説明

自動二輪車

【課題】車両の発進を運転者に確実に認識させるとともに、消費電力を低減可能な自動二輪車を提供する。
【解決手段】スロットルグリップ15と、スロットルグリップ15の操作量に応じて駆動される駆動手段21と、を備えた自動二輪車1であって、スロットルグリップ15の操作量を検出するスロットルグリップセンサ14と、スロットルグリップセンサ14からの信号に基づいて駆動手段21を制御する制御装置13と、制御装置13からの信号に基づいて運転者への発進警告を行う報知手段18、20と、を備え、制御装置13は、自動二輪車1が走行可能状態であり、且つ、スロットルグリップ15の操作量が所定の基準値以上であることを条件に、報知手段18、20に信号を送信して運転者への発進警告を行わせることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットルグリップの操作量に応じて駆動される駆動手段を備えた自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動二輪車のハンドルにはスロットルグリップが回転可能に設けられており、このスロットルグリップを運転者が操作すると、その操作量に応じて駆動手段(例えばエンジンや電動モーター)が駆動され、この駆動力が駆動輪(通常は後輪)に伝達されて、自動二輪車が走行するようになっている。
【0003】
ところで、電動モーターを駆動手段とする自動二輪車(以下、「電動二輪車」と称する。)においては、発進時にエンジン音やエンジンの回転に伴う振動が発生しない。そのため、車両が走行可能な状態で運転者が無意識にスロットルグリップを回転させてしまった場合に、音や振動などの前兆なく車両が急発進する問題がある。このような問題が発生する場合として、例えば、車両を押しながら歩いている状態で運転者がハンドルを大きく切った際に、運転者の姿勢と車両の位置の関係でスロットルグリップが回転してしまう場合や、車両を押して歩きながら上り坂や段差を上ろうとして運転者がハンドルを強く押し出した際に、スロットルグリップが回転してしまう場合がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、車両が発進可能状態である場合に、音や振動を発生させて車両の状態を運転者に通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−169292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1における音や振動は、「スロットルグリップを回転させれば車両が発進すること」を運転者に通知することで、運転者による急激なスロットルグリップの操作を間接的に防止するものであり、「スロットルグリップが回転しており、これから車両が発進すること」を運転者に知らせるものではない。従って、運転者が意識的にスロットルグリップを回転させる場合には運転者に対する注意喚起となるが、運転者が無意識にスロットルグリップを回転させてしまう場合には運転者に対する注意喚起になりにくい。そのため、運転者は車両が急発進して初めて自分がスロットルグリップを回転させていることに気づき、慌てて車両を停止するための操作を行わなくてはならないという不都合がある。
【0007】
また、上記した従来技術では、車両が発進可能状態である限り常に音や振動を発生させることとなり、その間バッテリーの電力を消費し続けるという不都合が有る。
【0008】
そこで、本発明は上記の事情を考慮し、車両の発進を運転者に確実に認識させるとともに、消費電力を低減可能な自動二輪車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、運転者によって操作されるスロットルグリップと、該スロットルグリップの操作量に応じて駆動される駆動手段と、を備え、該駆動手段によって駆動輪を回転させる自動二輪車であって、前記スロットルグリップの操作量を検出するスロットルグリップセンサと、該スロットルグリップセンサからの信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御装置と、該制御装置からの信号に基づいて運転者への発進警告を行う報知手段と、を備え、前記制御装置は、前記自動二輪車が走行可能状態であり、且つ、前記スロットルグリップセンサによって検出された前記スロットルグリップの操作量が所定の基準値以上であることを条件に、前記報知手段に信号を送信して運転者への発進警告を行わせることを特徴とする。
【0010】
このような構成を採用することで、自動二輪車が走行可能な状態で運転者がスロットルグリップを操作した場合に、「スロットルグリップが回転しており、これから車両が発進すること」を運転者に確実に認識させることが可能となる。そのため、実際に車両が発進する前に車両が発進することを運転者に認識させることができ、車両を停止させるための対応を従来よりも早く運転者に取らせることができる。そのため、スロットルグリップの誤操作が継続されるような事態を回避することが可能となる。
【0011】
また、自動二輪車が走行可能状態である場合に常に発進警告を行うような構成と比較して、発進警告の実施時間を短くすることが可能となる。そのため、バッテリーの電力消費を低減させることが可能となる。
【0012】
また、前記自動二輪車の車速を検出する車速センサと、前記自動二輪車を運転者が押しながら歩く速度に基づいて決定される基準速度を格納する記憶装置と、を備え、前記制御装置は、前記車速センサによって検出された前記自動二輪車の車速が前記基準速度以下であることを条件に、前記報知手段に信号を送信して運転者への発進警告を行わせても良い。
