説明

自動車用の風量調整装置

【課題】自動車の走行速度に応じて車体内に流入される風量を調整することができると共に装置の簡素化、低廉化、軽量化を図り得る自動車用の風量調整装置を提供すること。
【解決手段】風量調整装置1は、フロントグリル3から流入する気流7が通過する開口4を開閉するように配設された羽根5及び6と、フロントグリル3から流入する気流7に基づいて羽根5及び6に開口4を開閉させる開閉手段8及び9とを具備しており、開閉手段8は、羽根5の一の部位18を昇降自在に支持する支持機構19と、羽根5の部位18に対して鉛直方向Zに関して下方側に位置する羽根5の他の部位20を前後方向Xに移動自在に支持する支持機構21とを具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車等の自動車のフロントグリルから流入される気流の風量を調整する自動車用の風量調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1においては、ラジエータへの通風量を調節することを目的に、ラジエータの前方に配置される可変グリルユニットにおいて、前記可変グリルユニットは、車体に移動可能に取付けられたグリルと、このグリルを内蔵ワックスの熱膨張収縮で開閉するサーモワックスエレメントと、このサーモワックスエレメントのワックスを膨張せしめるヒータエレメントと、このヒータエレメントへの通電をラジエータに取付けられた水温センサの水温情報に基づいて制御する制御部とからなるラジエータ用可変グリルユニットが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−10671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動車の走行中、特に高速走行中において車体内に流入される風量が増加された際には自動車室内や動力源が冷却されすぎたり、雨水が浸入したりする虞がある。また、特許文献1のラジエータ用可変グリルユニットでは、グリルを内蔵ワックスの熱膨張収縮で開閉するように構成されているが、斯かる構成には各種エレメント、水温センサ、制御部が必要となるために装置の複雑化、高価格化、重量増加を招来し得る。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、自動車の走行速度に応じて車体内に流入される風量を調整することができると共に装置の簡素化、低廉化、軽量化を図り得る自動車用の風量調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動車用の風量調整装置は、自動車の先端部を覆っているフロントグリルから流入する気流が通過する開口を開閉するように配設された羽根と、前記フロントグリルから流入する気流に基づいて前記羽根に前記開口を開閉させる開閉手段とを具備しており、開閉手段は、羽根の一の部位を昇降自在に支持する第一の支持機構と、羽根の一の部位に対して鉛直方向に関して一方側に位置する羽根の他の部位を自動車の前後方向に移動自在に支持する第二の支持機構とを具備しており、羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して下方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の先端部側に位置するように、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して上方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の後端部側に位置するように配されている。
【0007】
本発明の自動車用の風量調整装置によれば、特に、開閉手段は、フロントグリルから流入する気流が通過する開口を開閉するように配設された羽根の一の部位を昇降自在に支持する第一の支持機構と、羽根の一の部位に対して鉛直方向に関して一方側に位置する羽根の他の部位を自動車の前後方向に移動自在に支持する第二の支持機構とを具備しており、羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して下方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の先端部側に位置するように、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して上方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の後端部側に位置するように配されているために、羽根の自重に基づいて当該羽根を開口開放位置に配置することができるので、自動車の低速走行時においては十分な通風量を確保することができる一方、フロントグリルから流入する気流の増加に応じて羽根に開口閉鎖を行わせることができるので、自動車の高速走行時においては開口を狭めて通風量を調整することができ、而して、自動車の走行速度に応じて車体内に流入される風量を調整することができると共に装置の簡素化、低廉化、軽量化を図り得る。
【0008】
上述の本発明の自動車用の風量調整装置では、羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して下方に位置しており、羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の先端部側に位置するように配されていてもよい。
【0009】
