説明

臨床検査用分析装置の液体容器

【課題】上面が開放面で、内部に液体を収容し、前記開放面から挿入されたピペットにより前記液体が吸引される臨床検査用分析装置の液体容器に関し、メニスカスによる液面の低下が小さくなる臨床検査用分析装置の液体容器を提供することを課題とする。
【解決手段】希釈容器(液体容器)5内部の水平方向の断面形状を長円形(角がない細長形)とし、希釈容器5の底部のうち、挿入されるピペットと対向する箇所5cは、他の箇所より深くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上面が開放面で、内部に液体を収容し、前記開放面から挿入されたピペットにより前記液体が吸引される臨床検査用分析装置の液体容器に関する。
【背景技術】
【0002】
下記引用文献1に記載された一般的な臨床検査用分析装置に用いられる検体と試薬とが分注される液体容器(キュベット)は、内部の水平方向の断面形状は矩形であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2008-511815号公報(図6、図7参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、引用文献1に記載された臨床検査用分析装置では、図6に示すように、液体容器101に分注される液体103は表面張力が液体容器101の内壁の素材よりも弱い。よって、液面が内壁面に引っ張られて、凹状のメニスカスとなる。そして、液体容器の水平方向の断面形状が矩形の場合、角部では、近接した2つの内壁で挟まれるために毛管現象と同様な理論で液面が更に高く這い上がり、形成されるメニスカスの中央部の凹みは更に大きくなる。
【0005】
尚、メニスカスとは、「界面張力によって管内の液体の表面がつくる凸状または凹状の曲面」をいう。
【0006】
一方、図7に示すように、この液体容器101から液体を吸引するピペット105は、液体容器の水平方向の断面形状の略中心部、即ちメニスカスの中央部に挿入される。ピペット挿入部分である液体容器中央部(メニスカスの中央部)では、理論上の液面より実際の液面が低くなっている。理論上の液面を想定してピペット105が下降停止した場合、液面とピペット105の先端とが離れる現象(液面乖離)が発生する場合がある。これは、空吸引によるデータミスを引き起こす問題点となる。
【0007】
医療機関の臨床検査では、自動分析装置の性能向上、測定技術の向上によって検査項目は増加する傾向にある。一方、使用する検体量が増えれば、患者への負担やランニングコストの増加につながるため、それを抑えるため試薬や検体の微量化の技術が並行的に向上している。検体微量化のための一つの技術として、検体の前希釈がある。前希釈は使用する検体量を減らすことができ、また、多数の検査項目を効率よく処理できる。特に、検体の前希釈を自動で行う装置の場合、装置上の液体容器で前希釈処理を行い、その後反応液体容器に試料を移さなければならないため、前述の液面乖離への対処が不可欠である。一般的には、液体容器で安全に吸引できる液量を定め、計算値がそれ以下であればその液体容器からは試料を吸引しないなどの方法でデータミスを回避している。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされもので、その課題は、メニスカスによる液面の低下が小さくなる臨床検査用分析装置の液体容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、上面が開放面で、内部に液体を収容し、前記開放面から挿入されたピペットにより前記液体が吸引される臨床検査用分析装置の液体容器であって、前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、角がない細長形であることを特徴とする臨床検査用分析装置の液体容器である。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、長円形であることを特徴とする請求項1記載の臨床検査用分析装置の液体容器である。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記液体容器の底部のうち、挿入される前記ピペットと対向する箇所は、他の箇所より深いことを特徴とする請求項1または2記載の臨床検査用分析装置の液体容器である。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記臨床検査用分析装置は、検体を希釈した希釈検体液を収容する希釈容器が複数セットされる希釈ターンテーブルと、前記希釈検体液と試薬とが分注される反応容器が複数セットされる反応ターンテーブルと、を有し、前記希釈ターンテーブルで選択された前記希釈容器から希釈検体液を前記ピペットで吸引し、前記反応ターンテーブルで選択された反応容器に前記ピペットで吐出するよう構成され、前記希釈容器、前記反応容器は請求項1乃至3のいずれかの記載の液体容器であることを特徴とする臨床検査用分析装置の液体容器である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1−4に係る発明によれば、前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、角がない細長形であることにより、角部がある場合に比べて液面の這い上がり量が小さくなり、メニスカスによる液面の低下が小さくなる