説明

自動型ラベル検証システム及び医薬品を分配する方法

複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容する製品についての顧客注文を遂行する装置及び方法である。装置及び方法は、自動的に、製品(12)それぞれにある製品バーコード(24)を検証し、製品(12)それぞれに対して患者バーコード(34)を有する患者ラベルを印刷し、患者ラベル(32)を製品(12)の少なくとも一部に貼付し、そして製品バーコード(24)が適切な患者バーコード(34)と一致することを個別に検証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2007年9月21日に出願された米国仮特許出願60/974181号と2008年6月30日に出願された米国仮特許出願61/076905との利益を主張し、これら出願の開示は、出願全体において本願明細書に参考として組み込まれる。本願は、2008年9月22日に出願され同時に継続している「自動型ラベル検証システム及び医薬品を分配する方法(AUTOMATED LABEL VERIFY SYSTEMS AND METHODS FOR DISPENSING PHARMACEUTICALS)」と題された米国特許出願に関連しており、この出願の開示は、出願全体において本願明細書に参考として組み込まれる。
【0002】
本開示は、医薬品を分配するシステム及び方法に関し、特に、医薬品注文を遂行する自動型システム及び分配方法に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、薬局は、多量の高度な看護施設、介護生活施設、自立生活施設、グループホーム、ホスピス施設及び他の養護施設産業に対する顧客注文を遂行しており、大きな労働力を要する薬剤師に基づいた組み立てライン方法で長期介護産業を画一化している。顧客注文は、患者の処方で構成されており、医者から発行されかつ厳重な薬剤師の管理の下で遂行されている。処方を遂行することは、正しい医薬品を正しい処方ラベルと関連付けることによって、顧客注文を遂行することからなる。これは、薬剤師、技術者またはこれら個人の共同によってなされる。製品は、(例えば7日、14日、15日、30日の用量のかつ形状及び薬効に関して個別に)さまざまなパッケージの形態をなす製品は、大量在庫から取り出され、その後、処方ラベルは、印刷され、適切な製品に付される。
【0004】
そして、この付す動作は、多数の方法の1つで検証される。動作は、マスタ注文シート(MAR)に対してチェックされる、技術者、薬剤師またはこれら個人の共同によって視覚的にチェックされる、または、処方ラベルにある情報を製品ラベルの情報と手動でスキャンすることによって検証される。そして、いったん製品それぞれにラベルが貼付されると、ラベルが貼付された製品は、グループ分けされて容器に事前に分類される。事前に分類された容器は、製品が個別にスキャンされて発送容器(例えばボックス、バック、貯蔵箱または荷物)に配置される分類領域に分類される。主としてこの時点で、ラベルを貼付することは、再度検証され、特定の発送容器に関連する製品は、チェックされる。バーコードスキャン工程において、パッケージラベル、処方ラベル及び発送荷物(またはこれら品目の組み合わせ)が正確であると確認される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ラベル貼付されかつ検証された製品が発送荷物を正確に配置されるまでに、製品は、個別に約11から13回だけ主として取り扱われまたは接触される。製品を処理するために必要である多数の接触は、非効率であることを示し、人為的ミスの可能性を増大させる。したがって、薬剤師によって使用される手順には、顧客注文に対して処方を遂行するために、改善のための十分な余地がある。顧客注文を構成する製品を、自動的に、ラベルを貼付し、検証しそして取り扱う改善されたシステム及び方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容している製品を有する顧客注文を遂行する装置及び方法を後述する。一形態において、装置は、少なくとも2つの異なるフォームファクター(form factor)の形をしている製品についてのワークフロー経路を画定する機械を備えている。複数のステーションは、少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている製品それぞれに、自動的にラベルを貼付し、製品それぞれが顧客注文に属していることを検証するように構成されている。
【0007】
別の形態において、製品それぞれは、製品バーコードで印付けされている。この形態における装置は、製品を処理するためのワークフロー経路を画定するコンベアと、コンベアのワークフロー経路にありかつ患者ラベルを印刷して製品それぞれに貼付するように構成されたラベル貼付ステーションと、製品に貼付した後に製品それぞれにある製品バーコードが患者ラベルにある患者バーコードと一致すること(すなわち製品バーコードが正確な患者バーコードと関連付けられていること)を個別に検証するように構成された視覚検査ステーションと、ラベル貼付されかつ検証された製品をコンベアから離間して移送するように構成された除荷ステーションと、を備えている。コンベアは、例えば円形ワークフロー経路を画定するダイアルコンベアであり、ラベル貼付ステーション及び視覚検査ステーションは、この円形ワークフロー経路の周囲に配置されている。
【0008】
さらなる形態において、装置は、同様に、製品の群を受け取りかつ群それぞれに製品を個別化する(singulate)ように構成された少なくとも1つの製品積込ステーションを備えている。複数の製品積込ステーションは、異なるフォームファクターの形をしている製品を処置する装置の形態で設けられている。1つの具体的な形態において、カード積込ステーションは、カードフォームファクターの形をしている製品の群を受け取りかつ個別化するように構成されており、ボックス積込ステーションは、ボックスフォームファクターの形をしている製品の群を受け取りかつ個別化するように構成されている。
【0009】
別の形態において複数の製品についての顧客注文を遂行する装置は、一般的に、製品積込ステーション、第1検証ステーション、ラベル印刷ステーション及び第2検証ステーションを備えている。製品積込ステーションは、製品の群を受け取りそしてワークフロー経路に沿って連続して移動させるために製品を個別化するように構成されている。第1検証ステーションは、製品積込ステーションによって個別化された製品を受け取るように構成されている。第1検証ステーションにあるバーコードリーダは、製品それぞれにある製品バーコードを読み込むように構成されており、移送腕部は、ワークフロー経路から製品を取り出すように構成されている。ラベル印刷ステーションは、移送腕部によってワークフロー経路から取り出されていない製品を受け取るように構成されており、患者ラベルを印刷するように構成されたラベル印刷機と患者ラベルそれぞれを製品の1つに貼付するように構成された貼付器とを有している。第2検証ステーションは、ラベル印刷ステーションから製品を受け取るように構成されている。さらに、第2検証ステーションは、製品それぞれにある製品バーコードと患者ラベルそれぞれにある患者バーコードとを読み込むように構成されたバーコードリーダと、製品をワークフロー経路から取り出すように構成され体層腕部と、を有している。
【0010】
この装置における1つの具体的な形態において、製品積込ステーション、第1検証ステーション、ラベル貼付ステーション及び第2検証ステーションは、少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている製品を処理するように構成されている。別の具体的な形態において、装置は、ワークフロー経路に沿って製品をラベル印刷ステーションと第2検証ステーションとに連続的に移送するように構成されたダイアルコンベアをさらに有する。
【0011】
複数の製品についての顧客注文を遂行する方法は、製品が処理のために機械に積み込まれている状態で、同様に提供される。方法は、製品それぞれにある製品バーコードを自動的に検証する工程と、機械で処理された製品それぞれについての患者ラベルを印刷する工程と、製品の少なくとも一部に患者ラベルを貼付する工程と、その後に、製品バーコードが患者ラベルにある患者バーコードと一致していること(すなわち製品バーコードが正確な患者バーコードに関連付けられていること)を個別に検証する工程と、を備えている。1つの具体的な形態において、個別に検証することは、1以上のバーコードリーダを用いて製品それぞれにある製品バーコード及び患者バーコードを読み込む工程と、製品それぞれから読み込まれた製品バーコードを追跡データと比較して製品が遂行される顧客注文に属していることを検証する工程と、製品それぞれから読み込まれた患者バーコードを追跡データと比較して正確な患者ラベルが正確な製品に貼付されていることを検証する工程と、によって達成される。別の具体的な形態において、方法は、機械に積み込まれた製品の群を個別化する工程をさらに備えており、製品は、機械で個別に処理される。
【0012】
複数の製品についての顧客注文を遂行する別の方法は、薬局ホストサーバを用いて製品についての選択要求を生成する工程と、選択要求を自動型分配システムに伝送する工程と、自動型分配システムを用いて選択要求を取り扱い、製品が満たされる容器についての選択群を生成する工程と、を備えている。選択群(pick batch)は、自動型分配システムに積み込まれている製品を示している。このため、方法は、自動型分配ステムを動作して自動的に製品を処理し、そして製品を容器に配置する工程をさらに備えている。
【0013】
この方法のさらなる形態において、自動型分配システムを用いて選択要求を取り扱う工程は、選択要求に分類ルールを適用して選択群を発生させる工程と、自動型分配システムの動作を選択群に基づいて制御する工程と、を備えている。自動型分配システムの動作は、製品が顧客施設に送出するための発送荷物に配置される動作モードと、製品が顧客施設についての部分的注文を示す処理荷物に配置される動作モードと、製品が薬局の保管領域を示す容器に配置される動作モードと、の間で自動型分配システムを切り替えることによって制御されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ALV(自動ラベル検証)システムの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のALVシステムを示す平面図である。
【図3】図1のALVシステムのALV機械の配置を示す平面図である。
【図4】ALVシステムのALV機械と荷物コンベアシステムの一部とを示す斜視図である。
【図5】図3のALV機械を示す正面図である。
【図6】ブリスタカードのフォームファクターを有する製品を示す斜視図である。
【図7】ボックスのフォームファクターを有する製品を示す斜視図である。
【図8】図1のALVシステムに使用されているデジタルピッキングラックを示す斜視図である。
【図9】ブリスタカードの積重体を個別化するための製品導入マガジンと、ブリスタカードにある製品バーコードを読み込むためのカメラ組立体と、を示す斜視図である。
【図10】ブリスタカードの積重体を個別化するための製品導入マガジンと、ブリスタカードにある製品バーコードを読み込むためのカメラ組立体と、を示す側面図であるである。
【図11】ブリスタカードの積重体を個別化するための製品導入マガジンと、ブリスタカードにある製品バーコードを読み込むためのカメラ組立体と、を示す平面図であるである。
【図12】製品導入マガジンを示す斜視図である。
【図13】図12及び図14の製品導入マガジンを示す平面図であってブリスタカードが明確さのため省略された平面図である。
【図14】製品導入マガジンを示す側面図である。
【図15】図9から図14の製品導入マガジンにおける把持デバイスを示す斜視図である。
【図16】ALV機械のボックス積込コンベアを示す斜視図である。
【図17】ALV機械のボックス積込コンベアを示す平面図である。
【図18】ALV機械のボックス移送組立体を示す斜視図である。
【図19】ALV機械のボックス移送組立体を示す平面図である。
【図20】ALV機械のボックス送込コンベアを示す斜視図である。
【図21】ALV機械のボックス送込コンベアを示す平面図である。
【図22】ALV機械のボックス送込コンベアに関連付けられたカメラ組立体を示す斜視図である。
【図23】ALV機械のボックス送込コンベアに関連付けられたボックス回転機構を示す斜視図である。
【図24】製品を製品導入マガジン及び送込コンベアからALV機械に移送するのに使用されるロボットを示す斜視図である。
【図25】製品を製品導入マガジン及び送込コンベアからALV機械に移送するのに使用されるロボットを示す平面図である。
【図26】ALV機械のダイアルコンベアを示す斜視図である。
【図27】図26のダイアルコンベアによって支持された入れ子組立体を示す斜視図である。
【図28】ブリスタカードが入れ子プレートに位置付けられた状態の入れ子組立体を示す平面図である。
【図29】ボックスが入れ子プレートに位置付けられた状態の入れ子組立体を示す側面図である。
【図30】ボックスが入れ子プレートに位置付けられた状態の入れ子組立体を示す正面図である。
【図31】図27の入れ子組立体を上昇及び降下するように構成されたリフト組立体を示す斜視図である。
【図32】ALV機械に使用されるラベル印刷機の一実施形態を示す斜視図である。
【図33】ALV機械に使用されるラベル印刷機の一実施形態を示す側面図である。
【図34】ALV機械のラベル貼付ステーションの構成部材を示す斜視図である。
【図35】図34のラベル貼付ステーションで使用されるラベル貼付器を示す斜視図である。
【図36】図34のラベル貼付ステーションで使用されるラベル貼付器を示す側面図である。
【図37】図34のラベル貼付ステーションで使用される平坦化デバイスを示す斜視図である。
【図38】図34のラベル貼付ステーションで使用される平坦化デバイスを示す正面図である。
【図39】図34のラベル貼付ステーションで使用されるラベル排除デバイスを示す斜視図である。
【図40】図34のラベル貼付ステーションで使用されるラベル排除デバイスを示す正面図である。
【図41】ALV機械に関連付けられたラベル擦付デバイスを示す斜視図である。
【図42】ALV機械に関連付けられたラベル擦付デバイスを示す側面図である。
【図43】ALV機械の視覚検査ステーションを示す斜視図である。
