説明

自動車用空調装置に用いられる熱交換器

【課題】媒体の流通する熱交換器における圧力損失の低減を図り、所望圧力で前記媒体を流通させて安定的な熱交換を行う。
【解決手段】自動車18におけるフロント部分には、室外熱交換器24が配置され、該室外熱交換器24は、例えば、暖房運転が行われる際に冷媒の導入される第1ポート44と、前記第1ポート44から内部に導入された前記冷媒を、外部へと導出する第2ポート46とを含む。そして、第2ポート46の通路径D2が、第1ポート44の通路径D1に対してほぼ2倍を超え、且つ、ほぼ2.8倍以内となる範囲内で設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷房機能及び暖房機能を兼ね備えた自動車用空調装置に用いられ、自動車の車室内に送風される空気を冷却・加熱するための車両用空調装置に用いられる熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、冷媒の流通方向を切り換えることによって車室内に冷気を供給する冷房運転と、前記車室内に暖気を供給する暖房運転とを行うことが可能な自動車用空調装置を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
この自動車用空調装置では、例えば、暖房運転時においては、圧縮機で圧縮された冷媒が切換弁の切換作用下に室内に配置された熱交換器へと供給され、該熱交換器で熱交換された後、自動車の前方に配置された別の熱交換器へと供給され、蒸発した後、再び前記圧縮機へと循環するサイクルとしている。また、冷房運転時には、上述した切換弁を切り換えることによって、冷媒を暖房運転時とは反対方向に流通させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−170733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、媒体を流通させて熱交換を行う際における圧力損失の低減を図り、所望圧力で前記媒体を流通させて安定的な熱交換を行うことが可能な自動車用空調装置に用いられる熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明は、自動車の車室内へ供給される空気を、冷却又は加熱する自動車用空調装置に用いられる熱交換器において、
前記熱交換器は、ハウジングと、
該ハウジングの側部に設けられ、暖房運転時において熱交換を行うための媒体が供給される第1通路と、
前記第1通路と同様に前記ハウジングの側部に設けられ、前記暖房運転時において、前記ハウジング内を循環した前記媒体を外部へと排出する第2通路と、
を備え、
前記第2通路の内径が、前記第1通路の内径に対してほぼ2倍を超えるように設定されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、熱交換器を構成するハウジングの側部に、暖房運転時において、熱交換を行うために媒体が供給される第1通路と、前記ハウジング内を循環した前記媒体を外部へと排出する第2通路とを備え、前記第2通路の内径を、前記第1通路の内径に対してほぼ2倍を超えるように設定している。
【0008】
従って、媒体が第1通路から導入されハウジングを通じて熱交換された後、第2通路から導出される暖房運転時において、前記第2通路の内径を前記第1通路の内径に対してほぼ2倍を超えるように設定することにより、暖房運転時における圧力損失を低減することができ、前記媒体を所望圧力で下流側へと流通させることができると共に、冷房運転時における圧力損失を増加させることもない。その結果、自動車の車室内へ供給される空気を冷却又は加熱可能な熱交換器において、暖房運転時における圧力損失を低減し、暖房性能を向上させることができ、しかも、冷房運転時においても、冷房性能を低下させることなく所望の冷房性能を維持することが可能となる。
【0009】
また、第2通路の内径を、第1通路の内径に対してほぼ2.8倍より小さく設定するとさらに好適である。
【0010】
さらに、第1通路の内径を、5mmに設定し、第2通路の内径を、10mmを超過し、且つ、14mm未満の範囲内に設定するとよい。
【0011】
さらにまた、第1通路を、ハウジングの側部に形成された第1ポート又は配管とし、第2通路を、前記ハウジングの側部に形成された第2ポート又は配管とするとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0013】
