説明

自動無菌液体収集ワークステーション及び収集装置

【課題】液体の自動収集に使用するワークステーション、及びこのような自動ワークステーションと共に使用される収集装置を提供する。
【解決手段】プロセッサ、蠕動ポンプ20、バルブアクチュエータ22及びアルゴリズムを含む自動液体収集ワークステーション10。蠕動ポンプ及びバルブアクチュエータは、プロセッサと電気通信する。バルブアクチュエータは、オフ位置と流出位置と収集位置との間で複数のバルブを動かす。アルゴリズムは、プロセッサに常駐し、サンプリングも流出も必要でないとき、全てのバルブをオフ位置に動かしてポンプをオフ状態し、流出が必要とされたとき、全てのバルブを流出位置に動かして、所定の流出時間の間ポンプをオン状態にし、収集が必要とされたとき、複数のバルブの1つを収集位置に動かして、この1つのバルブの上流側のバルブのいくつかを動かして、所定の収集時間の間ポンプをオン状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在係属中の、2010年12月3日に出願された米国一部継続出願No.12/959,647であり、その全体の内容は、参照としてここに組み込まれる。
【0002】
本開示は、自動無菌液体収集ワークステーションに関する。特に、本開示は、処理の間、液体の自動収集に使用するワークステーション、及びこのような自動ワークステーションと共に使用される収集装置に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの液体生成物の処理が、生成物と製造作業員との少なくとも一方を汚染から保護するために、滅菌環境(sterile environment)と無菌環境(aseptic environment)との少なくとも一方で行われることができる。このような液体生成物は、限定的ではないが、医薬品(例えば、薬剤及びワクチン)、食料品、生物製品(biological product)、生化学製品、化学製品、及びこれらの組み合わせを含むことができる。
【0004】
処理の間、液体を収集することが知られている。収集された液体は、結果として生じる生成物がさまざまな判定基準を満たすことを確実にするように、所定の処理工程の前、間及び後に、液体生成物をサンプリングする、即ちテストするために使用されることができる。また、収集された液体は、限定的ではないが、収集され遠心分離された分画のような完成生成物であるか、完成生成物の前駆物質であることができる。さらに、収集された液体は、所望の量で収集されることができる。
【0005】
いくつかの例では、液体収集は、所定の処理工程中又は後と、所定の時間間隔でとの少なくとも一方で行われることができる。他の例では、収集は、生成物が生成された後であるが、1製造分の製品(製造バッチ)(production batch)が消費者による使用のために解放される前に行われることができる。
【0006】
重要なことに、処理ラインからの液体の収集は、重要な活動であり、生成物とサンプルとの少なくとも一方を汚染する潜在的な危険性を生じる。不運なことに、汚染の危険性は、しばしば、製造業者に、液体が収集される時間の制限を与えたり、このような液体が収集される場所の制限を与えたりする。
【0007】
さらに、生成物のテストサンプルを収集したとき、サンプルの汚染は、誤った結果を引き起こす可能性があり、これは、汚染の原因が確定されるまで、1製造分の生成物(生成物バッチ)の不要な破壊や、製造プロセスの継続の不要な遅延につながりうる。さらに、各バッチの前と後との少なくとも一方にサンプルの経路を清潔にし滅菌する必要性は、代表的には、製造ラインで特定の位置にしっかりと導かれるサンプリング装置を必要とし、この装置は、タイムリーかつ効率的であるようにして他の生成物を処理するために、処理ラインの可撓性を制限しうる。
【0008】
さらに、収集された液体の容器は、オペレータによって適切に確認されなければならず、そして、この確認情報は、サンプルをテストする、又は完成生成物を解放する責任を負っている部門の担当者によってその後に入力されなければならない。収集された液体容器の手動確認及びこの確認の手動入力は、誤りが起きやすいことが立証されており、これは、適切なテスト及び生成物の解放をさらに複雑にしうる。
【発明の概要】
【0009】
従って、本開示により、従来技術の上述の好ましくない影響と、他の好ましくない影響との少なくとも1つを克服することと、緩和することと、軽減させることとの少なくとも1つをすることができるワークステーションの必要性があることが決心される。例えば、本開示により、液体生成物の収集を自動化し、一方、完全性(integrity)を確実にし、汚染の危険性をなくし、収集された液体に関連するデータの手動入力に関連する誤りを最小にするワークステーションの必要性があることが決心される。
【0010】
液体収集装置が提供される。この収集装置は、入口導管と、複数の自動生成物収集容器と、廃棄物収集容器と、バルブブロックとを具備する。前記入口導管は、液体処理ラインに接続可能である。前記生成物収集容器の各々は、生成物容量を有し、前記廃棄物収集容器は、廃棄物容量を有する。前記バルブブロックは、複数の3方向バルブ及び出口を有し、前記複数の3方向バルブの数は、前記複数の生成物収集容器の数に対応し、前記3方向バルブの各々は、前記入口導管に配置され、前記複数の生成物収集容器の1つと液体連通(liquid communication)する。前記出口は、前記廃棄物収集容器と液体連通する。この収集装置は、15:1よりも大きくない、前記廃棄物容量と前記生成物容量との比を有する。
【0011】