【図44】ALV機械の除荷ステーションを示すロボットを示す斜視図である。
【図45】製品をどのように組織化された方法で容器へ置くかを示す外略図である。
【図46】ALVシステムの荷物コンベアシステムを示す後面図である。
【図47】図46の荷物コンベアシステムを示す平面図である。
【図48】図46の荷物コンベアシステムを示す側面図である。
【図49】ALVシステムの荷物取扱システムを示す平面図である。
【図49A】図46の荷物コンベアシステムにおけるバーコードリーダを示す概略斜視図である。
【図50】図49の荷物取扱システムの荷物積込ロボットを示す斜視図である。
【図51】図49の荷物取扱システムにおける荷物ラックを示す斜視図である。
【図52】図51の荷物ラックを示す側面図である。
【図53】図51の荷物ラックを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1及び図2は、自動型ラベル検証(ALV)システム10の一実施形態を示している。ALVシステム10は、薬局注文を新たな手順を用いて効率的な方法で処理することを可能とする自動型薬局注文分配システムである。ALVシステム10とこれら手順の議論を容易にするため、ALVシステム10の全体的な外観を以下に提供し、その次にALVシステム10の構成部材をかなり詳細に説明する前に薬局注文を遂行するための手順を議論する。
【0016】
I.ALVシステムの概要
背景として、ALVシステム10は、少なくとも2つの異なるフォームファクターからなる製品12における処方を分配して遂行するために使用される。製品12は、複数の錠剤(すなわち経口固形の医薬品の投薬量)を保持するブリスタカード20(図6)と別個の熱成形ブリスタストリップまたは他の医薬品をパッケージしたものをあらかじめパッケージしたボックス22(図7)との形態で示されている。しかしながら、当業者は、後述の本発明、特にALVシステム10の動作に関連して述べられる手順の態様がこのようなフォームファクターに限定する必要がないことを理解しているだろう。したがって、参照符号12は、議論を容易にするのに適している場合において、ブリスタカード20及びボックス22双方を他の可能性のあるフォームファクターと共に全体として示すために使用される。
【0017】
製品12それぞれにある製品バーコード24は、製品12の内容物を示している。製品12のグループは、薬局に供給される一般的なバルクの荷送ケースであり、主として同一、共通の製品バーコード24を共用している。製品バーコード24は、製品12の表面に直接印刷されている、あるいは製品12の表面に接着されるラベルに印刷されている。製品バーコード24は、従来の方法で(すなわち製品12のほぼ同じ位置に)同一のフォームファクターからなる異なる製品に位置付けられており、製品バーコード24は、製品バーコード24を読み込むALVシステム10によって使用されるリーダの視野に至らせられる。そのため、図6に示すように、ブリスタカード20それぞれにある製品バーコード24は、ブリスタカード20の1つの角部の近傍において前面26に位置付けられており、カードの周辺部から若干差し込まれている。図7に示すように、ボックス22それぞれにある製品バーコード24は、ボックス22の2つの側壁部28、30の一方に位置付けられている。フォームファクターに拘らず、製品バーコード24を製品12に位置付けることは、患者ラベル32がALVシステム10内の構成部材によって製品12に付された後に製品バーコード24が不明瞭でないまたは遮られないように選択されている。
【0018】
(図6及び図7において概略的に示されている)患者ラベル32は、従来のラベル印刷用紙に印刷されており、製品12に接着して固着するための接着裏面を有している。患者バーコード34は、処方に関する情報をコード化しており、患者ラベル32の周辺部の内側にある所定空間の窓部またはフットプリントに位置している。ALVシステム10は、患者バーコード34を読み込むために、患者ラベル32にある患者バーコード34と製品12にある患者ラベル32との正確な位置におけるわずかな不正確さを許容する。ラベルが貼付された製品12にある患者バーコード34の位置付けは、患者バーコード34を読み込むALVシステム10によって使用されるリーダの視野に必要な範囲で再現可能である。患者ラベル32は、人間が読める情報であって製品12に収容されている薬もしくは医薬品及び/または製品12に収容されている医薬品の消費者に関する情報をさらに含んでいる。
【0019】
ALVシステム10によって処理される製品12におけるこの全体的な理解を用いて、ALVシステム10の概要を、ここで図1から図5を参照しながら説明する。ALVシステム10は、製品12を収容するバルク荷送ケース44を保持するデジタルピッキングラック(pick-to-light rack)42を有するデジタルピッキングシステム40と、製品12を処理するALV機械50と、ALV機械50によって処理される製品12を受ける容器54を供給する荷物コンベアシステム52と、満たされた容器54を荷物コンベアシステム52から取り扱う荷物取扱システム56と、を有している。ALV機械50の一態様は、ALV機械50への再設定または変更なく異なるフォームファクターからなる製品12を交互に取り扱うALV機械50の能力である。
【0020】
ALV手順管理(AOM)制御システムは、薬局ホストサーバと連動し、ALOV機械50及びデジタルピッキングシステム40にまたはALOV機械50及びデジタルピッキングシステム40から送られる情報を管理する。ALV機械50は、操作者により、1以上の具体的な機能を果たすように構成されたさまざまなステーションに製品を通過させることによって、デジタルピッキングシステム40のラック42から引き抜かれた製品12を処理する。そのため、ALV機械50は、デジタルピッキングシステム40のラック42から引き抜かれた製品12を受けるために、カード積込ステーション60とボックス積込ステーション62との双方を有している。カード積込ステーション60及びボックス積込ステーション62は、関連するタイプの製品12(すなわちブリスタカード20及びボックス22)にある製品バーコード24(図6及び図7)を読み込み、製品12を追跡記録する。この検証作業は、組織的方法で製品12を移送ステーション64に送出している間に達成されており、移送ステーション64は、製品12を回転またはダイアルコンベア68の指定位置に移送するためのロボット66の形態をなす移送腕部を有している。また、ロボット66は、製品12が検証できなかった場合のような特定の状況の下で、製品12を(ダイアルコンベア68に替えて)第1排除貯蔵所70に移送する。このため、カード積込ステーション60及びボックス積込ステーション62の態様は、移送ステーション64と共に、第1製品検証及び排除(PVR1)ステーションとして機能する。
【0021】
ダイアルコンベア68は、回転して製品12をラベル貼付ステーション76に送出するまたは運搬する。このステーションにおいて、ALV機械50は、患者バーコード34の形態をなす患者固有情報を有する患者ラベル32(図6及び図7)を印刷し、患者バーコード34が患者ラベル32それぞれに印刷されていることを検証し、そして無事に検証された患者ラベル32を対応する製品12に付す。より具体的には、ALV機械50に関連付けられたラベル印刷機78は、患者ラベル32を印刷して患者固有情報を貼付する。ラベル貼付器80は、患者バーコード34を検証し、関連する患者ラベル32を対応する製品12に貼付する。検証が失敗した患者ラベル32は、製品12の1つではなくむしろラベル排除デバイス82に付される。このため、ラベル貼付ステーション76は、ラベル印刷、検証及び付与(LPVA)ステーションとして機能する。
【0022】
ボックス22の形態をなす製品12が処理されると、ラベル貼付ステーション76は、関連する患者ラベル32をボックス22それぞれの(図7、上面視で下方を見て)前面88に貼付する。患者ラベル32は、前面88の幅よりも大きい幅を有しており、患者ラベル32が前面88に貼付されると、患者ラベル32の突出部分は、側壁部28、30の上方へ外側に延在している。ラベル付与処理を完了するため、ダイアルコンベア68は、さらに回転し、これら突出部分をボックス22の両側壁部28、30に平坦に押し付けるラベル擦付ステーション90にボックス22を運ぶ。ブリスタカード20は、患者ラベル32がこのフォームファクターからなる前面26(図6)に初めに完全に平坦に貼付されているため、ラベル擦付ステーション90によって処理されない。
【0023】
ダイアルコンベア68の円形ワークフロー経路に関係する次のステーションは、別の検証工程を実行する視覚検査ステーション92である。このステーション92において、ALV機械50は、製品12にある製品バーコード24と患者ラベル32にある患者バーコード34との双方を再検証する。バーコード24、34のいずれかが読み込まれないまたは製品追跡データと一致/相関しない場合、製品12は、排除としてフラグ付けされる。バーコード24、34が製品追跡データと一致/相関する場合、製品12は、認可された品目であるとフラグ付けされる。
【0024】
最後に、ダイアルコンベア68は、製品12を除荷ステーション94に運ぶ。ロボット96は、除荷ステーション94において排除としてフラグ付けされた製品12を第2排除貯蔵所98へ運び、認可された品目であるとフラグ付けされた製品12を荷物コンベアシステム52にある容器54の1つへ運ぶ。したがって、視覚検査ステーション92と除荷ステーション94とは、第2製品検証・排除(PVR2)ステーションとして機能する。
【0025】
荷物コンベアシステム52は、ALV機械50の動作としっかりと一体化されており、検証されかつラベル貼付された製品12を満たした容器54をメインコンベア106に沿って荷物取扱システム56に送る。また、荷物コンベアシステム52は、平行コンベア108を有しており、満たされた容器54は、もう一つの方法として、検査が品質保証に必要であるときはいつでも検査ステーション100に送られる。検査ステーション100において、操作者は、手持ちバーコードスキャナと操作者のインタフェース(両者とも図示略)とを用いて、容器54を荷物取扱システム56へ通過させる前に容器54の内容物を検証する。荷物取扱システム56にある荷物積込ロボット110は、荷物ラック112に、または検査が実行された場合には荷物返却コンベア114に、容器54を配置しており、荷物返却コンベア114は、操作者が検査ステーション100において容器54を取り上げられる退避部116に至る。このため、満たされた容器54は、荷物コンベアシステム52か荷物取扱システム56によって検査ステーション100に搬送される。
【0026】
1つのALVシステム10のみが示されているが、薬局は、それぞれがALVシステム10と同一またはほぼ同様である複数のALVシステム(図示略)を収容してもよい。ALVシステム10は、非統合型薬局にある独立型のステーションであってそれぞれがステーション自身の荷物コンベアシステム52と荷物取扱システム56とを有するまたは個別のALVシステム10が共有の荷物コンベアシステム及び/または荷物取扱システムによって結合された統合型(すなわち自動型)薬局の構成部材を有する独立型のステーションを構成してもよい。後者の場合において、同一の薬局内にある複数のALVシステム10は、イーサネット(登録商標)通信チャネルのような通信チャネルを介して(第1ALVシステム10として構成された)ALVシステム10の1つに論理的に接続されており、複数のALVシステム10によって共通の荷物コンベアシステム及び/または荷物取扱システムに物理的に接続されている。第1ALVシステム10のAOM制御システムは、薬局内に収容されている1以上の追加のALVシステム10を制御するのに使用されている。
【0027】
II.薬局注文を遂行するALVシステムの使用
ALVシステム10は、顧客注文が指定した処方を遂行するように使用される薬局内に位置する自動型注文分配システムを示している。顧客注文は、薬局から特定の発送で消費者の位置(例えば看護施設)に送出される処方を示している。このようにして、顧客注文は、消費者の位置において患者のための個別の患者注文を集めることで構成されている。患者注文それぞれは、1以上の処方を含んでおり、個別の処方それぞれは、ブリスタカード20またはボックス22のフォームファクターからなる1以上の製品を含んでいる。処方それぞれの製品12は、医薬品タイプ、薬効、製品をパッケージするためのフォームファクターなどを示す独特な薬在庫維持ユニット(SKU)を有している。薬SKUは、製品12の供給源において在庫管理するために割り当てられかつ順番に並べられている。製品12は、製造者または共有者の名前、医薬品タイプ、薬効及び説明書き、ロット番号、期限日などのような印刷されまたはラベル貼付された人間が読み込める情報を有している。
【0028】
薬局ホストサーバ(すなわちコンピュータシステム)は、ALVシステム10と通信しかつALVシステム10に作業を与える。薬局ホストは、例えば商品保管所管理システムまたは商品保管所制御システムである。この薬局ホストは、薬局内の在庫を追跡記録し、薬局を介して注文を追跡記録して命令する。薬局ホストからの注文は、製品12の「選択要求」の形式でALVシステム10へ送信される。
【0029】
AOM制御システムは、さまざまな種のルール/論理を適用して薬局ホストサーバから受信した選択要求を管理する。例えば、AOM制御システムは、入ってくる取上を、例えば消費者の施設でグループ分けし、取上を優先順に整理し、薬でグループ分けし、患者でグループ分けする。薬局ホストサーバで処理された複数の注文、ひいてはAOM制御システムに送信された複数の選択要求は、主として、日によって変化する。受信する注文は、特定のピーク期間において(例えば通常の勤務時間の始めと終わりとにおいて)多量であり、他の期間において(例えば深夜時間において)少量である。有利には、AOM制御システムは、顧客注文が便宜的な方法で処理されるように薬局ホストサーバから受信した選択要求を取り扱う。
【0030】
より具体的には、ALVシステム10は、効果的に最適化するために、3つの異なる動作モードで動作する。1日の中の多量期間中において、ALVシステム10は、オンデマンドモードで動作する。この動作モードでALVシステム10によって処される容器54は、患者の施設に送出される発送荷物である。これら期間における多量の選択要求により、AOM制御システムは、選択要求を施設それぞれに対する大きな選択群に仕分けする。選択群に対応する製品12は、発送荷物を満たすまたはほぼ満たす。上で簡潔に述べたように、ALVシステム10は、患者ラベル32を自動的に印刷して付し、製品及び患者バーコード24、34を検証し、そしてラベル貼付されかつ検証された製品12を容器54に置く。容器54は、(後述するように、荷物コンベアシステム52に関連付けられたバーコードリーダによって)同様に検証される。容器54が患者の施設に送出される発送荷物であるため、この動作モード中にさらなる処理または検証工程は、必要ない。
