自動分析装置及びプローブ洗浄方法
【課題】検体のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体間のキャリーオーバを要求する性能に確保すること。
【解決手段】プローブにより検体を順次サンプリングし、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記プローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する。
【解決手段】プローブにより検体を順次サンプリングし、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記プローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブにより検体をサンプリングし、検体に対する生化学分析と免疫分析とを行う自動分析装置及び自動分析装置に用いるプローブの洗浄を行うプローブ洗浄方法の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置が例えば病院に備えられている。自動分析装置は、血液や尿等の検体を各検査項目別に分析する。自動分析装置は、検体の生化学分析を行う生化学分析ユニットと免疫分析を行う免疫分析ユニットとを連結して成る。自動分析装置は、検体を検体容器内に収容し、この検体容器を搬送系によって生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとの間に搬送する。
【0003】
生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとには、それぞれ反応管が設けられている。反応管は、搬送系によって搬送される。反応管が生化学分析ユニット又は免疫分析ユニットに搬送されると、生化学分析ユニット又は免疫分析ユニットにおいて反応管内に検体容器内の検体がそれぞれ分注される。分注は、生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとにそれぞれ設けられている各サンプリング機構により行われる。各サンプリング機構は、それぞれ例えばサンプリングアームにサンプリングプローブを設けて成る。サンプリング機構は、サンプリングアームの駆動によりサンプリングプローブを検体容器内の検体中に浸し、サンプリングプローブにより検体容器内の検体を吸引し、サンプリングプローブを反応管内に移動し、サンプリングプローブから検体を反応管内に吐き出す。
【0004】
自動分析装置では、それぞれ異なる検体を収納する複数の検体容器を順次生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとに搬送し、検体を各反応管内に分注する。このため、図15に示すように前の検体と次の検体との間の汚染すなわちキャリーオーバを防ぐためにサンプリングプローブの洗浄が行われる。サンプリングプローブの洗浄は、検体を吸引し、反応管内に検体を吐き出した後に行われる。これにより、サンプリングプローブの残量物の量は、図15に示すように洗浄前の残量物の量Caよりも洗浄後の残量物の量Cbの方が少なくなる。
【0005】
サンプリングプローブの洗浄に関する技術は、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、被洗浄状態に置かれたサンプリングプローブの外壁に向かって放出される洗浄液が検体に浸った領域を含むように洗浄液を放出する開口部を形成することを開示する。
生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとでは、検体に対する測定の感度に相当の差がある。生化学分析ユニットの感度よりも免疫分析ユニットの感度の方が高い。これにより、生化学分析ユニットに対しては、検体間のキャリーオーバに関して高い性能を要求しない。前の検体と次の検体との間でのキャリーオーバがあっても生化学分析ユニットは、分析結果に影響を与えない。
【0006】
一方の免疫分析ユニットに対しては、検体間のキャリーオーバに関して高い性能を要求する。このため、前の検体と次の検体との間でのキャリーオーバがあると、免疫分析ユニットは、分析結果に誤差を生じてしまう。
検体間のキャリーオーバは、サンプリングプローブの汚れ度合いや検体をサンプリングするときの条件等によっても左右される。従って、全ての条件下において検体間のキャリーオーバの性能を要求する性能にキープすることは、難しいのが現状である。
サンプリングの条件によって検体間のキャリーオーバが変化することは、次のような傾向によることが実験によって確認されている。サンプリング回数を増加すると、これに伴って検体間のキャリーオーバが増大する。サンプリング回数の増加とキャリーオーバの増大とは、必ずしも比例関係にあるものではない。サンプリングプローブにより吸引する検体の積算量に応じて検体間のキャリーオーバが増大する。ここで、検体の積算量は、ダミーを含めた全ての検体のサンプリング量、例えば第1回目〜第n回目のサンプリング量の総和である。
【0007】
自動分析装置における最大のサンプリング回数は、仕様上100回を超える。サンプリングプローブは、仕様上例えば35μLのサンプリング量の検体を吸引し、吐出すことがあり得る。このようなサンプリングでは、平均のサンプリング量例えば4μL程度のサンプリングと比較して同一のサンプリング回数であっても、大きな検体間のキャリーオーバになる。
サンプリング回数とサンプリング量との2つのサンプリング条件において、仕様上の最大条件で要求される検体間のキャリーオーバの値は、例えば0.1ppm以下である。しかしながら、キャリーオーバの値例えば0.1ppm以下にするのは、困難である。
【特許文献1】特開2004−251797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、検体のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる自動分析装置及びプローブ洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の自動分析装置は、検体をサンプリングするプローブと、プローブによりサンプリングされた検体の分析を行う分析ユニットと、プローブを洗浄する洗浄機構と、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて洗浄機構によるプローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更するプローブ洗浄変更部とを具備する。
本発明の請求項17に記載のプローブ洗浄方法は、プローブにより検体を順次サンプリングし、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいてプローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検体のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる自動分析装置及びプローブ洗浄方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は自動分析装置の構成図を示す。自動分析装置は、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2と連結し、かつ生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2との間に搬送ユニット3を設けて成る。搬送ユニット3は、血清又は尿等の検体4を収容した複数の検体容器5を生化学分析ユニット1から免疫分析ユニット2へ矢印A方向に搬送する。各検体容器5にそれぞれ収容されている各検体4は、例えばそれぞれ異なる各患者から採取されたものである。
【0012】
生化学分析ユニット1には、サンプリング機構6aが設けられている。サンプリング機構6aは、検体容器5内に収容されている検体4を生化学分析ユニット1に分注する。具体的にサンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aの先端にサンプリングプローブ8aを設けて成る。生化学分析ユニット1には、反応容器9aが設けられている。
【0013】
サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。生化学分析ユニット1は、反応容器9a内に分注された検体4の生化学分析を行う。
【0014】
免疫分析ユニット2には、サンプリング機構6bが設けられている。サンプリング機構6bは、検体容器5内に収容されている検体4を免疫分析ユニット2に分注する。具体的にサンプリング機構6bは、サンプリングアーム7bの先端にサンプリングプローブ8bを設けて成る。免疫分析ユニット2には、反応容器9bが設けられている。サンプリング機構6bは、サンプリングアーム7bを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8bを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8bを上昇し、サンプリングプローブ8bを反応容器9bの上方に移動し、サンプリングプローブ8bを下降して検体4を反応容器9b内に吐き出す。免疫分析ユニット2は、反応容器9b内に分注された検体4の免疫分析を行う。
【0015】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とでは、検体4に対する測定の感度に相当の差があり、生化学分析ユニット1の感度よりも免疫分析ユニット2の感度の方が高い。
【0016】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とは、それぞれ各洗浄機構10a、10bを備える。各洗浄機構10a、10bは、各サンプリングプローブ8a、8bを洗浄する。図2は各洗浄機構10a、10bの構成図を示す。各洗浄機構10a、10bは、洗浄槽11に洗浄ポンプ12を設けて成る。洗浄機構10aは、洗浄槽11に挿入されたサンプリングプローブ8a又は8bに対して洗浄ポンプ12の駆動により洗浄液13を噴射させることによりサンプリングプローブ8a又は8bを洗浄する。
【0017】
各サンプリングプローブ8a、8bの洗浄のタイミングは、次の通りである。サンプリングプローブ8aについて説明する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0018】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
再び、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の設置位置に移動し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、吸引した検体4を反応容器9a内に吐き出し、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aにおいて洗浄するまでの動作を1サイクルとする。
【0019】
生化学分析ユニット1及び免疫分析ユニット2は、搬送ユニット3により搬送される検体容器5内の検体4を各サンプリング機構6a、6bにより吸引し、各反応容器9a、9bに吐き出している。これに限らず、生化学分析ユニット1及び免疫分析ユニット2は、図3に示す構成にしてもよい。ディスクサンプラ20は、複数の検体容器5を設ける。このディスクサンプラ20は、例えば矢印B方向に回転する。反応ディスク21は、複数の反応容器9aを設ける。この反応ディスク21は、例えば矢印C方向に回転する。サンプリング機構6aは、ディスクサンプラ20と反応ディスク21との間に設けられている。洗浄機構10aは、ディスクサンプラ20と反応ディスク21との間で、かつサンプリングプローブ8aの移動経路上に設けられている。
【0020】
サンプリング機構6aの1サイクルの動作は、次の通りである。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを回転移動させて反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0021】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
再び、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。
次に、制御系30について図4に示す自動分析装置の制御系のブロック構成図を参照して説明する。制御系30は、コンピュータにより成り、CPU、RAM、ROM、入出力ポート等を有する。制御系30は、コンピュータがROMに記憶されている自動分析プログラムを実行する。制御系30は、CPUにより成る主制御部31を有する。主制御部31は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング情報に従って自動分析部33、サンプリング駆動部34、洗浄駆動部35、プローブ洗浄変更部としてのプローブ洗浄追加部36を動作制御する。
【0022】
サンプリング情報設定部32には、搬送ユニット3によって順次搬送される各検体4の情報が予め設定されている。各検体4の情報は、例えば検体4を採取した患者名、血清又は尿等の検体4の種類、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおける検体4の各検査項目、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおける各種の検体4毎の各サンプリング回数、1回のサンプリング量などである。
【0023】
自動分析部33は、所定のサンプリング期間毎に生化学分析ユニット1を動作させ、反応容器9a内に分注された検体4の生化学分析を行い、これと共に生化学分析ユニット1において洗浄機構9aを動作させる通常の分析動作を行う。自動分析部33は、所定のサンプリング期間毎に免疫分析ユニット2を動作させ、反応容器9b内に分注された検体4の免疫分析を行う。
【0024】
自動分析部33は、生化学分析ユニット1を次の通り動作させる。自動分析部33は、図5に示すように各サンプリング期間T1〜Tn毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発し、サンプリング機構6aを動作させて検体4の各サンプリング動作S1〜Snを行う。自動分析部33は、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各検体4の各サンプリング動作S1〜Snの後、洗浄駆動部35に対して各動作指令を発し、サンプリングプローブ8aの各洗浄動作W1〜Wnを行う。