すなわち、熱交換器を構成するハウジングの側部に、暖房運転時において、熱交換を行うために媒体が供給される第1通路と、前記ハウジング内を循環した前記媒体を外部へと排出する第2通路とを備え、前記第2通路の内径を、前記第1通路の内径に対してほぼ2倍を超えるように設定することにより、前記媒体が第1通路から導入され第2通路から導出される暖房運転時において、熱交換器における圧力損失を低減することができ、前記媒体を所望圧力で下流側へと流通させることができると共に、冷房運転時における圧力損失を増加させることもない。その結果、自動車の車室内へ供給される空気を冷却又は加熱可能な熱交換器において、暖房運転時における圧力損失を低減し、暖房性能を向上させることができ、しかも、冷房運転時においても、所望の冷房性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態に係る熱交換器が適用される自動車用空調装置の全体構成図である。
【図2】図1の自動車用空調装置におけるシャッタ近傍の拡大図である。
【図3】図1の自動車用空調装置における室外熱交換器を示す外観斜視図である。
【図4】暖房運転時における室外熱交換器の第2ポートの通路径と圧力損失との関係を示す特性曲線図である。
【図5】図1の自動車用空調装置の暖房運転時を示す概略回路構成図である。
【図6】図5の冷房運転時を示す概略回路構成図である。
【図7】図7Aは、暖房運転時における従来の熱交換器と本願発明の熱交換器における圧力損失の関係を示す比較図であり、図7Bは、冷房運転時における従来の熱交換器と本願発明の熱交換器における圧力損失の関係を示す比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る自動車用空調装置に用いられる熱交換器について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0016】
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る熱交換器が用いられた自動車用空調装置を示す。
【0017】
この自動車用空調装置10は、図1及び図2に示されるように、冷媒(媒体)を吸入圧縮する圧縮機12と、冷媒の供給方向を制御する四方弁14と、前記四方弁14から前記圧縮機12に向かう前記冷媒の通路中に配設されるアキュムレータ16と、自動車18の室内に連通するユニット20内に配設される室内熱交換器22と、前記自動車18のフロント部分に配設される室外熱交換器(熱交換器)24と、前記室内熱交換器22及び室外熱交換器24間に配設される開度調整可能な2つの第1及び第2電磁弁26、28と、前記圧縮機12、前記第1及び第2電磁弁26、28等を駆動制御する制御装置30とを備える。
【0018】
室内熱交換器22には、室内ファン32が近接して配置される。また、ユニット20の室内側には、デフロスタ吹出口34、フェイス吹出口36及びフット吹出口38がそれぞれ設けられ、各吹出口34、36、38は、ダンパ40により開閉可能に構成される。
【0019】
また、室外熱交換器24には、図3に示されるように、内部に冷媒が流通する流路を有した本体部(ハウジング)42と、例えば、暖房運転が行われる際に該本体部42に冷媒が導入される第1ポート(第1通路)44と、前記第1ポート44から導入された前記冷媒を、前記本体部42の内部を通じて外部へと導出する第2ポート(第2通路)46とを含む。なお、第1ポート44は、例えば、冷房運転時においては、四方弁14の切換作用下に42の内部を流通した冷媒が導出される出口側のポートとして機能し、反対に、第2ポート46は、前記冷媒が前記本体部42へと導入される入口側のポートとして機能する。
【0020】
第1及び第2ポート44、46は、例えば、本体部42における同一側面に設けられ、互いに所定間隔離間して配置されると共に、前記側面から突出した管状に形成される。そして、第1及び第2ポート44、46には、冷媒の流通する配管(第1通路、第2通路)47a、47bがそれぞれ接続されている(図3参照)。
【0021】