上述の本発明の自動車用の風量調整装置では、羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して上方に位置しており、羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の後端部側に位置するように配されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自動車の走行速度に応じて車体内に流入される風量を調整することができると共に装置の簡素化、低廉化、軽量化を図り得る自動車用の風量調整装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施の形態の例の使用説明図である。
【図2】図2は、図1に示す風量調整装置の開口開放に関する側面説明図である。
【図3】図3は、図1に示す風量調整装置の開口閉鎖に関する側面説明図である。
【図4】図4は、図1に示す風量調整装置の一部説明図である。
【図5】図5は、図1に示す風量調整装置の開口開放に関する一部拡大説明図である。
【図6】図6は、図1に示す風量調整装置の開口閉鎖に関する一部拡大説明図である。
【図7】図7は、図1に示す例の使用説明図である。
【図8】図8は、図1に示す例の他の使用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に本発明を、図に示す好ましい実施の形態の例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【実施例】
【0013】
図1から図7において、自動車用の風量調整装置1(以下、風量調整装置1と称する)は、自動車2の先端部を覆っているフロントグリル3から流入する気流7が通過する開口4を開閉するように配設された羽根、本例では二枚の羽根5及び6と、フロントグリル3から流入する気流7に基づいて羽根5及び6に開口4を夫々開閉させる開閉手段8及び9とを具備している。自動車2は、電動機を動力源とする電気自動車からなっていてもよい。
【0014】
フロントグリル3から流入された気流7は、図1に示すように開口4の開放時においては当該開口4を介してエンジンルームや車室10内へと流入される一方、図7に示すように開口4の閉鎖時においては開口4を介するエンジンルームや車室10内への流入は遮断されて車体外に吹き抜ける吹抜け口11を通過して車体外に流出される。
【0015】
羽根5は羽根6の上方に配されている。図6に示す開口閉鎖時においては、羽根5の下端部12は羽根6の上端部13に当接し、これにより当該羽根5及び6は互いに協働して開口4を閉鎖する。
【0016】
羽根5及び6は互いに同様に形成されており、開閉手段8及び9もまた互いに同様に形成されているので、以下、羽根5及び開閉手段8について詳細に説明し、羽根6及び開閉手段9については図に適宜符号aを付してこれらの詳細な説明を省略する。
【0017】
羽根5は、本例では自動車2の横方向Yに沿って伸びた矩形板状体からなり、その下端部12には羽根6の上端部13に当接する当接段部14が形成されている。
【0018】
羽根5は、その自重に基づいて自動車2の先端部側25に向かって移動を生じて、図3及び図6に示す開口閉鎖位置から図2及び図5に示す開口開放位置に向かって開口開放移動し、これにより開口4を開くようになっている。また、羽根5は、フロントグリル3から流入する気流7に基づいて自動車2の後端部側26に向かって移動を生じて、図2及び図5に示す開口開放位置から図3及び図6に示す開口閉鎖位置に向かって開口閉鎖移動し、これにより開口4を閉じるようになっている。羽根5は、自動車2の停止時においては開口開放位置で静止した状態となり、自動車2の走行に起因して生じる気流7に応じて開口閉鎖移動によって開口4を狭めるようになっている。
【0019】
開閉手段8は、開口4を画成している通気路15に装着される縦長の支持部材16と、羽根5を支持部材16に連結していると共に、羽根5の上端17側の一の部位18を鉛直方向Zにおいて昇降自在に支持する第一の支持機構19と、羽根5を支持部材16に連結していると共に、羽根5の部位18に対して下方に位置する当該羽根5の他の部位20を自動車2の前後方向Xに移動自在に支持する第二の支持機構21とを具備している。
【0020】
羽根5の部位20は、羽根5が開口閉鎖位置にある場合に当該羽根5の重心Gに対して自動車2の先端部側25に位置するように配されている。
【0021】
支持機構19は、羽根5の上端17の部位18に装着されていると共に支持部材16に対して昇降する軸体31と、部位18を昇降させる方向に伸びていると共に部位18に接して当該部位18を昇降自在に支持するように支持部材16に形成された支持面32とを具備している。
【0022】
軸体31には転動ローラが装着されていてもよい。軸体31は、斯かる転動ローラの装着によって支持面32に円滑に案内支持される。
【0023】
支持部材16には、部位18を昇降させる方向に伸びた長孔又はスリット、本例では長孔33が形成されており、支持面32は、長孔33を画成している面からなる。支持面32は、鉛直方向Zに伸びた部位34と、当該部位34の上端に連接していると共に先端部側25から後端部側26に向かって上方に傾斜する方向に伸びた部位35とを具備している。部位34においては軸体31を鉛直方向Zに案内支持し、部位35においては軸体31を前記傾斜する方向に案内支持する。尚、支持面32は、部位35を省略して鉛直方向Zに伸びた部位34のみから形成されていてもよい。
【0024】
支持機構21は、部位20に装着されている軸体41と、前後方向Xに伸びていると共に部位20に接して当該部位20を前後方向Xに移動自在に支持するように支持部材16に形成された支持面42とを具備している。
【0025】
軸体41には転動ローラが装着されていてもよい。軸体41は、斯かる転動ローラの装着によって支持面42に円滑に案内支持される。
【0026】
