説明

自動化システムへアクセスする方法、ならびに本方法に基づいて動作するシステム

【課題】自動化システムにアクセスするための改善された方法を提供する。
【解決手段】プログラミング装置24により自動化システム10へアクセスする方法であって、前記自動化システム10および前記プログラミング装置24の現在地から空間的に離れた会議サーバ26を介して、前記プログラミング装置24と、前記自動化システム10に含まれる少なくとも1つの自動化装置14との間で間接的な接続が成立し、前記会議サーバ26は、エンジニアリングソフトウェア34を有する少なくとも1つのバーチャルマシン28〜32へのアクセス権を有し、前記プログラミング装置24による前記バーチャルマシン28〜32の遠隔実行を可能にし、操作行為に依存するエンジニアリングデータやそれぞれの前記バーチャルマシン28〜32のスクリーン出力を前記プログラミング装置24へ伝送する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばメンテナンス目的、診断目的、スタートアップ目的などのために、プログラミング装置等を備える自動化システムへアクセスする方法およびこれに対応するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
このような種類の自動化システムへアクセスする方法は、それ自体公知である。アクセスは、自動化システムで1つまたは複数の自動化装置により実行される制御ソフトウェアを対象とし、ならびに、自動化システムに含まれる自動化装置のパラメータデータおよびコンフィギュレーションデータを対象とする。自動化システムの制御ソフトウェア、ならびにそれぞれのパラメータデータおよびコンフィギュレーションデータの総体を、ここでは以下においてと同様に短く自動化ソリューションと呼ぶ。そのような総体が、それぞれの自動化システムの機能性を規定し、それに伴って、当該自動化システムが技術プロセスをどのように制御および/または監視するかを規定するからである。
【0003】
このようなアクセスのもっとも単純なケースは、サービス人員がプログラミング装置を携えて自動化システムの現場へ赴き、自動化システムの自動化装置にプログラミング装置を接続し、たとえば蓄積プログラミング可能な制御部に接続し、あるいは大規模な自動化システムの場合にはこのような種類の自動化装置もしくはコントロールステーションとして機能する自動化装置に接続し、そのようにして自動化システムとつなげることにある。そしてプログラミング装置でエンジニアリングソフトウェアが始動し、それに伴って、それぞれの自動化ソリューションへのアクセスが成立する。引き続いてエンジニアリングソフトウェアを用いながら、たとえば必要なメンテナンス作業やスタートアップ作業を実行することができる。
【0004】
しかしながら、自動化システムに関してこのような種類のサービスを提供するサービス機関は、サービス業務を全世界で提供しなくてはならない。そのとき内容面で中心となるのは、場合によりサービス契約が締結されている、地理的に多数の場所にある機械や設備(自動化システム)で、エンジニアリングソフトウェアを用いて動作を開始させ、不具合を取り除き、変更や拡張を実行することである。このことは、準備段階のときおよび/またはスタートアップ中に使用されたエンジニアリングソフトウェアのバージョンと、スタートアップ中に成立したプロジェクトデータとの間の強い依存性によって困難になる。たとえば、あるプロジェクトについて成立しているワンセットのプロジェクトデータは、任意のバージョンのエンジニアリングソフトウェアで読んだり変更することが容易にはできない。
【0005】
その帰結としてサービス人員は、自動化システムのそれぞれのプロジェクトデータセットに適合したバージョンのエンジニアリングソフトウェアを携行せざるをえない。そうしないと、場合により非互換性が原因で自動化ソリューションのエラー分析や変更、拡張を実行することができない。
【0006】
このことは、地域的あるいは世界的に業務を行うサービス人員にとって、そのような業務に相応の準備をしなくてはならないことを意味している。そうした準備は費用やコストと結びついている。さらに、エンジニアリングソフトウェアが製造者によって開発されて頒布されなくてはならない。ソフトウェアは、通常、インストール媒体(CD,DVDなど)で供給される。ここ数年、インストールデータをいわゆるウェブサーバからロードすることができる供給形態も普及してきている。しかし、これら両方の供給経路に共通するのは、引き続いてエンジニアリングソフトウェアがエンドユーザによりインストールされなくてはならず、その過程でエンドユーザが製造者またはサービス機関によりサポート業務によって支援されなくてはならないことである。そのために、投資コストだけでなく固定費の要因ともなる組織や資源を用意しなくてはならない。
【0007】
冒頭ですでに略述したとおり、従来サービス人員は、サービス業務やスタートアップのために必要なソフトウェアや追加ソフトウェア、およびこれらに付属するプロジェクトデータセットを、プログラミング装置として機能する携帯型のコンピュータ(ラップトップ)に入れて自動化システムの現場まで携行するのが普通である。それは、(一方では自動化システムおよび/またはそれぞれの自動化ソリューションの規模に依存して、他方ではプロジェクト履歴に依存して)現場で必要となる、多数のバージョンのスタートアップソフトウェアおよびエンジニアリングソフトウェアであり得る。このことはサービス機関とその従業員にとって、管理や準備に関わる少なからぬコストとなる。
【0008】
