説明

自穿孔型モニター

【課題】地盤改良前に行なわれる削孔中や、圧送する流体の切替の際における、ノズルへの目詰まり防止可能な自穿孔型のモニターを提供する。
【解決手段】先端部分に削孔ビット10を有し、側面部分にセメントミルク噴射ノズル18を有する。セメントミルク噴射ノズル18の先端には、該噴射ノズル18を覆う封止部19を設け、地盤改良の際に、セメントミルクMをモニター1内に圧送することにより封止を解除する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧噴射注入地盤改良工法に用いられる自穿孔型モニターに関する。ただし、この「高圧噴射注入地盤改良工法」とは、通称的に使用され、撹拌や混合の程度により「高圧噴射撹拌混合地盤改良工法」とも呼ばれるものである。
【背景技術】
【0002】
この種の高圧噴射注入地盤改良工法において、現在では、例えば、「RJP工法」が多用されている。「RJP工法」とは、地盤中の注入管を軸回りに回転させながら引き上げるにあたり、先端部分にモニターが取付けられた注入管から一側方に高圧水及び圧縮エアを噴射するとともに、この噴出位置よりも下方の注入管から一側方にセメントミルク及び圧縮エアを高圧噴射する工法である。
高圧噴射注入地盤改良工法に用いられる注入管は、一般的に、先端側からモニター(先端装置とも呼ばれる)と、高圧水WとセメントミルクM及び圧縮エアAが流動する三重管ロッドと、高圧水圧送ホース、セメントミルク圧送ホース、圧縮エア圧送ホースが接続されるスイベルから構成される。
図6に示すように、通常、三重管ロッドに接続されるモニター110の基端側には、中心部に削孔水W0及びセメントミルクM流路111、中間に高圧水W流路112、外側に圧縮エアA流路113の3流路を有する。
自穿孔型の注入管では、モニターの先端部分に削孔ビット114が取り付けられている。この削孔ビット114には、削孔水流路を通して送られてきた削孔水W0を吐出させる吐出口が形成されている。
また、内管部120には、高圧水Wのみを噴射する高圧水噴射ノズル115,115が取り付けられ、高圧水W用通路112,112と連通されており、注入管110の上下方向に関して同じ位置に、かつ相反する位置に2ヶ所設けられている。高圧水Wの噴射方向は、いずれも水平方向になっている。
さらに、注入管110の高圧水噴射ノズル115,115の設けられた位置よりも下方には、二側方にセメントミルクM及び圧縮エアAを高圧噴射するセメントミルク噴射ノズル116,116が設けられている。このセメントミルク噴射ノズル116は、図中に拡大して示すように、セメントミルクMを噴射する核ノズル116Aと、この核ノズル116Aの周囲を包囲し圧縮エアAを噴射する包囲ノズル116Bとで構成されており、それぞれが、セメントミルクM流路111又は圧縮エアA流路113と連通されている(なお、圧縮エアA流路113と包囲ノズル116Bとの連通は、圧縮エアA流路113と直交する連絡流路113Aを介してのものである。)。セメントミルク噴射ノズル116は、注入管110の上下方向に関して異なる位置に、かつ相反する位置に2ヶ所設けられている。セメントミルクM及び圧縮エアAの噴射方向は、上側のセメントミルク噴射ノズル116は斜め下方向に、下側のセメントミルク噴射ノズル116は水平方向になっている。
削孔水W及びセメントミルクM流路から削孔水Wを図示しない削孔水吐出孔に送り、又はセメントミルクMをセメントミルク噴射ノズル116に送るという流路方向の切り替えは、注入管110の先端に内蔵させた切替バルブ117によって行う。
この切替バルブ117は、弁座117Aとこの弁座117Aに向かって投入されるボール117Bとによって構成される。削孔水Wの供給に際しては、ボール117Bを投入せず、削孔水W0を、弁座117Aを通る流路118を通して削孔水吐出孔に送る。セメントミルクMの供給に際しては、ボール117Bを投入することにより流路118を封止し、セメントミルクMをセメントミルク噴射ノズル116に送るものである。
