説明

自動原稿搬送装置及びこれを備える原稿読取装置

【課題】フレームの落下時の衝撃を効果的に緩和できる機構を簡素な構成で実現できる自動原稿搬送装置を提供する。
【解決手段】ADF25は、ADF本体部16と、スキャナフレームと、ギア部17と、抵抗ギア47と、トルクリミッタ18と、外装カバー61と、を備える。スキャナフレームは、原稿搬送経路の一部を開放するために使用位置から上方の露出位置へ回転可能にADF本体部16に支持される。ギア部17は、スキャナフレームと一体的に回転するように当該スキャナフレームの回転軸線上に配置される。トルクリミッタ18は、スキャナフレームが露出位置から下方の使用位置に回転するときに、前記ギア部17に噛み合う抵抗ギア47に抵抗を付与する。外装カバー61は、ギア部17の一部を覆うようにADF本体部16に取り付けられる。また、外装カバー61は、抵抗ギア47から離れる向きのギア部17の動きを規制する接触部62を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原稿搬送装置の内部を露出させるための回転機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、内部を露出させるための回転機構を備える構成の自動原稿搬送装置が知られている。この種の自動原稿搬送装置を備える画像処理装置を開示したものとして、例えば特許文献1がある。
【0003】
特許文献1は、以下のように構成される画像処理装置を開示している。即ち、画像処理装置は、画像処理部を内蔵した装置本体の上面を覆う動作位置と前記上面を開放する待機位置との間で支軸廻りに回転自在に設けられるカバー手段を備える。また、画像処理装置は、前記カバー手段を前記待機位置側に回転させるための付勢力を発生させることで前記カバー手段が前記待機位置から前記動作位置に向けて自重で落下することを防止する付勢手段を備える。更に、画像処理装置は、前記カバー手段を前記動作位置に不動状態にする係止手段を備える。そして、前記付勢手段と、前記係止手段と、が前記装置本体に固定される共通の基部に設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−88854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示される構成は、カバー手段の回転時に円弧状のギアがトルクギアに噛み合うことで当該カバー手段の落下の衝撃を緩和している。この構成は、円弧状のギアがトルクギアに噛み合っている間は抵抗力を発揮できるものの、円弧状のギアとトルクギアとの噛み合いが解除された時点で抵抗が付与されなくなってしまう。そのため、円弧状のギアをできるだけ長く形成する必要があった。しかし、円弧状のギアが長くなれば、それだけカバー手段の回転時に、当該円弧状のギアが他の部材と干渉するおそれが高くなってしまう。
【0006】
この点を改善する構成として、例えば、以下の構成が考えられる。即ち、原稿搬送経路の一部を開放するために回転可能に支持されるフレームの回転中心と同一軸線上に、当該フレームと一体的に回転する歯車状のギア部を配置する。そして、このギア部に抵抗を付与する抵抗手段を当該ギア部に噛み合うように配置する。この構成であれば、フレームの回転ストローク全域にわたって途切れることなく抵抗を付与することができる自動原稿搬送装置をシンプルな構成で実現できる。しかし、この構成は、フレームの回転時に、抵抗手段の抵抗によって、ギア部が抵抗手段との噛み合いが解除される方向に力を受け、当該ギア部が抵抗手段に乗り上がる(ギア部の浮上り)状態になることがあった。そのため、この構成を採用する場合、ギア部の浮上りを防止するための専用の部材を追加することが望ましかった。しかし、専用の部材の追加は、製造コストを高くし、部品点数の増大を招いてしまう。従って、フレームの回転中心と同一軸線上に当該フレームと一体的に回転するギア部を配置する構成においても、生産性の向上という観点から改善の余地があった。
【0007】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレームの落下時の衝撃を効果的に緩和できる機構を、簡素な構成で実現できる自動原稿搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の第1の観点によれば、以下のように構成される自動原稿搬送装置が提供される。即ち、自動原稿搬送装置は、本体部と、回転フレームと、ギア部と、抵抗ギアと、ブレーキ部と、外装カバーと、を備える。前記回転フレームは、原稿搬送経路の一部を開放するために使用位置から上方の露出位置へ回転可能に前記本体部に支持される。前記ギア部は、歯車状に形成されており、前記回転フレームと一体的に回転するように当該回転フレームの回転軸線上に配置される。前記抵抗ギアは、前記ギア部と噛み合う。前記ブレーキ部は、前記回転フレームが前記露出位置から下方の前記使用位置に回転するときに、前記抵抗ギアに抵抗を付与する。前記外装カバーは、前記ギア部の少なくとも一部を覆うように前記本体部に取り付けられる。また、前記外装カバーは、前記抵抗ギアから離れる向きの前記ギア部の動きを規制する接触部を有する。