【0031】
1日の中で顧客注文が中程度である別の期間では、オンデマンドモードがその効率の一部を浪費し始める。AOM制御システムにおけるオンデマンドの仕分けルールによって処理された選択群は、小さく、そして発送荷物を満たさない。その結果、ALVシステム10は、容器54が仕掛(WIP)荷物であって連動させることが煩雑でなくかつ薬局の内側にとどまる仕掛荷物である動作モードに切り替える。このWIP荷物の動作モードは、WIP荷物を対応する小型の選択群に対応するラベル貼付されかつ検証された製品12で自動的に満たすことを必要とする。このため、WIP荷物は、発送荷物と同様の方法で製品12と共に積み込まれる。WIP荷物は、製品12を受け取った後に、荷物取扱システム56の荷物ラック112に移送される。しかしながら、この動作モード中にさらなる処理工程を行うことが異なる。
【0032】
具体的には、顧客注文に関連付けられた2以上のWIP荷物内の製品12は、後に共通の発送荷物へ組み合わされる/搬送される。WIP荷物それぞれは、WIP荷物内に配置される製品12がWIP荷物との正確な関連について(発送荷物の検証と同様に)検証されるようなバーコードを有している。このWIP荷物を検証するため、製品12は、発送荷物に搬送され、製品12それぞれを個別にスキャンする必要なく発送荷物との正確な関連について検証される。替わりに、操作者は、WIP荷物からすべての製品12を発送荷物に搬送する前に、WIP荷物と発送荷物とを単にスキャンする。このスキャン工程は、その内容物が特定の発送荷物に搬送されるWIP荷物それぞれについて実行される。
【0033】
1日の中で顧客注文が最少量である期間中には、オンデマンドの仕分けを用いてAOM制御システムによって生成された選択群がさらに少なくなる。この結果、操作者は、デジタルピッキングラック42とALV機械50との間をより歩くことになる。さらに、1つの発送荷物を満たすためにその製品12を組み合わせなければならないWIP荷物の数が増大し、その結果より多くのスキャン工程をもたらす。これら非効率さのため、ALVシステム10は、「通路荷物」動作モードに切り替える。この動作モードにおいて、AOM制御システムは、入ってくる選択をSKUでグループ分けし、それらを薬局の通路またはセクションであってそれらを一時的に保管する通路またはセクションに分類する。これにより、より大きな選択群を発生させることができる。通路荷物は、ラベル貼付されかつ検証された製品12で満たされ、そして通路荷物の一時保管場所に持っていかれる。そして、操作者は、個別の製品12をさまざまな保管場所から選択し、そして発送荷物に配置された製品のように検証するために製品12それぞれをスキャンする。
【0034】
わかるように、ALVシステム10は、薬局注文を遂行する処理を大幅に自動化する。
自動化は、少人数の介入で多数の選択要求を迅速かつ確実に処理することを可能とし、大幅なコスト節約を示す。実際には、オンデマンドモードにおいて、製品12は、操作者によって一度だけ「手をつけられた」または「取り扱われた」後に、ラベルが貼付され、検証されかつ消費者の薬局に発送される(デジタルピッキングシステム40からALV機械50に搬送している間に手をつけることが発生する)。WIP荷物モードにおいて、製品12は、製品12をWIP荷物から発送荷物に搬送するときに、追加の取扱い工程があるため、2回「手をつけられ」る。しかしながら、WIP荷物モードは、発送荷物に搬送する間に、まだ、ラベル貼付されかつ検証された製品12それぞれを個別に操作する必要を回避している。操作者がこのような工程を通路荷物モードにおいて手動で実行しなければならないが、ALVシステム10は、まだ、いくつかの有利点を提供する。動作モードすべてにおいて、患者ラベル32を手で製品に貼付し、ラベルを貼付した直後に患者バーコード34及び製品バーコード24を検証する工程は、ALVシステム10によって自動化される。このため、ALVシステム10は、通路搬送モードで動作しても、大幅なコスト節約の機会を提供する。
【0035】
ALVシステム10を用いて説明した手順を薬局注文を遂行させ、ALVシステム10のさまざまな構成部材は、ここでより詳細に説明される。
【0036】
III.ALVシステムの構成部材
(a)制御部
ALVシステム10のALV機械50は、プログラマブル論理制御装置(PLC)、具体的な実施形態においてAllen-Bradley CompactLogix(登録商標)PLCのような制御装置(図示略)によって制御されている。制御装置は、メモリカードまたは拡張可能なメモリに収容されているプログラム可能な構成部材、電力供給ユニット、入力/出力制御モジュール及び当業者に認識されている他の構成部材を処理するための1以上の中央処理装置(CPU)を有している。制御装置は、ALV機械50の機械的な機能を制御する一連のアルゴリズムを有する一連のプログラムコンポーネントによってプログラムされており、同様に、入力/出力インタフェースを動作させてさまざまなバーコードリーダ、モータ及びALV機械50に収容されている可動構成部材並びにヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)コンピュータ130(図5)の入力/出力インタフェースとして動作している。これらプログラム構成部材は、メモリ内に記録されており、制御装置内のCPUの1つによって実行される。
【0037】
制御装置は、ALV機械50の機械的機能を調整しかつ組織化するために使用される。通信インタフェースは、イーサネット(登録商標)、フィールドバス(CAN/CAN OPEN)、シリアル(RS−232)プロコトルを含むがこれに限定されない当業者に認識されている一般的な通信チャネル技術を含んでいる。制御装置は、ALV機械50のさまざまなステーションによって処理された製品12それぞれに関連付けられた製品データを追跡する。追跡データからの製品情報及び状態は、HMIコンピュータ130においてオンデマンドで表示されかつ更新される。
【0038】
図5を参照すると、HMIコンピュータ130は、カード積込ステーション60とボックス積込ステーション62との近傍にある上昇位置においてALV機械50の骨組132によって支持されている。HMIコンピュータ130は、任意の従来の動作システムを実行してもよく、ALV機械50における製品12の処理を制御するための制御装置の動作と連携する別のソフトウエアアプリケーションを実行してもよい。HMIコンピュータ130は、操作者がALV機械50と情報のやり取りをすることを可能とし、タッチディスプレイまたは操作者の対話(interaction)を促進するコンピュータスクリーンを備えている。HMIコンピュータ130は、コンピュータスクリーンにグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を実装してもよく、GUIは、ALVシステム10の手順の試験、設定及び実行に関連する操作者の対話のためにフレーム及びパネルをボタン及び具体的なインタフェース構成部材で特徴付けている。
【0039】
HMIコンピュータ130は、イーサネット(登録商標)のような通信チャネルを越えて薬局ホストと通信している。上述のように、薬局ホストは、ALVシステム10と通信値かつ作業を与えるコンピュータシステムである。
【0040】
ALVシステム10のAOMシステムは、ソフトウエアアプリケーションを実行して薬局ホストから受信した注文及び選択要求を正確に処理する複数の処理装置を有している。コンピュータは、イーサネット(登録商標)のような通信チャネルによって互いに結合されており、選択サーバ、リアルタイムデジタルピッキングコンピュータ(PickPC)、統計コンピュータ(StatPC)及び照合調整コンピュータを有している。Pickサーバ、PickPC及びStatPCは、必要に応じて、ALV機械50に物理的に備え付けられまたは薬局内に収容されたラック取付型サーバである。Pickサーバ、PickPC及びStatPCは、耐故障冗長電源及びホットスワップ型の独立ディスク冗長アレイ(RAID)ドライバによって構成されている。注文照合調整コンピュータは、デスクトップ型パーソナルコンピュータ及びインタフェースで接続された手持ちバーコードスキャナであって薬局内のどこにも備え付けられるコンピュータ及びバーコードスキャナを備えていてもよい。
【0041】
(b)デジタルピッキングシステム
選択要求の形態をなす注文は、薬局ホストからALVシステム10へ通信される。上述のように、選択要求は、ユーザが決定したパラメータ及び検索に基づいて論理的にグループ分けするためのAOM制御システムによって保存されている。論理的にグループ分けする処理により、デジタルピッキングラック12から取り上げるための操作者のための選択群をもたらす。選択群それぞれは、容器54の1つに配置されることになっている1以上の製品12を含んでいる。
【0042】
デジタルピッキングシステム40の代表的なデジタルピッキングラックを図8に示す。デジタルピッキングラック12それぞれは、架制御装置(bay controller)(図示略)と、複数段に配置された複数の棚140と、を有している。棚140それぞれは、分割器142によって分割されており、技術者の手が届く範囲にありかつ1以上のバルク荷送ケース44(図1)が蓄えられた複数の貯蔵所または保管場所を画成している。バルク荷送ケース44それぞれは、独特の薬SKUを特徴とする製品12を保持する。デジタルピッキングラック12にある1を越える保管場所、主として隣り合う保管場所は、同一の薬SKUで製品12を保持するバルク荷送ケース44を保持することができ、この薬SKUは、ALVシステム10によって単一のユニットとして処理される。大部分の薬SKUは、デジタルピッキングラック12の棚140における単一の保管場所を有しているが、より迅速に移動する薬SKUを有する製品12は、複数の保管場所に割り当てられる。
【0043】
図1及び図2に示すように、デジタルピッキングラック42は、1以上の操作者を囲むように配置されている。デジタルピッキングシステム40の複数の別個のラックの一部またはすべては、ALV機械50に対する配置の再構成を容易にするキャスタ(図示略)によって支持されている。デジタルピッキングラック42の外周は、例えばU字状に配置されており、デジタルピッキングシステム40の保管場所からALV機械50への通路に沿う歩行距離を最小化する。しかしながら、デジタルピッキングラック42は、薬局または設計の選択における空間的制約に適合するように選択された別の構成を有してもよい。デジタルピッキングラック42にある棚140の垂直位置及び傾斜角度は、調整可能である。デジタルピッキングラック42は、迅速に移動する薬SKUの製品12のための具体的な保管場所がALV機械50のカード積込ステーション60及びボックス積込ステーション62に近接して位置するように配置されている。
【0044】
ここで示されていない方法において、デジタルピッキングラック42の保管場所それぞれは、表示光、1以上のボタン及び英数字表示モジュールを含む選択面を有する専用のデジタルピッキングモジュールを有している。英数字表示は、注文に対して取り上げられる製品12の数を操作者に示し、ボタンは、在庫に問題がある場合に、操作者が数量を増やしてまたは減らして調整することを可能とする。調整は、操作者に対して、AOM制御システムのデータベースをリアルタイムで正確な製品12の在庫数を更新する手段を提供する。デジタルピッキングラック12それぞれは、注文制御モジュールのような他のタイプのデジタルピッキングモジュールであって架制御装置による制御の下で動作されるデジタルピッキングモジュールを有していてもよい。
【0045】
ALVシステム10のワークフロー手順において、操作者は、保管場所に関連付けられた表示光によって供給された視覚的な列を用いて、個別の製品12をデジタルピッキングシステム40から取り上げるように指示される。デジタルピッキングモジュールにある表示光は、操作者が選択群それぞれについてデジタルピッキングラック42における保管場所を迅速かつ正確に区別することを補助する。操作者は、点灯している保管場所から製品12を取り上げ、(必要に応じて)選択面にあるボタンを用いて在庫を調整し、そして保管場所の選択面にある取上完了ボタンを押下する。操作者は、デジタルピッキングラック42にある点灯している保管場所すべてに応答するまで、この処理を繰り返し、これは、操作者が選択群を完了したことを制御装置が示す。
【0046】
操作者によって収集された製品12がブリスタカード20の形態をなす場合、操作者は、ブリスタカード20をALV機械50のカード積込ステーション60に送出する。製品12がボックス22である場合、操作者は、ボックス22をALV機械50のボックス積込ステーション62に送出する。
【0047】
(c)カード積込ステーション
図9から図15は、カード積込ステーション60の構成部材をより詳細に示している。カード積込ステーション60は、操作者によって取り上げられたブリスタカード20をALV機械50の積込ステーションへ供給するための製品導入マガジン150と、ブリスタカード20にある製品バーコード24(図6)を検証するためのカメラ組立体152と、を有している。図9から図11において、製品導入マガジン150には、複数のブリスタカード20が積載されている。図12から図14において、製品導入マガジン150は、ほぼ空の状態にあり、カメラ組立体は、明確にするために隠されている。
【0048】
製品導入マガジン150は、1組の柱状案内柱部154と一対の可動腕部156、158とによって画成される供給シュートを有しており、一対の可動腕部156、158は、隣り合う一対の案内柱部154間にあるギャップそれぞれを通ってシュートの内側の空間へ伸張しかつ収縮するように構成されている。案内柱部154は、直角鉄桿(right angle bar stock)から形成されており、互いに対してブリスタカード20の形状と相関するように構成された凹状のL字状垂直チャネルを有しており、ブリスタカード20の外側角部は、最も近接する案内柱部154の凹状垂直チャネルへ突出している。シュートの頂部入口において、案内柱部154それぞれのチャネルは、外側に広げられており、ブリスタカード20を受け取るようになっている断面積を増大させており、操作者によってシュートへ降ろされるブリスタカード20の導入を容易にする。