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、長円形であることにより、角部がある場合に比べて液面の這い上がり量が小さくなり、メニスカスによる液面の低下が小さくなる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、前記液体容器の底部のうち、挿入される前記ピペットと対向する箇所は、他の箇所より深いことにより、液体容器とピペットとの位置関係が従来のままで、液体少量時にロスとなる部分の体積を押し上げることができるため、液面乖離する液体量のレベルを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態の臨床検査用分析装置の液体容器の上面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2の切断線III-IIIでの断面図である。
【図4】実施形態の液体容器がセットされる臨床検査用分析装置を説明する斜視図である。
【図5】実施形態の液体容器の効果を説明する図である。
【図6】従来の臨床検査用分析装置の液体容器の問題点を説明する図である。
【図7】従来の臨床検査用分析装置の液体容器の問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を用いて本実施形態の臨床検査用臨床検査用分析装置を説明する。
<臨床検査用分析装置の全体構成>
図4を用いて説明する。図4は臨床検査用分析装置を説明する斜視図である。
【0018】
臨床検査用分析装置1は、サンプルターンテーブル4と、希釈ターンテーブル6と、第1試薬ターンテーブル8と、第2試薬ターンテーブル10と、反応ターンテーブル12ととからなっている。
【0019】
サンプルターンテーブル4には、外側に検体(サンプル)を入れた所定数の検体容器(サンプル容器)2が2列セットされ、内側に通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液を入れた希釈液容器3が2列セットされる。そして、このサンプルターンテーブル4は所定速度でステップ送りされている。
【0020】
希釈ターンテーブル6には、検体容器2から吸引され、希釈された検体を入れる希釈容器5がセットされる。
【0021】
第1試薬ターンテーブルに8は、濃縮され、保冷された第1試薬を入れた所定数の第1試薬容器7がセットされる。
【0022】
第2試薬ターンテーブル10には、濃縮され、保冷された第2試薬を入れた所定数の第2試薬容器9がセットされる。
【0023】
反応ターンテーブル12には、希釈ターンテーブル6の希釈容器5からサンプリングした希釈検体と、第1試薬ターンテーブル8の第1試薬容器7からサンプリングした第1試薬および第2試薬ターンテーブル10の第2試薬容器9からサンプリングした第2試薬をそれぞれ入れて反応させる所定数の反応容器11がセットされる。
【0024】
サンプルターンテーブル4の周囲には、サンプル希釈ピペット13が配置されている。尚、本実施形態の臨床検査用分析装置のピペットは、いずれも回転アームの回転端部側に設けられている。このサンプル希釈ピペット13は、図示しないサンプル希釈ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、サンプルターンテーブル4と希釈ターンテーブル6との間で、図示しない洗浄装置を通って左右の回動による往復動する。そして、サンプル希釈ピペット13がサンプルターンテーブル4の所定位置において検体容器2に上下動によるアクセスしたとき、図示しないサンプル用ポンプが作動して検体を所定量吸引し、希釈ターンテーブル6の所定位置において希釈容器5にアクセスしたとき、この検体とともにサンプル希釈ピペット13自体から供給される所定量の希釈液(通常は生理食塩水)を吐出し、その結果、検体が希釈容器5内で所定倍数に希釈されるようにしている。その後、サンプル希釈ピペット13は図示しない希釈洗浄装置により洗浄されるようになっている。
【0025】
希釈ターンテーブル6の周囲には、サンプル希釈ピペット13の他に、サンプリングピペット14、希釈攪拌装置15、希釈洗浄装置16が配置されている。希釈攪拌装置15は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転されるようになっている。そして、希釈ターンテーブル6の所定の希釈容器5の希釈検体内に攪拌棒が進入しかつ回転することにより検体の希釈が均一に行われるようにしている。希釈洗浄装置16は、後述するように希釈検体を反応容器11に吐出した後、サンプリングピペット14を洗浄するようになっている。希釈洗浄装置16は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有し、希釈容器洗浄ノズルを介して図示しない廃液ポンプにより希釈容器5に入っている検出の終了した希釈検体を吸い込みかつこれを廃液タンクに排出した後、図示しない洗剤ポンプにより洗剤をこの希釈容器5内に供給してこの洗剤により希釈容器5内を洗浄し、その後洗剤を廃液タンクに排出し、希釈容器内を乾燥するようになっている。希釈容器5内の希釈検体は希釈攪拌装置15により攪拌されて、試料の希釈が均一にされる。これらの各装置13,14,15,16の配置の自由度を確保するために、希釈ターンテーブル6は、この希釈ターンテーブル6上の円周上に配置された希釈容器5の総数と共通の因数を持たない数を1ステップの送り数としてステップ送りされるようになっている。
【0026】
