説明

自然に生じるエクチナサイジン及び関連化合物の合成

【課題】エクチナサイジン化合物及び関連する化合物に関するプロセス及び化合物の提供。
【解決手段】下図のリングEに対して、キノン環を有するエクチナサイジン化合物は、抗腫瘍剤として活性である。1,4スピロアミン架橋を有する化合物、及び関連するプロセス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成方法、これらの方法によって得られた化合物、及び抗腫瘍剤としてのこれらの用途に関連する。特に、当該合成方法の一部を形成する新規中間体を含め、自然に生じるエクチナサイジン化合物及び関連するアナログを生産する合成方法に関する。
【0002】
加えて、本発明は、新規で以前に開示されていないエクチナサイジンのアナログに関する。
【背景技術】
【0003】
米国特許第5,089,273号は、熱帯海洋無脊椎動物、Ecteinascidia turbinataから抽出され、エクチナサイジン729、743、745、759A、759B及び770としてここで設計された問題の新規組成物を開示する。これらの化合物は、哺乳類において抗バクテリア剤、及び/又は抗腫瘍剤として有益である。エクチナサイジン743は、抗腫瘍剤として臨床的トライアルを経ている。
【0004】
【化1】

天然の材料の限られた有用性は、天然化合物及び関連するアナログに対して解決される選択的な合成方法に対する調査を生じる。
【0005】
エクチナサイジン化合物を生産する合成方法は、米国特許第5,721,362号に記載されている。クレームされた方法は、多くの工程を含み、エクチナサイジン743に到達する合成配列において1又はそれ以上の工程をおのおの記載する38の実施例がある。
【0006】
エクチナサイジン743を生産するより短い合成方法は、WO0069862及びWO0187895に記載され、出発材料としてシアノサフラシンB(cyanosafracin B)の使用を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、他のエクチナサイジンへの合成経路を提供する必要性、特に、ET−729などの既知の抗腫瘍剤及び新規化合物の調整を可能にするより経済的経路の必要性がなお存在する。
【0008】
合成エクチナサイジン化合物は、例えば、WO0018233、WO0177115、WO0187894、WO0187895、WO9951238及びWO984080を含め、種々の初期のPCT出願から既知である。これらの特許明細書のすべては、参照により、特に、それらがエクチナサイジン化合物の設計及び合成を与える説明に対して、具体的に組み込まれる。特に、それらは、本発明の化合物へ適用することができる構造と活性の相関関係を明らかにする。エクチナサイジン化合物に関して、J.Am.Chem.Soc.1996、vol。118、no.38、9017〜9023頁も参照。合成化合物及び天然のエクチナサイジンは、融合した環系、すなわち、
【0009】
【化2】

を有する。
【0010】
多くのエクチナサイジンにおいて、融合環系を横切る1,4結合がある。天然のエクチナサイジンでは、1,4結合は、時折、例えば、エクチナサイジン729、736又は743におけるように、1,4スピロアミン結合である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1つの側面において、本発明は、環Eにおいてキノン基を有するキノンエクチナサイジン化合物を提供する。当該化合物は、典型的に式(Ab)、すなわち、
【0012】
【化3】

(式中、Ra、R、R、R、R、R21、X及び環Eは、定義されたものであり、1,4結合の硫黄は、酸化されることができ、R12bは、R12又はR12a
に定義されたようなものである。)のものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
これらのキノン化合物は、それらの活性、エクチナサイジン637キノンの顕著な活性の特別な関心事である。それらは、例えば、環Eに対して16-メチル、17−メトキシ、18−ヒドロキシフェニル環を有するエクチナサイジン743におけるような石炭酸の環Eを有するエクチナサイジン化合物の酸化によって製造することができる。他の置換も使用することができる。適当な酸化剤は、フレミーの塩(Fremy‘salt)を含む。
【0014】
関連した側面において、本発明は、エクチナサイジンを729を作る方法、及びN-12位で水素を有する関連化合物を提供する。このため、本発明は、N-12位で置換したエクチナサイジンを提供し、その置換を除去することからなる方法を提供する。その後、12位でのN-H基は、たとえば、R12a基で誘導することができる。
【0015】
本発明は、当方のWO0187895に記載されるようなエクチナサイジン生成物を調整する方法の修正である方法も提供する。それゆえ、本発明は、1−変性、10−ヒドロキシ、12−保護、18−保護ヒドロキシ、ジー6,8−エノン融合環前駆体化合物を使用して1,4結合を形成するエクチナサイジン化合物を調整する方法を提供する。
【0016】
1,4結合は、例えばエクチナサイジン729におけるようなスピロアミンとすることができるが、そのような基である必要はない。典型的には、1,4結合は、式、すなわち、
【0017】
【化4】

(式中、-CH-は、ここで定義されたようなX,Ra及びRbを有するエクチナサイジン化合物の1位であり、-S-は、4位である。)である。
【0018】
本発明の関連した部分として、本発明は、式(A)、すなわち、
【0019】
【化5】

(式中、Ra、又はRは、それらが結合する炭素とともに、基―C(=O)−、基―CH(R)(式中、Rは、OX1又はN(X)であり、各前記Xは、H、R’、−C(=O)R‘、−O(C=O)R’、置換若しくは未置換ヒドロカルビルである。)、又はスピロ環を形成し、
は、−OH、又はこのような基の保護型又は誘導型であり、
は、−OCH3であり、Rは、−OHであり、また、R及びRは、ともに−O-CH2-O- 基を形成し、R12は、保護基であり、R21は、−H,−OH又は−CNであり、Xは、−NH−又は−O−であり、環Eは、式、
【0020】
【化6】

18は、−OHであるか、又はこれらの保護型若しくは誘導型であり、1,4結合における硫黄は酸化されることができる。)であるエクチナサイジン化合物を提供する。
【0021】
1,4結合は、特に新規キノン化合物について省略することができる。その例として、1位での置換、Rは、当方のWO0187894におけるようなものとすることができる。
【0022】
N−12における保護基は、水素を与えるために除去することができ、本発明の他の化合物を得るために別の置換を有するものと選択的に置換することができる。そのような誘導化合物の例は、N−12での基が、メチル又はエチル、特にメチル、又はアシル、特にアセチルであるものを含むことができる。
【0023】
この点において、本発明は、さらに、式(Aa)、すなわち、
【0024】
【化7】

(式中、Ra、R、R、R、R、R21及び環Eは、定義されたようなものであり、1,4結合の硫黄は、酸化されることができ、R12aは、水素、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、又は置換若しくは未置換アシルであるが、メチル基は好ましくない。)の化合物を提供する。
【0025】
別の側面において、本発明は、1位への酸素がイソスターによって置換される1,4結合を有するエクチナサイジン化合物を提供する。好適なイソスターは、−NH−を含む。
【0026】
それゆえ、本発明によれば、1,4結合が、式、すなわち、
【0027】
【化8】

(式中、-CH-は、ここで定義されたようなX,Ra及びRbを有するエクチナサイジン化合物の1位であり、-S-は、4位である。)である1,4結合エクチナサイジン化合物を提供する。
【0028】
当該化合物は、式(Ac)、すなわち、
【0029】
【化9】

(式中、Ra、R、R、R、R、R12b、R21及び環Eは定義されたものであり、1,4結合における硫黄は酸化されることができる。)のものを含む。
【0030】
これらの化合物は、式、
【0031】
【化10】

(式中、Prot及びProt2は、アミン保護基である。)の適当な基である、1−変性置換を有するWO0187895の方法の修正である本発明の方法によって調整することができる。
【0032】
保護基は、その後、別々に又はともに除去することができ、個別の窒素原子は、適当に誘導される。
【0033】
適当な方法は、ここで特定の参照により組み込むWO0187894、Wo0187895、WO0177115における開示に照らして行うことができる。
【0034】
本発明のキノン化合物は、フェノールのヒドロキシル基が18位であり、置換することができる環Eに対してフェノールを有するエクチナサイジンの酸化を伴う方法によって好ましくは生成される。
【0035】
当該反応は以下のスキームに従う。即ち、
【化11】

あるいは、本発明のキノン化合物は、サフラシンB又は関連する化合物から始まる当方の初期の特許出願から知られる合成方法の修正によって生成することができる。特に、本発明は、WO00699862の印刷された24頁の底で述べたように、環Eが、出発材料においてキノン環であり、環Eがフェノール系へ変化しないWO0069862において開示されるものに基づく方法を提供する。
【0036】
1,4結合はキノン化合物において存在する必要が無い。
【0037】
1,4結合を有する発明の化合物において、それらと結合する炭素とともにRaおよびRbによって形成される基の好ましい例は、
−C(=O)―、
−CHNH又は当該基の保護型又は誘導型、
−CHOH又は当該基の保護型又は誘導型、
式、
【0038】
【化12】

の基であって、R及びXは、定義されたようなものであり、式、
【0039】
【化13】

の基であって、R及びXは、定義されたものであることを含む。
【0040】
これらの基において。R及びXは、好ましくは、水素、又は置換若しくは未置換R’,OR’、−(C=O)R’、ヒドロカルビル、ヒドロカルビロキシ、又はヒドロカルボイル、実質的に水素、未置換若しくは置換アルキル又はアルコキシ、未置換又は置換アルケニル、置換又は未置換アルキニル、未置換又は置換アリール、未置換又は置換アラルキル、好ましくは水素、アルキル又はアルコキシ、より好ましくは水素、メチル又はメトキシ、最も好ましくは両方とも水素から選択される。
【0041】
好ましい記載は、式
【0042】
【化14】

(式中、R及びXは、定義されたものである)の基、又は、式、
【0043】
【化15】

(式中、R及びXは、定義されたものである)の基を与えるものを含む。
【0044】
特に、R及びRは、式、
【0045】
【化16】

(式中、R及びRは、それらが結合する炭素とともにーCHNH基、そのような基の保護型又は誘導型を形成し、当該基は、式CHNHX又は−CHN(X(X、Xは、H,C(=O)R‘、置換又は未置換C−Cアルキル。置換又は未置換C−C18アルケニル、置換又は未置換C−C18アルキニル、置換又は未置換アリール、又は保護基である)とすることができる。)基を与えるために選択することができる。
【0046】
及びRの各々は、しばしば、水素であり、他派好ましくはH,−NHCOアルキル(特に、アルキルが16炭素原子までを有し、1,4,7,15炭素原子などは、ハロ置換、選択的に、ペルハロ置換することができる。)、−NHアルキルCOOH(特に、アルキルは、4炭素原子までを有する)、保護NHCOCH(NH)CHSH(NH及び/又はSHが保護されている)、−NHビオチン、−NHアリール、−NH(aa)y(aaは、アミノ酸アシルであり、yは適当な1、2又は3であり、いずれのNHも選択的にアミノ末端基又はDoc基のように誘導又は保護されている。)、フタルイミド形成―NX−、好ましくは1〜4炭素原子を有するアルキル、アリールアルケニル、特に、3−トリフルオロメチルで置換することが可能なシンナモイルである。
【0047】
及びR基の好ましい例は、炭素原子の数が変わるか、アミノ酸が変わるか、この種の別の変化が同様の基へ与えられるために生産される同様の基と共に、NHAc、NHCO(CHCOOH,NHCOCH(NHAlloc)CHSFm、NHCO(CH14CH、NHTFA、NHCO(CHCH、NHCOCH(CHCH、NHCO(CHCH、NHビオチン、NHBz、NHCOCinn,NHCO−(p−FC)−Cinn,NHCOVal−NH、NHCOVal−N−Ac、NHCOVal−N−COCinn、NHCOVal−Ala−NH、NHCOVal−Ala−N−Ac、NHCOAla―NH、OH,OAc、NHAc、NHCO(CHCOOH、NHCOCH(NHAlloc)CHSFm、NHCOCH(NH)CHSFm、NPhth、NH−(m−COMe)−Dz、NHCO(CH14CH、NMe、NHTFA、NHCO(CHCH、NHCOCHCH(CH、NHCO(CHCH、NHAlloc、NHTroc、NHビオチン、NHBz、NHCOCinn、NHCO−(P−F3C)−Cinn、NHCOVal−NH、NHCOVal−N−Ac、NHCOVal−N−COCinn、NHCOVal−AlaNH、NHCOVal−Ala−N−Ac,NHCOVal−Ala−N−COCinn、NHCOAla−NH、NHCOAla−N―Ac、NHCOAla−N−COCinn、OH、OAc、NHAc、NHCO(CHCOOH、NHCOCH(NHAlloc)CH2SFm、Nphthを含む。
【0048】
それらが結合する炭素と共にRa及びRbは、−CHOH基又は、このような基の保護型又は誘導型を形成し、基は、−CHOX(Xは、定義されたもの)とすることができる。
【0049】
他の好ましい例は、炭素の数が変えられるか、異なる置換基が導入されるか、この種の別の変更が同様の基を与えるために生成される同様の基とともに、OH,OAc、OCOCF、OCOCHCHCH,OCO(CHCH、OCO(CH14CH、OCOCH=CHPh、OSOCH、を含む。
【0050】
1、4結合における硫黄は、酸化され、例えば、−S(=O)−を与えることができる。
【0051】
1,4結合は存在せず、1位での基、Rは、選択的に、保護又は誘導アミノメチレン基、オラン選択保護又は誘導ヒドロキシメチレン基とすることが適当であり、4位での基、Rは、典型的に水素である。
【0052】
は、典型的に、疎水性基であり、それゆえ、遊離アミノ、ヒドロキシ、又は他の疎水性官能基を欠く。典型的にRは、CH−NH−CO−R‘基であり、R’は、定義されたものであるが、好ましくは20原子未満の直線鎖を有し、より好ましくは、15又は10原子未満であり、1,4フェニルは、4つの原子の鎖長としてカウントされ、同様の考えが、他の環状基にも適用され(たとえば、1,2シクロヘキシルは、2つの鎖長)、10、15又は20原子未満の直線鎖は、それ自身置換されることができる。特に、データはRa−CO−などの基を有しないものと、大きく、バルキーな基との間に達成されるべきバランスがあることを示唆する。
【0053】
特に好ましい化合物において、R基は、NH基でアシル化され、例えば、N−アシル誘導体は、CHNH基、CH−NH−aa(aaは、アミノ酸)基を形成することができる。アシル誘導体は、N−アシル又はそのN−チオアシル誘導体とすることができる。アシル基は、式―CO−R‘とすることができ、R’は、定義されたものであり、指示する基準に合うように選択される。適当なアシル基は、アラニル、アルギニル、アスパルチル、アルパラギル、シスチル、ロイシル、リシル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、チロシル、バリル、及び、L−又はD−とすることができる他のアミノアシル基を含む。当該アミノアシル基は、アミノ基で誘導され、疎水性を与えることが好ましい。
【0054】
バリエーションにおいて、R基は、誘導ヒドロキシメチレン基である。同様の考えが、誘導アミノメチレン基へ適用される。
【0055】
1つの好ましい側面において、Rにおける基において、R,R18、及びR‘の少なくとも1つは、水素、R’,C=OR‘、又はCOOR’から選択され、R‘は、選択的に、置換アルキル又はアルケニルであり、選択置換基は、アミノ酸、アリール、又はヘテロサイクリックから誘導されたアミノを含むハロ、アミノから選択される。
【0056】
は、好ましくはーOH、又はこのような基の保護型又は誘導型である。特に、それは、−OX基とすることができる。特に、Rに対して好ましくは、アシルオキシ基、特にアセチルオキシ基である。他の例は、シンナモイロキシ及びヘプタノイロキシを含む。
【0057】
は−OCHであり、Rは−OHであり、より好ましくは、R及びRは、共に=O−CH−O―基を形成する。
【0058】
12は、アミン基の窒素原子に対する保護基である。そのようなアミンに対する適当な保護基は、カルバメート、アミド、他の保護基、たとえば、アルキル、アリールアルキル、スルホー、又はハローアリールアルキル、アルキルシリルアルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルアリールアルキル、ヘテロサイクリックアルキル、ニトロアリールアルキル、アシルアミノアルキル、ニトロアリールジチオアリールアルキル、ジシクロアルキルカルボキシアミドアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、ニトロアリールアルケニル、ヘテロサイクリックアルケニル、ヘテロサイクリック、ヒドロキシヘテロサイクリック、アルキルジチオ、アルコキシー又はハロー又はアルキルスルフィニル、アリールアルキル、ヘテロシクリックアシル、及び他のカルバメート、及びアルカノイル、ハロアルカノイル、アリールアルカノイル、アルケノイル、ヘテロサイクリックアシル、アロイル、アリールアロイル、ハロアロイル、ニトロアロイル、及び他のアミド、及び、アルキル、アルケニル、アルキルシリルアルコキシアルキル、アルコキシアルキル、シアノアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシアリールアルキル、シクロアルキル、ニトロアリール、アリールアルキル、アルコキシー又はヒドロキシーアリールアルキル、及び多くの他の基を含む。当該基は、選択的に置換することができる。更なる例は、当方の初期の特許明細書において与えられる。
【0059】
化合物の好ましい分類は、N−12保護基R12がハロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アリールアルキレン、ハロアルキルアリールアルキレン、アシル、ハロアシル、選択的にハロアルコキシアルキル、選択的にハロ又はアルキル アリールアルケニルアシル、アルケニルアシル、カルボネート、カルボメート、アリールアルキル、アルケニル、無水物及びアミノ酸から選択されるエクチナサイジン化合物からなる。
【0060】
特に、好ましくは、N−12保護基R12は、アリール、アセチル、トリフルオロアセチル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、イソバレリルカルボニル、トランスー3−(トリフルオロメチル)シンナモイルカルボニル、ヘプタフルオロブチリルカルボニル、デカノイルカルボニル、トランスーシンナモイルカルボニル、ブチリルカルボニル、3−クロロプロピニルカルボニル、シンナモイルカルボニル、4−メチルシンナモイルカルボニル、ヒドロシンナモイルカルボニル、又はトランス−ヘキサノイルカルボニル、又はアラニル、アルギニル、アスパルチル、アスパラギニル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ホドロキシプロピリル、イソロイシル、ロイシル、リシル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、チロシル、バリル、又は他のアミノアシル基、フタルイミド又は他のサイクリックアミド基から選択される。
【0061】
18は、Rに対して定義されたものが適当であるが、最も好ましい記載は、ヒドロキシである。
【0062】
21は、H,又はより好ましくは、−OH又はーCNである。
【0063】
環Eは、式、
【0064】
【化17】

