説明

自動貫入試験機

【課題】貫入ロッドに対して精度良く試験荷重を付加できる自動貫入試験機を提供する。
【解決手段】
本発明の自動貫入試験機1は、立設された支柱に沿って昇降可能な昇降台3と、昇降台に設けたチャック5に保持され、昇降台3の下降に伴って地中に貫入する貫入ロッド4と、貫入ロッド4にかかる荷重を検出する荷重センサ39と、昇降台3を昇降操作するとともに、トルク指令値に応じた上昇力を昇降台3に加えて昇降台3の総重量から当該上昇力を減じた荷重を試験荷重として貫入ロッド4に負荷する昇降用モータ8と、荷重センサ39による検出値と目標の試験荷重値との偏差に基づいて昇降用モータ8へ出力するトルク指令値をフィードバック制御する制御ユニット50とを備える。この構成により、貫入ロッド4に所望の試験荷重を安定的かつ正確に負荷できるので貫入試験の信頼性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貫入ロッドを地中へ貫入し、その貫入抵抗に基づいて地盤の硬軟を判定する自動貫入試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、貫入試験の一例としてスウェーデン式サウンディング試験を行う自動貫入試験機としては、特許文献1に示すものがある。
【0003】
特許文献1に示す自動貫入試験機は、昇降台に設けたチャックに保持される貫入ロッドを有しており、昇降用モータの駆動により、昇降台が昇降するように構成されている。また、荷重オープンループ制御により、あらかじめ校正試験によって設定されたトルク指令値で昇降用モータを駆動し、昇降台に上昇力を加える。この構成により、(昇降台の総重量に基づく荷重)−(昇降用モータの上昇力)で決定される荷重が試験荷重として貫入ロッドに負荷される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−92202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の荷重オープンループ制御による自動貫入試験機は、構成部品の経年劣化等、システムにおける外乱を補償できないので、実際に貫入ロッドに負荷される荷重の精度補償については万全ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動貫入試験機は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、立設された支柱に沿って昇降可能な昇降台と、前記昇降台に設けたチャックに保持され、昇降台の下降に伴って地中に貫入する貫入ロッドと、貫入ロッドにかかる荷重を検出する荷重センサと、昇降台を昇降操作するとともに、トルク指令値に応じた上昇力を昇降台に加えて昇降台の総重量から当該上昇力を減じた荷重を試験荷重として貫入ロッドに負荷する昇降用モータと、荷重検出センサによる検出値と目標の試験荷重値との偏差に基づいて昇降用モータへ出力するトルク指令値をフィードバック制御する制御ユニットとを備える。
【0007】
また、前記制御ユニットは、フィードバック制御とフィードフォワード制御を併用して昇降用モータを駆動制御する構成であることが望ましい。
【0008】
また、前記制御ユニットは、荷重センサの固有特性データに基づいて出力値を変換する固有特性補償手段を内蔵していることが望ましい。
【0009】
また、前記制御ユニットは、昇降用モータの加速度に応じて昇降用モータへ出力するトルク指令値を減算する振動防止手段を内蔵していることが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の自動貫入試験機は、貫入ロッドに負荷された実荷重に基づいて昇降用モータへ出力するトルク指令値をフィードバック制御する構成により、貫入ロッドに負荷する荷重を高精度に制御するため、所望の試験荷重を貫入ロッドに負荷でき、貫入試験の信頼性向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の自動貫入試験機の斜視図である。
【図2】本発明の自動貫入試験機の側面図である。
【図3】図2のA−A線拡大一部切欠断面図である。
【図4】本発明の自動貫入試験機のチャックの構成を示す要部拡大一部切欠断面図である。
【図5】本発明の自動貫入試験機の荷重センサの構成を示す図である。