こうした問題に対処するために、またはこれを緩和するために、最近、少なからぬサービスエンジニアやスタートアップエンジニアは、プログラミング装置のハードディスクにいわゆるイメージとして用意されたバーチャルマシンを利用している。それにより、このような種類の1つまたは複数のバーチャルマシン、およびそこで実行可能なエンジニアリングソフトウェアを、そのつどの自動化システムの現場で直接、プログラミング装置を用いて利用可能である。それぞれのバーチャルマシンはプログラミング装置の上で始動し、プログラミング装置はそれぞれのエンジニアリングソフトウェアのためのホストコンピュータとして、および実行環境として機能するにすぎない。
【0009】
しかしながら、このようなバーチャルマシンのイメージも、あるいはバーチャルマシンについても、ケアを行うことは必要である。予備のコピーを作成しなければならず、また、そのつどの自動化システムの場所において、正しいイメージを正しい時点で利用できるようにしなければならない。こうした手順も管理コストおよび最終的に経費につながる。さらには、依然として現在においても発生するデータの量も、自動化ソリューションのプロジェクト履歴や規模に強く依存して問題となる。しばしば、とりわけ想定していないサービス・スタートアップ業務が発生した場合には、正しいエンジニアリングソフトウェアおよびこれに付属するデータを、そのつどの自動化システムの現場に携行する時間や機会がない。
【0010】
同様に、業務地がそれぞれ地理的に大きく離れていることも多く、勤務時に次のサービス業務の準備のために毎回わざわざ本拠地に戻るとは限らない。その場合、現代のブロードバンド通信接続を通じて、今日ではしばしばソフトウェアのアップデートやアップグレードあるいは新規インストールのために、本拠地のサービス人員の支援のもとで遠隔アクセスにより出張中のサービス人員によって出先からでもインストールを行えるようになっており、それは有益なことではあるものの、このことは時として著しい時間的、費用的な関連コストとなってしまう。
【0011】
さらに、こうした関連で自動化システムへのアクセスが行われる従来の方法では、少なくとも業務の終了時に自動化システムのそのつどの顧客または運営者にプロジェクトデータをデータ担体で提供することが、サービス人員にとって少なからぬコストを意味するという不都合が往々にして生じる。とはいえ自動化システムの運営者は、常に最新のデータを利用し、場合によりサービス機関を替えるという選択肢を得るために、このようなプロジェクトデータに頼らざるをえない。
【0012】
これに加えて、エンジニアリングソフトウェアの製造者にとってインストール媒体の生産は、今日の技術水準をもってしてもまだ数週間の時間を必要とし、そのため、エンジニアリングソフトウェアの利用可能性が時間的に遅延する。インストール媒体を利用可能であるとき、またはエンジニアリングソフトウェアを(技術的に可能であるとして)オンラインで利用可能であるとき、エンジニアリングソフトウェアのインストールやコンフィギュレーションにあたって顧客をサポートするために、相応のインフラストラクチャーが製造者によって用意されなくてはならない。さらには、ライセンスに準拠したエンジニアリングソフトウェアの使用を遵守させるために、少なからぬコストを払わなくてはならない。
【0013】
特許文献1より、自動化システムをウェブベースでコンフィギュレーションする方法が公知である。その場合、自動化システムへのアクセスはインターネットを介して行われ、自動化装置をコンフィギュレーションするために、ウェブサーバ上で進行させることができるアプレットを呼び出すことができる。しかし、このことはウェブサーバにアクセスする装置の側で、すなわちたとえばプログラミング装置の側で、そのつどコンフィギュレーションのために必要なデータのローカルな利用可能性を必要とするか、または、非常に限られたコンフィギュレーション可能性しか可能とならない。特許文献2は、離れたリソースの利用すなわちいわゆるクラウドを取り扱っており、そこで具体的にはクラウドで実行可能なバーチャルマシンのコンフィギュレーション可能性を取り扱っている刊行物である。クラウドやインターネットでのリソースの利用は、特許文献3、特許文献4、および特許文献5でも扱われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1906274A号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2011/0093847A号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第2293164A号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2010/0256795A号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1296232A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
これに応じて本発明の課題は、上に挙げた欠点を回避し、もしくは少なくともその影響が低減される、自動化システムにアクセスする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題は本発明によると、請求項1の構成要件によって解決される。そのために、たとえばメンテナンス目的、診断目的、スタートアップ目的などのために、プログラミング装置等を備える自動化システムへアクセスする方法において、次のことが意図される。すなわち、プログラミング装置は自動化システムに含まれる少なくとも1つの自動化装置との間接的な接続を成立させ、または、プログラミング装置とそれぞれの自動化装置の間でそのような間接的な接続が成立する。このとき間接的な接続は、自動化システムから、およびプログラミング装置の設置場所から空間的に離れた会議サーバを介して行われる。会議サーバは、エンジニアリングソフトウェアを有する少なくとも1つのバーチャルマシンへのアクセス権を有しており、すなわち、そのようなバーチャルマシンが表すデータへのアクセス権を有している。会議サーバは、プログラミング装置によるバーチャルマシンの遠隔実行を可能にし、一方では、それぞれのバーチャルマシンの少なくともスクリーン出力等をプログラミング装置へ伝送し、他方では、プログラム装置での操作行為に依存して、エンジニアリングデータすなわち特にプロジェクトデータを少なくとも1つの自動化装置へ伝送する。
