法は、前記磁石のN極側を遮蔽することをさらに含んでいてもよい。
前記磁石は、永久磁石または電磁石であってもよい。
【0011】
本発明の第二の態様によれば、腐敗しやすい物を扱う装置が提供される。この装置は、前記腐敗しやすい物を入れるための空間の少なくとも一部を特徴付けている少なくとも一つのパネル;及び、前記パネル内に収容され、かつ複数の磁石の磁気干渉によってつくられる南の磁場が前記腐敗しやすい物を入れる前記空間に達するように配置される複数の磁石を含んでいる。
【0012】
前記腐敗しやすい物は、食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方を含んでもよい。また、前記曝露は、前記食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方の鮮度を維持する。
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の表面温度を制御してもよい。
【0013】
前記曝露は、前記腐敗しやすい物における細菌の生長速度を制御してもよい。
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の脱水速度を制御してもよい。
前記曝露は、前記腐敗しやすい物の融解速度を制御してもよい。
【0014】
前記腐敗しやすい物は、氷を含んでもよい。
前記装置は、前記氷を利用して他の腐敗しやすい物を冷やすためにさらに配置されてもよい。
【0015】
前記複数の磁石は、実質的に互い違いに配置されてもよい。
前記装置は、磁気遮蔽ユニットをさらに含んでもよい。
前記磁気遮蔽ユニットは、それぞれのパネル内に収容される前記磁石のN極側に配置さ
れる磁気遮蔽板を含んでもよい。
【0016】
前記装置は、前記磁石の周囲に配置される保護詰物をさらに含んでもよい。
前記磁石は、前記パネル内で封をされる。
前記磁石は、永久磁石または電磁石であってもよい。
【0017】
前記装置は、6つの側面を有する容器であってもよい。
前記装置は、トレイであってもよい。
前記装置は、プレートであってもよい。
【0018】
前記装置は、5つの側面を有する容器であってもよい。
前記装置は、6枚のパネルを含んでいる1ブロックであってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
記述した実施態様は、広く、食物及び飲料のような腐敗しやすい物の変性及び分解の原因となる化学的及び生化学的活性の速度を減らすための方法及び装置に関する。例示に係る装置及び方法はまた、細胞の保水性を維持することにより、食物中の水分量を保持するように機能する。そして、前記細胞の保水性は、特に料理された米、パン、チーズ、冷たいカット・ハム及び氷のような食物に役立つ可能性がある。
【0020】
図1は、本発明の実施態様による装置10の概略的な透視図である。装置10は、6枚のパネル、すなわち:4枚の側面パネル14、底面パネル16及び上面パネル18で特徴付けられる空
洞12を有する実質的に矩形の容器10から成る。表面のパネル18は、容器10のカバーまたは蓋の働きをする。パネル14、16、18の各々は、パネル内で複数の磁石20を収容する。4枚
の側面パネル14、底面パネル16及び上面パネル18は、物(示していない)例えば腐敗しやすい食物、を包むように配置される。この物は、3本の直線軸全て、すなわち、x、y及び
z軸の中で、その物がパネル14、16、18に囲まれるように容器10の空洞12内に置かれる。
【0021】
それぞれの複数の磁石20は、南の磁場が前記物に向くように、それぞれのS極側(図4に示す)が容器10の空洞12内に置かれたその物に面している状態で、パネル14、16、18内に収容される。さらに、前記物がパネル14、16、18で囲まれるために、目標とされたその物は、全ての3本の軸において確実に南の磁場にのみ曝露される。
【0022】
磁場には、2つの極性及び方向がある。1つの方向は、北磁極からの方向であり、他の方向は、南磁極からの方向である。科学的な慣例に基づき、コンパスの「北」針は、磁束の方向、すなわち、磁石のN極端からの外に向かう方向及び磁石のS極端での中に向かう方向を示す。
【0023】
磁石20は、例示に係る実施態様において永久磁石である。永久磁石20の材料、サイズ及び形状が、デザインと応用とによって異なる場合があることは、認められるべきである。さらに、例えば、使われる磁石20の数は、例えば容器10の形状及びサイズによって異なる場合がある。磁石20はまた、永久磁石の代わりに電磁石の形態であってもよい。
【0024】