(式中、R18は、−OH又は当該基の保護型又は誘導型であり、式、−OXが適当である。−OHから離れた例は、シンナモイロキシである。)である。
【0065】
アミン保護基であるときX又はX及びProt1及びProtは、R12として定義することができ、WO 0187895へより多くの情報のために参照される。
【0066】
ヒドロキシ保護基のときX1、及びProt3は、ヒドロキシ基に対する保護基として知られることができる。ヒドロキシ基に対する適当な保護基は、エーテル及びエステル、たとえば、アルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアルコキシアルキル、アルキルシリルアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アジドアルキル、シアノアルキル、クロロアルキル、ヘテロサイクリック、アリールアシル、ハロアリールアシル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルアリールアルキル、アルコキシアリールアルキル、ニトロアリールアルキル、ハロアリールアルキル、アルキルアミノカルボニルアリールアルキル、アルキルスルフィニルアリールアルキル、アルキルシリル及び他のエーテル、及びアリールアシル、アリールアルキルカルボネート、脂肪族カルボネート、アルキルスルフィニルアリールアルキルカルボネート、アルキルカルボネート、アリールハロアルキルカルボネート、アリールアルケニルカルボネート、アリールカルボメート、アルキルホスフィニル、アルキルホスフィノチオイル、アリールホスフィノチオイル、アリールアルキルホスホネート、及び他のエステルを含む。当該基は、選択的に置換することができる。更なる例は、当方のより早い特許明細書において与えられる。
【0067】
各R’基は、独立して、H、OH、NO2、NH2、SH、CN、ハロゲン、=O、C(=)H、C(=O)CH3、CO2H、CO2CH、C1−C6アルキル、アルキニル、アルケニル、アリール、アラルキル、及びヘテロサイクリックからなる群から選択される。好ましい記載は、H、アリール、アルキル、特に、H、及びアルカノイル、又はシンナモイルを含む。
【0068】
本発明の好ましい化合物は、1又はそれ以上の以下の記載に応じるものを含む。
【0069】
すなわち、Rは、−CH2NH又は−CH2OH、又はこのような基の保護型又は誘導型であり(R1の開示に対する点で特別に参照により組み込むWO 0187894を特に参照。それゆえすべてのR1でのWO 0187894の教示は、本明細書の一部を形成する。)、R4は、−Hであり、R1及びR4は、共に式(II)、(III)、(IV)、(V)、又は(VI)の基を形成し、式中、XはO、NH又はNRで、Yは、O、S、又はS=Oであり、Rは、窒素保護基であり、R‘は、H、又はOH又はOMe又はMeである。
【0070】
【化18】

【0071】
R5は、−OH、−OAc、又はーOアリール、又はOシンナモイル、又はOオクタノイルであり、R及びRは、共に−O−CH−O−基を形成する。
12bは、H,アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキレン、ハロアルキルアリールアルキレン、アシル、ハロアシル、カルボネート、アリールアルキル、アルケニル及びアミノ酸である。R12bは、好ましくは、H,メチル、アリール、アセチル、トリフルオロアセチル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、イソバレリルカルボニル、トランスー3−(トリフルオロメチル)シンナモイルカルボニル、ヘプタフルオロブチリルカルボニル、デカノイルカルボニル、トランスーシンナモイルカルボニル、ブチリルカルボニル、3−クロロプロピニルカルボニル、シンナモイルカルボニル、4−メチルシンナモイルカルボニル、ヒドロシンナモイルカルボニル、又はトランス−ヘキサノイルカルボニル、又はアラニル、アルギニル、アスパルチル、アスパラギニル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ホドロキシプロピリル、イソロイシル、ロイシル、リシル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、チロシル、バリル、又は他のあまり一般的でないアミノアシル基、フタルイミド又は他のサイクリックアミドである。
【0072】
環Eは、式、
【0073】
【化19】