部位20に装着された軸体41は、羽根5が開口閉鎖位置にある場合に当該羽根5の重心Gに対して上方に且つ先端部側25に位置するように配されている。軸体41は、羽根5が開口開放位置にある場合に羽根5の重心Gと鉛直方向Zに伸びる同一直線上に位置する。
【0027】
支持面42は、支持部材16に前後方向Xに伸びて形成された長孔43を画成する面からなる。羽根5が開口開放位置から開口閉鎖位置に配される場合に当該羽根5の部位20に当接する支持面42の部位45は前後方向Xに伸びており、軸体41を前後方向Xに直動自在に支持するようになっている。羽根5が開口開放位置にある場合に当該羽根5に当接する支持面42の部位P1に対して先端部側12に位置する当該支持面42の部位46は、水平線に対して先端部25側から後端部26側に向かって下方に傾斜している。部位46における接線の水平線に対する傾斜角は、先端部25側から後端部26側に向かって漸減している。部位46に当接する軸体41は、後端部26側から先端部25側への移動により上方に変位する一方、先端部側25側から後端部26側への移動により下方に変位する。部位P1における接線の水平線に対する傾斜角は0度である。
【0028】
斯かる支持機構19及び21は、部位18及び20を夫々横方向Yに伸びた水平軸の回りで回動自在に夫々支持している。支持部材16は、本例では羽根5の横方向Yにおける両端部の夫々に隣接して設けられており、支持機構19及び21の夫々は、羽根5の横方向Yにおける両端部の夫々において当該羽根5及び支持部材16に連結されている。
【0029】
羽根5が開口開放位置にある場合には、羽根5の重心Gと部位20とが鉛直方向Zに伸びる同一直線上に夫々位置するために、羽根5はその自重によりバランスを保って静止する。斯かる静止状態にある羽根5は、気流7に基づいて開口閉鎖移動自在な状態にある。ここで、自動車2の走行により、フロントグリル3から流入される気流7が生じると、羽根5が当該気流7に基づいて開口開放位置から開口閉鎖移動し、これにより、部位20が重心Gに対して先端部側25に位置するために、羽根5には開口閉鎖移動力に抗する抗移動力としての開口開放移動力が与えられる。開口閉鎖移動力が抗移動力としての開口開放移動力よりも上回っている場合には、羽根5は開口閉鎖移動をし、また、開口閉鎖移動力が抗移動力としての開口開放移動力よりも下回っている場合には、羽根5は開口開放移動をして開口開放位置に復帰する。
【0030】
羽根5が開口閉鎖位置にある場合には、部位20と重心Gとを結ぶ線は、鉛直線に対して、先端部側25から後端部側26に向かって下方に傾斜しており、この傾斜角は、羽根5が開口開放移動によって開口開放位置に近づくに連れて漸減し、羽根5が開口開放位置に配された際に0度となる。部位20と重心Gとを結ぶ線が鉛直線に対して先端部側25から後端部側26に向かって下方に傾斜している場合には、羽根5にはその自重に基づく開口開放移動力が付与され、部位20と重心Gとを結ぶ線の鉛直線に対する傾斜角が0度となった場合には、部位20の位置と重心Gの位置との関係における開口開放移動力は生じない。
【0031】
支持面42は、本例では、部位45において、前後方向Xに伸びており、軸体41を前後方向Xに直動自在に支持するようになっているが、例えば、支持面42の後端部側26の部位が水平線に対して先端部側25から後端部側26に向かって上方に傾斜していてもよく、斯かる場合には、前記支持面42の後端部側26の部位における接線の水平線に対する傾斜角は、先端部側25から後端部側26に向かって漸増していてもよい。また、支持面42の後端部側26の部位における接線の水平線に対する傾斜角が先端部側25から後端部側26に向かって漸増している場合には、当該支持面42の後端部側26の部位において、羽根5が先端部側25から開口閉鎖位置に向かって開口閉鎖移動するに連れて、開口閉鎖移動力に抗する抗移動力を漸増させることができる。
【0032】
本例の風量調整装置1による開口開閉動作について以下説明する。自動車2の停止時においては、羽根5は開口開放位置で静止している。自動車2の走行においてフロントグリル3に流入される気流7が生じた際には、羽根5に対して先端部側25が正圧に且つ後端部側26が負圧になり、当該羽根5には気流7に基づく開口閉鎖移動力が付与され、この気流7に基づく開口閉鎖移動力によって羽根5が開口閉鎖移動し、開口4は狭められ、最終的には図3及び図6に示すように開口4を全閉する。開口4の全閉時においては、フロントグリル3から流入される気流7は吹抜け口11を介して自動車2の車体外に排出される。羽根5の開口閉鎖移動量は、自動車2の走行速度上昇による気流7の風量増加に応じて増加する一方、自動車2の走行速度低下による気流7の風量減少に応じて減少する。このため、本例の風量調整装置1によれば、自動車2の走行速度が変化してもエンジンルームや車室10内に流入する気流7を定風量に調整することができる。
【0033】
気流7に基づく開口閉鎖移動力が生じなくなると、羽根5は、部位20が前後方向Xにおいて重心Gに対して先端部側25に位置しているために、羽根5には開口開放位置に向かう回動モーメントが付与され、羽根5は開口開放移動を開始する。軸体31は、部位20の先端部側25に向かう移動に伴い、支持面32に沿って下降する。羽根5に付与される開口開放位置に向かう回動モーメントは、羽根5が開口開放位置に近づくに連れて、部位20と重心Gとを結ぶ線の鉛直線に対する傾斜角が漸減するために、次第に小さくなる。羽根5が開口開放移動により開口開放位置に到達すると、部位20と重心Gとが鉛直方向Zに伸びる同一直線上に位置し、これにより羽根5の自重に基づく開口開放移動力が生じなくなり、而して、羽根5は開口開放位置で再び静止する。尚、羽根5が開口開放位置から開口閉鎖位置に向かって開口閉鎖移動する場合には、羽根5に付与される開口開放位置に向かう回動モーメントは次第に大きくなるので、前記開口閉鎖移動に抗する抗移動力としての開口開放移動力が漸増する。