【0049】
腕部156、158それぞれは、伸張位置と収縮位置との間でシュートに対して移動するために、リニアアクチュエータ162、164の形態をなすリニア移動機構それぞれと機械的に結合されている。腕部156、158が伸張位置に位置していると、腕部156、158それぞれの所定部分は、製品導入マガジン150のシュートへ操作者によって手で降ろされたブリスタカード20の積重体における底部のブリスタカード20の両側と接触しかつ底部のブリスタカード20の両側を支持する。案内柱部154のチャネルは、供給シュートの頂部から下方に向かうブリスタカードの垂直移動を正確に案内し、積重体における底部のブリスタカード20は、腕部156、158上に置かれる。制御装置がリニアアクチュエータ162、164両者に腕部156、158を外側に向けて収縮位置まで引くように指示すると、ブリスタカード20の群は、もはや支持されず、重力の影響により落下する。案内柱部154は、積重体における底部のブリスタカード20が腕部156、158の下方に位置する荷揚プレート166上に置かれるまで下方への移動を正確に案内する。そして、荷揚プレート166上に置かれているブリスタカード20の積重体は、後述のように、製品導入マガジン150によって個別化される。
【0050】
荷揚プレート166上に位置付けられると、底部のブリスタカード20の所定部分は、荷揚プレート166と隣り合ってかつ荷揚プレート166の若干下方の面にある入れ子プレート170の所定部分に覆いかぶさる。上昇器172は、荷揚プレート166に設けられており、ブリスタカード20の覆いかぶさっている部分を入れ子プレート170に対してさらに上昇させる。入れ子プレート170は、一対の平行なスロット174、176と、スロットの長さに沿って延びる案内レール178、180と、を有している。底部のブリスタカード20をシュートにある積重体から離間してかつ入れ子プレート170に沿って移動させるため、製品導入マガジン150は、垂直スペーサ柱部186a〜186dそれぞれに支持された一組の吸引部材184a〜184dを有する把持デバイス182と、垂直スペーサ柱部186a〜186dを支持するベースプレート190を横方向にシフトさせるリニア移動機構188と、ベースプレート190を垂直にシフトさせる垂直移動機構192と、をさらに有している。把持デバイス182は、吸引部材184〜184dが入れ子プレート170にあるスロット174、176を通って延在するように構成されるように位置付けられている。最初に、リニア移動機構188は、代表的な実施形態においてリニアアクチュエータの形態をなしており、ベースプレート190を荷揚プレート166に隣接する入れ子プレート170の所定部分の下方に位置付ける。垂直移動機構192は、同様に代表的な実施形態においてリニアアクチュエータの形態をなしており、吸引部材184a〜184dが荷揚プレート166にあるブリスタカード20の覆いかぶさっている部分にすぐ隣接するかつ/または覆いかぶさっている部分と接触するまでベースプレート190を上昇させる。
【0051】
吸引力は、真空源(図示略)から吸引部材184a〜184dに供給され、吸引部材184a〜184dは、吸引部材184a〜184dと荷揚プレート166にあるブリスタカード20との間の空間から空気を吸い込み、ブリスタカード20の覆いかぶさっている部分を吸引部材184a〜184dと係合させる引力をかける。ブリスタカード20がそのように把持されると、垂直移動機構192は、ブリスタカード20の先端がブロックプレート196の底縁部194を通過するのに十分な距離だけベースプレート190と吸引部材184a〜184dとを下方に移動させる。そして、リニア移動機構188は、ブロックプレート196を通過してシュートから外に出たブリスタカード20を移動させるのに十分な距離だけ水平にベースプレート190をシフトさせる。入れ子プレート170に設けられた案内レール178、180は、この水平移動の案内を補助する。
【0052】
ブリスタカード20は、移送ステーション64のロボット66(図3)によってアクセス可能な入れ子プレート170の「デッド領域」位置に運ばれる。この点において、吸引部材184a〜184dは、通気されて個別化されたブリスタカード20にかけられた引力を開放する。そして、リニア移動機構188と垂直移動機構192とは、これらの初期位置に復帰し、積重体にある次のブリスタカード20を個別化する準備をする。リニア移動機構188と垂直移動機構192と吸引部材184a〜184dのための真空源とについての電磁バルブは、制御装置に電気的に結合されておりかつ制御されている。センサ(図示略)は、腕部156、158によって捕捉された1以上のブリスタカード20と荷揚プレート166上で上昇するブリスタカード20の1つとの存在を検出するように設けられている。これらセンサは、リニア移動機構188、垂直移動機構192及び吸引部材184a〜184dのための真空源についての電磁バルブの動作のために制御装置にフィードバックを供給する。センサ200は、入れ子プレート170に備えられており、ブリスタカード20がデッド領域にいつ送出されたかを検出する。
【0053】
ダイアルコンベア68に移送される前に、個別化されたブリスタカード20それぞれにある製品バーコード24は、カメラ組立体152によって検証される。カメラ組立体152は、入れ子プレート170の上方でカメラ取付部214とカメラカバー部216とを支持する一対の垂直シャフト210、212を有している。カメラカバー部216によって保持されているカメラ215は、入れ子プレート170上で個別化されているブリスタカード20にある製品バーコード24の画像を1以上撮影する。制御装置は、センサ200がブリスタカード20の存在を検出したときにカメラ215を作動させる。画像の捕捉を補助するため、照明組立体218は、入れ子プレート170に備え付けられており、製品バーコード24に向けて発光するように構成されている。制御装置は、カメラ215によって捕捉された画像を機械視覚ソフトウエアを用いて解析する。別の実施形態において、カード積込ステーション60は、製品バーコード24を読み込んで電気信号を用いて対応する特性の文字列を制御装置に通信するように構成されたレーザスキャナ(図示略)を有してもよい。
【0054】
カード積込ステーション60において使用されるバーコードリーダのタイプにかかわらず、ALV機械50の制御装置は、薬局ホストからの予想される選択要求に対して、個別化されたブリスタカード20の製品バーコード24を個別に検証する。これにより、カード積込ステーション60によって処理されたブリスタカード20それぞれが製品導入マガジン150へ導入された選択群についての追跡データにおいて予想される製品12のいずれか1つと一致することを確実にすることが容易になる。
【0055】
(d)ボックス積込ステーション
図16から図23は、ボックス積込ステーション62(図3)の構成部材をより詳細に示している。ボックス積込ステーション62は、3つの主要構成部材組立体、すなわち、積込コンベア組立体220であって操作者によって収集されたボックス22が積込コンベア組立体220上に配置される積込コンベア組立体220と、ボックス22を移送ステーション64へ送出する送込コンベア組立体222と、移送されているボックス22を積込コンベア組立体220から送込コンベア組立体222へ移送する移送組立体224と、を有している。積込コンベア組立体220は、フレーム232によって支持されかつ操作者によって迅速にアクセス可能である積込コンベア230を有している。積込コンベア230が一般的にはALV機械50の前方を横断して配置されているため(図5参照)、操作者は、複数のボックス22を積込コンベア230の長さに沿って置く。
【0056】
積込コンベア230に隣り合う頂面236を有する移送スタンド234は、ボックス22を受け取れるような合計領域を増大させるように設けられている。また、移送スタンド234は、ボックスを積込コンベア230上へスライドさせる前にボックス22を同じ方向に向けさせる領域を形成する。例えば、操作者は、収集したボックス22を移送スタンド234上に降ろし、そして頂面238が積込コンベア230の長さに沿って延びる第1案内レール240を向くようにかつ製品バーコード24を有するボックスの側壁部28が上方を向くようにボックスそれぞれを配置する。そして、ボックス22は、移送スタンド234の頂面236を横切って頂面238が第1案内レール240に当接するまで積込コンベア230上へスライドされる。あるいは、操作者は、ボックスを積込コンベア230に直接置く前にボックス22それぞれを正確に方向付けもよい。ボックス22が同じ方向を向くように配置することにより、ボックスの製品バーコード24が同じワークフロー経路を辿ることが確実になる。
【0057】
積込コンベア230は、矢印244で全体的に示され他方向にボックス22を移動させる。積込コンベア230の端部246に達する前に、ボックス22は、プッシャ組立体250によって第2案内レール248へ当接して押し付けられる。プッシャ組立体250は、第1案内レール240に沿って配置されており、積込コンベア230の方向244の横断方向にリニアアクチュエータ254によって駆動される接触部材252を有している。ボックス22それぞれを第2案内レール248に当接して押し付けることによって、プッシャ組立体250は、ボックスが積込コンベア230の端部246に達したときにボックス22が同じように位置付けられることを確実にする。センサ256、258、260は、積込コンベア230の端部246においてボックス22それぞれの位置及び方向を検証する。
【0058】
送込コンベア組立体222は、概ね積込コンベア230に直交して配置された送込コンベア266を有している。このため、ボックス22が積込コンベア230の端部246に達するにしたがって、ボックスは、送込コンベア266へ前方に押し付けられる。この移送工程は、移送組立体224によって達成されており、移送組立体は、ほぼ方向244と平行な移送腕部270と、移送腕部270に結合されかつほぼ方向244に垂直な方向に配置された第1リニアアクチュエータ272と、第1リニアアクチュエータ272に結合されかつほぼ方向244と平行に配置された第2リニアアクチュエータ274と、を有している。移送腕部270は、フレーム278に形成されたスロット276を通って延在しており、フレームは、端部246において積込コンベア230の上方に位置する1以上のスペーサプレート280を有している。積込コンベア230の端部246に達するボックス22は、積込コンベア230がボックス22の下方で移動し続けるにしたがって、スペーサプレート280に一瞬当接して静止する。
【0059】
初期位置において、第1及び第2リニアアクチュエータ272、274は、移送腕部270が第2案内レール248と隣り合って位置される状態で、伸張状態にある。移送腕部270は、ボックス22の積込コンベア230の端部246への移動を妨げない。センサ256、258、260がボックス22の位置及び方向を検証した後、第1リニアアクチュエータ272は、収縮して方向244を横切る方向で移送腕部270を移動させ、これによりボックス22を送込コンベア266へ押し付ける。そして、第2リニアアクチュエータ274は、収縮して第1リニアアクチュエータ272と移送腕部270とを送込コンベア266から離間して移動させる。この点において、第1リニアアクチュエータ272は、伸張状態へ戻って移動し、移送腕部270は、再び第2案内レール248とほぼ並ぶ。最後に、第2リニアアクチュエータ274は、伸張状態へ戻って移動し、移送腕部270は、第2案内レール248と隣り合い、積込コンベア230の端部246へ移動される次のボックス22を押し付ける準備をする。上述した移送処理は、積込コンベア230にある連続するボックス22それぞれに対して繰り返される。その結果、ボックス22の配列は、積込コンベア230における並列配列から送込コンベア266における縦列配列へ変換される。
【0060】
送込コンベア266は、ボックスが送込コンベア266の流れ方向に移動するように、ボックス22を方向付けるために案内レール288、290を有するフレーム286によって支持されている。ボックス22は、ボックスがボックス回転機構292に達するまで送込コンベア266に沿って移動し、ボックス回転機構は、ボックス22の所定部分を支持するように構成されたブラケット294と、ブラケット294に結合された回転アクチュエータ296と、回転アクチュエータ296を支持するフレーム298と、フレーム298を垂直に移動させるリニアアクチュエータ300と、を有している。ブラケット294は、送込コンベア266の端部においてボックス22に対する製品停止部を形成する。ボックス22が送込コンベア266の端部に達しているとセンサ302がいったん判断すると、リニアアクチュエータ300は、フレーム298を上昇させて回転アクチュエータ296は、ブラケット294を回転させる。これにより、ボックス22は、上昇しかつ回転し、前面88は、水平面に配列され(すなわち上を向き)、側壁部28、30は、垂直面に配列される。また、このため、ボックス22は、側壁部28にある製品バーコード24がカメラ組立体304によって容易に読み込める位置へ上昇される。
【0061】
このために、カメラ組立体304は、照明組立体316を有するカメラ取付部314とカメラ取付部に取り付けられるカメラカバー部318とを支持する一対のシャフト310、312を有している。照明組立体316は、ボックスが上昇されボックス回転機構292によって回転された後に照明デバイス317がボックス22の製品バーコード24へ発光するように位置付けられている。カメラカバー部318は、この位置において製品バーコード24を向くカメラ320を支持するように構成されている。カード積込ステーション60のカメラ組立体152と同様に、カメラ320は、機械視覚ソフトウエアを用いて制御装置によって解析される製品バーコード24の画像を撮像する。また、カメラ320は、別の実施形態においてレーザスキャナ(図示略)に置換されてもよい。使用されるバーコードリーダのタイプにかかわらず、ALV機械50は、薬局ホストからの予想される選択要求に対するボックス22の製品バーコード24を個別に検証する。これにより、ボックス積込ステーション62によって処理されたボックス22それぞれが選択群についての追跡データにおける予想される製品12の1つと一致することを確実にすることが容易になる。
【0062】
(e)移送ステーション及びダイアルコンベア