【特許文献1】特開2003−286717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、地盤改良前に行なわれる削孔中や、削孔水W0からセメントミルクMの切替の際に、モニター110の中心部の流路内が一時的に減圧状態になることにより、セメントミルク噴射ノズル116におけるセメントミルクMを噴射する核ノズル116Aや圧縮エアAを噴射する包囲ノズル116Bに地中の土砂が入り込み、目詰まりしてしまう虞があった。
そこで、本発明の主たる課題は、地盤改良前に行なわれる削孔中や、圧送する流体の切替の際における、ノズルへの目詰まり防止可能な自穿孔型のモニターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
請求項1記載の発明は、先端部分に削孔ビットを有し、側面部分にセメントミルク噴射ノズルを有する自穿孔型モニターであって、前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルを覆う封止部が設けられ、地盤改良の際に、セメントミルクをモニター内に圧送することにより封止を解除する構成とされた、ことを特徴とする自穿孔型モニターである。
【0005】
<請求項2記載の発明>
請求項2記載の発明は、先端部分に削孔ビットを有し、側面部分にセメントミルクを噴射する核ノズルと、この核ノズルの周囲を包囲し圧縮エアを噴射する包囲ノズルとで構成されるセメントミルク噴射ノズルを有する自穿孔型モニターであって、前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部が設けられ、地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して前記封止部材を吹き飛ばし、封止状態を解除する構成とされた、ことを特徴とする自穿孔型モニターである。
【0006】
(作用効果)
セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルを覆う封止部が設けられ、地盤改良の際に、セメントミルクをモニター内に圧送することにより封止を解除する構成とすることにより、地盤改良前に行なわれる削孔時や地盤改良への切替の際に、セメントミルク噴射ノズルへの地中からの土砂の流入を防止することができ、ノズルの目詰まりを防止することができる。
具体的には、セメントミルク噴射ノズルの先端に、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部を設け、地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して封止部材を吹き飛ばし、封止状態を解除する構成とすることができる。
【0007】
<請求項3記載の発明>
請求項3記載の発明は、先端部分に削孔ビットと、この削孔ビットに形成された吐出口と、を有し、側面部分にセメントミルクを噴射する核ノズルと、この核ノズルの周囲を包囲し圧縮エアを噴射する包囲ノズルとで構成されるセメントミルク噴射ノズルを有し、 内部に圧縮エア流路と削孔水流路を兼用する第1の流路と、セメントミルク用の第2の流路と、を備えた自穿孔型モニターであって、前記第1の流路の先端は、第1の流路よりも横断面が大きい貯留部に接続され、この貯留部は、圧力制御弁を介して前記吐出口と連通すると共に、連絡流路を介して前記包囲ノズルと連通し、前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部が設けられ、削孔の際には、削孔水を圧送して圧力制御弁を押圧し、前記吐出口から吐出させる一方で、前記封止部材により前記包囲ノズルからの削孔水の噴射は防止され、地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して前記封止部材を吹き飛ばして、封止状態を解除する構成とされた、ことを特徴とする自穿孔型モニターである。
【0008】
(作用効果)
セメントミルク噴射ノズルの先端に、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部を設け、地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して封止部材を吹き飛ばし、封止状態を解除する構成とすることにより、地盤改良前に行なわれる削孔時や、地盤改良への切替(削孔時には圧縮エア流路とした第1の流路を、地盤改良の際には削孔水流路とするために接続を切替える)の際の一時的な減圧状態でも、セメントミルク噴射ノズルへの地中からの土砂の流入を防止することができ、ノズルの目詰まりを防止することができる。