【0034】
羽根5が気流に基づいて開口開放位置から先端部25側に向かって更に移動された場合には、部位46が水平線に対して先端部側25から後端部側26に向かって下方に傾斜しているために、羽根5には、羽根5の先端部側25に向かう移動力に抗する開口開放位置に向かう抗移動力が与えられ、斯かる抗移動力が羽根5の先端部側25に向かう移動力を上回る場合には、羽根5は開口開放位置に向かって後端部側26に移動して、開口開放位置に復帰する。ここで、部位46における接線の水平線に対する傾斜角は、先端部側25から後端部側26に向かって漸減しているために、羽根5が開口開放位置から先端部側25に向かって移動されるに連れて、羽根5の先端部側25側に向かう移動力に抗する開口開放位置に向かう抗移動力は漸増する。
【0035】
以上の風量調整装置1によれば、自動車2の先端部を覆っているフロントグリル3から流入する気流7が通過する開口4を開閉するように配設された羽根5及び6と、前記フロントグリル3から流入する気流7に基づいて前記羽根5及び6に前記開口4を開閉させる開閉手段8及び9とを具備しており、開閉手段8は、羽根5の一の部位18を昇降自在に支持する支持機構19と、羽根5の部位18に対して鉛直方向Zに関して一方側、本例では下方側に位置する羽根5の他の部位20を前後方向Xに移動自在に支持する支持機構21とを具備しており、羽根5の部位20は、羽根5の部位20が部位18に対して下方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際に、当該羽根5の重心Gに対して自動車2の先端部側25に位置するように配されており、羽根6及び開閉手段9もまた羽根5及び開閉手段8と同様に形成されているために、羽根5及び6の自重に基づいて当該羽根5及び6を開口開放位置に配置することができるので、自動車2の低速走行時においては十分な通風量を確保することができる一方、フロントグリル3から流入する気流7の増加に応じて羽根5及び6に開口閉鎖を行わせることができるので、自動車2の高速走行時においては開口4を狭めて通風量を調整することができ、而して、自動車2の走行速度に応じて車体内に流入される風量を調整することができると共に装置の簡素化、低廉化、軽量化を図り得る。
【0036】
尚、本例の風量調整装置1では、羽根5の他の部位20が羽根5の一の部位18に対して下方に位置しており、羽根5の他の部位20は、羽根5が開口閉鎖位置にある際には当該羽根5の重心Gに対して自動車の先端部側25に位置するように配されており、羽根6もまた羽根5と同様に配されているが、例えば、羽根5及び6のうちの少なくとも一方の他の部位20が一の部位18に対して上方に位置し、当該少なくとも一方の羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心Gに対して後端部側26に位置するように配されていてもよい。
【0037】
吹抜け口11は、図1及び図7に示すようにボンネット側から気流7が吹き抜けるように形成されていてもよく、また、図8に示すように車体側部側から気流7が吹き抜けるように形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 風量調整装置
2 自動車
3 フロントグリル
4 開口
5、6 羽根
7 気流
8、9 開閉手段
19、21 支持機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の先端部を覆っているフロントグリルから流入する気流が通過する開口を開閉するように配設された羽根と、前記フロントグリルから流入する気流に基づいて前記羽根に前記開口を開閉させる開閉手段とを具備しており、開閉手段は、羽根の一の部位を昇降自在に支持する第一の支持機構と、羽根の一の部位に対して鉛直方向に関して一方側に位置する羽根の他の部位を自動車の前後方向に移動自在に支持する第二の支持機構とを具備しており、羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して下方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の先端部側に位置するように、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して上方に位置している場合であって羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の後端部側に位置するように配されている自動車用の風量調整装置。
【請求項2】
羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して下方に位置しており、羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の先端部側に位置するように配されている請求項1に記載の自動車用の風量調整装置。
【請求項3】
羽根の他の部位は、羽根の他の部位が羽根の一の部位に対して上方に位置しており、羽根が開口閉鎖位置にある際には当該羽根の重心に対して自動車の後端部側に位置するように配されている請求項1に記載の自動車用の風量調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−224101(P2012−224101A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90472(P2011−90472)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(503428703)オイレスECO株式会社 (69)
【Fターム(参考)】