図3、図24及び図25を参照すると、移送ステーション64は、全体的にロボット66で示されており、ロボットは、SCARA(水平多関節ロボットアーム)構造を有して示されている。ロボット66は、基部326と、X−Y方向において基部326に回転可能に結合された第1腕部328と、X−Y方向において第1腕部328に回転可能に結合された第2腕部330と、を有している。第1腕部328に関連するエンドエフェクタまたは手首部332は、Z方向に移動し、異なるフォームファクターを有する製品12を取り上げる。より具体的には、エンドエフェクタ332は、互いに向けて移動してボックス22の1つの側壁部28、30を把持する把持部材334、336と、真空源(図示略)によって動作されてブリスタカード20の1つの前面26との係合を確立して維持する吸引部材338a、338bと、を有している。1つの具体的な実施形態において、ロボット66は、Adept Technologies社から入手可能なAdept Cobra(登録商標)スカラ型(SCARA)ロボットであってもよい。直交座標構造(Cartesian configuration)のような別のロボット構成は、別の実施形態において使用されもよい。当業者は、構造にかかわらず、ロボット66が所望の運動を実行するためにリミットスイッチ、センサ、入力/出力端子、増幅器、圧空バルブ、取付金具、ソレノイド、電源、プログラマブル・コントローラー、サーボモータ及びベルトプーリ駆動部のようなさまざまなモーションコントローラ及び電子装置デバイスを有してもよいことを理解するだろう。
【0063】
上述のように、カード積込ステーション60は、ブリスタカード20を送出し、ボックス積込ステーション62は、ボックス22をロボット66によって迅速にアクセス可能な場所それぞれに送出する。検証が失敗して排除として示された製品12は、ロボット66によって把持されて第1排除貯蔵所70(図5)へ搬送される。ロボット66は、利用可能な空間を効率よく使用させる組織化された方法で排除された製品12を配置する。例えば、図45に示すように、(説明のために重ねて示されている)ロボット66によって配置されたブリスタカード20及びボックス22は、他のブリスタカード20またはボックス22の頂部に積重ねられるまたは他のブリスタカード20またはボックス22にすぐ隣り合って置かれる。排除されたブリスタカード20及びボックス22を第1排除貯蔵所70にランダムに置く場合よりもこのように組織化された配列を提供する場合に、多数のブリスタカード20及びボックス22を第1排除貯蔵所70に置くことができる。
【0064】
カード積込ステーション60またはボックス積込ステーション62のいずれかにおいて上手く検証された製品12は、ロボット66によって把持されてダイアルコンベア68によって支持された製品入れ子組立体346のベースプレート344(図26)に移送される。ダイアルコンベア68には、全部で8つのベースプレート344(及び対応する製品入れ子組立体346)があり、ALV機械50は、異なる製品12が異なる処理工程を受けながら複数の製品12を同時に処理できる。ダイアルコンベア68は、ベースプレート344が円形ワークフロー経路を辿るように回転するが、1/8回転ごとに休止してワークフロー経路に位置するさまざまなステーションにおいて製品12を処理する時間を与える。このため、ダイアルコンベア68のワークフロー経路に関連する全体で8つのインデックス付けされた場所がある。図3において外観が図示された移送ステーション64内の2つの場所は、ロボット66が検証された製品12を置く場所である。
【0065】
図27から図30に示すように、入れ子組立体346それぞれは、有利には、異なるフォームファクターを有する製品12を支持して安定化させるように構成されている。入れ子組立体346それぞれは、ダイアルコンベア68に支持されたベースプレート344と、ダイアルコンベア68の下方に吊るされたピンプレート350と、を有している。ベースプレート344は、ほぼ平面であるが、ベースプレートの外周の周囲に間隔をあけてかつ外方に向けて延在する複数のカード配置ピン352を有している。カード配置ピン352は、ロボット66によって置かれたブリスタカード20を収容するためにベースプレート344に境界領域を画定することを補助する。このため、ロボット66は、カード配置ピン352間の領域内へブリスタカード20を配置し、カード配置ピンは、ダイアルコンベア68のワークフロー経路において処理されるにしたがって、置かれたブリスタカード20がベースプレート344からシフトすることを防止する。
【0066】
ピンプレート350は、ベースプレート344の下方においてダイアルコンベア68の窓部または開口部(図示略)に受け入れられるように構成されている。しかしながら、初期位置において、ピンプレート350は、窓部の下方に垂下しており、複数対の案内シャフト362、364それぞれによってベースプレート344から懸架された向かい合った支持部358、360に載置している。ピンプレート350は、案内シャフト362、364に沿って移動可能であり、さまざまなサイズのボックス配置ピン366であってベースプレート344に向けて上方に延在するボックス配置ピン366を有している。ボックス配置ピン366は、ピンプレート350が複数対の案内シャフト362、364に沿ってダイアルコンベア68の窓部へ移動されると、ベースプレート344にある孔部368を通って延在するように構成されている。このような位置に移動されると、ボックス配置ピン366は、ロボット66によって配置されたボックス22を収容するためにベースプレート344にベースプレート344に境界領域を画定することを補助する。このため、ボックス配置ピン366は、ダイアルコンベア68のワークフロー経路において処理されるにしたがって、置かれたボックス22がベースプレート344からシフトすることをボックス配置ピンが防止する点で、カード配置ピン352と同様である。また、ピンプレート350は、フランジ部372で終端する下方延在シャフト370を有している。
【0067】
図26及び図31を参照すると、ALV機械50は、移送ステーション64に関連する2つのインデックス付けされた場所においてピンプレート350の垂直移動を制御するための2つのリフト組立体374を有している。リフト組立体374それぞれは、リニアアクチュエータの形態をなす垂直移動機構376と、垂直移動機構376によって駆動されるアダプタ襟部378と、垂直移動機構376の運動を案内する支持柱部384に取り付けられる案内プレート382と、を有している。アダプタ襟部378は、基部386、基部386から上方に延在する向かい合う腕部388、390と、向かい合う腕部388、390から内側に延在する向かい合う上側部分392、394と、を有するほぼU字状のブラケットである。ギャップは、向かい合う上側部分392、394間にあり、入れ子組立体346それぞれの下方延在シャフト370に適合しており、向かい合う上側部分392、394間の幅は、入れ子組立体346それぞれのフランジ部372よりも大きい。したがって、ダイアルコンベア68が入れ子組立体346をワークフロー経路のインデックス付けされた場所であってのリフト組立体374が存在する場所の1つに移動させると、入れ子組立体346のシャフト370は、関連するアダプタ襟部378のギャップを通って延在し、フランジ部372は、向かい合う腕部388、390間に位置する。フランジ部372は、ピンプレート350が初期の下方位置にあると、アダプタ襟部378の基部386近傍に位置する。検証されたボックス22の1つが関連するベースプレート344上に配置されようとする場合、垂直移動機構376は、アダプタ襟部378を上方へ駆動する。その結果、アダプタ襟部378の基部386は、フランジ部372と接触し、ボックス配置ピン366が孔部368を通って延在してボックス22を収容するための領域を画定するまで、シャフト370を通ってピンプレート350をベースプレート344に向けて押し付ける。
【0068】
入れ子組立体346は、ダイアルコンベア68がピンプレートを別のインデックス付けされた場所に移動させた後でさえもピンプレート350を上昇位置で維持するさまざまな構成部材を有している。入れ子組立体346は、アダプタ襟部378が定位置に復帰するため、リフト組立体374から離間移動自在である。より具体的には、ピンプレート350及びアダプタ襟部378の上昇位置において、フランジ部372は、向かい合う支持部358、360を有するプレートの下方に位置したままである。垂直移動機構376は、アダプタ襟部378を定位置に後退させ、この定位置において、上側部分392、394は、支持部358、360とフランジ部372との間で垂直方向に位置する。そして、入れ子組立体346は、アダプタ襟部の開放構造のためにシャフト370とフランジ部372とアダプタ襟部378を通過した状態で、リフト組立体374からの干渉なく移動自在である。
【0069】
ボックス22が処理されてダイアルコンベア68から移動された後、ピンプレート350は、上昇位置のままである。ダイアルコンベア68の次のサイクル中にブリスタカード20が入れ子組立体346に置かれる場合、ボックス配置ピン366は、ベースプレート344から後退されなければならない。これは、アダプタ襟部378を降下位置へ移動させることによって達成される。特に、入れ子組立体346がダイアルコンベア68のワークフロー経路における2つのインデックス付けされた場所であって検証された製品12が置かれる場所の1つに復帰すると、シャフト370とフランジ部372とは、アダプタ襟部378の腕部388、390間に受け入れられる。これは、同様に、アダプタ襟部378の開放構造の成果である。この時点において、垂直移動機構376は、アダプタ襟部378を降下位置に下方へ移動させる。アダプタ襟部378の向かい合う上側部分392、394は、この下方への移動中にフランジ部372と係合し、ピンプレート350をベースプレート344から離間してかつその降下位置へ引き寄せる。そして、垂直移動機構376は、基部386がフランジ部372と接触することなく、アダプタ襟部378をアダプタ襟部の定位置に復帰させる。
【0070】
(f)ラベル貼付ステーション
製品12であって製品が一度はベースプレート344の1つに位置付けられる製品を処理するダイアルコンベア68のワークフロー経路に位置する第1ステーションは、ラベル貼付ステーション76である。図32から図42を参照すると、ラベル貼付ステーション76は、ラベル印刷機78、ラベル貼付器80、ラベル排除デバイス82及び平坦化デバイス400を有している。ラベル印刷機78は、任意の商用タイプのラベル印刷機78を備えており、1つの具体的な実施形態において、Barry-Wehmiller Companies株式会社から入手可能なACCRAPLY S8400 Seriesのラベル印刷機である。ラベル印刷機78は、テーブル408上に備え付けられており、大容量のラベル供給ロールと大容量の後退巻取ロールとを有している。テーブル408は、ラベル印刷機78が物理的に上昇させる必要なくさまざまな場所に移動されることを可能とするカート402によって支持されている。解放可能なクランプ機構406は、テーブル408をカート402に固定し、解放可能なクランプ機構406は、カート402をALV機械50に固定する。
【0071】
ラベル印刷機78は、「プラグアンドプレイ」設計を特徴としており、印刷機故障または異常の場合において、ラベル印刷機78は、容易かつ迅速に予備のラベル印刷機78に交換される。ラベル印刷機78のALV機械50との電気的接続は、迅速な交換を促進する開放可能なコネクタ(図示略)を特徴としている。ラベル印刷機78が故障するまたは異常がある場合、操作者は、クランプ機構404を解放し、電気コネクタのプラグを抜き、故障したラベル印刷機78をカート402のALV機械50から離間して動かす。
【0072】
図34から図36において最もよく示されるように、ラベル貼付ステーション76のラベル貼付器80はタンパブロック410と、タンパブロック410に支持される真空タンパヘッド412と、タンパブロック410を垂直方向に移動させるアクチュエータ414と、取付腕部416をダイアルコンベア68の上方で上昇させる一対の支持シャフト418、420と、を有している。タンパヘッド412は、ラベル印刷機78によって印刷された患者ラベル32(図6及び図7)を一時的に捕捉するように構成されている。具体的には、タンパヘッド412は、患者ラベル32の非粘着側に吸引力をかけるように構成されており、患者ラベル32は、粘着側が製品12に向けて下方を向いた状態で、タンパパッド422に当接保持される。タンパヘッド412を通って延在する窓部424は、患者ラベル32がタンパパッド422に当接保持されているときに、患者バーコード34に揃えられている。このため、窓部424は、製品12に貼付される前に患者バーコード34が視認されかつ検証されることを可能とする。
【0073】
このため、ラベル貼付器80は、カメラカバー部430と、取付腕部416に結合される取付プレート432と、をさらに有している。カメラカバー部430は、窓部424を介して患者バーコード34の画像を捕捉するカメラ436を支持するように構成されている。平坦化デバイス400に備え付けられた照明組立体434は、照明光を患者バーコード34へ向け、周辺光を補って画像処理を容易にする。機械視覚ソフトウエアを用いて、ALVシステム10の制御装置は、ラベル貼付器80のカメラ436によって捕捉された画像を解析し、患者バーコード34が患者ラベル32に上手く印刷されているか判断する。製品バーコード24が読み込まれないかそうでないものの検証が失敗した場合、患者ラベル32は、ラベル排除デバイス82に貼付するためにフラグ付けされる。患者バーコード34が上手く読み込まれるまたは検証される場合、患者ラベル32は、製品12に適用するためにフラグ付けされる。
【0074】
ラベル貼付器80は、アクチュエータ414がタンパブロック410及びタンパヘッド412を製品12に向けて下方へ移動させることによって、患者ラベル32を製品12に貼付する。ラベル排除デバイス82は、この運動経路においてタンパヘッド412と製品12との間に初期的に位置付けられた部分を有する排除プレート440を有している。患者ラベル32が排除とフラグ付けされている場合、排除プレート440は、この位置のままとなり、タンパヘッド412は、製品12よりはむしろ排除プレート440と接触する。アクチュエータ414は、患者ラベル32と排除プレート440との間に接着を確立する十分な力でタンパヘッド412を排除プレート440に当接して押し付ける。その結果、アクチュエータ414は、次に、患者ラベル32を排除プレート440に残したままでタンパヘッド412をタンパヘッドの初期位置へ戻す。
【0075】