図2は、図1に示される容器10の4枚の側面パネル14のうちの1枚に収容される複数の磁石20の配置を示している概略図である。この例示に係る実施態様においては、磁石20は、磁気干渉15を生じさせることを目的として、磁石20の最も近い隣接環17が、側面パネル14内にある磁石20が実質的に等間隔となる状態で実質的に互い違いになるよう配置される。そして、磁気干渉15は、さらに、磁場の強さを強化する。磁気干渉は、全体としての伝播される磁場(この場合は南の磁場)を相当増やす。磁気干渉が磁場の強さを増やすので、所望の磁場の強さを達成するために要する磁石の寸法や磁石の数は減らされる。これにより、装置の総重量及びコストも下がる。底面パネル16及び上面パネル18の中の磁石20は、先に述べたように同様に互い違いに配置される。
【0025】
図3は、もう一つの実施態様による装置のパネル25に収容された複数の磁石23の配置を
示している概略図である。この実施態様で、磁石23は、磁気干渉29を生じるために、磁石の環27の中央の各々に磁石23がある円形の構成27を有する実質的に互い違いの配置に配置され、そして、それによって磁場強さが強まる。
【0026】
図4は、一例に係る直列配置34をなす4個の磁石30及び一例に係る実質的に互い違いの配置36をなす4個の磁石30からの磁束の比較を示す表である。直列配置34及び実質的に互い
違いの配置36にある磁石30の位置についての概略図は、それぞれ、表の1番目及び2番目の列に示されている。磁石30の位置は、点「●」によって表され、磁石30についての前記配置の中央は、十字「X」によって表される。磁束の測定は、磁気面38からおよそ60mm離
れたところにある、それぞれの配置34、36の中央から行われた。互い違いの配置36の中央における磁束(1700±8Gの磁束)は、直列配置34の中央の磁束(1300±10Gの磁束)より
大きい。このことは、直列配置34に対して互い違いの配置36の磁場の強さ及び伝播が拡大したことを示す。
【0027】
図5は、図2に記載の側面パネル14についてのA-Aに沿った断面図である。側面パネル14
は、ケース24から成る。磁石20は、前記ケース24の中に収容される。保護詰物26は、磁石20のS極側20a及びN極側20bに配置されている。その保護詰物26は、磁石20の、スペーサー、熱絶縁体及びショック吸収装置としての働きをする。磁石20のN極側20bは、例えば遮蔽板の形をした磁気遮蔽装置28によって遮蔽される。
【0028】
遮蔽板28は、磁石20のN極側20bにある保護詰物26とケース24との間に配置される。前記保護詰物26は、構造的に安定していてかつ湿気と真菌に対して良好な抵抗性を提供するネ
オプレンベースの泡テープ等の材料でできていてもよい。保護詰物26の厚さは、使われる磁石20の磁場強度に依存する。保護詰物26は、また、ケース24の外の表面上における磁場強さがいかなる強磁性の物も引きつけるほどには大きくならないように、磁石20とケース24の外の表面との間の必要な間隔を提供するのに役立つ。
【0029】
遮蔽板28、保護詰物26及び磁石20は、ケース24の中で封をされる。これは、磁石20、保護詰物26及び遮蔽板28が確実に絶縁されるためのものである。容器10の上面及び底面パネル、16、18は、前述の場合と同様に配置される。
【0030】
前記遮蔽板28は、スズと混ぜられた鉄を含む低コストのスズ・シートのようないかなる強磁性の材料でもできていてもよい。遮蔽板28の配置及び厚さは異なってもよいが、遮蔽板28のために使われる材料の磁気飽和値は、使われる永久磁石20の種類及びサイズに依存する外部の磁場の強さより高くなければならない。
【0031】
ケース24に用いられる材料は、いかなる磁気を帯びない材料でもあってもよい。特に、このケースの一部に用いられる材料としては、例えば、化学的に及び構造的に安定していてかつ食物に安全なポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。前記の材料は、磨耗、高温及び洗剤による洗浄に対して耐久性がある。ケース24に用いられる材料の厚さは、粗雑な取扱いによる変形を防ぎかつ磁石20を損害から保護するのに十分であってもよい。
【0032】
上記の実施態様において、装置10は、6枚のパネルを有する、閉じた矩形の容器の形で
ある。しかし、前記装置は、いろいろな他の形状で設計されてもよい。
例えば、図6において、装置50は、プレートの形である。複数の磁石52は、前記プレー
ト50の底面パネル54において、互い違いに配置されている。プレート50は、すぐ食べられる食物を表示すると同時に食物の鮮度を維持するために、軽食や仕出しへの応用に使われてもよい。
【0033】
図7は、もう一つの実施態様によるプレートの形をした装置51の底面パネル55における
複数の磁石53のもう一つの互い違いの配置を示す。この実施態様において、磁石53は、磁気干渉を生じさせるために、別の磁石53がその構成の中央にあるような円形の構成で配置される。
【0034】