自動液体収集ワークステーションが提供される。このワークステーションは、プロセッサと、蠕動ポンプと、バルブアクチュエータと、アルゴリズムとを具備する。前記蠕動ポンプ及び前記バルブアクチュエータは、前記プロセッサと電気通信する。前記バルブアクチュエータは、その中に配置されたとき、オフ位置と、流出位置と、収集位置との間で複数のバルブを動かすことができる。前記アルゴリズムは、前記プロセッサに常駐し、収集も流出も必要でないとき、前記複数のバルブの全てを前記オフ位置に動かして、前記ポンプをオフ状態にし、流出が必要とされたとき、前記複数のバルブの全てを前記流出位置に動かして、所定の流出時間の間前記ポンプをオン状態にし、収集が必要とされたとき、前記複数のバルブの1つを前記収集位置に動かして、前記1つのバルブの上流側の前記複数のバルブのいくつかを動かして、所定の収集時間の間前記ポンプを前記オン状態にするように構成されている。
【0012】
処理ラインから複数の液体収集を自動的に受ける方法が提供される。この方法は、これに接続された2つの部品からなるコネクタの第1の部品を有する処理ラインを清潔にすることと、前記2つの部品からなるコネクタの第2の部品を前記第1の部品に接続することであって、前記第2の部品は、液体収集装置にあり、前記液体収集装置は、複数の収集容器と、バルブブロックと、前記2つの部品からなるコネクタの前記第2の部品を備えた入口導管とを有し、前記バルブブロックは、入口と、複数の3方向バルブと、出口とを有し、前記複数の3方向バルブの数は、前記複数の収集容器の数に対応し、前記複数の3方向バルブの各々は、前記入口で前記複数の収集容器の1つと液体連通し、前記出口は、廃棄物収集容器と液体連通し、前記入口は、前記入口導管と液体連通する、前記2つの部品からなるコネクタの第2の部品を前記第1の部品に接続することと、前記複数のバルブの各々のハンドルがバルブアクチュエータにより可動であるように、前記バルブアクチュエータに前記バルブブロックを挿入することとを具備する。
【0013】
処理ラインから複数の液体収集を自動的に受ける方法もまた提供される。この方法は、前記処理ラインと液体連通する液体収集装置の入口導管を配置することと、蠕動ポンプに、及び複数の3方向バルブを有するバルブブロックの入口に前記入口導管を作用を及ぼすように(operatively)接合することと、前記複数の3方向バルブの各々が、オフ位置と、流出位置と、収集位置との間で前記バルブアクチュエータのさまざまな部分により可動であるように、バルブアクチュエータに前記バルブブロックを作用を及ぼすように接合することと、前記処理ラインからの液体が、前記バルブブロックを介して前記バルブブロックの出口と液体連通する廃棄物容器にポンプで汲み上げられるように、前記複数の3方向バルブの全てを前記流出位置に動かすように前記バルブアクチュエータを制御して、前記蠕動ポンプを駆動させることと、前記処理ラインからの液体が、前記バルブブロックを介して特定の収集容器にポンプで汲み上げられるように、前記複数の3方向バルブの特定のバルブを前記収集位置に動かして、前記特定のバルブの上流側の前記複数の3方向バルブのいくつかを動かすように前記バルブアクチュエータを制御して、一方、前記蠕動ポンプは、駆動したままとどまり、前記特定のバルブが、特定の収集容器と関連していることとを具備する。
【0014】
本開示の上述の、並びに他の特徴並びに効果が、以下の詳細な説明並びに図面から、当業者によって認識され理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本開示に係るワークステーションの例示的な一実施の形態の正面上方からの斜視図である。
【図2】図2は、図1のワークステーションの正面からの平面図である。
【図3】図3は、図1のワークステーションの上面図である。
【図4】図4は、図1のワークステーションの収集部の例示的な一実施の形態の正面上方からの斜視図である。
【図5】図5は、図1のワークステーションと共に使用するための本開示に係る液体収集セットの例示的な一実施の形態の斜視図である。
【図6】図6は、図5の液体収集セットで使用するための本開示に係るバルブブロックの例示的な一実施の形態の斜視図である。
【図7】図7は、本開示に係る液体収集方法の例示的な一実施の形態を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本開示に係る収集装置の確認方法の例示的な一実施の形態を示すフローチャートである。
【図9a】図9aは、図5の液体収集セットと共に使用するための液体収集容器と廃棄物収集容器との少なくとも一方の代わりの例示的な実施の形態を示している。
【図9b】図9bは、図5の液体収集セットと共に使用するための液体収集容器と廃棄物収集容器との少なくとも一方の代わりの例示的な実施の形態を示している。
【図9c】図9cは、図5の液体収集セットと共に使用するための液体収集容器と廃棄物収集容器との少なくとも一方の代わりの例示的な実施の形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図を、特に図1ないし図4を参照すると、本開示に係る自動無菌液体収集ワークステーションの例示的な一実施の形態が、全体として、参照符号10を使用して参照される。ワークステーション10は、液体収集装置12(図5に示される)で、処理ライン又は容器(A)から複数の液体の収集を自動的かつ無菌的に収集し、ラベルを貼り、記憶するように構成されている。
【0017】
ワークステーション10は、限定的ではないが、医薬品(例えば、薬剤及びワクチン)、食料品、生物製品、生化学製品、化学薬品、及びこれらの組み合わせのような液体を自動的に収集するように構成されている。収集された液体は、サンプルとして、中間生成物として、又は完成生成物として使用されることができる。
【0018】
効果的には、ワークステーション10は、ワークステーションが、ポイントツーポイントからと、製造プロセスで1つの処理工程からとの少なくとも一方から他の処理工程に移ることができるように構成されている。さらに、ワークステーション10は、好ましくは、無菌又はクリーンルーム環境での使用に適しており、この結果、材料の選択(例えば、ステンレス鋼又は他の材料)及び材料の仕様(例えば、表面仕上げ)は、このような環境での使用に十分である。