【0010】
これにより、回転フレームの回転時に、ブレーキ部によって抵抗を付与された抵抗ギアの反力によって、ギア部が当該抵抗ギアから離れる向きに移動しようとしても、その移動を外装カバーによって規制することができる。これによって、回転フレームの回転時におけるギア部と抵抗ギアとの噛み合いを良好な状態で維持することができる。従って、抵抗ギア及びギア部を介してブレーキ部による抵抗を回転フレームに効率的に伝達することができ、回転フレームの落下時の衝撃を効果的に緩和できる。このように、外装カバーがギア部の位置決めを行うので、ギア部の浮上り等の動きを規制するための部品を自動原稿搬送装置の構成から省略でき、部品点数の削減及び組立作業の効率性の向上を達成できる。
【0011】
前記の自動原稿搬送装置においては、前記外装カバーの前記接触部は、前記ギア部の形状に応じて円弧状に形成されることが好ましい。
【0012】
これにより、接触部がギア部に接触する接触面積をギア部の周方向で大きく確保できるので、ギア部の位置決めを安定的に行うことができる。また、円弧状に形成される接触部によって、ギア部の移動を広範囲に規制することができる。
【0013】
前記の自動原稿搬送装置においては、前記外装カバーの前記接触部は、前記ギア部の回転方向に細長く形成されることが好ましい。
【0014】
これにより、回転フレームの回転時に生じる接触部によるギア部への抵抗を小さくすることができる。従って、回転フレームをスムーズに回転させながら外装カバーによってギア部の移動を規制することができる。
【0015】
前記の自動原稿搬送装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記外装カバーの前記接触部は、前記ギア部が前記抵抗ギアに噛み合う部分と前記ギア部の軸方向で異なる位置で前記ギア部に接触するように構成される。
【0016】
これにより、抵抗ギアと噛み合っていない部分で接触部がギア部に接触することになる。従って、接触部との接触によってギア部の歯に摩耗が生じた場合であっても、摩耗が生じた部分は抵抗ギアと噛み合っていない部分なので、ギア部と抵抗ギアとの噛み合いは適切な状態で維持される。これによって、ギア部の摩耗の影響を受けることなく回転フレームをスムーズに回転させることができる。
【0017】
前記の自動原稿搬送装置においては、前記ギア部は、前記回転フレームと一体的に形成されることが好ましい。
【0018】
これにより、ギア部を回転フレームに取り付けるための部品を省略することができ、部品点数を更に削減することができる。
【0019】
前記の自動原稿搬送装置においては、前記ギア部は、前記原稿搬送経路の原稿幅方向の外側に配置されることが好ましい。
【0020】
これにより、ギア部が原稿の搬送の妨げとなる事態を確実に防止できる。また、メンテナンス作業において、ジャム原稿がギア部に引っ掛かることを効果的に防止できる。
【0021】
前記の自動原稿搬送装置においては、前記回転フレームが、前記ギア部の回転中心と軸線が一致するように配置される搬送ローラを有することが好ましい。
【0022】
これにより、回転フレームの回転時に搬送ローラの位置が変わらなくなるので、回転フレームの回転によって当該搬送ローラが他の部材と接触して破損する事態を確実に防止できる。また、外装カバーによってギア部が固定されることで、ギア部とともに搬送ローラが位置決めされることになる。従って、搬送ローラの位置決めを行うための部品を省略することができ、部品点数を更に削減することができる。
【0023】
本発明の第2の観点によれば、前記の自動原稿搬送装置を備える原稿読取装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るADF及びイメージスキャナ装置を含むコピーファクシミリ複合機の様子を示した外観斜視図。
【図2】本実施形態のADF及びイメージスキャナ装置の構成を示した正面断面図。
【図3】外装カバーを取り外したADFの正面側の様子を示した斜視図。
【図4】ADFの正面側から見た外装カバーとギア部との関係を示した斜視図。
【図5】ADFの背面側から見た外装カバーとギア部との関係を示した斜視図。
【図6】ギア部に外装カバーの接触部が接触している様子を模式的に示した拡大正面図。
【図7】抵抗ギアとギア部と接触部との位置関係を模式的に示した拡大平面図。
【図8】スキャナフレームが露出位置から使用位置に回転する様子を模式的に示した正面断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る原稿読取装置としてのイメージスキャナ装置10を含む、コピーファクシミリ複合機(複合機)20の外観斜視図である。図2は、自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ、ADF)25を備えるイメージスキャナ装置10の構成を示した正面断面図である。