最終的には、検証が失敗した患者ラベル32の積重体442は、排除プレート440に蓄積される。排除プレート440にあるこれら検証されなかった患者ラベル32を取り除く必要があってもよい。ラベル排除デバイス82に関連付けられたセンサ444は、積重体442が(線446によって全体的に示されている)最大許容レベルに達したときを判断する。ALVシステム10の制御装置は、センサ444から受信した信号を処理して積重体442を取り除くことを操作者に知らせる。
【0076】
患者ラベル32が上手く検証されて製品12に貼付するとフラグ付けされた場合、アクチュエータ414は、排除プレート440をタンパヘッド412の移動経路から離間移動させる。そして、タンパヘッド412は、製品12に達する前に、平坦化デバイス400の支持プレート452に形成された窓部450を通って下方に移動する。製品12がボックス22である場合、タンパヘッド412は、接着を確立するがボックス22を破損させない十分な力で患者ラベル32を前面88に当接して押し付ける。タンパヘッド412と患者ラベル32とは、前面88より大きい幅を有しており、ボックス22は、タンパヘッド412の下方で中心合わせされている。その結果、このラベル貼付工程中に、患者ラベル32の一部分のみがボックス22に接着される。アクチュエータ414は、タンパヘッド412をタンパヘッドの初期位置に復帰させ、対向する側壁部28、30の上方で所定部分が前面88から外側へ突出しながら、患者ラベル32を前面88を横断して延在させる。これら部分は、後述するように、ラベル擦付ステーション90において、側壁部28、30に平坦化されまたは「擦り付けられ」る。ラベル貼付器80のカメラは、ボックス22をラベル擦付ステーション90に移動させる前に、患者ラベル32がタンパヘッド412に未だ貼付されていないことを検証する。
【0077】
製品12がラベル貼付ステーション76においてブリスタカード20である場合、平坦化デバイス400は、患者ラベル32を貼付するときにベースプレート344上でブリスタカード20を安定化させる。平坦化デバイス400は、ラベル貼付ステーション76においてベースプレート344の対辺の上方で回転可能に支持された一対の指部460、462を有している。指部460、462は、アクチュエータ464、466それぞれに結合されており、アクチュエータは、空気シリンダの形態で示されている。アクチュエータ464、466は、指部460、462をブリスタカード20に向けて回転させ、ブリスタカード20をベースプレート344に当接して押し付ける。このため、ブリスタカード20は、指部460、462間でしっかりと把持されており、ラベル貼付処理中にブリスタカード20が移動することを防止する。
【0078】
患者ラベル32は、ボックス22と同様の方法でブリスタカード20に貼付されている。すなわち、タンパヘッド412は、タンパヘッドがブリスタカード20の前面26に当接して押し付けるまで、支持プレート452の窓部450を通って下方へ移動する。患者ラベル32についての貼付領域またはランド領域全体が前面26に位置しているため、患者ラベル32は、前面26に完全に平坦に貼付される(他の面によって擦り付けなければならない突出部分がない)。タンパヘッド412が後退すると、ラベル貼付器80のカメラは、患者ラベル32がタンパヘッド412に取り付けられているか検証するために同様に使用される。アクチュエータ464、466は、タンパヘッド412が後退すると、ブリスタカード20から離間して指部460、462を回転させ、ダイアルコンベア68がブリスタカード20を次の処理ステーションへ移送することを可能とする。
【0079】
(g)ラベル擦付ステーション
いったん患者ラベル32が製品12に貼付されると、ダイアルコンベア68は、回転されて、製品12をラベル擦付ステーション90に運ばれる。図41及び図42に示すように、ラベル擦付ステーション90は、ラベル擦付ステーション90は、製品12の上方で懸架された一対の擦付指部474、476を有するラベル擦付デバイス472を有している。ラベル擦付指部474、476は、互いに平行に配置されかつボックス22の1つの幅とほぼ同等の距離だけ離間したほぼ長方形の構成部材である。取付プレート478、480は、ラベル擦付指部474、476を垂直移動機構482に結合しており、垂直移動機構は、順に一対の垂直支持シャフト486、488によって支持された取付プレート484に結合されている。また、ラベル擦付デバイス472は、最初には水平方向に突出している把持指部492、494を有する把持構成部材490を有している。
【0080】
センサ(図示略)は、ブリスタカード20かボックス22のいずれかがラベル擦付ステーション90にあるか判断する。ブリスタカード20がある場合、ラベル擦付デバイス472は、処理工程を実行しない。上述のように、患者ラベル32は、最初にはブリスタカード20の前面26に平坦に貼付されており、擦り付けは必要でない。ブリスタカード20は、ダイアルコンベア68がさらに回転されてブリスタカード20をワークフロー経路における次のインデックス付けされた場所に移動させるまでさらなる処理なく、ラベル擦付ステーション90に一時的に位置付けられる。
【0081】
ラベル擦付ステーション90に運ばれたボックス22には、患者ラベル32の所定部分が側壁部28、30を越えて外側に突出した状態で、患者ラベル32が前面88に貼付される。センサがボックス22を検出すると、把持構成部材490の把持指部492、494は、下方に回転してボックス22の側壁部28、30を把持する。ボックス22を把持構成部材490で安定化させた状態で、垂直移動機構482は、取付プレート478、780とラベル擦付指部474、476とをボックス22を覆うように下方へ移動させる。ラベル擦付指部474、476は、ラベル擦付指部間でボックス22を密接に受け入れる。このため、下方への移動中、ラベル擦付指部474、476は、患者ラベル32の突出部分と接触し、この部分を下方に押し付けて前面88の側縁に沿って折畳部を形成する。患者ラベル32の突出部分は、ボックス22の側壁部28、30に効率的に「擦り付け」られる。この点において、把持構成部材490は、把持指部492、494を把持指部の初期位置へ戻すように回転させ、垂直移動機構482は、ラベル擦付指部474、476を後退させる。ここで、ボックス22は、患者ラベル32が前面88及び側壁部28、30の周囲に擦り付けられた状態で、さらに処理される準備が整う。
【0082】
(h)視覚検査ステーション
ダイアルコンベア68のワークフロー経路において次にインデックス付けされた場所は、視覚検査ステーション92である。図43を参照すると、視覚検査ステーション92は、垂直支持シャフト508、510、512、514によってダイアルコンベア68の上方で支持されたさまざまな取付プレート502、504、506を有している。第1カメラ保護部516は、取付プレート502に結合されており、ほぼ垂直方向に配列されている。第1カメラ保護部516は、ブリスタカード20にある製品バーコード24及び患者バーコード34を検査するオーバーヘッドカメラ517を支持するように構成されている。このため、製品バーコード24及び患者バーコード34両者は、オーバーヘッドカメラ517の視野内にある。また、照明組立体518は、ダイアルコンベア68の上方に懸架されており、この画像処理を補助する。このように、照明組立体518は、ブリスタカード20にある患者バーコード34及び製品バーコード24に向けて照明光を向けるように構成されている。当業者は、別の実施形態において別個のカメラ(図示略)を用いて製品バーコード24及び患者バーコード34を読み込んでもよいことを理解するだろう。
【0083】
視覚検査ステーション92は、取付プレート504に結合された第2カメラ保護部524と、取付プレート506に結合された第3カメラ保護部526と、をさらに有している。第2及び第3カメラ保護部524、526は、ほぼ水平方向に配列されており、ダイアルコンベア68の若干上方にのみ懸架されている。第2カメラ保護部524は、製品バーコード24を読み込むカメラ525を支持するように構成されており、患者バーコードは、ラベル擦付ステーション90の結果としてボックス22の側壁部28に位置付けられている。第3カメラ保護部526は、ボックス22の側壁部28にある患者バーコード34を読み込むカメラ527を支持するように構成されている。1以上の照明組立体528は、第1及び第2カメラ保護部524、526の基端側においてダイアルコンベア68の上方に懸架されている。照明組立体528は、患者バーコード34及び製品バーコード24を照射するように構成されており、画像処理を容易にする。
【0084】
ALVシステム10の制御装置は、視覚検査ステーション92のカメラ517、525、527によって撮影された画像を解析する。製品バーコード24及び患者バーコード34が一致している場合、製品12は、認可された品目であるとフラグ付けされる。製品バーコード24及び患者バーコード34が一致していないまたは読み込めない場合、製品12は、排除とフラグ付けされる。
【0085】
(i)除荷ステーション
ALV機械50の除荷ステーション94は、図44に示すように、ロボット96として全体的に示されている。移送ステーション64のロボット66と同様に、代表的な実施形態における除荷ステーション94のロボット96は、SCARA構造を有している。実際には、ロボット96は、移送ステーション64のロボット66と同一モデル(例えばAdept Cobra(登録商標)ロボット)であり、同じ方法で動作して1つの場所から別の場所にブリスタカード20及びボックス22を移動させる。したがって、同様の参照符号が図44において使用され、ロボット66と同様の構造を参照しており、参照符号は、これら構成部材がどのように動作してブリスタカード20及びボックス22を「選択して配置する」かをより完全に理解するためにロボット66の説明をなしている。
【0086】
視覚検査ステーション92において排除としてフラグ付けされた製品12は、製品が除荷ステーション94に達するとロボット96によって取り上げられ、第2排除貯蔵所98に配置される。第1及び第2排除貯蔵所70、98は、ALV機械50の引出または区画(図4参照)それぞれに位置している。第1及び第2排除貯蔵所70、98の一方または双方は、キーまたはコードによってロックされてもよい。このため、適切な権限を有する個人のみが排除された製品12にアクセスすることができ、これは、ALVシステム10の安全機能である。
【0087】
視覚検査ステーション92において上手く検証されかつ認可された品目であるとフラグ付けされた製品12は、ロボット96によって取り上げられ、荷物コンベアシステム52のメインコンベア106にある容器54の1つに置かれる。図45に示すように、ロボット96は、排除された及び認可された製品12を利用可能な空間を効率よく使用させる組織化された方法で置く。
【0088】
(j)荷物コンベアシステム及び荷物取扱システム
図46から図53は、荷物コンベアシステム52及び荷物取扱システム56の構成部材をより詳細に示している。荷物コンベアシステム52は、容器54の積重体をメインコンベア106へ個別化するように構成された荷物積込装置540を有している。荷物積込装置540は、例えばTotal Tote社から入手可能なTote Tender(登録商標)取扱システムであってもよい。このようなシステムは、高速で大量の容器54を積みばらしする(de-stack)。このため、使用時において、操作者は、積重体を荷物積込装置540に供給する給送コンベア542に容器54の積重体を配置する。そして、荷物積込装置540は、一度に容器54を積みばらしし、容器をメインコンベア106に供給する。
【0089】
容器54は、一側部に容器バーコード(図示略)を有しており、特性(例えば顧客薬局など)は、容器54に割り当てられ、ラベル貼付されかつ検証された製品12は、容器54と引き合わされる。容器54の積重体を給送コンベア542に積み込むとき、操作者は、容器バーコードが同一方向を向くことを確実にする。メインコンベア106に沿って位置付けられた1以上のバーコードリーダ550は、容器が荷物積込装置540によって積ばらしされた後に容器54の状態を追跡するように構成されている。また、メインコンベア106は、容器54の位置を監視するさまざまなセンサ(図示略)を有している。これらセンサは、ALV機械50の除荷ステーション94においてメインコンベア106が容器54を停止させることを可能とし、除荷ステーションは、容器をラベル貼付されかつ検証された製品12で満たす。
【0090】
そして、いったん容器54を満たすと、メインコンベア106は、容器54を第2コンベア552に輸送する。容器54が検査のためにフラグ付けされた場合、第2コンベア552は、検査ステーション100に送出するための平行なコンベア108に容器54を移送する。検査ステーション100は、手持ちのバーコードスキャナ(図示略)と、操作者のインタフェース(例えばコンピュータモニタなど)と、を有している。操作者は、検査ステーション100において製品バーコード24、患者バーコード34及び容器バーコードをスキャンして、患者ラベル32が正確な製品12に貼付されているか及び製品12が正確な容器54に配置されているかを確認する。
【0091】
容器54が検査のためにフラグ付けされていない場合、第2コンベア552は、荷物取扱システム56に容器54を移送する。荷物取扱システム56は、荷物積込ロボット110及び荷物ラック112に加えて、容器54を第2コンベア552から受け取る積込列すなわちコンベア560を有している。1つの具体的な実施形態において、荷物積込ロボット110は、Adept Technologies社から入手可能な6軸Adept Viper(登録商標)ロボットである。荷物積込ロボット110は、容器54を積にコンベア560から取り上げて容器を検査ステーション100へ送出するための荷物返却コンベア114にまたは一時的に保管するための荷物ラック112に配置する。荷物ラック112は、容器54を保管する複数の別個のレーン564に分割される棚562を有している。レーン564は、荷物ラック112の前方であって操作者によってアクセス可能な前方から荷物ラック112の後方であって荷物積込ロボット110によってアクセス可能な後方まで傾けられている。レーン564それぞれが複数のローラ566を備えているため、荷物積込ロボット110によって置かれた容器54は、レーン564に沿って荷物ラック112の前方に移動可能である。荷物ラック112の前方に位置付けられた停止部568は、容器54が棚562から落下することを防止する。
【0092】