【図6】本発明の自動貫入試験機の制御ユニットによる昇降用モータの駆動システムブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、1は自動貫入試験機であり、支柱2に沿って昇降可能な昇降台3を有している。この昇降台3には、所定重量の錘3aと、回転用モータ6と、この回転用モータ6の駆動を受けて回転可能なチャック5と、このチャック5に保持されて一体に回転し、先端にスクリューポイント4bを備える貫入ロッド4と、昇降台3を昇降操作させるための昇降用モータ8とが載荷されている。
【0013】
図2に示すように、前記昇降台3は、支柱2に沿って垂直に配された案内チェーン2aに沿って回転するスプロケット7を有し、このスプロケット7が案内チェーン2aに沿って回転することで昇降するように構成されている。この昇降台3および昇降台3に載荷された総重量により、前記貫入ロッド4には1KNの荷重が負荷できるように構成されている。
【0014】
図3に示すように、前記スプロケット7は、遊星歯車機構11を介して伝達軸12と一体に回転するように連結されている。また、前記昇降用モータ8の正逆転可能な駆動軸8aの先端には駆動歯車13が一体に回転するように取付けられている。さらに、この駆動歯車13には、中間歯車14および伝達歯車15が順に噛合しており、当該昇降用モータ8の駆動を伝達軸12に伝達するように構成されている。
【0015】
また、前記伝達歯車15は、中空の円柱を成し、その外周面に外歯を備える構成である。そして、この伝達歯車15の内部には、一方向クラッチ16が当該伝達歯車15と一体に回転するよう圧入されるとともに、伝達軸12に回転自在に支持されている。この第1の一方向クラッチ16の作用により、昇降台3が上昇しようとする方向にスプロケット7を回転させるよう昇降用モータ8が駆動(便宜上、この駆動を正転駆動とする)したとき、昇降用モータ8の駆動が伝達軸12へ伝達される。このため、(昇降台3の総重量に基づく荷重1KN)−(昇降用モータ8の出力トルクに応じた上昇力)で決定される荷重が試験荷重として貫入ロッド4に負荷される。
【0016】
一方、これとは逆に昇降用モータ8が駆動(便宜上、この駆動を逆転駆動とする)すると、一方向クラッチ16は空転する。このため、昇降用モータ8の駆動が伝達軸12に伝達されない状態を創出でき、貫入ロッド4には昇降台の総重量に基づく1KN(最大試験荷重)を負荷することができる。
【0017】
前記伝達軸12には、ロータリエンコーダ17が取付けられており、スプロケット7の回転に伴うパルス信号を出力する。そして、詳細を後述する制御ユニット50のメイン制御装置80が当該パルス信号を処理し、昇降台3の昇降量、昇降速度に基づき貫入ロッド4の貫入量、貫入速度を演算する。
【0018】
前記昇降用モータ8は、インダクションモータであり、詳細を後述するインバータ制御装置60によって駆動制御される。この昇降用モータ8の駆動軸8aの後端には、主動プーリ18が一体に回転可能に取付けられている。この主動プーリ18から所定の間隔をおいた位置には従動プーリ19が配置されており、これらプーリ18,19には無端ベルト20が巻き掛けられている。そして、従動プーリ19には、昇降用モータ8の加速度検出手段として、ロータリエンコーダ21が取付けられており、昇降用モータ8の駆動軸8aの回転に伴うパルス信号を検出するように構成されている。このロータリエンコーダ21によるパルス信号は、昇降用モータ8のインバータ制御装置60およびメイン制御装置80へ出力される。
【0019】
なお、インダクションモータに代えてACサーボモータを用いてこれに準じた駆動制御部を備える構成であっても同等の機能を実現することができる。
【0020】
図4に示すように、前記チャック5は、軸受45,46,47,48によって回転自在に支持された中空のチャック軸31と、このチャック軸31にマシンキー(図示せず)を介して挿入されるフランジ型のスリーブ32とから構成されている。このスリーブ32は、ばね33によって上方へ常時付勢されており、チャック軸31の外周面を摺動しながら移動可能に構成されている。一方、円周方向へはチャック軸31と一体に回転するように構成されている。また、チャック軸31にはその外周を3等分する位置に鋼球34を収納可能な収納孔が穿設されている。この鋼球34が貫入ロッド4の外周面に形成された係合溝4cと嵌合し、貫入ロッド4を保持する。さらに、スリーブ32の上部の内径はチャック軸31の内径より大径に形成されており、スリーブ32をばね33の付勢に逆らって手動で押下げると、鋼球34が貫入ロッド4の係合溝4cから外れる。この状態でスリーブ32とともにチャック軸31を回転し、鋼球34を貫入ロッド4の係合溝4cが形成されていない位置まで移動させると、スリーブ32から手を離しても貫入ロッド4とチャック軸31との係合が解かれた状態となる。
