説明

船舶用ウィンドウワイパー{Marineeletricwindowwipers}

【課題】停止の時ワイパーによる視野の妨げを解消する。
【解決手段】ガラス窓の上部または下部の船体に水平に設置されたフレームと、フレームの両側にそれぞれ固定されて駆動モーターによって駆動されるプーリー3と、プーリーに繋がれて無限軌道運動するベルト4と、ベルトの片側に連結帯を通じて繋がれて左右に往復運動する作動帯6と、作動帯の両端にそれぞれ設置されてフレームの片側と他側で左右に往復運動する往復帯7bと、往復帯に繋がれたワイパーアーム8bと、ワイパーアームの端部に締結された船舶用ウィンドウワイパーにおいて、作動帯の他端には係止突起が片側に突設された連結片11が設置され、他側の往復帯には連結片を内部に収容する収容片13が設置されて、フレームの他側には往復帯を作動帯の他端端から分離させる分離レバー15が設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶のガラス窓の上部または下部に設置されてガラス窓に打つ雨や雪 などを左右に 動きながら拭き取る船舶用ウィンドウワイパーに関するもので、より詳細には停止の時ワイパーによる視野の妨げを解消するためにワイパーがガラス窓の左側と右側にそれぞれ位置されるようにする停止位置制御をより簡単な構造を通じて作動負荷を最小化させながら果たせるようにした船舶用ウィンドウワイパーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
[文献1]韓国特許登録第10−0472283号、2005年2月4日
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国特許登録第10−0472283号、2005年2月4日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に船舶のガラス窓には雨や雪などが降る時視野を容易に確保して船舶運航に差し支えをもたらさないようにするためのウィンドウワイパーが設置されている。
【0005】
このような船舶用ウィンドウワイパーは設置条件によって1本または2本のワイパーアームがそれぞれ船体に水平に長く設置されたフレームに沿って一定の距離を左右に往復運動しながらワイパーアームに締結されたワイパーを通じてガラス窓の両側に打つ雨や雪などを拭き取る構造である。
【0006】
しかし上記一対のワイパーアームを持った船舶用ウィンドウワイパーは作動が止められる時ワイパーの定位置が制御されず視野を邪魔するので、該ワイパーがそれぞれガラス窓の左右側端に位置した状態で停止させなければならない問題点があった。
【0007】
このような問題点を解消するために文献1のようにワイパーの作動が止められる時ワイパーがガラス窓の左側と右側にそれぞれ位置されるように制御する船舶用ウィンドウワイパーが開示された。
【0008】
これはガラス窓の上部または下部の船体に水平設置されたフレームと、該フレームの両側にそれぞれ固定されて駆動モーターによって回動されるプーリーと、該プーリーに繋がれてキャタピラーで運動するベルトと、該ベルトの片側に連結帯を通じて繋がれて直線往復運動する作動帯と、該作動帯の両端に繋がれるがフレームの両端に固定されたソレノイドの作動によって脱着可能に繋がれた分離レバーと、該分離レ低価格バーに固定されて作動帯に付いて動く往復帯と、該往復帯に繋がれたワイパーアームと、該ワイパーアームの端部に締結されたワイパーで構成されている。
【0009】
したがってワイパーの作動が止められる時、フレーム両側のソレノイドが作動してワイパーがガラス窓の左側と右側にそれぞれ位置される時作動帯の両端にそれぞれ繋がれた分離レバーを作動帯で分離させることで、一対のワイパーはそれぞれガラス窓の左側と右側で止められて視野を全然邪魔しなくなる。
【0010】
しかし上記の従来の船舶用ウィンドウワイパーはワイパーが設置された2つの往復帯にそれぞれ分離レバーが設置されてフレームの両側にそれぞれ分離レバーを作動帯の両端で分離させるソレノイドが装置されているので、構造が複雑で設置が容易でなく設置費もたくさん必要となる問題点があった。
【0011】
又、各ソレノイドは分離レバーを直接動かして往復帯が作動帯の両端で分離するようにすることによってソレノイドに作動負荷が直接的に作用しソレノイドの寿命が短縮される問題点もあった。
【0012】