サンプリングピペット14は、図示しないサンプリングピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、希釈ターンテーブル6と反応ターンテーブル12との間で希釈洗浄装置16を通って左右の回動による往復動するようになっている。そして、サンプリングピペット14は希釈ターンテーブル6の所定位置において上下動により希釈容器5にアクセスしたとき、図示しない希釈サンプル用ポンプが作動して所定量の希釈サンプルを吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した希釈検体をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0027】
反応ターンテーブル12の周囲には、サンプリングピペット14の他に、第1試薬ピペット17、第2試薬ピペット18、第1反応攪拌装置19、第2反応攪拌装置20、検出器である多波長光度計21、恒温槽22および反応容器洗浄装置23が配置されている。
【0028】
第1試薬ピペット17は、図示しない第1試薬ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、反応ターンテーブル12と第1試薬ターンテーブル8との間で左右の回動による往復動するようになっている。そして、第1試薬ピペット17は第1試薬ターンテーブル8の所定位置において上下動により第1試薬容器7にアクセスしたとき、図示しない第1試薬用ポンプが作動して所定量の第1試薬を吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した第1試薬をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0029】
第1試薬を反応容器11に吐出する動作において、本実施形態では、後述する第1試薬サンプリング手段、第1試薬希釈分注手段によって、所定量の濃縮試薬は加温水と共に希釈分注される。
【0030】
第1反応攪拌装置19は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転運動かつ前後方向の往復動をされるようになっている。そして、反応ターンテーブル12の所定の反応容器11の希釈検体と第1試薬内に攪拌棒が進入した後、回転かつ前後運動することにより、希釈検体の反応が均一にかつ迅速に行われるようにしている。
【0031】
第2試薬ピペット18は、図示しない第2試薬ピペット左右・上下駆動機構により左右、上下に駆動されて、反応ターンテーブル12と第2試薬ターンテーブル10との間で左右の回動による往復動するようになっている。そして、第2試薬ピペット18は第2試薬ターンテーブル10の所定位置において上下動により第2試薬容器9にアクセスしたとき、図示しない第2試薬用ポンプが作動して所定量の第2試薬を吸引し、反応ターンテーブル12の所定位置において上下動により反応容器11にアクセスしたとき吸引した第2試薬をその反応容器11に吐出するようにしている。
【0032】
第2試薬を反応容器11に吐出する動作において、第1試薬の場合と同様、本実施形態では、後述する第2試薬サンプリング手段,第2試薬希釈分注手段によって所定量の濃縮試薬は加温水と共に希釈分注される。
【0033】
第2反応攪拌装置20は図示しない攪拌装置上下駆動機構により上下に駆動されるとともに、図示しない攪拌棒が回転運動かつ前後方向の往復動をされるようになっている。そして、反応ターンテーブル12の所定の反応容器11の希釈検体と第2試薬内に攪拌棒が進入した後、回転かつ前後運動することにより、希釈検体の反応が均一にかつ迅速に行われるようにしている。
【0034】
多波長光度計21は、反応容器11内の希釈検体の吸光度等を測定して反応容器11内での希釈検体の反応状態を検出するようにしている。恒温槽22は、反応ターンテーブル12の反応容器11を常時一定の温度に保持するようになっている。
【0035】
反応容器洗浄装置23は、複数の反応容器洗浄ノズルを有し、反応容器洗浄ノズルを介して図示しない廃液ポンプにより反応容器11に入っている検出の終了した希釈検体を吸い込みかつこれを廃液タンクに排出した後、図示しない洗剤ポンプにより洗剤をこの反応容器11内に供給してこの洗剤により反応容器11内を洗浄し、その後洗剤を廃液タンクに排出し、反応容器内を乾燥するようになっている。
【0036】
これらサンプリングピペット14、第1試薬ピペット17、第2試薬ピペット18、第1反応攪拌装置19、第2反応攪拌装置20、多波長光度計21、恒温槽22、反応容器洗浄装置23の配置の自由度を確保するために、反応ターンテーブル12もこの反応ターンテーブル12上の円周上に配置された反応容器11の総数と共通の因数を持たない数を1ステップの送り数としてステップ送りされるようになっている。その場合、反応ターンテーブル12は1ステップにつき半周以上回転するようにされている。
<希釈容器、反応容器の構成>
図1−図3を用いて希釈容器5、反応容器11の説明を行う。尚、希釈容器5と反応容器11とは同一構造であるので、希釈容器5で説明を行い、反応容器11の説明は省略する。
【0037】
希釈容器5の外形は、直方体である。そして、希釈容器5の内部には、上面5aが開放面となり、水平方向の断面形状が長円形の柱状空間が形成されている。
【0038】
更に、挿入されるサンプル希釈ピペット13、サンプリングピペット14と対向する底部5bの箇所(底部5bの中央部)には、円錐状の凹部5cが形成され、底部5bの他の箇所より深くなっている。