【0025】
各サンプリング期間T1〜Tnは、それぞれ上記説明したサンプリング機構6aの1サイクルの動作である。従って、各サンプリング期間T1〜Tnは、nサイクルのサンプリング機構6aの動作である。
サンプリング駆動部34は、各サンプリング機構6a、6bをそれぞれ動作制御する。サンプリング駆動部34は、例えば各サンプリング機構6a、6bのサンプリングアーム7a、7bを移動させる。サンプリング駆動部34は、各サンプリングプローブ8a、8bの吸引動作と吐き出し動作とを行う。
【0026】
洗浄駆動部35は、洗浄ポンプ12を動作させて洗浄液13を洗浄槽11内に噴射させる。
プローブ洗浄追加部36は、図6に示すように例えばサンプリング機構6aによる検体4のサンプリング回数が予め設定されたサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、検体4のサンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。この判断の結果、サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又はサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。プローブ洗浄追加部36は、例えば2回以上の洗浄を行う。
【0027】
図7は追加の洗浄のタイミングの一例を示す。各洗浄動作W1〜Wnは、サンプリングプローブ8aに対する通常の洗浄である。プローブ洗浄追加部36は、例えばサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えると判断すると、次のサンプリング期間T3において、追加の洗浄W’2を行う。このとき、プローブ洗浄追加部36は、検体4のサンプリングの実行を中止し、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0028】
検体4のサンプリング回数は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からのサンプリングを行った回数のカウント値である。なお、検体4のサンプリング回数は、図7に示すように例えば前回に追加の洗浄を行ったサンプリング期間Tn、例えば追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングを行った回数のカウント値でもよい。
検体4のサンプリング積算量は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からの検体4のサンプリング量の積算値である。なお、検体4のサンプリング積算量は、図7に示すように例えば前回に追加の洗浄を行ったサンプリング期間Tn、例えば追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングを行った検体4のサンプリング量の積算値でもよい。
【0029】
プローブ洗浄追加部36は、図6に示すように例えばサンプリング機構6aにより次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数を求め、合計サンプリング回数が予め設定されたサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量を求め、合計サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0030】
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、上記同様に、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。
例えば、プローブ洗浄追加部36は、図7に示すようにサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによりサンプリング動作S2とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行うとき、次のサンプリング期間T3におけるサンプリング動作S3を含めた合計のサンプリング回数を求め、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、図7に示すようにサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによりサンプリング動作S2とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行うとき、次のサンプリング期間T3における検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量を求め、合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0031】
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、上記同様に、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。
なお、プローブ洗浄追加部36は、サンプリング機構7bに対しても同様に、図7に示すようにサンプリング期間T1におけるサンプリング動作S1とサンプリングプローブ8bの洗浄動作W1とを行った後、次のサンプリング期間T2において、サンプリングプローブ8bの洗浄の追加W2’を行うと判断した場合、次のサンプリング期間T3における検体4のサンプリングを実行せずにサンプリングプローブ8bの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0032】
プローブ洗浄追加部36は、具体的にサンプリング回数カウント部37と、サンプリング量積算部38と、追加洗浄実行部39とを有する。
サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からサンプリングを行った回数をカウントする。サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時、例えばサンプリング期間T1の終了時のサンプリング回数にサンプリング回数「1」を加算し、次のサンプリング期間T2を含めた合計サンプリング回数を求める。なお、サンプリング回数カウント部37は、例えば、図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングプローブ8a、8bによる検体4の各サンプリング動作の回数のカウントを開始しても良い。
【0033】
サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からのサンプリングの積算量に次のサンプリング期間のサンプリング量を積算して次のサンプリング期間を含めた合計サンプリング積算量を求める。次のサンプリング期間T2におけるサンプリング量は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング量の情報を用いる。なお、サンプリング量積算部38は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求めてもよい。
【0034】
追加洗浄実行部39は、サンプリング回数カウント部37により求められた検体4のサンプリング回数と、サンプリング量積算部38により求められた検体4のサンプリング積算量とを受け取る。追加洗浄実行部39は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
この判断の結果、サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。サンプリング回数がサンプリング設定回数を超え、かつ検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合も追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。
【0035】
追加洗浄実行部39は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超え、かつ合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合も追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。
【0036】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について図8に示す洗浄フローチャートに従って説明する。
各検体容器5には、それぞれ例えば異なる各患者から採取された血清又は尿等の検体4が収容される。各検体容器5は、搬送ユニット3に載置される。搬送ユニット3は、各検体容器5を生化学分析ユニット1から免疫分析ユニット2へ順次搬送する。
主制御部31は、自動分析部33を動作制御する。これにより自動分析部33は、検体容器5が生化学分析ユニット1に到達すると、例えば図5に示すように各サンプリング期間T1〜Tn毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各サンプリング動作S1〜Snを行う。これと共に、洗浄機構10aは、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各サンプリング動作S1〜Snの後、サンプリングプローブ8aの各洗浄動作W1〜Wnを行う。
【0037】
各サンプリング期間T1〜Tn(1サイクル)毎における検体4の分注とサンプリングプローブ8aの洗浄動作は、次の通りである。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動する。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。ここで、サンプリングプローブ8aによる検体4のサンプリング量は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング量に従って行われる。
【0038】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動する。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降し、検体4を生化学分析ユニット1の反応容器9a内に吐き出す。
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。すなわち、自動分析部33は、各サンプリング動作S1〜Snの終了毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄槽11内に挿入する。次に、自動分析部33は、洗浄駆動部35に対して動作指令を発する。洗浄ポンプ12は、洗浄液13を洗浄槽11内に噴射する。これにより、各サンプリング動作S1〜Snの終了毎に、サンプリングアーム8aの各洗浄動作W1、W2、…、Wnが行われる。サンプリングプローブ8aの洗浄が終了すると、サンプリング機構6aは、再び、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動する。
【0039】
生化学分析ユニット1は、各反応容器内に分注された各検体4の生化学分析を順次行う。
【0040】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおいてそれぞれ各サンプリング動作S1〜Snが行われると、サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からサンプリングを行った回数をカウントする。なお、サンプリング回数カウント部37は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングプローブ8a、8bによる検体4の各サンプリング動作の回数をカウントする。
【0041】
サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。なお、サンプリング量積算部38は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。
【0042】
一方、主制御部31は、ステップ#1において、例えば生化学分析ユニット1において図5に示す各サンプリング期間T1〜Tnが終了する毎に追加洗浄実行部39を動作させる。追加洗浄実行部39は、各サンプリング期間T1〜Tn毎にサンプリング回数カウント部37からサンプリングプローブ8aによる検体4のサンプリング動作のサンプリング回数を受け取る。
例えば図5に示すサンプリング期間T2が終了し、次のサンプリング期間T3に移るとき、追加洗浄実行部39は、前のサンプリング期間、すなわちサンプリング期間T2が終了したときまでのサンプリング回数をサンプリング回数カウント部37から受け取る。又、サンプリング期間T2が終了したとき、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでのサンプリング積算量をサンプリング量積算部38から受け取る。
【0043】
これと共に、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したとき、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を加算した合計サンプリング回数をサンプリング回数カウント部37から受け取る。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したとき、次のサンプリング期間T3のサンプリング量を積算した合計サンプリング積算量をサンプリング回数カウント部37から受け取る。
【0044】
次に、追加洗浄実行部39は、ステップ#2において、サンプリング期間T2が終了したときまでの検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでの検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
追加洗浄実行部39は、同ステップ#2において、サンプリング期間T2が終了したときに、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときに、次のサンプリング期間T3のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0045】