また、封止部材により、削孔中は削孔水が包囲ノズルからの噴射を防止することができる。
【0009】
<請求項4記載の発明>
請求項4記載の発明は、内部に高圧水を圧送する第3の流路を有し、側面のセメントミルク噴射ノズルよりも上方に高圧水噴射ノズルが形成された、請求項3記載の自穿孔型モニターである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、地盤改良前に行なわれる削孔中や、圧送する流体の切替の際における、ノズルへの目詰まりを防止することができる等の利点がもたらされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<注入管の概要>
本発明に係る自穿孔型モニター1は、図1に示すように、その基端側に、高圧水W、削孔水W0、セメントミルクM及び圧縮エアAがそれぞれ圧送されるロッド2と、このロッド2の基端側に、高圧水圧送ホース(図示せず)、セメントミルク圧送ホース(図示せず)、圧縮エア圧送ホース(図示せず)が接続されるスイベル3とが連結されることにより、高圧噴射注入地盤改良工法に用いられる注入管が構成されるものである。なお、ロッドは三重管構造であり、圧縮エア流路と削孔水流路を兼用し、圧縮エアA又は削孔水W0が圧送される外管21と、高圧水Wが圧送される中管22と、セメントミルクMが圧送される内管23と、から構成されている。また、スイベル3には、それぞれの圧送ホースが接続される供給口が形成されている。これら供給口としては、圧縮エアA又は削孔水W0が供給される供給口31と、高圧水Wが供給される供給口32と、セメントミルクMが供給される供給口33と、が形成されている。
【0012】
<本発明に係る自穿孔型モニターの構成>
自穿孔型モニター1の基端部には、図2に示すように、圧縮エアA流路と削孔水W0流路を兼用する第1の流路11と、セメントミルクMが圧送される第2の流路12と、高圧水Wが圧送される第3の流路13と、が形成されている。
【0013】
第1の流路11の先端は、貯留部14に接続されている。この貯留部14は、第1の流路11よりも横断面が大きい円筒体形状をしており、流体の一時的貯留によって整流作用を発揮するとともに噴射ノズル側への供給圧の安定化作用を発揮するものである。
貯留部14の先端部分は、圧力制御弁15を介して、削孔ビット10に形成された吐出口10Aと連通している。この圧力制御弁15は、弁座15Aと、ボール15Bと、このボール15Bを弁座15Aに向って押圧するバネ15Cと、を備えている。この圧力制御弁15は、一定の圧力以上になると開放されるように構成されており、削孔の際には、削孔水W0を第1の流路内に圧送して圧力制御弁15を押圧し、削孔対象地盤に向って吐出口10Aから吐出させるようになっている。
ここで、削孔水W0を吐出する圧力としては、送給ポンプ(図示せず)の元圧(送り圧力)で1.0〜3.0MPaである。また、削孔水W0の吐出量は、50〜300リットル/分である。一方、圧縮エアAの噴射圧としては、コンプレッサ(図示せず)の元圧(送り圧力)で0.69〜1.27MPa以上が好適である。また、圧縮エアAの噴射量は、5〜18m3/分、通常は6〜8m3/分程度が好適である。
この圧力制御弁15は、図2及び図3に示すように、削孔水W0の圧よりエア圧の方が低いため、削孔の際に削孔水W0が送られると開放され、地盤改良の際に圧縮エアAが供給されても開放されないように調整されている。また、この圧力制御弁15よりも先端側には逆流防止のための逆止弁16が取付けられている。
また、貯留部14は連絡流路17,17を介して包囲ノズル18Bと連通しており、地盤改良の際には、圧縮エアAを第1の流路11内に圧送して、この貯留部14から連絡流路17,17を介して包囲ノズル18Bから圧縮エアAを噴射するようになっている。この圧縮エアAは、核ノズル18Aから噴射されるセメントミルクMを包囲する役割をもっている。