【0019】
ワークステーション10は、いくつかの実施の形態では、複数のホイール、即ちキャスタ16により支持されたベース、即ちキャビネット14を有し、これにより、ワークステーションは、可動であり、処理施設内で所望されるようなさまざまな場所に配置されることができる。
【0020】
ワークステーション10は、収集装置12に液体をポンプで汲み上げるための収集部18を有する。収集部18は、ポンプ20と、バルブアクチュエータ22と、いくつかの実施の形態では、液面検出器24と、複数の液体保持領域26とを有する。
【0021】
ポンプ20は、所望のポンピング装置であることができるが、好ましくは、液体自体と直接接触することなく液体を選択的に引き出す非接触ポンプである。好ましい一実施の形態では、ポンプ20は、蠕動ポンプである。
【0022】
液面検出器24は、限定的ではないが、液体収集装置12の少なくとも1つの領域で液体の有無を決定するための音波、キャパシタンス、又は他の非接触又は接触センサのような、所望の検出器であることができる。検出器24は、ワークステーションと電気通信することができ、これにより、液体が液体収集装置12の所定の位置にあるとき、ワークステーションが検出することができる。
【0023】
図5に見られるように、液体収集装置12は、複数の生成物収集容器28(6つ示される)と、少なくとも1つの廃棄物容器30(1つのみ示される)と、バルブブロック32とを有する。これら生成物容器28は、所望の容量を有するように構成されることができ、これら生成物容器の容量は、互いに同一であるか、互いに異なる。
【0024】
生成物収集容器28及び廃棄物容器30は、限定的ではないが、図5に示されるような収集バッグのような所望の収集容器であることができる。例えば、容器28、30は、アレグロ(商標)2Dバイオコンテインナーのような収集バッグであることができ、これは、ポール社から商業的に入手可能である。この実施の形態では、各容器28、30が、クランプ33と着脱可能に封止される入口ライン29と、クランプ33と着脱可能に封止される出口ライン31と、ポート35とを有する。
【0025】
もちろん、本開示により、限定的ではないが、収集ボトル、収集ボックス、収集スポイト及び他のものを含む滅菌収集容器が、容器28、30のために熟考される。
【0026】
図示される実施の形態では、液体収集装置12は、例えば50ミリリットル(mL)である同一の容量の5つの自動生成物収集容器28と、約500mlの比較的大きな容量の1つの手動収集容器28とを有する。また、図示される実施の形態では、液体収集装置12は、約1,000mLの1つの廃棄物容器30を有する。もちろん、これら容器28、30の数及び容量は、所望のサイズに変更されることができることが理解されるべきである。
【0027】
装置12は、さらに、処理ラインがバルブブロック32と液体連通するように構成された入口導管34を有する。
【0028】
入口導管34は、少なくとも1つの可撓性の部分36を有する。部分36は、ポンプ20と作用を及ぼして適合するように構成され、これにより、ポンプは、液体を液体収集装置12の容器28、30に押し出すことができる。ポンプ20が蠕動ポンプである例では、可撓性の部分36は、蠕動ポンプと協同して動作するように、(例えば、シリコンチューブである)十分な弾性を有する材料でできている。
【0029】
液体収集装置12は、少なくとも2つの部品からなる(two-part)無菌コネクタ38と共に使用される。図示される実施の形態では、入口導管34は、それに接続された2つの部品からなるコネクタ38の一方の部品38−1のみを有する。入口導管36の2つの部品からなるコネクタ38の適合する他方の部品38−2は、処理ライン又は容器Aと液体連通する。
【0030】
このようにして、液体収集装置12は、互いに入口導管と処理ライン又は容器で2つの部品からなるコネクタ38の2つの部品38−1、38−2を接合することによって、処理ライン又は容器に液体的に接続されることができる。滅菌性を維持するために、製造ライン又は容器Aと適合された2つの部品からなるコネクタの他方の部品38−2が、液体の処理前に製造ライン又は容器に沿って滅菌されるか衛生化されることができる。
【0031】
2つの部品からなるコネクタ38は、限定的ではないが、ポール社から商業的に入手可能なKleenpak(商標)コネクタ、ザルトリウムステディムバイオテックから商業的に入手可能なOpta(登録商標)STF−Iコネクタ、ミリポア社から商業的に入手可能なLynx(登録商標)STコネクタ、コールダープロダクツ社から商業的に入手可能なAseptiQuik(商標)コネクタのような、使い捨ての2つの部品からなる無菌コネクタであることができる。
【0032】
液体収集装置12のいくつかの実施の形態では、生成物収集容器28と、廃棄物収集容器30と、バルブブロック32とは、互いに着脱可能に接続される。例えば、液体収集装置12は、限定的ではないが、ルアーロックコネクタのような複数のコネクタ39を含むことができる。
【0033】
収集装置12内の全ての生成物接触面は、液体と相互作用する又は液体を汚染することなく、液体を保持する又は接触するのに十分な材料でできている。さらに、収集装置12は、少なくとも1つの外囲(図示されない)内に包装されることができ、そして、限定的ではないが、ガンマ放射線のような既知の滅菌方法を使用して滅菌されることができる。このようにして、収集装置12は、使用の準備ができるまで、滅菌状態にとどまることができる。
【0034】
バルブブロック32は、図6に示されるように、入口40と、廃棄物出口44と、複数の3方向バルブ46(6つ示される)とを有する。入口40は、入口導管34と液体連通し、廃棄物出口42は、廃棄物収集容器30と液体連通する。