この判断の結果、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えておらず、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えていなければ、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行わない指令を発する。これにより、図5に示すようにサンプリング期間T3において、通常通りに検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とが行われる。
【0046】
又、上記判断の結果、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えていない。又は次のサンプリング期間T3でのサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えていない。この場合、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行わない指令を発する。これにより、図5に示すようにサンプリング期間T3において、通常通りに検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とが行われる。
【0047】
次に、サンプリング期間T2が終了したとき、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#5に移り、追加洗浄実行部39に対して追加の洗浄を実行させる。
同様に、次のサンプリング期間T3におけるサンプリング動作S3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又はサンプリング期間T3におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#5に移り、追加洗浄実行部39に対して追加の洗浄を実行させる。
【0048】
追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、次のサンプリング動作S3の前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加して例えば2回以上の洗浄を行う。例えば、プローブ洗浄追加部36は、サンプリング機構6aに対して図7に示すようにサンプリング期間T2のサンプリング動作S2及びサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行った後、次のサンプリング期間T3において、検体4のサンプリング動作S3を実行せずにサンプリングプローブ8aの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0049】
次に、主制御部31は、通常に戻り、図7に示すようにサンプリング期間T4において、検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とを行う。
免疫分析ユニット2側のサンプリング機構7bにおいても同様に、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0050】
同様に、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0051】
このように上記第1の実施の形態によれば、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合、或いは次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合、次のサンプリング期間において、検体4のサンプリング動作を実行せずにサンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄動作のみを行う。
【0052】
これにより、サンプリングプローブ8a、8bの確実な洗浄が行える。サンプリングプローブ8a、8bの汚染量が従来の洗浄よりも低減できる。検体4のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体4間のキャリーオーバを要求する性能が確保できる。
次のサンプリング期間のサンプリングを含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間のサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合に追加の洗浄動作を行う。これにより、サンプリングプローブ8a、8bの汚染により検体4間のキャリーオーバを要求する性能に確保できなくなる前に、事前にサンプリングプローブ8a、8bを洗浄し、検体4間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる。
従って、生化学分析ユニット1と、生化学分析ユニット1よりも測定感度が相当高い免疫分析ユニット2とにおいて高い検査精度で検体4の分析ができる。
【0053】
サンプリングプローブ8a、8bの汚れチェックは、例えば1週間に1回、1ヶ月に1回、又は定期的に行っている。汚れチェックは、サンプリングプローブ8a、8bの汚れ度合いを測定し、測定結果により汚れが酷い場合に行っている。本装置によれば、追加の洗浄を行うので、サンプリングプローブ8a、8b間のキャリーオーバに要求する性能が長く確保できる。サンプリングプローブ8a、8bの汚れチェックを行う負担が軽減できる。
サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄は、通常時の洗浄と同様の洗浄液13の量、噴射力、噴射時間等により行う。洗浄機構9における洗浄液13の量、噴射力、噴射時間等の設定を変更せずに、追加の洗浄動作ができる。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態の装置構成は、図1乃至図4と同一であり、相違する部分について説明する。
本実施の形態は、例えば1つ検体容器5から同一の検体4を複数の反応容器9aに分注する。例えばサンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0055】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを上方に移動し、再び、サンプリングアーム7aを先の検体容器5と同一の検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを例えば先の反応容器9aと別の反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0056】
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の設置位置に移動し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、吸引した検体4を反応容器9a内に吐き出するまでの動作を1サイクルとして複数サイクル繰り返す。
サンプリング機構6aは、予め設定されたサイクル設定数を繰り返すと、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
【0057】
プローブ洗浄変更部36は、上記第1の実施の形態と同様に洗浄の追加を行うか否かを判断する。判断の結果、洗浄の追加を行うと判断すると、プローブ洗浄変更部36は、予め設定されたサイクル設定数を繰り返した後に、通常の洗浄を実行させ、さらに次のサイクルにおける検体4のサンプリングを実行せずにサンプリングプローブ8aの洗浄のみを行う。
【0058】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について図8に示す洗浄フローチャートに従って説明する。
自動分析部33は、検体容器5が生化学分析ユニット1に到達すると、例えば図9に示すように各サンプリング期間T1〜Tm毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、各サンプリング期間T1〜Tm毎に、各サンプリング動作S1〜Smを行う。各サンプリング動作S1〜Smは、次の通りである。
【0059】
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを上方に移動し、再び、サンプリングアーム7aを先の検体容器5と同一の検体容器5の上方に移動する。
【0060】
予め設定されたサイクル設定数mを繰り返すと、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aの洗浄動作W1を行う。
これ以降、サンプリング機構6aは、検体4のサンプリングを繰り返す。
追加洗浄実行部39は、ステップ#2において、例えばサンプリング期間Tmが終了したときまでの同一の検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでの同一の検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0061】
追加洗浄実行部39は、同ステップ#2において、例えばサンプリング期間Tmが終了したときに、次のサンプリング期間T1のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間Tmが終了したときに、次のサンプリング期間T1のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0062】
この判断の結果、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行う指令を発する。これにより、図10に示すようにサンプリング期間Tm’において、サンプリングプローブ8aの洗浄動作W1’が行われる。
【0063】
免疫分析ユニット2側のサンプリング機構7bにおいても同様に、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。同様に、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0064】
このように上記第2の実施の形態によれば、例えば1つ検体容器5から同一の検体4を複数の反応容器9aに分注する場合でも上記第1の実施の形態と同様に、サンプリングプローブ8a、8bの確実な洗浄が行える。サンプリングプローブ8a、8bの汚染量が従来の洗浄よりも低減できる。検体4のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体4間のキャリーオーバを要求する性能が確保できる。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態の装置構成は、図1乃至図4と同一であり、相違する部分について説明する。
本実施の形態は、各検査項目毎の検体4のサンプリング量に対して重み付けを行う。図11に示すように検体容器5に収容されている検体4は、複数の反応容器9aに分注される。各反応容器9aへの分注量(サンプリング量)は、例えば「10」「7」「5」「8」である。
【0066】
サンプリング量積算部38は、サンプリングプローブ8aに対する汚れの付着を多くするサンプリング量に対して重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、予め設定された汚れ設定量を有し、反応容器9aへのサンプリング量が汚れ設定量を超えるか否かを判断する。この判断の結果、反応容器9aへのサンプリング量が汚れ設定量を超えると、サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量に重み付けを行い、重み付けしたサンプリング量を用いて検体4のサンプリングの積算量を求める。
【0067】
例えば、汚れ設定量は、例えば「10」に設定されている。重み付け値は、例えば汚れ設定量「10」を超えた場合に例えば「2を乗算する」に設定されている。重み付け値は、例えば汚れ設定量「10」以下の場合に例えば「1を乗算する」に設定されている。サンプリング量積算部38は、図11に示す各反応容器9aへのサンプリング積算量を求める場合、サンプリング量「10」に「2」を乗算し、各サンプリング量「7」「5」「8」に「1」を乗算する。しかるに、サンプリング量積算部38は、10×2+7×1+5×1+8×1を演算してサンプリング積算量を求める。
【0068】
追加洗浄実行部39は、サンプリング量積算部38からサンプリング積算量を受け取る。追加洗浄実行部39は、サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量、例えばサンプリング積算量「80」を超えるか否かを判断する。サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、追加の洗浄を実行する。
【0069】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について説明する。
例えばサンプリングプローブ8aは、検体容器5に収容されている検体4を複数の反応容器9aに分注する。各反応容器9aへの各サンプリング量は、例えば「10」「7」「5」「8」である。
サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「10」「7」「5」「8」が汚れ設定量「10」を超えるか否かを判断する。この判断の結果、反応容器9aへのサンプリング量「10」が汚れ設定量を超えるので、サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「10」に「2」を乗算し、重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「7」「5」「8」に「1」を乗算し、重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、10×2+7×1+5×1+8×1を演算してサンプリング積算量「40」を求める。
【0070】
追加洗浄実行部39は、サンプリング量積算部38からサンプリング積算量「40」を受け取る。追加洗浄実行部39は、サンプリング積算量「40」が予め設定されたサンプリング設定積算量、例えばサンプリング積算量「80」を超えるか否かを判断する。サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、追加の洗浄を実行する。