【0013】
このような構成を採用することで、自動二輪車の押し歩き時におけるスロットルグリップの誤操作を運転者に確実に認識させつつ、自動二輪車の高速運転時に運転者が意識的にスロットルグリップを操作した場合などに不要な警告が行われるのを抑制することができる。
【0014】
また、前記記憶装置には、前記スロットルグリップの操作量の加速度についての異常範囲の下限値が格納され、前記制御装置は、前記スロットルグリップセンサによって検出された前記スロットルグリップの操作量の変化を微分して操作量の加速度を算出し、この算出した加速度が前記した加速度についての異常範囲の下限値以上のときには、前記スロットルグリップの操作量に対応する駆動力よりも小さな駆動力で前記駆動手段を駆動させても良い。
【0015】
このような構成を採用することで、異常な加速度でスロットルグリップの操作量が上昇した場合に、これに伴って駆動手段の駆動力が異常な加速度で上昇して車両が急発進するのを防止することが可能となる。
【0016】
また、前記駆動手段は、電動モーターであっても良い。
【0017】
このように駆動手段が電動モーターである場合には、駆動手段の駆動に伴って音や振動が発生しないため、スロットルグリップの誤操作が継続される可能性が高まる。そのため、本発明を用いてスロットルグリップの誤操作を運転者に確実に認識させることが望ましい。つまり、本発明は、電動二輪車に好適である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、車両の発進を運転者に確実に認識させるとともに、消費電力を低減可能な自動二輪車を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動二輪車を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電動二輪車の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電動二輪車において、発進警告制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づき、本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る自動二輪車をスクータ型の電動二輪車1に適用する場合について説明する。以下、上下、左右、前後の方向は、電動二輪車1に乗車する運転者から見た方向を示す。
【0021】
まず、図1を用いて電動二輪車1の全体の構成について説明する。電動二輪車1には、車体の骨組を構成する車体フレーム9が設けられている。この車体フレーム9は、ガソリンエンジンを搭載した一般的なスクータ型自動二輪車に設けられるものと同様の構成である。なお、図1において車体フレーム9はその前後方向中央部のみが表示されている。
【0022】
車体フレーム9は車体カバー2によって全体を覆われている。車体フレーム9の前端部にはフロントフォーク3が支持され、フロントフォーク3の下端には前輪4が軸支され、前輪4の上方を覆うようにしてフロントフェンダ5が設けられている。フロントフォーク3の上端にはハンドル6が設けられ、ハンドル6の上方にはバックミラー7が設けられている。
【0023】
車体フレーム9の後部にはスイングアーム8の前端部が支持され、スイングアーム8の後端部には、駆動輪としての後輪10が軸支され、後輪10の上方を覆うようにしてリヤフェンダ11が設けられている。車体フレーム9の後部上方には運転者シート12が設けられている。
【0024】
次に、主に図2を用いて電動二輪車1のシステム構成について説明する。
【0025】
電動二輪車1には、制御装置(コントローラ)13が設けられ、制御装置13にはスロットルグリップセンサ14が接続されている。このスロットルグリップセンサ14は、ハンドル6(図1参照)の右側部に回転可能に設けられたスロットルグリップ15の操作量(回転量)を検出し、その検出信号を制御装置13に出力するように構成されている。
【0026】
制御装置13には、車速センサ16が接続されている。車速センサ16は、例えば前輪4又は後輪10(いずれも図1参照)の近傍に設けられている。車速センサ16は、電動二輪車1の車速を検出し、その検出信号を制御装置13に出力するように構成されている。
【0027】
制御装置13には、半導体メモリなどの記憶素子で構成される記憶装置17が接続されている。記憶装置17には、各種演算プログラムやこれらの演算プログラムで使用されるテーブルやマップ等が格納されている。記憶装置17には、例えば、後述する運転者への発進警告の条件となるスロットルグリップ15の操作量の基準値や、電動二輪車1を運転者が押しながら歩く速度に基づいて決定された基準速度(本実施形態では5km/h)や、スロットルグリップ15の操作量の加速度についての異常範囲の下限値などが格納されている。
【0028】
制御装置13には、報知手段としての報音装置18が接続されている。報音装置18は、例えばアンプ内蔵スピーカーやブザーなどによって構成されており、制御装置13からの信号に基づいて警告音を発するように構成されている。報音装置18は、例えばハンドル6の近傍や車体カバー2の後部などに配置することができる。
【0029】
制御装置13には、報知手段としての振動発生装置20が接続されている。振動発生装置20は、例えば、スロットルグリップ15に内蔵されており、振動発生用モーター(図示せず)を備えている。そして、制御装置13からの信号に基づいて振動発生用モーターが駆動することで、スロットルグリップ15が振動するように構成されている。
【0030】