【0035】
複数の3方向バルブ44の数は、複数の収集容器28の数に対応し、バルブの各々からの出口46が異なる収集容器28と液体連通する。
【0036】
3方向バルブ44の各々は、「オフ」位置と、「流出」位置と、「収集」位置との3つの位置の間でバルブハンドル48により可動である。
【0037】
オフ位置では、各バルブ44は、入口40からバルブを介して廃棄物出口42又は出口46への液体の流れを防ぐ。流出位置では、各バルブ44は、入口40から液体をバルブを介して廃棄物出口42に向かって流れさせるが、そのそれぞれの出口46に向かう流れを防ぐ。収集位置では、各バルブ44は、入口40から液体をバルブを介してそれぞれの出口46に向かって流れさせるが、廃棄物出口42に向かう流れを防ぐ。
【0038】
各バルブ44のハンドル48は、バルブアクチュエータ22の異なる部分と作用を及ぼすように適合するので、バルブアクチュエータは、3つの位置の間で互いに独立して各ハンドルを選択的に回転させることができる。このようにして、ワークステーション10は、バルブアクチュエータ22を介して、収集容器28又は廃棄物容器30の一方に処理ライン又は容器から液体を選択的に転換させる(divert)ためにバルブブロック32を駆動させるように構成されている。
【0039】
以下の表1を参照すると、バルブ44の相対位置が、本開示により熟考されたさまざまなサンプリング活動の間に与えられる。
【0040】
ここでは、複数のバルブ44が、バルブ44−1ないし44−6のように、液体フローの方向に順番に番号が付され、また、収集容器28が、容器28−1ないし28−6のように、液体フローの方向に順番に番号が付されている。
【表1】

【0041】
上の表1に見られるように、液体収集装置12が使用されていないとき、全てのバルブ44が「オフ」位置に回転され、バルブブロック32を介した液体連通を防ぐ。
【0042】
収集前と、液体収集装置12内で液体フロー経路を流出させる又は与えることが望ましいときとの少なくとも一方に、バルブ44の各々は、「流出」位置に回転されることができ、入口40を出口42と液体連通させる。このようにして、入口導管34からの液体が、廃棄物容器30に転換される。
【0043】
特定の収集容器28への液体の転換が望まれるとき、特定の容器28と関連した特定のバルブ44は、「収集」位置に動かされる。さらに、上流側のいかなるバルブも、バルブブロック32を通る液体のフローに対して、流出位置に動かされる。好ましくは、下流側のいかなるバルブ44も、バルブブロック32を通る液体のフローに対して、オフ位置に動かされる。しかし、これら下流側のバルブ44は、所望の状態を有することができる。
【0044】
特定の収集容器28への転換が完了したとき、これらバルブ44は「オフ」位置に戻される。
【0045】
使用の際、液体収集装置12は、入口導管34の可撓性の部分36がポンプ20に作用を及ぼすように配置され、かつ、バルブブロック32がバルブアクチュエータ22に作用を及ぼすように配置されるように、ワークステーション10に配置される。液体が製造ライン又は容器を通るプロセスであるとき、入口導管34のところの2つの部品からなるコネクタ38の一方の部品が、ライン又は容器に配置されたその適合する他方の部品に作用を及ぼすように接続される。
【0046】
バルブアクチュエータ22は、バルブ44を手動で動作させるように、オペレータによって使用されることができる。手動動作に関して、ワークステーション10は、少なくとも1つのバルブ動作ボタン又は制御部48を有する。
【0047】
代わって、好ましい一実施の形態では、バルブアクチュエータ22は、以下に詳細に説明されるようなワークステーション12によって自動的に制御されることができる。もちろん、本開示により、バルブアクチュエータ22が手動及び自動制御の組み合わせによって制御されることが熟考される。
【0048】
本開示により、幾分、液体収集装置12と組み合わせた2つの部品からなる無菌コネクタ38の使用により、ワークステーション10が、必要とされる所望のサンプリングを行うために、製造プロセス内でポイントツーポイントから選択的に動かされることができることが決定される。また、ワークステーション10は、そのラインが第1の生成物をなすようにセットアップされたとき、製造ライン内で特定の位置に設置されることができ、そして、そのラインが第2の生成物をなすようにセットアップされたとき、製造ライン内でさまざまな位置に配置換えされることができる。言い換えれば、製造ラインがさまざまな生成物の製造に適用するように再構成されるとき、ワークステーション10は、製造運転の間、製造ライン内で複数の位置で使用されることによって、又はさまざまな静止位置に再配置されることによって、製造プロセスを監視する設備コストを削減することができる。
【0049】
ワークステーション10は、いくつかの実施の形態では、生成物及び廃棄物容器保持領域50を有する。この生成物及び廃棄物容器保持領域は、その中に収容される液体に適した所望の位置と所望の状態との少なくとも一方で、容器28、30を維持することができる。例えば、ワークステーション10は、容器28を、従ってその中に収容される液体を所望の温度で維持するのに十分な環境制御を含むことができる。言い換えれば、ワークステーション10は、混合状態又は攪拌状態で、容器28、30内に液体を維持するのに十分な攪拌と振動との少なくとも一方の装置を有することができる。
【0050】
ワークステーション10は、ベース14内の状態(例えば、温度、湿度)、容器28、30内の状態(例えば、温度、混濁度、容量など)及びワークステーションの他の状態をモニタし記録するために、少なくとも1つのセンサ52を有することができる。さらに、ワークステーション10は、限定的ではないが、温度、圧力、湿度、粒状物、及び検出、ウイルスと微生物との少なくとも一方の型決め(typing)及びモニタリングを含むベース12の外部の状態をモニタし記録するように、センサを含むことができるか、ワークステーションの外部のセンサ54に接続することができる。