また、分離レバーはスプリングの弾性力によって作動帯と繋がれているので往復帯と作動帯の連結状態が非常に不安であるため往復帯と作動帯が分離する問題点もあった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記のような問題点を解消するために発明されたもので、停止の時ワイパーによって視野が邪魔になる弊端を解消するためのワイパーの停止位置の制御をより簡単な構造を通じてソレノイドの作動負荷を最小化させながら果たすようにするために、ガラス窓の上部または下部の船体に水平設置されたフレームと、該フレームの両側にそれぞれ固定されて1つの駆動モーターによって駆動されるプーリーと、該プーリーに繋がれて無限軌道運動するベルトと、該ベルトの片側に連結帯を通じて繋がれて左右に往復運動する作動帯と、該作動帯の両端にそれぞれ設置されてフレームの片側と他側で左右に往復運動する往復帯と、該往復帯に繋がれたワイパーアームと、該ワイパーアームの端部に締結されたワイパーで構成された船舶用ウィンドウワイパーにおいて、該作動帯の片端は片側の往復帯に一体に固定され、該作動帯の他端には係止突起が片側に突設された連結片が設置され、該他側の往復帯には連結片の係止突起にかかって作動帯の他端と連結させる係止片とともに連結片を内部に収容する収容片が設置され、該フレームの他側にはソレノイドの作動によって動きながら係止片を片側で回動させて係止突起から自由にし往復帯を作動帯の他端から分離させる分離レバーが設置されることを特徴とした船舶用ウィンドウワイパーを提供する事にその目的がある。
【発明の効果】
【0014】
本発明はワイパーの停止位置による視野の邪魔を効果的に解消することができる効果がある。又、ワイパーの停止位置制御のための構造が非常に簡単で製造及び設置費用を大きく節減することができる効果がある。またワイパーの停止位置制御のためのソレノイドの作動負荷を最小化させてソレノイドの使用寿命を延長させることができる効果がある。そして連結片の係止突起と係止片は作動帯の押し引きの力の方向によって完璧に固定される構造であるのでワイパー動作中に作動帯と往復帯を堅固に固定させることができる効果もある。また連結片の係止突起は二重構造に構成されているのでいかなる場合にも係止片と堅固に固定されて不必要な維持補修作業を解消することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の正面図である。
【図2】図2は本発明の片側図である。
【図3】図3は本発明の凹部詳細断面図である。
【図4】図4は本発明の作動状態の断面図である。
【図5】図4は本発明の作動状態の断面図である。
【図6】図6は本発明の停止状態の断面図である。
【図7】図7は本発明の停止状態に対する凹部詳細断面図である。
【図8】図8は本発明の停止状態に対する凹部詳細断面図である。
【図9】図9は本発明の他の実試例による凹部詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下本発明の望ましい実試例を添付した図面を参照して詳細に説明すると次の通りである。
【0017】
本発明の船舶用ウィンドウワイパーはガラス窓(W)の上部または下部の船体(B)に水平に設置されたフレーム(1)と、該フレーム(1)の両側にそれぞれ固定されて1つの駆動モーター(2)によって駆動されるプーリー(3)と、該プーリー(3)に繋がれて無限軌道運動するベルト(4)と、該ベルト(4)の片側に連結帯(5)を通じて繋がれて左右に往復運動する作動帯(6)と、該作動帯(6)の両端にそれぞれ設置されてフレーム(1)の片側と他側から左右に往復運動する往復帯(7a)(7b)と、該往復帯(7a)(7b)に繋がれたワイパーアーム(8a)(8b)と、該ワイパーアーム(8a)(8b)の端部に締結されたワイパー(9a)(9b)で構成された船舶用ウィンドウワイパーにおいて、該作動帯(6)の片端の片側の往復帯(7a)に一体に固定されて、該作動帯(6)の他端には係止突起(10)が片側に突設された連結片(11)が設置され、該他側の往復帯(7b)には連結片(11)の係止突起(10)にかかって作動帯(6)の他端と連結させる係止片(12)と共に連結片(11)を内部で収容する収容片(13)が設置され、該フレーム(1)の他側にはソレノイド(14)の作動によって動きながら係止片(12)を片側で回動させて係止突起(10)から自由にし往復帯(7b)を作動帯(6)の他端から分離させる分離レバー(15)が設置されることを特徴とする。
【0018】
該係止突起(10)は連結片(11)の端部と中間部にそれぞれ 2重に形成されている。
【0019】
該作動帯(6)の端部には連結片(11)が収容片(13)の内部に正確な位置に収容されるようにする補助往復帯(21)が設置されている。
【0020】
該係止片(12)と分離レバー(15)はソレノイド(14)が作動しない時はスプリング(19)(20)によって弾性復帰されて往復帯(7b)を作動帯(6)の他端と連結させる状態になる。
【0021】