【0026】
図1に示すコピーファクシミリ複合機20は、ブックスキャナ及びオートドキュメントフィードスキャナとして機能するイメージスキャナ装置10を、当該複合機20の上部に備えている。また、複合機20は、コピー部数、ファクシミリ送信先及び原稿読取等を指示するための操作パネル77を備える。
【0027】
更に、複合機20は、記録媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部等を内蔵した本体78と、前記用紙を順次供給する給紙カセット79と、を備えている。また、この本体78は、通信回線を介して画像データを伝送するための図略の送受信部等を備えている。
【0028】
次に、図2を参照して、前記複合機20が備えるイメージスキャナ装置10について説明する。図2に示すように、イメージスキャナ装置10は、プラテンガラス22と原稿台カバー21とを備えている。ADF25は、原稿台カバー21の上面に配置されている。また、イメージスキャナ装置10は、原稿の画像を読み取るための読取部として、本体78側に配置される本体側スキャナユニット50と、ADF25側に配置されるADF側スキャナユニット60と、を備えている。
【0029】
ADF25は、原稿トレイ23と、排出トレイ24と、ADF本体部(本体部)16と、開閉カバー11と、外装カバー61(図2において省略)と、を備えている。
【0030】
原稿トレイ23は、原稿台カバー21の上部に設けられている。排出トレイ24は、原稿トレイ23の下方に設けられている。開閉カバー11は、ADF本体部16の上側を覆うとともに、カバー回転軸43を介してADF本体部16に回転可能に支持されている。外装カバー61は、ADF25の正面側でADF本体部16に着脱可能に取り付けられている(図1を参照)。
【0031】
図2に示すように、前記原稿台カバー21の内部には、原稿トレイ23と排出トレイ24とを繋ぐ湾曲状(正面視で横向きU字状)の原稿搬送経路30が形成されている。この構成で、原稿トレイ23に重ねてセットされた原稿は、1枚ずつ分離されて前記原稿搬送経路30に沿って搬送され、排出トレイ24へ排出される。原稿の読取開始等の指示は、図1に示す操作パネル77によって行うことができる。
【0032】
次に、原稿搬送経路30に沿って、ADF25の各部の構成を詳細に説明する。
【0033】
図2に示すように、原稿トレイ23から原稿搬送経路30に原稿が供給される箇所にはピックアップローラ31が配置されている。このピックアップローラ31の下流側には分離ローラ32が配置されている。ピックアップローラ31が駆動されることによって、原稿トレイ23上の最上層の原稿がADF25内に繰り込まれる。原稿はピックアップローラ31の駆動によって分離ローラ32へ送られる。回転駆動する分離ローラ32と図示しない分離パッドによって原稿は1枚ずつ分離され、原稿搬送経路30の下流側へ搬送される。
【0034】
分離ローラ32の下流側には、レジストローラ(搬送ローラ)39と、このレジストローラ39と対になる対向ローラと、が配置されている。レジストローラ39は前記対向ローラとともに、分離ローラ32によって搬送されてくる原稿の先頭側を一時的に止めて弛ませ、所定時間後に弛みを除去しつつ下流側に搬送する。これにより、原稿の斜行が矯正される。なお、レジストローラ39の下流側には、図略の搬送ローラが複数設けられており、前記レジストローラ39の駆動によって下流側へ搬送された原稿は、複数の搬送ローラとそれらに対向するローラとによりニップされて、更に下流側へ搬送される。
【0035】
図2に示すように、レジストローラ39より下流側の原稿搬送経路30には、第1原稿読取位置80が配置されており、この第1原稿読取位置80の更に下流側には、第2原稿読取位置90が配置されている。第1原稿読取位置80は、本体側スキャナユニット50によって原稿の第1面が読み取られる位置である。第2原稿読取位置90は、ADF側スキャナユニット60によって原稿の第2面が読み取られる位置である。
【0036】
本体側スキャナユニット50は、本体78内の上部に配置されており、光源、反射ミラー、集光レンズ、及び電荷結合素子(CCD)等を有する縮小光学系の読取手段として構成される。スキャナユニットが有する光源、反射ミラー等は、適宜移動可能に構成されており、本体78上面に配置されるプラテンガラス22上の原稿を走査して読み取ることができる。原稿台カバー21は、本体78の上方に配置されており、プラテンガラス22上の原稿を読み取る場合は、この原稿台カバー21によって原稿を当該プラテンガラス22上に押圧して固定する。この状態で、本体側スキャナユニット50の部品を移動させて当該原稿を読み取るようになっている。
【0037】