【0071】
このように上記第3の実施の形態によれば、検体4のサンプリング量に対して重み付けを行う。例えば、サンプリングプローブ8aに対する汚れの付着量が多くなるサンプリング量に対して大きな重み付け、例えば「2」を乗算するという重み付けを行い、サンプリング積算量を求めることができる。これにより、ただ単に、サンプリング積算量を求める場合よりも早期にサンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行うことができる。検体4間のキャリーオーバに要求する性能が確実に確保できる。
【0072】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく、プローブ洗浄追加部36は、次のようなプローブ洗浄方法によりサンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄を行ってもよい。
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えようとする場合、サンプリングプローブ8a、8bの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0073】
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えようとする場合、サンプリングプローブ8a、8bの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える場合、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0074】
プローブ洗浄追加部7は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える場合、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えようとする場合と、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えようとする場合と、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える場合と、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える場合とのうち少なくとも2つの場合を満足したときに、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0075】
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8baの追加の洗浄の回数を増加してもよい。例えば、図12に示すように追加の洗浄は、サンプリング期間T3における追加の洗浄動作W2’の後に、サンプリング期間T4においても追加の洗浄動作W2’のみを行ってもよい。これにより、追加の洗浄は、各サンプリング期間T3、T4の2周期連続になる。
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄のタイミングを例えばサンプリング期間T3内で移動可能である。例えば、図13に示すように追加の洗浄動作W2’は、サンプリング期間T3内の中間に行ってもよい。追加の洗浄動作W2’は、サンプリング期間T3内の前半に行ってもよい。
【0076】
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄に要する時間を長くしてもよい。例えば、図14に示すように追加の洗浄動作W2’の時間は、サンプリング期間T3内の全て時間に設定してもよい。又、追加の洗浄動作W2’の時間は、2周期連続した各サンプリング期間T3及びT4の全て時間に設定してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、複数の検査項目のうち1つの検査項目に用いる検体4のサンプリング積算量が予め設定された量を超えた場合でも追加の洗浄動作を行うようにしてもよい。
【0077】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係る自動分析装置の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置における洗浄機構を示す構成図。
【図3】同装置における別の構成を示す図。
【図4】同装置の制御系を示すブロック構成図。
【図5】同装置におけるサンプリング期間毎の検体のサンプリング動作とサンプリングプローブの浄動作とを示すタイミング図。
【図6】同装置におけるサンプリングプローブの洗浄方法を示す図。
【図7】同装置による追加の洗浄のタイミングの一例を示す図。
【図8】同装置における洗浄フローチャート。
【図9】本発明に係る自動分析装置の第2の実施の形態におけるサンプリング期間毎の検体のサンプリング動作とサンプリングプローブの洗浄動作とを示すタイミング図。
【図10】同装置による追加の洗浄のタイミングの一例を示す図。
【図11】本発明に係る自動分析装置の第3の実施の形態における検体の各サンプリング量に対する重み付けを示す図。
【図12】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図13】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図14】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図15】従来のサンプリングプローブの洗浄方法を示す図。
【符号の説明】
【0079】
1:生化学分析ユニット、2:免疫分析ユニット、3:搬送ユニット、4:検体、5:検体容器、6a,6b:サンプリング機構、7a,7b:サンプリングアーム、8a,8b:サンプリングプローブ、9a,9b:反応容器、10a,10b:洗浄機構、11:洗浄槽、12:洗浄ポンプ、13:洗浄液、20:ディスクサンプラ、21:反応ディスク、30:制御系、31:主制御部、32:サンプリング情報設定部、33:自動分析部、34:サンプリング駆動部、35:洗浄駆動部、36:プローブ洗浄追加部、37:サンプリング回数カウント部、38:サンプリング量積算部、39:追加洗浄実行部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブにより検体をサンプリングし、検体に対する生化学分析と免疫分析とを行う自動分析装置及び自動分析装置に用いるプローブの洗浄を行うプローブ洗浄方法の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置が例えば病院に備えられている。自動分析装置は、血液や尿等の検体を各検査項目別に分析する。自動分析装置は、検体の生化学分析を行う生化学分析ユニットと免疫分析を行う免疫分析ユニットとを連結して成る。自動分析装置は、検体を検体容器内に収容し、この検体容器を搬送系によって生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとの間に搬送する。
【0003】
生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとには、それぞれ反応管が設けられている。反応管は、搬送系によって搬送される。反応管が生化学分析ユニット又は免疫分析ユニットに搬送されると、生化学分析ユニット又は免疫分析ユニットにおいて反応管内に検体容器内の検体がそれぞれ分注される。分注は、生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとにそれぞれ設けられている各サンプリング機構により行われる。各サンプリング機構は、それぞれ例えばサンプリングアームにサンプリングプローブを設けて成る。サンプリング機構は、サンプリングアームの駆動によりサンプリングプローブを検体容器内の検体中に浸し、サンプリングプローブにより検体容器内の検体を吸引し、サンプリングプローブを反応管内に移動し、サンプリングプローブから検体を反応管内に吐き出す。
【0004】
自動分析装置では、それぞれ異なる検体を収納する複数の検体容器を順次生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとに搬送し、検体を各反応管内に分注する。このため、図15に示すように前の検体と次の検体との間の汚染すなわちキャリーオーバを防ぐためにサンプリングプローブの洗浄が行われる。サンプリングプローブの洗浄は、検体を吸引し、反応管内に検体を吐き出した後に行われる。これにより、サンプリングプローブの残量物の量は、図15に示すように洗浄前の残量物の量Caよりも洗浄後の残量物の量Cbの方が少なくなる。
【0005】
サンプリングプローブの洗浄に関する技術は、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、被洗浄状態に置かれたサンプリングプローブの外壁に向かって放出される洗浄液が検体に浸った領域を含むように洗浄液を放出する開口部を形成することを開示する。
生化学分析ユニットと免疫分析ユニットとでは、検体に対する測定の感度に相当の差がある。生化学分析ユニットの感度よりも免疫分析ユニットの感度の方が高い。これにより、生化学分析ユニットに対しては、検体間のキャリーオーバに関して高い性能を要求しない。前の検体と次の検体との間でのキャリーオーバがあっても生化学分析ユニットは、分析結果に影響を与えない。
【0006】
一方の免疫分析ユニットに対しては、検体間のキャリーオーバに関して高い性能を要求する。このため、前の検体と次の検体との間でのキャリーオーバがあると、免疫分析ユニットは、分析結果に誤差を生じてしまう。
検体間のキャリーオーバは、サンプリングプローブの汚れ度合いや検体をサンプリングするときの条件等によっても左右される。従って、全ての条件下において検体間のキャリーオーバの性能を要求する性能にキープすることは、難しいのが現状である。
サンプリングの条件によって検体間のキャリーオーバが変化することは、次のような傾向によることが実験によって確認されている。サンプリング回数を増加すると、これに伴って検体間のキャリーオーバが増大する。サンプリング回数の増加とキャリーオーバの増大とは、必ずしも比例関係にあるものではない。サンプリングプローブにより吸引する検体の積算量に応じて検体間のキャリーオーバが増大する。ここで、検体の積算量は、ダミーを含めた全ての検体のサンプリング量、例えば第1回目〜第n回目のサンプリング量の総和である。
【0007】
自動分析装置における最大のサンプリング回数は、仕様上100回を超える。サンプリングプローブは、仕様上例えば35μLのサンプリング量の検体を吸引し、吐出すことがあり得る。このようなサンプリングでは、平均のサンプリング量例えば4μL程度のサンプリングと比較して同一のサンプリング回数であっても、大きな検体間のキャリーオーバになる。
サンプリング回数とサンプリング量との2つのサンプリング条件において、仕様上の最大条件で要求される検体間のキャリーオーバの値は、例えば0.1ppm以下である。しかしながら、キャリーオーバの値例えば0.1ppm以下にするのは、困難である。
【特許文献1】特開2004−251797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、検体のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる自動分析装置及びプローブ洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の自動分析装置は、検体をサンプリングするプローブと、プローブによりサンプリングされた検体の分析を行う分析ユニットと、プローブを洗浄する洗浄機構と、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて洗浄機構によるプローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更するプローブ洗浄変更部とを具備する。
本発明の請求項17に記載のプローブ洗浄方法は、プローブにより検体を順次サンプリングし、プローブによる検体のサンプリング回数又は検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいてプローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検体のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる自動分析装置及びプローブ洗浄方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は自動分析装置の構成図を示す。自動分析装置は、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2と連結し、かつ生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2との間に搬送ユニット3を設けて成る。搬送ユニット3は、血清又は尿等の検体4を収容した複数の検体容器5を生化学分析ユニット1から免疫分析ユニット2へ矢印A方向に搬送する。各検体容器5にそれぞれ収容されている各検体4は、例えばそれぞれ異なる各患者から採取されたものである。
【0012】
生化学分析ユニット1には、サンプリング機構6aが設けられている。サンプリング機構6aは、検体容器5内に収容されている検体4を生化学分析ユニット1に分注する。具体的にサンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aの先端にサンプリングプローブ8aを設けて成る。生化学分析ユニット1には、反応容器9aが設けられている。
【0013】
サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。生化学分析ユニット1は、反応容器9a内に分注された検体4の生化学分析を行う。
【0014】
免疫分析ユニット2には、サンプリング機構6bが設けられている。サンプリング機構6bは、検体容器5内に収容されている検体4を免疫分析ユニット2に分注する。具体的にサンプリング機構6bは、サンプリングアーム7bの先端にサンプリングプローブ8bを設けて成る。免疫分析ユニット2には、反応容器9bが設けられている。サンプリング機構6bは、サンプリングアーム7bを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8bを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8bを上昇し、サンプリングプローブ8bを反応容器9bの上方に移動し、サンプリングプローブ8bを下降して検体4を反応容器9b内に吐き出す。免疫分析ユニット2は、反応容器9b内に分注された検体4の免疫分析を行う。