のものである。
【0074】
本発明の化合物における適当なハロゲン置換は、F,Cl,Br,及びIを含む。
【0075】
アルキル基は、好ましくは1〜24の炭素原子を有する。アルキル基のより好ましい分類は、1〜約12の炭素原子を有し、さらに好ましくは1〜約8つの炭素原子、なおさらに好ましくは1〜約6炭素原子であり、最も好ましくは、1,2、3又は4つの炭素原子である。アルキル基の別の好ましい分類は、12〜約24の炭素原子、より好ましくは12〜約18の炭素原子、最も好ましくは13、15、又は17の炭素原子を有する。メチル、エチル、及びイソプロピルを含めプロピルは、本発明の化合物において特に好ましいアルキル基である。ここで使用したように、他に変更しないなら、アルキルという用語は、環状及び非環状基の両方を言及するが、環状基は、少なくとも3つの炭素環部で構成されるであろう。
【0076】
本発明の化合物において、好ましいアルケニル及びアルキニル基は、1又はそれ以上の不飽和結合、及び2〜約12の炭素原子、より好ましくは2〜約8の炭素原子、なお好ましくは2〜約6の炭素原子、さらに好ましくは1,2,3又は4の炭素原子を有する。ここで使用するアルケニル及びアルキニルの語は、直鎖又は分岐非環状基が一般により好ましいが、環状及び非環状の両方を言及する。
【0077】
本発明の化合物において好ましいアルコキシ基は、1又はそれ以上の酸素結合、1〜約12の炭素原子、より好ましくは1〜約8の炭素原子、なお好ましくは1〜6の炭素原子、及び最も好ましくは1、2、3又は4の炭素原子を有する。
【0078】
本発明の化合物において好ましいアルキルチオ基は、1又はそれ以上のチオエーテル結合、及び1〜約12の炭素原子、より好ましくは1〜約8の炭素原子、なお好ましくは1〜6の炭素原子を有する。1、2、3又は4の炭素原子を有するアルキルチオ基が特に好ましい。
【0079】
本発明の化合物において好ましいアルキルスルフィニル基は、1又はそれ以上のスルフォキシド(SO)基、及び1〜約12の炭素原子、より好ましくは1〜約8の炭素原子、なお好ましくは1〜6の炭素原子を有する。1、2、3又は4の炭素原子を有するアルキルスルフィニル基が特に好ましい。
【0080】
本発明の化合物において好ましいアルキルスルホニル基は、1又はそれ以上のスルホニル(SO)基、及び1〜約12の炭素原子、より好ましくは1〜約8の炭素原子、なお好ましくは1〜6の炭素原子を有する。1、2、3又は4の炭素原子を有するアルキルスルホニル基が特に好ましい。
【0081】
本発明の化合物において好ましいアミノアルキル基は、1又はそれ以上の第一級、第二級及び/又は第三級アミン基、及び1〜約12の炭素原子、より好ましくは1〜約8の炭素原子、なお好ましくは1〜6の炭素原子、さらになお好ましくは1、2、3又は4の炭素原子を有する。第二及び第三級アミン基は、一般に第一級アミン分子よりより好ましい。
【0082】
ヘテロサイクリック基は、ヘテロ芳香族基、及びヘテロ脂環式基を含む。本発明の化合物において適当なヘテロ芳香族基は、N,O又はS原子から選択される1、2又は3のヘテロ原子を含み、例えば、8−クマリニルを含むクマリニル、8−キノリニルを含むキノリニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、フリル、ピロリル、チエニル、チアゾイル、オキサゾイル、イミダゾイル、インドイル、ベンゾフラニル及びベンゾチアゾールを含む。本発明の化合物において適当なヘテロ脂環式基は、N,O又はS原子から選択される1、2又は3ヘテロ原子を含み、例えば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリノ、及びピロリジニル基を含む。
【0083】
本発明の化合物において適当な炭素環式アリール基は、分離及び/又は融合アリール基を含む複環化合物を含め、単一及び複数環化合物を含む。典型的な炭素環アリール基は、1〜3の分離又は融合環、及び6〜約18の炭素環原子を含む。具体的に、好ましい炭素環アリール基は、フェニル置換の1又はそれ以上は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルカノイル、スルフィニル、スルホニルなどの電子求引基であることを含め、例えば、2−置換フェニル、3−置換フェニル、2,3置換フェニル、2,5置換フェニル、2,3,5置換及び2,4,5置換フェニルを含め置換フェニルを含むフェニル、1−ナフチル、及び2−ナフチルを含むナフチル、ビフェニル、フェナンチリル、アンチラシルを含む。
【0084】
好ましいアシル基は、とりわけ、アルキルーCO,アルケニルーCO,アルキニルーCO,アリールーCO,ヘテロサイクリックーCO、を含むR‘−CO−である。
【0085】
本発明の化合物において置換基へのここでの参照は、上述したような1又はそれ以上の適当な基、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨウ化物などのハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、アジド、アリール等のC1−6アルカノイル基などのアルカノイル、カルボキシアミド、1〜約2炭素原子、1〜約6炭素原子、より好ましくは1〜3炭素原子を有するそれらの基を含むアルキル基、1又はそれ以上の不飽和結合及び2〜約12の炭素、又は2〜約6の炭素原子を有する基を含むアルケニル及びアルキニル基、1又はそれ以上の酸素結合、1〜約12炭素原子、又は1〜約6炭素原子を有するアルコキシ基、フェノキシなどのアリールオキシ、1又はそれ以上のチオエーテル結合、1〜約12炭素原子、又は1〜約6の炭素原子を含むそれらの分子を含むアルキルチオ基、1又はそれ以上のスルフィニル結合、1〜約12炭素原子、又は1〜約6炭素原子を有するそれらの分子を含むアルキルスルフィニル基、1又はそれ以上のN原子、及び1〜約12炭素原子又は1〜約6炭素原子を有する基などのアミノアルキル基、6又はそれ以上の炭素を有する炭素環アリール、特にフェニル(例えば、Rha,置換又は未置換ビフェニル分子)及びベンジルなどのアラルキルなどによって、1又はそれ以上の適用可能な位置で置換することができる特定の分子をいう。
【0086】
好ましいR‘基は、式R’、COR‘又はOCOR’に存在し、アルキル又はアルケニルを含み、それらは、1又はそれ以上の適当な基、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨウ化物などのハロゲン、特に、ω−クロロ又はペルフルオロ、1又はそれ以上のN原子、及び1〜約12炭素原子、又は1〜約6の炭素原子を有する基、特に、アミノ酸、特にグリシン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、pロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、又はバリン、特に、これらのアミノ酸の保護型を含めアミノアルキル基、6又はそれ以上の炭素を有する炭素環アリール、ベンジルなどのアラルキル、ヘテロ脂環式及びヘテロ芳香族基、特に、1〜4はヘテロ原子である5〜10環原子を有し、より好ましくは、5又は6環原子及び1又は2のヘテロ原子、又は10環原子及び1〜3ヘテロ原子を有するヘテロサイクリック基であり、ヘテロサイクリック基は、選択的に1又はそれ以上のR‘とりわけジメチルアミノ又はケトを有するアミノに対して認められた置換基で置換されるヘテロサイクリック基によって、1又はそれ以上の適用可能な位置で置換することができる。
【0087】
−CO−R‘などのアシル誘導体は、N−アシル又はそのN−チオアシル誘導体、及びサイクリックアミドとすることができる。アシル基は、具体的に、アルカノイル、ハロアルカノイル、アリールアルカノイル、アルケニル、ヘテロシクリルアシル、アロイル、アリールアロイル、ハロアロイル、ニトロアロイル、又は他のアシル基とすることができる。R’又はアシルの同様の基は、例えば、それぞれ、ハロ、シアノ、ニトロ、カルボキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、アルキル、アミノ又は置換アミノで選択的に置換される、アルキル、アルコキシ、アルキレン、アリールアルキル、アリールアルキレン、アミノ酸アリール、又はヘテロシクリル、など種々の基とすることができる。他のアシル化剤は、アリールイソチオシアネート、特に、フェニルイソシアネートなどのイソチオシアネートを含む。アルキル、アルコキシ又はアルキレン基は、1〜6又は12の炭素原子を有し、直線、分岐、又は環状とすることができる。アリール基は、典型的に、フェニル、ビフェニル、ナフチルである。ヘテロシクリル基は、芳香族、部分的に又は完全に不飽和とすることができ、窒素、硫黄、及び酸素から選択された1又はそれ以上のヘテロ原子を有する4〜8環原子、より好ましくは5又は6の環原子を有する事ができる。
【0088】
包括的ではないが、アシル基における典型的なR‘は、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アリールアルキレン、ハロアルキルアリールアルキレン、アシル、ハロアシル、アリールアルキル、アルケニル及びアミノ酸を含む。例えば、R’−CO−は、アセチル、トリフルオロアセチル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、イソバレリルカルボニル、トランス−3−(トリフルオロメチル)シンナモイルカルボニル、ヘプタフルオロブチリルカルボニル、デカノイルカルボニル、トランスーシンナモイルカルボニル、ブチリルカルボニル、3−クロロプロピオニルカルボニル、シンナモイルカルボニル、4−メチルシンナモイルカルボニル、ヒドロシンナモイルカルボニル、又はトランス−ヘキサノイルカルボニル、又はアラニル、アルギニル、アスパルチル、アルパラギニル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ヒドロキシプロピル、イソロイシル、ロイシル、リシル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプロフィル、チロシル、バリル、及び他のあまり知られていないアミノ酸アシル基、及びフタルイミド及び他のサイクリックアミドを含む。
【0089】
本発明の好ましい化合物の1つの分類は、1又はそれ以上の以下の置換基、すなわち、R及びRが定義されたような結合を形成し、Rは、定義されたものであり、Rは、ハロゲンである。Rは、ハロゲン、アルキル、より好ましくは1〜6炭素原子のアルキル、C(=O)R‘(式中、R’は、アルキル、より好ましくは1〜24の炭素原子、特に1〜8又は12〜18の炭素原子のアルキルである)、ハロアルキル、より好ましくは、1〜4の炭素原子のω−クロロエチル−又はペルフルオロ−アルキル、特に、ω−クロロエチル、又はペルフルオロメチル、エチル又はプロピル、複素環式アルキル、より好ましくは、チオチンなどの3ヘテロ原子を有する融合へテロ脂環式を含め5〜10の環原子及び1〜4のヘテロ原子を適当に有するω−ヘテロサイクリック置換基を有する1〜6の炭素原子のアルキル、アミノアルキル、より好ましくは、例えば、(CHC−O−C=O−又は他の保護基などアルコキシカルボニルを有する選択的に保護されたω−アミノ基を有する1〜6の炭素原子、特に2の炭素原子のアルキル、アリールアルキレン、特にシンナモイル、アルキレン、特にビニル、又はアリル、ベンジルなどのアラルキル、又は、C(=O)OR‘(式中、R’は、アルキル、より好ましくは1〜6の炭素原子、特に分岐アルキル、アルケニル、より好ましくはアリルである)であり、R12は、水素、メチル、又は(CHC−O−C=O−などのアルコキシカルボニルを含む保護基である、置換基を有する本発明の化合物を含む。
【0090】
存在するとき、R18が水素、アルキル、より好ましくは1〜6炭素原子のアルキル、(C=O)R‘(式中、R’は、アルコキシであり、特に1〜6炭素原子のアルキル基を有するもの、アルキル、より好ましくは1〜24の炭素原子、好ましくは1〜8又は12〜18の炭素原子のアルキル;ハロアルキル、より好ましくは1〜4の炭素原子のペルフルオロアルキル、特にペルフルオロメチル、エチル又はプロピル;アリールアルキレン、特にシンナモイル;複素環式アルキル、より好ましくはビオチンなどの3環原子を有する融合へテロサイクリックを含む5〜12環原子及び1〜4ヘテロ原子を適当に有するωヘテロサイクリック置換基を有する1〜6の炭素原子のアルキル:ヘテロサイクリックアルキル、例えば、5〜10環原子、及び1〜4環原子を有するヘテロ脂環式メチル、特に、ジメチルアミノクマリン、又はクマリンなどの1〜4のヘテロ原子を有する融合複素環;アルキレン、特にアリル;アラルキル、例えばベンジルなど;(C=O)OR‘(式中R’は、アルキル、より好ましくは1〜6炭素原子のアルキル;アルキレン、特にビニル又はアリル:ベンジルなどのアラルキルである)である。
【0091】
は、OC(=O)R‘(式中、R’はアルキル、より好ましくは1〜24の炭素原子、好ましくは1〜8又は12〜18炭素原子のアルキル;ハロアルキル、より好ましくは1〜4の炭素原子のω−クロロ又はペルフルオロアルキル、特にω−クロロエチル又はペルフルオロメチル、エチル又はプロピル;アラルキル、ベンジル又はフェネチル;アリールアルキレン、特にシンナもいる;アミノアルキル、特にアミノ酸、とりわけ保護システイニン、特にFm−S CHCH(NHBOC)−cys又は保護アラニン、特に(CHC−O−C=O−alaを含む保護アミノ酸;ヘテロサイクリックアルキル、より好ましくは、ビオチンなどの3環原子を有する融合へテロサイクリックを含む5〜12環原子及び1〜4ヘテロ原子を適当に有するω−ヘテロサイクリック置換基を有する1〜6の炭素原子のアルキル;アルキル基において好ましくは1炭素原子を有するヘテロサイクリックアルキル、より好ましくは、5〜10の環原子、1〜4の環原子、例えばクマリン又はジメチルアミノクマリンなど、特に1〜4ヘテロ原子を有する融合複素環を有するヘテロ脂環式メチル;O(C=O)OR‘(式中、R’はアルキル、好ましくは1〜6の炭素原子のアルキル;アルキレン、特に、ビニル又はアリル;ベンジルなどのアラルキル;OP=O(OR‘)(式中R’は、ベンジルである。)である。
【0092】
は、水素;アルキル、より好ましくは1〜6の炭素原子のアルキル;(C=O)OR‘(式中、R’は、アルキレン、特にビニルである)である。
【0093】
21は、水素、ヒドロキシ、又はシアノである。
【0094】
での変化、特に、エステル基、長脂肪族又は芳香族R‘を有するR=R‘COを有する化合物は、本発明の一部である。
【0095】
薬物動態学の良好な指標である良好なADME特性(吸収−分配−代謝−排出)を有する化合物が存在する。
【0096】
本発明の関連した側面において、化合物は、1又はそれ以上の以下の特徴を有する。即ち、
がCH−N(R‘)又はーCH−OR’(式中、各R‘は、H;アルキル−CO−;ハロアルキル−CO−;シクロアルキルアルキル−CO−;ハロアルキル−O−CO−;アリールアルキル−CO−;アリールアルケニルーCO −;ヘテロアリール−CO−;アルケニル−CO−;アルケニル;アミノ酸アシル;又は保護基である。
はアセチル又は別のアシルである。好ましくはそれは、少なくとも4,5又は6の炭素原子、例えば、18又は24の炭素原子までを有する。適当な置換基は、エステルCOR‘(式中、R’は、しばしば1又はそれ以上の置換基を有するアルキル、アルケニル)を含む。アリール、ヘテロサイクリックを含め適当な置換基を有するアルキル、置換アルキル、アルケニル及びアリールアルケニルが好ましい。Rに対する他の記載は、アミノ酸、選択的に保護アミノ酸から誘導された式COR‘のエステルを含む。
【0097】
18は、ヒドロキシ又は、それはOR‘,OCOR’又はOCOOR‘(式中、R’はいくつかのバルクを有する置換基である。)。このような大きい置換基は、分岐鎖基、不飽和基または芳香族基を含むサイクリック基を有するものを含む。それゆえ、分岐アルキル、シクロアルキル、分岐アルケニル、アリール、ヘテロ芳香族、及び関連する基は、置換基R18の構造内での一体性に対して好ましい。好ましくは、炭素原子の全数は、2〜24であり、より好ましくは6〜18炭素原子である。典型的R18は、エステル、式OCOR‘、OR’又はOCOOR‘のいずれかであるカルボネートである。
【0098】
は、ヒドロキシ又はメトキシである。あるいは、それはOR‘、OCOR’又はOCOOR‘(式中、R’ha,いくつかのバルクを有する置換基である)である。このような大きい置換基は、分岐鎖基、不飽和基、芳香族基を含むサイクリック基を有するそれらを含む。置換基の構造内での一体性に対して、分岐アルキル、シクロアルキル、分岐アルケニル、アリール、ヘテロ芳香族、及び関連する基が好ましい。好ましくは、炭素原子の全数は、2〜24、より好ましくは6〜18炭素原子である。
【0099】
包括的なものではないが、本発明の好ましい化合物の別の分類は、以下の記載の1又はそれ以上を有する。すなわち、R21は、H,−CN又はーOH、特にーOH又はーCNである。
【0100】
は、好ましくはH又はアセチル;アリールアルキル、特にベンジル;アルキル−CO−(アルキルは、25までの炭素原子であり、例えば、17、19、又は21の炭素原子までであり、好ましくは、等しい数の炭素原子又は例えば1〜6など少ない数の炭素原子の脂肪酸カルボキシル酸に相当する炭素原子の追加数を有する)、特に、CH3−(CH2‐CO-(式中、nは例えば、1,2,4,6,12,14又は16である);ハロアルキル−CO−、特にトリフルオロメチルカルボニル;アリールアルキル−CO−、特にベンジル−CO−;アリールアルケニル−CO−、特に、シンナモイル−CO-であり;最も好ましくはR1は、H、アセチル又はシンナモイルである。
【0101】
R12は、H;アルキル、特にメチル;アルキル−O−CO−、特に、t−ブチル−O−CO―又はアルケニル−O−CO−、特にアリルーO−CO−である。
【0102】
R18は、好ましくは、H又はアセチル;アルキル(1〜6の炭素原子であるアルキル)、特にC1〜C3アルキル;アルケニル、特にアリル;アリールアルキル、特に、ベンジル;アルキル−CO−(25までの炭素原子のアルキル、例えば、17、19、又は21の炭素原子、好ましくは、等しい数又は、例えば1〜6などの低い炭素の数の脂肪酸カルボン酸に対応する炭素原子の加えた数を有するアルキル。)、特に、CH3−(CH2‐CO-(式中、nは例えば、1,2,4,6,12,14又は16である)、及びビオチン−(CH2‐CO-のようなその誘導体;アリールアルケニル−CO−、特に、シンナモイル−CO−;アルキル−O−CO−、特にt−ブチル−O−CO−、アリールアルキル−O−CO−、特にベンジル−O−CO−;アルケニル−O−CO、特にアリル−O−CO−である。
【0103】
Rdは、好ましくは、OH、O−アセチル、O−アルキル(1〜6の炭素原子であるアルキル)、特にC1〜C3のアルキル;O−アルケニル、特に、アリル;アリールアルキル−O−、特にベンジル;アルキル−CO−O(25の炭素原子までのアルキル、例えば17、19又は21の炭素原子、等しい数の炭素原子又は例えば1〜6などの低い炭素原子の数の脂肪酸カルボン酸に対応する炭素原子の数を追加したもの)特に、CH3−(CH2‐CO-(式中、nは例えば、1,2,4,6,12,14又は16である)、及びビオチン−(CH2‐CO-のようなその誘導体;ハロアルキル−CO−O、特に、トリフルオロメチルカルボニル;アミノ酸アシル、又は、FmSCH2CH(NHBOC)CO−O−のようなその誘導体;アリールアルケニル−CO−O−、特に、シンナモイル−CO−O、アルキル−O−CO−O;アリールアルキル−O−CO−O−、特に、ベンジル−O−CO−O−;PO(OBn)におけるような保護基;最も好ましくは、R4は、OH、シンナモイルオキシなどのアシルオキシである。
【0104】
X1は、H、又はアルキル(1〜6の炭素原子であるアルキル)、及びR5は、最も好ましくはH、又はC1〜C3アルキルである。
【0105】
N-12位で置換基を有するエクチナサイジンを提供し、その置換基を除去することからなる方法は、典型的にN-12メチル基を有するエクチナサイジン化合物を使用して行われる。このような化合物の例は、エクチナサイジン化合物に関連する当方の発行された係属中のPCT特許出願において見出される。これらの出願は、特に参照により全体をここで組み込む。N-12メチル基の除去は、既知の脱メチル化方法を使用して達成することができる。
【0106】
この反応の一般性内において、当方は、置換基が保護基であり、当該保護基が除去される方法も含む。
【0107】
12位でのNH基は、R12a基で誘導されることができる。適当な例は、水素を除外したRdに対して定義されたものである。好ましい実施例は、アシル、特にアルキル−CO−;アルケニル、特にアリル;又はアルキル−O−CO−特にtBOCを含む。
【0108】
エクチナサイジン729及び関連化合物を製造する方法は、WO0187895において与えられる合成手順においてモデル化することができる。典型的に、方法は、保護基によって置換されるN-12でのメチル基を有する出発化合物を使用することができる。
【0109】
例えば、本発明の方法に従って、式(B)の化合物
【0110】
【化20】

(式中、R21は、定義されたものであり、Protは、保護基である。)は、1位で−CH2NH2を−CH2OHへ変化させて、1位で−CH2OHを保護し、18位で−OHを保護し、12位でメチル基を除去し、5位を脱保護し、10−ヒドロキシ−ジ−6,8―エノンを形成し、12位を保護し、1位で保護基を除去し、1,4結合を与えるために配置された1位で不安定基を形成し、1,4結合を形成し、18位を脱保護し、選択的に1,4結合を修飾し、12位で保護基を除去し、かつ選択的にさらに構造を修飾する。
【0111】
1位でのCH2OHは、例えばターシャリー−ブチルジフェニルシリルオキシ基で保護される。18位の−OHは、例えばメトキシエトキシメチル基で保護される。12位は、例えば、アリル基で保護される。1位の不安定基は、典型的に式:
【0112】
【化21】