【0039】
このような構成の希釈容器5によれば、以下のような効果が得られる。
【0040】
(1) 希釈容器5の内部の水平方向の断面形状は、長円形(角がない細長形)であることにより、角部がある場合に比べて液面の這い上がり量が小さくなり、メニスカスによる液面の低下が小さくなる。
【0041】
(2) 図に示すように、希釈容器(液体容器)5の底部5bのうち、挿入されるサンプル希釈ピペット13、サンプリングピペット14と対向する部分は、円錐状の凹部5cが形成され、底部5bの他の箇所より深くなっていることにより、希釈容器5とサンプル希釈ピペット13、サンプリングピペット14との位置関係が従来のままで、液体少量時にロスとなる部分の体積を押し上げることができるため、液面乖離する液体量のレベルを下げることができる。
【0042】
図5を用いて説明する。(a)図は従来の液体容器を示し、(b)図は実施形態の液体容器を示している。
【0043】
(a)図において、液体容器51内の液体をピペット53で吸い上げるために、ピペット53を液体容器へ下降、停止させる時、その停止位置には何らかの形で下限値が設定されているのが一般的である。この下限値は、液体容器51の底面51aとピペット53とが接触し、どちらかが損傷したり分注ミスが起きたりするのを防止するためであり、液体容器51の底面51aとピペット53の先端との間隔の下限値をGと言い換えることができる。この下限値Gがあるために、ピペット53が安定して急進できる液体容器51内液量も下限値Vがある。それ以下の液量ならば、ピペット53が液面に達しないため、吸引ミスとなる。液量がVのときの液面高さLは、前述した液体容器51の底面51aとピペット53の先端との間隔の下限値Gよりもやや高くなっている。
【0044】
以上により、安定的な液体容器内液量の下限値Vは常に廃棄される分となり、検体ロスとなっている。
【0045】
(b)図に示すように、底面51a’の中央部をV字形とした時、液面高さがLに達するまでの必要液量V’は、V字によって押し上げられる液体の容積(=V字の体積X)の分だけ少なくなる。また、ピペット53のサンプリング位置は液体容器51’の中央部なので、V字の最も低い点となる。このため底面51a’との位置関係とは変わらず、ピペット53と液体容器51’との間隔の下限値Gは変わらない。よって、底面がV字の液体容器51’では、ピペット53が安定して吸引できる液体容器内液量の下限値はV’となる。従って、液面乖離する液体量のレベルを下げることができる。即ち、検体のロスを減らすことができ、試料をより有効に使用できるようになる。
【0046】
(3) 希釈容器(液体容器)5内部の水平方向の断面形状は、細長形であるので、断面形状が円形の液体容器に比べて、希釈ターンテーブル6への配置可能な個数を変えないままで収容量を増やすことが可能となる。また、容器の液体収容量は、細長形の長手方向の長さを変えることで、自由に設定できる。
【0047】
同様に、反応容器11も(1)−(3)の効果を有する。
【0048】
本発明は、上記実施形態例に限定するものではない。上記実施形態例では、希釈容器5、反応容器11の水平方向の断面形状は長円形であったが、他に、楕円形、角部を丸くした長方形、即ち、角のない細長形であれば、メニスカスによる液面の低下が小さくなる。
【0049】
また、上記実施形態では、底部に円錐状の凹部を形成したが、凹部の形状は円錐状に限定するものではなく、どのような形状であってもよい。液体容器を樹脂成形で製造する場合、凹部の形状を円錐状とすることで、金型の数を減らすことでき、製造が容易となる。
【符号の説明】
【0050】
5 希釈容器
6 希釈ターンテーブル
11 反応容器
12 反応ターンテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開放面で、内部に液体を収容し、前記開放面から挿入されたピペットにより前記液体が吸引される臨床検査用分析装置の液体容器であって、
前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、角がない細長形であることを特徴とする臨床検査用分析装置の液体容器。
【請求項2】
前記液体容器内部の水平方向の断面形状は、長円形であることを特徴とする請求項1記載の臨床検査用分析装置の液体容器。
【請求項3】
前記液体容器の底部のうち、
挿入される前記ピペットと対向する箇所は、他の箇所より深いことを特徴とする請求項1または2記載の臨床検査用分析装置の液体容器。
【請求項4】
前記臨床検査用分析装置は、
検体を希釈した希釈検体液を収容する希釈容器が複数セットされる希釈ターンテーブルと、
前記希釈検体液と試薬とが分注される反応容器が複数セットされる反応ターンテーブルと、
を有し、
前記希釈ターンテーブルで選択された前記希釈容器から希釈検体液を前記ピペットで吸引し、前記反応ターンテーブルで選択された反応容器に前記ピペットで吐出するよう構成され、前記希釈容器、前記反応容器は請求項1乃至3のいずれかの記載の液体容器であることを特徴とする臨床検査用分析装置の液体容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−242231(P2012−242231A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112248(P2011−112248)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】