ADF側スキャナユニット60は、本体側スキャナユニット50と同様に、光源、反射ミラー、集光レンズ、及び電荷結合素子(CCD)等を有する縮小光学系の読取手段として構成される。このADF側スキャナユニット60は、U字状に構成された前記原稿搬送経路30に内側から接するように、当該原稿搬送経路30の内側でスキャナフレーム12によって保持されている。
【0038】
スキャナフレーム(回転フレーム)12は、ADF側スキャナユニット60の光学系を構成する部品等を内部で支持するとともに、その外側を覆って保護するように密閉可能に構成されている。このスキャナフレーム12の下面には、原稿読取部分としての図略の読取ガラスが配置されている。また、スキャナフレーム12は、原稿搬送経路30の内側から原稿を案内するためのガイド面19がその上面に形成されており、原稿搬送経路30の一部として機能している。また、本実施形態のスキャナフレーム12は、前記読取ガラス近傍の原稿搬送経路30の一部を開放するためにADF本体部16に回転可能に支持されている。なお、スキャナフレーム12を回転させる回転機構の詳細については後述する。
【0039】
ガイド面19の下流側には、当該ガイド面19によってガイドされてきた原稿を第1原稿読取位置80までガイドする本体側ガイド部27が配置されている。この本体側ガイド部27は、スキャナフレーム12とは独立してADF本体部16に固定されており、原稿搬送経路30の折返し部分の内側から原稿を案内する本体側ガイド面を有している。
【0040】
このイメージスキャナ装置10をオートドキュメントフィードスキャナとして使用する場合は、図2に示すように、光源、反射ミラー等を原稿搬送経路30の第1原稿読取位置80に対向する位置まで移動させて静止させておく。この状態で、前記ADF25によって原稿を1枚ずつ搬送する。原稿の表側の面(第1面)の画像は第1原稿読取位置80で本体側スキャナユニット50によって読み取られ、裏側の面(第2面)の画像は第2原稿読取位置90でADF側スキャナユニット60によって読み取られる。2つの原稿読取位置で表裏両面の内容を読み取られた原稿は排出トレイ24へ排出される。このようにして、原稿搬送経路30に原稿を1回通過させるだけで両面読取が可能な構成の、いわゆるワンパス方式のADF25が構成されている。
【0041】
本体側スキャナユニット50及びADF側スキャナユニット60で読み取られた画像情報を含む信号は適宜変換処理され、複合機20が備える画像形成部に送信される。そして、この送信された画像情報が画像形成部によって記録媒体としての用紙に転写されることで、複合機20のコピー機能等が実現される。
【0042】
次に、本実施形態のADF25が備えるスキャナフレーム12の回転機構(開閉機構)について説明する。図3は、外装カバー61を取り外したADF25の正面側の様子を示した斜視図である。図4は、ADF25の正面側から見た外装カバー61とギア部17との関係を示した斜視図である。図5は、ADF25の背面側から見た外装カバー61とギア部17との関係を示した斜視図である。図6は、ギア部17に外装カバー61の接触部62が接触している様子を模式的に示した拡大正面図である。図7は、抵抗ギア47とギア部17と接触部62との位置関係を模式的に示した拡大平面図である。図8は、スキャナフレーム12が露出位置から使用位置に回転する様子を示した正面断面図である。
【0043】
本実施形態の回転機構は、原稿を読み取るための下側の使用位置(図2を参照)と、ADF側スキャナユニット60の読取ガラスを露出させる上側の露出位置(図8を参照)と、の間で前記スキャナフレーム12を回転させるためのものである。この回転機構は、抵抗ギア47と、ギア部17と、トルクリミッタ18と、回転軸41と、外装カバー61と、備えている。
【0044】
抵抗ギア47は、ADF本体部16の正面側に配置される取付板28の正面側に、回転可能に支持されている。この抵抗ギア47には、図略のワンウェイクラッチを介してトルクリミッタ18が接続されている。
【0045】
ギア部17は、図3に示すように、アーム状の保持部26を介してスキャナフレーム12に支持されている。より具体的には、保持部26は、スキャナフレーム12から装置正面方向に突出した後、一側(図2において左側)に折れ曲がり、使用位置の平面視で略L字形状となるように形成される。ギア部17は、歯車状に形成されており、その軸方向が正面側を向くように保持部26の端部から正面側に突出している。スキャナフレーム12と保持部26とギア部17とは一体的に形成されており、これにより、スキャナフレーム12はギア部17とともに一体的に回転するようになっている。なお、ギア部17の歯は、スキャナフレーム12の回転範囲をカバーできる範囲で配列されていればよく、その構成は適宜変更することができる。
【0046】