【0015】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とでは、検体4に対する測定の感度に相当の差があり、生化学分析ユニット1の感度よりも免疫分析ユニット2の感度の方が高い。
【0016】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とは、それぞれ各洗浄機構10a、10bを備える。各洗浄機構10a、10bは、各サンプリングプローブ8a、8bを洗浄する。図2は各洗浄機構10a、10bの構成図を示す。各洗浄機構10a、10bは、洗浄槽11に洗浄ポンプ12を設けて成る。洗浄機構10aは、洗浄槽11に挿入されたサンプリングプローブ8a又は8bに対して洗浄ポンプ12の駆動により洗浄液13を噴射させることによりサンプリングプローブ8a又は8bを洗浄する。
【0017】
各サンプリングプローブ8a、8bの洗浄のタイミングは、次の通りである。サンプリングプローブ8aについて説明する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0018】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
再び、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の設置位置に移動し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、吸引した検体4を反応容器9a内に吐き出し、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aにおいて洗浄するまでの動作を1サイクルとする。
【0019】
生化学分析ユニット1及び免疫分析ユニット2は、搬送ユニット3により搬送される検体容器5内の検体4を各サンプリング機構6a、6bにより吸引し、各反応容器9a、9bに吐き出している。これに限らず、生化学分析ユニット1及び免疫分析ユニット2は、図3に示す構成にしてもよい。ディスクサンプラ20は、複数の検体容器5を設ける。このディスクサンプラ20は、例えば矢印B方向に回転する。反応ディスク21は、複数の反応容器9aを設ける。この反応ディスク21は、例えば矢印C方向に回転する。サンプリング機構6aは、ディスクサンプラ20と反応ディスク21との間に設けられている。洗浄機構10aは、ディスクサンプラ20と反応ディスク21との間で、かつサンプリングプローブ8aの移動経路上に設けられている。
【0020】
サンプリング機構6aの1サイクルの動作は、次の通りである。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを回転移動させて反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0021】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
再び、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。
次に、制御系30について図4に示す自動分析装置の制御系のブロック構成図を参照して説明する。制御系30は、コンピュータにより成り、CPU、RAM、ROM、入出力ポート等を有する。制御系30は、コンピュータがROMに記憶されている自動分析プログラムを実行する。制御系30は、CPUにより成る主制御部31を有する。主制御部31は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング情報に従って自動分析部33、サンプリング駆動部34、洗浄駆動部35、プローブ洗浄変更部としてのプローブ洗浄追加部36を動作制御する。
【0022】
サンプリング情報設定部32には、搬送ユニット3によって順次搬送される各検体4の情報が予め設定されている。各検体4の情報は、例えば検体4を採取した患者名、血清又は尿等の検体4の種類、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおける検体4の各検査項目、生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおける各種の検体4毎の各サンプリング回数、1回のサンプリング量などである。
【0023】
自動分析部33は、所定のサンプリング期間毎に生化学分析ユニット1を動作させ、反応容器9a内に分注された検体4の生化学分析を行い、これと共に生化学分析ユニット1において洗浄機構9aを動作させる通常の分析動作を行う。自動分析部33は、所定のサンプリング期間毎に免疫分析ユニット2を動作させ、反応容器9b内に分注された検体4の免疫分析を行う。
【0024】
自動分析部33は、生化学分析ユニット1を次の通り動作させる。自動分析部33は、図5に示すように各サンプリング期間T1〜Tn毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発し、サンプリング機構6aを動作させて検体4の各サンプリング動作S1〜Snを行う。自動分析部33は、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各検体4の各サンプリング動作S1〜Snの後、洗浄駆動部35に対して各動作指令を発し、サンプリングプローブ8aの各洗浄動作W1〜Wnを行う。
【0025】
各サンプリング期間T1〜Tnは、それぞれ上記説明したサンプリング機構6aの1サイクルの動作である。従って、各サンプリング期間T1〜Tnは、nサイクルのサンプリング機構6aの動作である。
サンプリング駆動部34は、各サンプリング機構6a、6bをそれぞれ動作制御する。サンプリング駆動部34は、例えば各サンプリング機構6a、6bのサンプリングアーム7a、7bを移動させる。サンプリング駆動部34は、各サンプリングプローブ8a、8bの吸引動作と吐き出し動作とを行う。
【0026】
洗浄駆動部35は、洗浄ポンプ12を動作させて洗浄液13を洗浄槽11内に噴射させる。
プローブ洗浄追加部36は、図6に示すように例えばサンプリング機構6aによる検体4のサンプリング回数が予め設定されたサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、検体4のサンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。この判断の結果、サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又はサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。プローブ洗浄追加部36は、例えば2回以上の洗浄を行う。
【0027】
図7は追加の洗浄のタイミングの一例を示す。各洗浄動作W1〜Wnは、サンプリングプローブ8aに対する通常の洗浄である。プローブ洗浄追加部36は、例えばサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えると判断すると、次のサンプリング期間T3において、追加の洗浄W’2を行う。このとき、プローブ洗浄追加部36は、検体4のサンプリングの実行を中止し、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0028】
検体4のサンプリング回数は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からのサンプリングを行った回数のカウント値である。なお、検体4のサンプリング回数は、図7に示すように例えば前回に追加の洗浄を行ったサンプリング期間Tn、例えば追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングを行った回数のカウント値でもよい。
検体4のサンプリング積算量は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からの検体4のサンプリング量の積算値である。なお、検体4のサンプリング積算量は、図7に示すように例えば前回に追加の洗浄を行ったサンプリング期間Tn、例えば追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングを行った検体4のサンプリング量の積算値でもよい。
【0029】
プローブ洗浄追加部36は、図6に示すように例えばサンプリング機構6aにより次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数を求め、合計サンプリング回数が予め設定されたサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量を求め、合計サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0030】
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、上記同様に、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。
例えば、プローブ洗浄追加部36は、図7に示すようにサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによりサンプリング動作S2とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行うとき、次のサンプリング期間T3におけるサンプリング動作S3を含めた合計のサンプリング回数を求め、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、プローブ洗浄追加部36は、図7に示すようにサンプリング期間T2において、サンプリング機構6aによりサンプリング動作S2とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行うとき、次のサンプリング期間T3における検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量を求め、合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0031】
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、プローブ洗浄追加部36は、上記同様に、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加する。
なお、プローブ洗浄追加部36は、サンプリング機構7bに対しても同様に、図7に示すようにサンプリング期間T1におけるサンプリング動作S1とサンプリングプローブ8bの洗浄動作W1とを行った後、次のサンプリング期間T2において、サンプリングプローブ8bの洗浄の追加W2’を行うと判断した場合、次のサンプリング期間T3における検体4のサンプリングを実行せずにサンプリングプローブ8bの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0032】
プローブ洗浄追加部36は、具体的にサンプリング回数カウント部37と、サンプリング量積算部38と、追加洗浄実行部39とを有する。
サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からサンプリングを行った回数をカウントする。サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時、例えばサンプリング期間T1の終了時のサンプリング回数にサンプリング回数「1」を加算し、次のサンプリング期間T2を含めた合計サンプリング回数を求める。なお、サンプリング回数カウント部37は、例えば、図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングプローブ8a、8bによる検体4の各サンプリング動作の回数のカウントを開始しても良い。
【0033】
サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からのサンプリングの積算量に次のサンプリング期間のサンプリング量を積算して次のサンプリング期間を含めた合計サンプリング積算量を求める。次のサンプリング期間T2におけるサンプリング量は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング量の情報を用いる。なお、サンプリング量積算部38は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求めてもよい。
【0034】
追加洗浄実行部39は、サンプリング回数カウント部37により求められた検体4のサンプリング回数と、サンプリング量積算部38により求められた検体4のサンプリング積算量とを受け取る。追加洗浄実行部39は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
この判断の結果、サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。サンプリング回数がサンプリング設定回数を超え、かつ検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合も追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。
【0035】
追加洗浄実行部39は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
この判断の結果、合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超え、かつ合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合も追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行う。
【0036】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について図8に示す洗浄フローチャートに従って説明する。
各検体容器5には、それぞれ例えば異なる各患者から採取された血清又は尿等の検体4が収容される。各検体容器5は、搬送ユニット3に載置される。搬送ユニット3は、各検体容器5を生化学分析ユニット1から免疫分析ユニット2へ順次搬送する。