【0017】
会議サーバが置かれている場所のことを、以下においては簡単に、ただし場合によってはさらに広い一般性を放棄することなく、計算センターと呼ぶ。このような種類の計算センターは、サーバ、いわゆるサーバファーム、あるいはそれぞれのサービス機関もしくはサービス機関のサービス業務者の分散配置されたサーバファームであってよい。それに応じて、ここに記載している取組みにおいては、エンジニアリングソフトウェアやスタートアップソフトウェアのインストール場所は計算センターへと移される。計算センターは相互に補完するように作動することができる複数のものが、全世界に分散して存在していてよい。インターネットと接続された1つまたは複数の分散する計算センターの接続のことを、以下においては「クラウド」とも呼ぶ。そこに多数のバージョンのエンジニアリングソフトウェアを用意しておくことができ、それにより、自動化システムの現場でのサービス業務の際には、それぞれの自動化システムとそのコンポーネントのために必要なバージョンのエンジニアリングソフトウェアを、オンラインで常時利用可能にすることができる。
【0018】
各々のバージョンのエンジニアリングソフトウェアについて、バーチャルマシンで会議サーバにより、またはプログラミング装置により間接的に始動させることができる1つのイメージが用意される。会議サーバは、同じく1つまたは同一の計算センターに用意され、計算センターで進行するエンジニアリングソフトウェアと、プログラミング装置と、自動化システムすなわち自動化システムの少なくとも1つの自動化装置との間の接続を成立させる。こうした接続構築の方式は、正規の利用者と単位だけを、すなわち自動化システム側の自動化装置だけを、相互に接続できることを保証する。このとき、そのようなソリューションのマルチクライアント能力も、同様に会議サーバによって保証される。
【0019】
前述した各サブスクライバの間の接続は、場所的、状況的にアクセスできる通信接続とネットワーク(LAN,WLAN,WAN,移動無線網など)とを介して成立する。プログラミング装置には、すなわちサービス・スタートアップエンジニアの特にラップトップまたはその他のポータブル型のコンピュータには、通信接続が構築される自動化システムの少なくとも1つの自動化装置と同様に、会議サーバからのアクセスおよび会議サーバへのアクセスを成立させて許可するソフトウェアがインストールされ、もしくはその他の適当な仕方で用意される。
【0020】
このとき会議サーバは次のような役割を果たし、少なくとも次の両方の役割を果たす:
【0021】
一方で会議サーバは、自動化システムと、計算センターで進行する、もしくは会議サーバにより始動させられる、バーチャル化されたエンジニアリングソフトウェアとの間でバーチャルな接続を成立させる。この接続は、自動化システムの少なくとも1つの自動化装置を備える自動化システムに対して成立する。この接続は、1つまたは各々の自動化装置との通信をそれぞれ可能にするために利用される。典型的な場合、これはエンジニアリングソフトウェアにより生起されるプロジェクトデータを自動化システムへロードする役目をする通信である。あるいはエンジニアリングプロトコルを介して行われる通信を、エラーやエラー状態の診断のために利用したり、自動化システムおよび/またはその各単位の適正な機能をチェックするために利用することもできる。このとき通信は、安全対策された、または安全対策されていない接続を介して、すなわち暗号化された、または暗号化されない接続を介して行うことができる。
【0022】
他方で会議サーバは、エンジニアリングソフトウェアと、サービス・スタートアップエンジニアのプログラミング装置との間でバーチャルな接続を成立させる。この接続は、プログラミング装置におけるエンジニアリングソフトウェアのスクリーン表示を保証するために、画像データ等を伝送するのに利用される。その逆に、プログラミング装置と、計算センターで進行するエンジニアリングソフトウェアとの間のバーチャルな接続は、離れたエンジニアリングソフトウェアの操作をプログラミング装置によって可能にするために、あらゆる種類の入力データを伝送するのにも利用される。この接続も、会議サーバを介してバーチャルにのみ成立する。つまりこの接続はファイルの伝送のため、および/またはいわゆるデスクトップシェアリングのために利用される。ただしこの場合、実際に個々のファイルがプログラミング装置からトランスポートされるかどうか、あるいは、プログラミング装置のプログラミングデータへのアクセスがこれ以外の方式で可能となるどうかは重要ではない。
【0023】
自動化システムのサービスまたはスタートアップのために必要となるプロジェクトデータを、現場でのスタートアップのために利用可能にするために、次のような選択肢がある。すなわち一方では、会議サーバにより構築される、または利用することができる、一時的なバーチャルな接続を介して、プロジェクトデータをプログラミング装置からバーチャル化されたエンジニアリングソフトウェアへ計算センターにロードすることができる(ファイル転送)。他方では、バーチャル化されたエンジニアリングソフトウェアのために会議サーバにより構築されるバーチャルな接続によって、プログラミング装置のディレクトリまたはハードディスクをアクセスのためにリリースすることができる。そして、計算センターで進行するエンジニアリングソフトウェアにより、プロジェクトデータのいわばローカルな記憶媒体としてこれを利用することができる。最後に、スタートアップのために必要なプロジェクトデータを会議サーバへアップロードし、上に説明したいずれかの方法で、自動化システムの選択後に、バーチャル化されたエンジニアリングソフトウェアへ自動的に提供することができる。