該往復帯(7a)(7b)の両端と補助往復帯(21)の片端にはフレーム(1)に沿ってなだらかに左右に往復運動するようにフレーム(1)の内面と接して回転する垂直ローラー(16)と水平ローラー(17)が設置されている。
【0022】
該ベルト(4)とプーリー(3)の組合はチェーンとスプロケットの組合に取り替えることができる。
【0023】
図面の中未説明符号18はフレーム(1)を船体に固定させるブラケット(18)である。
【0024】
このように構成された本発明の船舶用ウィンドウワイパーは図1ないし図2のように船舶のガラス窓(W)に設置されてフレーム(1)に沿って左右に往復運動する一対のワイパー(9a)(9b)を通じてガラス窓(W)に打つ雨や雪などを拭き取る装置である。
【0025】
特に、本発明の船舶用ウィンドウワイパーは視野の邪魔を解消するためのワイパー(9a)(9b)の停止位置の制御をより簡単な構造を通じて効果的に果たすばかりでなくワイパー(9a)(9b)の停止位置制御の時ソレノイド(14)の作動負荷を最小化してソレノイド(14)の寿命を延長させることができるのが大きい特徴である。
【0026】
これは図3ないし図4の如く、作動帯(6)の片側は片側の往復帯(7a)に固定され、作動帯(6)の他端に繋がれた他側の往復帯(7b)はソレノイド(14)の作動によって作動帯(6)の他端から分離することに依ってワイパー(9a)(9b)の停止位置を制御する構造によって達成される。
【0027】
すなわち、作動帯(6)の他端に設置された連結片(11)と他側の往復帯(7b)に設置された係止片(12)がソレノイド(14)の作動によって動く分離レバー(15)によって相互分離されて作動帯(6)の他端から他側の往復帯(7b)が分離することによってワイパー(9a)(9b)の停止位置を制御する構造によるのであるが、これの作動を詳細に説明すると次の通りである。
【0028】
船舶の運航中、雨や雪などが降ったりガラス窓(W)にくっついた汚物やほこりなどをとり除こうとする場合、スィッチを通じてワイパー(9a)(9b)を作動させると駆動モーター(2)が駆動されながらプーリー(3)に繋がれたベルト(4)がキャタピラー運動するようになる。
【0029】
そうするとベルト(4)に繋がれた作動帯(6)がフレーム(1)に沿って左右に往復運動するようになり、これによって作動帯(6)の両端にそれぞれ繋がれた往復帯(7a)(7b)も図4 ないし図5のように作動帯(6)とともに左右に往復運動するようになる。
【0030】
この時は図4ないし図5のように作動帯(6)の連結片(11)が往復帯(7b)の収容片(13)に収容されて連結片(11)の係止突起(10)に往復帯(7b)の係止片(12)がかかっている状態、すなわち作動帯(6)の他端と往復帯(7b)が繋がれた状態である。
【0031】
すなわち、作動帯(6)が往復帯(7b)を引く時は係止片(12)が連結片(11)を押して係止突起(10)に係止された状態になり、作動帯(6)が往復帯(7b)を押す時は連結片(11)の端部が収容片(13)の内側を押してやる状態になるので、連結片(11)は収容片(13)の内部に堅固に締結された状態になる。
【0032】
ここで連結片(11)に形成された係止突起(10)は端部と中間部にそれぞれ形成された2重構造で構成される事によって作動帯(6)と往復帯(7b)は堅固な締結状態を維持することができる。
【0033】
したがって作動帯(6)に設置されたワイパーアーム(8a)(8b)がガラス窓(W)の片側と他側一定距離内で左右に往復運動するようになりながらワイパーアーム(8a)(8b)に繋がれたワイパー(9a)(9b)がガラス窓(W)に付いている雨や雪または汚物やほこりなどをぬぐうようになる。
【0034】
そうするうちに雨や雪が止むとかガラス窓(W)に付いた汚物やほこりなどがぬぐわれた後はスィッチを通じてワイパー(9a)(9b)を停止させるが、この時フレーム(1)の他側に設置されたソレノイド(14)が作動しながら分離レバー(15)が図7おように上側に突き出されるようになる。
【0035】
そうすると図8のようにフレーム(1)の他側に移動する往復帯(7b)の係止片(12)が上記のように上側へ突き出された分離レバー(15)によって作動帯(6)の連結片(11)の係止突起(10)から自由になって往復帯(7b)が作動帯(6)で分離するようになる。
【0036】
したがって図6に図示されたように他側の往復帯(7b)はフレーム(1)の右側で停止するようになり、片側の往復帯(7a)は作動帯(6)がフレーム(1)の左側で停止しながらフレーム(1)の左側で停止するようになる。
【0037】
これによって片側の往復帯(7a)と他側の往復帯(7b)に設置されたワイパー(9a)(9b)の停止位置による視野の妨げを完全に解消することができる。
【0038】