もう一つの実施態様において、装置60は、図8で示すように、5枚のパネル62を含む開いた容器の形であってもよい。同様に、パネル62の各々は、互い違いに配置された複数の磁石64を収容する。食物を冷蔵した状態に保つために、クーラーボックス66は、例えばピクニックやフィッシングのような屋外での使用のために容器60の中に置かれてもよい。
【0035】
図9は、もう一つの実施態様による開いた容器61のそれぞれのパネル65の内部にある複
数の磁石63のもう一つの互い違いの配置を示す。この実施態様において、磁石63は、磁気干渉を生じさせるために、別の磁石63がその構成の中央にあるような円形の構成で配置される。
【0036】
もう一つの実施態様において、装置70は、図10で示すように、トレイの形であってもよい。以前に述べたように、トレイ70の側面及び底面を形成するパネル72の各々は、複数の磁石74を収容する。トレイ70は、パン及び料理された食物のようなすぐ食べられる食物を入れるために用いられてもよい。
【0037】
図11は、もう一つの実施態様によるトレイ71の底部を形成するパネル75の内部の複数の磁石73のもう一つの互い違いの配置を示す。この実施態様において、磁石73は、トレイ71の底部を形成するパネル75の中に収容され、かつ、磁気干渉を生じるために、別の磁石73
がその構成の中央にあるような円形の構成で配置される。
【0038】
もう一つの実施態様において、装置80は、図12に示すように、6枚のパネル82を含む1ブロックの形状であってもよい。互い違いに配列される複数の磁石84は、パネル82内に収容される。前記複数の磁石84は、実質的に三次元の磁場をパネル82のうちの1枚以上に隣接
した空間に放出するために、様々のそれぞれの傾き角度で配置される。装置80は、例えば、冷蔵庫の中、または、腐敗しやすい物の鮮度を維持するために、放出磁場がその腐敗しやすい物を入れているパネル82の一つ以上に隣接する空間に達するような開いた環境に置かれてもよい。
【0039】
図13は、実験の結果に基づく、北の磁場に曝露された食物サンプル、南の磁場に曝露された食物サンプル及びいかなる磁場にも曝露されない食物サンプルの曝露期間に対する細菌の生長を示すグラフである。南の磁場での生長曲線と北の磁場での生長曲線とで曲線を比較すると、曝露の初期段階の間、例えばシーフードについては冷蔵装置環境(およそ0
℃〜4℃)内で1〜3日の間においては、南の磁場に曝露されるサンプルと比較して、北の
磁場に曝露される食物サンプルにおける細菌の生長速度が大きい。また、磁気干渉が作用するときには、細菌の生長速度におけるこの違いがより大きいことがわかる。南の磁場からの磁気干渉を用いることにより、前記初期段階の曝露の間、生化学的及び化学的な反応がかなり減少することが分かった。そして、この曝露は、食物を変性させるプロセスを遅らせる原因となる。生化学的及び化学的な反応が減少する結果として、磁気干渉のある南の磁場に曝露された食物の全体的な品質は、いかなる磁場にも曝露されない食物、または、北の磁場に曝露された食物より長く保たれる可能性がある。
【0040】
初期段階の曝露の継続期間は、食物及び飲料の状態及び種類、並びに周囲の温度などの保管条件に依存する。例えば、冷蔵装置条件(約0℃〜4℃)に保管される処理された魚についての初期段階は、1日から3日であるかもしれないが、室温条件(約20℃〜25℃)での初期段階は、2時間から4時間であるかもしれない。
【0041】
加えて、例示に係る実施態様において、食物及び飲料における鮮度を維持するメカニズムは、原子及び分子内にある電子のエネルギー状態の減少に起因することが分かった。南の磁場を用いることにより、電子のエネルギー状態は、減少する。これは、次に、電子の振動エネルギーを減少し、それによって、いかなる生化学的または化学的な反応が起こるために要する電子移動を防ぐエネルギー障壁をつくる。このように、食物及び飲料の分解の原因となる化学的及び生化学的な劣化活性の速度は、遅くなり、または、減少する可能性がある。そして、それによって食物及び飲料の鮮度が維持される。
【0042】
実験は、溶けつつある角氷並びに劣化しつつある飲料及び食物のような様々な物の温度差をモニターするために行われた。南の磁場に曝露される物の温度と磁場への曝露のない物の温度との差が、観察された。この温度の差は、例えば、物の相対的なエネルギー状態を示すとともに、(固体から液体状態への)氷融解、及び食物を劣化させるための化学的及び生化学的な反応の変化の速度に影響をもたらす。
【0043】
図13は、本発明の実施態様による装置の有無による平均の内部の周囲温度の差についての実験結果を示している表である。装置の中に置かれるクーラーボックスは、南の磁場に曝露される一方、装置のないクーラーボックスは、いかなる磁場にも曝露されない。この実験においては、使用された装置は、図8で示される装置60と実質的に類似する5枚のパ