図3に示すように、ギア部17は、スキャナフレーム12の正面側に突出しており、スキャナフレーム12の上面に形成されるガイド面19よりも正面側に位置している。このように、平面視において、ガイド面19に重ならないように、ギア部17が当該ガイド面19の原稿幅方向の外側に配置されることによって、当該ギア部17が原稿の搬送の妨げとなる事態を確実に防止している。なお、ここでいう原稿幅方向とは、ガイド面19と同一平面において、原稿を搬送する方向に直交する方向のことを意味する。
【0047】
トルクリミッタ(ブレーキ部)18は、スキャナフレーム12が露出位置から使用位置へ回転するとき(図8を参照)に、ギア部17に抵抗を付与するためのものである。このトルクリミッタ18は、抵抗ギア47の回転に制動力を付与することで、抵抗ギア47から、ギア部17の回転に対し抵抗を付与する。本実施形態のトルクリミッタ18は、ワンウェイクラッチによって、スキャナフレーム12が下方回転するときに、抵抗ギア47に抵抗力を付与するようになっている。
【0048】
回転軸41は、その軸線がギア部17の軸線と一致するように、スキャナフレーム12の背面側に配置されている。この回転軸41は、スキャナフレーム12と一体的に回転できるように構成されており、ADF本体部16に回転可能に支持されている。
【0049】
外装カバー61は、抵抗ギア47、トルクリミッタ18及びギア部17等の装置正面側に配置される部材を覆うように構成されている。また、この外装カバー61は図1に示すように、表面のうち少なくとも一部が外部に露出するように構成されている。
【0050】
図4及び図5に示すように、本実施形態の外装カバー61は、前記ギア部17の位置決めを行うために当該ギア部17に接触する接触部62を備えている。本実施形態の接触部62は外装カバー61に一体的に形成されている。
【0051】
外装カバー61の接触部62について説明する。図5に示すように、外装カバー61が有する背面側壁部66の下側端部には円弧状の凹部65が形成されている。接触部62はこの凹部65の端面から下側に突出するリブ状に形成されている。
【0052】
図6に示すように、接触部62は、正面視で円弧状に形成されている。この接触部62の円弧部分は、ギア部17の歯先を結んでできる仮想的な円の形状に対応するように、その半径及び位置等が設定されている。これにより、接触部62の下面に形成される円弧面が、ギア部17の上側に位置する複数の歯先に同時に接触できるようになっている。このように、接触部62が複数の歯先に接触することで、ギア部17の位置決めを複数の箇所で行うことが可能になっている。
【0053】
また、図6に示すように、接触部62の円弧部分は、ギア部17を挟んで抵抗ギア47に対向するように、右側に傾くように構成されている。これにより、外装カバー61を取り付けた状態では、接触部62によってギア部17は抵抗ギア47側に押し込まれる形になり、当該ギア部17と抵抗ギア47との軸間距離を適切な状態とすることができる。これによって、トルクリミッタ18を介して伝達される制動力を抵抗ギア47からギア部17に効率的に伝達することが可能になっている。
【0054】
また、図7に示すように、接触部62は、その短手方向の厚みが背面側壁部66の厚みよりも小さく形成されており、その長手方向は平面視でギア部17の軸方向に直交する方向に細長く伸びている。このように、接触部62の長手方向がギア部17の回転方向に沿って細長く形成されることによって、接触部62と接触することで生じるギア部17の摩耗が局所的なものになっている。
【0055】
また、図7に示すように、接触部62は、外装カバー61を取り付けた状態では抵抗ギア47よりも背面側に位置しており、平面視で見たときに、抵抗ギア47に重ならないようになっている。このように接触部62を配置することで、ギア部17のうち、位置決めに用いる領域(接触部62との接触によって摩耗する領域)と、抵抗ギア47に噛み合う領域と、を分けることができる。これによって、外装カバー61の接触部62がギア部17に接触している状態で当該ギア部17が回転し、この回転によってギア部17が摩耗したとしても、抵抗ギア47と噛み合っていない部分だけが摩耗することになる。従って、摩耗によってギア部17の歯先が欠けたとしても、その欠けた部分がギア部17と抵抗ギア47との噛み合いに悪影響を与える事態を確実に防止できる。
【0056】
ADF本体部16へのスキャナフレーム12の取付作業は、例えば以下のようにして行う。まず、ADF本体部16に外装カバー61が取り付けられていない状態で、回転軸41をADF本体部16に支持させる。次に、ギア部17と抵抗ギア47を噛み合わせる。そして、ギア部17と抵抗ギア47が噛み合った状態(図3に示す状態)になったところで、外装カバー61を取り付ける。これによって、スキャナフレーム12は、その正面側がギア部17、抵抗ギア47及び外装カバー61を介してADF本体部16に支持されるとともに、その背面側が回転軸41を介してADF本体部16に支持される。スキャナフレーム12は、ギア部17、抵抗ギア47、外装カバー61及び回転軸41によって、ギア部17の軸線を回転中心として、ADF本体部16に両持ち支持される形になっている。