この第2ポート46の通路径D2(内径)は、例えば、第1ポート44の通路径D1が5mmに設定された場合、第2ポート46の通路径D2は、10mmを超え、且つ、14mm以内となる範囲内(10<D2≦14)に設定される。換言すれば、第2ポート46の通路径D2は、第1ポート44の通路径D1(内径)に対してほぼ2倍を超え、且つ、ほぼ2.8倍以下となる大きさに設定される(2×D1<D2≦2.8×D1)。
【0022】
この第2ポート46の通路径D2は、暖房運転時において該第2ポート46における圧力損失の変化に基づいて設定される。その詳細について、図4を参照しながら簡単に説明する。なお、図4は、自動車用空調装置10の暖房運転状態において、室外熱交換器24における第1ポート44の通路径D1を、例えば、5mmとし、第2ポート46の通路径D2を変化させた場合に該第2ポート46側で生じる圧力損失の変化を示した特性曲線図である。
【0023】
この図4から諒解されるように、第2ポート46の通路径D2と圧力損失との関係は、前記第2ポート46の通路径を大きくするのに伴って前記圧力損失が徐々に小さくなる。詳細には、第2ポート46の通路径D2が、10mmを超えた辺りから圧力損失の変化率が小さくなることが諒解されるため、該通路径D2が10mmを超え、すなわち、第1ポート44における通路径D1のほぼ2倍を超過するように設定することが好ましい。
【0024】
換言すれば、第2ポート46の通路径D2を、10mm以下(D2≦10)とした場合には、急激に圧力損失が増加していることが諒解されるため、前記通路径D2をこの範囲内に設定することは好ましくない。
【0025】
また、圧力損失は、第2ポート46の通路径D2を約14mmに設定した辺りから、その変化率が小さくなることが諒解されるため、前記通路径D2を、14mm以内、すなわち、第1ポート44における通路径D1のほぼ2.8倍以内となるように設定することが好ましい。なお、通路径D2は、上述した14mm以上とした場合でも、図6から諒解されるように圧力損失が小さく、且つ、その変化率も小さいため、この範囲内に設定するようにしてもよい。
【0026】
図1及び図2に示されるように、自動車18のエンジン48は、ウォーターポンプ50によって流動する冷却水が供給されるウォータージャケット52を備える。ウォータージャケット52には、室外熱交換器24に近接配置されるラジエータ54がサーモスタット56を介して接続される。なお、サーモスタット56とウォーターポンプ50とは、バイパス通路58によって接続される。
【0027】
ラジエータ54には、図2に示すように、一対の室外ファン60が近接して配置される。この室外ファン60は、リード線62を介してそれぞれ制御装置30に接続され、該制御装置30によって駆動制御されている。
【0028】
また、室外ファン60は、制御装置30からの駆動信号が入力されていない非駆動状態においては、空転するように設けられている。
【0029】
ウォータージャケット52には、ユニット20内に配設されるヒータコア64がウォーターバルブ66を介して接続される。なお、室内熱交換器22とヒータコア64との間には、ヒータコア64を室内熱交換器22から遮断するためのダンパ68が配設される。
【0030】
一方、室外熱交換器24及びラジエータ54と自動車18の外部とを連通するダクト70には、該ダクト70を開閉するための複数のシャッタ72が配設される。各シャッタ72は、図示しない駆動部による駆動作用下に支軸74を介してダクト70に回動可能に設けられる。なお、この駆動部は、例えば、通電作用下に駆動するステッピングモータを有したアクチュエータからなる。
【0031】
なお、上述した室外熱交換器24においては、第1ポート44の通路径D1と、第2ポート46の通路径D2が、それぞれ略一定径で設定される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1及び第2ポート44、46を、図示しない他の配管等に対して加締めて接続する際、前記通路径D1、D2が部分的に小さくなることが想定される。換言すれば、第1及び第2ポート44、46は、部分的に半径内方向に縮径している。
【0032】
一般的に、圧力損失は、流体の流通する通路径が最も小さくなる部位(最小径部位)に起因して増加するため、上述したような場合には、流体の圧力損失に起因する通路径D1、D2は、半径内方向に縮径し、最も小径となる部位に設定されることとなる。
【0033】