【0024】
会議サーバがインターネットもしくはその他の公共ネットワークでアクセス可能となるか、それとも、会議サーバが1つの会社もしくは民間の機関のネットワークにインストールされるかは、ここでは重要ではない(文献はこれら両方の適用状況を「プライベートクラウド」および「パブリッククラウド」の概念で区別する)。決定的に重要なのは、計算センターアプリケーションと会議サーバの技術との組み合わせであり、接続構築の方向(すなわち一方では自動化システムから会議サーバへ、他方ではプログラミング装置から会議サーバへ)も重要ではない。ただし企業ネットワークでは、あるいは公共ネットワークが関与するときには、自動化システムから会議サーバへ、およびプログラミング装置から会議サーバへ、そのつど接続が構築されるのが好ましい。
【0025】
同様に、会議サーバやエンジニアリングソフトウェアを有するバーチャルマシンが同一の計算センターで作動するか、それとも地理的に分散して、場合により全世界に分散して作動するかも重要ではない。後者の場合、それぞれのバーチャルマシンの始動後に、バーチャルマシンと会議サーバとの間の接続が構築され、このとき接続構築の方向は、すなわち会議サーバを起点とするかバーチャルマシンを起点とするかは任意である。
【0026】
プログラミング装置としては、携帯型のコンピュータまたは定置に設置されるコンピュータ等を適用することができる。決定的に重要なのは、サービス・スタートアップエンジニアが任務を処理するために必要とする、または使用するソフトウェアの実行を、プログラミング装置が可能にすることである。このソフトウェアは、プログラミング装置のオペレーティングシステムの一部であってよく、または事後的にプログラミング装置のメモリにロードすることもできる。
【0027】
本発明の1つの利点は、計算センターに保存されたプロジェクトデータへのアクセスが共同で利用されることにより、冒頭に略述した、従来は必要であったコストが省略されるという点にある。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項の対象となっている。そこで適用されている引用は、それぞれの従属請求項の構成要件によって主請求項の対象物を発展させた構成を示唆しており、引用されている従属請求項の構成要件の組み合わせについて、対象物として独立した権利保護の実現の放棄として解されるべきものではない。さらに、下位の請求項で構成要件が詳しく具体化されているときの請求項の解釈に関して、それぞれ先行する請求項には、そのような限定が存在しないものと考えるべきである。
【0029】
プログラミング装置と会議サーバの間、および会議サーバと少なくとも1つの自動化装置の間に通信接続が存在することによって、プログラミング装置と、メンテナンス、診断、またはスタートアップされるべき自動化システムの少なくとも1つの自動化装置との間で間接的な通信接続が得られる。プログラミング装置と会議サーバの間、ならびに会議サーバと自動化装置の間の通信接続は、恒常的に存在していなくてよく、データ交換が行われるときに存在するだけで足りる。この理由により、この接続はバーチャルな接続とも呼ばれる。
【0030】
会議サーバと、それぞれエンジニアリングソフトウェアを有する少なくとも1つのバーチャルマシンのためのデータベースを有する1つまたは複数の装置との間で別の通信接続が存在することによって、一方ではプログラミング装置とエンジニアリングソフトウェアの間、および他方では自動化システムの自動化装置とエンジニアリングソフトウェアの間の仲介役として会議サーバが機能することができる。それにより、プログラミング装置の操作者にとって、プログラミング装置で行われる操作行為によって離れたエンジニアリングソフトウェアを実行するという可能性が生まれ、このときエンジニアリングソフトウェアの出力は、操作者によるコントロールのために、プログラミング装置へ伝送される。プロジェクトデータまたはその他のエンジニアリングデータを、会議サーバを介して成立する接続により、エンジニアリングソフトウェアから自動化システムへ直接伝送し、そこで少なくとも1つの自動化装置に伝送することができる。自動化システムへアクセスしている間における、このようなプロジェクトデータまたはエンジニアリングデータの保存場所が、プログラミング装置の場所である場合、これに関するデータのプログラミング装置から自動化システムへの伝送は、会議サーバを介して成立する、プログラミング装置と自動化システムとの間接的な通信接続を介して行われる。
【0031】
エンジニアリングソフトウェアが複数のバーチャルマシンによって冗長的に提供されると、複数のサービス・スタートアップエンジニアによって、それぞれエンジニアリングソフトウェアを有するそれぞれのバーチャルマシンへの同時のアクセスが可能である。
【0032】
複数の冗長的なバーチャルマシンが場所的に分散して提供されると、バーチャルマシンのデータ保持に関して追加の安全性が得られる。1つの計算センターで障害が起こり、そのために場合により1つまたは複数のバーチャルマシンの損失が生じても、サービス機関により提供されるサービスの利用可能性が引き続き与えられる。さらに、エンジニアリングソフトウェアを有するこのようなバーチャルマシンが場所的に分散して利用可能であれば、サービス人員はそのつど場所的にもっとも都合のよいところにある計算センターおよび同所の1つまたは複数のバーチャルマシンを選択することができるので、場合により改善されたデータ処理量が得られ、それに伴っていっそう迅速な作業が可能である。