【0051】
本開示により、限定的ではないが、キーボード、タッチスクリーン又は他のデータ通信装置、USB又は他のデータ通信ポート、CD又は他のデータ記録装置、コンピュータ、PLC、分析機器、試験装置及びワークステーションの外部のセンサのような、他の(ワイヤレス又は配線接続された)ヒューマンマシン入力装置56からの信号及びデータの収集と同様に、ワークステーション10は、ワークステーション10内でポンプ20、バルブアクチュエータ22、液面検出器24及びセンサ50の制御を調整することが熟考される。
【0052】
いくつかの実施の形態では、液体収集装置12は、ワークステーション10と電気通信する使い捨ての流量計58を有することができる。
【0053】
従って、ワークステーション10は、少なくとも1つの入力装置62と少なくとも1つの出力装置64とを備えたヒューマンマシンインターフェース(HMI)56を有するプロセッサ60を含むことができる。プロセッサ60は、限定的ではないが、コンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、又はワークステーション10のさまざまなコンポーネントを制御するのに適した他のプロセッサのような装置を含むことができる。
【0054】
HMI56は、例えば、キーボード、マウス、バーコードリーダ、タッチスクリーン、USB又は他のデータ通信ポート、CD又は他のデータ読み込み装置、遠隔制御装置、又は有線と無線との少なくとも一方でプロセッサに命令を入力するのに適した他のデータ通信装置、及びこれらの組み合わせを含むことができる。
【0055】
出力装置64は、コンピュータのモニタ、聴覚的な警報装置、視覚的な警報装置、プリンタ、USB又は他のデータ通信ポート、CD又は他のデータ書き込み装置、(無線又は配線接続された)データ通信装置、又はプロセッサ60から有線と無線との少なくとも一方の出力の受信に適した他の装置を含むことができる。
【0056】
好ましい一実施の形態では、HMI56は、少なくとも1つのバーコードリーダ62を含み、液体収集装置12は、少なくとも1つのマシン読み込み可能なラベル66を含むことができ、このラベルは、限定的ではないが、ロット番号、有効期限、生成物及び廃棄物容器28、30の数、生成物及び廃棄物容器28、30の容量、収集装置内の導管の容量、及び他の詳細のような液体収集装置に関する詳細を含むことができる。使用の際、オペレータは、バーコードリーダ62を使用して液体収集装置12のマシン読み込み可能なラベル66をスキャンすることができ、これにより、プロセッサ60は、液体収集装置12に関してさまざまな詳細を決定し記録することができる。
【0057】
さらに、本開示により、出力装置64が少なくとも1つのプリンタを含むことが熟考される。プロセッサ60は、ラベルをプリントするプリンタ64を制御し、これは、オペレータによって、各容器28、30に直接適用されることができ、容器内に収容された液体に関連する情報を含む。例えば、プロセッサ60は、限定的ではないが、収集したデータ、収集した時間、オペレータ、バッチID、プログラムシーケンス、部屋番号、ステーション番号、収集場所及び他のプロセス変数又は環境変数のような情報をプリントするように、プリンタ64を制御することができる。
【0058】
好ましくは、プリンタ64は、バーコードのような、マシン読み込み可能な言語でラベルに情報をプリントするように構成され、これにより、工場の技術者は、容器内の液体に関連する全ての関連データを入力するように、マシン読み込み可能なコードをスキャンすることができ、データ入力エラーが起こるのを軽減させることができる。
【0059】
プロセッサ60は、限定的ではないが、少なくとも1つのポンプ20、バルブアクチュエータ22、レベルセンサ24、手動制御部48、センサ52、54、HMI56、流量計58、出力装置60、バーコードリーダ62及びプリンタ64と通信する、電気式、光学式、聴覚式、赤外線、ラジオ周波数、磁気式及び他の手段である。
【0060】
このようにして、プロセッサ60は、ワークステーション10及び収集装置12の液体の収集の制御を調整するように、及び、容器28、30に貼られるラベルに情報を与えるように構成されることができる。
【0061】
いくつかの例では、プロセッサ60は、ワークステーション10の外部の少なくとも1つのコンピュータ(図示されない)と有線と無線との少なくとも一方で通信することができる。このような外部コンピュータは、データ収集、データアーカイブ、データ分析及びデータ管理ソフトウェアを含むことができる。
【0062】
ワークステーション10及び収集装置12の無菌液体収集能力は、収集された液体又は処理ラインを汚染する危険性を軽減させるかなくす。
【0063】
ワークステーション10は、プロセッサ60を介して、無作為に、手動で選択された時間で、又は予め設定された時間で、手動で選択された容量又は予め設定された容量で、受けられる1又は1連の液体収集を無菌的に得るようにプログラムされることができる。
【0064】
図7を参照すると、液体収集装置12を有するワークステーション10を動作させる方法70が図示される。
【0065】
第1の、即ち選択工程72では、所望の収集のための適切な液体収集装置12が、オペレータによって選択される。
【0066】
第2の、即ち組み立て工程74では、オペレータが、ワークステーション10に選択された液体収集装置12を組み立てる。特に、容器28、30は、領域50に置かれ、バルブブロック32が、バルブアクチュエータ22に作用を及ぼすように配置され、入口導管34の可撓性の部分36が、ポンプ20に作用を及ぼすように配置される。液面高さを検出する液面検出器が存在するとき、入口導管34の一部分が、検出器に作用を及ぼすように配置される。