【0057】
また、本実施形態のレジストローラ39は、正面視で(レジストローラ39の軸線方向で見たときに)ギア部17に重なっており、ギア部17の回転中心とレジストローラ39の回転中心とが同一直線上に位置するようにスキャナフレーム12に取り付けられている。この構成では、ギア部17の位置が決まれば、回転中心が同じレジストローラ39の位置も同時に決まることになる。これを利用して、本実施形態のADF25は、ギア部17の位置決めがレジストローラ39の位置決めを兼ねるように構成されている。ギア部17の位置を外装カバー61で位置決めすることで、回転中心が一致するレジストローラ39を精度良く位置決めできるのである。このように、本実施形態の外装カバー61はレジストローラ39の位置決め部材としても機能している。また、この構成では、スキャナフレーム12を使用位置から露出位置へ回転させても、レジストローラ39の位置が回転中及び回転の前後で殆ど変わることがない。従って、ガイド面19から上方にはみ出しているレジストローラ39が原稿搬送経路30に干渉するおそれもない。
【0058】
この構成で、ADF側スキャナユニット60のメンテナンス等を行う際には、最初に、ADF25の開閉カバー11を持ち上げるように上方向に回転させて、開閉カバー11を開いた状態とする。この結果、原稿搬送経路30の上流側半部が開放される。次に、スキャナフレーム12を持ち上げることで、図2の位置(使用位置、閉じ位置)から上方に回転させて、図8に示す位置(露出位置、開き位置)まで移動させる。
【0059】
スキャナフレーム12が上方向に回転する場合には、スキャナフレーム12はギア部17を介して抵抗ギア47を時計回りに回転させようとする。抵抗ギア47が時計回りに回転する場合、ワンウェイクラッチはトルクリミッタ18と係合しないように構成されているため、抵抗ギア47にトルクリミッタ18による抵抗力が伝達されない。従って、ギア部17に対して抵抗力は殆ど発生せず、使用位置から露出位置への回転をスムーズに行うことができる。
【0060】
メンテナンス作業の終了後、図2に示す使用位置に戻すために、ユーザはスキャナフレーム12を手で押し下げる。ADF本体部16に支持されるスキャナフレーム12は、下方向に回転する。
【0061】
図8の矢印に示すように、スキャナフレーム12が下方向に回転する場合には、スキャナフレーム12はギア部17を介して抵抗ギア47を図8の反時計回りに回転させようとする。しかし、抵抗ギア47が反時計回りの回転をする場合、ワンウェイクラッチがトルクリミッタ18に係合し、抵抗ギア47の回転に抗する向きの抵抗が発生する。
【0062】
この結果、トルクリミッタ18による抵抗力が抵抗ギア47、ギア部17及び保持部26を介してスキャナフレーム12に伝達されて、スキャナフレーム12の落下速度を遅くする。このように、スキャナフレーム12の回転の勢いは、トルクリミッタ18の抵抗力によって適切に弱められるので、落下時の衝撃を緩和することができる。
【0063】
特に、本実施形態のように、スキャナフレーム12が縮小光学系の読取部を備える場合、スキャナフレーム12の重量が重くなるため、当該スキャナフレーム12の落下の速度を緩めるために、スキャナフレーム12に十分な抵抗を付与する必要がある。この点、本実施形態のADF25は、ギア部17が抵抗ギア47と常に噛み合う歯車状に構成されているので、回転ストローク全域にわたって、スキャナフレーム12に抵抗を途切れることなく付与できる。例えば、スキャナフレーム12が露出位置から使用位置へ勢いが付いた状態で落下しても、スキャナフレーム12に連続的に作用する抵抗力によって落下時の衝撃を効果的に緩和できる。その後、更に開閉カバー11を閉じることで、ADF25を再び使用できる状態になる。
【0064】
ところで、スキャナフレーム12の回転時に、ギア部17が当該抵抗ギア47に乗り上がる方向に移動しようとすることがある。例えば、トルクリミッタ18の抵抗が付与された抵抗ギア47によって、ギア部17が抵抗ギア47の真上側に押し上げられるような場合がある。このような場合でも、接触部62によって、ギア部17の抵抗ギア47に乗り上がる方向への移動が規制されるので、ギア部17の浮上り(抵抗ギア47に乗り上げたような状態)等が生じることがない。また、なんらかの原因によってADF25が振動し、この振動によってギア部17が抵抗ギア47から離れる方向へ移動しようとした場合でも、接触部62によってその移動が規制される。特に、本実施形態の接触部62は、抵抗ギア47に対向する円弧状に形成されているので、抵抗ギア47から離れようとするギア部17の移動を効果的に規制できる。
【0065】
また、上述したように、接触部62は、その厚みが背面側壁部66の厚みより小さく形成されるとともに、回転方向に細長いリブ状に形成されている。従って、スキャナフレーム12の回転時に、ギア部17と接触部62の接触によって発生する摺動抵抗が非常に小さいものになっている。これによって、ギア部17の浮上りを防止しつつ、スキャナフレーム12をスムーズに回転させることが可能になっている。