上記詳述したALVシステム10の構成部材は、事実上単なる代表である。当業者は、他の構成部材を用いてALVシステム10と同様の方法で製品12を処理してもよいことを理解するだろう。
【0093】
要約すると、ALVシステム10は、効率を改善しかつラベル貼付・検証処理を自動化するために、便宜的に、固体錠剤の2つの一般的なフォームファクター、すなわちブリスタカード20またはボックス22に依存している。ALVシステム10は、製品12または患者ラベル32のいずれかへの損傷なく、薬局検証または判定後の注文/選択要求を処理しかつ最適化し、正確な患者ラベル32が正確な製品12に配置されていることを検証し、そして、正確な製品12が正確な容器54に配置されていることを検証する。ラベル貼付されかつ検証された製品12は、他の可能性のあるフォームファクターと共に、ブリスタカード20及びボックス22の組合せを有してもよい。ALVシステム10は、手で分配することに関連する医薬品エラーを低減し、薬局の分布に関連するコストを抑え、人員の削減を可能とし、そして在庫制御を改善する。
【0094】
本発明がさまざまな実施形態の説明によって示されており、これら実施形態がかなり詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲をこのような詳細に制限するまたは多少なりとも限定することは、本出願人の意図ではない。さらなる有利点及び改良点は、構成部材の置換と共に、当業者にすぐに分かるだろう。例えば、この明細書ではどの場合でも「カメラ」を説明しているが、当業者は、他のタイプのバーコードリーダがALVシステム10によって使用されてもよいことを理解するだろう。このため、本発明は、本発明の広い態様において、したがって具体的な詳細、代表的な装置及び方法並びに図示されかつ説明された具体例に限定されない。したがって、本出願人の全体的な発明概念の精神または範囲から逸脱することなくこのような詳細から外れることは、なされてもよい。
【符号の説明】
【0095】
10 システム(装置)、12,42 デジタルピッキングラック,ラック、12 製品、20 ブリスタカード、22 ボックス、24 製品バーコード,バーコード、32 患者ラベル、34 患者バーコード
44 バルク荷送ケース
52 荷物コンベアシステム、54 容器、56 荷物取扱システム、60 カード積込ステーション、62 ボックス積込ステーション、64 移送ステーション、66 ロボット、68 ダイアルコンベア(コンベア)、70 第1排除貯蔵所(排除貯蔵所)、76 ラベル貼付ステーション、78 ラベル印刷機、80 ラベル貼付器(貼付器)、90 ラベル擦付ステーション、92 視覚検査ステーション,ステーション、94 除荷ステーション、96 ロボット、98 第2排除貯蔵所(排除貯蔵所)、100 検査ステーション、106 メインコンベア、108 平行コンベア,コンベア、110 荷物積込ロボット(ロボット)、112 荷物ラック、114 荷物返却コンベア、150 製品導入マガジン、166 荷揚プレート、182 把持デバイス、200 センサ、215 カメラ、230 積込コンベア、256 センサ、266 送込コンベア、270 移送腕部、294 ブラケット、296 回転アクチュエータ、298 フレーム、300 リニアアクチュエータ、302 センサ、320 カメラ、412 真空タンパヘッド,タンパヘッド、424 窓部、436 カメラ、440 排除プレート、442 積重体、444 センサ、450 窓部、474 ラベル擦付指部,擦付指部、517 オーバーヘッドカメラ、カメラ(第1バーコードリーダ)、525 カメラ(第2バーコードリーダ)、527 カメラ(第3バーコードリーダ)、542 給送コンベア、550 バーコードリーダ、552 コンベア、560 コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容しかつそれぞれが製品バーコードで印付けされた製品についての顧客注文を遂行する装置であって、
当該装置は、
前記製品を処理するためのワークフロー経路を規定するコンベアと、
前記コンベアの前記ワークフロー経路にあるラベル貼付ステーションであって患者ラベルを印刷しかつ前記製品それぞれに貼付するように構成されたラベル貼付ステーションと、
前記製品に貼付した後に前記製品それぞれにある前記製品バーコードが前記患者ラベルにある患者バーコードと一致することを個別に検証するように構成された視覚検査ステーションと、
ラベル貼付されかつ検証された前記製品を前記コンベアから離れて搬送するように構成された除荷ステーションと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記コンベアは、円形ワークフロー経路を形成するダイアルコンベアを備えており、
前記ラベル貼付ステーションと前記視覚検査ステーションとは、前記円形ワークフロー経路の周囲に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
複数群の前記製品を受け取るように構成された製品積込ステーションをさらに備えており、
前記製品積込ステーションは、さらに、群それぞれにおける前記製品を個別化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記製品積込ステーションは、前記製品それぞれにある前記製品バーコードを読み取るように構成されたバーコードリーダを有していることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記製品積込ステーションは、カードフォームファクターの形をしている製品を処理するように構成されており、
前記製品ステーションは、
カードフォームファクターの形をしている前記製品の積重体を受け取るように構成された供給シュートを形成する製品導入マガジンと、
前記供給シュートの底部を画成し、カードフォームファクターの形をしている前記製品の積重体を支持するように構成された荷揚プレートと、
前記荷揚プレートに対して移動可能である把持デバイスであって、当該把持デバイスが前記製品導入マガジンと協働して積重体から前記製品それぞれを個別化するように構成された把持デバイスと、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記製品積込ステーションは、ボックスフォームファクターの形をしている製品を処理するように構成されており、
前記製品積込ステーションは、
積込コンベアであってボックスフォームファクターの形をしている製品であって当該積込コンベアに配置された製品を移動させるように構成された積込コンベアと、
前記積込コンベアとほぼ垂直に配置された送込コンベアと、
前記製品を前記積込コンベアから前記送込コンベアに移動させるように構成された移送腕部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項7】
ボックスの前記積込ステーションは、前記送込コンベアによって移動された前記製品の1つの少なくとも所定部分を支持するように構成されたブラケットと、前記ブラケットに結合された回転アクチュエータと、前記回転アクチュエータを支持するフレームと、前記フレームを垂直に移動させるように構成されたリニアアクチュエータと、をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記製品を前記製品積込ステーションから前記コンベアに移送するように構成された移送ステーションをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記コンベア、前記製品積込ステーション、前記移送ステーション、前記ラベル貼付ステーション、前記視覚検査ステーション及び前記除荷ステーションに動作可能に接続された制御システムをさらに備えており、
前記制御システムは、ステーションによって顧客注文を遂行するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記移送ステーションは、前記製品を前記製品積込ステーションから取り上げて前記製品を前記コンベアに配置するように構成された少なくとも1つのロボットを備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記コンベアに隣り合って配置された排除貯蔵所をさらに備えており、
少なくとも1つの前記ロボットは、前記製品を前記製品積込ステーションから取り上げて前記製品を前記排除貯蔵所に配置するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
カードフォームファクターの形をしている前記製品の群を受け取りかつ個別化するように構成されたカード積込ステーションと、
ボックスフォームファクターの形をしている前記製品の群を受け取りかつ個別化するように構成されたボックス積込ステーションと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ラベル貼付ステーションは、前記患者ラベルを前記製品の1つに貼付する前に、前記患者ラベルにある前記患者バーコードを個別に検証するように構成されていることと特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記ラベル貼付ステーションは、
前記患者ラベルを印刷するように構成されたラベル印刷機と、
前記ラベル印刷機から前記患者ラベルを一時的に捕捉し、当該ラベル貼付ステーションによって処理される前記製品に向かう移動経路に沿って前記患者ラベルを移動させるように構成された貼付器と、
前記貼付器の移動経路の第1位置と前記移動経路外の第2位置との間で選択的に移動可能な排除プレートと、
を備え、
前記貼付器は、前記患者ラベルそれぞれを前記製品の1つまたは前記排除プレートに貼付するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記貼付器は、前記患者ラベルにある前記患者バーコードに揃うように構成された窓部を有するタンパヘッドを備えており、
前記ラベル貼付ステーションは、前記患者ラベルが処理される前記製品の1つまたは前記排除プレートに貼付される前に前記窓部を通って前記患者バーコードを読み込むように構成されたバーコードリーダをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記製品は、少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしており、
前記貼付器は、前記患者ラベルそれぞれを異なるフォームファクターからなる前記製品に貼付するように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項17】
処理される前記製品がボックスフォームファクターの形をしているか検出するように構成されたセンサと、
前記コンベアの上方で懸架された一対の擦付指部と、
をさらに備え、
前記擦付指部は、互いにほぼ平行であり、前記コンベアに向けて移動可能であり前記患者ラベルそれぞれの所定部分をさらにボックスフォームファクターの形をしている前記製品に貼付することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記製品は、カードフォームファクターまたはボックスフォームファクターの形をしており、
前記視覚検査ステーションは、
カードフォームファクターの形をしている前記製品にある前記製品バーコード及び前記患者バーコードを読み込むように構成された第1バーコードリーダと、
ボックスフォームファクターの形をしている前記製品にある前記製品バーコードを読み込むように構成された第2バーコードリーダと、
ボックスフォームファクターの形をしている前記製品にある前記患者バーコードを読み込むように構成された第3バーコードリーダと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
ラベル貼付されかつ検証された前記製品が収容される容器を供給するように構成された荷物コンベアシステムをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記容器がラベル貼付されかつ検証された前記製品で満たされた後に前記容器を取り扱うように構成された荷物取扱システムをさらに備え、
前記荷物取扱システムは、前記荷物コンベアシステムから前記容器を受け取るように構成された積込コンベアと、前記容器を保管する複数のレーンに分割された棚を有する荷物ラックと、前記容器それぞれを前記積込コンベアから取り上げて前記容器を前記荷持ラックの前記レーンのうちの1つに配置するように構成されたロボットと、を有することを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記除荷ステーションは、
前記製品がラベル貼付されかつ検証された後に前記製品を前記コンベアから取り除くように構成された少なくとも1つのロボットを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項22】
複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容する製品についての顧客注文を遂行する方法であって、前記製品が処理のための機械に積み込まれる、方法において、
前記製品それぞれにある製品バーコードを自動的に検証する工程と、
前記機械で処理された前記製品それぞれに患者ラベルを印刷する工程と、
前記患者ラベルを複数の前記製品の少なくとも一部に貼付する工程と、
前記患者ラベルを前記製品に貼付した後、前記製品バーコードが前記患者ラベルにある患者バーコードと一致することを個別に検証する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項23】
前記機械に積み込まれた前記製品の群を個別化し、前記製品が前記機械によって個別に処理される工程をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記製品の群を個別化する工程は、
第1製品積込ステーションにおいてカードフォームファクターの形をしている前記製品の群を個別化する工程と、
第2製品積込ステーションにおいてボックスフォームファクターの形をしている前記製品の群を個別化する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記製品それぞれにある前記製品バーコードを個別に検証する工程は、
前記製品それぞれが前記機械の製品積込ステーションに積み込まれた後に前記製品それぞれにある前記製品バーコードを読み込む工程と、