(式中、X’は、−O−又は−Nprot1−、Prot1及びProtは定義されたものである。)の試薬を使用して形成される。1,4結合は、例えば、N Prot1から保護を除去し、その後、さらに誘導することができる−NH−を得て、N Protを−NH−へ脱保護し、選択的に、その後さらに誘導することができる−C(=O)−へ変化させ、与えられた式−(1)CH−X−C(=O)−C(Ra)(Rb)−S(4)−によって定義された1,4結合に対して可能な範囲を与えることによって修飾することができる。
【0113】
構造において実施することが可能なさらなる修飾の例は、21−ニトリル基を21−ヒドロキシ基へ変える、5−置換を変える、18―置換を変える、1,4結合における硫黄を酸化する、12位で置換基を加える、環Eをキノンへ変えることなど1−置換基を変える1又はそれ以上を含む。
【0114】
本発明のさらなる詳細
中間体1及び16(特許出願WO 0069862及びWO 0187895においてそれぞれ中間体21及び36として表示された)は、ここで詳細に説明される他のエクチナサイジンの調整に有益である。また、他のキノン関連アナログは、中間体16及び18(特許出願WO 0069862及びWO 0187895において中間体35として表示される)から記載される。
【化22】

【0115】
特に、中間体1から自然に生じるエクチナサイジン化合物ET729を合成することが可能である。
【0116】
【化23】

【0117】
同様に、中間体16から、自然に生じる化合物ET594、ET745、及びET759B(中間体としてET770及びET736を経由して)及びそれぞれET594及びET736に関連するキノンを合成することが可能である。ET637に関連するキノンは、中間体18から得られる。
【0118】
【化24】

【0119】
ET729の合成は、ここで記載される。本発明はまた、同様の合成シークエンスの後、中間体12からET729の新規アナログを調整することも意図する。
【0120】
本発明の更なる側面において、中間体1は、1,4結合がET-743に見られるラクトン結合よりむしろアミド結合を含むエクチナサイジンアナログ(例えば77など)の新規ファミリーの合成に使用された。
【0121】
【化25】

【0122】
したがって、本発明によれば、当方は、ET-743に見られるラクトン結合よりむしろ、すなわち、その結合を欠く、アミド結合を有するエクチナサイジン誘導体を提供する。新規化合物の定義は、既知のエクチナサイジン化合物を除外する。新規化合物は、本明細書の末端の表におけるもの及びそのアナログを含む。アナログは、WO 0187894、WO 0187895又はWO 0069862において具体化されたものから1又はそれ以上の置換基によって異なるものとすることができ、一般に、当方のWO 0187894、WO 0187895又はWO 0069862において与えられた関連式内にある。
【0123】
それゆえ、本発明の化合物の一般式は、本明細書、特に表において新規化合物を同定し、及び前述の出願の一般式に基づく分子の残りの定義に従って一般化することによって達成される。当方のより初期のWO出願において与えられた好ましい定義も適用されるであろう。
【0124】
本発明の合成方法は、ET729、ET594、ET745及びET759B、ET594,ET637、ET736の関連キノン及びET743の結合ラクトンアナログ及び関連中間体の調整用の第一の方法を提供する。さらに本発明は、ET729の異なるアナログの調整に対する第一の合成方法を提供する。
【0125】
当該合成経路は、より経済的な経路を既知の腫瘍剤へ提供し、新たな活性化合物の調整を可能とする。
【0126】
新規合成方法の適当な出発物質は、天然ビス(テトラヒドロイソキノリン)アルカロイドに関連する化合物を含む。当該出発物質は、特許出願WO 0187894及びWO 0187895に説明されるような異なる培養液から入手できるサフラマイシン及びサフラシンの異なる分類からか、他の合成又は生化学的プロセスのいずれかによって調整することができる。
【0127】
1つの特別な側面において、本発明はスキーム1に説明されるようなエクチナサイジン729の調整用新規合成方法において中間体1(特許出願WO 0187894及びWO 0187895における中間体21)の使用を意図する。
【0128】
スキーム1
【化26】

スキーム1中、試薬:a)NaNO2、AcOH、THF、b)TBDPSCl、Im、DMAP、DMF、c)MEMCl、NaH、THF/H2O、d)m−CPBA、TEA、TFFA、DCM、c)HSnBu3、AcOH、(PPhPdCl、DCM、f)(PhSeO)2、DCM、g)Cs2CO3、アリールBr、DMF、h)TBAF、THF、i)システイン誘導体、EDC、HCl、DMAP、DCM、j)DMSO、TfO、DIPEA、t−BuOH、t−ブチル−テトラメチル−グアニジン、Ac2O、DCM、k)p−TsOH、CHCl、l)N-メチル ピリジン −4−カルボキシアルデヒドヨウ化物、DBU、シュウ酸、m)3−ヒドロキシ−4−メトキシ−フェネチルアミン、シリカゲル、EtOH、n)HSnBu3、(PPhPdCl、AcOH、DCM、o)AgNO、CH3CN、H2O
【0129】
一般に、中間体1又は関連化合物のET729などのエクチナサイジンか生成物への転化は、以下の変化を伴う。
(a)NH2のOHへの例えば、酢酸中の亜硝酸ナトリウムでの反応による転化。
(b)第一吸OH及びE環フェノールの保護。
(c)結合した第二級アミンの脱メチル化、その後のA環フェノールの脱保護及び酸化、ついで結合したアミンのアリル化。
(d)中間体10を得るための第一級アルコールの保護システイン側鎖の脱保護及びエステル化。
(e)(11を得るための)結合した環のサイクリック化反応による生成、ついで、中間体12を与えるためのN及びOno脱保護反応。
(f)ドーパミン残基のトランスアミン化による導入、及び中間体14を得るためのPictect−Spengler反応。
(g)Nアリル保護基の除去及びCNのOHへの転化。
【0130】
それゆえ、要約すれば、中間体1(シアノサフラシンBから得ることが可能)をET-729へ変えることが適当であり、この必然的に生じるエクチナサイジンへの第一の合成方法を生じる。
【0131】
中間化合物の高い官能性は、好ましくない副反応を防ぐためにE-環フェノール、システイン側鎖、結合窒素、及び第一級アルコールの保護基の使用を余儀なくさせる。
【0132】
このように多くの選択的な中間体を保護基の特定の選択によって発生させることができる。説明されていない他の保護基の使用も本発明の一部である。
【0133】
さらなる側面において、本発明は、中間体16(特許出願WO 0069862及びWO 0187895における中間体36として表示される)の、スキーム2に説明されたような必然的に生じるエクチナサイジン化合物ET594、ET745及びET759Bへの転化用の新規方法を提供する。
【0134】
中間体16は、上述した特許出願において記載されたような中間体1から得ることができ、アリルの代わりにNへ結合した−Meを有するスキーム1の中間体13と同じ構造を有する。
【0135】
スキーム2
【化27】

【0136】
更なる詳細において、当該方法は、以下の変化を伴う。
(a)CN基のOH基への転化による単一工程においてET594の中間体16からの転化。
(b)第二級アルコール官能基の分裂を減少させることによるET745のET743(中間体16から2つの工程で得られる)からの合成。
(c)ET770の形成を伴う3つの工程において中間体16からのET759B生成、その後の酸化及びニトリル基のヒドロキシル基への転化。
【0137】
それゆえ、本発明は、中間体16(シアノサフラシンから得られることが可能)から必然的に生じるエクチナサイジン化合物ET594、ET745及びET759Bを生成する簡便な新規方法も提供する。
【0138】
さらに、本発明は、中間体16(特許出願WO 0187894及びWO 0187895における中間体36として表示されている)及び中間体18(特許出願WO 0069862及びWO 0187895における中間体35として表示されている)から、ET594、ET637及びET736のキノン誘導体の合成用プロセスを提供する(スキーム3)。
【0139】
スキーム3
【化28】

【0140】
より詳細には、このようなプロセスは、以下の転化を含む。
(a)アミノ基のアセチル化による中間体19の形成、その後、石炭酸環の酸化、及びニトリル基のヒドロキシル基への転化を伴う3つの工程における中間体18からET637キノンの生成。
(b)石炭酸環の酸化反応及びニトリル基のヒドロキシル基への転化を通じての中間体16からの2つの工程におけるET594キノンの合成。
(c)中間体22を発生させるためのトリプトアミン分子の導入、酸化反応、及びニトリル基のヒドロキシル基への転化を伴う中間体16からの3つの工程におけるET736キノンの合成。
【0141】
それゆえ、本発明は、中間体16及び18(両方ともシアノサフラシンBから得ることか可能)から必然的に生じるエクチナサイジン化合物ET594、ET637及びET736の酸化誘導体を生成する簡潔で新規な方法を提供する。
【0142】
ET729のさらなる実施態様及び以下の合成手順において、本発明は、中間体12からET729の新規で異なるアナログを生成する方法を提供する。式I、II及びIIIの化合物を生成する好ましい方法は、典型的な置換基の例で以下の反応スキームに記述される。
【0143】
スキーム4
【化29】

【0144】
一般に、中間体12又は13のET729の異なるアナログへの転化は、以下の転換を伴う。
(a)異なる手順を通じてアセチル化反応、N-12でのダルアリール化反応、及びニトリル基のヒドロキシル基への相互交換は実験部において記述した。化合物40は、上述した最後の2工程によって2つの連続的なアシル化反応が起きる典型的な置換基を有する中間体の例である。
(b)N-12でのアセチル化反応による単一工程における中間体30から化合物35の生成。
(c)脱アリール化反応及びニトリル基のCuClを有するヒドロキシル基の転化による化合物13から化合物43の合成。
【0145】
スキーム5
【化30】

【0146】
より詳細には、このような方法は、中間体13から以下の変換を伴う。
(a)Bocカルボネートとしてのヒドロキシル基の保護、及びKOHを有するC-5の脱アセチル化による化合物14からの2つの工程における中間体46の生成。
(b)同様の合成手順に従う中間体46から化合物53及び54の合成:珍なモイルクロライド又はオクタン酸を有するC-5でのアシル化反応、カルボネート基の脱保護、N-12での脱アリール化反応、及び最後にニトリル基のヒドロキシル基への転化。
(c)3つの工程を伴う中間体13からのET729の異なるアナログの合成:トリプトアミン分子の導入、脱アリール化反応、及びニトリル基のヒドロキシル基への転化。
【0147】
スキーム6
【化31】

【0148】
より詳細において、スキーム6は、それぞれ中間体14及びET729から化合物67及び68の合成を記載する。
【0149】
更なる実施態様において、本発明は、ET743の1,4結合のラクトン結合及び関連中間体が、スキーム7で説明されるようにアミド結合で置換されるエクチナサイジンの新規ファミリーの合成用プロセスを提供する。
【0150】
【化32】

【0151】
より詳細には、中間体1(特許出願WO 0069862及びWO 0187895における中間体21)は、以下の工程手順を通じてこのような化合物へ転化することができる。
(a)中間体1の第1級アミン官能基と結合することによる単一工程における保護システイン断片の導入。
(b)中間体72を発生させるための保護基操作及び酸化反応。
(c)第1級アミノの脱保護によって従われる所望のラクタム結合構造を発生させるための環化。
(d)トランスアミノ化、Pictect-Spengler反応、及びニトリルのヒドロキシル基への転化を通じての合成の完了。
【0152】
それゆえ、本発明は、結合構造のラクトン結合が、ラクタム結合によって置換されるET743に関連する化合物の大きいファミリーの合成用プロセスを提供する。
【0153】
当業者が容易に賞賛するように、ここで述べた反応スキームは、種々の方法において修正及び/又は組み合わせることができ、工程の選択手順及びそこから発生した化合物は、本発明の一部である。
【0154】
それゆえ、これら及び他のルートによって、シアノサフラシンBを多くの中間体及び潜在的に抗腫瘍治療活性を有する誘導体に転換することは可能である。これらの中間体は、既に記述された化合物を出発して、又は別のルートを使用して製造することができる。
【0155】
新規活性化合物
当方は、当方が中間体として最初に調整した本発明のある化合物が癌の治療、例えば、白血病、肺がん、大腸がん、腎臓がん及びメラノーマなどにおいて異常な活性を有することを付随的に見出した。
【0156】
それゆえ、本発明は、治療的に有効的な量の本発明の化合物、又はその薬剤組成物を影響を受けた個体へ投与することからなる、がんに悩まさせるいずれかの動物、特に人を治療する方法を提供する。
【0157】
本発明は、活性成分として本発明の化合物を含む薬剤調整及びそれらの調整方法にも関する。
【0158】
薬剤組成物の例は、適当な成分を有するいずれかの固体(タブレット、ピル、カプセル、顆粒など)又は液体(溶液、懸濁液又はエマルジョン)、又は経口、局所的、非経口投与を含み、それらは、純粋な化合物、又はいずれかの担体又は他の薬理的活性化合物との化合物を含むことができる。これら組成物は、非経口的に投与するとき、無菌とすることが必要である。
【0159】
本発明の化合物又は組成物の投与は、いずれかの適当な方法、例えば、静脈内注入、経口調整投与、腹腔内投与及び静脈内投与などによってすることができる。当方は、24時間までの注入時間を使用することが好ましく、より好ましくは2〜12時間、最も好ましくは、2〜6時間である。治療を病院に一昼夜とどまることなしに行われる短い注入時間が、特に望ましい。しかしながら、もし要求されるなら、注入を12〜24時間又はそれより長くすることができる。注入は、適当な間隔、およそ2〜4週間で実行することができる。本発明の化合物を含む薬剤的組成物は、持続する放出配合においてリポソーム若しくはナノ球形カプセル、又は他の標準移送手段によって移送することができる。
【0160】
化合物の正確な投与量は、特定の配合、用途の形態、特定の位置、治療される宿主及び癌にしたがって変えられるであろう。老化、体重、性、食事、投与時間、排出の速度、宿主の状態、薬剤の組み合わせ、反応感受性及び病気の重篤度など他の因子も考慮させるであろう。投与は、最大許容投与量内で連続的に又は定期的に実行することができる。
【0161】
本発明の化合物及び組成物は、組み合わせた治療を提供するために他の薬剤とともに使用することができる。他の薬剤は、同様の組成物の一部を形成し、又は同時又は異なる時間での投与に対して別々の組成物として提供されることができる。他の薬剤の同定は、特に限定されないが、適当な候補は、
a) 抗有糸分裂効果を有する薬剤、タクサン薬剤(例えば、タクソール、パクリタキセル、タクソテール(taxotere), ドセタクセル)、ポドフィロトキシン、又はビンカアルカロイド(ヴィンクリスチン、ビンブラスチン)などの微小管モジュレーターを含め、特に細胞骨格因子を標的とするもの、
b)5−フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン、プリンアナログ(ペントスタチン、メトトレキサート)などの抗メタボリック薬剤、
c)窒素マスタードなどのアルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、又はイホスファミドなど)、
d)DNA標的薬剤、例えば、アントラサイクリン薬剤、アドラマイシン、ドキソルビシン、ファーマルビシン、エピルビシンなど、
e)エトポサイドなどトポイソメラーゼを標的とする薬剤、
f)エストロゲン、フルタミド、ロイプロレリン、ゴセレリン(goserelin)、サイプロトロン(syprotrone)又はオクトレオチドなどのホルモン及びホルモンアゴニスト又はアンタゴニスト、
g)ヘルセプチン(herceptin)などの抗体誘導体を含め腫瘍細胞においてシグナル形質導入を標的とする薬剤、
h)白金薬剤など(シス−プラチン、カルボンプラチン、オキサリプラチン、パラプラチン)又はニトロソウレアなどのアルキル化剤、
i) 例えばマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤など、腫瘍の転移に潜在的に影響を与える薬剤、
j)遺伝子治療及びアンチセンス剤、
k)抗体治療、
l)海洋起源、特に、アピリジン(aplidine)など、特にジデムニン(didemnins)など他の生物活性化合物、
m)特にデキサメタゾンなどのステロイドアナログ、
n)特にデキサメタゾンなどの抗炎症薬剤、及び
o) 特にデキサメタゾンなどの抗吐剤、を含む。
【0162】
本発明は、治療方法における用途用の本発明の化合物、及び癌治療用組成物の調整における化合物の使用へも拡張する。
【0163】
実施例
本発明は、以下の実施例によって説明される。
【0164】
実施例1
【化33】