【0067】
第3の、即ち確認工程76では、オペレータが液体収集装置12に関連する情報をプロセッサ60に入力し、ワークステーション10が液体を収集する所望の処理ライン又は容器に関連する情報を入力する。いくつかの実施の形態では、確認工程76は、液体収集装置12のバーコード66をスキャンするために、スキャナ62を使用するようにオペレータを必要とすることを含む。
【0068】
プロセッサ60が液体収集装置12を確認した後、プロセッサは、HMI56を介して液体収集装置を処理ライン又は容器と液体連通させるようにオペレータを指示するために、第4の、即ち接続工程78でオペレータに出力を送信する。上に詳しく示されるように、液体収集装置12は、2つの部品からなるコネクタ38を互いに接続することによって、処理ライン又は容器と液体連通される。
【0069】
液体が処理ライン又は容器に存在するとき、オペレータは、工程80の間、ワークステーション10の所望の収集シーケンスを開始する。工程80は、手動制御部48を使用して手動収集プロセス82を開始することができる。代わって、工程80は、プロセッサ60に常駐するアルゴリズム84を使用して自動収集プロセスを開始することができる。
【0070】
自動収集の間、アルゴリズム84は、処理ライン又は容器から入口導管34及びバルブブロック32を介して、所望であれば、容器28のうちの1つ及び廃棄物容器30に液体を押し出すために、ポンプ20を駆動させるように構成されている。
【0071】
各収集を受ける間、アルゴリズム84は、流出工程86へとワークステーション10を制御するように構成されている。流出工程86の間、アルゴリズム84は、全てのバルブ44を「流出」位置に動かすことによって、所定の時間の間、液体収集装置12を介して廃棄物容器30に液体を流出、即ち排出させる。
【0072】
そして、所定の流出、即ち排出工程86の後、アルゴリズム84は、収集工程88を開始する。この工程では、プロセッサ60が所定の量の液体を所望の収集容器28に転換するように、表1に関して上に説明されるようにして、複数のバルブ44を動かす。
【0073】
所定の量の液体が選択された収集容器28に転換された後、アルゴリズム84が、ポンプ20を停止させ、バルブ44を「オフ」位置に戻すことによって、収集工程88を完了する。
【0074】
アルゴリズム84は、全ての所望の液体収集が得られるまで、液体収集装置12内の液体を廃棄物容器30に流出させて、所望の生成物容器28に液体を転換するように、ポンプ20を駆動させることにより、流出及び収集工程86、88を繰り返し、ポンプを停止させ、バルブを閉じる。
【0075】
液体収集装置12が流量計58を含む実施の形態では、アルゴリズム84は、適切な液体を確実にし、所定の量を排出するために、流量計からの入力を使用することができる。同様に、ワークステーション10が液面センサ24を含む実施の形態では、アルゴリズム84は、適切な液体を確実にし、所定の量を排出するために、センサからの入力を使用することができる。
【0076】
好ましくは、アルゴリズム84は、さらに、プリント工程90の間、それぞれの液体の収集が得られたとき、ラベルにデータをプリントするためにプリンタ64を駆動させるように構成されている。そして、オペレータは、それぞれ、適切な容器28にラベルを貼ることができる。同様に、アルゴリズム84は、それぞれの廃棄物が収集されたとき、又は全ての廃棄物が収集された後、ラベルに廃棄物に関連するデータをプリントするために、プリンタ64を駆動させるように構成されることができる。
【0077】
手動収集プロセス94の間、オペレータは、手動流出工程96の間、手動でとコントローラ60を介してとの少なくとも一方で液体収集装置12を廃棄物容器30に流出させることができ、手動収集工程98中、存在するとき、所望の液体の量を手動容器28に転換する。
【0078】
全ての液体の収集が得られると、オペレータは、分離工程92の間、2つの部品からなるコネクタ38を分離することによって、処理ライン又は容器から液体収集装置12を分離することができる。同様に、オペレータは、2つの部品からなるコネクタ38を分離することによって、液体収集装置12から各生成物容器28及び廃棄物容器30を取り外すことができる。
【0079】
効果的には、アルゴリズム84は、生成物容器28に収集された液体が、収集のときに処理ライン又は容器に液体の表示をするのを確実にするために、各液体収集を受ける前に、液体収集装置12から所望の量の液体を排出する。
【0080】
所望の排出を行うために、廃棄物容器30は、排出された液体を保持するのに十分な容量を有する。図示される実施の形態では、廃棄物容器30の容量と生成物容器28の容量との比は、15:1よりも大きくなく、より好ましくは10:1、さらに好ましくは5:1ないし2:1である。このようにして、生成物容器28に収集された液体が処理ラインに液体の表示をし、液体が、先に転換された液体から液体収集装置内にとどまるのを確実にするために、廃棄物容器30は、収集の各々を受ける前に、液体収集装置12が排出されるのに十分な量を与える。
【0081】
図8を参照すると、方法70からの例示的な一実施の形態の確認工程76が詳細に示される。確認工程76の間、プロセッサ60は、スキャン工程100でスキャナ62を使用して液体収集装置12のバーコード66をスキャンするためにユーザを必要とする。
【0082】
いくつかの実施の形態では、スキャン工程94に先立って、方法70が、さらに、プロセス確認工程(identification step)102を含むことができ、この工程では、パラメータとプロセスの詳細と収集される液体との少なくとも1つが、プロセッサ60に入力される。パラメータと詳細との少なくとも一方が、オペレータによってプロセッサ60に手動で入力されることができ、スキャナ62と、バッチレコードと処理設備との少なくとも一方、又は手動及びスキャンデータの入力の組み合わせに位置された識別子とを使用してプロセッサ60にスキャンされることができる。