【0021】
前記昇降台3には回転用モータ6が載荷されている。回転用モータ6は、インダクションモータであり、駆動軸6aの後端にロータリエンコーダ7を取り付けることで、インバータ制御装置(図示せず)によって駆動制御される。この回転用モータ6の駆動軸6aの先端には、一方向クラッチ35を介して主動スプロケット36が取付けられている。一方、チャック軸31の下端には従動スプロケット37が取付けられており、これらスプロケット36,37に無端チェーン38を巻き掛けて回転用モータ6の回転駆動をチャック軸31へ伝達することで、貫入ロッド4が回転する。
【0022】
ここで、前記貫入ロッド4先端のスクリューポイント4bは、日本工業規格A1221に示されるように、長さ200mmに対して1回の捻りが加えられたドリル形状を成すものである。したがって、前記一方向クラッチ35は、スクリューポイント4bの捻りに合わせて貫入ロッド4を地中にねじ込む方向に回転用モータ6が駆動(以下、便宜上、この駆動を正転駆動とする)しときにはその駆動は主動スプロケット35へ伝達されるので、貫入ロッド4は回転する。一方、これとは逆方向に回転用モータ6が駆動(以下、便宜上、この駆動を逆転駆動とする)したときには空転するので、貫入ロッド4は回転しない。なお、この構造については、特開2005−2731号公報に示されているものと同じである。
【0023】
図5に示すように、前記チャック軸31には荷重センサの一例としてワッシャ型ロードセル39が挿入されている。このワッシャ型ロードセル39は、センサ本体40の下面に円周方向に対して等間隔に成形される受圧部41と、センサ本体40の上面に円周方向に対して等間隔に成形される支持部42と、センサ本体40に貼付けられる歪みゲージ43とから構成されている。この構成により、貫入ロッド4に実際にかかるスラスト荷重がチャック軸31を支持するアンギュラ玉軸受45,46および円筒ころ軸受47を介して受圧部41へ伝達され、これに応じて支持部42が受圧板44に対して支点となりセンサ本体40に歪みが生じる。この歪みを歪みゲージ43が検出することにより、貫入ロッド4にかかる荷重を精度良く検出できる。
【0024】
図6に示すように、自動貫入試験機1の制御ユニット50は、昇降用モータ8を駆動制御するインバータ制御装置60と、回転用モータ6を駆動制御するインバータ制御装置(図示せず)と、前記ワッシャ型ロードセル39の検出信号に基づいてインバータ制御装置60に対してフィードバック制御を実行する荷重制御装置70と、これらインバータ制御装置60および荷重制御装置70へ各種指令を送るメイン制御装置80と、各種パラメータ及び制御量データが格納されている記憶装置90と、I/0インターフェイス100とから構成されている。
【0025】
前記インバータ制御装置60は、前記荷重制御装置70から入力されるトルク指令値で昇降用モータ8をトルク制御する。その構成は、三相交流電源(図示せず)をコンバータ回路61で直流に変換し、平滑用コンデンサ62で平滑化された直流電圧をインバータ回路63で交流電圧に変換することで、可変の電圧・周波数を昇降用モータ8へ与えるように構成されている。そして、電流検出器64およびロータリエンコーダ21の出力に基づいて演算回路65(MPU)が、モータ電流のフィードバック制御を実行することでベクトル制御方式による運転が可能となる。このように、昇降用モータ8にロータリエンコーダ21を組み合わせたベクトル制御方式により、インバータ制御装置60は、昇降用モータ8の回転数および出力トルクを制御することで、トルク制御および速度制御を実現する。なお、速度制御時は、前記メイン制御装置80から入力される速度指令値で昇降用モータ8を駆動制御する。また、このインバータ制御装置60は、速度制限及びトルク制限を設定できるものであり、これら設定値を超えない範囲で駆動制御を実行するように構成されている。