【0165】
THF(569mL)及び水(285mL)中の1(9.84g、18.97mmol)の溶液をアイス浴中で0℃へ冷却した。その後、NaNO(1.96g、28.45mmol)及び90%aq. AcOH(18.97mL、0.33mol)を0℃で加え、その後混合物を23℃で18時間攪拌した。反応を0℃へ冷却後、飽和水溶性重炭酸ナトリウム溶液(300mL、塩基pH)及びジクロロメタン(500mL)を加えた。抽出後、更に水相をジクロロメタン(2x300mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。租固体をその後、MeOH中(379mL)で溶解し、1M NaOH(38mL)を0℃で加えた。混合物を23℃で4時間攪拌した。EtOAc(600mL)で0℃で希釈後、有機相を水(400mL)と飽和水溶性重炭酸ナトリウム溶液(100mL、塩基pH)の混合物で洗浄した。抽出後、水相をさらに、EtOAc(3x300mL)で抽出した。結合した有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、真空中でろ過、濃縮した。残余をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO,3:1〜2:1のHex:EtOAc勾配)によって精製し、白い固体として2(4.55g、46%)を得た。
【0166】

【0167】

【0168】
ESI−MSm/z:計算値 C2933:519.59 理論値(M+1)+:520.3
【0169】
実施例2
【化34】

【0170】
2(9.33g、0.018mol)の溶液へ、無水DMF中において(40mL、0.45M)23℃でイミダゾール(3.05g、0.045mol)及びDMAP(219mg、0.0018mol)を加えた。溶液を0℃で冷却し、TBDPSCl(7.0mL、0.027mol)を窒素雰囲気下で滴下して加えた。反応混合物を23℃へ放置し、室温で1時間15分放置した。この時間後、水(350mL )及びエチルアセテート/ヘキサン(3:2、250mL)の混合物を加えた。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(15:85〜2:3の勾配でエチルアセテート/ヘキサンの溶離混合物)で精製し、黄色の固体として3を得た(11.8g、87%)。
【0171】

【0172】

【0173】
ESI-MS m/z:計算値C4551Si:757.3.理論値(M+Na)+:780.3.
【0174】
実施例3
【化35】

【0175】
THF/H2O(113mL/0.31mL、0・14M)における中間体3(11.75g、0.016mol)の溶液へ、MEM‐クロライドを加えた(3.0mL、0.026mol)。溶液を0℃へ冷却し、水素化ナトリウム(930mg、0.023mol)を滴下して加えた(添加に対して1時間15分)。反応混合物を0℃で1時間アルゴンガス雰囲気下で放置した。この時間後、水(150mL)を加え、水相をジクロロメタンで抽出した(2x150mL)。組み合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧下で除去し、黄色の固体として中間体4(13.4g、100%)を得た。この化合物を精製せずに次の工程に使用する。
【0176】

【0177】

【0178】
ESI−MSm/z:計算値 C4959Si:845.4 理論値(M+1)+:846.3
【0179】
実施例4
【化36】

【0180】
無水ジクロロメタン(25mL、0.12M)において中間体4(2.51g、0.003mol)の溶液へ、−20℃でアルゴン雰囲気中でm−CPBAを加えた(1.33g、0.006mol)。溶液を−10℃になるまで25分間方落ちし、TEA(4.14mL、0.03mol)を加えて、反応混合物を0℃で放置し、最終的にTFAA(6.29mL、0.045mol)を滴下して加えて、溶液を0℃で30分間保持した。この時間後、水を加え、水相を分離して、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:4〜6:1の勾配でエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合物、メタノールでの最終洗浄)で精製し、黄色い固体として中間体5(2.1g、85%)を得た。
【0181】

【0182】
ESI−MSm/z:計算値 C48H57N3O8Si:831.4 理論値(M+Na)+:832.3
【0183】
実施例5
【化37】

【0184】
無水ジクロロメタン中(45mL、0.16M)の中間体5(5.9g、7.09mol)、(PPhPdCl2(399mg,0.57mmol)、酢酸(2.03mL、35.47mmol)の溶液へ水素化トリブチルスズを23℃で滴下して加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気中で35分間放置した。反応混合物をカラム(1:4〜8:1の勾配でエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)に注ぎ、中間体6(3.97g、71%)を黄色の固体として得た。
【0185】

【0186】
ESI-MS m/z:計算値:C45H53N3O8Si:791.4 理論値(M+Na)+:814.3
【0187】
実施例6
【化38】

【0188】
無水ジクロロメタン(20mL、0.12M)中の中間体6(1.87g、2.36mmol)の溶液へ、−15℃でアルゴン雰囲気下、無水ジクロロメタン中の(bbenceneseleninic)無水物(1.82g、3.53mmol)の溶液を滴下して加えた。溶液を−15℃で25分間放置した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を−10℃で加えた。水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。反応の租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:6〜6:1の勾配のエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、中間体7(1.53g、80%)を黄色固体及び1H-RMNによる異性体3:1の混合物として得た。
【0189】

【0190】

【0191】
ESI-MS m/z 計算値:C45H53N3O9Si 理論値(M+1)+:808.3
【0192】
実施例7
【化39】

【0193】
無水DMF(30mL、0.16M)中の中間体7(3.78g、4.68mmmol)の溶液へ、23℃でアルゴンガス雰囲気下、炭酸セシウム(5.35g、16.39mmol)及びアリールブロミド(2.03mL、23.42mmol)を加えた。反応混合物を23℃で16時間放置して、0℃で冷却し、過剰な塩基を破壊するために酢酸を滴下して加えた。溶液をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を滴下して加えた。水相をジクロロメタンで抽出して、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100/0〜2:1の勾配のヘキサン/エチルアセテートの抽出混合液)で精製し、中間体8(3.62g、91%)を黄色固体として得た。
【0194】

【0195】
実施例8
【化40】

【0196】
無水THF(10mL、0.1M)における中間体8(942mg、1.11mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下で、TBAF(3.33mL、3.33mmol)
を23℃で滴下して加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、2時間20分放置した。溶液をエチルアセテートで希釈し、塩水の飽和溶液を加えた。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:2〜2:1の勾配のエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、中間体9(461mg、68%)を黄色い固体として得た。
【0197】

【0198】

【0199】
ESI−MS m/z 計算値 C3239:609.3 理論値:(M+NA)+:632.3
【0200】
実施例9
【化41】

【0201】
無水ジクロロメタン(20mL、0.12M)中の中間体9(1.43g、2.34mmol)及びシステイン誘導体(1.40g、3.51mmol
)の溶液へ、23℃でEDC.HCl(1.12g、5.85mmol)、DMAP(144mg、1.17mmol)及びDIPEA(0.24mL,1.36mmol)
を加えた。溶液混合物を、アルゴン雰囲気下で2時間放置した。重炭酸ナトリウムの飽和溶液を加えて、水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:4〜2:1の勾配でエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)によって精製し、中間体10(1.42g、61%、いくつかの出発物質を回復させた)を黄色の固体及び4つの異性体の混合物として得た。
【0202】

【0203】
ESI−MS m/z 計算値C546212S: 990.4 理論値(M+1)+:991.2
【0204】
実施例10
【化42】

【0205】
反応フラスコを2回加熱し、数回真空/アルゴンで浄化し、反応をアルゴン雰囲気下で保持した。無水CHCl(4.0mL)中のDMSO(43.0μL)溶液へ(triflic)無水物(20.3μL)を−78℃で滴下して加えた。反応混合物を−78℃で20分間攪拌し、その後、無水CHCl(2.0mL)中の10(主要な異性体)(60mg、0.06mmol)の溶液を−78℃でカニューレで加えた。添加中、温度を−78℃で両方のフラスコ中で保持した。反応混合物を−40℃で35分間攪拌した。この時間後、iPrNet(160μL)を滴下して加えて、反応混合物を0℃で45分間保持した。その後、BuOH(57μL)及びグアニジン(96μL)を滴下して加えて、反応混合物を23℃で40分間攪拌した。この時間後、無水酢酸(86μL)を滴下して加えて、反応混合物を23℃で1時間以上保持した。その後、反応混合物をCHClで希釈し、NHCl、NaHCO3、NaClの飽和水溶液で洗浄した。合成した有機相をNaSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残余をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:4〜1:1の勾配でエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、11(34mg、67%)を、黄白色の固体として得た。
【0206】

【0207】

【0208】
ESI−MS m/z 計算値C425212S: 836.3 理論値(M+1)+:837.1
【0209】
実施例11
【化43】

【0210】
CHCl(1mL、0.03M)における中間体11(29mg、0.035mmol)の溶液へ、p−TsOH(40mg、0.21mmol)を23℃で滴下して加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、15時間放置した。反応をジクロロメタンで希釈して、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を加えた。水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:4〜2:1の勾配のエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、中間体12(16mg、71%)を黄色い固体として得た。
【0211】

【0212】

【0213】
ESI−MS m/z 計算値 C333648S:648.2 理論値:(M+1)+:649.1
【0214】
実施例12
【化44】

【0215】
DMF(2.3mL)中のピリジニウム塩(211mg、0.85mmol)の溶液へ、ジクロロメタン(2.9mL、0.016M最終濃度)中の中間体12(55mL、0.085mmol)の溶液を23℃で滴下して加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、4時間15分放置し、その後、DBU(13μL、0.085mmol)を加えて、溶液を23℃でアルゴンガス雰囲気下15分間攪拌した。この時間後、シュウ酸(2mL)の飽和溶液を加えて、溶液混合物を23℃でアルゴン雰囲気下で30分間放置した。反応混合物を0℃で冷却し、Et2Oで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液をpH=5になるまで加えた。水相をEt2O(x4)で抽出し、より多くの重炭酸ナトリウムで塩基性化し、より多くのEt2O(x4)で抽出した。合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:2〜2:1の勾配のエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、中間体13(28mg、51%)を黄色い固体として得た。
【0216】

【0217】
ESI−MS m/z 計算値 C333339S:647.1 理論値:(M+1)+:648.1
【0218】
実施例13
【化45】

【0219】
EtOH(0.7mL、0.06M)における中間体13(26mg、0.04mmol)及びドーパミン誘導体(24mg、0.14mmol)の溶液へ、23℃でシリカゲル(56mg)を加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、15時間放置した。反応の溶媒を減圧下で除去し、租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1〜4:1の勾配のエチルアセテート/ヘキサンの抽出混合液)で精製し、中間体14(30mg、94%)を黄白色の固体として得た。
【0220】

【0221】
ESI−MS m/z 計算値 C4244410S:796.3 理論値:(M+1)+:797.2
【0222】
実施例14
【化46】

【0223】
無水ジクロロメタン(1mL、0.04M)における中間体14(30mg、0.038mmol)、(PPh3)2PdCl2(3mg、0.003mmol),
酢酸(11μL,、0.188mmol)の溶液へ、23℃でアルゴン雰囲気下、HsnBu(36μL、0.13mmol)を滴下して加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、20分放置した。この時間後、溶液混合物をカラム(100/0〜30:1の勾配のジクロロメタン/メタノールの抽出混合液)上に注ぎ、中間体15(12mg、42%)を黄白色の固体として得た。いくつかの出発物質(17mg)をブチルスズ誘導体のトレースで単離した。
【0224】

【0225】

【0226】
ESI−MS m/z 計算値 C3940410S:756.2 理論値:(M+1)+:757.3
【0227】
実施例15
【化47】

【0228】
アセトニトリル(0.66mL)における中間体15(12mg、0.016mmol)の溶液へ、23℃で水(0.44mL、0.015M、最終濃度)及びAgNO(81mg、0.47mmol)を加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、23時間放置した。反応溶液をジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリムの飽和溶液及び塩化ナトリウムの飽和溶液を加えた。水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質Et−729をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100/0〜3:1の勾配のジクロロメタン/メタノールの抽出液)で精製し、最終生成物(8.3mg、70%)を白色固体として得た。
【0229】

【0230】

【0231】
ESI−MS m/z 計算値 C3841311S:747.2 理論値:(M+1)+:748.1
【0232】
実施例16
【化48】

【0233】
エチルアルコール中の化合物16(0.5g、0.80mmol)、3−ヒドロキシ−4メトキシ−フェネチルアミン(924mg、2.8mmol)の溶液へ、23℃でシリカゲル(1g)を加えた。反応混合物を23℃でアルゴンガス雰囲気下、16時間放置した。この時間後、溶媒を減圧下で除去し、反応の租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート中で1:2〜100%の勾配のエチルアセテート/メチレンの抽出混合液、メチレンクロリド/メチルアルコール9:1での最終洗浄)で精製し、Et-770 (564mg、91%)を黄白色の固体として得た。
【0234】

【0235】
ESI−MS m/z 計算値 C4042410S:770.7 理論値:(M+H)+:771.2
【0236】
実施例17
【化49】

【0237】
CH2Cl(3mL、0.03mmol)におけるEt-770(45mg、0.058mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、m-CPBA(15.1mg、0.087mmol)を0℃で加えた。反応を0℃で30分間攪拌し、その後、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加え、その後、水相をCH2Clで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、その後、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート/ヘキサン 3:1の抽出)で精製し、化合物17(45.6mg、99%)を得た。
【0238】