【0033】
それぞれエンジニアリングソフトウェアを備える冗長的なバーチャルマシンの場所的に分散した利用可能性が自動的に保証されると、十分に耐久性の高いデータ保全が得られる。1つの計算センターが失陥しても、他の計算センターからバーチャルマシンを事後的に転送することで、そのデータをいつでも完全に復旧することができる。
【0034】
上に挙げた課題は、本方法に基づいてここおよび以下に説明するように作動するシステムによっても解決され、このシステムはそのために本方法を実施する手段を含んでいる。このとき本発明はソフトウェアとして具体化されるのが好ましい。それにより本発明は、一方では、コンピュータにより実行可能なプログラムコード文を有するコンピュータプログラムであり、他方では、このような種類のコンピュータプログラムを有する記憶媒体であり、ならびに最後に、本方法とその実施形態を実施するための手段としてこのようなコンピュータプログラムが記憶装置にロードされた、またはロード可能な、マイクロプロセッサ等を備える処理ユニットである。
【0035】
この意味においてシステムは、プログラミング装置と、それぞれの自動化システムの少なくとも1つの自動化装置と、離れた会議サーバと、エンジニアリングソフトウェアを有する少なくとも1つのバーチャルマシンとを含んでいる。このシステムでは、一方ではプログラミング装置と会議サーバの間で、および他方では少なくとも1つの自動化装置と会議サーバの間で、少なくとも1つのバーチャルな接続が成立しており、したがって、プログラミング装置と少なくとも1つの自動化装置との間で間接的な接続が成立している。さらにこのシステムでは、会議サーバと、エンジニアリングソフトウェアを有するバーチャルマシンとの間で少なくとも1つのバーチャルな接続が成立しており、したがって、一方ではプログラミング装置とバーチャルマシンの間で、および他方では少なくとも1つの自動化装置とバーチャルマシンの間で、間接的に接続が成立している。このシステムでは、プログラミング装置とバーチャルマシンの間の間接的な接続は、プログラミング装置によるバーチャルマシンの遠隔実行を可能にし、ならびに少なくとも、それぞれのバーチャルマシンのスクリーン出力のプログラミング装置への伝送を可能にする。それにより最終的にこのシステムでは会議サーバを介して、プログラミング装置での操作行為に依存して、エンジニアリングデータおよび/またはその他のプロジェクトデータをバーチャルマシンから少なくとも1つの自動化装置へ伝送可能である。エンジニアリングデータおよび/またはプロジェクトデータのこのような伝送は、自動化システムへのアクセスという形態をとる。通常、このようなアクセスは少なくともそのつどのサービス業務の最後に行われ、それにより、業務中に行われた変更や調節を自動化システムに送り込む。サービス業務中、自動化システムへのアクセスはこれと同じシステムを介してこれと同じ方法をベースとして行われ、そのためにデータが、すなわち、たとえばそれぞれの技術プロセスに由来する自動化システムの動作データや状態データなどが呼び出され、エンジニアリングソフトウェアによって前処理されて、プログラミング装置で表示または改良のために利用可能となる。
【0036】
次に、図面を参照しながら本発明の実施例を詳しく説明する。互いに対応する対象物または部材は、どの図面においても同じ符号が付されている。1つまたは各々の実施例は、本発明の限定として解されるべきものではない。むしろここで開示している枠内で数多くの改変や改良が可能であり、特に、たとえば一般的または個別的な説明部分との関連で記載されている、ならびに請求項および/または図面に含まれている個々の構成要件ないし部材もしくは方法ステップの組み合わせや改変によって、課題を解決するという観点から当業者により読み取ることが可能であり、組み合わされた構成要件により、新たな対象物または新たな方法ステップないし方法ステップシーケンスを、それが試験方法や作業方法に関わる場合も含めて生じさせる態様や組み合わせが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】プログラミング装置によりメンテナンス目的またはこれに類する目的のためにアクセスが行われるべきであるが、それが直接的にではなく会議サーバを介して間接的に行われる、少なくとも1つの自動化装置を含む自動化システムである。
【図2】図1の自動化システムへアクセスするときの個々の接続を別々に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、詳しくは図示しない技術的プロセス12を制御および/または監視するためにそれ自体公知の仕方で設けられた自動化システム10を、簡略化して模式的に示している。自動化システム10は少なくとも1つの自動化装置14を含んでいる。自動化システム10と自動化装置14というそれぞれの概念は同義語である。図示した状況では、自動化システム10は、たとえばバス16を介して通信接続された複数の自動化装置14,18,20,22を含んでいる。自動化システム10またはこれに含まれる各々の自動化装置14,18〜22によって、それぞれの技術的プロセス12を制御および/または監視するために、それ自体公知の仕方で1つまたは複数の制御プログラム(図示せず)が実行される。制御プログラムの総体、およびたとえば駆動等のための個々の自動化装置14,18〜22のコンフィギュレーションおよび/またはパラメータ化のことを、以下において自動化ソリューションと呼ぶ。
【0039】