【0026】
前記荷重制御装置70は、前記メイン制御装置90から入力される荷重指令値が貫入ロッド4に付加されるよう、インバータ制御装置60へ入力するトルク指令値を決定するものであり、前記ワッシャ型ロードセル39の出力に基づいてフィードバック(FB)制御の一例としてPID制御を実行するPID制御回路71を内蔵している。このPID制御は、比例制御(Proportional Control)、積分制御(Integral Control)、微分制御(Derivative Control)を組み合わせたものである。
【0027】
【数1】

【0028】
そこで、上記数1に基づいてワッシャ型ロードセル39の出力値を目標値に近づけるために、トルク指令値の操作量y(t)が演算される。右辺の第1項は比例制御、第2項は積分制御、第3項は微分制御による操作量であり、これら操作量を加算して操作量y(t)が算出される。また、e(t)は出力値と目標値の偏差、Kpは比例制御の比例定数、Kiは積分制御の比例定数、Kdは微分制御の比例定数を示すものであり、これらKp、Ki、Kdはチューニングによって最も応答性に優れた値に設定されている。
【0029】
また、前記荷重制御装置70には、フィードバック制御と併用してフィードフォワード(FF)制御を実行するためのフィードフォワード補償回路72が内蔵されている。前記記憶装置90には試験荷重に対応するトルク指令値が記憶されており、当該フィードフォワード補償回路72は、前記メイン制御装置80から荷重指令が発せられると、これに対応するトルク指令値を記憶装置90から読み込んで、インバータ制御装置60へ初期値として与える。しかも、前記PID制御回路71による制御量データは、記憶装置90に荷重指令に対応する新たなトルク指令値として生成される。そして、この生成されたトルク指令値とPID制御回路71から出力される制御量データとが加算され、インバータ制御装置70へトルク指令値として出される。このように、フィードフォワード補償回路72は、外乱要因によるフィードバック制御の乱れを前もって抑えるように構成されている。
【0030】
また、前記ワッシャ型ロードセル39は、両面から挟み込まれるように挿入されているため、固有特性が生じてしまう。そこで、前記荷重制御装置70には、固有特性補償回路73が内蔵されており、ワッシャ型ロードセル39の固有特性に応じて設定された補正パラメータに基づき、入力値(検出値)を変換して出力するように構成されている。
【0031】
また、前記荷重制御装置70には、振動防止回路74が内蔵されている。この振動防止回路74では、ロータリエンコーダ21の出力から昇降用モータ8の加速度を算出し、この加速度に応じて前記PID制御回路71およびフィードフォワード補償回路72による制御量データを減算してインバータ制御装置60へトルク指令値として出力する。これにより、昇降用モータ8が滑らかに駆動し、振動を防止することができる。

【0032】
前記メイン制御装置80は、荷重制御装置70あるいはインバータ制御装置60へ各種指令を発する他に、試験結果を算出するように構成されている。上記自動貫入試験機1でスウェーデン式サウンディング試験を実行した場合、自沈貫入試験では、貫入ロッド4に対して段階的に荷重を負荷する。そして、各荷重下における貫入ロッド4の貫入量が昇降台3に取り付けられたロータリエンコーダ17の出力値に基づいて算出される。なお、自沈貫入試験では、貫入ロッド4は回転させないので、回転用モータ6は駆動しない。一方、回転貫入試験では、昇降用モータ8を逆転駆動し、昇降台3の質量に基づく1KNの荷重を貫入ロッドに負荷した状態で回転用モータを駆動することにより、貫入ロッド4を回転貫入させる。そして、貫入ロッド4を25cm貫入させるのに要した回転数がロータリエンコーダ7の出力に基づいて算出される。そして、これら試験結果は、モニタ表示あるいはプリントアウトされることで作業者へ知らされる。
【0033】
本発明の自動貫入試験機1によれば、前記昇降用モータ8に対して、前記インバータ制御装置60のベクトル制御方式によるトルク制御に加えて、前記荷重制御装置70によるワッシャ型ロードセル39の検出値に基づくフィードバック制御を行うことで、試験荷重を高速かつ高精度に制御することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