このように本発明は、ワイパー(9a)(9b)の停止位置制御のために作動帯(6)の他端と他側の往復帯(7b)の間にだけ分離可能な構造に構成されて1つのソレノイド(14)を使うことで構造的に非常に簡単で製造及び設置が非常に容易で製造及び設置費用も大きく節減することができる.片側の往復帯(7a)の間と作動帯(6)の他端と他側の往復帶(7b)の間に皆分離可能な構造で構成されて2つのソレノイド(14)を使うことに依って構造的に複雑で製造及び設置が容易でなかった従来の問題点を完全に解消することができる。
【0039】
そればかりでなく本発明は、停止位置制御のために他側の往復帯(7b)を作動帯(6)の他端から分離させる時ソレノイド(14)は係止片(12)を直接に動かさないで分離レバー(15)を通じて間接的に動かす構造に構成されてソレノイド(14)の作動負荷を最小化させることによって ソレノイド(14)の使用寿命を延長させることができる。
【0040】
これによって往復帯(7a)(7b)を作動帯から分離させる時ソレノイド(14)が分離手段を直接的に動かす構造によってソレノイド(14)の作動負荷が大きくソレノイド(14)の使用寿命を縮めさせた従来の問題点も完全に解消することができる。
【0041】
ここで該ソレノイド(14)は駆動モーター(2)の設置位置によって図3のようにフレーム(1)の後面に設置されるか図9のようにフレーム(1)の前面に設置されるが、駆動モーター(2)が船体(B)の内側に来るように設置された場合はフレーム(1)の後面に設置すれば良いし駆動モーター(2)が船体(B)の外側に来るように設置された場合はフレーム(1)の前面に設置すれば良い。
【符号の説明】
【0042】
1:フレーム
2:駆動モーター
3:プーリー
4:ベルト
5:連結帯
6:作動帯
7a、7b:往復帯
8a、8b:ワイパーアーム
9a、9b:ワイパー
10:係止突起
11:連結片
12:係止片
13:収容片
14:ソレノイド
15:分離レバー
16:垂直ローラー
17:水平ローラー
18:ブラケット
19、20:スプリング
21:補助往復帯
W:ガラス窓
B:船体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス窓(W)上部または下部の船体(B)に水平設置されたフレーム(1)と、該フレーム(1)の両側にそれぞれ固定されて1つの駆動モーター(2)によって駆動されるプーリー(3)と、該プーリー(3)に繋がれて無限軌道運動するベルト(4)と、該ベルト(4)の片側に連結帯(5)を通じて繋がれて左右に往復運動する作動帯(6)と、該作動帯(6)の両端にそれぞれ設置されて該フレーム(1)の片側と他側から左右に往復運動する往復帯(7a)(7b)と、該往復帯(7a)(7b)に繋がれたワイパーアーム(8a)(8b)と、該ワイパーアーム(8a)(8b)の端部に締結されたワイパー(9a)(9b)で構成された船舶用ウィンドウワイパーにおいて、該作動帯(6)の片端は片側の該往復帯(7a)に一体的に固定され、該作動帯(6)の他端には係止突起(10)が片側に突設された連結片(11)が設置され、他側の該往復帯(7b)には該連結片(11)の該係止突起(10)にかかって作動帯(6)の他端と連結させる係止片(12)と共に該連結片(11)を内部で収容する収容片(13)が設置されて、該フレーム(1)の他側にはソレノイド(14)の作動によって動きながら該係止片(12)を片側で回動させ該係止突起(10)から自由にし、該往復帯(7b)を該作動帯(6)の他端から分離させる分離レバー(15)が設置されることを特徴とした船舶用ウィンドウワイパー。
【請求項2】
請求項1において、該作動帯(6)の端部には該連結片(11)が該収容片(13)の内部の正確な位置に収容されるようにする補助往復帯(21)が設置された船舶用ウィンドウワイパー。
【請求項3】
請求項1において、該係止突起(10)は該作動帯(6)と該往復帯(7b)の締結状態が堅固に維持されるように該係止片(12)の端部と中間部にそれぞれ2重に形成された船舶用ウィンドウワイパー。
【請求項4】
請求項1において、該ソレノイド(14)は該駆動モーター(2)の設置位置によって該フレーム(1)の前面に設置されるか該フレーム(1)の後面に設置された船舶用ウィンドウワイパー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−25384(P2012−25384A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154953(P2011−154953)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(511170917)
【Fターム(参考)】