後述するように、削孔時には、包囲ノズル18Bは封止部材19Aにより覆われており、削孔水W0が貯留部14から連絡流路17,17を流れてきても削孔中は削孔水W0が包囲ノズル18Bから噴射されないようになっている。
なお、第1の流路11には、削孔の際には削孔水W0を供給し、地盤改良の際には圧縮エアAを圧送されるものであるが、この切替は、地上において、高圧水圧送ホース(図示せず)と圧縮エア圧送ホース(図示せず)との接続を切り替える切替装置(図示せず)によって行なわれるものである。
【0014】
第2の流路12は、図2及び図4に示すように、その先端部分でモニター長手方向から水平方向に円弧を描きながらセメントミルク噴射ノズル18に接続されている。
セメントミルク噴射ノズル18は、図中に拡大して示すように、セメントミルクMを噴射する核ノズル18Aと、この核ノズル18Aの周囲を包囲し圧縮エアAを噴射する包囲ノズル18Bとで構成されており、核ノズル18AはセメントミルクM流路である第1の流路11に、及び包囲ノズル18Bは上下に形成された連絡流路を介して貯留部に連通されている。セメントミルク噴射ノズル18は、セメントミルクM及び圧縮エアAの噴射方向が水平方向になるように配設されている。
セメントミルク噴射ノズル18の先端には、封止部19が形成され、地中の土砂がノズルに流入するのを防止している。この封止部19は、セメントミルク噴射ノズル18の先端を封止する封止部材19Aと、この封止部材19Aを固定すると共に、セメントミルク噴射ノズル18に対して着脱自在に取付け可能な固定部材19Bと、を備えている。封止部材19Aについては、形状は円形状で、材質はゴムや樹脂、若しくは金属板などからなり、ノズル18の先端の蓋として機能している。また、固定部材19Bについては、形状はリング状で、リブ部分で封止部材19Aを押えると共に、セメントミルク噴射ノズル18の包囲ノズル18Bに羅着可能な雌ネジ(図示せず)が螺刻されている。
固定部材19Bが、包囲ノズル18Bと共に核ノズル18Aも覆うことにより、セメントミルク噴射ノズル18全体を土砂の流入から保護することができる。また、完全に覆っていることにより、確実に目詰まりを防ぐことができる。
ここで、セメントミルクMを噴射する圧力としては、送給ポンプの元圧(送り圧力)で25〜50MPaであり、特に35〜45MPaとするのが望ましい。また、噴射量は、200〜400リットル/分であり、好ましくは250〜350リットル/分である。
封止部材19Aは、削孔の際の削孔水W0が貯留部から連絡流路を流れてきても、この削孔水圧では吹き飛ばない程度の強度をもっており(また、当然のように、エア圧によっても吹き飛ばされることはない)、削孔中は削孔水W0が包囲ノズル18Bから噴射されないようになっていると共に、当然のことながら、地中からの土砂が流入しないようになっている。これにより、高圧水圧送ホースと圧縮エア圧送ホースとの接続を切り替える際やロッド2を構成する単位ロッドの着脱時の際の一時的な減圧状態でも、セメントミルク噴射ノズル18への地中からの土砂の流入を防止することができ、ノズル18の目詰まりを防止することができる。
一方、削孔後、図4に示すように、セメントミルクMが第2の流路12内に供給されると、その圧力で封止部材19Aが吹き飛ばされるようになっている。図5に示すように、封止部材19Aが吹き飛ばされた後は、セメントミルク噴射ノズル18から、圧縮エアAを同伴させながら、セメントミルクMを対象地盤に向かって高圧噴射するものである。
【0015】
第3の流路13の先端は、図2及び図5に示すように、モニター1の外周側面、かつセメントミルク噴射ノズル16よりも上方に形成された高圧水噴射ノズル20に接続され、第3の流路13に送られた高圧水Wがここから対象地盤に向って噴射されるようになっている。エアを同伴させることなく高圧水Wのみを噴射することによって、モニター周辺部の土砂を緩めるあるいは泥状化させるものである。