プログラミング装置24により、サービス人員または自動化システム10の運営者の人員が、たとえばメンテナンス目的、診断目的、スタートアップ目的などのために、自動化システム10へのアクセスを行うことが意図される。従来、そのためにプログラミング装置24を起点として、自動化システム10の少なくとも1つの自動化装置14,18〜22への直接的な通信接続を成立させていた。しかしこのことは、自動化システム10およびそこで実行される自動化ソリューションに適合したエンジニアリングソフトウェアを、プログラミング装置24で利用可能であることを必要とする。それに伴う問題を回避するために、自動化システム10に対して間接的な接続だけを成立させることが意図される。
【0040】
こうした間接的な接続は会議サーバ26を介して行われる。それにより、プログラミング装置24による自動化システム10へのアクセスのために、プログラミング装置24と、自動化システム10に含まれる少なくとも1つの自動化装置14との間で間接的な接続が成立し、すなわち、自動化システム10およびプログラミング装置24の現在地から空間的に離れた会議サーバ26を介して成立する。会議サーバ26は、エンジニアリングソフトウェア34を備える少なくとも1つのバーチャルマシン28,30,32へのアクセス権を有している。会議サーバ26および少なくとも1つのバーチャルマシン28,30,32の場所としては、計算センター、たとえばサービス機関の計算センターが考慮の対象となる。会議サーバ26および少なくとも1つのバーチャルマシン28,30,32の場所は「クラウド」とも呼ばれ、図1の図面ではそれに応じて雲として図示されている。会議サーバ26がソフトウェアアプリケーションとして実行されるコンピュータの物理的な場所と、1つまたは複数のバーチャルマシン28〜32を実行可能である1つまたは複数のコンピュータの物理的な場所とは、互いに離れていても十分によく、「クラウド」はいわばバーチャルな場所である。単純な「クラウド」は、会議サーバ26と1つまたは各々のバーチャルマシン28〜32とを実行する1つのコンピュータだけを含んでいる。
【0041】
会議サーバ26は、バーチャルマシン28およびそこに用意されたエンジニアリングソフトウェア34を、プログラミング装置24によって遠隔実行することを可能にする。会議サーバ26は、少なくともそれぞれのバーチャルマシン28〜32ないしそれぞれのエンジニアリングソフトウェア34のスクリーン出力をプログラミング装置24へ伝送するとともに、プログラミング装置24で行われた操作行為をバーチャルマシン28〜32およびそのエンジニアリングソフトウェア34へ伝送する。さらに会議サーバ26により、プログラミング装置24での操作行為に依存して、エンジニアリングデータまたはプロジェクトデータ36が少なくとも1つの自動化装置14へ伝送される。このときエンジニアリングデータまたはプロジェクトデータ36は、プログラミング装置24によるエンジニアリングソフトウェア34の遠隔操作の枠内で、エンジニアリングソフトウェア34により可能な、自動化システム10により実行される自動化ソリューションの変更、調節、改良に基づいて生じるものである。
【0042】
図2は、自動化システム10(図1)およびそこでの少なくとも1つの自動化装置14へのアクセスのために成立する接続を図解するために、図1の状況の個々の側面をさらに模式的に簡略化して再度示している。プログラミング装置24から会議サーバ26を介してバーチャルマシン28およびそのエンジニアリングソフトウェア34へと成立する接続は、たとえばいわゆるVNC接続(VNC = Virtual Network Computing)であり、それにより、プログラミング装置24によって、離れたバーチャルマシン28でエンジニアリングソフトウェア34を実行することを可能にする。バーチャルマシン28およびそのエンジニアリングソフトウェア34と、自動化装置14との間に成立する接続は、たとえば出願人のいわゆるS7プロトコルのようなエンジニアリングプロトコルの使用や、ファイルの伝送(ファイルトランスファー)を可能にする接続である。さらに明らかなように、プログラミング装置24から自動化システム10の少なくとも1つの自動化装置14への接続は間接的にのみ成立しており、すなわち、会議サーバ26を介して成立しており、そのために会議サーバは、バーチャルマシン28およびそのエンジニアリングソフトウェア34への接続を提供する。
【0043】
エンジニアリングソフトウェア34は、利用可能なすべてのバージョンもしくは少なくともいくつかのバージョンで事前にコンフィグレーションされ、必要に応じてバーチャルマシン28〜32で会議サーバ26により提供されて、状況に合わせてインスタンス化される。それによりサービス人員にとっては、プログラミング装置にインストールされているクライアントソフトウェア38を用いて、会議サーバを介して、計算センターでインスタンス化されたバーチャルマシン28〜32への接続を構築することが可能である。それにより、バーチャルマシン28〜32を遠隔制御して利用することができる。さらに会議サーバ26により、バーチャルマシン28〜32へファイルを伝送するための接続が構築され(ファイルトランスファー)、自動化システム10のために必要なプロジェクトデータ(プロジェクトファイル40)が提供される。それぞれのバーチャルマシン28〜32で進行するエンジニアリングソフトウェア34によってプロジェクトファイル40がロードされると、ただちに同じく会議サーバ26を介して、それぞれのバーチャルマシン28〜32と、自動化システム10の少なくとも1つの自動化装置14との間でバーチャルな接続を構築することができる。それにより、プロジェクトデータをたとえば遅くともサービス業務の完了後に、エンジニアリングプロトコルを介して会議サーバ26と通信するエンジニアリングソフトウェア34を用いて、それぞれのバーチャルマシン28〜32から会議サーバへロードすることができる。切換点としての会議サーバ26を介して、プロジェクトデータを自動化システム10へ伝送することができる。そのために、やはり会議サーバ26と自動化システムの少なくとも1つの自動化装置14との間で、エンジニアリングプロトコルの使用に適した接続が構築される。この接続はバーチャルな接続として、すなわち必ずしも恒常的に成立するのではない接続として構築されれば足りる。