また、例えば、第1及び第2ポート44、46の通路径D1、D2と比較し、該第1及び第2ポート44、46に接続される配管47a、47bの内周径の方が小さく設定されている場合には、該第1ポート44に接続される一方の配管47aの内周径に対して、前記第2ポート46に接続される他方の配管47bの内周径が、ほぼ2倍を超えるように形成すればよい。
【0034】
本発明の実施の形態に係る熱交換器が用いられた自動車用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0035】
先ず、自動車用空調装置10において暖房運転を行う場合の動作について図1及び図5を参照しながら説明する。
【0036】
例えば、自動車18の外気温が略10℃以下の暖房モード域の際、シャッタ72が回動してダクト70を閉塞状態とする。すなわち、図示しない駆動部の駆動作用下にシャッタ72が支軸74を中心として回動させダクト70を閉塞する。
【0037】
次に、ドライバDが、自動車用空調装置10の図示しない操作パネルを操作し、暖房運転を選択すると、ダンパ40が動作し、デフロスタ吹出口34、フェイス吹出口36及びフット吹出口38の開閉状態が適宜設定されると共に、圧縮機12から吐出される冷媒が室内熱交換器22側に供給されるように、四方弁14が図5の状態に切り換えられる。
【0038】
そして、圧縮機12で圧縮され吐出された冷媒は、四方弁14を介して室内熱交換器22に供給されて凝縮される。この際、室内ファン32によって供給された空気は、室内熱交換器22によって加温された後、ヒータコア64を介して選択されたデフロスタ吹出口34、フェイス吹出口36又はフット吹出口38から室内に供給される。
【0039】
また、エンジン48によって加熱された冷却水は、ウォーターポンプ50により、ウォータージャケット52からウォーターバルブ66を介してヒータコア64に供給されている。従って、室内ファン32によって室内熱交換器22に供給され加温された空気は、ヒータコア64を通過することでさらに加温され、室内に供給される。
【0040】
一方、室内熱交換器22に供給された冷媒は、全開状態に設定されている第1電磁弁26から所定の開度に設定された第2電磁弁28に供給されることで霧状の低温低圧の冷媒となった後、第1ポート44を介して室外熱交換器24に供給されて蒸発する。そのとき、蒸発する冷媒が室外熱交換器24の周囲の空気から冷却熱を汲み上げる。
【0041】
そして、蒸発した冷媒は、室外熱交換器24の第2ポート46から導出され、四方弁14を経てアキュムレータ16に供給された後、冷媒の気体の部分が圧縮機12によって吸入されることにより、冷房運転が継続される。
【0042】
次に、自動車用空調装置10において冷房運転を行う場合の動作について図1及び図6を参照しながら説明する。
【0043】
例えば、自動車18の外気温が高い冷房モード域の際、シャッタ72はダクト70を開成状態としている。すなわち、図示しない駆動部の駆動作用下にシャッタ72が支軸74を中心として回動させダクト70を開成している。
【0044】
次に、ドライバDが、自動車用空調装置10の図示しない操作パネルを操作し、冷房運転を選択すると、ダンパ40が動作し、デフロスタ吹出口34、フェイス吹出口36及びフット吹出口38の開閉状態が適宜設定されると共に、圧縮機12から吐出される冷媒が室外熱交換器24側に供給されるように、四方弁14が図6の状態に切り換えられる。また、ウォーターバルブ66が閉塞され、ヒータコア64に対する冷却水の供給が阻止される。
【0045】
そして、圧縮機12で圧縮され吐出された冷媒は、四方弁14を介して室外熱交換器24の第2ポート46へと導入され、該室外熱交換器24の本体部42で凝縮されると共に、室外ファン60によって取り込まれた外気により冷却される。
【0046】
次いで、冷媒は、第2電磁弁28を介して第1電磁弁26に供給され、霧状になった後、室内熱交換器22において蒸発することにより、室内ファン32によって供給された外気を冷却し、室内を冷房する。蒸発した冷媒は、四方弁14からアキュムレータ16に供給された後、冷媒の気体の部分が圧縮機12によって吸入されることにより、冷房運転が継続される。
【0047】
以上のように、本実施の形態では、室外熱交換器24を構成する本体部42の側面に、例えば、暖房運転が行われる際に該本体部42に冷媒が導入される第1ポート44と、前記第1ポート44から導入された前記冷媒を、前記本体部42の内部を通じて外部へと導出する第2ポート46とが設けられ、管状に形成された第1及び第2ポート44、46は、該第2ポート46の通路径D2(内径)が、第1ポート44の通路径D1(内径)に対してほぼ2倍を超え、且つ、ほぼ2.8倍以内となる範囲内で設定されている。