主制御部31は、自動分析部33を動作制御する。これにより自動分析部33は、検体容器5が生化学分析ユニット1に到達すると、例えば図5に示すように各サンプリング期間T1〜Tn毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各サンプリング動作S1〜Snを行う。これと共に、洗浄機構10aは、各サンプリング期間T1〜Tn毎に、各サンプリング動作S1〜Snの後、サンプリングプローブ8aの各洗浄動作W1〜Wnを行う。
【0037】
各サンプリング期間T1〜Tn(1サイクル)毎における検体4の分注とサンプリングプローブ8aの洗浄動作は、次の通りである。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動する。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。ここで、サンプリングプローブ8aによる検体4のサンプリング量は、サンプリング情報設定部32に設定されているサンプリング量に従って行われる。
【0038】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動する。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降し、検体4を生化学分析ユニット1の反応容器9a内に吐き出す。
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。すなわち、自動分析部33は、各サンプリング動作S1〜Snの終了毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄槽11内に挿入する。次に、自動分析部33は、洗浄駆動部35に対して動作指令を発する。洗浄ポンプ12は、洗浄液13を洗浄槽11内に噴射する。これにより、各サンプリング動作S1〜Snの終了毎に、サンプリングアーム8aの各洗浄動作W1、W2、…、Wnが行われる。サンプリングプローブ8aの洗浄が終了すると、サンプリング機構6aは、再び、サンプリングアーム7aを検体容器5の上方に移動する。
【0039】
生化学分析ユニット1は、各反応容器内に分注された各検体4の生化学分析を順次行う。
【0040】
生化学分析ユニット1と免疫分析ユニット2とにおいてそれぞれ各サンプリング動作S1〜Snが行われると、サンプリング回数カウント部37は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時からサンプリングを行った回数をカウントする。なお、サンプリング回数カウント部37は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4からサンプリングプローブ8a、8bによる検体4の各サンプリング動作の回数をカウントする。
【0041】
サンプリング量積算部38は、例えばサンプリングプローブ8a、8bを交換した時から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。なお、サンプリング量積算部38は、例えば図7に示す追加の洗浄動作W2’を行ったサンプリング期間T3の次のサンプリング期間T4から順次サンプリングプローブ8a、8bによる検体4のサンプリング量を積算して検体4のサンプリングの積算量を求める。
【0042】
一方、主制御部31は、ステップ#1において、例えば生化学分析ユニット1において図5に示す各サンプリング期間T1〜Tnが終了する毎に追加洗浄実行部39を動作させる。追加洗浄実行部39は、各サンプリング期間T1〜Tn毎にサンプリング回数カウント部37からサンプリングプローブ8aによる検体4のサンプリング動作のサンプリング回数を受け取る。
例えば図5に示すサンプリング期間T2が終了し、次のサンプリング期間T3に移るとき、追加洗浄実行部39は、前のサンプリング期間、すなわちサンプリング期間T2が終了したときまでのサンプリング回数をサンプリング回数カウント部37から受け取る。又、サンプリング期間T2が終了したとき、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでのサンプリング積算量をサンプリング量積算部38から受け取る。
【0043】
これと共に、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したとき、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を加算した合計サンプリング回数をサンプリング回数カウント部37から受け取る。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したとき、次のサンプリング期間T3のサンプリング量を積算した合計サンプリング積算量をサンプリング回数カウント部37から受け取る。
【0044】
次に、追加洗浄実行部39は、ステップ#2において、サンプリング期間T2が終了したときまでの検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでの検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
追加洗浄実行部39は、同ステップ#2において、サンプリング期間T2が終了したときに、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときに、次のサンプリング期間T3のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0045】
この判断の結果、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えておらず、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えていなければ、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行わない指令を発する。これにより、図5に示すようにサンプリング期間T3において、通常通りに検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とが行われる。
【0046】
又、上記判断の結果、次のサンプリング期間T3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えていない。又は次のサンプリング期間T3でのサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えていない。この場合、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行わない指令を発する。これにより、図5に示すようにサンプリング期間T3において、通常通りに検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とが行われる。
【0047】
次に、サンプリング期間T2が終了したとき、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#5に移り、追加洗浄実行部39に対して追加の洗浄を実行させる。
同様に、次のサンプリング期間T3におけるサンプリング動作S3のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又はサンプリング期間T3におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#5に移り、追加洗浄実行部39に対して追加の洗浄を実行させる。
【0048】
追加洗浄実行部39は、サンプリングプローブ8aの通常の洗浄の他に、次のサンプリング動作S3の前にサンプリングプローブ8aの洗浄を追加して例えば2回以上の洗浄を行う。例えば、プローブ洗浄追加部36は、サンプリング機構6aに対して図7に示すようにサンプリング期間T2のサンプリング動作S2及びサンプリングプローブ8aの洗浄動作W2を行った後、次のサンプリング期間T3において、検体4のサンプリング動作S3を実行せずにサンプリングプローブ8aの追加の洗浄動作W2’のみを行う。
【0049】
次に、主制御部31は、通常に戻り、図7に示すようにサンプリング期間T4において、検体4のサンプリング動作S3とサンプリングプローブ8aの洗浄動作W3とを行う。
免疫分析ユニット2側のサンプリング機構7bにおいても同様に、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0050】
同様に、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0051】
このように上記第1の実施の形態によれば、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合、或いは次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合、次のサンプリング期間において、検体4のサンプリング動作を実行せずにサンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄動作のみを行う。
【0052】
これにより、サンプリングプローブ8a、8bの確実な洗浄が行える。サンプリングプローブ8a、8bの汚染量が従来の洗浄よりも低減できる。検体4のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体4間のキャリーオーバを要求する性能が確保できる。
次のサンプリング期間のサンプリングを含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間のサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えた場合に追加の洗浄動作を行う。これにより、サンプリングプローブ8a、8bの汚染により検体4間のキャリーオーバを要求する性能に確保できなくなる前に、事前にサンプリングプローブ8a、8bを洗浄し、検体4間のキャリーオーバを要求する性能に確保できる。
従って、生化学分析ユニット1と、生化学分析ユニット1よりも測定感度が相当高い免疫分析ユニット2とにおいて高い検査精度で検体4の分析ができる。
【0053】
サンプリングプローブ8a、8bの汚れチェックは、例えば1週間に1回、1ヶ月に1回、又は定期的に行っている。汚れチェックは、サンプリングプローブ8a、8bの汚れ度合いを測定し、測定結果により汚れが酷い場合に行っている。本装置によれば、追加の洗浄を行うので、サンプリングプローブ8a、8b間のキャリーオーバに要求する性能が長く確保できる。サンプリングプローブ8a、8bの汚れチェックを行う負担が軽減できる。
サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄は、通常時の洗浄と同様の洗浄液13の量、噴射力、噴射時間等により行う。洗浄機構9における洗浄液13の量、噴射力、噴射時間等の設定を変更せずに、追加の洗浄動作ができる。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態の装置構成は、図1乃至図4と同一であり、相違する部分について説明する。
本実施の形態は、例えば1つ検体容器5から同一の検体4を複数の反応容器9aに分注する。例えばサンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0055】
次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを上方に移動し、再び、サンプリングアーム7aを先の検体容器5と同一の検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを例えば先の反応容器9aと別の反応容器9aの上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。
【0056】
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の設置位置に移動し、検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引し、吸引した検体4を反応容器9a内に吐き出するまでの動作を1サイクルとして複数サイクル繰り返す。
サンプリング機構6aは、予め設定されたサイクル設定数を繰り返すと、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aを洗浄する。
【0057】
プローブ洗浄変更部36は、上記第1の実施の形態と同様に洗浄の追加を行うか否かを判断する。判断の結果、洗浄の追加を行うと判断すると、プローブ洗浄変更部36は、予め設定されたサイクル設定数を繰り返した後に、通常の洗浄を実行させ、さらに次のサイクルにおける検体4のサンプリングを実行せずにサンプリングプローブ8aの洗浄のみを行う。
【0058】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について図8に示す洗浄フローチャートに従って説明する。
自動分析部33は、検体容器5が生化学分析ユニット1に到達すると、例えば図9に示すように各サンプリング期間T1〜Tm毎に、サンプリング駆動部34に対して各動作指令を発する。これにより、サンプリング機構6aは、各サンプリング期間T1〜Tm毎に、各サンプリング動作S1〜Smを行う。各サンプリング動作S1〜Smは、次の通りである。
【0059】
サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを例えば洗浄機構10aの設置位置から検体容器5の上方に移動し、サンプリングプローブ8aを下降する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを検体容器5中の検体4中に浸し、検体4を吸引する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを上昇し、サンプリングプローブ8aを反応容器9aの上方に移動する。サンプリング機構6aは、サンプリングプローブ8aを下降して検体4を反応容器9a内に吐き出す。次に、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを上方に移動し、再び、サンプリングアーム7aを先の検体容器5と同一の検体容器5の上方に移動する。
【0060】