【0083】
確認工程76は、液体収集装置12が新しいか、工程104で予め使用されているかどうかを、プロセッサ60及びバーコード66からの情報に基づいて決定する。液体収集装置12が予め使用されているならば、確認工程76は、新しい収集装置が使用されることができるように、組み立て工程74にユーザを戻す。
【0084】
液体収集装置12が新しければ、確認工程76は、液体収集装置の詳細(例えば、容器28、30のサイズ及び数)工程106でモニタされるプロセスに対してプロセッサ60内で記憶された収集プロトコルとを比較する。液体収集装置12が所望の収集特性(collection profile)に訂正されていないならば、確認工程76は、訂正収集装置が使用されることができるように、組み立て工程74にユーザを戻す。
【0085】
液体収集装置12が訂正されたならば、確認工程76は、工程108でプロセッサ60内で予め使用されるような液体収集装置12のログを取り、液体収集装置をHMI56を介して処理ライン又は容器と液体連通させるように、接続工程78でオペレータに指示する。上で詳しく説明されたように、液体収集装置12は、2つの部品からなるコネクタ38を互いに接続することによって、処理ライン又は容器と液体連通するように配置されている。
【0086】
上に説明されるような、容器28、30は、バッグとして説明される。しかし、本開示により、所望の滅菌容器である容器28、30が熟考される。図9aないし図9cを参照すると、容器28、30の例示的な代わりの実施の形態が、数百番台の参照符号を使用して示される。
【0087】
図9aでは、容器228、230が流体保持輸送ボックスとして示される。容器228、230は、液体収集装置12に永久的に、又は着脱可能に接続されることができる。着脱可能に接続されたとき、容器228、230は、限定的ではないが、液体収集装置12に接続するためのルアーロックコネクタのようなコネクタ239を含む。
【0088】
容器28、30がバッグであるとき、これら容器は、流体がワークステーション10によってバッグに転換されたときに膨張されることができる、代表的な通気孔のないバッグである。しかし、容器228、230は、十分に硬質であり、容器は、さらに、滅菌通気孔240を含む。通気孔240は、液体が容器に転換されたとき、容器228、230内のガスが容器から出るのを可能にする。さらに、通気孔240は、好ましくは、容器228、230の外部のガスが容器に入るのを防ぎ、容器の内部の液体が容器から出るのを防ぐ。通気孔240は、限定的ではないが、PHARMAVENT通気孔及びFineSpike通気孔のような滅菌通気孔であることができ、これらの両方が、CliniMedホールディングス社から商業的に入手可能である。
【0089】
もちろん、本開示により、折りたたみ式のバッグが必要とされるバッグの滅菌通気孔を含むことが熟考されることが理解されるべきである。
【0090】
図9bでは、容器328、330は、流体保持ボトルとして示される。再び、容器328、330は、液体収集装置12に永久的に、又は着脱可能に接続されることができ、それ故、選択的に、液体収集装置への接続のためのコネクタ339を含むことができる。さらに、容器328、330は、十分に硬質であり、容器は、さらに、上で説明したような滅菌通気孔340を含む。
【0091】
図9cでは、容器428、430は、流体保持シリンジとして示される。再び、容器428、430は、液体収集装置12に永久的に、又は着脱可能に接続されることができ、それ故、選択的に、液体収集装置への接続のためのコネクタ439を含むことができる。
【0092】
容器428、430は、その中に摺動可能に受けられるピストン444を備えたチャンバ442を有する。使用前、ピストン444は、チャンバ442に押圧され、これにより、容器428、430内のガスの量は最小にされる。ワークステーション10が容器428、430に液体を転換したとき、ピストン440は、チャンバ442内に押圧されるか摺動されるので、液体保持シリンジが分離通気孔を必要としない。
【0093】
ここに開示されるように、生成物と廃棄物との両方の液体収集容器は、可撓性又は硬質な容器、ボトル、カプセルであることができ、容器への液体の転換を与えることができ、また、容器内のガスの通気口を与えるか、取り入れられる液体を収容するために膨張、即ち動く容器自体を与える。
【0094】
「第1」、「第2」、「第3」、「上側」、「下側」などの用語は、さまざまな要素を変更するためにここに使用されることができることが言及されるべきである。これらの変更は、特に説明されない限り、変更される要素への空間的な、連続的な、あるいは階層的な順序を含まない。
【0095】
本開示が、少なくとも1つの例示的な実施の形態を参照して説明されてきたが、さまざまな変更がなされることができ、均等物が、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の範囲の要素に代わられることができることを当業者は理解するであろう。さらに、多くの変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に特定の状況又は材料を適用するようになされることができる。それ故、本開示は、熟考された最良の形態として開示される特定の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内に含まれる全ての実施の形態を含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体処理ラインに接続可能な入口導管と、