ネルからなる容器である。実験1においては、1kgの角氷は、クーラーボックスの中に置かれた。実験2では、1kgの角氷及び1kgの魚(それぞれおよそ100gの未加工の魚10匹から
なる)は、クーラーボックス中に置かれた。図14に示される実験結果から、物が連続的に物理的及び化学的な変化を被っているときの観測できる温度効果のうちの1つが示された
。例えば、24時間かけて徐々に融解する25リットルのクーラーボックス中に保たれた角氷、及び、時間とともに徐々に劣化しつつある付加的な負荷である未加工の魚が加わった徐々に融解しつつある類似の角氷である。実験1及び実験2においては、装置内に置かれたクーラーボックスと装置のないクーラーボックスとの間の平均の内部周囲温度の差は、負であった(すなわち、装置に置かれたクーラーボックスの内部周囲温度の方が低かった。)。実験1及び実験2についての標準偏差は、約0.15であった。
【0044】
図14の表において観察された結果から、南の磁場は、融解プロセスの原因となる氷のそばにある環境からの熱の取得が遅くなるような態様で、溶解しつつある氷の全体のエネルギー状態を減らすことができることが示された。クーラーボックス内の付加的な負荷(この場合は、未加工の魚)があるときには、融解しつつある氷及び劣化しつつある魚におけるその効果は、内部周囲温度の差をより大きくした(すなわち、-0.66℃に対して-1.24℃)。南の磁場にさらされたクーラーボックスにおいてより低い温度が観察されたことにより、融解しつつある氷における熱移動及び吸収の速度を下げる効果、更には、魚分解プロセスの間に更なる熱を起こす化学的及び生化学的反応を減少させる能力が示された。
【0045】
図15(a)及び15(b)は、それぞれ、本発明の実施態様による装置内に置かれた(すなわち、南の磁場に曝露された)角氷を入れているクーラーボックス100、及び装置のない(すなわち、いかなる磁場にも曝露されない)角氷を入れているクーラーボックス102についてのサーマル・イメージである。使用した装置は、先に図8に記載した容器と実質的に同様の、5枚のパネルからなる開いた容器である。サーマル・イメージの分析は、エネルギー状態の減少における上記の説明についての更なる証拠をもたらした。サーマル・イメージ中の陰影で示される領域は、より低い温度の領域を表す。南の磁場に曝露されたクーラーボックス100には、いかなる磁場にも曝露されなかったクーラーボックス102と比較して、より顕著に暗い領域が存在する。
【0046】
図15(c)及び15(d)は、それぞれ、上で記述されるクーラーボックス100、102の内容物のサーマル・イメージである。前記サーマル・イメージは、室内環境(28℃〜31℃)において、10時間の保管の後、得られた。クーラーボックス100、102中の残りの角氷(より暗い陰影領域で表されている)は、南の磁場に曝露されたとき(図15(c))には、いかなる磁
場にも曝露されなかった(図15(d))角氷と比較して、より多くの角氷が固体の形状で残
ったことを示している。
【0047】
図16は、実験の結果に基づいて、本発明の実施態様による装置に曝露された(すなわち、南の磁場に曝露された)氷サンプルとこの装置に曝露されなかった(すなわち、いかなる磁場にも曝露されなかった)別の氷サンプルとについての、継続時間に対する氷の厚さを示したグラフである。この実験において、氷の融解速度は、時間を通じての、氷サンプルの厚さの減少によって決定される。砕氷サンプルは、65mm厚の氷ベッドにぎっしり詰められて、穿孔のあるプラスチック・トレイに置かれた。前記装置は、1つのトレイの底に置かれた。装置のあるトレイ上の氷サンプルは南の磁場に曝露され、一方、装置のないトレイの氷サンプルは、いかなる磁場にもさらされない。装置のあるトレイの氷サンプルの厚さの減少は、装置のないトレイの氷サンプルの厚さの減少と比較してより小さいことが、観察された。
【0048】
図15(b)及び15(c)は、それぞれ、装置のないトレイ162上の氷サンプル160及び装置のあるトレイ166上の氷サンプル164の写真である。前記写真は、氷サンプル160、164を空調環境(20℃〜23℃)に保って8.5時間後に撮影された。観察の結果、装置のあるトレイ166上の残りの氷サンプル164の厚さは、最初の氷の厚さに対して約38.5%であり、また、装置のないトレイ162上の残りの氷サンプル160の厚さは、最初の氷の厚さに対して約15.4%であ
った。このように、装置のあるトレイ166上の残りの氷サンプル164の厚さは、装置のない
トレイ162上の残りの氷サンプル160の厚さよりも、およそ23%大きかった。
【0049】
氷を南の磁場に曝露することにより、氷の融解速度は、いかなる磁場にもさらされない氷と比較して、より遅くなる。