【0239】

【0240】
ESI−MS m/z 計算値 C4042411S:786.2 理論値:(M+Na)+:809.3
【0241】
実施例18
【化50】

【0242】
CHCN/H2O(6mL/2mL。0.007M)における化合物17(45mg、0.057mmol)の溶液へ、AgNO(287.1mg、1.71mmol)
を23℃で加えた。反応混合物をアルゴンガス雰囲気下、攪拌して、24時間光から保護した。反応溶液をCH2Clで希釈し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液及び塩水の飽和水溶液1:1で急冷した。水相をCH2Clで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、Et-759B(23.2mg、52%)を黄白色固体として得て、いくつかの出発物質(18.7mg、52%)を活性化した。
【0243】

【0244】

【0245】

【0246】
ESI−MS m/z 計算値 C3943312S:777.84 理論値:(M-H2O)+:760.2
【0247】
実施例19
【化51】

【0248】
THF/H2O(4.26mL/1.06mL、0.03M)における化合物16(100mg、0.16mmol)の溶液へ、23℃で、アルゴン雰囲気下、CuCl(79.5mg、0.80mmol)を加えた。反応を23℃でアルゴン雰囲気下で攪拌し、24時間光から保護した。反応溶液をCHClで希釈し、塩化アンモニウムの飽和水溶液で急冷した。水相を分離し、有機相を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。水相をCH2Cl2で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(60:1のCH2Cl/MeOHの抽出)で精製し、Et-594(70mg、71%)を黄色い固体として得た。
【0249】

【0250】

【0251】
ESI−MS m/z 計算値 C3032210S:612.1 理論値:(M-H2O+H)+:595.5
【0252】
実施例20
【化52】

【0253】
CH3CN/H2O(64.8mL/43.2mL、0.015M)におけるEt-770(1.25g、1.62mmol)の溶液へ、23℃でAgNO(8.27g、1.71mmol)
を加えた。反応混合物をアルゴンガス雰囲気下、攪拌して、24時間光から保護した。反応溶液をCH2Clで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液及び塩水の飽和水溶液1:1で急冷した。水相をCH2Clで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(49:49:2〜48:40:12の勾配のCHCl/EtOAc/MeOH)で精製し、Et-743(1.09g、88%)を黄色い固体として得て、いくつかの出発物質(75mg、6%)を活性化した。
【0254】

【0255】

【0256】

【0257】
ESI−MS m/z 計算値 C3943311S:761.3 理論値:(M‐H2O+H)+:744.4
【0258】
実施例21
【化53】

【0259】
メチルアルコール(1.5mL、0.02M)におけるEt-743(25mg、0.03mmol)の溶液へ、23℃でギ酸(11μL、0.3mmol)を加えた。反応溶液を23℃で6時間攪拌し、その後、溶媒を減圧下で除去して、租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl/EtOAc/MeOH 49:49:2)で精製し、Et-745(15.8mg、64%)を得た。
【0260】

【0261】

【0262】

【0263】
ESI−MS m/z 計算値 C3943310S:745.3 理論値:(M+H)+:746.2
【0264】
実施例22
【化54】

【0265】
CH2Cl2(520.8mg、0.84mmol)における化合物18(520mg、0.84mmol)の溶液へ、アルゴン下室温で無水酢酸(0.08mL、0.88mmol)を加えた。反応溶液を30分間攪拌し、その後、NaHCO3の飽和水溶液で急冷した。水相をCH2Clで抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、1:2、2:5、1:3)は、純粋な化合物19(96%)を与えた。
【0266】

【0267】

【0268】

【0269】
ESI−MS m/z 計算値 C333649S:664.2 理論値:(M+H)+:665.2
【0270】
実施例23
【化55】

【0271】
アセトン(15mL、0.01M)における化合物19(100mg、0.15mmol)の溶液へ、KH2PO4/NaHPO4(15mL、0.035Ml)の緩衝液中のFremy’s塩(141mg、0.52mmol)の溶液を加えた。24時間後、23℃で反応混合物をCH2 Cl2で抽出し、Na2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 1:2)は、純粋な化合物20(101mg、99%)を与える。
【0272】

【0273】

【0274】
ESI−MS m/z 計算値 C3334410S:678.2 理論値:(M+H)+:679.1
【0275】
実施例24
【化56】

【0276】
THF/H2O 4:1(5.6mL、0.009M)における化合物20(100mg、0.14mmol)の溶液へ、CuCl(145mg、1.47mmol)を加えた。24時間後、反応溶液を23℃でNH4Clの飽和水溶液で急冷し、塩水及びNaHCOの飽和水溶液で洗浄し、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNaSOで乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 32:1)は、純粋な化合物ET-637キノン(60mg、61%)を与えた。
【0277】

【0278】

【0279】

【0280】
ESI−MS m/z 計算値 C3235311S:669.2 理論値:(M‐H2O+H)+:652.1
【0281】
実施例25
【化57】

【0282】
アセトン(16mL、0.01M)における化合物16(100mg、0.16mmol)の溶液へ、KH2PO4/Na2HPO4の緩衝液(16mL、0.035M)中のFremy’s塩(151mg、0.56mmol)を加えた。24時間後、反応混合物を23℃でCH2Clで抽出し、Na2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 1:1)は、純粋な化合物21(79mg、78%)を与えた。
【0283】

【0284】

【0285】
ESI−MS m/z 計算値 C3129310S:635.2 理論値:(M+H)+:636.1
【0286】
実施例26
【化58】

【0287】
THF/H2O 4:1(4.4mL、0.009M)における化合物(79mg、0.12mmol)の溶液へ、CuCl(123mL、1.24mmol)を加えた。24時間後、反応溶液を23℃でNH4Clの飽和水溶液で急冷し、塩水及びNaHCO3の飽和水溶液で洗浄し、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 32:1)は、純粋な化合物Et-キノン(45mg、59%)を与えた。
【0288】

【0289】

【0290】

【0291】
ESI−MS m/z 計算値 C3030211S:626.2 理論値:(M-H2O+H)+:609.1
【0292】
実施例27
【化59】

【0293】
酢酸(1.5mL、0.08M)における化合物16(75mg、0.12mmol)の溶液へ、23℃でアルゴン下、トリプトアミン(68mg、0.42mmol)を加えた。反応混合物を23℃で24時間攪拌し、その後、酢酸を蒸発させた。NsHCO3の飽和水溶液を加え、混合物をCH2Cl2で抽出した。合成した有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 1:1)は、純粋な化合物22(90mg、99%)を与えた。
【0294】

【0295】

【0296】
ESI−MS m/z 計算値 C414158S:763.3 理論値:(M+H)+:764.2
【0297】
実施例28
【化60】

【0298】
アセトン(13mL、0.01M)における化合物22(100mg、0.13mmol)の溶液へ、KH2PO4/Na2HPO4緩衝液(13mL、0.035M)においてFremy‘s塩(122mg、0.45mmol)の溶液を加えた。24時間後、23℃で、反応混合物をCH2CL2で抽出し、NaSO4で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 1:1)は、純粋な化合物23(85mg、85%)を与えた。
【0299】

【0300】

【0301】
ESI−MS m/z 計算値 C413959S:777.3 理論値:(M+H)+:778.2
【0302】
実施例29
【化61】

【0303】
CH3CN/H2O 3:2(5.8mL、0.009M)における化合物23(85mg、0.10mmol)の溶液へ、AgNO3(549mg、3.27mmol)を加えた。24時間後、23℃で、反応を塩水とNaHCO3との飽和水溶液の混合液1:1で急冷し、10分間攪拌し、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 32:1)は、純粋な化合物ET-736キノン(40mg、50%)を与えた。
【0304】

【0305】

【0306】
ESI−MS m/z 計算値 C4040410S:768.3 理論値:(M‐H2O+H)+:751.2
【0307】
実施例30
【化62】

【0308】
CH2Cl2(3mL、0.05M)における化合物12(99.1mg、0.15mmol)の溶液へ、アルゴン下、23℃で無水酢酸(0.015mL、0.16mmol)を加えた。反応混合物を45分間攪拌し、その後、NaHCO3の飽和水溶液で冷却した。水相をCH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(3:2〜1:2の勾配のヘキサン/EtOAc)は、純粋な化合物24(97mg、91%)を与えた。
【0309】

【0310】

【0311】

【0312】
ESI−MS m/z 計算値 C353849S:690.2 理論値:(M+H)+:691.5
【0313】
実施例31
【化63】

【0314】
CH2Cl2(3mL、0.03M)における化合物12(130mg、0.20mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、無水トリフルオロ酢酸(0.057mL、0.40mmol)を加えた。反応混合物を30分間、23℃で攪拌し、その後、CH2Cl2で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc 3:2)は、純粋な化合物25(104mg、73%)を与えた。
【0315】

【0316】

【0317】
ESI−MS m/z 計算値 C3535F349S:744.2 理論値:(M+H)+:745.5
【0318】
実施例32
【化64】

【0319】
CH2Cl2(3.2mL、0.03M)における化合物12(60mg、0.09mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、ピリジン(0.008ml、0.09mmol)及び塩化パルミトイル(0.03mL、0.09mmol)を加えた。反応混合物を30分間、23℃で攪拌し、その後、CH2Cl2で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、3:2)は、純粋な化合物26(71mg、90%)を与えた。
【0320】

【0321】

【0322】
ESI−MS m/z 計算値 C496649S:886.5 理論値:(M+H)+:887.9
【0323】
実施例33
【化65】

【0324】
CH2Cl2(1.6mL、0.06M)における化合物12(65mg、0.1mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、ピリジン(0.009ml、0.11mmol)及び塩化プロピオニル(0.009mL、0.11mmol)を加えた。反応混合物を15分間、23℃で攪拌し、その後、CH2Cl2で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(1:1〜1:2の勾配のヘキサン/EtOAc)は、純粋な化合物27(41mg、59%)を与えた。
【0325】

【0326】

【0327】
ESI−MS m/z 計算値 C364049S:704.3 理論値:(M+H)+:705.6
【0328】
実施例34
【化66】

【0329】
CH2Cl2(2mL、0.05M)における化合物12(64mg、0.1mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、クマリン酸(23mg、0.13mmol)、DIPEA(0.05mL、0.15mmol)及びEDC.HCl(60mg、0.15mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン雰囲気下、23℃で4時間攪拌し、その後、CH2Cl2で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、1:1)は、純粋な化合物28(40mg、49%)を与えた。
【0330】

【0331】

【0332】
ESI−MS m/z 計算値 C4340411S:820.2 理論値:(M+H)+:821.8
【0333】
実施例35
【化67】

【0334】
CH2Cl2(1.5mL、0.03M)における化合物25(40mg、0.05mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、Et3N(0.035mL、0.24mmol)、塩化シンナモイル(27.7mg、0.016mmol)を加えた。30分後、反応混合物を、23℃でCH2Cl2で希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄して、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、3:2)は、純粋な化合物29(46mg、99%)を与えた。
【0335】

【0336】

【0337】
ESI−MS m/z 計算値 C4441F3410S:874.3 理論値:(M+H)+:875.6
【0338】
化合物30、31、32、33及び34の合成の一般的実験手順:脱アリール化反応
CH2Cl2(0.04M)中の出発物質の溶液へ、(PPhPdCl2 (0.08等量)、及び酢酸(5等量)を加えた。HSnBu3(最初の量8等量)を、23℃でアルゴン雰囲気下、滴下して加えた。追加のHSnBu3 (最終量48等量)を反応時間(1時間から1時間45分)滴下して加えた。この時間後、溶液をカラムに注いだ。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテートの混合液)は、純粋な化合物を与えた。
【0339】
実施例36
【化68】

【0340】

【0341】

【0342】
ESI−MS m/z 計算値 C323449S:704.2 理論値:(M+H)+:705.6
【0343】
実施例37
【化69】

【0344】

【0345】

【0346】
ESI−MS m/z 計算値 C3231F349S:704.2 理論値:(M+H)+:705.6
【0347】
実施例38
【化70】

【0348】

【0349】

【0350】
ESI−MS m/z 計算値 C466249S:846.4 理論値:(M+H)+:847.0
【0351】
実施例39
【化71】

【0352】

【0353】

【0354】
ESI−MS m/z 計算値 C333649S:664.2 理論値:(M+H)+:665.6
【0355】
実施例40
【化72】

【0356】

【0357】

【0358】
実施例41
【化73】

【0359】
CH2Cl2(0.8mL、0.05M)中の化合物30(25mg、0.04mmol)
の溶液へ、アルゴン雰囲気下、23℃で無水酢酸(0.005mL、0.042mmol)を加えた。1時間後、23℃でさらに無水酢酸(0.005mL、0.042mmol)を加えた。反応を4時間以上攪拌し、その後、NaHCO3の飽和水溶液で急冷した。水相をCH2Clで抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(2:5〜1:5の勾配のヘキサン/EtOAc)は、純粋な化合物35(24mg、90%)を与えた。
【0360】

【0361】

【0362】
ESI−MS m/z 計算値 C3436410S:692.2 理論値:(M+H)+:693.3
【0363】
化合物36,32,38,39,40及び41の合成用の一般的実験手順、すなわち、ニトリル基のヒドロキシル基への転化
【0364】
THF/H2O 4:1(0.03M)中の出発物質の溶液へ、10等量のCuClを加えた。反応を24時間攪拌し、光から保護した。この時間後、反応を、NH4Clの飽和水溶液で急冷し、CH2Clで希釈した。有機相を塩水及びNaHCOの飽和水溶液で洗浄し、水相をCH2Clで抽出した。合成した有機相をNaSO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl/MeOH)は、純粋な化合物を与えた。
【0365】
実施例42
【化74】

【0366】

【0367】

【0368】
ESI−MS m/z 計算値 C3135310S:641.2 理論値:(M‐H2O+H)+:624.3
【0369】
実施例43
【化75】

【0370】

【0371】

【0372】

【0373】
ESI−MS m/z 計算値 C3132F3310S:695.2 理論値:(M−H2O+H)+:678.4
【0374】
実施例44
【化76】

【0375】

【0376】

【0377】

【0378】
ESI−MS m/z 計算値 C4563310S:837.4 理論値:(M‐H2O+H)+:820.8
【0379】
実施例45
【化77】

【0380】

【0381】

【0382】
ESI−MS m/z 計算値 C3237310S:655.2 理論値:(M−H2O+H)+:638.4
【0383】
実施例46
【化78】

【0384】

【0385】

【0386】
ESI−MS m/z 計算値 C4038F3311S:825.2 理論値:(M−H2O+H)+:809.5
【0387】
実施例47
【化79】

【0388】

【0389】

【0390】
ESI−MS m/z 計算値 C3439310S:681.2 理論値:(M−H2O+H)+:664.6
【0391】
実施例48
【化80】

【0392】
CH2Cl2(1.5mL、0.040M)中の化合物13(39mg、0.06mmol)の溶液へ、(PPhPdCl2(3.4mg、0.004mmol)、酢酸(0.02mg、0.30mmol)及び最後にHsnBu3(0.05mL、0.2mmol)を加えた。30分後、23℃で反応物をカラムに注いだ。クロマトグラフィー(4:1〜1:2の勾配のヘキサン/エチルアセテート)は、純粋な化合物42(31mg、86%)を与えた。
【0393】