【0044】
これと同じ原理に基づき、自動化システム10もしくはこれに含まれる個々の自動化装置14,18〜22の診断も可能である。会議サーバ26は、サービス機関のすべてのプロジェクトデータを用意しておくことができるので、各々の正規従業員にとってはこれを常時利用可能となる。
【0045】
このように、本件で提出する明細書の要諦をなす個々の態様は、次のように短くまとめることができる。すなわち、既存のインターネットテクノロジーおよびネットワークテクノロジーならびにネットワークアクセステクノロジーの組み合わせと、計算センターアプリケーションと、たとえばインターネットのようなネットワークで利用可能な会議サーバ26とに基づく、自動化システム10へアクセスする方法が記載されている。会議サーバ26へアクセスするために、プログラミング装置24でクライアントソフトウェア38を始動させる。これに類似するソフトウェア機能が自動化システム10の少なくとも1つの自動化装置14で進行し、これを介して自動化システム10へのアクセスが行われる。システムの個々の単位(部分システム)の間で、すなわちプログラミング装置24、会議サーバ26、および自動化装置14の間で、ならびに会議サーバ26と少なくとも1つのバーチャルマシン28〜32の間で、バーチャルな、すなわち必ずしも恒常的に成立するのではない通信接続が構築される。それぞれ2つの部分システムの間の各々の通信接続は、それぞれの接続を介してデータ交換が行われるときにだけ成立すればよい。部分システムの上述した組み合わせにより、および部分システムの接続の方式により、従来にはまだ存在しなかった能力と利点を備える総合的システムが成り立つ。
【0046】
利点となるのは、特に、エンジニアリングソフトウェア34の利用者や製造者にとっての少ない編成費用、準備費用、固定費用である。エンジニアリングソフトウェアの製造者の費用が少なくなる理由は、インストール媒体を生産するために従来必要だったコストおよびこれに伴って生じる費用を削減できるからである。さらに、エンジニアリングソフトウェアのインストールのためのサポートを与える必要がなくなる。そのようなインストールは中央の計算センターで一度行われ、そうすればバーチャルマシン28〜32でのインスタンス化のために利用できるからである。サービス人員により使用されるプログラミング装置24では、会議サーバ26へのアクセスを可能にするクライアントソフトウェア38だけしか必要ない。クライアントソフトウェア38は、それぞれのエンジニアリングソフトウェア34から独立しており、そのようにして、エンジニアリングソフトウェア34の将来のバージョンの遠隔利用をも可能にする。自動化システム10の側の対応するクライアントソフトウェアは、自動化システム10の納入時にインストールし、もしくは利用可能にすることができる。
【0047】
自動化システム10の運営者にとって、およびサービス機関にとって、ならびにそこでそのつど活動するサービス人員にとっても、同じように数多くの利点が得られる。一方では、従来しばしば必要であったエンジニアリングソフトウェア34のインストールのときのコストが不要となる。エンジニアリングソフトウェアは恒常的にオンラインで利用可能であり、サービス人員は相応の装備(クライアントソフトウェア38)を備えるプログラミング装置24を用いてこれに自然にアクセスできるからである。それにより利用者は、時間、コスト、およびこれに伴って最終的に費用を節約する。他方では、サービス業務のときの対応時間が短縮される。サービス人員はいっそう迅速に対応し、最終的にいっそう高い処理量が得られる。エンジニアリングソフトウェア34は、サービス人員のそのつどの滞在場所に左右されることがなく、自然に全世界で利用可能である。ただ1つの前提条件は、相応のアクセスネットワークが存在していることである。
【0048】
全体として、ここで説明している方法に基づく自動化システムへアクセスするための解決法はサービス役務に関連づけることができ(「パブリッククラウド」)、または、ライセンスを通じて利用可能にすることができる(「プライベートクラウド」)。サービス役務として適用される場合、投資のハードルは低くなるが、それにもかかわらずスケーリングの可能性は開かれたままに保たれる。希望する場合には、そのようなサービスの購入者に対して、データすなわち特にエンジニアリングデータおよびプロジェクトデータの安全な保管、それぞれのデータの自動的な割り当てと提供が行われる。すべてのデータは、サービス機関およびそれぞれの自動化システム10の運営者にとって同じように利用可能である。サービス機関および運営者にとって、プロジェクトデータの保全と取扱、コピーのアーカイブのためのコストは事実上発生しない。それぞれの自動化システム10の耐用サイクル全般にわたってのこのようなデータの利用可能性の保証は、従来の状況に比べれば、無視できるほどのわずかなコストにしか結びついていない。最後に、古いプロジェクトデータの在庫の移動も容易に、かつほぼコスト中立的に実施することができ、すなわち「クラウド」へのプロジェクトデータのアップロードによって実施することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 自動化システム