上述の装置の実施態様により、腐敗しやすい物、特に氷の融解速度を減らすことができる。氷の融解速度を減らすことができることから、その氷は、次に他の腐敗しやすい物、例えば生魚、寿司などを冷やすために利用することができ、それによって、その他の腐敗しやすい物の鮮度を保つことは、認められるべきである。氷の融解速度の減少の結果として他の腐敗しやすい物の前記冷却によって、本発明の装置に加えて、他の腐敗しやすい物の鮮度を直接維持することができることもまた、認められなければならない。本発明の装置は、生魚のような食物アイテムを表示するよう、スーパーマーケットの陳列カウンター上のトレイの形としてもよい。氷のベッドを前記トレイに置き、次いで、生魚をその氷のベッドの上に置く。
【0050】
図17は、実験の結果に基づき、磁気干渉を伴う北の磁場に曝露された豚挽き肉サンプル、磁気干渉を伴う南の磁場に曝露された豚挽き肉サンプル、及び、いかなる磁場にも曝露されない豚挽き肉サンプルについての、曝露期間に対する重量損失百分率(%)を示すグラフである。豚挽き肉からの水分蒸発速度(すなわち脱水速度)は、時間を通じての、豚挽き肉の重量損失百分率の変化によって決定することができる。南の磁場に曝露される豚挽き肉からの水分蒸発速度は、北の磁場に曝露される豚挽き肉サンプル及びいかなる磁場にも曝露されない豚挽き肉サンプルと比較して減少することが、観察された。他方、北の磁場に曝露される豚挽き肉サンプルからの水分蒸発速度は、南の磁場に曝露される豚挽き肉サンプル及びいかなる磁場にも曝露されない豚挽き肉サンプルと比較して促進された。
【0051】
以上の実験から、南の磁場に曝露される豚挽き肉サンプルの脱水速度は、北の磁場に曝露される豚挽き肉サンプル及びいかなる磁場にも曝露されない豚挽き肉サンプルと比較してより遅いことが観察することができる。腐敗しやすい物、例えば上記の豚挽き肉サンプル、についてのこのような水和の維持(すなわち、より低い脱水速度)は、いかなる磁場にも曝露されない腐敗しやすい物、または、北の磁場に曝露される腐敗しやすい物と比較して、より長い期間、腐敗しやすい物の全体的な品質を維持することに貢献する。
【0052】
変化、例えば熱吸収(氷の融解の場合)または化学的及び生化学的な反応(食物の劣化の場合)を経つつある物において表面温度が比較的より下がる現象は、その物が南の磁場に曝露されるときに一貫して観察された。そのような物の例は、ワイン及び大豆飲料のような飲料、生魚のような腐敗しやすい食物、氷、及び腐食プロセスを経つつある鉄のボルトのような無機材料である。このような効果の結果、細胞内での水分子が保持されることとなり、それによって細胞内の水和が維持され、それゆえに、物、例えばパン、料理された米、チーズ、冷たいカット・ハム及び豚挽き肉の中、からの水分の蒸発速度を減少させることとなる。
【0053】
しかし、食物サンプルが南の磁場に曝露されるときの細胞水和効果のために、曝露の後期段階、例えば、加工された魚については冷却装置環境中で3から5日、において、細菌生長速度は、北の磁場に曝露されるサンプル及びいかなる磁場にも曝露されないサンプルと比較してより大きいことが観察された(図13を参照)。細胞水和が維持されるので、食物サンプル中に存在する細菌の細胞は、より多くの表面タンパク質を合成する可能性があり、このことによって、後期段階において細菌の細胞生長を促進する。その結果として、本発明の実施態様による装置は、医薬及びバイオテクノロジーの応用のために、特定の細菌の細胞培養及びその酵素分泌を促進するためにさらに用いられることができる。
【0054】
図18は、本発明のもう一つの実施態様による装置の有無によって異なる環境条件下に、
腐敗しやすい食物をさらした実験結果の表を示す。
図18での実験の結果から、本発明の実施態様の装置は、初期段階の間、食物及び飲料の鮮度、特に魚及びシーフードのように非常に腐敗しやすい食物についての鮮度を維持し、または、延長することができることが観察された。食物中に存在する全体の細菌を示す総プレート・カウントは、本発明の装置が用いられるときには相対的にかなり少なかった。同様に、主としてヒトの手に触れることに由来する他の病原菌の存在を示す総大腸菌数についても、また、本発明の装置が用いられるときには、相対的にかなり少なかった。全揮発性窒素(TVN)分析によって、食物サンプルの鮮度が示される。食物サンプルのTVNの変化は、本発明の装置が用いられるときには、より少なかった。揮発性窒素の排出速度、例えば、生のスライスされたサーモンの劣化によるアンモニア・ガスの排出速度は、南の磁場への曝露の結果として減少した。加えて、本発明の実施態様による装置は、また、食物中の水分量を保持することができる。このことは、特に料理された米及びパンのような食物を保存するために有用である。
【0055】