前記製品バーコードを追跡データと比較して、前記製品が遂行される前記顧客注文に属していることを検証する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項26】
検証された前記製品バーコードを有する前記製品を前記製品積込ステーションから前記製品を処理するための円形ワークフロー経路を画定するダイアルコンベアに移送する工程をさらに備えることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
検証が失敗した前記製品バーコードを有する前記製品を前記製品積込ステーションから前記ダイアルコンベアに隣り合って位置する排除貯蔵所に移送する工程をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
検証された前記製品バーコードを有する前記製品を移送する工程は、
ロボットを用いて前記製品積込ステーションから前記製品を取り上げる工程と、
前記ダイアルコンベアにある指定場所に前記製品を配置する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記患者ラベルは、ラベル印刷機によって印刷されており、
前記患者ラベルを貼付する工程は、
前記患者ラベルが印刷された後に、貼付器を用いて前記患者ラベルそれぞれを一時的に捕捉する工程であって、前記貼付器が処理される前記製品の上方に懸架されている、工程と、
前記貼付器と前記貼付器によって捕捉された前記患者ラベルとを処理される前記製品に向けて移動経路に沿って移動させる工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記患者ラベルが前記貼付器によって一時的に捕捉される間に前記患者バーコードを読み込んで前記患者ラベルを検証する工程をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
検証が失敗した前記患者バーコードを有する前記患者ラベルを前記貼付器の移動経路に位置する排除プレートに貼付する工程と、
前記貼付器によって捕捉された前記患者ラベルが検証された患者バーコードを有している場合に前記排除プレートを前記移動経路外に移動させ、前記患者ラベルが処理される前記製品に貼付されることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記患者ラベルを貼付する工程は、
前記患者ラベルそれぞれが配置されたタンパヘッドに前記患者ラベルを保持し、前記患者バーコードを前記タンパヘッドにある窓部にほぼ揃える工程と、
前記タンパヘッドの前記窓部を通して前記患者バーコードを読み込む工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記患者ラベルを複数の前記製品の少なくとも一部に貼付する工程は、
前記貼付器を用いて前記患者ラベルをカードフォームファクターの形をしている前記製品の少なくとも1つに貼付する工程と、
前記貼付器を用いて前記患者ラベルをボックスフォームファクターの形をしている前記製品の少なくとも1つに貼付する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項34】
ボックスフォームファクターの形をしている前記製品に貼付された前記患者ラベルそれぞれは、前記患者ラベルの所定部分がボックスの両側壁部の上方で前面から外側に突出している状態でボックスの前面に貼付されており、
当該方法は、
一対の擦付指部を用いて前記患者ラベルの突出部分をボックスの両側壁部に擦り付ける工程をさらに備えることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記製品バーコード及び前記患者バーコードを個別に検証する工程は、
1以上のバーコードリーダを用いて前記製品にある前記製品バーコード及び前記患者バーコードを読み込む工程と、
前記製品それぞれから読み込まれた前記製品バーコードを追跡データと比較して、前記製品バーコードが満たされる前記顧客注文に属していることを検証する工程と、
前記製品それぞれから読み込まれた前記患者バーコードを追跡データと比較して、正確な前記患者ラベルが正確な前記製品に貼付されていることを検証する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項36】
1以上の前記バーコードリーダを用いて前記製品にある前記製品バーコード及び前記患者バーコードを個別に検証する工程は、
第1バーコードリーダを用いてカードフォームファクターの形をしている前記製品それぞれにある前記製品バーコード及び前記患者バーコードを読み込む工程と、
第2バーコードリーダを用いてボックスフォームファクターの形をしている前記製品それぞれにある前記製品バーコードを読み込む工程と、
第3バーコードリーダを用いてボックスフォームファクターの形をしている前記製品それぞれにある前記患者バーコードを読み込む工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記患者ラベルが貼付された後に個別に検証された前記製品バーコード及び前記患者バーコードを有する前記製品を前記機械からコンベアシステムにある容器に移送する工程をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項38】
前記患者ラベルが貼付された後に検証が失敗した前記患者バーコードまたは前記製品バーコードを有する前記製品を前記機械にある排除貯蔵所に移送する工程をさらに備えることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記患者ラベルが貼付された後に個別に検証された前記製品バーコード及び前記患者バーコードを有する前記製品を移送する工程は、
ロボットを用いて前記機械の表面から前記製品を取り上げる工程と、
前記製品を前記容器に所望の方向で配置する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項40】
複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容する製品についての顧客注文を遂行するための装置であって、
当該装置は、
前記製品の群を受け取るように構成された製品積込ステーションであって、当該製品積込ステーションが次にワークフロー経路に沿って移動するために前記製品を個別化するようにさらに構成された製品積込ステーションと、
前記製品積込ステーションによって個別化された前記製品を受け取るように構成された第1検証ステーションであって、当該第1検証ステーションが、前記製品それぞれにある製品バーコードを読み込むように構成されたバーコードリーダと、前記製品を前記ワークフロー経路から取り除くように構成された移送腕部と、を有する、第1検証ステーションと、
前記移送腕部によって前記ワークフロー経路から取り除かれていない前記製品を受け取るように構成されたラベル印刷ステーションであって、当該ラベル印刷ステーションが、患者ラベルを印刷するように構成されたラベル印刷機と、前記患者ラベルそれぞれを前記製品の1つに貼付するように構成された貼付器と、を有する、ラベル印刷ステーションと、
前記ラベル印刷ステーションから前記製品を受け取るように構成された第2検証ステーションであって、当該第2検証ステーションが、前記製品それぞれにある前記製品バーコードと前記患者ラベルそれぞれにある患者バーコードとを読み込むように構成されたバーコードリーダを有し、当該第2検証ステーションが、前記製品を前記ワークフロー経路から取り除くように構成された移送腕部をさらに備える、第2検証ステーションと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項41】
前記ラベル貼付ステーションは、前記患者ラベルを前記製品の1つに貼付する前に、前記患者ラベルに印刷された前記患者バーコードを個別に検証するように構成されたこと特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記製品積込ステーション、前記第1検証ステーション、前記ラベル貼付ステーション及び前記第2検証ステーションは、少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている前記製品を処理するように構成されていることを特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記ワークフロー経路に沿って前記製品を前記ラベル貼付ステーション及び前記第2検証ステーションに連続的に移送するように構成されたダイアルコンベアをさらに備えることを特徴とする請求項40に記載の装置。
【請求項44】
少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている製品であってそれぞれが顧客注文を遂行する医薬品を収容する製品を処理する装置であって、
当該装置は、
少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている前記製品についてのワークフロー経路を画定する機械と、
少なくとも2つの異なるフォームファクターの形をしている前記製品それぞれに自動的にラベルを貼付しかつ前記製品それぞれが前記顧客注文に属していることを検証するように構成された複数のステーションと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項45】
複数の製品であってそれぞれが医薬品を収容する製品についての顧客注文を遂行する方法であって、
当該方法は、
薬局ホストサーバを用いて前記製品についての選択要求を発生させる工程と、
前記選択要求を自動型分配システムに伝送させる工程と、
前記自動型分配システムを用いて前記選択要求を取り扱い、前記製品で満たされる容器についての選択群を生成する工程であって、前記選択群が前記自動型分配システムに積み込まれる前記製品を示す、工程と、
前記自動型分配システムを動作して、前記製品を自動的に処理して前記製品を前記容器に配置する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項46】
前記自動型分配システムを用いて前記選択要求を取り扱う工程は、
前記選択要求に分類ルールを適用して前記選択群を生成する工程と、
前記自動型分配システムの動作を前記選択群に基づいて制御する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記自動型分配システムの動作を制御する工程は、
前記選択群が顧客施設に送出するための発送荷物をほぼ満たしているかを判断する工程をさらに備えることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記自動型分配システムの動作を制御する工程は、
前記製品が顧客施設に送出するための発送荷物に配置される動作モードと、前記製品が前記顧客施設についての部分的注文を示す処理荷物に配置される動作モードと、前記製品が薬局の保管領域を示す容器に配置される動作モードと、の間で前記自動型分配システムを切り替える工程をさらに備えることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記自動型分配システムの動作を制御する工程は、
前記自動型分配システムに積み込まれた前記製品が処理された前記選択群に属していることを自動的に検証する工程と、
患者ラベルを自動的に印刷して前記製品に自動的に貼付する工程と、
前記患者ラベルが正確な前記製品に貼付されていることを自動的に検証する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記患者ラベルが正確な前記製品に貼付されていることを自動的に検証する工程は、
前記製品それぞれが処理される前記選択群に属していることを個別に検証する工程をさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記自動型分配システムの動作を制御する工程は、
前記製品が顧客施設に送出するための発送荷物に配置される動作モードで前記自動型分配システムを動作する工程をさらに備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記製品が前記顧客施設についての部分的注文を示す処理荷物に配置される動作モードで前記自動型分配システムを動作させる工程と、
前記自動型分配システムによって満たされた少なくとも2つの処理荷物から前記製品を顧客施設に送出するための共通の発送荷物に組み合わせる工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記自動型分配システムによって満たされた少なくとも2つの処理荷物から前記製品を顧客施設に送出するための共通の発送荷物に組み合わせる工程は、
a) バーコードリーダを用いて処理荷物の1つにあるバーコードを読み込む工程と、
b) 前記発送荷物にあるバーコードを読み込む工程と、
c) 前記製品を1つの前記処理荷物から前記発送荷物に配置する工程と、
d) 前記発送荷物に配置されるさらなる製品を収容するさらなる処理荷物それぞれに対して前記a)から前記c)の工程を繰り返す工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記製品にある前記バーコードは、前記処理荷物の少なくとも2つを組み合わせるときに個別にスキャンされないことを特徴とする請求項53に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図49A】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【公表番号】特表2010−540038(P2010−540038A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526040(P2010−526040)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/077200
【国際公開番号】WO2009/039483
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(510078218)オムニケア・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】