【0048】
一般的に、従来から冷房機能と暖房機能とを兼ね備えた自動車用空調装置10に用いられる熱交換器においては、冷房運転のみを想定した第1及び第2ポート44、46の通路径D1、D2に設定されており、前記第1ポート44の通路径D1と、前記第2ポート46の通路径D2との比率が、1:1.5に設定されている。この場合、冷房運転時には何ら問題がないが、暖房運転時において、冷媒の導出される第2ポート46側での圧力損失が大きく、該圧力損失の増加に起因して前記冷媒の流量低下が発生するため、暖房性能の低下を招くと共に、前記冷媒の流量低下に伴った圧縮機12の耐久性の低下が懸念される。
【0049】
これに対して、本願発明では、暖房運転時において冷媒の導入される第1ポート44の通路径D1に対する第2ポート46の通路径D2の比率を大きく設定することにより、暖房運転時における暖房性能を向上させつつ、圧力損失の低減を図ることができる(図7A参照)。また、圧力損失が生じた際に懸念される冷媒の流量低下を回避することができ、圧縮機12の耐久性低下を防止することができる。
【0050】
また、冷房運転時においても、冷房性能を維持しつつ、冷媒の圧力損失を若干だけ低減することができる(図7B参照)。
【0051】
すなわち、室外熱交換器24において、第2ポート46の通路径D2を、第1ポート44の通路径D1に対してほぼ2倍を超え、且つ、ほぼ2.8倍以内の通路径となるように設定することにより、暖房運転時における暖房性能を向上させつつ圧力損失を低減することが可能となり、しかも、冷房運転時における前記圧力損失も若干だけ低減することができる。
【0052】
なお、本発明に係る自動車用空調装置に用いられる熱交換器は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0053】
10…自動車用空調装置 12…圧縮機
14…四方弁 18…自動車
22…室内熱交換器 24…室外熱交換器
26…第1電磁弁 28…第2電磁弁
30…制御装置 32…室内ファン
42…本体部 44…第1ポート
46…第2ポート 48…エンジン
54…ラジエータ 60…室外ファン
64…ヒータコア 70…ダクト
72…シャッタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の車室内へ供給される空気を、冷却又は加熱する自動車用空調装置に用いられる熱交換器において、
前記熱交換器は、ハウジングと、
該ハウジングの側部に設けられ、暖房運転時において熱交換を行うための媒体が供給される第1通路と、
前記第1通路と同様に前記ハウジングの側部に設けられ、前記暖房運転時において、前記ハウジング内を循環した前記媒体を外部へと排出する第2通路と、
を備え、
前記第2通路の内径が、前記第1通路の内径に対してほぼ2倍を超えるように設定されることを特徴とする自動車用空調装置に用いられる熱交換器。
【請求項2】
請求項1記載の熱交換器において、
前記第2通路の内径は、前記第1通路の内径に対してほぼ2.8倍より小さく設定されることを特徴とする自動車用空調装置に用いられる熱交換器。
【請求項3】
請求項1又は2記載の熱交換器において、
前記第1通路の内径は、5mmに設定され、前記第2通路の内径は、10mmを超過し、且つ、14mm以内となる範囲内で設定されることを特徴とする自動車用空調装置に用いられる熱交換器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器において、
前記第1通路は、前記ハウジングの側部に形成された第1ポート又は配管からなり、前記第2通路は、前記ハウジングの側部に形成された第2ポート又は配管からなることを特徴とする自動車用空調装置に用いられる熱交換器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−63084(P2011−63084A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−214202(P2009−214202)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】