図19は、実験の結果に基づく、本発明の実施態様の装置に曝露されたスライスされた生のサーモン・サンプルとこの装置に曝露されないスライスされた生のサーモン・サンプルとについての保存時間に対する総細菌数のグラフである。この実験において、スライスされた生のサーモン・サンプルは30°の環境に保たれ、スライスされた生のサーモン・サンプル中の細菌数は、6時間にわたり2時間ごとに計測された。本発明の装置に曝露されたスライスされた生のサーモン・サンプルについての総細菌数は、本実験の最初の2時間で減
少することが観察された。他方、総細菌数は、本発明の装置に曝露されないスライスされた生のサーモン・サンプルについては、本実験の最初の2時間で増加することが観察でき
た。4時間の終わりにおいて、本発明の装置に曝露されるサンプルでの細菌数は、最初の
細菌数より100 cfu/gm多かった一方、本発明の装置に曝露されなかったサンプルでの細菌数は、最初の細菌数より700 cfu/gm多かった。4時間後には、両方のサンプル中の細菌生
長が、増加し始めた。
【0056】
本発明の実施態様による装置に腐敗しやすい物を曝露することにより、腐敗しやすい物の中における細菌生長の開始を遅らせることができ、その結果、その腐敗しやすい物は、装置に曝露されない腐敗しやすい物と比較して、より長い期間鮮度を保つ。
【0057】
食品の鮮度を維持する従来の方法、例えば冷蔵とは対照的に、本発明の実施態様による装置は、機能するためにはいかなる電気も必要としない。このことによって、本装置は、可搬性を有するとともに、屋外及び電気のない所々での使用に非常に便利となる。
【0058】
さらに、本発明の実施態様による装置は、例えば、食物飲料の鮮度を維持するために冷蔵装置とともに用いることができる。例えば、本装置は、冷蔵庫に置く容器の形とすることができる。
【0059】
逆に、初期段階で食物及び飲料を新鮮に保つ装置を使う代わりに、本発明の装置は、また、後期段階を用いることによって細菌の生長及びタンパク質合成を促進することに適当な場合がある。図8のグラフ及び図18の実験結果(例えば、5日の保管後、冷蔵装置に保存されたスライスされたサーモン)から、曝露期間の後期段階においては、南の磁場に曝露される見本については細菌の生長速度がより大きいことが観察できた。
【0060】
本発明の属する分野における通常の知識を有する者なら、多数のバリエーションや修正を、広く述べた本発明の精神や範囲から逸脱することなく具体的な実施態様に示した本発明になしうることは、理解できるであろう。本発明の実施態様は、したがって、あらゆる点において、説明のためのものであって制限的でないとみなすべきである。
【0061】
本発明の実施態様は、例示のみとしてかつ次に示す図面とともに記載される説明から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって、さらによく理解され、かつすぐに明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施態様による装置の概略的な透視図である。
【図2】図1で示される装置の側面パネル内に収容される磁石の配置の概略図である。
【図3】本発明のもう一つの実施態様による装置の側面パネル内に収容される磁石の配置の概略図である。
【図4】一例に係る直列に配置された4個の磁石及び一例に係る互い違いに配置された4個の磁石からの磁束の比較を示している表である。
【図5】図2の側面パネルのA-Aに沿った概略的な断面図である。
【図6】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図7】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図8】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図9】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図10】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図11】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である。
【図12】本発明のもう一つの実施態様による装置の概略図である
【図13】食物サンプルの曝露時間に対する細菌生長のグラフである。
【図14】本発明の実施態様による装置の有無による、平均の内部周囲温度の差についての実験結果を示している表である。
【図15】図15(a)は、角氷が入っておりかつ本発明の実施態様による装置内に置かれたクーラーボックスのサーマル・イメージであり;図15(b)は、角氷が入っているが本発明の実施態様による装置のないクーラーボックスのサーマル・イメージであり;かつ、図15(c)及び15(d)は、それぞれ、図15(a)及び15(b)の中のクーラーボックスの内容物のサーマル・イメージである。
【図16】図16(a)は、氷サンプルについての継続時間に対する氷の厚さを示したグラフであり、図16(b)及び16(c)は、それぞれ図16(a)の氷サンプルの写真である。