14、18、20、22 自動化装置
16 バス
24 プログラミング装置
26 会議サーバ
28〜32 バーチャルマシン
34 エンジニアリングソフトウェア
36 エンジニアリングデータ
38 クライアントソフトウェア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラミング装置(24)により自動化システム(10)へアクセスする方法であって、
前記自動化システム(10)および前記プログラミング装置(24)の現在地から空間的に離れた会議サーバ(26)を介して、前記プログラミング装置(24)と、前記自動化システム(10)に含まれる少なくとも1つの自動化装置(14)との間で間接的な接続が成立し、
前記会議サーバ(26)は前記プログラミング装置(24)での操作行為に依存してエンジニアリングデータ(36)を少なくとも1つの前記自動化装置(14)へ伝送する方法において、
前記会議サーバ(26)は、
エンジニアリングソフトウェア(34)を有する少なくとも1つのバーチャルマシン(28〜32)へのアクセス権を有しており、
前記プログラミング装置(24)による前記バーチャルマシン(28〜32)の遠隔実行を可能にし、
少なくともそれぞれの前記バーチャルマシン(28〜32)のスクリーン出力を前記プログラミング装置(24)へ伝送することを特徴とする方法。
【請求項2】
一方では前記プログラミング装置(24)と前記会議サーバ(26)の間で、および他方では前記会議サーバ(26)と少なくとも1つの前記自動化装置(14)の間で通信接続が成立する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記会議サーバ(26)と、それぞれの少なくとも1つの前記バーチャルマシン(28〜32)のためのデータベースを有する1つまたは複数の装置との間で別の通信接続が成立する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記エンジニアリングソフトウェア(34)は複数のバーチャルマシン(28〜32)によって冗長的に提供される、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
複数の冗長的なバーチャルマシン(28〜32)は場所的に分散して提供される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
それぞれエンジニアリングソフトウェアを有する冗長的なバーチャルマシン(28〜32)の場所的に分散した提供が自動的に保証される、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
プログラミング装置(24)と、自動化システム(10)の少なくとも1つの自動化装置(14)と、会議サーバ(26)と、エンジニアリングソフトウェア(34)を有する少なくとも1つのバーチャルマシン(28〜32)とを含むシステムにおいて、
一方では前記プログラミング装置(24)と前記会議サーバ(26)の間で、および他方では少なくとも1つの前記自動化装置(14)と前記会議サーバの間でバーチャルな通信接続が成立しており、およびこれに伴って前記プログラミング装置(24)と少なくとも1つの前記自動化装置(14)の間で間接的な接続が成立しており、
前記会議サーバ(26)とエンジニアリングソフトウェア(34)を有する前記バーチャルマシン(28〜32)との間にはバーチャルな通信接続が成立しており、およびこれに伴って一方では前記プログラミング装置(24)と前記バーチャルマシン(28〜32)の間で、および他方では少なくとも1つの前記自動化装置(14)と前記バーチャルマシン(28〜32)の間で間接的な接続が成立しており、
前記プログラミング装置(24)と前記バーチャルマシン(28〜32)の間の間接的な接続は前記プログラミング装置(24)による前記バーチャルマシン(28〜32)の遠隔実行を可能にするとともに、少なくともそれぞれの前記バーチャルマシン(28〜32)のスクリーン出力の前記プログラミング装置(24)への伝送を可能にし、
前記会議サーバ(26)を介して前記プログラミング装置(24)での操作行為に依存してエンジニアリングデータ(36)を前記バーチャルマシン(28〜32)から少なくとも1つの前記自動化装置(14)へ伝送可能であるシステム。
【請求項8】
プログラミング装置(24)、会議サーバ(26)、および/または自動化装置(14)でプログラムが実行されるときに、請求項1から6のうちそれぞれ任意の1項のすべてのステップを実施するための、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム。
【請求項9】
プログラミング装置(24)、会議サーバ(26)、および/または自動化装置(14)でプログラムが実行されるときに、請求項1から6のうちそれぞれ任意の1項のすべてのステップを実施するための、コンピュータで読み取り可能なデータ担体に保存されたプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法が実施されるように、プログラミング装置(24)、会議サーバ(26)、および/または自動化装置(14)と連動することができる、電子的に読み出し可能な制御信号を有するデジタル記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−248184(P2012−248184A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−113597(P2012−113597)
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】