予め設定されたサイクル設定数mを繰り返すと、サンプリング機構6aは、サンプリングアーム7aを洗浄機構10aの設置位置に移動する。ここで、洗浄機構10aは、サンプリングプローブ8aの洗浄動作W1を行う。
これ以降、サンプリング機構6aは、検体4のサンプリングを繰り返す。
追加洗浄実行部39は、ステップ#2において、例えばサンプリング期間Tmが終了したときまでの同一の検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間T2が終了したときまでの同一の検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0061】
追加洗浄実行部39は、同ステップ#2において、例えばサンプリング期間Tmが終了したときに、次のサンプリング期間T1のサンプリング回数を含めた合計サンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか否かを判断する。又、追加洗浄実行部39は、サンプリング期間Tmが終了したときに、次のサンプリング期間T1のサンプリング積算量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えるか否かを判断する。
【0062】
この判断の結果、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える。又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える。この場合、主制御部31は、ステップ#3に移り、追加洗浄実行部39に対して通常の洗浄すなわち追加の洗浄を行う指令を発する。これにより、図10に示すようにサンプリング期間Tm’において、サンプリングプローブ8aの洗浄動作W1’が行われる。
【0063】
免疫分析ユニット2側のサンプリング機構7bにおいても同様に、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。同様に、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えるか、又は次のサンプリング期間におけるサンプリング量を含めた合計サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えたと判断すると、主制御部31は、ステップ#5に移り、上記同様の追加洗浄実行部39による追加の洗浄を実行させる。
【0064】
このように上記第2の実施の形態によれば、例えば1つ検体容器5から同一の検体4を複数の反応容器9aに分注する場合でも上記第1の実施の形態と同様に、サンプリングプローブ8a、8bの確実な洗浄が行える。サンプリングプローブ8a、8bの汚染量が従来の洗浄よりも低減できる。検体4のサンプリング回数又はサンプリング積算量が多くなっても検体4間のキャリーオーバを要求する性能が確保できる。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態の装置構成は、図1乃至図4と同一であり、相違する部分について説明する。
本実施の形態は、各検査項目毎の検体4のサンプリング量に対して重み付けを行う。図11に示すように検体容器5に収容されている検体4は、複数の反応容器9aに分注される。各反応容器9aへの分注量(サンプリング量)は、例えば「10」「7」「5」「8」である。
【0066】
サンプリング量積算部38は、サンプリングプローブ8aに対する汚れの付着を多くするサンプリング量に対して重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、予め設定された汚れ設定量を有し、反応容器9aへのサンプリング量が汚れ設定量を超えるか否かを判断する。この判断の結果、反応容器9aへのサンプリング量が汚れ設定量を超えると、サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量に重み付けを行い、重み付けしたサンプリング量を用いて検体4のサンプリングの積算量を求める。
【0067】
例えば、汚れ設定量は、例えば「10」に設定されている。重み付け値は、例えば汚れ設定量「10」を超えた場合に例えば「2を乗算する」に設定されている。重み付け値は、例えば汚れ設定量「10」以下の場合に例えば「1を乗算する」に設定されている。サンプリング量積算部38は、図11に示す各反応容器9aへのサンプリング積算量を求める場合、サンプリング量「10」に「2」を乗算し、各サンプリング量「7」「5」「8」に「1」を乗算する。しかるに、サンプリング量積算部38は、10×2+7×1+5×1+8×1を演算してサンプリング積算量を求める。
【0068】
追加洗浄実行部39は、サンプリング量積算部38からサンプリング積算量を受け取る。追加洗浄実行部39は、サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量、例えばサンプリング積算量「80」を超えるか否かを判断する。サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、追加の洗浄を実行する。
【0069】
次に、上記の如く構成された装置における洗浄動作について説明する。
例えばサンプリングプローブ8aは、検体容器5に収容されている検体4を複数の反応容器9aに分注する。各反応容器9aへの各サンプリング量は、例えば「10」「7」「5」「8」である。
サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「10」「7」「5」「8」が汚れ設定量「10」を超えるか否かを判断する。この判断の結果、反応容器9aへのサンプリング量「10」が汚れ設定量を超えるので、サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「10」に「2」を乗算し、重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、反応容器9aへのサンプリング量「7」「5」「8」に「1」を乗算し、重み付けを行う。サンプリング量積算部38は、10×2+7×1+5×1+8×1を演算してサンプリング積算量「40」を求める。
【0070】
追加洗浄実行部39は、サンプリング量積算部38からサンプリング積算量「40」を受け取る。追加洗浄実行部39は、サンプリング積算量「40」が予め設定されたサンプリング設定積算量、例えばサンプリング積算量「80」を超えるか否かを判断する。サンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えると、追加洗浄実行部39は、追加の洗浄を実行する。
【0071】
このように上記第3の実施の形態によれば、検体4のサンプリング量に対して重み付けを行う。例えば、サンプリングプローブ8aに対する汚れの付着量が多くなるサンプリング量に対して大きな重み付け、例えば「2」を乗算するという重み付けを行い、サンプリング積算量を求めることができる。これにより、ただ単に、サンプリング積算量を求める場合よりも早期にサンプリングプローブ8aの追加の洗浄を行うことができる。検体4間のキャリーオーバに要求する性能が確実に確保できる。
【0072】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく、プローブ洗浄追加部36は、次のようなプローブ洗浄方法によりサンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄を行ってもよい。
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えようとする場合、サンプリングプローブ8a、8bの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0073】
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えようとする場合、サンプリングプローブ8a、8bの通常の洗浄の他に、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える場合、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0074】
プローブ洗浄追加部7は、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える場合、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、検体4のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超えようとする場合と、検体4のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超えようとする場合と、次にサンプリングされる検体4のサンプリング回数を含めた合計のサンプリング回数がサンプリング設定回数を超える場合と、次にサンプリングされる検体4のサンプリング積算量を含めた合計のサンプリング積算量がサンプリング設定積算量を超える場合とのうち少なくとも2つの場合を満足したときに、検体4の次のサンプリングの前にサンプリングプローブ8a、8bの洗浄を追加してもよい。
【0075】
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8baの追加の洗浄の回数を増加してもよい。例えば、図12に示すように追加の洗浄は、サンプリング期間T3における追加の洗浄動作W2’の後に、サンプリング期間T4においても追加の洗浄動作W2’のみを行ってもよい。これにより、追加の洗浄は、各サンプリング期間T3、T4の2周期連続になる。
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄のタイミングを例えばサンプリング期間T3内で移動可能である。例えば、図13に示すように追加の洗浄動作W2’は、サンプリング期間T3内の中間に行ってもよい。追加の洗浄動作W2’は、サンプリング期間T3内の前半に行ってもよい。
【0076】
プローブ洗浄追加部7は、サンプリングプローブ8a、8bの追加の洗浄に要する時間を長くしてもよい。例えば、図14に示すように追加の洗浄動作W2’の時間は、サンプリング期間T3内の全て時間に設定してもよい。又、追加の洗浄動作W2’の時間は、2周期連続した各サンプリング期間T3及びT4の全て時間に設定してもよい。
プローブ洗浄追加部7は、複数の検査項目のうち1つの検査項目に用いる検体4のサンプリング積算量が予め設定された量を超えた場合でも追加の洗浄動作を行うようにしてもよい。
【0077】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係る自動分析装置の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置における洗浄機構を示す構成図。
【図3】同装置における別の構成を示す図。
【図4】同装置の制御系を示すブロック構成図。
【図5】同装置におけるサンプリング期間毎の検体のサンプリング動作とサンプリングプローブの浄動作とを示すタイミング図。
【図6】同装置におけるサンプリングプローブの洗浄方法を示す図。
【図7】同装置による追加の洗浄のタイミングの一例を示す図。
【図8】同装置における洗浄フローチャート。
【図9】本発明に係る自動分析装置の第2の実施の形態におけるサンプリング期間毎の検体のサンプリング動作とサンプリングプローブの洗浄動作とを示すタイミング図。
【図10】同装置による追加の洗浄のタイミングの一例を示す図。
【図11】本発明に係る自動分析装置の第3の実施の形態における検体の各サンプリング量に対する重み付けを示す図。
【図12】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図13】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図14】本発明に係る自動分析装置による追加の洗浄の他のタイミングを示す図。
【図15】従来のサンプリングプローブの洗浄方法を示す図。
【符号の説明】
【0079】
1:生化学分析ユニット、2:免疫分析ユニット、3:搬送ユニット、4:検体、5:検体容器、6a,6b:サンプリング機構、7a,7b:サンプリングアーム、8a,8b:サンプリングプローブ、9a,9b:反応容器、10a,10b:洗浄機構、11:洗浄槽、12:洗浄ポンプ、13:洗浄液、20:ディスクサンプラ、21:反応ディスク、30:制御系、31:主制御部、32:サンプリング情報設定部、33:自動分析部、34:サンプリング駆動部、35:洗浄駆動部、36:プローブ洗浄追加部、37:サンプリング回数カウント部、38:サンプリング量積算部、39:追加洗浄実行部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体をサンプリングするプローブと、
前記プローブによりサンプリングされた前記検体の分析を行う分析ユニットと、
前記プローブを洗浄する洗浄機構と、
前記プローブによる前記検体のサンプリング回数又は前記検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記洗浄機構による前記プローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更するプローブ洗浄変更部と、
を具備することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記プローブ洗浄変更部は、前記検体のサンプリング量として前記検体のサンプリング積算量を求めることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記分析ユニットは、複数の検査項目毎に前記検体を分析し、
前記プローブ洗浄変更部は、前記複数の検査項目毎に前記各サンプリング回数又は前記各サンプリング量を求め、前記各サンプリング回数又は前記各サンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記洗浄機構による前記プローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記分析ユニットは、前記検体の生化学分析を行う生化学分析ユニットと、前記検体の免疫分析を行う免疫分析ユニットとを備え、