【0394】

【0395】
ESI−MS m/z 計算値 C302939S:607.2 理論値:(M+H)+:608.3
【0396】
実施例49
【化81】

【0397】
THF/H2O 4:1(1.7mL、0.009M)中の化合物42(30mg、0.05mmol)の溶液へ、CuCl(49mg、0.5mmol)を加えた。24時間後、23℃で反応混合物を、NHClの飽和水溶液で急冷し、塩水及びNsHCOの飽和水溶液で洗浄し、水相をCH2Cl2で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 16:1)は、純粋な化合物43(3mg、10%)を与えた。
【0398】

【0399】

【0400】
ESI−MS m/z 計算値 C2930210S:598.2 理論値:(M−H2O+H)+:583.1
【0401】
実施例50
【化82】

【0402】
CH2Cl2 4:1(9.5mL、0.032M)中の化合物14(414mg、0.5mmol)の溶液へ、アルゴン下、BocO(113mg、0.5mmol)及びピリジン(0.04mL、0.5mmol)を加えた。2時間後、23℃でさらにBocO(113mg、0.5mmol)及びピリジン(0.04mL、0.5mmol)を加えた。追加のBocO(113mg、0.5mmol)及びピリジン(0.04mL、0.5mmol)を3時間後加えた。全反応時間は、6時間である。反応混合物を、NaHCO3の飽和水溶液で急冷し、水相を、CH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 1:1)は、純粋な化合物44(365mg、78%)及び45(105mg、20%)を与えた。
【0403】
化合物44

【0404】

【0405】
ESI−MS m/z 計算値 C4752412S:896.3 理論値:(M+H)+:897.0
【0406】
化合物45

【0407】

【0408】
ESI−MS m/z 計算値 C5260414S:996.4 理論値:(M+H)+:997.7
【0409】
実施例51
【化83】

【0410】
THF/H2O 2:1(15mL、0.027M)中の化合物44(275mg、0.30mmol)の溶液へ、KOHの水溶液(4mL、1.1M)を加えた。反応混合物を23℃で2時間攪拌した。この時間後、反応を塩水で急冷し、CH2Cl2でs抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 1:1)は、純粋な化合物46(216mg、82%)を与えた。
【0411】

【0412】

【0413】
ESI−MS m/z 計算値 C4550411S:854.3 理論値:(M+H)+:855.6
【0414】
実施例52
【化84】

【0415】
CH2Cl2(4mL、0.032M)中の化合物46(108mg、0.13mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、23℃で、ピリジン(0.02mL、0.26mもl)及び塩化シンナモイル(21mg、0.13mmol)を加えた。反応混合物を23℃で2時間放置し、この時間後、NaHCO3の飽和水溶液で急冷し、水相をCH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 2:1)は、純粋な化合物47(53mg、43%)を与えた。
【0416】

【0417】

【0418】
ESI−MS m/z 計算値 C5556412S:984.4 理論値:(M+H)+:986.0
【0419】
実施例53
【化85】

【0420】
CH2Cl2(4mL、0.032M)中の化合物46(108mg、0.13mmol)の溶液へ、アルゴン雰囲気下、オクタン酸(0.02mL、0.13mmol),DMAP(31mg、0.26mmol)及びEDC.HCl(48mg、0.26mmol)を加えた。反応溶液を23℃で2時間攪拌した。この時間後、反応混合物を、CH2Cl2で希釈し、塩水で洗浄し、有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 2:1)は、純粋な化合物48(86mg、69%)を与えた。
【0421】

【0422】

【0423】
ESI−MS m/z 計算値 C4550411S:854.3 理論値:(M+H)+:855.6
【0424】
実施例54
【化86】

【0425】
CH2Cl2/H2O/TFA 2:1:3.3(3.1mL、0.013M)中の化合物47(38mg、0.03mmol)の溶液を、23℃で64時間攪拌した。反応混合物をNaHCO3の飽和水溶液で中和し、CH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 3:2)は、純粋な化合物49(34mg、99%)を与えた。
【0426】

【0427】

【0428】
ESI−MS m/z 計算値 C4948410S:884.3 理論値:(M+H)+:885.0
【0429】
実施例55
【化87】

【0430】
CH2Cl2/H2O/TFA 2:1:3.3(5.3mL、0.013M)中の化合物47(65mg、0.06mmol)の溶液を、23℃で64時間攪拌した。反応混合物をNaHCO3の飽和水溶液で中和し、CH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテート 3:2)は、純粋な化合物50(57mg、99%)を与えた。
【0431】

【0432】

【0433】
ESI−MS m/z 計算値 C4856410S:880.4 理論値:(M+H)+:882.0
【0434】
脱アリール化反応への一般的な実験手順後の化合物51及び52の合成
【0435】
実施例56
【化88】

【0436】

【0437】

【0438】
ESI−MS m/z 計算値 C4644410S:844.3 理論値:(M+H)+:845.0
【0439】
実施例57
【化89】

【0440】

【0441】

【0442】
ESI−MS m/z 計算値 C4552410S:840.3 理論値:(M+H)+:841.1
【0443】
化合物53及び54の合成用の一般的実験手順。ニトリル基のヒドロキシル基への内部転化。
【0444】
CH3CN/H2O 3:2(0.015M)中の出発物質の溶液へ、AgNO3(30等量)を加えた。24時間後、23℃で、反応を塩水とNaHCO3の飽和水溶液の混合液1:1で急冷し、10分間攪拌し、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOHの混合液)は、純粋な化合物53及び54を与えた。
【0445】
実施例58
【化90】

【0446】

【0447】

【0448】

【0449】
ESI−MS m/z 計算値 C4545311S:835.3 理論値:(M+H)+:836.0
【0450】
実施例59
【化91】

【0451】

【0452】

【0453】
ESI−MS m/z 計算値 C4453311S:831.3 理論値:(M+H)+:832.0
【0454】
トリプトアミン分子の導入、Pictect−Spengler反応、化合物55、56、57、及び58の合成への一般的実験手順
【0455】
酢酸(0.5、10−4M)中の化合物13の溶液へ、アルゴン雰囲気下、23℃でトリプトアミン剤を加えた。反応混合物を24時間、23℃(化合物57及び58に対して反応温度60℃)で攪拌し、その後、酢酸を蒸発させた。NaHCO3の飽和水溶液を加えて、混合物をCH2Cl2で抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/エチルアセテートの混合液)は、純粋な化合物を与えた。
【0456】
実施例60
【化92】

【0457】

【0458】

【0459】
ESI−MS m/z 計算値 C434358S:789.3 理論値:(M+H)+:790.0
【0460】
実施例61
【化93】

【0461】

【0462】

【0463】
ESI−MS m/z 計算値 C444559S:819.3 理論値:(M+H)+:820.5
【0464】
実施例62
【化94】

【0465】

【0466】

【0467】
ESI−MS m/z 計算値 C434359S:805.3 理論値:(M+H)+:806.5
【0468】
実施例63
【化95】

【0469】

【0470】

【0471】
ESI−MS m/z 計算値 C444558S:803.3 理論値:(M+H)+:804.4
【0472】
脱アリール化反応用の一般的実験手順の後の化合物59、60、61及び62の合成
実施例64
【化96】

【0473】

【0474】

【0475】
ESI−MS m/z 計算値 C403958S:749.3 理論値:(M+H)+:749.9
【0476】
実施例65
【化97】

【0477】

【0478】

【0479】
ESI−MS m/z 計算値 C414159S:779.3 理論値:(M+H)+:780.0
【0480】
実施例66
【化98】

【0481】

【0482】

【0483】
ESI−MS m/z 計算値 C403959S:765.3 理論値:(M+H)+:766.4
【0484】
実施例67
【化99】

【0485】

【0486】

【0487】
ESI−MS m/z 計算値 C414158S:763.3 理論値:(M+H)+:764.0
【0488】
化合物63、64、65、66及び67の合成用の一般的実験手順。ニトリル基のヒドロキシル基への内部転化。
【0489】
CH3CN/H2O 3:2(0.015M)中の出発物質の溶液へ、AgNO3を加えた(30等量)。24時間後、23℃で、反応を塩水とNaHCO3の飽和水溶液の混合液1:1で急冷し、10分間攪拌し、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOHの混合液)は、純粋な化合物63、64、65、66及び67を与えた。
【0490】
実施例68
【化100】

【0491】

【0492】

【0493】

【0494】
ESI−MS m/z 計算値 C394049S:740.3 理論値:(M+H)+:723.0
【0495】
実施例69
【化101】

【0496】

【0497】

【0498】

【0499】
ESI−MS m/z 計算値 C4042410S:770.3 理論値:(M+H)+:753.2
【0500】
実施例70
【化102】

【0501】

【0502】

【0503】
ESI−MS m/z 計算値 C3940410S:756.3 理論値:(M‐H2O+H)+:739.0
【0504】
実施例71
【化103】

【0505】

【0506】

【0507】

【0508】
ESI−MS m/z 計算値 C404249S:754.3 理論値:(M-H2O+H)+:737.3
【0509】
実施例72
【化104】

【0510】

【0511】

【0512】
ESI−MS m/z 計算値 C4145311S:787.8 理論値:(M−H2O+H)+:770.4
【0513】
実施例73
【化105】

【0514】
KOHのメタノール溶液(5.21mL、0.95mmol、0.1817M)中のEt-729(19.9mg、0.03mmol)の溶液を、アルゴン下23℃で攪拌した。1時間後、反応混合物を、CH2Cl2で希釈し、抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥した。クロマトグラフィーは、純粋な化合物を与えた。
【0515】

【0516】

【0517】
ESI−MS m/z 計算値 C3639310S:705.2 理論値:(M−H2O+H)+:688.4
【0518】
実施例74
【化106】

【0519】
無水ジクロロメタン(45mL、0.05M)中の中間体1(1.17g、2.26mmol)の溶液へ、23℃でアルゴン雰囲気下、EDC.HCl(0.87g、4.52mmol)及びDMAP(0.55g、4.52mmol)を加えた。反応混合物を23℃で、アルゴン雰囲気下1時間放置した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加え、水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:0から80:1の勾配でジクロロメタン/メタノールの抽出混合液)は、中間体69(1.43g、70%)を黄色固体として与えた。
【0520】

【0521】

【0522】

【0523】
ESI−MS m/z 計算値 C515758S:899.4 理論値:(M+H)+:900.4
【0524】
実施例75
【化107】

【0525】
無水アセトニトリル(8mL、0.19M)中の中間体69(1.37g、1.52mmol)の溶液へ、0℃でアルゴン雰囲気下、DIPEA(5.31mL、30.4mmol),
MEMCl(2.59mL、22.8mmol)及びDMAP(18,63mg、0.15mmol)を加えた。反応混合物を23℃で、アルゴン雰囲気下、5時間放置した。塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えて、水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュクロマトグラフィー(エチルアセテート/ヘキサン 2:3の抽出液)によって精製し、中間体70(1.38g、92%)を黄色固体として得た。
【0526】

【0527】

【0528】

【0529】
ESI−MS m/z 計算値 C5565510S:987.4 理論値:(M+1)+:988.6
【0530】
実施例76
【化108】

【0531】
無水ジクロロメタン(36mL、0.04M)中の中間体70(1.38g、1.39mmol)の溶液へ、23℃でアルゴン雰囲気下、(PPh32PdCl2(0.11g、重量で8%)、酢酸(0.39mL、6.98mmol)及び水素化トリブチルスズ(1.31mL、4.88mmol)を加えた。反応混合物を、23℃でアルゴン雰囲気下、30分間放置し、ヘキサンで希釈し、カラム(0:100〜3:2への勾配でエチルアセテート/ヘキサン)へ注ぎ、中間体71(1.16g、87%)を黄色い固体として得た。
【0532】

【0533】

【0534】
ESI−MS m/z 計算値 C52615O10S:947.4 理論値:(M+1)+:948.8
【0535】
実施例77
【化109】

【0536】
無水CH2Cl2(1.2mL、0.03M)中の化合物71(39mg、0.041mmol)の溶液へ、−10℃でアルゴン雰囲気下、CH2Cl2(0.6mL)中のbenceneseleninic 無水物(21.14mg、0.041mmol)の溶液を加えた。反応混合物を−10℃でアルゴン雰囲気下30分間攪拌した。反応混合物を、CH2Cl2で希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で急冷し、水相を、CH2Cl2で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、反応の租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物72(33mg、83%)を黄白色固体及びH−RMNによる1.3:1の異性体の混合物として得た。
【0537】

【0538】

【0539】
ESI−MS m/z 計算値 C5261511S:963.4 理論値:(M+1)+:964.9
【0540】
実施例78
【化110】

【0541】
反応フラスコを2回炎にかけ、数回真空/アルゴンで浄化し、アルゴン雰囲気下で反応を保持した。無水CH2Cl(20.7mL)中のDMSO(220.8μL)の溶液へ、トリフリック(triflic) 無水物(104.7μL)を−78℃で滴下して加えた。反応混合物を−78℃で20分間攪拌し、その後、無水CH2Cl2中(10.4mL)の72(300mg、0.31mmol)の溶液をカニューレによって加えた。添加後、温度を両方のフラスコにおいて−78℃で保持した。反応混合物を−40℃で35分間攪拌した。この時間後、iPr2Net(812.9μL)を滴下して加え、反応混合物を0℃で45分間保持した。その後、tBuOH(293.4μL)及びグアニジン(534.9μL)を滴下して加え、反応混合物を23℃で40分間攪拌した。この時間後、無水酢酸(441.1μL)を滴下して加え、反応混合物を23℃で1時間以上保持した。その後、反応混合物をCH2Clで希釈し、NH4Cl、NaHCO3及びNaClの飽和水溶液で洗浄した。合成した有機相をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。
【0542】
残余をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:4〜1:1の勾配のエチレンアセテート/ヘキサンの溶出混合液)によって精製し、73(160mg、64%)を黄白色固体として得た。
【0543】

【0544】

【0545】
ESI−MS m/z 計算値 C4051511S:809.3 理論値:(M+1)+:810.2
【0546】
実施例79
【化111】

【0547】
CHCl(11mL、0.02M)中の中間体73(169mg、0.21mmol)の溶液へ、23℃でp−TsOH(243mg、1.25mmol)を加えた。反応混合物を23℃で、アルゴン雰囲気下、14時間放置した。反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加えた。水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:0〜9:1の勾配で塩化メチレン/メチルアルコールの混合抽出液)によって精製し、中間体74(123mg、95%)をオレンジ色の固体として得た。
【0548】