制御装置13には、電動モーター21が接続されている。電動モーター21は、例えば、スイングアーム8(図1参照)に一体に取り付けられており、後輪10に接続されている。電動モーター21は、バッテリー22と接続されており、このバッテリー22からの電力によって駆動(回転)するように構成されている。なお、バッテリー22は、報音装置18や振動発生装置20の駆動源として併用されても良い。
【0031】
上記の如く構成されたものにおいて、運転者によってスロットルグリップ15が操作されると、この操作量をスロットルグリップセンサ14が検出してその検出信号を制御装置13に出力する。制御装置13は、上記した検出信号に基づいて電動モーター21を制御し、電動モーター21を駆動させる。これに伴って、電動モーター21に接続された後輪10が回転し、電動二輪車1が走行する。
【0032】
この電動二輪車1における発進警告制御について主に図3を用いて説明する。
【0033】
まず、制御装置13は、電動二輪車1が走行可能状態であるか否かを判断する(S101)。この判断は、例えば、キー操作等により電動二輪車1のメインスイッチがONになっていること、電動二輪車1が故障モードでないこと(車両各部のセンサから故障を知らせる信号が制御装置13に出力されていないこと)、バッテリー22の残量が不足していないこと、などを基準に行われる。制御装置13は、電動二輪車1が走行可能状態でないと判断した場合には、報音装置18及び振動発生装置20に信号を出力しない。従って、運転者への発進警告は開始されない(S102)。
【0034】
一方で、電動二輪車1が走行可能状態であると判断した場合には、制御装置13は、車速センサ16によって検出された電動二輪車1の車速を記憶装置17に格納された基準速度(5km/h)と比較し、電動二輪車1の車速が5km/h以下であるかを判断する(S103)。制御装置13は、電動二輪車1の車速が5km/h以下でないと判断した場合には、報音装置18及び振動発生装置20に信号を送信しない。従って、運転者への発進警告は開始されない(S102)。
【0035】
一方で、電動二輪車1の車速が5km/h以下であると判断した場合には、制御装置13は、スロットルグリップセンサ14によって検出されたスロットルグリップ15の操作量を記憶装置17に格納された基準値と比較し、スロットルグリップ15の操作量が基準値以上であるかを判断する(S104)。制御装置13は、スロットルグリップ15の操作量が基準値以上でないと判断した場合には、報音装置18及び振動発生装置20に信号を送信しない。従って、運転者への発進警告は開始されない(S102)。
【0036】
一方で、スロットルグリップ15の操作量が基準値以上であると判断した場合には、制御装置13は、報音装置18及び振動発生装置20に信号を出力する。この信号に基づいて、報音装置18が警告音を発するとともに、振動発生装置20がスロットルグリップ15に振動を発生させる。即ち、運転者への発進警告が開始される(S105)。
【0037】
上記各ステップが繰り返され、S101とS103とS104のステップがすべてYESである限り、発進警告が継続される(S105)。一方で、S101とS103とS104のステップのうちの少なくとも一つがNOになった場合には、発進警告は停止される(S102)。
【0038】
なお、制御装置13は、スロットルグリップセンサ14からスロットルグリップ15の操作量に関する信号が出力される度に、スロットルグリップ15の操作量の変化を微分して操作量の加速度を算出し、この加速度を、記憶装置17に格納された加速度の異常範囲の下限値と比較する。そして、算出した加速度が上記した異常範囲の下限値以上のときには、スロットルグリップ15の操作量に対応する駆動力よりも小さな駆動力で電動モーター21を駆動させる。
【0039】
本実施形態では上記のように、電動二輪車1が走行可能状態であり、且つ、スロットルグリップ15の操作量が基準値以上であることを条件に、発進警告が行われるようになっている。そのため、「スロットルグリップ15が回転しており、これから車両が発進すること」を運転者に知らせることが可能となり、運転者がスロットルグリップ15を意識的に回転させたか無意識に回転させてしまったかに関わらず、実際に車両が発進する前に車両が発進することを運転者に確実に認識させることができる。これに伴って、運転者がスロットルグリップ15を誤操作により無意識に回転させていた場合には、スロットルグリップ15を戻したりブレーキを掛けたりといった対応を、従来よりも早く行うことができる。そのため、上記した誤操作が継続されるような事態を回避することが可能となる。
【0040】
また、電動二輪車1が走行可能状態である場合に常に発進警告を行うような構成と比較して、発進警告の実施時間を短くすることが可能となる。そのため、バッテリー22の電力消費を低減させることが可能となる。
【0041】
また、本実施形態では、電動二輪車1の車速が5km/h以下であることを条件に、発進警告が行われるようになっている。そのため、電動二輪車1の押し歩き時におけるスロットルグリップ15の誤操作を運転者に確実に認識させつつ、電動二輪車1の高速運転時に運転者が意識的にスロットルグリップ15を操作した場合などに、不要な発進警告が行われるのを抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、制御装置13が算出したスロットルグリップ15の操作量の加速度が、記憶装置17に格納された加速度の異常範囲の下限値以上のときには、スロットルグリップ15の操作量に対応する駆動力よりも小さな駆動力で制御装置13が電動モーター21を駆動させるようになっている。そのため、異常な加速度でスロットルグリップ15の操作量が上昇した場合に、これに伴って電動モーター21の駆動力が異常な加速度で上昇して車両が急発進するのを防止することが可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、駆動手段として電動モーター21を用いており、駆動手段の駆動に伴って音や振動が発生しないため、スロットルグリップ15の誤操作が継続される可能性が高まる。そのため、本発明を用いてスロットルグリップ15の誤操作を運転者に確実に認識させることが望ましい。