【0066】
以上に示したように、本実施形態のイメージスキャナ装置10が備えるADF25は、以下のように構成される。即ち、ADF25は、ADF本体部16と、スキャナフレーム12と、ギア部17と、抵抗ギア47と、トルクリミッタ18と、外装カバー61と、を備える。スキャナフレーム12は、原稿搬送経路30の一部を開放するために使用位置から上方の露出位置へ回転可能にADF本体部16に支持される。ギア部17は、歯車状に形成されており、スキャナフレーム12と一体的に回転するように当該スキャナフレーム12の回転軸線上に配置される。抵抗ギア47は、ギア部17と噛み合う。トルクリミッタ18は、スキャナフレーム12が露出位置から下方の使用位置に回転するときに、抵抗ギア47に抵抗を付与する。外装カバー61は、ギア部17の少なくとも一部を覆うようにADF本体部16に取り付けられる。また、外装カバー61は、抵抗ギア47から離れる向きのギア部17の動きを規制する接触部62を有する。
【0067】
これにより、スキャナフレーム12の回転時に、トルクリミッタ18によって抵抗を付与された抵抗ギア47の反力によって、ギア部17が当該抵抗ギア47から離れる向きに移動しようとしても、その移動を外装カバー61によって規制することができる。これによって、スキャナフレーム12の回転時におけるギア部17と抵抗ギア47との噛み合いを良好な状態で維持することができる。従って、抵抗ギア47及びギア部17を介してトルクリミッタ18による抵抗をスキャナフレーム12に効率的に伝達することができ、スキャナフレーム12の落下時の衝撃を効果的に緩和できる。このように、外装カバー61がギア部17の位置決めを行うので、ギア部17の浮上り等の動きを規制するための部品をADF25の構成から省略でき、部品点数の削減及び組立作業の効率性の向上を達成できる。
【0068】
また、本実施形態のADF25は、外装カバー61の接触部62は、ギア部17の形状に応じて円弧状に形成される。
【0069】
これにより、ギア部17の複数の歯先に接触部62が同時に接触することができる。従って、接触部62がギア部17に接触する接触面積がギア部17の周方向で大きく確保され、ギア部17の位置決めを安定的に行うことができる。また、円弧状に形成される接触部62によって、ギア部17の移動を広範囲に規制することができる。
【0070】
また、本実施形態のADF25は、外装カバー61の接触部62は、当該ギア部17の回転方向に細長く形成される。
【0071】
これにより、スキャナフレーム12の回転時に生じる、接触部62とギア部17との間の摺動抵抗を小さくすることができる。従って、スキャナフレーム12をスムーズに回転させながら外装カバー61によってギア部17の移動を規制することができる。
【0072】
また、本実施形態のADF25は、以下のように構成される。即ち、外装カバー61の接触部62は、ギア部17が抵抗ギア47に噛み合う部分とギア部17の軸方向で異なる位置でギア部17に接触するように構成される。
【0073】
これにより、抵抗ギア47と噛み合っていない部分で接触部62がギア部17に接触することになる。従って、接触部62との接触によってギア部17の歯に摩耗が生じた場合であっても、摩耗が生じた部分は抵抗ギア47と噛み合っていない部分なので、ギア部17と抵抗ギア47との噛み合いは適切な状態で維持される。これによって、ギア部17の摩耗の影響を受けることなくスキャナフレーム12をスムーズに回転させることができる。
【0074】
また、本実施形態のADF25は、ギア部17は、スキャナフレーム12と一体的に形成される。
【0075】
これにより、ギア部17をスキャナフレーム12に取り付けるための部品を省略することができ、部品点数を更に削減することができる。
【0076】
また、本実施形態のADF25は、ギア部17は、原稿搬送経路30の原稿幅方向の外側に配置される。
【0077】
これにより、ギア部17が原稿の搬送の妨げとなる事態を確実に防止できる。また、メンテナンス作業において、ジャム原稿がギア部17に引っ掛かることを効果的に防止できる。
【0078】
また、本実施形態のADF25は、スキャナフレーム12が、ギア部17の回転中心と軸線が一致するように配置されるレジストローラ39を有する。
【0079】
これにより、スキャナフレーム12の回転時にレジストローラ39の位置が変わらなくなるので、スキャナフレーム12の回転によって当該レジストローラ39が他の部材と接触して破損する事態を確実に防止できる。また、外装カバー61によってギア部17が固定されることで、ギア部17とともにレジストローラ39が位置決めされることになる。従って、レジストローラ39の位置決めを行うための部品を省略することができ、部品点数を更に削減することができる。
【0080】