前記プローブ洗浄変更部は、前記生化学分析ユニットに備えられることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定回数を有し、前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えた場合、又は次のサンプリングを含めた合計の前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超える場合、前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項6】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定積算量を有し、前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えた場合、又は次のサンプリングにおけるサンプリング量を含めた合計の前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超える場合、前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項7】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定回数と予め設定されたサンプリング設定積算量とを有し、前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えるか又は次のサンプリングを含めた合計の前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えるかのうち一方又は両方の場合で、かつ前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えるか又は次のサンプリングにおけるサンプリング量を含めた合計の前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えるかのうち一方又は両方の場合において前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記洗浄機構による前記プローブの洗浄は、前記検体をサンプリングするサンプリング期間毎に行われ、
前記プローブ洗浄変更部は、前記プローブを洗浄するときの前記プローブの洗浄回数を増加する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記洗浄機構による前記プローブの洗浄は、前記検体をサンプリングするサンプリング期間毎に行われ、
前記プローブ洗浄変更部は、前記プローブを洗浄するときの前記プローブの洗浄に要する時間を長く設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記プローブによる前記検体のサンプリングと前記プローブの前記洗浄とは、1サイクルの動作であり、かつ前記サイクルが複数回繰り返され、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行うこと判断すると、次の前記1サイクル中における前記プローブによる前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項11】
前記プローブ洗浄変更部は、前記次のサイクルを含む連続する複数の前記サイクルにおいて、前記プローブによる前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行うことを特徴とする請求項10項記載の自動分析装置。
【請求項12】
前記プローブ洗浄変更部は、前記次のサイクル中における前記プローブの洗浄に要する時間を長く設定することを特徴とする請求項10項記載の自動分析装置。
【請求項13】
それぞれ異なる複数の前記検体をそれぞれ収容する複数の検体容器と、
前記各検体がそれぞれ注入される複数の反応容器と、
を備え、
前記プローブは、前記各検体容器のうち1つの前記検体容器に収容されている前記検体をサンプリングし、次にサンプリングした前記検体を前記各反応容器のうち1つの前記反応容器に吐き出し、次に前記洗浄機構により洗浄されることを1サイクルとして複数サイクル繰り返し、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行うことを判断すると、次の前記1サイクル中における前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項14】
前記検体を収容する1つの検体容器と、
前記検体が分注される複数の反応容器と、
を備え、
前記プローブは、前記検体容器に収容されている前記検体をサンプリングし、次にサンプリングした前記検体を前記各反応容器のうち1つの前記反応容器に吐き出すことを1サイクルとし、前記サイクルを複数回繰り返して前記検体容器に収容されている前記検体を前記複数の反応容器にそれぞれ分注し、この後、前記サイクルの繰り返し回数が所定のサイクル数に達すると、前記所定のサイクル数目の前記サイクル中における前記検体の前記反応容器への分注の後に前記洗浄機構により洗浄され、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行う場合、前記所定のサイクル数目の次の前記サイクル中における前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項15】
前記プローブ洗浄変更部は、前記複数の反応容器への前記各サンプリング量に応じて重み付けを行い、重み付けした前記各サンプリング量を用いて前記検体のサンプリングの積算量を求め、前記サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えると、前記追加の洗浄を実行することを特徴とする請求項14項記載の自動分析装置。
【請求項16】
前記分析ユニットは、複数の検査項目毎に前記検体の分析を行い、
前記プローブ洗浄変更部は、少なくとも1つの前記検査項目に用いる前記検体の前記サンプリングの積算量が予め設定された量を超えた場合、前記追加の洗浄動作を行う、
ことを特徴とする請求項2項記載の自動分析装置。
【請求項17】
プローブにより検体を順次サンプリングし、
前記プローブによる前記検体のサンプリング回数又は前記検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記プローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する、
ことを特徴とするプローブ洗浄方法。
【請求項1】
検体をサンプリングするプローブと、
前記プローブによりサンプリングされた前記検体の分析を行う分析ユニットと、
前記プローブを洗浄する洗浄機構と、
前記プローブによる前記検体のサンプリング回数又は前記検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記洗浄機構による前記プローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更するプローブ洗浄変更部と、
を具備することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記プローブ洗浄変更部は、前記検体のサンプリング量として前記検体のサンプリング積算量を求めることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記分析ユニットは、複数の検査項目毎に前記検体を分析し、
前記プローブ洗浄変更部は、前記複数の検査項目毎に前記各サンプリング回数又は前記各サンプリング量を求め、前記各サンプリング回数又は前記各サンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記洗浄機構による前記プローブの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記分析ユニットは、前記検体の生化学分析を行う生化学分析ユニットと、前記検体の免疫分析を行う免疫分析ユニットとを備え、
前記プローブ洗浄変更部は、前記生化学分析ユニットに備えられることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定回数を有し、前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えた場合、又は次のサンプリングを含めた合計の前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超える場合、前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項6】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定積算量を有し、前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えた場合、又は次のサンプリングにおけるサンプリング量を含めた合計の前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超える場合、前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項7】
前記プローブ洗浄変更部は、予め設定されたサンプリング設定回数と予め設定されたサンプリング設定積算量とを有し、前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えるか又は次のサンプリングを含めた合計の前記サンプリング回数が前記サンプリング設定回数を超えるかのうち一方又は両方の場合で、かつ前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えるか又は次のサンプリングにおけるサンプリング量を含めた合計の前記サンプリング積算量が前記サンプリング設定積算量を超えるかのうち一方又は両方の場合において前記プローブの洗浄を追加することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記洗浄機構による前記プローブの洗浄は、前記検体をサンプリングするサンプリング期間毎に行われ、
前記プローブ洗浄変更部は、前記プローブを洗浄するときの前記プローブの洗浄回数を増加する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記洗浄機構による前記プローブの洗浄は、前記検体をサンプリングするサンプリング期間毎に行われ、
前記プローブ洗浄変更部は、前記プローブを洗浄するときの前記プローブの洗浄に要する時間を長く設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記プローブによる前記検体のサンプリングと前記プローブの前記洗浄とは、1サイクルの動作であり、かつ前記サイクルが複数回繰り返され、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行うこと判断すると、次の前記1サイクル中における前記プローブによる前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項11】
前記プローブ洗浄変更部は、前記次のサイクルを含む連続する複数の前記サイクルにおいて、前記プローブによる前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行うことを特徴とする請求項10項記載の自動分析装置。
【請求項12】
前記プローブ洗浄変更部は、前記次のサイクル中における前記プローブの洗浄に要する時間を長く設定することを特徴とする請求項10項記載の自動分析装置。
【請求項13】
それぞれ異なる複数の前記検体をそれぞれ収容する複数の検体容器と、
前記各検体がそれぞれ注入される複数の反応容器と、
を備え、
前記プローブは、前記各検体容器のうち1つの前記検体容器に収容されている前記検体をサンプリングし、次にサンプリングした前記検体を前記各反応容器のうち1つの前記反応容器に吐き出し、次に前記洗浄機構により洗浄されることを1サイクルとして複数サイクル繰り返し、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行うことを判断すると、次の前記1サイクル中における前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項14】
前記検体を収容する1つの検体容器と、
前記検体が分注される複数の反応容器と、
を備え、
前記プローブは、前記検体容器に収容されている前記検体をサンプリングし、次にサンプリングした前記検体を前記各反応容器のうち1つの前記反応容器に吐き出すことを1サイクルとし、前記サイクルを複数回繰り返して前記検体容器に収容されている前記検体を前記複数の反応容器にそれぞれ分注し、この後、前記サイクルの繰り返し回数が所定のサイクル数に達すると、前記所定のサイクル数目の前記サイクル中における前記検体の前記反応容器への分注の後に前記洗浄機構により洗浄され、
前記プローブ洗浄変更部は、前記洗浄の追加を行う場合、前記所定のサイクル数目の次の前記サイクル中における前記検体のサンプリングを実行せずに前記プローブの洗浄のみを行う、
ことを特徴とする請求項5、6又は7のうちいずれか1項記載の自動分析装置。
【請求項15】
前記プローブ洗浄変更部は、前記複数の反応容器への前記各サンプリング量に応じて重み付けを行い、重み付けした前記各サンプリング量を用いて前記検体のサンプリングの積算量を求め、前記サンプリング積算量が予め設定されたサンプリング設定積算量を超えると、前記追加の洗浄を実行することを特徴とする請求項14項記載の自動分析装置。
【請求項16】
前記分析ユニットは、複数の検査項目毎に前記検体の分析を行い、
前記プローブ洗浄変更部は、少なくとも1つの前記検査項目に用いる前記検体の前記サンプリングの積算量が予め設定された量を超えた場合、前記追加の洗浄動作を行う、
ことを特徴とする請求項2項記載の自動分析装置。
【請求項17】
プローブにより検体を順次サンプリングし、
前記プローブによる前記検体のサンプリング回数又は前記検体のサンプリング量のうち少なくとも一方に基づいて前記プローブを洗浄するときの洗浄回数又は洗浄時間のうち少なくとも一方を変更する、
ことを特徴とするプローブ洗浄方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−225608(P2007−225608A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−20058(P2007−20058)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]