【0044】
本実施形態では、報知手段として報音装置18と振動発生装置20の両方を用いる場合について説明したが、他の異なる実施形態では、報音装置18又は振動発生装置20のいずれか一方のみを用いても良い。また、他の異なる実施形態では、発光装置(例えば、警告ランプ)などの他の報知手段を用いても良い。
【0045】
また、報音装置18から発せられる警告音の音量は、常に一定であっても良いし、電動モーター21の駆動力の増加に伴って徐々に大きくなるように設定されていても良い。同様に、振動発生装置20が発生させる振動の大きさは、常に一定であっても良いし、電動モーター21の駆動力の増加に伴って徐々に大きくなるように設定されていても良い。
【0046】
本実施形態では、発進警告を行う電動二輪車1の基準速度を5km/hとしたが、他の異なる実施形態では、電動二輪車1の重量や形状等に応じて、基準速度を適宜変更することが可能である。
【0047】
また、発進警告の条件となるスロットルグリップ15の操作量の基準値は、適宜設定することができる。例えば、この基準値をスロットルグリップセンサ14の感度(分解能)における最小値に設定しておけば、スロットルグリップ15の操作量が0でないことを条件に、発進警告を行うことができる。一方で、車両の坂道発進時には、車両の発進前にスロットルグリップ15を微小に操作して、電動モーター21に予め駆動力を発生させておく場合がある。このような場合に不要な発進警告が行われるのを防止するためには、坂道発進時のスロットルグリップ15の操作量よりも大きい値に基準値を設定しておけば良い。
【0048】
本実施形態では、バッテリー22から供給される電力によって電動モーター21を駆動させる場合について説明したが、他の異なる実施形態では、燃料電池ユニットから供給される電力によって電動モーター21を駆動させても良い。
【0049】
本実施形態では、電動二輪車1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、エンジン駆動式の自動二輪車に本発明の構成を適用しても良い。この場合、例えば、アイドリングストップ機能を備えた自動二輪車において、エンジンの停止状態からスロットルグリップ15を操作してエンジンを始動させる時に本発明の構成を適用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 電動二輪車(自動二輪車)
10 後輪(駆動輪)
13 制御装置
14 スロットルグリップセンサ
15 スロットルグリップ
16 車速センサ
17 記憶装置
18 報音装置(報知手段)
20 振動発生装置(報知手段)
21 電動モーター(駆動手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者によって操作されるスロットルグリップと、該スロットルグリップの操作量に応じて駆動される駆動手段と、を備え、該駆動手段によって駆動輪を回転させる自動二輪車であって、
前記スロットルグリップの操作量を検出するスロットルグリップセンサと、
該スロットルグリップセンサからの信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御装置と、
該制御装置からの信号に基づいて運転者への発進警告を行う報知手段と、を備え、
前記制御装置は、前記自動二輪車が走行可能状態であり、且つ、前記スロットルグリップセンサによって検出された前記スロットルグリップの操作量が所定の基準値以上であることを条件に、前記報知手段に信号を送信して運転者への発進警告を行わせることを特徴とする自動二輪車。
【請求項2】
前記自動二輪車の車速を検出する車速センサと、
前記自動二輪車を運転者が押しながら歩く速度に基づいて決定される基準速度を格納する記憶装置と、を備え、
前記制御装置は、前記車速センサによって検出された前記自動二輪車の車速が前記基準速度以下であることを条件に、前記報知手段に信号を送信して運転者への発進警告を行わせることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
【請求項3】
前記記憶装置には、前記スロットルグリップの操作量の加速度についての異常範囲の下限値が格納され、
前記制御装置は、前記スロットルグリップセンサによって検出された前記スロットルグリップの操作量の変化を微分して操作量の加速度を算出し、この算出した加速度が前記した加速度についての異常範囲の下限値以上のときには、前記スロットルグリップの操作量に対応する駆動力よりも小さな駆動力で前記駆動手段を駆動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車。
【請求項4】
前記駆動手段は、電動モーターであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−35430(P2013−35430A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173533(P2011−173533)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】