【図17】細かく切り刻まれたポーク・サンプルについての曝露期間に対する重量損失を示したグラフである。
【図18】本発明の実施態様による装置の有無による異なる環境の条件に腐敗しやすい食物をさらしたときの実験結果を示す。
【図19】スライスされた生のサーモン・サンプルについての保存時間に対する総細菌数を示したグラフである。
【符号の説明】
【0063】
10 容器の形をした本発明の装置
12 空洞
14 側面パネル
15 磁気干渉
16 底面パネル
17 磁石の最も近い隣接環
18 上面パネル
20 磁石
20a 磁石20の南極(S極)側
20b 磁石20の北極(N極)側
23 磁石
24 ケース
25 パネル
26 保護詰物
27 磁石の環
28 遮蔽板
29 磁気干渉
30 磁石
34 直列配置
36 互い違いの配置
38 磁気面
50 プレートの形をした本発明の装置
51 プレートの形をした本発明の装置
52 磁石
53 磁石
54 底面パネル
55 底面パネル
60 開いた容器の形をした本発明の装置
61 開いた容器の形をした本発明の装置
62 パネル
63 磁石
64 磁石
65 パネル
66 クーラーボックス
70 トレイの形をした本発明の装置
71 トレイの形をした本発明の装置
72 パネル
73 磁石
74 磁石
75 パネル
80 1ブロックの形をした本発明の装置
82 パネル
84 磁石
100 南の磁場に曝露されたクーラーボックス
102 いかなる磁場にも曝露されなかったクーラーボックス
160 氷サンプル
162 本発明に係る装置のないトレイ
164 氷サンプル
166 本発明に係る装置のあるトレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腐敗しやすい物を、複数の磁石の磁気干渉によってつくられる南の磁場に曝露することを含む、該腐敗しやすい物を扱う方法。
【請求項2】
前記腐敗しやすい物が食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方を含み、かつ、前記曝露によって該食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方の鮮度が維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の表面温度を制御する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記曝露が前記腐敗しやすい物における細菌の生長速度を制御する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の脱水速度を制御する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の融解速度を制御する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記腐敗しやすい物が氷を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は前記氷を利用して他の腐敗しやすい物を冷やすことをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記曝露のステップの継続時間が、細菌の生長速度が前記曝露のない場合の速度と比較して減少するように選ばれる、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記曝露のステップの継続時間が、細菌の生長速度が前記曝露のない場合の速度と比較して増加するように選ばれる、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の磁石が実質的に互い違いに配置される、請求項1から10のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記磁石のN極側を遮蔽することをさらに含む、請求項1から11のうちのいずれか1
項に記載の方法。
【請求項13】
前記磁石が永久磁石または電磁石である、請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
腐敗しやすい物を入れるための空間の少なくとも一部を特徴付ける少なくとも1枚のパ
ネル;および、
前記パネル内に収容され、かつ、複数の磁石の磁気干渉によってつくられる南の磁場が前記腐敗しやすい物を入れる前記空間に達するよう配置される該複数の磁石
を含む、腐敗しやすい物を扱うための装置。
【請求項15】