以上に本発明の実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
【0081】
上記実施形態の外装カバー61が有する接触部62の構成は事情に応じて適宜変更することができる。例えば、本実施形態の接触部62は、外装カバー61に1つ形成されているのみであるが、接触部の数を複数にすることもできる。また、接触部62は、円弧状に形成される構成に限定される訳ではなく、直線状に構成することもできる。
【0082】
上記実施形態では、ブレーキ部がトルクリミッタ18で構成されているが、ギア部17の回転に抵抗を付与する構成であれば、適宜変更することができる。また、抵抗ギア47及びトルクリミッタ18の配置場所は、ギア部17の斜め下方に限定される訳でなく、ギア部17の上方、ギア部17の真下又は左右方向等適宜の場所に配置することができる。また、スキャナフレーム12に保持部26を介して支持されるギア部17の位置も、本実施形態の構成に限定されず、事情に応じて適宜変更することができる。
【0083】
上記実施形態では、原稿の斜行を矯正するためのレジストローラ39が、その軸線がスキャナフレーム12の回転中心と一致するように構成されているが、この構成は事情に応じて適宜変更することができる。例えば、原稿の斜行を矯正する機能を有しない搬送ローラの軸線がスキャナフレーム12の回転中心と一致するように構成することもできる。また、スキャナフレーム12の回転中心にレジストローラ39を含めた搬送ローラが配置されない構成とすることもできる。
【0084】
スキャナフレーム12に保持される読取部の構成として、縮小光学系のスキャナユニットに代えて、密着型イメージセンサを用いることができる。
【0085】
本実施形態の複合機20に代えて、例えば、コピー機、ファクシミリ装置及び単体のイメージスキャナ装置等にも、本発明のADF25を適用することができる。
【符号の説明】
【0086】
10 イメージスキャナ装置(原稿読取装置)
12 スキャナフレーム(回転フレーム)
16 ADF本体部(本体部)
17 ギア部
18 トルクリミッタ(ブレーキ部)
25 ADF(自動原稿搬送装置)
39 レジストローラ(搬送ローラ)
47 抵抗ギア
61 外装カバー
62 接触部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
原稿搬送経路の一部を開放するために使用位置から上方の露出位置へ回転可能に前記本体部に支持される回転フレームと、
歯車状に形成されており、前記回転フレームと一体的に回転するように当該回転フレームの回転軸線上に配置されるギア部と、
前記ギア部と噛み合う抵抗ギアと、
前記回転フレームが前記露出位置から下方の前記使用位置に回転するときに、前記抵抗ギアに抵抗を付与するブレーキ部と、
前記ギア部の少なくとも一部を覆うように前記本体部に取り付けられる外装カバーと、
を備え、
前記外装カバーは、前記抵抗ギアから離れる向きの前記ギア部の動きを規制する接触部を有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記外装カバーの前記接触部は、前記ギア部の形状に応じて円弧状に形成されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記外装カバーの前記接触部は、前記ギア部の回転方向に細長く形成されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記外装カバーの前記接触部は、
前記ギア部が前記抵抗ギアに噛み合う部分と前記ギア部の軸方向で異なる位置で前記ギア部に接触するように構成されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記ギア部は、前記回転フレームと一体的に形成されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記ギア部は、前記原稿搬送経路の原稿幅方向の外側に配置されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項7】
請求項1から6までの何れか一項に記載の自動原稿搬送装置であって、
前記回転フレームは、前記ギア部の回転中心と軸線が一致するように配置される搬送ローラを有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項8】
請求項1から7までの何れか一項に記載の自動原稿搬送装置を備える原稿読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−128351(P2011−128351A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286369(P2009−286369)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】