各々が生成物容量を有する複数の生成物収集容器と、
廃棄物容量を有する廃棄物収集容器と、
複数の3方向バルブ及び出口を有するバルブブロックとを具備し、
前記複数の3方向バルブの数は、前記複数の生成物収集容器の数に対応し、
前記3方向バルブの各々は、前記入口導管に配置され、前記複数の生成物収集容器の1つと液体連通し、
前記出口は、前記廃棄物収集容器と液体連通し、
前記廃棄物容量と前記生成物容量との比は、15:1よりも大きくない液体収集装置。
【請求項2】
前記比は、10:1である請求項1の液体収集装置。
【請求項3】
前記比は、5:1ないし2:1である請求項1の液体収集装置。
【請求項4】
前記バルブブロックにマシン読み込み可能なラベルをさらに具備し、
前記マシン読み込み可能なラベルは、前記液体収集装置の物理的特性に関する情報を含む請求項1の液体収集装置。
【請求項5】
前記物理的特性は、ロット番号、有効期限、前記生成物収集容器の数、前記生成物収集容器の各々の容量、前記廃棄物収集容器の容量、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択される請求項4の液体収集装置。
【請求項6】
前記入口導管に2つの部品からなる無菌コネクタの第1の部品をさらに具備する請求項1の液体収集装置。
【請求項7】
前記入口導管に使い捨ての流量計をさらに具備する請求項1の液体収集装置。
【請求項8】
前記生成物収集容器及び前記廃棄物収集容器は、バッグ、通気性ボトル、通気性ボックス、シリンジ、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択された容器である請求項1の液体収集容器。
【請求項9】
プロセッサと、
前記プロセッサと電気通信する蠕動ポンプと、
前記プロセッサと電気通信するバルブアクチュエータと、
前記プロセッサに常駐するアルゴリズムとを具備し、
前記バルブアクチュエータは、その中に配置されたとき、オフ位置と、流出位置と、収集位置との間で複数のバルブを動かすように構成され、
前記アルゴリズムは、
収集も流出も必要でないとき、前記複数のバルブの全てを前記オフ位置に動かして、前記ポンプをオフ状態にし、
流出が必要とされたとき、前記複数のバルブの全てを前記流出位置に動かして、所定の流出時間の間前記ポンプをオン状態にし、
収集が必要とされたとき、前記複数のバルブの1つを前記収集位置に動かして、前記1つのバルブの上流側の前記複数のバルブのいくつかを動かして、所定の収集時間の間前記ポンプを前記オン状態にするように構成されている自動液体収集ワークステーション。
【請求項10】
前記プロセッサと電気通信するバーコードスキャナをさらに具備する請求項9の液体収集ワークステーション。
【請求項11】
前記プロセッサと電気通信するラベルプリンタをさらに具備する請求項9の液体収集ワークステーション。
【請求項12】
前記プロセッサと電気通信する液面検出器をさらに具備する請求項9の液体収集ワークステーション。
【請求項13】
前記プロセッサと電気通信するセンサをさらに具備し、前記センサは、環境状態を検出するように構成されている請求項9の液体収集ワークステーション。
【請求項14】
複数のホイールによって支持されたベースをさらに具備し、
前記プロセッサ、蠕動ポンプ及びバルブアクチュエータは、前記ベース上に配置されている請求項9の液体収集ワークステーション。
【請求項15】
前記ベースは、生成物及び廃棄物容器保持領域をさらに具備し、
前記生成物及び廃棄物容器保持領域は、その中に収容される液体に適した所望の位置と所望の状態との少なくとも一方で生成物及び廃棄物容器を維持することができる請求項14の液体収集ワークステーション。
【請求項16】
処理ラインから液体を自動的に収集する方法であって、
前記処理ラインと液体連通する液体収集装置の入口導管を配置することと、
蠕動ポンプに、及び複数の3方向バルブを有するバルブブロックの入口に前記入口導管を作用を及ぼすように接合することと、
前記複数の3方向バルブの各々が、オフ位置と、流出位置と、収集位置との間で前記バルブアクチュエータのさまざまな部分により可動であるように、バルブアクチュエータに前記バルブブロックを作用を及ぼすように接合することと、
前記処理ラインからの液体が前記バルブブロックを介して前記バルブブロックの出口と液体連通する廃棄物容器にポンプで汲み上げられるように、前記複数の3方向バルブの全てを前記流出位置に動かすように前記バルブアクチュエータを制御して、前記蠕動ポンプを駆動させることと、
前記処理ラインからの液体が、前記バルブブロックを介して特定の収集容器にポンプで汲み上げられるように、前記複数の3方向バルブの特定のバルブを前記収集位置に動かして、前記特定のバルブの上流側の前記複数の3方向バルブのいくつかを動かすように前記バルブアクチュエータを制御して、一方、前記蠕動ポンプは、駆動したままとどまり、前記特定のバルブが、特定の収集容器と関連していることとを具備する方法。
【請求項17】
前記特定のバルブの下流側の前記複数の3方向バルブを前記オフ位置に動かすために、前記バルブアクチュエータを制御することをさらに具備する請求項16の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【公開番号】特開2012−135303(P2012−135303A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−265576(P2011−265576)
【出願日】平成23年12月5日(2011.12.5)
【出願人】(503310350)アルファ ワッサーマン インコーポレイテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】ALFA WASSERMANN,INC.
【Fターム(参考)】