前記腐敗しやすい物が、食物アイテム、飲料アイテムまたはその両方を含み、かつ、曝露によって該食物アイテム、飲料アイテムまたは両方の鮮度が維持される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の表面温度を制御する、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記曝露が腐敗しやすい物における細菌の生長速度を制御する、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の脱水速度を制御する、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記曝露が前記腐敗しやすい物の融解速度を制御する、請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記腐敗しやすい物が氷を含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記装置が、前記氷を利用して別の腐敗しやすい物を冷やすようにさらに配置される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記複数の磁石が実質的に互い違いに配置される、請求項14から21のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
磁気遮蔽ユニットをさらに含む、請求項14から22のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記磁気遮蔽ユニットが、それぞれのパネルに収容される前記磁石のN極側に配置され
た磁気遮蔽板を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記磁石の周囲に配置される保護詰物をさらに含む、請求項14から24のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記磁石が前記パネル内で封をされる、請求項14から25のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記磁石が永久磁石または電磁石である、請求項14から26のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記装置が6つの側面を有する容器である、請求項14から27のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記装置がトレイである、請求項14から27のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記装置がプレートである、請求項14から27のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記装置が5つの側面を有する容器である、請求項14から27のうちのいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記装置が6枚のパネルを含む1ブロックである、請求項14から27のうちのいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図17】
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【図18】
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【図8】
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【図9】
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【図15】
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【図16】
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【図19】
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【公表番号】特表2008−528055(P2008−528055A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554053(P2007−554053)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【国際出願番号】PCT/SG2006/000018
【国際公開番号】WO2006/083232
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(507259626)エスモ テクノロジーズ ピーティーイー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】