上記自動貫入試験機1は、貫入ロッドに対して、荷重制御、貫入速度制御及び荷重検出を実現するための全機能を備えているので、スウェーデン式サウンディング試験に限らず他の貫入試験の自動化に寄与するベースマシンとして利用できる。
【0035】
貫入試験の一例として地盤工学会基準(JGS1431)のポータブルコーン貫入試験は、静的にコーンを地中へ押し込むものであり、所定の貫入速度でコーンを貫入させながら所定深度毎に貫入抵抗を読み取るものである。そこで、前記貫入ロッド4のスクリューポイント4bに代えて当該コーンを取り付け、前記インバータ制御装置60のベクトル制御方式による制御モードをトルク制御モードから速度制御モードへ切り替えることで、所定の貫入速度でコーンを地中へ貫入することが可能となる。また、前記ロータリエンコーダ17でコーンの貫入深度を監視しながらワッシャ型ロードセル39の検出値を読み取ることで、所定深度毎の貫入抵抗を検出することが可能となる。したがって、上記自動貫入試験機1は、ポータブルコーン貫入試験の自動化を実現できる。
【符号の説明】
【0036】
1 自動貫入試験機
2 支柱
2a 案内チェーン
3 昇降台
3a 錘
4 貫入ロッド
4b スクリューポイント
4c 係合溝
5 チャック
6 回転用モータ
7 ロータリエンコーダ
6a 駆動軸
8 昇降用モータ
8a 駆動軸
11 遊星歯車機構
12 伝達軸
13 駆動歯車
14 中間歯車
15 伝達歯車
16 一方向クラッチ
17 ロータリエンコーダ
18 主動プーリ
19 従動プーリ
20 無端ベルト
21 ロータリエンコーダ
31 チャック軸
32 スリーブ
33 ばね
34 鋼球
35 一方向クラッチ
36 主動スプロケット
37 従動スプロケット
38 無端チェーン
39 ワッシャ型ロードセル
40 ロードセル本体
41 受圧部
42 支持部
43 歪みゲージ
44 受圧板
45,46 アンギュラ玉軸受
47,48 円筒ころ軸受
50 制御ユニット
60 インバータ制御装置
61 コンバータ回路
62 平滑用コンデンサ
63 インバータ回路
64 電流検出器
65 演算回路(MPU)
70 荷重制御装置
71 PID制御回路
72 フィードフォワード補償回路
73 固有特性補償回路
74 振動防止回路
80 メイン制御装置
90 記憶装置
100 I/0インターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立設された支柱に沿って昇降可能な昇降台と、
前記昇降台に設けたチャックに保持され、昇降台の下降に伴って地中に貫入する貫入ロッドと、
貫入ロッドにかかる荷重を検出する荷重センサと、
昇降台を昇降操作するとともに、トルク指令値に応じた上昇力を昇降台に加えて昇降台の総重量から当該上昇力を減じた荷重を試験荷重として貫入ロッドに負荷する昇降用モータと、
荷重検出センサによる検出値と目標の試験荷重値との偏差に基づいて昇降用モータへ出力するトルク指令値をフィードバック制御する制御ユニットと
を備えることを特徴とする自動貫入試験機。
【請求項2】
前記制御ユニットは、フィードバック制御とフィードフォワード制御を併用して昇降用モータを駆動制御する構成であることを特徴とする請求項1に記載の自動貫入試験機。
【請求項3】
前記制御ユニットは、荷重センサの固有特性データに基づいて出力値を変換する固有特性補償手段を内蔵していることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動貫入試験機。
【請求項4】
前記制御ユニットは、昇降用モータの加速度に応じて昇降用モータへ出力するトルク指令値を減算する振動防止手段を内蔵していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の自動貫入試験機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29013(P2013−29013A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−44153(P2012−44153)
【出願日】平成24年2月29日(2012.2.29)
【出願人】(000227467)日東精工株式会社 (263)
【Fターム(参考)】