【0549】

【0550】
ESI−MS m/z 計算値 C313557S:621.2 理論値:(M+1)+:622.2
【0551】
実施例80
【化112】

【0552】
DMF(6mL)中のピリジニウム塩(285mg、1.14mmol)の溶液へ、23℃でジクロロメタン(6mL、0.01M最終濃度)中の中間体74(71mg、6.114mmol)を加えた。反応混合物を、23℃でアルゴン雰囲気下、4時間15分放置し、その後、DBU(0.17mL、1.14mmol)を加えて、溶液を23℃で、アルゴン雰囲気下、15分間攪拌した。この時間後、シュウ酸の飽和溶液(11mL)を加え、反応混合物を23℃でアルゴン雰囲気下30分放置した。反応混合物を0℃で冷却し、Et2Oで希釈し、pH=5となるまで、重炭酸ナトリムの飽和溶液を加えた。水相をEt2O(x4)で抽出し、さらに、重炭酸ナトリウムで塩基性化し、さらにEt2O(x4)で抽出した。合成した有機相を重炭酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質を
フラッシュカラムクロマトグラフィー(100:0〜20:1の勾配で塩化メチレン/メチルアルコール混合抽出液)によって精製し、中間体75(38mg、55%)を黄色い固体として得た。
【0553】

【0554】

【0555】
ESI−MS m/z 計算値 C31324O8S:620.2 理論値:(M+1)+:621.1
【0556】
実施例81
【化113】

【0557】
酢酸(1.3mL)中の中間体75(23mg、0.037mmol)の溶液へ、1時間後ドーパミン誘導体(25mg、0.10mmol)を加えた。反応混合物を23℃でアルゴン雰囲気下50時間放置した。反応の溶媒を、減圧下除去し、残余をCH2Cl2で希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去し、租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:0〜1:2の勾配でCH2Cl2/エチルアセテートの抽出混合液)で精製し、中間体76(18mg、63%)を黄白色固体及び異性体の混合物として得た。
【0558】

【0559】

【0560】
ESI−MS m/z 計算値 C404359S:769.3 理論値:(M+1)+:770.0
【0561】
実施例82
【化114】

【0562】
アセトニトリル(0.6mL)中の中間体76(7mg、0.009mmol)no
溶液へ、23℃で水(0.4mL、0.015M最終濃度)及びAgNO3(46mg、0.27mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン雰囲気下、23℃で31時間放置した。反応混合物をジクロロメタン及び重炭酸ナトリウムの飽和溶液で希釈し、塩化ナトリウムの飽和溶液を加えた。水相をジクロロメタンで抽出し、合成した有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。租物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート中1/9〜100%の勾配のジクロロメタン/エチルアセテートの溶出液)によって精製し、最終生成物77(4mg、58%)を黄白色固体として得た。
【0563】

【0564】

【0565】
ESI−MS m/z 計算値 C3944410S:760.3 理論値:(M-H2O+1)+:743.0
【0566】
抗腫瘍スクリーニング用のバイオアッセイ
【0567】
これらの測定の完了は、テストすべきサンプルへ細胞の連続的提示をすることによって試験管内腫瘍細胞培養の成長が阻害されることである。
【0568】
【表1】

【0569】
細胞をカウントすることによる細胞成長の阻害
この測定の形態は、16mm直径の24ウエル多数皿を使用する(Bergeron、1984;Schroeder, 1981)。使用した腫瘍細胞株は、P-388(ATCC CCL 46)、DBA/2マウス由来のリンパネオプラズマの懸濁培養;A-549(ATCC CCL 185)、ヒト肺癌腫の単一層培養;HT-29(ATCC HTB-38)、ヒト大腸癌腫の単一層培養;MEL-28(ATCC HTB-72)ヒトメラノーマの単一層培養;及びDU-145(ATCC HTB-81)ヒト前立腺癌腫の単一層培養である。
【0570】
成長の増殖基において、10%子牛血清(FCS)、10−2M、重炭酸ナトリウム及び0.1U/ l ペニシリンG +0.1g/l ストレプトマイシン硫酸塩で補ったEagle’s最小基礎培地で、Earle’sバランス塩と、非必須アミノ酸、2.0mM L-グルタミンを融資、重炭酸ナトリウムを有しない(EMEM/neaa)において、細胞を維持した。実験用に、細胞をトリプシンを使用してサブ集合培地から収穫し、播種前に新鮮な培地で再懸濁する。
【0571】
P-388細胞を、テストすべきサンプルの異なる濃度を含むEMEM 5%FCSの1ml分画においてウエル当たり1x10細胞で16mm直径ウエルへ播種した。細胞が、成長の対数基のままであることを確認するために、薬剤なしの培養の別のセットを成長の対照例として播種した。すべての決定を繰り返し行った。37℃で5%CO、98%の湿度雰囲気において、3日間のインキュベーション後、およそIC50を薬剤を有するウエルの成長をウエル対照例における成長とを比較することにより決定した。
【0572】
A-549、HT-29、MEL-28及びDU-145細胞を、テストすべきサンプルの異なる濃度を含むEMEM 5%FCSの1ml分画においてウエル当たり1×10この細胞で16mm直径のウエルに播種した。細胞が成長の対数期のままであることを確認するために、薬剤なしの培養の別のセットを成長の対照例として播種した。すべての決定を繰り返し行った。37℃で、5%CO、98%湿った雰囲気中で3日間インキュベーションした後、細胞を0.1%クリスタルバイオレットで染色した。およそのIC50を薬剤を有するウエルにおける成長とウエル対照例における成長とを比較することによって決定した。
【0573】
活性を定量化するために、インキュベーション時間後、細胞をトリプシン化し、Coulter Counter ZMでカウントした。すべてのカウント(ウエル当たりのネット細胞)は、再現ウエルの平均を示す。%G、成長の%は、薬剤なしの培養と匹敵する。これらの測定の結果は、より正確なIC50値を決定する投与―応答曲線を作るのに使用する(50%細胞成長阻害を生産するサンプル濃度)。
【0574】
得られた結果は、潜在的に癌治療としてある薬剤の実用性を予想する。この技術用に、1μg/mlより小さいIC50値を示す化合物は、さらなる研究を続けるために選別された。IC50のデータは薬剤が細胞成長抑制性とすることができるかどうかばかりでなく、腫瘍減少の点で潜在性を有してかどうかも予想することができる。
【0575】
比色分析による細胞成長の阻害
【0576】
測定の比色タイプは、スルホロダミンB(SRB)反応を細胞成長と実行可能性の定量測定用に採用した。(Philip Skehan等に記述された以下の技術(1990)、New colorimetric cytotoxicity assay for anticancer drug screening, J. Natl, Cancer Inst.,82:1107-1112)
【0577】
測定のこの形態は、9mm直径の96ウエル細胞培養マイクロプレートを使用する(Faircloth、1988;Mosmann、1983)。細胞株の大部分は、異なるヒト腫瘍タイプから誘導したAmerican Type Culture Collection(ATCC)から得られた。
【0578】
細胞を、0.1g/lペニシリン及び0.1g/lストレプトマイシン サルフェートで補ったRPMI 1640 10%FBSにおいて維持し、その後、37℃、5%CO2、及び98%湿度でインキュベートした。実験用に、細胞をトリプシンを使用してサブ集合培地から収穫し、播種前にフレッシュな培地において再懸濁した。
【0579】
細胞を、96ウエルマイクロタイタープレートにおいて、195μl培地の分画においてウエル当たり5×10細胞で播種し、それらを薬剤フリー培地において18時間成長させることによってプレート表面へ取り付ける。その後、サンプルを10〜10−8の範囲において5μlの分画において加え、DMSO/EtOH/PBS(0.5:0.5:99)に溶解した。48時間露出後、抗腫瘍効果をSRB手法により測定した。即ち、細胞を50μlの低温50%(wt/vol)トリクロロ酢酸(TCA)を加え、60分間4℃でインキュベートすることによって固定する。プレートを脱イオン水で洗浄し、乾燥する。SRB溶液の100μl(1%酢酸の0.4%wt/vol)を各マイクロタイターウエルへ加え、10分間室温でインキュベートした。未結合のSRBを1%酢酸で洗浄することによって、除去する。プレートをエアードライして、結合した株をトリス緩衝液で可溶化する。光学密度を490nmの単一波長で自動分光測定プレートリーダーで読んだ。
【0580】
3種のウエルからの平均+/‐SDの値を計算する。細胞応答のいくつかのパラメータを計算することができる。GI=成長阻害、TGI=全成長阻害(細胞成長抑制効果)及びLC=細胞死(細胞傷害性効果)。
【0581】
得られた結果は、潜在的に腫瘍治療としてのある種の薬剤の有用性を予想することができる。この技術のために、10μg/mlより小さい値のGI50を示す化合物を更なる実験で継続するために選別する。GI50のデータは、薬剤が、細胞成長抑制とすることができるかのみならず、腫瘍減少の点で潜在性を有することの予想も可能とする。
【0582】
活性データ(モル)
【表2】

【0583】
【表3−1】

【表3−2】

【0584】
【表4−1】

【表4−2】

【0585】
【表5−1】

【表5−2】

【0586】
【表6−1】

【表6−2】

【0587】
【表7−1】

【表7−2】

【0588】
【表8−1】

【表8−2】

【0589】
【表9−1】

【表9−2】

【0590】
【表10−1】

【表10−2】

【0591】
【表11−1】

【表11−2】

【0592】
【表12−1】

【表12−2】

【0593】
【表13−1】

【表13−2】

【0594】
【表14−1】

【表14−2】

【0595】
【表15−1】

【表15−2】

【0596】
【表16−1】

【表16−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
環Eにおいて、キノン基を有するエクチナサイジン化合物。
【請求項2】
1,4架橋を有する請求項1記載の化合物。
【請求項3】
1,4スピロアミン架橋を有する請求項1記載の化合物。
【請求項4】
1,4架橋が、式
【化1】

であり、エクチナサイジン化合物の−CH2−が少なくとも1位であり、−S-が4位であり、Xが、−O-又は等量式であり、R及びRは、それらが結合する炭素とともに基、すなわち、
−C(=O)−
-CHNH又は当該基の保護型又は誘導型、
-CHOH又は当該基の保護型又は誘導型、
式、
【化2】

の基(式中、Rは、水素、又は置換若しくは未置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、又はヒドロカルボイルから好ましくは選択され、Xは、水素、又は置換若しくは未置換ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ又はヒドロカルボイル、又は保護基である)、
式、
【化3】

の基(式中、R及びXは、定義されたもの。)を、形成することを特徴とする請求項2記載の化合物。
【請求項5】
式、
【化4】

であり、R、R、及びXが、請求項4に定義されたものであり、Rが、−OH、又は当該基の保護型又は誘導型であり、Rは、−OCHであり、Rは、はともに-O−CH―O基を形成し、R12bは、保護基、ハロゲン、置換又は未置換ヒドロカルビル、アリール、カルボネート、カルバメート、環状アミド又はアミノ酸であり、R21は、−H、−OH又はーCNであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項6】
及びRは、それらが結合する炭素とともに基、すなわち、
−CO−
−CHNX1X2(式中、X1は、請求項4に定義されたもの、X2は、請求項4においてX1に対して定義されたものである。)
−CHOX1(式中、X1は、請求項4に定義されたものである。)、
式、
【化5】

の基(式中、Rが水素、又は置換又は未置換ヒドロカルビル、及びX1が水素、又は置換又は未置換ヒドロカルビル、又は-(CO)OR‘であり、R’は、置換又は未置換ヒドロカルビルである。)、式、
【化6】

の基(式中、R及びXは定義されたもの)を形成することを特徴とする請求項5記載の化合物。
【請求項7】
5が-OH又は置換又は未置換アシル誘導体である請求項5又は6記載の化合物。
【請求項8】
、又はRがともに-O-CH−O−基を形成する請求項5、6又は7記載の化合物。
【請求項9】
12bが、水素、又は置換若しくは未置換ヒドロカルビル、アミノ酸又はアシルである請求項5〜8項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
21が、−OH又は−CNである請求項5〜9項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
Xが、−NH又は−O−である請求項5〜10項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
出発物質としてN−12位で置換したエクチナサイジンを提供し、その置換を除去することからなる方法。
【請求項13】
N−H基が誘導されている請求項12記載の方法。
【請求項14】
1,4結合が、1−変性、10−ヒドロキシ、12−保護、18−保護ヒドロキシ、ジ−6,8エノン融合環前駆体化合物を使用して形成されるエクチナサイジン化合物を調整する方法。
【請求項15】
式(B)の化合物
【化7】

(式中、R21は定義されたもの、Protは、保護基である。)が、1位の−CH2NH2を−CH2OHへ変化させ、1位の−CH2OHを保護し、18位の−OHを保護し、12位のメチル基を除去し、5位を脱保護し、環Aに対してジ−6.8−エノン環を形成し、12位を保護し、1位の保護基を除去し、1,4結合を与えるために設定された1位の変性基を形成し、1,4結合を形成し、18位を脱保護し、選択的に1,4結合を修飾し、12位の保護基を除去し、さらに選択的に構造を修飾することを特徴とするエクチナサイジンを調整する方法。
【請求項16】
さらに修飾が、1又はそれ以上の1位置換の修飾、5位置換の修飾、18位置換の修飾、及び環Eのキノンへの変換を含む請求項3記載の方法。
【請求項17】
式(A)
【化8】

(式中、Ra、又はRは、それらが結合する炭素とともに、基―C(=O)−、基―CH(R)(式中、Rは、OX1又はN(X)であり、各前記Xは、H、R’、−C(=O)R‘、−O(C=O)R’、置換若しくは未置換ヒドロカルビルである。)、又はスピロ環を形成し、
は、−OH、又はこのような基の保護型又は誘導型であり、
は、−OCH3であり、Rは、−OHであり、また、R及びRは、ともに−O-CH2-O- 基を形成し、R12は、保護基であり、R21は、−H,−OH又は−CNであり、Xは、−NH−又は−O−であり、環Eは、式、
【化9】

18は、−OHであるか、又はこれらの保護型若しくは誘導型である。)エクチナサイジン化合物。
【請求項18】
請求項5記載の化合物において、N-12の保護基が、水素を与えるために除去されるエクチナサイジン化合物の調整方法。
【請求項19】
N-12の水素が、別の置換R12aによって置換されている請求項18記載の方法。
【請求項20】
式(Ac)
【化10】

(式中、Ra、R、R、R、R、R12b、R21及び環Eが先行するいずれかのクレームにおいて定義されたものである。)のエクチナサイジン化合物。

【公開番号】特開2010−215645(P2010−215645A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−120823(P2010−120823)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【分割の表示】特願2003−566011(P2003−566011)の分割
【原出願日】平成15年2月4日(2003.2.4)
【出願人】(504297722)
【Fターム(参考)】