高圧水Wの吐出量は、噴射圧と共に先行処理径を規定するとともに、下方から噴射したセメントミルク分がリフトする際にこれを希釈し、セメント分が希薄な排泥とすること関係する。この観点から、高圧水Wの吐出量には下限があり、また過剰な吐出量は、先行処理径が過大となり、余分な排泥をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る自穿孔型モニターを備えた注入管の縦断面図である。
【図2】本発明に係る自穿孔型モニターの縦断面図である。
【図3】削孔時の削孔水の流れを説明するための自穿孔型モニターの縦断面図である。
【図4】セメントミルクにより封止部材を取外すことを説明するための自穿孔型モニターの縦断面図である。
【図5】地盤改良時の高圧水、セメントミルク、圧縮エアの流れを説明するための自穿孔型モニターの縦断面図である。
【図6】従来の自穿孔型モニターの縦断面図である。
【符号の説明】
【0017】
1…自穿孔型モニター、2…ロッド、3…スイベル、10…削孔ビット、10A…吐出口、11…第1の流路、12…第2の流路、13…第3の流路、14…貯留部、15…圧力制御弁、15A…弁座、15B…ボール、15C…バネ、16…逆止弁、17…連絡流路、18…セメントミルク噴射ノズル、18A…核ノズル、18B…包囲ノズル、19…封止部、19A…封止部材、19B…固定部材、20…高圧水噴射ノズル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部分に削孔ビットを有し、側面部分にセメントミルク噴射ノズルを有する自穿孔型モニターであって、
前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルを覆う封止部が設けられ、
地盤改良の際に、セメントミルクをモニター内に圧送することにより封止を解除する構成とされた、
ことを特徴とする自穿孔型モニター。
【請求項2】
先端部分に削孔ビットを有し、側面部分にセメントミルクを噴射する核ノズルと、この核ノズルの周囲を包囲し圧縮エアを噴射する包囲ノズルとで構成されるセメントミルク噴射ノズルを有する自穿孔型モニターであって、
前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部が設けられ、
地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して前記封止部材を吹き飛ばし、封止状態を解除する構成とされた、
ことを特徴とする自穿孔型モニター。
【請求項3】
先端部分に削孔ビットと、この削孔ビットに形成された吐出口と、を有し、
側面部分にセメントミルクを噴射する核ノズルと、この核ノズルの周囲を包囲し圧縮エアを噴射する包囲ノズルとで構成されるセメントミルク噴射ノズルを有し、
内部に圧縮エア流路と削孔水流路を兼用する第1の流路と、セメントミルク用の第2の流路と、を備えた自穿孔型モニターであって、
前記第1の流路の先端は、第1の流路よりも横断面が大きい貯留部に接続され、
この貯留部は、圧力制御弁を介して前記吐出口と連通すると共に、連絡流路を介して前記包囲ノズルと連通し、
前記セメントミルク噴射ノズルの先端には、該噴射ノズルの先端を覆う封止部材と、この封止部材を固定すると共に、セメントミルク噴射ノズルに対して着脱自在に取付け可能な固定部材と、を備えた封止部が設けられ、
削孔の際には、削孔水を圧送して圧力制御弁を押圧し、前記吐出口から吐出させる一方で、前記封止部材により前記包囲ノズルからの削孔水の噴射は防止され、
地盤改良の際に、セメントミルクを圧送して前記封止部材を吹き飛ばして、封止状態を解除する構成とされた、
ことを特徴とする自穿孔型モニター。
【請求項4】
内部に高圧水を圧送する第3の流路を有し、側面のセメントミルク噴射ノズルよりも上方に高圧水噴射ノズルが形成された、請求項3記載の自穿孔型モニター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−95442(P2008−95442A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−280600(P2006−280600)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(000115463)ライト工業株式会社 (137)
【Fターム(参考)】